文教科学委員会

2004-03-18 参議院 全236発言

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会議録情報#0
平成十六年三月十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     谷  博之君     柳田  稔君
     畑野 君枝君     大沢 辰美君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北岡 秀二君
    理 事
                亀井 郁夫君
                後藤 博子君
                鈴木  寛君
                山本 香苗君
                林  紀子君
    委 員
                阿南 一成君
                有馬 朗人君
                大野つや子君
                中曽根弘文君
                橋本 聖子君
                伊藤 基隆君
                中島 章夫君
                西岡 武夫君
                草川 昭三君
                大沢 辰美君
                山本 正和君
   国務大臣
       文部科学大臣   河村 建夫君
   副大臣
       文部科学副大臣  稲葉 大和君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       馳   浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 俊史君
   政府参考人
       文部科学大臣官
       房長       白川 哲久君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   玉井日出夫君
       文部科学大臣官
       房文教施設部長  萩原 久和君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   銭谷 眞美君
       文部科学省初等
       中等教育局長   近藤 信司君
       文部科学省高等
       教育局長     遠藤純一郎君
       文部科学省高等
       教育局私学部長  加茂川幸夫君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       有本 建男君
       文部科学省研究
       振興局長     石川  明君
       文部科学省研究
       開発局長     坂田 東一君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        田中壮一郎君
       文化庁次長    素川 富司君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関
 する調査
 (文教科学行政の基本施策に関する件)
    ─────────────
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北岡秀二#1
○委員長(北岡秀二君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨十七日、谷博之君及び畑野君枝君が委員を辞任され、その補欠として柳田稔君及び大沢辰美君が選任されました。
    ─────────────
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北岡秀二#2
○委員長(北岡秀二君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のため、本日の委員会に文部科学大臣官房長白川哲久君、文部科学大臣官房総括審議官玉井日出夫君、文部科学大臣官房文教施設部長萩原久和君、文部科学省生涯学習政策局長銭谷眞美君、文部科学省初等中等教育局長近藤信司君、文部科学省高等教育局長遠藤純一郎君、文部科学省高等教育局私学部長加茂川幸夫君、文部科学省科学技術・学術政策局長有本建男君、文部科学省研究振興局長石川明君、文部科学省研究開発局長坂田東一君、文部科学省スポーツ・青少年局長田中壮一郎君及び文化庁次長素川富司君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北岡秀二#3
○委員長(北岡秀二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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北岡秀二#4
○委員長(北岡秀二君) 教育、文化、スポーツ、学術及び科学技術に関する調査のうち、文教科学行政の基本施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有馬朗人#5
○有馬朗人君 自民党の有馬朗人でございます。おはようございます。
 日ごろの河村大臣以下、文部科学省が大変御努力になっておられることを心から感謝を申し上げます。
 まず最初に、私が最近非常に心配していることから始めたいと思います。それは、小学校、中学校の安全であります。非常に残念な事故が度々引き続いて起こっておりますので、この事故に対してどういう対策をお考えか。安全について、特に教職員、地域社会、そしてまた家庭に対して、十分安全に関して考えが進んでいるかどうか、その点についてお聞かせいただきたいと思います。
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河村建夫#6
○国務大臣(河村建夫君) おはようございます。
 有馬先生、教育全般にわたって、また科学技術、あらゆる面にわたって格別な識見を発揮していただきまして、文部科学行政推進に御努力いただいております。敬意を表する次第でございます。
 今日は一番バッターとしてお立ちいただきまして、まず一番学校が安心で安全なところでなければいけない、私も全くそう思いまして、親にとって学校に行っているのが心配だということでは本当に困るわけでございます。しかし、現実にはそういう問題が起きておる。既にこれまでも大変悲惨な事件も起きてまいったわけでございます。これにやっぱりきちっとこたえる、これは正に文教行政の基本中の基本の問題でございまして、私どもとしても大いな心配をしながらこのことにきちっと対応しなきゃいかぬ、こういう思いでございます。
 今、有馬先生御指摘ございましたように、まず学校現場の教員、組織、一体となってこの安全に対する知識をきちっと持って対応する。そして、家庭や地域社会、関係機関、これとの連携をしながら安全管理の徹底を図るということが極めて重要であろうと思います。
 そういう面で、先般来より、学校における事件、事故が大きな問題となって、この状況を重く受け止めながらマニュアルを作っておるところでございます。学校への不審者侵入時の危機管理マニュアル、これを平成十四年十二月に発信をいたしました。それから、学校施設整備指針といいますか、これによって防犯対策関係規定を充実させた、このような対策を取ってきたところでございます。
 また、しかるに、今年一月二十日には、宇治小学校事件も起きました、子供たちの安全を脅かす事件が絶えません、より具体的に学校の安全対策、それもマニュアルどおりやっていけば安全だということではございません、地域によっては地域のいろんな対応の仕方がございます、そういうもので、子供の安全確保のための具体的な留意事項、あるいは学校、家庭、地域、関係機関の連携の方策、これを取りまとめまして、学校安全緊急アピールというのを公表いたしたところでございます。これを通じて、学校安全の基盤というのが、教職員一人一人の危機管理意識をきちっと持つこと、それから実践的な防犯訓練等を通じて学校独自の危機管理マニュアルを不断に検証する、さらに改善をする、実効性の高いものにしていく、こういう努力を求めるということが必要でございます。
 さらに、子供の安全確保のためには、家庭、地域社会、関係機関との連携協力による地域ぐるみの取組、これが不可欠でございます。そこで、学校内外の巡回をいただく、あるいは学校安全の取組に御協力いただける方の組織作り、こういうこともお願いをするということになっておりますし、また不審者情報等も地域で共有できるネットワークも作っていただく、こういうことが重要である、この点も強調いたしておるところでございます。
 今後とも、地域ぐるみで子供の安全確保のための取組が推進されるように、警察庁など関係省庁とも連携しながらこの学校安全に関する施策についても取り組んでまいりたいと思っておりまして、実は小野国家公安、警察取締りについて小野清子委員長にもお願いを申し上げながら連携策についても協議をさせていただいたところでございまして、国家公安委員長にも格別の御協力をいただくお返事もいただいておりますが、一体となって組織的、継続的に対応していく必要が大事でございます。
 さらに、それは学校だけではなくて、最近は学校の行き帰りの問題もございまして、これも含めて組織的、継続的に対応してまいりたい、このように考えておるところでございます。
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有馬朗人#7
○有馬朗人君 ありがとうございました。ひとつよろしく御努力をお願いを申し上げます。
 もう一つ、最近しばしば起こることで私が非常に残念に思い不幸に思っておりますことは、両親による子供のいじめ、死に至るようないじめであります。この児童虐待が何とか止まらないかと私は思っているんですが、その中で一つ気になったことは、特に学校に関係があることと考えられることで気になりましたことは、不登校の子供たちの中に両親が非常にそういういじめをするというようなことで不登校になっている子供がいるように見受けられる点があることであります。
 この点に関しまして、学校、そしてまたその他の様々な機関、例えば児童相談所であるとか警察であるとか、そういうところの総力を挙げて、子供たちがいじめられない、特に肉親によっていじめられないようにできないものか、このことについてお伺いいたします。
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馳浩#8
○大臣政務官(馳浩君) 児童虐待はまさしく子供の人権の侵害でありますし、将来の我が国を担う子供たちにとっての大変憂慮すべき大きな問題であるというふうな認識を持っております。
 岸和田の事件等も受けまして、今年の一月三十日に我が省の児童生徒課長の名前で通知を出しまして、いわゆる不登校の児童に対しての実態調査をするように、これは河村大臣の方からも先般予算委員会で表明されたことであります。
 それに基づきまして、一月三十日以降、三十日間不登校の状態であるという児童生徒に対しましては、基本的には、まず本人との面会を求めて状況を把握する、またそういった中で虐待があると疑われるような場合には児童相談所に通知をし、また児童相談所としても本人との面会を通じて安否の確認をする、それが拒まれる場合には、現行の児童虐待防止法にもありますように警察に援助を求めることができますので、親戚などの関係者とともに訪問をし、最終的には警察官がその判断により職務執行法によりまして立入りをして実際には調査を行う、こういった形で学校の現場とそれから児童相談所等の福祉施設、また警察とも連携を取り合いながら状況を把握して子供が最悪な事態に陥らないような対応をすべき、今現在、文部科学省としてもそういった実態調査とともに対応に入っておるということであります。
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有馬朗人#9
○有馬朗人君 是非よろしくお願いをいたします。
 最近、学力低下ということが世の中でよく議論されておりますが、私は学力についてきちっとした客観的なデータなしにこの種の議論が行われてきたことを大変心配しておりました。幸い、一昨年、やっと小学校五、六年生、中学校一、二年生の学力についての調査が行われたことを大変喜んでおります。そして、その前教育課程、旧教育課程と言うべきかもしれませんが、旧教育課程で行われた子供たちの学力がどういうものかが分かり、それが一九九四年、五年に行われた同種の調査と比較することができるようになってやっと学力というものがよく分かってまいりました。
 この結果、私は、前と変わってない、すなわち一九九四年、五年と余り変わっていないということを喜んだ次第でありますが、さて、二〇〇二年四月に導入されました現在の教育課程での学力がどうかということは、現在調査中のことであろうかと思いますが、その結果がいつ発表されるのか、お聞かせいただきたいと思います。
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馳浩#10
○大臣政務官(馳浩君) いつ発表されるかというのは、今、今後の一つの課題でありますので、早急に発表できるようにいたしたいと思っております。
 そして、今、先生御指摘いただきましたように、子供の学力というのは、これはまさしく学力テストであったり、また児童生徒に対するアンケートに基づきまして実態が把握されて、それに基づいて今後の指導要領の改訂に不断の見直しがなされるように取り組むべきものと思っておりますので、今後、継続的にこういったことを行っていきたいと思っております。
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有馬朗人#11
○有馬朗人君 私は中央教育審議会の会長以来、毎年とは言わないけれども、数年に一度は必ずこのような調査をして、日本の子供たちの学力が本当にどうなっているか、その子供たちの希望がどういうものであるかということを調査の上で施策を立てていただきたいと申し上げていた次第であります。ただ、ただいま馳先生がおっしゃられるように、継続してやってくださるということでありますので、大変喜んでおります。是非お願いをいたします。
 そして、その結果を見た上で、今の指導要領の手直し、これは中央教育審議会の中にも手直しがすぐできるようにという仕組みをお願いしてあったと思いますので、手直し、そしてまた、五年あるいは十年先に考えられます新指導要領への作成の際に参考にすべきだと思っております。今までこういう調査をせずに指導要領が改正されたと私は思っていて、その点が大変不思議でありました。是非とも調査を詳しく、しかも引き続きおやりいただきたいと思います。
 さて、この新しい指導要領、現在の指導要領の下での授業時間が大幅に減ったということが大変心配を皆さんに掛けているわけでありますが、私も非常に気にしております。しかしながら、私は全時間数は決してそんなに減っていないと思いますが、御確認いただきます。
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近藤信司#12
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 今回の学習指導要領の改訂によりまして、全体の授業時間数が、これは学校完全週五日制の導入というようなことに伴いまして、標準授業時数が年間約七十単位時間程度削減されておるわけでございます。そういったことに伴う減でございますが、小学校、中学校とも総授業時数にいたしまして七%の減と、こういう状況でございます。
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有馬朗人#13
○有馬朗人君 七%減ということを強く私も認識している次第であります。にもかかわらず、世の中では、三〇%減った、だから学力はみんな三〇%減って、日本の国民の知識は、学力は低下するんだと、三〇%低下するんだという話が世の中では行われております。私はこれを非常に心配をしております。
 減った理由の最大の理由は総合的学習の時間の導入であったと思いますが、いかがでしょうか。
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近藤信司#14
○政府参考人(近藤信司君) 新しいこの学習指導要領の下で、先ほど申し上げましたように、全体の授業時数は約七%縮減をされているわけでございますが、各教科について申し上げますと、例えば小学校では、算数を含めまして、教科の種類によって若干縮減率は違うのでございますが、一四%から一八%この六年間で減っておるわけでございます。ちなみに、小学校の算数は一四%の減ということでございます。
 この減った原因でございますが、今、先生御指摘のように、小学校、中学校におきましては総合的な学習の時間を創設をしたということ、また中学校につきましては選択教科に充てる時間数が拡大をしたと、こういったことが主な理由でございます。
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有馬朗人#15
○有馬朗人君 総合的学習の時間の導入は私も大賛成でございました。しかし、現場では何をどう教えるのか、さらに、負担が極めて増えるんだという批判が大変大きいと聞いております。実施状況や成果についてお教えいただきたいと思います。
 なお、ここで御礼を申し上げておきますが、この文教委員会で、数学と理科を総合的に教えるとか英語で数学や社会を教えたらどうかというような提案をしたことがございますが、御採用になり、スーパーサイエンスハイスクールで実行されるようになったことに関しまして感謝を申し上げます。
 ただし、ただし、なぜスーパーサイエンスハイスクールというこういう分かりにくい言葉を使うのか。文部科学省でしょう、片仮名を減らそうとおっしゃったのは。何で、科学重点高校でよいのではありませんか。この辺についてお伺いいたします。
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馳浩#16
○大臣政務官(馳浩君) 私も元々国語の教員でございまして、少々違和感を感じるところではございますが、従来の研究指定高校とは異なる取組を行うことが期待されているという観点から、スーパーサイエンスハイスクールという名称としたと承知しておりますし、また平成十四年度に開始されて現在三年目を迎えようとしているところであり、この間、学校や教育委員会はもとより、大学や研究機関等においてもこの名称が幅広く受け入れられており、関係者の間でも定着しているものと思っております。
 また、平成十三年の六月二十七日に自民党の文部科学部会で、科学技術・理科離れ対策小委員会で取りまとめいただいた中にもスーパーサイエンスハイスクールの創設という文言もございまして、こういった経緯、流れからスーパーサイエンスハイスクールという言葉として定着してきたのかな、そしてこの事業も現場に定着してきておるというふうに認識いたしております。
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近藤信司#17
○政府参考人(近藤信司君) 総合的な学習の時間の状況等でございますが、平成十四年度から本格的に実施をされ、各学校ではその趣旨に即していろんな創意工夫をしながらも実際に取り組んでいただいていると、こういうふうに承知をいたしております。
 教員、保護者あるいは児童生徒に対する意識調査の結果等からも、創意工夫された授業計画の組立ての機会が増えたとか、あるいは児童生徒が自ら調べ、まとめ、発表する力あるいは学習意欲の向上につながったと、こういう肯定的な声も出されているわけでございますが、一方では、先生御指摘のように、教員の負担感が増したとか、あるいは学習のテーマ設定が難しい、具体的な実施内容に関する教員の悩みと、そういったものを考慮して何らかの参考となる手引は必要ではないかとか、いろんな声があることも事実でございまして、私どもは、各学校の取組を支援をするために、モデル地域におきます実践研究でありますとか、あるいは総合的な学習の時間の実践事例集の作成、配付と、こういったようなことを行っておるところでございまして、今後とも、各学校における総合的な学習の時間がその趣旨に沿った形で充実をしていくように、私どももバックアップしてまいりたいと考えております。
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有馬朗人#18
○有馬朗人君 新しい、例えば総合的学習の時間の導入というふうな際には、やはり現場の方々の理解を十分深めるよう御努力を賜りたいと思います。
 さて、細かい話でありますが、一つ気になっているのは、今度の、現行の指導要領になってから高等学校へ移されたもの、進化論やイオンというふうなものがあるわけでありますが、今のやり方ではこの重要な進化論やイオンを一生勉強しない者が出てくるということであります。
 それはどういうことかというと、高等学校で選択が余りにも多過ぎる。選択必須という学校で確かに必要な科目の社会科学や自然科学は学んでいるんですけれども、しかし選択必須の学校に対して批判的であります。
 例えば理科で、高等学校の理科でありますが、物理、化学、生物、地学のごく基本的なところを必須で二年間ほど全員に学ばす、社会についても同じでありますが、学ばすようにして、三年目に至って初めて選択必須にしたらどうかと考えております。この点についてお考えをお聞かせください。
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近藤信司#19
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 高等学校への進学率が現在九七%ということで、いろんな多様な子供たちが高等学校に進学をしてきているわけでございます。そういったことからこれまで選択学習の幅を拡大をしてきたわけでございまして、平成十五年度から実施をいたしております新しい高等学習指導要領でも、理科につきましてもそういうことで改訂をしたと、こういう経緯があるわけでございまして、具体的には、これはもう有馬先生も御専門でございますが、選択必修科目の理科基礎、理科総合A、理科総合Bのうち少なくとも一科目を必ず学習することによって理科の分野についてより幅広く基礎的なことを学ぶことができると。このほかに、選択必修科目の物理Ⅰ、化学Ⅰ、生物Ⅰ、地学Ⅰの科目からも選択できるということから、選択の仕方によってはこれまでより多くの分野を履修するということも建前の上では確かに可能となっておるわけでございますが、ただ、先生からのそういう御指摘、こういう声もあるわけでございまして、実は先般、全国的な学力調査等の結果も踏まえまして、学習指導要領の不断の見直しの一環として、国語教育ですとか英語教育と併せまして、この理数教育の一層の充実改善を図るための検討に着手したところでございます。
 そういった御指摘の点も含めまして、総合的に幅広く検討してまいりたいと考えております。
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有馬朗人#20
○有馬朗人君 よろしくお願いいたします。特に、繰り返しますが、進化論であるとかイオンであるとか、極めて基本的なことは全国民がきちっと勉強するようにしていただきたいと思います。場合によっては、中学校へ戻すということも視野にお入れいただきたいと思います。
 さて、授業数のことでございますが、諸外国の授業数を調査して比較していただきたいということをこの文教委員会でお願いしたことがございましたが、早速御調査をいただいたことに感謝申し上げます。
 その結果、日本の総授業数は、決して世界の中で最低ということではありませんけれども、やっぱりやや低いんじゃないかと思います。それは、ハッピーマンデーとかそういう休日が多過ぎるのではないか。何でフランスがあんなに授業数が多いか私は非常に不思議なんですが、非常に多い。
 そういうことで、ここで提案でありますが、日本は春休みなどというのが長過ぎやしないか。夏休みはそうでもないと思いますが、いずれにしても、春休みを少なくするとか夏休みを短くするとか、授業時間を少し抜本的に増やす方策をお取りになったらどうか。土曜日、日曜日は休みで絶対やるべきだと思いますが、総時間数を増やす工夫はいかがでしょうか、お聞きいたします。
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馳浩#21
○大臣政務官(馳浩君) 調査の結果、確かに我が国は調査を実際にいたした諸外国とも比べて少ないというのは実態です。例えば、小学校の総授業時間数で見れば、一位がイタリアの五千七百八十時間、これは小学校一年生から六年生までの総授業時間。インドの五千七百六十時間が二位ですが、それに比べて我が国は三千八百七十二時間ですから、三割近く少ないわけですね。また、中学校段階でいえば、香港、フランスに比べてもこれまた二割近く少なくなって、総授業時間数で少なくなっているのも事実でございます。
 ハッピーマンデーとかも確かにございますが、これは法律で定めた休日でございますので、法律で定めた休日を諸外国と比べても、確かに我が国は十五日とちょっと多いのかなというふうな印象を持ちますが。
 そこで、先生おっしゃるように、これは学校教育法施行令第二十九条で、「公立の学校の学期及び夏季、冬季、学年末、農繁期等における休業日は、当該学校を設置する市町村又は都道府県の教育委員会が定める。」となっておりますので、設置者である教育委員会それぞれの取組であろうと思っておりますし、実際に、二〇〇二年には広島県で二十八校の高校が夏休みを短縮しておりますし、また、来年度からは葛飾区でも夏休みの短縮をしていわゆる補充する授業を確保するといったようなことがございますので、それぞれの市町村、都道府県における取組であろうと思っております。
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有馬朗人#22
○有馬朗人君 ありがとうございます。
 やはり学校の総時間数というのをきちっと確保するべく御努力を賜ると同時に、多少短過ぎるようであれば手直しをなさることをお願いをいたします。私も中央教育審議会の会長として土曜日休みにすることを決めた人間の一人でありますので、是非ともよろしくお願いをいたします。
 次に、私もアメリカの大学の教授として長年講義をしておりましたし、国際会議や様々な会議で英語で発言することが非常に多いんですが、何といっても私は英語が駄目だなと自分で思うんですね。
 そこで、小学校から是非英語の授業をやっていただきたいと私はかねがね思っているんですが、そのまず前に、周辺の諸国、中国、韓国、シンガポールは既に英語で授業を行っていると。英語の授業を行い、場合によっては英語で授業を行っている国、シンガポールなどがあると思いますが、お確かめください。
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近藤信司#23
○政府参考人(近藤信司君) おっしゃるように、中国、韓国、シンガポールではいずれも小学校段階から英語教育に取り組んでおりまして、韓国では第三学年から、大体これは、三年、四年では週一時間、五年生、六年生では週二時間というようなことで必修科目として導入をしていると、このように承知をいたしております。中国は、ああいった広い国でもございまして、全国一律には導入はされていないようでございますが、一般的には第三学年から週二時間ないしは三時間ということで英語教育が導入をされているということでございます。シンガポールは、これはまた英語が独立以来公用語の一つであると、こういうお国柄もあるんだろうかと思いますが、第一学年から授業が英語で行われていると、こういったように承知をいたしております。
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有馬朗人#24
○有馬朗人君 是非とも英語の授業を早くお始めいただきたいと思います。特に、発音を言えるだけではなく、耳に聞こえるようにしていただきたいと思います。
 さて、一昨年の、先ほど申し上げました教育課程実施状況調査で分かったことの中で、私が一番驚いたことがあります。一つは、長年、この十何年理科離れということで、私も実験をしながら子供たちに理科の講義をするというようなことを続けておりますけれども、確かに理科離れの傾向なかったわけではありません。しかし、それ以上に今度驚いたことは、勉強離れですね、勉強が好きだと言った人が、中学校の二年生が二〇%以下であったと思います。特に二年生は一六%じゃなかったかと思うんですね。
 ですから、理科好き、確かに、理科大好きスクール、サイエンス・パートナーシップ・プログラム等々で文部省が大変理科の振興については御努力賜っていることは有り難いと思いますし、後にちょっとお伺いしたいと思いますが、それ以上に私が心配していることは、なぜかといいますと、今の調査ですと、国語、算数、理科、社会、英語の中で理科は一番好きなんですね。全クラスを通じて、中学校一年生だけが英語が一番になりますが、それ以外全部理科が一番好きなんですよ。その一番好きなのが、理科離れでこれだけ騒がれているんですね。それよりも更に半分ぐらいの人しか勉強が好きだと答えていない。
 そこで、この勉強嫌いを一体どうするんですか、学校嫌いを何とか減らせませんかということが私のお聞きしたいことであります。その点で、文部科学省では、現在、学力向上アクションプランというふうなものを実行しておられるようでありますが、このことについてお聞かせいただきたいと思います。
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近藤信司#25
○政府参考人(近藤信司君) お答えいたします。
 先生御指摘のように、平成十三年度の小中学校の教育課程実施状況調査結果におきましても、生徒の勉強は大切だと、こういう意識は高いものの、勉強が好きだという生徒の割合が低く、学ぶ意欲が必ずしも十分でないということが出ているわけでございますし、また、国立教育政策研究所のグループが平成十四年度に児童生徒を対象に実施をした学習意欲に関する調査研究によりますと、やはり授業がよく分かるとき、あるいは将来就きたい職業に関心を持ったときなどに学習意欲が高まると、こういう調査結果も出ておるわけでございまして、何とか私どもも、やっぱりこの学ぶ意欲向上のためには、生徒一人一人の理解や習熟の程度等に応じたきめ細かな指導を通じまして分かる授業の実現を図っていくと、これがやっぱり重要だろうかと思っております。
 そこで、教職員の定数改善計画でありますとか、今、先生が御指摘になりました、平成十五年度から学力向上アクションプランという事業を実施をしておるわけでございますが、これは例えば、国内外の第一線で活躍する有名な方々を学校に派遣をいたしまして学ぶことの楽しさを伝える、その道の達人派遣事業と、こんなような名称で呼んでおりますが、あるいは、学校で学ぶ内容と日常生活、仕事とのかかわりを紹介し学ぶ意義を伝える、学習内容と日常生活の関連性についての研究を行うとか、あるいは総合的な学習の時間モデル事業、こういったいろんな事業を展開をいたしておりまして、何とか先ほど来課題になっております学習意欲の向上あるいは学びの質の向上につなげていきたいと、こういうふうに考えておるところでございます。
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有馬朗人#26
○有馬朗人君 是非、子供たちが勉強しようという、喜んで勉強しようというふうな気持ちになるよう御努力を賜りたいと思います。
 私は、日本の義務教育は世界に優れていると思うんですが、いろいろ批判がありますけれども、先生の実力等々見ても優れていると思います。さらに、高等学校の幾つかは相当高い水準を保っていると思います。
 そこで、こういう教員の人たちがいろいろの批判にさらされるばっかりではいけないと私は思うんですね。やはり優れた教育をしている人たちに対して顕彰をするというふうなことが必要だと思いますが、文科省でそういうお考えはないものでしょうか。大臣にお聞きをします。
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河村建夫#27
○国務大臣(河村建夫君) 大変大事な御指摘だと私も思います。
 私も、義務教育が日本で非常に全国一律に高い水準を維持しながら優秀な教員をそろえておるということ、これがやっぱり誇るべきことであって、これはやっぱり世界から見ても評価されている部分だと思います。だから、このことをないがしろにしてはいけないし、このことを落としてはいけないし、これからの大きな課題でございます。
 そのためには、学校教育の一番中心を握っている教員がやっぱり意欲を持って、自信を持って子供たちの指導に当たっていただける体制を作るということ、また力を最大限発揮する、それはやっぱりその人たちの能力が適正に評価されることが大事だと、こう思っております。
 そのことで、評価をすることによってその先生方の能力をきちっと見て実績を評価して、それを処遇とか待遇とかあるいは人事等々に結び付けると、これは大事なことだと思います。また、学校が、信頼される学校を作ろうという観点からしても、教員に対してきちんと評価を行う、これは欠かせないことでございます。
 文部科学省は、平成十五年から三か年計画で、都道府県とそれから指定教育委員会、調査研究を今、毎年予算も一億円余り付けておりまして、教員評価の改善充実について今指導をし、また委嘱をし、そのことを受けておるわけでございます。そして、優れた評価を受けた、優れた成果を上げた教員をきちっと評価をして教員の意欲を高める、これを意義あらしめるためにも教育委員会によってこれをしていこうということで、実は京都市でありますとかそれから香川県の教育委員会では既にそういうことを実質やっているところもございます。
 そういった先進的な取組も参考にいたしながら、教員評価の改善充実、この点を更に各県あるいは指定都市の教育委員会に促してまいりたいと、このように考えておるところでございます。
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有馬朗人#28
○有馬朗人君 ありがとうございました。是非、現場の教員の方たちを励ましていただきたいと思っております。
 そこで、ちょっと戻りますが、先ほど申し上げましたことで、教育の、理科教育の部分でありますが、科学技術創造立国というものを実現しようと努力をしておりますけれども、そのためには、お金以上に重要なことは人材の育成であります。人材の養成、育成、確保ということが極めて重大であると思いますが、いかがでしょうか。
 文部科学省では、現在、これもまた英語なんだけれども、サイエンス・パートナーシップ・プログラム、お分かりになりますか、どういう意味か。パートナーシップというのは私よく分からないんですけれども、スーパーサイエンスハイスクールとかでもいいことだと思います。サイエンス・パートナーシップ・プログラム等の理数科目を中心としたカリキュラムの研究開発や理科教育のための大学と高等学校の連携というふうなことを取り組んでおられると思いますが、この辺について御見解をお聞かせいただきたいと思います。
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稲葉大和#29
○副大臣(稲葉大和君) 今、有馬先生が御指摘されましたように、我が国は科学技術創造立国の実現を目指しておるところでありますし、小泉内閣におきましても最重点施策として取り上げ、人材の確保、養成に相努めているところであります。
 したがって、この中身について、先生御指摘のように、スーパーサイエンスハイスクールあるいはサイエンス・パートナーシップ・プログラム、さらには、さらに小学校、中学校、中学生を対象としました理科大好きスクール等を実施しているわけでありますが、いずれにしましても、特に最初に理科、数学、算数に触れ合う小中学校の生徒さんたちが、先生がお話しされる、理科が一番好きなんだ、算数、数学が一番好きなんだ、この状態を我々は逃さないようにしていかなきゃならない。それには、すばらしい教員の確保、これも、養成も大事なことなんじゃないかと思います。
 私たちは、いろんな場面において、国民の皆さんに国政に関心を払っていただけるような努力をしなければならない立場にある者でありますが、同時に、学校の教員、大学の教授、それぞれの方々におかれましても、それぞれの生徒あるいは研究者を教育する立場におられる、あられる方々でありますから、分かりやすい言葉で、それから、今私たちが生活の中に存在する理科、数学がどういうふうに絡まってくるのか、こういったところを細かく教えていただけるならば、小学校、中学校の生徒さんたちも、将来もまたその道で進みたい、この意欲が増進するものと思っています。
 そのためにこの計画が存在するわけで、今スーパーハイスクールについては全国で五十二校存在していますが、これをもっともっと増やしていきたい、そしてもっと、参加する高校も国公立だけでなくて私立がもっと参加してもらえるような、そんな幅広いプログラムにしてまいりたい、充実してまいりたいと、かように思っております。
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