財務金融委員会

2004-11-09 衆議院 全181発言

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会議録情報#0
平成十六年十一月九日(火曜日)
    午後一時三十八分開議
 出席委員
   委員長 金田 英行君
   理事 江崎洋一郎君 理事 遠藤 利明君
   理事 鈴木 俊一君 理事 村井  仁君
   理事 中塚 一宏君 理事 原口 一博君
   理事 平岡 秀夫君 理事 谷口 隆義君
      小野 晋也君    岡本 芳郎君
      木村 太郎君    熊代 昭彦君
      倉田 雅年君    小泉 龍司君
      菅原 一秀君    砂田 圭佑君
      田中 和徳君    竹本 直一君
      谷川 弥一君    中村正三郎君
      永岡 洋治君    宮下 一郎君
      森山  裕君    山際大志郎君
      山下 貴史君    井上 和雄君
      岩國 哲人君    小林 憲司君
      佐藤 公治君    鈴木 克昌君
      田島 一成君    津村 啓介君
      野田 佳彦君    馬淵 澄夫君
      松本 剛明君    村越 祐民君
      吉田  泉君    石井 啓一君
      長沢 広明君    佐々木憲昭君
    …………………………………
   財務大臣         谷垣 禎一君
   国務大臣
   (金融担当)       伊藤 達也君
   内閣府副大臣       七条  明君
   総務副大臣        今井  宏君
   財務副大臣       田野瀬良太郎君
   経済産業副大臣      小此木八郎君
   財務大臣政務官      倉田 雅年君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房長)   永谷 安賢君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房審議官) 河野  栄君
   政府参考人
   (内閣府産業再生機構担当室長)          藤岡 文七君
   政府参考人
   (金融庁監督局長)    佐藤 隆文君
   政府参考人
   (金融庁証券取引等監視委員会事務局長)      長尾 和彦君
   政府参考人
   (総務省自治財政局長)  瀧野 欣彌君
   政府参考人
   (財務省大臣官房総括審議官)           石井 道遠君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   勝 栄二郎君
   政府参考人
   (国税庁次長)      村上 喜堂君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         玉井日出夫君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 井口 直樹君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房総括審議官)         井出 道雄君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房総括審議官)         石田  徹君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務流通審議官)       迎  陽一君
   政府参考人
   (経済産業省経済産業政策局長)          北畑 隆生君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房総括審議官)         榊  正剛君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 寺田 達志君
   参考人
   (預金保険機構理事長)  永田 俊一君
   財務金融委員会専門員   鈴木健次郎君
    —————————————
委員の異動
十一月九日
 辞任         補欠選任
  田中 和徳君     山際大志郎君
  渡辺 喜美君     菅原 一秀君
  樽床 伸二君     松本 剛明君
同日
 辞任         補欠選任
  菅原 一秀君     渡辺 喜美君
  山際大志郎君     田中 和徳君
  松本 剛明君     佐藤 公治君
同日
 辞任         補欠選任
  佐藤 公治君     樽床 伸二君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 信託業法案(内閣提出、第百五十九回国会閣法第八五号)
 財政及び金融に関する件
     ————◇—————
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金田英行#1
○金田委員長 これより会議を開きます。
 財政及び金融に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 両件調査のため、本日、参考人として預金保険機構理事長永田俊一君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として財務省大臣官房総括審議官石井道遠君、財務省主計局次長勝栄二郎君、国税庁次長村上喜堂君、金融庁監督局長佐藤隆文君、金融庁証券取引等監視委員会事務局長長尾和彦君、内閣府大臣官房長永谷安賢君、内閣府大臣官房審議官河野栄君、内閣府産業再生機構担当室長藤岡文七君、総務省自治財政局長瀧野欣彌君、文部科学省大臣官房総括審議官玉井日出夫君、厚生労働省政策統括官井口直樹君、農林水産省大臣官房総括審議官井出道雄君、経済産業省大臣官房総括審議官石田徹君、経済産業省大臣官房商務流通審議官迎陽一君、経済産業省経済産業政策局長北畑隆生君、国土交通省大臣官房総括審議官榊正剛君、環境省大臣官房審議官寺田達志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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金田英行#2
○金田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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金田英行#3
○金田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。原口一博君。
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原口一博#4
○原口委員 民主党の原口一博でございます。
 まず、谷垣大臣に、財政問題について議論をしたいと思います。
 昨日ですか、財政制度審議会財政制度分科会の歳出合理化部会、財政構造改革部会合同部会ということで、試算が出されています。私たちは、今の日本の財政の状況、特に財政赤字の現状、財政審の試算について、きょうその一部をこうやってパネルに持ってきました。一つ一つの前提を見てもそんなに厳しい前提を置いたわけではないですが、今回の試算における一般会計歳出の姿とすると、かなりクリティカルな事実を、これは単純に試算をしただけだと言われればそのとおりかもわかりませんが、大きな一つの示唆が出ています。
 そこで、大臣に基本的なお考えを伺いたいんですが、財政試算についての概要及びその具体的な前提、考え方がどういうものだったのか。それから、試算では今申し上げたように大変厳しい数値が出ておりますが、財政赤字は発散する一方ではないのか、財政再建に向けて具体的にどのような取り組みを行おうとされているのか。
 以上、大きく分けて二つについて、基本的な認識をお伺いしたいと思います。
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谷垣禎一#5
○谷垣国務大臣 今、原口委員が引いていただきました試算は、おっしゃいましたように財政制度等審議会で、今建議案をつくるということで審議をしていただいておりますが、その審議の参考資料として起草検討委員から提出されたものでございます。
 それで、この試算の性質は、これから高齢化が進展していけば当然その社会保障に係る費用は大きく伸びていく、そういうようなことを幾つか一定の前提を置いて、十年後一般会計の姿はどういうことになるのかという、機械的に算出したものであるというふうに承知しております。
 つまり、今の財政構造というのを前提として、何らの改善策を講じずに放置するとした場合に、十年後、二〇一四年度ですが、一般会計の基礎的財政収支の赤字がさらに拡大していくということを示しておりまして、これは、「改革と展望」などで示されたいろんな改革を着実に進めていかないとこういうふうになってしまうという警鐘を鳴らしているんじゃないかというふうに思っております。
 今後、今までも内閣府の試算であるとか財務省としても後年度試算というようなものを出しておりますけれども、こういう財政審で出していただいた試案も材料の一つとしながら、歳出歳入両面からの財政構造改革に向けた議論を深めていくという材料に使っていけるのではないかと思っております。
 そこで、結局、発散するばかりじゃないか、どういうふうにやっていくんだということでありますけれども、先ほども申しましたように、ほっておけばこういう姿になっていくわけですから、我々はこれを克服する努力をしなければならないわけですが、大変大きな課題でございますから大きく申し上げますと、一つは、民需主導の持続的な成長をもたらすような構造改革を推進するというのがまず大前提としてなきゃいけないと思います。それから二番目に、そういうことを前提として、あらゆる歳出について厳しく縮減を図るということですね。それから三番目に、歳入面の改革を進めながら歳入を確保していく構造をどうやってつくっていくかという議論を進めていかなければならないんだろうというふうに思っております。
 ちょっと極めて漠としたお答えで、もっと細かく言えということかもしれませんが、差し当たってこのくらいで。
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原口一博#6
○原口委員 私は、今、もう現在でも、歳入構造改革に思い切って踏み込まないと、この財政赤字の発散というのはとめられないと思います。八年前に財政構造改革法のときに審議をしましたが、あのときにも同じようなパースペクトを出されました。そのときの最悪のラインをもう超えていて、そしてまさにこれは名目経済成長率を二・〇%と置いてみたり、あるいはCPIの上昇率を一・〇%で置いてみたり、賃金上昇率を二・一%。これは、私たちが経済に期待するパフォーマンスからすると相当控え目なものですが、この控え目なものの数字の中でこういう試算が出てきておりまして、平成十五年度当初では、新規債それから借換債も含めて約百四十兆円の国債を回していかなきゃいけない。あるいは、平成十六年度には百六十兆円、そして平成二十年度には二百兆円を超える国債の借換債も含めてでございますが発行をしなきゃいけない。
 こういう状況の中で、では一体だれがこのボンドのマーケット、国債を引き受けると思っていらっしゃるのか。今、三つのことをおっしゃいましたけれども、私は、歳入の構造改革が一番最初に来るんじゃないか。歳出構造ももちろん変えなきゃいけない。しかし、橋本財政構造改革法のときに私たちが学んだのは、単なる歳出カットだけをやってしまって歳入の構造改革に踏み込まないとかえって財政赤字が拡大してしまうということを、あのときも随分主張してきたわけですが、三つ並べられた優先順位が、歳入の構造改革に思い切って踏み込むんだ、そういう決意をお示しになるべきではないか。
 そして、税収の弾性値も、今回の試算で幾らでとっていらっしゃるのか。税収はどれぐらい上がっていくというふうに見ておられて試算が出てきているのか。
 その辺について、二点、またお伺いしたいと思います。
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谷垣禎一#7
○谷垣国務大臣 歳入構造の改革からまず進めるべきではないかという御趣旨。実は、私も財務大臣、今度二年目に入りまして、一年目のときには、まず歳出を徹底的に抑制するという方面を強調しておりましたけれども、二年目に入りまして、歳出歳入両面からバランスのとれた改革が必要であるというふうに、少し今の原口委員のお考えにあるいは近づいたのではないかと思っておりますが。
 こういうふうに申しておりましたのは、まずやはり最初に歳入構造の改革、場合によると税を上げてお金が入ってくるぞということになりますと、どうしても歳出構造に対するメスが入りにくいということがございますので、私は、孫悟空の頭にかかった輪だと言っておりますけれども、ああいうのでやはりきりきり締めていくことも歳出構造を変えていく上では必要だったのではないかと思います。しかし、どうしても高齢化等で社会保障等が膨らんでいく中で、歳出カットだけでは全体の財政構造もゆがんでしまうし、それだけでは財政構造を変えていくということができないということから、歳入歳出両面にわたってという表現にしたわけでございます。
 したがいまして、もちろん、これをどう議論していくかは今までも委員会でたびたび御答弁申し上げておりますけれども、まず、所得税構造というものを見直さなければならないと思っておりますし、それから先に消費税も含めて全体の体系を見直していくという作業に取り組まなければならないと思っておりますが、こういう試算も受けまして、もう少しその辺も我々は明確にしながら進んでいきたいと思っております。
 あと、この試算の前提となる数字につきましては、事務方から答弁をさせます。
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勝栄二郎#8
○勝政府参考人 お答えをいたします。
 税収につきましては、名目成長率掛ける弾性値は、一・一を使っております。
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原口一博#9
○原口委員 いつもこういう試算をされるときは税収弾性値を今お答えのように一・一で計算をされるんですが、じゃ、実質どうだったのか。十年平均の弾性値をとってみると、マイナスの二・二五ですよね。それから、十五年平均でもやはりマイナスであって、税収はこのトレンドを見てみてもふえてはいないんですね。その中でこういう試算をしている。
 私は、単にパースペクトを出せばいいという話でなくて、そこに向けてどう努力をするかということが政治に問われているというふうに思います。ですから、今大臣が御答弁なさったように、歳出構造だけをいじっていたのでは、やはり財政の姿をゆがめてしまう。今すぐにでも歳入の構造改革に具体的に、タブーを設けずに取り組んでいくべきである、私はこのように考えるんですが、大臣の基本的なお考えをお尋ね申し上げます。
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谷垣禎一#10
○谷垣国務大臣 基本的に原口委員のお考えになっていることと、私、違うことを考えているわけではございません。
 確かに、小泉内閣のもとで、小泉総理が自分の任期中は消費税を上げないとおっしゃっているのは事実でございますけれども、議論は差し支えないとおっしゃっている。この考え方は、先ほど申し上げたように、まず、入りの方からだけやってはいかぬというお考えだったと思います。それで、入りの方もそろそろ議論をしなきゃならなくなったということで、今年度、来年度では所得税体系をよく議論して、そちらの面での改革をしていきたい。これは、三位一体の改革で税源移譲を地方にどうしていくかという論点もございますし、また社会保障との関係で基礎年金をどうしていくかという議論との絡みもございます。
 そういう中で、まずそこから入って、平成十九年度を目途に、いろいろな財政需要、どのぐらいの水準のものが必要かということを見据えながら、消費税も含んだ税制体系を議論していきたい、このように考えております。
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原口一博#11
○原口委員 私はもう、議論のときではなくて実行のときであると思います。この財政赤字が中長期的に経済成長の阻害要因となることは確実で、しかもそれは、かなり昔から指摘をされながら、歳入の構造改革にだれも踏み込めないという形が進んできたわけです。ですから、さっきの大臣のお言葉をかりれば、孫悟空の輪っか、この輪っかはだれにはめるべきかということも大体もう見えてきたんではないかというふうに思います。タブーをつくらないということだと思います。
 今後も、先ほど申し上げたように、国債の大量発行が続きます。では、一体ボンドマーケットは大丈夫なのか。これは伊藤大臣のところにも関連をしますが、地域の金融機関は随分国債を持っています。あるいは、日銀の国債保有率も非常に高い。あれは速水総裁のときですか、お尋ねをしまして、一年間に何回か、長期金利が一日のうちで一%上がるというようなことがございまして、果たして長期金利が上昇トレンドに入ったときに、一%上がったら日銀のバランスシートはどうなりますかということをお尋ねしました。そうしたら、速水総裁でしたか、約一兆円毀損するであろうと。たしか、谷口副大臣がそのとき補完するお答えをしていただいたと思います。
 事ほどさように、まさに私たちの経済とこの財政赤字の問題はリンクをして密接にかかわっているところであって、今後も国債発行が大量に続く、郵政民営化も検討されている。民間にじゃぶじゃぶにお金があって、まさに岩國先生御指摘のように、お金が失業している状況の中で、また民間にお金を持ってくる。一体、この私たちの国債の購入主体、これをどのように多様化されようというのか。これだけの大きなマスをだれが引き取ろうというのか。その辺についての基本的な認識をお伺いします。
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谷垣禎一#12
○谷垣国務大臣 今原口委員がおっしゃいましたように、これからも、国債の大量発行、借換債等ございますから、大量発行を続けざるを得ない状況だろうと思います。
 そこで、市場は大丈夫なのかということでありますが、私は繰り返し申し上げておりますが、まず大前提として、財政構造改革を推進していく、やはりこういう姿勢をきちっと示していく、そうして国債に対する信認を確保していくというのが、イロハのイといいますか、基本中の基本であろうと思います。
 こういう観点から、平成十七年度、来年度予算編成に当たりましても、国債発行額を十六年度より減額するということを目標に掲げているということでございます。それが大前提でございますが、その上で、昨年の暮れに、国債管理政策、新たなものを発表いたしました。基本的な考え方は、中長期的な調達コストを抑制しながら確実かつ円滑な消化を図るというのが基本的な考え方でございますが、その際に、今おっしゃったように、我が国では金融機関が保有している割合が非常に高い状況でございますから、安定消化を考えていくためには、保有主体を多様化していくということをどうしても考えていかなきゃならないんだろうと思います。
 こういう観点から、今後とも、金融機関にはある程度持っていただくという状況が続くと思いますけれども、従来、保有割合が相対的に低い、個人であるとか、あるいは海外部門等の保有の促進に努めていく必要があると思います。そういう点、個人国債等も今努力をしてやっているところでございます。
 それから、郵政民営化に関して、確かに郵政事業というものが、これだけ膨大な国債を発行するとき、これを安定的に消化する基本的な、インフラと言っていいかどうかわかりませんが、そういう大きな役割を果たしてきてもらったということはもう紛れもない事実でございます。
 したがいまして、我々としても、おかしなプロセスをたどりますとマーケットに不測の影響があるということを非常に危惧しておりますけれども、先般閣議決定されました「郵政民営化の基本方針」の中でも、この点については、「移行期のあり方」として、「国債市場への影響を考慮した適切な資産運用を行う」、それから、「大量の国債を保有していることを踏まえ、市場関係者の予測可能性を高めるため、適切な配慮を行う。」というふうに記述されまして、具体的な姿はこれから詰めていくわけですけれども、この基本線に従って、国債マーケットに不測の影響のないような形に持っていかなければならないと思っております。
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原口一博#13
○原口委員 今大臣、多様化の御答弁をいただきましたが、実質は、銀行、民間保険会社、企業年金等で持っているのは三三・七%もあります。これは平成十六年度の数字ですが、家計は二・六、海外は三・七ですから、多様化したところで、国債に対する信頼というものが上がらなければ、それを持つ人はどこにもいないわけです。
 それで、今、民営化の基本方針についてもお話しになりましたが、不思議な基本方針だなと思います。基本的な考え方の後に将来の姿があって、一番私たちが知りたい移行期間についてはほとんど触れられていない。きょう民営化の話をする余裕はありませんが、まさにたらいの中に大きな鯨を入れるようなもので、もともとできないことを、金融的にできないようなことをどのように説明されるのか、これはまた後の議論に譲っていきたいと思います。
 ここに、政策コスト分析というものを持ってきました。これは財政投融資対象事業に関する政策コスト分析、平成十六年度版、この後金融の議論をいたしますが、これはだれが書いたのかなと思うと、いわゆる財投の先、つまりそれぞれの特殊法人が自分らでコスト分析をしているものですね。私はこういうものが出てくるということは大事なことだと思いますが、これを一歩進めて、貸し手である、つまり国民の側が、銀行だってそうですね。自分らの自己査定でそれで済むわけがない。貸し手がちゃんとデューデリをして査定をして、どのようになるかということが一番大事であって、ぜひこれは大臣に、御決意だけで結構ですが、借り手である財投機関の自己申告というような政策コスト分析だけでなくて、貸し手責任を果たせるようなコスト、それは財務省に全部やってくださいというようなことを言っているわけではありません。しかし、国民の側からすると、これを一個一個、私も今埼玉県知事をしている上田さんとずっと見てきましたけれども、これをつぶさに見てみると、もうほとんど返せませんねとか、あるいは需要予測が本当にこんな予測ですかなんというのがいっぱいあります。ぜひ、貸し手の責任として、財政をつかさどる財務大臣が、自分たちもみずからこの問題について積極的に、財務諸表をもっともっと公正に透明にそして説明責任のつくものにしていく、そういう御決意を伺いたいと思います。
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谷垣禎一#14
○谷垣国務大臣 政策コスト分析は平成十一年に導入されまして、今お示しいただいたようなパンフレットにまとめられているわけですけれども、どうも財投機関の言い値で書いているんじゃないかという御指摘だったと思います。
 どうしても、分析するときの前提条件が、財投機関のみが有する基礎的データを用いたりする場合が多いわけでございますので、将来金利といった共通前提を除きますと、当該財投機関がまずつくってもらうのが一番ぐあいがよいということがその背景にございます。
 ただ、これをやはり、言い値といいますか、信頼性の低いものであっては意味がありませんので、前提条件といったようなことは政策コスト分析の結果とともに公表して、分析の透明性の向上に努めておりますし、今後とも、どうやったら分析手法というものを高めていくことができるか、透明性を高めていくことができるか、多くの方に利用していただいて多様な議論を、御批判も浴びることができるかというような点についてはさらに工夫をしてまいりたい、こう思っております。
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原口一博#15
○原口委員 国民の大切なお金を預かっている、その預かり手としての責任を果たしていくことが必要であるということを述べて、財政の質問を終わりたいと思います。
 さてそこで、先ほど理事会でも聴取をさせていただきましたが、経済産業省とそれから産業再生機構、ダイエーに関する産業再生機構のさまざまな経緯について、きょう経済産業省も来ていただいておりますが、聴取をした結果なんですが、なかなかわからないことがありましたので、理事会は基本的にクローズドですから、重なるところもあると思いますが、幾つか事実関係を確認したいと思いますので、これは事務方で結構でございます。
 皆さんから経緯については出していただきまして、ありがとうございました。十月八日、機構が六日付でダイエーあてに通告している文書及び再生機構などの各種の報道を受けて、北畑局長から産業再生機構斉藤社長に改めて電話し前日と同趣旨の問題を指摘したと、皆さんの、経済産業省からいただいたペーパーには書いてありますが、このメモややりとりの録音はございますか、まずお伺いいたします。
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北畑隆生#16
○北畑政府参考人 電話でやりとりをいたしましたので、メモも録音も残っておりません。録音をとるようなことはふだんからいたしておりません。
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原口一博#17
○原口委員 機構が期限として通告した十二日を延長した、延長するように求めたというふうに聞いておりますが、これは事実ですね。
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北畑隆生#18
○北畑政府参考人 七日と八日両日、斉藤社長に電話をいたしました。その中で斉藤社長に対しまして、民間の資産査定と機構の資産査定が当時並行して開始されておりまして、民間の査定作業があと十日ほどで終わる、こういう状況でございましたので、機構としてこれを見守れないのか、つまり民間の入札期限である十月の十八日の結果が出るまで待てないか、こういう趣旨の発言をしたと記憶をいたしております。
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原口一博#19
○原口委員 ありがとうございます。
 北畑局長や迎審議官が個別名、例えばウォルマートあるいは丸紅、イオンなどという個別企業名を挙げて機構にさまざまな要請をされたということはございますか。
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北畑隆生#20
○北畑政府参考人 私は、九月二日に斉藤社長とお会いをして、ダイエーをめぐる問題について、どういうふうに着地すべきかということで意見交換を行いました。これは、お互いいろいろな立場がございますので、議事録もつくらないという前提で自由に議論をしたわけでございます。
 その中で、私の方からはダイエーの民間入札に参加をしている企業の具体的な名前を申し上げまして、それに対して斉藤社長のコメントをちょうだいいたしました。斉藤社長からは、機構の方で、仮に将来ダイエーが機構に来た場合に、それについてスポンサーとして名を挙げたいという関心企業について、これも具体的な企業名を挙げて斉藤社長の方からお話がございまして、それについて私の方からコメントをしたという経緯はございます。
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原口一博#21
○原口委員 コメントをなさったという事実、それはどんなコメントですか。例えば、イオンというのは、これは我が党の岡田代表の親族が経営をされている会社で、自由民主党さんの今大臣である村上大臣も御親戚になるらしくて、村上大臣はイオンだから云々というお話をされたんでしょうか。全く関係のないことだと思うんですが、いかがでございましょうか。
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北畑隆生#22
○北畑政府参考人 今、当時の記憶を思い出しますけれども、さまざまな議論をいたしました。斉藤社長との前提は、それはお互いに自由に議論をするということでございまして、議事録をつくらず、他に口外しないという前提での議論だったと思います。
 さまざまな企業について、具体的な名前を挙げてお互いのコメントをいたしましたけれども、具体的な企業名とそのコメントの内容につきましては差し控えさせていただきたいと存じます。
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原口一博#23
○原口委員 そうすると、村上はイオンで、イオンは民主党だからけしからぬと言われたこともあるわけですか。
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北畑隆生#24
○北畑政府参考人 そのようなことを申し上げた記憶はございません。
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原口一博#25
○原口委員 記憶をよみがえらせていただきたいんです。
 村上大臣の名誉のために申し上げますが、民主党とは何の関係もございませんし、個別の企業のために、村上大臣がさまざまな判断をゆがめるような大臣ではない、他党でございますが、そういう大臣であるというふうに思っておりますが、御認識はいかがですか。
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北畑隆生#26
○北畑政府参考人 私が斉藤社長と議論いたしましたのは九月の二日でございまして、村上大臣御就任の前のことでございまして、御指摘のようなことを発言したことはございません。
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原口一博#27
○原口委員 私は就任の後の話をしておりまして、先ほど記憶をよみがえらせていただきたいということをお願いしたのは、まさにそういう事情があるからでございます。
 経済産業省に高木委員長の辞任届が届いていると、これは先日、我が党の中塚委員が配付をされた資料によっても明らかだと思いますが、局長はこれに目を通されましたか。
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北畑隆生#28
○北畑政府参考人 高木委員長の辞任届につきましては、十月の九日の午前、その時点のもののコピーが機構の担当官から私どもの担当あてにファクスされてきたという事実はございます。そのファクスについては私も目を通しております。
 ただ、これは正式の辞任届ということではないと理解をいたしております。
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原口一博#29
○原口委員 理事会に御出席なさっていた方は、理事会でお話しになったことと今のところが、必ずしも整合性がとれているかと疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
 続いて質問をいたしますが、中川大臣、斉藤社長会談に局長は同席をしておられますね。この会談で、経済産業省は、先ほどお話しになったように、期限を延ばすと。
 私は、産業再生機構というのは一体何のためにできたものか、そして私たちは産業再生機構にどういう姿勢で臨めばいいのか、まさに我が国の金融経済の根幹にかかわる問題なので、このことについてお尋ねをしていますが。
 産業再生機構にお伺いいたします。産業再生機構の意義と法的な位置づけは何ですか。
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