環境委員会

2013-06-04 衆議院 全163発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成二十五年六月四日(火曜日)
    午前九時一分開議
 出席委員
   委員長 吉野 正芳君
   理事 泉原 保二君 理事 うえの賢一郎君
   理事 北川 知克君 理事 土屋 品子君
   理事 冨岡  勉君 理事 篠原  孝君
   理事 河野 正美君 理事 斉藤 鉄夫君
      赤枝 恒雄君    穴見 陽一君
      井野 俊郎君    井林 辰憲君
      井上 貴博君    石川 昭政君
      岩田 和親君    小倉 將信君
      川田  隆君    熊田 裕通君
      小林 史明君    齋藤  健君
      助田 重義君    藤原  崇君
      務台 俊介君    生方 幸夫君
      三日月大造君    吉田  泉君
      小沢 鋭仁君    阪口 直人君
      田沼 隆志君    江田 康幸君
      杉本かずみ君    中島 克仁君
      野間  健君
    …………………………………
   環境大臣         石原 伸晃君
   環境副大臣        田中 和徳君
   環境大臣政務官      齋藤  健君
   政府参考人
   (総務省大臣官房審議官) 黒田武一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           高島  泉君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           平山 佳伸君
   政府参考人
   (水産庁資源管理部長)  須藤 徳之君
   政府参考人
   (水産庁増殖推進部長)  香川 謙二君
   政府参考人
   (環境省大臣官房審議官) 星野 一昭君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  伊藤 哲夫君
   環境委員会専門員     仲川 勝裕君
    —————————————
委員の異動
六月四日
 辞任         補欠選任
  穴見 陽一君     務台 俊介君
  井林 辰憲君     川田  隆君
  大久保三代君     熊田 裕通君
  生方 幸夫君     三日月大造君
  小沢 鋭仁君     田沼 隆志君
同日
 辞任         補欠選任
  川田  隆君     井林 辰憲君
  熊田 裕通君     大久保三代君
  務台 俊介君     穴見 陽一君
  三日月大造君     生方 幸夫君
  田沼 隆志君     小沢 鋭仁君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六六号)(参議院送付)
 特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第六七号)(参議院送付)
     ————◇—————
この発言だけを見る →
吉野正芳#1
○吉野委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、参議院送付、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案及び特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律の一部を改正する法律案の両案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として総務省大臣官房審議官黒田武一郎君、厚生労働省大臣官房審議官高島泉君、厚生労働省大臣官房審議官平山佳伸君、水産庁資源管理部長須藤徳之君、水産庁増殖推進部長香川謙二君、環境省大臣官房審議官星野一昭君、環境省自然環境局長伊藤哲夫君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
吉野正芳#2
○吉野委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
この発言だけを見る →
吉野正芳#3
○吉野委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。北川知克君。
この発言だけを見る →
北川知克#4
○北川委員 おはようございます。自民党の北川知克でございます。
 六月に入りまして全国各地で環境関連の行事が行われておりますが、その中で、きょうは自然に関する二法案について、自民党を代表して質問させていただく機会をいただきました。皆さんに感謝をすると同時に、石原大臣初め政府の関係者の皆様方にもよろしくお願いを申し上げる次第であります。
 さて、今回の野生生物に関連する二法案でありますが、我が国における絶滅危惧種や生態系の保全が今後一層促進され、地球規模の生物多様性の保全に対しても日本として責任を果たしていく点についても、非常に重要な改正であると思っております。
 また、自然環境でありますが、人為的と言われている気候変動、温暖化、さまざまな課題が山積をしております。地球という生命体の上で生きる我々人間、またあらゆる動植物、こういうものに対して、それぞれが理解をしていくことが必要であると思っておりますし、そういう点においては、知恵といいますか意思も持つ我々人類、人の役割の重要性と同時に責任の重さも感じるところであります。
 ただ、だからといって、私は、過ぎたるは及ばざるがごとしという言葉がありますが、何でもかんでも人類といいますか人間が関与していっていいものかどうか、こういう点もあると思います。
 そういう中で、自然に対する、我々日本国民だけではなくて、人類が責任を果たす一つの大きなテーマがこの二つの法案であるという思いであります。そういう認識の中からも質問を進めていきたいと思っております。
 まず、これは参議院先議ということで、先般、参議院で審議をされました。その中で、水産庁と環境庁がこれまで合意をされてこられた、平成四年の絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律案に関する覚書というものがあります。参議院での審議でも、この覚書が指定の障害になっているのではないかという指摘もありまして、当時の環境庁であります環境省の方は、もうこの指定というものは取り除かれているという確認をされたと思うんです。
 水産庁にもきょうは来ていただいておりまして、あれは環境庁と水産庁との覚書でありますので、水産庁としての立場からもこの確認をしておきたいと思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →
香川謙二#5
○香川政府参考人 過去におきましては、法律の制定時に省庁間で覚書を交わす慣習がございましたが、私どもとしては、こうした覚書に法的拘束力はないものというふうに認識をいたしております。
 国内希少野生生物種の指定につきましては、十分な科学的情報に基づきまして、個々の種の状況に応じて関係省庁間で個別に協議され、判断されるものというふうに認識をしております。
 水産庁といたしましては、持続的に利用すべき漁業対象種につきましては、捕獲や販売が原則禁止される国内希少野生生物種に指定されることのないよう、しっかりと資源の保存管理に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
北川知克#6
○北川委員 ありがとうございます。
 一部の方々から、これがあるから水産関係といいますかそれに関しての指定がおくれているという指摘もありましたので、まずこの点を確認させていただいた次第であります。
 それでは続きまして、国内希少野生動植物種の指定についてであります。
 環境省として、二〇二〇年までに新たに三百種、国内希少野生動植物種に指定する意向と伺っております。このような目標が示されたことは大変いいことだと思っておりますが、三百種追加されたからといって、それで十分という話ではないと考えております。
 環境省のレッドリストには、最も絶滅のおそれの高い1A類に六百九十三種が選定されているわけであります。これらは全て国内希少野生動植物種に指定すべきではないかと思うんですが、この点についていかがでしょうか。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#7
○伊藤政府参考人 環境省が作成しておりますレッドリストは、全国を対象に、専門家が科学的情報をもとに、絶滅のおそれのある種とその絶滅のおそれのある度合いを大まかに把握し取りまとめたものであり、普及啓発や野生生物保全のための基礎資料として活用されております。
 一方、種の保存法に基づく国内希少野生動植物種は、レッドリスト掲載種のうち捕獲等の規制を講じなければ保全が図られないものについて、詳細な追加調査を行った上で指定しているものでございます。
 1A類につきましては、絶滅危惧種の中で最も絶滅の危険性が高いランクでございますので、当然、種の指定の検討対象としてまいりたいというふうに思っておりますが、レッドリストの見直しにより指定がえがあるといった変化もございますことから、一概に、現在の1A類だからといって全てを指定するということまでは言えないというふうに考えております。
 しかし、二〇二〇年以降も、科学的知見を踏まえながら、二〇三〇年までにさらに三百種を追加する、こういったことを目指して必要な指定を進めてまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
北川知克#8
○北川委員 ありがとうございます。今後、しっかりとした対応をお願いしておきたいと思います。
 続きまして、今回の改正法案では、国際希少野生動植物種の登録制度について、幾つかの改正が提案をされております。このうち、生きている個体から剥製に加工した場合など個体の性状が大きく変化した場合に、取引に当たって変更登録が必要になる制度としたことは、登録票と個体などが一対一対、対応の確保に向けた改善点であると理解をいたしております。
 しかしながら、登録票につきましては、生きた個体が死んでしまっても適切に返納されず、違法に輸入された別の個体に流用される可能性があるという問題があると思います。
 所有者に登録票の返納を義務づけるだけではなくて、生きている個体については、それぞれ種の寿命を勘案して登録票に期限を設けるべきではないかと考えておりますが、この点について、環境省はどのようにお考えでありましょうか。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#9
○伊藤政府参考人 登録票に期限を設けることにつきましては、ワシントン条約の趣旨に照らして、生きた個体とそれ以外とで差異を設けることが妥当なのかどうかなど、十分な検討が必要と認識しておりますが、御指摘の登録票の流用を防止するといったことも極めて重要なことであると認識しております。
 したがいまして、御提案の手法が可能かを初めとして、適切な登録制度をしっかり今後も検討してまいりたいというふうに考えております。
この発言だけを見る →
北川知克#10
○北川委員 ぜひお願いをしたいと思います。
 本来であれば、登録票の不適切な利用に対しては、個体を個別に識別する措置をとることが最も有効と考えております。
 例えば、動物の保護の中でもマイクロチップの話がよく出てまいります。マイクロチップを使用できる種については、その装着を義務づけて、個体識別を徹底すべきではないかと考えておるのでありますが、環境省の見解をお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#11
○伊藤政府参考人 マイクロチップの装着を義務づけることにつきましても、生きている個体とそれ以外とで差異を設けることが妥当か、また、生きている個体でも、技術的に装着が困難な種と差異を設けられるかといった点などについて十分な検討が必要であるとは考えておりますが、流通管理に当たって個体識別が非常に有効な手段であるということは、我々も十分認識しております。
 したがいまして、御指摘の趣旨も踏まえまして、マイクロチップ等の個体識別措置についてはしっかりと検討してまいりたい、こういうふうに考えております。
この発言だけを見る →
北川知克#12
○北川委員 そのマイクロチップについてでありますが、具体的に実際に使われているところというので、海外から輸入されているアジアアロワナの多くにはマイクロチップが装着されていると聞き及んでおります。
 アロワナの生産国というのはちょっと表現に語弊があるかもわかりませんが、アロワナを有しておられて、それを輸出される、こういう国々においてどのような事情でマイクロチップの装着が実施されているのか、その理由をお伺いしたい。
 同時に、そのような既存のものを国内で流通管理に今後活用することは考えられるのかどうか、この点について、環境省の御意向をお願いします。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#13
○伊藤政府参考人 ワシントン条約事務局では、アロワナにつきまして、個体を商業的に生産している施設からの出荷に当たりましてマイクロチップを装着することを奨励している、こういうことでございます。このため、輸出国では生産事業者にマイクロチップの装着を指導している、こういうふうに聞いております。
 ただし、現状では、輸出国政府からの輸出に当たって、つけてはいるんですけれども、個体ごとの番号管理は行われていないということで、我が国への情報提供もなされていない、この個体はどういうふうなものが入っているかといったことの情報提供も今はなされていないということでございます。
 このため、輸出国の状況、輸出国内でどのような管理をしているのかということも含めまして、よく情報を収集し、さらに、輸出国政府ともよく意見交換をしながら、国内の流通管理にこのような既存の取り組みをどのように活用できるのか、こういったことについて検討してまいりたいというふうに考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
北川知克#14
○北川委員 今の答えでうかがい知るのは、現状として、登録票の期限制、またマイクロチップの導入をすぐに行える状況ではないということだと思いますが、制度として導入する際には、やはり実際に管理運用が可能でなくてはならないと思いますし、それが大前提であろうと思います。
 その中で、三年後の見直し規定も盛り込まれているわけでありますから、今後しっかり検討を進めていただきたいと思います。海外からこのようにマイクロチップが、当該国の事情もあるんでしょうけれども、その点もきちっと精査をして、今後、この導入に当たってしっかりと検討をしていっていただきたいなという思いでありますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは次に、もう一方の法案であります。
 種の保存法と同時に外来生物種の問題がありますが、希少野生動植物の交雑個体が問題になっております。種の保存法では規制の対象となっていないところでありますが、規制対象の個体であるのに、交雑個体であると偽って法規制から逃れようとする事案もあると聞いております。
 このような問題にどのように対応し、また今後対応していこうと考えているのか。今回、法改正の中で随分罰則、罰金等も引き上げられているわけでありますが、この点について、環境省の御意向というか意見をお伺いできればと思います。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#15
○伊藤政府参考人 先般、種の保存法の規制対象でありますシャムワニの剥製、これが違法に譲り渡しをされたということで検挙された事例がございます。
 この事例におきまして、裁判におきまして被告側が、その個体はシャムワニそのものではなく交雑個体である、交雑個体はワシントン条約でも規制の対象となっていない、さらに、種の保存法の対象にも当然なっていないということで、無罪だ、こういうふうな主張で争われた裁判がございました。
 この裁判では、環境省から捜査当局に対しまして、判別のマニュアルあるいは専門家に関する情報提供を行い、いろいろな協力をしてまいりました。
 そういったこともあってだと思いますけれども、一審におきましては、去る四月十八日に東京地裁において有罪判決が言い渡されたということで、法規制から逃れようとすることは、一応この事案については一審においては阻止しているという状況でございます。
 なお、本件は控訴中であると聞いておりますが、我々としても、必要があれば、さらなる情報提供等を関係機関に行ってまいりたい、こういうふうに考えております。
 また、今後も、環境省としましては、虚偽による法規制逃れが行われないように、識別マニュアルの充実でありますとか、あるいは主要な輸出国の担当当局との連携体制の構築、問い合わせてすぐ答えが返ってくるような、そういった体制もぜひ構築していきたいというふうに考えておりますし、基本的には専門家の先生方に聞くということが最も的確な判断ができるということでございますので、各種学会との連携体制の強化ということを図ってまいりたい。さらには、捜査当局とも積極的に協力をしてまいりたい。こういうふうに考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
北川知克#16
○北川委員 ありがとうございます。
 前回でしたか、この委員会でも指摘があったと思いますが、たしか篠原委員からの質疑の中で、我が国の法体系が性善説の上に成り立ってきている中で、社会も随分変化をしてまいりまして、それぞれの価値観のもとで、性善説の法体系で対応するのではもう難しくなってきているので、性悪説に立っての対応が必要ではないかというような意見もありました。
 そういう中で、環境省としても、大変でしょうけれども、こういう点についてしっかり対応をしていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。
 それでは、この二法案、今回改正でありますが、いずれにいたしましても、改正をしていくに当たって、先ほど来からマイクロチップの話もありました、予算や人員等も必要になってくるわけでありまして、こういう点について、今後、大幅な指定種の増加や三年後の見直しに向けた検討など、法改正後も課題が多く残っていると考えておるわけであります。外来生物法に関しましても、今般、輸入品に対して特定外来生物の検査等の制度を創設されるわけでありますが、実際に水際で防ぐ体制面、また、これまでの予算では非常に心もとないような感じを受けるわけであります。
 今後、絶滅危惧種や生態系の保全に日本として責任を果たしていかなければならないわけでありまして、生物多様性の分野のより一層の進展を図るためには、野生生物に関連する体制と予算の充実が不可欠であると考えるわけであります。
 参議院での議論も含めて、両法案の質疑に対し、環境省から今後の取り組み等答弁をいただいたわけでありますが、これらも踏まえまして、改めて大臣に、両法律に関する取り組みに対する決意、また、今後の予算、そして人員等についての決意をお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →
石原伸晃#17
○石原国務大臣 ただいま北川委員と政府参考人のやりとりを聞かせていただきまして、まさに委員御指摘のとおり、生物の多様性を守るということは、地球の長い歴史の中で時間をかけて育まれてきた動植物、かけがえのない命のつながりをこれからも次の世代にしっかりと維持していこうということが非常に、私もなるほどなと理解をさせていただいたところでございます。また、これによって、私たちが暮らす、食料とか水とか安定した気候というものをもたらす、実はこの種の保存というものが基盤にあるんじゃないかと認識をしているところでございます。
 そしてまた、委員の御指摘のとおり、種の保存法に基づく種の指定の推進の件も含めて、これから両法律案の改正に伴い取り組むべき課題というのは次から次へと出てきます。マイクロチップのお話をされておりましたけれども、予算面あるいは人員面で、効率的で効果的な法の執行に資する体制をしっかりとつくっていかなければならない、こんなことを強く思わせていただいたところでございます。
この発言だけを見る →
北川知克#18
○北川委員 ありがとうございました。
 いずれにしても、石原大臣、先頭に立って、政府の皆さん方も協力をしていただきたいと思います。
 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
この発言だけを見る →
吉野正芳#19
○吉野委員長 次に、斉藤鉄夫君。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#20
○斉藤(鉄)委員 公明党の斉藤鉄夫です。
 早速質問に入らせていただきます。
 まず、種の保存法について質問をさせていただきます。
 生物多様性の確保は、私たち人間にとっても我々の存在の基盤であるということ、この認識はかなり広がってきたと思います。特に、生物多様性に関する国際会議であったCOP10名古屋大会もございまして、この日本において、生物多様性がいかに大事か、また、それを守る日本の里山がいかに世界の中で貴重なものであるかという認識もできてきたところでございます。
 そういう意味では、非常に大事さはわかってきたんですが、かといって、その議論が情緒的、感情的になってはいけない、このようにも思っております。
 いわゆる生態系の中に人間が人間の知識と判断で手を加えていくということもあり得るわけですから、ここは科学的な見地から、科学的な知見に基づいて行っていかなきゃいけないということで、科学的知見の充実を図るということ、これが今回の法改正の最も大きな点ではないかと私は思っておりますが、ということが改めて基本理念として定められたことは大変重要なことではないか、このように考えております。
 この科学的知見が今回加わったこと、そして、科学的知見に向けて環境省としてこれからどのように取り組んでいくかということについて、まずお伺いをしたいと思います。
この発言だけを見る →
田中和徳#21
○田中副大臣 御指摘のとおり、絶滅危惧種の保存に当たっては、その種に関する科学的知見の充実が重要だと認識しております。公明党の方からも御指摘をいただいておりまして、そのとおりだと思っておるところでございます。
 今後、絶滅危惧種に関する科学的知見を充実させるとともに、情報を効果的に収集するため、情報や知見を有する現場の皆さんからの国内希少野生動植物種の指定対象とする種に関する提案を定期的に受け付けるなどの仕組みを検討してまいりたいと思っております。
 また、得られた知見は、保護増殖の取り組み強化のため関係者に情報共有を行うほか、絶滅危惧種への捕獲の圧力を高めることがないよう配慮しながら、種指定の検討に生かしてまいりたい、このように思っておるところでございます。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#22
○斉藤(鉄)委員 科学的知見ということで、政府における科学の総合司令塔は総合科学技術会議、総合科学技術会議が科学技術基本計画を五年ごとに定めている。その方針に基づいて、科学技術研究費等が配分されているわけです。
 この科学技術基本計画によりますと、これは当然のことですが、社会的課題に対応するということで、基本的に、やはり今日本経済が直面している大きな問題に対して科学技術がどう貢献するかという観点が非常に強いということで、こういう絶滅危惧種とか種の保存という非常に基礎理学的な項目について、しっかりお金もつけてやっていこうという文言はなかなか見えないような気がいたします。
 そういう意味では、環境省が総合科学技術会議に対してもしっかり発言をして、こういう研究がいかに大切であるかということを訴えていく、これは立法府である我々の仕事としてもそうですけれども、ぜひお願いをしたいと思います。
 副大臣、連携体制というお言葉がございましたが、連携という意味では、そういう研究をする大学等との連携も大切ですが、絶滅危惧種ですから、ある一部の地域に存在しているということで、その地域の地方自治体との連携も非常に大切だと思います。その認識を十分地方自治体と共有しなければ効果的な対策は打てないということでございまして、地方自治体との連携、これも環境省でイニシアチブをとってほしいと思うわけですが、この点についてお伺いします。
この発言だけを見る →
齋藤健#23
○齋藤大臣政務官 御指摘のとおり、都道府県でも、それぞれ地域でレッドリストを作成するなど、絶滅危惧種を含む野生生物の保全に努められているところであります。
 今までもこういった担当者レベルの連絡会はやっていたんですけれども、今後は、絶滅危惧種について情報交換を行う担当者レベルの連絡会を定期的に開催するようにいたしまして、絶滅危惧種の保護増殖に関する技術の共有をスムーズに行えるよう、一層連携を深めていきたいと思っております。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#24
○斉藤(鉄)委員 熱心な自治体もございまして、三十一の自治体では個別の条例をつくって、環境省と連携しながら進めているというところもあります。そうでない自治体も実はあるということで、その点は今大臣政務官がお答えになった方向でしっかり頑張っていただきたい、このように思います。
 それから、今回の改正法案では、希少野生動植物種のインターネット上などでの広告ということも規制の対象になりました。
 これまでは、陳列ということへの規制があって、インターネット上でも、写真等を載せればそれは陳列ということとみなして規制の対象になり得るということでしたけれども、そういう写真のない文字だけの広告等は、ある意味で規制の対象になっていなかったわけでございます。
 今回、この対象を広げる、広告に対しても規制の網をかけていくということは非常に重要なことだと思います。
 希少動植物が売り買いの対象になって、インターネット上でやりとりされているというのも現実としてございます。そこをどう実効あらしめる形で規制していくのか。法律で定めるだけでは、なかなか世の中変わりません。それを実効あらしめる具体策があって初めて効果を及ぼしてくるわけですけれども、どのような形で広告規制を実行されようとしているのか、お伺いします。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#25
○伊藤政府参考人 御指摘のとおり、法制定から約二十年がたち、法制定当時想定していなかったインターネット上での販売が行われるようになりました。また、雑誌や看板などさまざまな媒体を通じた販売も行われる、こういった状況にございます。このため、御指摘のように、今回、陳列に加えて広告についても規制をしようとしたわけでございます。
 この改正法の運用につきましては、まずは、取引を行おうとする者の正しい理解を得る、こういったことが重要であるというふうに考えております。したがいまして、新しい規制につきまして、環境省ホームページや業界誌等さまざまなツールを活用して周知徹底に努めたい、こういうふうに考えております。
 また、インターネット上の販売状況につきましては、環境省におきましても定期的に監視をしたいというふうに考えております。その上で、警察とも十分連携しながら厳正に対処してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#26
○斉藤(鉄)委員 そこは実効あるように、どうかよろしくお願いをします。
 次に、外来生物法について質問をいたします。
 外来生物法は平成十七年に施行されました。当時は大変大きな話題になりまして、ブラックバスを指定するかどうかということが大きな社会的な論議にもなったところでございます。今回、外来生物種と交雑して生じた生物についても規制の対象とするということでございますが、まず、外来生物法、本来の法律について、ひとつ質問をさせていただきたいと思います。
 外来生物種の侵入を防止するということは、現実には水際対策ということになると思います。これだけたくさんの物資が輸入されている、動植物についても輸入をされているということですので、水際対策ということが極めて重要だと思いますが、環境省としては、この水際対策、今後どのように対処していく方針か、お伺いいたします。
この発言だけを見る →
田中和徳#27
○田中副大臣 水際対策でございますけれども、輸入時の検査で、切り花などにアルゼンチンアリ等の、生態系等への被害を及ぼすものとして指定されている特定外来生物が付着、混入していることが確認されることがありました。このような場合に、これまでは環境省が行政指導により輸入者に消毒等を行わせてまいりましたけれども、法的根拠がないため強制力がなく、また消毒方法等が不十分な場合がありました。
 今回の改正案において、輸入品に特定外来生物の付着または混入が発見された場合には、輸入者に消毒または廃棄等の措置を命じることができる規定を設けたほか、消毒方法についても基準を定めてまいりたいと思っております。これにより、特定外来生物の侵入防止に係る水際対策の強化を図りたいと思います。
 近年の特定外来生物の付着、混入事例でありますけれども、平成二十二年に十二件、二十三年に九件、平成二十四年は十五件というふうになっておるところでございます。
 しっかりと対応してまいりたいと思います。
この発言だけを見る →
斉藤鉄夫#28
○斉藤(鉄)委員 水際対策で外来生物を防ぐということで、検査体制をこれからしっかりやっていく、また罰則等についても厳しくするということでございましたが、実際の検査というのは、物すごい量、例えば材木等は大きな船いっぱいに入ってくるわけで、現実に一つ一つの木を見て、アリが付着しているかどうかというのはなかなか見つけにくいと思うんです。
 どんなイメージで検査しているんでしょうか。ちょっと教えていただければと思います。
この発言だけを見る →
伊藤哲夫#29
○伊藤政府参考人 輸入品につきましては、植物防疫所において、植物に有害な病害虫の侵入、蔓延を防止する観点からいろいろな検査を行っている、また、税関におきましては、輸入が禁止されている物品等の密輸防止の観点から必要な検査が実施されているということでございます。
 我が国の輸入申告件数は約二千万件ございまして、植物、動物検疫の対象となるのは全体の二%の約四十七万件である、こういうふうに聞いております。
 税関などでは、いろいろ調べた上で、これは危ないというものを集中的に調べる、こういうふうなことをやっておりますので、植物防疫所においても、必要な効果的な対応を行っていただいているものというふうに考えている次第でございます。
この発言だけを見る →
← 戻る