個人情報の保護に関する特別委員会

2003-05-15 参議院 全348発言

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会議録情報#0
平成十五年五月十五日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月十四日
    辞任         補欠選任
     鈴木  寛君     松井 孝治君
     魚住裕一郎君     山下 栄一君
     岩本 荘太君     平野 貞夫君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         尾辻 秀久君
    理 事
                常田 享詳君
                林  芳正君
                若林 正俊君
                岡崎トミ子君
                高橋 千秋君
                荒木 清寛君
                宮本 岳志君
    委 員
                有馬 朗人君
                入澤  肇君
                狩野  安君
                柏村 武昭君
                小林  温君
                佐々木知子君
                世耕 弘成君
                田村 公平君
                西銘順志郎君
                野上浩太郎君
                保坂 三蔵君
                森元 恒雄君
                山下 英利君
                大塚 耕平君
                川橋 幸子君
                高嶋 良充君
                辻  泰弘君
                内藤 正光君
                藤原 正司君
                松井 孝治君
                山下 栄一君
                山本  保君
                八田ひろ子君
                吉川 春子君
                平野 貞夫君
                森 ゆうこ君
                福島 瑞穂君
   国務大臣
       内閣総理大臣   小泉純一郎君
       総務大臣     片山虎之助君
       国務大臣     細田 博之君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  上野 公成君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       総務副大臣    若松 謙維君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        大村 秀章君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        鴫谷  潤君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       藤井 昭夫君
       人事院事務総局
       総務局長     平山 英三君
       警察庁刑事局長  栗本 英雄君
       警察庁刑事局暴
       力団対策部長   近石 康宏君
       防衛庁人事教育
       局長       宇田川新一君
       金融庁監督局長  五味 廣文君
       総務省行政管理
       局長       松田 隆利君
       総務省自治行政
       局長       畠中誠二郎君
       総務省総合通信
       基盤局長     有冨寛一郎君
       総務省政策統括
       官        大野 慎一君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       国土交通省自動
       車交通局長    丸山  博君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○個人情報の保護に関する法律案(内閣提出、衆
 議院送付)
○行政機関の保有する個人情報の保護に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)
○独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
○情報公開・個人情報保護審査会設置法案(内閣
 提出、衆議院送付)
○行政機関の保有する個人情報の保護に関する法
 律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法
 律案(内閣提出、衆議院送付)

    ─────────────
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尾辻秀久#1
○委員長(尾辻秀久君) ただいまから個人情報の保護に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、岩本荘太君、鈴木寛君及び魚住裕一郎君が委員を辞任され、その補欠として平野貞夫君、松井孝治君及び山下栄一君が選任されました。
    ─────────────
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尾辻秀久#2
○委員長(尾辻秀久君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案の審査のため、本日の委員会に内閣官房内閣審議官藤井昭夫君、人事院事務総局総務局長平山英三君、警察庁刑事局長栗本英雄君、警察庁刑事局暴力団対策部長近石康宏君、防衛庁人事教育局長宇田川新一君、金融庁監督局長五味廣文君、総務省行政管理局長松田隆利君、総務省自治行政局長畠中誠二郎君、総務省総合通信基盤局長有冨寛一郎君、総務省政策統括官大野慎一君、厚生労働省医政局長篠崎英夫君及び国土交通省自動車交通局長丸山博君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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尾辻秀久#3
○委員長(尾辻秀久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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尾辻秀久#4
○委員長(尾辻秀久君) 個人情報の保護に関する法律案、行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律案、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律案、情報公開・個人情報保護審査会設置法案及び行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の以上五案を一括して議題とし、前回に引き続き、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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大塚耕平#5
○大塚耕平君 民主党の大塚耕平でございます。
 両大臣は大分この問題では答弁に立たれておられてお疲れのようでございますが、今日もお付き合いいただきたいと思います。
 参議院の質疑での冒頭に自民党の世耕さんから大変御高説を賜ったわけでありますが、何分抽象的なテーマですので、どうしても具体例をもって話をしないとなかなかイメージがわかないという点がございまして、瑣末な話もいかがなものかと思いますが、余り抽象的な話ばっかりしていますと粗末な話になりますので、瑣末でもなく粗末でもない話をさしていただきたいと思っております。
 最初に、この間、世耕さんのお話を伺っていて大変興味深いなと思った点をちょっと確認さしてほしいんですけれども、たしか、組織内の職員の方で個人情報を盗み出して、それが言ってみれば紙の窃盗罪として逮捕されたという話があったんですけれども、これは内閣官房にお伺いした方がいいのかもしれませんが、もしその職員がコピー用紙を持ち込んでいたら、これは現行法では全く対処ができないということでございましょうか。
 ちょっと、通告していないんですが、頭の体操として聞かしていただきたいんですが。
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藤井昭夫#6
○政府参考人(藤井昭夫君) ちょっと正確にはお答えできないかもしれませんけれども、私どもが把握している限りにおいては、やっぱりちょっと紙自体が元々、その方の場合はなかなか窃盗ということにはならないんじゃないかなというふうに考えております。
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大塚耕平#7
○大塚耕平君 恐らく、仮にその方が善意を持って持ち出した紙以上の紙を持ち込んだとしても、恐らく何らかの法的枠組みの中で何か処分をされたと思うんですけれども、ということは、恐らく今でもいろいろ個人情報を悪用した場合の様々な法的な枠組みというのは、何がしかいろんな法律の解釈によってやり得る面があって、今回のこの個人情報保護法というのは、それではカバーできない部分について、まず包括的に網を掛けるということではないかなと個人的に理解しているんですけれども。
 これも私どもの内藤委員が最初に御質問させていただいた点をちょっと確認させていただきたいんですが、今回のこの個人情報保護法並びにその他の法案の保護法益について、もう一度明確に御定義を大臣にしていただきたいと思います。
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細田博之#8
○国務大臣(細田博之君) これにつきましてはこの法案の第一条に書いてございますけれども、IT化の推進を進めておりますし、事実上どんどんインターネット等を通じてのIT化が促進されております我が国のこの社会の環境の下において、個人情報の有用には配慮しつつ個人の権利利益を保護することを目的としておりまして、そのことが保護法益であると考えております。
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大塚耕平#9
○大塚耕平君 これは、通告はしておりませんが、非常に基本の問題ですので是非お考えを聞かせていただきたいんですが、保護法益は今お伺いしました。今回のこの個人情報保護の法体系、目指している法体系は、これは個人情報あるいは個人の権利利益の保護の、あるいは侵害の未然防止なのか、救済なのか、この点はいかがでございましょうか。
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細田博之#10
○国務大臣(細田博之君) この基本的な枠組みは非常に言わば規制的な部分は緩やかであり、かつ事後的でございまして、まずは未然防止をすると。特に主務大臣等において関係団体などに基本方針を示しながらガイドラインを作ってもらうというようなことで、これまで八年間の事例でいえば七十件ほどの案件がありました。大きな案件がありましたけれども、その中では言わば過失が大半である、あるいはソフトウエアの不備が大半であると。本当に悪質なものが少ないという面で見ると、この法律のまず目指すところは未然防止がかなりこの法律によってできるのではないかということが第一点でございます。
 したがいまして、そこには本人からの苦情があって、そして求めがあって、そして個人情報取扱事業者がそれぞれに対応できるような、そしてその中には利用目的の通知とか開示とか訂正、利用停止というような項目を置いておりますので、こういう点はまずは未然防止、しかしそれでどうしても足りない部分はやはり行政庁の方にまた申出をして、認定団体等によって処理がし切れないようなものについては更に報告徴収、勧告、命令という、非常に故意かつ広範、悪質のようなケースには対応でき得ないとやはり困る場合があると。
 他方、刑法上も、先ほどのお話ありましたけれども、はっきりとした財物ということでないものですから、しかも個人情報というのは企業にとっては一種の財産的価値はありながら、しかし個人にとってみれば言わば個人の情報は一種のプライバシーの権利であるという観点から、保護すべき法益であることははっきりしておりますから、そういったものに対応できるような強制措置も最終的には用意しておくと、こういう考え方でございます。
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大塚耕平#11
○大塚耕平君 強制措置も最終的には用意しているというお答えだったんですが、今の御答弁、拝聴していると、もちろん中にも断片的に入っておりましたが、もう一度確認させていただきたいんですが、未然防止が第一の目的だとすると、抑止力、今北朝鮮は一生懸命ああいうカードを切って抑止力を行使していますけれども、この個人情報保護法の個人の権利利益の侵害の未然防止のための抑止力は何でしょう。
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細田博之#12
○国務大臣(細田博之君) 抑止力は、まず本人が自分のことについての情報が取り扱われていることを知り、又はどこかに流れている、どこかを見たら自分の情報が出ておるというようなことから、それに対して二十四条、二十五条、二十六条、二十七条等の規定によって、利用目的を通知するべきこと、開示すること、それから訂正を求めること、それから利用停止、そういった規定を用意しておることが今後の問題に対する未然防止にもなっておると。しかし、過去に行ったことについても対応できるようになっておるわけでございますから、もちろん両面ございますけれども、これから長い将来のことを考えますと、こういった点に配慮すれば必ず多くの分野においては未然防止になると考えておるわけです。
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大塚耕平#13
○大塚耕平君 ありがとうございます。
 それでは、本題に入らせていただきたいと思いますが、昨日、おとといの議論をお伺いしていましても、例えば昨日、最後に福島委員の方から、行政機関個人情報保護法の方は適正な取得の規制が入っていないという御議論がありましたけれども、今回の法の体系の中で、官の方に相対的に厳しいと思われる点、あるいは民の方に相対的に厳しいと思われる点について、それぞれ御答弁をいただきたいと思います。
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片山虎之助#14
○国務大臣(片山虎之助君) 私は官の方の担当ですから官の方を中心に申し上げますと、昨日も答弁させていただきましたけれども、民間については自主規律が基本なんですね、自分でやってもらうということが。しかし、それが基本なんですが必要最小限度の規律というものは加えると、こういうことでございますが、官の方はそういう意味では詳細かつ厳格な一応仕組みにしていると。元々電算についてはありましたしね。そういうことで、公開性、透明性の向上という観点を加えて詳細かつ厳格な制度としていると。
 具体的には、民間については五千件以上のデータベース化された情報が対象ですよね。ところが、行政機関については、行政機関が保有するすべての個人情報を対象にすると。それから二番目に、行政機関については、個人情報ファイルの保有に当たって総務大臣への事前通知を制度化してやる、事前チェック型。民間についてはこのような事前チェックの仕組みはありません。それから、行政機関については、個々の個人情報ファイルごとに厳格に管理する仕組みとしまして、個人情報ファイルの利用目的、記録項目、収集方法、提供先等詳細な事項を整理して公表すると。民間については、個々のファイルではなくてデータベース全体の包括的な利用目的を公表すれば足りると、こういうことにしております。それから、行政機関については、開示、不開示の基準、それから開示請求手続等についてかなり詳しい規定を置いておりますね。これらの請求に対する、また行政機関の決定について不服申立てがある場合には第三者的な審査会への諮問を制度化している。民間については、必要かつ最小限度の開示、不開示の基準でよろしいと。あるいは、手続も同じで、具体的なことは事業者が決めると。また、第三者的な審査会は民間の場合にはありませんで、事業者が自分で苦情処理、自律的な苦情処理で解決を図ると。
 大きい点でこういうことでございまして、こういうことからいいますと、行政機関の方が民間に比べて詳細かつ厳格な制度としておりますので、この制度を生かす運用ですよね、これからは、一人一人の。今度はすべての情報ですべての職員が関係しますから、そういう意味では、意識改革というのか、そこの精神を個々人にまで徹底するということが私は一番大きい課題ではなかろうか。仕組みはいいんですよ。あとは意識あるいは運用ですね、そういうふうに思っております。
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細田博之#15
○国務大臣(細田博之君) 個人情報保護法で官の問題を議論するときに、やや混同された議論も行われておりますが、それは、主務大臣というのがいるために、そして最終的に罰則があるためにこれ自体が非常に厳しい内容なのではないか、すべての経済活動等、私企業の活動等を規制するのではないかというようなお気持ちで質疑が何度も繰り返されているんですが、その真意は、先ほど大塚議員にお答えしましたように、まず民の間の調整が前提で、どうしても今の法体系上は救済し難いものは、やはり個人にとって大きな苦痛があり、しかも民の活動がそれは単なる経済行為というにしては著しい個人のプライバシーの権利等を侵害している実態があるときにそういう官が出てくるのであって、あとは、予防的な官の活動はやりましょうと。未然防止は、その基準、ガイドライン等を定めることについてはやりましょう、しかし原則は民対民の問題でありますねと。
 それは、例えば民間企業のそういうデータ事業者にとってみれば、それは多くは経済活動であって、自分が何らかの利益を得るための活動でありますから、それと一般個人という民間の方との間の調整をどう図っていくかという観点で考えられておるものでございますから、官の情報管理というのは、正に官の責任で自らやっておることでございますので、それなりの規律がなければいけない。これは自らを律する規定でございますので、おのずと、今、総務大臣がお答えしたように、官の規律は厳しくなっていることは論理的に必然であると思っております。
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大塚耕平#16
○大塚耕平君 ありがとうございます。
 今、片山大臣がるる御丁寧に御説明くださいましたが、冒頭のところですね、基本的な考え方で、民の方はあくまで自主的、自律的な規制ないしは運用を尊重し、官の方には厳格に制度化するとおっしゃったわけですが、厳格に制度化するのであるならば、先ほど、昨日の福島議員の議論に戻りますけれども、適正な取得ということについて明記しても何ら問題はないわけでありまして、しかし、適正な取得というOECD八原則にも盛り込まれているこの非常に重要な部分を民には求め、官には求めずして、どうして官の方により厳格だと言えるのでしょうか。
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若松謙維#17
○副大臣(若松謙維君) お答えいたします。
 行政機関が法令を遵守して適法かつ適正に個人情報の取得に当たるべきことは、まず日本国憲法におきましては七十三条、「法律を誠実に執行し、」ということと、あわせて、職員につきましても、国家公務員法の法令遵守義務、九十八条でございますが、職員は、その職務を遂行するについて、法令に従い、従わなければいけないと、このように規律されておりまして、既に法規範としてしっかりと存在していると。こういうものを法律に改めて規定する必要はないんではないかと、そのような形で今回の法律の体系になっております。
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大塚耕平#18
○大塚耕平君 せっかく副大臣お立ちいただいたので、副大臣にお聞きしますが、そうすると、民というのは法律を守らなくていいんですか。
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若松謙維#19
○副大臣(若松謙維君) あくまでも、民も官も日本国憲法に基づきまして、あるいは法令はしっかり遵守しなければいけないと、そういうふうに認識しております。
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大塚耕平#20
○大塚耕平君 いや、おっしゃるとおりですね。官も民も法の下に平等なわけだから、どうして官と民で適正な取得のところで差を付ける必要があるんですか。
 もう一回、副大臣にお伺いします。
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若松謙維#21
○副大臣(若松謙維君) 先ほど、日本国憲法、また国家公務員法、こういった既にある法律を御紹介させていただきましたが、私どもとしては、その既にある法規範、これで十分であるという認識をしておりまして、今言ったようなこの行政機関個人情報保護法にも適正な取得というのを設けるべきじゃないかと。
 実は、そういった御要請というのをすべての法律にもいわゆるその時々に入れていきますと、すべての法律が基本的な日本国憲法また国家公務員倫理法で求められるところを全部入れますと、すべての法律が物すごい膨大になるんですね。私はそれは、法規範上もかえって不必要なものも当然あるわけでありまして、やはり法律は非常に収れんされた効果的なもの、そういうようなバランスを考えて、今回の行政機関の個人情報保護法のような体系にした次第でございます。
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大塚耕平#22
○大塚耕平君 法規範というのは、いろいろそのための整備が膨大な作業になるからその整備をあきらめていいというものではないと思いますね。
 今、副大臣のおっしゃることにも一理ありますけれども、確かに、また片山大臣がさっきおっしゃったように、あとは運用だと、意識改革の問題だというのも一理ありますけれども、しかし法の下において法規範として明文化する方が合理的に正しいことについては、いかに作業が膨大になろうともきちっと整備をしていくのが国会の役割ではないかと思います。
 今日は、私は、財金部門からこちらの方に所属をさせていただいていますので、金融を中心に残りの時間使わせていただきますけれども、副大臣、せっかくお立ちいただいたので、たくさん御答弁いただきたいと思うんですけれども。
 金融の最も中心的な法律は銀行法でございますが、銀行法の一条には何て書いてあるか御存じでしょうか。御存じでなければ、六法全書を見てお答えいただいても結構ですが。
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若松謙維#23
○副大臣(若松謙維君) 所管ではございませんが、銀行法第一条を読まさせていただきます。「この法律は、銀行の業務の公共性にかんがみ、信用を維持し、預金者等の保護を確保するとともに金融の円滑を図るため、銀行の業務の健全かつ適切な運営を期し、もつて国民経済の健全な発展に資することを目的とする。」。
 二項も言いますか。
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大塚耕平#24
○大塚耕平君 いや、結構です。ありがとうございます。
 その冒頭のところですね、「業務の公共性にかんがみ、」と。文言こそ違いますけれども、公益についてはちゃんとうたわれているわけですよ。ということは、公益についてうたわれているということは、先ほどのあるいは昨日までの、なぜ官の方に適正な取得が必要ないかという根拠に関しては、表現の微妙な違いはありますけれども、官の皆さんは公益のために仕事をしているから大丈夫なんだというような文脈で御答弁いただいていると思いますが、そうすると、金融については今後個別法は必要ないという御認識でいいですか。伊藤副大臣にお伺いしたいと思いますが。
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伊藤達也#25
○副大臣(伊藤達也君) 私ども、金融分野においても、これはもう業態を問わずに個人情報の取扱いが大変重要な論点になると、このように認識をいたしておりまして、この個別法の必要性についても追加的な処置が必要かどうか、実は金融審議会において議論を続けております。
 その中で、どういう論点が今あるかということでございますけれども、第一には、金融取引に係る個人情報の同一企業内での多目的利用及び同一グループ内での複数企業による共同利用に関するルールの問題、そして第二に、信用情報機関及び会員事業者による個人信用情報の共同利用システムに関するルールの問題等々が挙げられておりまして、今後も当委員会を始めとして国会のその議論、また先生方からの問題提起、意見というものを参考にしつつ、金融分野における個人情報の取扱いについて私どもとして検討してまいりたいというふうに考えております。
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大塚耕平#26
○大塚耕平君 伊藤さん、それ、いつごろまでに結論を出されますか、金融審議会でこれから議論して。
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伊藤達也#27
○副大臣(伊藤達也君) 期限についてちょっと今ここで明言ができないわけでありますけれども、私どもとしては、国会の審議を注視をいたしておりますので、この法律が成立をさせていただくと同時に金融審議会での議論を進めさせていただき、また私どもとしても検討をさせていただいて早急に結論を出していきたいというふうに考えております。
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大塚耕平#28
○大塚耕平君 伊藤副大臣には、我々、我々というのは私たちの世代の気持ちを共有していただけると思いますのでお願いを申し上げますけれども。
 例えば、金融審議会は第一回の金融審議会、平成十三年、十二年ですかね、から行われていて、平成十三年のこの個人情報保護に関する部会の関係者の意見陳述の中では、早く決めてくれということを何回も言っている人がいるんですよね。
 昨日も、今日実は全銀協の方に参考人としておいでいただこうと思っていましたら、まだ業界として十分な検討ができていないのでお答えすることがないので出席は差し控えたいというお話で、おいでにならなかったんですけれども。どうして検討が十分じゃないんですかと聞きましたら、いやそれはこれから金融審議会でいろいろ議論をされることなので、それを踏まえてやりたいと。確かにもっともな話なんですけれども、今、日本の金融界、金融界のみならず産業界は、そういう悠長なことを言っている場合じゃないんですね。
 これは衆議院の方の審議でも出ましたけれども、個人情報保護の個別法がこれから出てきたときに、今の金融界の信用情報等の取扱いと異なるような取扱いをしなければならない法体系や金融庁の指導が出てきたときには、これは金融機関や金融機関の関連産業企業にとっては膨大な作業やコストがこれから発生するわけです。
 だから、伊藤さん、非常にいつも冷静な答弁をされますので、これから審議会で検討して早急にとおっしゃいましたけれども、金融庁にいつまでにやらせるのか、そういうことをここで政治家が責任持って答弁するのが国会の私は議論じゃないかと思うんですが、金融庁にこの個別法についての検討をいつまでに結論を出させますか。
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伊藤達也#29
○副大臣(伊藤達也君) 私どもとしましても、やはりこの国会の審議は非常に重要だというふうに思っておりますので、そして今までも金融審議会の中で、六回を開催をさせていただいて、主要な論点の整理もしてきたところでございます。先生から御指摘をされている点についてもいろいろ議論をいたしておりますし、また今、現行の事務ガイドラインというものがあるわけでありますが、この中で、個人情報の取扱いについても相当程度手当てが講じられているところでございます。
 この個人情報保護法が成立をいたしますと関係の法令が整備されてまいりますので、それに併せて、改めて事務ガイドラインとこの法令の整合性というものを確認、精査した上で規定の整備について検討していくということにいたしております。また、現行の事務ガイドラインにおいては、この個人情報保護法が成立した際には当該法律の規則に各銀行が服することになる旨も確認的に規定されているところでございます。
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