本会議

2019-11-07 衆議院 全41発言

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会議録情報#0
令和元年十一月七日(木曜日)
    ―――――――――――――
 議事日程 第四号
  令和元年十一月七日
    午後一時開議
 第一 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第二 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 第三 農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律案(内閣提出)
    ―――――――――――――
○本日の会議に付した案件
 裁判官弾劾裁判所裁判員辞職の件
 裁判官訴追委員及び同予備員辞職の件
 裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員の選挙
 裁判官訴追委員及び同予備員の選挙
 裁判官訴追委員の予備員の順序
 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙
 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙
 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙
 日程第一 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第三 農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律案(内閣提出)
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)
 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明及び質疑
    午後一時二分開議
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大島理森#1
○議長(大島理森君) これより会議を開きます。
     ――――◇―――――
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大島理森#2
○議長(大島理森君) この際、御紹介申し上げます。
 ただいまフェミ・グバジャビアミラ・ナイジェリア連邦共和国下院議長御一行が外交官傍聴席にお見えになっておりますので、諸君とともに心から歓迎申し上げます。
    〔起立、拍手〕
     ――――◇―――――
 裁判官弾劾裁判所裁判員辞職の件
 裁判官訴追委員及び同予備員辞職の件
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大島理森#3
○議長(大島理森君) お諮りいたします。
 裁判官弾劾裁判所裁判員盛山正仁君から裁判員を、また、裁判官訴追委員津村啓介君から訴追委員を、裁判官訴追委員の予備員山本和嘉子君から予備員を、辞職いたしたいとの申出があります。右申出をそれぞれ許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大島理森#4
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、許可することに決まりました。
     ――――◇―――――
 裁判官弾劾裁判所裁判員及び同予備員の選挙
 裁判官訴追委員及び同予備員の選挙
 裁判官訴追委員の予備員の順序
 検察官適格審査会委員及び同予備委員の選挙
 日本ユネスコ国内委員会委員の選挙
 国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙
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大島理森#5
○議長(大島理森君) つきましては、裁判官弾劾裁判所裁判員並びに裁判官訴追委員及び同予備員の選挙を行うのでありますが、この際、あわせて、裁判官弾劾裁判所裁判員の予備員、検察官適格審査会委員及び同予備委員、日本ユネスコ国内委員会委員及び国土開発幹線自動車道建設会議委員の選挙を行います。
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福田達夫#6
○福田達夫君 各種委員等の選挙は、いずれもその手続を省略して、議長において指名され、裁判官弾劾裁判所裁判員の予備員の職務を行う順序については、議長において定められ、裁判官訴追委員の予備員の職務を行う順序については、議長において改めて定められることを望みます。
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大島理森#7
○議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大島理森#8
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、動議のとおり決まりました。
 議長は、裁判官弾劾裁判所裁判員に山下貴司君を指名いたします。
 また、裁判官弾劾裁判所裁判員の予備員に門山宏哲君を指名いたします。
 なお、その職務を行う順序は第四順位といたします。
 次に、裁判官訴追委員に
      柴山 昌彦君    越智 隆雄君
   及び 渡辺  周君
を指名いたします。
 また、裁判官訴追委員の予備員に
      小田原 潔君 及び 國重  徹君
を指名いたします。
 予備員の職務を行う順序は、田所嘉徳君、小田原潔君、斉木武志君、井野俊郎君、國重徹君の順序といたします。
 次に、検察官適格審査会委員に
      葉梨 康弘君    城内  実君
   及び 山川百合子君
を指名いたします。
 また、
 宮路拓馬君を葉梨康弘君の予備委員に、
 古賀篤君を平沢勝栄君の予備委員に、
 稲富修二君を山川百合子君の予備委員に
指名いたします。
 なお、予備委員小林鷹之君は城内実君の予備委員といたします。
 次に、日本ユネスコ国内委員会委員に大串正樹君を指名いたします。
 次に、国土開発幹線自動車道建設会議委員に鈴木俊一君を指名いたします。
     ――――◇―――――
 日程第一 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
 日程第二 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
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大島理森#9
○議長(大島理森君) 日程第一、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案、日程第二、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案、右両案を一括して議題といたします。
 委員長の報告を求めます。内閣委員長松本文明君。
    ―――――――――――――
 一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案及び同報告書
 特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔松本文明君登壇〕
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松本文明#10
○松本文明君 ただいま議題となりました両案につきまして、内閣委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 まず、一般職の職員の給与に関する法律等の一部を改正する法律案は、本年の人事院勧告に鑑み、一般職の国家公務員について、俸給月額、住居手当及び勤勉手当の額の改定等を行うものであります。
 次に、特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律案は、一般職の国家公務員の給与改定に準じ、特別職の職員の給与の額を改定するものであります。
 両案は、去る十月二十九日本委員会に付託され、翌三十日武田国務大臣から提案理由の説明を聴取しました。十一月六日、質疑を行い、質疑終局後、討論を行い、順次採決いたしましたところ、両案はいずれも賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと決しました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ―――――――――――――
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大島理森#11
○議長(大島理森君) これより採決に入ります。
 まず、日程第一につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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大島理森#12
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
 次に、日程第二につき採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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大島理森#13
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
 日程第三 農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律案(内閣提出)
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大島理森#14
○議長(大島理森君) 日程第三、農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律案を議題といたします。
 委員長の報告を求めます。農林水産委員長吉野正芳君。
    ―――――――――――――
 農林水産物及び食品の輸出の促進に関する法律案及び同報告書
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔吉野正芳君登壇〕
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吉野正芳#15
○吉野正芳君 ただいま議題となりました法律案につきまして、農林水産委員会における審査の経過及び結果を御報告申し上げます。
 本案は、我が国で生産された農林水産物及び食品の輸出の促進を図るため、農林水産物・食品輸出本部の設置並びに基本方針及び実行計画の策定について定めるとともに、輸出証明書の発行等、輸出事業計画の認定その他の措置を講ずるものであります。
 本案は、去る十月二十八日本委員会に付託され、翌二十九日江藤農林水産大臣から提案理由の説明を聴取し、昨十一月六日質疑を行いました。質疑終局後、討論を行い、採決いたしましたところ、本案は賛成多数をもって原案のとおり可決すべきものと議決した次第であります。
 なお、本案に対し附帯決議が付されました。
 以上、御報告申し上げます。拍手
    ―――――――――――――
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大島理森#16
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案の委員長の報告は可決であります。本案を委員長報告のとおり決するに賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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大島理森#17
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は委員長報告のとおり可決いたしました。
     ――――◇―――――
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福田達夫#18
○福田達夫君 議事日程追加の緊急動議を提出いたします。
 議院運営委員長提出、国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案は、委員会の審査を省略してこれを上程し、その審議を進められることを望みます。
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大島理森#19
○議長(大島理森君) 福田達夫君の動議に御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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大島理森#20
○議長(大島理森君) 御異議なしと認めます。よって、日程は追加されました。
    ―――――――――――――
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案(議院運営委員長提出)
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大島理森#21
○議長(大島理森君) 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 委員長の趣旨弁明を許します。議院運営委員長高木毅君。
    ―――――――――――――
 国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
    〔高木毅君登壇〕
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高木毅#22
○高木毅君 ただいま議題となりました国会議員の秘書の給与等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提案の趣旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、人事院勧告に基づく一般職の国家公務員の給与改定に伴い国会議員の秘書の給料月額及び勤勉手当の支給割合の改定を行おうとするものであります。
 本法律案は、本日、議院運営委員会において起草し、提出したものであります。
 何とぞ御賛同くださいますようお願い申し上げます。拍手
    ―――――――――――――
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大島理森#23
○議長(大島理森君) 採決いたします。
 本案に賛成の諸君の起立を求めます。
    〔賛成者起立〕
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大島理森#24
○議長(大島理森君) 起立多数。よって、本案は可決いたしました。
     ――――◇―――――
 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明
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大島理森#25
○議長(大島理森君) この際、内閣提出、公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、趣旨の説明を求めます。文部科学大臣萩生田光一君。
    〔国務大臣萩生田光一君登壇〕
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萩生田光一#26
○国務大臣(萩生田光一君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
 我が国の教師の業務は長時間化しており、近年の実態は極めて深刻となっております。持続可能な学校教育の中で教育成果を維持し、向上させるためには、教師の働き方を見直し、子供たちに対して効果的な教育活動を行うことができるようにすることが急務であります。
 この法律案は、このような観点から、公立の義務教育諸学校等における働き方改革を推進するため、教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるようにするとともに、文部科学大臣が教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針を策定及び公表することとするものであります。
 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
 第一に、かつて行われていた夏休み中の休日のまとめ取りのように集中して休日を確保すること等を可能とするため、公立の義務教育諸学校等の教育職員について労働基準法第三十二条の四の規定による一年単位の変形労働時間制を条例により実施できるよう、地方公務員法第五十八条第三項の規定の適用について必要な読替え規定を定めることとしております。
 第二に、文部科学大臣は、教育職員の健康及び福祉の確保を図ることにより学校教育の水準の維持向上に資するため、教育職員が正規の勤務時間及びそれ以外の時間において行う業務の量の適切な管理その他教育職員の服務を監督する教育委員会が教育職員の健康及び福祉の確保を図るために講ずべき措置に関する指針を策定及び公表することとしております。
 第三に、この法律案は、令和三年四月一日から施行することとしておりますが、教育職員の業務量の適切な管理等に関する指針に関する改正規定は令和二年四月一日から施行することとしております。
 このほか、必要な準備行為を定めることとしております。
 以上が、この法律案の趣旨でございます。拍手
     ――――◇―――――
 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
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大島理森#27
○議長(大島理森君) ただいまの趣旨の説明に対して質疑の通告があります。順次これを許します。村井英樹君。
    〔村井英樹君登壇〕
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村井英樹#28
○村井英樹君 自由民主党・無所属の会の村井英樹です。
 ただいま議題となりました公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案について、与党を代表して質問いたします。拍手
 自由民主党は、学校における働き方改革について、教育再生実行本部を中心に議論を進めてまいりました。
 平成三十年五月の第十次提言では、勤務のガイドラインの制定、学校指導体制の充実等による負担軽減を、同年十二月の第十一次提言では、業務負担軽減を前提とした一年単位の変形労働時間制の選択的な導入等を提言いたしました。
 こうした提言を踏まえ、文部科学省でも中央教育審議会で審議を重ね、本年一月に答申がなされました。
 この答申では、教職員や専門スタッフ等の充実、勤務時間管理の適正化や業務改善への支援等とともに、公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインの実効性強化や、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制の活用が提言されました。
 このように、本法案は、与党や中教審などにおける丁寧な審議の積み重ねを踏まえて立案された、絶対に必要な法案と考えております。
 今、学校はブラックな職場と言われています。公立の小学校教師の平均残業時間は年間約八百時間、公立中学校では年間約千百時間。こうした状況は、教師の勤務環境という面から問題なのはもちろん、人材獲得競争が激化する中で、有為な人材を教師として確保することを困難にし、最終的には教育の質の低下につながる教育政策上の大問題であり、その意味で、学校の働き方改革は喫緊の課題です。
 そこで、まず、学校の働き方改革について、萩生田文部科学大臣にお伺いします。
 学校の働き方改革は、教師の職場環境を改善することはもちろん、それにより教育の質を向上させることこそがその本質であると考えますが、見解をお聞かせください。
 次に、今回の法案では、校長からの勤務命令を行うことが認められている、いわゆる超勤四項目以外も含めた教師の在校等時間の上限目安を月四十五時間、年三百六十時間とした上限ガイドラインについて、法律上の指針に格上げすることとしています。
 率直に言って、この上限ガイドラインを全ての学校で達成することは簡単なことではありません。もちろん、今回の改正は上限までの時間外勤務を奨励するものではありませんが、時間外勤務の現状を踏まえれば、上限ガイドラインを達成するだけでも、かなりの残業縮減が必要です。
 そこで、萩生田文部科学大臣にお伺いします。
 今回の指針で定める上限の目安時間が全国で守られるよう、どのように実効性を高めるのでしょうか。また、指針を踏まえた残業の縮減に向けては、さまざまな取組が必要となりますが、具体的に何をすることでどの程度の業務の削減が可能となるのか、御所見を伺います。
 かつて、学校週六日制のころ、教師は、土曜授業を行った分、夏休みなどに休日のまとめどりをしていました。中教審の答申で休日のまとめどりが提言された背景は、それが教職の魅力を増す一つの重要な選択肢だからです。
 現在、小学校の教師は、年間平均十一日程度、夏休みには五日程度有給休暇をとっていると思われ、これに五日程度の休日のまとめどりを合わせると、夏休みに十日程度休めることになります。
 一方、今回の法案に関しては、見かけ上の残業時間が減るだけだ、連日十時間勤務が続くのか、実際には夏休みも休めない、育児や介護がある教師は働きづらくなるなどの不安も耳にします。
 こうした懸念は中教審でも指摘されており、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制を活用するには、徹底した業務削減の上、上限時間の遵守を大前提とする必要があります。
 そこで、萩生田文部科学大臣にお伺いします。
 今回の一年単位の変形労働時間制の導入は、夏休みなどの休日のまとめどりを可能とするための改正であると理解しておりますが、先ほど申し上げたような不安の声を払拭するためにどのような取組を考えておられるのか、答弁を求めます。
 本年一月の中教審の答申では、中長期的な課題として、教師の勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含めた検討が必要とされています。
 近年、保護者や地域の意識が変化し、子供に関することは何でも教師の仕事として業務量が拡大する中、確かに給特法のあり方の検討は必要ですが、どこまでが業務か切り分けがたい教師の職務の性質を踏まえれば、現実的には給特法を直ちに廃止することはできません。
 だからこそ、まずは今の枠組みでできることについて、全ての関係者がそれぞれ最大限に取り組み、その成果をしっかり社会に示すことが必要であり、今回の法改正を給特法などの法制的な枠組みの検討に向けた重要な一里塚にすべきであると考えています。
 その上で、萩生田文部科学大臣にお伺いします。
 文部科学省は、三年後に教師の勤務実態調査を実施し、その結果を踏まえて給特法の抜本的見直しも視野に入れて考えるべきですが、御所見をお聞かせください。
 結びに、言うまでもなく、教育は国家百年の計であり、教職はその中核的役割を担う非常に重要な仕事です。教師が教師でなければできない仕事に全力で取り組み、未来を担う子供たちを育んでいくことができるよう、自由民主党が先頭に立って取り組んでいくことをお誓い申し上げ、質問を終わります。拍手
    〔国務大臣萩生田光一君登壇〕
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萩生田光一#29
○国務大臣(萩生田光一君) 村井議員にお答えします。
 まず、学校の働き方改革の目指す方向性についてお尋ねがありました。
 我が国の学校教育はこれまで大きな蓄積と高い成果を上げてきましたが、文部科学省が実施した教員勤務実態調査によれば、厳しい長時間勤務の実態が明らかになっています。
 志ある教師が疲労や心理的負担を過度に蓄積して心身の健康を損ない、ついには過労死等に至ってしまうような事態は、決して起こしてはならないと考えています。
 また、その勤務環境から、意欲と能力のある人材が教師を志さなくなり、我が国の教育水準が低下することは、子供たちにとっても我が国や社会にとってもあってはなりません。
 その上で、教師のこれまでの働き方を見直し、教師が日々の生活の質や教職人生を豊かにすることで、みずからの人間性や創造性を高め、子供たちに対して更に効果的な教育活動を行うことができるようになることこそが学校における働き方改革の目的であり、そのことを常に原点としながら取組を進めてまいりたいと思います。
 次に、指針の実効性と業務縮減に向けた取組のお尋ねがありました。
 本年一月に策定した公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドラインは、あくまで指導助言として各教育委員会に対して通知しているものにすぎないため、その実効性を高める観点から、今回法律上の根拠を有する指針に格上げすることとしています。
 その上で、本指針を参考にして各地方公共団体において教師の勤務時間の上限に関する方針等を作成し、条例や規則等で根拠づけていただくよう、文部科学省において条例モデル案を作成し、各地方公共団体にお示しの上、条例や規則等の規定を促し、その状況を積極的に発信することとしております。
 また、業務縮減に向けた取組としては、予算、制度、学校現場での改善の総力戦を徹底して行い、その組合せで成果を出していくことが必要ですが、例えば、ICTの活用による負担軽減により年間約百二十時間、スクールサポートスタッフの配置や留守番電話の設置などにより年間約六十時間、中学校における部活動指導員等の外部人材の活用により年間約百六十時間などの在校時間の縮減が可能であると考えております。
 実際に、本年一月のガイドラインを踏まえ、実務を大幅に縮減した学校も出ているところであり、条件整備や制度改正の検討にしっかり取り組むとともに、今回の指針化により、学校における働き方改革を全国の学校に着実に展開してまいります。
 次に、休日のまとめどりのための一年単位の変形労働時間制のお尋ねでありますが、本年一月の中央教育審議会の答申においても、一年単位の変形労働時間制を導入することで、学期中は勤務が現在よりも更に長時間化しては本末転倒であることや、所定の勤務時間を現在より延長した日に授業時間や児童生徒の活動時間も現在より延長されるようなことがあってはならないと指摘されており、導入に当たっては、まずは業務の削減を前提とする必要があると考えています。
 また、現在の学校の運営の状況を踏まえれば、夏休みにおける休日のまとめどりも五日間程度が限界であると考えられることから、際限のない勤務時間の上乗せはできません。
 一年単位の変形労働時間制においてはさまざまな労働日や労働時間の定め方がありますが、公立学校の教師については、具体的に、改正法が成立した場合に新たに制定することとなる文部科学省令や指針において、指針における在校等時間の上限や部活動ガイドラインの休養日や活動時間の基準を遵守すること、画一的に導入するのではなく、育児や介護を行う者その他特別の配慮を要する者など個々の事情に応じて適用すること等を規定することで、一時間単位の勤務時間の積み上げによる休日のまとめどりという中央教育審議会の答申の趣旨を踏まえた運用が各教育委員会や学校においてなされることが担保される制度とすることとしております。
 次に、給特法の見直しに向けた所見のお尋ねでありますが、現在の給特法の仕組みは、教師はどこまでが業務であるのか切り分けがたいという教師の職務を踏まえたものであります。
 一方、給特法制定から半世紀を経た今、保護者や地域の意識の変化の中、子供に関することは何でも学校や教師の仕事として業務が大きく積み上がっている状況です。また、働き方改革推進の観点から労働法制も大きく転換しており、給特法のあり方についても検討する必要があると考えておりますが、見直しに当たっては、確かなデータと国民的な議論が必要です。
 そのため、今回の法改正を踏まえ、まずは教師でなければできないことに教師が集中できるよう、働き方改革の強力な推進により業務を縮減し、その成果を社会に示しつつ、三年後に教師の勤務実態状況調査を実施し、その結果などを踏まえながら、教師に関する勤務環境について、給特法などの法制的な枠組みを含め検討を行う必要があると考えております。拍手
    ―――――――――――――
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