財政金融委員会

2025-05-08 参議院 全108発言

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会議録情報#0
令和七年五月八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 四月十八日
    辞任         補欠選任
     大門実紀史君     小池  晃君
 四月二十八日
    辞任         補欠選任
     藤巻 健史君     梅村みずほ君
 五月八日
    辞任         補欠選任
    三原じゅん子君     田中 昌史君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         三宅 伸吾君
    理 事
                白坂 亜紀君
                西田 昌司君
                船橋 利実君
                柴  愼一君
                杉  久武君
    委 員
                大家 敏志君
                櫻井  充君
                田中 昌史君
                野上浩太郎君
                古川 俊治君
                牧野たかお君
                松山 政司君
                宮沢 洋一君
                勝部 賢志君
                熊谷 裕人君
                上田  勇君
                横山 信一君
                浅田  均君
                上田 清司君
                堂込麻紀子君
                小池  晃君
                梅村みずほ君
                大野 泰正君
                神谷 宗幣君
   国務大臣
       財務大臣     加藤 勝信君
   副大臣
       財務副大臣    横山 信一君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        村田 和彦君
   政府参考人
       財務省大臣官房
       総括審議官    寺岡 光博君
   参考人
       日本銀行総裁   植田 和男君
       日本銀行理事   中村 康治君
       株式会社日本政
       策投資銀行代表
       取締役社長    地下 誠二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案(閣法第二四号)(衆議院送付)
    ─────────────
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三宅伸吾#1
○委員長(三宅伸吾君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、大門実紀史君及び藤巻健史君が委員を辞任され、その補欠として小池晃君及び梅村みずほ君が選任されました。
    ─────────────
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三宅伸吾#2
○委員長(三宅伸吾君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に財務省大臣官房総括審議官寺岡光博君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三宅伸吾#3
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三宅伸吾#4
○委員長(三宅伸吾君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に日本銀行総裁植田和男君、同理事中村康治君及び株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長地下誠二君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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三宅伸吾#5
○委員長(三宅伸吾君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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三宅伸吾#6
○委員長(三宅伸吾君) 株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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船橋利実#7
○船橋利実君 自由民主党の船橋利実でございます。
 ただいま議題となりました株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案について質疑をさせていただきたいと思います。
 まず初めに、日本政策投資銀行の特定投資業務については、地域活性化、我が国企業の競争力強化の観点から、民間では対応することがなかなか難しい成長分野、こうした分野へのリスクマネーを供給を促進することが政策的な大きな目的であるというふうに承知をいたしております。
 今般の法改正によりまして特定投資業務の期限を延長するということでありますけれども、改めて我が国のリスクマネー供給の現状に係る認識というものをお伺いをしたいと思いますし、あわせて、リスクマネー供給を促進をしていくに当たってそもそもなぜ日本政策投資銀行に特定投資業務を担わせているのか、この点についてもお答えをいただきたいと思います。
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寺岡光博#8
○政府参考人(寺岡光博君) お答えを申し上げます。
 我が国のリスクマネー市場の現状でございますが、プライベート・エクイティー・ファンドやベンチャーキャピタルファンドによる成長資金の供給など一部で大きな成長を見せており、また、特定投資業務は、これまで民業の補完及び奨励の役割を果たしながら、政策課題に即した形で確実に実績を積み上げてきてございます。
 他方、そうした状況は諸外国と比較しますと依然として規模が小さく、また、担い手の制約、新たな投資分野への対応の必要性、地域活性化など数々な、様々な課題も指摘されてございます。特にGXやスタートアップ、イノベーションといった分野においては、事業の不確実性が高くリスク評価が難しい、投資回収に長期の時間を要するといった理由から、民間だけでは十分なリスクマネーを供給することが難しい状況にあると承知してございます。
 こうした中、日本政策投資銀行は、先進的な金融手法も用いながら長年にわたり中長期の投融資業務を担ってきており、高度な金融ノウハウや各業界の調査研究を通じたナレッジ、長年築いてきた顧客基盤といった強みを有しており、引き続き金融機関としての目利き力も生かしながら特定投資業務を実施することで我が国の成長資金市場の拡大に貢献していただきたいと、このように考えてございます。
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船橋利実#9
○船橋利実君 今ほど、日本政策投資銀行のいわゆる強み、特徴のところについて御説明をいただき、なるほどというふうに思うところもありますし、お答えの中にありましたGXであったりイノベーションの分野であり、またスタートアップのところというのは、まさに可能性にあふれている一方で、リスクヘッジが非常に難しいという分野であるだけに、規模の大小を問わず、必要な資金を適切に提供していくという環境をつくることは非常に困難な分野であると、そういったところに政策投資銀行のいわゆる強み、存在感があるということのお答えであったというふうに思うところでありますが。
 次に、特定投資業務がその政策目的、今ほども幾つかお答えがございましたけれども、それらに照らして的確に機能しているかどうか、これを評価をするに当たりましては、特定投資モニタリングボードにおける各案件ごとの政策評価など、これまでの取組が重要な役割を果たしてきたものと認識をしております。
 その上で、今回は特定投資業務の二回目の期限延長でありますが、単に延長を繰り返していくということではなく、今後五年間において、個別の投融資案件に加え、業務全体の政策的意義や成果についてしっかりと検証を行っていくべきであるという声にもこれはやはり真摯に向き合っていくべきではないかというふうに考えております。
 その一方で、我が国の経済成長を力強く後押しをしていくということのためには、イノベーションにつながるような新技術、これをたくさん生み出していく必要性もありますが、民間におけるリスクマネーの供給というものは、これはいまだ十分とは言えない現状にあろうかと思います。
 例えばデータ利活用についてでありますが、これはもう官民共に極めて重要な分野でありますけれども、特に個人情報を保護する技術の確立というものが実は極めて重要な課題になってきております。秘密計算、いわゆるPETsなど、個人情報を秘匿をしつつデータを安全に活用できる先端技術の研究開発と社会実装、これが、国内の実情を見るときには、残念ながら、先進国、特に欧米からは相当後れを取っている。しかしながら、持っている技術そのものは決して世界に引けを取るものではない、しかしながら、それを引けを取るものがない形に仕上げていくためにはまだまだ投資をしていく必要性があると、そうしたことが現実に今あります。
 今般の改正においては、いわゆるディープテック、先端技術などの新たな投資分野にも対応可能となるよう、業務完了期限を十年延長するということでありますけれども、今私が申し上げたような先端技術の分野、こうしたことも含め、これまで以上にリスクマネーについて積極的に供給をしていく必要性があると考えますが、政府としての見解を伺います。
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横山信一#10
○副大臣(横山信一君) リスクマネーの供給は我が国の成長のためには不可欠なものであり、政府としては喫緊の課題として力強くこれを促進をしていく必要があると考えています。
 こうした中、委員御指摘のディープテック分野については、政策的重要性が大きい一方で、不確実性が高く、昨年財務省で開催した日本政策投資銀行の特定投資業務に関する勉強会においても、研究開発や設備投資に大規模な資金が必要であり、事業化や社会実装までに時間が掛かることから、投資回収期間が十年程度まで長期化しているとの指摘がなされているところであります。
 政府として、こうした指摘も踏まえ、今般の法改正において、特定投資業務の業務完了期限を十年延長し、民間だけでは対応が難しい新たな投資分野を含め、リスクマネーを積極的に供給していく必要があると考えています。
 また、延長に当たり、委員御指摘のとおり、我が国におけるリスクマネーの供給状況を含め、業務全体の深度ある検証実施が肝要と考えており、まずは検証に当たってどのような指標を把握、確認すべきであるか、法改正後速やかに財務省において外部有識者の意見も聞きながら具体的に検討してまいります。
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船橋利実#11
○船橋利実君 最初の御答弁の中でもございましたけれども、今、私、副大臣の方からも御答弁をいただいたようなディープテックの分野は、非常にその目利き力のところが、いわゆる国内の産業の中の並びで見るだけではなかなか分からない。世界的な情勢とか動向というものがどうなっているのか、そういう中で、今の日本の技術レベルであったり、いわゆるそれを開発をしていく資本力であったり経営力であったり、こうしたところをしっかりと見ていく必要性がある分野だというふうに思ってございまして、これまで以上に日本政策投資銀行においては、この目利き力というところの幅を広げて、そして、掘り起こしのところをリスクマネーの供給という形の中でしっかりとやっていただきたいというふうに思っております。
 そういう中で、最後の質問になりますけれども、これまでの投融資実績というものを見てみますと、私は選挙区が北海道なんですけれども、その北海道では、酪農、畜産の生産プロセスDX化支援といった地域課題の解決に資する案件に取り組んでおられます。しかし、地方創生向けの実績全体で見ますと、件数でいえば六十件、額でいえば一千三百五十億円と、これはかなり少額ではないかというふうに思います。
 地方創生に向けて、地方への投融資の促進に加え、リスクマネーの供給の担い手を育成をしていくという必要性があるわけでございますけれども、これからの五年間はこれまで以上に地域活性化に意欲的に取り組む必要性があるというふうに考えますが、見解を伺います。
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地下誠二#12
○参考人(地下誠二君) お答えいたします。
 御指摘ありがとうございます。
 私ども、特定投資の目的は、企業の競争力の強化と地域の活性化、この二本だと理解しております。私ども、従来、産業の開発と地域の均衡ある発展と、この二点を重視しておりますし、御指摘を受けていよいよ頑張るつもりでございます。
 ただ、現状の御報告をさせていただきますと、直接私どもが地域活性化として取り上げているのは六十件、千三百五十億という先生御指摘のとおりでございますが、このほかに地域金融機関との共同ファンドというのを十八件やっております。そこからも、件数は八十九件、金額は小そうございますが二百十一億という実績がございますので、こういうきめ細かい取組を一生懸命やっていこうと思っております。
 ただ、私どもの方も、実は人的資源としては、本店で営業担当が三百、支店で二百強ということで、人的投入としては、金額の大きさにかかわらず人手は掛けているというつもりでございますので、ただ、こういう場で御指摘を受けますと、我々の職員も一層地域活性化に取り組む元気が出ると思います。
 先ほど御指摘のあったディープテックというところも、非常に難しいですけれども、GX、DXの地方への展開というところにも今後五年頑張っていきたいと思います。
 以上でございます。
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船橋利実#13
○船橋利実君 ありがとうございます。
 これ意外と、日本政策投資銀行から投資を受けられるというその事業規模のところが大きなものというふうに一般的には認識をされているんではないかなと、私自身も実はそう思うところがありましたけれども、実際にはどういう投資先があるかということを今もお答えをいただいた中で、中身見ていきますと、かなり少額であっても、事業性として優れているというところを見出していただいて、しっかりと投資をしていただいているということが分かりました。
 ただ、これをもっと横展開していくと、地域の中に眠っているいろんな宝が光が当たっていくことにつながっていくというふうに思います。ただ、そうした小さなものというのは、いきなり大きなお金を入れても形になるものではなくて、やはり今お答えがあったように、時間を掛けながら成長をさせていくというところで、その都度必要な資金を提供していくという環境をしっかりとこれからもつくっていっていただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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柴愼一#14
○柴愼一君 立憲民主・社民・無所属の柴です、柴愼一です。よろしくお願いいたします。
 今日の議題は、株式会社日本政策投資銀行法の一部を改正する法律案ということですが、法案審議に入る前にちょっとお聞きしたいというふうに思います。
 特に、加藤大臣におかれては、四月の下旬からこのゴールデンウイークは非常に重要な海外出張でお忙しく、お疲れのことというふうに思います。昨日帰国されたということだと思います。四月の二十二日から二十六日でワシントンでのG20の財務大臣・中央銀行総裁会議、そしてこの五月の連休ではミラノでのアジア開発銀行の年次総会、そしてASEANプラス3などに出席をされておりました。これらの会議の模様についてちょっと伺いたいというふうに思います。特に、米国の関税政策に対する国際世論、そして我が国の対応についてです。
 会議参加国の、アメリカの、米国の関税政策について各国の置かれている状況も違うことから、一概には難しいというふうに思いますが、どのような議論がされたのか、加藤大臣の印象をお聞かせいただきたいというふうに思います。通告ではG20を中心に受け止めを聞きたいということを言っていましたが、ASEANプラス3含めて、模様も含めて受け止めをお聞かせいただきたいというふうに思います。報道を見ると、G20とASEANの会議では大分会議のトーンも違っていたという印象も私受けていますので、そんなことを含めて大臣のコメントをいただけたらと思います。
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加藤勝信#15
○国務大臣(加藤勝信君) まずは、今回、先月から今月にかけて外国出張させていただいた件に対していろいろ御高配いただきましたことに感謝申し上げたいと思います。
 その上で、今お話がありましたG20財務大臣・中央銀行総裁会議、またASEANプラス3財務大臣・中央銀行総裁会議において、まず、それぞれ参加国からは、米国の関税措置についてそれぞれの立場から言及がございました。
 具体的な中身については言及を控えるということになっておりますが、私の方から、G20会合では、米国の関税措置と一部の国の対抗措置やそれらがもたらす不確実性などによる足下の為替を含む金融市場の変動の高まりを指摘した上で、自由で開かれた多国間貿易体制の推進と国内外の格差や不均衡等を是正するための建設的な政策対話が必要である旨強調いたしました。
 また、ASEANプラス3の財務大臣・中央銀行総裁会議においては、米国の関税措置について私から、自由で開かれた多国間貿易体制を推進することの重要性、日本として米国に対し一連の措置の見直しを強く求めつつ協議を進めていることなどを申し上げたところでありますし、公表されたASEANプラス3の共同声明では、貿易保護主義の高まりは世界貿易への重荷となり、経済の分断を招き、地域の貿易、投資及び資本フローに影響を及ぼすとの認識にも合意したところであり、各国と我が国の主張はこの点において一致したものと考えております。
 世界経済の不確実性が高まっている状況にあって、こうした多国間会合の場で率直な意見交換、またその場を通じてバイでの話もさせていただいたこと、これは非常に有意義だったというふうに考えております。
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柴愼一#16
○柴愼一君 加藤大臣も様々主張をされたということだというふうに思います。またちょっと後でそのことに対する各国の反応についてもお聞かせいただけたらというふうに思います。
 そして、各国との連携は非常に重要だというふうに思っていまして、また、だからといってアメリカを孤立させるということも得策ではないんじゃないかということで思うと、日本の立ち位置、非常に難しいながらも重要な役割を果たしていくんだということだと思います。是非、加藤大臣の手腕発揮を期待したいというふうに思います。
 その場の中では日米の財務大臣会談も行われたというふうに認識しております。トランプ政権での発言力が高まっているベッセント財務長官とのやり取りについて、率直な印象をお聞かせいただけたらというふうに思います。
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加藤勝信#17
○国務大臣(加藤勝信君) 為替に関しては、それぞれ言わば専門的に対応しているベッセント財務長官と財務大臣たる私の間で議論するという整理の中で、先般、ベッセント財務長官と会談を行わせていただきました。
 その場において、私から、米国による一連の関税措置は極めて遺憾であると述べ、米国による見直しを強く申し入れたところであります。また、賃上げ、物価の動向を始めとした我が国の経済動向について私から説明するなど、二国間の諸問題について生産的な議論を行わせていただきました。
 為替についてでありますが、レートは市場において決定されること、為替レートの過度の変動や無秩序な動きは経済及び金融の安定に対して悪影響を与え得ることなどについての認識、これまで国会でも申し上げてきましたが、その認識を改めて二人の間で再確認をさせていただきました。さらに、現在進行中の対米協議に関連して為替について議論を行い、引き続き緊密かつ建設的に協議を続けていくことで一致をしたところであります。
 なお、ベッセント財務長官からは、為替水準の目標や、それに対する管理する枠組みなど、そういった話は全くなかったところでございます。
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柴愼一#18
○柴愼一君 今あったとおり、米国側からは為替水準、通貨目標が求められなかったということだということですが、じゃ、何が会談のポイントだったのかと、米国が何かを求めているのか、逆に、何ができるか日本考えろというようなことが言われたのか、その辺についてもう少しコメントいただけますか。
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加藤勝信#19
○国務大臣(加藤勝信君) まず、先ほど申し上げた為替レートについては、先ほど申し上げた基本認識、これを再確認させていただいたということ、これは非常に大事なところだと思っております。
 その上で、さらに、為替の水準目標等については話がなかった、加えて、日米の経済の動向、状況などについては、先ほど申し上げた、私から日本側の説明などを含めて、それに対するいろいろ議論をし、その上で、引き続き緊密に協議をしていこうと、これが確認された、これが一連の流れでございます。
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柴愼一#20
○柴愼一君 トランプ大統領は明確にやっぱり為替水準に対する問題意識があるというように発言をしているというふうに認識すると、何かやっぱり大統領とベッセント氏で役割分担をしているのかななんということもちょっと考えるところもあります。
 トランプ大統領はアメリカの製造業や雇用に着目して貿易赤字を問題視をしているというふうに思いますが、日本の例は特に分かりやすいですが、日本での貿易の収支の黒字分というのは、逆に、そのもうかった分というのはアメリカに再投資されてアメリカに戻っているんじゃないかというふうに思うところもあります。
 そんなことを含めて、各国と連携をして、そういう財政や金融政策の面からの働きかけを強化していくべきというふうに考えますが、加藤大臣の認識、お聞かせいただきたいと。特に、これからまた、来週、再来週ですか、カナダでのG7の財務大臣や中央銀行総裁会議含めて、どんな姿勢で臨まれるかについてお聞かせいただきたいと思います。
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加藤勝信#21
○国務大臣(加藤勝信君) まず、アメリカ側の状況、背景については、なかなかコメントはできないというか、コメントを控えなきゃいけないと思っております。
 大統領等の発言は承知しておりますけれども、四月十六日の赤澤大臣の訪米の際にトランプ大統領との表敬がございましたが、そのときにも為替の話はなかったというふうに承知をしているところでありますし、ベッセント財務長官とのやり取りは先ほど申し上げたとおりでございます。
 その上で、もちろん、赤澤大臣あるいは石破総理からも、例えば我が国が米国に対する一番の投資国である等々、この二国間の関係の重要性、また日本のそれにおける役割、貢献、そういったところはしっかりこれまでも申し上げてきたところでありますし、引き続きそういったことは話をしていかなきゃいけないということと、やはり、その前の御質問にありましたけれども、やっぱり今回の一連の米国の関税措置、またそれに係るいろんな動きが、世界経済、各国の経済・金融市場、いろんな形に様々な影響を及ぼし得る、こういった認識は我々はみんな持っているわけでありますから、そうした状況をいかに改善していくのか、そしてより良いものにしていくのか、そうした観点に立って、これからもしっかりと協議に当たっていきたいというふうに思っております。
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柴愼一#22
○柴愼一君 引き続き是非万全の対応をいただきたいというふうに思います。
 続いて、お忙しい中、またお疲れのところ、植田総裁にもお越しいただいております。感謝申し上げたいと思います。
 今、先ほど加藤大臣にも質問したのと同様、米国の関税政策に対する各国の中央銀行の総裁会議での発言、対応などについて、植田総裁の印象をお聞かせいただきたいと思います。
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植田和男#23
○参考人(植田和男君) 私も、先月末に開催されましたG20の会合に出席してまいりました。そこでは、委員御指摘の最近の関税政策の影響を含め、世界経済の現状や見通し、リスク等について活発な議論が行われました。さらに、海外の政策担当者との面談も多く行い、関税政策が各国・地域に及ぼしている影響について有益な意見交換を行うことができたと思っております。
 個別の意見についてお話しすることは差し控えたいと思いますが、印象をまとめますと、現時点では消費や設備投資といったハードデータは今のところ堅調な地域が多い、ただ、家計や企業のマインドには関税政策の影響が現れ始めているという見方も多かったと記憶しております。また、その関税政策の波及経路やその程度についても、今後、関税政策がどうなっていくか、また、それを受けた家計、企業の対応がいろいろな幅を持って予想されますので、その幅の中のどこに落ちるか等に応じまして不確実性が極めて高いという点を多くの参加者が強調していたことが印象に残っております。
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柴愼一#24
○柴愼一君 続いて、物価動向に対する認識について総裁にお聞きしたいというふうに思います。
 米などの食料品を中心に物価高騰が国民生活を苦しめています。そのことに対応すべく、政府もそして各党も様々な物価高対策を今打ち出しているところです。
 そんな中にあっても、物価の番人たる日銀の物価見通し、さきに公表された展望レポートでも、消費者物価、除く生鮮食品の前年比というのは、二〇二五年度に二%台前半となった後、二〇二六年度は一%台後半、二〇二七年度は二%程度になると予想されるというふうにあって、ちょっと国民感覚からすると大きく乖離をしているなというふうに感じるんですが、現状の物価動向、食料品高騰に対する認識と金融政策への反映の在り方についてお聞かせいただきたいと思います。
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植田和男#25
○参考人(植田和男君) 私ども、消費者物価総合の上昇率が二%をかなりの期間超えているということが国民生活にマイナスの影響を与えているということは十分に認識しております。その中で、特に米を含む食料品価格の上昇が最近の物価上昇の主たる要因の一つでございます。これらの先行きに関する不確実性はなお大きいと見ていますが、ただ、前年比で見た上昇率は次第に低下していくと思っております。
 ただ、この食料品価格上昇の周辺で、あるいはその影響で人々のマインドや予想物価上昇率が変化しまして基調的なインフレ率に二次的な影響を及ぼし得ることがあり得るという可能性については注意して見ていきたいと思います。
 他方で、先ほど申し上げましたように、関税政策等の影響をめぐる不確実性は高いわけですが、それが場合によっては経済の下押しなどを通じて我が国の物価にマイナスの影響を及ぼすという経路も無視できない。特に先週発表いたしました私どもの見通しは、今申し上げました食料品価格が年後半に向けてインフレ率としては少し下がっていくであろうということに加えまして、世界経済の関税政策による若干のスローダウン、これの私どものインフレ率に及ぼす影響も若干織り込んでつくってございます。
 ただ、その上で、見通し期間の後半に向けては、また、特に基調的物価上昇率ということで申し上げますと、二%に向けての歩みを回復する、再開するというふうに見ておりますので、そういう見通しが維持される限りにおいて金融緩和度合いを適切なペースで調整していくというのが政策の基本方針でありますが、経済動向、不確実性が高いものですので、丁寧に見てまいりたいと思っております。
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柴愼一#26
○柴愼一君 特に、今言われたとおり、世界経済の不確実性が高まっているということで、日銀としても金利の引上げについての判断は非常に難しいものだというふうに思っておりますし、また、日銀、短期的な要因に左右されない基調的な物価目標をターゲットにしているということを含めて、そんなことで見ているんだということも理解をしたいというふうに思います。
 特に、日銀の金融政策は、物価の安定を目標にするとするならば、特にこれまで金融市場に過度に配慮してきたんじゃないかということであれば、特にそういうことではなくて、国民生活の状況をつぶさに把握して、正常化に向けた判断を適切に行っていただきたいというふうに思います。
 展望レポートの最後でも、日銀が二%物価安定の目標の下で適切に金融政策運営していくというふうにしております。アコードについてですが、アコードは植田総裁にとって今どういう受け止めなんでしょうか。
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植田和男#27
○参考人(植田和男君) アコードにつきましてですが、政府と日本銀行は、二〇一三年の初めになりますが、共同声明の下で、デフレ脱却と持続的な経済成長に向けて必要な政策を実施していくということを合意いたしました。
 その上で、私ども日本銀行としましては、二%の物価安定目標の持続的、安定的な実現という観点から、昨年三月には大規模緩和の枠組みを見直し、その後、二回にわたって金融緩和の度合いを調整したところでございます。他方、デフレ脱却そのものについては、政府において各種の指標等を踏まえて総合的に判断されていくものと理解しております。
 共同声明全体について現時点でコメントすることは差し控えさせていただければと思います。
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柴愼一#28
○柴愼一君 やっぱり、デフレ脱却のための共同宣言というところにちょっと大分違和感がもうあるなというふうに思っていまして、金融正常化、金融政策の正常化に向かっていく現時点ではちょっとちぐはぐなものになっているんだと、発展的解消をすべきというふうに考えていますということを含めて、これからもそんなことをまた植田総裁と議論させていただけたらというふうに思います。
 植田総裁に対する質問は以上です。御退席いただいて結構です。委員長、お取り計らいをお願いいたします。
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三宅伸吾#29
○委員長(三宅伸吾君) 植田総裁、退席いただいて結構でございます。ありがとうございました。
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