予算委員会

2003-03-18 参議院 全346発言

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会議録情報#0
平成十五年三月十八日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月十七日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     内藤 正光君
     井上 哲士君     岩佐 恵美君
     八田ひろ子君     紙  智子君
     平野 達男君     広野ただし君
     森 ゆうこ君     高橋紀世子君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
 ツルネン マルテイ君     円 より子君
     藤原 正司君     岩本  司君
     又市 征治君     福島 瑞穂君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         陣内 孝雄君
    理 事
                木村  仁君
                谷川 秀善君
                保坂 三蔵君
                山下 英利君
                郡司  彰君
                齋藤  勁君
                山本  保君
                大門実紀史君
                平野 貞夫君
    委 員
                阿部 正俊君
                愛知 治郎君
                有馬 朗人君
                泉  信也君
                市川 一朗君
                大島 慶久君
                国井 正幸君
                山東 昭子君
                清水嘉与子君
                世耕 弘成君
                田中 直紀君
                伊達 忠一君
                段本 幸男君
                中川 義雄君
                仲道 俊哉君
                山下 善彦君
                朝日 俊弘君
                岩本  司君
                佐藤 道夫君
                高橋 千秋君
                辻  泰弘君
                内藤 正光君
                藤原 正司君
                円 より子君
                峰崎 直樹君
                若林 秀樹君
                沢 たまき君
                福本 潤一君
                森本 晃司君
                岩佐 恵美君
                紙  智子君
                林  紀子君
                高橋紀世子君
                広野ただし君
                福島 瑞穂君
   国務大臣
       法務大臣     森山 眞弓君
       外務大臣     川口 順子君
       財務大臣     塩川正十郎君
       文部科学大臣   遠山 敦子君
       厚生労働大臣   坂口  力君
       農林水産大臣   大島 理森君
       経済産業大臣   平沼 赳夫君
       国土交通大臣   扇  千景君
       環境大臣     鈴木 俊一君
       国務大臣
       (内閣官房長官)
       (男女共同参画
       担当大臣)    福田 康夫君
       国務大臣
       (防衛庁長官)  石破  茂君
       国務大臣
       (金融担当大臣)
       (経済財政政策
       担当大臣)    竹中 平蔵君
   副大臣
       内閣府副大臣   伊藤 達也君
       防衛庁副長官   赤城 徳彦君
       法務副大臣    増田 敏男君
       外務副大臣    矢野 哲朗君
       財務副大臣    小林 興起君
       農林水産副大臣  太田 豊秋君
       経済産業副大臣  高市 早苗君
       国土交通副大臣  吉村剛太郎君
       環境副大臣    弘友 和夫君
   大臣政務官
       防衛庁長官政務
       官        佐藤 昭郎君
       法務大臣政務官  中野  清君
       農林水産大臣政
       務官       渡辺 孝男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉田 成宣君
   政府参考人
       内閣府国民生活
       局長       永谷 安賢君

       防衛施設庁建設
       部長       生澤  守君
       法務大臣官房審
       議官       河村  博君
       法務大臣官房審
       議官       山下  進君
       法務省民事局長  房村 精一君
       外務省北米局長  海老原 紳君
       厚生労働省医政
       局長       篠崎 英夫君
       厚生労働省保険
       局長       真野  章君
       厚生労働省年金
       局長       吉武 民樹君
       社会保険庁運営
       部長       磯部 文雄君
       水産庁増殖推進
       部長       弓削 志郎君
       国土交通省鉄道
       局長       石川 裕己君
       国土交通省北海
       道局長      村岡 憲司君
       環境省環境管理
       局長       西尾 哲茂君
       環境省自然環境
       局長       岩尾總一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○平成十五年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十五年度特別会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)
○平成十五年度政府関係機関予算(内閣提出、衆
 議院送付)

    ─────────────
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陣内孝雄#1
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから予算委員会を開会いたします。
 平成十五年度総予算三案に関する理事会決定事項について御報告いたします。
 本日は、質疑を百三十九分行うこととし、各会派への割当て時間は、民主党・新緑風会六十七分、公明党二十四分、日本共産党二十四分、国会改革連絡会十八分、社会民主党・護憲連合六分とすること、質疑順位につきましてはお手元の質疑通告表のとおりでございます。
    ─────────────
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陣内孝雄#2
○委員長(陣内孝雄君) 平成十五年度一般会計予算、平成十五年度特別会計予算、平成十五年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、質疑を行います。朝日俊弘君。
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朝日俊弘#3
○朝日俊弘君 おはようございます。
 民主党・新緑風会の朝日でございます。
 今日はいよいよ予算委員会も中盤に入ってきたということで、まだ終盤じゃありません、中盤に入ってきたというところで、主として刑務所の問題と、それから医療保険制度改革の問題、これを前半と後半に分けて、絞って質疑をさせていただきたいと思いますが、その前に一言、どうしても触れておかなければいけません。
 今日、外務大臣をお呼びしておけばよかったなと思うんですけれども、昨日の委員会でいろいろ御質疑があって、正直言って、ある人に言わせれば、官僚以上に官僚答弁だという御批判もありました。昨日のやり取りがあって、一晩寝て朝起きたらこういう事態になっている。何かテレビを見ないと国会にいる我々も何も分からないという実に情けないことになっているなと。
 是非、もちろん外交上の問題であり、こういう緊迫した状況の中での動きですから急転直下という場合もあると思いますが、それにしては昨日の川口外務大臣の答弁は極めて無責任、そして我々に対してもあるいは国民の皆さんに対してもきちんと説明していない。説明していないところでぽこっと今日の今、十時からブッシュ大統領がテレビ演説をしていると、こういうことで、実は私の気持ちもそちらに大半向いておりますが、ここはひとつ、ここはひとつ昨日のような川口外務大臣のような無責任な答弁にならないようにきちっとお答えいただきたい、こういうことを申し上げて、本題に入りたいと思います。
 ちょうど今日は衆議院の方も法務委員会でこの刑務所問題についての集中審議を行うということがセットされているようでして、そういう意味では十一時までという時間をいただいておりますので、その範囲内で、前半、刑務所問題についてお伺いしたいと思います。
 まず、昨日の委員会でも若林委員、井上委員の方からお尋ねがありました。三月の十四日の新聞報道以降、特に死亡帳という随分と時代がさかのぼったような表現、何か調べてみますと身分帳簿というのもあるんだそうでありますが、この死亡帳についての様々な報道がありました。新聞報道の事実経過については、昨日、大臣も確認をされましたし、むしろこれから徹底的にきちんと調べていきたいと、こういうことですので、事実確認についてのお尋ねは省略をしますが、ただ私気になっていますのは、この死亡帳というものがあることについて大臣は御存じなかったというふうにお答えいただいているようで、もちろん何事もなくいっていればそういうこともあるのかもしれませんが、これだけいろんな事件が次々と起こってきているときに、死亡帳あるいは死亡をした例のきちっとした記録がどうなっているのかということはお調べになって当然ではないかと思うんですね。
 ところが、つい最近まで知らなかったと。何で知らなかったのか、あるいは、これは役所の方に聞いた方がいいかもしれませんが、何で知らせなかったのか。ここのところがどうも不思議でなりません。まず、冒頭その点についてお尋ねいたします。
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森山眞弓#4
○国務大臣(森山眞弓君) いろいろ御心配を掛けまして誠に申し訳ないと思っております。
 お尋ねの死亡帳につきましては、三月十一日の夕方、官房長からその日あった衆議院法務委員会の理事懇からの状況報告を受けました際に、さらに翌十二日、矯正局長からも報告を、説明を受けまして、このとき初めて死亡帳というものがあるということを承知いたしたわけでございます。
 それまでは、矯正局からは、全国の施設における保護房内の死亡事案を検索するのには矯正局保存の被収容者死亡報告がありますけれども、これは三年の保存期間であるので、さらにそれ以前の死亡事案については各施設にある身分帳を個々に当たって調査する必要があるということで、そのような説明を聞いておりまして、殊更身分、死亡帳の存在にはその報告の中では触れられていなかったわけでございまして、大変残念ながら、私はその三月の十二日に矯正局長から聞くまでそういうものがあるということを存じませんでした。
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朝日俊弘#5
○朝日俊弘君 通告はしていませんが、今、大臣の方からお答えがありました。ちょっとどういう事情だったのか、矯正局長、お答えください。
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山下進#6
○政府参考人(山下進君) 死亡帳の件につきまして、今、大臣からございましたけれども、御説明をすることなく終始したということで、大変、これは事実でございまして、心から陳謝申し上げたいと思います。矯正行政の根幹が揺るぎました今、大臣の御指示も体しまして、矯正局はもとより、現場施設におきましても可能な限り資料を提出させていただきまして、失われた信頼を回復していきたいと、かように存じております。
 少しく長くなりますが若干の経緯を御報告させていただきますが、昨年十月に資料要求がございました。その段階で、資料要求は幾つかの事項が含まれておりまして、その際検討いたしましたときに、死亡帳には死因あるいは検視の有無などは記載されておりますけれども、資料要求されておりました保護房内での死亡の有無といった詳細なところを確認するためには、現場で死亡帳を手掛かりにして個々の収容者の身分帳簿を精査しなければこれが分からないと、そういったことが説明なされた折に、まあ矯正局の責任者において判断したことになるわけでございますが、関連記録との照合の事務量、これは相当程度あるわけですが、それにしましても、堪えられない、不可能な事務量ではないということは分かりましたけれども、ちょうど非常に現下の行刑施設、過剰な収容状況でございまして、これが深刻な状況になっていると、職員も厳しい勤務負担を強いられていると、そういう中で、職員の士気を低下させないようにするためにいろいろな施策を思い巡らせていたわけですが、そういう段階で現場の施設に一層の負担を掛けてしまうことは忍び難いと、そういう気持ちもございまして、可能な限り矯正局で保管している資料で対応できないものかと、またそうさせていただきたいという思いが非常に強くて、大臣に対しましても、過去十年分にさかのぼる作業負担を全国一律に掛けた場合の負担増や全般的な士気の低下をそんたくすると何とも忍び難いということを申し上げて、死亡帳のことをきっちりと申し上げなかったと、そのままになってしまったということでございまして、誠に思慮が足りなかったと深く反省しておられるというふうに聞いております。
 以上でございます。
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朝日俊弘#7
○朝日俊弘君 いや、今のぐだぐだぐだぐだという弁解はちょっと通用しませんよ。この問題はちょっとこれ以上追及しませんが、これからどうします。その点だけちょっと聞かせてください。
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山下進#8
○政府参考人(山下進君) 冒頭に申し上げましたように、可能な限りの資料を矯正局あるいは現場施設提出して、失われた信頼を回復していきたい、かように存じております。
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朝日俊弘#9
○朝日俊弘君 大臣、これからどうされます。
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森山眞弓#10
○国務大臣(森山眞弓君) いろいろな事件がございまして、今の死亡帳も含め様々な問題があるということは、今、私は十分認識しておりまして、これらのものを解決していかなければ、基本的に矯正行政、行刑行政というものが改革できないというふうに思っておりますので、この行刑行政をできるだけオープンにして、そして国民の多くの方に御批判をいただき、また御指摘をいただきながら変えていくという必要があるというふうに考えておりまして、省内において問題を整理するための行刑調査検討委員会を作りまして、そこで幾つかの方針を新たに出しましたし、さらに、近く行刑改革会議というものを発足させようというふうに考えておりまして、この際、徹底的に解明し、明るいものにしていきたいと、信用を回復したいと考えております。
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朝日俊弘#11
○朝日俊弘君 是非、徹底的にやっていただきたいと思うんですが、ここで一つ委員長にお願いがあります。
 既に入手されている方もあると思いますが、衆議院の方で提出された死亡帳に関する資料について、我々も是非いただきたいと思いますし、また、この問題について、どういう形になるか、是非もっときちんとした審議の時間を確保していただけるように、私の方からも委員長にお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。
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陣内孝雄#12
○委員長(陣内孝雄君) ただいまの朝日俊弘君の資料要求につきましては、後刻理事会でその取扱いを協議することといたします。
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朝日俊弘#13
○朝日俊弘君 それでは次に、名古屋刑務所における一連の事件、事案について、ちょっとさかのぼりますが、三月五日の段階で法務大臣が指示を出されました。実はその指示という文書を拝見しまして、私は実はちょっとがっかりしたというか、びっくりしたんです。まずは現場職員の徹底した意識改革が必要だ、ここのところを強調されている。これについては当委員会においても大臣からも御答弁いただいているということで、そのこと自体は大変重要といいますか、是非取り組まなければいけない課題だとは思うんですが、どうも問題意識がすとんと現場の職員の意識改革というところに行ってしまうところに、私は果たしてそうなのかなと。
 例えば、私が思うには、現場職員の意識改革もさることながら、まずは大臣や、先ほどお答えいただいたそこにおいでの幹部の皆さんの意識改革がまず先にあってしかるべきではないのか。そこのところをもっと率直に認めた上で、同時に現場の皆さんにも意識改革を求めますというスタンスがあってしかるべきじゃないのか。何かこう、大臣や幹部の皆さんはちゃんとやっているんだけれども、現場が悪いんだみたいな言い方は、これはないだろう。どうもいろいろお聞きしますと、東京においでの皆さんと現場で働いている皆さんとの間に相当のフリクションがあるという。
 そういう意味では、この機会に、ただ単に現場の職員がというスタンスではなくて、大臣自らが、あるいは法務省の幹部自らが自らの意識改革の必要性をきちっと言うというところから始まらなければいけないんじゃないか。
 さらに、そういう人権感覚を温存してきた正しく矯正行政あるいは法務行政の構造的な問題、あるいは組織的な問題、こういう点についてもきちっとメスを入れましょうと何で言えないんだ。小泉総理は構造改革大好きですけれども、この問題については構造改革と一言もおっしゃっていない。何でですかという点。
 さらに、そういう構造的な問題を温存してきたとすれば、それはそれを根拠としてきた現行の法制度の在り方そのものももう一遍きちんと点検し直すべきではないか、こんなふうに私は思うんですね。
 だから、そういう観点からすると、法務大臣のその指示というのは極めて一方的に、現場職員に問題ありと決め付けているように受け取れてなりません。この点について、まず大臣の総括的な御所見といいますか、問題意識をお伺いします。
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森山眞弓#14
○国務大臣(森山眞弓君) 大変厳しい御指摘をいただきまして、私といたしましても心から反省する次第でございますが、御指摘のとおり、矯正行政の改革を実現いたしますためには、中央、地方、いずれにおります者も、これにかかわる者は幅広く矯正の精神というものを改めて問い直しまして、人権を尊重しつつ、その人間が社会に復帰して活躍できるように矯正していくということをやらなければいけないということを肝に銘じなければいけないというふうに思います。
 私自身も深く反省し、新たな気持ちで取り組んでいきたいというふうに思いますが、おっしゃいましたように、矯正の組織運営の在り方を含めまして、その問題点を徹底的に洗い直すことが必要でございますが、その中に御指摘のような監獄法の見直しということもあろうかと思います。現行の監獄法は明治四十一年という大変古い時代に作られたものでございまして、当然、人権問題あるいは人権の感覚というようなものは入っておりませんし、それを時代の風に当たりながら少しずつ修正はしておりますが、法律が前のとおりでございますので十分ではないということが多々見られるわけでございます。社会情勢や犯罪情勢の変化等が最近大変急激に変わっておりますので、見直すべき部分が多々あると承知しております。
 今後、先ほども申し上げましたが、行刑改革会議等におきまして、その運営の在り方を抜本的に見直したいと考えておりますので、その皆様方のお知恵を拝借し、また内部の反省も含めまして、必要に応じて法改正をも視野に入れて努力していきたいというふうに考えております。
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朝日俊弘#15
○朝日俊弘君 一足飛びに法改正の話まで行かないでください。もう少し前に幾つかお尋ねをしなければいけないというふうに思っています。
 同じ三月五日の大臣の指示の文書の中にもう一点、私は大変いぶかしく思う項目がありました。こんなふうに書いてあります。まずはその刑務所と外部の接触が不可欠であるということを述べた上で、第一番目に、第一番目にというのがまた気になる。PFIを利用した刑務所の新設と運営について検討と。
 大臣、そもそもPFIという政策手法はどういう経緯で何を目的として最近取り入れられるようになったのか、ちょっと、原則論というか一般論でいいですから、大臣、どう理解されているのか、聞かせてください。
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森山眞弓#16
○国務大臣(森山眞弓君) 私の承知しているところでは、PFIというのは、民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用をすることによって効率的な、かつ効果的な公共施設等の社会資本を整備し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的としていると、主たる目的としているというふうに聞いております。
 ただ、このPFIという言葉をそのとき、三月五日の指示の中に使ったのはもしかしたら適当ではなかったかもしれない、御指摘いただいて反省しておりますけれども、これはあくまでも民間の、一般の方々の御協力をいただく、またこちらからもオープンにして見ていただくという、民間の方のお力をおかりするという趣旨で、そういうことにウエートのある気持ちで使ったわけでございます。一方、財務省の方からもPFIを活用して刑務所等の新設をしたらどうかというような御提案もございまして、そのような面で少し検討はいたしておりましたが、なかなか、刑務所というものをPFIで建てるとかいうことはなかなか難しいんでございますが、しかし、調査費を計上いたしましてそのような面についても検討しているところでございます。
 この間の名古屋事件にかんがみまして申しますと、刑務所の新設、運営を行うといいましても限界があると申しましても、そのような方法をできるだけ取り入れるということになりますと、民間の方々と一緒に仕事をするということになるわけでございまして、そうすると民間の方々と話合いをする、あるいは協力をするということによって今まで以上に地域社会との融和に配慮しなければいけませんし、民間の方々のお考えを伺ってそれによって啓発され、必然的に大きな意識改革にもプラスになっていくのではないかというようなことを考えまして、そのようなことをちょっとその中に入れたわけでございます。そういう方式ができまして、刑務所の新設ができるだけ早く実現いたしまして、刑務官の人権意識とか保安意識の改善につながるということができれば大変幸いだと思っております。
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朝日俊弘#17
○朝日俊弘君 何かちょっと、今の話を聞いているとがっかりしますね。
 PFIというのは、手法として、確かに結果として従来、公設、公営でやってきた施設を言わば民間の皆さんと一緒に運営するということの中で多少の交流は図られるということはあるかもしれません。しかし、これは契約でどこ、何をどこまでどうするかという話で決めていくわけでして、実は建物だけ建てて後は必ずしも民間の業者がきちっと運営にかかわらないという契約の仕方もあるわけですよ。だから、PFIで何か民間の皆さんと、あるいは外部の皆さんと、あるいは地域の皆さんと刑務所とが交流が図られて意識改革が進んでいくだろうというのは、これは全然、ここでこの問題を持ち出すというのはピント外れもいいところだと私は思います。むしろ、おっしゃるんだったら、例えばイギリスのようなプリズンオンブズマンの制度を検討したいとか、あるいは今いよいよこれからの国会でどうするか課題になると思いますけれども、人権擁護制度をどうするかとか、そういうことが本筋であって、ここにぽこっとPFIが出てくるというのは実に情けない。ここは今反省をされるということですが、改めてちょっと大臣の問題意識、きちっと考え直していただきたいというふうに思います。
 その上で、その上でいろいろ私も改めて先ほどお話があった監獄法とかあるいはその関連する規則などを読み直してみましたが、まあこれが何と全部片仮名でして、句読点も打ってなくて、打ってなくって、しかもその中に身分帳とか死亡帳とか、何か明治というよりもむしろ江戸時代をほうふつさせるような表現がありまして、これは一体何だというふうに改めて思っているわけです。
 そこで、お聞きしますと、実は十数年前に改正の話もあって法案を提出までしたことがあるけれども、そのときは、便乗してというか、それを避けて通ることができなかったというか、いわゆる代用監獄の制度化問題とセットで出したものですから、非常に厳しい反対運動の中で法改正には至らなかったと、こういう経緯があることは私も承知しています。
 しかし、しかし私は、代用監獄の制度化については、これは極めて問題が多いという意味で反対でありますが、さりとて今の監獄法をそのまま残しておいていいのかという問題意識がどうしても残ります。
 そこで、今後の考え方についてはそれぞれまだ検討が必要だと思いますが、代用監獄の制度化の問題と切り離して監獄法等の法制度改正の作業に着手していく必要があるのではないかと私は考えますが、この点についての大臣のお考えをお聞かせください。
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森山眞弓#18
○国務大臣(森山眞弓君) 確かに、十年前あるいは十数年前に改正の動きがございまして、法務省自体も法案を提案させていただいたということがあったように聞いておりますし、私もちょっとそんな動きを記憶しているような気がいたします。
 しかし、それももう既に十年以上たっておりますので、そのときの考えと今は随分違いますので、もし万一、監獄法を改正するということになりましても、やっぱり最初から検討し直さなければいけないんじゃないかというふうに私個人としては思っておりますので、これから十分検討いたしまして、様々な問題を取り上げ、そしてそれの解決のためにはどうしたらいいかという観点から法改正が必要であるということであれば、そのようなことも考えなければならないというふうに思いますが。
 いずれにしても、こういう事態でございますので、多くの方のお知恵を拝借して、行刑改革会議も、先ほど申し上げましたが、そのような方の御意見をいただいたり、また民間の多くの方々からの御意見をちょうだいして、改正するべきものがあればしていきたいというふうに考えておりますが、これはなかなか大きな仕事でございまして今すぐどうこうということはできませんが、勉強に着手するということは必要だというふうに考えております。
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朝日俊弘#19
○朝日俊弘君 是非、十分にこの間の経緯を踏まえながら、慎重にかつ、こつこつと着実に作業に着手する必要があるというふうに私も思いますので、ここはひとつ、この後の質問とも関連してきますけれども、是非そういう問題意識をお持ちいただきたいと思います。
 さて、そこでちょっと具体的な話に入ります。
 今回のような一連の事例、事案が起こってきた一つの背景として、一つの背景として現場の刑務官の皆さんの勤務条件、労働条件がどうなんだろうかということが大変気になります。そこのところを無視して意識改革だ意識改革だと言っても、これは無理があると思うんですね。
 そこで、ちょっとまず具体的な数字を参考人の方からお聞かせください、二つあります。
 一つは、日本における刑務官一人当たりの受刑者数といいますか被拘禁者数、いろいろ職種があるでしょうから、おしなべて刑務所に勤務している職員で受刑者数を割ったらどういう数字になるかということを、直近の数字と、それがどんなふうに動いてきているのか。過去、十年前はどうだったか、二十年前はどうだったか、そういう数字をまずお示しいただきたいということと、その同じような、同じ指標が諸外国ではどうなっているんだろうか。一番近い直近の数字で、特に、いろんな国があると思いますから、OECDの主要国ではどうなっているのか。この辺、二点について、まず御説明をください。
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山下進#20
○政府参考人(山下進君) お尋ねの件でございますが、行刑施設、刑務所、拘置所等に勤務しております職員一人当たりの被収容者の負担割合と申しますか、年間における一日平均収容人員を職員数、これは先生おっしゃいましたようにトータルの職員数ということで見てみますと、昨年が四・〇と、職員一人当たり収容者四名という数字でございます。それから、十年前が二・六人、二十年前が三・二人、それから四十年前が四・〇人、五十年前が四・九人と、こういう数字でございます。
 それからいま一つ、OECDの状況はどうかと、主要国の状況はどうかということでございますが、私どもが入手できております数字は、統計の時期あるいはその他の点で必ずしも同じ条件の下での統計ではないんでございますが、入手し得たところで推計してみますと、アメリカ合衆国における行刑施設の職員一人当たりの収容者負担割合、これは三・一人となっておりますが、イギリスで一・六人、フランスで一・九人、オーストラリアで二・一人、カナダで一・一人、こういう数字が出ております。
 以上です。
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朝日俊弘#21
○朝日俊弘君 この数字を見て、私、実はびっくりしたんですよ。話がちょっと飛びますけれども、病院の看護婦さんの配置基準が、ついこの間まで看護婦さん一人に対して入院患者が四人だったんですね。何かぴったり一致するんですよ。逆に、OECD各国の病院の看護配置数を見ると、もっともっと進んでいるんですが、大体一対一で、だから日本はあれですね、やっぱり刑務所も病院も含めて人員配置が極めて少ないという印象を持ちまして意外に思ったんですけれども。だから、病院の配置基準を変えるためには刑務所の配置基準を変えないといけないのかなと思ったりしているんですが、これはまじにそう思っているんですが。
 さてそこで、こういう実態あるいは諸外国の状況などを踏まえて、大臣はどんなふうにお考えですか。そして、今後どんなふうに改善しようとされていますか、お聞かせください。
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森山眞弓#22
○国務大臣(森山眞弓君) ただいま一人当たり何人を持っているかという趣旨の数字の披露がございましたけれども、決してその負担が低いものでないということはおっしゃるとおりでございまして、特にその具体的な職務の内容を見ましても、被収容者を単に拘禁するというだけではなくて、改善更生及び社会復帰を図るための重要な処遇方策の一つである刑務作業をほぼすべての受刑者に義務として行わせなければならないということになっておりますので、その負担はなお一層重いというふうに私も考えております。
 このような負担増に伴いまして刑務官の業務量が大変増加いたしまして、週休日が確保できていない施設があるほか、年次有給休暇取得日数なども極端に少ないという状況でございまして、その健康状態、精神状態も心配されるような感じでございます。
 これらを踏まえまして、現在御審議いただいております平成十五年度の予算案におきましては行刑施設の職員について二百四十三人の増員が計上されまして、おかげさまで財務省の御理解、総務省の御理解もいただきまして思い切った増員をしていただいたんですけれども、なお十分とは言いかねるということでございまして、現在の犯罪情勢の状況などから見まして今後も増加するんではないかという気配がうかがわれますので、その動向を踏まえながら、今後とも必要な要員の確保に努力していきたいというふうに思います。
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朝日俊弘#23
○朝日俊弘君 今、来年の予算の中で増員を認めていただいていると、こういう話でしたが、たしか新しく刑務所を作る計画もあるわけですよね。ですから、トータルで言うと、ちょっともう今日細かい数字はいいですけれども、一人当たりが何人見ているかというのはそう急激に改善するとは思えないので、ここはちょっと計画的にというか、年次的に、何年かのスパンをかけて着実に改善を図っていくという必要があると思うんですね。
 同時に、最近の非常にこう犯罪が増えてきているという傾向、当然それに伴って刑を受ける人たちも増えてくるという傾向、過密化すればするほど収容所というところが持つある種の病理が働くわけで、ここは基本的なそういう条件をまずは整えていく。その上で、大臣や幹部の皆さんや現場の職員の皆さんの意識改革をどう図っていくか、そしてそれをチェックするシステムをどう作るかと、こういうことだと思うので、ここは是非、今後引き続き検討をお願いしたいと思います。
 そして次に、そのこととも密接に関連するんですが、これもまず法務省の方にお聞きしますが、刑務官の労働基本権について、とりわけ団結権についてお伺いします。
 ILO結社の自由委員会の方で昨年の十一月に刑事施設における自主的な団体を設立する権利に関する中間報告が示されました。どのような中身であったのか、簡潔に御説明をいただきたいということと、この中間報告の中にも一部示されていますが、諸外国、特にOECD加盟各国の中で刑務官あるいは刑事施設に働く職員の団結権を認めていない国があるかどうか、あればその名前を挙げてください。
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山下進#24
○政府参考人(山下進君) 昨年十一月二十一日にILO結社の自由委員会の中間報告がなされましたが、その内容は、基本的には日本政府に対しまして公務員制度改革の理念及び内容について、すべての関係者と十分に率直かつ有意義な協議が速やかに行われるように要請をしたものというふうに理解をいたしております。
 ただ、その中におきまして、監獄に勤務する職員が団体を結成する権利の付与の問題についても、我が国の法令が条約の規定に違反している旨の指摘をしているものと理解をいたしております。
 中間報告の内容は以上でございますが、日本におきましては、国家公務員法におきまして、監獄において勤務する職員については団体を結成することができないというふうになっております。
 そこで、諸外国の事情、とりわけOECDの加盟各国の状況につきましては、私どもも今至急、情報収集に努めておりますが、現状におきましては確たる結果を得ておりません。
 誠にはっきりしたお答えができませんが、以上でございます。
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朝日俊弘#25
○朝日俊弘君 昨日ちゃんと調べてくれと頼んだんですよ。それで、多分OECD加盟各国ではないだろうと。ないならないというところをはっきり言ってくれと言ったはずですよ。何かこう、確たる数字がと言ったらどっちでもあり得るようなふうに聞こえるじゃないですか。そんなうそ言ったらいけません。ちょっとはっきり言ってください。
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山下進#26
○政府参考人(山下進君) 確たる、まだ確認をしておりませんので何とも申し上げかねるんですが、幾つかの国にある、団結権を認めていない国があるという情報だけは得ておりますが、それが真偽なのかどうかは今確認中であります。
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朝日俊弘#27
○朝日俊弘君 急に質問をしたわけじゃないので、昨日の段階で、かくかくしかじかということで、私が知っている国はこれこれですよという話もしているわけでして、それがここでの質問になるとそういう答弁になるというのは全然理解できない。ちゃんとここが事実を、数字が、制度の中身なんだから、きちっと調べてかくかくしかじかとこれは言えるはずです。何で言わないの。
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山下進#28
○政府参考人(山下進君) 正確なところを確認できておりませんので申し上げられないんですが、団結権を認めていない国は幾つかあるということでございまして、逆に言いますと、認めている国も相当あるということでございます。
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朝日俊弘#29
○朝日俊弘君 質問をもう一遍丁寧に聞いてください。
 OECD加盟各国の中で、刑務官、括弧、刑事施設に働く職員の団結権を認めていない国はありますかと。
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