環境委員会

2010-12-21 衆議院 全86発言

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会議録情報#0
平成二十二年十二月二十一日(火曜日)
    午後一時開議
 出席委員
   委員長 小沢 鋭仁君
   理事 大谷 信盛君 理事 太田 和美君
   理事 田島 一成君 理事 横光 克彦君
   理事 吉川 政重君 理事 田中 和徳君
   理事 吉野 正芳君 理事 江田 康幸君
      相原 史乃君   木村たけつか君
      工藤 仁美君    櫛渕 万里君
      近藤 昭一君   斎藤やすのり君
      阪口 直人君    玉木 朝子君
      玉置 公良君    橋本 博明君
      樋高  剛君    室井 秀子君
      森岡洋一郎君    山崎  誠君
      井上 信治君    近藤三津枝君
      齋藤  健君    古川 禎久君
    …………………………………
   環境大臣         松本  龍君
   環境副大臣        近藤 昭一君
   外務大臣政務官      山花 郁夫君
   経済産業大臣政務官    田嶋  要君
   環境大臣政務官      樋高  剛君
   政府参考人
   (環境省総合環境政策局長)            白石 順一君
   政府参考人
   (環境省地球環境局長)  寺田 達志君
   環境委員会専門員     高梨 金也君
    —————————————
委員の異動
十二月二十一日
 辞任         補欠選任
  石田 三示君     玉木 朝子君
  岡本 英子君     室井 秀子君
同日
 辞任         補欠選任
  玉木 朝子君     石田 三示君
  室井 秀子君     岡本 英子君
    —————————————
十二月三日
 一、地球温暖化対策基本法案(内閣提出第五号)
 二、低炭素社会づくり推進基本法案(野田毅君外四名提出、第百七十四回国会衆法第七号)
 三、気候変動対策推進基本法案(江田康幸君提出、第百七十四回国会衆法第一五号)
 四、環境の基本施策に関する件
 五、地球温暖化の防止及び低炭素社会の構築に関する件
 六、循環型社会の形成に関する件
 七、自然環境の保護及び生物多様性の確保に関する件
 八、公害の防止及び健康被害の救済に関する件
 九、公害紛争の処理に関する件
の閉会中審査を本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 環境の基本施策に関する件
     ————◇—————
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小沢鋭仁#1
○小沢委員長 これより会議を開きます。
 環境の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、気候変動に関する国際連合枠組条約第十六回締約国会議及び京都議定書第六回締約国会合の結果について、政府から報告を聴取いたします。松本環境大臣。
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松本龍#2
○松本国務大臣 十一月二十九日から十二月十日までの間、気候変動に関する国際連合枠組条約第十六回締約国会議及び京都議定書第六回締約国会合がメキシコ・カンクンで開催され、私、山花外務大臣政務官、田嶋経済産業大臣政務官及び田名部農林水産大臣政務官が出席してまいりました。この会議の結果について御報告いたします。
 我々には、子供たちからの預かり物であるこの地球を健全な形で次世代に継承していく責務があります。私は、今こそすべての国は、世界全体の平均気温の上昇が二度を超えないようにすべきとの科学的見解を認識し、地球規模での大幅な排出削減のために行動を起こす必要があるという決意を持って会議に臨みました。
 私は会議期間中、こうした思いのもと、気候変動問題の解決のためには、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みが不可欠であり、締約国会議の合意として、そうした枠組みの基礎となるパッケージが必要であると訴えてまいりました。また、京都議定書は気候変動への対処の第一歩として大きな役割を果たしているが、世界全体の排出量の二七%しかカバーしていない枠組みであり、こうした枠組みが固定化すれば、真に実効性ある国際枠組みの構築につながらないこと、このため、第二約束期間の設定には賛同できないことなどを主張しました。
 あわせて、地球益を考えて行動している我が国の着実な排出削減努力や途上国支援といった貢献についても主張しました。具体的には、第一約束期間の六%削減目標については誠実に履行すること、二〇一三年以降も率先して一層の排出削減努力を行っていくこと、緩和及び適応に取り組む途上国に対する資金支援を着実に実施していることに加え、本年、我が国は途上国における森林減少・劣化対策等パートナーシップの共同議長を務め、名古屋で閣僚会合を開催するなど、森林保全分野で指導力を発揮してきたことなどです。
 さらに、議長国メキシコを初め、ロシア、カナダ、豪州、ニュージーランドといった先進国、さらに中国、インド、アフリカ諸国など、さまざまな国々と二国間会談を行いました。会談では、交渉のかぎを握る各国の閣僚に、世界規模での真の削減のためにすべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みの構築を目指す我が国の立場を丁寧に説明し、理解を求めました。アフリカを初めとする途上国の方々からは、愛知県名古屋市で十月に開催された生物多様性条約第十回締約国会議の成功を祝す言葉も多くいただきました。
 最終的に今回の会議では、議長国であるメキシコのすぐれたリーダーシップと、こうした対話の積み重ねのかいもあり、昨年十二月のコペンハーゲン合意を実施に移す締約国会議決定が採択され、今後我が国が目指すすべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みの構築に向けた大きな成果を得ることができました。具体的には、コペンハーゲン合意に基づき表明した先進国の削減目標や途上国の削減行動を、一つの締約国会議決定に公式に位置づけ、削減効果の国際的検証の仕組みの導入に合意しました。また、資金、技術、適応、森林保全等の途上国支援の強化も盛り込まれました。こうした決定は、我が国が目指す枠組みの実現に向けた大きな一歩であると考えております。
 我が国は、今後も、こうした取り組みに加え、各国と協力して、排出削減、適応、途上国支援に取り組むとともに、公平かつ実効性のある枠組みの構築に向けた国際交渉に貢献してまいります。
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小沢鋭仁#3
○小沢委員長 これにて報告の聴取は終了いたしました。
    —————————————
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小沢鋭仁#4
○小沢委員長 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として環境省総合環境政策局長白石順一君、環境省地球環境局長寺田達志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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小沢鋭仁#5
○小沢委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
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小沢鋭仁#6
○小沢委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。櫛渕万里君。
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櫛渕万里#7
○櫛渕委員 民主党の櫛渕万里でございます。
 ただいま大臣より御報告をいただきましたメキシコのカンクン会議の結果について、本日は御質問をさせていただきます。会議直後の大変貴重なタイミングにおいてこうして質問の機会をいただきましたことに、理事の先生方には心より感謝を申し上げます。
 松本環境大臣を初めとする政府交渉団及び関係者の皆様、メキシコのカンクンでの国際交渉、大変お疲れさまでございました。十月の名古屋COP10に続いて、今回のメキシコCOP16の厳しい国際交渉の舞台において、我が国が大きな成果を上げ、先進国と途上国間で画期的な決議が採択をされましたことに、心より敬意を申し上げます。
 振り返ってみますと、この地球の資源には限りがあるんだという認識へ世界が大きく変わり、地球環境問題の歴史的な転換点となったのは、あの一九九二年のブラジル地球サミットでございました。そこで誕生した双子の条約と言われております気候変動枠組み条約と生物多様性条約、この二つともに、ことしは、我が国の環境外交が大きな成果を上げ、世界が力強い一歩を踏み出した、このことに私は誇りを感じ、高く評価をいたしております。
 昨年の政権交代なくしてはこの成果はなかった。松本環境大臣の強いリーダーシップはもちろんのこと、民主党政権誕生のもと、昨年、新しい日本の象徴の一つとして地球環境問題の解決を高く掲げ、これまでにない政治の意思を示された鳩山前総理、小沢前環境大臣を初め、多くの皆様の信念と御努力の連続する中にことしの大きな成果があるものと感じております。今こそ私たちは、政権交代を実現した主役である国民一人一人の思いに立ち返って、国民とともにこの成果と今後のビジョンを共有していかなければなりません。
 さて、このたびのカンクン会議では、条約会議と議定書会合、それぞれの一連の決議が一つのカンクン合意として採択をされました。我が国の置かれた状況も、国連の多国間の枠組みも、危機を脱して新しい息を吹き返したものと私は受けとめておりますが、環境大臣、この会議の成果をどのように見るか、改めてお聞かせください。
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松本龍#8
○松本国務大臣 今おっしゃいましたけれども、今回の会合で採択された決定は、先進国と途上国それぞれが削減目標や行動を正式にCOP決定となされた。コペンハーゲン合意はテークノートという形でありましたけれども、そういう意味では大変大きかったというふうに思いますし、今後我が国が目指すすべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みの構築に向けた第一歩であるというふうに思っております。
 さらに、資金、技術、適応、森林保全等の途上国支援の強化が盛り込まれましたことは、途上国の取り組みを私ども促していたということで大きな前進であると、また評価をしているところであります。
 国連プロセスについては、カンクンにおけるCOP16や愛知・名古屋における生物多様性COP10においても、多くの国を巻き込んだ交渉の結果、合意に至ることができました。気候変動問題には地球規模での解決策が不可欠であり、国連プロセスはその中心的な検討の場として引き続き極めて重要だと考えております。我が国として、引き続き、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みの構築に向けて、国際交渉に貢献をしてまいりたいというふうに思っております。
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櫛渕万里#9
○櫛渕委員 松本環境大臣、ありがとうございます。
 昨年のコペンハーゲン会議後、国連のプロセスをもって世界の温暖化防止の枠組みをつくっていくのは難しいのではないか、そんな悲観論も少なくなかった一年間でございました。そうした中で、今回の成果というのは、環境大臣、もう一度改めてお聞きしますけれども、国連のプロセスが息を吹き返したと思ってよろしいでしょうか。
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松本龍#10
○松本国務大臣 そのように私は思っています。
 いろいろな新聞を読みますと、京都議定書以来、気候変動枠組み条約はなかなかいい結果が出てこなかったし、また、生物多様性条約にしても、ABSの問題がずっと取りざたされて、なかなかうまくいきませんでした。
 COP10については、議長国として何とか大役をこなせましたし、これからの国連プロセスの中心的な検討の場として、引き続き私たちは重要な役割を担っていかなければならないというふうに思っています。
 そういう意味では、息を吹き返したとおっしゃいましたけれども、まさにこれからが正念場であると思っておりますので、よろしく御指導のほどをお願いしたいと思います。
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櫛渕万里#11
○櫛渕委員 ありがとうございます。
 さらに私は、今回の成果についてこう考えております。
 今回の交渉が成果を上げた背景でありますけれども、昨年、我が国が挙げた意欲的な削減目標、すなわち、すべての主要国の目標が合意をされれば、CO2を二〇年までに九〇年比二五%削減するといった政治の意思を国際社会に表明していたこと、また、国内対策として、地球温暖化対策基本法案が継続審議中であること、この二つのことが国際社会の評価と信頼をつないで、我が国の厳しい交渉を支えたものと思いますが、その点、山花外務大臣政務官にお伺いをしたいと思います。
 政務官には、鳩山政権時には、環境委員会の筆頭理事として御指導、御尽力をいただいておりました。今回の成果は、民主党政権が旧政権時代にはできなかった意欲的な目標と対策を掲げていたからこそ、コペンハーゲン合意を経てカンクン合意に至ったという連続性あるものと考えますが、いかがでしょうか。
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山花郁夫#12
○山花大臣政務官 櫛渕委員にお答えを申し上げます。
 過分のお言葉もちょうだいいたしまして、感謝を申し上げたいと思います。
 今回のCOP16におきまして、先ほど松本環境大臣から答弁がございましたとおり、一定の成果を上げることができたと私どもも考えております。
 また、非常に大きかったのかなと個人的に思っておりますのは、やはりそれ以前にCOP10で松本大臣も議長を務められておりましたので、二国間の会談なんかをやるときにも、本当に多くの国から、よかったねと言っていただいた上で我が国の立場を説明するというようなことがありました。
 率直に申し上げまして、いろいろな立場の国がございました。なかなか、どうしても意見が、お互いやりとりで、よし、わかったというふうにならないケースもあったんですけれども、ただ、そういう中で、一つは、日本という国は温暖化対策については先進的にやっていくし、今後もしっかりと取り組んでいくという姿勢はしっかりと見せながら、その信頼感のバックになったのは、やはりCOP10の成功ということもあったのかなと思います。
 また、さらには、これまで日本として、主要排出国が合意できるような法的枠組みをつくっていこうと。今回の交渉の過程でも、報道ではいろいろありましたけれども、日本は決して、日本にとって損だからとか得だからとか、そういうことではなくて、日本もちゃんとやります、やるんだけれども、その上で、やはりアメリカとか中国を初めとする主要国が入った枠組みをつくっていこうじゃないかという訴えかけが多くの国々から御理解をいただけたというのは、委員御指摘のような背景があったのではないかと私どもも思っているところでございます。
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櫛渕万里#13
○櫛渕委員 来年のCOP17の合意まで気の抜けない交渉がさらに続くことになると思いますが、我が国の姿勢を決して後退させることなく、国際交渉力の強化に努めていただきたいとお願いを申し上げます。
 委員長、山花政務官にはこれにて質問を終わらせていただきますので、御答弁ありがとうございました。
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小沢鋭仁#14
○小沢委員長 山花政務官、どうぞ御退席なさってください。
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櫛渕万里#15
○櫛渕委員 さて、一方さはさりながらも、国内では、円高、デフレの深刻な進行により、ことしも大変厳しい経済情勢が続きました。京都議定書のこれまでの秩序では我が国の産業界の国際競争力や雇用情勢に大きな影響を及ぼしかねないという、悲鳴に近い声を私自身も多くいただいてまいりました。
 そこで、田嶋要経産大臣政務官にお伺いをいたしますが、そうした中、今回のカンクン合意に対する産業界の評価はいかがでしょうか。そもそも、我が国は石油ショックのときから省エネに取り組み、他国とは出発点が違います。誇れる環境技術や蓄積が多くあるわけですが、そうした環境技術が途上国などで今後より生かされる国際枠組みへと道を切り開くことになるのかどうかも、あわせて御答弁をよろしくお願い申し上げます。
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田嶋要#16
○田嶋大臣政務官 お答え申し上げます。
 産業界に関しましては、おっしゃるとおり、本当に世界の最先端の努力と成果を上げてきた。だからこそ今回強い危機感をお持ちであったと思いますが、その産業界の評価という意味では、積極的な御評価をいただけるのではないかなというふうに私は思っております。
 現地へも経団連も一団を引き連れて来ていただきまして、私たちにエールを送っていただきましたし、また、開催中に緊急提言も発表をされてございます。その緊急提言の中身といたしましては、京都議定書の延長は、経済、雇用を初め国民生活に悪影響を及ぼすばかりか、地球温暖化対策をむしろ停滞させる、そして、地球温暖化問題の真の解決のためには、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある枠組みの構築が必要というふうに主張を展開されておるわけでございまして、基本的に我が国政府と全く同じ考え方でございました。そういう意味で、大変いい結果になったというふうに思ってございます。
 COP16では、米中もコミットしているコペンハーゲン合意が条約のもとで正式なものとして位置づけられた。これを、先ほども出ましたが、カンクン合意というふうに呼んでおるわけでございますが、すべての主要国が参加をする一つの公平で実効的な枠組みの構築に向けて、法的な枠組みの構築に向けて一歩前進することに成功した、そしてさらには京都議定書の延長を回避することができた、こうした成果は官民ともに分かち合えるものというふうに認識をいたしております。
 もちろん、来年の十二月、ダーバンでございますので、COP17に向けまして、引き続き産業界、労働界などと緊密に連携をして、官民一丸となって取り組んでいく。これは、二国間のクレジットのこともございますし、国内クレジットのこともございますが、そういった日本のやり方を世界にアピールしていく一年にしていかなきゃいけないというふうに思っております。
 以上です。
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櫛渕万里#17
○櫛渕委員 ありがとうございます。
 松本環境大臣初め現場に行っておられた政務官、お三方に早速の御報告をいただきました。ありがとうございました。
 まだまだ積み残した課題があるとはいえ、カンクン合意が採択されましたので、これを大きなステップとして次のステージに力強く踏み出していただきたいと思います。
 さて、幾つかカンクン合意の具体的な内容について質問をさせていただきます。
 まず一点は、気候変動枠組み条約第二条の究極の目標についてであります。
 松本環境大臣、今回のカンクン会議ではこの究極の目標についてどのような前進があったでしょうか。
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樋高剛#18
○樋高大臣政務官 恐れ入ります。櫛渕先生からのお尋ねでありますが、済みませんが、私の方からお答えをさせていただきます。
 この究極の目標ということでありますけれども、今回採択されたCOP決定では、工業化以前に比べまして世界の平均気温の上昇を二度以内にとどめるという観点から、地球規模での大幅な排出削減が必要であること、この長期的な目標の達成をするために各国が、世界じゅうの国々が緊急に行動をとるべきだという認識で一致を見たところでございます。
 先生御存じのとおり、IPCC第四次評価報告書によりますと、二度から二・四度の気温上昇にとどめるためには、これは科学的な報告書が上がっておりますけれども、大気中の温室効果ガスの濃度を四四五から四九〇ppmで安定化させるということが必要でありまして、そのためには、世界全体の排出量を二〇五〇年、四十年後でありますけれども、二〇五〇年において少なくとも五〇%削減する必要があるとされているわけでありまして、こうした大幅な削減というのはすべての主要国が取り組まなくては実現できないというふうに認識をしております。
 今回、二度以内にとどめるという認識に合意したことは、すべての主要国が参加する実効性ある枠組みの構築を目指す我が国としても、高く評価をさせていただいているというところでございます。
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櫛渕万里#19
○櫛渕委員 実は、大変これは画期的なことでございます。コペンハーゲン合意は、いつから二度以内ということは明記をしておりませんでした。そこに、今回は、産業革命前から二度C以内ということが明記をされたわけであります。また、二〇〇九年、G8ラクイラ・サミットでも、この数値、認識はされていたものの、政府としての合意はないと説明をされてきたところでございます。こうして、世界が合意に達した国際的な長期目標のもとに、世界全体でどれだけ排出を減らしていくのが必要であるかが、おのずとこれによって導き出されてくると思うところです。
 続いて、我が国の削減目標について御質問をさせていただきます。
 先ほど、松本環境大臣より、国連プロセスが息を吹き返したと言える成果について御答弁をいただきましたけれども、具体的な枠組みでは、コペンハーゲン合意に基づいて先進国が提出した削減目標と途上国が提出した削減行動がリスト化されて、京都議定書と気候変動枠組み条約のそれぞれの決議で留意されることになったわけでございます。
 そこで、お伺いいたしますが、日本については、二五%削減目標は、条件つきではありますけれども、その数字が書き込まれる方向になると私は考えますが、松本環境大臣、それでよろしいでしょうか。
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松本龍#20
○松本国務大臣 それでよろしいというふうに思います。
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櫛渕万里#21
○櫛渕委員 我が国の目標が二〇年までに二五%削減である、このことを削減目標として国際的に表明した、そのことが公式に認識されるということになると思います。この点についても大変画期的な第一歩につながると思っているところでございます。
 そして、この日本の削減目標は、今継続審議になっております地球温暖化対策基本法案の中期目標でもございます。ここで、COP16、終わりましたので、次は国内対策について幾つか松本環境大臣へお伺いをいたします。
 地球温暖化対策基本法案は、臨時国会で継続審議となっております。COP16前に成立を見なかったのは残念でございましたけれども、しかし、大臣がCOP16のステートメントでも、基本法案が継続審議中であること、また九〇年比二五%の削減目標を掲げていること、国内対策をしっかりやっていくことを発表されております。国際交渉を前に進める上でのその重要性について、大臣に改めてお伺いをします。
 また、時間の都合上、続けて質問させてください。COP17までにどのような国内対策をとる必要があるのか、あわせてお聞かせください。排出量取引制度の意義についてもどうお考えか、お聞かせいただけますでしょうか。
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松本龍#22
○松本国務大臣 御指摘のとおり、国内対策に積極的に取り組むことは、今後の世界で信頼を得ていく我々の国際交渉を行うために、極めて重要だというふうに思っております。
 御指摘のありました、十二月の九日にカンクンでスピーチをさせていただきましたけれども、そのときも、地球温暖化対策基本法案の提出に対して紹介をして、地球温暖化問題の解決にみずから日本も率先して取り組むということを明らかにしてまいりました。こうした積極姿勢を背景としながら、すべての主要国が参加する公平かつ実効性のある国際枠組みの構築をぶれることなく主張したことが今回の成果につながったというふうに思っております。
 実は、私は、もう十二月の五日に乗り込んでいって、一つのことは、去年のコペンハーゲン合意を膨らませましょう、深掘りしましょう、それでCOP決定にしましょうということをずっと一方では言い続けてまいりました。行ったときには、日本が一日目にいろいろなことで非難をされていたわけですけれども、それぞれ何回も説得をする中で、私たちの立ち位置といいますか、意思をしっかり相手に伝えながら二国間協議を続けてまいりました。それにまた、山花政務官、田嶋政務官、そして田名部政務官も、それぞれの立場で二国間協議を行っていただいて、いろいろなことが功を奏したんだというふうに思っているところであります。
 そういう意味では、このため、これからの国内対策というのが非常に重要な意味を持っていますし、現在継続審議としていただいている地球温暖化対策基本法案を次期国会で成立していただくとともに、先日閣議決定をしていただきました地球温暖化対策のための税などの国内対策を推進し、排出量取引等々ありますけれども、我が国の積極的な姿勢を示すことを通じて、温暖化問題の真の解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと思います。それがやはり国際交渉にこれからつながっていくんだなということも、櫛渕委員が言われましたとおり、私もそのように思っているところであります。
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櫛渕万里#23
○櫛渕委員 CO2の排出量で見てみますと、残念ながら、我が国のCO2排出量は、九〇年比一・六%増加しているんですね。そして、GDPの伸びも先進主要国で最低レベルであるという現状が続いてまいりました。だからこそ民主党政権は、そのような低迷した日本の社会から脱して、世界に誇れる環境先進国、低炭素社会へ大きくかじを切るために、旧政権にはできなかった三つの経済手法を挙げて、地球温暖化対策基本法案を主要施策としたと認識をしております。
 改めて、松本環境大臣、地球温暖化対策基本法案の成立に向けた意気込みについてお聞かせください。
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松本龍#24
○松本国務大臣 COP16で、十二月の九日に言いました。そのときに、やはり京都議定書の第二約束期間の問題もさまざま議論がありましたけれども、私たちは京都議定書の第二約束期間にはコミットをしないと言ってまいりましたけれども、しかし、削減については、しっかり削減をやるんだと。今、議定書の枠組みの中では二七%しか排出していない。つまり、これが固定してしまうと、ほかの主要排出国に、もうこれで終わったんだというふうなことを与えてはいけない。それが、逆に言うと、世界全体のCO2の排出につながっていく。
 ですから、そういう大きな枠組みをつくっていく中で、気候変動枠組み条約というのは、世界全体の、地球全体のCO2を減らすということが究極の目標でありますから、私たちは、正直にそのことをはっきり申し上げて今回会談に臨んでまいりました。
 今言われましたとおり、これからも、温暖化対策について、委員がおっしゃるとおりにしっかり取り組んでいくことをここでお誓いしたいというふうに思います。
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櫛渕万里#25
○櫛渕委員 そろそろ時間になってまいりましたけれども、ここで、各国の状況について一言、排出量取引制度、我が国が検討するに当たって示しておきたいと思います。
 アメリカやオーストラリアで導入に向けた動きがやや低迷をしておりますけれども、EU、アメリカ州政府の幾つかは導入済みあるいは導入予定であります。また、最近、隣の東アジアでも大きな動きが急速に出てきておりまして、韓国は物すごい勢いで、どの国よりも早く環境立国を目指すとして導入の方向を打ち出しております。また、中国さえ、排出量取引市場をつくるということを、施行実施に向けて既に表明しているところであります。
 ぜひ我々も、国内外、大変厳しい情勢ではありますけれども、この排出量取引制度を含めて、しっかりとこうした海外の動向を見ながら検討を継続していくこと、このことを強くお願い申し上げたいと思います。我々が国際交渉をリードしていくためにも、国内対策にしっかりとした取り組みを行うことが国際競争力強化につながると確信をしております。
 また最後に、冒頭で私は、今こそ私たちは政権交代を実現した国民一人一人の思いに立ち返るべきであるというふうに申し上げました。国民の皆さんから、民主党政権になって変わったな、後世の人が歴史を振り返ったときに、このときから我が国が環境経済に大きくかじを切ったんだな、そういうふうに言ってもらえるよう、菅政権を支える大臣初め政務三役の先生方には、ぜひともしっかり取り組みをお願い申し上げまして、私の質問といたします。
 ありがとうございました。
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小沢鋭仁#26
○小沢委員長 次に、吉野正芳君。
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吉野正芳#27
○吉野委員 自民党の吉野正芳でございます。
 松本大臣、本当に御苦労さまでございました。私たち自民党でもCOP16についての検討会を開きまして、そこでのある人の意見なんですけれども、今度のCOP16の我が国にとっての成功は、大臣が一つもぶれなかった、そして一番の功労者は松本大臣であるというのが我が党のある方の発言でありましたので、御紹介をさせていただきたいと思います。本当に御苦労さまでございます。
 でも、これはただ来年に先送りした。京都議定書単純延長、第二約束期間を今回決めなかったということは、まさに勝負は来年、COP17だと私は思っています。
 それで、今まで大臣の説明にもあったように、二国間で日本の立場を丁寧に丁寧に説明をした、これがある程度御理解をいただいたということでありますけれども、ただ、会議に出席した多くの国々はまだ理解不足だと思うんですね。これから、会議の場だけで理解を深める活動ではなくて、来年一年間、日本国が、世界の気候、世界じゅうの気候が壊れています。本当に肌で感じているんです。これは私たち人間が温室効果ガスを出したからということで多くの理解を得ているところでありますので、我が国の立場を一年間かけて、やはり世界の方々に理解を深めていく活動が一番大事だと思うんですけれども、どんな形でやっていくのか、お伺いしたいと思います。
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松本龍#28
○松本国務大臣 大変重要な御指摘だというふうに思っております。
 先生は、COP10もそうですしCOP16も、GLOBEジャパンの副会長としていろいろなお力をいただきました。そういう意味では、COP10に関しましては、だれ一人欠けても成功はしていなかったというふうに私は申し上げましたけれども、本当に一人一人のお力が結集してCOP10は成功しましたし、COP16もそういう意味では一定程度日本の主張が通ったというふうに思っております。
 これからやはり一年間大事だぞという励ましのお言葉は肝に銘じたいと思いますし、我々は、本当に、新しい枠組みをつくるため、アメリカや中国をしっかり巻き込んでいきながら、新しいシステムをつくっていくつもりで、二国間も大事ですけれども、さまざまな取り組みをこれからしていかなければならない、このことは終わった瞬間に実は思いました。そのくらい、日本はこれからの一年間、大変重要な一年間だと先生おっしゃるとおり、私も思いますので、心して取り組んでまいりたいというふうに思っております。
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吉野正芳#29
○吉野委員 大臣の決意はわかりました。
 具体的に日本国政府として、大いに反対をしている、京都議定書単純延長をしろという国々に対して派遣をして、やはり御理解を求める活動をしていくべきだと思うんですけれども、そういうところまで踏み込んでやるのかやらないのか、大臣からちょっと発言いただきたいと思います。
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