財政金融委員会

2017-03-09 参議院 全219発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十九年三月九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤川 政人君
    理 事
                大家 敏志君
                中西 健治君
                長峯  誠君
                三宅 伸吾君
                大塚 耕平君
    委 員
                愛知 治郎君
                石田 昌宏君
                徳茂 雅之君
                松川 るい君
                三木  亨君
                宮沢 洋一君
                山谷えり子君
                風間 直樹君
                古賀 之士君
                白  眞勲君
                藤末 健三君
                杉  久武君
                平木 大作君
                小池  晃君
                大門実紀史君
                藤巻 健史君
                渡辺 喜美君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        麻生 太郎君
   副大臣
       内閣府副大臣   越智 隆雄君
       財務副大臣    大塚  拓君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        小野 伸一君
   政府参考人
       内閣官房内閣審
       議官       土生 栄二君
       内閣官房日本経
       済再生総合事務
       局次長      宇野 雅夫君
       内閣府大臣官房
       審議官      嶋田 裕光君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        青柳 一郎君
       金融庁監督局長  遠藤 俊英君
       総務大臣官房審
       議官       池田 憲治君
       財務省主計局次
       長        藤井 健志君
       財務省主計局次
       長        茶谷 栄治君
       財務省主税局長  星野 次彦君
       財務省理財局長  佐川 宣寿君
       文部科学大臣官
       房審議官     藤江 陽子君
       文部科学大臣官
       房審議官     浅田 和伸君
       文部科学大臣官
       房文教施設企画
       部長       山下  治君
       農林水産大臣官
       房審議官     岩本 健吾君
       経済産業省通商
       政策局通商機構
       部長       渡辺 哲也君
       国土交通省航空
       局次長      平垣内久隆君
   参考人
       日本銀行総裁   黒田 東彦君
       日本銀行理事   雨宮 正佳君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (財政政策等の基本施策及び金融行政に関する
 件)
    ─────────────
この発言だけを見る →
藤川政人#1
○委員長(藤川政人君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣官房内閣審議官土生栄二君外十五名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
藤川政人#2
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
藤川政人#3
○委員長(藤川政人君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁黒田東彦君及び同理事雨宮正佳君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
藤川政人#4
○委員長(藤川政人君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
この発言だけを見る →
藤川政人#5
○委員長(藤川政人君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、財政政策等の基本施策及び金融行政に関する件について質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →
大塚耕平#6
○大塚耕平君 民進党・新緑風会の大塚耕平でございます。
 今日は、せんだっての大臣の所信も踏まえてもろもろ審議をさせていただきたいというふうに思います。
 まず、大臣所信、改めて文章でも拝読しましたが、財政再建に向けても引き続き触れておられます。二〇二〇年度の財政健全化目標、これはまだ維持しているという理解でよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →
麻生太郎#7
○国務大臣(麻生太郎君) 一月三十日の予算委員会でも申し上げましたとおり、財政運営に当たりましては、二〇二〇年度のプライマリーバランスの黒字化の目標というのは堅持をいたしておりまして、歳出歳入両面から財政健全化に取り組んでいくとの方針には変わりありません。
この発言だけを見る →
大塚耕平#8
○大塚耕平君 私も財政健全化は非常に大事だと思っております。自分の政治活動においても最も重視をしていることでございますので、目標を堅持するというのは決して反対ではないんですが、以前もこの委員会で御提案申し上げたと思いますし、予算委員会でも一度申し上げたと思うんですが、もはや難しいんじゃないかと。現実的な財政健全化目標に少し軌道修正をされた方がいいんではないかというふうに御提案も申し上げたことがあるんですが、その点は大臣はどういうふうにお考えになりますか。
この発言だけを見る →
麻生太郎#9
○国務大臣(麻生太郎君) 確かに、内閣府が公表いたしております中長期試算では、二〇二〇年度のプライマリーバランスの赤字というものは前回試算の去年の七月の試算に比べれば悪化はいたしておりますが、これは税収が下振れしたものであります。その主たる原因は、二〇一六年度から円高方向に事が推移して、御存じのように百十五円が百四円までたしか円高が進んだと、推移したことが大きな理由だと思いますが、しかし、こうした為替水準の変動による税収の増減というものは、これは実体経済の動向にかかわらず生じることだと思っております。
 また、歳出面におきましても、経済・財政再生計画に沿って、御存じのように一般歳出の伸びは毎年五千三百億円ということにとどめております目安を、これは二年連続で達成をするなど、やるべきことは確実に実行してきております。
 また、これらの結果、政権交代前と比較して、税収からいきますと全体で約十五兆円伸びておりますし、新規国債の発行は十兆減っておりますし、二〇一五年度プライマリーバランスの半減目標、あれはマイナス六・三が三・〇だったと思いますが、そういったことなどはいずれも成果を着実に上げてきておると思っておりますので、将来につきまして、これは物価水準等々が増加していくことを前提としておられるのは、これは内閣府の長期試算でもありますし、かつ、今後行う改革は全然織り込んではおられませんので、これまで同程度の歳出改革を続けていって、更なる改革が進めば私どもは収支改善が見込めると考えております。
 したがいまして、今後とも、歳出面では、大きな社会保障の改革を含めまして、改革工程表に挙げられましたあの改革を着実に実行して、目安に沿った歳出改革というものを強化すると同時に、歳入面につきましては、二〇一九年の十月に消費税というものを確実に引き上げさせていただければと考えております。
 また、二〇一八年度の時点で進捗状況というものをやらせていただきますけれども、その段階で追加措置というのを検討することといたしておりますが、いずれにいたしましても、私どもとしてはデフレ不況というものの脱却から力強い成長を目指してまいりますということを考えておりますので、財政健全化というものはいろんな、シムズとかいろんな話がいっぱい最近よく出回って、よく本も売れておるそうですけれども、どういう人が買うんだか知りませんけれども、えらい売れておるそうで、御本人も本の売り込みに来られるぐらいいろいろやっておられますけれども、私どもは、財政健全化というのは国家にとりましては、これはおたくらと、おたくらというのはシムズさん、おたくらと違って俺たちはこれは国の財政を預かっておる立場で、おたくらみたいに金もうけだけでやっているんじゃないからという話はよく、二回ほどしましたけれども、私どもとしては財政健全化はきちんと進めたいと考えております。
この発言だけを見る →
大塚耕平#10
○大塚耕平君 今御答弁の途中で、消費税率引上げは確実に今度はやるというふうにおっしゃいましたが、もう一度そこ、もう間違いなく次は消費税率引上げをやるということでよろしいですね。
この発言だけを見る →
麻生太郎#11
○国務大臣(麻生太郎君) 前回もその覚悟でやったんですが、残念ながら力不足でやり切らなかったというのは否めない事実だと思っておりますが、経済が少なくとも消費というものに関してかなり冷え込んでおる、消費にいま一つ力強さがないという話が出ておりましたけれども、少なくともあのときに比べて今の方が更に状況は良くなってきておると、私どもはそう思っておりますので、確実にこの二〇一九年十月というのはやらせていただきたいと、そういうふうに思っております。
この発言だけを見る →
大塚耕平#12
○大塚耕平君 そうすると、今日は日銀総裁にはいわゆるシムズ教授のシムズ理論のことも御質問させていただいておるんですが、アベノミクスの理論的支柱とも言われている浜田宏一先生までもがこのシムズ理論がいいのではないかと最近御発言しておられて、シムズさんは、消費税再引上げはもう物価上昇率の目標が達成されるまでは凍結するべきだと言っておられるんですが、このシムズ理論について日銀総裁はどういう印象を持っておられますか。
この発言だけを見る →
黒田東彦#13
○参考人(黒田東彦君) このシムズ理論、このシムズ教授が言っておられる理論自体は、御案内のとおり物価水準の財政理論と言われていまして、たしか二十年ほど前から一部の学者が主張しておられる理論であります。
 その理論によりますと、政府債務というものは最終的には通貨発行益を含む財政黒字でファイナンスされなければならないという、いわゆる予算制約式をベースにしまして、政府、中央銀行、民間の相互作用が物価水準を決定するという過程を理論的に示したものでございます。
 この理論によりますと、ある一定の条件の下では財政政策が物価水準の決定に主導的な役割を果たす場合もあり得るという結論が導かれております。ただ、これはあくまでも学術的な理論でありまして、物価の決まり方に関する一つの視点を提供するものではありますけれども、実証的な研究が十分行われているものではないというふうに理解しております。
 いずれにいたしましても、私どもといたしましては、二〇一三年一月の政府、日本銀行の共同声明において、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のためにそれぞれが果たすべき役割を明確にしておりまして、日本銀行は金融緩和を推進し、二%の物価安定の目標をできるだけ早期に実現するということになっておりまして、他方、政府は成長力の強化に向けた構造改革を進めるとともに、機動的な財政運営を行いつつ、中長期的に持続可能な財政構造を確立するための取組を進めるということになっておりまして、私どもといたしましては、シムズ理論については一つの学術的な理論であることは確かですけれども、それが日本や欧米において現実的な政策論として有意義なものであるとは考えておりません。
この発言だけを見る →
大塚耕平#14
○大塚耕平君 分かりました。
 アベノミクスの理論的支柱である浜田宏一先生が学術的に有意義でない理論を支持しておられるということが、今、総裁の御発言で明確になりましたが、今日は、せんだって予算委員会質問させていただいたときの資料をまたお配りをさせていただいております。日銀総裁はそのときはおいでいただかなかったので初めて御覧いただく資料もありますが、まず、この委員会で何度も配らせていただいておりますこの財政赤字の対GDP比とマネタリーベースと株価のグラフでございます。
 財政赤字対GDP比の方は、これは、それぞれのグラフの定義は図示したとおりでございますが、特にこの赤い線、日銀の保有国債の対GDP比がもう急速に上昇している。これがアベノミクス下において起きたことでありまして、それは、その反対側のマネタリーベースと株価のグラフを見ていただくと、要するにこの青い線のマネタリーベースの増加と表裏一体ですね。これ、裏表を繰り返し見ていただくと、御覧のとおりであります。
 そこで、シムズ理論、御存じの方も多いと思いますが、ひょっとして御存じない委員の皆様方のためにごく簡単に申し上げますと、何を言っておられるかというと、もう日本においては金融政策の有効性はほぼなくなった、物価上昇率二%を目指すのであるならば、財政再建目標を余りこだわらずに財政支出をして、物価目標も財政政策によって達成せよと、こういうことを言っておられるわけです。私は決して賛成ではないので、賛成の立場から申し上げているわけではありません。
 以上申し上げた上で日銀総裁にお伺いしますが、黒田総裁が就任以来、これで丸四年がたったんですが、毎年度のマネタリーベースの前年度比増加率を述べてください。
この発言だけを見る →
黒田東彦#15
○参考人(黒田東彦君) マネタリーベースの伸び率は、二〇一三年度は四四%、二〇一四年度は三九・三%、二〇一五年度は三二・一%となっております。なお、二〇一六年度は、本年二月までの計数で算定いたしますと二三・五%となっております。
この発言だけを見る →
大塚耕平#16
○大塚耕平君 そこで、予算委員会のときには麻生大臣にも完全には説明し切れませんでしたので、ちょっとこのA3の方の大きい、高橋財政とは何だったのかというこの資料を御覧いただきたいんですが、お手元ございますか。大きい方が、秘書官の方、もしあれでしたら、大きいのをお渡しいただいた方が見やすいと思いますので。カラーでお配りしていますので。ちょっと大臣にお渡ししてください、委員部。いやいや、まだ老眼にはなっておられないと思いますが、せっかくですから。せっかくカラーで作ってきたので、どうぞ御覧ください。
 この図の表の右の方に、財政政策や金融政策あるいは予算に関わる数字埋めてあります。これ、財務省や日銀の若い皆さんにも御協力いただいて、内閣府にも協力してもらいましたが、数字埋めてありますのでね。このMBと書いてあるのがマネタリーベースです、マネタリーベース。今、日銀総裁は、黒田総裁の下では初年度四四%、次年度三九・三、その次三二・一で、直近では二三・五%。この伸び率は、実はその裏側を見ていただくと、一九三八年、つまり昭和十三年から終戦に至る過程ぐらいの数字ないしはそれ以上なんですね、マネタリーベースの伸びが。
 その下に、今、日銀の副総裁である岩田さんと審議委員をやっている原田さんのお二人が、岩田副総裁が二〇〇四年にまとめられた「昭和恐慌の研究」の中で述べておられることをここに書いておきました。この方々は、この当時、リフレ派と称して、高橋財政の下で行われた様々な財政金融政策が有効だといって随分持論を展開されたわけであります。ところが、マネタリーベースを例えば見てみますと、今申し上げたとおり、今、日銀総裁がやっておられることは、昭和十年代半ばから後半、つまり、もう戦争に入った頃の話なんですね。
 いわゆる高橋財政というのは、表面を見ていただくと、このシャドーを掛けてあるところなんですよ。高橋是清元大蔵大臣、この方は日銀総裁も総理大臣もやっておられる唯一の方ですけれども、高橋財政下ではマネタリーベースは全然増やしていないんですよ、実は。だから、僕は、岩田副総裁は随分誤解をしておられるか、御自身の主張が随分誤解をされて世の中に伝わっているか、どちらか知りませんけれども、高橋財政下では実は金融緩和はそんなにしていないんですね。
 そのことを申し上げた上で大臣にお伺いしたいんですけれども、その当時、戦前の話で恐縮ですが、ポンド建ての日本国債がロンドン市場で金利がどういう展開になっていったかをちょっと御説明いただけませんでしょうか。
この発言だけを見る →
麻生太郎#17
○国務大臣(麻生太郎君) これ、四分利付きの話、四分利の話ね。第一回の四分利付きのポンドというのは、四分の利率付きのポンド建ての日本の国債というもののロンドン市場における利回りというものは、一九三〇年代で六%で推移、満州事変のありました一九三一年九月頃から上昇して、この年、一九三一年末に八%を超えております。その後、日中戦争、いわゆる日支事変が勃発した一九三七年以降は一〇%を超えて上昇、第二次世界大戦が勃発した一九三九年には二〇%を超えたというふうに記録されております。
この発言だけを見る →
大塚耕平#18
○大塚耕平君 いや、そのとおりなんです。その当時のポンド建ての日本の国債は、もうロンドン市場では最後はたしか二五%ぐらいまで行ったと思うんですが、もうロンドン市場では資金調達できなくなっていたんですね、事実上。
 しかし、日本では極めて超低金利の資金調達を続けていた。それができたのは、一つには、今の日銀と同様にマネタリーベースを大幅に増やす、その当時はもう日銀が直接国債を引き受けていましたから、その反射効果としてマネタリーベースが増えるわけでありますが、そして昭和十年代は予算も大いに拡大していったということなんですが、こういう、海外では資金調達ができないけど国内では低金利でできたという、そのことを可能とした原因は何だったと思われますか。これを日銀総裁にお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
黒田東彦#19
○参考人(黒田東彦君) その当時の状況を必ずしもつまびらかにしているわけではありませんけれども、現在の日本との違いという点でいいますと、御承知のように、現在日本は世界最大の純債権国でありまして、国が海外で国債を発行したりするということがありませんので、日本の国債の海外における金利というのは分かりません。
 したがいまして、その当時と比較して現在の日本の国が海外で資金調達する場合にどういう金利が付くかということは分からないわけですが、海外の人自身がある程度日本の国債を今の状況でも取得しておられますので、恐らく、今、麻生大臣が説明されたようなポンド建ての四分利国債のような金利とは懸け離れて、非常に低い金利であるだろうと思います。ということは、国内と国外とで非常に大きく乖離するということは余り考えられないと。
 その上で、現在の金利、国債の十年物が例えばゼロ%程度ですけれども、これはもう確かに、日本銀行が大規模な金融緩和を続けているという下で国債の金利も低位にとどまっているということではないかと思います。
この発言だけを見る →
大塚耕平#20
○大塚耕平君 率直に申し上げて、総裁、ちょっと私は残念でもあり、心配にもなりましたけれども。ここは、当然の御認識としてすぱっと御回答いただけるところだと思っていました。
 お配りした資料の裏側にその岩田さんと原田さんの御発言も明記してありますけれども、なぜロンドンでは二五%の金利が日本の国内では今のような低金利だったかというのは、内外金融分離していたからですよ。これはもうほぼ常識だと思いますけれども、金本位制を放棄することによって内外金融を分離していたから、言わば国内では日銀が引受けさえしてくれたら国債を発行できるという状況が続いていた。
 そして、岩田さんと、まあ原田さんはともかく、岩田副総裁が言っていたことは御覧のとおりですから。これは本に書いてあるとおりですから。内外金融分離をして大幅な金融緩和をしていたので言わば高橋是清さんの時代の高橋財政と言われるものは成功したという言い方をしているんですが。確かに内外金融分離は高橋大臣のときにしました。しかし、金融政策についてはちょっと認識も間違っておられますので、この辺り、少なくとも、そういうことを主張しておられた方も今執行部に入っているわけですから、よくよく御議論をいただいた方がいいかなというふうに思います。
 その上で大臣にお伺いしたいんですけれども、これも予算委員会で少し消化不良でしたのでもう一回お伺いしたいんですが、今回の政府の税制改正大綱の中に含まれている外国金融機関等に対する債券現先取引に対する特例の拡充、これについてごく簡単に、今日はレポの説明までは結構ですので、内容だけ簡単に御説明ください。
この発言だけを見る →
麻生太郎#21
○国務大臣(麻生太郎君) 外国のいわゆる金融機関というものが国内の金融機関との間で行います債券の現先取引、通称レポ取引と言うんですけれども、これにつきましては、これはバーゼル規制の強化が予定されております中で、これは資産規模を管理するために、外国金融機関が債券の現先取引を縮小していくという傾向にあります。
 それで、イギリスにおいては、これは四年前、二〇一四年だったと思いますが、日本の国債の格付というものを下げたりしたので、ダブルAからシングルAになんかしたというようなことがあって、最近の、債券の現先取引の残高が銀行税の課税対象となったことというのが大きな理由で、イギリスの金融機関が取引を縮小するという傾向にあったという環境が変化を生じさせているんだと思いますので、私どもとしては、これはたしかムーディーズでやった話でしたけれども、今般の税制改正において、こうした事情を勘案して、日本の国債市場の流動性の確保とか日本の金融機関の短期資金の調達の円滑化を更に徹底するという観点から、外国の金融機関以外の外国法人が行う債券の現先取引の利子につきましては一定の要件の下で非課税とするということにさせていただいたのが今回の改正であります。
この発言だけを見る →
大塚耕平#22
○大塚耕平君 今日は御答弁の最初に日本の国債の格付が引き下げられたことに起因するということを明確におっしゃっていただいたので認識はほぼ一致してきていると思うんですが、この税制改正要望、そして今回、政府・与党の皆さんがおやりになろうとしているのは、ロンドン市場において日本の国債の位置付けが不安定化していることに伴う措置なんです、簡単に言ってしまうと。それで、証券会社やそれに関わる皆さんがこの状況を少しリカバリーするために望んできた税制改正要望なんです。
 戦前の状況と似てきたとまでは言い切りませんけれども、かなり潜在的な不安要素が高まりつつあるという認識はお持ちいただいた方がいいのかなと思います。今日は、財務省の御出身でもあり、自民党の税調会長もいらっしゃいますので、表面だけの税制改正要望を聞いていると、よしよし、じゃ、まあ証券業界がそう言うなら聞いてやろうということにもなりますけれども、そのバックグラウンドとして何が起きつつあるかということについては重々御留意をいただいた方がいいかなというふうに思います。
 この資料はもう再三これから使わせていただきたいと思っておりますけれども、高橋是清財務大臣、この方は大蔵大臣四回やっておられるんですけれども、このとき四回目なんです。途中で一回、半年間退任されたので五回就任したとも言っていいんですけれども、マネタリーベースはそんな増やさなかったんですが、内外金融分離をした上で、財政拡大をしながらも、最初から大体三年ぐらいでそれは終えるつもりだったと述懐しておられるんですが、その後、ここにも書いてありますけれども、四年目に財政拡大そして公債の発行拡大をそろそろやめようという方針を打ち出されたところ、半年後に二・二六事件で暗殺をされて、その後、日銀は本格的にマネタリーベースの拡大をしていったという歴史については是非認識を共有していただければ幸いでございます。
 その上で、税制についてもう一個だけお伺いしたいんですが、大臣、トランプ・アメリカ大統領が、まず、いろんなことを言っておられるんですけれども、日本はアメリカの車を日本市場で売れなくしているんだということを時々、前もおっしゃっていましたが、どういう理由でトランプさんはそう言っているのかという認識でおられますか。
この発言だけを見る →
麻生太郎#23
○国務大臣(麻生太郎君) 知識が一九七九年代ぐらいの日米関係のまんまで、それ以後の日米間の変化をよく把握しておられぬ、それが全てだと思います。
この発言だけを見る →
大塚耕平#24
○大塚耕平君 そういう面もありますが、私も不思議でしたのでアメリカの関係者の方とかにいろいろ聞いてみたら、あちらでも諸説あるんですけれども、例えば、日本には消費税があるということも理由にしておられるようなんですよ。つまり、日本の車は日本で造って、日本の国内で売るときには消費者に最終転嫁を消費税はされていきますけれども、海外、アメリカで売るときには消費税掛かりませんから、それは御承知のとおり輸出事業者に還付されますよね。ところが、アメリカの車はアメリカで造って日本で売るときにはアメリカでは掛かっていない八%の消費税を掛けられる。だから、これが非関税障壁だ的なことをどうも思っているのではないかという説です、これは説。トランプさんに聞いたわけではありませんので。
 それからもう一つは、自動車に対する重課税もそうなんですよ。アメリカでは掛かっていない税金が日本で掛かるということがアメリカの車に対する非関税障壁だという極めてシンプルな発想でいるようなんですけれども、まあ日本の消費喚起、日本の国内の自動車販売の底支え、さらにはトランプ大統領との不必要な摩擦を避けるためにも、自動車に対する重課税、そろそろやめませんか、日本では。
この発言だけを見る →
麻生太郎#25
○国務大臣(麻生太郎君) アメリカの車は売れていませんけど、ドイツの車やらヨーロッパの車はよう売れておりますからね、自分らも右ハンドルぐらい造るぐらいの努力はした方がいいですよ、そう思う。本人も、本人というか、ペンスやら何やらにそういう話したことありますけれども、私そう思っています。
 今の話ですけれども、自動車関係の税負担につきましては、言われるように車体課税とか燃料課税とか、まあ消費税含めまして、欧州諸国と比べて、これを全部で見ますと欧州諸国と比べても高い水準にはないというように理解をしておりますが、車体課税につきましては、これはもう御存じのように、あれはリーマンのときだったと思いますが、あのときのエコカー減税やら税率の引下げを行った結果、車体課税全体では一兆、いやいや〇・九兆ぐらい、何か八兆だか近く減少しておりますので、ユーザー負担の軽減は図ってきたところでもあります。
 これは、車体課税というのは元々、原因者負担とか受益者負担の考え方で、自動車の走ることによって道路が傷むとか、そういった社会的費用を発生させておるではないかと。また、自動車のユーザーというものは、道路が整備される、それによって利便性の向上の恩恵を受けるのは利用者じゃないかというような関係から自動車ユーザーに負担をお願いしているものなんですが、今後の車体課税の在り方というものにつきましては、これは国とか地方の厳しい財政事情というのもありますので、いろいろ検討する必要があるんだとは考えております。
この発言だけを見る →
大塚耕平#26
○大塚耕平君 自動車に対する重課税については一刻も早く改善することを改めて望んでおきたいと思います。
 日銀総裁にはそろそろお帰りいただきたいんですが、最後に一つだけお伺いします。
 私は今日の御答弁でも一抹の不安を感じましたけれども、もう任期はあと一年であります。御覧いただいたグラフ、これどうやってこのマネタリーベースの増加を事態収拾するのかということについては、みんな心配しているし、それぞれの立場で悩んでいるわけでありますが、次の総裁は大変だろうなということをみんな思っているわけですね。そうすると、事態収拾まで含めて、それはやっぱり黒田さん御自身にやっていただくべきではないかという意見もあるんですけれども、もう今年も後半になると次期日銀総裁の人事についていろいろ取り沙汰されることと思いますが、黒田総裁は、もう一期やったらどうだと政府から言われた場合に、もし言われることがあるとすれば、その場合にはお受けになるおつもりはございますか。
この発言だけを見る →
黒田東彦#27
○参考人(黒田東彦君) 御案内のとおり、日本銀行総裁、まあ副総裁も同じでありますけれども、内閣が国会の同意を経て任命するということになっておりますので、私が個人的に何か申し上げるということは適切でないと思いますので、何はともあれ、二%の物価安定目標をできるだけ早期に実現するために現在の強力な金融緩和を続けてまいりたいと。私の任期は来年の四月でございます。
この発言だけを見る →
大塚耕平#28
○大塚耕平君 戦前からの歴代の日銀総裁の足跡も十分振り返っていただいた上で、御自身が四年間でおやりになっている壮大な社会実験の先々への影響については深く思いを致していただければ有り難いというふうに思っております。
 委員長、もしよろしければ日銀総裁はお帰りいただいて結構です。
この発言だけを見る →
藤川政人#29
○委員長(藤川政人君) 黒田総裁は御退席いただいて結構でございます。
この発言だけを見る →
← 戻る