環境委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和六年六月六日(木曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
越智 俊之君 白坂 亜紀君
神谷 政幸君 佐藤 信秋君
小林 一大君 関口 昌一君
六月六日
辞任 補欠選任
白坂 亜紀君 石井 準一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 三原じゅん子君
理 事
梶原 大介君
長谷川英晴君
田島麻衣子君
串田 誠一君
山下 芳生君
委 員
朝日健太郎君
石井 準一君
加田 裕之君
佐藤 信秋君
白坂 亜紀君
関口 昌一君
滝沢 求君
川田 龍平君
水岡 俊一君
竹谷とし子君
谷合 正明君
梅村みずほ君
浜野 喜史君
山本 太郎君
世耕 弘成君
ながえ孝子君
事務局側
常任委員会専門
員 金子 和裕君
参考人
東京大学未来ビ
ジョン研究セン
ター教授 高村ゆかり君
公益財団法人世
界自然保護基金
ジャパン自然保
護室長 山岸 尚之君
認定NPO法人
FoEJapa
n事務局次長 深草亜悠美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月五日
辞任 補欠選任
越智 俊之君 白坂 亜紀君
神谷 政幸君 佐藤 信秋君
小林 一大君 関口 昌一君
六月六日
辞任 補欠選任
白坂 亜紀君 石井 準一君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 三原じゅん子君
理 事
梶原 大介君
長谷川英晴君
田島麻衣子君
串田 誠一君
山下 芳生君
委 員
朝日健太郎君
石井 準一君
加田 裕之君
佐藤 信秋君
白坂 亜紀君
関口 昌一君
滝沢 求君
川田 龍平君
水岡 俊一君
竹谷とし子君
谷合 正明君
梅村みずほ君
浜野 喜史君
山本 太郎君
世耕 弘成君
ながえ孝子君
事務局側
常任委員会専門
員 金子 和裕君
参考人
東京大学未来ビ
ジョン研究セン
ター教授 高村ゆかり君
公益財団法人世
界自然保護基金
ジャパン自然保
護室長 山岸 尚之君
認定NPO法人
FoEJapa
n事務局次長 深草亜悠美君
─────────────
本日の会議に付した案件
○地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改
正する法律案(内閣提出、衆議院送付)
─────────────
三
三原じゅん子#1
○委員長(三原じゅん子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、小林一大君、神谷政幸君及び越智俊之君が委員を辞任され、その補欠として関口昌一君、佐藤信秋君及び白坂亜紀君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、小林一大君、神谷政幸君及び越智俊之君が委員を辞任され、その補欠として関口昌一君、佐藤信秋君及び白坂亜紀君が選任されました。
─────────────
三
三原じゅん子#2
○委員長(三原じゅん子君) 地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学未来ビジョン研究センター教授高村ゆかり君、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン自然保護室長山岸尚之君及び認定NPO法人FoEJapan事務局次長深草亜悠美君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、高村参考人、山岸参考人、深草参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず高村参考人からお願いいたします。高村参考人。
この発言だけを見る →本日は、本案の審査のため、三名の参考人から御意見を伺います。
御出席いただいております参考人は、東京大学未来ビジョン研究センター教授高村ゆかり君、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン自然保護室長山岸尚之君及び認定NPO法人FoEJapan事務局次長深草亜悠美君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席をいただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、どうぞよろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、高村参考人、山岸参考人、深草参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず高村参考人からお願いいたします。高村参考人。
高
高村ゆかり#3
○参考人(高村ゆかり君) 三原委員長、ありがとうございます。
委員長を始め環境委員会の先生方に、この度、参考人として意見を申し上げる機会をいただきましたことをお礼申し上げたいと思います。
私の資料のスライドの二枚目でございますけれども、先生方の御議論を経まして、二〇二一年に地球温暖化対策推進法が改正をされ、地球温暖化対策の基本理念を第二条の二に盛り込んでおります。先生方御存じのとおり、パリ協定、日本も締結をしておりますパリ協定の目標であります二度、世界の平均気温の上昇を工業化前と比べて二度高い水準を十分に下回る、そして一・五度までに抑えるという、この二つの目標を念頭に置きながら、二〇五〇年までの脱炭素社会の実現ということを基本理念として書いていただいております。
その後、二〇二一年十月末から十一月にかけて行われました温暖化対策の交渉会合、COP26におきまして、パリ協定の目標である、の中で一・五度目標を目指すということが確認され、これが現在のG7、そしてG20でも共有された目標となっております。
次のスライド三番目でございます。
今回の温対法、温暖化対策推進法の改正のポイント、幾つかあるかと存じますが、私の意見は主に上の二つ、二国間クレジット制度、JCMの着実な実施を確保するための体制強化と、それから二つ目、地球、失礼しました、地域共生型再エネ導入促進に向けた地域脱炭素化促進事業制度の拡充について意見を申し上げたいと思います。
スライドの四枚目でございます。
先ほど、国際目標となっている工業化前と比べて世界の平均気温を一・五度までに抑えるという目標でありますけれども、最も新しい科学の知見をまとめたIPCC、気候変動に関する政府間パネルが示した科学的知見は、二〇一九年の排出量と比して、こちらにありますように、一・五度目標を五〇%を超える確度で達成をしようといたしますと、三〇年に世界全体で四三%、三五年に六〇%、四〇年に六九%といった水準の削減が必要になってまいります。二酸化炭素でいきますと、まさに二〇五〇年に九九%削減、まさに二〇五〇年カーボンニュートラルを実現をするということが重要な指標となっております。
次のスライド五枚目でございます。
これを国連が図化したものでございますけれども、日本も更新をして提出をいたしました二〇三〇年の二〇一三年度比四六%削減という目標は、世界でも多くの国が更新をし、その結果、この目標が全て確実に達成をされるとしますと、三〇年までのどこかの地点で世界の排出量が頭打ちになるような目標が現在提出をされております。
しかしながら、こちらの図に、グラフからも分かりますように、一・五度目標、あるいはもう一つ、少し高い二度目標と照らしても、まだ排出の削減が足下で足りないということが分かります。とりわけ、国連の場でもG7の場でも、この十年が極めて重要であるということが指摘をされております。
次のスライド六でございます。
日本の温室効果ガスの排出量の動向でございますけれども、現在、二〇二二年度の速報値が最も新しい排出量の値でございますが、一九九〇年度以降最小値になっております。そういう意味では、気候変動対策は排出削減という意味で着実に進んでいるというふうに言うことができますけれども、四六%削減、さらには五〇%削減の高みを目指すという三〇年の目標に照らしますと、更なる追加的な対策の強化が必要となってまいります。
次のスライド七枚目でございます。
今回の温対法改正の一点目のポイントであります二国間クレジット制度、JCMの拡充についてでございます。
このスライドは、JCMの仕組みを環境省の資料を使って御紹介をしたものでありますけれども、パリ協定に基づいて日本が他国と取決めを結び、その取決めに基づいて、他国において排出を減らしたものを日本の削減目標の達成に使うことができる排出クレジットとして獲得をして日本の目標達成に使うことができるという仕組みでございます。
スライドの八でございますけれども、今回の法改正について、私の目から見ますと、非常にやはり重要な改正だと思っております。
それは、今申し上げました国際的な一・五度目標、あるいは二〇五〇年の脱炭素社会の実現に向けますと、足下での更なる削減対策の強化、加速化が必要な中で、この三〇年目標の達成を助けるということ、現在、三〇年までに獲得ができるであろう排出クレジットの量は約二千三百万トンと想定をされておりますけれども、現在の地球温暖化対策計画の下では約一億トンということが目標、指標となっております。この目標を助ける、そういう意味での拡充でございます。
それから、さらにはパートナー国、とりわけパートナー国、スライドの七にこれまでの二十九か国を列挙、御紹介しておりますけれども、途上国を中心としたパートナー国の排出削減を支援することで、世界の排出削減を日本が持つ優れた脱炭素技術、製品、サービスなどを使って貢献をするという、そうした側面がございます。特に、こうした機会を持って、日本の持つ様々な技術や製品、脱炭素の技術や製品、サービスを海外に展開していく機会ともなろうかと思います。
スライドの九でございます。
その意味で、今二十九か国、そして二百四十以上のプロジェクトが今動いているところでありますけれども、更にやはり拡大をしていくということを考えますと、この運営体制を更に強化をすること、そして、そのための制度整備が必要と考えます。
事業計画の策定から、最終的には排出削減量を算定をしてクレジットを発行するまで、様々なプロセスを経てまいります。現在、年度ごとに国が事業者に委託をしているという形でありますけれども、継続をした一元的な事業の管理を実現をすることで、更なるパートナー国の拡大、事業の拡大ができるというふうに考えております。
さらに、それは運営を委託をする者の法によって、しっかり国がその体制、運営を確保をし、主務大臣が監督をするということを法によって定めを置くことでその監督体制を明確にするということでもございます。
スライドの十でございますけれども、是非、この温対、温暖化対策推進法の二国間クレジットに関わる改正に当たりまして、先般の二〇二三年、G7札幌で行われました気候・エネルギー・環境大臣会合で合意をしております質の高い炭素市場を実現をするように期待をしております。
ちょうど先月、アメリカで財務長官、農務長官を始め政府首脳六名が賛同する形での共同声明がアメリカからも表明されておりますけれども、先ほど申し上げました世界全体での排出削減への貢献、とりわけ一・五度目標、二〇五〇年カーボンニュートラルと整合的な炭素市場、自らの排出削減を優先をし、削減が難しいところにこうした炭素市場を活用していく、環境や社会への配慮、とりわけ環境のみならず人権の尊重を始めとする社会的な配慮の確保、そしてそれを可能にする透明性の高いロバストな、強固なガバナンスというのがG7のこの質の高い炭素市場原則の中にも盛り込まれておりますし、これはスライドの十一に付けております、そして、アメリカから発せられました共同声明と共通するものでございます。そういう意味では、このJCM、二国間クレジットがこうした質の高いクレジットの創出、あるいはそれを創出するメカニズムとなることをこの法改正の折に期待をしております。
スライドを少し飛ばさせていただきまして、十三枚目のスライドまで飛ばさせていただこうと思っております。
法改正の本日意見を申し上げたい第二のポイントと申しますのが、地域脱炭素化促進事業制度の拡充でございます。国の脱炭素には各地域の低炭素、脱炭素化というのが不可欠でございます。とりわけ日本の場合は、温室効果ガス排出量の約八五%がエネルギー由来であるということを考えますと、エネルギー、電力の脱炭素化を加速をすることが必要かと思います。その中で、様々な施策の中でその大きな一つの柱として、地域と共生をした形での再生可能エネルギーの導入、脱炭素化ということが重要かと思います。これは、二〇二一年に閣議決定をされております現行の第六次エネルギー基本計画でも同様の考え方が盛り込まれていると理解をしております。
次のスライド十四枚目でございます。
現在の温暖化対策推進法に基づく地域脱炭素化促進事業制度につきましては、次のスライドに環境省の資料、分かりやすい資料を挿入をさせていただいて、使わせていただいておりますけれども、市町村、基礎自治体が再エネの促進区域や再エネ事業に求める取組、条件を自ら計画の中に、温暖化対策計画の中に位置付けて、その適合する、条件に適合する事業計画を認定する仕組みというものを導入をしたものです。これ、二〇二一年の法改正で導入をされております。こうすることで、地域が納得をし、地域にとって最も良い形での再エネ導入を図っていくということであります。
この四月の段階で三十二の市町村が促進区域を設定をしております。しかし、御存じのとおり、基礎自治体は千七百を超え、しかも、その中で千四百以上が人口十万人を割る、十万人未満の基礎自治体でございます。その意味で、こうした促進区域、地域共生型の再エネ導入を図っていくための一つの手段、方法であります促進区域の設定、事業認定の仕組みというものを更に拡充をしていく法改正と理解をしております。
スライドの十六でございます。
この必要性は、私、大変重要なものと思っております。それは、今世界的に起きている企業に対する脱炭素経営へを促す動き、これは株主やあるいは金融機関などからのエンゲージメント、働きかけが行われ、さらにはスライドの十七、十八のところにも付けておりますけれども、原材料の調達から下加工、あるいは運送、そして小売事業者に届けて、消費者が最終的に消費をして廃棄をするまでの企業のバリューチェーン全体の脱炭素化ということが求められるようになってきているということであります。
もちろん、気候変動対策、地域の脱炭素化というのは気候変動の影響から地域や企業を守るということでもありますし、今、高く推移をし、あるいはボラタリティーといいますか、変動が大きなエネルギーのコストをできるだけ抑え、レジリエンス、地域の中でこうした脱炭素の電源を置いて備えておくといったような、こうした価値に加えて、今申し上げました企業価値の向上の上でこの地域の脱炭素化というのが重要な役割を示すようになってきております。これは大企業だけでなく、先ほど申し上げましたそれにつながっている取引先にも影響が及んできているということでございます。
その意味で、地域の脱炭素化は、今申し上げました気候変動対策としてはもちろん、あるいは地域のエネルギーコストを抑え、レジリエンスを高めるといったことに加えて、企業の企業立地としての地域の魅力を高め、地域にある社会課題に対して応えていく、そうした取組と考えられます。
大変僣越ですが、幾つかこうした取組が生まれている事例を御紹介をしてまいりたいと思います。
スライドの十九でございますけれども、マイクロソフトは、既に取引先を選定をする段階で、排出量について取引先の候補から報告をしてもらうということを取引先選定の際の一つの条件としております。
スライドの二十のアップルでございますけれども、アップルは、サプライチェーン、バリューチェーンの脱炭素化、とりわけサプライヤーに対して電力は再エネ一〇〇%でという要請をしております。日本企業、二〇二三年十月の段階でこちらにございます企業がそれを約束をされています。今申し上げました脱炭素経営が日本の企業にとって取引先から選定をされる上でも重要になってきているという資料でございます。
スライドの二十一でございます。
これまでの促進区域の中でも、屋根や公的な建築物の屋根を活用した、住宅の屋根ですとか公的建築物の屋根を活用した再エネ導入というのが進められていますけれども、こちらは住民の健康にとっても重要だということが自治体の取組の中にもございます。
スライドの二十二は千葉県の睦沢の例でありますけれども、電力供給が台風十五号で途絶えた際に、道の駅を活用したコジェネと再生可能エネルギーが四日間の停電期間の住民の生活を支えたという事例でございます。
スライドの二十三でございますけれども、こちらは脱炭素先行地域にも選ばれている地域でありますけれども、農業人口が減少し、高齢化が進んでいる中で、農地を活用した営農型の再エネ導入を行い、それによって若手の営農者がオーガニックの有機の農業を進めていく際の支援をする財源として活用している地域の例でございます。
最後、スライドの二十五に書いておりますけれども、この法改正を機会に、こうした自治体への支援、地域脱炭素化を進める支援を是非充実をしていただきたいというふうに思っております。今回の法改正というのがその一助になることを期待しております。
以上でございます。
この発言だけを見る →委員長を始め環境委員会の先生方に、この度、参考人として意見を申し上げる機会をいただきましたことをお礼申し上げたいと思います。
私の資料のスライドの二枚目でございますけれども、先生方の御議論を経まして、二〇二一年に地球温暖化対策推進法が改正をされ、地球温暖化対策の基本理念を第二条の二に盛り込んでおります。先生方御存じのとおり、パリ協定、日本も締結をしておりますパリ協定の目標であります二度、世界の平均気温の上昇を工業化前と比べて二度高い水準を十分に下回る、そして一・五度までに抑えるという、この二つの目標を念頭に置きながら、二〇五〇年までの脱炭素社会の実現ということを基本理念として書いていただいております。
その後、二〇二一年十月末から十一月にかけて行われました温暖化対策の交渉会合、COP26におきまして、パリ協定の目標である、の中で一・五度目標を目指すということが確認され、これが現在のG7、そしてG20でも共有された目標となっております。
次のスライド三番目でございます。
今回の温対法、温暖化対策推進法の改正のポイント、幾つかあるかと存じますが、私の意見は主に上の二つ、二国間クレジット制度、JCMの着実な実施を確保するための体制強化と、それから二つ目、地球、失礼しました、地域共生型再エネ導入促進に向けた地域脱炭素化促進事業制度の拡充について意見を申し上げたいと思います。
スライドの四枚目でございます。
先ほど、国際目標となっている工業化前と比べて世界の平均気温を一・五度までに抑えるという目標でありますけれども、最も新しい科学の知見をまとめたIPCC、気候変動に関する政府間パネルが示した科学的知見は、二〇一九年の排出量と比して、こちらにありますように、一・五度目標を五〇%を超える確度で達成をしようといたしますと、三〇年に世界全体で四三%、三五年に六〇%、四〇年に六九%といった水準の削減が必要になってまいります。二酸化炭素でいきますと、まさに二〇五〇年に九九%削減、まさに二〇五〇年カーボンニュートラルを実現をするということが重要な指標となっております。
次のスライド五枚目でございます。
これを国連が図化したものでございますけれども、日本も更新をして提出をいたしました二〇三〇年の二〇一三年度比四六%削減という目標は、世界でも多くの国が更新をし、その結果、この目標が全て確実に達成をされるとしますと、三〇年までのどこかの地点で世界の排出量が頭打ちになるような目標が現在提出をされております。
しかしながら、こちらの図に、グラフからも分かりますように、一・五度目標、あるいはもう一つ、少し高い二度目標と照らしても、まだ排出の削減が足下で足りないということが分かります。とりわけ、国連の場でもG7の場でも、この十年が極めて重要であるということが指摘をされております。
次のスライド六でございます。
日本の温室効果ガスの排出量の動向でございますけれども、現在、二〇二二年度の速報値が最も新しい排出量の値でございますが、一九九〇年度以降最小値になっております。そういう意味では、気候変動対策は排出削減という意味で着実に進んでいるというふうに言うことができますけれども、四六%削減、さらには五〇%削減の高みを目指すという三〇年の目標に照らしますと、更なる追加的な対策の強化が必要となってまいります。
次のスライド七枚目でございます。
今回の温対法改正の一点目のポイントであります二国間クレジット制度、JCMの拡充についてでございます。
このスライドは、JCMの仕組みを環境省の資料を使って御紹介をしたものでありますけれども、パリ協定に基づいて日本が他国と取決めを結び、その取決めに基づいて、他国において排出を減らしたものを日本の削減目標の達成に使うことができる排出クレジットとして獲得をして日本の目標達成に使うことができるという仕組みでございます。
スライドの八でございますけれども、今回の法改正について、私の目から見ますと、非常にやはり重要な改正だと思っております。
それは、今申し上げました国際的な一・五度目標、あるいは二〇五〇年の脱炭素社会の実現に向けますと、足下での更なる削減対策の強化、加速化が必要な中で、この三〇年目標の達成を助けるということ、現在、三〇年までに獲得ができるであろう排出クレジットの量は約二千三百万トンと想定をされておりますけれども、現在の地球温暖化対策計画の下では約一億トンということが目標、指標となっております。この目標を助ける、そういう意味での拡充でございます。
それから、さらにはパートナー国、とりわけパートナー国、スライドの七にこれまでの二十九か国を列挙、御紹介しておりますけれども、途上国を中心としたパートナー国の排出削減を支援することで、世界の排出削減を日本が持つ優れた脱炭素技術、製品、サービスなどを使って貢献をするという、そうした側面がございます。特に、こうした機会を持って、日本の持つ様々な技術や製品、脱炭素の技術や製品、サービスを海外に展開していく機会ともなろうかと思います。
スライドの九でございます。
その意味で、今二十九か国、そして二百四十以上のプロジェクトが今動いているところでありますけれども、更にやはり拡大をしていくということを考えますと、この運営体制を更に強化をすること、そして、そのための制度整備が必要と考えます。
事業計画の策定から、最終的には排出削減量を算定をしてクレジットを発行するまで、様々なプロセスを経てまいります。現在、年度ごとに国が事業者に委託をしているという形でありますけれども、継続をした一元的な事業の管理を実現をすることで、更なるパートナー国の拡大、事業の拡大ができるというふうに考えております。
さらに、それは運営を委託をする者の法によって、しっかり国がその体制、運営を確保をし、主務大臣が監督をするということを法によって定めを置くことでその監督体制を明確にするということでもございます。
スライドの十でございますけれども、是非、この温対、温暖化対策推進法の二国間クレジットに関わる改正に当たりまして、先般の二〇二三年、G7札幌で行われました気候・エネルギー・環境大臣会合で合意をしております質の高い炭素市場を実現をするように期待をしております。
ちょうど先月、アメリカで財務長官、農務長官を始め政府首脳六名が賛同する形での共同声明がアメリカからも表明されておりますけれども、先ほど申し上げました世界全体での排出削減への貢献、とりわけ一・五度目標、二〇五〇年カーボンニュートラルと整合的な炭素市場、自らの排出削減を優先をし、削減が難しいところにこうした炭素市場を活用していく、環境や社会への配慮、とりわけ環境のみならず人権の尊重を始めとする社会的な配慮の確保、そしてそれを可能にする透明性の高いロバストな、強固なガバナンスというのがG7のこの質の高い炭素市場原則の中にも盛り込まれておりますし、これはスライドの十一に付けております、そして、アメリカから発せられました共同声明と共通するものでございます。そういう意味では、このJCM、二国間クレジットがこうした質の高いクレジットの創出、あるいはそれを創出するメカニズムとなることをこの法改正の折に期待をしております。
スライドを少し飛ばさせていただきまして、十三枚目のスライドまで飛ばさせていただこうと思っております。
法改正の本日意見を申し上げたい第二のポイントと申しますのが、地域脱炭素化促進事業制度の拡充でございます。国の脱炭素には各地域の低炭素、脱炭素化というのが不可欠でございます。とりわけ日本の場合は、温室効果ガス排出量の約八五%がエネルギー由来であるということを考えますと、エネルギー、電力の脱炭素化を加速をすることが必要かと思います。その中で、様々な施策の中でその大きな一つの柱として、地域と共生をした形での再生可能エネルギーの導入、脱炭素化ということが重要かと思います。これは、二〇二一年に閣議決定をされております現行の第六次エネルギー基本計画でも同様の考え方が盛り込まれていると理解をしております。
次のスライド十四枚目でございます。
現在の温暖化対策推進法に基づく地域脱炭素化促進事業制度につきましては、次のスライドに環境省の資料、分かりやすい資料を挿入をさせていただいて、使わせていただいておりますけれども、市町村、基礎自治体が再エネの促進区域や再エネ事業に求める取組、条件を自ら計画の中に、温暖化対策計画の中に位置付けて、その適合する、条件に適合する事業計画を認定する仕組みというものを導入をしたものです。これ、二〇二一年の法改正で導入をされております。こうすることで、地域が納得をし、地域にとって最も良い形での再エネ導入を図っていくということであります。
この四月の段階で三十二の市町村が促進区域を設定をしております。しかし、御存じのとおり、基礎自治体は千七百を超え、しかも、その中で千四百以上が人口十万人を割る、十万人未満の基礎自治体でございます。その意味で、こうした促進区域、地域共生型の再エネ導入を図っていくための一つの手段、方法であります促進区域の設定、事業認定の仕組みというものを更に拡充をしていく法改正と理解をしております。
スライドの十六でございます。
この必要性は、私、大変重要なものと思っております。それは、今世界的に起きている企業に対する脱炭素経営へを促す動き、これは株主やあるいは金融機関などからのエンゲージメント、働きかけが行われ、さらにはスライドの十七、十八のところにも付けておりますけれども、原材料の調達から下加工、あるいは運送、そして小売事業者に届けて、消費者が最終的に消費をして廃棄をするまでの企業のバリューチェーン全体の脱炭素化ということが求められるようになってきているということであります。
もちろん、気候変動対策、地域の脱炭素化というのは気候変動の影響から地域や企業を守るということでもありますし、今、高く推移をし、あるいはボラタリティーといいますか、変動が大きなエネルギーのコストをできるだけ抑え、レジリエンス、地域の中でこうした脱炭素の電源を置いて備えておくといったような、こうした価値に加えて、今申し上げました企業価値の向上の上でこの地域の脱炭素化というのが重要な役割を示すようになってきております。これは大企業だけでなく、先ほど申し上げましたそれにつながっている取引先にも影響が及んできているということでございます。
その意味で、地域の脱炭素化は、今申し上げました気候変動対策としてはもちろん、あるいは地域のエネルギーコストを抑え、レジリエンスを高めるといったことに加えて、企業の企業立地としての地域の魅力を高め、地域にある社会課題に対して応えていく、そうした取組と考えられます。
大変僣越ですが、幾つかこうした取組が生まれている事例を御紹介をしてまいりたいと思います。
スライドの十九でございますけれども、マイクロソフトは、既に取引先を選定をする段階で、排出量について取引先の候補から報告をしてもらうということを取引先選定の際の一つの条件としております。
スライドの二十のアップルでございますけれども、アップルは、サプライチェーン、バリューチェーンの脱炭素化、とりわけサプライヤーに対して電力は再エネ一〇〇%でという要請をしております。日本企業、二〇二三年十月の段階でこちらにございます企業がそれを約束をされています。今申し上げました脱炭素経営が日本の企業にとって取引先から選定をされる上でも重要になってきているという資料でございます。
スライドの二十一でございます。
これまでの促進区域の中でも、屋根や公的な建築物の屋根を活用した、住宅の屋根ですとか公的建築物の屋根を活用した再エネ導入というのが進められていますけれども、こちらは住民の健康にとっても重要だということが自治体の取組の中にもございます。
スライドの二十二は千葉県の睦沢の例でありますけれども、電力供給が台風十五号で途絶えた際に、道の駅を活用したコジェネと再生可能エネルギーが四日間の停電期間の住民の生活を支えたという事例でございます。
スライドの二十三でございますけれども、こちらは脱炭素先行地域にも選ばれている地域でありますけれども、農業人口が減少し、高齢化が進んでいる中で、農地を活用した営農型の再エネ導入を行い、それによって若手の営農者がオーガニックの有機の農業を進めていく際の支援をする財源として活用している地域の例でございます。
最後、スライドの二十五に書いておりますけれども、この法改正を機会に、こうした自治体への支援、地域脱炭素化を進める支援を是非充実をしていただきたいというふうに思っております。今回の法改正というのがその一助になることを期待しております。
以上でございます。
三
山
山岸尚之#5
○参考人(山岸尚之君) ありがとうございます。
WWFジャパン、世界自然保護基金ジャパンの自然保護室長をしております山岸と申します。
本日は、議員の皆様方のお忙しいスケジュールの中で、このような場で意見を述べさせていただく機会いただきましたこと、誠にありがとうございます。
WWFは、一九六一年に設立されまして、現在では百か国以上で世界の自然保護、環境保護をやっている団体でございます。私はその日本オフィスに所属をして、個人的な話でいいますと、過去二十年間、この表紙にあります国連のような会議に出席をし、国内の政策についてもつぶさに見守って提言をさせていただいた立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、おめくりいただきまして、目次でございます。
今回の法改正の二つのポイントである、主要ポイントである二国間クレジット、そして再エネの促進区域のお話についてまず意見を述べさせていただきまして、その後に、三番目として全般、そしてその他の論点について意見を述べさせていただきたいと思います。簡潔になるべくいきたいと思っております。
では、もう一枚おめくりいただきまして、スライドの三枚目でございます。
まず、二国間クレジット、JCMに関する意見です。
これにつきましては、ここに二点、意見を書いてございますが、私がここで申し上げたいことは、国際的な潮流を踏まえて、先生方としては、この後、世界がどのように行くのかというその文脈の中でこのJCMの在り方ということを是非お考えいただきたいということでございます。今回の法改正そのものは、JCMが、ありていに言えば、効率的にやっていけるようにというところに重きがあると思います。それ自体は大きな問題はないとは思います。ただ、方向性として是非この二点は御検討いただきたいというのがございます。
一つ目が、二国間クレジット制度の実施を強化していくに当たっては、途上国における化石燃料の使用の温存であったりとか増加、特に石炭火力発電所の増加にはつながらないように重々配慮をしていただきたいというのが一つ目のポイントです。
二つ目は、世界的に削減量が足りていない状況を鑑みて、JCMを活用した場合に、国内の削減量と相殺される、いわゆる業界用語でオフセットと呼ばれるような仕組みにならないように今後はNDCの中で位置付けていっていただきたいというのが二つ目の意見です。
これら二つについて、もうちょっとだけ解説をさせていただきたいと思います。
まず、おめくりいただきまして、スライドの四枚目、御覧ください。ちょっとややこしい資料で大変恐縮ですが、ここでひとつ、COP28、昨年の国連の気候変動会議がどんな結果を出したのかということを振り返っておきたいと思います。
昨年のCOP28の前までに、既にCOP27までの段階で、まず一番上にCOP27の決定の話が書いてございますけれども、石炭火力発電所については段階的に削減をしていくということが合意をされています。排出削減対策が講じられていないというただし書は付いていますが、基本的に石炭火力については減らしていきましょうねという方向性が国際社会の百九十か国以上のコンセンサスとして合意がされているというのがポイントです。
昨年のCOP28では何をしようとしたのかといいますと、これを石炭という分野だけではなくて、化石燃料全般に広げられるかどうか、そして、削減という言葉ではなくて、いずれは廃止というところまで持っていけるかどうかがかなり大きなポイントでした。
この二つ、かなり大変な決定になります。なので、当然ながら異論はたくさん出ました。ましてや昨年のCOPが開催された地はUAE、アラブ首長国連邦ということで、産油国ですのでなおさら反対の声も強かったということがあります。
それらを何とか妥協を見出して出されたのが一番下の、やや分かりにくい表現なんですけれども、化石燃料から、二〇五〇年ネットゼロを達成するために、転換をしていくという表現が使われました。これ、日本語ではなかなか伝わりにくいんですが、トランジショニング・アウエー・フロムという英語が使われてございます。日本語ですと通常、このトランジションという言葉は移行というふうに訳されてしまいますが、それだけだと、ここのアウエーという言葉に含まれたその英語の万感の思いというものがなかなか訳出されないという部分があります。つまり、化石燃料からはアウエー、立ち去っていくのだという、国際社会としてぎりぎりのところで合意をされた決別の意思というものがここで発表されたということになります。
これを受けて、各種報道であったり、あるいは国連事務局そのものが化石燃料時代の終わりの始まりというような表現をプレスリリース等では発表していたのを御記憶の方もいらっしゃるかと思います。これが国際社会としての流れでございます。ですので、先ほどの第一の意見で述べさせていただきましたように、JCMがこれからを見据えて何に貢献していくのかというのであれば、この流れに是非貢献をしていただきたいということがございます。
そして、ちょっともう一枚おめくりいただきまして、スライドの五枚目でございます。
実は、このCOP28の決定につきましては、パリ協定の下でのグローバルストックテークと呼ばれる、ちょっとややこしい名前の仕組みの中で出された結論でございます。このグローバルストックテークというのは、パリ協定自体の中に含まれている五年ごとの世界全体の進捗を見直す仕組みでございます。それで、世界全体の進捗を二〇二三年のグローバルストックテークという取組の中で見直しをして、その結論として、やっぱり世界はこの方向でいくべきだよねという結論で、先ほどの化石燃料との決別宣言があるというふうに捉えていただきたいと思います。
そして、パリ協定では、実は、このグローバルストックテークという五年ごとの見直しの仕組みは、明確に次の各国の削減目標に対するインプットとして位置付けられているという点も大事です。日本政府も含め、各国の政府は来年までに新しい次の削減目標を提出することになってございます。実際、その議論というのが、そろそろ環境省さん、そして経産省さんの下で始まるということが分かってございます。この議論に対するインプットとして、先ほどの化石燃料から徐々にシフトしていきますよということが明確に位置付けられたと。だから、それを達成するための手段として位置付けられるJCMというのは当然その流れをくむべきだということがまず申し上げたい国際的な文脈でございます。
加えて、次のページ、スライド六枚目に行っていただきたいんですけれども、このJCMのNDCの中での位置付けについてももう一つ御意見申し上げたいと思います。
現在、JCMのNDCの中での位置付けはやや特殊でございます。左側に表がありまして、その一番下に二国間クレジット制度(JCM)の位置付けというものが書いてございます。この中でちょっと注目をしていただきたいのは最後の一文、適切にカウントするという一文です。要するに、JCMは、日本の削減目標の中で適切にカウントするとは言っていますが、この上の表の中に含まれるような具体的な数字は入ってございません。ということで、現在では国内の削減目標に対して数字としては見込んでいないけれども、いずれは適切にカウントしていこうかなという意思が示されているというやや曖昧な位置付けでございます。
先ほど高村参考人からの御意見にもありましたとおり、世界的には削減量が全く足りていないという状況がございます。普通、このまんま国内の削減目標の中にJCMを組み入れるというふうにしてしまいますと、ありていに言いますと、途上国で一トン削減した分、日本国内では一トン削減しなくてもいいという仕組みになってしまいます。これですと、国際的な貢献にはつながりません。
なので、今後NDCを議論する際には、国内の削減目標とは別で、もしJCMを活用したいのであれば、国際的な貢献の枠の中に入れますよというふうにしていただく方がよいのではないかという御意見を二つ目の意見として述べさせていただきたいと思います。
続きまして、ちょっと時間が限られておりますので足早でございますが、次のスライド七枚目に行かせていただきます。再エネ促進区域に関連しての意見でございます。
再エネの推進、昨今のソーラーパネルに関して様々な報道があるとおり、再エネを促進をしなければいけないのは、脱炭素社会構築にあっては必需品といいますか必須でございますけれども、同時に、慎重にやらなければいけないという非常に難しい課題を抱えている分野でございます。促進区域を設定していく、そしてそれが都道府県と市町村が協力してやっていけるという今回の温対法の改正案については、それ自体は良いものではございますが、他方でここについては注意をしていただきたいというのが今回の意見の趣旨でございます。
まず、二〇二二年に世界的に生物多様性を守るための世界枠組みが合意されました。これに日本もしっかりと貢献していくということが、やはり先生方も御議論の中であったとおり、コミットがされてございます。ですので、一方でやはり生物多様性に対する配慮もしっかりしていきますよということはどこかにちゃんと入れておいていただきたいというのが一つ。
そして、やはり地域が反発するのは地域のためになっていないという部分もございますので、そこの地域の理解を得るということも非常に大事であると。
加えて、この促進区域、先ほど高村先生の資料にもございましたが、制度としてはできているけれども、三十二自治体、市町村でしかまだつくられていない。だから、都道府県とも協力をしつつ、しっかりと推進していけるようにしていきたいというのが多分今回の改正の趣旨であるのかと思いますけれども、他方で、やっていけないのは一つ理由がありまして、やはり何らかの支援が必要だということだと思います。その支援も、太陽光パネルなり風車なり地熱なり、そういったものを設定するために直接お金が必要だということももちろんあるかと思いますが、それ以外にも、じゃ、地域にどうやって利益が落ちてくるのか、ベネフィットがあるのかということを検討しようにも、じゃ、検討するために皆さんのお時間をいただかなければいけないとか、あるいは専門家にお願いをしてちょっと検討しなければいけないとか、いろいろな形で費用が掛かってきます。そういったことを何とかサポートしていけるように、地域にベネフィットを落とすためにも支援が必要なのではないかというのが二つ目の意見でございます。
それをもう少し具体的に書きましたのがスライドの八枚目でございます。
もちろん、何でもかんでもお金を出せばいいということではございません。先ほど申し上げたように、生物多様性に対する配慮があるとか、なるべく事業化がしっかりしそうなものであるとか、あるいは、いろいろ検討したけど難しいねという最後の手段としての支援といったような形で、いろいろ条件を付けていく必要はあるとは思いますけれども、それでもやはり、促進区域の設定を更に数を増やしていくためには、やはりこうした支援も必要なのではないかというのが私どもの意見でございます。
そして、最後の方に移っていきたいと思いますが、駆け足で申し訳ございません、スライドの九枚目でございます。
今回、主な多分改正案のポイントとしては先ほど申し上げたJCMとそして促進区域の部分かなと思いますけれども、それ以外にも言及されている部分、分野として、温室効果ガスの削減につながるような製品やサービスの普及についても頑張りましょうというようなことが今回の温対法の改正の中では含まれてございます。
これは、これ自体ももちろん大事なことですが、他方で国際社会に目を転じてみますと、昨今ですと、いわゆるグリーンウオッシュに対する目が一段と厳しくなってきております。これは、やはり消費者の皆様の関心も高くなってきているということが背景にはございます。やはりスーパーに行っていろんな表示がされていると、カーボンニュートラルかもしれないし、これは削減ゼロ、CO2ゼロとかといろんな表示があって、どれを選ぶのが一番正しいのかがよく分からないという消費者の声がやはりあると。そして、企業さんもいろいろな主張をするけれども、それが本当に正しいのかどうかが分からないという状況を受けて、各国、特に日本が意識すべきEUであったりアメリカであったりにおいても、こうした、どういう広告がされるのか、どういう企業さんの主張がされるのかに関しての規制の準備がそれぞれ進んでございます。ですから、こういったものをしっかりと動向としては押さえ、何となれば、製品を作る側は日本市場向けだけに作っているとは限りませんので、そういった企業さんにとって二度手間にならないためにも、こうしたことが必要です。
これは、ほかの分野、情報開示等の分野でもそうでして、目下議論になっている、企業さんが温暖化対策に関する情報を開示するときの国際基準の設定があり、それと温対法との間での整合性なんということも少し課題にはなっていたりとかはします。そういったことを、企業さんからしてみると、日本のためだけに作って報告しなくちゃいけなくて、EUのために報告しなきゃいけなくなってとなると大変になってしまいますので、その辺を意識した制度設計というものが、連携をしながらやっていくことが必要かというふうに思ってございます。
これが、最後に近い、最後から二番目の御意見で、最後の御意見の方に参ってまいりたいと思います。
これは、温対法全般に関する、今回の法改正では必ずしも対象になってございませんが、是非取り入れていただきたいポイントとして二点、最後に述べさせていただきたいと思います。
一つ目は、生物多様性そして脱炭素、そしてもう一つだけ挙げるとすれば、循環型社会の構築、サーキュラーエコノミーの構築、この三つに関しては国際的に同時並行で相乗効果を出しながら取り組んでいく分野だというのは、かなり国際常識にもなりつつあります。この間のG7の宣言文なんかもそういう章立てで書かれていたりとかするので、この分野は、時にはローカルの分野では対立してしまう分野もあるかもしれないけど、総じては必ずこの三つを同時並行でやっていこうというのは、かなり国際的には一大潮流になっているかと思います。
その中にあって、例えば地球温暖化対策推進法という法律を文言検索したときに、生物多様性という言葉が出てこないとか、それから、日本政府も生物多様性に対しては貢献しますと言っている中で、ネイチャーポジティブの言葉も出てこないとかという状況はちょっと寂しいのではないかというふうに思います。
まさに、やっぱり法目的に入っているからこそ配慮ができる部分もあったりとかすると思いますので、是非その点についても今後御検討いただけると幸いですというのが一番目のポイントで、二番目は、最終的には基本法としてこの温暖化対策に関する法律というものを上げていっていただきたいなと思っております。
温室効果ガスの削減目標、例えばカーボンプライシングなんかの議論が今後始まっていきますが、なぜそれが必要かというと、それは温暖化対策のために必要なので、こちらの法律の中できちんとした位置付けがないと、そのために、削減目標が、あるいはそのカーボンプライシングが安過ぎるとなったときに、それを強調する法理がないということになってしまいます。そこは是非今後改善していっていただきたいな、せめて位置付けていただきたいなというのが最後の意見でございます。
済みません、時間を超過しまして。ありがとうございました。
この発言だけを見る →WWFジャパン、世界自然保護基金ジャパンの自然保護室長をしております山岸と申します。
本日は、議員の皆様方のお忙しいスケジュールの中で、このような場で意見を述べさせていただく機会いただきましたこと、誠にありがとうございます。
WWFは、一九六一年に設立されまして、現在では百か国以上で世界の自然保護、環境保護をやっている団体でございます。私はその日本オフィスに所属をして、個人的な話でいいますと、過去二十年間、この表紙にあります国連のような会議に出席をし、国内の政策についてもつぶさに見守って提言をさせていただいた立場から意見を述べさせていただきたいと思います。
まず、おめくりいただきまして、目次でございます。
今回の法改正の二つのポイントである、主要ポイントである二国間クレジット、そして再エネの促進区域のお話についてまず意見を述べさせていただきまして、その後に、三番目として全般、そしてその他の論点について意見を述べさせていただきたいと思います。簡潔になるべくいきたいと思っております。
では、もう一枚おめくりいただきまして、スライドの三枚目でございます。
まず、二国間クレジット、JCMに関する意見です。
これにつきましては、ここに二点、意見を書いてございますが、私がここで申し上げたいことは、国際的な潮流を踏まえて、先生方としては、この後、世界がどのように行くのかというその文脈の中でこのJCMの在り方ということを是非お考えいただきたいということでございます。今回の法改正そのものは、JCMが、ありていに言えば、効率的にやっていけるようにというところに重きがあると思います。それ自体は大きな問題はないとは思います。ただ、方向性として是非この二点は御検討いただきたいというのがございます。
一つ目が、二国間クレジット制度の実施を強化していくに当たっては、途上国における化石燃料の使用の温存であったりとか増加、特に石炭火力発電所の増加にはつながらないように重々配慮をしていただきたいというのが一つ目のポイントです。
二つ目は、世界的に削減量が足りていない状況を鑑みて、JCMを活用した場合に、国内の削減量と相殺される、いわゆる業界用語でオフセットと呼ばれるような仕組みにならないように今後はNDCの中で位置付けていっていただきたいというのが二つ目の意見です。
これら二つについて、もうちょっとだけ解説をさせていただきたいと思います。
まず、おめくりいただきまして、スライドの四枚目、御覧ください。ちょっとややこしい資料で大変恐縮ですが、ここでひとつ、COP28、昨年の国連の気候変動会議がどんな結果を出したのかということを振り返っておきたいと思います。
昨年のCOP28の前までに、既にCOP27までの段階で、まず一番上にCOP27の決定の話が書いてございますけれども、石炭火力発電所については段階的に削減をしていくということが合意をされています。排出削減対策が講じられていないというただし書は付いていますが、基本的に石炭火力については減らしていきましょうねという方向性が国際社会の百九十か国以上のコンセンサスとして合意がされているというのがポイントです。
昨年のCOP28では何をしようとしたのかといいますと、これを石炭という分野だけではなくて、化石燃料全般に広げられるかどうか、そして、削減という言葉ではなくて、いずれは廃止というところまで持っていけるかどうかがかなり大きなポイントでした。
この二つ、かなり大変な決定になります。なので、当然ながら異論はたくさん出ました。ましてや昨年のCOPが開催された地はUAE、アラブ首長国連邦ということで、産油国ですのでなおさら反対の声も強かったということがあります。
それらを何とか妥協を見出して出されたのが一番下の、やや分かりにくい表現なんですけれども、化石燃料から、二〇五〇年ネットゼロを達成するために、転換をしていくという表現が使われました。これ、日本語ではなかなか伝わりにくいんですが、トランジショニング・アウエー・フロムという英語が使われてございます。日本語ですと通常、このトランジションという言葉は移行というふうに訳されてしまいますが、それだけだと、ここのアウエーという言葉に含まれたその英語の万感の思いというものがなかなか訳出されないという部分があります。つまり、化石燃料からはアウエー、立ち去っていくのだという、国際社会としてぎりぎりのところで合意をされた決別の意思というものがここで発表されたということになります。
これを受けて、各種報道であったり、あるいは国連事務局そのものが化石燃料時代の終わりの始まりというような表現をプレスリリース等では発表していたのを御記憶の方もいらっしゃるかと思います。これが国際社会としての流れでございます。ですので、先ほどの第一の意見で述べさせていただきましたように、JCMがこれからを見据えて何に貢献していくのかというのであれば、この流れに是非貢献をしていただきたいということがございます。
そして、ちょっともう一枚おめくりいただきまして、スライドの五枚目でございます。
実は、このCOP28の決定につきましては、パリ協定の下でのグローバルストックテークと呼ばれる、ちょっとややこしい名前の仕組みの中で出された結論でございます。このグローバルストックテークというのは、パリ協定自体の中に含まれている五年ごとの世界全体の進捗を見直す仕組みでございます。それで、世界全体の進捗を二〇二三年のグローバルストックテークという取組の中で見直しをして、その結論として、やっぱり世界はこの方向でいくべきだよねという結論で、先ほどの化石燃料との決別宣言があるというふうに捉えていただきたいと思います。
そして、パリ協定では、実は、このグローバルストックテークという五年ごとの見直しの仕組みは、明確に次の各国の削減目標に対するインプットとして位置付けられているという点も大事です。日本政府も含め、各国の政府は来年までに新しい次の削減目標を提出することになってございます。実際、その議論というのが、そろそろ環境省さん、そして経産省さんの下で始まるということが分かってございます。この議論に対するインプットとして、先ほどの化石燃料から徐々にシフトしていきますよということが明確に位置付けられたと。だから、それを達成するための手段として位置付けられるJCMというのは当然その流れをくむべきだということがまず申し上げたい国際的な文脈でございます。
加えて、次のページ、スライド六枚目に行っていただきたいんですけれども、このJCMのNDCの中での位置付けについてももう一つ御意見申し上げたいと思います。
現在、JCMのNDCの中での位置付けはやや特殊でございます。左側に表がありまして、その一番下に二国間クレジット制度(JCM)の位置付けというものが書いてございます。この中でちょっと注目をしていただきたいのは最後の一文、適切にカウントするという一文です。要するに、JCMは、日本の削減目標の中で適切にカウントするとは言っていますが、この上の表の中に含まれるような具体的な数字は入ってございません。ということで、現在では国内の削減目標に対して数字としては見込んでいないけれども、いずれは適切にカウントしていこうかなという意思が示されているというやや曖昧な位置付けでございます。
先ほど高村参考人からの御意見にもありましたとおり、世界的には削減量が全く足りていないという状況がございます。普通、このまんま国内の削減目標の中にJCMを組み入れるというふうにしてしまいますと、ありていに言いますと、途上国で一トン削減した分、日本国内では一トン削減しなくてもいいという仕組みになってしまいます。これですと、国際的な貢献にはつながりません。
なので、今後NDCを議論する際には、国内の削減目標とは別で、もしJCMを活用したいのであれば、国際的な貢献の枠の中に入れますよというふうにしていただく方がよいのではないかという御意見を二つ目の意見として述べさせていただきたいと思います。
続きまして、ちょっと時間が限られておりますので足早でございますが、次のスライド七枚目に行かせていただきます。再エネ促進区域に関連しての意見でございます。
再エネの推進、昨今のソーラーパネルに関して様々な報道があるとおり、再エネを促進をしなければいけないのは、脱炭素社会構築にあっては必需品といいますか必須でございますけれども、同時に、慎重にやらなければいけないという非常に難しい課題を抱えている分野でございます。促進区域を設定していく、そしてそれが都道府県と市町村が協力してやっていけるという今回の温対法の改正案については、それ自体は良いものではございますが、他方でここについては注意をしていただきたいというのが今回の意見の趣旨でございます。
まず、二〇二二年に世界的に生物多様性を守るための世界枠組みが合意されました。これに日本もしっかりと貢献していくということが、やはり先生方も御議論の中であったとおり、コミットがされてございます。ですので、一方でやはり生物多様性に対する配慮もしっかりしていきますよということはどこかにちゃんと入れておいていただきたいというのが一つ。
そして、やはり地域が反発するのは地域のためになっていないという部分もございますので、そこの地域の理解を得るということも非常に大事であると。
加えて、この促進区域、先ほど高村先生の資料にもございましたが、制度としてはできているけれども、三十二自治体、市町村でしかまだつくられていない。だから、都道府県とも協力をしつつ、しっかりと推進していけるようにしていきたいというのが多分今回の改正の趣旨であるのかと思いますけれども、他方で、やっていけないのは一つ理由がありまして、やはり何らかの支援が必要だということだと思います。その支援も、太陽光パネルなり風車なり地熱なり、そういったものを設定するために直接お金が必要だということももちろんあるかと思いますが、それ以外にも、じゃ、地域にどうやって利益が落ちてくるのか、ベネフィットがあるのかということを検討しようにも、じゃ、検討するために皆さんのお時間をいただかなければいけないとか、あるいは専門家にお願いをしてちょっと検討しなければいけないとか、いろいろな形で費用が掛かってきます。そういったことを何とかサポートしていけるように、地域にベネフィットを落とすためにも支援が必要なのではないかというのが二つ目の意見でございます。
それをもう少し具体的に書きましたのがスライドの八枚目でございます。
もちろん、何でもかんでもお金を出せばいいということではございません。先ほど申し上げたように、生物多様性に対する配慮があるとか、なるべく事業化がしっかりしそうなものであるとか、あるいは、いろいろ検討したけど難しいねという最後の手段としての支援といったような形で、いろいろ条件を付けていく必要はあるとは思いますけれども、それでもやはり、促進区域の設定を更に数を増やしていくためには、やはりこうした支援も必要なのではないかというのが私どもの意見でございます。
そして、最後の方に移っていきたいと思いますが、駆け足で申し訳ございません、スライドの九枚目でございます。
今回、主な多分改正案のポイントとしては先ほど申し上げたJCMとそして促進区域の部分かなと思いますけれども、それ以外にも言及されている部分、分野として、温室効果ガスの削減につながるような製品やサービスの普及についても頑張りましょうというようなことが今回の温対法の改正の中では含まれてございます。
これは、これ自体ももちろん大事なことですが、他方で国際社会に目を転じてみますと、昨今ですと、いわゆるグリーンウオッシュに対する目が一段と厳しくなってきております。これは、やはり消費者の皆様の関心も高くなってきているということが背景にはございます。やはりスーパーに行っていろんな表示がされていると、カーボンニュートラルかもしれないし、これは削減ゼロ、CO2ゼロとかといろんな表示があって、どれを選ぶのが一番正しいのかがよく分からないという消費者の声がやはりあると。そして、企業さんもいろいろな主張をするけれども、それが本当に正しいのかどうかが分からないという状況を受けて、各国、特に日本が意識すべきEUであったりアメリカであったりにおいても、こうした、どういう広告がされるのか、どういう企業さんの主張がされるのかに関しての規制の準備がそれぞれ進んでございます。ですから、こういったものをしっかりと動向としては押さえ、何となれば、製品を作る側は日本市場向けだけに作っているとは限りませんので、そういった企業さんにとって二度手間にならないためにも、こうしたことが必要です。
これは、ほかの分野、情報開示等の分野でもそうでして、目下議論になっている、企業さんが温暖化対策に関する情報を開示するときの国際基準の設定があり、それと温対法との間での整合性なんということも少し課題にはなっていたりとかはします。そういったことを、企業さんからしてみると、日本のためだけに作って報告しなくちゃいけなくて、EUのために報告しなきゃいけなくなってとなると大変になってしまいますので、その辺を意識した制度設計というものが、連携をしながらやっていくことが必要かというふうに思ってございます。
これが、最後に近い、最後から二番目の御意見で、最後の御意見の方に参ってまいりたいと思います。
これは、温対法全般に関する、今回の法改正では必ずしも対象になってございませんが、是非取り入れていただきたいポイントとして二点、最後に述べさせていただきたいと思います。
一つ目は、生物多様性そして脱炭素、そしてもう一つだけ挙げるとすれば、循環型社会の構築、サーキュラーエコノミーの構築、この三つに関しては国際的に同時並行で相乗効果を出しながら取り組んでいく分野だというのは、かなり国際常識にもなりつつあります。この間のG7の宣言文なんかもそういう章立てで書かれていたりとかするので、この分野は、時にはローカルの分野では対立してしまう分野もあるかもしれないけど、総じては必ずこの三つを同時並行でやっていこうというのは、かなり国際的には一大潮流になっているかと思います。
その中にあって、例えば地球温暖化対策推進法という法律を文言検索したときに、生物多様性という言葉が出てこないとか、それから、日本政府も生物多様性に対しては貢献しますと言っている中で、ネイチャーポジティブの言葉も出てこないとかという状況はちょっと寂しいのではないかというふうに思います。
まさに、やっぱり法目的に入っているからこそ配慮ができる部分もあったりとかすると思いますので、是非その点についても今後御検討いただけると幸いですというのが一番目のポイントで、二番目は、最終的には基本法としてこの温暖化対策に関する法律というものを上げていっていただきたいなと思っております。
温室効果ガスの削減目標、例えばカーボンプライシングなんかの議論が今後始まっていきますが、なぜそれが必要かというと、それは温暖化対策のために必要なので、こちらの法律の中できちんとした位置付けがないと、そのために、削減目標が、あるいはそのカーボンプライシングが安過ぎるとなったときに、それを強調する法理がないということになってしまいます。そこは是非今後改善していっていただきたいな、せめて位置付けていただきたいなというのが最後の意見でございます。
済みません、時間を超過しまして。ありがとうございました。
三
深
深草亜悠美#7
○参考人(深草亜悠美君) 認定NPO法人FoEJapanの深草亜悠美と申します。
本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。
FoEJapan、フレンズ・オブ・ジ・アースの略ですが、FoEJapanは一九八〇年に日本で活動を開始した国際環境NGOです。世界七十三か国に加盟団体を持つFoEインターナショナルのメンバーでもあります。FoEJapanは、気候変動や原子力、火力等のエネルギー問題、開発金融、森林保全等の問題に日本で四十年以上取り組んできました。私自身は、化石燃料や原子力の問題、特にそれらの事業に対する公的支援の問題について取り組んできました。
本日は、日本の温暖化対策についての見解を述べさせていただければと思います。さきの二名の参考人の方のお話とかぶるところもあるかと思いますが、御容赦いただければと思います。
御存じのように、気候危機は年々深刻さを増しています。世界気象機関は、二〇二三年は観測史上最も暑く、産業革命期と比べ一・四五度以上平均気温が高かったと発表しました。今世界が目指す気温上昇を一・五度に抑えるというパリ協定の目標を守るために残された炭素予算というのは、残り僅かです。先ほどからも、削減が圧倒的に足りていないというお話がありました。現在各国が掲げている目標を実行したとしても一・五度を超える温度上昇につながり、日本を含め目標の強化が必要です。
二〇二三年に発表されたIPCCのレポートでは、一・五度目標を達成するためには、一九年度比で二〇三〇年までに世界の温室効果ガスの四三%を、三五年までに六〇%を削減する必要があるとしています。日本政府の削減目標は二〇三〇年に一三年度比で四六%ですが、一九年度比に換算すると三七%削減となり、グローバルな削減指標と照らし合わせても不十分な目標です。国内のNGOや市民団体、若者団体等は、気候変動に対する日本の歴史的責任の大きさ等を鑑み、二〇三〇年の削減目標を一九年比で六〇%以上削減に強化すべきであると主張しています。
また、IPCCによりますと、世界の既存の、また計画中の化石燃料インフラを想定年数稼働するだけでも、一・五度を超える温室効果ガスが排出されてしまうと試算しています。そのため、特に新しい化石燃料事業を行う余地は残されていないということが言えると思います。
また、先ほど山岸参考人からもありましたが、昨年、二〇二三年度のCOP28において、全ての化石燃料からの脱却ということが合意されました。また、今年のG7気候・エネルギー・環境相会合では、対策を取らない石炭火力発電は二〇三〇年代前半に全廃するとコミットされました。
化石燃料に依存する社会から早急に転換し、省エネルギーや再生可能エネルギーへの置き換えを進めていく必要がありますが、日本国内では、非効率石炭火力以外の石炭火力発電の廃止ですとか脱化石燃料の議論が行われていません。
ここで、カーボンニュートラルやネットゼロについての問題点、懸念点について触れたいと思います。
日本政府を含め、パリ協定の達成のため、カーボンニュートラルやネットゼロを目指す国や企業が増加しています。温室効果ガスの排出を完全にゼロに抑えることは現実的に難しいため、排出せざるを得なかった分と同じ量を吸収若しくは除去することで差引きゼロを目指すということですが、翻って考えてみますと、吸収量や除去量を確保できれば、その分追加的に排出してもいいという考え方につながる危険性があります。実際、排出削減量ですとか削減経路が曖昧なネットゼロ宣言は、グリーンウオッシュであると問題視されています。
このような背景もあり、例えば、二〇二二年、国連事務総長のイニシアチブの下で専門家グループによる報告書が発表されておりまして、企業等、非国家主体によるネットゼロ宣言の信頼性や透明性を確保するために、国際的な定義の統一や各国でのルールの整備の必要性を指摘しています。
また、ネットゼロを考える上では時間軸も重要です。排出された温室効果ガスはしばらく大気中にとどまる性質があるため、なるべく早く絶対的な排出量を削減することが重要となります。二〇五〇年の断面でネットゼロを達成しているというわけではなく、二〇三〇年までに、この十年でいかに削減を深掘りできるかが重要です。
日本政府は、NDC達成のため、JCMを通じて二〇三〇年までの累積で一億トン程度、CO2換算で一億トン程度の国際的な排出削減、吸収量の確保を目標とするとされているかと思います。累計の、累積の目標なので単純には比較できませんが、規模感としては年間、日本の年間排出量の約一割に当たる量かと思います。
繰り返しになりますが、気候変動対策のためには、ネットではなくいかに炭素の絶対量の排出が深掘りできるかが重要であると考えます。二国間クレジットや市場メカニズムの活用は、国内での削減にはつながりません。むしろ、購入したクレジットによって更なる排出を許してしまうものです。オフセット・クレジットに多額の投資を行い、また削減目標の達成をオフセットに頼るということは、排出量を減らさないばかりか、真に有効な対策を遅らせてしまいます。
環境省資料によりますと、既存のプロジェクトによる累積削減量は約二千三百万トンCO2とお示しがありました。もし今後六年で累積一億トンの目標を達成するとなると、大型の排出削減事業や吸収事業、事業の急増が起きるのではないかということを懸念しています。
京都議定書の下で、国際的な炭素取引システムであるクリーン開発メカニズム、CDMが実施されました。CDMが、事業が認められるためには、実際に削減が行われていること、追加的な削減であること、削減に永続性があること、環境十全性が担保されていることなどが条件となりました。
二〇一六年の欧州委員会の報告書によりますと、CDMの下で行われたプロジェクトの四分の三が追加的な排出削減に結び付いておらず、追加的な削減につながっていたのは全体のたった二%であったと指摘されています。この結論に至った背景の一つとしては、CDMで実施された多くの再生可能エネルギー事業は、クレジットがなかったとしても、市場における再エネの需要拡大等を背景に、いずれにしろ実施される事業であった見込みが高いということでした。
また、オフセット事業が地域社会や環境に悪影響を及ぼしていることを示す調査というのも増えています。
二〇二三年の調査によりますと、世界最大手のクレジット認証機関、ベラが販売したオフセットの九〇%以上が無価値であったということが明らかになっています。調査によれば、ベラが認証した熱帯林に関するオフセットプログラムの大部分が森林破壊防止につながっていなかったということでした。また、このとき調査された事業のうち、少なくとも一つで重大な人権侵害も報告されていました。
また、日経新聞の二〇二二年の調査報道でも、カーボンオフセットの問題について指摘しています。クレジットと組み合わせたCO2フリーLNG、二酸化炭素実質排出ゼロを銘打つ液化天然ガスというのが取引されていますが、このときに使われたクレジットで実際の削減量より過大に発行した疑いがある事業のクレジットが使われていたとのことです。その他の問題事例については、配付のレジュメを御覧いただければと思います。
これらの例からは、国際的な炭素市場におけるクレジットの追加性や確実性、環境十全性を確実に担保するということが現実的にはこれまで困難であったということが見て取れます。むしろ、質が担保されていないクレジットが出回ることによって排出削減対策を遅らせるだけではなく、社会や環境への影響、また気候変動の加速がしていくと思われます。
また、繰り返しになりますが、国の削減目標達成のためにクレジットを活用するとなると非常に多くのクレジットが必要となり、事業の急激な増加や大型化が予想されます。
これまでCDMや民間のクレジット市場で扱われているのは、省エネ技術の導入や再生可能エネルギー事業によって創出されたクレジット、森林破壊や土地劣化防止、植林による吸収源事業というのが主要な事業であったかと思います。
一方、現在、国連パリ協定六条の下、また日本のJCMにおいても、炭素回収、貯留、CCSや、CCSと組み合わせたバイオエネルギー発電、BECCS、また空気から直接CO2を回収する直接空気回収技術、DAC等、新たな技術によるクレジットを認めるかどうかが議論されていると理解しています。CDMではCCS認められていたと思いますが、実際の案件はゼロではなかったかと思います。
日本政府が二〇二三年に策定したCCS長期ロードマップでも、JCM、二国間クレジット制度におけるCCSを含むプロジェクトの組成やCCS由来の国際的なクレジット制度の立ち上げを支援するとしていますが、このCCSですが、世界的に見ても成功例や実現例は非常に少なく、またコストも非常に高く、技術的な困難も伴います。
また、二〇二四年五月にCCS事業法が日本国内で成立しておりますが、個別の環境アセスメントの欠如やモニタリング基準の曖昧さなど、懸念が残る内容となっております。国内におけるCCS事業の安全性の担保も見通せない中で、海外でのCCS事業をクレジット化するための議論は時期尚早であると考えます。
また、炭素除去の議論においては、またCCSも同じく回収したCO2を貯留するということで、CO2が大気から持続的に隔離されていることが定義上重要となります。この持続的にということなんですけれども、国連の議論では、この長さとして、一案として、少なくとも二百年や三百年というような意見も出ております。このような長期にわたり隔離された炭素の維持を担保できる法制度というのは非常に困難であると思います。また、貯留が行われるホスト国がこれを行うためには相当のリソースを要することが議論の一つともなっております。今後、JCMであれ、JCM外の日本が国内で発生したCO2を海外に輸出して貯留する場合であれ、長期のモニタリングと賠償責任というのが問題になるかと思います。
まとめますと、繰り返しになりますが、やはり絶対的な削減というのが足りていない状況です。
オフセット等、どうしても削減できない部分ということが前提となるかと思いますが、日本国内では、化石燃料のフェーズアウトはおろか、石炭火力のフェーズアウトというのも遅れています。また、一部ではCO2が悪者で化石燃料ではないというような声もあるというふうに聞いていますが、CCSやDACなどの技術はいまだ十分開発されておらず、数少ないCCSの実施例を見ても、多くは石油の増産に使われる若しくは回収率が非常に低いという現実があります。大気に排出された炭素を回収するコストというのは非常に高価です。
また、水素、アンモニア等の燃料も注目されておりますけれども、また衆議院の方の議論では、こういったものもJCMの対象から排除するものではないという答弁だったかと理解しておりますが、輸入や化石燃料由来のものが多く、グリーンな水素、アンモニアの拡大にはそもそも再生可能エネルギーの拡大が鍵となります。
また、化石燃料サプライチェーンの風下だけを見るのではなく、全体を見ると、上流での採掘による環境や社会への影響というのも重要です、重大です。化石燃料を掘り出さないということが重要であると考えます。
また、日本からの技術支援というのは非常に重要だと思います。しかし、これをオフセットに使うかどうかは別だと思います。また、現在、気候資金ですとか途上国への資金支援、技術支援というのも非常に必要であることは確かです。ただ、それは、パリ協定では先進国による途上国の支援の義務として書かれています。日本政府は、資金支援、技術支援をオフセットのために行うのではなく、途上国の支援のために、かつ追加的に、また、途上国の債務問題というのも深刻ですので、債務を増加させない形で行う必要があると考えています。
私からは以上になります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、このような機会をいただきまして、ありがとうございます。
FoEJapan、フレンズ・オブ・ジ・アースの略ですが、FoEJapanは一九八〇年に日本で活動を開始した国際環境NGOです。世界七十三か国に加盟団体を持つFoEインターナショナルのメンバーでもあります。FoEJapanは、気候変動や原子力、火力等のエネルギー問題、開発金融、森林保全等の問題に日本で四十年以上取り組んできました。私自身は、化石燃料や原子力の問題、特にそれらの事業に対する公的支援の問題について取り組んできました。
本日は、日本の温暖化対策についての見解を述べさせていただければと思います。さきの二名の参考人の方のお話とかぶるところもあるかと思いますが、御容赦いただければと思います。
御存じのように、気候危機は年々深刻さを増しています。世界気象機関は、二〇二三年は観測史上最も暑く、産業革命期と比べ一・四五度以上平均気温が高かったと発表しました。今世界が目指す気温上昇を一・五度に抑えるというパリ協定の目標を守るために残された炭素予算というのは、残り僅かです。先ほどからも、削減が圧倒的に足りていないというお話がありました。現在各国が掲げている目標を実行したとしても一・五度を超える温度上昇につながり、日本を含め目標の強化が必要です。
二〇二三年に発表されたIPCCのレポートでは、一・五度目標を達成するためには、一九年度比で二〇三〇年までに世界の温室効果ガスの四三%を、三五年までに六〇%を削減する必要があるとしています。日本政府の削減目標は二〇三〇年に一三年度比で四六%ですが、一九年度比に換算すると三七%削減となり、グローバルな削減指標と照らし合わせても不十分な目標です。国内のNGOや市民団体、若者団体等は、気候変動に対する日本の歴史的責任の大きさ等を鑑み、二〇三〇年の削減目標を一九年比で六〇%以上削減に強化すべきであると主張しています。
また、IPCCによりますと、世界の既存の、また計画中の化石燃料インフラを想定年数稼働するだけでも、一・五度を超える温室効果ガスが排出されてしまうと試算しています。そのため、特に新しい化石燃料事業を行う余地は残されていないということが言えると思います。
また、先ほど山岸参考人からもありましたが、昨年、二〇二三年度のCOP28において、全ての化石燃料からの脱却ということが合意されました。また、今年のG7気候・エネルギー・環境相会合では、対策を取らない石炭火力発電は二〇三〇年代前半に全廃するとコミットされました。
化石燃料に依存する社会から早急に転換し、省エネルギーや再生可能エネルギーへの置き換えを進めていく必要がありますが、日本国内では、非効率石炭火力以外の石炭火力発電の廃止ですとか脱化石燃料の議論が行われていません。
ここで、カーボンニュートラルやネットゼロについての問題点、懸念点について触れたいと思います。
日本政府を含め、パリ協定の達成のため、カーボンニュートラルやネットゼロを目指す国や企業が増加しています。温室効果ガスの排出を完全にゼロに抑えることは現実的に難しいため、排出せざるを得なかった分と同じ量を吸収若しくは除去することで差引きゼロを目指すということですが、翻って考えてみますと、吸収量や除去量を確保できれば、その分追加的に排出してもいいという考え方につながる危険性があります。実際、排出削減量ですとか削減経路が曖昧なネットゼロ宣言は、グリーンウオッシュであると問題視されています。
このような背景もあり、例えば、二〇二二年、国連事務総長のイニシアチブの下で専門家グループによる報告書が発表されておりまして、企業等、非国家主体によるネットゼロ宣言の信頼性や透明性を確保するために、国際的な定義の統一や各国でのルールの整備の必要性を指摘しています。
また、ネットゼロを考える上では時間軸も重要です。排出された温室効果ガスはしばらく大気中にとどまる性質があるため、なるべく早く絶対的な排出量を削減することが重要となります。二〇五〇年の断面でネットゼロを達成しているというわけではなく、二〇三〇年までに、この十年でいかに削減を深掘りできるかが重要です。
日本政府は、NDC達成のため、JCMを通じて二〇三〇年までの累積で一億トン程度、CO2換算で一億トン程度の国際的な排出削減、吸収量の確保を目標とするとされているかと思います。累計の、累積の目標なので単純には比較できませんが、規模感としては年間、日本の年間排出量の約一割に当たる量かと思います。
繰り返しになりますが、気候変動対策のためには、ネットではなくいかに炭素の絶対量の排出が深掘りできるかが重要であると考えます。二国間クレジットや市場メカニズムの活用は、国内での削減にはつながりません。むしろ、購入したクレジットによって更なる排出を許してしまうものです。オフセット・クレジットに多額の投資を行い、また削減目標の達成をオフセットに頼るということは、排出量を減らさないばかりか、真に有効な対策を遅らせてしまいます。
環境省資料によりますと、既存のプロジェクトによる累積削減量は約二千三百万トンCO2とお示しがありました。もし今後六年で累積一億トンの目標を達成するとなると、大型の排出削減事業や吸収事業、事業の急増が起きるのではないかということを懸念しています。
京都議定書の下で、国際的な炭素取引システムであるクリーン開発メカニズム、CDMが実施されました。CDMが、事業が認められるためには、実際に削減が行われていること、追加的な削減であること、削減に永続性があること、環境十全性が担保されていることなどが条件となりました。
二〇一六年の欧州委員会の報告書によりますと、CDMの下で行われたプロジェクトの四分の三が追加的な排出削減に結び付いておらず、追加的な削減につながっていたのは全体のたった二%であったと指摘されています。この結論に至った背景の一つとしては、CDMで実施された多くの再生可能エネルギー事業は、クレジットがなかったとしても、市場における再エネの需要拡大等を背景に、いずれにしろ実施される事業であった見込みが高いということでした。
また、オフセット事業が地域社会や環境に悪影響を及ぼしていることを示す調査というのも増えています。
二〇二三年の調査によりますと、世界最大手のクレジット認証機関、ベラが販売したオフセットの九〇%以上が無価値であったということが明らかになっています。調査によれば、ベラが認証した熱帯林に関するオフセットプログラムの大部分が森林破壊防止につながっていなかったということでした。また、このとき調査された事業のうち、少なくとも一つで重大な人権侵害も報告されていました。
また、日経新聞の二〇二二年の調査報道でも、カーボンオフセットの問題について指摘しています。クレジットと組み合わせたCO2フリーLNG、二酸化炭素実質排出ゼロを銘打つ液化天然ガスというのが取引されていますが、このときに使われたクレジットで実際の削減量より過大に発行した疑いがある事業のクレジットが使われていたとのことです。その他の問題事例については、配付のレジュメを御覧いただければと思います。
これらの例からは、国際的な炭素市場におけるクレジットの追加性や確実性、環境十全性を確実に担保するということが現実的にはこれまで困難であったということが見て取れます。むしろ、質が担保されていないクレジットが出回ることによって排出削減対策を遅らせるだけではなく、社会や環境への影響、また気候変動の加速がしていくと思われます。
また、繰り返しになりますが、国の削減目標達成のためにクレジットを活用するとなると非常に多くのクレジットが必要となり、事業の急激な増加や大型化が予想されます。
これまでCDMや民間のクレジット市場で扱われているのは、省エネ技術の導入や再生可能エネルギー事業によって創出されたクレジット、森林破壊や土地劣化防止、植林による吸収源事業というのが主要な事業であったかと思います。
一方、現在、国連パリ協定六条の下、また日本のJCMにおいても、炭素回収、貯留、CCSや、CCSと組み合わせたバイオエネルギー発電、BECCS、また空気から直接CO2を回収する直接空気回収技術、DAC等、新たな技術によるクレジットを認めるかどうかが議論されていると理解しています。CDMではCCS認められていたと思いますが、実際の案件はゼロではなかったかと思います。
日本政府が二〇二三年に策定したCCS長期ロードマップでも、JCM、二国間クレジット制度におけるCCSを含むプロジェクトの組成やCCS由来の国際的なクレジット制度の立ち上げを支援するとしていますが、このCCSですが、世界的に見ても成功例や実現例は非常に少なく、またコストも非常に高く、技術的な困難も伴います。
また、二〇二四年五月にCCS事業法が日本国内で成立しておりますが、個別の環境アセスメントの欠如やモニタリング基準の曖昧さなど、懸念が残る内容となっております。国内におけるCCS事業の安全性の担保も見通せない中で、海外でのCCS事業をクレジット化するための議論は時期尚早であると考えます。
また、炭素除去の議論においては、またCCSも同じく回収したCO2を貯留するということで、CO2が大気から持続的に隔離されていることが定義上重要となります。この持続的にということなんですけれども、国連の議論では、この長さとして、一案として、少なくとも二百年や三百年というような意見も出ております。このような長期にわたり隔離された炭素の維持を担保できる法制度というのは非常に困難であると思います。また、貯留が行われるホスト国がこれを行うためには相当のリソースを要することが議論の一つともなっております。今後、JCMであれ、JCM外の日本が国内で発生したCO2を海外に輸出して貯留する場合であれ、長期のモニタリングと賠償責任というのが問題になるかと思います。
まとめますと、繰り返しになりますが、やはり絶対的な削減というのが足りていない状況です。
オフセット等、どうしても削減できない部分ということが前提となるかと思いますが、日本国内では、化石燃料のフェーズアウトはおろか、石炭火力のフェーズアウトというのも遅れています。また、一部ではCO2が悪者で化石燃料ではないというような声もあるというふうに聞いていますが、CCSやDACなどの技術はいまだ十分開発されておらず、数少ないCCSの実施例を見ても、多くは石油の増産に使われる若しくは回収率が非常に低いという現実があります。大気に排出された炭素を回収するコストというのは非常に高価です。
また、水素、アンモニア等の燃料も注目されておりますけれども、また衆議院の方の議論では、こういったものもJCMの対象から排除するものではないという答弁だったかと理解しておりますが、輸入や化石燃料由来のものが多く、グリーンな水素、アンモニアの拡大にはそもそも再生可能エネルギーの拡大が鍵となります。
また、化石燃料サプライチェーンの風下だけを見るのではなく、全体を見ると、上流での採掘による環境や社会への影響というのも重要です、重大です。化石燃料を掘り出さないということが重要であると考えます。
また、日本からの技術支援というのは非常に重要だと思います。しかし、これをオフセットに使うかどうかは別だと思います。また、現在、気候資金ですとか途上国への資金支援、技術支援というのも非常に必要であることは確かです。ただ、それは、パリ協定では先進国による途上国の支援の義務として書かれています。日本政府は、資金支援、技術支援をオフセットのために行うのではなく、途上国の支援のために、かつ追加的に、また、途上国の債務問題というのも深刻ですので、債務を増加させない形で行う必要があると考えています。
私からは以上になります。ありがとうございました。
三
三原じゅん子#8
○委員長(三原じゅん子君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
加
加田裕之#9
○加田裕之君 自由民主党の加田裕之でございます。
今日は、お忙しいところ、高村参考人、そしてまた山岸参考人、そして深草参考人の、本当にそれぞれのフィールドの立場で有益な御意見をいただきましたことに、まずもって感謝、御礼申し上げます。
今回の地球温暖化対策の推進に関する法律の改正の問題については、やはりこの二つの、二本柱と言ってもいいように、二国間クレジット制度の実施体制の強化、それからまた地域脱炭素化の促進事業制度の拡充ということで、言わばマクロとミクロ的な形、グローバルとローカル的な形というこの二つの面を私は有した改正案ではないかと思っております。
また、これ両方に共通しているのは、JCMの数、もちろん数というのも大切ですし、またこの促進事業制度の方についても枠を都道府県に広げる、都道府県でも関与できるということで、広げるということで、数を増やすということはあります。ただ、これ数を増やすのが目標ではあくまでもなくて、これは手段であって、最終的な目標というものはしっかりと地球温暖化の部分についての実効的な確実な達成というものをやっていくんではないかと思っております。
そこで、先ほど陳述していただきました順番で、高村参考人、山岸参考人、深草参考人の順番でお伺いしたいと思うんですけれども、今回の特に地域脱炭素化の促進事業制度の拡充のことについて、私、今までは基礎自治体的なやり方でやるというのはあくまでもこれローカル的な話になりますし、それからまた、本当にこの脱炭素の部分におきましては、温暖化対策というのは基礎自治体の区域でゾーニングできるというものではないと思っております。
やはり、それに合った形で、今回フレキシブルな形で都道府県も関与することによりまして、まあ言わばゾーニングみたいな形ができるという形で、これは実効性の担保という部分については私は一歩ではないかなと思っておりますので、これを、ただ、先ほどお三方の皆様からお伺いしたんですが、ある種強制力とか、それからまた、この複数市町村の基礎自治体に対して予算面の支援とかそれから制度面の支援というのはもちろん大事だとは思うんですが、強制力を伴わないような形、言わばナッジ的なやり方で、持続可能なやり方でやっていくためにはどのようにやっていけばいいか、それぞれのお三方の参考人の皆様の見地からアドバイスをいただけたらと思います。
この発言だけを見る →今日は、お忙しいところ、高村参考人、そしてまた山岸参考人、そして深草参考人の、本当にそれぞれのフィールドの立場で有益な御意見をいただきましたことに、まずもって感謝、御礼申し上げます。
今回の地球温暖化対策の推進に関する法律の改正の問題については、やはりこの二つの、二本柱と言ってもいいように、二国間クレジット制度の実施体制の強化、それからまた地域脱炭素化の促進事業制度の拡充ということで、言わばマクロとミクロ的な形、グローバルとローカル的な形というこの二つの面を私は有した改正案ではないかと思っております。
また、これ両方に共通しているのは、JCMの数、もちろん数というのも大切ですし、またこの促進事業制度の方についても枠を都道府県に広げる、都道府県でも関与できるということで、広げるということで、数を増やすということはあります。ただ、これ数を増やすのが目標ではあくまでもなくて、これは手段であって、最終的な目標というものはしっかりと地球温暖化の部分についての実効的な確実な達成というものをやっていくんではないかと思っております。
そこで、先ほど陳述していただきました順番で、高村参考人、山岸参考人、深草参考人の順番でお伺いしたいと思うんですけれども、今回の特に地域脱炭素化の促進事業制度の拡充のことについて、私、今までは基礎自治体的なやり方でやるというのはあくまでもこれローカル的な話になりますし、それからまた、本当にこの脱炭素の部分におきましては、温暖化対策というのは基礎自治体の区域でゾーニングできるというものではないと思っております。
やはり、それに合った形で、今回フレキシブルな形で都道府県も関与することによりまして、まあ言わばゾーニングみたいな形ができるという形で、これは実効性の担保という部分については私は一歩ではないかなと思っておりますので、これを、ただ、先ほどお三方の皆様からお伺いしたんですが、ある種強制力とか、それからまた、この複数市町村の基礎自治体に対して予算面の支援とかそれから制度面の支援というのはもちろん大事だとは思うんですが、強制力を伴わないような形、言わばナッジ的なやり方で、持続可能なやり方でやっていくためにはどのようにやっていけばいいか、それぞれのお三方の参考人の皆様の見地からアドバイスをいただけたらと思います。
高
高村ゆかり#10
○参考人(高村ゆかり君) 加田先生、どうも御質問いただき、ありがとうございました。
私の資料の一番最後のところで、先生の問題意識に関わるところ、付させていただいております。先生おっしゃったように、この法改正によってやはり更に確実な排出削減につながるということが非常に重要なところだと思っております。
御質問いただいた特に地域脱炭素の、地域の脱炭素化促進事業制度等の拡充についてでございますけれども、私、国と地方自治体との関係でいくと、先生おっしゃったように、やはり強制的な形ではなく、地域の実情に照らして、地域にとってやはり最も良いと思われる形で進めていくために様々なインセンティブが必要だと思います。
今回のまさに都道府県との共同の取組を認めるというのはその一つだと思いますけれども、私自身はやはり二つあると思っていまして、一つは、やはり都道府県、国と都道府県が連携をして、現在もされておりますけれども、促進区域等、これは山岸参考人等からも御指摘ありましたけれども、例えば立地、再生可能エネルギーを立地が望ましくない地域、区域ですね、こうしたものについての一種の区域割りの基準というものを作っている、都は作っておりませんけれども、府県二十八ございます。こうした取組が、やはり基礎自治体がこういう取組をしていく上で非常に助けになると、自ら区割りをしていくというのなかなか難しい中でそういう指標が作られるということが、基準が作られるということが一つは当面重要な対応かと思います。
もう一つは、やはり人材とそれに対する対応する資金といいましょうか、に苦慮されているというふうに基礎自治体からも伺っていまして、こちらはやはり、実際にこうした区割りをして対策をしている自治体に対しての財政的な、これは条件を付けた上でですけれども、支援をしていくというのはやはり非常に重要な点ではないかというふうに思っております。まさに地域がうまく移行していく、変わっていく、脱炭素に変わっていく支援として御検討いただくといい点ではないかというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →私の資料の一番最後のところで、先生の問題意識に関わるところ、付させていただいております。先生おっしゃったように、この法改正によってやはり更に確実な排出削減につながるということが非常に重要なところだと思っております。
御質問いただいた特に地域脱炭素の、地域の脱炭素化促進事業制度等の拡充についてでございますけれども、私、国と地方自治体との関係でいくと、先生おっしゃったように、やはり強制的な形ではなく、地域の実情に照らして、地域にとってやはり最も良いと思われる形で進めていくために様々なインセンティブが必要だと思います。
今回のまさに都道府県との共同の取組を認めるというのはその一つだと思いますけれども、私自身はやはり二つあると思っていまして、一つは、やはり都道府県、国と都道府県が連携をして、現在もされておりますけれども、促進区域等、これは山岸参考人等からも御指摘ありましたけれども、例えば立地、再生可能エネルギーを立地が望ましくない地域、区域ですね、こうしたものについての一種の区域割りの基準というものを作っている、都は作っておりませんけれども、府県二十八ございます。こうした取組が、やはり基礎自治体がこういう取組をしていく上で非常に助けになると、自ら区割りをしていくというのなかなか難しい中でそういう指標が作られるということが、基準が作られるということが一つは当面重要な対応かと思います。
もう一つは、やはり人材とそれに対する対応する資金といいましょうか、に苦慮されているというふうに基礎自治体からも伺っていまして、こちらはやはり、実際にこうした区割りをして対策をしている自治体に対しての財政的な、これは条件を付けた上でですけれども、支援をしていくというのはやはり非常に重要な点ではないかというふうに思っております。まさに地域がうまく移行していく、変わっていく、脱炭素に変わっていく支援として御検討いただくといい点ではないかというふうに思っております。
以上でございます。
山
山岸尚之#11
○参考人(山岸尚之君) ありがとうございます。加田議員、御質問ありがとうございます。
いわゆる強制的な方法ではない形での支援の在り方ということで、一つだけちょっと個人的にも関心がある事例といいますか分野を挙げさせていただきますと、やはりその専門性のサポートという分野がございます。
市町村レベルで特に考えた場合に、市町村の御担当の方々というのは日々別の業務をたくさん持っていらっしゃる方が多いです。再生可能エネルギーの促進だけに関われるようなポジションを設定しているところはまだまだ多いわけではないので、しかも、仮にそれがあったとしても、例えば再生可能エネルギーの促進区域を設定します、それも、先ほど私が申し上げたように、その生物多様性であったりとか地域の問題にちゃんと配慮して、そして景観にも配慮してというようなことをやろうとすれば、必然的にいろいろと要求される知識であったりとか専門性というのは幅広くなってきてしまいます。そのときに、一人では、二人ではとてもじゃないけれども対応し切れないというのが実情で、もうそうなってしまうと、ちょっとほかの仕事もあるしできないというふうになってしまうのが実情であろうかと思います。
ですので、そうした専門性をどうやって外からサポートしてあげられるのか。例えば、実際に私どもが、随分前になるんですけれども、徳島県の鳴門市さんと一緒にやらせていただいたときには、市の方だけではなくて、地域の例えば徳島大学の先生にもお世話になったりとか、あるいはその地域で野鳥を観察されている団体の方々にもお世話になったりとか、そういった形で一生懸命、地域にある専門性を一生懸命集めてきて、それで何とかそういった、例えばこういったところだったら再生可能エネルギーは設置できますよねという議論を進めていった経緯がございます。
これを一自治体の職員一人か二人にお願いをするというのはなかなかしんどいので、それをどうやってサポートしてあげられるかというところがてこ入れの入れどころなのかなというふうに思います。また、再生可能エネルギー、エネルギーの問題自体も専門性が必要とされるので、そこも重要かなと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →いわゆる強制的な方法ではない形での支援の在り方ということで、一つだけちょっと個人的にも関心がある事例といいますか分野を挙げさせていただきますと、やはりその専門性のサポートという分野がございます。
市町村レベルで特に考えた場合に、市町村の御担当の方々というのは日々別の業務をたくさん持っていらっしゃる方が多いです。再生可能エネルギーの促進だけに関われるようなポジションを設定しているところはまだまだ多いわけではないので、しかも、仮にそれがあったとしても、例えば再生可能エネルギーの促進区域を設定します、それも、先ほど私が申し上げたように、その生物多様性であったりとか地域の問題にちゃんと配慮して、そして景観にも配慮してというようなことをやろうとすれば、必然的にいろいろと要求される知識であったりとか専門性というのは幅広くなってきてしまいます。そのときに、一人では、二人ではとてもじゃないけれども対応し切れないというのが実情で、もうそうなってしまうと、ちょっとほかの仕事もあるしできないというふうになってしまうのが実情であろうかと思います。
ですので、そうした専門性をどうやって外からサポートしてあげられるのか。例えば、実際に私どもが、随分前になるんですけれども、徳島県の鳴門市さんと一緒にやらせていただいたときには、市の方だけではなくて、地域の例えば徳島大学の先生にもお世話になったりとか、あるいはその地域で野鳥を観察されている団体の方々にもお世話になったりとか、そういった形で一生懸命、地域にある専門性を一生懸命集めてきて、それで何とかそういった、例えばこういったところだったら再生可能エネルギーは設置できますよねという議論を進めていった経緯がございます。
これを一自治体の職員一人か二人にお願いをするというのはなかなかしんどいので、それをどうやってサポートしてあげられるかというところがてこ入れの入れどころなのかなというふうに思います。また、再生可能エネルギー、エネルギーの問題自体も専門性が必要とされるので、そこも重要かなと思っております。
以上でございます。
深
深草亜悠美#12
○参考人(深草亜悠美君) ありがとうございます。
私の経験では、やはり大きな開発事業、海外で起きている開発事業に携わることが多かったので、それとも少し共通するんですけれども、やはり何か事業をするときに住民の方の理解を得るということは非常に重要で、かつ、とても時間が掛かることだと思います。お二人が御指摘されたように、やはり人材ですとか、そういった地域への支援というのは必要だと思います。
また、やはり負担になってしまうだけではいけないと思いますので、繰り返しになりますけれども、その専門性の開発ですとかそういうところに私も支援が必要であると、済みません、同じ答えになってしまいましたが、思っております。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →私の経験では、やはり大きな開発事業、海外で起きている開発事業に携わることが多かったので、それとも少し共通するんですけれども、やはり何か事業をするときに住民の方の理解を得るということは非常に重要で、かつ、とても時間が掛かることだと思います。お二人が御指摘されたように、やはり人材ですとか、そういった地域への支援というのは必要だと思います。
また、やはり負担になってしまうだけではいけないと思いますので、繰り返しになりますけれども、その専門性の開発ですとかそういうところに私も支援が必要であると、済みません、同じ答えになってしまいましたが、思っております。
ありがとうございます。
加
加田裕之#13
○加田裕之君 ありがとうございました。
やはり、今回のこの法律というのは、やはりただ単に一つの分野というものを有するのではなくて、いろいろな複合的な要因というものをしっかりと包括していかなければいけない。
ただ、一方でいいますと、全ての分野の脱炭素の権限を有しているというわけではないというお三方の皆様のお話を聞かせていただきますと、全ての分野を、権限というものは、ある、あるときもあればない分野という部分、それから、先ほど言いましたように、人材の専門性の部分のことについても大切だということもよく分かりました。ありがとうございます。
それで、次に高村参考人にちょっとお伺いしたいんですが、実は二十年ほど前、二〇〇五年に亀山康子先生と「地球温暖化交渉の行方」という著書ありました。京都議定書の第一約束期間後の国際制度設計をしっかりと展望するということがありました。あのときに、言わば京都議定書の第一約束期間ができましてから、それから国際炭素税のことについても提案をされておりました。
EUでは新たな試みをされておりますし、実際、二〇二六年から排出量に応じて実際の課税が行われるんですが、この二十年前の先生が著書を書かれたときと現在と、そして今の日本にどういうふうに当てはめていけばいいのか、御示唆をいただけたらと思います。
この発言だけを見る →やはり、今回のこの法律というのは、やはりただ単に一つの分野というものを有するのではなくて、いろいろな複合的な要因というものをしっかりと包括していかなければいけない。
ただ、一方でいいますと、全ての分野の脱炭素の権限を有しているというわけではないというお三方の皆様のお話を聞かせていただきますと、全ての分野を、権限というものは、ある、あるときもあればない分野という部分、それから、先ほど言いましたように、人材の専門性の部分のことについても大切だということもよく分かりました。ありがとうございます。
それで、次に高村参考人にちょっとお伺いしたいんですが、実は二十年ほど前、二〇〇五年に亀山康子先生と「地球温暖化交渉の行方」という著書ありました。京都議定書の第一約束期間後の国際制度設計をしっかりと展望するということがありました。あのときに、言わば京都議定書の第一約束期間ができましてから、それから国際炭素税のことについても提案をされておりました。
EUでは新たな試みをされておりますし、実際、二〇二六年から排出量に応じて実際の課税が行われるんですが、この二十年前の先生が著書を書かれたときと現在と、そして今の日本にどういうふうに当てはめていけばいいのか、御示唆をいただけたらと思います。
高
高村ゆかり#14
○参考人(高村ゆかり君) 加田先生、ありがとうございます。大変光栄です。ありがとうございます。
二〇〇五年、ちょうど京都議定書の約束が始まる前に書かせていただいたものですけれども、その上で、とりわけ当時、中国を中心に排出量が急に増えてきていた時期で、京都議定書の仕組みに加えて、あるいはそれに代えて、どういう国際的な制度が必要かという議論をしていた時期でございます。
それから約二十年ほどたちまして、私自身、随分この気候変動対策が変わってきたというふうに思います。もちろん、条約も京都議定書中心からパリ協定に変わりましたけれども、先生方も恐らくお感じのように、国の役割というのも非常に重要である、特にどういう方向で気候変動対策を進めていくかということを明確に示すということが非常に重要になってきているということでありますけれども、加えて、とりわけ企業それから金融が、この気候変動対策を自らのリスクとして、逆にビジネスの機会として捉えて取組を進めるようになったというのが恐らくこの二十年の中で最も大きな変化ではないかというふうに思っております。
そういう意味で、先ほど、国が大きな方向性を示すことが重要だというのは、もちろん国民に対して政策としてということもありますが、まさに今GXの戦略の中でも示されていると思いますけれども、そうすることで企業が脱炭素の社会経済の構造に変えていくための経営方針を立て、投資の戦略を作るという意味で、国の役割と国が大きな方向性を明確に示していくということが重要になっているかと思います。
今回の特に地域の脱炭素について、地域の対策を進めることが地域の経済にとってもプラスになるという側面を強調させていただいたのはそういう状況の違いでございまして、脱炭素の電源がある地域に立地が集まっていく、あるいは取引先も脱炭素経営が求められるようになってきますと、まさにこの地域の脱炭素をうまく進めていくということが地域の企業、地域の経済にとってプラスになると、この条件をやはりうまくつくっていくというのがまさに先生方に今回の法改正の折でも期待をしている点でございます。
ありがとうございます。
この発言だけを見る →二〇〇五年、ちょうど京都議定書の約束が始まる前に書かせていただいたものですけれども、その上で、とりわけ当時、中国を中心に排出量が急に増えてきていた時期で、京都議定書の仕組みに加えて、あるいはそれに代えて、どういう国際的な制度が必要かという議論をしていた時期でございます。
それから約二十年ほどたちまして、私自身、随分この気候変動対策が変わってきたというふうに思います。もちろん、条約も京都議定書中心からパリ協定に変わりましたけれども、先生方も恐らくお感じのように、国の役割というのも非常に重要である、特にどういう方向で気候変動対策を進めていくかということを明確に示すということが非常に重要になってきているということでありますけれども、加えて、とりわけ企業それから金融が、この気候変動対策を自らのリスクとして、逆にビジネスの機会として捉えて取組を進めるようになったというのが恐らくこの二十年の中で最も大きな変化ではないかというふうに思っております。
そういう意味で、先ほど、国が大きな方向性を示すことが重要だというのは、もちろん国民に対して政策としてということもありますが、まさに今GXの戦略の中でも示されていると思いますけれども、そうすることで企業が脱炭素の社会経済の構造に変えていくための経営方針を立て、投資の戦略を作るという意味で、国の役割と国が大きな方向性を明確に示していくということが重要になっているかと思います。
今回の特に地域の脱炭素について、地域の対策を進めることが地域の経済にとってもプラスになるという側面を強調させていただいたのはそういう状況の違いでございまして、脱炭素の電源がある地域に立地が集まっていく、あるいは取引先も脱炭素経営が求められるようになってきますと、まさにこの地域の脱炭素をうまく進めていくということが地域の企業、地域の経済にとってプラスになると、この条件をやはりうまくつくっていくというのがまさに先生方に今回の法改正の折でも期待をしている点でございます。
ありがとうございます。
加
加田裕之#15
○加田裕之君 ありがとうございます。
やはり、当時といいますと、やはり環境というのは経済というものを規制するというようなイメージがありました。そしてまた、実際、そういうところの面もありました。
ただ、先ほど先生からお話しいただいたように、これは経済と環境の好循環というものをしっかりと生み出していく、それがひいては経済発展につながっていく、私は、そういう形でしっかりとまた誘導していきたいと思っておりますし、今回の法案もそういうものに資するようにしていきたいと思っております。
時間になりますので、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →やはり、当時といいますと、やはり環境というのは経済というものを規制するというようなイメージがありました。そしてまた、実際、そういうところの面もありました。
ただ、先ほど先生からお話しいただいたように、これは経済と環境の好循環というものをしっかりと生み出していく、それがひいては経済発展につながっていく、私は、そういう形でしっかりとまた誘導していきたいと思っておりますし、今回の法案もそういうものに資するようにしていきたいと思っております。
時間になりますので、以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
田
田島麻衣子#16
○田島麻衣子君 立憲民主・社民の田島麻衣子でございます。
本日は、法案審議の観点からも本当にためになるお話を、参考人の皆様、本当にどうもありがとうございました。
私からは、まず高村参考人に対して、二国間クレジット、JCMについて伺いたいと思います。特に、この途上国やパートナー国の排出削減の正確性ですよね、これについて伺いたいと思うんですね。
参考人の先生は、七ページに二十九か国というのをリストを付けておられまして、私はこの中に、かなりこの国に行ったことがありますし、ラオスについて四年間仕事で住みまして、国連の仕事で政府に対する能力開発ということもやらせていただいて、ラオス政府がどのようなコンプライアンスの気持ちを持っていて、どのような能力があるかというのはもうつぶさに知る機会というのを得ているんですが、この温室効果ガスの排出削減や吸収量というのをしっかり測定するということはこの制度にとってやはり要であるというふうに思うんですね。
二十九か国、随分力の、国力の差というのもあるのかなと思うんですが、どのように我々はこの二国間クレジットの正確性を担保をしていくべきか、まず伺いたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、法案審議の観点からも本当にためになるお話を、参考人の皆様、本当にどうもありがとうございました。
私からは、まず高村参考人に対して、二国間クレジット、JCMについて伺いたいと思います。特に、この途上国やパートナー国の排出削減の正確性ですよね、これについて伺いたいと思うんですね。
参考人の先生は、七ページに二十九か国というのをリストを付けておられまして、私はこの中に、かなりこの国に行ったことがありますし、ラオスについて四年間仕事で住みまして、国連の仕事で政府に対する能力開発ということもやらせていただいて、ラオス政府がどのようなコンプライアンスの気持ちを持っていて、どのような能力があるかというのはもうつぶさに知る機会というのを得ているんですが、この温室効果ガスの排出削減や吸収量というのをしっかり測定するということはこの制度にとってやはり要であるというふうに思うんですね。
二十九か国、随分力の、国力の差というのもあるのかなと思うんですが、どのように我々はこの二国間クレジットの正確性を担保をしていくべきか、まず伺いたいと思います。
高
高村ゆかり#17
○参考人(高村ゆかり君) 田島先生、どうも御質問ありがとうございます。
先生御指摘になったその排出削減量を正確に、これはクレジットがどれだけ発行できるかということですけれども、その前提として、この国々、これらの国で、あるいは事業を行うことによってどれだけ、国でどれだけの排出がされ、同時にその事業によってどれだけ排出が削減されるか、これをしっかり把握ができるということが、このクレジット制度、JCMだけでなくクレジットを発行する制度の基礎であるというふうに思います。
この二国間クレジット制度の今回拡充が私自身は必要だと思い、そのための体制整備が必要だというふうに思っておりますけれども、先生御指摘の点は、私、今回申し損ねたところですけれども、まさにその排出削減、排出量自身をしっかり把握ができる、これらの国がですね、そういう能力を付けるということがクレジット制度の前提になるものですから、このJCMの取組というのは、そういう能力をこの国、これこれってパートナー国において付けていく、そういうキャパシティービルディングの取組の一環でもあるというふうに思います。
ここにある二十九か国以外でもまだそうした能力のないといいましょうか、排出量の管理をする力が足りていない国というのもございますので、その意味でもこのJCMというのがやはり適切に広がっていくということが重要だというふうに思っております。
この発言だけを見る →先生御指摘になったその排出削減量を正確に、これはクレジットがどれだけ発行できるかということですけれども、その前提として、この国々、これらの国で、あるいは事業を行うことによってどれだけ、国でどれだけの排出がされ、同時にその事業によってどれだけ排出が削減されるか、これをしっかり把握ができるということが、このクレジット制度、JCMだけでなくクレジットを発行する制度の基礎であるというふうに思います。
この二国間クレジット制度の今回拡充が私自身は必要だと思い、そのための体制整備が必要だというふうに思っておりますけれども、先生御指摘の点は、私、今回申し損ねたところですけれども、まさにその排出削減、排出量自身をしっかり把握ができる、これらの国がですね、そういう能力を付けるということがクレジット制度の前提になるものですから、このJCMの取組というのは、そういう能力をこの国、これこれってパートナー国において付けていく、そういうキャパシティービルディングの取組の一環でもあるというふうに思います。
ここにある二十九か国以外でもまだそうした能力のないといいましょうか、排出量の管理をする力が足りていない国というのもございますので、その意味でもこのJCMというのがやはり適切に広がっていくということが重要だというふうに思っております。
田
田島麻衣子#18
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
今後、例えばODA等を通じて日本政府はこうしたパートナー国に対して温室効果ガスの吸収量、排出削減量等をきちんと正確に測定していくことに使っていく、このようなことについて、高村参考人、どのようにお考えですか。
この発言だけを見る →今後、例えばODA等を通じて日本政府はこうしたパートナー国に対して温室効果ガスの吸収量、排出削減量等をきちんと正確に測定していくことに使っていく、このようなことについて、高村参考人、どのようにお考えですか。
高
高村ゆかり#19
○参考人(高村ゆかり君) ありがとうございます。
今、田島先生から御指摘あった公的な海外支援をこうしたキャパシティービルディング、能力構築に使っていくというのは私は賛成であり、適切、必要だと思っております。
一つには、このJCMに限って見てもそうした能力構築は必要でありますけれども、その国々がこれから、多くが途上国ですけれども、自らの力で自分たちの排出がどうなっているかを把握をして、どういうふうにネットゼロ、カーボンニュートラルに向かっていくかということを計画を立てる、そういう発展の在り方というのを実現するという点でも重要だと思います。
もう一つは、特にこちら、アジアの国々が多くございますけれども、これらの国々は、日本の企業にとってもマーケットであると同時にサプライチェーンを置いている、そうした地域でございます。その意味で、先ほど、脱炭素経営が求められるこうした世界的潮流の中では、日本の企業がそのサプライチェーン、バリューチェーン全体の排出量の把握も求められていますので、日本の企業にとってもプラスになる、そういう能力構築をこれらの国々で図られるということは日本の企業にとってもプラスになるというふうに思っています。
この発言だけを見る →今、田島先生から御指摘あった公的な海外支援をこうしたキャパシティービルディング、能力構築に使っていくというのは私は賛成であり、適切、必要だと思っております。
一つには、このJCMに限って見てもそうした能力構築は必要でありますけれども、その国々がこれから、多くが途上国ですけれども、自らの力で自分たちの排出がどうなっているかを把握をして、どういうふうにネットゼロ、カーボンニュートラルに向かっていくかということを計画を立てる、そういう発展の在り方というのを実現するという点でも重要だと思います。
もう一つは、特にこちら、アジアの国々が多くございますけれども、これらの国々は、日本の企業にとってもマーケットであると同時にサプライチェーンを置いている、そうした地域でございます。その意味で、先ほど、脱炭素経営が求められるこうした世界的潮流の中では、日本の企業がそのサプライチェーン、バリューチェーン全体の排出量の把握も求められていますので、日本の企業にとってもプラスになる、そういう能力構築をこれらの国々で図られるということは日本の企業にとってもプラスになるというふうに思っています。
田
田島麻衣子#20
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
次に、山岸参考人に伺いたいと思います。
国連のこうした会合にも出ておられて、私は非常に尊敬の気持ちをお伝えしたいんですが、山岸参考人については、私は、生物多様性、ネイチャーポジティブ、この間も法案の審議あったんですけれども、ネイチャーポジティブとそれからカーボンニュートラルの同時の実現について伺いたいというふうに思うんですね。
この本法案では、地域脱炭素化促進事業制度等における都道府県の関与を強化しているということになっていますが、一方で、再エネの導入拡大については、生物多様性と自然環境への影響も懸念されるということだと思うんです。
今後、この地域での再エネの導入に関して、おっしゃったように、生物多様性ですね、ネイチャーポジティブとそれからカーボンニュートラルを同時に実現するために有効な取組があれば教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →次に、山岸参考人に伺いたいと思います。
国連のこうした会合にも出ておられて、私は非常に尊敬の気持ちをお伝えしたいんですが、山岸参考人については、私は、生物多様性、ネイチャーポジティブ、この間も法案の審議あったんですけれども、ネイチャーポジティブとそれからカーボンニュートラルの同時の実現について伺いたいというふうに思うんですね。
この本法案では、地域脱炭素化促進事業制度等における都道府県の関与を強化しているということになっていますが、一方で、再エネの導入拡大については、生物多様性と自然環境への影響も懸念されるということだと思うんです。
今後、この地域での再エネの導入に関して、おっしゃったように、生物多様性ですね、ネイチャーポジティブとそれからカーボンニュートラルを同時に実現するために有効な取組があれば教えていただきたいと思います。
山
山岸尚之#21
○参考人(山岸尚之君) ありがとうございます。
まさに議員がおっしゃってくださったとおり、この二つを同時達成していくということは日本にとっても極めて重要であると考えております。そのためには、かなり地道な取組になってしまうので非常に面白くはないかもしれませんけれども、やはり地域の生物多様性の情報についてしっかりと整備していくことが大事だと考えています。
なぜかと申しますと、やはりその地域で実際に、例えば再エネ、再生可能エネルギーをどこに建てていいのか、造っていいのかを検討する際に、じゃ、生物多様性が豊かな場所を避けましょうとなったときに一番課題になるのは、実はそもそもどこにそうした、例えば希少な生物がいるのかとかいう情報が、この大学の先生に聞けばあるけれども使いやすい形ではないとかですね、いろんな形で情報が偏在しているケースがございます。そういうものをしっかりとまとめておける状態、それを、いざ造ろうと思ったときにゼロから始める状態ですとなかなか難しいということがございます。これは環境アセス一般に共通する課題ではあるんですけれども、始めようと、事業を始めようと思ったときにようやくここの調査が始まるというような状態ですと、どこを守っていいのかといったことがまず把握できなかったりします。
また、そういったことで守らなきゃいけない場所、重点を置いて守らなきゃいけない場所をあらかじめ市町村とかあるいは都道府県のレベルでしっかりと把握できておこう。それは、必ずしももう既に法律とかで定められている国立・国定公園であるとか自然公園とかといった場所だけに限らず、しっかりと把握、事前に把握しておくこと。その中で、あえてここは使っていい、よく環境アセスの業界などでは空間利用計画などとも呼ばれますけれども、そういったものをあらかじめやっておくことが、翻って再生可能エネルギー等々を導入しようとしていったときに、ここだったらまあ地域の理解もう既にあるんだよねといったことにつながっていくのかなというふうに考えております。
この発言だけを見る →まさに議員がおっしゃってくださったとおり、この二つを同時達成していくということは日本にとっても極めて重要であると考えております。そのためには、かなり地道な取組になってしまうので非常に面白くはないかもしれませんけれども、やはり地域の生物多様性の情報についてしっかりと整備していくことが大事だと考えています。
なぜかと申しますと、やはりその地域で実際に、例えば再エネ、再生可能エネルギーをどこに建てていいのか、造っていいのかを検討する際に、じゃ、生物多様性が豊かな場所を避けましょうとなったときに一番課題になるのは、実はそもそもどこにそうした、例えば希少な生物がいるのかとかいう情報が、この大学の先生に聞けばあるけれども使いやすい形ではないとかですね、いろんな形で情報が偏在しているケースがございます。そういうものをしっかりとまとめておける状態、それを、いざ造ろうと思ったときにゼロから始める状態ですとなかなか難しいということがございます。これは環境アセス一般に共通する課題ではあるんですけれども、始めようと、事業を始めようと思ったときにようやくここの調査が始まるというような状態ですと、どこを守っていいのかといったことがまず把握できなかったりします。
また、そういったことで守らなきゃいけない場所、重点を置いて守らなきゃいけない場所をあらかじめ市町村とかあるいは都道府県のレベルでしっかりと把握できておこう。それは、必ずしももう既に法律とかで定められている国立・国定公園であるとか自然公園とかといった場所だけに限らず、しっかりと把握、事前に把握しておくこと。その中で、あえてここは使っていい、よく環境アセスの業界などでは空間利用計画などとも呼ばれますけれども、そういったものをあらかじめやっておくことが、翻って再生可能エネルギー等々を導入しようとしていったときに、ここだったらまあ地域の理解もう既にあるんだよねといったことにつながっていくのかなというふうに考えております。
田
田島麻衣子#22
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
次に、深草参考人に、市民参画について伺いたいというふうに思うんですけれども、先ほどお話の中で、大きなプロジェクトをやるためには住民の皆さんの理解が必要でそれには長い時間が掛かるとおっしゃっていたこと、私、非常にそのとおりだなというふうに思いました。
この市民参画についてなんですけれども、カーボンニュートラルの実現に大きな社会の変化ということが必要で、こうした変化を起こすためにはいろいろなステークホルダーの皆さんとの対話がそれこそ必要であるというふうに思うんですね。
この気候変動に関する政策プロセスの市民参加について、まずどのように我々は進めていくべきか、御意見を伺いたいと思います。
この発言だけを見る →次に、深草参考人に、市民参画について伺いたいというふうに思うんですけれども、先ほどお話の中で、大きなプロジェクトをやるためには住民の皆さんの理解が必要でそれには長い時間が掛かるとおっしゃっていたこと、私、非常にそのとおりだなというふうに思いました。
この市民参画についてなんですけれども、カーボンニュートラルの実現に大きな社会の変化ということが必要で、こうした変化を起こすためにはいろいろなステークホルダーの皆さんとの対話がそれこそ必要であるというふうに思うんですね。
この気候変動に関する政策プロセスの市民参加について、まずどのように我々は進めていくべきか、御意見を伺いたいと思います。
深
深草亜悠美#23
○参考人(深草亜悠美君) 御質問ありがとうございます。
まさにその市民参画の点は、衆議院の参考人に呼ばれていらっしゃった方もお話しされていたと思うんですけれども、日本のその気候変動政策、やはりエネルギー政策が先に決まり、そしてそれに合わせる形で気候変動政策が決まっていくような形であるというふうに私は理解しています。
また、最近、エネルギー基本計画の改定プロセスが始まったかと思いますけれども、やはりそういった委員会の面々を見ますと、若者ですとか女性、そういった層が非常に少なく、それについての問題点というのはこれまでも指摘されていたかと思います。また、その構成委員の選定プロセスというのも明らかにされておらず、まずそういったところを変えていくということも必要かと思います。
以上です。
この発言だけを見る →まさにその市民参画の点は、衆議院の参考人に呼ばれていらっしゃった方もお話しされていたと思うんですけれども、日本のその気候変動政策、やはりエネルギー政策が先に決まり、そしてそれに合わせる形で気候変動政策が決まっていくような形であるというふうに私は理解しています。
また、最近、エネルギー基本計画の改定プロセスが始まったかと思いますけれども、やはりそういった委員会の面々を見ますと、若者ですとか女性、そういった層が非常に少なく、それについての問題点というのはこれまでも指摘されていたかと思います。また、その構成委員の選定プロセスというのも明らかにされておらず、まずそういったところを変えていくということも必要かと思います。
以上です。
田
田島麻衣子#24
○田島麻衣子君 ありがとうございます。
今、女性、若者というお話が出ましたが、若者、日本のこの若者の皆さんに対してこうした環境問題にもっと興味を持っていただくためには、我々は一体何をしたらいいんでしょうか。もしよろしかったら教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →今、女性、若者というお話が出ましたが、若者、日本のこの若者の皆さんに対してこうした環境問題にもっと興味を持っていただくためには、我々は一体何をしたらいいんでしょうか。もしよろしかったら教えていただきたいと思います。
深
深草亜悠美#25
○参考人(深草亜悠美君) 御質問ありがとうございます。
既に環境問題に非常に関心の高い若い方は増えていると思います。本当に個人的な思いになるんですけれども、むしろその若いからといって、やはり気候危機が加速している、そして、よりこれから深刻になってくる、これを取り組まなくちゃいけないのは若者なんだと、非常に若者に負担になっているのではないかということも同時に心配しています。もちろん、これからもっともっとたくさんの人が参加することも必要だと思うんですが、率先して大人が行動するという姿勢を見せることが最も重要ではないかと思います。
以上です。
この発言だけを見る →既に環境問題に非常に関心の高い若い方は増えていると思います。本当に個人的な思いになるんですけれども、むしろその若いからといって、やはり気候危機が加速している、そして、よりこれから深刻になってくる、これを取り組まなくちゃいけないのは若者なんだと、非常に若者に負担になっているのではないかということも同時に心配しています。もちろん、これからもっともっとたくさんの人が参加することも必要だと思うんですが、率先して大人が行動するという姿勢を見せることが最も重要ではないかと思います。
以上です。
田
田島麻衣子#26
○田島麻衣子君 大人が率先して行動を見せる、これはまさに政治家である我々に対しても当てはまることだと思うので、ありがとうございます。
次に、山岸参考人に伺いたいというふうに思うんですが、市民参画と少し共通する部分はあると思うんですが、国民の意識について伺いたいと思うんですね。
この本法律案でも、ライフサイクル全体で排出量の少ない製品等の選択やライフスタイルの転換を国民に促す規定というのを整備してあると思うんですが、環境省、例えばデコ活等を展開されていますが、なかなか認知度が低くて、道行く人々にこれ知っていますかと言っても知っているという方というのはなかなかいらっしゃらないのではないかなというふうに思うんですね。
こうした国民の意識に対して、どのように国民の理解を醸成して行動変容につなげていくべきか、もし何か教えていただけることがあれば伺いたいと思います。
この発言だけを見る →次に、山岸参考人に伺いたいというふうに思うんですが、市民参画と少し共通する部分はあると思うんですが、国民の意識について伺いたいと思うんですね。
この本法律案でも、ライフサイクル全体で排出量の少ない製品等の選択やライフスタイルの転換を国民に促す規定というのを整備してあると思うんですが、環境省、例えばデコ活等を展開されていますが、なかなか認知度が低くて、道行く人々にこれ知っていますかと言っても知っているという方というのはなかなかいらっしゃらないのではないかなというふうに思うんですね。
こうした国民の意識に対して、どのように国民の理解を醸成して行動変容につなげていくべきか、もし何か教えていただけることがあれば伺いたいと思います。
山
山岸尚之#27
○参考人(山岸尚之君) ありがとうございます。
これは非常に難しい問題でして、私ども環境NGOとしても、一般の方々に対してどのように分かりやすく訴求するのが一番ベストなのかという点には日々頭を悩ましております。
ですが、この場は国会の場ですので、是非議員の先生方にお願いをしたいのは、いずれ選挙が来たときには是非公約の中にこの問題を掲げていただきたい。やはりそれが、この問題がそれだけ重要な問題であるということを国民に対して問う姿勢にもつながっていくと思います。もし皆様がこの問題を公約の中に含めないような状態がずっと続くのであれば、この問題は国政においても大事ではないという国民に対するメッセージになってしまいますので、是非そこをお願いをしたいなというふうに考えております。
この発言だけを見る →これは非常に難しい問題でして、私ども環境NGOとしても、一般の方々に対してどのように分かりやすく訴求するのが一番ベストなのかという点には日々頭を悩ましております。
ですが、この場は国会の場ですので、是非議員の先生方にお願いをしたいのは、いずれ選挙が来たときには是非公約の中にこの問題を掲げていただきたい。やはりそれが、この問題がそれだけ重要な問題であるということを国民に対して問う姿勢にもつながっていくと思います。もし皆様がこの問題を公約の中に含めないような状態がずっと続くのであれば、この問題は国政においても大事ではないという国民に対するメッセージになってしまいますので、是非そこをお願いをしたいなというふうに考えております。
田
田島麻衣子#28
○田島麻衣子君 ありがとうございます。公約に掲げたらどうかということをアドバイスいただきました。
最後に、高村参考人に伺いたいというふうに思います。
気候変動に関する法政策の在り方について伺いたいというふうに思うんですけれども、この地球沸騰化とも呼ばれる今危機的な状況に見ますと、一・五度目標に対応した法体系、見直すことは必要であるのではないかというふうに思いますが、我が国の気候変動に関する法政策の課題や温対法が果たすべき役割など、カーボンニュートラル実現に向けた我が国の法政策の在り方について教えていただければと思います。
この発言だけを見る →最後に、高村参考人に伺いたいというふうに思います。
気候変動に関する法政策の在り方について伺いたいというふうに思うんですけれども、この地球沸騰化とも呼ばれる今危機的な状況に見ますと、一・五度目標に対応した法体系、見直すことは必要であるのではないかというふうに思いますが、我が国の気候変動に関する法政策の課題や温対法が果たすべき役割など、カーボンニュートラル実現に向けた我が国の法政策の在り方について教えていただければと思います。
高
高村ゆかり#29
○参考人(高村ゆかり君) 田島先生、どうもありがとうございます。大変大きな御質問をいただきました。
この一・五度目標、これは二〇五〇年カーボンニュートラルとも整合するわけですけれども、現在、先ほど意見陳述の際にも御紹介したように、その目標は明確に温対法の中に書いていただいております。これをやはり具体的にどういうふうに実現をしていくか、今これ地球温暖化対策計画の中で具体化をしておりますけれども、一・五度目標あるいはその二〇五〇年カーボンニュートラルに着実にやはり変わって、経済社会を変えていくためにどういう施策が必要かというのを今改めてやはり検討するタイミングではないかと思います。
ちょうど今、来年に提出をする二〇三〇年を超えた温暖化目標の議論が国の中でも、政府の中でも審議会で始まったところですけれども、この中で目標、これ先ほど言いました一・五度と整合的な、カーボンニュートラルと整合的な目標を期待をいたしますし、同時にそれを実際に実現をする政策として何が必要かということを検討してまいりたいと思いますし、先生方のところでも御検討いただきたいと思っています。
特に、温対法の役割という点御指摘いただきましたけれども、やはり温暖化対策推進法は気候変動対策の基本理念も含めて要でございますので、これ、先ほど言いました目標と整合的な形で諸政策、これは環境、地球温暖化対策推進法所管官庁だけでなく、関わる対策、非常に多岐にまたがっていますので、これらの施策がしっかりこの目標と整合しているかということを確認をする、そうした役割を地球温暖化対策推進法が果たしていくような作り付けが必要ではないかというふうに考えています。
この発言だけを見る →この一・五度目標、これは二〇五〇年カーボンニュートラルとも整合するわけですけれども、現在、先ほど意見陳述の際にも御紹介したように、その目標は明確に温対法の中に書いていただいております。これをやはり具体的にどういうふうに実現をしていくか、今これ地球温暖化対策計画の中で具体化をしておりますけれども、一・五度目標あるいはその二〇五〇年カーボンニュートラルに着実にやはり変わって、経済社会を変えていくためにどういう施策が必要かというのを今改めてやはり検討するタイミングではないかと思います。
ちょうど今、来年に提出をする二〇三〇年を超えた温暖化目標の議論が国の中でも、政府の中でも審議会で始まったところですけれども、この中で目標、これ先ほど言いました一・五度と整合的な、カーボンニュートラルと整合的な目標を期待をいたしますし、同時にそれを実際に実現をする政策として何が必要かということを検討してまいりたいと思いますし、先生方のところでも御検討いただきたいと思っています。
特に、温対法の役割という点御指摘いただきましたけれども、やはり温暖化対策推進法は気候変動対策の基本理念も含めて要でございますので、これ、先ほど言いました目標と整合的な形で諸政策、これは環境、地球温暖化対策推進法所管官庁だけでなく、関わる対策、非常に多岐にまたがっていますので、これらの施策がしっかりこの目標と整合しているかということを確認をする、そうした役割を地球温暖化対策推進法が果たしていくような作り付けが必要ではないかというふうに考えています。