公職選挙法改正に関する調査特別委員会

1982-08-13 衆議院 全154発言

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会議録情報#0
昭和五十七年八月十三日(金曜日)
    午前十時三十七分開議
 出席委員
   委員長 久野 忠治君
   理事 片岡 清一君 理事 小泉純一郎君
   理事 塩崎  潤君 理事 住  栄作君
   理事 佐藤 観樹君 理事 堀  昌雄君
   理事 中井  洽君
      上村千一郎君    大西 正男君
      後藤田正晴君    瀬戸山三男君
      田名部匡省君    竹下  登君
      竹中 修一君    浜田卓二郎君
      粟山  明君    中村  茂君
      山本 幸一君    渡辺 三郎君
      岡田 正勝君    安藤  巖君
      小杉  隆君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  鈴木 善幸君
        自 治 大 臣 世耕 政隆君
 出席政府委員
        自治省行政局長
        自治省行政局選
        挙部長事務取扱 大林 勝臣君
 委員外の出席者
        参議院議員   金丸 三郎君
        参議院議員   松浦  功君
        参議院議員   降矢 敬義君
        参議院法制局第
        二部長     三宅 将夫君
        自治省行政局選
        挙部選挙課長  岩田  脩君
        特別委員会第二
        調査室長    秋山陽一郎君
    —————————————
八月十二日
 公職選挙法改悪反対に関する請願(安藤巖君紹
 介)(第五一〇六号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 公職選挙法の一部を改正する法律案(参議院提
 出、第九十五回国会参法第一号)
     ————◇—————
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久野忠治#1
○久野委員長 これより会議を開きます。
 先刻来、公明党・国民会議の委員出席を要請いたしておりますが、いまだ出席がありません。もう一度、事務局をして出席を要請いたしますので、しばらくお待ちください。——再三にわたり御出席を要請いたしましたが、いまだ出席がありません。やむを得ず議事を進めます。
 参議院提出、公職選挙法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。
 これより総理に対する質疑を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。粟山明君。
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粟山明#2
○粟山委員 時間がございませんので、簡単に質問させていただきます。
 本法案の意義あるいは内容につきましては、すでに十分な御審議を尽くされまして、発議者から詳細な御説明をちょうだいしました。繰り返すまでもございませんが、私の認識といたしましては、この内容につきましては、第一に、何といっても従来候補者個人に大変お金がかかる、また過酷なまでの労力を費やす、これを何とか是正しようということが第一点。第二は、従来の、テレビ、ラジオを通じて知名度のある方、あるいは全国的な組織を持っておられる方、さらには豊富な資金量を持っておられる方とでも申しましょうか、こういった方々のみが当選の可能性が非常に強い。したがって、そういった点を持っておられない方で、しかも大変りっぱな方で、ぜひそういった方々を国政に参画させていただきたい、こういう方をひとつ政党が責任を持ってこの政治の場に出ていただく。いわば野に遺賢なし、野に遺賢なからしむる、こういう意味からも大変画期的な、非常に意義のある改正であると私は心から賛意を表する次第でございます。
 つきましては、この改正案につきまして総理が政府の最高責任者としていかなる御認識、御所見を持っておられるか、ひとつ承りたいと存じます。
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鈴木善幸#3
○鈴木内閣総理大臣 参議院の全国区制の問題につきましては、ただいまも粟山さんからお話がございましたように、長年にわたっていろいろ改善すべき問題点が指摘されてきておるところでございます。これを改善いたしますためには、従来の個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に変える。ただいま御審議をいただいております拘束名簿式比例代表制、この改革案につきまして、いまのような政党本位の選挙制度によって、指摘されておる問題点、改善を要すべき点を抜本的に改善をしよう、こういうことが提起されておるわけでございます。
 私は、これに関連いたしまして、政党本位の選挙制度になった場合においては参議院が政党化がさらに進むのではないか、一部にこういう御指摘がございます。公選制をとっております限りにおきまして、どうしても政党化が進んでくる、政党中心の選挙が行われるということは自然の成り行きであろう、私はこう思います。現在すでに参議院におきましても政党に所属する議員の方々が圧倒的に多い、各党のもとに参議院の運営がされておるというのが現実であるわけでございます。むしろ私はこれを欠陥といたしますよりも、各政党が、いまも粟山さんから御指摘がございましたように、各界各層のりっぱな人材、参議院にふさわしい識見の高い方々を名簿に登載をされて、そしてこれを政党が責任を持って国民の皆さんに推薦をし、当選を期する、こういうことが参議院の機能をさらに発揮せしめるゆえんではないか。特にこれからは、私は政党を中心とした政策本位の政治というものが期待をされておる、議会制民主主義が政党を基盤として立っております以上は、そういうことが強く要請されておる、これにこたえる道でもある、このように考えておるところでございます。
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粟山明#4
○粟山委員 よくわかりました。
 そこで、ただいまの総理の御所見を伺いまして、やはりいわゆる政党本位の選挙となりますと、この候補者の選定というものが大変な国民に対する、選挙民に対する大きな責任であろうかと存じます。そこで、各政党あるいは政治団体がいろいろな工夫をこらし知恵をしぼって候補者名簿を作成し順位を決めるということであろうかと存じますが、特に与党第一党自民党としてはこれは非常に重大な国民に対する責任となってまいります。
 つきましては、この細かい条件はもちろん党のそれぞれの機関において決定をされることとは存じますけれども、この候補者選定基準といった基本の問題につきまして、総理は第一党の総裁としてどのように認識をしておられるか、御所見を承りたいと存じます。
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鈴木善幸#5
○鈴木内閣総理大臣 今度の新しい改正法案が成立をいたしました暁におきましては、各政党がどのようなりっぱな候補者を名簿に登載をして国民の皆さんにこれを推薦をするかということがこの新しい制度の意義を高からしめるゆえんである、今度の改正が成功するかしないかということは、まさにその点にかかっておると申しても過言ではない、私はこのように考えるわけでございます。そういう意味合いから、私はこの候補者選考の基準なりあるいはあり方なりというものにつきましては、各政党におきまして慎重に御検討をなさっておられることと思うわけでございます。
 わが自由民主党におきましても、そのために特に委員会を設置する等、候補者選考の基準であるとか、候補者にどういう人を選ぶか、その仕組み等々につきましてもいろいろな角度から十分論議を尽くして、公正を期していこう。また、この新しい制度に対応する運動のあり方等につきましても検討しようということで、委員会の設置等も考えられて、近く具体化するということを私聞いております。私は、そういうような形で十分この候補者の選考につきましては、公正なりっぱな方が選ばれるように、そして党内におきましても、みんながそれを信頼し、そして党を挙げて支援できるような候補者の選考がなされることを期待いたしております。
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粟山明#6
○粟山委員 時間も参りましたので、最後にもう一つ質問させていただきます。
 今度のこの全国区制度の改正というのは大変大きな意義を持っておりますし、ひとつ十分にその趣旨を徹底せしめなければいけないと思うのであります。いまだ地方に参りますと、幾分この問題について政治関係者の中でも内容が十分わからないという声もあるわけでございますので、ぜひこの法案が成立いたしました暁には政府におかれましても予算も十分にとって国民に周知徹底せしむるということが大変大事だと存ずる次第でございますので、その点につきまして総理のお考えをちょうだいしたいと思います。
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鈴木善幸#7
○鈴木内閣総理大臣 御指摘がございますように、今度の制度の改正というのは画期的なことでございます。したがいまして、この制度の改正の趣旨なり、またそれによって選挙がどのように行われるか、そういうようなことを十分有権者である国民の皆さんに周知徹底を図るということがきわめて重要になってくる、こう思います。
 政府におきましても、このいま御審議をいただいておる新しい制度が実現をいたしました際におきましては、予算その他の措置も十分講じまして、本制度がりっぱな実を結ぶように、りっぱな運営ができるように最善の努力をいたしたい、このように考えております。
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粟山明#8
○粟山委員 わかりました。ありがとうございます。
 では、質問を終わります。
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久野忠治#9
○久野委員長 佐藤観樹君。
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佐藤観樹#10
○佐藤(観)委員 総理、まことに御苦労さんでございます。
 実は、私も国会に出てきて約十年この公選法の委員会にいるわけでございますが、この委員会というのは、御存じのように民主主義、議会制度、そういう問題を扱う大変重要な委員会だと私は思っておるわけでございます。しかも公職選挙法というのは、国会議員以下公職者の選挙の法律でございますから、その意味でこれは自治省なり政府が国会に出すという性格のものではなくて、本来なら国会の中で決める筋合いのものだと私は思っておるわけでございます。
 そういう意味では、きょう総理に御出席をいただきましたけれども、きょう私の質問の主なポイントは、提案者の金丸先生以下自由民主党の提案になっておりますこの法律案に対しまして、その最高責任者である総裁あるいは政治家という立場からお考えをお伺いしたいと思うわけでございます。
 本論に入る前に、きょうの新聞あるいはきのうぐらいから当委員会は強行採決をするのではないかということが盛んに言われているわけでございまして、きょうも新聞記者の方も大変多くいらっしゃっておるわけであります。私は、いま申しましたように、公職選挙法というのは非常に重要な法案でもございますし、ましてや各党の議員を選出するルールをつくる法律でございますから、その意味ではそれは各党おのおのお考えがあるとは思いますけれども、各党がいろいろな形で異なった見解があるにいたしましても、審議は尽くしたという認識というのがあって初めて採決ということにいくんだろうと思うのでございます。その意味では当委員会、久野委員長のもとに十分なひとつ審議をしようではないか、残念ながら参議院はああいう形で強行採決になったわけでございますけれども、三十一時間三十分ばかり審議をしております、したがいまして、衆議院の方ではひとつ最低、これは最低でございますけれども、三十五時間を一つの目安にして審議を十分尽くそうではないか、そのためには中央の公聴会あるいは地方の公聴会、また昨日は、これは恐らく議会史上始まって以来ではないかと思いますが、参議院議員の方に参考人に来ていただいて、参議院全国区の現状というものについて体験者という立場からあるいは政治家という立場から御意見の開陳をいただき、質疑をした、きょうはまた総理も来ていただいて審議をするというような形で、十二分にひとつ審議をしようではないかということで今日まで来ているわけでございます。あと質疑時間が、最低三十五時間という目標までに約十一時間あるわけでございます。しかし、きょう十三日の金曜日にどうしても採決をしたいという意見が自民党の中にかなり強くあると聞いておるわけでございます。そういう意味では、この法案の中身から申しまして、他の法案なら強行採決していいということではございませんけれども、とりわけ各党の消長にもこれはかかわることでございますし、ヤジ
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久野忠治#11
○久野委員長 御静粛に願います。
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佐藤観樹#12
○佐藤(観)委員 議会制度のルールをつくるという非常に重要な法案でございますから、これが参議院で強行採決され、また衆議院で強行採決されるということは、選挙法というその中身から申しまして、他の法案でもいけませんけれども、とりわけこの選挙法については、ルールをつくる、そういう中身から申しまして、私は十二分にひとつ審議を尽くされるべきであると思うわけでございます。どうぞひとつそういった意味で、総裁という立場から、まだ二十一日まで日程があるわけでございますから、十二分にこれが確保できますように、総裁というお立場で党を指導していただきますことをまずお願い申し上げたいと思うのでございますが、いかがでございますか。
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鈴木善幸#13
○鈴木内閣総理大臣 この公職選挙法の改正につきましての審議のあり方につきましていろいろ御意見がございました。私も基本的には佐藤さんの御意見と同じでございまして、かねてから私は、選挙制度というのは選挙のルールを決める問題であるから各党各会派におきまして十分論議を尽くして結論を出していただきたい、こういうことを本会議等でも申し上げてきたところでございます。参議院におきましても二国会にわたりまして御審議が大分熱心に行われたように私お聞きしております。また参考人あるいは公聴会も開くというようなぐあいに十分各方面の御意見も聞いた上で、そして結論を出されたというぐあいに承知をいたしているところでございます。衆議院におきましても各党の理事の方々を中心といたしまして本当に協調され、また論議を尽くしてやっていこうということで、今日まで円満にこの審議がなされておるということを私報告を聞きまして、衆議院の公選委員会の皆さんの御努力というものに深く敬意を表しておるところでございます。
 衆議院におきましても公聴会もおやりになる、また参考人の意見を聴取される、特に異例のことでありますけれども、経験者の皆さんを参議院から招致して御意見も伺うというぐあいにいろいろな角度から審議を、掘り下げた審議をなされておるということを私承知いたしておるところでございます。私はそのような各党の協調の上にこの法案が成立を早くすることを期待をいたしておるところでございます。
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佐藤観樹#14
○佐藤(観)委員 最後のところの早くというのも若干気にはなりますが、いま総理がそういう——総理と申すより総裁という立場で私はお答えをいただいたと思いますので、そういう意味で、どうぞひとつ自由民主党の方々もきょうは採決ということになりませんので、十二分に残された時間ひとつ審議を尽くすことをお互いに約束し合いたいと思うわけでございます。
 さて、今度の改正は日本の政治のあり方あるいは議会制度、とりわけ参議院のあり方、この問題に大変関係が深い問題だと思うわけでございますが、実は私もう国会に出て十三年目になるのでありますけれども、つくづく思いますことは、日本の政治というのが、かねてから言われておりましたけれども、官僚政治ではないか。大臣の方々がいらっしゃるけれども、実質上は実は官僚の方々が事実上コントロールしているのではないか。ところが、私もずっと大蔵委員会におりましたけれども、大蔵省の局長の方というのは大抵一年でかわっちゃうのですね。課長の方も一年でかわっちゃうのですね。
 そうしますと、いまのように大変複雑でしかも国家目標、国家戦略というのをかなり長期に考えなければいかぬということになりますと、次から次から一年ごとにポストがかわっちゃうということになりますと、官僚の方、役人の方というのは、そこの部分だけは大変詳しいのでありますけれども、もう少し幅広く長期的に物を考えるということが残念ながらない。いわばそういうモザイクのようなかっこうの上に乗って、総理以下国会議員の方が大臣をやって日本の内閣を構成をしている。これで果たして日本の長期的なロングレンジで見る国家戦略というのができるのだろうかということを考えますと、私は日本の政治、いま国際化の中で大変むずかしい局面を迎えている中なるがゆえに、本当は国会議員というものが、そういう意味では国家戦略というものを十分持って、そして、官僚を使っていくという言葉が正しいかどうかわかりませんが、具体的な実務は官僚あるいは役人、各省庁の行政マンにやらせる、こういうタイプになっていかないと、日本の政治の進歩はないのではないだろうかということを思わざるを得ないわけであります。いまのような個人本位の選挙でいきますと、何かありますと、それは党の責任ではなくて個人の責任だということで、いわばトカゲのしっぽ切りのようにその個人の責任に帰してしまう。そういう弊害というのが私はあるのではないかと思うわけであります。
 その意味で、先ほど総理も述べられておりましたけれども、今度は政党というものが、自浄作用を起こすような政党が国民の前にあらわれてくる。いままでで言えば、個人が、政党の帽子をかぶっておりますけれども、個人が有権者の前に審判をされるという形になっておりましたけれども、今度は政党そのものが国民の前に審判を受けるという形になっていく。したがいまして、その政党にだれか悪いことをやる人があった場合には、政党全体の責任になってくる。その意味では、きのうの参議院議員の方々の審議の中にもあったわけでございますけれども、政党そのものが自浄作用を起こし、国民の前に政策を訴えて、うちの政策の方がいいんですよという各党の政策争い、それから名簿の面から見ますれば、いい人をより載せた方が政党に投票が集まるという形で、まさに議会制度の中で機能しております政党というのが国民の前にもっとあらわれて、政党本位の政治、それは政治家が官僚に使われるのではなくて、政治家が官僚を使っていくという、そういう政治に変わっていくのではないか。また、それは総理言われましたように、運用次第でもございますが、私はそういう方向というのが日本の政治の将来にとって非常に重要なことではないか、こう思っておるわけでございますが、総理の御見解はいかがでございますか。
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鈴木善幸#15
○鈴木内閣総理大臣 議会制民主主義のもとにおける日本の政治と行政のあり方についての佐藤さんの御見解は、私も全く同感でございます。わが国の国会も戦後すでに三十五年を経過をいたしておりますし、私は、年とともにわが国の政党政治、議会政治というのが成熟をしてきておる、このように見ておるわけでございます。
 日本の官僚組織というのは確かに優秀でございます。恐らく世界的であろうと思うのでありますが、しかし、先ほど佐藤さんも御指摘になりましたように、役人は二年か三年でそのポストがかわる。ところが、このように政党政治が大分成熟し、定着してまいりましてから、国会議員の方々も非常にりっぱな方々が長期にわたって議席を持っておられる。各常任委員会等を拝見いたしましても、もう役人は二年か三年でかわるけれども、議会の方、議員の皆さんの方は十年も十五年もあるいは二十年もその委員会におられるということで、むしろ役人を指導しておられる。もう議員の方々の御意見を聞かずして日本の政治も行政もやっていけない、こういうことに相なっております。大蔵委員会の例を挙げられましたが、堀先生なんかはまさにそのようなお立場にある、私はこのように考えておるわけでございます。
 そういう意味で、私は政党本位の選挙制度、そして政党が責任を持ってりっぱな識見の高い人を名簿に登載して国民の皆さんに推薦をし、当選を期する、これは私は議会制民主主義をさらに内容的に充実するゆえんである、このように考えておりまして、全く佐藤さんの御意見と同感でございます。
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佐藤観樹#16
○佐藤(観)委員 そこで、制度というのは、私は、生かすも殺すも運用次第だと思うわけでございます。しかし、参議院全国区の実情については、きのうも現職の参議院議員の方からお話があったわけでございますけれども、私は、全国区の選挙制度を変える必要性は非常に認めるわけでございますし、あり方としては拘束名簿式比例代表制しか参議院らしい参議院をつくる選挙方法はないだろうと私たちは思っておるわけでございます。
 あわせて、やはり日本が二院制をとっているという意味で、参議院自身のあり方というのをそこで考えていかないと、選挙制度だけ一つこれは変わっても、参議院のあり方、審議の仕方あるいは運営その他のことをうまく衆議院と違う形で運用していかないと、私は選挙制度だけ変えてもだめなのではないだろうか、プラスにならないのではないだろうかと思っておるわけでございます。
 その中で、参議院改革がいろいろと言われておりますが、総理がこれならば総理として絶対にできることが一つあるわけでございます。その他のことはまたお伺いしますけれども、それは参議院のあり方として、これは河野議長も言っていらっしゃいましたけれども、いわば行政府から完全に独立した監視機関——監視機関という言葉が正しいかどうかはわかりませんけれども、いわば河野議長の言葉をかりれば、衆議院の数の力を理の——理屈の理、理性の理、これで制御するのだということを河野議長は書いていらっしゃいましたけれども、行政府から完全に独立をした参議院、これになってくれば衆議院とまた違った意味の大きな重みというのが参議院はついてくるのではないか。その意味では、いま鈴木内閣にも三人でございますか、大臣が入っていらっしゃいますし、あるいは政務次官もいらっしゃるわけでございますけれども、参議院というのは行政府に人を送らない、行政府も大臣、政務次官というのは参議院からとらない、こうなってまいりますと、私は、参議院というのは実は大変な権威を持って、まさに第二院としての重さというのはいま以上に大変増すのではないかということを思っておるわけでございます。世耕大臣がいらっしゃって、なかなか私も質問するのにしにくい点はありますし、金丸先生や松浦先生、大変りっぱな方を前にして物を言いにくいのでございますが、衆議院と違うあり方の参議院ということの一つのポイントというのは、私は、行政府から完全に独立をした参議院というのが、これは大変な権威を持つ参議院になるのではないか、その他のことにつきまして、参議院改革につきましてまた後でお伺いしますけれども、そう思っているわけでございます。このことなら総理として、党内事情はおありかと思いますけれども、できるのではないかと思うのでございますが、その点についてはどのような御見解をお持ちでございましょうか。
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鈴木善幸#17
○鈴木内閣総理大臣 佐藤さんの御意見は、閣僚に参議院から任命をしないようにしたらどうか、端的に言うとそのような御意見のようでございます。
 私は、先ほども申し上げましたように、現在は議会制民主主義のもとにおきまして、政治家の方が行政を指導しておる、行政の中で政治家がいろいろ制約を受けるというような、そういう時代はもう去った、このように考えております。そういう観点からいたしまして、衆議院の議員であろうと参議院議員であろうと、見識の高い方が、適材が適所について、そして国政に参画する、また行政を指導するということは、私はむしろそうあるべきだ、こう思っておるわけでございます。
 行政に政治が隷属するというような時代がもし過去においてあったとすれば、そういう佐藤さんのような御意見が一部成り立つかもしれませんが、私は、むしろ今日では政党が行政を指導しておる、また、そうあるべきだという観点からいたしまして、政治家の見識の高い方、広い視野に立って大所高所から行政を指導するという意味で、衆議院議員であろうと参議院議員であろうと、適材の方を適所に配置するということが必要である、こう考えておるわけでございます。
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佐藤観樹#18
○佐藤(観)委員 私の観点は、参議院の方が見識がないという意味ではなくて、むしろ参議院のあり方としては行政を監視、監督をする、あるいは指導するという立場から言うと、行政府から完全に独立をしたハウス、一院というもののあり方の方が、私は、より議院としての監視機能というのは高まるのではないか、こう思っておるわけでございます。
 もう一つ、参議院改革のことについてお伺いをしておきたいのでありますけれども、実は大変長い歴史があって、参議院は参議院の方として改革をひとつしなければいかぬということで、河野議長以来ずっと改革をした実績があるわけであります。しかし、最近に至りまして、残念ながら一とんざをしているようでございます。きのう参考人の方からもお話があったわけでございますけれども、どうも参議院の自由民主党の方が余り乗り気ではないというふうにいろいろ御発言があったわけでございますので、私がいま申しましたように、選挙制度だけ変えても、これは参議院という第二院のあり方というのは変わってこないのではないか。選挙制度も大事でございますが、あわせて参議院の改革ということ、このこともやっていかないと、いわば参議院の選挙制度の改革と参議院改革というのは車の両輪として初めて衆議院、参議院というものがより国民の皆さん方に貢献のできる、仕事ができるところになるのではないかと思っておりますけれども、個々の細かいことは、参議院改革の中身は申し上げませんけれども、参議院改革についての総理の意欲についてお伺いしておきたいと思います。
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鈴木善幸#19
○鈴木内閣総理大臣 二院制度をとっておりますわが国の議会制度におきまして、参議院の特色を生かしていく、参議院の機能を十二分に発揮する、そして衆議院の審議の上にさらに深い審議、検討を加え、また、もしも衆議院の決定につきまして、行き過ぎがあったとかというような場合にはそれをチェックするとか、そういう二院制としての機能を十分に発揮してもらうということが、私は、参議院のあり方として非常に重要な問題であろう、このように考えておるものであります。
 参議院におきましても、そういうような観点から、かねてから参議院のあり方につきましての検討が進められております。現在、徳永議長におきましても、参議院に設置されております参議院制度改革に対する協議会等において、その熱心な審議が行われておる。具体的にはいろいろあるようでございます。たとえば予算の審議のあり方等につきましても、総予算審議の仕組み等についての検討をやろう、また常任委員会等のあり方についてもひとつ検討しよう、衆議院の常任委員会とは異なった角度から委員会の設置等も検討しようというようなぐあいに、いろいろ御検討が進められておると聞いておるわけでございます。
 私は、いま御指摘がございましたように、選挙制度だけでなしに、参議院の運営、制度的な内容等におきましても、二院制度としての参議院の特色というものが生かされるように、国民的な立場でもこれを期待しておるところでございます。
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佐藤観樹#20
○佐藤(観)委員 冒頭申し上げましたように、審議も約四分の三ほど来たわけでございますが、自民党案の中で一番やはり問題になったのは、これは各地の公聴会でもそうでございましたし、当委員会の審議でもそうでございましたが、一番大きな問題というのは、政党要件が厳し過ぎるではないか。御存じのように、現職の国会議員五人あるいは候補者十人というのは、確かに現在の公選法の確認団体の規定と同じになっているわけでございますが、参議院に無所属の方がいらっしゃる、あるいは参議院で会派をつくっていらっしゃるというような現実を踏まえますと、この国会議員五人というのは余りにも厳しいのではないか。私は、一人一党ということは言いませんけれども、せめてわが党案の国会議員三名、これは現実に参議院の無所属の方が組んでいらっしゃる会派が三人でもございますし、そういった意味ではやはり新しい制度が移行する過程でございますから、そういう方々の、パーティーさえ組めば立候補できるという観点というのは十分必要なのではないか、そういった意味で、少数意見を十分尊重するというのは、私は、民主主義の非常に重要な要素だと思っておりますので、その意味ではひとつ政党要件をもう少し緩和をする。これはいま新聞その他の世論でもございますし、ひとつ総裁として、いわば提案者の最高責任者としてその点を十二分に考えていただきたいと思うわけでございます。
 もう一つは、選挙運動の点でございますけれども、確かに、松浦先生から答弁の中でも、今度は政党本位なんだから政党が選挙をやるんだということでございましたが、いままで個人本位で来た選挙が一挙に政党本位だということで、全くと雷っていいほど国民との接点をなくしてしまうということについては、ただでさえ参議院の投票率が低いということから考えましても、しかも初めて入れる制度でございますから、その意味では、あるところでは、たとえば政党が使う公報だとかテレビの広告だとか、そういったところは人数比例にしておきながら、二面ではほとんど選挙活動ができないという状況になっていることについてももう少し緩和をすべきではないかという意見が非常に強いわけでございます。
 その意味で、今国会も二十一日までになったわけでございますけれども、せっかく参考人からも意見を聞き、この委員会でも十二分にひとつ審議をしようということでやってきているわけでございますから、そこで集約をされた意見というのは、これは冒頭私が申し上げましたように、各党が選挙をやるルールづくりでございますから、自民党さんも、自民党案に固執をするのではなくて、いろいろ出された前向きの意見というのは、修正なり改正なりということで十二分に取り入れていく雅量というものがひとつ私は欲しいと思うわけでございますけれども、その点につきまして総理のお考えをお伺いしたいと思います。
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鈴木善幸#21
○鈴木内閣総理大臣 今度の制度の改正に当たりまして、重要な問題点として、少数意見を尊重するというような意味合いから、政党要件をもっと緩和したらどうかという御意見、さらに、個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に移行するということではあっても経過的、過渡的に個人の選挙運動も認めたらどうか、こういう御意見、御主張のようでございます。
 私は、この二つの問題につきましては、今度の改正の非常に重要な部分でございますから、自由民主党案におきましても相当慎重にいろんな角度から検討をいたしました結果の結論である、このように考えるものでございますが、社会党さんには社会党さんのまた案がおありになることも承知をいたしております。その他の各党におきましても御意見があるわけでございますが、私は、そういうような各党の考え方、また、案というものを出し合って十分ひとつ御審議を尽くしていただきたい、このように考えるものでございます。
 ただ、私は、議会制民主主義、そして政党政治の健全な発展を図っていくという観点からいたしますならば、ある程度のやはり政党としての体制なり、また、それだけの実力なり、そういうものを持たなければならないのではないか、このように考えます。また、選挙運動の面におきましても、これは私は、個人本位から政党本位に移行するという大きな目的が阻害されるといいますか、その行方があいまいもこに終わるようなことになってもいけないし、その点は十分ひとつ御論議を尽くしていただきたい、こう思っております。
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佐藤観樹#22
○佐藤(観)委員 終わります。
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久野忠治#23
○久野委員長 次に、公明党・国民会議の委員の質疑ですが、いまだ御出席がありません。出席方を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。——ちょっと速記はとめてください。
    〔速記中止〕
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久野忠治#24
○久野委員長 それでは、速記を始めてください。
 御出席がありませんので、やむを得ず議事を進めます。
 中井洽君。
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中井洽#25
○中井委員 時間がございませんので、三つほど御質問申し上げたい、このように思います。
 私は、議会制民主主義の根幹をなすものは、国民の政治に対する信頼あるいは政党、政治家に対する信頼、こういうものが最大限のものであろうと思います。しかし現在、世論調査等でも、御承知のように、国民の中に漫然としたムードで政治不信が広がっておる、これを一刻も早く政治家みずからが直していかなければならない、このように考えます。その政治不信をもたらしておる大きな原因の一つがこの各種の選挙制度の問題であろうか、このように思います。したがって、各党、選挙制度の改革というのについては本当に真剣に取り組んでいかなければならないし、私どもの党もいろいろな提言をなしてまいります。しかし、御承知のように選挙制度の改革というのは本当にむずかしいものでございます。このむずかしい改革を鈴木総理は今回大変な御熱意を持って手をつけられた、そして参議院を通過して今日まで来られた、このこと自体、改革をやろうとされておるということについては、私は大変高く評価をするものでございます。しかし、選挙制度の改革でありますから、やはり各党間の話し合い、国民の十分な理解、こういったものが必要であると考えるわけでございます。
 先ほど総理の方から、きわめて順調に、円満に、十分な審議をいただいておってというお礼の言葉がございましたけれども、お言葉を返して大変恐縮でありますけれども、参議院の方は強行採決という状態でございました。また衆議院の方も、私どもそれぞれ党の立場を超えて、一生懸命いろいろな審議をやっておりますが、現在も公明党さんがおられない、こういう非常に残念な形での審議になっているわけでございます。そういった形でこの法案が成立をしていって、本当に国民の政治不信解消ということに役立っていくのだろうか、私どもは心配をいたすわけでございます。
 また国民の側から見れば、日本の政党というものについて、なかなか政党中心の支持、投票ということにはなじまない風習であろうか、私はこのようにも思います。また選挙をやる私ども政党の方も、どういった選挙をやっていいのか、なかなか準備が整っていない。こういう状況の中でこれがやられていいのかどうか、私は大変不安に思うわけであります。発議者の方に何遍もお聞きをいたしますと、十年間実は準備をしてきたんだ、こういう話でございます。しかし、十年間準備をされてきた割りには、終盤になって自民党内でいろいろな議論が起こって、何の準備もされていないんだなということが明らかになっておる。そういう状況の中でこういった改革がなされる、このことをどのようにお考えになるか。
 私は、後世、鈴木内閣というのは何をしたんだ、こういう形で評価があれば、真っ先に来るものは、もし成立したとしたらこの参議院の全国区の改正であろう、このように思いますが、それがそのときに悪法である、こう言われないようにもつともっといろいろな各党間の話し合い、合意、あるいは煮詰める、こういったものが必要ではなかったのか、このように考えるわけでありますが、いかがでしょう。
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鈴木善幸#26
○鈴木内閣総理大臣 政治に当たりまして金のかからない選挙制度を確立をする、これは私は非常に大事な問題であろうか、こう思っております。また、いままで参議院の全国区というものにつきましては、個人本位の選挙ではとうてい肉体的にも時間的にも、あるいは運動の量等からいっても、これはほとんど超人的な犠牲を要求されるというようなことで、制度そのものが長年にわたって改革を求められ、指摘をされてきたところでございます。
 そういう意味合いから、大局に立って、わが党におきましてもこの拘束名簿式比例代表制、こういうものを御提案を申し上げた。また、中身におきましては若干の相違はございますけれども、そういう大筋において社会党さんも社会党の独自の案を御提案をいただいておる。恐らく提案に至らなくとも、各党各会派におきましてもそれぞれの腹案、あるいはこの自民、社会両党がそれぞれ提案をいたしましたものに対する改正点についての案というものをお持ちであろうか、こう思うわけでございます。
 参議院、衆議院におきまして、相当の時間をかけて御審議を進められておるわけでございますから、この際各党がそれぞれの意見を出し合って、そして十分論議を尽くされることによりまして、国民的な立場からおおむね審議がそこでなされた、尽くされた、こういうことに相なろうかと思うわけでございまして、このことを私はこれからも強く期待をいたしておるところでございます。
 私は、大筋におきまして今回の改革案というのは、わが国の議会制民主主義の発展の上からもきわめて適切な改正案である、このように考え、ぜひこれが実現をお願い申し上げたい、こう思っております。
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中井洽#27
○中井委員 この法案そのものを見ますときに、先ほど申し上げましたように、私どもは参議院の改革というのは必要だけれども、この法案でということについていろいろな問題点があると考えております。本来、比例代表制度というものを導入をしていく、あるいは政党選挙をやるということであるならば、政党法をつくって、そしてその中からいろいろな制度を改革をしていく、こういうのが筋であろうかと思うのでありますが、政党法をつくらずに、現行の個人の選挙運動を規制をしておる公職選挙法等を適用しながら政党選挙をやろうとするところに大変な矛盾点が出てきておる、私はこのように思います。
 本来、参議院でこの問題が十分議論をされてくればよかったわけでありますが、参議院では残念ながら憲法論争に終始して強行採決をされてしまった結果、衆議院で非常に時間が限られた中でこの中身の議論をしておる。そうすると、中身の議論ではいろいろな問題点が出てきておる。先ほど社会党の佐藤議員からお話がございましたが、政党の要件の問題も強く出されております。この政党の要件の問題というのは、選ぶ側からあるいはこれから立候補しようとしておる個人の側から見てあれは大変きついじゃないかという、大きな問題点であろうかと私は思います。一方、政党選挙をやらなければならない私ども政党人から見れば、政党が、あれだけきつい要件を乗り越えて立候補者を出す政党が、大変差別をされておる、あるいは信頼がされていない、こういったことが根幹にある法案である、このように言えると思うのであります。
 政党を信頼して、議会制民主主義において政党というものは大変重要なものだ、日本においても政党は定着をしておるのだからこういう法案をつくるのだとお答えになっていらっしゃいますけれども、しかし法案の中身を見ると、平等である政党間が金銭によって、あるいは大小によって、あるいは地方区を立てるか立てないかによって、ずいぶん差がある、そういう選挙制度になっておる。あるいはまた罰則の規定だとか供託金の問題だとか等、政党そのものを信頼をしていない法案、大変大きな矛盾点を抱えた法案であろうと言えると思うのであります。
 本会議等で鈴木総理もあるいは提案者もたびたび、ベストじゃないけれどもベターだ、こういうことをおっしゃっておられます。私は、このベターというのは現行制度に比べてベターじゃないか、こういうことで理解をしているわけでありますが、残された期間で、自民党総裁としてこれらの大きな矛盾点、疑問点に対して、私どもも精いっぱいいろいろな形で委員会でも審議をしていきたいと思います、率直にそういった他の政党の意見を聞かれてこの法案が円満に成立をする、そういった方向をお望みになるのかどうか、その点をお尋ねをいたします。
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鈴木善幸#28
○鈴木内閣総理大臣 中井さんの御所見、私も傾聴をいたしました。中井さんの御意見としては、この個人本位の選挙制度から政党本位の選挙制度に移行するということについては、政党法のようなものをつくって、そして政党のあるべき姿というものを明確にした上でやったらどうか、こういう御意見のように伺ったわけでございます。
 私は、政党というのは、政党法というような法律や規定をつくって初めて政党がりっぱになるというようなぐあいには考えておりません。むしろ、政党が長年の議会制度のもとにおきまして、風雪を経て政党として成長し内容も充実をしていく、その成熟度に見合って必要な法制的な規制、制度あるいは助長政策をとる、こういうような実態をまず固めて、そして政党法等はその時点で考えたらどうだろうかという、率直に私はそういう意見を持っておるわけでございます。
 今回の全国区制改正に当たりましても、政党法ということではございませんが、政党の要件というようなものでお示しがされておる。ただこれが少しきついのではないか、もっと緩和したらどうかという御意見等もあるようでございますが、そういう点につきましては、社会党さんからも案が出ておりますが、十分論議を尽くしていただきたい、こう思います。
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中井洽#29
○中井委員 時間ですが、一問だけお許しをいただきます。
 この選挙制度が、法案が通ったとして来年の選挙まで短い期間、国民も政党も準備をしなければなりませ人心本来、参議院の全国区の投票というのは大変無効票の多いものでございます。特に二年前の衆参同時選挙では、七・数%という無効票を出しております。巷間うわさされますところでは、衆参同時選挙があるというような話でありますが、こういうことになりますと何のために新しく選挙制度を変えたかわからない、あるいはまた衆参同時選挙をやるということは参議院の存在価値そのものを落とさせる、こういうことにもなろうかと私は判断をいたしております。衆参同町選挙ということについての総理大臣の見解をお尋ねをいたします。
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