財務金融委員会

2002-01-28 衆議院 全307発言

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会議録情報#0
平成十四年一月二十八日(月曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 坂本 剛二君
   理事 中野  清君 理事 根本  匠君
   理事 山口 俊一君 理事 山本 幸三君
   理事 海江田万里君 理事 古川 元久君
   理事 石井 啓一君 理事 中塚 一宏君
      岩倉 博文君    金子 一義君
      金子 恭之君    倉田 雅年君
      小泉 龍司君    七条  明君
      砂田 圭佑君    竹下  亘君
      竹本 直一君    中村正三郎君
      林  幹雄君    林田  彪君
      増原 義剛君    森岡 正宏君
      山本 明彦君    吉田 幸弘君
      渡辺 喜美君    五十嵐文彦君
      生方 幸夫君    江崎洋一郎君
      小泉 俊明君    小林 憲司君
      佐藤 観樹君    中川 正春君
      永田 寿康君    長妻  昭君
      上田  勇君    遠藤 和良君
      藤島 正之君    佐々木憲昭君
      吉井 英勝君    阿部 知子君
      植田 至紀君    原  陽子君
    …………………………………
   財務大臣         塩川正十郎君
   国務大臣
   (金融担当大臣)     柳澤 伯夫君
   内閣府副大臣       村田 吉隆君
   財務副大臣        谷口 隆義君
   財務大臣政務官      砂田 圭佑君
   財務大臣政務官      吉田 幸弘君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    古田 佑紀君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   杉本 和行君
   政府参考人
   (国税庁次長)      福田  進君
   政府参考人
   (国土交通省都市・地域整
   備局長)         澤井 英一君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   参考人
   (日本道路公団理事)   小笠原常資君
   参考人
   (日本政策投資銀行総裁) 小村  武君
   財務金融委員会専門員   白須 光美君
    —————————————
委員の異動
一月二十八日
 辞任         補欠選任
  七条  明君     林  幹雄君
  林田  彪君     森岡 正宏君
  阿部 知子君     原  陽子君
同日
 辞任         補欠選任
  林  幹雄君     七条  明君
  森岡 正宏君     林田  彪君
  原  陽子君     阿部 知子君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第一号)

     ————◇—————
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坂本剛二#1
○坂本委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、日本電信電話株式会社の株式の売払収入の活用による社会資本の整備の促進に関する特別措置法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁速水優君、日本道路公団理事小笠原常資君及び日本政策投資銀行総裁小村武君の出席を求め、意見を聴取することとし、政府参考人として財務省主計局次長杉本和行君、国税庁次長福田進君、法務省刑事局長古田佑紀君及び国土交通省都市・地域整備局長澤井英一君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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坂本剛二#2
○坂本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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坂本剛二#3
○坂本委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。永田寿康君。
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永田寿康#4
○永田委員 おはようございます。
 本当に今経済がこんな大変なことになっていて、第二次補正予算が組まれるということで、その関連法案が提出されました。その審議、当然景気の話にも、そしてもちろん、財政だけではなくて、財政と金融は車の両輪ですから金融の話にも及ぶことになると思いますが、ぜひ答弁者の方々、まじめな、そして正直な答弁をお願いしたいと思います。
 さて、昨日私は北海道室蘭市を訪れまして、あの鉄鋼の町、室蘭が大変なことになっているという姿を見てまいりました。日本の中でほとんど一番ひどい経済状況にある北海道、その中でもとりわけ厳しい状況にある室蘭市で、多くの町がシャッターを閉め、そして行き交う人も少ない。あのような状況を見ていると、この小泉船長が先導をしている日本丸は果たして大西洋に堂々と乗り出していくのか、それとも氷山に向かっていくタイタニック号に私たちは乗っているのか、大変心配になります。
 ですから、まずは現在の景気の認識から、景気の認識と申しましょうか、その辺からお伺いをしたいと思います。ぜひ、まず率直な感想をお聞かせいただきたいと思います。
 失われた十年と言われます。この十年の景気の現状、いろいろな施策を打ってきたにもかかわらず大変厳しいものがあります。この失われた十年の責任、政府の責任、日銀の責任、自民党の責任というものをどのようにお考えなのか、財務大臣、金融担当大臣、そして日銀総裁にもお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。(塩川国務大臣「私ですか」と呼ぶ)もちろん。まだ朝早いとはいえ九時なので、しっかりお願いします。朝早いとはいえ九時なので、そろそろお目覚めをお願いします。
    〔委員長退席、中野(清)委員長代理着席〕
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塩川正十郎#5
○塩川国務大臣 そうですか。いや、御指名がございましたらお答えさせていただきます。
 おっしゃるように、確かに日本の経済は、シャッターを閉めて商店街が壊滅状態になっているような状態がございます。しかし私は、先生自身もよく御存じのように、この十数年の間に世界の経済情勢、それから技術の革新が起こったにもかかわらず、日本のその対応が非常にスローモーションであったということはお認めになると思っております。
 このことが、やはり政府主導でやっていくべきなのか、あるいは民間がその状況を察知して、民間が主導でやっていくべきかということは、これはいろいろ議論ございましょうけれども、要するに、民主主義国家、自由主義国家においては、政府は余り干渉するなということ、それが原則であったように思いますが、といって、民間がそれに順応する力が弱かったことと、感覚的に鈍かったと思うております。
 そこらに、鈍かった最大の原因は、過去の成功例に酔うておって、財界そのものが右肩上がりをそのままの延長線で考えておった。それが、この対応がおくれ、それがさらに深刻になって現在の状況になってきた。
 やっと数年前、つまり金融機関が壊滅的な状態になりまして、国会が中心となられて金融関係の二法案を成立せられました。私は、これは非常によかったと。これが経済界に大きい警鐘を鳴らして金融の整理が始まって、そこから、本当に日本の企業が改革しなきゃならぬということが思いついてきたと私は思っておりまして、その意味において、国会が果たされた役割というのは私は非常に大きかったと思っております。
 でございますから、意識が転換いたしましてまだ二、三年のことでございますから、これからは思い切って改革が進むであろうと思っております。その改革の道づけを、方向をつけていくのが小泉内閣でございまして、その方向を今示しつつあるのでございまして、これが実を結んでくるのにまだ二、三年の経過が必要であろうと思っておりますけれども、方向として、確かに間違った方向に来ていない、これから改善の方向に向き出してくる、こう信じております。
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柳澤伯夫#6
○柳澤国務大臣 私も塩川財務大臣とほぼ同じような考え方をいたしております。
 要するに、八五年のプラザ合意、それから八五年当時バブルが発生をした、そして九〇年ころに総量規制をやって、九一年、九二年でバブルが株価、土地ともに崩壊をする、こういうことの中で、政府は主として財政政策でもってこの落ち込みを何とか防止したいといって相当頑張りまして、九五年、九六年ごろに三、四%の成長を実現するということがありましたけれども、いつまでもそういうことをして財政を傷めるわけにはいかないという橋本内閣の考え方で、そのいわば支えを一時外したわけでございます。結局、それがきっかけになってというわけでは必ずしもないかとも思いますけれども、いずれにせよ、それから今日まで我々の経済というのはゼロの近傍を低迷しているというような状況であることでございます。
 そういう中で、九七年、九八年というところで金融危機が起こりました。これがどうして起こったかということですが、九六年ごろに金融ビッグバンが始まりまして、それとの絡みがあるかといえば、それはそうでもないだろうというふうに私は思っておりまして、バブル崩壊の結果生じた不良債権の処理にやはりおくれをとったということがそのあたりの時期になって一挙に顕在化するというか、そういうことになったというふうに見るべきだろうと思います。
 それ以後、今財務大臣が御指摘になられたように、国会の方で緊急措置法二法を制定していただいて、多かれ少なかれ、法の位置づけというのは若干変遷を経ていますけれども、基本的にその二法の考え方のもとで今不良債権処理の進捗を図っているというのが現在の状況でございまして、私どもとしては、何とか経済構造改革の集中調整期間の終了後にはこの不良債権問題の正常化を図って、不良債権問題の方が経済の足を引っ張るというようなことのない状況を実現させていきたい、このように考えております。
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速水優#7
○速水参考人 過去十年、どうやってきたかという御質問でございますが、過去十年というのは、やはり、ベルリンの壁が崩れて、グローバリゼーションというものができてきて、東西南北の市場が一つになって、競争力、市場原理で動くということになってきたわけでございます。アメリカ、イギリスはその間、やはり財政もよくなり、経済も伸びてきた。日本は、たまたまバブルのはじけが八〇年代の終わりから始まって、九〇年代、バブルはじけに対応していく金利の低下が進んでいったといったようなことで、この十年はそれをそのまま引き継いで、景気をよくするために、九五年に既に公定歩合は〇・五%に下がっておりましたけれども、それが一層、緩和、緩和ということでここまで来ておるわけでございます。
 その間、構造改革が大切だということは、私も財界におりましたけれども、かなり強い声で言ってきたつもりでございますが、そちらよりもやはり景気をよくしていくということの方が先行するといったようなことで、金融の面でもそうでございますが、いわゆる必要な構造改革、市場原理、競争原理で進めていくという経済が実現するのがおくれてきていることは確かだと思います。小泉内閣になって、これを何とか早く実現しようといって動き始めているのが現状だと思います。
 その間に、金融の面でも、いわゆる長く続いた護送船団方式というもので銀行の方がかなり甘い経営をしてきてここまで来た。それができなくなってきた。ビッグバンもあって、海外からもどんどん金融機関が出てくる、それから、日本は千四百兆円もの家計の預貯金を持っていながら、専らそれが間接金融、銀行経由で使われている、あるいは郵便貯金経由で使われているといったようなことが多かったというようなことを、ここへ来て、もう少し競争原理を入れていかなければどうにもならない。それと同時に、バブルはじけで起こった資産価値の下落といったようなものが重なって、銀行にとっては非常に厳しいここ数年であったというふうに思っております。
 そういうものをこの機会に、不良貸し出しの償却ということから始まって、銀行がもう少し積極的に貸し出しをしていくというようなふうになっていけばいいがということで、私どもも随分金融の緩和を進めてきておるわけでございますけれども、専ら短期金融市場が緩んでいくということであって、銀行がそれを使って貸し出しを伸ばしていく、民間の需要を起こしていくというところまでまだいっていないというのが現状ではないかと思います。その辺のところをこれから極力進めていくことが必要だと思います。
 そのためにはやはり構造改革が、一つ一つ、掲げたプログラムを実行に移していって、民間の需要を引き出していくということが大切だというふうに思います。私どもも、金融サイドからそれを支援してまいりたいというふうに考えております。
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永田寿康#8
○永田委員 答弁者の方にぜひお願いをしたいのです。たびたびのお願いで済みませんが、できるだけ端的にお願いします。というのは、私が質問したのは、失われた十年について、自民党そして政府、それから日銀の責任はどうかという質問をしたのであって、正直言って我々も素人ではありませんから、過去の経緯は大体わかっているのですよ。ですから、経緯はできるだけ省いて、質問に端的にお答えをいただきたいと思います。ちょっと失礼なお願いですが、貴重な時間ですので、ぜひお願いします。
 ところで、今の答弁の中で、財務大臣と金融担当大臣のお話に、私の質問に答えているかどうかという部分で大体要約をしますと、つまり、自民党には責任はない、そして政府にも責任はない。出てきたのは、円高の影響があったとか、あるいは過去の成功に惑わされていて民間企業が競争を怠っていたとか、あるいは技術革新に対して日本の対応がスローであったとか、あるいは政府はできるだけ干渉するなという、経済あるいは経済活動に対して干渉するなということもあったというようなことから、政府や自民党に責任はない、このようなお答えですね。
 日銀は、日銀総裁はたった一つだけ指摘をしています。護送船団方式という政策をとっていたがために、銀行経営者の意識が大変甘くて、そこにある種、モラルハザードみたいなものが発生していた。これは政府の対応を指摘するものでありますから、日銀の側からは、やはり護送船団方式を長く続けたことは誤りであったという指摘があったというふうに私は理解します。
 今、大体私の質問の趣旨がようやくわかってきたと思うので、もう一度、自民党の責任があるのかないのかということだけ、もしもあるとお考えだったら御答弁をお願いします。なければこのまま質問を続けます。
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塩川正十郎#9
○塩川国務大臣 自民党の責任とおっしゃいますけれども、政府を組閣しておりますのは自民党でございます。ところで、民主主義社会でございますから、やはり政治は自民党に任そうという民意が働いて政権を担当してきたものでございまして、でございますから、自民党は全く責任ないとか、政府が責任ないとかいうことは申しません。けれども、先ほど申しましたように、できるだけ政府は関与するなということが高度経済成長時代の国民的意見ではなかったかと思いますが、いかがでしょうか。
 そういたしますならば、あながちこれが政府の責任だというのではなくして、やはり政権を担当する、政権を選んでいただいておる国民の投票意識がそこに、やはり一番安定した経済成長をとっておる自民党に集中しておったということが、これは否定することはできないのではないかと思っております。ですから私は、責任を決して回避するものではございませんけれども、国民の意向に沿ってやったことが結果としてこうなったことでございまして、それを修正しようというのもまた政治でございますから、今その修正を一生懸命やっておるということでございます。
 したがって、民間の方が何としてもこれに順応したものにしていただかなければならぬ。民間がこれを自分で改革しようと意識を転換してきたのはつい二、三年前です。それ以来、民間の、再編成を行うとかなんとか、協力をするとかやってまいります。それまでぼやっとしておったことがおくれてきた原因であると私は思っております。
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永田寿康#10
○永田委員 ここまで民主主義を履き違えた方が大臣をやっておられるということに愕然とせざるを得ない答弁であります。
 いいですか。ここ数年、失われた十年全部と言っても過言ではないですが、毎年十数兆円、国の借金がふえています。十数兆円国の借金がふえているということは、十数兆円使っているということです、平均して。ということは、国民一人当たり毎年十二万円くらい、つまり毎月一万円くらい政府の予算が、借金がふえている。つまり、政府はそれだけ国民に、ある種、次の世代にたかりながら、ばらまきをしている、こういうことですね。
 国民一人当たり毎月一万円、老若男女全員に配っていいのだったら、政権の維持なんていうのは猿でもできます。こんなものは、民意を吸収しているなんていうおごりをそこで吐かれるというのは、私は愕然とせざるを得ない。そこが自民党の責任なのですよ。認識はいかがですか。
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塩川正十郎#11
○塩川国務大臣 物の見方というものを、さいころでもそうでして、一から見るか六で見るか、裏表のことでございますから、見方によってはそういうことも言えると思います。
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永田寿康#12
○永田委員 消極的ながら責任をお認めになっていただいたものと理解をいたします。
 これからは、そのようなばらまき財政というものはぜひやめていただきたい。そして、今回の補正予算も大変なインチキ財源を使ってやっているものですから、そこのところの認識も改めていただきたい。
 私が、財務省の本当に私の尊敬申し上げる先輩から説明を受けたところによりますと、今回の補正予算の財源はNTT株の売却益を充てる、これはおおむね五年程度かけて返済をされる無利子貸し付けの制度を利用している、こういうふうな認識に立っています。
 では、これ、どういうふうに返済するの、将来、五年後国債を発行することになるんじゃないのというふうに私が申したら、それは五年後にはもう少し財政状況がよくなっているかもしれないと。これはこの間の予算委員会の答弁でもあった話です。
 どうも財務省初め政府は、みんな一丸となって、五年後にひょっとしたら景気がよくなっているかもしれない、そのときには国債を発行しなくても償還できるかもしれない、このような淡い期待に従って今回の補正予算を組んでいるというような認識があります。
 しかし、私の友人にとてつもなく手のつけられない酒飲みがいます。借金を積み重ねて酒を飲み続ける、もうとんでもない男でした。しかし彼は、最後の一線、借金を返すために積み立てているお金だけは手をつけなかった。そこだけは酒を飲むためには手をつけなかったんですよ。おかげで今はちゃんと更生しています。
 はっきり言って今の政府の補正予算の組み方は、飲んだくれのどうしようもない男にも劣る、子供のクレジットカードで買い物をするような、そういう認識に立っている予算だと指摘をせざるを得ない。もしも私の認識に違いがあれば教えてください。これは将来、国債を発行せずに、増発せずに償還する見込みはあるんでしょうか。お答えください。
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塩川正十郎#13
○塩川国務大臣 私たちも国債発行を、安易に発行を続けてやっていこうとは思っておりませんし、できるだけ抑制してやっていこうという方針は、これは認めていただけると思っております。
 でございますから、そういう国債償還に心配のないようにするためにも、できるだけ速やかにプライマリーバランスをとっていくように鋭意努力していく以外に方法はないだろうと。その設定を一応二〇一〇年ということにいたしまして、これからの計画を組んでいきたいと思っております。
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永田寿康#14
○永田委員 問題は、国債の三十兆円枠ではないんですよ。国債発行枠を三十兆円にするということが問題なんじゃなくて、財政再建を進めるということが問題なんですよね。そこに抜け道をつくって、この間は決算剰余金を財源にした第一次補正予算を組み、そして第二次補正予算ではこうしてNTT株の売却益というへそくりを使ってやる。これはもう柳澤大臣もお認めになっているお話ですよね。
 このようなやり方が将来にツケを残すものであること、これはもう明らかだと思います。ですから、そこのところの認識は違っていないと。違っているんですかと聞いたら、違っていない。違っていないというか、違っていると言わなかったので違っていないという認識に立っていきたいと思いますが、しかし、この小泉政権の言葉の軽さというものも、やはり指摘せざるを得ませんね。
 つまり、国債三十兆円枠を守ると言いながら、しかしそうではない財源をひねり出してきて将来にツケを残そうとする。これでは、国民にとっては財政再建路線が進んでいるのか進んでいないのか非常にわかりにくいんですね。
 あるいは、これは前の内閣ですけれども、宮澤さんがまだ大蔵大臣だったころ、あのころ、補正予算を組まないと四月に言ったにもかかわらず、もう秋口には補正予算を組んでいるわけですよ。
 あるいは今回の第二次補正予算のときにも、第一次補正予算が組み終わったときに、今は第二次補正予算は考えていない、しかし大胆かつ柔軟な手だても講じていかなければならないと。これでは、今はという限定をつけたから、その発言の二、三日後には補正予算を組んでもいいとか、あるいは大胆かつ柔軟な対応とはすなわち補正予算も含むものであるとか、そのような解釈をするのであれば、言葉は極めて軽いと言わざるを得ないわけですね。
 そのような、国民にとってわかりにくい、すなわち、自民党の内部に対しては補正予算は組むんだよともとれるような発言をし、そして国民に対しては財政再建路線が進んでいるんだよとええかっこしいをする、このような姿勢はまことにわかりにくい。ですから、もう少し言葉を大切にしていただきたいというふうに思うわけであります。
 言葉を大切にする上で、昨今問題になっているのはペイオフの解禁ですね。この間の予算委員会の審議でも、ペイオフは解禁するんだ、しかし金融にシステミックリスクが発生しそうなときには、そのときには預金保険の発動も考える、預金を全額保護することもあり得るんだ、こういうような発言でした。これでは、国民にとって預金が安全なものなのか危険なものなのかわからないんですよ。
 ペイオフが制度として解禁されるかどうかはどっちでもいいんです、国民にとっては。問題は、預金が保護されるのかされないのか、ペイオフを解禁しても抜け穴を使って保護するんだよというのかどうか、そこをはっきりさせていただきたいのですけれども、言葉を大切にしながらの答弁、お願いします。
    〔中野(清)委員長代理退席、委員長着席〕
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柳澤伯夫#15
○柳澤国務大臣 端的にお答え申し上げますけれども、ペイオフ、つまり預金は保険の範囲内で保証される、それ以上のところについては破綻金融機関の傷の深さに応じて預金もまた損失補てんの負担を負う、こういうことがペイオフでございまして、こういう制度のもとに私どもは来る四月から置かれることになる、こういうことでございます。
 しかし、金融というのは、やはり信用秩序と申しますか、システムの安定性というものは何物にもかえがたい、私どもが守らなければならない一つの価値のもとにある制度でございます。したがって、そういうシステミックリスクと申しますか信用秩序に重大な支障が生ずるようなときには、これはまた、より大きな大義というか価値のために、我々が今定めている金融危機対応の三つの手段であるとか、あるいは日本銀行の特融であるとかいうような緊急措置を講じなければならない。そういうものをセーフティーネットとして我々は預金保険法のもとで持っているということでございまして、したがって、この法の運用を適正に行えば、そうした事態が起こったときには預金の全額保護もその一環として行われることになる、そういうことを申し上げているわけで、それ以上でもそれ以下でもない、こういうことです。
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永田寿康#16
○永田委員 国民が知りたいのは制度の概要ではないんですね。政府の方針として金融のシステミックリスクを回避したいということも再三説明されているので、それは私どもも、そして国民も知っています。それを繰り返す必要は正直言ってありません。
 私たちが聞きたいのは、では今の話を国民の視点から立って要約すると、金融にシステミックリスクを及ぼさないような金融機関の破綻は預金は保護されない可能性があるけれども、金融にシステミックリスクが発生するような大きな金融機関の破綻には、それは政府はもうなりふり構わず、預金の保護も含めて乗り出していくんだ、こういう、金融機関の規模あるいはその性質に応じた、事柄の大きさに従って判断する、こういうようなことでよろしいのですか。
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柳澤伯夫#17
○柳澤国務大臣 どういうことが起こって、それが金融のシステムを危殆に落とすかということは、すべての場合を想定するということは困難でありますし、また、そのことをあらかじめ具体的に示しておくということは適切でないということ、かねて申し上げているとおりです。
 したがって、私どもは、そういうリスクが認められた場合にこれを発動するということを言っておるわけでございまして、あらかじめ予定を立てて、例えば大か小か、あるいは業態的にどういうものかというようなことを申し上げておくわけにはいかないということについて御理解をお願いしたい、こう従来から申し上げているところです。
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永田寿康#18
○永田委員 では、あらかじめ要件を定めておくことは難しいという話なので、過去にさかのぼってお伺いしたいと思います。
 永代信用組合とかあるいは石川銀行、福島銀行などなど、破綻した金融機関がたくさんあります。一方で、破綻を回避するために公的資金を注入した大銀行もあります。ここには、金融庁として、破綻処理をするのかそれとも公的資金を注入するのかという部分において、金融システミックリスクの観点からの判断があったんですか、なかったんですか。
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柳澤伯夫#19
○柳澤国務大臣 これはもう金融再生法を適用しているわけで、あるいはまた金融機能早期健全化法を適用しているわけで、それぞれについてケース・バイ・ケースで判断をしている、こういうことでございます。
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永田寿康#20
○永田委員 では、国民の側から見れば、公的資金を注入されるぐらい、あれぐらい大きな銀行は政府はつぶさないで公的資金を注入してくれるけれども、既に破綻しているような金融機関の、あのぐらいのレベルの規模であれば、ひとつ政府は少なくとも規模の観点からは乗り出してくるような、そこに公的資金を入れたり、あるいはペイオフ、将来ペイオフが解禁されたときにどうなるかということは、あそこまで小さな金融機関であれば、恐らく政府はそこまで過度な保護には至らないであろう、そういうふうに判断してもよろしいわけですね。
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柳澤伯夫#21
○柳澤国務大臣 今は、今委員が指摘をされた、つい最近破綻した信用組合についても預金の全額保護が行われているわけでございますので、それは今の有効な法律を適用してそういう措置をとっているということです。今度は、またそれよりも違う制度のもとに置かれるということを申し上げているわけです。
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永田寿康#22
○永田委員 本当に金融機関が、毎週のように中小の金融機関が破綻しているので、私たちも、いつこれがもう少し大きな規模に移るのかな、大きな規模の金融機関に来るのかなということは心配をしておるわけですが、大手銀行は公的資金の注入を受けています。もう一回いつこのような公的資金の注入が起こるのか、あるいは優先株の配当ができなくなるような事態が発生するのではないかと、マーケットや預金者は常にそこを見ています。
 私が特に指摘をしたいのは、仮に、公的資金が注入されたりあるいは優先株の配当が行われないとすると、これは大手銀行も事実上国有化されてしまうわけですよね。しかし、この国有化された銀行が大量に国債を保有しているわけですよ。これは、国有化された場合には、国有化された銀行が国債を保有しているというのは大変異常な事態だと思いますけれども、どのように対処されるつもりですか。
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村田吉隆#23
○村田副大臣 国有化されている銀行とおっしゃいましたが、国有化されているわけではございませんので、現状について申し上げたいというふうに思っております。
 御指摘のとおり、国内銀行全体でいいますと、最近の国債保有残高は、十三年の四月時点の七十九兆円がピークで、その後漸減いたしまして、十一月には六十七兆円まで減少しているわけでございます。各銀行において、適切なリスク管理のもとにそうした国債の保有も、あるいはその残存期間をどうするかということにつきましても、適切なリスク管理のもとにその保有が行われているというふうに考えております。
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永田寿康#24
○永田委員 質問にちゃんと答えていただきたいんですけれども。
 将来国有化されるかもしれないというようなことを私たちは大変心配しているんですよ。それは国民も心配しているし、国会議員も心配している。そこで、国有化されたときに、国有化された銀行が保有している国債というのはどうなるのかということを質問しているんであって、現状どうなっているかということを聞いているんじゃないので、質問にはちゃんと答えてくださいね。もしも国有化されたらどうなるんですか。
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柳澤伯夫#25
○柳澤国務大臣 どうなるかと、永田委員がどういう問題意識を持っているのかもちょっと判然としないんですけれども、そのこと自体でいえば、例えば財務省が管轄している資金運用部、これだって国債をたくさん持っていますね。ですから、それ自体について何か問題があるかといえば、それは、それぞれ個々に適切にリスク管理等をやっていれば問題が別段ないわけであって、しかもこの場合には、まあ国有化というのは少なくとも私ども何とか避けたい、また、あるべきでないという立場ですけれども、仮にそういうことが、そういうことがということを言うこと自体語弊がありますが、仮に仮定の問題としてそういうことが起こっても、事後的に起こっているわけですね。事後的に起こっているわけです。
 それで、それについて何を具体の問題として問題にされているかということがちょっと判然としませんので、お答えはこの程度にさせておいていただきます。
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永田寿康#26
○永田委員 要するに、政府の管理下にある主体が国債を大量に持つということの不健全性を指摘しているわけですよ。別に、僕は、資金運用部がたくさん国債を買っていることが健全だとは全然思いません。日銀が国債を買っていることも、大変不健全なことだと思います。各種の特殊法人が、日銀を除く特殊法人が国債を買っていることも、僕は大変不健全なことだと思います。そういうふうに政府管理主体が国債を持っている。
 しかも、銀行を国有化すれば、一行当たり十数兆円というとてつもない国債の保有、これが政府の管理下に置かれることになるわけですよ。それを売却するのも、あるいは買い増すのも政府の意のまま。しかも使うのは、一応、郵便貯金でもない、民間銀行に預けているつもりの、国民が預金しているお金なわけですよ。それを使って政府が国債を、政府が関与している主体が国債を買うということが不健全だとお考えにならないのか。もう一度御答弁をお願いします。
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柳澤伯夫#27
○柳澤国務大臣 その機関にとって不健全なのか、国債管理政策として不健全なのか、両面ありますね。(永田委員「後者です」と呼ぶ)後者でしょう。後者は、私は答弁する立場にありません。
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永田寿康#28
○永田委員 答弁する立場にないというか、やはり——財務大臣、では御答弁いただけますか。
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塩川正十郎#29
○塩川国務大臣 それは仮定のことをおっしゃっても、私たちには、これをどうするということは今お答えを申し上げられぬと思っております。
 でございますから、現実にそういうことが起こらぬような事態を極力我々努力すべきだと思っておりますし、小泉総理も、金融破綻は起こさせないんだ、そのためにはあらゆる手段を講じてやるんだと言っていることを、我々はそれを率直に実行していきたいと思っております。
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