外務委員会

1980-03-19 衆議院 全326発言

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会議録情報#0
昭和五十五年三月十九日(水曜日)
    午前九時五十四分開議
 出席委員
   委員長 中尾 栄一君
   理事 稲垣 実男君 理事 奥田 敬和君
   理事 佐野 嘉吉君 理事 志賀  節君
   理事 高沢 寅男君 理事 土井たか子君
   理事 野間 友一君 理事 渡辺  朗君
      石原慎太郎君    鯨岡 兵輔君
      小坂善太郎君    佐藤 一郎君
      東家 嘉幸君    勝間田清一君
      武藤 山治君    浅井 美幸君
      玉城 栄一君    金子 満広君
      榊  利夫君    林  保夫君
      田島  衞君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 大来佐武郎君
 出席政府委員
        外務省アジア局
        外務参事官   三宅 和助君
        外務省北米局長 淺尾新一郎君
        外務省欧亜局長 武藤 利昭君
        外務省中近東ア
        フリカ局長   千葉 一夫君
        外務省経済局長 手島れい志君
        外務省経済局次
        長       羽澄 光彦君
        外務省経済協力
        局長      梁井 新一君
        外務省条約局長 伊達 宗起君
        外務省条約局外
        務参事官    山田 中正君
        外務省国際連合
        局長      賀陽 治憲君
 委員外の出席者
        外務省経済局外
        務参事官    宇川 秀幸君
        通商産業省通商
        政策局国際経済
        部国際経済課長 村岡 茂生君
        通商産業省通商
        政策局国際経済
        部通商関税課長 内村 俊一君
        通商産業省機械
        情報産業局航空
        機武器課長   畠山  襄君
        運輸省航空局技
        術部検査課長  米本 恭二君
        外務委員会調査
        室長      高杉 幹二君
    —————————————
委員の異動
三月十九日
 辞任         補欠選任
  山口 敏夫君     田島  衞君
同日
 辞任         補欠選任
  田島  衞君     山口 敏夫君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 関税及び貿易に関する一般協定の譲許表の変更
 に関する第四確認書の締結について承認を求め
 るの件(条約第三号)
 関税及び貿易に関する一般協定のジュネーヴ議
 定書(千九百七十九年)の締結について承認を
 求めるの件(条約第四号)
 関税及び貿易に関する一般協定第六条の実施に
 関する協定の締結について承認を求めるの件
 (条約第五号)
 関税及び貿易に関する一般協定第六条、第十六
 条及び第二十三条の解釈及び適用に関する協定
 の締結について承認を求めるの件(条約第六
 号)
 関税及び貿易に関する一般協定第七条の実施に
 関する協定の締結について承認を求めるの件
 (条約第七号)
 関税及び貿易に関する一般協定第七条の実施に
 関する協定の議定書の締結について承認を求め
 るの件(条約第八号)
 貿易の技術的障害に関する協定の締結について
 承認を求めるの件(条約第九号)
 輸入許可手続に関する協定の締結について承認
 を求めるの件(条約第一〇号)
 民間航空機貿易に関する協定の締結について承
 認を求めるの件(条約第一一号)
 政府調達に関する協定の締結について承認を求
 めるの件(条約第一二号)
 国際情勢に関する件
     ————◇—————
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中尾栄一#1
○中尾委員長 これより会議を開きます。
 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。土井たか子君。
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土井たか子#2
○土井委員 まず、国際情勢の一般質問に入ります前に、二つばかり外務大臣に申し上げたいことがございます。
 その一つは、ただいま東京ラウンド関係条約について審議が大詰めになっております。大臣の御帰国を待っていよいよこれについての採否を決定するということに当衆議院の外務委員会ではなるわけでございますが、この国会審議の大詰めに当たりまして大臣が訪米されるということは、いろいろ国際情勢に対応するという点からすると、それにはそれなりの重要な理由があるということでわれわれも国会という立場で了承したとはいえ、片やこの大事なときに政務次官までが留守になってしまうというのはいかがかと思うのです。私たちもずいぶん審議に対してはただいま集中的に精力的にしておる途中でございますけれども、こういう状況というのは国会の審議に対してまことに不穏当な政府としてのあり方ではないかと思われてならないのですが、外務大臣はどういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
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大来佐武郎#3
○大来国務大臣 ただいま土井委員の御指摘の点でございますが、政務次官はいまバンコクでございますか、ESCAPの政府代表で行っておりまして、二十一日に帰る予定になっておりますが、ちょうど私、今晩出かけますので、御指摘のように大変申しわけないことになるのでございます。私も最小限の、きょうの夕方立ちまして、あしたは祭日でございますが金曜、土曜と暇をいただきまして、ワシントンを土曜の朝立って日曜日の夕方帰って月曜から出てまいりますので、いま御指摘のように大変申しわけないわけでございますけれども、対外的な問題についても最小限の接触を持っていかなければならない事情を御了承いただきたいと思います。
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土井たか子#4
○土井委員 あと一つの問題は、大来外務大臣になりましてから、そう言っては大変なになんですが、新聞の紙面で外務省筋とか外務省首脳という発言の記事発表がやたら多くなっているのです。しかもそれぞれ大きな問題を提起しているわけですが、当外務委員会は言うまでもございません、予算委員会やその他でこの発言内容を質疑いたしますと、いろいろと新聞に対して言われている外務省筋、外務省首脳発言の内容とはかけ離れた答弁を出されるように思われてならないのですね。これまた国会軽視になるのじゃないか。こういう状況に対して大臣は一体どういうふうなお考えをお持ちでいらっしゃいますか。
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大来佐武郎#5
○大来国務大臣 私、聞きますところでは、記者懇談というのを大体週に四回ぐらい、これは前大臣のときから、その前もそうだと存じますが、ずっとやっておられるようでございまして、私になりましてから別に回数をふやしたわけではございませんが、ただ、いろいろな国際情勢の関係で国民一般の外交問題に対する関心が非常に強くなってきたという背景もあるのではないかと存じます。その記者懇談の席でいろいろ質問も出ますが、私の方の従来の感触から言えば、その際の話と国会での答弁とそんなに食い違ってはいないと考えておるわけでございますが……。
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土井たか子#6
○土井委員 大臣御自身がそういうふうにお考えになっていらっしゃるにもかかわらず、客観的に見ればこれはずいぶん食い違いの点が種々あるのです。順を追いましてそういうことも質問の中で疑義をただしたいと考えておりますが、いよいよきょう大臣はアメリカに向かって御出発なんですけれども、外務大臣御自身は今回の訪米の大きな論点をどのように心づもりをお持ちになってお考えになっていらっしゃるか、ひとつ論点と思われるところは何かということをお尋ねしたいと思います。
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大来佐武郎#7
○大来国務大臣 ただいままでに外交チャネルを通じまして米国政府側との話し合いのテーマといいますか、これを詰めておる段階でございます。一般的には特に今回、交渉ということではございませんで、意見交換というたてまえで、なるべく広い分野についての意見交換をするということでございますので、議題もその場に応じて、向こうに参りましてからある程度変わることもあり得ると考えております。
 大きく言って、一つは日米関係、日米関係は経済問題と安保防衛問題、それから国際情勢、国際情勢は世界的なイラン、アフガン情勢を背景にいたしました国際情勢の判断、それからアジア地域の国際情勢等も当然出てまいると思いますが、この日米関係とそれから国際情勢、これが大きなテーマになるかと思います。
 経済問題につきましては、これもいまの段階では自動車問題とか電電公社問題とかあるいは過剰米の売却問題とか幾つかの問題が出てきておりますけれども、今回は予備的な意見交換程度で、特に話を詰めるという予定はございません。
 それから、安保防衛問題につきましては、従来からアメリカ側からもいろいろな形で意見が出ておりまして、これは主としてアメリカの議会筋、ジャーナリズム、実業界、いろいろなところから出ております。正式には国防報告その他政府文書にも出ておる事項もございますが、こういうことについてアメリカから具体的な申し入ればまだ政府ベースでは来ていないわけであります。一方において向こうの真意を確かめるという点がございますし、また、日本の立場につきまして私の方から国会のいろいろな御意見、審議を通じて出てまいりました御意見、日本側の考え方というものを向こう側に伝える。それから中東などを含めての全般的な世界的な情勢、そういう問題についてもある程度の話し合いがあるのじゃないかと思っております。
 国際情勢につきましては、特に中東地域の情勢あるいはインド、パキスタン、最近、園田特使が行ってこられましたので、直接、各国の指導者に会ってこられた、その結果もできるだけ米側に伝えたいと考えております。
 なお、総理の訪米、四月の末ぐらいにできれば行きたいという希望を持っておられるようでございますが、その予備的な話し合い、さらに六月のサミットについての予備的な話し合い、これはどの程度可能かわかりませんが、南北問題の考え方についても、もし機会があれば意見を交換してみたいと考えております。
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土井たか子#8
○土井委員 話を詰めるということではないということでございますけれども、自動車の問題にいたしましても、政府調達の電電の問題にいたしましても、安保防衛問題にいたしましても、何といってもそれぞれステップ・バイ・ステップ、それぞれ話し合いのステップになるわけですから、今回もそういう点からいったら中身は大事なことになっていくというのはもう当然でございますね。
 そういうことからひとつお尋ねを進めたいのですが、五十二年の八月、当時の福田首相はマニラで、世にいわゆる福田ドクトリンを演説されております。それによりますと、「過去の歴史をみれば、経済的な大国は、常に同時に軍事的大国でもありました。しかし我が国は、諸国民の公正と信義に信頼してその安全と生存を保持しようという歴史上かつて例をみない理想を掲げ、軍事大国への道は選ばないことを決意いたしました。」とお述べになるとともに、「このような日本の選択こそはアジアの地域、ひいては世界全体の基本的な利益にも資するものである」というふうに述べられているわけです。これは大来外務大臣御存じのとおりだと思うのです。
 しかし、それから二年半余りたちました今日、大平内閣からはこの平和国家宣言とも言われるような中身に逆らうような発言が、特に最近は次から次へと目についてきているということが言えるのじゃないか、こう思うわけです。大来外務大臣は、いま私が大体の要旨についてここで申し上げました世にいわゆる福田ドクトリンが、今日の国際情勢の中にあって一つの理想にすぎないというお考えにお立ちになっていらっしゃるかどうか、いかがでございますか。
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大来佐武郎#9
○大来国務大臣 いわゆる福田ドクトリンは私も賛成でございます。いまも今後も適用されるべき性格のものだと思います。
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土井たか子#10
○土井委員 福田ドクトリンそのものを大来外務大臣も引き継いで、それに全面的に賛成だということをおっしゃったわけですが、それなら軍事大国にならないというこのことと国防費との関係はどのように考えていらっしゃるわけでございますか。
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大来佐武郎#11
○大来国務大臣 日本の防衛支出は、よく言われますようにGNPの〇・九%、世界の各国に比べまして比率の上で非常に低い、決して軍事大国と言われる状況にないと考えておるわけでございます。
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土井たか子#12
○土井委員 いよいよきょう御出発で、アメリカにいらっしゃいますと、アメリカ側から当然わが国の防衛費増額の要求があるかと思います。外務大臣は、今回の訪米でもしその要求があったといたしまして、その要求に対して避けて通ることのできない政治環境にあるというふうにごらんになっていらっしゃるかどうか、この辺はいかがでございますか。
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大来佐武郎#13
○大来国務大臣 これはいろいろな機会に申し上げておりますけれども、日本の防衛というのは平和憲法、専守防衛、非核三原則、こういう三つの大きな骨組みといいますか、これを変えるわけにはいかない。これは日本国民が第二次大戦後選んだ道でございます。その枠内でできる範囲のことを具体的には考えていくということになると思います。
 いろいろな情勢の変化があるわけでございまして、極東におけるソ連軍の急速な軍事力の拡張、それから最近のアフガニスタンに対するソ連の軍事介入あるいは北方領土における基地建設、これはごくこの一年余りの間にいろいろ起こってまいった事態でございますし、こういう事態について全く考慮しないでいいという性質のものでもないと思っておるわけでございます。
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土井たか子#14
○土井委員 いま、わかったようなわからないような御答弁なんですが、しかし、三つの原則というのを堅持すべきであるということを大前提にお述べになったのであろうと私は思います。
 軍事大国にならないということを先ほどは明確に大臣自身がお認めになっていらっしゃるわけですから、そういたしますと、日本といたしまして防衛費の伸び率、防衛費の増額というのが一体どういうことになるのかというのは、当然問題になってまいります。
 先ほど大臣は、GNP比〇・九%ということで軍事大国にまだなっていないというような御趣旨の御答弁をされたわけですが、それならまず防衛予算を国民総生産、つまりGNP比で一%に近づけようという努力をしていくというふうな意向をアメリカに行って表明なさるおつもりでいらっしゃるのかどうか。すでにそういう意向を表明されたという旨の報道が一部ございましたから、したがいまして大臣御自身がそのように努力されるのかどうかというのは大変気にかかるわけでございまして、少しその辺についてはっきり確かめさせていただきたいと思うのです。いかがでございますか。
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大来佐武郎#15
○大来国務大臣 防衛費のGNP一%以内ということは、昭和五十一年の国防会議決定と同時に閣議決定もいたしておる当時の政府の方針でございまして、その範囲の中であれば従来政府の中のコンセンサスとしてでき上がっておるのではないかということで、そこまでは考えてもよろしいのではないかと私としては解釈しておるわけでございます。
 ただ、それをいつまでにどういうテンポでやるかということは、まだ何もはっきりした方針は聞いておりませんし、そういうものが決まっておるということも聞いておらないわけでございます。
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土井たか子#16
○土井委員 それはいつまでにどういうテンポでということはおいておきまして、七六年十一月の閣議決定によって、防衛予算はGNP比一%を超えない、このような趣旨が確認されているのは大臣おっしゃったとおりだと思うのです。
 そういたしますと、言葉をかえてお尋ねしたいと思うのですが、日本を軍事大国にしないためには防衛費というものをこれ以上ふやしてはならないというふうな目安が一応なければならないだろうと思うのです。青空天井であっては軍事大国にならないという保証はございません。したがって、この点についてはこれ以上ふやさないという上限をどのように考えるかということが私は一つのポイントになってくると思うのですね。それはGNP比一%を超えてはならないというふうにいまの御答弁からしたら伺えるわけでありますが、この点は大臣としてはどのように上限をお考えになっていらっしゃいますか。
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大来佐武郎#17
○大来国務大臣 たしか、あの国防会議の決定は、当面という言葉が入っていたと思います。未来永劫ということにはなっておらないと存ずるわけでございまして、しかし、当面は一%を確かに下回って〇・九%くらいでございますので、その一%に到達するのにも財政上相当問題があるのだろうと考えておりますので、当面の目標として一%というものがある、しかしそれは未来永劫ということではない、いろいろな情勢の変化というものに対応し、ただ基本的な枠組みは、先ほど申した三つの柱を崩すべきではないというふうに考えておるわけでございます。
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土井たか子#18
○土井委員 どうも大臣、歯切れが悪いんですが、いまおっしゃった一%というのは当面いつ到達するかということは財政上明確に出すことは困難だという趣旨の御答弁なんですが、これはどうなんですか、GNP比一%というのは到達すべき目標じゃないんでしょう。GNP一%を超えてはならないという中身だったんじゃないですか。したがって、私がいまお尋ねをしているのは、軍事大国にしないために防衛費をこれ以上ふやしちゃならないという上限をどのようにお考えになっていらっしゃるか、こういう質問なんです。いかがでございますか。
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大来佐武郎#19
○大来国務大臣 そういう固定的な上限を設けるということは適当ではないと思います。いろいろ変転する世界情勢に対応していく必要が出てくる可能性もあるわけでございますし、ただ、軍事大国ということになれば、ソ連がGNPの大体一二、三%を軍事力に使っており、これは明らかに軍事大国、アメリカがGNPの五、六%、これも軍事大国、ヨーロッパ各国は三%ないし四%、これは相対的に言えば軍事大国とは言えないけれども、まあこの辺が中庸のところかもしれませんが、日本は〇・九でございますので、そういう意味では軍事大国というのは当然日本は目指すべきでもないし、また現実問題としてそういうところにはいかないというふうに見てよろしいと思うのです。
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土井たか子#20
○土井委員 目指すべきでもないし、そういうふうにはなっていかないという御答弁ならば、やはりそれについて大臣は大臣としての一定の指針というものをお持ちになってしかるべきだと思うのです。軍事大国にしないために防衛費について一定の上限ということをある目安として持っていらっしゃってしかるべきだと思うのです。青空天井ではいまおっしゃったとおりの軍事大国にならないという保証はどこにもないというかっこうになりますから、したがって、それについて大体上限というのはこういうふうに考えているというところがおありになってしかるべきだと思います。どういうふうにお考えになっていらっしゃいますか。
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大来佐武郎#21
○大来国務大臣 この問題は日本国民の世界の中に生きる生き方の根本に関する問題だと考えますので、一外務大臣の見解で申し上げるべきことではない、むしろ国民のコンセンサス、広い意味でのいろいろな論議を経て、もしめどができるのなら出てくる性質のものだと思いますので、私からどこが天井だということを申し上げる立場にはないと考えております。
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土井たか子#22
○土井委員 しかし、いまからアメリカへいらっしゃるのですね。当面この問題というのはアメリカ側から打ち出されるであろうという予測は十二分にあるわけです。したがって、それに対して対応なさる大臣のお立場としたら、一大臣としてそういうことに対してとやかく言う問題ではないとおっしゃる問題でしょうか。その辺ははっきり大臣として不動の姿勢をお持ちになっていらっしゃらないと、いろいろな話の中では、国民の目から見たら実に不安ですよ。いかがでございますか。
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大来佐武郎#23
○大来国務大臣 いままでの情報によりましても、アメリカ側もGNP何%ということはそれほど基本的な問題ではない、むしろどういう形の質的な改善を図るかというようなことが重要だというふうに私どもは聞いておるわけでございますが、この点は基本的には何%ということを先に決めるということではなくて、その置かれた情勢、特に極東の情勢において日本国民の安全を守る、その必要性はどの程度か、どこにあるか。そして日本国民の安全を守るというのは、いまのたてまえでは自主防衛という面と日米安保による抑止力、この二本の柱の上に立っておるわけでございまして、これはまた起こり得る日本の安全に対する侵害といいますか、その状況によっても、これに対応してどの程度のことをやれば本当に日本人が安全であり得るのか、日本国民が外敵に対して安全であり得るかという評価もその段階によって違ってまいると思いますので、余り機械的な天井を設けるということは意味がない。今回は、先ほども最初に申し上げましたように意見交換の段階でございまして、日本側から何%が上限だということを特に申し上げるような場面はないと考えておるわけでございます。
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土井たか子#24
○土井委員 具体的にそういう何%とか数字を幾らということを指示されるという場面があるかないかということはわかりませんけれども、そういう問題を私はお伺いしているわけじゃないのです。大臣としてこのいわゆる政治的な枠組みというものをどのようにお気持ちとしてはっきり持っていらっしゃるかという意味で私はお尋ねしているわけですよ。したがいまして、いま世界の情報というのは御承知のとおりに変わっていっておりますし、それに対応することも必要でしょう。しかし、そのために日本独自の、先ほど御答弁の中にもございました、他国とは違った三原則というのを厳然として持っておりますし、また何といっても平和憲法を持っております。国民のコンセンサスというのでも、いろいろ他国と違った国情の中での国民コンセンサスでございます。したがいまして、国民のコンセンサスを得なければ一大臣としてはとやかく言うべき問題ではないと大臣は先ほど御答弁になりましたけれども、その国民のコンセンサスを得んがためにも、大臣としてはしかとした御姿勢をお持ちになっていらっしゃらないと、国民のコンセンサスなんというのは具体的に得ることはできないですよ。
 そういう意味も含めて大臣、もう一度この点についての御答弁をいただきたいのですが、軍事大国にならないという防衛費とはどんな程度を指してお考えになっていらっしゃるのですか。GNP比で結構、また一般会計予算に占める比率ということからお考えになっても結構です。大体大臣御自身のお心づもりと申しますか政治についての枠組みと申しますか、そういうものをどのように大臣としては念頭に置いてこの問題についてお考えになっていらっしゃるかということを私はお伺いしているのですよ。いかがでございますか。
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大来佐武郎#25
○大来国務大臣 これはいままで申し上げましたように、何%ということはいまの段階ではちょっと決められないといいますか、具体的に申し上げるということはむずかしいように思うのでございまして、とにかく一%以下なのでございますから、さしあたり、当面その枠の中で質的改善を図れることをいろいろ、これは具体的内容は防衛庁当局の問題だと思いますが。
 それから軍事大国ということには絶対なるべきでない。先ほどの三つの骨組みも崩すべきでない。その枠の中で考えていくべきだ。当面は一%という五十一年の閣議決定があるということで考えていくのが実際的だと思っておるわけでございます。
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土井たか子#26
○土井委員 非常にこだわるようでありますが、その当面はとおっしゃるのは一体どの辺までを当面というふうに大臣としては心づもりをお持ちになっていま御答弁になっていらっしゃるわけですか。
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大来佐武郎#27
○大来国務大臣 一九八〇年代は不透明の年代だと申しますので、なかなか具体的に何年ということは申し上げにくいのですが、普通、当面というと数年じゃないのでしょうかしら。
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土井たか子#28
○土井委員 実に心もとない話なんですけれども、それで大臣、先ほどからのお話のとおりなんですが、数字は出さずに努力だけをアメリカに力説して、今回アメリカに対しては十分意味をなすというふうにお考えになっていらっしゃるのですね。
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大来佐武郎#29
○大来国務大臣 アメリカの側もいろいろ考え方があるんだろうと思います。これはいろいろなデータも持っておる、情報も持っておるという面で、この程度の防衛をするためにはこの程度のものが必要だというような積み上げ的な考え方もあるいはあるかもしれませんが、そういうことについての説明もあるかもしれませんが、とにかくいまの段階では日本側としては先ほど来申し上げた大枠で対応していくということになる。それから向こう側からいろいろな情勢判断についての話があれば、それも聞いてまいるということであろうかと存じております。
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