財政金融委員会

2003-03-25 参議院 全316発言

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会議録情報#0
                                                                                                                                                                                                                                 
平成十五年三月二十五日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十五日
    辞任         補欠選任
     平野 達男君     渡辺 秀央君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         柳田  稔君
    理 事
                入澤  肇君
                尾辻 秀久君
                林  芳正君
                円 より子君
                浜田卓二郎君
    委 員
                上杉 光弘君
                佐藤 泰三君
                清水 達雄君
                田村耕太郎君
                中島 啓雄君
                溝手 顕正君
                森山  裕君
                若林 正俊君
                大塚 耕平君
                勝木 健司君
                櫻井  充君
                峰崎 直樹君
                山本  保君
                池田 幹幸君
                大門実紀史君
                平野 達男君
                大渕 絹子君
                椎名 素夫君
   国務大臣
       財務大臣     塩川正十郎君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       財務副大臣    小林 興起君
       国土交通副大臣  中馬 弘毅君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        石田 祐幸君
   政府参考人
       総務大臣官房審
       議官       岡本  保君
       総務省自治税務
       局長       板倉 敏和君
       財務省主計局次
       長        杉本 和行君
       財務省主計局次
       長        勝 栄二郎君
       財務省主税局長  大武健一郎君
       財務省理財局長  寺澤 辰麿君
       国税庁課税部長  村上 喜堂君
   参考人
       日本政策投資銀
       行総裁      小村  武君
       日本銀行総裁   福井 俊彦君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成十五年度における公債の発行の特例に関す
 る法律案(内閣提出、衆議院送付)
○所得税法等の一部を改正する法律案(内閣提出
 、衆議院送付)

    ─────────────
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柳田稔#1
○委員長(柳田稔君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として総務省自治財政局長林省吾君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#2
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#3
○委員長(柳田稔君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、参考人として日本政策投資銀行総裁小村武君外一名の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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柳田稔#4
○委員長(柳田稔君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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柳田稔#5
○委員長(柳田稔君) 平成十五年度における公債の発行の特例に関する法律案及び所得税法等の一部を改正する法律案、両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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池田幹幸#6
○池田幹幸君 おはようございます。日本共産党の池田幹幸です。
 今日は、竹中大臣、内閣委員会と重なっておりまして、時間、御無理いただきましてありがとうございます。それで、短時間でということですので、竹中大臣の件について、金融問題について先にちょっと時間をいただきたいと思うんです。
 前回はちょうどイラクへのアメリカの攻撃が始まった日でばたばたしておりまして、最後の方が何かぼやけたような感じになっておりますので、ちょっと前回の締めくくりをさせていただきたいなというふうに思うんです。
 前回といいますのは、新生銀行の融資姿勢の問題です。私が、新生銀行が要注意先を回収の対象にして、いわゆる貸しはがしですね、やっているということで問題を取り上げたんですが、こんな回収の仕方いいのかということで尋ねたところ、大臣は、良い取引先を大切にすると、銀行のガバナンスを発揮してもらいたいというふうにお答えになった。私は全く同感なんです。
 その上に立って伺いたいんですけれども、私、問題にしたのは、新生銀行は要注意先にとどまらないで正常先に対しても回収を進めているというところを問題にしました。正常先に対する貸しはがしプログラムというものがあるということで、そのことについて内部文書もお示ししたわけなんですが、若干繰り返しになりますけれども一、二分説明したいと思うんですが、要するに新生銀行が二〇〇二年の四月に社内文書で、正常先に対する貸しはがしの基本的手口が書かれておる、そういう文書を出しております。
 その中では、回収の期限を二〇〇二年の十二月末として、資産売却、ほかの銀行などの肩代わり、それができなければ、最長二、三か月の準備期間を与えた上で、ロールの停止もやむを得ないという形でやっておるということですね。短期資金の借換えという手口がここで活用されているわけですけれども、それをやるに当たって、上期中、六月末ですね、六月末に実現可能な対応策に係る合意を得たいと。対応策の実現可能が認められない場合には、上期終了前であっても短期のロールができなくなる可能性がありますといった、そういった交渉例、示しながらやっていると。悪いうわさが立たないよう細心の注意を払うという注意書きもあるということも前回説明しました。
 そうしますと、大臣が答弁になった取引先大切にするという、そういったものとは全然懸け離れた、正常先という優良企業を大切にしない、そういった姿勢がここに現れていると思うんですが、いかがでしょうか。
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竹中平蔵#7
○国務大臣(竹中平蔵君) 前回も申し上げましたように、銀行としては、これは社会のために、また自らの利益のためにもその優良な貸付先というのはこれは大事にすると、これは当然のことであろうかと思います。
 今、委員が御紹介になったのは私的な内部文書でありますので、我々としてはちょっと確認のしようもないわけでございますけれども、一つの重要なポイントは個別の経営判断、ここは貸すかどうかと、これはやはり貸す側の言い分、借りる側の言い分、常にこれはあるわけでありますので、その個別の経営判断について我々として立ち入るということは、これは困難であるということをまず御理解をいただきたいと思います。
 重要なことは、我々としては、やはり全体として社会の中でしっかりとした貢献をしていただきたいということ、それともう一つは、個別の取引に関してあえて申し上げられることがあるとすれば、銀行の貸す側という優越的な地位を濫用してそれで不当な条件を迫ったり、それはこれできちっと取り締まられるべき問題であると、そのように思っております。
 繰り返しになりますが、我々としては、やはり銀行として是非ガバナンスを発揮していただきたい、そういう結果を出してもらいたいと思っておりますし、ただし、個別の経営判断については、これはもう非常に細かな判断の積み重ねであろうというふうに思っておりますので、これについて立ち入るということは差し控えたいと思います。
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池田幹幸#8
○池田幹幸君 だから、銀行のガバナンス発揮してもらいたいというのであれば、その実態がどうであるかということを知った場合には、やりようもないんだという形じゃなしに、きちんと調査をなさったらいいんですよね。私、この文書あるってお示ししました、あれ間違いないですから、四月二十六日付け文書を調べられたらいいんですよね。要するに、正常債権を減らしていっているということについては統計上もはっきりしていますですよね。この間も言いましたけれども、二〇〇〇年度に業務改善命令を受けたときの減少率が、正常先ですよ、一二・七%なんですが、二〇〇二年度の上半期では一一・八%、減少しているんですね。だから、改善命令を受けても全然改まっていないということなんですよ。
 これは雑誌ですけれども、エコノミストに出て、じゃなかった、朝日新聞のインタビューですが、朝日新聞のインタビューで八城社長が、リスクに見合った金利を取ろうとしたら二〇〇一年に業務改善命令で貸しはがしの批判を浴びたと、日本は理屈が通らないと思ったというんですよ。このため、二か月程度の金利引上げ交渉で貸せないと即決していたのを改めて、半年掛けてじっくり説明するようにした、やり方は変えたが原則は曲げていないと言っているんですよ。堂々たるものですよね。二か月を半年に引き延ばしたという、何のことはない、五十歩百歩ですが、そういうことを平然と言っています。改善命令どこ吹く風ということですよね。こういった実態があるんですよ。
 これはもう新聞報道ですからごらんにもなっていたかも分かりませんが、要するに新生銀行では債権回収どんなふうにやっているかと。やっぱり同じ文書でこんなこと書いてあるんですが、債権回収の成功をホームランと呼んでいる、ホームラン。これは雑誌、週刊エコノミストにも出ています。各部門の査定には、回収によって貸出し残高をどれだけ減らしたかということで査定がされるんです。融資第三部、融資戦略本部というところでは何をやっているかといいますと、千点満点で業績評価します。そのうち、正常先の残高削減、これが六百五十点です、千点のうち。正常先減らしたら六百五十点。それから、瑕疵担保特約による買戻し百点、その他二百五十点、こんなふうに付けているんですよ。要するに正常先を減らせばいい成績が収められるというわけですね。こういうふうにして職員をもう、銀行職員指導している。どう思いますか。
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竹中平蔵#9
○国務大臣(竹中平蔵君) 繰り返しになりますけれども、個別の企業の中での私的な管理のこと等々、内部文書の存在等々、ちょっと我々としては確認はしようがございません。
 委員の御指摘は、そういった銀行がきちっと貸せるはずのところにきちっと貸していないのではないだろうかという、そういう御懸念をいろんな形で表明しておられるのだと思います。
 我々としては個別の、繰り返しになりますけれども、これは経営判断、現場現場で物すごい数の経営判断があるわけで、それについて監督当局として立ち入るというのは、これは現実問題としてはこれはもう不可能だというふうに、また、これはやはり、これはもう市場経済の大原則としてそういうことはまたすべきでもないということを是非とも御理解をいただきたいと思います。
 我々としては、結果としてやはり企業のコーポレートガバナンスが、銀行のガバナンスが発揮されるような枠組みを作って、その下でしっかりと監視をしていくと。個別の取引については優越的な地位の濫用がないように、これは公取等々の枠組み等の中でしっかりと見ていただくと、そういうことに尽きようかと思います。
 繰り返しになりますが、我々は、特に公的資金を注入したところについては経営健全化計画を出させておりまして、それに基づいてしっかりと経営がなされているかということを管理するという仕組みを持っているわけでありますので、その枠組みに沿って新生銀行についても融資態度についてフォローをしているところでございます。
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池田幹幸#10
○池田幹幸君 健全化計画を出させて、実際どういった姿勢で銀行がやっているのかということをこれはもう金融庁として調べようがないんであれば、指導のしようもないんであれば、健全化計画出す意義すらなくなってきますよ。そんなことじゃ駄目ですよ。ちゃんときちんと、こういうことがやられているんだから、調べようがないんじゃない、調べれば調べられますよ、そうでしょう、その権限あるわけですよ。そういうことを私はやるべきだと言っているんです。前回もお話ししましたけれども、これ新生銀行のまねを全部やり始めたら大変ですよ。もう既に始まっていますよ。前回も申し上げましたビッグ4でもそれやっていますよね。要するに、同じことをやって、もう正常先だろうが何だろうが、収益の低い貸出しをどんどん回収するということになりかねない状況になっているわけです。
 竹中大臣は、前回、前から新生銀行のこれについて新しいビジネスというふうに言っているんですけれども、しかし投資ファンド、年間一〇%から二〇%のリターンを求められて、そういう方向でこれをやっていくということになりますと、これは日本の金融システムにとって決していい結果を生まない。このままほっておいたんじゃ、もうなめられっ放しと、前回も言いましたけれども、そういう状況になるんだということを申し上げておきたいと思います。
 大臣、お時間ないということでございますので、どうも──答弁結構です。済みません。もう同じ答弁でしょう。調査しますということだったら答えてください。
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竹中平蔵#11
○国務大臣(竹中平蔵君) その貸し渋り、貸しはがしに対して厳重な態度を取らなきゃいけないということは私自身も痛感をしております。貸し渋り、貸しはがしのホットラインで今情報を集めて、それを検査に反映させるというような手法、新たな手法を我々は取ろうとしておりますので、それはひとつ是非とも積極的に活用して、池田委員御懸念のような問題が少しでも減じていくように努力をしたいと思っております。
 それと、中小企業向け貸出しについては、業務改善命令をこれ十三年三月に発出しておりますけれども、それを受けて、十四年三月期にはその目標を新生銀行も達成をしております。今年度に関しても、今後に関しても、もしそういうことがあるならば、これはやはり厳しい業務改善命令を出してそれを達成させると。これはもう監督の重要な柱として、しっかりと我々としてはやらせたいというふうに思っております。
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池田幹幸#12
○池田幹幸君 どうも大臣ありがとうございました。
 それじゃ、税法に入りますが、消費税問題について、私、今日は伺いたいと思います。
 改正案では、消費税の中小企業特例、これを大幅縮小するということになっております。そもそも、中小企業特例というのを法律に定めたということについてなんですが、これは一体どういう理由から入れたものでしょうか。私は、要するに、零細業者の納税事務負担の問題とか税務当局の徴税事務負担の問題等々から出たものだと思いますが、確認願います。
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小林興起#13
○副大臣(小林興起君) 先生御承知のとおり、我が国として消費税を導入しなければという時期になってまいりましたけれども、大変当時反対も多かったわけでございます。そういうことの中から、特に事務負担が多い、あるいは大変だと思われる層に配慮いたしまして、そして導入に踏み切ったという、そういう経緯から中小特例がその当時作られたと承っております。
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池田幹幸#14
○池田幹幸君 財務大臣に伺いますけれども、このごろ、そういたしますと、この中小企業特例縮小するということについては、そもそも導入時の事情が変化したと。つまり、小零細企業に対する、小零細企業の納税事務負担、これについては余りもう考慮しなくてもよくなったというお考えですか。
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小林興起#15
○副大臣(小林興起君) 常に零細企業等については事務負担というのは、これは税金を納める納めないにかかわらず、特に納税ということを考えればあるわけでございますから、そこのところについては、やはり今なお簡易課税制度というものを導入しているわけでございまして、これによって今回も処理していくという考え方でございます。
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池田幹幸#16
○池田幹幸君 簡易課税制度も五千万ということに縮めるわけですよね。そこまでこうやると、三千万から一千万。
 私、言いたいのは、その部分の納税者にとって事務負担というのは、これはもう大した問題じゃないということですか。
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小林興起#17
○副大臣(小林興起君) 大した問題でないということは言えないと思うんですが、国民すべて納税義務がある中に、だれでも事務負担というのはどうしても起こるわけでございますが、しかし余り過大な負担であるとこれはうまくいかないということはあるわけでございまして、これは配慮しなければならないわけでございますが、今のこの税当局のいろいろな調査によりますと、五千万を超えている人たちについては、簡易課税がいいのか、それともきちっと計算して出した方がいいのかという、つまり、計算できるぐらい事務について精通をする、あるいは処理ができるという人たちが非常に増えてきているというような時代の背景を受けまして、比較して出すぐらいでしたらもう簡易課税制度要らないわけで、最初からきちっとした課税をすればいいわけでございますから、そういうことの中に、まあ五千万以下の人たちは大変だろうけれども、まあ五千万ぐらいで切ろうかというような考え方に踏み切ったところでございます。
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池田幹幸#18
○池田幹幸君 簡易課税の問題、ちょっとおくにして。
 三千万から一千万、免税点引下げを中心にちょっと伺いたいんですが、中小企業四団体、日本商工会議所等四団体から要望書が政府に対して出されておることは周知のとおりなんですが、そこでは明確にこう言っているんですね。
 要するに、納めている側の中小企業の側が、これは決して免税業者ということじゃなしに課税業者が大部分ですよね、この団体、団体では。消費税創設時の小規模零細業者の実態は現在も何ら変わっておらず、いわんや、デフレ経済の進展や価格競争の激化により、仕入れにかかわる消費税分の価格転嫁がより困難になっており、いわゆる益税どころか、むしろ損税となっている。こうした実態を考慮せずに免税点制度を縮小・廃止することは、消費税分を転嫁できないことによる企業収益の圧迫要因を増加させるだけでなく、事務負担を過度に増大させ、小規模事業者の経営に重大な悪影響を及ぼすものであるということで、これはもう反対だという要望書、これは受け取っておられますよね。実際、もう中小業者が何ら変わっていないんだと言っているんですから、まずその上に立った対策を考えるべきじゃありませんか。
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小林興起#19
○副大臣(小林興起君) 御承知のとおり、一方では国民の皆様から、何となく自分たちは消費税を取られているんだけれども、それが本当に国に納税されているのかと、そういう疑問の声が上がってきているのも御承知のとおりであります。
 そういうことを配慮いたしまして、やはり国民の皆様に消費税払っていただいたらそれは税当局に来るんだということも示していかなければならないということの中に、それじゃ三千万以下でいいのか、一千万以下でいいのかとか、そういうようなことになってくるわけでありまして、その辺を配慮しまして、この税の透明性あるいは公平性という観点から思い切って今度三千万が一千万になるわけでございますが、しかし、先生おっしゃるとおり、大変だというような方々に配慮しまして、いろいろと相談業務あるいはPR業務ということについては税当局としても更に一層頑張っていきたいというふうに考えているところでございます。
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池田幹幸#20
○池田幹幸君 その中小業者の団体、中小企業四団体がもうこれじゃもう税負担に堪えられなくなるんだと言っているんですからね。それをもっと重く受け止めないかぬし、透明性の問題についてはまた後からちょっと伺いたいと思いますが、引き続き免税点の引下げについてなんですが、これは経済産業省がアンケート調査やっている。衆議院でも我が党の吉井議員が示して質問しましたので、今日は資料として準備しませんでしたけれども、経済産業省はきちんとそれ調査しているんですね。
 そこによりますと、法案の特例縮小に関して、仮にあなたの会社が、商店が課税業者となる場合には消費税を価格に転嫁できますかと聞かれたのに対して、これに対する回答、売上げ二千五百万から三千万円の階級でほとんど転嫁できないと答えている、それから一部しか転嫁できないと答えている、その合計が四五・四%です。全階級の平均で見ますと五二・三%です。この半数は、半数の事業者がこれは転嫁できないと答えている。この理由を大臣、塩川大臣ちょっとお休みですけれども、これは大変大事なところなんで、ともかくこんな状況に置かれている、税金を納められない、堪えられない、この理由は何だと思われますか。
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小林興起#21
○副大臣(小林興起君) 何といいますか、全部消費税は納めなければならぬですけれども、あるいは力関係で、業界なんかで、消費税をおれは払わない、まけろとか、そういうようなことがこの日本でございますからあるのでないかと、中小企業の実態等を見た感じで、私は個人的にはそんなことも推測するわけでございますが、しかし理論的に言いますと、やはりそこは払っていただく、納税義務があるということでやってまいりませんと、いつまでもそういう悪い、一部にあると言われております習慣を残して、いや、結局そういうものはまけてしまえばいいんだということではこの消費税が普及してまいりませんので、やはり払っていただくことが当たり前なんだという風潮をどこかできちっと作っていかなければいけないということもありましょう。
 しかし、さはさりながら、先生がおっしゃるとおり、いじめられるというようなそういう現実の中でどんなふうに考えていくかということがこの判断だと思うわけでございますが、ただ、一方で、今のところ、事業者の中で、現在のこの状況の中で実は六割は今消費税を払っていないんですね、三千万以下でございますから。それを今回一千万にいたしますと、逆に四割が払わない、六割は払うようになるというように、四割六割と、こう変わってくるわけでございまして、まあ、今回こういう状況の中で、やはり消費税というものは納税するということになっているわけでございますから、そういう中で、この免ずる人たちのウエートを六割はいいよというところから四割ぐらいはいいよと、逆に六割は払ってちょうだいよという、この比率の逆転ということもこの時代を背景として必要かなということで踏み切ったところでございます。
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池田幹幸#22
○池田幹幸君 ちょっと私の聞いたこと以外のことで随分いろいろとお話しになったわけですがね。その六割の問題についても私、後で質問します。そのことはそれで置いておいて。
 私伺ったのは、何でそういうことになっているかという理由なんですね。それはある程度言われたけれども、要するに、つづめて言えば競争が激しいということなんですよね。これ、通産省のこのアンケート調査の中でちゃんと別途そのことについても聞いているんです。それを見ますと、消費税の転嫁が不十分な主な理由は、競争が激しいため、景気が低迷しているためというのが半数以上なんです。正に、ほかは小さな細々した理由なんです。景気が悪いからなんですよね。競争が激しいからなんです。
 だから、こういう状況が続く限り、払ってくださいと言ったって、払いたくたって払えないという現実があるということを今問題にしているんですね。だからそこなんですよね。払ってくださいという滞納一掃運動については、これもまた後で伺いますがね。
 要するに、転嫁できないという業者が納税にどのように対応しているかということなんですが、やっぱりこのアンケート調査によりますと、売上げの少ない業者では、課税業者であっても免税業者であっても、少なくない割合の業者が損税を被っていると。自分から仕入れで支払った消費税分も払っちゃっているということなんですよ。自分の分が乗っけられないだけじゃなしに、仕入れで払った分まで乗っけられないという状況が起きているわけですね。これは実に約五割が損税を払っているということがこのアンケート結果には出ているんです。細々したことをちょっと説明する時間はないので省きます。数字は明確に表れております。
 そうしますと、こういった実態が、免税点の引下げが損税というそういう実態を更に悪化させていくということで、中小企業の経営を今度のこの法改正によって、三千万から一千万に引き下げたことによってかなり大きな事態を生み出すことになると、そういうことについては十分配慮して、考えた上でやってのことですか。
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小林興起#23
○副大臣(小林興起君) 一応、先ほど言いました、中小企業の四団体と言われましたが、そういう団体等とも担当官庁を通じてよく話をしてきたところでございますし、そういういろいろなところへの根回しも、根回しというかお話合いも済んだ上で、一応この決定に至ったというふうに承知をしているところでございます。
 さはさりながら、先生がおっしゃるとおり、いろいろとこの不況下に大変なこともございますし、急にということもございましょう。したがいまして、実施時期もすぐではなくて、この法律を通していただいてからでも、平成十六年四月、来年からでございますので、その期間に、いろいろとこういうふうになっていきますよという制度のPR、あるいは消費税というものはちゃんと転嫁していくんだというような思想の普及等も重ねて合わせましていろいろと準備をしていきたいと、そんなふうに考えているところでございます。
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池田幹幸#24
○池田幹幸君 そんな、もう通っちゃってからどうするこうするじゃ駄目なんで、今これ審議していて、これ駄目だと、我々は反対だという立場から質問しているんですからね。通してしまってからどうしましょうという話じゃないんですよね。それはまず考えていただきたいと思いますが。
 それで、こういう形で経営が圧迫されたらどうなるのかということなんですけれども、消費税の滞納問題というのは既に現実の問題としてかなり悪化しています。
 国税庁から資料をいただきました。この資料の一から三は、一、二、三は国税庁からいただいた資料です。いわゆる滞納の実態ですね。
 この推移を見てみますと、法人税に関して見ますと、滞納の発生割合が一九九二年度の三・一から二〇〇一年度一・六と半分に減少しています。ところが、消費税の滞納発生割合は、九二年度の五・四から二〇〇一年度五・八と、若干増加という状況ですね。新規発生件数で見ますと、法人税が四十七万三千から十五万九千件という形で、七〇%ほど減少しています。消費税は逆に増えたというか、若干横ばいですね。それから、期首滞納件数で見てみますと、これは消費税が七・五倍になったのに対して法人税は一・一倍ということで、これも相当に期首滞納では消費税が多いという結果がこれ明確に出ております。
 法人税の滞納発生割合が減少している一方で、消費税は若干なりとも増加であると。期首滞納件数については大幅に消費税が増加と。これは消費税の滞納がやっぱり深刻になってきているということを実態に示しておるわけですね。
 そうすると、じゃ、その理由は一体何なんだろうかということなんですが、いかにお考えでしょうか、理由。
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村上喜堂#25
○政府参考人(村上喜堂君) お答えいたします。
 税目別の発生原因について必ずしも明確な御説明できないわけでありますが、今、先生から法人税と消費税の対比がありましたが、法人税の場合、御案内のとおり、赤字になれば法人税の納税はございませんから、やはり経済情勢が悪いと、その企業の経営状態が悪くなってくると赤字になってまいります。そうしますと、納税がございませんから、したがって滞納も発生しないということだと思います。消費税は、一方、赤字黒字関係ございませんから、経済情勢に沿って滞納があるのではないかと思います。
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池田幹幸#26
○池田幹幸君 そのとおりなんですよね。正にそのとおりなんです。ここのところが大事なところなんですね。
 そうしますと、消費税の場合、売上げが伸びないと、景気が悪くて。そこで、売上げが落ちている中で、消費税が転嫁できないと、消費税も自己負担している。こういう実態が今の状態を悪くしているわけなんですから、じゃ、どうすればいいのかということになるわけなんですけれども。
 少なくとも、免税点引下げということになりますと、この実態をむしろ悪化させる、そういうことになるということじゃありませんか、今の部長の説明からいっても。当然、論理的にはそういうケースになりますね、大臣。いや、ちょっと待って、これはもう政治的な問題だから、大臣、本当は大臣に答えていただきたいんですがね。
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小林興起#27
○副大臣(小林興起君) おっしゃるとおり、この状況下で滞納が増えるか増えないかといえば、多分増える可能性もあろうかと思うわけでございますが、しかし、税というのを取る、いただく方から見ますと、滞納がありそうだから取らないとか、そういう考え方でなくて、やはりいただくところからいただくと。いただけるというか、そういう状況にあるわけですから、売上げがあって、そこからいただくわけですから。理想論に基づいて、理念に基づいて、さっき言いました公平性という理念に基づいてきちっといただくということで課税をするわけでございます。
 課税をした後は実態論になるわけでございまして、さはさりながら、こういう状況でなかなか払えない、苦しいとかいうことについては、やはりまた、先ほど申し上げました税の相談とかいろんなことをきめ細かくやっていくつもりでございまして、いずれにいたしましても、これで制度を変えますと、まず、払える方はすぐ払えるということにもなろうかと思うわけでございますので、あと大変な方についてはやはりいろいろと実務の中で相談にあずかっていく。
 ただ、いずれにいたしましても、ずっと国民の間から出てきております、私たちが納めた消費税がどこかへ消えちゃっているんじゃないかと、いわゆる益税解消という議論もございますから、そういう面での公平性というのは非常に大きく担保したという形になるのではないかと思っております。
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池田幹幸#28
○池田幹幸君 どこかに消えちゃったんじゃないかという益税の問題の解消だと言われました。これは、そういう考え方があると大変なんですよ。
 これはひとつ今日の資料の三、四を見ていただきたいんですがね。これは東京国税局と税務署が、これは二〇〇〇年ですね、九九年から二〇〇〇年三月にかけて電車の中のつり革広告でこれやったやつなんです。これを見ますと、「私らさあ、給料から源泉で所得税ひかれて、ちゃんと消費税も払っているのにそれを預かる人のなかにきちんと税務署に納めない人がいるなんて、ぜったい許せないじゃん。」と、こう書いてあるんですが、これ、「滞納しない、正しい納税。」とあるんですけれどもね。
 正に今、小林さんおっしゃったように、滞納よりもね、脱税しているんじゃないか、消費税取りながら納めていないんじゃないか、そういうふうに消費者に思わせる効果抜群ですよね。業者に対して滞納しないで払ってくださいという広告ですよと言いながら、実際はそうじゃないんじゃないですか。
 まず伺いたいんですが、消費税「預かる人」ってあるんですが、これは消費税は預かり税ですか。いや、それはいいですよ、そんなもの。事務局、いいです。大臣、これはもう正に政治姿勢の問題です。さっきおっしゃった。これは預かり税じゃないでしょう。
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小林興起#29
○副大臣(小林興起君) 素人的にいいますと、預り金的な性格ということでそういうことになるんでしょうけれども、確かにこれ見ますと、ちょっと余りいい広告ではないなという気がいたします。これもう、今出ているんじゃなくて、もうやめて、やめちゃったんでしょう、やっぱり。やっぱりそうですね、これはちょっとねということになるじゃないですか。だから、そういういろいろな誤解も解いて国民の気持ちを一つにしていくために、今回はこれですっきりある程度していく部分もあると。
 ただ、重ねて申し上げますけれども、何か益税を良くないから解消するためにこういう制度を設けた、そういうことじゃないですよ。結果として益税があっても解消されるだろうというだけでありまして、これは結果論でありまして、目的はあくまでも皆さんにただ公平に払っていただくという理念でやっているだけでございますので、それは御承知おきいただきたいと思います。
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