商工委員会

2000-11-21 衆議院 全97発言

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会議録情報#0
平成十二年十一月二十一日(火曜日)
    午後一時四十二分開議
 出席委員
   委員長 古屋 圭司君
   理事 青山  丘君 理事 小此木八郎君
   理事 岸田 文雄君 理事 武部  勤君
   理事 中山 義活君 理事 松本  龍君
   理事 久保 哲司君 理事 達増 拓也君
      伊藤 達也君    小野 晋也君
      大村 秀章君    奥谷  通君
      梶山 弘志君    小林 興起君
      坂本 剛二君    新藤 義孝君
      西川 京子君    野田 聖子君
      林  義郎君    細田 博之君
      森  英介君    山口 泰明君
      大谷 信盛君    大畠 章宏君
      北橋 健治君    後藤  斎君
      鈴木 康友君    中津川博郷君
      松野 頼久君    山内  功君
      山田 敏雅君    赤羽 一嘉君
      太田 昭宏君    塩田  晋君
      塩川 鉄也君    吉井 英勝君
      大島 令子君    原  陽子君
      宇田川芳雄君    西川太一郎君
    …………………………………
   通商産業大臣       平沼 赳夫君
   経済企画政務次官     小野 晋也君
   通商産業政務次官     坂本 剛二君
   通商産業政務次官     伊藤 達也君
   政府参考人
   (金融庁総務企画部参事官
   )            浦西 友義君
   政府参考人
   (中小企業庁長官)    中村 利雄君
   商工委員会専門員     酒井 喜隆君
    —————————————
委員の異動
十一月二十一日
 辞任         補欠選任
  河野 太郎君     西川 京子君
  野田 聖子君     森  英介君
同日
 辞任         補欠選任
  西川 京子君     河野 太郎君
  森  英介君     野田 聖子君
    —————————————
十一月二十一日
 原子力発電施設等立地地域の振興に関する特別措置法案(細田博之君外十四名提出、衆法第一五号)
同月二十日
 出版物再販制の廃止反対に関する請願(下村博文君紹介)(第一四九五号)
 同(伊藤公介君紹介)(第一五二五号)
 同(石毛えい子君紹介)(第一八四三号)
 同(大島令子君紹介)(第一八四四号)
 同(西博義君紹介)(第一八四五号)
 同(藤村修君紹介)(第一八四六号)
 同(河野太郎君紹介)(第一九二〇号)
 同(下村博文君紹介)(第一九二一号)
 同(野田聖子君紹介)(第一九二二号)
 中小企業・国民本位の景気回復に関する請願(小沢和秋君紹介)(第一六一八号)
 同(木島日出夫君紹介)(第一六一九号)
 同(児玉健次君紹介)(第一六二〇号)
 同(志位和夫君紹介)(第一六二一号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第一六二二号)
 同(中林よし子君紹介)(第一六二三号)
 同(春名直章君紹介)(第一六二四号)
 同(松本善明君紹介)(第一六二五号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第一六二六号)
 同(山口富男君紹介)(第一六二七号)
 同(吉井英勝君紹介)(第一六二八号)
 原子力発電施設等立地地域振興特別措置法の制定に関する請願(保利耕輔君紹介)(第一六九九号)
 同(細田博之君紹介)(第一八四七号)
 同(吉田六左エ門君紹介)(第一八四八号)
 同(瓦力君紹介)(第一九二三号)
 同(松下忠洋君紹介)(第一九二四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正する法律案(内閣提出第一九号)

    午後一時四十二分開議
     ————◇—————
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古屋圭司#1
○古屋委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正する法律案を議題といたします。
 これより趣旨の説明を聴取いたします。平沼通商産業大臣。
    —————————————
 中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正する法律案
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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平沼赳夫#2
○平沼国務大臣 中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
 中小企業信用補完制度は、中小企業者の信用力、担保力を補完し、その事業資金の融通を円滑にすることを目的とし、信用保証協会が債務保証を行い、これについて中小企業総合事業団が保険を引き受けるものであり、保証債務残高は平成十二年三月末現在で四十三兆円を超える規模に達しております。
 今日の中小企業をめぐる金融情勢は、一昨年における未曾有の貸し渋りの時期と比べれば顕著に改善しているものの、金融システム改革や金融機関の再編強化は道半ばであり、いまだ厳しい状況から脱却したとは言い切れない状況にあります。
 こうした中で、一昨年十月に貸し渋り対策のための臨時異例の措置として創設された中小企業金融安定化特別保証制度の期限が来年三月末に到来することも踏まえ、間接金融に多くを依存せざるを得ない中小企業者に対し、中小企業信用補完制度の充実を図ることにより円滑な資金供給を確保するため、本法律案を提出した次第であります。
 次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
 本法律案は、中小企業に対する事業資金の融通の一層の円滑化を図る措置を講ずるため、中小企業信用保険法及び中小企業総合事業団法の一部を改正しようとするものであります。
 まず第一に、中小企業信用保険法を改正し、無担保保険の付保限度額を現行の五千万円から八千万円に引き上げること、大型倒産や災害等の環境激変に対応した経営安定関連保証について対象範囲の拡大を行うこと等の措置を講じます。
 第二に、中小企業総合事業団法を改正し、中小企業総合事業団の中小企業信用保険業務に係る資金繰りを円滑にするため、同事業団が金融機関から短期借入金を行うことを可能とするための措置を講じます。
 以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
 何とぞ、慎重御審議の上、御賛同くださいますようにお願い申し上げます。
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古屋圭司#3
○古屋委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
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古屋圭司#4
○古屋委員長 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として中小企業庁長官中村利雄君及び金融庁総務企画部参事官浦西友義君の出席を求め、説明を聴取したいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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古屋圭司#5
○古屋委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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古屋圭司#6
○古屋委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。中山義活君。
    〔委員長退席、青山(丘)委員長代理着席〕
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中山義活#7
○中山(義)委員 皆さんおはようございます。
 昨日は一日政局で御苦労さまでした。大変緊張した場面もありましたが、松浪健四郎君のあのことからはほとんどが水かけ論になりまして、長い間時間が中断をいたしました。大変私どもも遺憾に思っておりますが、これも正常化したわけでございますから、やはり何といっても委員会は政策を論議するところでございまして、徹底的に今回の法律案につきまして我々も論議をしたいというふうに思っております。
 大臣、ちょっと銀行という機能を一回確認したいんですが、銀行というのは預金者から預金をとる、それを原資に貸し出すわけですね。そこには預金者を保護するために、貸し出すときには大変慎重にいろいろなことを検討します。そのために銀行というのは、貸し出すときに相手を審査するいろいろな能力を身につけなければなりませんね。
 しかし、今までの日本の銀行のやってきたことというと、どっちかといえば、土地を担保にする、固定資産を担保にしていく、こういう単純な手法を繰り返したために、銀行そのものが相手の資質やそしてまた相手の会社の能力をなかなか見きわめられなかった。だから、土地中心の担保主義になってきたことは間違いございません。これが大きな不良債権を招いたのでありますが、もう一度銀行の原点というものを再確認したいのです。
 それはあくまでも、預金者、この原資にお金を貸し出す。そのためには、預金者を守るために、銀行法という守らなきゃいけない法律があると思うのですね。そして、その預金者を守るために、本当に金を貸していいかどうかを検討するのが銀行さんの役割なんです。これは定められているんです、法律で。しかし、この銀行がだらしないからこういういろいろな問題が起きていますね。
 もう一つは、銀行と同時にノンバンクというのがありますね。これは預金はとりません。過去に住専という問題がありました。これは五千五百億円の問題で国じゅうが大騒ぎした。しかし、今はもう国が銀行にじゃぶじゃぶ金を出しても全然国民が文句を言わなくなった。大体、一兆、二兆、三兆、この何兆というお金に麻痺をしてしまったわけですね。豆腐の一丁と大して変わらないくらいに考えている。これでは日本の世の中が絶対うまくいかないと思うのですね。
 本当は銀行というのは、私どもが商売を始めたころは、相当重い十円玉とか百円玉とかそういうおつり銭まで持ってきてくれて、地域の要するに決済やいろいろなことについて一生懸命やってくれたのが銀行なんです。いつしかこれがバブルの時代に変わってきちゃった。そこで、保証協会という、銀行かノンバンクか政府系金融機関かわからないものが登場してきたんですね。
 通産大臣、保証協会の機能というのは、これはもう一回ちょっと確かめたいのですが、何なんですかね。銀行なんですか、それとも政府が保証している保険屋さんなんですか。まずちょっとこの辺だけ。
    〔青山(丘)委員長代理退席、委員長着席〕
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平沼赳夫#8
○平沼国務大臣 今、中山委員がおっしゃいましたように、やはり銀行というものが右肩上がりの土地神話に基づく日本の高度経済成長の中にあって、おっしゃったように、土地でありますとか、あるいは確実な有価証券ですとか、そういったものを担保にして、そして安易な経営姿勢でやってきた。そのある意味ではツケが、御承知のように、バブルという形で大変な金融の大きな問題を招いたと思っています。
 例えば、昔の銀行家は、住友銀行の総帥と言われた、後に大蔵大臣になった小倉正恒というような人は、その貸し出す先の企業の将来性であるとかあるいは経営者の資質を見て、むしろそっちに重きを置いて貸した。昔のことですけれども、そういうようなことで住友の財閥の総帥になった、こういうことを本で読んだことがありますけれども、そういう基本姿勢がなくなってきたと思います。
 戦後の多様化したいろいろな経済発展の中で、そういう基本的な銀行の姿勢、そして、日本は経済成長を遂げなきゃいかぬ、こういうことで、国の方向も、あるいは民間経済界の要求もあって、やはり政府系金融機関というものを充実させながら経済を発展させていこうと。その中に、信用保証協会といって、銀行がリスクを負いたくない、しかし、公的なものから保証をしてもらえばそういった形でお金が潤滑に貸し出せる。そういう、ある意味の、経済が円滑に動いていく、そして国の経済政策の目的にかなった、そういう中で信用保証協会というのが全国に展開をされ、それはそれで機能をしてきた。そういうことを私は思っているところであります。
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中山義活#9
○中山(義)委員 信用収縮という言葉がちょうど三年ぐらい前から出てまいりました。
 これは、銀行と我々だけじゃなくて、問屋さんと小売屋さんの間でも、うっかり商品を貸したらあそこは売れないから支払いをしてくれないのじゃないか、または、メーカーさんと問屋さんの場合でも同じですね、そういう信用収縮というのが起きたのですね。お互い人間が、信頼関係がなくなっちゃったのです。どうもあいつのところへ貸し出すと返ってこない、商品を出しても支払いしてくれない。この信用がなくなってきちゃったのですね。
 これは日本だけじゃなくて、ちょうど東アジアでも同じような現象が起きました。だから金融パニックになったのですね。みんなお金を借りないと決済ができない。要するに、問屋さんも怖がって品物が行かない、だから、何かというと現金で品物よこせとか、そうすると、これは現金でやりますと銀行という機能がそこになくなっているのですね。
 つまり、では信用保証協会というのは何だったのかなというと、その信用収縮、これを何とかもう一回信用をつけよう、そういう意味合いで、新たにこれが大きく、だんだん増殖をしてきたわけですね。
 この信用というのは何なのか。本来は、貸し出しても返してもらえない、これは信頼関係ですね。だから、問屋さんというのは本当は、小売屋さんに品物を出すときに、問屋がそのリスクを負わなきゃいけないのですよ。または、人にお金を貸すときに、貸す方は金利を取るのですから、本来はリスクはどこが負わなきゃいけないのか、これはもうける先がリスクを負わなきゃいけないのです。だから、問屋も銀行もメーカーも、最後に売らせる場所に品物を出したときに、またはお金を貸したときに、リスクは自分が負うべきだと思うのですね。この機能がもしなくなったら、日本に金融機関というのは存在しなくなっちゃうはずなんですよ、また流通というのも行われなくなっちゃうはずなんですよ。
 だから、保証協会というのは、非常に大切な部分ではあるけれども、本来日本の経済の基本的なことをつぶしかねないということがあるのですが、大臣、その辺どうですか。
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平沼赳夫#10
○平沼国務大臣 確かに銀行というのは、性質上、リスクを負いたくない。そういう形で、私なんかも具体的に、地元が岡山ですけれども、中小企業、零細企業の方々が、やはり運転資金と設備資金とを借りたい、しかし、銀行に行くと、今おたくの状況ではこれは貸せないのだ、しかし信用保証協会の保証をつけてくれたらそれは融資をしてあげるよ、こういうことで、確かに補完的な役割を担ってきました。
 ですから、そういう意味で、バブルの前からずっとそういうことがありましたけれども、今の経済体制の中で、本当にお金を必要とされている方々の、担保能力もつてもない、そういった人たちのために銀行の肩がわりをして保証をつける、やはりそういう役割を担ってきたわけでありまして、先生がおっしゃるように、とにかく、本来銀行が一切やらなきゃならない、そういったところを肩がわりしてきたということは事実あったと思います。しかし、信用保証制度というのは、そういう意味で、日本の経済にとってある重要な機能を果たした、こういうことも事実だったと思っています。
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中山義活#11
○中山(義)委員 今大臣の言ったのはよくわかります。最後に言ったお言葉は、要するに、緊急事態においてはこういうやり方も仕方なかった、こういうふうにおっしゃりたいんじゃないかと思うのですね。ですから、保証協会が保証をするというのは、日本の経済が緊急事態だ、しかも中小企業が貸し渋り対策に遭ってとんでもない状況になっている、こういうことだったのですね。
 しかし、中小企業対策としていろいろ考えたときに、貸し渋り対策、初めから保証協会の保証をやったわけじゃないのですね。その前に政府はちょっと失敗しているのですよ。大銀行に資本注入をすれば貸し渋りはなくなるということで、十五兆も十六兆も使った。しかし、その結果どうだったろう。全然だめだったのですよ。みんな言いましたよ、中小企業をだしにして結局は大銀行を助けているんじゃないか、しかも六十兆、七十兆出して、何だと。
 一兆円というのは、こうやって積んでいきますと一万メーターですよ、富士山の三倍ですよ。一日に百万円一生懸命使ったとしても二千七百年もかかるという、本来、国民が考えたら気の遠くなるようなお金なんですが、本当に毎日一兆、二兆、三兆と出てきますと、それを忘れちゃうんですよ。だからそういう面で、この大きなお金をどんどん銀行に注入していった、これに国民がある程度麻痺していったということがあるのですね。
 ですから、この中小企業対策によって何かいつも大銀行を救っていた、こういうことがありますから、私は、もうちょっと考えたときに、金融政策の考え方に問題があったんじゃないか。
 例えば、保証協会へすぐ走るよりも、BIS規制を八%、だけれども、これは国内でやっている中小の信用金庫、信用組合はなぜBIS規制が八%なのか。私は、この委員会でこれを言っても仕方がないかもしれません。ただ、全体の流れとして、中小企業に対応している金融、金庫、信用金庫であれ信用組合であれ、これまでなぜBIS規制を八%にしたのか。この辺も大きな問題として残ると思うのですね。
 私どもがちょうど都議会議員をやっているときに、二信組の問題、コスモ信組の問題が起こりました。このときは、BIS規制よりもオーバーローン、つまり、預金よりも貸し出しの方が全然多くなっちゃう、こういう現象が随分責められていたのです。そのうち、あるときに、貸出資産を分母にしたBIS規制というのが出てきたのです。これは僕らも初めて聞いた話で、何でこれが問われるのかなと思っていたのですが、銀行の状況を見るのにBIS規制というのが一番正しい判断だということになってしまって、オーバーローンとかそういうものが余りとられなくなった。
 しかし、一番大きな問題は、このことによって、中小の金融がBIS規制四%を八%にするために貸し渋りをやったということなので、保証協会の保証をする前にまずやるべきことがあったんじゃないかと思うのですが、この辺は大臣、どうでしょうか。
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平沼赳夫#12
○平沼国務大臣 商工委員会よりもむしろ大蔵委員会の様相を帯びてきたわけですけれども、私は、確かに中山委員御指摘のように、銀行に対して大量の資金をつぎ込んだ、これがやはり失敗ではなかったかという御指摘は、ある面では当たっているのじゃないかと思っております。
 しかし、当時を振り返ってみますと、日本発の世界大金融恐慌が起こる、こういうことが言われておりました。そういった中で、やはりこれは、特に銀行、金融機関の怠慢だったと思いますけれども、安易なバブルに走って、そして不良の資産をたくさん増大させた。そういう中で、日本発の世界大金融恐慌が起こる、これが起こると、かつての昭和二年の悪夢のように大変なことになる。こういうことで、日本発の金融パニックを防ぐという意味で、今おっしゃったように何兆そして何十兆、そしてさらには小渕政権になって六十兆のお金を積んで、そしてある意味ではそれを世界が見て安心をして金融パニックが防げた、こういう側面も私はあったと思います。
 ですから、そういうことで、そういう側面もありましたけれども、しかし、今中山先生が言われたことはおっしゃるとおりだ、私はそういうふうな感想を持っております。
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中山義活#13
○中山(義)委員 私たちは、前回の国会のときですか、参考人を呼んで、一番今大切なのは、保証協会で保証することよりも、本当に中小企業者向けの金融機関をしっかりつくっていく。特に信用組合、これは皆さんで出資をしてやっているわけですから、本当に地域のために金融機関をつくっていく、そういう態度が、商業者からも必要なんじゃないかと。
 ところが、ちょうど二信組の問題とかコスモの問題とか、ああいう信用組合がだんだん大きくなろうとして、銀行になろうとして、それでみんな失敗したわけです。我々は、原点に戻りまして、本当に地域に有効に働く金融機関が本当は必要だと思うのです。そういう金融システムをつくることがこれから中小企業のためだと思うのですね。
 私たちは、今回のこの法案に対して、初めは必ずしも賛成をしていたわけではありません。本当に日本の金融システムが、この保証協会の増殖によって果たしてマイナスの方向に行ってしまうんじゃないか、こういう危機感を持ちまして、反対という面からこれを精査していったんです。いろいろな面で精査していきました。
 例えば、保証協会は預金もとっていないから相手の企業者の状況というのはわからないわけですよ。銀行がある程度相手の企業者の状況がわかるというのは、預金をとっているからなんです。当座をとっていますと大体わかるというのです。それから、金を貸したときにはいろいろな決算書なんか出させますから、相手の企業のことはよくわかる。保証協会はわからないんですよ。何にも審査する能力もなくて金出すわけでしょう。
 これ、金額見たってとんでもないお金が保証協会から出ているわけですね。ますます職員さんや何かも増殖していると思うのですよ。しかも、都道府県から天下って、特に都道府県の副知事さんクラスがみんな行っているんですよ。だから、当然そこの議員さん、これはすごく顔見知りですよ。私だって顔見知りですよ。ひとつ何とかと、こういう相手になっちゃうんですね。私は、あっせんをしても一銭もその利得は得ないというのが私の主義でございますから全然安心なんですが、これをやはり悪用しようと思えばできる可能性があるということをまず御指摘をしたいんです。
 そういう面で、この信用保証協会を増殖したり、そしてまたどんどん大きくなっていくということがいかに怖いことであるかということをぜひ御認識いただきたいのです。
 ですから我々は、今回の、枠を広げていく、これについて本当に正しいやり方ができるのかどうか。そのためには、一般保証に移る前に、まず特別保証の今までやってきたことを一回総括をして、ちゃんと数字でも出して、犯罪があったとすればそれがどうして行われたか、こういうものを総括してから次に進んでもらいませんと、ずっとこのまま保証協会がやっていく、いわゆる国が銀行みたいなことをやっていく、国が全部銀行に対して保険を、しかも保険料をある意味では国が払っていくようなものですから、こんなことが行われたら日本の金融システムは壊れちゃうんじゃないか。しかもペイオフは延期されるというようなことですから、なおさら日本の金融機関というのはちっとも民間の力として大きく育っていかない、こういう御指摘をさせていただきたいのです。
 一般保証に入る前にまず総括をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
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平沼赳夫#14
○平沼国務大臣 確かに御指摘のそういう問題は、私はあると思います。
 しかし、異常事態という形で、ちょうど一九九七年あたりが貸し渋りのピークに相なりました。そういった中で、中小企業、零細小企業の方々は大変運転資金等に困った、こういう事態があって、そして、銀行はやはり私企業でございますから、自分たちの保身のために大変な貸し渋りをする。そういう中で、異例、特例、臨時の措置として御承知のように特別保証制度をつくりました。
 これはもう釈迦に説法で恐縮ですけれども、当初は二十兆の枠で行いました。そのときには、まさに干天に慈雨というような形で、申し込みも二十万件を超える、こういうようなことになってきまして、そしてさらに、御承知のように、一年延長して来年の三月までということで三十兆の規模にいたしました。
 これももう委員の方々よく御承知だと思いますけれども、現時点でそれを総括してみますと、百四十万社を超える企業に利用していただきました。そしてさらに、保証をさせていただいた絶対額も二十四兆一千億、こういう形になって、その間、これによって救済された企業は、直近の数字では一万社に上るであろう。そして、倒産を未然に防ぐことによって約二兆円のそういうお金が守られた、あるいはまた、直近の数字ですけれども、九万五千人の失業者が出なくて済んだ、こういうことが総括として私は言えると思っております。
 しかし、今御指摘のように、やはり審査能力、そしてまた火急に対応しなければならないということで本当に少ない人数で二十万件を処理する、こういう形の中で、やはりどうしても悪質な人たちが出てきて、そして新聞紙上をにぎわしたりテレビでいろいろ問題が指摘されるような、そういう忌まわしいことが起こったことも事実です。
 しかし今、言ってみますと日本の中小零細企業の皆様方は非常にまじめに返済をされておられまして、そして、これからは比率は高まると思いますけれども、これも総括をさせていただきますと、当初一〇%を予定しておりました代位弁済も、直近では一・八二にまだとどまっております。これは後追いになってまだふえる可能性は当然ありますけれども、一・八二という形で推移をしています。
 そういうことで、私は、ああいう異常事態の中で、やはり国が、本当にそういう意味では、本来の金融機関、そういうあり方を超えた形の中でやったことは事実ですけれども、総括をしてみますと、それはプラスの効果が非常にあった、そしてまた、中小零細企業の方々には感謝をしていただいている。
 しかし、これは臨時特例の措置ですから、もう三月でこれを打ち切りまして、そしてさらに、これは今おっしゃったようにネガティブリストということで割合簡単な審査をしておりましたけれども、今度は、一般保証制度に変えるに当たりましては、それぞれきめ細かい審査方式で対応するようにいたしておりますし、またそういう意味では、そういう審査の対処人員も、どんどん膨れ上がってはいけませんけれども、必要な審査の人員も確保はしていかなければならない。そういう中で、やはりしっかりとした審査体制も同時につくっていこう、こういうことで今回この法律でお願いをしているところでございます。
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中山義活#15
○中山(義)委員 干天に慈雨というお話がありましたけれども、これは確かにそうなんですけれども、それが限度を越しますと砂に水をまくような状況にもなりかねない。今までもずっといろいろ国が使ってきたけれども、なかなか景気対策が実らなかった、そういう部分があったと思うのですね。ですから、これを有効に生かすということが大事だと思うのです。保証協会がどうやって本当に中小企業のためになるか。
 つまり、中小企業国会のときもよく言われたんですが、中小企業と一くくりにするんですね。中小企業といったって、三億で三百人以下。これは前は一億だったのが三億になった。どんどん中小企業の範囲が大きくなってしまって、その中小企業を一くくりにして融資の対策をやるということ自身にすごい問題点があると思うのです。
 中小企業というのはピンからキリまでありますよ。父ちゃん母ちゃんと言われている三ちゃんでやっているところだってあるわけです。三百人でやっているところもある。これを同じように考えて、一般保証についてもまた特別保証についても同じようにやること自身に矛盾があるわけですね。本来、銀行だったらば、そういうことを勘案しながらやるわけですよ。だけれども、国がやる大ざっぱなこのやり方について私は大変疑問を持ちますけれども、もうちょっと、保証協会と、信用組合とか信用金庫とか本当に地元の銀行さんとの兼ね合いとか、しっかり考えるべきだったと思うんです。
 初め、実は私の地元なんかでも、この特別保証のときに信用金庫が圧倒的にぐわっと伸びたんです。ほとんど、一流銀行の方は、都市銀行の方はなかなか手をつけなかったんです。何となく、保証しても貸さないとかそんなことまであったんです。ところが、余りにも信用金庫が一生懸命やったために一流銀行が後からついてきたという形で、いろいろ三十兆円とか大きく広がっていったわけですが、現実問題として私たちは、特別保証の枠ではこれはよかったんですが、今後の問題として、本当に保証協会が相手を審査できるのかどうか。
 それから、政府系の金融機関でも一緒なんですが、政府系の金融機関もやはりノンバンクなんです。銀行というのは、預金をとって、その預金を原資にして貸すことによって預金者を守る。つまり、保証協会は国の予算、国の予算は国民が預金したものと同じだという形で、国民のために本当にこの人にお金を貸していいのかどうか。または、貸す相手をある程度選別して、これは初めから十人以下の人たちに貸すお金である、これは三百人以下の中小企業に貸すべきである、そういうふうに分けていかないと、今回みたいにただ五千万を八千万に広げたというだけではどこが対象だかよくわからないんですよ。恐らくもう、今まで特別保証で借りられた人は今回絶対借りられませんよ。
 だから、この政策というのは、中小企業でも実はベンチャーとかもうちょっと発展的な過程にある会社を助けるためにやっているんだよとかということがないと、何だかよくわからない今回の保証協会のあり方だと思うんですね。
 保険法の一部を改正する。しかし、これはだれのためなのか。少しその辺の明確なメッセージが伝わってこない。本当に弱小企業のためなのか、零細企業のためなのか、それとも発展途上の、もう百人ぐらいいて、これからがんがん伸びようというところに対応しているのか。その辺もちょっと明確にしてくれませんかね。
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平沼赳夫#16
○平沼国務大臣 今回お願いをしておりますのは、五千万円を八千万円に引き上げるわけであります。そういう形で保証をさせていただくわけですけれども、当然、一般保証に移りますので、先ほども申し上げましたように、ただ一律にネガティブリストで、貸し渋り対策として、そして臨時特例の措置としてやるということとは違って、やはりきめ細かい対応をする。
 ですから、今委員御指摘のように、例えば零細の三ちゃん企業であればそれなりにしっかり見させていただく。また、規模が大きい、資本金もかなりあるところはそれなりに対応していただく。そういうやはりきめ細かい対応の中で、御指摘のように、国の、国民の皆様方の税金で最終的には保証をさせていただくわけですから、その辺はやはり慎重にやっていかなきゃいかぬし、あくまでも、特別保証制度とは違って、一般保証という形で厳正に行わせていただきたい。そのことは、今の御意見、そのとおりだと思いますので、しっかりと反映させていただきたいと思います。
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中山義活#17
○中山(義)委員 保証協会の保証というのは、さっき言ったように保険みたいなものですが、もう一つ、やはり保証協会がこんなにどんどん増殖を続けていくと、その職員の数や、こういう特別保証のときには相当な審査をしなければいけないから、今までそれだけの量も必要だったわけですね、人的な配慮も随分必要だったと思うんです。
 それよりも、一応金融機関として政府系の金融機関がありましたね。こういうものとの兼ね合いで、政府系の金融機関をもうちょっとうまく使っていくとかという方法もあったと思うんですが、ある時期に保証協会に保証が集中してきた。私らも今までの資料を見ると、これはすごい金額ですよ、十一年。確かにこれはそういう政策でやったんですから、政策意図があるんですから、これはよくわかります。
 それから、焦げつきが少ないというのもわかります。保証協会なんかは次の月からもう返済しろとやっているわけですよ。それはもう、銀行さんが間に入って、その方が健全だろうと。そして、次の月から返せるような企業じゃなければ貸せないというようなことも言ったそうですよ。そうやって、恐らく銀行さんが間に入っているので、銀行が審査した結果そういうような形になっているんですが、本来、やはり銀行が主体的に物をやって、そのリスクまで銀行が負うのが一番いいんです。
 だけれども、政府系の金融機関があるんですから、保証協会の前に政府系金融機関がもっと銀行としての役割を本来果たさなきゃいけなかったと思うんですが、なぜ保証協会だけにこんなに偏って、これを見ても、政府系の金融機関の貸し出しは出ていないんですね、そんなに。貸出資産はそんなにないですよ、本当に。その辺はどうだったんですかね。
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坂本剛二#18
○坂本政務次官 政府系金融機関におきましては、これまでも、一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来している中小企業者を対象とする、中小企業運転資金円滑化特別貸し付け等の貸付制度を運用してまいりました。これは、既に中小企業運転資金円滑化特別貸し付けの実績もございまして、平成十年六月十八日から今日までの実績が、中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工組合中央金庫、合計件数が四万五千二百五十九件ございまして、金額にして約一兆円でございます。
 これに加えまして、このたび、災害や取引先金融機関の取引状況の悪化や関連企業の倒産といった非常時においても貸付額の一定割合の担保を免除することができる貸付制度、いわゆるセーフティーネット制度を整備することを考えており、所要の予算措置を今次補正予算に盛り込んでおるわけでございます。
 このように、中小企業の経済的社会的環境の激変への円滑な対応を資金供給面から支援するため、信用保証制度の拡充に加え、政府系金融機関においても貸付制度を拡充することで、中小企業者に対し多様な資金供給チャンネルを確保してまいりたいと考えております。
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中山義活#19
○中山(義)委員 私の後に見識の深い北橋委員がおりますので、あとの質問は北橋委員にお譲りをいたしたいと思うんですが、最後に、やはり、民間企業または民間の活力、自由主義経済、自己責任、いろいろな言葉がこの金融の中で出てきました。これはすべてやはり大切にしなきゃいけない言葉なんですね。
 本来、企業というのは自己責任でやっているんですね。それから、自由主義経済というのはやはり民間の活力によってやっていかなければいけない。ですから、私たちは本来、会社が失敗して、その経営者が能力がなかった、無理な融資を受けたり、また無理な仕事をやって失敗したときは、自分が責任をとらなきゃいけないですね。ですから、そういう自己責任に基づいてやっていく。
 住専の問題のときにもとんでもない企業者がうんといたわけですよ。うんと金を借りておいてそのままトンズラしちゃうとか、または平気の平左で借りたままテレビに出て、何千億の金ですよ、大きなお金を借りたところは平気の平左。ところが中小企業が、たった一千万、二千万でですよ、つぶれたときには、銀行から土地建物、全部とられてしまう。こんな不公平があってはいけないと思うんですね。やはり自由主義経済は民間の活力が大事だ。
 ですから、保証協会はそのときにいい機能を果たしたけれども、これからも保証協会が増殖を続けていくと日本の経済の根幹を間違える可能性がある、こう思いますので、これらについて、ちょっとこれから北橋委員に見識のある質問をしていただいて、私はここで、お後がよろしいようでございますのでかわります。
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古屋圭司#20
○古屋委員長 北橋健治君。
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北橋健治#21
○北橋委員 民主党の北橋健治であります。
 中山議員に続いて質問をしますが、これだけの重要な法改正に際して、わずかの時間しか私どもに与えられないことは極めて遺憾であります。しかしながら、きょうは簡潔に、私どもが大変重要と思われることについて質問を順次いたしますので、お答えをいただきたいと思っております。
 一番目に、特別信用保証制度を来年春をもって終わらせるというのが一つの柱でありますが、先ほど大臣から総括を聞いておりますと、言うなれば、未曾有の貸し渋りに苦しんできた中小企業にとって干天の慈雨であった、中小企業に働く労働者にとってもいろいろな意味で効果があった、その反面、いろいろと問題があったというお話がございました。問題点の御指摘は、もう言うまでもなく、一部の悪質なブローカーによってこの制度が悪用された、そういったことなど、非常に大きな問題点があるわけです。
 今、中山議員の方から、そもそも信用保証協会の審査能力、あるいは審査体制のもろさというものが図らずも露呈したのではないかと。この点については、この法改正を契機に、ぜひとも委員会の皆様方の了解のもとにきちんとした体制をつくり上げなければならないと思います。
 それは先ほど委員から指摘しましたので、続きましてもう一つ、銀行のモラルハザードという問題が否定できないと思います。それは、いわゆる旧債の肩がわり、振りかえと言われていることであります。
 これについては、金融庁と中小企業庁は一緒になって、事実が明るみに出た場合には代位弁済の免責から外すということで、かなり厳しく通知をしたと聞いておりますが、それで本当にこの問題は終わりだろうか。現実には、借り手の中小企業者と銀行との力関係は、この厳しい経済環境あるいはいろいろな面から大変に中小企業は弱いわけでありまして、なかなか物が言えない。いろいろなところで現実には旧債の肩がわりに近いことが行われているという話を、少なからず私どもは聞くわけであります。
 そういった意味におきまして、この旧債肩がわりという、まさに金融のモラルハザード、あってはならないこと、これを絶対にやらせない。これは国民の税金を使って中小企業の円滑な融資を守る制度でありまして、銀行を助けるためのものでは決してない。そういう一面が事実あったわけでもありますし、まだかなりあるとも言われている。
 これについてのきちんとした総括は、ぜひとも大臣から、こういうふうにしたいということがあればお聞かせ願いたいと思います。
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伊藤達也#22
○伊藤政務次官 私からお答えをさせていただきたいと思います。
 今、北橋委員御指摘のように、そうした旧債の振りかえは絶対許さない、そういう決意のもとに私どももこれからのしっかりした対応をしていきたいというふうに思っております。
 委員御指摘のように、旧債振りかえについては原則認めず、代位弁済を行わないという強い方針のもとに、これまでも政府といたしましては、広報体制、あるいは関係した金融機関に対して、業務改善命令、さらには再発防止の要請を行ってきたところであります。例外的に、金利の引き下げや借入期間の延長を伴うなど、中小企業にとって有利なケースとして信用保証協会が特に認めた旧債振りかえについては、平成十二年九月末現在で三千億円と、保証承諾額全体の一・六%にとどまっておりますが、それ以外の旧債振りかえは保証契約違反であり、信用保証協会は代位弁済の責を免れる、こういうことになっております。
 先生がおっしゃられたように、銀行との力関係の中で本当にこういうひどい目に遭っているんだ、そういう実態をやはり正確につかまえる、そしてそういう実態があれば適切に対処をしていくということが一番重要だというふうに思っておりますので、信用保証協会の相談窓口等々から引き続き旧債振りかえの実態把握に努めるとともに、金融機関を初め関係機関に対して、こういうことは絶対許さない、そういう思いで、これからも適正にこの制度の運営に当たっていきたいというふうに思っております。
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北橋健治#23
○北橋委員 今、政務次官からの御答弁でございましたが、大臣、これは国民の税金を使ってやっている制度でありまして、銀行がこういうものを一部使っていたことが明るみに出たというのは、恐らく氷山の一角だろうと思うのですね。
 そういった意味では、今後、窓口におきましてもその趣旨をきちんと伝えていくということでございますが、できましたら大臣の口から、通産省、中小企業庁としては絶対にそういうことは許さないのだ、その趣旨を現場に徹底させる。絶対に許さない、そういった不退転の気持ちは、やはり総括の中でお示しいただきたいのでありますが、いかがでしょうか。
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平沼赳夫#24
○平沼国務大臣 北橋議員御指摘のとおり、これは国民の税金という形で賄っておりますので、やはりこの執行に当たりましては、本当にそれぞれ徹底をいたしまして、そして万々遺漏なきように、私からもよく厳命をいたしまして、その徹底を図ってまいりたい、このように思っています。
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北橋健治#25
○北橋委員 私どもも、こういった問題を発端といたしまして、いわゆる銀行のモラルハザードを防ぐためにどういう方法があるのだろうか、そういうことを今まで議論してまいりました。
 その過程で、この特別信用保証制度を発足させるときに、有力な中小企業団体のリーダーからも、銀行にリスクテークを二、三〇%とらせてはどうかという議論があったと聞いております。しかし、うやむやのうちにその話は消えていくわけでございますが、改めて今、私どもは、五千万から八千万に引き上げる、新しい段階を目指すという段階におきまして、この部分保証という考え方、金融機関にも一定のリスク、それは二〇、三〇%じゃなくてもいいんです、五%でもいいんですが、要するに、金融機関によるモラルハザードを防止するために、金融機関が一定のリスクを負担する部分保証の導入というのはやはり検討すべきではないかと思うのでありますが、これについての通産省のお考えを聞かせていただきたいと思います。
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平沼赳夫#26
○平沼国務大臣 現在、委員御承知のように、信用保証制度においては、原則として、金融機関による融資額に対する保証割合は一〇〇%になっております。
 与信を行う金融機関が一定のリスクを負担する部分保証を現時点で一般保証制度に導入することは、いまだに厳しい状況から完全に脱却したとは言い切れない金融環境のもとで、保証制度を利用する金融機関の貸し渋りを再燃させることにもつながりかねない。ですから、現時点では私どもの判断では適当ではない、こういうふうに思っています。
 しかし一方、御指摘のように、金融機関によるモラルハザードを防止する観点から、部分保証を導入することは十分検討に値する課題だと思っています。
 御承知のとおり、昨年の法改正により導入をいたしました中小企業の発行する私募債に対する信用保証制度においては、部分保証を、保証割合九〇%ですけれども、導入したところでございまして、御指摘のような、そういうことは私は正しいことだと思いますから、やはりこれから検討課題として前向きに検討を加えていきたい、こう思っております。
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北橋健治#27
○北橋委員 この考え方の是非をめぐりまして今後政府が真剣に御検討いただくという方向は、評価をさせていただきたいと思っております。
 もう一点、私どもは党内で、そもそも中小企業に対する円滑な資金供給を確保するために、今現在の信用保証制度なり、政府系金融機関の制度なり、幾つかの政策があるわけでありますが、やはり根底にあるのは、官がすべていろいろとコントロールする、誘導するというのは限界があります。そういった意味では、民間の金融機関が早く立ち直る、そして、何でも有担保主義、担保至上主義で対応してきたことを二十一世紀は改めるべきではないのかと。
 そういった意味で、民主党としましては、この際、政府系金融機関は三つあるわけでありますが、一つに統合してもよい。そこには、民間の金融機関で職を離れている人も今いっぱいいるわけでありますので、民間のそういったプロも招いて、ひとつ、担保、担保と、それに拘泥してきた姿勢を改める。そして、それぞれの中小企業の持っている技術だとか特許だとか、そういうものを評価して融資を拡大していく。そういう形で、担保至上主義に拘泥する現在の民間金融機関の姿勢を正していかなくてはいけないのではないか、そういう方向を目指すべきではないのか。
 今、現にあるものを、五千万を八千万にするとか、そういうことにとどまらず、やはり根本的な、有担保主義に拘泥してきた日本の金融のあり方を今まさに見直さなければ、新しい経済の活性化は望めないのではないかと思うのでありますが、いかがでしょうか。
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平沼赳夫#28
○平沼国務大臣 これは私は御指摘のとおりだと思っております。
 これまで我が国の民間金融機関は、物的担保を重視する傾向が強くて、中小企業者の有する新規性の高い技術や信用リスク等の的確な評価に基づく融資等は十分行われてこなかった、こういうことが言えると思います。担保となる資産を十分に有しない中小企業は、必要な資金を容易に調達できないのがある面では実態だった、このように認識しております。
 このため、昨年の臨時国会において、多様な中小企業の資金調達ニーズにこたえるために、中小企業の私募債発行に対する信用保証制度の創設や、公的機関からのベンチャーキャピタルへの出資の拡充、中小企業金融公庫による新株引受権つき社債、ワラント債でありますけれども、の引き受け等、担保に乏しくとも高い技術力等を有し、さらに成長が見込まれる中小企業者に対する資金供給の円滑化を図るための施策を抜本的に拡充してまいりました。
 また、民間金融機関が中小企業の信用リスク評価に基づき担保によらない資金供給を行う際の一つのよりどころとなるように、信用保証協会や政府系金融機関の保有する取引先企業データを活用するためのデータベースの構築などもあわせて行っております。
 現在、データベースのシステム設計開発を進めており、これは平成十三年春から信用保証協会を中心にシステムの試行的運用を開始し、十四年以降にかけて民間金融機関等への本格的な参加へと展開していく、こういうことで、御指摘のような点の拡充をしていきたい、こう思っております。
 また、今後とも、中小企業者に対する資金供給の円滑化や多様化を図るため、今おっしゃったように、民間のエキスパート、そういった人たちの力を導入する、こういうことも含めて積極的に検討してまいりたい、このように思っています。
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北橋健治#29
○北橋委員 基本的な目指す方向はかなり近しいものを感じておりますが、しかし私どもは、官が一つの方向性を仕切っていくということはこれからはやはり考え直すべきだ、やはり民間の力といいますか責任といいますか、そういったものを大事に、徹底させていかなくてはいけない。そういった意味では、私どもは、政府系金融機関というものは思い切って統廃合が必要だし、こういった信用保証だとか政府系金融機関ということとは別に、担保は乏しい、なくても、その経営能力なりあるいは技術なり特許なり、そういったものを評価する体制を早くつくってあげることが先決ではないかと申し上げております。
 私どもは、ぜひともこれを立案して本院にも提出させていただきたいと検討しておりますが、現下においてはそういったリスクキャピタルのマーケットが整備されておりません。そういった意味では、今なお厳しい経営環境の中で頑張っていらっしゃいます中小企業のことを考えますと、今回の法改正というのは、ある意味では激変緩和あるいは緊急避難的な、我々が理想とする金融マーケットができるまではそういったものとしてやむを得ざるものと思いますが、いずれにしても、やはりこれは見直す必要があるのではないか。
 現に、政府も平成十七年度末までにこれを見直すと言っておりますが、法文を読みますと、五千万を八千万に引き上げるということ、その額を中心に見直すように読めるわけでありますけれども、私は、この際、先ほど大臣が御答弁になりましたように、部分保証の是非、導入をめぐる問題、あるいは中小企業の技術を評価する本格的な審査体制をつくり上げる、そういったことを含めて見直しの時期を前倒しでやるべきではないか、こう思うわけでありますが、改めて確認をさせていただきたいと思います。
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