農林水産委員会

2003-04-24 参議院 全230発言

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会議録情報#0
平成十五年四月二十四日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月二十二日
    辞任         補欠選任
     松山 政司君     山東 昭子君
 四月二十三日
    辞任         補欠選任
     山東 昭子君     松山 政司君
 四月二十四日
    辞任         補欠選任
     本田 良一君     藤原 正司君
     市田 忠義君     大門実紀史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三浦 一水君
    理 事
                国井 正幸君
                田中 直紀君
                常田 享詳君
                和田ひろ子君
                紙  智子君
    委 員
                岩永 浩美君
                太田 豊秋君
                加治屋義人君
                小斉平敏文君
                服部三男雄君
                松山 政司君
                郡司  彰君
                信田 邦雄君
                羽田雄一郎君
                藤原 正司君
                本田 良一君
                日笠 勝之君
                渡辺 孝男君
                大門実紀史君
                岩本 荘太君
                中村 敦夫君
   国務大臣
       農林水産大臣   亀井 善之君
   副大臣
       農林水産副大臣  太田 豊秋君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       渡辺 孝男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田 榮司君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房審議官     金森 越哉君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        田中壮一郎君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       岩田喜美枝君
       農林水産大臣官
       房長       田原 文夫君
       農林水産省総合
       食料局長     西藤 久三君
       農林水産省経営
       局長       川村秀三郎君
       農林水産省農村
       振興局長     太田 信介君
       食糧庁長官    石原  葵君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農業経営基盤強化促進法の一部を改正する法律
 案(内閣提出)
○農業災害補償法の一部を改正する法律案(内閣
 提出)
    ─────────────
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三浦一水#1
○委員長(三浦一水君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農業経営基盤強化促進法の一部を改正する法律案及び農業災害補償法の一部を改正する法律案、両案の審査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房審議官金森越哉君、文部科学省スポーツ・青少年局長田中壮一郎君、厚生労働省雇用均等・児童家庭局長岩田喜美枝君、農林水産大臣官房長田原文夫君、農林水産省総合食料局長西藤久三君、農林水産省経営局長川村秀三郎君、農林水産省農村振興局長太田信介君及び食糧庁長官石原葵君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三浦一水#2
○委員長(三浦一水君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三浦一水#3
○委員長(三浦一水君) 農業経営基盤強化促進法の一部を改正する法律案及び農業災害補償法の一部を改正する法律案、以上両案を一括して議題といたします。
 両案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岩永浩美#4
○岩永浩美君 おはようございます。自由民主党の岩永浩美でございます。
 ただいま委員長の方から御説明いただきました農業経営基盤強化促進法並びに農業災害補償法改正案の二法について御質問させていただきますが、まず、その前に農林水産大臣に。
 過日の一般調査の中で農林大臣が、農村集落における一つの在り方、それと昔と今と農村の集落が変貌していることについての思い入れを語っておられました。
 今回、この基盤強化法改正案並びに災害法を審議するに当たって、農村集落の在り方が、今までの農村集落の在り方から認定農業者を中心とした大規模農家へシフトを置いた農業経営に移行しつつあります。そういう中にあって、農村の集落体制を、今までの集落体制から、今後の農村の集落体制がどうあるべきか、どういうふうにお考えをお持ちなのか、それをまずお聞きをしてから二法案の質疑に入らせていただきたいと思います。
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亀井善之#5
○国務大臣(亀井善之君) 我が国の農業、特に水田農業、日本の国土が北から南に広いわけでありますが、私は神奈川県、関東地方を考えますと、もうあと一か月しない間に、五月連休明けには田植えのシーズンに入るわけであります。そういう中でいろいろ目に浮かぶことは、この田植えの時期に子供もあるいは働き手もあるいはお年寄りも一斉に水田に出て、そして田植えをすると。そういう中に集落の、地域の人たちがいろいろコミュニケーションを図り、いろいろの文化が形成される、こういうわけでもあります。正に、歴史的に農地利用あるいは水利の調整と協調的に相互扶助的にいろいろのことを進めていくということでもありますし、正に共同体としての集落ぐるみの取組が大きな役割を果たしている、このように認識をいたしております。
 今後、我が国農業の活性化に当たっては、このような水田農業の特質というものを十分踏まえた中で重要なことと、このように考え、この基盤強化法の改正、これには一定の集落営農組織を農用地利用過程に担い手としての位置付けを得るようにし、そしてこの組織が、効率的かつ安定的な農業経営体として発展をさせていくということが必要なことではなかろうかと。今後、従来からの担い手育成施策にこうした新たな取組を加え、望ましい農業構造の実践に一層の努力をしてまいりたい、このように考えております。
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岩永浩美#6
○岩永浩美君 そこで、この法案は、提案理由でも説明をしていただいております、農業をめぐる情勢が大きく変化する中で、担い手が創意工夫を生かした農業経営を展開するための条件を整備すること、そのことが提案理由の一つ。と同時に、担い手の存在を前提として、多様化した共済ニーズに対し少しでも制度が近づこうとするものであるだけに、その件については私は一定の評価をいたします。他方、食料・農業・農村基本法が目指す効率的かつ安定的な農業経営を育成するために、もう一つの担い手法案である基盤強化促進法の改正も農林省を中心として各事業を行われている。そのことも、私自身はそのことを了として理解をしています。
 そこで、この農災法の改正に当たって、多様な担い手をどのように今後位置付けをしていくのか、それが一点。
 それから、地域の助け合いを基本としてきた集落営農、その集落営農を基本とする共済制度、共済制ですね、それを、効率性を目指す農業構造、一方において担い手を中心とした集約化した農業をしようとするときに、共済制度と農業構造とどういう整合性を持って今後の農業を展開しようとするのか、それをお伺いをしたいと思います。
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川村秀三郎#7
○政府参考人(川村秀三郎君) お尋ねの農災法におきます多様な担い手の位置付けでございます。
 正に農災法は、自然災害という農業とは切り離せない状況がございます。そういうものとして考えますと、これは正に農業経営の基盤を成す対策法であると思っておりますので、これは単にその中核を成す担い手のみならず広く農業をやられる方についての対策という側面がまず大きくあると思います。
 ただ、その中でも、今後やはり新しい基本法の下で考えていきます場合に、その中核となる担い手につきましてはやはり力強い経営体ということが必要なわけでございまして、そのためにはやはり、そういった担い手が創意工夫が生かせるようにできるだけ選択の幅を広げていくということが不可欠ではないかということで今回の提案をさせていただいているところでございます。
 それからまた、集落的な営農の扱いにつきましても、この農災法の世界でも生産組織としての加入ということも認めておりますので、今般の基盤法で特定農業団体等新しい位置付けをいたしまして、集落を基盤とした営農形態というものを育てていきたいと思っておりますが、そういう中でも、この集団的な取組を単位として農災制度を活用していただくということも今後十分対応をしていきたいというふうに考えているところでございます。
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岩永浩美#8
○岩永浩美君 じゃ、そこで、今回少し細かいことについて触れさせてもらう。農作物と畑作と畜産ですね、家畜共済。
 まず、農作物共済についてお伺いをします。
 まず初めに、加入に当たっての面積要件ですね。加入に当たっての面積要件について伺いたい。
 今の農業共済は面積共済が一定規模以上の農業者には当然に加入できることになっていますね。また、当然加入の水準に満たないものの水稲とか陸稲とか麦の耕作面積の合計が組合の定める基準以上であれば申し込みによる共済が加入できるようになっている。しかし、中山間地域、非常に狭隘な耕作地帯でこの申し込みによる加入すらできないところがあります。その一定の規模に満たないからですね。そういうところがあるので、今後、我が国の担い手を育成をするという一つの過程の中で、その担い手を育成し、そういう中山間地域の農家の皆さん方をはぐくんでいくという状況の中においては少し問題があるのではないかという点が一点。
 それで、中山間地域並びに狭隘な耕作地帯における共済制度に関して、現在、そういう小さな中山間地域の中における共済加入状況というのはどういうふうになっているのか、これが一つ。
 今回、そして、この法案で共済メニューの多様化ということを入れ込んであります。それは、農業者に与えるメリットはどういうことをあなた方は想定して共済の多様化をメニュー化したのか、それを、まず二点、お聞きします。
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川村秀三郎#9
○政府参考人(川村秀三郎君) まず、農作物共済でございます。
 これは、委員が御指摘のとおり、当然加入制ということになっておりまして、一定の面積、幅がございますが、都府県では二十アールから四十アールの範囲で都道府県が定める基準以上の農家の方については当然に加入をするということでございます。
 そして、委員がまた御指摘のございました、それは当然加入ということで言わば義務的に入られる方でございますが、それ以外でも任意加入ということも可能でございまして、十アールの資格要件を超えますと、その当然加入の基準に満たなくても入ることが可能でございます。そういう制度の中で、現在、任意加入の面積も十万四千ヘクタールほどございますし、当然加入の方も合わせますと約九割のカバーということになっております。
 今、先生、二点目で、中山間のデータということで御指摘があったわけでございますが、ちょっと申し訳ございませんが、中山間を特筆したデータがございませんので、ちょっとそこのところは御容赦いただきたいと思います。
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岩永浩美#10
○岩永浩美君 二点目の、共済メニューの多様化が農業者に与えるメリットというふうに今度しているけれども、そのメリットとはどういうことをメリットに考えているんですか。
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川村秀三郎#11
○政府参考人(川村秀三郎君) 現在の加入方式というのは、単位であります共済組合、そこで取ります方式、引受方式が一つに固定をされております。
 ただ、最近は非常に広域合併が進みまして、その地域も拡大をしておりますので、その中にいらっしゃる農家の自然状況、社会状況等もかなり違います。そういう中で、組合一本ということでやりますと非常に弾力性に欠けるといいますか、固定的ということで、農家によっては、自分は掛金は、補償割合は低くても掛金が低い方が経営上いいというような判断、そういう経営判断が可能になるという意味で、幅広い選択の中で経営のいろんな状況を踏まえながら選択ができるということがメリットだと思っております。
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岩永浩美#12
○岩永浩美君 先ほど局長は、十アール以下だったら任意加入ができるんだから、当然加入じゃなくてもそういう任意の過程の中でそのことは加入、だから、支障はないと、こういうふうにおっしゃるけれども、現実的にこういう地域では、自然破壊等があったり、あるいはこういう中山間の中においては高齢化が大変やっぱり進んでいるわけですよ。一般の平場の農家の人たちと同じ共済制度と同じ運営の在り方では不公平が出てくるんです。だから、そういう共済の不公平をどういうふうな形で是正をするのかということをお尋ねをしたい。
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川村秀三郎#13
○政府参考人(川村秀三郎君) これが、農家の経営の安定という、先ほど申し上げましたような趣旨がございます。そういう点から考えますと、やはりある一定規模以上の方を対象にするということが、全体の事務的な合理性、また制度の趣旨からいった範囲ということがございます。
 十アールという、一反でございますが、この面積のほかに、例えば畜産をやっておられるとか、そういう組合員資格があればその耕作面積が小さくても入れるという現在の仕組みはございます。そういうことも活用していただいて、幅広く現在の制度の中で対応していただければと思っているところでございます。
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岩永浩美#14
○岩永浩美君 私が今申し上げているのは畜産とかそういうことじゃなくて、水稲とか陸稲に当たっての農業災害について申し上げているわけです。農業災害について、そのときの共済制度がどうあるべきかということをお尋ねしている。畜産とかそういうのを含めた複合経営の中における共済制度を私は申し上げているんじゃなくて、水稲や陸稲の中における、十アール以内のそういう一つのところについては任意加入によってカバーをするというけれども、現実的に中山間地域の中における圃場というのは大変小さいんですよ。
 そういう問題もクリアしておかないと、平場の中における圃場と、中山間、条件不利地域の圃場とでは、共済に掛ける掛金の率は一緒であって補償率が少なかったりすると、ますます農家というのは苦しくなってしまう。それについて配慮が全然なされなくていいのかということをお尋ねしている。
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川村秀三郎#15
○政府参考人(川村秀三郎君) ちょっと繰り返しになって恐縮でございますが、やはりこの農業災害補償制度も、農家の経営安定というものがやはり主眼でございます。
 十アール未満の方となりますと、一反歩でございますので、そこにおきます収入が、農業経営体としての影響度というものを考えますと、やはりウエートは相当小さいのではないかと思っておりますし、確かにいろんな方が農村地域を支えていらっしゃるという実態はございます。そういうことで、例えば中山間地の直接支払でありますとか、そういう集落的な取組をなされる中での対応という別途の施策はあると思いますが、今申し上げました農業共済制度の災害補償制度の中での対応ということを考えますと、やはり一定規模のところでラインを引くということが、制度の効率的な運営、合理的な運営という意味からは必要ではないかというふうに考えております。
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岩永浩美#16
○岩永浩美君 それでは、じゃ、それなら、今回の共済制度の中で、選択権がなかったやつを選択権を今度は認めました。このことについては一定の私は評価をします。
 ただ、個々の農家が自分の経営状態に応じてその一つの共済のメニューを選択することに評価はできるけれども、今まで、それぞれの地域の中における農村の集落の中で選択メニューを一律にしておかなくて、個々に、十軒の農家があって三軒、二軒、五軒というふうな形で、その共済のメニューがそれぞれ違った形でもし加入をしていたと。被害に遭ったときに、それは掛金をやっていなかったからその補償率は少ないんだよということだけでは済まされない。地域全体として、結果的にその補償率が少なかったりしたときに、共同防除とかそういうふうなものが将来にわたってできなくなることになりはしないのか。地域の集落営農というのが壊れてしまうことにならないのか。そういうことについてはどういうお考えを、じゃ、お持ちになりますか。
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川村秀三郎#17
○政府参考人(川村秀三郎君) まず、今回の制度の趣旨というものをよく、現場の生産者の方によく理解してもらうということが必要だと思います。
 制度の仕組みとして、今申し上げましたように、選択のメニューが広がるということでございますが、現場にはこの共済の連絡員、その地域の取りまとめ的な立場の方もいらっしゃいまして、こういう方を通じまして、今回の法改正が成立いたしましたならばよく浸透を図るということで、その特質、今申されたような、確かに、それぞれの方が選択をされればそれぞれの補償において差異が出てくるということは当然あるわけでございますので、その辺りを理解した上で、その地域として、また個人として、どういう選択をされるかということは十分理解をした上で対応していただきたいと思います。
 ただ、選択のメニューがばらばらという、それぞれ選択し得るということでございますが、共済としての母集団というものは、その共済に入っておられる組合を全体を対象として、いろんな被害率もそれをベースとして計算をいたしますので、その少ない加入者の方だけを対象にした、選択のメニューの対象にした被害率とかそういうことではございませんので、そういう共同扶助といいますか、そういう精神、それから実際の仕組みも温存した形で、ただ農家と共済組合の個々の選択は幅が広がると、そういうふうに御理解いただければと思います。
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岩永浩美#18
○岩永浩美君 それでは、もちろん地域の御理解をいただくことは当然のことだし、それを浸透させるのは具体的には農業共済、農協団体、そこでやっていくことと思いますが、それなら、メニューの多様化が制度として今度実現する。実現すると、どの程度の組合がメニューを取り入れると、じゃお考えになってこの制度を選択制にしましたか。
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川村秀三郎#19
○政府参考人(川村秀三郎君) 正直申し上げまして、今回のこのメニュー制を取ることによって、具体的にどういう組合がどれを取られるかというような具体的な調査はしておりませんので、ちょっと今、現時点で見込みということでは申し上げられないわけでございますけれども、今回の改正は、正に委員も御案内のとおり、一昨年に研究会を立ち上げまして、関係の方々、関係の団体から御要望も聴きました。また、現地でのヒアリング等もやったということで、そこでの強い要望を踏まえてやっておりますので、今回の改正の内容は非常に現場からも歓迎をされ、かつ多様化し、ニーズに応じることによって加入の促進拡大等が図られるんでないかということを強く期待しているところでございます。
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岩永浩美#20
○岩永浩美君 メニューの多様化が制度として実現して、加入率については分からない。その前に、共済本来の相互扶助的な考え方ということがなくなってしまうことの方が大きくないですか。
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川村秀三郎#21
○政府参考人(川村秀三郎君) 先ほどもちょっと触れたわけでございますが、今回、農業者の段階で引受方式の選択がなされますことが制度的には可能になるわけでございますが、その場合、例えば一筆方式で足切り幾らといったようなことで選択がなされるわけでございますが、その場合の被害率なり全体の保険設計というものは、それぞれのメニューを総体として想定をいたしまして、それをある意味では平均化したベースを作り、そこからまた保険原理に基づいて危険率なり被害率なりを算定をしていくということで、全体としての保険の母集団というものはちゃんとしっかり維持した上での設計ということでございますし、また先ほど言いましたように、いろいろ普及の面でもそういうことの御理解、それから選択の意味ということも十分御理解いただいた上で運用していきたいと思っております。
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岩永浩美#22
○岩永浩美君 局長、そういうふうにお考えを申されるけれども、少なくとも農業共済は一番最初に出てこなければいけないのは相互扶助の精神が先に来なければ、どんなに共済のメニュー化を図ったとしても実効を上げないと思うんですよ。
 私は、共済の一つの本来の姿が根底にあって、その中からそれぞれの地域全体が一律でやっていったことによるメリットも一面にあっただろうし、一律でやったデメリットもあっただろう。そのことによって、共済のメニュー化を図ったという、それを私は、一番当初申し上げたように一歩前進と評価をするけれども、基本になる部分についてその一つの精神が失われてしまって、ただ単なるメニュー化を図ることによるメリットのみを強調する役所の在り方は必ずしも好ましいことではないなという一つの思いから私は指摘しています。そういう意味で、十分にその基本精神だけは守っていただきたい。それについてはどうですか。
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川村秀三郎#23
○政府参考人(川村秀三郎君) 今、岩永委員から御指摘がございましたとおり、正に農業共済制度、この農災保険制度の根幹は正に組合員相互の共同扶助と、これが基本的な精神だと思っておりますし、これがあるからこそ成り立つ、又は農村社会でも受け入れられるというふうに思っておりますので、そこの部分はしっかりと守ると、その精神はまたあるんだということを十分に御理解いただきたいというふうに思っておりますので、その心構えで制度の運営に当たっていきたいと思っておりますので、御理解いただきたいと思います。
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岩永浩美#24
○岩永浩美君 それでは次に、麦の赤カビ病の検査費用のことでお伺いをします。
 麦の赤カビ病は人体や家畜に有害なカビ毒、検見や食糧事務所の検査でも発見できない非常に厄介な病気です。農水省の十四年度、病害虫発生予報でも、去年は東海以西の地域でやや多く発生をしておる。現在の共済の補てんは収穫前の圃場における災害に限られているために、麦の生産現場で赤カビが出荷前に発見するため、一回について二万円の費用を費やして自前で検査を行っているのが現状です。
 しかし、それをしないで、例えばカントリーへ持っていってから後、赤カビとして発生をしたその麦は製品になりません。そのときは共済の対象になりません。各地のこの赤カビ病、麦における赤カビ病の現状を、どのように現状を把握しておられるのか。また、赤カビ病が発生をする検査をするために大変な労力と費用が掛かりますが、これらのその費用が掛かっている現状に対して共済制度上工夫を行えないのかどうか、それを伺いたい。
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川村秀三郎#25
○政府参考人(川村秀三郎君) 赤カビ病の発生でございます。この赤カビの問題につきましては、今申されたように、いろんな問題点といいますか、がございまして、なかなか難しい問題ではあるわけでございます。
 まず、制度的な面から申し上げますと、これは委員よく御案内かと思いますが、麦の農業共済の加入方式は大きく分けますと、災害収入共済方式と収量補償方式の二つの方式がございます。
 このうちの災害収入共済方式につきましては、災害により収穫量の減少があった場合に、品質低下による収入の減少分も含めて、収入の減少を補償するという方式でございますので、赤カビ病の発生によります品質低下に伴う収入の減少ということについては本方式により補償ができるということになっております。
 ただ、他方、もう一つの方式であります収量補償方式は、これは単なる収穫量の減少を補償するというものでございますので、その赤カビ病等による品質の低下というものは補償の対象になっておりません。このため、第一に申し上げました災害収入共済方式の加入促進ということが非常に重要になるわけでございまして、今回の制度改正におきましても、できるだけこの災害収入共済方式に加入が容易となるように制度改善をしようということでございまして、例えば農林水産大臣が地域指定をするということを要件にしておりますが、そういうものを廃止する、また今は麦の類区分一本でやっているわけでございますが、この類区分をきめ細かくやることによりまして、農家が入りやすいという形にして、この災害収入共済方式への加入促進ということで努力をしていきたいというふうに思っております。
 それから、検査の関係で委員が御指摘がございまして、この赤カビ病によります毒素の一種でデオキシニバレノールというのがございます。この対応といたしましては、DONとこう言っておりますけれども、これにつきまして、委員が御指摘にございましたように、検見等によって圃場では発見ができないということで、やはり分析機器による検査が必要なわけでございます。そして、この分析を行いました結果、その基準値を超えるということの小麦が発生されましたら、確認されましたら、市場流通はもう認められないということでございますので、その場合は、収穫皆無としてこの共済の対象にするということで対応を既に通知をしてございます。
 それから、これまで委員の御指摘の中にもございました検査費用、これは膨大で、例えば一検体当たり数万円、二、三万円、また検査時間も一週間程度掛かるんではないかということでの問題点が指摘されておりましたが、今般、つい最近、先週でございますが、正式に食糧庁の方からも通達をされておりますけれども、簡便な分析方法、エライザ法を使ったものが確立されまして、生産現場におきます迅速な簡易分析方法としてこれが適用できるということでございます。
 この場合、その費用も、先ほど言いました従来の方式に比べますと十分の一程度に軽減をされますし、また検査期間も一時間程度というふうに、非常に現場に適用ができるような方式ということで確立されましたので、今後対応が非常に迅速にかつ的確にできるようになるのではないかということを思っておるところでございます。
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岩永浩美#26
○岩永浩美君 今年の五月の麦取り期からそれは可能ですか。
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川村秀三郎#27
○政府参考人(川村秀三郎君) 可能でございます。
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岩永浩美#28
○岩永浩美君 今まで赤カビ病の発生については、大変やっぱり西南暖地、特に東海以西においては、雨季に麦の収穫時期が重なってくるために非常に赤カビ病の発生が多くて、麦農家の、麦作農家の皆さん方には大変このことは心配の種であっただけに、是非そういう一つの共済の制度上の中でも十分な配慮をしておいていただきたい。と同時に、今検査料は二万ないし三万掛かっているやつが二千円か三千円ということになれば随分農家負担も軽くなっていくんだろうし、そのことは速やかに周知徹底をして、今年の取り期から、収穫時期からそのことが可能なように指導を徹底してお願いをしておきたいと思います。
 次に、畑作物共済についての補償割合について質問をします。
 畑作共済のうちの大豆の補償割合、現在、半相殺方式であっても全相殺方式であっても同じ八割ですね。畑作の現場では、大豆の全相殺方式の補償割合を農作物共済と同じように九割の補償に引き上げられないかという要望があります。
 また、大豆の畑作物共済は、現在、加入率が四五%前後で低迷をしていますけれども、このニーズを制度的に的確に反映させることで加入率への貢献も期待できるのではないかと私は思いますが、そこで、大豆の全相殺方式の補償割合はなぜ半相殺と同様の八割にとどまっているのかということが一点。今回の法改正に当たってこの部分の検討をどのように行われたのか、それをまずお聞きしたい。
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川村秀三郎#29
○政府参考人(川村秀三郎君) この足切り割合の関係でございます。
 今、先生おっしゃったとおりでございますが、それはどういう観点からということでございますが、作物別にその共済金の支払機会、言わば被害がどの程度あって、どの程度支払を行わなくちゃいけないかというその作物ごとの特徴がございます。それと、結局、その支払機会が増えれば農家の掛金の負担がこれは増えるということでございます。
 そういうことを考えますと、大豆を具体的に今例示として申されましたが、大豆につきましては、非常に毎年の収穫量の変動が大きいということで、この足切りを下げますと、下げるといいますか、例えば御指摘のように九割補償というふうにしますと、非常に農家の負担が上がってしまうということでございます。被害の分布が正規分布ではなくてその低い方に集中しておりますので、例えば掛金が一割下げることによって二倍、三倍になるというようなことでございます。
 そういうことを考えますと、やはり制度として掛金と支払とのメリット等を考えますとそういう今の現状が妥当であるということでございますし、また検討会におきましても、その点は十分御議論いただいたのでございますが、この八割補償ということで妥当であるといったようなことでございました。
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