農林水産委員会

2024-04-18 衆議院 全103発言

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会議録情報#0
令和六年四月十八日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 野中  厚君
   理事 伊東 良孝君 理事 小島 敏文君
   理事 古川  康君 理事 山口  壯君
   理事 近藤 和也君 理事 野間  健君
   理事 池畑浩太朗君 理事 角田 秀穂君
      東  国幹君    五十嵐 清君
      上田 英俊君    江藤  拓君
      加藤 竜祥君    神田 憲次君
      小寺 裕雄君    高鳥 修一君
      橘 慶一郎君    中川 郁子君
      西野 太亮君    細田 健一君
      堀井  学君    宮下 一郎君
      保岡 宏武君    簗  和生君
      山口  晋君    梅谷  守君
      金子 恵美君    神谷  裕君
      緑川 貴士君    渡辺  創君
      一谷勇一郎君    掘井 健智君
      稲津  久君    山崎 正恭君
      田村 貴昭君    長友 慎治君
      北神 圭朗君
    …………………………………
   農林水産大臣       坂本 哲志君
   農林水産副大臣      武村 展英君
   農林水産大臣政務官    舞立 昇治君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         杉中  淳君
   政府参考人
   (農林水産省輸出・国際局長)           水野 政義君
   政府参考人
   (農林水産省畜産局長)  渡邉 洋一君
   農林水産委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
四月十八日
 国産食料の増産、食料自給率向上、家族農業支援強化に関する請願(志位和夫君紹介)(第一一一九号)
 食料自給率向上を政府の法的義務とすることに関する請願(笠井亮君紹介)(第一一六六号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案(内閣提出第二六号)
     ――――◇―――――
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野中厚#1
○野中委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、本案に対し、金子恵美君外二名から、立憲民主党・無所属及び有志の会の二派共同提案による修正案が提出されております。
 提出者から趣旨の説明を聴取いたします。金子恵美君。
    ―――――――――――――
 食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案に対する修正案
    〔本号末尾に掲載〕
    ―――――――――――――
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金子恵美#2
○金子(恵)委員 ただいま議題となりました食料・農業・農村基本法の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その内容を御説明申し上げます。
 まず、総則の修正について御説明いたします。
 第一に、食料安全保障の確保に関する基本理念に関して、食料安全保障の定義の修正、国内における食料の安定供給の確保の重要性及び食料自給率の向上の明記、食料の「合理的な価格」を「適正な価格」とする修正を行うこととしております。
 第二に、環境と調和の取れた食料システムの確立に関する基本理念に関して、農業生産活動が自然活動の保全等に寄与する側面を明記する修正を行うこととしております。
 第三に、農業の持続的な発展に関する基本理念に関して、農業所得の確保による農業経営の安定を追加するとともに、農業に従事する者の人権への配慮について明記する修正を行うこととしております。
 第四に、農村の振興に関する基本理念に関して、農村振興の意義を明記する修正を行うこととしております。
 第五に、年次報告に関して、政府が講じようとする施策を明らかにした文書の作成及び国会への提出に係る規定を存置する修正を行うこととしております。
 次に、基本的施策の修正について御説明いたします。
 第一に、食料・農業・農村基本計画に関して、食料自給率の目標を必要的記載事項とした上で、食料自給率の目標に緊急時のカロリーベースの食料自給率の目標が含まれることを明記するほか、基本計画に定める食料自給率等の目標の達成状況については、食料・農業・農村政策審議会の意見を聞くとともに、その意見を付して国会に報告しなければならない旨を追加する修正を行うこととしております。
 第二に、食料安全保障の確保に関する施策に関して、食料消費政策における予防的な見地の明記、フードバンク等への支援の明記、フェアトレードの確保の明記、食料システムの関係者により考慮されるべき費用の要素の追加、備蓄食料の国際援助への活用の明記の修正を行うこととしております。
 第三に、農業の持続的な発展に関する施策に関して、多様な農業者の役割の明記、農地及び農業用施設の保全に対する直接支払い等の根拠の追加、畑地化の例示の削除、アニマルウェルフェアの明記、有機農業の促進の明記、種子の公共育種事業に関する規定の追加の修正を行うこととしております。
 第四に、農村の振興に関する施策に関して、地域の伝統的な食品産業の明記、都市及びその周辺における農業の有する機能の重要性の明記の修正を行うこととしております。
 以上が、この修正案の内容であります。
 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。
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野中厚#3
○野中委員長 これにて修正案の趣旨の説明は終わりました。
    ―――――――――――――
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野中厚#4
○野中委員長 この際、お諮りいたします。
 本案及び修正案審査のため、本日、政府参考人として農林水産省大臣官房総括審議官杉中淳君、輸出・国際局長水野政義君、畜産局長渡邉洋一君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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野中厚#5
○野中委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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野中厚#6
○野中委員長 これより原案及び修正案を一括して質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。神谷裕君。
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神谷裕#7
○神谷委員 立憲民主党・無所属の神谷裕でございます。本日も質疑の時間を頂戴しましたこと、感謝申し上げます。
 早速質疑に移らさせていただきます。
 戦後、我が国農業は、残念ながら、自給率の低下、農地面積の減少、農業者の減少が続いてきました。このことだけでも農業が危機的な状況に向かっていることを意味していると思います。
 今回、様々な国際環境の変化等を改正の理由と説明をされておりますけれども、単に我が国の農業の変化の趨勢だけでも、十分に基本法の改正がなされなければならない状況であったのではないかと思います。
 農林水産大臣及び修正案提出者の所感を伺います。
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坂本哲志#8
○坂本国務大臣 世界の気候変動による農作物の不作等が予想以上に進みました。それから、ウクライナ戦争に見られるように、地政学的リスク、これも、いつ、どこで、どういうふうに起きるか分からないというような国外の情勢になってまいりました。私たちの国内でも、農業者の急激な減少が進みました。
 私は、一九五〇年、昭和二十五年生まれですけれども、二百三十万人から二百五十万人世代です。小中学校は、大半が農家の子供たちでした。そして、農家の長男は、ほとんど迷わず、そのまま何の疑いもなく、農業の後を継ぐために農業高校に行きました。そういう方々がもう七十歳です。あと十年、あと二十年すれば、こういった人たちが全てリタイアをしてまいります。
 そういう中で、いかに少ない人数で農業を、食料供給を果たしていくのか。そのためには、やはりスマート化が必要であります。そして、サービス事業体等の育成が必要であります。
 そういうことを考えたときに、国内外の情勢を考えたときに、まさに今、我が国の農業の情勢の変化を捉えた食料・農業・農村基本法の改正が必要であるということで今回提案をしたところでございます。
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金子恵美#9
○金子(恵)委員 お答えいたします。
 食料・農業・農村基本法が制定された平成十一年からおよそ二十五年の月日が過ぎ、我が国や我が国を取り巻く情勢は大きく変化しております。重要なことは、御指摘のような国際環境の変化等を踏まえた上で、食料・農業・農村基本法が求める政策目標を達成できなかったということ、そういう事実でありまして、それを総括すべきだということでございます。
 すなわち、食料自給率の低下、農業の有する多面的機能の発揮に対する耕作放棄地の増大という失敗、農業の持続的な発展と基盤としての農村の振興に対する農家経営の減少と高齢化、担い手不足と農村人口の減少といった農政の失敗について、真剣な総括と抜本的な政策の変更が必要だと考えます。
 今回の基本法改正に際し、我々としては、政府がこれまで掲げてきた農業の成長産業化、そして新自由主義的な政策から政策を転換し、農業経営の安定化策の構築、強化にかじを切ることが必要だと考えています。
 そこで、我々としては、修正案において、国内の農業生産の増大を図り、食料自給率を向上させることの明記や、食料価格の形成について、「合理的な価格」を、農業の持続性の確保を考慮した「適正な価格」とすること、多様な農業者の役割の明記、農地及び農業用施設の保全に対する直接支払い等の根拠の追加などの修正を行うこととしております。
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神谷裕#10
○神谷委員 ありがとうございます。
 それでは、次でございますけれども、今次改正では、食料安全保障について大きく取り上げられることになりました。この間の審議においても論議のあった有事に際しての食料自給率についても、修正案には盛り込んでいただいていると承知をしております。
 この点についてのお考えを、修正案提出者にお伺いをいたします。
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北神圭朗#11
○北神委員 御質問ありがとうございます。
 御案内のとおり、食料安全保障で大事なのは、輸入とか備蓄も大事ですけれども、やはり国内の農業の生産ということで、完全ではないかもしれないけれども、それを指し示す指標として食料自給率というのがあった。
 これは、今まで、農業法、現行の方にはちゃんと基本計画の必要的事項として規定されておったんですが、これが、今回の改正によってその他の指標の一つ、例示となってしまった、意義が薄れてしまっているのではないか。そういうことで、修正案として、やはり食料自給率というのをはっきりと必要的事項として明記するというのが一つ。
 もう一つは、今回、食料安全保障で、不測の事態、有事のときの対応ということが大事になったので、審議でも申し上げていたとおり、有事の食料安全保障というものも明記すべきではないかということです。これは、分母の方に、いざというときに必要最少限度のキロカロリー、今までの審議でいうと千九百キロカロリーと言われていますが、そのぐらいの固定した分母で置いて、そして、それをやはり有事のときには確保するんだ、こういうことがなければ、私は、政府が国内の食料生産の担保というものがなかなかできないというふうに思っていますので、修正案に盛り込みました。
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神谷裕#12
○神谷委員 大変に重要な視点であると思います。
 その上で、食料安全保障の基本理念については、今お話しいただきましたとおり、国内農業生産の増大を通じて行うべきであることが、この間の委員会審議を通じても確認されたと思います。
 その上で、修正案については、より明確に御記載をいただいていると承知をしております。提出者より、その趣旨を伺えたらと思います。いかがでしょうか。
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北神圭朗#13
○北神委員 ありがとうございます。
 御案内のとおり、政府案第二条第二項では、食料の安定供給については、国内の農業生産の増大を図ることを基本としながらも、併せて安定的な輸入及び備蓄の確保を図る旨の規定が追加されたと。
 しかし、最近の国際情勢を見ても、世界の食料需給とか貿易は、必ずしも安定という状態ではございません。輸入や備蓄によって食料を確保することよりも、国内における食料の安定供給の確保を図ることが何よりも重要だというふうに考えています。
 そのため、修正案では、国内における食料の安定供給が重要であることを基本理念に明記しました。
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神谷裕#14
○神谷委員 ありがとうございます。
 次に、原案の新三条においては、農業の環境に対する負荷についての記載がございます。本来農業は、他産業に比しても環境と調和的であったように私は思っております。
 修正案では、環境と調和の取れた食料システムの確立について、どのようにお考えか、修正案提出者に伺いたいと思います。いかがでしょうか。
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北神圭朗#15
○北神委員 御指摘のとおり、農業というのは、米作りの水田に代表されるように、環境保全機能を始めとする多面的機能を有していると思います。元来、自然と調和の取れた営みであるはずだと思います。
 しかし、政府案第三条では、食料の生産、加工、流通、消費までの各段階で環境に負荷を与えるという、ちょっとマイナスの側面が全面的に打ち出されたので、その結果、米作りを始めとする農業そのものまでが環境に悪い影響を与えるといった印象を与えかねないというふうに思います。こうした状況では正しい認識の下での農業の振興は困難だというふうに思います。
 そこで、修正案では、食料の生産の段階において農業生産活動においては自然環境の保全等に大きく寄与する側面があるということを言及することにしました。
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神谷裕#16
○神谷委員 次に、農業の持続的な発展を期すためには、まずは農業者の経営が持続可能なものでなければならないと考えているところでございますけれども、必ずしも合理的な価格形成の結果が農業者に持続可能なものになると期待できない中で、修正案では、農業者の所得確保についてもお触れをいただいております。
 この点について、修正案提出者のお考えを伺いたいと思います。
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北神圭朗#17
○北神委員 ありがとうございます。
 政府案の第二条第五項では、食料の合理的な価格の形成において食料の持続的な供給に要する合理的な費用への配慮というのは食料システム関係者に委ねられています。しかし、実際には、食料システムの各段階の関係者の交渉力とか価格支配力の格差がある中で、そうした考慮がなされる保証は全くない。
 その際、重要となるのは、どれだけ農業の担い手の農業所得が適正に考慮され、最終的に食料の価格が農業者にとって再生可能な価格となるかどうかであります。そうでなければ、農業という職業が魅力的なものにならず、今後も農業に参入する人は増えず、離農する農家も増えるおそれがあるというふうに思います。
 そこで、農業の持続的な発展には農業者の所得確保が必要だという観点から、修正案では、第二条第五項において食料の「合理的な価格」を「適正な価格」とするとともに、食料の適正な価格の形成は、食料の持続的な供給のみならず農業の持続性の確保が考慮されるものとして、持続的な営農が可能な農業所得の確保により、農業経営の安定が図られるべき旨を追加することとしました。
 ただ、もっとも、今回の施策を通じて、市場における適正な価格形成に向けた努力がなされたとしても、再生産を可能とする所得水準に見合う価格が実現する保証もございません。そういった場合には、例えば、農業者に対する直接支払いも併せて実施することも考えられるというふうに思います。
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神谷裕#18
○神谷委員 非常に大変重要な視点であると思います。やはり、農業の所得確保あるいは持続可能な経営、これは非常に重要な観点だと思います。本当に、修正案に盛り込んでいただいたことを、感謝を申し上げたいと思います。
 続きまして、農村の振興に関する基本理念を明示した新六条において、修正案では、農村振興の意義についてより明確に書いていただいていると承知をいたしております。
 修正案提出者にその御趣旨を伺いたいと思います。いかがでしょうか。
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渡辺創#19
○渡辺(創)委員 お答えいたします。
 政府案第六条では、農村の意義について、「農業の持続的な発展の基盤たる役割」しか書かれておりません。しかし、国土の大宗を占める農村は、国民に不可欠な食料を安定供給する基盤であるだけではなく、農業、林業など様々な産業が営まれ、多様な地域住民が生活する場でもあり、さらには、国土の保全、水源の涵養、美しい安らぎを与える景観の形成、生物多様性の保全、文化の伝承といった多面的な機能が発揮される場でもあります。
 そこで、そのような観点から、我が党の修正案においては、第六条で農村振興の意義を更に敷衍して、食料の安定的な供給を行う基盤たる役割を果たしていること、農業の有する多面的機能が発揮される場であることを明記することといたしました。
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神谷裕#20
○神谷委員 ありがとうございます。
 原案において、実は、農村の振興に関する部分、やや少なかったなというふうに個人的に思っておりまして、そこの部分を十分に足していただける、そういう御提案だったんじゃないかなというふうに思います。
 次に、修正案では、年次報告書について、従来のように、講じようとする施策についても審議会に意見を聴取するよう求めております。また、基本計画の目標の達成状況についても審議会にしっかりと付していただいて、国会への報告を求めることといたしているというふうに聞いております。
 この点について、提出者にその意義をお伺いをしたい、このように思います。いかがでしょうか。
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渡辺創#21
○渡辺(創)委員 お答えいたします。
 政府案は、現行法第十四条第二項及び第三項に規定している国会報告と食料・農業・農村政策審議会の意見聴取を不要にするものでありますけれども、これは行政に対する議会による民主的統制を弱めようとするものであります。議会制民主主義の観点からは好ましいものではありません。
 そこで、政府の講ずる施策が毎年適正に行われることを担保すべきこと、また、国民全体の視点に立った施策の遂行を行うためには、これから講じようとする施策について、審議会の意見を行政に引き続き反映させるべきと考えることから、政府案が削ろうとする国会報告と食料・農業・農村政策審議会の意見聴取の規定を現行法のまま存置させることにいたしました。
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神谷裕#22
○神谷委員 PDCAサイクルを回すという意味では、この審議会の役割、そして農水省自身がチェックをする、そして国会に報告する、これは本当に非常に重要なことだと思います。この修正案に盛り込んでいただいたことを、ありがたく思う次第でございます。
 次の質問でございますが、食料安全保障に関する施策について、修正案では、予防的な見地やフェアトレード、備蓄食料の国際援助への活用など、より具体的に、そしてしっかりと御記載をいただいているというふうに思っておりますし、このことは評価されるべきではないかと思っております。
 提出者に、そういった事項を明記した意義を改めてお伺いをしたいと思います。いかがでしょう。
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金子恵美#23
○金子(恵)委員 現行の食料・農業・農村基本法が制定されてから四半世紀、この間に世界は大きく変わりました。すなわち、より高い水準で食品の安全性を求める意識の高まり、国際的な人権意識の高まりとそのビジネスへの応用、国際協力の一層の推進の必要性など、近年、特にその重要性が意識されるに至った事項については、農業分野の憲法である基本法においてもきちんと受け止める必要があるというふうに考えます。
 いわゆる予防原則、フェアトレード、備蓄食料の国際援助への活用などは、こうした事柄の農業分野での発露であるというふうに考えます。こうした形で条文にしっかりと新しい価値観を書き込み、アップデートしていくことにより、農業という産業分野もまた更なる発展を遂げるだろうというふうに考えているところでございます。
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神谷裕#24
○神谷委員 ありがとうございます。
 次の質問でございますが、農業の持続的な発展に関する施策において、修正案では多様な農業者の役割などを明記していただいております。多様な農業者の存在は極めて重要であると考えておりますけれども、修正案提出者がここであえて明記した思いについて、所感を伺いたいと思います。いかがでございましょうか。
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金子恵美#25
○金子(恵)委員 多様な農業者は、付加価値の高い農産物の生産や有機農業に意欲的に取り組むこと等を通じて、それぞれの地域の農業を発展させる役割を担っています。また、大規模農業経営の下に集約し切れない農地や条件不利地域で農業生産活動を行うこと等により農地を確保し、国内の農業生産の増大に資する役割も担っております。
 このように、多様な農業者が地域の農業及び農地の確保において極めて重要な役割を果たしていることを重視し、その旨を明記したところでございます。
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神谷裕#26
○神谷委員 ありがとうございます。
 多様な農業者の存在が、今、本当に農村では重要なんじゃないかなと思っているところでございまして、もちろん、担い手に集中していく、あるいは、そういったことも大変大切なんだろうと思うんですけれども、現実には、多様な農業者がいて初めて農村が回っているんだということを明記いただいたことを、本当にありがたく思う次第でございます。
 続きまして、修正案では、原案では明示されていない有機農業の促進についてもはっきりと書いていただいております。あえてこの有機農業について明示した思いを提出者に伺いたいと思います。いかがでしょうか。
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金子恵美#27
○金子(恵)委員 SDGsに対しての関心が今、大変高まっております。また、農業も環境との調和が叫ばれ、令和四年にはみどりの食料システム戦略の法制化も行われたところでございます。その中でも、有機農業は、このような持続可能な農業の中核として強力に推進していくべきと考えられるにもかかわらず、今回の政府案には有機農業の文字すらありません。
 そこで、修正案において、農業生産活動における環境への負荷の低減を図るために必要な施策の例示として、有機農業の促進を追加することといたしました。
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神谷裕#28
○神谷委員 一方で、農水省でも有機農業について様々これまでも法案が出てきているところで、みどりのシステム戦略であるとか、あるわけでございますから、あえてこの基本法に記載をいただかなかったということについては、やはりこれはちょっと足りていない部分なんじゃないかなと思う次第でございます。修正案について御記載をいただいたこと、明示されたこと、これは高く評価されてよいのではないか、このように思います。
 次の質問でございますが、今次の改正案の原案については、種子について、農業資材としての位置づけがなされております。修正案では、資材というばかりではなくて、より重要な位置づけがなされているというふうに承知をいたしております。
 提出者から、修正に際して種子をどのように考えているのか、これについてお伺いをさせていただきたいと思います。いかがでしょう。
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渡辺創#29
○渡辺(創)委員 お答えいたします。
 私たちは、農産物の種子やそれらが持つ遺伝情報などを国民共有の財産であると考えております。食料安全保障の観点からも、主要な農産物の種子については、公が責任を持って国内で生産し、供給する必要があると考えています。また、伝統的な在来種等の種子を保存し活用していくことは、農業用植物の品種の多様性の確保及び地域の農業振興を図る上で重要です。
 そこで、私たちの修正案では、地方公共団体がその地域における重要な農産物の種子を生産し、供給する体制を国が整備する旨の規定を新たに設けることといたしました。
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