運輸委員会

1997-06-03 参議院 全136発言

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会議録情報#0
平成九年六月三日(火曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 六月二日
    辞任         補欠選任
     筆坂 秀世君     須藤美也子君
  出席者は左のとおり。
    委員長         直嶋 正行君
    理 事
                佐藤 泰三君
                二木 秀夫君
                戸田 邦司君
                中尾 則幸君
    委 員
                亀谷 博昭君
                鈴木 政二君
                竹山  裕君
                野沢 太三君
                溝手 顕正君
                吉川 芳男君
                泉  信也君
                平井 卓志君
                横尾 和伸君
                瀬谷 英行君
                須藤美也子君
                末広真樹子君
                栗原 君子君
                芦尾 長司君
   国務大臣
       運 輸 大 臣  古賀  誠君
   政府委員
       運輸大臣官房長  土井 勝二君
       運輸省運輸政策
       局長       相原  力君
       運輸省鉄道局長  梅崎  壽君
       運輸省海上交通
       局長       岩田 貞男君
       運輸省航空局長  黒野 匡彦君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        志村 昌俊君
   説明員
       自治省財政局調
       整室長      岡本  保君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○運輸施設整備事業団法案(内閣提出、衆議院送
 付)
○外国人観光旅客の来訪地域の多様化の促進によ
 る国際観光の振興に関する法律案(内閣提出、
 衆議院送付)
    —————————————
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直嶋正行#1
○委員長(直嶋正行君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二日、筆坂秀世君が委員を辞任され、その補欠として須藤美也子君が選任されました。
    —————————————
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直嶋正行#2
○委員長(直嶋正行君) 運輸施設整備事業団法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取いたしておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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横尾和伸#3
○横尾和伸君 平成会の横尾和伸でございます。限られた時間でございますので、早速質問に入らせていただきます。
 まず、今回の統合の片一方であります鉄道整備基金について、基本的なことを二、三お尋ねすることから始めたいと思います。昭和六十二年の国鉄改革に伴って新幹線保有機構が発足をして、またさらに平成三年、新幹線をJR本州三社に売却するということで鉄道整備基金にそのときに改組された。さらに今回の改正案が通れば、平成九年、ことしの十月一日に船舶整備公団と統合されて運輸施設整備事業団へと、わずかこの十年間で二回も別の法人に衣がえをする。そしてその都度、実は衣がえをするだけではなくて新しい業務をつけ加えている、またはきょうの法案に関連してはつけ加えようとしている、こういうことでございます。
 ステップが二つあるんですけれども、まず第一段階の基金が発足したときに、鉄道事業者に対する国の補助金交付業務そのものを基金に移管した。これは本来運輸省が国として行うべき業務でありますけれども、基金に移管したことによる具体的な効果は何だったのか、あるいはねらいは何だったのか、この点についてお伺いいたします。
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梅崎壽#4
○政府委員(梅崎壽君) 鉄道整備基金の設立てございますけれども、これは先生御承知のとおり、解散いたしました新幹線保有機構が保有しておりました既設新幹線の譲渡収入の一部を活用することといたしまして、また一方では、同機構から債務償還などの業務を承継いたしましたのでその業務を行うということ、他方で、一般会計などの補助金などによりまして新幹線の鉄道、主要幹線の鉄道、それから都市鉄道の整備に対する助成を行うということを目的としたものでございます。
 当時は、特定の財源によって特定の施設に充てるという要素がございますので、国が特別会計を設置いたしましてこのような業務をみずから行うということも検討したわけでございますけれども、結論的には一つは、特別会計の設置というのが、基金の業務のように特定の財源をもって行う助成だけじゃなくて一般会計などからの助成措置まで含めまして一元的に管理するという場合には特会制度がなじみにくいというのが一つの点でございます。それから、新幹線保有機構の業務を引き継ぐという点では、これをスクラップ財源といたしまして鉄道整備基金をつくる方がより効率的であるというぐあいに考えられましてこの基金を設立したものでございます。
 私どもといたしましては、この結果、鉄道助成に関しまして、特定財源、一般財源を問わず総合的な立場から国は政策の企画立案、基金は補助金交付の実務面といったことで鉄道整備に対する事務事業を効率的に遂行することが可能になったというぐあいに考えております。
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横尾和伸#5
○横尾和伸君 効率的に運用ができるというのは、つまり決してそうではないんじゃないかということを言いたいんです。運輸省にとって手足ができて非常にやりやすくなったという意味だったらわかるんですけれども、国の補助金交付事業を移管することに伴って職員二十二名分の人件費、これも含んで国が基金に鉄道整備基金事務費補助金として交付しているのは平成九年で四億七千万円、これは国でやればこんなにお金はかからないんですよ。
 さらにこの中には、このほかにも国の負担分の二倍の分、既設新幹線譲渡代金がさらに追加されているということで、この既設新幹線の譲渡代金についても、もともとは国民の所有している部分であるということから考えると、これはまさに基金に補助金の業務を移管した、実際は国から出ているんだけれども基金を経由して補助金を出しているということにこれだけお金を使っているという、だから効果ではなくて逆効果になっているんです。国民の側から、スリムな行政という観点からすると逆効果になっているということが言えると思うんです。若干、嫌みっぽい話になりますけれども、もう一つつけ加えますと、このことによって、前回も私は別な観点から、政治資金規正法上、JR各社は政治献金ができるのかどうかという話をさせていただいたところ、その判断の一番のポイントになります法の第二十二条の三の第二項、国が補助金を出しているところについては、あるいはそれに準ずるものを出し受けとっているところについては政治献金ができないということが明確になっていて、国でない、国が経由するこのような場合、実際は国なんだけれども移管してその業務だけやらせているというものについては、これは二十二条の三の第二項、国が出しているものには当たらないから法律には抵触しないんだ、こういうおかしな手品みたいなことがまかり通るわけであります。
 実際、JR各社は政治献金を自粛をしているようでありまして、子会社はともかくとして本社そのものはそこは自粛しているそうでございますので、今すぐに法に抵触する、どうのこうのという話にはならないんですけれども、そういった副産物も明確に出てきているということも、やはりこれは政治の分野、行政の分野ではきちっと認識しておかなければいけないことだと思います。
 別な観点になりますけれども、基金が行う無利子貸付事業の原資、これは既設新幹線の譲渡収入のうちの一・九兆円の分、譲渡代金が九・二兆円のうちの一・九兆円の部分が無利子貸付事業の原資になっているということでありますけれども、この原資、JR本州三社からこの代金については年利、利率が六・三五%、元利均等半年賦支払いの方法によって平成三年から二十五・五年で基金に支払うということになっている。また基金は、今度は国鉄清算事業団に対して一・九兆円見合いの債務を年利、利率六・三五%、平成三年から六十年間かけて支払う。
 基金の側からすると受けとる方は二十五・五年、そして出す方は六十年かけるわけですから、基金にとっては収入が支出を一時的に上回る。つまり、支出の分が六十年かけて支払う元利ですので上回ることになります。一時的に上回るので、これを鉄道事業者に対する無利子貸付事業の原資としているということは、どこかで限界が来るということは確かであります。
 そこで、あくまでこれは一時的なので、この無利子貸付事業、これに依存している各都市鉄道関係、その他の関係者は大変多いと思うんですけれども、またこれは大変ありがたいものだと思うんですけれども、この無利子貸付事業はいつまで行えるのか、また行えなくなった後はどう手当てするのか、運輸省の責任ある答弁を求めたいと思います。
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梅崎壽#6
○政府委員(梅崎壽君) 無利子貸付制度でございますけれども、今、先生御指摘ございましたように、これは財源の性格といいますか、そういう点から見ましておのずから限界がございます。今認めております計画でほぼ手いっぱいの状況でございます。したがいまして、今後この無利子貸付制度によります新たな鉄道整備というのはなかなか財源の余裕から見ますと困難な状況でございます。
 そこで、そういった事態にどう対処するかということでございますが、先生御承知のとおり、都市鉄道に関しましては地下鉄整備に対する補助制度とか、それからニュータウンの補助制度、それから運賃に上乗せいたします特定都市鉄道整備積立金制度、それから大手民鉄事業者の輸送力の増強工事に対します利子補給制度といった制度がございます。それから、幹線鉄道につきましてはこの無利子貸付制度のほかに幹線鉄道活性化補助制度というものを設けまして、我々はそれぞれのメニューに応じまして鉄道整備に対する支援を行っております。
 したがいまして、今後これらのメニューを活用する、あるいは不十分な場合には必要に応じましてこういつたものの充実を図るということによりまして鉄道整備に対する支援をやっていきたい、このように思っております。
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横尾和伸#7
○横尾和伸君 今、趣旨がちょっと聞き取れなかったんですけれども、この制度による無利子貸付事業はいつまで行えるのか、金目の話ですのでそれなりに先が読めていると思います。何となくでは済まないと思うんです。そこで、いつまで行えるのかということを端的に、そして、ちょっと先走りますけれども、お答えの中でその後はなくなるということではなくて、実質的に継続できるように運輸省としては最大限の努力をする、こういう意味なのかどうか、後半部分のお答えですね、その二点について伺います。
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梅崎壽#8
○政府委員(梅崎壽君) この制度は、基金の清算事業団に対する債務償還に支障を生じない範囲で実施する、こうなっております。したがいまして、今まで幹線鉄道あるいは都市鉄道、それぞれプロジェクトを幾つか認めまして、無利子貸付制度で実施するということになっておりますが、それぞれ個別プロジェクトごとにいつからいつまでというのが決まっておりまして既に完成したものもございます。
 一番長いプロジェクトといたしましては常磐新線に対する無利子貸付制度でございまして、これは昨年末スキームの見直しをいたしまして、平成十六年度まで実施をするというぐあいになっております。したがいまして、今認めておるプロジェクトでございましたら、この平成十六年度までというのが一番遅い年度でございます。認めておるプロジェクトはそれまでの間に完成をするということでやっております。
 それから、それじゃその後ということでございますが、先ほど申し上げましたように、これは清算事業団に償還する長期債務の資金を一時的に無利子貸付制度ということでこちらの方で使う、有効に活用するということでやっているわけでございます。その後は、新たにこの無利子貸付制度でやっていくということは長期債務の償還等の関係でなかなか難しゅうございますので、先ほど申し上げましたように鉄道整備に対する私どもの支援のメニューを活用する、あるいは必要に応じましてそれを充実する、そのようなことによりまして鉄道整備に対する支援をやっていきたい、このように思っておるわけでございます。
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横尾和伸#9
○横尾和伸君 私は、無利子貸付事業によって補助を受けている事業がいつまで続くのかなんてことは聞いていないんですよ。無利子貸付事業そのものに、先ほどわざわざ私が説明をしたことによってわかると思うんですけれども限界があると、その限界がいつかということを聞いているので、それが答えられないというのは、もう二回も聞いて、また何回聞いても同じようなことを繰り返すんでしょうけれども、非常に情けない。二十兆円の国鉄長期債務の問題とこれはかなり連結した問題なんです。これだけ重要な問題に対して、今私が二度重ねて聞いたけれども、きちっと答えられない。重要課題に対する主務省としての見通しの甘さなのか、腰の弱さなのか、やる気がないのか、私は大変どうかと思います。大変情けなく思います。これ以上聞いても同じ答えしか返ってこないと思いますので、ただ、運輸省としてはこの態度でいいとは私は思いませんよ。
 それから、この件に関連してですけれども、基金は国鉄清算事業団に六十年で債務を償還する、そのために結果的に、JRからの収入とそれから基金としての支出、これ先ほど言いましたけれども、収入については一・九兆円の元金と三十年間の利払いをトータルしたもの、それから支出については一・九兆円の元金と六十年間の利払い、これは当然六十年間の利払いの方がトータルをすれば多くなるわけで、この増加分の支払いが要するに足りなくなる。支出が間違いなくトータルをすると多くなるわけですから足りなくなる。これはどうするんですか。今ちょっと計算上合わないんですけれども、足りなくなったのはどういう手当てをするのか、どういう計画になっているのかお尋ねします。
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梅崎壽#10
○政府委員(梅崎壽君) 既設新幹線の譲渡収入のうち、いわゆる特定承継債務にかかわる分でございます。すなわち一・九兆円の部分でございますが、これは償還方法は鉄道整備基金法等施行令におきまして年率六・三五%、期限が平成六十三年九月三十日まで、こうなっております。
 具体的にどのような返し方になるかということでございますが、既設新幹線の譲渡収入のうち無利子貸し付けに活用されるものを除きまして、基金は収入がありました際に事業団にそれを返済する。それから、無利子貸し付けに回りました分は、まず元本分でございますけれども、これは五年据え置き後十年償還という条件で基金が貸付対象事業主から償還を受けまして事業団に償還するというスキームになっております。
 それから、当然のことながら、無利子貸し付けでございますから利子負担が問題になるわけでございます。この利子負担につきましては、一方、JR本州三社から既設新幹線の譲渡収入としてもらっております一・一兆円見合いの分がございまして、この一・一兆円見合いの財源はすなわち年間七百二十四億円でございますけれども、六十年間支払いを受けることになっておりますが、これを利払いの償還財源とする、こういうことでございます。
 すなわち、この一・一兆円見合いの分と申しますのは、現在は新幹線の整備のための交付金となっておりますが、一定の年限以降は利払いの償還財源となる、こういうことで無利子貸し付けにかかわる利子の負担分を基金から事業団に払いまして、国鉄の長期債務のいわゆる特定承継債務の償還に充てるということになっているわけでございます。
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横尾和伸#11
○横尾和伸君 それはおかしいので、一・一兆円というのは整備新幹線に使う、年々にすると七百二十四億円ということで、ある時期から切りかえると、こういうお話なんですけれども、そもそも一・一兆円というのは新幹線の整備に使うという位置づけ、あるいはその前に一・一兆円というのはそもそも既設新幹線を譲渡した代金なんですね。既設新幹線はもともと国有鉄道が持っている、これは国民のものだったんです。それは長期債務を埋める際に最大限の努力をしてそれを埋めて、残ったものを国民が負担しなければならないかなという大問題が起こっているわけです。
 そこのところを、今の話ですと、新幹線に用が済んだら、ある時点からというのははっきりしなかった、ある時点からそれをこの借金の穴埋めに、無利子貸付事業の穴埋めに使うと。これは目的外使用になりませんか。そんなことはどこにも、国会では何も議論していないし、そんなこと決めていませんよ。そういうお金がもしあったら、これは本来の国鉄長期債務の穴を埋めるべきなんじゃないんですか。
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梅崎壽#12
○政府委員(梅崎壽君) 今の点は、平成三年に鉄道整備基金法が国会で審議されました際に、無利子貸付制度を鉄道整備基金の事業として導入する際、当然のことでございますが、法律にも書いてございますけれども、長期債務の償還に支障を生じない範囲内で無利子貸付制度をやるということになっておりますので、その際の利払いをどうするかという平成三年時のスキームの際に決められたものでございます。決して法律の根拠はないわけではないわけでございます。
 新幹線の財源に充てるということに関しまして、基本的には、前から国会でも御答弁申し上げていますとおり、長期債務の償還に支障がない範囲内でということでございますので、これは無利子貸付制度も同様でございますが、そういった観点から平成三年にこのスキームがとられたものでございます。
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横尾和伸#13
○横尾和伸君 それは新幹線の整備に使うということであって、新幹線以外のものの無利子貸し付けとまた別なことだと思うんです。そっちに流用するなんていうスキームはなかったと思いますよ。それは、また時間の問題もありますので、きょうの御答弁を踏まえて次の機会にまた、長期債務の件でこれからみっちりやるチャンスがあると思いますので、そちらに譲ります。
 それでは、今回の鉄道整備基金と船舶整備公団を統合するという件についてお伺いすることにいたします。
 大臣にまず伺いたい。国民が、今行政改革で政府に強く求めている。これは言うまでもなく、消費税の増税あるいは医療費等の負担増、そういうことと、この数年ずっと続いているバブルの崩壊から来た不景気、そういうことが重なって非常に国民としては心配している。心配している分だけ政府に求めている。その求めているものは何なのか。
 スリム化、減量化ということを政府は盛んに閣議決定レベルで言われていますけれども、私はそういうことが少なくとも中心になっているだろう、こう思うんです。そういう意味で、何を国民が行政改革で政府に求めているのか、どう自覚されているのか、大臣にお尋ねいたします。
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古賀誠#14
○国務大臣(古賀誠君) 先生の御質問の行政改革に国民の求めるもの、先生も御指摘をいただきましたけれども、平成七年また平成八年、実は閣議決定を行わせていただいているわけでございますが、その中にも行政のスリム化、減量化ということについての必要性というものが強く言われているわけでございます。
 御承知のとおり、運輸行政の中でも社会や経済構造というものが変化していく中に、国民の運輸の行政に対するまたニーズの変化というのを見定めながら、それに的確に対応していく、このことが大変重要なことだろうと思っておりまして、今までもそういう視点に立ちまして行政のあり方というものを不断に見直してきているわけでございます。
 とりわけ、行政改革というものについて国民の期待、また同時に国民の強い要請、こういつたことを踏まえて、今後運輸行政の基本的な目標であります。まず安全、それから円滑かつ効率的な交通サービスを提供する、こういつたことを十分確保しつつ、今御指摘いただいているような効果的な、効率的な達成のために、行政改革について国民から求められるものをしっかりと踏まえて今後特殊法人のあり方というものを考えていくということは、先生御指摘いただいていることと私どもの認識というのは同じ方向ではないかというふうに承知いたしているところでございます。
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横尾和伸#15
○横尾和伸君 私は、こういう基本的な問題ですので若干かまをかけたつもりだったんです。スリム化、減量化ということをもう少し具体的に大臣が言われるのかなと思っていたんですが、とうとう単語が出てこなかった。具体的に言うと人員を減らす、金を減らす、これを求めているんですよ。これだけではないけれども、中身はどうであってもいいとは国民は思っていないから、ただ減らせばいいというものじゃないけれども、結果的に努力に努力を重ねて人を減らす、お金を減らす、このことが私はポイントだと思うんです。この言葉が大臣から出てこなかったので、大変私は期待が外れたわけです。
 大臣、もう一、二点お尋ねしますけれども、今回の法改正の問題について、ことしの二月二十日に運輸委員会の所信に対する一般質疑ということで、私は同じ趣旨で全く同じ問題の同じ角度から大臣にお尋ねをしております。それに対して大臣の御答弁を一部御紹介しますと、御本人を前にして大変失礼ですけれども、言うまでもないということかもしれませんけれども、一部読み上げますと、
いずれにいたしましても、この今回の鉄道整備基金、船舶整備公団というものの統合は決定いたしているとおりに進めさせていただくわけでありますけれども、その中身につきましても、今先生の御指摘等を踏まえて精査すべきところは精査していくべきだろう、このように考えているところでございます。
これが大臣の御答弁だったんです。「精査すべきところは精査していくべきだろう、このように考えている」と、どのように精査されたのか、大臣に直接お尋ねいたしたいと思います。
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古賀誠#16
○国務大臣(古賀誠君) 先生の御質問の中で具体的な人員の削減だとか予算の縮減、こういった点に触れなかったことはまことに期待に反するということでございますが、私がただいま御答弁申し上げましたように、効果的、効率的というのはそのことをある意味では意味しているのではないかな、そういうことをまた先生方に期待していただいているんではないかな、また何よりも国民がそれを求めているということは私も十分認識をいたしているところでございます。
 また、私の答弁に当たりまして具体的な精査の問題でございますけれども、御承知のとおり、当然こうした特殊法人というものを整理統合していく、また特殊法人のあり方というものについて、業務の内容だとか、それから見直し、管理部門の縮減、こういつたことはこの法律に基づいてこれだけで済むという問題ではなくて、やはり日々これについて常に検討を加えていく、検証していくということが大事だろうということで、今後もこの新しい法人につきまして経済社会の構造の変化の中でどのように業務運営の効率化が必要なのか、どういう対応が国民の皆様方に求められているのか、こういつたことを今後も常に考えながら国民の期待にこたえていく、そういう新法人でなければいけない、そういう認識にいることを御理解いただきたいと思います。
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横尾和伸#17
○横尾和伸君 今後もという話を伺ってよくわからないんです。今後も精査を頑張っていくということですけれども、今後の前にこれまで精査はどうしてきたかということを伺わないと、それを踏まえて今後もということにつながると思うんです。これまで、二月から現在まで三カ月ちょっとですか時間があったんですが、大臣御自身が精査をする、こうお約束されたわけですから、その精査の内容については、これまではやってこなくてこれからやるのか、あるいはこれまではここまでやってきて、そしてさらにそれを続けるのか、ここのところをはっきりお答えいただきたいと思います。
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古賀誠#18
○国務大臣(古賀誠君) 御答弁いたしました点を踏まえまして、事務当局の方に精査できるべきところ、必要に応じてしっかり努力するようにということで、事務方にお話を申したところでございます。
 具体的な点については事務方から御説明申し上げさせていただきたいと思います。
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相原力#19
○政府委員(相原力君) 今回の二法人の統合に当たりまして、行政改革の観点からスリム化、減量化というのも非常に重要な課題であるという認識のもとに今まで対応してきたところでございますが、例えば役員につきましては、両法人を統合いたしますと合わせまして十一名になりますが、それを理事長、理事、幹事、各一名ずつ減の八名、十一名から三名減にした体制にしているところでございます。職員につきましては、両法人合わせますと百三十六名でございますが、それを五年間で九名減にする、百二十七名にする。組織につきましては、両法人合わせますと現在七部あるわけでございますが、管理部門等を中心に二部削減して五部にする、こういう前提でスリム化、減量化を図ってきているところでございます。
 また予算につきましては、これはそれぞれ、鉄道整備基金は新幹線とか地下鉄等大変重要な課題にこたえるための政策的に必要な助成金、補助金等でございまして、船舶整備公団につきましても旅客船、貨物船等に対する共有建造等の事業費でございますので、これらについては必要最小限のものを確保するという観点で、所要の予算あるいは財投等を措置しているところでございます。
 そういう意味で、今回の統合に当たっては、我々としては簡素化、効率化のために最大限の努力をしているところでございますが、先ほど大臣から御答弁申し上げましたように、また二月の時点で大臣から御答弁申し上げましたように、今後とも経済社会構造の変化等に対応した業務運営の効率化が図られるように、なお一層の努力をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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横尾和伸#20
○横尾和伸君 この場を軽く見ないでいただきたいんです。今答弁されたのは、大臣は指示をした、そしてその指示した結果精査をしていないならしていない、これからなんだと言えばいいんじゃないんですか。今の御答弁の中には何も精査した結果は入っていないですよ。二月二十日に聞いたときの前提と同じじゃないですか。違うところがあったらもう一回言ってください。どこを精査したのか、したところを。
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相原力#21
○政府委員(相原力君) ただいま私の方から御答弁申し上げましたのは、結果的には先生御指摘のとおり、私どもが予算的な措置として両法人を統合する前提として検討したものと同じになっておりますが、今後、先ほど申し上げましたように、経済社会構造の変化等に対応して業務運営の効率化が図られるように最大限の努力をしていきたいということでございまして、そういう意味で、先生御指摘のとおり結果的には二月の時点と同じ内容になっているところでございます。
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横尾和伸#22
○横尾和伸君 結果的には同じということは、あくまでもやった、精査をしたと、こう言い張るんですか。どれだけの精査をしたのか。国民は本当に真剣なんですよ。何も変わらなかった、努力をした結果だと、こういう話なんですけれども、これから始めるならこれから始めるとはっきり言ってくださいよ。これまでやってきたんだったら、その結果をそれなりに示してください。今の答弁では絶対私は納得できません。
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相原力#23
○政府委員(相原力君) 私ども、今回の両法人の統合に当たりまして、行政改革の趣旨を踏まえまして極力減量化、スリム化を図るという観点で昨年来最大限の努力をしてきているところでございます。したがいまして、結果的に二月の時点と現時点での案は同じ案になっているわけでございますけれども、その点については今まで最大限の努力をしてきているということでぜひ御理解をいただきたいと思います。
 なお、今後については、先ほど来大臣からも申し上げておりますとおり、私どもも全力を挙げて努力してまいりたいというふうに考えております。
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横尾和伸#24
○横尾和伸君 昨年来の努力を言っているんじゃないんですよ。二月二十日から三カ月半たっている。その努力は何をやってきたのか。その結果何なのかと聞いているんですよ。
 局長に聞いても結局同じ答えしか準備されていないようですけれども、大臣、それはどう思われますか、精査をすると約束された大臣は。
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古賀誠#25
○国務大臣(古賀誠君) 今、政府委員から御答弁を申し上げておりますように、特殊法人の合理化、また特殊法人への国民の期待というものに十分対応すべき、できることは積極的に取り組んでいかなければいけないということは当然のことであります。
 私といたしましても、そういう気持ちで二月の先生の御質問に御答弁を申し上げさせていただいておりますが、事務当局が申しておりますように、この法案につきましては、合理化そしてまたあらゆる効率的な、効果的な業務の運営についての最良のものとして考えられることを御提案申し上げているわけでございます。当面、私の二月のときから具体的なものについて明らかにできないということはまことに微力を恥じるわけでありますけれども、今後とも、こういった問題についての日ごろの取り組みとしては常にそういう気持ちでいなければいけないし、またそういう気持ちを持ち続けさせるように今後とも事務当局に強く要請をしていくということは大事なことではなかろうか、今こういう認識におります。
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横尾和伸#26
○横尾和伸君 この法改正の目的、趣旨説明、これが全く二月時点と変わっていない、変わったらメンツにかかわるのかどうか知らないけれども。ただ、ちょっと角度が違いますけれども、私は、今申し上げた二月二十日の質問、答弁以外に、三月十八日に予算委員会で、これはほかの省庁から出ている、文部省の方からそれから労働省から出ているやはり同じように特殊法人の二つを一つにする、看板だけが一つずつ減るということを挙げまして、同じように質問をしているんです。
 これは国民は本当に求めている。そして、その求めに応じて政府もやると明言している。やると明言しているけれども中身がないじゃないか。こんなおかしな話は絶対許されないということで、私は何回も、この姿勢を正してください、本気になってください、火だるまと言っているんだったら火だるまになってください。全然火だるまの火の字も出てこない、煙も立っていない。これは何なんだということを感じるんです。
 そこでちょっと申し上げますと、私の同じ趣旨の質問に対して、この中には運輸省から提案された今回の法律案が入っていますが、それに対して武藤総務庁長官の答弁の一部を引用しますと、
 ですから、それについては私どもも、今御指摘のとおり、必ずしも役員の数もそんなに減らない、職員の数もそんなに減らない、そしていろいろ御批判をいただいた。ですから、改めて平成九年度に私どもとしてはもう一回すべての特殊法人を対象にしてその必要性を含めて検討を、行政監察という形でぜひひとつチェックをさせていただこう、こういうことになっているわけでございますので、それに対して、私自身もこれでは必ずしも十分ではない。
中略しまして、
 決してこれでは十分ではないという認識のもとに今作業に取り組もうとしているわけでございます。
さらに、同じ答弁を今度は総理に求めたわけですけれども、総理の答弁は、
  今、武藤総務庁長官から非常に率直な御答弁を申し上げました。そして同時に、これから先我々がどう考えていかなければならないかということもそのとおりであります。
こう明らかにこのままじゃ不十分だと、今回提案しているこの法案は整理合理化としては不十分だということを明確に総務庁長官、総理大臣が三月十八日の時点で言っている。
 私は、ここまで政府の首脳が言ったから、運輸委員会にかかってくる趣旨説明の趣旨は変わるのかな、これは整理合理化という趣旨ではなくて別な趣旨を何か考えて持ってくるのかなと思っていたら、全く変わらない。総理も反省しているそして総務庁長官も反省している、これでは不十分だとこう言っているんですけれども、大臣いかがですか。こういった法案の目的が全く同じで全く変わらない。大臣、総務庁長官のそういった御発言もあるんですけれども、どうして今回の法案が整理合理化なのか、整理合理化を言い張られる意味合いを御説明いただきたいと思うんですが。
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古賀誠#27
○国務大臣(古賀誠君) 今回の二つの法人の統合につきましては、御答弁を申し上げておりますように、特殊法人の整理合理化についてという平成七年の閣議決定また平成八年の暮れの行政改革プログラムに基づきまして行政改革の推進を図っていく、また運輸関係施設の効率的な整備等を推進する、こういった観点からこの法案を提案させていただいているわけでございます。
 ただ、今御指摘をいただいておりますように、先生の三月十八日の御質問を受けまして総務庁の長官、そして総理が御答弁をいたしておりますことは、特殊法人というものが今日まで果たしてきた役割、また今現在必要とされるところ、そういった分野というものも私はそれなりに評価をしていかなければいけないでしょう。しかしながら、たびたび御答弁申し上げておりますように、経済や社会構造というものが変化する中で、特殊法人のあり方というものについても、国民の厳しい目また新たなニーズ、そういったものに対応していくということが今一番大事なことであり、だからこそ行政改革というものに打って一丸となって努力していくことなんだということを今私どもは認識をいたしているところでございます。
 そういうことを踏まえますと、まさに総務庁長官が御答弁申し上げておりますように、平成九年度中におきましては行政監察等という新しい形でチェックも行われるということでありまして、運輸行政のさまざまな特殊法人についてもそれぞれの御議論があろうと思いますが、私どもは、そういう中で積極的に取り組んでいく、こういう姿勢は国民の期待にこたえるためにも持ち続けていかなければいけない、こういう認識でこの問題には取り組ませていただきたいと思っております。
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横尾和伸#28
○横尾和伸君 私は、今の御答弁をお聞きしていて、今回の法案については不十分で及第点は上げられないけれども、だけどこれから頑張るから及第点上げられないものを及第点上げてくれと、こういうふうに聞こえたんですけれどもとんでもないことですよ。これは及第点上げられないものは上げられないんで、これを直すか、あるいはこれからやろうとしている立派なベルトコンベヤーに乗せるんだったらこれも乗せる、私はそうあるべきだと思います。
 同種のやりとりだけで時間がむなしく過ぎていっては困りますので観点を変えて別な質問に移りますけれども、ぜひこの点について移る前にもう一度確認をしておきたいんです。
 今、消費税のアップ、さらに医療費のアップに対する心配、そのほか国鉄長期債務の莫大な借金のツケ回し、こういつたことに対して国民に大変な負担をかけるということがほぼ目に見えているわけです。こういう中で政府としてどれだけ真剣にどれだけまじめに取り組むかということ、かつこれが見えなければいけない、このことをしっかりと認識して行政改革を本気になってやれば、私たちは協力しますよ。それは再三いろいろな場で申し上げていることですので、そういう意味で今回の法案については本気になっていない、そういう部分である、こう私は評価をしておきます。
 それから次に、今回の統合のどさくさに紛れて何か研究部門が入ってくる。これは研究部門の一部が入るのではなくて、この法案を見ますと、「運輸技術に関する基礎的研究を行い、その成果を普及すること。」という仕事ができるようになる。これはかなり広い大変なことができ得る条文なんです。今回はとりあえずちょろっと種をまいておいて、その種は、そのうちに莫大な何でもできる研究機関をつくろう、こういうふうにも読めるんですけれども、それは今の時点では私の推測でございますので質問で明らかにしていきたいと思うんです。
 今回の機関ではなくて、運輸省関係で現在ある研究機関はどことどこなのか。細かい中身を詰めるということの時間もありませんので、どういう機関があるのか、それから一言で役割を御説明いただきたいと思います。
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相原力#29
○政府委員(相原力君) 運輸省所掌の研究所といたしましては五つございます。
 まず、船舶技術研究所、これは船舶、船舶用機関等に関する設計、試験、調査等の研究を行う機関でございます。それから第二に、電子航法研究所がございます。電子航法に関すること、あるいは人工衛星に関することについての研究機関でございます。それから第三に、港湾技術研究所がございます。これは、港湾、航路あるいは飛行場の土木施設等に関する試験研究機関でございます。それから第四に、交通安全公害研究所がございます。陸運、航空に関する安全、公害等に関する試験研究機関でございます。それから第五に、気象研究所がございます。気象業務に関する技術に関する研究を行う機関でございます。
 以上でございます。
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