財政金融委員会

2024-12-19 参議院 全202発言

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会議録情報#0
令和六年十二月十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三宅 伸吾君
    理 事
                白坂 亜紀君
                西田 昌司君
                船橋 利実君
                柴  愼一君
                杉  久武君
    委 員
                大家 敏志君
                櫻井  充君
                野上浩太郎君
                古川 俊治君
                牧野たかお君
                松山 政司君
                宮沢 洋一君
                勝部 賢志君
                熊谷 裕人君
                上田  勇君
                横山 信一君
                浅田  均君
                藤巻 健史君
                上田 清司君
                堂込麻紀子君
                小池  晃君
                大野 泰正君
                神谷 宗幣君
   国務大臣
       財務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(金融)
       )        加藤 勝信君
   副大臣
       内閣府副大臣   瀬戸 隆一君
       財務副大臣    横山 信一君
       農林水産副大臣  笹川 博義君
   大臣政務官
       内閣府大臣政務
       官        西野 太亮君
       厚生労働大臣政
       務官       吉田 真次君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村田 和彦君
   政府参考人
       金融庁総合政策
       局長       屋敷 利紀君
       金融庁総合政策
       局総括審議官   石田 晋也君
       金融庁企画市場
       局長       油布 志行君
       金融庁監督局長  伊藤  豊君
       デジタル庁審議
       官        井幡 晃三君
       総務省大臣官房
       審議官      新田 一郎君
       財務省主計局次
       長        中山 光輝君
       国税庁次長    小宮 敦史君
       文部科学省大臣
       官房審議官    日向 信和君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    岡本 利久君
       厚生労働省大臣
       官房審議官    尾田  進君
   参考人
       日本銀行政策委
       員会室審議役   上條 俊昭君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○財政及び金融等に関する調査
 (財政政策の評価に関する件)
 (災害対応税制に関する件)
 (金融機関の不祥事に関する件)
 (サステナビリティ情報の開示に関する件)
 (金融犯罪への対応に関する件)
 (賃金と物価の好循環に関する件)
 (政府債務残高と財政再建に関する件)
 (財政制度等審議会の建議に関する件)
 (デフレ脱却と成長型経済に関する件)
    ─────────────
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三宅伸吾#1
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、金融庁総合政策局長屋敷利紀君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三宅伸吾#2
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三宅伸吾#3
○委員長(三宅伸吾君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 財政及び金融等に関する調査のため、本日の委員会に日本銀行政策委員会室審議役上條俊昭君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三宅伸吾#4
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三宅伸吾#5
○委員長(三宅伸吾君) 財政及び金融等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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西
西田昌司#6
○西田昌司君 おはようございます。自民党の参議院議員の西田昌司でございます。
 では、早速質問に入らせていただきますが、まず一点目は、中空麻奈さんの発言についてなんです。
 この方は、BNPパリバ証券のグローバルマーケット総括本部副会長であり、経済財政諮問会議の民間議員も務めておられる方であります。この方が、二〇二四年十二月二日のブルームバーグのインタビューにおいて、日本の財政状況の悪化に対する危機感の欠如を指摘し、格付機関による日本国債の格下げ警告といった外部からの圧力が必要であるとの認識を示されました。
 中空氏は、現在の財政政策が人気取りの政策になっていると分析し、財政運営の緩みを招いていると述べています。また、江戸時代末期の黒船来航に例え、外部からの警鐘が必要であるという考えを示して、格付会社に格下げをすると言われたいぐらいだというような発言をしているわけであります。
 まず、この発言について、財務大臣、承知されていますか。
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加藤勝信#7
○国務大臣(加藤勝信君) 中空委員の御指摘の発言については、報道、まさに報道の今発言になりますが、承知をしております。
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西
西田昌司#8
○西田昌司君 それで、私は、この発言自体、つまり外部の格付機関が格下げをしてくれたらいいと、要するに、日本の国債というのは、もっとランクは下げて、もう誰も買ってくれないよというようなことをされたら、財政の方も、これ以上国債出したらいかぬという形で緊張感を持って財政再建に取り組むんじゃないかと、そういう趣旨なんですよね。
 これ、まさにそういう外国の格付機関を使って日本国内の経済が混乱するわけですよ。こんなことを経済財政諮問会議の委員が言うこと自体とんでもないと思いますが、財務大臣、いかが思われますか。
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加藤勝信#9
○国務大臣(加藤勝信君) それぞれの委員の方がどういう発言をされるか、中身については今承知していると申し上げましたけれども、まさに、審議会等々においてももとよりでありますけれども、自由な発言、これを制約することが政府がすることがないよう、財務省として今御指摘についてのコメントは差し控えたいと思います。
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西
西田昌司#10
○西田昌司君 民間議員が何を言うかというのは、それぞれの責任で発言される、それはそれで、形式としてはそのとおりですよ。しかし、間違っている内容を言われても困るわけなんですよ。
 そもそも、こういう要するに財政再建ばっかり言うのは、これ財務省の決まり文句なんですよ。私が言うところのいわゆるザイム真理教に侵された方々が省内にも、それから民間の方にもおられますから、まさにこの財務省に沿っての発言を言っているとしか思えません。
 この方が選ばれた、この審議会の委員に選ばれている、それ、誰の推薦で選ばれているんですか、財務省の推薦じゃないんですか。
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加藤勝信#11
○国務大臣(加藤勝信君) 中空氏については、令和三年十一月から経済財政諮問会議の民間議員を務めておられると承知をしております。
 諮問会議の民間議員については、内閣府設置法において、経済又は財政に関する政策について優れた識見を有する者のうちから内閣総理大臣が任命するとされており、財務省としてその人選についてコメントする立場にはございません。
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西
西田昌司#12
○西田昌司君 とにかく、一つは、この方の発言が私は承服できるような内容をお話しになっていないということだけは指摘しておきます。
 そして、これは間違っているということもちょっとこれから証明していきますが、そもそも中空氏は財政規律を重視し過ぎているわけですけれども、この今の、現在の財政政策が人気取り政策になっていると、そういう指摘もしているわけですよ、財政が悪くなるという以前に人気取り政策だと。
 これ、財務大臣として、この発言、そのまま放置しておいていいものでしょうか。
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加藤勝信#13
○国務大臣(加藤勝信君) 先ほど申し上げましたように、個々の委員の御発言についてコメントするのは差し控えたいと思いますが、政府の財政運営については、骨太方針にあるとおり、経済あっての財政、これが基本的な考え方であります。
 その下で、我が国が直面する危機から国民の命と暮らしを守るため、機動的な対応を行ってきたほか、賃上げ支援、成長力強化に向けた各種施策など、デフレ脱却に向けた取組を着実に進めるための施策を講じたところでございますので、お話のような人気取りというようなことではなくて、まさに必要がある施策を一つ一つ進めさせていただく中で、国民生活や経済を守り、発展させつつ、財政に対する市場の信認を確保し、将来世代への責任を果たすための財政運営、今後とも努めていきたいと考えています。
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西
西田昌司#14
○西田昌司君 中空氏がこういう発言されているのは、実は今回に限った話でもありません。我々の党の財政健全化本部とか検討本部等においても講師で来ていただきまして、まさに財政規律一辺倒の方なんですけれども、そういう方がおられるのも事実ですけれども、そういう考え方が実は財政の硬直化を生んできた、失われた三十年のつくり出した根本的な私は原因だと思っています。
 そこで、何で彼女がそういうことを言っているのかというと、要するにこういう考え方があったわけですね。
 財政構造改革法がこれ制定されまして、二〇〇一年からプライマリーバランスの黒字化が求められるようになりました。財政赤字の拡大による国の信用の低下、国債依存体質の是正及び国際的な圧力と国内の経済政策の必要性が絡み合った成果と言えますが、そもそもプライマリーバランスというのは、歳出から国債費を除いた部分の収支のことで、もしも税収などが歳出などを上回れば逆に黒字になり、下回れば赤字になるということで、つまり、国債の利払いなどを除いて日々の支出が賄えるかどうかということを示す指標であるわけなんですね。
 何でこれが黒字化だというふうに言われるようになってきたかというと、一九九〇年代、アジア通貨危機がありました。この影響下で海外の投資家は、日本の財政も健全なのかということになって、日本の負債がどんどん、国債が大きくなってきていると、それで、このままでは信用が低下するんじゃないか。そこで、国債の引下げが、一九九〇年代にムーディーズやS&Pなどが格付を引き下げた。そこで、これは日本の財政が持続不可能な状態とみなされたと。そこで、政府は財政再建を迫られることになったと言われているんですね。まさに、この海外、IMFの提言やそういう海外の格付機関、そういうところの圧力があったわけです。
 こういうことを考えてみると、まさに今のこの失われた三十年の一番最初のきっかけがこうした海外からの圧力によって緊縮財政を要望されてきているわけですけれども、PB黒字化の背景には今言いましたようなIMFやアメリカの要請があったと言われていますが、そういう事実はあったんでしょうか、大臣。
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加藤勝信#15
○国務大臣(加藤勝信君) まず、今委員御指摘がありました財政構造改革法、これ平成九年でありますが、その法律においては、財政構造改革を推進し、安心で豊かな福祉社会及び健全で活力のある経済の実現などの課題に十分対応できる財政構造を実現する必要があるとの認識の下、国、地方の財政赤字対GDP比を三%以内とすること、国の一般会計の赤字国債を脱却することなどの規定が求められ、盛り込まれたところであります。
 法案策定に至る議論の中で、国の一般会計のプライマリーバランス黒字化の必要性についても議論がなされたものと承知をしております。そして、その後、プライマリーバランス黒字化を財政健全化目標と定めたわけでありますが、これは、平成十三年に閣議決定された今後の経済財政運営及び経済社会の構造改革に関する基本方針、いわゆる骨太方針において、財政を通じた受益と負担のアンバランスが拡大し、もはや持続可能な状態ではないとされた中で、本格的財政再建に取り組む必要がある等といった当時の背景を踏まえ、政府として自ら決定したものと承知をしております。
 したがって、政府として自ら議論を行い、財政構造改革法案として決定したものと承知をしており、御指摘のように、IMFやアメリカの要請を受けて決定をしたというわけではないというふうに認識をしています。
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西
西田昌司#16
○西田昌司君 自らやったということですけれども、それは当然そうであるべきなんですけれども、間違いなく、当時のIMFや格付機関などがそういうことを要請していたということは間違いない事実だと、これも思います。
 しかし、そもそも私が申し上げたいのは、通貨発行権を持つ日本のような国で、しかもですよ、世界一の純債権国家なんですよ、日本は。このような国で、はっきり言いまして、日本がデフォルトする、国債のデフォルト、支払不能になるなんてことはそもそもない話じゃないですか。
 そこのところの事実関係、大臣からお伺いしたい。
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加藤勝信#17
○国務大臣(加藤勝信君) 日本の財政、これまで家計の金融資産、経常収支の黒字などを背景に大量の国債発行を行ってまいりましたが、国内で低金利かつ安定的に消化されてきたところであります。
 では、今後ともこれまでと同様の環境が継続するのかということでありますけれども、一たび財政の持続可能性への信頼が損なわれることとなれば、金利の上昇等を通じ利払い費が大きく増加するおそれがあること、利払い費などの増加で財政の硬直化が進み、将来世代の政策の自由度が抑制されること、さらに、自国建て通貨の、自国通貨建ての国債であっても、通貨の信認を失えば、例えば急激なインフレなど国民生活が損なわれる事態が起こりかねないことなど、国民生活に重大な影響が及ぶこともあり得ると考えております。
 したがって、引き続き、市場や国際社会における中長期的な財政の持続可能性への信頼性が、への信認が失われることのないよう、経済あっての財政との考え方の下で力強く経済再生を進めていく、その中で財政健全化も実現するとの経済再生と財政健全化の両立、これを図っていきたいと考えています。
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西
西田昌司#18
○西田昌司君 いつもそういう答弁されるんですよね。されるんですが、要するに、通貨の信認が失われてしまった場合、これ大変だと。
 通貨の信認が失われるというのはどういう意味ですか。具体的にはどういう状態を指しているんですか。
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加藤勝信#19
○国務大臣(加藤勝信君) 今申し上げましたように、金利の上昇等を通じて利払い、まさに利払い費が大きく増加するおそれがある等々、そういった事態というふうに認識をしています。
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西
西田昌司#20
○西田昌司君 それで、日本が今そういう事態に直面しているかといえば、全く直面していないわけですね。
 私が加藤大臣に言いたいのは、通貨の信認が失われる状況というのはもっと具体的にこういう状況なんですよ。要するに、国内において円を代金決済の支払手段にしないということです。円で支払をしてもこれは受け取ってくれない、そういう事態が通貨の信認がなくなっているわけですよ、これは。そういう事態が日本の中で存在しましたか、一度でも。
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加藤勝信#21
○国務大臣(加藤勝信君) まさに急激なインフレということなんだろうと思います。戦後、そういった時代もあったというふうに承知をしておりますし、また、そうした急激なインフレなどの事態になりますと国民生活が損なわれるということ、こういったことにもつながるというふうに考えています。
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西
西田昌司#22
○西田昌司君 ここが、皆さん方が、要するに通貨の信認が失われた急激なインフレ、つまり通貨価値が下がったということで、これ言われるんですよ。しかし、これも事実でないと私は思っています。
 と言いますのは、あのとき、何でそれだけのインフレになったのかと。それは、財務省の説明では、戦争中にたくさんの国債を出したと、で、その国債をたくさん出したために、最後、戦後になってですよ、通貨がたくさん出回り過ぎて、そしてその結果、このように通貨の価値が落ちてしまったんだと、ああいう大変なインフレになったと、こう言っているんですけれどもね。
 ところが、現実問題、通貨を刷っているのは戦時中です。戦時中にはインフレになっていないです、そういう大きな。何でなっていなかったかというと、それは、欲しがりません勝つまではですよ、使わせなかったんですよ。統制経済がいい悪いじゃなくて、現実としてその通貨を使わせなかったわけですね。そしてその結果、戦時中は割と平穏な経済状態だったんですよ、物不足ではありましたけどね。物不足だから逆に、買ったらいけないということにしたわけですね。戦争遂行のために全供給を使ったと。
 ところが、戦争が終わってから後、これはもう、工場という工場はもう全部焼かれてしまいましたよ。ですから、供給力不足、圧倒的供給力不足になっているときに、通貨が、欲しがりません勝つまでが終わってしまうと、それは完全な物不足と需要拡大で大変なインフレになったと考えるのが私は筋だと思いますが、いかがですか。
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加藤勝信#23
○国務大臣(加藤勝信君) もちろん、物価は需給の関係で決まるというのは委員御指摘のとおりだというふうに思います。
 ただ、そのときに、今御指摘のあったように、その戦時中の発行額というんでしょうかね、通貨の発行、それがどの程度だったかというところ必ずしも私は承知しておりませんけれども、それが課題であったとするならば、その現象が、まさに本来の経済活動が行われたときの需給アンバランスの中に更にそれが加わって、いわゆる急激なインフレが起きた、こういう見方もできるんではないかと思います。
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西
西田昌司#24
○西田昌司君 いずれにしましても、ここの問題は、本当は財務省がもう少ししっかりここの整理をしておくべきなんですよ。
 つまり、戦時中にですね、戦時中に、防衛費、国防費を調達するためにたくさんの戦時国債を刷ったというのは事実です。それが、その国債発行したことが戦後のインフレになっているのか、そうじゃなくて、供給力を破壊されたためになっているのか、そことは全然違うわけですよ。そこが整理されないまま、国債発行すれば、これ大変なインフレになるんだと、その一番の証左がこれなんだということをずうっと財務省は言ってきているわけです。その結果、その結果ですね、そういうことにならないように、先ほど言ったようなプライマリーバランス理論が出てきたりするわけですね。
 それともう一つ、この理論を裏付けるもう一つ大事な仕組みというのが財政法なんですよ。昭和二十二年の三月に財政法が作られて、こうした、要するに、インフレだったと、インフレの原因は国債発行したからだと、だからその国債発行を基本的にさせないと、建設国債以外は政策的な経費で国債発行を禁止した。これ、昭和二十二年の三月にやっているんですよ。このインフレを抑えるためだと言ってやっているんですけれどもね。これは、私は、GHQがそういう説明をしていましたし、GHQによって支配されていた大蔵省もそういう説明をしていますけれども、現実はそうではなくて、もう片っ方、一番大きな理由があって、要するに財政自主権を取り上げるということなんですよ。
 戦時中は、いかなることにも対応できるように国債幾らでも出せたわけです。それを徹底的に出せないようにする。出さないのは何のためかというと、具体的に言うと、要するに軍事予算を絶対作らせないという意味なんですよ。その前の年に憲法ができ上がりました。憲法でこのいわゆる陸海空軍はこれを保持しないと、はっきりこの戦争放棄を言っているわけですけれどもね。それでも、プラスアルファとして、この財政法を作ることによって、当然のことながら軍事予算も作れないよということで縛っているというのが、私はあの当時の現実だと思います。それがGHQの占領方針であって、実はこのことは、日本共産党のホームページにもそういうことは書いてありましてね、軍事予算をこれ出させないためにやっているんだよと。まさにこれが裏の理由だと思うんですね。
 こういう見解について、財務大臣どう思われますか。
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加藤勝信#25
○国務大臣(加藤勝信君) 財政法は昭和二十二年に制定をされたわけであります。だから、あくまでも日本政府の立案により素案を作成し、国会での審議を得て成立したものであります。財政法第四条第一項において、国の歳出は租税等などをもって賄うといういわゆる非募債主義を定めていますが、この趣旨は、国会の法案審議においては、公債をむやみに出して国の債務を膨大ならしめ、そうして財政全体の基礎を危うくするということがないように国債発行を限定したものとされているところでありまして、財政法が御指摘のように日本の財政自主権を制限するために制定されたというものではないと考えております。
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西
西田昌司#26
○西田昌司君 自民党は長年そういうことを言ってきているんですよ。だから、そこが私は自民党の一番の問題だと思いますよ。
 要するに、安倍総理亡くなりましたけれども、戦後レジームからの脱却ということを安倍さんがよくおっしゃいました。その一つの象徴が憲法ですよ。憲法、占領中に作られたこの憲法を何とか自主憲法として変えていくんだという話があります。それと同時に、同じ時期にこの財政法が作られているんですよ。当然のことながら、占領目的に合わせてこの財政法が作られているわけで、その占領目的は何かというと、日本の非軍事化、それと無能力化、そのための財政自主権を取り上げるということですよ。そして、それが現実問題、日本の現代の失われた三十年の一番のもとになっているというのが私の意見なんですよ。
 確かに、昭和の、戦後の昭和の時代は、とはいうものの、この法律があるというものの、ずっと経済成長をしてきました。してきたけれども、その背景にあったのは、民間企業が国に代わってたくさんの投資をした。つまり、民間の負債がどんどん増えていたからなんですね。ですから、国債をたくさん発行しなくても、政府の方は民間の投資のおかげで経済が大きくなるから税収が増えてきたわけです。
 ところが、昭和になってから、その民間がどんどん貸してお金を投資する仕組みが滞ってしまった。その原因の一番が、一つはバブルの崩壊なんですけれども、バブルの崩壊だけではとどまらずに、そのバブルが崩壊したときにバーゼル規制が変えられました。要するに、この資本に対する貸付額の割合が半分に事実上されてしまう仕組みを条約で受け入れざるを得なくなったんですね。ですから、今まで銀行がお金をどんどんどんどん貸していったと、負債がどんどん増えていたのが、負債をどんどん小さくしているわけですよ。そうすると、これは世間に回っているこのお金の量が減るのは当然です。ですから、そのときには、当然のことながら、民間が減らしているんだから政府の方がたくさんの投資をしなくちゃならなかったわけです。
 ところが、その投資も最初はしましたよ。最初は景気対策でしようとしたけれども、途中で、要するに、民間がお金を、負債を減らしているときに、何で政府だけ借金をどんどん増やすんだと、おかしいという議論になり、それから、一般会計だけじゃなくて、特別会計の方では、一般会計は減らしていったけど、特別会計ではまだどんどん使っておると。母屋はお茶漬けで、離れですき焼き食っとるというような、そういう例え話が国民に受けて、極端にどんどんどんどん政府の支出、その財源となる国債発行を抑えたんですよ。抑えたら今度、結局経済が小さくなりますから税収が増えない。増えないから、結局はその分の税収不足を赤字国債という、投資目的じゃなくて予算を組むためにそういう赤字国債を出さざるを得なくなったと。そして、出さざるを得ないんだけれども、これは財政法で出したらあかんことになっていますからね、ですから、特例公債法というのを作って、その分をやっていたと。一年限りでやっていたのが、これは毎年毎年続きますから、これはもう今、五年という年月でなっています。
 こういうことを考えてみましても、私は、この財政法の考えが何でできたかというのは、今のこの昭和の戦後の歴史を見てみても、明らかに日本の国力を奪い取るためのこの仕組みになってしまっていると。たまたま今特例公債法が五年間生きていますから、今自由に使えますよ。しかし、これ過ぎたら終わってしまいますからね。
 だから、今言ったように、この財政法にまつわる、この昭和から平成にかけて大変な失われた二十年、三十年になったのは、そこから来ていると私は考えているんですけれども、財務大臣、いかがですか。
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加藤勝信#27
○国務大臣(加藤勝信君) 一つは、今委員御指摘のように、バブルの崩壊、このダメージというんでしょうか、これが非常に大きかったというふうに思います。それから、委員御指摘のように、ずうっとお話を聞いていて、やっぱり、民間、特に経済、企業主体、これは、本来は貯蓄するためにあるわけではなくて、投資主体でなければならないものが日本の場合にはずうっとプラスに転じてしまっていた。その背景が一つ、バブル崩壊に伴う資産と負債のバランスが大きくずれてきたことが、私は背景にあるんではないかなと認識をしています。
 そういったときにおいて、あるいは、これまでも災害があったり、それからコロナがあったり、こういった必要なときには国が出ていってまさに国民の命と暮らしを守る、そうしたことを行ってきたというふうに認識をしておりますし、またさらに、今申し上げたような、成長力を強化していくため、いわゆる民間企業の投資を更に促していく、あるいは賃上げを支援をしていく、それは今でいうデフレ脱却に向けた取組ということでありますが、こうしたことも進めてきて、そして今の財政事情、状況になってきているというふうに認識をしておりますので、緊縮財政が今を生んだというよりは、ある意味では、そうした対応の中で財政がこういった状態になってきたというふうに認識をしているところであります。
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西
西田昌司#28
○西田昌司君 もう少し踏み込んで考えていただきたいんですね。
 だから、民間が投資をしなくなった、その仕組みを、バーゼル条約とバブルの崩壊等あるのも事実です。それは共通の認識だと思いますね。しかし、本来だったら、そのときに積極財政をすればよかったんですよ、積極財政を。ところが、そのときに我々がやっていたのはPB黒字化なんですよ。PB黒字化目標というのを立てて、基本的に緊縮型の財政しかやらなかったんですよ。
 このPB黒字化というのは、立てたんですが、今まで一度も実現できなかったんじゃないですか。
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加藤勝信#29
○国務大臣(加藤勝信君) 国、地方で見たプライマリーバランス黒字化の目標については、政府として、平成十三年にその目標を初めて掲げ、平成十四年以降は目標達成時期についても定めて、それに向けて努力をしてまいりましたが、先ほど申し上げた、自然災害などの対応あるいは世界的な金融危機などなど、機動的な対策をしていく中で達成時期の延期が図られて、結果として、国、地方のプライマリーバランスは赤字で推移をしているところであります。
 実際、国、地方のプライマリーバランス対GDP比を見ると、さはさりながら、ある時期、だんだんだんだん解消していく、そして、もう少しだなと思うところで、例えばリーマン・ショックが起きる、あるいは先般のコロナが起きて、また赤字がどんと落ち、また改善が進むと、こういうような動きをこの間はしてきたということではあります。
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