決算行政監視委員会

2009-06-10 衆議院 全220発言

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会議録情報#0
平成二十一年六月十日(水曜日)
    午前九時二分開議
 出席委員
   委員長 川端 達夫君
   理事 秋葉 賢也君 理事 谷川 弥一君
   理事 寺田  稔君 理事 武藤 容治君
   理事 山口 泰明君 理事 平岡 秀夫君
   理事 横光 克彦君 理事 福島  豊君
      赤城 徳彦君    石原 伸晃君
      坂井  学君    桜井 郁三君
      菅  義偉君    杉村 太蔵君
      棚橋 泰文君    玉沢徳一郎君
      冨岡  勉君    額賀福志郎君
      広津 素子君    牧原 秀樹君
      宮下 一郎君    矢野 隆司君
      安井潤一郎君    山本  拓君
      渡部  篤君    金田 誠一君
      小宮山泰子君    高山 智司君
      津村 啓介君    寺田  学君
      松木 謙公君    松本 大輔君
      松本  龍君    坂口  力君
      鈴木 宗男君    前田 雄吉君
      渡辺 喜美君
    …………………………………
   総務大臣
   国務大臣
   (地方分権改革担当)   鳩山 邦夫君
   法務大臣         森  英介君
   財務大臣
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   与謝野 馨君
   国土交通大臣       金子 一義君
   防衛大臣         浜田 靖一君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     河村 建夫君
   財務副大臣        竹下  亘君
   厚生労働副大臣      大村 秀章君
   国土交通副大臣      金子 恭之君
   外務大臣政務官      柴山 昌彦君
   会計検査院事務総局第一局長            鵜飼  誠君
   会計検査院事務総局第二局長            小武山智安君
   会計検査院事務総局第三局長            河戸 光彦君
   会計検査院事務総局第五局長            真島 審一君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  江澤 岸生君
   政府参考人
   (内閣府地方分権改革推進委員会事務局次長)    小高  章君
   政府参考人
   (宮内庁次長)      風岡 典之君
   政府参考人
   (公正取引委員会事務総局審査局長)        山本 和史君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 望月 達史君
   政府参考人
   (法務省刑事局長)    大野恒太郎君
   政府参考人
   (法務省矯正局長)    尾崎 道明君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 中島 明彦君
   政府参考人
   (外務省欧州局長)    谷崎 泰明君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 道盛大志郎君
   政府参考人
   (財務省大臣官房審議官) 永長 正士君
   政府参考人
   (財務省主計局次長)   香川 俊介君
   政府参考人
   (財務省理財局次長)   中村 明雄君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  上田 博三君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房長) 増田 優一君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房審議官)           稲葉 一雄君
   政府参考人
   (国土交通省大臣官房官庁営繕部長)        藤田 伊織君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  高見澤將林君
   参考人
   (日本銀行総裁)     白川 方明君
   決算行政監視委員会専門員 菅谷  治君
    —————————————
委員の異動
五月二十日
 辞任         補欠選任
  岡田 克也君     笹木 竜三君
六月十日
 辞任         補欠選任
  棚橋 泰文君     牧原 秀樹君
  笹木 竜三君     高山 智司君
同日
 辞任         補欠選任
  牧原 秀樹君     棚橋 泰文君
  高山 智司君     笹木 竜三君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 平成十九年度一般会計歳入歳出決算
 平成十九年度特別会計歳入歳出決算
 平成十九年度国税収納金整理資金受払計算書
 平成十九年度政府関係機関決算書
 平成十九年度国有財産増減及び現在額総計算書
 平成十九年度国有財産無償貸付状況総計算書
 中央省庁の補助金等交付状況、事業発注状況に関する予備的調査についての報告
     ————◇—————
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川端達夫#1
○川端委員長 これより会議を開きます。
 平成十九年度決算外二件を一括して議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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川端達夫#2
○川端委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
 引き続き、お諮りいたします。
 各件審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官江澤岸生君、内閣府地方分権改革推進委員会事務局次長小高章君、宮内庁次長風岡典之君、公正取引委員会事務総局審査局長山本和史君、総務省大臣官房審議官望月達史君、法務省刑事局長大野恒太郎君、法務省矯正局長尾崎道明君、外務省大臣官房審議官中島明彦君、外務省欧州局長谷崎泰明君、財務省大臣官房審議官道盛大志郎君、財務省大臣官房審議官永長正士君、財務省主計局次長香川俊介君、財務省理財局次長中村明雄君、厚生労働省健康局長上田博三君、国土交通省大臣官房長増田優一君、国土交通省大臣官房審議官稲葉一雄君、国土交通省大臣官房官庁営繕部長藤田伊織君及び防衛省防衛政策局長高見澤將林君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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川端達夫#3
○川端委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
    —————————————
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川端達夫#4
○川端委員長 これより、各件に関し、行財政の適正・効率化について重点事項審査を行います。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。宮下一郎君。
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宮下一郎#5
○宮下委員 自由民主党の宮下一郎でございます。
 本日は、行財政の適正・効率化を中心に質問させていただきたいと考えております。
 これまで、政府・与党としましては、いわゆる骨太二〇〇六を基本といたしまして、公務員人件費の削減でありますとか特別会計の支出の見直し、また、特に剰余金、積立金等の見直しなど、多方面にわたって行財政の適正・効率化を図ってきたものと承知しているところでございます。
 そこで、まず、二〇〇六年以来、今日に至るまでの改革の成果がどのような形で出ているのか、できるだけ具体的な形でお示しをいただきたいと存じます。
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江澤岸生#6
○江澤政府参考人 お答え申し上げます。
 現在、二〇〇六年に成立いたしました行政改革推進法などに基づきまして、簡素で効率的な政府の実現を目指し、行政改革に取り組んでおります。
 これまでの取り組みの成果の一例を申し上げますと、総人件費改革では、定員の純減や給与構造改革によりまして、国家公務員の人件費を二〇〇五年度と二〇〇九年度で比べますと千二百億円削減いたしております。また、特別会計改革では、特別会計法等に基づきまして、剰余金、積立金等から、二〇〇六年度以降、累計で二十七・一兆円を財政健全化のために活用いたしております。
 以上のような状況でございます。
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宮下一郎#7
○宮下委員 ちょうど折よく、昨日開催されました経済財政諮問会議におきまして、骨太二〇〇九の素案が示されたと伺っております。この中では、行財政の適正・効率化、また、あわせて成長力強化等々についてどのようなことが盛り込まれているのか、お教えをいただければと思います。
 あわせまして、現下の経済危機を踏まえまして、これまでの二〇一一年プライマリーバランス黒字化という目標にかえまして、新たな財政健全化目標が盛り込まれるというふうにも伺っているところでございますけれども、その具体的な内容、またその考え方についてお聞かせをいただければと思います。
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与謝野馨#8
○与謝野国務大臣 お尋ねが二点ございました。
 まず、行政効率化等についてのお尋ねがありました。
 基本方針二〇〇九について、昨日、経済財政諮問会議に素案を提出して御議論をいただいたところであり、今後さらに検討が進められるわけでございます。
 その内容について申し上げますと、行財政効率化については、一つ、不断の行政改革の推進と無駄排除の徹底の継続、第二に、簡素にして温かい政府をつくるための量と質の改革、第三に、新たな定員合理化計画の策定と出先機関の事務、権限の移譲に伴う人員の地方移管等、第四に、独立行政法人整理合理化計画の確実な実施などを盛り込んでいるところでございます。
 成長力の強化については、特に低炭素革命や健康長寿、魅力発揮といった分野において、重点的、集中的な投資、戦略的なプロジェクトの実行、大胆な制度改革実施、短期的な需要創出と中長期的な成長力の強化を図ることとしております。
 第二点の御質問であります、財政健全化目標の考え方についての御質問がございました。
 昨日の経済財政諮問会議において、財政健全化目標については、財政の持続可能性を確保するため、財政健全化目標の基本として国、地方の債務残高対GDP比を位置づけ、これを二〇一〇年代半ばにかけて少なくとも安定化させ、二〇二〇年代初めには安定的に引き下げること、今後十年以内に国、地方のプライマリーバランス黒字化の確実な達成を目指すこと、当面の経済財政運営に当たっては、まずは景気を回復させ、五年を待たずに国、地方のプライマリーバランス赤字、これは景気対策によるものを除くでございますが、これの対GDP比を少なくとも半減させることを目指すことなどについて有識者議員から提案がなされ、ほぼ大筋の合意がなされたところでございます。
 いずれにいたしましても、現在検討中である新たな財政健全化目標について、今月取りまとめる予定の基本方針二〇〇九においてお示しをいたしたいと考えております。
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宮下一郎#9
○宮下委員 ありがとうございました。
 私も、今後も着実に行財政改革に取り組むと同時に、やはり成長力戦略、ここにもぜひ重点を置いていくべきであろうというふうに思います。その効率化を図り、無駄を見つけて排除しながら成長路線をとっていく、でなければやはり最終的な財政再建には行きつけないということで、非常に細い道ではありますけれども着実に歩んでいくということが大事だと考えます。
 ところで、一方で、民主党の皆様方の御議論についてこの場でちょっと触れさせていただきたいと思いますが、民主党の皆様は、こうしたこれまでの努力、さらなる努力以外、別のところにあちこち何兆円もの財源が埋もれているんだというような御主張を累次されておられます。
 例えば五月二十七日の国家基本政策委員会合同審査会におきましては、鳩山代表が、民主党の調査によれば、四千五百の天下り団体に二万五千人の天下った方々がいて、そこに国の予算が十二兆一千億円流されている、そこのうちの半分が随意契約だとの発言をされておりますし、かねてより、この十二兆一千億が無駄に使われているというような発言を繰り返されてこられました。
 これに対して、六月二日、我が党の細田幹事長からは、この発言は国民を欺くものだということで公開質問状が出されましたが、二日後の六月四日付で、民主党役員室担当平野先生の方から、これは趣旨としては、国会で議論することが必要であるという旨の文書が返されたのみでございまして、何ら実質的な回答が得られていないということでございます。
 本日は、まさに開かれた国会の場ですので、その内容について若干検証させていただければと思っております。
 この御指摘があった十二兆一千億の予算の内容を見ますと、主要なものは、零細企業の資金繰りのための資金でありますとか、農林漁業者への経営資金、国公立大学への助成や奨学金、さらに、住宅取得者の皆様への資金援助など、国民にとってまさに必要な事業に使われておりまして、もしこれらを削るということになりますと、困るのは、まさに経済危機に必死に対応している国民の皆様なのではないかというふうに考えます。
 また、たとえこの中に含まれている人件費を削るということを考えたとしましても、人件費としては推計一千億程度しかございませんので、この一部が削減されても、何兆円もの財源が捻出できるということはとても考えられないわけでございます。
 そこで、政府として、この十二・一兆円から財源を捻出することができるとお考えかどうか、その可能性の有無について御見解をいただきたいと思います。
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竹下亘#10
○竹下副大臣 宮下委員の御指摘のとおりでございまして、捻出するというのは極めて困難であると認識をいたしております。
 お話ありましたように、十二兆円の資金の交付を受けておりますのは、例えば国民生活金融公庫等への財政融資資金貸し付け、これが四・二兆円、ではこれが本当に削れるのか。あるいは、個人向け住宅ローン、あるいは低利、無利子の奨学金といったようなもの、これは独立行政法人への資金交付でありますが、三・七兆円、これを削れるのかなと。国公立大学の運営を支えるための交付金や私学助成一・二兆円。
 いずれも国民生活や社会経済にとりまして非常に重要な、政策を遂行するために必要な資金でありまして、国家公務員再就職者の在籍の有無とは関係ないものであり、大幅に削減するのは極めて困難であると認識をいたしております。
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宮下一郎#11
○宮下委員 これ以外にも民主党の皆様は昨年来、平成二十年ベースでいいますと、一般会計と特別会計を合わせた純計二百十二兆円から約二十二兆円をひねり出すのだ、こういう主張もされてきておられます。
 これに対して我々与党としましては、この二百十二兆円のうち、国債費、また社会保障関係費、それから地方交付税交付金、これはそれぞれ削減は極めて困難だろうと。また、財政投融資についても、削減しても、資産、負債ともに減るだけでありまして、財源にならないということであります。したがって、その二百十二兆のうち調整が可能なのは政策経費三十・五兆円、この中から二十二兆円を捻出ということになりますと、政策経費の七割をカットするということになります。公共事業だけでなくて、教育とか防衛、食料の安定供給、こういった国の施策が果たせなくなるというふうに反論してきたところでございます。
 これに対して、一昨日、朝日新聞紙面によりますと、民主党の福山政策調査会長代理は、歳出の性格に応じて整理された区分表と照らし合わせますと、官僚の天下り団体への補助金など、削減しやすい項目がこの中に紛れ込んでいるんだ、これを足し上げると、見直しの対象となる額は約二十五兆円ふえて六十七兆円にもなる、三十・五ではない、こういう御主張のようです。その中で真剣に検討すれば約十兆円の削減が見込めると。
 以前は、特会、一般会計を合わせてその中から二十二兆円という話が、最近では、見直し項目を六十七兆円に絞ってその中から十兆円、十兆円はまた別途考えるというような財源論に変わってきているようでございますけれども、その残りは特別会計の積立金とか剰余金等々から確保するというお考えのようであります。
 それから、本日の日本経済新聞によりますと、直嶋正行政調会長が、昨日行われました二十一世紀臨調の公開討論会で、これは多分二十一年度ベースの数字だと思いますけれども、一般会計と特別会計約二百九兆円のうち七十兆円分を見直し対象とし、十兆円くらいを何年かかけてひねり出すと述べられたそうでございます。
 実際に、一般会計と特別会計を性格に応じて整理し直すと、削減対象となる予算が何十兆円も見つかって、結果として十兆円もの財源が確保できるというのは、私はちょっとなかなか現実的ではないのではないかなというふうに思います。この点、どのようにお考えか、政府としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。
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与謝野馨#12
○与謝野国務大臣 民主党の御主張されている予算組み替えによる財源捻出については、その詳細は明らかにされておりませんので承知をしておりませんが、これまでの国会での御主張を考えますと、単に予算の純計の一割から捻出するとしているのみでございまして、非常に単純な話をされているわけでございます。
 国の総支出の八割以上は国債費や社会保障費等で、削減が困難か財源にならないものであり、残りの三十兆は、教育、科学技術五兆三千億、防衛四兆八千億、公共投資八兆九千億などが大半であるため、仮に二十兆の財源捻出を行えば国民生活に大きな影響が出ると考えられます。
 また、御指摘のように、歳出の性格にも応じた目別で純計を分析すると削減対象が広がるとの主張もございますが、この中の最大項目は補助金四十五兆円でありまして、この内訳は、地方交付税交付金十六兆六千億、社会保障給付関係十八兆八千億、文教関係予算四兆九千億が大半を占めており、これを大幅に削減することは国民生活に大きな影響を与えるおそれがあると考えております。
 私どもは、各党が御主張されていることからはぜひ勉強をしたいと思っておりますが、財源捻出方法についてもう少し個別具体的にお示しをいただければ政府として参考にいたしたいと思っておりますけれども、現段階では演説だけで詳細がわかりませんので、何ともお答えのしようがありません。
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宮下一郎#13
○宮下委員 この一般会計、特別会計の費目の分析からという話以外に、特別会計の積立金二十兆円、それから、毎年三兆円から六兆円存在する剰余金、合わせてこの二十数兆円から五、六兆円を調達する、それからまた、所得税の諸控除の見直し、これは所得税増税ということだと思いますが、これで四、五兆円確保して、それで四年後ぐらいに合計二十兆円分の財源が確保できるのではと。こういうことが福山先生の御主張のようでございます。
 特に、この中の特別会計の積立金また剰余金、これについてでございますけれども、例えば、民主党の皆様がよく財源の候補として挙げられます外為特会の積立金は、外貨建て資産の為替変動リスクに対応するものでございまして、現在の円高水準では評価損も発生し得るぎりぎりの状態であるというふうに認識しておりますし、これは一例でございますけれども、そもそも特別会計のストックの積立金は一回限りの財源でございます。
 また、フローであります剰余金も、毎年安定的に発生するということではなくて、たまたま余剰になることがあるというような性格のものでありますので、いずれにしても、この特別会計の積立金、剰余金が毎年何兆円も、四、五兆円も確保できる安定財源だということはないのではないかと考えますけれども、政府としての御認識をお聞かせいただきたいと思います。
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竹下亘#14
○竹下副大臣 まず、外為特会についてでございますが、先生お話しになりましたとおり、これはもともと、御存じのとおり、借金をして獲得した外貨資産ということで、為替リスクというものが存在をいたしますので、一ドル九十九円の為替レートで純資産は今おおむねゼロになっている。きのう、きょう九十八円前後ですから、実はマイナスが出ておるというのが実態でございまして、したがって、外為特会、正味の財産があるわけではありませんので、特会の健全性といったような観点から考えましても、必要な積立金は維持すべきである、こう考えております。
 それから、ストックだけじゃなくてフローの剰余金も毎年発生しているのではないかという御指摘。確かにさまざま発生をいたしておりますが、例えば国債整理基金で発生しているものは、国債の償還のために翌年度へ当然繰り入れなければならない。この国債整理基金というのは、いわば前倒しして発行をして償還に備えるものという性格でありますので、これは勝手に使えるものではない。
 使えるものは使っております。外為資金につきましても、次年度積み立て二・一兆円で、今年度も一般会計へ一・八兆円繰り入れております。年金につきましても、実は二・一兆円、フローの余剰が出ているんですが、これは受け取る人が少なかったということで、ではこれを本当に使っていいのか。いいとは思えませんので、翌年度歳入への繰り入れと積み立てですべて使わせていただいております。
 そういったようなことでございまして、毎年安定的に発生するものではないこと、それから、活用可能な剰余金があれば、これまでも特別会計法に基づきまして一般会計への繰り入れも行ってきております。二十一年度予算でいいますと、二・五兆円でございます。
 このように、特別会計の積立金、剰余金等は新たな施策のための安定財源になるものではない、このように考えております。
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宮下一郎#15
○宮下委員 既に積立金、剰余金も活用できるものはしっかり活用した上で効率化も図っているというお話でありますし、逆に、それを継続的な安定的な財源として見込むのは難しいということを改めて確認させていただきました。
 こうして考えますと、やはり地に足のついたしっかりとした行財政改革を進めると同時に、産業の成長力を高めて、その上で持続的な発展を目指していくのが王道であるということを改めて感じるところでございます。そして、中長期的な財政再建に向けても、やはり国の安定成長、それがなければ中期プログラムの実施等々も困難であろうと思います。
 そうした今後の財政運営のあり方を考えますときに、特に平成二十二年度予算をどのように編成するかというのが大変重要になってくると考えます。特に、まだまだ世界経済の下振れリスクが懸念される中、先ほど大臣も、平成二十二年度予算において足元、景気回復を最優先で進めることは大切であるというようなお考えも述べていただきましたけれども、改めて、骨太二〇〇九における来年度予算の位置づけ、それから景気回復にかける大臣の決意についてお聞かせをいただきたいと存じます。
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与謝野馨#16
○与謝野国務大臣 お答え申し上げます。
 政府としては、当面は景気回復に最優先で取り組むとの方針のもと、これまで総額七十五兆円規模の経済対策に加え、経済危機対策を着実に実施しているところでございます。これら累次の経済対策の実施を通じ、景気が回復するよう全力で取り組んでまいりたいと考えております。
 また、平成二十二年度予算は、持続的な経済成長と財政健全化の両立を図る上で重要な予算であると認識しております。平成二十二年度の予算の方向については、「「基本方針二〇〇六」等を踏まえ、歳出改革を継続しつつ現下の経済状況への必要な対応等を行う。」との考えを昨日の基本方針二〇〇九素案においてお示しをしたところであり、今月下旬の取りまとめに向けて検討をしてまいりたいと考えております。
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宮下一郎#17
○宮下委員 ありがとうございます。以上で質問を終わります。
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川端達夫#18
○川端委員長 次に、福島豊君。
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福島豊#19
○福島委員 大臣、副大臣、大変御苦労さまでございます。
 現在、我が国の財政は急速に悪化をいたしております。経済危機から早急に脱出を図ると同時に、また、早期に財政健全化に向けた道筋を示すことが政府の重大な責任であるというふうに思っております。
 今日、政権与党に対しては、国民から大変厳しい評価を受けていると私は思います。その一因というものは、これだけ巨額の債務を積み上げてしまった、その責任があるのではないかという率直な国民の思いがあるのではないかというふうに私は思っております。
 高齢化に伴う社会保障関係費の増加や長期の経済の低迷、そしてまた、それに対しての経済対策、これは減税も含みますけれども、この十年、そうしたことがこうした財政を悪化させる大きな要因になってきたことは間違いがありません。しかしながら、これだけ巨額な債務を積み上げてしまったのはやはり政権の責任ではないか、こういう指摘があるんだと私は思います。
 ただ、この間、お配りしました配付資料にありますように、歳出改革ということを政府はしっかりやってきたことも一方で事実だと私は思っています。
 十年間で、例えば公共事業関係費は、十一年度の決算に比べると十三兆円から七・一兆と五・九兆円の削減をいたしました。また、その他歳出も、十二兆から九・七兆と二・二兆の削減をいたしました。歳出改革ということがこの十年間で着実に行われたことは一方で事実である。しかし、その歳出改革の努力も、社会保障関係費は十九兆から二十四・八兆、五・八兆の増加であります、また、地方交付税交付金等の増加も三・五兆、こうしたところで全く相殺をされてしまって、財政全体の健全化ということについては大きな影響力を持たなかったということなんだと思います。
 私は、この事実はもう少し国民によくアピールするといいますか、知っていただく必要があると。今の構造というのは、とにかく今の政権は官僚依存だ、官僚依存だから税金の無駄遣いを温存している、だからこれだけ債務が積み上がってしまったのだ、こういう非常に単純化された構図で語られてい過ぎる。ある意味でそういうことはないとは言いませんけれども、それですべてを説明しようとなると、これはレッテルにしかすぎません。
 このレッテルをいかにはがすか。事実と違うことを国民が信ずるということは国民にとっても不幸でありますから、私は、この点については政府はもっと努力すべきだ、このように思いますけれども、御見解をお聞きしたいと思います。
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与謝野馨#20
○与謝野国務大臣 すべての政策は、実は国がやっているのではなくて、国民が負担をして行政サービスを提供している。その媒介者が国、政府というものだと私は思っております。
 ただし、選挙がございますし、特に小選挙区制度を導入した以降は、どちらかというと、選挙があるからとりあえず物は言わないという風潮が広がっております。民主党の鳩山党首も、消費税については四、五年は議論すらもする必要がないということを言い放っておられる。こんな無責任なことを我々の自由民主党も各党も言っていて、人気取り政策のみで選挙をやっていますと、国の財政はもたなくなるということは当たり前のことだと思います。
 我々は、国の財政がここまで悪化したのは、必要な歳出がふえてきた、また、政治としては、新しくいろいろな社会保障制度等もつくり上げてきた、その際に、やはり負担はだれがするのかということをきちんと国民に御説明してこなかったというのは我々の努力が不十分であった、その御指摘は甘んじて受けなければならないと思っておりますが、現在は、社会保障費等のいろいろな経費は次の世代に先送りをしている。この状況は、段階的にですけれども、やはりきちんと直すというのが党派を超えた政治の責任であると私は思っております。
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福島豊#21
○福島委員 ありがとうございます。
 昨日、経済財政諮問会議で、財政再建に向けた基本的な方向性についてお示しがありました。先ほど宮下委員からも御質問がありましたので、どのような内容かということについての質問は割愛をさせていただきたいと思っております。
 その中で、当面の課題として非常に重要なのは、五年を待たずに国、地方のプライマリーバランス赤字の対GDP比を半減させる、この目標だというふうに私は思っております。
 この「五年を待たずに」という書きぶりにいろいろな意味があるのかなというふうに思ったりもいたしますけれども、経済成長、そして歳出改革、歳入改革、この三本柱で財政再建をするしかありません。こういった三本柱をどのような形で発動させて、そしてこの「五年を待たずに」という目標を達成することになるのか、この点についての見解をお聞きしたいと思います。
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与謝野馨#22
○与謝野国務大臣 そこに二つのことが書いてありまして、五年を待たずにやろうという話と、なおかつ、世界経済等には流動的要素があるのでやはり時宜に応じた再検証を行う必要があると。我々としては、真剣な気持ちは、「五年を待たずに」というのは、五年は待っていられないんじゃないですか、やはりできれば四年、非常に難しいけれども三年、そういう我々の意気込みがそこに書かれている表現でございます。
 そして、財政再建というのは、歳出削減努力を続けていくこと、それから国会にお願いして歳入改革をやっていただくこと、それからいろいろな政策を通じて日本の経済成長を図っていく、これがやはり財政再建の大事な三つの柱だと思っております。これら一つ一つの政策をきちんと積み上げていく、この真剣さが求められていると私は思っております。
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福島豊#23
○福島委員 経済成長、そして歳出改革、歳入改革、この三つをすべてやり遂げていかなきゃいかぬ、このように私も思います。
 ただ、一方で、歳出改革、これは大臣にこう申し上げると大臣からおしかりをいただきそうでありますけれども、小泉改革の折にさまざまな歳出改革をいたしました。社会保障改革もそうであります。三位一体改革もその一端だったというふうに私は思います。そして、そのことが今日、さまざまな社会保障関係費、これは伸びているわけでありますけれども、ある意味で、さまざまな抑制を行いました。これに対しての国民の批判というのは極めて強い。また、地方交付税改革に伴う地方財政の悪化、このことに対して地方の疲弊だということで批判が強い。このことが今日の現政権に対しての批判にもつながっているというふうに私は思うんです。
 ですから、歳出改革をどう進めるのかということについて、こうした経過ということを十分踏まえながら次の手を打つ必要がある、このように思いますけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。
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与謝野馨#24
○与謝野国務大臣 二つのことがございまして、実は、二千二百億の削減は、一兆円以上ふえる社会保障費の伸びを八千億前後にしていただけませんかというので、前年度の予算から二千二百億ずつ減らしていくというのではなくて、増分を二千二百億減らしていただけないかというだけの話なんですけれども、実際は、このことのせいだという分野がたくさんあって、介護の現場、医療の現場、いろいろな悲鳴が聞こえてきております。
 そういう機械的な削減というものが実際の介護、医療の現場に与えている不安、こういう実態もよく考えなきゃいけないと思っておりまして、これは、基本方針二〇〇九での書きぶり、あるいはシーリングの考え方では、よほど注意した書き方をしないと国民の不安を増幅しかねない、そういうことを心配しておりますが、一方では、今のシーリング制度は各省の予算を横並びでカットしていこうという思想がありますので、一つの瓶のふたをあけると全部の瓶のふたをあけなきゃいけない、こういうことは避けなきゃいけないんですが、やはり現場での非常に苦しい状況というのは正確に反映する、また、新しい社会保障に関する機能強化、こういうこともきちんと考えながら、物事を経済社会状況に対応できることとしなければならないと思っております。
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福島豊#25
○福島委員 ありがとうございます。
 先ほど大臣の御答弁で、経済状況も見きわめながらという話がありましたので、長期金利の上昇ということが一番気になるわけでありますが、その辺については柔軟によく判断して対応されるということで、質問を一問省略させていただきます。
 大蔵省出身のスウェーデン大使でありました藤井さんという方が、スウェーデンの財政構造改革について記述をしております。スウェーデンは、九二年にリンドベック委員会というものが報告書を出しまして、予算編成プロセスを含む財政管理システムの全体的改革を検討して報告した。従来の予算編成プロセスそのものが財政悪化に拍車をかけた、こういう指摘をしているわけであります。九五年に財政法を成立させまして、九六年から新しいシステムに移った。具体的には、三カ年にわたって歳出総額のシーリングを決定する、これはマクロ経済目標を踏まえて歳出の三カ年の総額を決める、そしてそれを二十七の歳出分野に配分する。ですから、大枠をきちっと決める、経済成長と整合性のある、財政状況と整合性のある、そういう大枠を決める、そしてその中から配分していく。ですから、日本の単年度の積み上げ方式とは全く違うやり方に実は変えたわけです。
 私は、今の議論の中で、これは大臣にお聞きするのは釈迦に説法のような話で、私のような素人が聞くのは大変恐縮なんですけれども、行政改革ということでさまざまな議論がなされております。そしてまた、財政改革ということで先ほどのような議論もなされている。この中で一つ私が同時に考えていただきたいのは、こうした予算編成のプロセスそのものを改革すべきである、会計制度も改革すべきである、こういうふうに思うんです。
 今申し上げましたような、中期的な目標のもとに、一律のシーリングということではなくて、歳出総額、そして全体の分野別の配分というものをまず決めて、そこから考えていったらどうかというような改革が一つ。
 それから二つ目は、例えば社会保障会計のようなものを独立するような改革をしてはどうか。
 三つ目は、決算の機能です。私も決算委員会に所属させていただきまして、決算をきちっと見るということがいかに難しいか、読んでもよくわからない、何を指摘していいかわからない、メディアで取り上げられたことを取り上げることは可能でありますけれども、全体として効率性の高い予算を編成するためにどう生かすのかということについては甚だ非力だな、こういう思いがいたしております。
 こういった予算編成のプロセスから、会計制度、決算、こういう制度全体をどう変えるのかということをやはり私は国民に示すべきではないか。先ほどの民主党の議論で、二百二十兆から一割削減します、こういう議論がある意味で国民の耳になじむというのは、逆に言うと、それだけ予算制度がわかりにくくて、そういうこともあるのかなという思いを逆に抱かせるからこそそういう結論になるんだと私は思っています。
 ですから、今、財政再建ということの中で、予算編成のプロセスそのものについても見直しをしていくべきだと思いますが、この点について大臣から御指導いただければと思います。
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与謝野馨#26
○与謝野国務大臣 まず、最後の御質問からお答えしますけれども、決算というのをもう少し熱心にやられたらいいと私は思っております。無駄を省くというこの大事なことをただ漠然と言うのではなくて、具体的にここが無駄だということをやはり決算で国会の機能としてきちんとやるということは国民に対する責任であると私は思っております。これは、国会議員だけでできなければ、会計検査院だけでは十分でないという場合は外部の会計の専門家を動員しても、そういうきちんとした機能を政府は果たしていくべきだと私は思っております。
 それから、行政改革は終わることのない努力であると私は思います。人によっては、行政改革が始まったのは大化の改新だと言うんです、ずっとやっていると。これはいわば終わりなき努力なんだけれども、行政改革がここで済んだというものは多分ないはずなんです。やはり時代時代に応じていかに行政を効率化させていくかということは国会の責任であり、役所自体は自己増殖的にふえるという性質を持っている、これを抑制していくというのは国会の責任だと私は思います。
 予算は、お金のない時代なのでみんな一律にカット、これは実はちっとも頭を使っていない予算編成になってしまう可能性があるわけです。やはりめり張りのきいた重点的な予算というものを静かに編成する、こういう考え方も少しずつ出てこないといけないのではないかと自省を込めて申し上げております。
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福島豊#27
○福島委員 ぜひよろしくお願いいたします。ありがとうございました。
 最後に、先ほど三位一体改革によりまして地方の財政が大変厳しくなったという話がありまして、これは総務省がきょうお越しでしたか、総務省の方から……。では、大臣。
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与謝野馨#28
○与謝野国務大臣 三位一体改革は、今いろいろな御意見があるんですけれども、地方六団体の御意見のとおりの三位一体改革をやったので、それに対して今いろいろな御意見を言っていただくと我々としてはつらいものがあるということだけは申し上げておきます。
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福島豊#29
○福島委員 わかりました。大臣の御答弁をいただきましたので、以上で質問を終わります。
 ありがとうございました。
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