環境委員会

2025-12-02 参議院 全236発言

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会議録情報#0
令和七年十二月二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月一日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     小林 一大君
     松山 政司君     加藤 明良君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         猪口 邦子君
    理 事
                森 まさこ君
                吉井  章君
                三上 えり君
                串田 誠一君
                中田 優子君
    委 員
                青山 繁晴君
                加藤 明良君
                小林 一大君
                友納 理緒君
                松下 新平君
                長浜 博行君
                水岡 俊一君
                伊藤 辰夫君
                浜野 喜史君
                竹谷とし子君
                山本 太郎君
                高良 沙哉君
                尾辻 朋実君
                寺田  静君
                望月 良男君
   国務大臣
       環境大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       防災))     石原 宏高君
   副大臣
       環境副大臣    青山 繁晴君
       環境副大臣    辻  清人君
       防衛副大臣    宮崎 政久君
   大臣政務官
       環境大臣政務官  森下 千里君
       環境大臣政務官  友納 理緒君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        林   晋君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        松下  整君
       警察庁長官官房
       審議官      服部  準君
       外務省大臣官房
       審議官      西崎 寿美君
       文部科学省大臣
       官房審議官    橋爪  淳君
       農林水産省大臣
       官房審議官    木下 雅由君
       農林水産省農村
       振興局農村政策
       部長       河村  仁君
       水産庁増殖推進
       部長       福島  一君
       経済産業省大臣
       官房審議官    福本 拓也君
       経済産業省大臣
       官房審議官    渋谷闘志彦君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       小林 大和君
       資源エネルギー
       庁資源・燃料部
       長        和久田 肇君
       特許庁総務部長  吉澤  隆君
       国土交通省航空
       局航空ネットワ
       ーク部長     田口 芳郎君
       環境省大臣官房
       地域脱炭素推進
       審議官      中尾  豊君
       環境省大臣官房
       環境保健部長   伯野 春彦君
       環境省地球環境
       局長       関谷 毅史君
       環境省水・大気
       環境局長     大森 恵子君
       環境省自然環境
       局長       堀上  勝君
       環境省環境再生
       ・資源循環局長  角倉 一郎君
       環境省環境再生
       ・資源循環局環
       境再生グループ
       長        小田原雄一君
       環境省総合環境
       政策統括官    白石 隆夫君
       防衛省大臣官房
       審議官      伊藤 哲也君
       防衛省地方協力
       局次長      末富 理栄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○環境及び公害問題に関する調査
 (環境行政等の諸施策に関する件)
    ─────────────
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猪口邦子#1
○委員長(猪口邦子君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、松山政司君及び石井準一君が委員を辞任され、その補欠として加藤明良君及び小林一大君が選任されました。
    ─────────────
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猪口邦子#2
○委員長(猪口邦子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 環境及び公害問題に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府政策統括官松下整君外二十二名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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猪口邦子#3
○委員長(猪口邦子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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猪口邦子#4
○委員長(猪口邦子君) 環境及び公害問題に関する調査のうち、環境行政等の諸施策に関する件を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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森まさこ#5
○森まさこ君 自民党の森まさこでございます。
 石原環境大臣、御就任おめでとうございます。
 就任の翌々日、復興大臣と同じ日に早速福島県にお入りをいただき、内堀知事と面会していただきました。ありがとうございます。また、その後も副大臣、政務官を伴って大熊町と双葉町へ入られました。所信的挨拶の冒頭にも、東日本大震災からの復興を掲げていただきました。石原大臣は、環境副大臣のときにも福島の復興を御担当なさり、また東日本大震災の直後にも福島県に入られているということで、その思いの強さを感じたところで、期待をしております。
 東京電力福島第一原発事故から来年の三月十一日で十五年がたとうとしていますが、福島の復興再生の取組はいまだその途上にあります。原発事故後、我が国は世界で初めての大規模な除染を行い、これに伴い除去土壌等が大量に発生しました。これらは、双葉町と大熊町の方々の苦渋の決断により、両町にまたがる中間貯蔵施設に保管されています。
 石原環境大臣が所信的挨拶で述べられたように、これらの除去土壌等は、中間貯蔵が開始された二〇一五年から三十年後、つまり二〇四五年三月末までに県外に搬出し、最終処分することが法律で決まっています。これは、いわゆるJESCO法、いわゆる中間貯蔵・環境安全事業株式会社法において定められているものであり、県外最終処分は国としての約束かつ責務とされています。しかしながら、県外最終処分まで残された時間はあと二十年間。福島県民は、膨大な除去土壌の県外搬出が果たして現実になるのか、大変不安に思っています。
 環境省は、中間貯蔵を開始してから十年の間、関係の検討会、いわゆる中間貯蔵除去土壌等の減容・再生利用技術開発戦略検討会、これは資料四の二でございます、それにありますとおり、二十回開催をし、資料四の二ですね、最終処分に向けて必要となる除去土壌の減容や再生利用技術について検討を行ってきたとしています。
 当初の時期の二〇一六年に出した工程表が資料三の一にありますけれども、資料三の一を見ていただくと分かるとおり、二〇一六年ですね、二〇一五年に法律ができた翌年です。二〇二五年以降、つまり今年以降はほとんど白紙となっています。そこから九年たって、ようやく資料三の二の工程表ができました。しかし、資料三の二は資料三の一に書いてあることの繰り返しにすぎないという指摘がされています。
 県外最終処分については、これを政府一体となって推進していくためとして、その後、内閣総理大臣を除く他の全ての国務大臣が構成員である閣僚会議、すなわち福島県内除去土壌等の県外最終処分の実現に向けた再生利用等推進会議が設置されました。この会議では、本年五月の第二回会議において基本方針が決定し、さらに夏頃をめどとしてロードマップが示されることになり、ようやく最終処分に向けた工程が明らかになるとの期待が高まりました。これがこの夏の参議院選挙の直前のことでございます。
 参議院選挙が終わり、八月の第三回会議において示されたロードマップには、これが資料三の三に掲げておきましたが、これが八月に示されたロードマップ、これは当面五年間という直近の取組を示すものにすぎず、しかもその内容に今までと違う記載はなく、具体性のある記載はほとんどありませんでした。
 中でも重要な最終処分の候補地については、二〇三〇年頃に候補地の選定、調査を開始するとあります。そして、二〇三五年に選定を行い、そこからさらに用地取得、建設、運搬等を行うとされておりますが、このペースで本当に二〇四五年県外最終処分に間に合うのでしょうか。この先の大規模な工事、住民の皆様の、受入先の住民の皆様の理解醸成、地域とのリスクコミュニケーションなどを考えると時間が足りないのではと不安ではならない、その声が福島県選挙区の私には多く寄せられています。
 環境省は、中間貯蔵開始後の十年間、県外における再生利用の実証事業を実施することができませんでした。
 資料三の三。今説明しましたが、これが出て、その後、石原大臣が御就任したので、今まで述べたことは大臣が御就任前のことでございます。
 十一月十三日に知事が環境省にわざわざ来まして、大臣にお会いをしました。これが資料一でございます。福島県の新聞に写真入りで載りました。そして、そのときに福島県からの緊急提言を渡しました。それが資料二でございます。この資料二に県民の思い、県知事の思いが書いてあります。今私が述べたように、本当に県外処分進むんだろうか、その思いでございます。
 十一月十三日のその翌週、十一月二十二日にも自民党の小林鷹之政調会長が福島県に移動政調会としてお越しになりまして、内堀知事に面談しました。私も同席しましたが、知事は開口一番、この県外の最終処分について、もっと具体的に、もっと迅速にということを口にされました。その後開かれた福島県での移動政調会についても同様でございまして、福島県自民党県連の政調会長からも同じことが要望されました。もちろん、復興再生土の利用は一歩前進し、これをどんどん広めていかなくてはなりません。それはもちろんのことでございますが、最終処分においてのもっと具体的なロードマップについて、県民が願っていることでございます。
 現在行っている県外再生利用は、本年七月に行った総理官邸前庭における二立方メートルと、九月に霞が関の中央官庁九庁舎において実施した七十九立方メートルにすぎません。ほんの僅かな量の再生利用ですら、実施まで十年間を要しているのが現状です。最終処分については、再生利用するものよりも放射能の濃度が高く、受入れには一層の困難が予想されます。
 ここで一例を申し上げます。資料五を御覧ください。
 環境省は、このような県内に中間貯蔵施設を建てたり県外に移転したりする地元住民との非常に濃密な折衝については、経産省や国土交通省よりは経験が少なく、不得手な分野なのではと心配をしております。この資料五が、平成二十七年から平成二十九年の表なんです。中間貯蔵施設に係る用地取得の推移です。
 平成二十三年が大震災が起きたときですから、その四年後です。このときに私が環境部会長に就任し、平成二十七年が自民党の環境部会長、平成二十八年が参議院の環境委員長を務めました。震災の翌年の平成二十四年から平成二十六年の二年間は少子化大臣をしておりましたので、それが終わってすぐ、環境部会長を自分で希望してなったんです。なぜなら、この少子化大臣を務めている間に福島県民の声が、今と同様に、環境省の行っている中間貯蔵施設における業務についての不満、心配、不安、この声が非常に高かったから私は環境部会長になりました。
 当時、平成二十三年の原発事故当時、政府は、三年後を目途に中間貯蔵施設を建てると言っていました。しかし、この表を見てください。三年後どころか四年後です。四年後に中間貯蔵施設が建ったどころか、用地取得は、下のオレンジ色を見てください、一ヘクタールしか用地を取得しておりません。六百ヘクタールのうちの一ですから、六百分の一、〇・一七%しか用地を買収していなかったんです。四年後ですよ。
 私が環境部会長になり、環境委員長と含めてこの二年間の間に、ほぼ九〇%の用地買収を成し遂げました。どうやってやったか。環境省が、環境省の官僚だけが、期せずして、意図せずして、強制的に避難をしている土地の持ち主のところに、避難所に行ったり仮設住宅に行ってピンポンって押しても、出てくるわけがないです。手紙を出して返ってこないんですと部会で説明しました。返ってくるわけありません。先祖代々の大切な土地を、そこに絶対帰ろうと思ってつらい避難生活をしている皆様が、その上に中間貯蔵施設を建てるなどということに同意をするわけがないんです。しかし、説明はそれだけです。それをずっと続けていって、一ヘクタールをずうっと何十年も続けていくんですか。
 そこで、私は、環境部会で福島県の宅建業界を呼びました。福島県の宅建業界が、避難している皆様の住みか、アパートの提供、苦労する中で避難している人たちの心情に一番寄り添った方々です。その方々と環境省との二人一組のペアで皆様の元を訪れて、本当につらい避難生活させてしまったね、申し訳ないね、何とかあそこをきれいにして戻れるようにするから。しかし、そのためには、廃炉作業進めるためにはどこかに中間貯蔵施設を置かなくてはならない、何とかこらえてくれ、みんなのために何とか同意してくれないか。それを福島県の宅建業界の、お一人お一人の不動産業者からお話をしてから環境省が環境省ですと名刺を出すと、そのやり方でやってきたんです。
 この表のとおり、中間貯蔵施設が進んできたことを……ヤジ今大事なことをお話ししていますが、これを見ると、今の福島県民の、中間貯蔵施設が三十年後に、二〇四五年に必ず県外搬出できるか、そのために環境省がしっかりと具体的な取組をしているのか、不安に思うのも無理はないと思います。
 それを大臣に質問したいと思いますが、この委員の表を見ると、女性の数が少ないですね。この女性の数は政府で増やすと決めていましたが、先ほどお示しした委員は全て男性です。そして、新しく今回つくられた検討会も、女性が十二人のうち一人しかいません。大臣が就任前の委員の選定ではございますが、これも含めて、大臣のお覚悟をお述べいただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
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石原宏高#6
○国務大臣(石原宏高君) 福島県に生じた除去土壌等の中間貯蔵開始後の三十年以内、二〇四五年三月までの県外最終処分の方針は、国としての約束であり、法律にも規定された国の責務であります。私も環境大臣として、その責務、一歩でも前に進むように全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
 そして、その県外最終処分の実現に向けては、やはりこの復興再生土、今、除去土壌のことを、ほかに使えるものを復興再生土、八千ベクレル以下のこの土壌のことを復興再生土と呼んでおりますけれども、その利用等による最終処分量の低減が鍵となります。しかし、まだ官邸や省庁九か所の花壇にしか使われていない状況です。そのために、再生利用の実証事業の見地等も踏まえて、これまで有識者検討会の議論も基に、本年三月に復興再生利用や埋立処分の基準等も策定をさせていただきました。
 また、今年八月には、閣僚会議で定められた当面五年程度のロードマップ等に基づいて、先ほどの官邸や霞が関への花壇の再生土の利用等を行ってきたわけでありますけれども、内堀知事からも、この今のロードマップは二〇三〇年までしかないのでその先が見えないというお話は十二分に伺っております。しっかりとその思いも受け止めていきたいと思いますけれども、今の段階では、引き続きこのロードマップに基づいて、復興再生土の利用の取組の拡大やロードマップに書いてある県外最終処分に向けた検討、国民の皆様への、何よりも私は国民の皆様に対するこの復興再生土の安全性の理解というのが一番大切だと思いますので、環境大臣として、それをしっかりと国民の皆様に理解を醸成できるように全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
 そして、この委員の女性の比率が低いというお話ですけれども、女性活躍、男女共同参画の推進は重要な課題だというふうに認識をしております。検討会の委員の選定においては、やはり検討事項に関する専門性というものもよく配慮をしなければならないので、今後とも適切な人選に努めてまいりたいというふうに考えます。
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森まさこ#7
○森まさこ君 今日は福島県民の皆様が多く傍聴していますので、大臣の覚悟が伝わったものと思います。
 次に、COPについて大臣から一言お伺いします。
 困難な情勢の中で、大臣が積極的、真摯に議論に参加し、国際社会における我が国のプレゼンスを高める結果につながったと思いますが、COPの成果について大臣からお述べくださいませ。
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石原宏高#8
○国務大臣(石原宏高君) 米国がパリ協定離脱を表明して世界的にエネルギーをめぐる不確実性が高まっている今こそ、揺らぐことなくパリ協定の一・五度目標の達成に向けた各国の連携について政治的な意思を確認することがCOP30の最重要目標と考えて、今回、私も交渉に臨みました。現地では、私自身、議長国主催の閣僚級交渉やグテーレス国連事務総長と先進国グループの意見交換の場などにも参加するとともに、EU、英国、オーストラリア等の閣僚級との二国間会談を通じて議論への貢献を行ったところであります。
 また、全体会合におけるステートメントでは、国際協力による確実な削減や国際ルール形成への貢献として、二国間クレジット制度の推進や、最良の科学に基づく削減取組を支援するためのIPCCの二〇二七年の総会を日本に誘致する、このことも発信をさせていただきました。また、これらを含む政策パッケージとして、ジャパン・パビリオンにおいて、日本の気候変動対策イニシアティブ二〇二五も発表させていただいたところであります。
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猪口邦子#9
○委員長(猪口邦子君) おまとめください。
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石原宏高#10
○国務大臣(石原宏高君) はい、済みません。
 今回精力的な交渉に参加して、最終的には、NDCの未提出国に対して可能な限り早期に提出することを促すといった温室効果ガス排出削減の取組の加速や、昨年合意された新規合同数値目標の文脈で、二〇三五までに適応資金を少なくとも三倍に増やす努力の呼びかけといった、途上国への資金支援の確実な実施などを内容とするグローバル・ムチラオ決定の採択を含むベレン・ポリティカル・パッケージの取りまとめにも貢献できたことは大きな成果だというふうに考えております。
 少し長くなりました。済みません。
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森まさこ#11
○森まさこ君 終わります。
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三上えり#12
○三上えり君 会派、立憲民主・社民・無所属の三上えりです。
 今日は、会派を代表して、大臣所信に対する質疑を行わせていただきます。
 石原環境大臣、御就任早々、COP30、お疲れさまでございました。今日は、御帰国されて参議院で最初の委員会質疑となります。どうぞよろしくお願いいたします。
 まず、環境省の一丁目一番地である水俣病についてです。
 私の母は熊本出身で、政治解決で救済されたこともあり、強い思いで被害者団体の皆様と活動を共にさせていただいております。
 大臣、水俣病の被害者の方々は、今なお救済から取り残されています。認定基準は古い医学モデルを前提にして、地域そして年代によってこれ救済の非常に大きな格差が生まれているんですね。ノーモア・ミナマタ第二次訴訟において、おととし大阪地裁では百二十八名全面勝訴、しかし翌年の熊本と新潟は一部の被害者が認められただけです。地裁は、現行の水俣病被害者救済制度では救えない被害者の存在を明らかに認めております。大臣御存じのとおりです。漏れている被害者の中で、千七百人以上が訴訟中で、潜在的な被害者、これ数万人いるとも言われているんですね。差別や偏見で手を挙げられない被害者も多くいらっしゃいます。被害者の皆さんは七十代から八十代、これから十年、また二十年裁判を続けていたら、もうこれ救済ができなくなってしまうのも明らかです。
 これを解決できるのは政治の力です。政治の決断で和解をする、手を挙げていない人々にも協議の場をつくる、これは大臣にしかできません。政治家として、全ての被害者を救済するという政治決断を行うお考えがあるのかどうかを伺います。
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石原宏高#13
○国務大臣(石原宏高君) 水俣病の補償、救済については、これまで公健法に基づいて約三千人の方々が補償を受けられていることに加え、平成七年、平成二十一年の二度にわたる政治解決により合計五万人以上の方々が救済対象になり、最終的かつ全面的な解決を目指してきたものというふうに承知をしております。
 環境省としては、最終解決の実現を目指し、公健法の丁寧な運用や、医療、福祉の充実、地域の再生、融和、振興などの取組を進めてきたところであると承知しており、こうした水俣病の問題の歴史と経緯を踏まえつつ、水俣病対策を前進させるために全力を尽くしてまいりたいというふうに思います。
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三上えり#14
○三上えり君 何とか一石を投じなければいけない現実です。今の御答弁では、どうしても現状維持にしか私には聞こえません。
 既に新たな科学的知見が多く示されています。感覚障害中心という古い認定基準というのは、もう限界があります。判例や国内研究でも、これ広範な症状を認める方向が今は主流です。一九七七年、これもう半世紀近く前の科学的知見に基づく認定基準を運用している、それはもう被害者の方もやっぱり言いたいことがたくさんおありになると思います。これは本当に異常な事態だと思います。半世紀前のものですから。
 最新の科学的知見を取り入れるべく検討を行って、認定基準を見直すべきではないかと強く訴えます。いかがでしょうか。
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石原宏高#15
○国務大臣(石原宏高君) これまでの最高裁判決において、現行の認定基準である昭和五十二年判断条件は否定されていないものと理解をしております。また、平成二十五年の最高裁判決で総合的検討の重要性が指摘されたことを踏まえ、総合的検討をどのように行うかを具体化した通知を平成二十六年に発出をしたところであります。
 このような経緯を踏まえて、水俣病の認定については、関係県市の認定審査会において、申請者お一人お一人につき、暴露、症状、それらの因果関係についての総合的な検討を丁寧に行っているところであり、環境省として昭和五十二年判断条件を見直すことについては考えてはおりません。
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三上えり#16
○三上えり君 改めて、速やかな認定基準の見直しを求めてまいります。
 また、狭い被害地域の線引きについても問題です。
 ノーモア・ミナマタ第二次訴訟では、水俣病被害者特措法のこれ対象地域外に居住する方々が、魚介類を多く食べたことを証明するなどして、救済の対象となったことが分かりました。これは、メチル水銀による汚染が不知火海や阿賀野川に広く拡大をして、被害が沿岸地域のみならず周辺の集落に及んでいたことを示しています。私の母もこれに値します。
 環境省は、令和八年度から健康調査を本格的に開始するとしています。これまで救済された方というのが、これ対象とされていないんですね。被害の矮小化につながりかねないということで、被害者団体や有識者からは、これ中止の要望が出されています。また、新潟水俣病の被害者団体からも、MRIなどによる調査ではなくて、被害者の意見を踏まえた調査を行う必要性が求められています。
 迅速に被害の実態を把握するために、これまで民間において集積した知見も活用しながら、全容解明に向けた調査を行っていくべきではないでしょうか。いかがでしょう。
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石原宏高#17
○国務大臣(石原宏高君) 水俣病被害者特措法に基づく健康調査については、その目的について、本年三月の有識者による検討会で、地域に居住した方々の水俣病に関する健康不安の解消に資するよう、地域におけるメチル水銀の影響を含む健康状態を評価するとされました。また、健康調査の手法については、問診と診察のみの手法では制度に限界があるとの指摘があり、脳磁計やMRI検査も併せて用いることなどの方向性が取りまとめられたと承知しております。
 これらを踏まえて、環境省として、調査の流れ等の実施可能性を確認するフィージビリティー調査を十月から開始しており、検討会において指摘された課題を検討することとしております。
 引き続き、様々な関係者からの御意見を伺いながら、調査に必要な検討、準備を進めてまいりたいというふうに考えております。
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三上えり#18
○三上えり君 改めて、これまで掛かってきた長い年月を確認させてください。
 水俣病の公式確認から来年で七十年を迎えようとしています。新潟は今年六十年がたちました。
 大臣は、熊本県で行われる水俣病犠牲者慰霊式には間違いなく出席するとされています。であれば、新潟水俣病の歴史と教訓を伝えるつどいですとか阿賀野川流域の視察、こちらの方は行っていただけますでしょうか。
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石原宏高#19
○国務大臣(石原宏高君) 御指摘の来年の新潟水俣病に関わる式典への出席については、そのときの状況や日程を踏まえて判断したいというふうに考えております。
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三上えり#20
○三上えり君 就任後のインタビューにおきまして大臣は、関係者の声に耳を傾けるとされています。被害者の皆さん、今何を求めていらっしゃると思われるでしょうか。
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石原宏高#21
○国務大臣(石原宏高君) 被害者の方々が今何を求めておられるかというのは、一概に申し上げるのは難しいのではないかと思います。ただ、地域において、引き続き、様々な立場の方がおられて、地域社会のきずなの修復を始め、様々な課題が残されているというふうに承知しております。
 環境省としては、地域における紛争を終結させ、安心して暮らしていける社会を実現することを目指して、現行法の丁寧な運用や、医療、福祉の充実、地域の再生、融和、振興などに全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。
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三上えり#22
○三上えり君 私も一月ほど前に超党派で新潟へ参りました。被害者の方から直接お話を聞きました。やはり直接お話を伺うということが一番の理解につながるかと思います。是非とも現地で皆様の声に耳を傾けていただくようお願いを申し上げます。これからも新しい御答弁がいただけるように質問を続けてまいります。よろしくお願いいたします。
 被害者の皆さんが求めているのは、水俣病問題の最終解決です。立憲民主党は、長きにわたって被害者の皆さんが救済されてこなかった責任、この責任を国、そして政治の責任と捉えて国が被害者救済を担うとともに、原因企業に負担を求める法案を、これは超党派で提出しております。何とかこの臨時国会で成立させたかったです。残念です。水俣病問題はもはや人道問題です。速やかな審議入りをお願い申し上げます。
 では続いて、連日報道されています熊の被害についてお伺いします。
 全国的に人身被害が急増し、今年は異常なほどの熊の行動が大変な社会問題になっています。熊の個体数が増え続けているのに、今年は、特に東北地方、熊の好物のドングリが大凶作になりました。森に食べるものがなければ耕作放棄地や農地、人里に出没してくるであろうことは、これもう予測ができたことであるかと思います。
 現在分かっている人身被害の状況を教えてください。
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堀上勝#23
○政府参考人(堀上勝君) お答えいたします。
 今年度の熊による人身被害者数は、十月末までの合計で百九十七名でありまして、本日時点までの死亡者数は十三名となっております。十月末までにおける過年度データと比較しますと、現在の統計方法を取り始めてから過去最多でありました令和五年度を上回っております。
 国民の安全、安心を脅かす深刻な事態となっていると承知しております。
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三上えり#24
○三上えり君 この数字というのは想定されていたものなんでしょうか。
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堀上勝#25
○政府参考人(堀上勝君) 先ほども御答弁しましたけど、令和五年度が過去最多と言われておりました。それから二年たっておりまして、ここまで多くなるということは当時はそこまでは想定をしておりませんでしたが、これまでの経過からすると、熊自体は増えておりますので、こういった傾向にあるということは考えた上でいろいろ準備をしてきたというところでございます。
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三上えり#26
○三上えり君 今御発言にあった増えているというような御認識はあったということなんですけれども、であれば、こんなに熊の個体数が増えているこの原因について、環境省はどのように推測をされているのでしょうか。現在の状況を教えてください。
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堀上勝#27
○政府参考人(堀上勝君) 熊の個体数につきましては、現在、各都道府県において、主に現地調査あるいは統計的手法を用いて推定をされております。北海道と本州以南の都道府県の多くの地域で増加傾向というところでございます。
 この個体数が増えている原因ですけれども、専門家によりますと、例えば、中山間地域において人間活動が低下し、耕作放棄地の拡大あるいは放任果樹の増加などによりまして、人の生活圏の周辺に熊の生息に適した環境ができてきていると、そういったことが指摘されているというふうに承知をしております。
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三上えり#28
○三上えり君 詳しく伺ってまいります。
 今年、鳥獣保護管理法が改正されました。私も何度か質問に立たせていただきました。緊急銃猟対象となる危険鳥獣に指定されている熊、イノシシのほか、いわゆる人の生命、身体、農林水産物、生活環境に被害を与える、あるいは与えるおそれのある野生動物を広く有害鳥獣と呼びます。危険鳥獣と有害鳥獣は違いまして、有害鳥獣は鹿や猿、タヌキ、アライグマといったものですよね。森の中では、熊だけではなくて、この有害鳥獣というのももう物すごい数で増えているんですね。熊と違ってほかの害獣はなかなか人を襲うことがないように思えるんですけれども、農作物被害などは甚大です。
 今月、広島市内で令和の百姓一揆という、農家の皆さんがデモ行進を行ったんですけれども、その中でも本当にこの鳥獣被害の切実な声を聞きました。
 熊以外の有害鳥獣については、特に鹿、そしてイノシシ、農作物の被害額が大きいというふうに聞いています。鹿とイノシシによる農作物の被害状況について教えてください。
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河村仁#29
○政府参考人(河村仁君) お答えいたします。
 鹿、イノシシによる全国の農作物の被害状況の推移でございますけれども、農林水産省で実施しております農作物被害状況調査によりますと、まず鹿でございますけれども、全国の被害額は、令和二年度が五十六億円、令和三年度が六十一億円、令和四年度が六十五億円、そして直近の令和五年度が七十億円と、主に北海道での被害増加等に伴いまして令和二年度以降増加しているという一方、イノシシの全国の被害額につきましては、令和二年度が四十六億円、令和三年度が三十九億円、令和四年度が三十六億円、そして直近の令和五年度が三十六億円と、近年減少傾向にございましたが、直近では横ばいとなっております。
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