農林水産委員会

2026-06-18 参議院 全203発言

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会議録情報#0
令和八年六月十八日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     上野 通子君
     東野 秀樹君     神谷 政幸君
 五月二十一日
    辞任         補欠選任
     井上 義行君     石井 準一君
     上野 通子君     馬場 成志君
     神谷 政幸君     東野 秀樹君
     佐々木りえ君     松沢 成文君
 五月二十二日
    辞任         補欠選任
     石井 準一君     井上 義行君
     馬場 成志君     朝日健太郎君
     松沢 成文君     佐々木りえ君
 五月二十六日
    辞任         補欠選任
     井上 義行君     石井 準一君
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     井上 義行君
 五月二十八日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     小野田紀美君
     石井 準一君     進藤金日子君
     東野 秀樹君     山崎 正昭君
 五月二十九日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     朝日健太郎君
     山崎 正昭君     東野 秀樹君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     進藤金日子君     有村 治子君
 六月九日
    辞任         補欠選任
     有村 治子君     進藤金日子君
     東野 秀樹君     小野田紀美君
 六月十日
    辞任         補欠選任
     小野田紀美君     東野 秀樹君
     進藤金日子君     石井 準一君
 六月十一日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     鈴木 宗男君
     石井 準一君     進藤金日子君
     井上 義行君     松山 政司君
     東野 秀樹君     磯崎 仁彦君
 六月十二日
    辞任         補欠選任
     磯崎 仁彦君     東野 秀樹君
     鈴木 宗男君     朝日健太郎君
     松山 政司君     井上 義行君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤木 眞也君
    理 事
                朝日健太郎君
                上月 良祐君
                東野 秀樹君
                石垣のりこ君
               かごしま彰宏君
    委 員
                井上 義行君
                江島  潔君
                進藤金日子君
                野村 哲郎君
                山下 雄平君
                山本 啓介君
                田名部匡代君
                徳永 エリ君
                横沢 高徳君
                舟山 康江君
                高橋 光男君
                竹谷とし子君
                佐々木りえ君
                杉本 純子君
                岩渕  友君
   国務大臣
       農林水産大臣   鈴木 憲和君
   副大臣
       農林水産副大臣  山下 雄平君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       山本 啓介君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        西村 尚敏君
   政府参考人
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  押切 光弘君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  河南  健君
       農林水産省大臣
       官房統計部長   深水 秀介君
       農林水産省農産
       局長       山口  靖君
       農林水産省経営
       局長       小林 大樹君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第四八号)(衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
    ─────────────
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藤木眞也#1
○委員長(藤木眞也君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤木眞也#2
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に朝日健太郎君及び東野秀樹君を指名いたします。
    ─────────────
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藤木眞也#3
○委員長(藤木眞也君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、農林水産省大臣官房総括審議官押切光弘君外四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤木眞也#4
○委員長(藤木眞也君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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藤木眞也#5
○委員長(藤木眞也君) 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。鈴木農林水産大臣。
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鈴木憲和#6
○国務大臣(鈴木憲和君) 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
 米については、令和六年八月、南海トラフ地震臨時情報等を受けた需要の急増による小売店での品薄などに起因して価格が上昇し、令和七年三月には前年の約二倍にまで価格が高騰し、供給不安も発生しました。
 この価格高騰の要因及び供給不安解消のために行った政府備蓄の売渡しの対応を検証した結果、農林水産省が多様化する流通実態を適確に把握できていなかったことや、政府備蓄は売渡し手続に時間を要し、機動性に欠けていたという課題が明らかになりました。
 これらの課題に対応し、消費者への米の供給を安定的に行うため、この法律案を提出した次第であります。
 次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
 第一に、多様化する流通実態の把握強化であります。
 まず、届出の対象に、米穀の出荷又は販売事業者に加え、米穀を原材料とする飲食料品の加工、製造又は調製事業者を追加することとしております。
 次に、地域の米穀供給の相当部分を占める事業者は、在庫数量、出荷販売数量などの定期報告をしなければならないこととしております。
 さらに、定期報告違反に対する罰則を新設するとともに、報告徴求違反、変更及び廃止の届出違反に対する罰則を引き上げることとしております。
 第二に、備蓄制度の見直しであります。
 まず、備蓄の目的を見直し、生産量の減少に加え、需要量の増加による供給不足にも備えて保有できることとしております。
 次に、民間備蓄の創設であります。米穀の備蓄の機動的な運営を図るため、大規模な米穀の出荷又は販売事業者は、基準保有量の米穀を常時保有しなければならないこととしております。農林水産大臣は、供給不足であって、民間備蓄を政府備蓄よりも迅速に譲り渡すことができると認めるときは、基準保有量を減少し、さらに、不足の状況に応じて、民間備蓄事業者に対し、米穀の譲渡しに係る勧告、命令等をできることとしております。
 第三に、生産調整方針の大臣認定制度等を廃止する一方で、米穀の生産者は、主体的に需要に応じた生産を行うよう努める旨を規定するとともに、政府は、需要に応じた生産が可能となるよう、米穀の新たな需要の開拓、輸出の促進、生産性の向上に関する施策等を講ずることとしております。
 以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
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藤木眞也#7
○委員長(藤木眞也君) 以上で趣旨説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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上月良祐#8
○上月良祐君 自民党の茨城県選出の上月良祐でございます。
 質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 若さと能力の高さに加えて、ここのところ安定感も増している鈴木大臣に質問をさせていただきたいと思います。ほかの答弁者の皆さんも含めまして、的確な答弁をよろしくお願いいたしたいと思います。
 まず、大臣に、需要に応じた生産と、それから価格への関わり方についてお聞きをしたいと思います。
 趣味で作るといったようなものは別ですが、なりわい、業として行うもので需要に応じた生産でなくていいものは、これは農産物であれ農産物以外であれ、基本的にないのだと思います。もちろん、主食であります米でありますので、需要をどう見積もるかということはとても大切なことだというふうに思います。
 米は七百万トンとかといった量がこれまで意識を強くされてきましたが、これからは主食用以外の様々な用途、あるいはサプライチェーンの先、我々が、どちらかというと、我々、農水省もこれまでどちらかというと得意でなかったサプライチェーンの先ですね、の意識しないといけない輸出にも、主食用米を減らすためにというような形ではなくて、ポジティブに応じていかなければいけない、そういうふうな状況になっているわけであります。
 九年度から大きな見直しもされるということで今検討を進めているわけでありますが、こういう見直しの時期だからこそ、法律に明確に需要に応じた生産を書く意味があるんだろうというふうに思います。
 また、本来、当然であるはずの大原則、需要に応じた生産が、様々な見立て、思惑などもありまして、なかなか正直実行してもらうことが難しいといったような面もあるんだというふうに思います。自分が減らしてもほかの人たちは増やすんじゃないか、たくさん作るんじゃないか、結局、自分が割を食っちゃって、ほかの人は稼いじゃうんじゃないかというような複雑な思いもあるのかもしれません。
 特に、従来メインでありました米の流通ルート、系統系や大規模な集荷ルートが相対的に小さくなってきているわけでありまして、プレーヤーも多様化する、流通も多様化する、そういう中で問題が複雑化しているんだろうというふうに思います。
 大臣に、今回の改正で需要に応じた生産を明記することとした意義や意味をお伺いをしたいと思います。あわせて、価格との関わり方についてもお聞きしたいと思います。
 価格にコミットしないという言い方は俗によく使うんですけど、詰めていくとよく分かったような分からないような言葉であります。
 食糧法では、法案ではですね、需給の安定を図り、及びこれを通じて価格の安定化を図るというふうになっています。間接的ではあるんです、間接フリーキックではあるんですが、価格の安定化には関わらないといけないこれ義務があるということだと思います。すなわち、安定化を図るわけですから、暴騰や暴落は避けなきゃいけない。価格をある程度の幅に収められるよう、需給をバランスさせていくということが大切だと思います。
 一方で、日々マーケットで決まる価格というのは、概算金もあれば、相対価格もあれば、消費者への販売価格もあります。もう無数にあるわけでありまして、それらをコントロールなどできないことは、これは明らかであります。関わりようがないと言うべきなのかもしれません。
 改正前には価格の安定が直にある意味書かれていたわけですけれども、私は、今回の改正は、本来そうであったことを明確化したというようなことではというふうにも感じます。
 価格との関わり方につきましても、大臣のお考えを伺いたいと思います。
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鈴木憲和#9
○国務大臣(鈴木憲和君) 御質問ありがとうございます。
 まず、米政策につきましては、平成三十年に国が生産数量目標の配分を行わない政策に移行して以来、生産者が主食用米の需給動向等を踏まえて、自らの経営判断で需要に応じた生産を行うことが実態として根付いてきたところであります。
 こうした実態を踏まえて、今般の食糧法の改正案では、国による生産調整に係る規定を削除することで、これまで生産者が取り組んできた需要に応じた生産をより一層推進をしていくということ、そしてそのために、政府としても、前面に立って需要開拓や輸出促進、生産性向上などによりマーケットを拡大し、米生産の持続的な発展を図るという考え方をこの米政策の方向性として位置付けをさせていただいたところであります。
 また、米の価格につきましては、委員から今御指摘もありましたけれども、基本的には需給バランスなど民間の取引環境の中で決まるものであり、国として米の価格に直接的に関与するということは適当ではないと考えている一方で、ただ、米は日常生活で欠かせない主食でもあります。国民の生活や経済の安定の観点からも、需給の安定を図ることを通じて、結果として価格の安定化が図られることが重要だというふうに考えております。
 今般の改正におきましては、この考え方を法律の目的規定である第一条に明記をさせていただいております。それと同時に、この需給の安定を図るために必要な措置を位置付けることとしており、食糧法の規定にのっとり、需給の安定を図ることで、結果として価格の安定も図られていくように、責任を持って取り組んでまいります。
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上月良祐#10
○上月良祐君 ありがとうございます。
 マーケットに直に関わるということではなくて、間接的に需給を通じて関わるんだと。大臣所信質疑のときだったと思いますが、岩渕先生とのやり取りでちょっとかみ合っていないなと思ったんですけど、要は今みたいなことだったんじゃないかなというふうに考えております。衆議院以来もう何度も議論されていることですが、私もどうしてもここは冒頭に押さえたくて、御質問をさせていただきました。
 ちょっと飛ばさせていただいて、問い五なんです。
 私、もうこの国会中はひょっとするとこれが一回だけのチャンスかもしれないので、どうしてもちょっと聞いておきたいことがあります。ちょっと質問長くなるかもしれません。お許しください。
 今回の改正では、今ほどあった安定という言葉がすごいキーワードだと思っております。流通把握の強化も図られているわけでありますが、食料にとって、私は、もう安定というのは、もちろん価格も量も安定というのが作る方々のことを考えてもとても重要だというふうに思っております。もちろん、ベクトルが上に向いていって、価格も量も上向いていくのは大切だと思いますけれども、何より重要なのが安定だと思います。
 例えば、半導体とかをめぐる各国の争い、競争というのは、言わば急ブレーキ、急ハンドル、急アクセルの連続ですよ。これで激しい勝負をしていかなければいけないというのとはもう全く様相が違いまして、農業では急ハンドルとか急アクセルとか急ブレーキというのは厳に避けるべきだと私は思っております。例えば、営農型太陽光みたいに急アクセルを踏んだ、もう現場でうまくいっていないことは多々あるわけでありまして、これまでもかなり私も闘わせていただいて、随分制度が変わってきたんだというふうに思います。
 需給や価格を安定させるためには、例えば酪農におけるアウトサイダーの問題などと一緒で、一定の規律というものが私は絶対に必要だというふうに考えております。例えば、一旦結んだ播種前の契約を、違約金を払っても別の先に売った方が高い、もうかるといって破棄するような行動というのが許されるんでしょうか。それが特に、公的な収入保険であるとかナラシの恩恵、実際には保険金に当たるものをいただかなかったとしてもですね、結果的に。ただ、やっぱりそういうふうな安心感を持った上で、その上でそういった行動を行っている場合は、私はなおさらだというふうに思います。
 また、輸出というのは、先ほど大臣の御答弁にもありましたが、需要を拡大していく上で大変重要な手段であります。例えば、昨年の価格であれば、海外より国内で売った方が高く売れるケース、多々あったというふうに思います。しかし、そういう場合でも、海外の事業者、実需者との信頼関係を大切にして、こっちの方が安いかもしれないけど信頼関係を大切にして売り続けるというようなことなしに輸出の拡大など絶対できるわけがありません。安ければいいということでは官公需の発注は駄目なので、それを脱却しなきゃいけないということで今一生懸命やっているんですけど、高ければいいでは駄目なのがこの食料に関するビヘイビアではないかというふうに思います。
 また、例えば農家が届出をしていない業者に米を売って、米トレサ法の観点から検証できないといったような状況がいいんでしょうか。許されるんでしょうか。届出もしていないような方が冷温設備もないような倉庫に保存をして、まあ傷むでしょう、それは。で、転売差益を狙うような行動は、安定を求める上で決して許されるものではないと私は思っております。そのときそのときの刹那の稼ぎを得ようと乗り込んでくるような事業者、サプライチェーンの信頼関係を壊すような行動を行う者は、食料、とりわけ主食である米にはなじまない人たちだと、行動だと思っております。
 一次産業というのは、今はやりのアンソロピックやエヌビディアのように大きな稼ぎはなかなか得られないものだと思います。でも、だから災害があったときには大変手厚い支援措置を一生懸命みんなで力を合わせて講じるわけですし、例えば為替による餌の価格の高騰対策に公的な保険のようなものもあるわけですし、基盤整備にももう特段の手厚い支援があるわけであります。もちろん、安定した稼ぎを得られるような土台、需給の安定、こういったものをつくって、そこそこ稼げるようにふだんからしておかないといけないということもとても大切だと思います。
 それで、今回、流通の把握を年三百トン扱う集荷業者等にまで対象を広げているんだけど、それで本当に大丈夫なのかな、十分なのかなということを私は心配をいたしております。
 いわゆるブローカーと言われる人たちというのは一体何者なんでしょうか。私もいろいろ聞いているけれども、その実態というのがよく分からないものがあります。その人たちがそれほどの量を扱わない人たちであれば、取扱数量の下限を下げたからといって把握し切れない。そういう人たちが価格を乱すトリガーになっているんだとしたら、何かそこにきちっとアクセスしないといけない、タッチしないといけないんだというふうに思います。
 また、今回、調査手続がかなり増えるわけですから、DX化による負担軽減も必須だと思います。紙で出して役所で手入力すると、間違いも起こるし時間も掛かります。現場も役所も人手不足の中、やっぱり非効率ではいけないと思うので、端末操作で簡単に入力ができて集計の誤りがなくなったり時間が掛かることもないようなDX化、これはもう絶対にやっていただきたいというふうに思います。
 これ、まず政府参考人から御答弁をいただきたいと思います。
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山口靖#11
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 今般の米価高騰の際、ふだん米を取り扱っていない事業者が産地で集荷していたといった事例も承知しており、特に現場で問題になりましたのは、届出もせずに米穀の取引を行うこと、あるいは買い取った米を適切に管理もせず粗雑に扱うこと、さらに、既に成約している米を横取りするような不誠実な取引を行うことといった事例が発生していたと承知をしております。このような事例は、需給の不安定化の一因になり得るほか、米の適正かつ円滑な流通に支障を生じさせるおそれがあり、行政としても責任を持って対応する必要があると考えております。
 このため、今般の食糧法改正案におきましては、与党審査の過程で上月委員始め多くの議員の皆様から御指摘をいただいたことを踏まえまして、事業規模にかかわらず、全事業者が守るべき責務規定というのを新設させていただいております。その中で、食糧法の規定の遵守、米の品質保持のための適正な管理、持続的な供給に資する取引の実施ということを明文化したところでございます。
 この上で、現行の七条の二に基づきまして、遵守事項省令というのがあるわけでございますが、この中で、相手方が食糧法に基づく届出をしているか確認して取引を行うよう努めること、あるいは保管温度に応じて適切に管理をすることといったことを新たに規定し、違反した場合には勧告、公表、命令、罰則といった措置を講ずることを今後検討してまいりたいというふうに考えております。
 さらに、不誠実な取引につきましても、国がガイドラインを策定し、信義則に基づく取引の徹底を求めるなど、不誠実な取引が横行せず規律ある取引慣行を醸成していくことにしてまいりたいというふうに考えております。
 さらに、委員から御指摘いただきましたDX化の方ですが、調査手続のDX化につきましては、現在メールなどで報告いただいているものを、これをスマートフォン、パソコンなどを利用し、eMAFF申請による統一的なフォームを活用するなど、電子申請を導入することを検討しておるところでございます。そのため、現在農林水産省の方で環境整備を行っているところであり、これを通じて事業者の負担の軽減を図ってまいりたいと考えております。
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上月良祐#12
○上月良祐君 ありがとうございました。
 かなりいろいろ考えてくださって、この今の法律の枠組みの中では難しい枠組みだったんだけど、その中で最大限御配慮をいただいたということですので、今回の改正によってどんな効果が出るかをしっかり見極めていかなければいけないというふうに思います。
 ここ、大臣からも一言、その規律の在り方というんでしょうか、規制の強化とまでは言いませんが、それは大切じゃないかと思うんですが、一言いただきたいと思います。
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鈴木憲和#13
○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。
 もうまさに上月先生おっしゃるように、私たち、これ何が大事かと思っているかというと、私も当時副大臣やらせていただいていて、大変私も重い責任を感じています。これはなぜかといえば、本来であれば備蓄米をすぐに出すべき局面で、出すという判断が、そして実際にそれを行動に移すということが実現できなかった。その結果、棚にですね、スーパーの棚に米が並ばなくて消費者の皆さんから大変御不安だという状況を引き起こしたという責任は、私はもう自分も含めて大変重いというふうに思っています。
 そのときに、これからやはり大事になるのは、主食である米が、この適正かつ円滑な流通をしっかりと確保していく、そしてそれをちゃんと見える化をしていくということが何よりも大事なんだろうというふうに思っています。今、山口局長からも答弁ありましたが、この米の円滑な流通には、国として責任を持って関与するために、全事業者が守るべき責務の新設や遵守事項省令の見直しなどの措置をしてまいりますし、また、そういう意味で、民間事業者を適切に監督もしてまいりたいというふうに考えております。
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上月良祐#14
○上月良祐君 大臣、ありがとうございます。
 米の混乱については私たちも責任がある、与党にも大きな責任があるというふうに思っております。
 これまで自由化する方向で進めてきたんだと思います。その中で、温暖化がひどくなり、災害が頻発し、国際環境の混乱も拍車が掛かってきていると。自由化というのは大切なんですけれども、やっぱり安定のためには、この環境が変わる中では、やっぱり一定の規律というのはとても大切だと。でないと、全部それが、何というんですか、マーケットの混乱が、全て役所が悪い、与党が何やっているんだということになりかねないので、やはり一定の規律というのは是非気を付けていただきたいというふうに思います。
 それから、DXについては、当面紙も少し残すということであります。これはまあしようがないというか、それは正しい配慮だと思うんですが、やはり一定期間やってなじんできた頃に、是非、更にそこから猶予期間を置いてもいいんですけれども、ネットに統一していくみたいなことをやらないと、やっぱり人手不足で困っている中で、しかも迅速性、正確性という意味からも良くないと思いますので。東京のバスなんかは料金箱残っています。ストラスブールに行ったときには、全部もうタッチカードになっていて、ビッグデータがすぐ集まって新しい政策に反映できると。あの料金箱、五%の人しか使っていないんですね。しかも、物すごい大きな投資をしないといけないと。物すごい負担になっているんです。これは、もちろん優しくあるべきだというのは大切なんですけれども、特に一般の方じゃなくて事業をやっている方々でもありますから、どこかでかやっぱりそういうことも念頭に置きながらフォローしていただきたいと思います。
 続いて、輸出についてお伺いしたいと思います。
 鈴木大臣や福田達夫先生、武部新先生などと農産物、加工品の輸出にこれまで継続的に私も一生懸命取り組んできました。もう十年近くになりますし、今、二度目の輸出委員長を拝命をして務めております。GFPやJFOODO、プラットフォームといったような仕組みや組織もつくってきましたし、米の輸出も米粒換算でようやく五万トン弱まで伸びてきたところであります。暗中模索だった頃から、今は第二ステージに入ってきているなという感じはしておるところであります。
 日本の米は、安売りでとにかく量を稼ぐんじゃなくて、しっかりもうけを取るため、言わばいいものを高く売っていくという方向性も大切にしなければいけないんだというふうに思っています。特に、今後供給力が細くなっていく可能性がありますから、なおさら量ではなくて質を求めて、適切な利潤を取っていけるような価格での販売というのはとても大切だと思います。
 今回、水田政策のキャラバン、現場での意見交換をやった中で、私が担当した北陸、東海では、二か所とも米の輸出の難しさについて意見が出されまして、ひとしきり意見交換をしました。これ、実際に出そうとすると、地元の熱心にやっている方に聞くと、高級店だと一年で五トンぐらいじゃないかと言うんですね。そうすると、一万トン増やすのに二千店舗必要だということになります、高級店が。もちろん大衆的な食堂もあると思うし、高級店でもいろんな扱う量は様々だと思いますが、一つの例として考えると、米の輸出拡大というのは決してたやすいことではないというふうに思います。
 ただ、衆での質疑も全部見させてもちろんいただいたんですが、まだ何か余ったら売るみたいな発想での質疑があって、ちょっと残念だなと、大臣も厳しく答弁をされておられましたが、感じたところであります。我々は物を売るんじゃないと、日本の価値を売るんだということで、姿勢で取り組んできたわけであります。
 百農社によるおにぎりといった、冷たいまま食べてもらうというような行動も含めて、文化も含めて輸出していくということでやっていくべきですが、三十五万トンというのはなかなか高い目標だというふうに思うんですけど、ここをどういうふうにチャレンジしていくのか、大臣の御見解を伺いたいと思います。
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鈴木憲和#15
○国務大臣(鈴木憲和君) ありがとうございます。
 もう上月先生とはずっと、私の政治人生ずっと一緒に輸出に取り組んでいて、いつも御指導いただいていることを感謝申し上げます。
 米の輸出につきましては、食料・農業・農村基本計画におきまして、米、パック御飯などの二〇三〇年の輸出を三十五・三万トン、金額ベースで九百二十二億円とすることを目指すということで、具体的には、この輸出拡大実行戦略において、米国でいえば二百十六億円とか、それぞれの市場ごとに幾らを目標に頑張るのかということが目標を掲げているところであります。
 今先生からお話あったように、特に米は競合も大変多くありますし、たやすいことでは全くないというふうに思っていますが、ですから、逆にこれは政府が前面に立って勝負をしていかなければいけないんだろうというふうに私は肝に銘じているところであります。
 この目標の実現に向けて、日本産米のまさに価値や食文化を最大限生かしながら、例えばですけど、アメリカやヨーロッパでは、もう現地系のスーパー、小売店に、総菜コーナーでお米を使った商品、おすしを始めおにぎり、ほとんどのところで並んでおりますので、そうしたところに、品質がしっかりと担保できて、やっぱり日本のものですから日本産米を使ってほしいということで、使用するお米を日本産米に置き換えるということを目指すということが一点かと思います。
 そしてもう一点は、さっき百農社のお話もありましたが、やはり日本食のレストランやおにぎり屋さんなどのこの外食、これがやっぱり、日本のものを大事にしながら日本の価値を伝えてくれる外食をいかに多く増やしていくか、そこにしっかりと安定供給をしていくかということが第二に大事かというふうに思います。
 そして、加えてパック御飯だというふうに思います。やはり、レンジでチンすれば日本と同じ品質をそのまま味わえるわけです。現在、重量ベースでは二千八百五十三トンの輸出量ですが、これは大幅に伸ばしていきたいというふうに考えております。
 また、ここも実は大事だと思っているのは、他国産とやはり価格でもある程度は勝負をしていかないといけないというふうに考えておりまして、この基本計画で目標とする十五ヘクタール以上の経営体で六十キロ当たり九千五百円という生産コストの低減、これができれば価格面でも、ちょっとは高いですけれども勝負になっていくということがありますので、そうすると量ができていくということになりますので、低コストでも生産ができる、そしてそこにしっかりと稼ぎが見出せる大規模な輸出産地の形成も支援をしていき、更なる輸出拡大につなげていきたいというふうに考えております。
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上月良祐#16
○上月良祐君 ありがとうございます。
 全く同じ方向性を向いて、是非我々も頑張らないといけないと思います。高い目標はできないと思ったら終わりなので、もう絶対やるんだと、あらゆる手を尽くしてやるんだということでやってみて、もし届かなかったらきちんと分析して反省して次の手を打つんだということだと思います。それしかないんだというふうに思っております。
 そして、私たち自身が毎日勉強したりトレーニングしたりするのは、未来に耐えられる体や仕事ができる能力を付けるためだというふうに思うんですが、政策も要はそのとき負荷を掛けないといけないんだというふうに思います。要するに、負荷を掛けずにただやっていたら、結果が未来には耐えられないものになる。やっぱり輸出は相当ここ十年負荷を掛けてきたというふうに思いますので、掛け続けないといけないということだと思います。
 その関係で一つ、次の問い七なんですが、担い手の減少と地域計画のブラッシュアップについてお伺いしたいと思います。先ほど大臣がおっしゃった、何でしょう、その大区画化によるコストの縮減みたいなこともここに懸かっていると思います。
 資料を御覧ください。この資料は農水省と一緒に作ってきた資料で、鈴木大臣も御覧いただいた、我々が昔から使っている資料であります。
 左側の表側は法人経営体と農家があり、農家の中に個人の経営体がある。その中には主業、準主業、副業とあり、準主業と副業というのは兼業農家、昔でいうところの第二種兼業農家だと思います、に近いものだと思います。表頭を見ていただくと経営体数があり、農業就業者数があり、そして右端に販売金額に占めるシェアがあります。真ん中に基幹的農業従事者数、最近余り使わなくなってきている概念ではあるんですが、が真ん中にあります。
 上の青く塗っている二つ、法人経営体と主業経営体で販売金額に占めるシェアは八二%になります。四一足す四一であります。もうここで大半になっている。特に準主業のところは数も相当減ってきて、大切な方々なんですが、残念ながら数も相当減ってきて、特に販売金額に占めるシェアはもう二%ということで激減しております。
 基幹的農業従事者数、表頭の真ん中にありますが、ここは法人経営体がカウントされないので、最近では、やはり少し使い方としては前のようには使っていないという、時代の変遷があるのかなというふうに思います。
 農業就業者数の一番下に計という欄があって、ここを見ていただくと、大変減ってきているという中で今後どうしていくかというのを、これ劇的に変わってきております。次の五年間はもっと変わると思うので、感情抜きに五年後、十年後の農業を支えられる、まあ感情抜きというわけにもいかないんですが、支えていける体制をつくるために負荷を掛けていかなければ、政策に負荷を掛けていかなければいけない、少し我々頑張らないといけないんだと思います。
 そこで、地域計画ということなんですが、農地を担い手に集約していく取組に頑張らないといけない、負荷を掛けて一生懸命やらなきゃいけないと思うんですが、昨年の結果では理想的な計画は一一%のみですよ。四五%はほぼ現況のまま、四三%は将来の受け手が真っ白な状態という感じになっています。
 党で現場をお伺いしたとき、キャラバンとは別に現場に行ったときも、平地も行ったし中山間も行ったんですが、意見交換したときも、主力農家、法人の方々も、我々余り巻き込まれていないですと、あれって行政が作るものですよねみたいな感じで、ええっという感じだったんですね。なので、営農主体を十分に巻き込んでやっていくという取組、特に五年間の集中対策期間に、大区画化なども、せっかく別枠予算も取っているわけだから、その前提となる地域計画のブラッシュアップというのは喫緊の課題だというふうに思います。
 それで、六月十六日ですよ、ここ数日前の日農に東大の安藤教授の調査結果が出ていまして、結構重要なデータだったと思うんです。離農者の農地の受皿としての大規模農家の機能が弱まっているぞと。これ、実感としても、私も前から言ってきたんですが、もう中核農家もこれ以上受けられないと、近場を受けたらもう遠場は放すというようなことを言っていらっしゃるのを聞いていたので、これがデータとして腑に落ちるデータがこうやって明確に出てきたということであります。
 これは大変、何年か後には大変重要な兆候だというふうに思いますので、ちょっとそういうのも踏まえて、自治体とも一緒になって、地域を巻き込んでの地域計画のブラッシュアップ、これをどういうふうに進めていくかということ、本来なら、これ今目標はないんですけど、本来なら、やっぱり難しいんですけど、何かやっぱり、これも先ほどの話で、目標を置いて頑張ってみて、駄目ならまたもう一回頑張るみたいなことが必要じゃないかと思うんですけど、ここ、農水省の山下副大臣、お考えを伺います。
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山下雄平#17
○副大臣(山下雄平君) お答えいたします。
 上月理事御指摘のように、担い手に農地を集約していくためには、地域の皆さんを巻き込んでこの話合いを行い、地域計画の完成度を高めていくことが大変重要だというふうに考えております。
 地域計画の見直しに当たっては、農地の出し手と受け手の意向把握など、現場活動の推進が極めて重要であることから、市町村を中心とした関係機関の連携による推進体制の強化に向けた支援を実施しているところであります。加えて、市町村において重点的に見直しを進めていく地域を選定していただいた上で、上月理事からふだんから御指摘いただいているように、市町村の体制が非常に弱まっている、特に町村の体制が非常に弱まっているという御指摘も度々受けて、御指摘いただいておりますので、国や都道府県がそのような地域の現場に入り、伴走支援を行うことで、地域の関係者と一体となって取組を進めていかなければならないというふうに考えております。
 地域計画の継続的な見直しについては、自民党の提言においても、その進捗をしっかりと検証していくべきとの御指摘を受けております。農林水産省としても、目指すべき水準などの目標について、早期にお示しできるように取り組んでいかなければならないと考えております。
 地域の実情、特にいろんな主体の皆さんをこうしたところに呼び込んでいって、そしてしっかりお話を聞いた上で現場の関係者の理解を得て、一緒になって前に進めていけるように、目標設定の検討を進めているところであります。
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上月良祐#18
○上月良祐君 ありがとうございました。
 備蓄米の買戻しはちょっと質問できませんでしたが、いろいろ難しいこともありますけれども、大臣には頑張っていただきたいというふうに思います。
 以上で終わります。ありがとうございました。
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田名部匡代#19
○田名部匡代君 おはようございます。田名部匡代です。今日もよろしくお願いいたします。
 ちょっと通告していないところから入っちゃってごめんなさい。いや、今、上月委員の最後の地域計画のお話、本当に重要で、今副大臣から御答弁いただきましたけれど、これまでも同じような課題は何度も指摘をされてきていると思うんですね。ですから、その現場の実態がどうなっているのかということは本当にきちんと把握をいただいた上で、ただ計画ができればいいって話じゃない、それがいかにこれからの日本の農業の未来にきちんと続いていくかと、本当に大事な土台になるわけですよね。だから、同じ答弁ばっかり聞きたくないんですよ。それをどう改善されて、それどうなったのかということを、そういう答弁をいただかないと前に進まないんじゃないかと思うんですよね。
 やっぱり、そこは覚悟を持ってやっていただきたいんですが、答弁とかいただいちゃっていいです。
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山下雄平#20
○副大臣(山下雄平君) 御指摘、ごもっともの点も多々あると思っております。
 そうした地域計画が、本当に、絵に描いた餅じゃないかとか、若しくは全く現況のままじゃないかというところもあって、一方で、先ほど上月先生のお話も出しましたが、では、じゃ、そうした地域計画を作っていただく町や村役場の体制として、国からそうしたことを押し付けられても、なかなかそうした人員も非常に脆弱だというような御指摘もあります。
 こうした体制の問題についても、我々農林水産省としてもこれまでのやり方でいいとは思っておりませんので、是非改善できるように更に汗をかいてまいりたいと思っております。
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田名部匡代#21
○田名部匡代君 御答弁ありがとうございました。
 これ以上やめますけれども、この間、青森県の県、また市町村長の皆さんと、県の課題について意見交換させていただいたんですね。本当に、自治体の担う仕事が大変増えている中で、人もいない、その役割は、例えば介護認定をする人材も、もういよいよ不足というような状況なんですね。農業分野ではもっと大変な状況になっているんじゃないかというふうに思います。ですから、そうした、今副大臣の方から、地域の実態聞いていらっしゃるようですので、是非体制整えていただいて進めていただきたいということをまずは御要望申し上げたいと思います。
 それでは、法案について質問していきますが、衆議院の方でも同じような質問されていたようですけれど、改めて参議院の委員会でも確認をさせていただきたいと思います。
 一つは、この生産調整方針の規定を廃止をして、需要に応じた生産については生産者が主体的に行うよう努力義務を規定するということなんですけれども、大臣は何度も、これまでもそうだったというふうにおっしゃっているんですが、よく舟山委員が何度も言ってたけど、生産調整はやっぱり国の責任においてやるべきなんだという主張されていましたが、国が全く責任を放棄して生産者にその責任を押し付けるようなものではないか、こういう指摘があるわけですよね。それに対して、まずは御答弁いただきたいと思います。
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鈴木憲和#22
○国務大臣(鈴木憲和君) まず、先ほどもちょっと申し上げたんですけれども、米の政策につきましては、平成三十年に国から生産数量目標の配分を行わない政策に移行をしております。現実として、各産地や生産者が主食用米の需要動向等を踏まえて自らの経営判断で生産を行う、需要に応じた生産を行ってきているところであり、これが大分根付いてきているというふうに私としては認識をしております。
 こうした現状を踏まえて、我が国の主食である米について需給の安定を図ることが重要と認識をしておりまして、今般の改正食糧法では、引き続き、需給見通しの作成といった政府が講ずる措置を基本方針に規定するとともに、新たに改正法の第五条第四項を新設をして、政府が米の需要開拓、輸出促進、生産性向上など、米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずることとしておりまして、生産者のみにこの需要に応じた生産の責任を押し付けるということではもう全くございません。
 そして、需要に応じた生産を進めていく観点からは、本年においても、私自ら、加工用、そして米粉用、輸出用などの関係実需者団体の皆様からどのぐらい需要が見込めるかということを、現状としてどうなっているのかということをお伺いした上で、生産者団体や大規模生産者の皆様に需要についての情報を直接提供させていただき、作付けの参考としていただくといった取組も行ってきたところであります。
 引き続き、きめ細かい情報提供や産地との意見交換を行うことを通じて、需要に応じた生産をしっかりと推進をしてまいります。
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田名部匡代#23
○田名部匡代君 国にもしっかり責任を持っていただかないと困るんですけどね。
 これ、衆議院の六月二日の委員会で、これ大臣の御答弁で、今のように、生産者に対してのみ需要に応じた生産の責任を押し付けるということは考えていないと、そういう考えじゃないことを理解していただきたいと。生産者に対してのみその責任を押し付けるわけじゃないと、でも、生産者もその責任を負っていくわけですよね。
 国の負う責任、そして生産者の負う責任、ちょっと改めて御答弁いただけますか。
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山下雄平#24
○副大臣(山下雄平君) ありがとうございます。
 生産者による需要に応じた生産に当たっては、その前提となる需要の開拓でありますとか経営判断の基礎となります需要や価格に関する情報などの提供が必要不可欠であります。
 今回の法改正案におきまして、政府は、需要見通しを含む基本方針の策定、公表に加えて、米の需要開拓でありますとか輸出促進、生産性向上などの米の生産の持続的な発展を図る施策を講ずること、そして自治体におきましては、需要に応じた生産に資する情報提供に努めること、また生産者団体におきましては、需要に応じた生産に関し、必要な助言、協力その他の援助を行うように努めることとした上で、生産者におきましては需要に応じた生産に主体的に努力することとしておりまして、それぞれが需要に応じた生産の推進に当たり果たすべき役割を法律の中で明記しているところであります。
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田名部匡代#25
○田名部匡代君 何というかな、天候に左右されたり、例えば国が需給見通しをするわけだけれど、それが本当に正確に行われるのかどうかということもありますよね。だから、生産者の努力だけではいかんともし難い問題やことが起こる可能性があるわけじゃないですか。
 需要に応じた生産を主体的に農家の皆さんやりなさいと、こちらは見通し出しました、それに応じて自分たちの経営判断でやればいいじゃないですかと、それが崩れたときには生産者の責任ですよという、そういうおつもりなのか。そうではない、一体的な責任はやっぱり国が負っていくんだと、農家の皆さんには努力はしていただくけれども、しかしながら、全体のその安定供給、需給に合ったその生産になっているかどうか、しっかりと一人一人のところに食料が届く、ここまでの責任について、つまりは食料安全保障です。それは、全体としては国の責任においてやるんだという理解でよろしいですか。
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鈴木憲和#26
○国務大臣(鈴木憲和君) もう今、田名部先生おっしゃっていただいたことが多分一番大事な私も肝かというふうに考えております。
 私たちが一番大事にしなければいけないのは、国民の皆様、消費者の皆様に、特に主食であるお米がちゃんと安定供給されるという状況をつくり出すということだと思います。これは、量的な安定ももちろん大事ですが、様々なニーズや用途というのがありますから、そういうこともしっかりと分かった上で、そこに対して安定的に供給をしていく、結果としてそれは価格が乱高下をしないという状況が最も望ましいというふうに思っておりまして、そこについて私たちが需給見通しも含めて努力をするということは変わりはありません。
 ただ、私は、米の世界は本当に難しいというふうに正直思うところもあります。これはなぜかといえば、一生産者、直接消費者と結び付いている一生産者からすると、私は、私の需要というのはもうそこにあるから国全体の需給バランスとはまた別の観点で取引ができるんですという方もいる一方で、そうでない方もいます。その中で全体のバランスをいかに取っていくかということが、まさにこれが国が果たすべき一つの大事な役割なんだろうというふうに思いますから、結果として、おととし起こったような、スーパーの棚に米が並んでいないみたいな事態はもう二度と生じさせないということが私たちの責任かというふうに考えております。
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田名部匡代#27
○田名部匡代君 大臣おっしゃるとおり、本当に難しいところがあるんだろうと思うんですよね。
 生産調整、この規定を外したとしても、需給バランスを維持する必要性は大臣の御答弁のとおりあるわけで、実際には生産者や産地が需給見通しを踏まえながら作付けをある意味調整していくわけですよね。生産調整とは言わないけれども、まさに需要に見合った。私は、これまでもそうしてきた、何かこう、言葉や形は違っても同じことは続いていく。大臣おっしゃったとおり、もっとたくさん作ったらもっともうかるけれども、しかしながら、やっぱり全体の需給を見ながら生産者には判断していただかなきゃいけないしということだと思うんですね。
 そういう意味においては、やっぱり万が一にでも米価が下がったときにはしっかりと、やっぱりそこに、ある意味、協力、主体的にと言うけれども、そういう意味では、協力をしていただく中で、米価が下がったときの我々が言ってきた補填支援というものが必要になってくるのではないかというふうに思うんですが、その点は、大臣、いかがですか。
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山口靖#28
○政府参考人(山口靖君) お答え申し上げます。
 生産者が安心して営農活動を行うために、生産者の再生産、再投資が可能な価格水準に落ち着いていくことが重要だというふうに考えております。
 本年四月に食料システム法の施行を受けまして公表されました米のコスト指標におきましても、生産から販売に至る各段階のコストを明確にし、コスト割れでの供給を抑止するという目的で作られたものでございます。
 これを参考に、生産から流通、販売に至る各段階の取引が適正に行われるようしっかり取り組んでまいりたいと考えておりますが、その上で、農業収入が減少した場合に備え、従来から収入保険やナラシ対策などのセーフティーネット対策が措置されており、引き続き、こうした施策を着実に推進していく必要があると考えております。
 委員から御指摘のあった直接支払などにつきましては、昨日の本会議におきましても、高橋光男議員に大臣からお答えさせていただいたとおり、税金が原資であるため、国民の皆様の御理解を得る必要があるほか、生産性向上に向けた取組に与える影響、どういった生産者を対象とするのか、支援の水準をどのように設定するのかなど、慎重な検討を要するものと考えております。
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田名部匡代#29
○田名部匡代君 収入保険などいろいろありますけれども、生産コストを加味したものではないので、我々はいろいろとこれまでも提案をしてきているわけです。
 今までは農業者戸別所得補償制度、長いことこの復活を訴えてきましたけれども、私たちは、令和版米の所得補償制度じゃないですけど、主食用の米の直接支払、通称米トリガーと呼んでいますけど、提案しているんですね。
 今おっしゃったように、きちんと合理的な価格の形成が実現できれば、今、米の値段高いですし、そういうことが実現をする。また、生産コストを下げる努力などを農家の方々もしていて、今までとはやっぱりちょっと形は変わってきたと思うんです。そういうことも考え、さらには、国から出ている交付金、販売価格に国からの交付金を加えた額が生産コストを割り込んだ場合にのみ直接支払できる仕組みとして我々は提案しているんです。
 具体的に、交付単価なども加味して必要額を試算して提案をしているわけですけれども、今申し上げたように、合理的な価格の形成の実現、規模拡大などの生産性向上、生産者の努力で生産コストが回収できている農家も増えているため、そういう意味では、この制度をつくったとしても、多く対象となるのは、中山間であるとか条件不利であるとか小規模農家といったところが多いのかなというふうに想定されますけれども、ただ、努力ではどうにもならない農地で、それでも主食である米をしっかりと生産、その生産を維持していただくということは大事だと思うんですね。
 大規模化やコスト削減は否定しません、大事なことですから。さっき大臣おっしゃったように、高い目標だけど、九千五百円目指して世界と戦える米にしていくんだ、私はそういう目標大事だと思いますよ。ただ、実態や現実を考えたときに、まさにこういう支援と合わせ技で米の生産を維持していくということが大事ではないかな。つまり、米生産に対する直接支払を用意した上で需要に応じた生産の努力に取り組んでいただくべきだというふうに思うのですけれど、見解を伺えますか。
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