財務金融委員会

2025-05-28 衆議院 全188発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十八日(水曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 井林 辰憲君
   理事 大野敬太郎君 理事 国光あやの君
   理事 小林 鷹之君 理事 阿久津幸彦君
   理事 稲富 修二君 理事 櫻井  周君
   理事 長谷川嘉一君 理事 斎藤アレックス君
   理事 田中  健君
      東  国幹君    石田 真敏君
      伊藤 達也君    上田 英俊君
      小寺 裕雄君    田中 和徳君
      土田  慎君    中西 健治君
      根本 幸典君    福原 淳嗣君
      古川 禎久君    牧島かれん君
      松本 剛明君    岡田  悟君
      海江田万里君    川内 博史君
      川原田英世君    小山 千帆君
      階   猛君    末松 義規君
      辻  英之君    原口 一博君
      水沼 秀幸君    三角 創太君
      矢崎堅太郎君    萩原  佳君
      村上 智信君    岸田 光広君
      中川 宏昌君    平林  晃君
      山口 良治君    高井 崇志君
      田村 智子君
    …………………………………
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       加藤 勝信君
   内閣府副大臣       瀬戸 隆一君
   総務副大臣        阿達 雅志君
   財務副大臣        斎藤 洋明君
   内閣府大臣政務官     西野 太亮君
   財務大臣政務官      東  国幹君
   財務大臣政務官      土田  慎君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 大濱 健志君
   政府参考人
   (警察庁生活安全局長)  檜垣 重臣君
   政府参考人
   (金融庁総合政策局長)  屋敷 利紀君
   政府参考人
   (金融庁企画市場局長)  油布 志行君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    伊藤  豊君
   政府参考人
   (総務省自治行政局選挙部長)           笠置 隆範君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   吉野維一郎君
   政府参考人
   (経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官)         江澤 正名君
   参考人
   (日本銀行総裁)     植田 和男君
   財務金融委員会専門員   二階堂 豊君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月二十八日
 辞任         補欠選任
  長島 昭久君     小寺 裕雄君
  江田 憲司君     小山 千帆君
  櫻井  周君     川原田英世君
  階   猛君     辻  英之君
  山口 良治君     平林  晃君
同日
 辞任         補欠選任
  小寺 裕雄君     長島 昭久君
  川原田英世君     櫻井  周君
  小山 千帆君     江田 憲司君
  辻  英之君     階   猛君
  平林  晃君     山口 良治君
同日
 理事櫻井周君同日理事辞任につき、その補欠として長谷川嘉一君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
五月二十二日
 消費税率五%以下への引下げとインボイス制度の廃止に関する請願(山崎誠君紹介)(第一二二七号)
 同(浅野哲君紹介)(第一二五二号)
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(新垣邦男君紹介)(第一二六九号)
 同(大河原まさこ君紹介)(第一二八八号)
 同(藤原規眞君紹介)(第一三七一号)
同月二十八日
 所得税法第五十六条の廃止に関する請願(鎌田さゆり君紹介)(第一四二三号)
 同(赤嶺政賢君紹介)(第一五四五号)
 同(志位和夫君紹介)(第一五四六号)
 同(塩川鉄也君紹介)(第一五四七号)
 同(辰巳孝太郎君紹介)(第一五四八号)
 同(田村貴昭君紹介)(第一五四九号)
 同(田村智子君紹介)(第一五五〇号)
 同(堀川あきこ君紹介)(第一五五一号)
 同(本村伸子君紹介)(第一五五二号)
 消費税率五%以下への引下げとインボイス制度の廃止に関する請願(堀川あきこ君紹介)(第一四七二号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の辞任及び補欠選任
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 資金決済に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第三九号)
     ――――◇―――――
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井林辰憲#1
○井林委員長 これより会議を開きます。
 この際、理事辞任の件についてお諮りいたします。
 理事櫻井周君から、理事辞任の申出があります。これを許可するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井林辰憲#2
○井林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
 次に、理事補欠選任の件についてお諮りいたします。
 ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により、委員長において指名するに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井林辰憲#3
○井林委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に長谷川嘉一君を指名いたします。
     ――――◇―――――
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井林辰憲#4
○井林委員長 内閣提出、資金決済に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁植田和男君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として警察庁長官官房審議官大濱健志君、生活安全局長檜垣重臣君、金融庁総合政策局長屋敷利紀君、企画市場局長油布志行君、監督局長伊藤豊君、総務省自治行政局選挙部長笠置隆範君、財務省主計局次長吉野維一郎君、経済産業省商務情報政策局商務・サービス政策統括調整官江澤正名君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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井林辰憲#5
○井林委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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井林辰憲#6
○井林委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。櫻井周君。
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櫻井周#7
○櫻井委員 立憲民主党の櫻井周です。
 本日も質問の機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 本日は、資金決済法の改正ということでございますが、その前に、先週、G7の財務大臣・中央銀行総裁会議がございました。財務大臣とそれから日銀総裁が出席されたというふうに承知をしておりますので、まずこちらについて二点ばかり聞かせていただきます。
 資料一にお配りしておりますのは、G7財務大臣・中央銀行総裁声明ということでございます。これの一ページ目の三ポツのところ、声明には、国際機関は、我々の前回の会合において、貿易政策と経済政策の不確実性が高く、世界の成長の重荷になっていると指摘した、我々は経済政策の不確実性はピーク時から低下したことを認識というふうに書いてございます。
 大臣にお尋ねをいたします。貿易政策と経済政策の不確実性が高い原因は何だったという御指摘だったんでしょうか。また、経済政策の不確実性はピーク時から低下ということですが、何をもって低下したと判断されたんでしょうか。御説明をお願いいたします。
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加藤勝信#8
○加藤国務大臣 まずは、先般のG7の会合出席に当たりましては、いろいろ御高配いただきましたことに改めて感謝申し上げたいと思います。
 その上で、今般のG7の財務大臣・中央銀行総裁会合の共同声明における記述に関する御質問でありますが、貿易政策と経済政策の不確実性に関する記述については、前回、四月のG7会合にも参加した国際機関であるIMFが当時公表した世界経済見通しをベースに記述をされております。
 そこにおいては、米国の関税措置とそれに対抗措置を取る国が現れていることを指摘しつつ、大きな政策の転換が世界経済の不確実性を生み出しているとの趣旨の指摘をされ、具体的には、世界経済全体において、今年の一月に比べて、例えば今年については〇・五%のマイナスとなっている等々の見通しを示しているところでございます。
 さらに、経済政策の不確実性はピーク時から低下したとの認識についてでありますが、これに関しては、米中あるいは米英など、一連の関税措置に係る交渉の一部で進展が見られていること、これを踏まえたものと理解をしております。
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櫻井周#9
○櫻井委員 確かに、アメリカと中国の関税については、一一五%、大幅引下げということなんですが、引き下げたとてまだ三〇%とか高い関税が残っているわけで、果たしてこれで不確実性が低下をしたのかというのは、ちょっとなかなか判断しづらいところだというふうに思います。
 実際、このG7の財務大臣・中央銀行総裁会合が終わった後、トランプ大統領は、EUからの輸入品に対しては六月一日から五〇%の関税を課すというようなことを発信されたり、でも、それはその後に、五月二十六日には、七月九日まで延期すると発信してみたりというようなことで、不確実性はまだまだ高いままではないのかなというふうに考えます。
 また、今回のこの声明の中にはアメリカの関税措置への直接の言及はなかった、こういう評価が報道機関の間でもなされているかと思います。
 過去にこの手の共同声明とかこういったところでどういうふうに書かれているのか振り返ってみますと、例えば、二〇二四年十一月、去年のAPEC首脳宣言、マチュピチュ宣言においては、自由で、開かれた、公正で、無差別で、透明性があり、包括的かつ予見可能な貿易・投資環境を実現する重要性を認識し、その実現のために引き続き取り組むというような記述がございました。また、もう少し遡って二〇二二年五月の日米首脳共同声明では、自由で公正な経済ルールに基づく多角的な貿易体制の重要性を認識、こういうふうにもございます。
 ちょっと大臣に重ねて質問申し上げますが、今回はこれらの趣旨の文言は入っておりません。今回のG7では、自由で開かれた貿易の重要性は共通認識には至らなかった、こういう理解でよろしいでしょうか。
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加藤勝信#10
○加藤国務大臣 それぞれの、各国から米国の関税措置等についても議論がなされたというところでございます。詳細はちょっと省かせていただきますが。
 その上で、そうした議論も踏まえながら、我々の中で、現時点の、不確実性が高まる中で、今、一時的にはピークからは、さっき言った低下したというのは、ピーク時からは低下しているという状況でありますけれども、ないというわけではありませんので、そうした状況を踏まえて、どういう対応をしていくべきなのか、これについての共通認識をお示しをしたということでございまして、今の、自由で開かれた云々かんぬんということについて、改めてそこには言及はしていないところでありますけれども、日本としては、それを前提に取り組んでいかなきゃいけないというふうに考えています。
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櫻井周#11
○櫻井委員 日本銀行の総裁にも来ていただいておりますので、同じ点について質問させていただきます。
 二〇二五年五月二日、今月、日銀の展望レポートを公表されております。これは毎年四月とかに出されているので、今年の場合は五月二日にずれ込んだということでございますが、これの五ページには、関税を含む政策の不確実性の高まりが大きな影響を及ぼすという記載がございます。また、七ページ目には、世界経済の先行きをめぐる不確実性は高くという記載もございます。さらに、本日、資料二につけております八ページのところ、ここには、各国の通商政策等の今後の展開やその影響をめぐる不確実性が極めて高い状況にあると。極めて高いと、いつも慎重な物言いをされる日本銀行にしては極めて強い表現をされているわけなんですが、こういった記載があるわけでございます。
 それから、資料三につけております、これはアメリカのFRBの五月七日のFOMC、フェデラル・オープン・マーケット・コミッティーの後のプレスリリースでございますが、この中で、真ん中ちょっと上ぐらいですかね、アンサーテンティー・アバウト・ジ・エコノミック・アウトルック・ハズ・インクリースト・ファーザーという記載もございます。
 日銀総裁もそれからFRBのパウエル議長もこういう認識をお持ちなんだと思いますが、総裁にお尋ねをいたします。世界経済の先行きの不確実性は極めて高い状況にあるというふうに記載されているんですが、極めて高い状況にあるのか、それとも低下したと、この声明にあるとおりなのか、どっちなんでしょうか。
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植田和男#12
○植田参考人 お答えいたします。
 私ども、五月初めに、今話がありました展望レポートを公表いたしましたし、その後すぐ、これも御指摘がありましたFEDのレポートも出ております。
 たしか、私の認識では、その後、米中間で関税の交渉が進み、相互に関税を引き下げるということが合意されたということであったかと思います。そこは前向きな動きではあるわけですが、御指摘の最初のG7の声明は、その点を踏まえたものと認識しております。
 ただ一方で、日米間を含めまして多くの通商交渉はまだ現在進行中でありまして、その先行きがどういう姿になるかという点に関しましては、引き続き不確実性は高いというふうに考えております。さらに、関税がどこかの水準に落ち着いたといたしましても、それが世界経済、日本経済にどういう影響を及ぼすかという点については、様々な不確実性が依然として残っているというふうに思っております。
 私どもとしては、今後のデータや情報を丁寧に確認してまいりたいと思っております。
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櫻井周#13
○櫻井委員 続きまして、資料四につけております、これは先ほどの声明の三ページ目になります。こちらには、高水準の公的債務及び高まる財政圧力という環境、それから、財政的に健全な方法で成長を促進する政策を追求するための最適な方法について議論し、知見を共有というふうにございます。
 財務大臣にお尋ねをいたします。これは、どのような知見を共有されたんでしょうか。
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加藤勝信#14
○加藤国務大臣 今御指摘の記述は、G7会合の成長戦略について議論をしたセッションがございまして、それをベースにしているものと理解しております。
 私の方からは、G7各国は、現在、財政余力が限られる中にあって、人口動態の変化や技術革新、厳しさを増す安全保障環境への対応や経済の生産性向上を目指して、投資や構造改革を推進していく必要に直面をしていること、こうした状況において、我々の取組を、得られた成果や教訓と併せて互いに共有することは重要であるということを強調し、日本の取組としては、少子高齢化に伴う労働供給制約に対応すべく三位一体の労働市場改革に取り組んでいること、また、生産性の持続的向上や新たな価値、サービスの創出に向けて、官民を挙げたデジタル化や省力化投資を推進していくことなどを紹介をいたしました。
 他国の発言について具体的に言及することは差し控えますが、各国からも自国の成長戦略の紹介があり、その結果として、そこにまとめられておりますように、構造改革が強固で持続可能な経済成長の基礎づくりに貢献する等、三つの点が記載されていると思いますが、それらについて合意をしたところでございます。
 今回、そういった意味で知見を共有し、また、それぞれ具体的な意見交換ができたということは非常に有意義だったと私は認識をしております。
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櫻井周#15
○櫻井委員 一般的に言われているところとして、例えば、防衛費、NATOについては五%とかいうようなことが言われておりますし、アメリカでは大規模な減税が検討されているということでございますし、我が国においても防衛費は増加するとかいろいろな形で歳出圧力はかかっているのではないのかということで、財政の先行きについてはいろいろ懸念を持つ見方もあるんだろうと思います。
 資料五をつけております。こちらは、日本、それからアメリカ、ヨーロッパ、特にヨーロッパはイギリスとドイツを挙げておりますけれども、三十年物の超長期の国債の利回りが上昇してきているというところを示しているグラフでございます。
 本来であれば、アメリカもヨーロッパも、どちらかというと利下げ局面ということで、これから金利が、短期の金利が下がれば、それが長期、さらには超長期にも多少なりとも影響して、下がる傾向にあるのかなと思いきや、実際はそうではない方向に進んできているというところなんです。
 大臣にちょっと重ねてお尋ねをいたしますが、日本やアメリカ、ヨーロッパで超長期の金利が上昇しているということは、財政的に健全な方法で成長を促進する政策を追求するための最適な方法について金融市場は知見を共有していないということの表れではないんでしょうか。すなわち、金融市場は各国の財政の健全性に疑問を持っていると考えますけれども、大臣はどのようにお考えですか。
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加藤勝信#16
○加藤国務大臣 市場が知見を共有するというのは、ちょっと、主体が違いますので、我々は政府でありますし、市場というのはいろいろな方がおられますので、なかなかそういった言い方は難しいんだろうと思っています。
 各国の金利の上昇、また我が国も含めて、その状況について政府としてのコメントは控えさせていただいておりますが、現下の、例えば我が国の足下について言えば、それぞれの投資家自体の動向、あるいは今おっしゃった財政に対する見方等が影響しているのではないかという市場の見方があることは十分承知をしているところでございますので、我々としては、そうした市場の動向もしっかり見極めながら、そして、先ほどありましたように、様々な財政圧力という、こうした環境の中で、ここに書いてあるんですが、長期的な成長可能性を上げることが、財政の持続可能性へのリスクを管理し、賃金及び生活水準を向上させるために重要であるというふうに同意をしていると。まさにそうした方向、我が国においては、経済あっての財政、こういった形でしっかり取り組んでいくことが必要だというふうに考えております。
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櫻井周#17
○櫻井委員 日本銀行の総裁にもお伺いします。
 この超長期の金利の上昇についてなんですが、総裁は経済学者として大学でも教鞭を執られていたということでございますが、その頃から、長期金利については市場に委ねるべきというようなお考えを示されていたと承知をしております。実際、黒田総裁時代に日本銀行が進めていたイールドカーブコントロールも、植田総裁就任後にはほどなくして終了ということになったわけなんです。
 長らく、黒田総裁時代のまさにイールドカーブコントロールで、異次元の金融緩和の時代には、金利がほぼない時代だったから、余り金利のことを考えなくてよかったのかもしれませんけれども、資金調達コスト、このことを余り意識する必要はなかったのかもしれませんが、最近ではそうでもない状況になってきている。さらに、マーケットの方も、それをちゃんと反映したような長期金利、さらには超長期の金利になってきているというふうに思います。
 金融市場が各国の財政の健全性に疑問を持っているというふうにも考えられるわけですが、日本銀行総裁としては、この超長期の金利の動きについてどのように分析をされているのかということと、それから、超長期の金利上昇が経済に与える影響をどのように分析されているのか、お答えをお願いいたします。
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植田和男#18
○植田参考人 まず、金利動向でございますが、短期の金利の動きについては具体的なコメントを差し控えさせていただきたいと思います。
 ただし、市場参加者からは、最近の超長期金利の上昇については、その前の既存のポジションの巻き戻しや、あるいは、一部投資家については規制対応が一巡したことによる投資需要の減退等が影響しているという声も指摘されているところでございまして、私どもとしても注意して見ていきたいとは思っております。
 その上で、超長期金利の上昇の経済への影響の部分でございますが、私ども、しばらく前に、金利の動きと経済の動きとの対応関係について分析したことがございます。それをまとめますと、金利変動の経済活動に及ぼす影響は、超長期金利よりも短期から中期の金利の変動の影響の方が大きいということが示されております。理由としては、企業、家計の資金調達に占める短期や中期の借入れのウェートが大きいということを反映しているものだというふうに考えております。
 ただ、超長期金利が大きく変動した場合に、その影響が長期あるいはさらには短中期の金利に及ぶという可能性もある点には留意しつつ、今後の市場動向あるいは経済への影響について注意深く見てまいりたいと思っております。
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櫻井周#19
○櫻井委員 G7の声明についての質問はこれで終わりにさせていただきますので、総裁はここで御退室いただいて結構でございます。本日はありがとうございました。
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井林辰憲#20
○井林委員長 植田総裁は御退席ください。
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櫻井周#21
○櫻井委員 それでは、本日の資金決済法に関連する質問事項に入らせていただきます。
 今回の法改正のポイントの一つとして、クロスボーダー収納代行に対する規制を導入されるということでございます。これの目的の一つは、オンラインカジノの取締りを強化するということだと承知をしております。
 資料六をつけております。これは昨年四月五日の当委員会での議事録でございますけれども、私、オンラインカジノの問題について取り上げさせていただいて。ただ、財務金融委員会でございますので、お金の流れを止めるというところで何とかこのオンラインカジノ、これは、オンラインカジノというのは違法ですから違法なものは日本国内では一切やっちゃ駄目ということなんですが、お金の流れを止めることで実質的にできないようにするという取組を進めるべしということで、質問させていただきました。
 本日、今回、こうした法案、資金決済法を改正をするということで、この目的、一歩前進ということで大変感謝をしているところではございます。ただ、そのことについてもう少し踏み込んで詳しく、どの程度今回の改正で実効性があるのかということについて確認をさせていただきたいと思います。
 本日は警察庁にも来ていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 まず、オンラインカジノによる日本から海外への資金流出が年間どれぐらいあるのかということ。それから、オンラインカジノは日本国内において違法なので正確な統計はないことは承知をしておりますが、犯罪の規模を政府としてどのように把握をしているのか。また、年間の検挙数など取締り状況はどうなっているのか。御説明をお願いいたします。
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檜垣重臣#22
○檜垣政府参考人 お答えいたします。
 警察としまして、お尋ねのオンラインカジノに係る海外への資金流出や犯罪の規模について正確に把握はしておりません。ただ、警察庁委託調査として実施したオンラインカジノの実態把握のための調査研究では、国内における年間賭け額の推計は約一兆二千四百二十三億円に及ぶといった結果が出ているところでございます。
 また、オンラインカジノを含むオンライン上で行われる賭博の検挙数につきましては、令和五年は十三件、百七人、令和六年は六十二件、二百七十九人を検挙しておりますが、このうち、自宅のスマートフォン等からアクセスして賭博を行う無店舗型のもの、いわゆるこれがオンラインカジノの利用ということになるかと思いますが、それにつきましては、令和五年、五件、三十二人、令和六年、五十五件、二百二十七人を検挙しているところでございます。
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櫻井周#23
○櫻井委員 御説明ありがとうございます。
 今御説明いただいた一兆二千四百億円という話は、資料七につけているところでございます。これは警察庁の報告書、警察庁のホームページにも載っておりましたので、本日お持ちいたしました。
 一方、四月二十日にNHKスペシャルでオンラインカジノについて特集がございました。この中では数兆円というふうな指摘もございました。ですから、委託調査でいろいろ工夫をして、ただ、過大にならないように推計をされたんだろうというふうに思いますけれども、少なく見積もっても一兆二千四百億円ということではないのかなというふうにも思います。
 一方で、先ほど検挙件数についても御説明いただきました。この一兆円を超える規模の犯罪に対して検挙件数は余りにも少ないのではないのか、取締りが全然追いついていないのではないのかな、こんなふうにも考えるところでございます。
 資料八をつけております。これは内閣官房かな、ギャンブル等依存症対策推進本部の出しているものでございまして、ギャンブル等依存症対策推進基本計画、これの百十四ページにございますが、この中では、オンラインカジノ等の違法なギャンブル等の取締りの徹底を指示し、違法なギャンブル等の排除、こういうふうに記載をされております。
 今回の資金決済法の改正でオンラインカジノを日本国内で排除することができるのかどうなのか、警察庁の今後の見通しについて御説明をお願いいたします。
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檜垣重臣#24
○檜垣政府参考人 お答えいたします。
 資金決済法の改正法案におきましては、商品、サービスの取引成立に関与しない者が国境をまたぐ収納代行、いわゆるクロスボーダー収納代行を行う場合には、基本的には資金移動業の規制を適用する旨が盛り込まれているものと承知しております。
 オンラインカジノ等の賭け客の銀行口座から送金された賭け金は、複数の銀行口座を経由している実態も見られ、賭け金である資金の移動を把握することが難しい例も多く、オンラインカジノに係る事件につきまして改正資金決済法を適用して取り締まることにつきましては、個別の事案ごとに具体的な事実関係に即して判断されることとなりますが、我々といたしましては、オンラインカジノに係る事件に関して改正資金決済法への違反があれば、適切に取り締まってまいりたいと考えております。
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櫻井周#25
○櫻井委員 ちょっと、今の御答弁からしますと、じゃ、今回の法改正でもオンラインカジノをばしっと排除できるかというと、なかなかそうもいかないという御答弁というふうに受け止めさせていただきました。
 実際、先ほど紹介いたしました四月二十日日曜日のNHKスペシャルでは、甲南大学の園田名誉教授がこのように述べておられます。根本的な対策がないので日本が世界から餌食にされている、こういう御指摘でございました。
 こういったことについては、NHKスペシャルにおいては、ほかの各国の事例も載せておりまして、イギリスにおいては、若者がオンラインカジノのために毎年数百人自殺をしてしまっているというようなことも指摘をされておりました。アメリカでは、昨年、ロサンゼルス・ドジャースの水原一平通訳が刑事訴追されたというような事件もございました。
 ある種、この十年、二十年ぐらいは、ギャンブルというかIRというような言い方をして、カジノとかギャンブルとかどんどん解禁する方向で進んでいったようにも私は受け止めているんですけれども、ただ、特にオンラインカジノについては、回転数が速くて、中毒になってしまうスピードがほかのギャンブルに比べても格段に速いということで、非常に危険だというようなことはいろいろな専門家が指摘をされているところでございます。日本でも、国立久里浜病院が、ギャンブル依存症等についても、かなりいろいろな知見を蓄積、治療もやり、知見も蓄積しているところですが、そこの専門家のお医者さんもそのように、ギャンブル依存症というのはほかのギャンブルに比べて格段にひどいというようなことを指摘をされているわけです。
 ですから、世界各国、オンラインカジノ、日本は、違法だ、やっちゃ駄目ですよとやっていますが、国によっては合法の国もあるわけなんです。アメリカでも、州によっては禁止されているけれども州によってはオーケーだというふうにも、まちまちになっているわけなんですが、やはり、ギャンブルが人間の心をむしばんでしまう、ある種、魂を奪ってしまうというようなところは世界共通だと思うんですね。だからこそ、日本においても、平安時代の持統天皇以来、ギャンブルというのは禁止だと。江戸時代はギャンブルをやったら死罪だというふうになっていたんだと思います。
 そこで、ちょっと警察庁にも是非お願いしたいんですけれども、オンラインカジノ、世界各地でやはり問題になっていると思うんですね。やはり世界を挙げて取り締まる方向で、一旦、今の現状を立ち止まって考えて、取り締まる方向で協議を開始する、そういう呼びかけをまずやっていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。
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檜垣重臣#26
○檜垣政府参考人 お答えいたします。
 オンラインカジノ運営事業者にライセンスを付与している外国政府等もあり、国によって、それらについての規制についての考えは様々なものがあるものと承知しております。
 ただ、海外のオンラインカジノサイトにつきましては、当該国においてライセンスを得るなどして適法に営まれているものであっても、日本国内からこれに接続して賭博を行うということは犯罪となるところ、日本語に対応しているなど、我が国の国民を主たるターゲットとしているようなオンラインカジノサイトは悪質であると認識しております。
 この点、日本向けのサービスを提供するオンラインカジノ運営事業者にライセンスを付与している外国政府等に対しまして、日本向けのサービスを提供しないよう、外務省と連携の上、外交チャンネルで働きかけを行っているところでございます。
 これからも、時宜を捉えて、外国政府等にしっかりと働きかけを行ってまいりたいと考えております。
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櫻井周#27
○櫻井委員 このオンラインカジノの問題については、やはり、日本人が餌食にされているということもございますし、あとそれから、先ほどお話しいただきましたけれども、国によっては、国内ではオンラインカジノを禁止しているけれども外国向けにはオーケーですよみたいな国もあったりするわけなんですよね。外国からお金を巻き上げてくる、外国人を食い物にすることを前提にしているような事業者、また、そういう国の制度もあったりするものですから、そこはもう一度、もっと厳しい姿勢で世界に対して訴えかけていくという第一歩が必要だと思います。
 全然違う分野ですけれども、こういった、世界で、本当は問題だと思っているけれども、囚人のジレンマ的な状況になっていることについて、日本が主導して取り組んで成果を上げてきたものとして、BEPS、大臣もいろいろ取組をされていますし、今回のG7の共同声明の中にもその部分、まあ余り入っていないか、そういう議論もあったのではなかろうかと思いますけれども、そういう取組、日本がやってきて、それで十年かけて成果を一定上げてきたわけなんですね。ですから、千里の道も一歩を踏み出す、そういう時期に来ているのではないのかということで、是非お願いしたいと思います。
 それから、今日、総務省から副大臣にも来ていただいておりますので、お尋ねをいたします。
 やはり、オンラインカジノを合法化している国から日本国内の在住者の資金を吸い上げるということを防止しようと思えば、根本的な対策としては、ブロッキング、アクセス遮断ということが必要と考えます。先ほどの警察庁の答弁でも、やはり、資金の流れを止めるといっても限界があるということでございました。いろいろな方法で取り組むべきだと思うんですけれども、総務省の御見解をお願いいたします。
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阿達雅志#28
○阿達副大臣 お答えいたします。
 オンラインカジノへの対策は重要な課題であると認識しており、総務省としても実効性のある対応が必要であると考えております。
 オンラインカジノのサイトへのアクセス抑止の在り方については、総務省において本年四月に、有識者会議である、オンラインカジノに係るアクセス抑止の在り方に関する検討会を立ち上げ、検討を開始いたしました。
 サイトブロッキングにつきましては、技術的には全ての利用者の全ての通信の宛先を通信事業者が確認することから、通信の秘密の侵害に該当することなど憲法上の課題が指摘されており、ブロッキングによって影響を受ける様々な法益との比較の観点も含め、丁寧な検討が必要と認識しております。
 総務省としては、これまで通信事業者やギャンブル依存症の関係者などの意見を聴取してきたところであり、本年夏頃をめどに中間論点整理ができるよう、引き続きスピード感を持って検討を進めてまいります。
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櫻井周#29
○櫻井委員 ありがとうございます。
 これまで総務省は、通信の自由と憲法上の問題があるということで極めて及び腰だったんですが、その重い腰をようやく上げて検討に踏み込んでいただけたということで、ありがとうございます。確かに通信の自由というのも重要な人権の一つではございますが、例えばドイツなど、人権意識が日本よりもはるかに高いんじゃないかと思われるような国でももう既に取り組んでいることですので、そうした先進事例を参考にしながら、是非取組を前に進めていただきたいというふうにお願いいたします。
 総務省への質問はこれで終わりますので、御退席いただいて大丈夫です。ありがとうございました。
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