政治改革に関する特別委員会

2025-02-20 衆議院 全115発言

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会議録情報#0
令和七年二月二十日(木曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 渡辺  周君
   理事 小泉進次郎君 理事 齋藤  健君
   理事 長谷川淳二君 理事 落合 貴之君
   理事 後藤 祐一君 理事 櫻井  周君
   理事 池下  卓君 理事 長友 慎治君
      東  国幹君    石田 真敏君
      井出 庸生君    川崎ひでと君
      草間  剛君    栗原  渉君
      小池 正昭君    小林 茂樹君
      小森 卓郎君    坂本竜太郎君
      塩崎 彰久君    島田 智明君
      土田  慎君    中曽根康隆君
      中西 健治君    平口  洋君
      広瀬  建君    福田かおる君
      三反園 訓君    向山  淳君
      山本 大地君    江田 憲司君
      鎌田さゆり君    黒岩 宇洋君
      源馬謙太郎君    篠原  孝君
      手塚 仁雄君    馬淵 澄夫君
      矢崎堅太郎君    青柳 仁士君
      斎藤アレックス君    岸田 光広君
      福田  玄君    森ようすけ君
      中川 康洋君    山口 良治君
      高井 崇志君    塩川 鉄也君
      福島 伸享君
    …………………………………
   議員           大野敬太郎君
   参考人
   (東京都選挙管理委員会事務局選挙課長)      織田 祐輔君
   参考人
   (兵庫県選挙管理委員会委員長)          永田 秀一君
   参考人
   (一般社団法人選挙制度実務研究会会長)      大泉 淳一君
   衆議院調査局第二特別調査室長           森  源二君
    ―――――――――――――
委員の異動
二月二十日
 辞任         補欠選任
  井出 庸生君     東  国幹君
  国光あやの君     栗原  渉君
  塩崎 彰久君     小森 卓郎君
  中曽根康隆君     三反園 訓君
  森ようすけ君     岸田 光広君
同日
 辞任         補欠選任
  東  国幹君     川崎ひでと君
  栗原  渉君     中西 健治君
  小森 卓郎君     土田  慎君
  三反園 訓君     小池 正昭君
  岸田 光広君     森ようすけ君
同日
 辞任         補欠選任
  川崎ひでと君     井出 庸生君
  小池 正昭君     中曽根康隆君
  土田  慎君     塩崎 彰久君
  中西 健治君     草間  剛君
同日
 辞任         補欠選任
  草間  剛君     国光あやの君
    ―――――――――――――
二月二十日
 公職選挙法の一部を改正する法律案(逢沢一郎君外十一名提出、衆法第九号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(逢沢一郎君外十名提出、衆法第一〇号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(逢沢一郎君外十一名提出、衆法第九号)
 公職選挙法の一部を改正する法律案(逢沢一郎君外十名提出、衆法第一〇号)
 政治改革に関する件(選挙運動等について)
     ――――◇―――――
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渡辺周#1
○渡辺委員長 これより会議を開きます。
 政治改革に関する件、特に選挙運動等について調査を進めます。
 本日は、本件調査のため、参考人として東京都選挙管理委員会事務局選挙課長織田祐輔君、兵庫県選挙管理委員会委員長永田秀一君及び一般社団法人選挙制度実務研究会会長大泉淳一君に御出席をいただいております。
 この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
 本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。今日はよろしくお願いいたします。それでは着席させてもらいます。
 次に、議事の順序について申し上げます。
 まず、参考人各位からそれぞれ十分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
 念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
 それでは、まず織田参考人にお願いいたします。
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織田祐輔#2
○織田参考人 東京都選挙管理委員会事務局選挙課長の織田でございます。本日は、現場の声をお伝えできる機会をいただきまして、誠にありがとうございます。
 東京都選挙管理委員会は、昨年七月七日に東京都知事選挙及び都議会議員補欠選挙を執行いたしました。その直前に行われました衆議院議員補欠選挙等におきましては、街頭演説等における選挙の自由妨害や、SNS等の発信による選挙運動が盛んに展開されておりました。また、都知事選に向けましても、ポスター掲示場を活用してSNSの閲覧数、再生数を稼げるなどと宣伝し、ネットを活用して候補者を募る動き等もあり、最終的に候補者は、都知事選の過去最多立候補者数である令和二年の二十二名を大幅に上回る五十六名に上りました。
 都知事選挙の立候補者数は全国的に見ても多く、前回選挙では二十二人、前々回は二十一人でございまして、これに合わせて、ポスター掲示場の区画数も、共に三十区画で予定をして設置したところでございます。
 立候補者が告示日直前の期間に大きく増加をし、五十六名という規模となったことは、過去の推移から見ましても、合理的な予測の範囲を大きく超えるものでございました。この際、候補者や有権者の間に混乱が生じていただけでなく、このような動きに対して、全国から照会や御意見等が殺到いたしました。選挙を執行する都選管や区市町村選挙管理委員会におきましても、選挙事務を執行する上で、困難かつ逼迫した対応に追われていたところでございます。
 都選管といたしましては、これらの過去に例を見ない状況の中で、選挙を公正公平に執行するため、法令所管官庁である総務省にも度々照会を行わせていただき、御助言を得ながら対応してまいりました。
 また、投票所やポスター掲示場の設置、管理を行う区市町村選管や、取締りを行う警視庁など、関係機関の御苦労も大変なものでございました。ただ、多大なる御尽力により、何とか適正に執行することができたところでございます。
 このように、ネット社会のビジネスモデル、例えば、SNS等による資金調達などに現行の選挙制度が対応できていない状況があると考えてございます。また、選挙自体が、資金調達、売名等、候補者等による選挙のビジネス化に利用されている側面も出てきているところでございます。
 現行の公選法において想定されていない新たな選挙運動等が展開される中で、民主主義の根幹を成す公正公平な選挙を堅持するためには、まさに今、喫緊の課題として、実態に即した対応が求められていると考えております。
 そこで、具体的に、都知事選及びそこに至る直前の衆院補選等の選挙運動における課題と、その解決に向けた検討をお願いしたい事項につきまして御説明をいたします。
 まず第一点目は、ポスター掲示場の設置に関する課題でございます。
 ポスター掲示場は、公選法に基づき、立候補届出が受理された後速やかに各候補者が選挙運動用ポスターを掲示することができるよう、候補者数が確定していない告示日以前において設置する必要がございます。都内全域では、ポスター掲示場の設置、管理を行う区市町村選管により一万四千か所を超える掲示場が設置されます。特別区、多摩地域、島嶼部など、特性が異なる全ての地域におきまして大規模な区画数の掲示場を設置するためには、一定の準備及び設置期間が必要となります。
 昨年七月の都知事選におきましては、区市町村選管より、三月までに設置区画数を例示することを求められておりました。そのような中、さきに御説明したような、当選を目的としないような候補者を含む立候補が見込まれたことから、区市町村選管に対し、当初の設置区画数は四十八区画として例示を行っております。その後の経過によりまして、今回の都知事選では、真に当選を目的としないような多数の立候補や告示日直前の候補者増によりまして、過去最大五十六名となった立候補に対して、当初設置のポスター掲示場の区画枠が不足し、同材質による増設が困難となる状況が生じたところでございます。
 次に、二点目としまして、選挙運動用ポスターの内容についてでございます。
 同様に、真に当選を目的としているようには思えないと指摘される点として、ポスター掲示場に掲示する権利の有償による候補者以外への提供や、公序良俗に反する内容、営利目的の内容のポスターが大量に掲示されました。
 具体的には、一般的な選挙運動用ポスターに記載されている立候補者の氏名や顔写真、政策等の情報が全く掲載されず、全裸の人物や誹謗中傷との指摘を受けるような内容、風俗店の紹介や営利目的のホームページ等にリンクするQRコードが表示されたもの、又は同一デザインのポスターを複数の区画枠に大量に掲示するものなどがございました。これらに対して、公序良俗に反するのではないか、公選法やその他法令で取り締まるべきである、子供の通学路などにもあるポスター掲示場にこのような不健全な内容の掲示を許すな、同じデザインのポスターが大量に掲示されているが違反ではないのか等の多くの声をいただき、有権者に多大な混乱を招きました。
 最後に、三点目として、選挙の自由妨害等についてでございます。
 街頭演説等における選挙の自由妨害や、候補者等の個人宅等に押しかけ近隣を巻き込み騒ぎを起こすような行為等により、候補者や有権者に混乱を招き、一部には有権者が恐怖感を覚えるケースもあるなど、有権者が候補者の情報を適切に得る機会が阻害されるとともに、安全かつ自由な選挙運動が困難となるような状況が生じておりました。駅前の街頭演説等におきまして、演説中の候補者に対して他の候補者が大音量で演説をかぶせ、有権者が演説を聴取することが困難な状況も生じておりました。また、候補者の選挙運動用自動車を他の候補者が車で執拗に追跡したり、候補者や関係者等の事務所や住宅街にある個人宅等にまで行き、拡声機を使用し又は大声を上げるなどの行為もございました。
 いずれの行為も、候補者等のSNS等において中継や録画された動画等の形式で公開され、候補者等及びその家族など周囲の人々の日常生活に影響を及ぼすような個人情報や、根拠が曖昧な情報等も含めて拡散されるなど、公選法にとどまらず他の法令への抵触等を含め指摘がありまして、社会に及ぼす影響の大きさが報道されたところでございます。
 これらの行為の一部は、選挙中にも警察より警告を受け、被害者の告発を受けた捜査等により選挙後に摘発されておりますけれども、選挙期間中においてこのような行為を防止し、また取り締まることができるよう、法への抵触の具体的な基準を示していただけるようお願い申し上げます。
 このほか、当選を目的としない候補者の乱立にもつながる、候補者が発信するSNS等に対しての投げ銭や寄附、再生数稼ぎによるSNSプラットフォームからの報酬等の問題につきましても、具体的事例に対する法令解釈や取扱いなど、整理する必要があると考えてございます。
 このような、現行の法制度では対応が困難な課題が解決されず、選挙における混乱が継続した場合、有権者による選挙自体に対する忌避感が生じるとともに、公正公平かつ安全、安心な選挙が損なわれる危惧を感じております。
 都選管といたしましては、こうした課題を解決するために、必要な法令改正や、その運用における具体的な基準を明示いただくことが重要だと考えてございます。重ねての御検討をお願い申し上げます。拍手
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渡辺周#3
○渡辺委員長 ありがとうございました。
 次に、永田参考人にお願いいたします。
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永田秀一#4
○永田参考人 失礼いたします、大変お騒がせをしております兵庫県でございます。兵庫県の選挙管理委員会の委員長を務めております永田秀一と申します。本日は、いろいろとお世話になりますが、どうかよろしくお願いを申し上げたいというふうに思います。
 この度、この政治改革に関する特別委員会に出席させていただきまして、私ども地方自治体の選挙管理委員会に対し、このような国政の場におきまして意見を申し述べる機会をお与えいただきましたことにつきまして、誠に光栄であるとともに身の引き締まる思いでございます。本当に本日はどうもありがとうございます。
 本日は、昨年執行されました兵庫県知事選挙を受けまして、その管理、執行を担った立場から、現在考えております私どもの問題意識につきまして意見を申し述べさせていただきたいというふうに思います。
 さて、先般の兵庫県知事選挙は、昨年、兵庫県庁において発生をしました内部告発文書問題により、前職が県議会から不信任決議を受けて、任期満了を経ることなく急遽執行されることとなったところでございます。選挙に至った経緯も含めまして、告示前から県内外の衆目を集める選挙となり、最終的には投票率が一四・五五ポイント増となるなど、有権者の関心の高さが表れた選挙となりました。
 また、選挙期間中にはSNSを中心に、インターネット上で激しい選挙運動が展開をされました。これが投票率の向上に大きな影響を与えた一因と考えられますが、こうしたSNSやインターネットを使った選挙運動が昨今の選挙運動の主役となってきたという印象を強く受けた選挙でございました。
 その一方で、候補者が他の候補者の当選に資する選挙運動を行っているとの疑念を抱かせる事案であるとか、支援者による他候補者への誹謗中傷とか真偽不明の情報の拡散などが見られる状況が発生するなど、現行の公職選挙法が想定していないと思われる事象も生じたところでございます。
 特に、自らの当選を目的としない候補者による他の候補者の当選に資する選挙運動、いわゆる二馬力選挙というふうに言われておりますが、公職選挙法上問題があるのではないか、こういう御指摘が私どもに数多く寄せられたところでございます。私どもといたしましては、候補者の選挙運動の全てを把握しているものでもないものですから、個別具体的に、どの選挙運動が他の候補者の当選に資する行為となったのか断定することはできません。
 しかしながら、ある特定の候補者につきましては、立候補に至った経緯及び選挙期間中の選挙運動の態様を見れば、結果として他の候補者の当選に資するものとなったという見方が多くあったものと考えているところでございます。
 現行の公職選挙法では、選挙の公正、候補者間の平等を確保するために、選挙運動期間中に行われる文書図画の配布であるとか掲示その他の選挙運動について一定の規制が行われているところでございます。
 そして、選挙運動につきましては、公職選挙法上候補者のみが可能な選挙運動としまして、ポスターの掲示であるとか、あるいは選挙公報、選挙カーの使用、政見放送、街頭演説が規定をされているところでございます。これらは、その規格とともに数量の制限があるところ、仮に二馬力選挙が許容されることとなりますと、こうした数量制限を規定している法の趣旨が没却されて、候補者間の平等を確保できないものとなってしまいます。
 公職選挙法第一条におきましては、選挙が選挙人の自由に表明せる意思によって公明かつ適正に行われることを確保し、もって民主政治の健全な発達を期することを目的とする、こういう規定をされているところでありますが、二馬力選挙はこうした公職選挙法の趣旨、目的を損なうものである、このように考えているところでございます。
 こうした問題意識を踏まえまして、私どもといたしましては、先月十七日に、二馬力選挙について、これを規制するような法の整備を国に求める要望を行ったところでございます。
 次に、今回の兵庫県知事選挙におきましてSNS上で誹謗中傷や真偽不明の情報が出回るような状況となったことにつきまして、私たちの問題意識を述べさせていただきたいというふうに思います。
 知事選挙におきましては、SNSを中心にインターネット上で激しい選挙運動が展開され、真偽の不確かな情報も含め、様々な情報の拡散が見られました。
 こうした状況の中、情報の真実性が容易に判別できず、何を信じて誰に投票すべきか、判断に迷った有権者も少なくなかったというふうに思われます。実際に、私どもに対しては、こうした情報が氾濫し統制が取れない状況について数多くの意見や御批判をいただいたところでございます。
 例えば、SNS上の特定の書き込みにつきまして、この書き込みは事実に反する内容であるから選挙管理委員会が指導すべきといったようなことも指摘をいただきました。インターネット上にあふれる候補者等に関する情報について、選挙管理委員会としてファクトチェックを行うことは現実的には困難であるというところでございます。
 また、私どもに対し、誹謗中傷や真偽不明の情報について、名誉毀損罪や虚偽事項公表罪に当たらないのかとの問合せも多くいただきました。罰則の適用に関する話ですので、私ども選挙管理委員会ではなく警察の権限の話になりますが、選挙期間中の限られた短い時間の中で事実確認をして名誉毀損罪であるとか虚偽事項公表罪などを認定するというのは警察におきましても対応が困難だったのではないか、このように認識をしているところでございます。
 選挙運動におけるSNS利用は効果的な投票を得る手段として活用が進んできたところでございますが、こうしたSNSの利用について一定の規制を設けることは、これまで自由にやれていたプラスの部分の制約にもつながり得るものであります。したがいまして、表現の自由と選挙運動のバランスについて、国会においても広く議論をされるべき問題と考えているところでございます。しかしながら、今回の兵庫県知事選挙においてSNS上で誹謗中傷や真偽不明の情報が出回るような状況になったことにつきましては、私どもとしても重く受け止めているところでございます。選挙運動におけるSNS利用がこれだけ普及している状況においては、これまで以上に有権者が正しい情報に基づき投票先を決定できるような、積極的な環境づくりが求められているのではないかと考えているところでございます。
 私ども地方自治体の選挙管理委員会の使命は、長から独立した機関として、公正かつ中立な立場で選挙を管理、執行するというところにございます。
 これは、客観的見地から公正中立な選挙の管理、執行が求められるのみならず、有権者に対しましても選挙が不公平に行われたのではないかとの印象を与えることなく、選挙結果について有権者の納得を得ることが求められているのではないかというふうに考えているところでございます。
 先般の兵庫県知事選挙におきましては、私どもといたしましては、現行法の範囲内で最大限対応をしてまいりました。しかしながら、選挙後も有権者や各種団体の方々から、選挙結果や選挙における私どもの対応に対して数多くの意見、批判をいただいているという状況にございます。こうした状況を踏まえますと、今回の兵庫県知事選挙で問題となった点につきましては、大変僭越ではありますが、やはり現行法では限界があり、所要の法整備が必要となるのではないか、このように考えているところでございます。
 今般の公職選挙法の改正案の附則には、いわゆる二馬力選挙やSNSに関する対応策を念頭に必要な措置が講ぜられるとした規定が盛り込まれているとのことでございますが、私どもといたしましては、是非ともこの法案を一刻も早く成立させていただきたい、そのように要望をする次第でございます。
 どうぞ本委員会の委員各位におかれましては私どもの意のあるところをお酌み取りいただきまして、いわゆる二馬力選挙の是正とSNSを活用した選挙運動の改善のために更に御尽力をいただき、また、私ども選挙管理委員会に対しましても今後とも御指導、御鞭撻を賜りますようお願い申し上げまして、私の意見陳述を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。よろしくお願いします。拍手
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渡辺周#5
○渡辺委員長 ありがとうございました。
 次に、大泉参考人にお願いいたします。
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大泉淳一#6
○大泉参考人 選挙制度実務研究会の大泉淳一と申します。
 本日は、参考人としてお招きいただき、ありがとうございます。
 私は、一昨年夏まで第二特別調査室におりましたが、現在は、選挙制度実務研究会において、選管の経験者らとともに、会員の選管からの質疑に答えたり研修を行ったりしている立場におります。
 本日は、先ほどから取り上げられている題材を中心にお話をしてまいりたいと思います。
 まずは、選挙運動用ポスターについてでございます。ポスター掲示場が公選法に最初に出たのは昭和三十七年で、三十八年からはそこに一枚しか貼れなくなりまして、三十九年に恒久化されて基本的には現在に至っております。
 選挙運動用ポスターには、掲示責任者及び印刷者の氏名、住所、これの記載義務はありますが、その他のポスターの記載内容については、刑法、風営法、迷惑行為防止条例などの別制度による規制の対象になるほかは、公選法においては制限は規定されておりません。これは、選挙公報などと同じく決められた枠内ではありますけれども、その中で各候補者が当選を争うために自由に競う場となっていただきたい、そういうことをつくるというような基本的な考え方によっていると思います。
 しかし、昨年の都知事選では、この自由さを逆手に取られて、選挙に関係のないポスターを貼る場となってしまいました。これをいかに防ぐべきか。都知事選では風営法や迷惑行為防止条例などにより対処がされましたけれども、公選法でどうすべきか。
 例えば、ポスターを見て、百人の人が百人とも選挙に全く関係ないポスターだと認識できればポスターは排除できるんでしょうけれども、だんだん九十九人、九十八人と減っていって、八十人、七十人ぐらいになっていったときに、ポスターの中身によっては価値判断が異なってくる。切り分けが難しくなります。片方で表現の自由というものがございますので、誰がどこまで判断するのかという難しい問題が生じます。
 かつて、ポスターの中身について選管が判断し、訂正させたという事例がありました。このポスターは規格オーバーで違反をしていたという点もあったんですけれども、さらに、このポスターに記載したスローガンの内容について市民から苦情があったり、あるいはスローガンに関する事項を所管する市の担当課から善処を求める意見が出されたりしていたために、選管は、スローガンの文言、すなわちポスターの内容についての取消し、修正を求めました。候補者はこれに応じて対応したようですが、これの事件の判決が参考資料にお配りしています一ページ目の判決でございます。
 この判決はこうした状況に対し、政見その他の主張に関係するポスターの記載内容について選管がその当否を審査し、その取消し又は修正を命ずるなどのことは、選挙管理委員会が候補者の政見その他の主張そのものに介入、干渉することになり、ひいては選挙の自由公正を害するものであるとして、選挙無効という判断をしました。
 この判決は公選法の撤去命令についても言及しておりまして、撤去命令というのは資料の二ページ目に記載しましたけれども、判決では、ポスターの枚数、規格、掲示場所など、撤去命令もポスターの掲示が形式的事項に関する定めに違反する場合になし得るものとされているにすぎないというふうに書いてありまして、このように、最高裁はポスターの内容への選管の関与について極めて限定されるべきと考えているのではないかと思われる節があります。
 二番目に、都知事選挙でございましたポスターの枠の不足についてでございます。
 これについては、参考資料の三ページ目ですけれども、そこで先日出ました判決を載せております。都選管は掲示場のへりに外周区画というものを設置し、四十九番以降の方については外周区画を割り当てたということで判決が言っておりまして、ある意味エア掲示板みたいなことなんですけれども、これを割り当てたからというようなこと、告示当日にならないと立候補者数が確定しないことなどから、この判決では選挙の公平を害するとまでは言えないと判断しております。
 ただ、前例としては、平成七年の参議院選挙では七十六人分の枠を作って立候補者数七十二人という実績もあります。
 候補者に公平に戦ってもらうという意味ではちょっと疑問符かなと思います。判決を見て、少しぐらい足りなくてもいい、エア掲示板でいいというようなことに発展することを恐れます。
 ただ、判決の結果、選挙のやり直しをしないという点では、それは判決のとおりだと思います。公選法には選挙の結果に異動を及ぼすおそれがある場合に限り選挙無効となるというふうに規定がありますので、この面から見れば、得票差などを見て、当然だと思います。
 次は、二馬力選挙運動について申し上げたいと思います。
 自らの当選を目指さずに立候補している候補者がいたかというと、過去にもありました。参考資料四ページに、かつてこんなこともありましたという例を掲げさせていただいております。ただ、今回は、これに加えて他人の選挙を応援することを公言して出てくる候補者が現れました。
 これについては、二馬力選挙というのは理屈では許されないことは当然だと思います。それは分かるんですけれども、永田参考人からもありましたとおり、具体的にどの行為が駄目なのか不明な点もあります。
 そこで、今の法律でもどういう対応をするかということでございますけれども、さっきの最高裁判決ではないですけれども、形式的に違反していれば取締りは可能と思われます。例えば、A候補を応援すると言ったB候補がAのビラにBの証紙を貼ったとか、こういうことでしたら、形式的に違反しているということは分かると思います。ただ、Bのビラのような体裁を取りながらAを応援しているような、ぎりぎりを追求されるような内容になりますとこれはどう判断するのか。また、証拠が残りにくいものについてもなかなか判断が困難かもしれません。
 そもそも二馬力選挙運動というものが具体的にどのような運動を念頭に置いているかということになりますけれども、もしもその候補者が実は当選を私も目指していますと言ったらどうなるのかとか、そういうような話への対処も含めて規制を行うのであれば、具体的な違反事例が分かるようにして立法されるのが対策になるのではないかと思います。
 先ほどの最高裁判決によれば、選管による実質判断は難しいということだったんですけれども、判断するのは誰になるのか。例えば、インターネット選挙運動のときにございましたけれども、各党協議会がガイドラインのようなものを作られております。ガイドラインを作られておりまして、そういった方法も参考になるのかなと思います。ただ、そうしたとしても、解釈が分かれるような事例について誰が具体的に当てはめの判断をするかという問題は残ると思います。
 それから、SNSの選挙運動についての話もございました。
 インターネット選挙運動解禁時の議論、これについては、参考資料の四、三ページ目ですけれども、にも当時の議論をまとめたものを載せました。虚偽事項が流布されたとき等には公選法の虚偽事項公表罪、誹謗中傷などについては刑法の名誉毀損罪、侮辱罪といった、既存の罰則で対応するというのは当時の基本線でございました。
 SNSで本当に選挙運動をしたい人を排除することは、これはよくないことでありますけれども、選挙関係の話題で注目を集め、これに対して、先ほど織田参考人からもありましたけれども、お金が動いているというようなことであれば、それにより収益を得るというのであれば、本来の選挙運動からかけ離れているように思います。これをSNSの内容によって迅速に判断するというのは、これも先ほどありましたとおり、なかなか難しいことだと思います。
 あえて言えば、公選法の建前からいうと、当選を得又は得しむるための財産上の利益の供与、交付は選挙の公正をゆがめるという意味で買収罪を構成しております。もし先ほどのようなSNS上の金銭授受など真偽不明のものがあるというものが仮に選挙の公正をゆがめるという判断あるいはその証明ができるのであれば、その手法をヒントにして何らかの手だてはできないのかなと思います。この観点からのアプローチであれば、SNSの内容やその是非の判断ということに踏み込まずにやるのがいいんじゃないかと思います。
 最後に、品位保持規定についてお話を申し上げます。
 現在あるのは、選挙公報と政見放送の品位保持規定がございまして、罰則は、特定の商品の広告その他営業に関する宣伝をした者に対してのみ適用されます。それ以外については、公序良俗違反になったとしても罰則はかからない。ただ、やはりこれも、先ほど申し上げた百人のうち九十九人が公序良俗違反と判断するような場合ですけれども、八十人、七十人となった場合に、価値判断が違ってきた場合に実質判断しなきゃいけないということになります。
 この辺については、政見放送の品位保持規定について、かつてNHKが政見放送の一部を、差別用語ですけれども、これを削除して放送し訴えられたことがありまして、その最高裁判決は参考資料の二ページの二で述べているとおりでございます。賠償請求を棄却しました。削除されたような言動は法的保護に値しないといって賠償を棄却しました。棄却はされましたが、この裁判に要した期間が約七年で、大変な労力を要したものでございます。
 ポスターはどうかというと、先ほどの一の判例から見て、選管に内容を審査させるのは判例上なかなか問題があるのではないかというようになると思いますけれども、一方、実効性を持たせようとして行政権などの関与を強めていけば、そのときはいいんだと思います。しかし、時を経て、権限を持った者がこれは使えるといって強権発動したり、そうでなくとも周りの人が忖度して過度に権限を行使するというおそれがあったら、民主主義国家として厳しくなっていくんじゃないかというふうに思います。我が国の戦前とかあるいは一部の諸外国を見ておりますと、民主主義の脆弱性という言葉が浮かばざるを得ません。
 最後に、長く制度づくりに携わってきた者としてそういうことを申し上げて、意見を終わりたいと思います。どうもありがとうございます。拍手
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渡辺周#7
○渡辺委員長 ありがとうございました。
 以上で参考人の意見の開陳は終わりました。
    ―――――――――――――
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渡辺周#8
○渡辺委員長 これより参考人に対する質疑を行います。
 質疑の申出がありますので、順次これを許します。坂本竜太郎君。
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坂本竜太郎#9
○坂本(竜)委員 自由民主党の坂本竜太郎であります。
 本日は、早速の質問の機会を頂戴いたしまして、誠にありがとうございます。
 また、参考人の先生方におかれましては、大変お忙しい中、遠方からの御足労も含めまして、お時間を頂戴いたしておりますこと、心から御礼を申し上げる次第であります。
 今、それぞれから大変な御苦労話をいただいたところでございます。この短期間に想定し得なかったような事象が起きて、その対応に本当に、対応し切れない状況、もうこれは立法措置を求める以外にないんだという痛切なお言葉を賜ったものと思っております。
 実際、昨年の大きな選挙で、我々も総選挙で選んでいただいた側でございますけれども、東京都さんと兵庫県におかれましては、全国の皆さんの注目を集めた知事選挙が行われました。その前の選挙と比較いたしますと、それぞれ投票率が向上した。恐らく、東京都知事選挙は五・五五ぐらい上昇された。兵庫県知事選挙におかれましては一四・五五ぐらいですか、相当上昇された。
 この原因は、要因は何なんだと。それはもちろん選管の皆様方の大変な投票率向上の啓発のお取組もあったでしょうし、当然、当事者の方々の熱心な選挙展開、あるいは報道関係の皆様方の早いお取上げも功を奏したと思いますが、一番結果として威力というか効力を発揮したのは、やはりお話があったとおりSNSの存在であったと思います。
 SNSの公益性が最も投票率の向上に貢献したとすれば、それが発揮されたと受け止めはできますが、その正反対で、全く私的な収益あるいは一部の政治団体の利益、経済的な利益になるような状況にあったということであれば、これは全く本来の形ではありません。お話にありましたように、本質的な政策論議にも全く貢献できていない側面があったとすれば、不健全極まりない状況があったんじゃないかと思います。
 その中で具体的に、東京都選管の方からは、具体的な規制の在り方について、SNSについてお示しもありましたし、それぞれからは表現の自由や立候補の自由との兼ね合いについてのお話もありました。
 そこで、まず永田参考人にお尋ねさせていただきますけれども、永田委員長は、地方議会においても長らく御活躍されてこられて、御自身も選挙経験が豊富であります。そういった経験を踏まえながら、今回の兵庫県知事選挙におきましてのSNS上の課題と、それを克服していくための、我々が取り組むに当たっての、表現の自由、立候補の自由とのバランスが難しいところについてのお考えを、もう一段踏み込んで御開陳いただければ大変ありがたく存じます。
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永田秀一#10
○永田参考人 いろいろ御意見をいただきまして、ありがとうございます。
 私も、兵庫県議会議員を八期三十二年間やらせていただきまして、いろいろな選挙をやってきました。そして、選挙のたびに、今おっしゃるとおり、SNSなんかが、今までそういう選挙がなかった形のものが次から次へと出てきて、そしてそれに対応していかないけない、こういうようなことが出てきました。
 特に、今回の知事選挙におきましてはこのSNSの問題が非常に大きな問題として出てきまして、現知事が当選した一つの大きな趣旨といいますか、一つの大きなことは、SNSをうまく活用した、こういうことになると思うんですね。SNSの誹謗中傷とか、いろいろなものが次々と出されてきまして、対応が非常に難しかったというのも事実なんですが。このSNSの中でやはり何か問題があって対応しなきゃいけないというのは、一つは、私どももいろいろ対応もしていかなきゃいけませんが、もう一つはやはり警察の問題にもなってくるんですね。ですから、警察が刑罰に当たる問題だというふうに、こういうふうなことが、警察が考えれば、警察が対応していく、こういうことになると思うんですが。
 しかし、今回の選挙は、立候補して自分が当選する目的ではなくして、他の候補を応援するために選挙に出た、こんなことが、今まで本当になかったことだろうと思うんですけれども、そういうことが起こりまして、SNSとそういう問題、二馬力の選挙ですけれども、こういうことが非常に選挙に混乱を招いたということになるんです。
 一番の問題は、有権者の方が何を信用して何を信用しなくていいのかということ、その判断材料が、余りにも多くのSNSの情報が出てきたものですから、判断ができなかったと思うんですよ。ですから、特に若い二十歳代あるいは三十代ぐらいの有権者の方はそういうことで、そういうふうに踊らされて投票したという人が非常に多かったというふうに、そういう結果も出ていると思うんです。
 ですから、その辺が非常に難しいところで、本当に何が正しくて何が正しくないか、特に若い人の場合はそういう判断材料の基礎的なものを持ち合わせていない方も非常に多いように思うんです。ですから、言われたことをみんな本当のように受け止めて投票してしまった、そういうことが結果として出たというようなことも非常にあったのではないか、そのように考えているところでございます。
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渡辺周#11
○渡辺委員長 参考人の皆様と各位に申し上げたいと思います。参考人の方々の御答弁は、お立ちになられても、お座りのままでも、答えやすい、お話ししやすい姿勢のままで結構でございますので、どちらでも御選択ください。
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坂本竜太郎#12
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。
 とにかく有権者の皆さん方が正しい判断ができる環境づくりを求めてくださいましたし、その対応に当たられる選管の皆さん方も判断に迷わないような事前の法整備、あるいはガイドラインを策定すべきだというお話もいただきました。
 東京都の織田参考人からは具体的な御提案をいただきました。例えば、プラットフォーム事業者であるプロバイダー等とかに対する規制といいますか、働きかけについての言及がありました。真偽不明な情報を氾濫させる要因となっております報酬獲得ができる在り方についての疑問だと思われます。そもそも報酬を獲得できないようにする、選挙に関してはですね、するような在り方とか、あるいは巡回してそういったものがないかというものを見回るような在り方とか、いろいろなあるべき形が想定されますが、その辺の在り方についてより具体的な御提案とかをいただければありがたいんですが、お願いいたします。
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織田祐輔#13
○織田参考人 御質問についてでございますけれども、既に国の方でもいろいろ御検討いただいているというふうに伺っておりますが、いわゆる情報流通プラットフォーム対処法の見直しなどを含めまして、運営事業者による虚偽情報の確認、削除、これを迅速化を図るというのは一つあるかなというふうに考えてございます。
 また、第三者によるファクトチェック、こういったものが必要だと考えておりまして、今あるSNSの中には、特定の、ある程度信頼性のあるアカウントが背景情報を記載することができる、疑義のあるポストに対して単なるコメントではなくて背景情報というのを記載して、その幾つか出た背景情報の中で確からしいものが表示されるというような手段を取っているものもございます。こういったところの、より洗練された対応というのが必要かなと思っております。
 また、投げ銭や寄附、再生数稼ぎによるSNSプラットフォームからの報酬、こういったものを目的として選挙を資金調達に利用するビジネスモデル、こういったものについても対応を検討する必要があると考えてございます。
 先ほど、文書図画の総量規制のお話などもございましたけれども、SNSを規制するということよりは、例えば、ある程度アカウントを数を限定して公平に候補者が使えるようにしたり、選挙に関するようなものを発信するものだということがちゃんと明確化するというようなことにしたり、そういったところから収益につながるようなものへのリンクは除外するなど、こういったプラットフォーム事業者との協力も踏まえて、いろいろな方策の御検討をいただければというふうに考えてございます。
 SNS上の選挙運動による情報発信については、先ほど来ございますけれども、公序良俗に反するもの、誹謗中傷や虚偽情報等、これがまず法令に抵触するものであるのかどうか、そういった事例の積み上げが明らかになることによって、有権者も判断がしやすく、また選管も適正な運営に資することができると考えてございますので、重ねてお願い申し上げます。
 以上でございます。
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坂本竜太郎#14
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。
 そもそも、誹謗中傷とかがかなってしまっているということは、お話がありましたように、アカウントの在り方、本人認証が担保されていないものも自由な状況にあるということでございますので、その辺の本人認証について厳しく精査して、そういったことがかなう状況であるべきだという法規制の在り方もあろうと思いますので、その辺の踏み込んだ在り方について、あるべき形をお伺いさせていただきたいと思います。
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織田祐輔#15
○織田参考人 SNSのアカウントの個人を特定するような情報の在り方というのは、非常に難しい問題もはらんでいるというふうに思われます。匿名性があることゆえに今のプラットフォームが成り立っているという部分もあるかと思いますけれども。
 もし、御検討の中で、選挙運動というものの区分をある程度確定し、そういったものの情報の発信についてだけそういう条件を付すようなことができるのであれば、それも一つの方策であるかなというふうには考えてございますが、基本的に選挙運動ありきでSNSのプラットフォームにそういったものを課すことができるのかどうかまでは、選管の立場としてはまだお答えできるものはございませんので、国の議論について我々としても注視させていただきたいと考えてございます。
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坂本竜太郎#16
○坂本(竜)委員 ありがとうございます。それぞれのお立場の中で精いっぱいお話しいただきまして、ありがとうございます。
 では、そういった部分について、もう時間もありませんので、我々立法府はどうあれ、毅然として、我々が担い手である以上、この問題に立ち向かって立法措置を施さなければ、国民の皆さんに対する責任を果たすことはできません。自由と民主主義の飽くなき追求をしているわけですけれども、今、自由と民主主義が、矛盾しているわけじゃないですけれども、非常にバランスが難しくなってしまっている、この件に関して。非常に歴史的な局面にあると思いますし、なおさらその責任は重大だと思っています。
 そういった意味では、数々の選挙制度の法整備にも関わってこられまして、現在は民間のお立場で様々なアドバイスを賜っております大泉参考人にお尋ねしますが、我々立法府に求められるそういったものも全て含めて、もう一段踏み込んだ御助言を賜れればと思います。よろしくお願いします。
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大泉淳一#17
○大泉参考人 今、織田参考人、永田参考人からもいろいろ提案がございましたし、そういうものを含めて、憲法の中で法律としてきちっと組み立てていくのがいいのではないかと思います。
 ただ、そのときに、抽象的にこうやって決めたとしても、現場で運用する身としては非常に困ってしまうというところがありますので、そこら辺も踏まえて、実効性のある対策を取って、制度化されていただければありがたいと思います。一方で余り厳しくやると自由が失われるということにも配慮しながらやっていただけること、まさに国会の裁量の範囲でやっていただくことがありがたいと思います。
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坂本竜太郎#18
○坂本(竜)委員 しっかりと、今朝も法案提出に至ったと伺っておりますので、各党各会派でこれから熟議を重ねて検討事項についても深めていきたいと思いますので、引き続きの御指導をよろしくお願い申し上げます。
 以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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渡辺周#19
○渡辺委員長 次に、鎌田さゆり君。
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鎌田さゆり#20
○鎌田委員 立憲民主党の鎌田さゆりでございます。
 本日は、お三方の皆様、参考人として御意見の陳述をありがとうございました。貴重な御意見を賜りました。
 まず、大泉参考人にお伺いをしたいのですけれども、今回の公職選挙法の改正につきまして、ポスター掲示場のポスターの記載に関する義務として、百四十四条の四の二の関係のところに、公職の候補者は、その責任を自覚し、品位を損なう内容を記載してはならないということを規定しております。
 この品位という言葉なんですけれども、解釈が非常に広くて、このポスターは品位があるのか、これは品位に欠けるのか、その判断というものは誰がするのか、非常に難しい、曖昧な表現でもあると私は感じているんですね。そこで、第三者機関的なところでの判断の必要性はないのか。公正な基準などについて、大泉参考人は何かお考えがありましたらお聞かせいただきたいと思います。
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大泉淳一#21
○大泉参考人 非常に難しいところで、品位という、現行法では先ほど申しましたとおり政見放送と選挙公報にはあります、それで運用されてきているというところでございますが、政見放送についても都知事選の内容でどうだというような議論がございます。
 ただ、それを、どこまでが表現の自由の範囲なのかということと、一方で許されないところというのが、先ほど言いましたけれども、分かれるようなものになってまいりますと、判断は難しい。それをこの短期間に選管に求めるというのはなかなか難しいということだと思いますが、最高裁もそんな立場にあるんじゃないかと思います。
 第三者機関ということですけれども、迅速にきちっと動ければ可能なんですけれども、余りに選挙期間が短い中で実効性があるのかなというのは大体気になるところでございます。
 さらに、事前審査が要るんじゃないかというと、これは検閲の話につながってしまいますので、その中で、判例とか、ガイドラインとかが示されればですけれども、そういうものを作った中で実際にやっていって、それで判例の水準というものが皆さんが分かっていけば、それなりに制度として定着していくんじゃないかと思います。
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鎌田さゆり#22
○鎌田委員 ありがとうございました。
 非常にここのところは難しい今回の法改正であるという認識については共有できたのではないかなと思っています。ましてや、それを選管に判断を求めるというのは、私たちもそれはおかしいというふうに考えておりますので。
 続いてなんですが、織田参考人にお伺いをしたいと思います。
 最近における選挙をめぐる状況として、選挙がビジネス化している現状があります。先ほど織田参考人からも御意見の陳述がございました。ポスターに何を掲示するかは表現の自由の範囲という考えの一方で、選挙は行政長などを選ぶ政治的な機能しか想定していない、選挙とビジネスは切り分けるべきだという政治学の観点からの指摘もございます。
 この点につきまして改めて、先ほど、事例の積み上げでもってそれが必要なんだという御発言もございましたけれども、改めて、選挙が今ビジネス化しているということについての織田参考人の御意見を賜れればと思います。
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織田祐輔#23
○織田参考人 選管の立場としましては大変難しいお話でございまして、選管としては、公選法に基づく選挙の執行というところが基本ではございます。
 そういった中で、お金の話になりますと、当然、選挙運動で得た収入については、選挙運動収支報告書というものに記載をいただくことによって、どういった流れかというのが確認できるものでございます。一方で、そこに記載されない、選挙運動ではないというふうに主張されるようなお金の動きというものもあるかと思われます。
 そういったものについて、どういった形で適正にお金の流れが有権者の方々にも見える形になるのか、そういったところがポイントになると思いますので、一概に選挙とビジネスを分けるということではなく、何の目的でどういったお金が、どのように収支があり、どのように使われていくのか、それが有権者の方々にちゃんと理解をされる、そして認められるような方策であれば、どちらかを択一するというお話ではなく、選管の立場でいいますと、選挙運動に関わるものがしっかりと明らかになるということで、公選法の趣旨に沿うものではないかと考えてございます。
 以上でございます。
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鎌田さゆり#24
○鎌田委員 ありがとうございました。参考にさせていただきます。
 続いて、永田参考人にお伺いをいたします。
 昨年の兵庫県の知事選挙、大変な御苦労をされたということは先ほどの御意見で伝わってまいりました。
 お座りのままで結構でございますので、いわゆる二馬力の選挙について伺います。
 各候補者の公平性を担保するために、我々は、ビラですとかポスターですとかあるいは拡声機、そういったものの数量の制限が規定されているわけですけれども、昨年の御県の知事選におきましては、告示前、選挙が用意ドンと始まる前に、ある候補者は公共の電波でもって、私の発信力を使ってある候補者を、私じゃないある候補者をサポートするということを公言されているんですね。まさにこれは、自分の当選の目的のために選挙に出るんじゃなくて、自分の発信力を使って誰かを応援するということを公言しているわけで、選挙に入る前の時点で、御県の知事選においてはこれは二馬力だということは誰もが感じ取ることができた状態にあったというふうに私は考えております。
 今回の我々の議論しております公職選挙法の改正につきましては、附則の検討というところで、引き続き検討が加えられ、その結果に基づいて必要な措置が講ぜられるものとすることとなっているんですね、二馬力の選挙のことについても。
 附則の検討に入っているということについて永田参考人に率直なところを御意見を伺いたいんですが、出馬の理由をどう見極めるのか。内心まで把握をすることは困難であるという御意見もあります。ですけれども、選挙運動の有様、態様、これを客観的に見て公選法上の数量制限に違反している判断基準や判断機関を法的に規定することは私は可能だと考えています。永田参考人にその点について御意見を伺いたいと思います。
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永田秀一#25
○永田参考人 今いろいろと御指摘をいただきまして、ありがとうございます。
 先般も、私ども、総務省の方にお伺いしまして要望書を提出させていただきました。それは、今言われる二馬力の選挙とかSNSが公職選挙法に、違法というか、そういうようなことで公職選挙法の趣旨を損なうような事案が発生したということで、総務省の選挙部長に対しまして要望書を提出したんですね。
 そこで、要望書を提出した根本的なことは、私ども県の選挙管理委員会としましてもいろいろな対応を今回の問題でやったんですけれども、我々の県の条例では、ある程度、限度があるというとおかしいんですけれども、どこまでどういうふうにしたらどうなるかということを我々県として出すということだけでは、なかなか今のこの大きな問題が解決しないんじゃないかということをすごく感じまして、そうであればどうしたらいいかといえば、先生方にお願いして、国の法的な形で何らかの形をかっちりと決めていただかないと私どもとしてはどうすることもできないというようなことを、先般も総務省の方にお伺いしてお話もさせていただきました。
 今回の選挙につきまして、ある特定の候補者を、他の候補者の当選に資することにするために応援をする、こういうことがあったわけなんですが、ここも非常に難しいところもいろいろあるんですが、今言われるように、立候補する前に、前の知事をサポートするということを、本当に発言を、事前に確かにされているんですよね。そういう発言とともに、今回の選挙につきましては、非常に、ある候補者が他の候補者のためにいろいろな発言をして、プラスになるようなことをどんどんどんどんやっていったというような、本当に事実があるんですね。
 ですから、こういう状況の中で、前の知事の当選に資するためにいろいろなことをしたというのは、これは本当に事実なんですが、ここが非常に私は難しいところだと思うんですが、これは公職選挙法には何も違反していないと思うんですよ。一応、選挙制度に沿ってやっていることなので、法的には何も違反をしているということではないと思うんです。ですから、我々選挙管理委員会としてどうせいこうせいなんというようなことを言う、そういうことのできる立場にも私どももないわけなんですね。
 そうなってきますと、今回の選挙はいろいろな意味で、二馬力選挙そしてSNSの選挙を通じて今までになかったことが起こってきていますので、私どもとしましてもその辺の意見は十分に聞いておりますので、またそれを生かしながら、今後の選挙に何とかプラスになる方向に持っていきたいというふうに思うんです。
 それで、これは兵庫県だけの一過性の問題では私はないんじゃないかなと思うんです。今、千葉県の知事選挙にもそういうような話もあったりとか、兵庫県以外の、大阪の市長選挙にも出るとか、いろいろなことでどんどんどんどん広がってきていると思うんです、そういう活動が。だから、これを先生方の力で今何とか法的に規制をかけないと、全国にこの問題がどんどんと広がっていきますと、選挙そのものが混乱を起こしてしまって、どの選挙も、何が正しくて何が正しくないかということが判断できる材料が本当になくなってしまう、そういうことになると思うんです。
 ですから、私どもも、そういう意味では兵庫県として今回このような問題を起こしたことは非常に残念であるし、またある意味で恥ずかしいことだと思うんですが、しかし、そうかといって、それをしっかりと私どもとしては受け止めて、そして全国にある程度法的に規制をかけて縛っていく、そういうことを是非やってほしいということを、先般も総務省の方でそういうお願いもさせていただきましたので、その辺も御理解いただいて、今、各党の先生方が今日はお集まりなんですが、全会派一致でその辺のかちっとした方向性を出していただいて、そして今後そのような選挙が行えないようにする法的な整備を是非お願いしたいということをちょっと申し上げておきたい、そんなことを思っております。
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鎌田さゆり#26
○鎌田委員 ありがとうございました。
 本当に御苦労されてきたんですよね、分かります、伝わってきます。私たちも、遠方からですけれども、それは実感しておりました。
 最後に大泉参考人にお伺いしたいんですけれども、二馬力については石破総理も、これはおかしい、どこからどう見てもおかしいということは衆議院の予算委員会で答弁されています。二馬力について簡単に一言、もし、いや駄目だとか、もうちょっと様子を見てもいいんじゃないかとか、ちょっと踏み込んだところで御発言をいただければありがたいんですが。時間が来ましたので、そのことについて伺います。
 私としては、今とにかくSNSが、アテンションエコノミーということが言われていまして、情報の質はどうあれ、とにかく再生回数が多ければ多いほどいい、だからどんどん過激になっていくという状況がありますので、これは私たちは何とか手を加えていかなければならないというふうに考えを持っております。大泉参考人の答弁をいただいて、終わりにします。
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大泉淳一#27
○大泉参考人 やはり二馬力選挙というのはルール違反なので、それは駄目だと思います、私も。それは駄目なんだけれども、どうだったら駄目なのかというところが、やはり取締り法規とかになっていくときちっとしないと、恣意的に解釈できたり、あるいは厳しい解釈をし過ぎたり、そういうことがまたあるので、そこはどのようにバランスを取って法制化していくか、あるいは、先ほどちょっと申し上げましたけれども、ガイドラインみたいなものを作って、もうちょっと使い勝手のいい制度にしていくか。それで正しい状態にまた戻していくというようなことにしていただければありがたいと思います。
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鎌田さゆり#28
○鎌田委員 終わります。ありがとうございました。
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渡辺周#29
○渡辺委員長 次に、斎藤アレックス君。
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