財務金融委員会
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会
会議録情報#0
平成二十八年四月二十日(水曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 宮下 一郎君
理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
理事 古川 元久君 理事 伊藤 渉君
あかま二郎君 井上 貴博君
井林 辰憲君 越智 隆雄君
大岡 敏孝君 大野敬太郎君
勝俣 孝明君 國場幸之助君
助田 重義君 鈴木 隼人君
田野瀬太道君 竹本 直一君
中山 展宏君 長坂 康正君
根本 幸典君 野中 厚君
福田 達夫君 務台 俊介君
宗清 皇一君 山田 賢司君
今井 雅人君 落合 貴之君
玄葉光一郎君 鈴木 克昌君
前原 誠司君 宮崎 岳志君
鷲尾英一郎君 上田 勇君
斉藤 鉄夫君 宮本 岳志君
宮本 徹君 丸山 穂高君
小泉 龍司君
…………………………………
財務副大臣 坂井 学君
財務大臣政務官 大岡 敏孝君
政府参考人
(金融庁監督局長) 遠藤 俊英君
政府参考人
(財務省国際局長) 門間 大吉君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行理事) 雨宮 正佳君
参考人
(日本銀行理事) 櫛田 誠希君
参考人
(日本銀行理事) 武田 知久君
財務金融委員会専門員 駒田 秀樹君
—————————————
委員の異動
四月二十日
辞任 補欠選任
井上 貴博君 あかま二郎君
山田 賢司君 長坂 康正君
落合 貴之君 今井 雅人君
同日
辞任 補欠選任
あかま二郎君 井上 貴博君
長坂 康正君 山田 賢司君
今井 雅人君 落合 貴之君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件(通貨及び金融の調節に関する報告書)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 宮下 一郎君
理事 うえの賢一郎君 理事 神田 憲次君
理事 藤井比早之君 理事 古川 禎久君
理事 松本 洋平君 理事 木内 孝胤君
理事 古川 元久君 理事 伊藤 渉君
あかま二郎君 井上 貴博君
井林 辰憲君 越智 隆雄君
大岡 敏孝君 大野敬太郎君
勝俣 孝明君 國場幸之助君
助田 重義君 鈴木 隼人君
田野瀬太道君 竹本 直一君
中山 展宏君 長坂 康正君
根本 幸典君 野中 厚君
福田 達夫君 務台 俊介君
宗清 皇一君 山田 賢司君
今井 雅人君 落合 貴之君
玄葉光一郎君 鈴木 克昌君
前原 誠司君 宮崎 岳志君
鷲尾英一郎君 上田 勇君
斉藤 鉄夫君 宮本 岳志君
宮本 徹君 丸山 穂高君
小泉 龍司君
…………………………………
財務副大臣 坂井 学君
財務大臣政務官 大岡 敏孝君
政府参考人
(金融庁監督局長) 遠藤 俊英君
政府参考人
(財務省国際局長) 門間 大吉君
参考人
(日本銀行総裁) 黒田 東彦君
参考人
(日本銀行理事) 雨宮 正佳君
参考人
(日本銀行理事) 櫛田 誠希君
参考人
(日本銀行理事) 武田 知久君
財務金融委員会専門員 駒田 秀樹君
—————————————
委員の異動
四月二十日
辞任 補欠選任
井上 貴博君 あかま二郎君
山田 賢司君 長坂 康正君
落合 貴之君 今井 雅人君
同日
辞任 補欠選任
あかま二郎君 井上 貴博君
長坂 康正君 山田 賢司君
今井 雅人君 落合 貴之君
—————————————
本日の会議に付した案件
政府参考人出頭要求に関する件
参考人出頭要求に関する件
金融に関する件(通貨及び金融の調節に関する報告書)
————◇—————
宮
宮下一郎#1
○宮下委員長 これより会議を開きます。
金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、理事雨宮正佳君、理事櫛田誠希君、理事武田知久君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁監督局長遠藤俊英君、財務省国際局長門間大吉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →金融に関する件について調査を進めます。
この際、お諮りいたします。
本件調査のため、本日、参考人として日本銀行総裁黒田東彦君、理事雨宮正佳君、理事櫛田誠希君、理事武田知久君の出席を求め、意見を聴取することとし、また、政府参考人として金融庁監督局長遠藤俊英君、財務省国際局長門間大吉君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
宮
宮
宮下一郎#3
○宮下委員長 去る平成二十七年六月十二日及び十二月十一日、日本銀行法第五十四条第一項の規定に基づき、それぞれ国会に提出されました通貨及び金融の調節に関する報告書につきまして、概要の説明を求めます。日本銀行総裁黒田東彦君。
この発言だけを見る →黒
黒田東彦#4
○黒田参考人 日本銀行は、毎年六月と十二月に、通貨及び金融の調節に関する報告書を国会に提出しております。本日、我が国経済の動向と日本銀行の金融政策運営について詳しく御説明申し上げる機会をいただき、厚く御礼申し上げます。
最初に、我が国の経済金融情勢について御説明申し上げます。
我が国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出、生産面に鈍さが見られるものの、企業部門、家計部門ともに所得から支出への前向きの循環メカニズムが作用するもとで、基調としては緩やかな回復を続けています。先行きについては、当面、輸出、生産面に鈍さが残ると見られますが、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、新興国経済が減速した状態から脱していくことなどを背景に、緩やかに増加すると見られます。このため、我が国経済は、基調として緩やかに拡大していくと考えられます。
物価面を見ると、生鮮食品を除く消費者物価の前年比はゼロ%程度となっています。もっとも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、二十九カ月連続でプラスを続け、最近では一%を上回る水準で推移するなど、物価の基調は着実に改善しています。先行き、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面ゼロ%程度で推移すると見られますが、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の上昇を背景に物価の基調は着実に高まり、物価安定の目標である二%に向けて上昇率を高めていくと考えています。原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提に立てば、二%程度に達する時期は二〇一七年度前半ころになると予想しています。
このように、メーンシナリオとしては、我が国経済は基調として緩やかに拡大し、消費者物価の前年比は二%に向けて上昇率を高めていくと考えています。もっとも、本年入り後は、原油価格が一段と下落したことに加え、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場は世界的に不安定な動きとなっており、企業コンフィデンスの改善や人々のデフレマインドの転換が遅延し、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大していました。
日本銀行は、こうしたリスクの顕在化を未然に防ぎ、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するため、一月の金融政策決定会合においてマイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入しました。マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、日本銀行当座預金金利をマイナス化することでイールドカーブの起点を引き下げ、大規模な長期国債買い入れを継続することとあわせて、金利全般により強い下押し圧力を加えていくことを主たる波及経路としています。国債のイールドカーブは、マイナス金利つき量的・質的金融緩和の導入以降、大幅に低下しており、これを受けて貸し出しの基準となる金利や住宅ローン金利も低下するなど、金利面では政策効果は既にあらわれています。今後、その効果は、実体経済や物価面にも着実に波及していくものと考えています。
日本銀行は、二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点までマイナス金利つき量的・質的金融緩和を継続します。今後とも、経済、物価のリスク要因を点検し、物価安定の目標の実現のために必要な場合には、量、質、金利の三つの次元で、ちゅうちょなく、追加的な金融緩和措置を講じます。
国際金融市場では、新興国や資源国の経済の先行きに関する不透明感などから、投資家のリスク回避的な姿勢が強まっており、不安定な動きが続いています。日本銀行は、こうした市場の動向や、それが我が国の経済、物価に与える影響について十分注視していきます。
ありがとうございました。
この発言だけを見る →最初に、我が国の経済金融情勢について御説明申し上げます。
我が国の景気は、新興国経済の減速の影響などから輸出、生産面に鈍さが見られるものの、企業部門、家計部門ともに所得から支出への前向きの循環メカニズムが作用するもとで、基調としては緩やかな回復を続けています。先行きについては、当面、輸出、生産面に鈍さが残ると見られますが、国内需要が増加基調をたどるとともに、輸出も、新興国経済が減速した状態から脱していくことなどを背景に、緩やかに増加すると見られます。このため、我が国経済は、基調として緩やかに拡大していくと考えられます。
物価面を見ると、生鮮食品を除く消費者物価の前年比はゼロ%程度となっています。もっとも、生鮮食品、エネルギーを除く消費者物価の前年比は、二十九カ月連続でプラスを続け、最近では一%を上回る水準で推移するなど、物価の基調は着実に改善しています。先行き、生鮮食品を除く消費者物価の前年比は、エネルギー価格下落の影響から、当面ゼロ%程度で推移すると見られますが、需給ギャップの改善や中長期的な予想物価上昇率の上昇を背景に物価の基調は着実に高まり、物価安定の目標である二%に向けて上昇率を高めていくと考えています。原油価格が現状程度の水準から緩やかに上昇していくとの前提に立てば、二%程度に達する時期は二〇一七年度前半ころになると予想しています。
このように、メーンシナリオとしては、我が国経済は基調として緩やかに拡大し、消費者物価の前年比は二%に向けて上昇率を高めていくと考えています。もっとも、本年入り後は、原油価格が一段と下落したことに加え、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行き不透明感などから、金融市場は世界的に不安定な動きとなっており、企業コンフィデンスの改善や人々のデフレマインドの転換が遅延し、物価の基調に悪影響が及ぶリスクが増大していました。
日本銀行は、こうしたリスクの顕在化を未然に防ぎ、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するため、一月の金融政策決定会合においてマイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入しました。マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、日本銀行当座預金金利をマイナス化することでイールドカーブの起点を引き下げ、大規模な長期国債買い入れを継続することとあわせて、金利全般により強い下押し圧力を加えていくことを主たる波及経路としています。国債のイールドカーブは、マイナス金利つき量的・質的金融緩和の導入以降、大幅に低下しており、これを受けて貸し出しの基準となる金利や住宅ローン金利も低下するなど、金利面では政策効果は既にあらわれています。今後、その効果は、実体経済や物価面にも着実に波及していくものと考えています。
日本銀行は、二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点までマイナス金利つき量的・質的金融緩和を継続します。今後とも、経済、物価のリスク要因を点検し、物価安定の目標の実現のために必要な場合には、量、質、金利の三つの次元で、ちゅうちょなく、追加的な金融緩和措置を講じます。
国際金融市場では、新興国や資源国の経済の先行きに関する不透明感などから、投資家のリスク回避的な姿勢が強まっており、不安定な動きが続いています。日本銀行は、こうした市場の動向や、それが我が国の経済、物価に与える影響について十分注視していきます。
ありがとうございました。
宮
宮
大
大野敬太郎#7
○大野委員 おはようございます。自民党、大野敬太郎でございます。
きょうは、質問の機会をいただきましたことを感謝申し上げたいと思います。
そしてまずは、熊本、大分を中心に発生した震災によりましてお亡くなりになりました方々には心からお悔やみ申し上げたいと思いますし、また、被災されました皆様には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
きょう、ニュースを聞いておりましたら、現地のコンビニの九十何%がもう正常に起動するようになったということで、これは、過去の経験を生かしてサプライチェーン等々が最適化をしたんだということでございました。
過去の経験というのも本当に重要だなと思うんですけれども、金融の政策においてはその過去の経験がなかなかない。最新の非伝統的な金融政策をどんどん生かしていくということでございまして、本当に大変な作業であると思いますけれども、引き続き御努力を賜ればと思います。
まず初めに、今、日銀が世界経済についてどのような認識をお持ちなのか。先ほどもちょっと触れられましたけれども、例えば、先般行われましたG20でも世界経済の減速というのが指摘をされておりましたし、また、IMFでも下方修正というのが行われております。
この話というのは、もっとも、そういった世界のマクロ的な指標上の話もさることながら、もっとより俯瞰的な、例えば人口動態、あるいはTPPやらTTIPやらといった市場のマップの変化とか、あるいは、資源のマップの変化、需給のマップの変化というのもあるんだと思います。そういった背景というのもしっかりと見ていかなくちゃいけないんだろうな、そんなことを思っています。
いずれにせよ世界経済は、短期的にいえば、ことしに入ってかなりフラクチュエートするようになる。このボラティリティーが非常に高くなっているということは、背景としてはやはり、原油等の資源国の情勢とか、あるいは、中国等の新興国の経済の情勢ということが大きくその背景にあるんだと思います。
いずれにせよ、そういった世界の経済をどのように見ているのかというのを、本日は雨宮理事にお越しいただいておりますので、まずはお答え賜ればと思います。よろしくお願いします。
この発言だけを見る →きょうは、質問の機会をいただきましたことを感謝申し上げたいと思います。
そしてまずは、熊本、大分を中心に発生した震災によりましてお亡くなりになりました方々には心からお悔やみ申し上げたいと思いますし、また、被災されました皆様には心からお見舞いを申し上げたいと思います。
きょう、ニュースを聞いておりましたら、現地のコンビニの九十何%がもう正常に起動するようになったということで、これは、過去の経験を生かしてサプライチェーン等々が最適化をしたんだということでございました。
過去の経験というのも本当に重要だなと思うんですけれども、金融の政策においてはその過去の経験がなかなかない。最新の非伝統的な金融政策をどんどん生かしていくということでございまして、本当に大変な作業であると思いますけれども、引き続き御努力を賜ればと思います。
まず初めに、今、日銀が世界経済についてどのような認識をお持ちなのか。先ほどもちょっと触れられましたけれども、例えば、先般行われましたG20でも世界経済の減速というのが指摘をされておりましたし、また、IMFでも下方修正というのが行われております。
この話というのは、もっとも、そういった世界のマクロ的な指標上の話もさることながら、もっとより俯瞰的な、例えば人口動態、あるいはTPPやらTTIPやらといった市場のマップの変化とか、あるいは、資源のマップの変化、需給のマップの変化というのもあるんだと思います。そういった背景というのもしっかりと見ていかなくちゃいけないんだろうな、そんなことを思っています。
いずれにせよ世界経済は、短期的にいえば、ことしに入ってかなりフラクチュエートするようになる。このボラティリティーが非常に高くなっているということは、背景としてはやはり、原油等の資源国の情勢とか、あるいは、中国等の新興国の経済の情勢ということが大きくその背景にあるんだと思います。
いずれにせよ、そういった世界の経済をどのように見ているのかというのを、本日は雨宮理事にお越しいただいておりますので、まずはお答え賜ればと思います。よろしくお願いします。
雨
雨宮正佳#8
○雨宮参考人 お答え申し上げます。
今委員からも御指摘ございましたとおり、先般公表されましたIMFの世界経済見通しでは、先進国、新興国とも、見通しが幾分下方修正されました。これは、年初以降、これも委員から御指摘ございましたが、国際金融資本市場が不安定な動きとなりまして、株価あるいは原油価格等の資源価格が一時大幅に下落するというもとで、資源国を中心に景気が下振れいたしましたこと、それから、世界的に貿易の弱さが見られるというようなことが織り込まれたためというふうに理解してございます。
日本銀行といたしましても、世界経済の現状につきましては、緩やかな成長は続いておりますけれども、資源国、新興国を中心に幾分減速しているというふうに判断してございます。
先行きについてでございますけれども、先進国は、アメリカを中心に堅調な成長を続けると見ております。問題の、御質問の新興国、資源国でございますけれども、当面はやはり減速した状態が続くと見られますが、その後につきましては、この先進国の成長の好影響が徐々に波及することなどから、徐々に減速した状態を脱していくと見ております。
こうしたもとで、先行き、世界経済は緩やかに成長率を高めていくというふうに考えておりますし、先ほど御指摘のございましたIMFの最新の見通しでもそうした予測になっているというふうに理解してございます。
この発言だけを見る →今委員からも御指摘ございましたとおり、先般公表されましたIMFの世界経済見通しでは、先進国、新興国とも、見通しが幾分下方修正されました。これは、年初以降、これも委員から御指摘ございましたが、国際金融資本市場が不安定な動きとなりまして、株価あるいは原油価格等の資源価格が一時大幅に下落するというもとで、資源国を中心に景気が下振れいたしましたこと、それから、世界的に貿易の弱さが見られるというようなことが織り込まれたためというふうに理解してございます。
日本銀行といたしましても、世界経済の現状につきましては、緩やかな成長は続いておりますけれども、資源国、新興国を中心に幾分減速しているというふうに判断してございます。
先行きについてでございますけれども、先進国は、アメリカを中心に堅調な成長を続けると見ております。問題の、御質問の新興国、資源国でございますけれども、当面はやはり減速した状態が続くと見られますが、その後につきましては、この先進国の成長の好影響が徐々に波及することなどから、徐々に減速した状態を脱していくと見ております。
こうしたもとで、先行き、世界経済は緩やかに成長率を高めていくというふうに考えておりますし、先ほど御指摘のございましたIMFの最新の見通しでもそうした予測になっているというふうに理解してございます。
大
大野敬太郎#9
○大野委員 ありがとうございます。
おっしゃるとおり、ことしに入って非常にフラクチュエートしているということでありましたが、徐々には回復をしていくだろう、こういう見通しであると思います。
先ほどちょっと触れました構造的な問題、より俯瞰的な問題、つまり、中国もそのうち人口というものは減っていく可能性もある、あるいは、資源という意味でもそういった変化もある、あるいはTPPの問題、そういった観点で何かおっしゃられることというのはございますでしょうか。
この発言だけを見る →おっしゃるとおり、ことしに入って非常にフラクチュエートしているということでありましたが、徐々には回復をしていくだろう、こういう見通しであると思います。
先ほどちょっと触れました構造的な問題、より俯瞰的な問題、つまり、中国もそのうち人口というものは減っていく可能性もある、あるいは、資源という意味でもそういった変化もある、あるいはTPPの問題、そういった観点で何かおっしゃられることというのはございますでしょうか。
雨
雨宮正佳#10
○雨宮参考人 御指摘のとおり、今、世界経済は、先進国、新興国を通じて非常に大きなチャレンジに面しているわけでございます。
先進国全般でいいますと、二〇〇〇年代半ばの大きなバブル発生後の調整というのがまだ続いている面がございますし、大きな貿易構造の変化ということもございます。
また、新興国についていいますと、この間、積み上がった大きな過剰設備の調整ということがございますし、そうした新興国の景気低迷、後退を背景に世界的に原油価格等の資源価格が後退する、それがさまざま影響を与えているということでございます。
そうした影響も踏まえまして長期的にはさまざま議論が行われているわけではございますけれども、まずはアメリカを中心にゆっくりと着実な回復が続いているということでございますので、短期的には、こうした影響が次第に波及していくということで、緩やかな回復を見通しているということでございます。
この発言だけを見る →先進国全般でいいますと、二〇〇〇年代半ばの大きなバブル発生後の調整というのがまだ続いている面がございますし、大きな貿易構造の変化ということもございます。
また、新興国についていいますと、この間、積み上がった大きな過剰設備の調整ということがございますし、そうした新興国の景気低迷、後退を背景に世界的に原油価格等の資源価格が後退する、それがさまざま影響を与えているということでございます。
そうした影響も踏まえまして長期的にはさまざま議論が行われているわけではございますけれども、まずはアメリカを中心にゆっくりと着実な回復が続いているということでございますので、短期的には、こうした影響が次第に波及していくということで、緩やかな回復を見通しているということでございます。
大
大野敬太郎#11
○大野委員 ありがとうございました。
いずれにせよ、ことしの冒頭からはかなりボラティリティーが高くなっている、不透明感も増しているということで、この問題がやはり国内の経済に非常にネガティブなインパクトを与えているのは確かなことであろうと思います。
国内に目を転じますと、アベノミクスは四年目に入ったわけでありますけれども、実体経済、先ほど黒田総裁がお触れになられましたけれども、いろいろなマクロの指標から見ると、例えば、雇用統計とかあるいは倒産件数とかいったようなものはまあまあいい状況にあるんだとも思いますし、また、業況感の短観を見ましたら、まあまあ高い水準ながら、これはちょっと弱含みも最近しておりますけれども、比較的高い水準を維持しているということであります。
心配なのが需要サイドの話であると思うんですけれども、その需要サイドは何かといったら、やはり物価が上がっていかない。物価は何でかといったら、期待インフレ率がしっかりと上がっていかない。それはなぜかといったら、やはり先ほどの海外要因が非常に大きなものなんだろうな。そういうところなんだと思います。
一方で、期待インフレ率というのはやはり実質金利の低下を招くことになりますので、結果的に円高、株安、こういうことになっているんだと思います。
そういった意味で、マイナス金利というのを導入したことによってまだそれが何とか維持できている、こういう状況にあるんだと思いますけれども、それでは、そういった国内の経済情勢について、直近で今の状況を日銀としてはどのように認識をされているかをお答え賜ればと思います。
この発言だけを見る →いずれにせよ、ことしの冒頭からはかなりボラティリティーが高くなっている、不透明感も増しているということで、この問題がやはり国内の経済に非常にネガティブなインパクトを与えているのは確かなことであろうと思います。
国内に目を転じますと、アベノミクスは四年目に入ったわけでありますけれども、実体経済、先ほど黒田総裁がお触れになられましたけれども、いろいろなマクロの指標から見ると、例えば、雇用統計とかあるいは倒産件数とかいったようなものはまあまあいい状況にあるんだとも思いますし、また、業況感の短観を見ましたら、まあまあ高い水準ながら、これはちょっと弱含みも最近しておりますけれども、比較的高い水準を維持しているということであります。
心配なのが需要サイドの話であると思うんですけれども、その需要サイドは何かといったら、やはり物価が上がっていかない。物価は何でかといったら、期待インフレ率がしっかりと上がっていかない。それはなぜかといったら、やはり先ほどの海外要因が非常に大きなものなんだろうな。そういうところなんだと思います。
一方で、期待インフレ率というのはやはり実質金利の低下を招くことになりますので、結果的に円高、株安、こういうことになっているんだと思います。
そういった意味で、マイナス金利というのを導入したことによってまだそれが何とか維持できている、こういう状況にあるんだと思いますけれども、それでは、そういった国内の経済情勢について、直近で今の状況を日銀としてはどのように認識をされているかをお答え賜ればと思います。
雨
雨宮正佳#12
○雨宮参考人 お答え申し上げます。
これは先ほど総裁からも申し上げましたけれども、直近の最近の我が国の景気につきましては、やはり、新興国経済の減速の影響などから輸出、生産面に鈍さが見られるわけですけれども、基調としては緩やかな回復を続けているというふうに認識してございます。
これも御指摘ございましたけれども、三月短観におきましては、確かに、業況判断が若干、これも新興国経済の減速の影響だろうと見ておりますけれども、慎重化したことは事実でございます。
一方で設備投資計画等を見ますと、やはり、良好な企業収益などを背景に、二〇一五年度は前年比プラスとなった後に、二〇一六年度につきましても、この時期の調査、短観というのは、もともと、低く始まってだんだん修正されていくという癖がございますので、この時期としては比較的しっかりとした計画となっているということでございますので、基調として緩やかな回復を続けているという見方に沿ったものであったというふうに見てございます。
直近、先行きでございますけれども、やはり、当面は輸出、生産面に鈍さが残ると見ておりますけれども、家計、企業の両部門における所得から支出への前向きの循環というこのメカニズムが働くもとで国内需要が増加基調をたどる。
それから輸出でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、私どもあるいはIMFの見通しのとおり、世界経済が緩やかに回復を続けていくということを背景に、輸出も徐々にこの減速した状態から脱していくというふうに見られますので、全体としては、我が国経済は基調として緩やかに拡大していくというふうに考えてございます。
この発言だけを見る →これは先ほど総裁からも申し上げましたけれども、直近の最近の我が国の景気につきましては、やはり、新興国経済の減速の影響などから輸出、生産面に鈍さが見られるわけですけれども、基調としては緩やかな回復を続けているというふうに認識してございます。
これも御指摘ございましたけれども、三月短観におきましては、確かに、業況判断が若干、これも新興国経済の減速の影響だろうと見ておりますけれども、慎重化したことは事実でございます。
一方で設備投資計画等を見ますと、やはり、良好な企業収益などを背景に、二〇一五年度は前年比プラスとなった後に、二〇一六年度につきましても、この時期の調査、短観というのは、もともと、低く始まってだんだん修正されていくという癖がございますので、この時期としては比較的しっかりとした計画となっているということでございますので、基調として緩やかな回復を続けているという見方に沿ったものであったというふうに見てございます。
直近、先行きでございますけれども、やはり、当面は輸出、生産面に鈍さが残ると見ておりますけれども、家計、企業の両部門における所得から支出への前向きの循環というこのメカニズムが働くもとで国内需要が増加基調をたどる。
それから輸出でございますけれども、先ほど申し上げたとおり、私どもあるいはIMFの見通しのとおり、世界経済が緩やかに回復を続けていくということを背景に、輸出も徐々にこの減速した状態から脱していくというふうに見られますので、全体としては、我が国経済は基調として緩やかに拡大していくというふうに考えてございます。
大
大野敬太郎#13
○大野委員 ありがとうございました。
確かに、世界経済は見通しとしては緩やかに回復をするのであろうという見通しでありますけれども、先ほども申し上げましたように、ボラティリティーが非常に高い、不透明感が高いということでもございますので、しっかりとウオッチをしていかなくちゃいけないな、そういう思いでございますので、また引き続きよろしくお願いしたいと思っております。
そこで黒田総裁にお伺いさせていただきたいのが、一月の末に発表されましたマイナス金利つき質的・量的金融緩和、長い名前でありますが、マイナス金利政策と申し上げますけれども、これについて質問させていただきたいと思います。
先ほど来お話が出ていますけれども、世界経済の情勢から来る国内の状況、これはリスクが高まった、あるいは高まるであろうという予測から当時その導入に踏み切ったという話だと思います。私は、これは大変結構な話で、大変評価をしているところでございまして、やはり、後手後手になってゆでガエルになってというのではなくて、先にそのリスクを予想して、そしてしっかりと対応するということも大変重要なことだと思いますし、また、先ほど冒頭に総裁がお触れになったように、新しい波及効果が生まれていくという観点でも非常に重要なポイントなんであろうと思います。
一方で、一部、市場との対話とかフォワードガイダンスとか、あるいはサプライズの必要性というか、こういった指摘も一方ではあるわけでありますので、改めて、あのタイミングで踏み切った意義というか理由というか、それを今振り返って御答弁を賜ればと思っております。
この発言だけを見る →確かに、世界経済は見通しとしては緩やかに回復をするのであろうという見通しでありますけれども、先ほども申し上げましたように、ボラティリティーが非常に高い、不透明感が高いということでもございますので、しっかりとウオッチをしていかなくちゃいけないな、そういう思いでございますので、また引き続きよろしくお願いしたいと思っております。
そこで黒田総裁にお伺いさせていただきたいのが、一月の末に発表されましたマイナス金利つき質的・量的金融緩和、長い名前でありますが、マイナス金利政策と申し上げますけれども、これについて質問させていただきたいと思います。
先ほど来お話が出ていますけれども、世界経済の情勢から来る国内の状況、これはリスクが高まった、あるいは高まるであろうという予測から当時その導入に踏み切ったという話だと思います。私は、これは大変結構な話で、大変評価をしているところでございまして、やはり、後手後手になってゆでガエルになってというのではなくて、先にそのリスクを予想して、そしてしっかりと対応するということも大変重要なことだと思いますし、また、先ほど冒頭に総裁がお触れになったように、新しい波及効果が生まれていくという観点でも非常に重要なポイントなんであろうと思います。
一方で、一部、市場との対話とかフォワードガイダンスとか、あるいはサプライズの必要性というか、こういった指摘も一方ではあるわけでありますので、改めて、あのタイミングで踏み切った意義というか理由というか、それを今振り返って御答弁を賜ればと思っております。
黒
黒田東彦#14
○黒田参考人 先ほど来御説明申し上げましたとおり、我が国経済は基調として緩やかな回復を続けているということは確かでありますし、物価の基調も改善しているということは確かだと思いますが、本年入り後、特に、原油価格が一段と下落したことに加えまして、中国を初めとする新興国、資源国経済に対する先行きの不透明感ということから、金融市場は世界的に大変不安定な動きになりました。御指摘のとおり、ボラティリティーがいろいろな市場においてかなり高くなっております。
こうしたことが、企業コンフィデンスの改善あるいは人々のデフレマインドの転換、これをおくらせるおそれがあり、そういうことになりますと、せっかく改善してきた物価の基調に悪影響を及ぼすリスクが増大していたというふうに思います。
そういった観点から、こうしたリスクの顕在化を未然に防いで、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するという観点から、御指摘のように本年の一月下旬に、マイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入するということを決定したわけでございます。
この発言だけを見る →こうしたことが、企業コンフィデンスの改善あるいは人々のデフレマインドの転換、これをおくらせるおそれがあり、そういうことになりますと、せっかく改善してきた物価の基調に悪影響を及ぼすリスクが増大していたというふうに思います。
そういった観点から、こうしたリスクの顕在化を未然に防いで、二%の物価安定の目標に向けたモメンタムを維持するという観点から、御指摘のように本年の一月下旬に、マイナス金利つき量的・質的金融緩和を導入するということを決定したわけでございます。
大
大野敬太郎#15
○大野委員 ありがとうございます。
最近、ビッグデータとか人工知能とか、そういう言葉をかなり聞くようになりましたけれども、先般、おもしろい記事を拝見させていただいて、それは何かというと、野村証券とクレディ・スイスというのが、IBMのワトソンという人工知能システムを使って黒田総裁がやることを予想しようということだったそうであります。さすがにマイナス金利政策の導入については予想できなかったということでありますが、その前の、現状維持という、これは十二月の段階の話だと思いますけれども、これについては予想されたということであります。
こういったもの、例えばバーゼル規制の議論なんかというのもかなり細かい議論になってきて、どうしていくのかという、まさにビッグデータの解析みたいな話になってきているんだと思いますけれども、こういった人工知能とかビッグデータの解析とかいうのは日本銀行としてはどのように捉えているのかなんということは、ちょっと唐突な質問でありますが、総裁、お答えいただけませんか。
この発言だけを見る →最近、ビッグデータとか人工知能とか、そういう言葉をかなり聞くようになりましたけれども、先般、おもしろい記事を拝見させていただいて、それは何かというと、野村証券とクレディ・スイスというのが、IBMのワトソンという人工知能システムを使って黒田総裁がやることを予想しようということだったそうであります。さすがにマイナス金利政策の導入については予想できなかったということでありますが、その前の、現状維持という、これは十二月の段階の話だと思いますけれども、これについては予想されたということであります。
こういったもの、例えばバーゼル規制の議論なんかというのもかなり細かい議論になってきて、どうしていくのかという、まさにビッグデータの解析みたいな話になってきているんだと思いますけれども、こういった人工知能とかビッグデータの解析とかいうのは日本銀行としてはどのように捉えているのかなんということは、ちょっと唐突な質問でありますが、総裁、お答えいただけませんか。
黒
黒田東彦#16
○黒田参考人 経済分析においてさまざまなデータを用いて分析するということは当然でありまして、我が国においても、御指摘のような、いわゆるビッグデータを用いてさまざまな分析が行われております。日本銀行としても、そういったものには十分注意を払っております。
ただ、金融政策につきましては、御案内のとおり、金融政策決定会合において、政策委員会のメンバー九名が経済金融情勢について丹念な点検を行って、次回の金融政策決定会合までの金融政策について結論を出すということでございますので、特定の誰か一人の将来の行動を予測するということの意味が大きいとは、私は余り思っておりません。
この発言だけを見る →ただ、金融政策につきましては、御案内のとおり、金融政策決定会合において、政策委員会のメンバー九名が経済金融情勢について丹念な点検を行って、次回の金融政策決定会合までの金融政策について結論を出すということでございますので、特定の誰か一人の将来の行動を予測するということの意味が大きいとは、私は余り思っておりません。
大
大野敬太郎#17
○大野委員 ありがとうございました。唐突な質問でお答えを賜りましたこと、感謝いたしたいと思います。
先ほど、導入の時期についてお尋ねをさせていただきましたが、では、今の時点でその効果というのはいかがなものであるのか、これをどのように認識しているのかということでございますけれども、それと同時に、ちまたの意見として、指摘として、こういったマイナス金利はかえって国民の不安をあおるんじゃないかとか、あるいは、金融機関の収益にネガティブな影響を与えるんじゃないか、そういった指摘があるんだと思います。
そういった観点で、その評価と、それから、そういった指摘をどう捉えるのかということについて。もし可能であれば、冒頭にイールドカーブの低下の話をお触れになられましたけれども、最近ちょっと右に下がってきているような状況も発生しているようなこともありますので、そういったこととか、あるいはその期待でインフレーションとの関係とか、そういったものももし可能であればお触れいただきながら、この二点についてお答えを賜ればと思います。
この発言だけを見る →先ほど、導入の時期についてお尋ねをさせていただきましたが、では、今の時点でその効果というのはいかがなものであるのか、これをどのように認識しているのかということでございますけれども、それと同時に、ちまたの意見として、指摘として、こういったマイナス金利はかえって国民の不安をあおるんじゃないかとか、あるいは、金融機関の収益にネガティブな影響を与えるんじゃないか、そういった指摘があるんだと思います。
そういった観点で、その評価と、それから、そういった指摘をどう捉えるのかということについて。もし可能であれば、冒頭にイールドカーブの低下の話をお触れになられましたけれども、最近ちょっと右に下がってきているような状況も発生しているようなこともありますので、そういったこととか、あるいはその期待でインフレーションとの関係とか、そういったものももし可能であればお触れいただきながら、この二点についてお答えを賜ればと思います。
黒
黒田東彦#18
○黒田参考人 御案内のとおり、このマイナス金利政策というものは我が国で初めての経験でありますだけに、さまざまな声が聞かれているということはよく認識しております。
もっとも、今回の政策は、これまで所期の効果を発揮してきました量的・質的金融緩和を一段と強化することによって、企業や家計の経済活動をサポートして、二%の物価安定の目標を早期に実現するということを目的にしたものでございます。
実際に、マイナス金利つき量的・質的金融緩和の導入以降、短期から長期にかけて国債の利回りは大幅に低下しておりまして、イールドカーブ全体が下がっております。御指摘のように、長期あるいは超長期の金利も含めてかなり低下をしているということでございます。
これを受けまして貸し出しの基準となる金利あるいは住宅ローンの金利もはっきりと低下しておりまして、金融面では政策効果は既にあらわれていると思います。今後、その効果は実体経済や物価面にも波及していくものというふうに考えております。
一方、預金金利も低下しているわけですが、預金金利は既にかなり低い水準にありましたために、その低下幅は貸出金利に比べますと小幅なものにとどまっております。また、中央銀行が既にマイナス金利を採用しております欧州の国の例を見ましても、金融機関の個人向け預金の金利がマイナスになるとは考えておりません。
なお、金融機関の収益に対する影響というものも、マイナス金利に限らず、一般的に金融緩和の場合に議論になるわけでございますが、企業や家計にとって金融環境を緩和させようということになりますと、どうしても、仲介者である金融機関の収益に一定の影響が及ぶことは避けられないという面がございます。
その上で、金融機関の収益を過度に圧迫することによってかえって金融仲介機能を弱めることがないように、御案内のような三段階の階層構造の採用をいたしまして、マイナス金利の適用は日銀当座預金の一部にとどめておりまして、金融機関収益に及ぼす直接的な影響は最小限にしているところでございます。
もちろん、先ほど申し上げたように、金融緩和ということから、特に金利が全般的に下がっておりますので、収益に一定の影響が出てくる可能性はございます。
ただ、足元の状況を見ますと、実は日本の金融機関は、景気の回復を背景にして、貸し倒れ等に伴う信用コストが大幅に低下しているということなどを背景に、実は、極めて高い収益水準を確保している状況にあります。
また、資本につきましては、御案内のとおり、リーマン・ショックや欧州債務危機による損失が小さかったものですから、資本基盤も充実しておりますし、高い財務の健全性も保っているということでございます。
したがいまして、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、金融市場に関する限り、所期の効果を発揮しておりまして、今後、実体経済あるいは物価面に好ましい影響を及ぼしていくものというふうに考えております。
この発言だけを見る →もっとも、今回の政策は、これまで所期の効果を発揮してきました量的・質的金融緩和を一段と強化することによって、企業や家計の経済活動をサポートして、二%の物価安定の目標を早期に実現するということを目的にしたものでございます。
実際に、マイナス金利つき量的・質的金融緩和の導入以降、短期から長期にかけて国債の利回りは大幅に低下しておりまして、イールドカーブ全体が下がっております。御指摘のように、長期あるいは超長期の金利も含めてかなり低下をしているということでございます。
これを受けまして貸し出しの基準となる金利あるいは住宅ローンの金利もはっきりと低下しておりまして、金融面では政策効果は既にあらわれていると思います。今後、その効果は実体経済や物価面にも波及していくものというふうに考えております。
一方、預金金利も低下しているわけですが、預金金利は既にかなり低い水準にありましたために、その低下幅は貸出金利に比べますと小幅なものにとどまっております。また、中央銀行が既にマイナス金利を採用しております欧州の国の例を見ましても、金融機関の個人向け預金の金利がマイナスになるとは考えておりません。
なお、金融機関の収益に対する影響というものも、マイナス金利に限らず、一般的に金融緩和の場合に議論になるわけでございますが、企業や家計にとって金融環境を緩和させようということになりますと、どうしても、仲介者である金融機関の収益に一定の影響が及ぶことは避けられないという面がございます。
その上で、金融機関の収益を過度に圧迫することによってかえって金融仲介機能を弱めることがないように、御案内のような三段階の階層構造の採用をいたしまして、マイナス金利の適用は日銀当座預金の一部にとどめておりまして、金融機関収益に及ぼす直接的な影響は最小限にしているところでございます。
もちろん、先ほど申し上げたように、金融緩和ということから、特に金利が全般的に下がっておりますので、収益に一定の影響が出てくる可能性はございます。
ただ、足元の状況を見ますと、実は日本の金融機関は、景気の回復を背景にして、貸し倒れ等に伴う信用コストが大幅に低下しているということなどを背景に、実は、極めて高い収益水準を確保している状況にあります。
また、資本につきましては、御案内のとおり、リーマン・ショックや欧州債務危機による損失が小さかったものですから、資本基盤も充実しておりますし、高い財務の健全性も保っているということでございます。
したがいまして、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、金融市場に関する限り、所期の効果を発揮しておりまして、今後、実体経済あるいは物価面に好ましい影響を及ぼしていくものというふうに考えております。
大
大野敬太郎#19
○大野委員 ありがとうございました。
今の御説明についてですけれども、この前のG20においても、世界各国お集まりの中のG20の各国に同様の説明、あるいはどんな説明をされたのか、あるいは、どういう議論がマイナス金利政策について各国で行われたのかについてはどのような形なのでしょうか。
この発言だけを見る →今の御説明についてですけれども、この前のG20においても、世界各国お集まりの中のG20の各国に同様の説明、あるいはどんな説明をされたのか、あるいは、どういう議論がマイナス金利政策について各国で行われたのかについてはどのような形なのでしょうか。
黒
黒田東彦#20
○黒田参考人 G20におきましては、世界経済の動向あるいは国際金融市場の動向について議論が行われ、政策対応としては、金融、財政、構造政策を個別にあるいは総合的に活用して経済の安定と成長を図るということが合意されたわけでございます。
そうした議論の中で日本銀行の金融政策につきましては、私から、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、あくまでも物価の安定を早期に実現するということのために、量的・質的金融緩和をさらに強化して実質金利の一段の低下を狙ったものであるということ、そして、大規模な国債買い入れとの組み合わせによって国債金利は大幅に低下しておりまして、金融機関の貸出金利も低下するなど、金利面では既に政策効果はあらわれていること、引き続き経済、物価のリスク要因を点検して、物価安定の目標の実現のために必要になれば、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講ずることなどを説明をいたしました。
こうした説明に対しては、参加国の十分な理解が得られたものというふうに考えております。
また、このG20では、従来から、各国の中央銀行が、経済活動をサポートし、物価の安定を実現するという国内の政策目的のために金融政策を適切に運営すべきであるという考え方も共有されておりまして、従来同様、今回のコミュニケにおいても明記をされているというところでございます。
この発言だけを見る →そうした議論の中で日本銀行の金融政策につきましては、私から、マイナス金利つき量的・質的金融緩和は、あくまでも物価の安定を早期に実現するということのために、量的・質的金融緩和をさらに強化して実質金利の一段の低下を狙ったものであるということ、そして、大規模な国債買い入れとの組み合わせによって国債金利は大幅に低下しておりまして、金融機関の貸出金利も低下するなど、金利面では既に政策効果はあらわれていること、引き続き経済、物価のリスク要因を点検して、物価安定の目標の実現のために必要になれば、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講ずることなどを説明をいたしました。
こうした説明に対しては、参加国の十分な理解が得られたものというふうに考えております。
また、このG20では、従来から、各国の中央銀行が、経済活動をサポートし、物価の安定を実現するという国内の政策目的のために金融政策を適切に運営すべきであるという考え方も共有されておりまして、従来同様、今回のコミュニケにおいても明記をされているというところでございます。
大
大野敬太郎#21
○大野委員 ありがとうございました。
つい一週間ぐらい前にIMFが、各国のという意味なんでしょうか、ちょっと私も正確に読んではおりませんけれども、マイナス金利政策については、評価というか、結構だという話で報告書を出されたと。
これはあくまでも物価の安定化が目標なんだという評価だったやに伺っておりますけれども、黒田総裁の御説明が功を奏したのかな、比較的受け入れられたのではないか、このように私も認識をしているところでありますが、一つ気になっているのが、先ほど冒頭私は申し上げましたけれども、今の世界の経済のこの状況を考えたときに、また、国内の状況を考えたときに、政策の自由度の幅というのは極めて少ないような気がしているんです。その中でさらに国際協調というものがかなり求められる。このG20の最終的なコミュニケにおきましても、為替の切り下げ競争はやめようねというようなことになっていたと思います。
それから考えますと、これは為替の競争では必ずしもないわけですので、ではどこが境目ですかというと、なかなか難しいところもあるんだと思います。
そういった意味で、協調をしなくてはいけないという観点からすると、金利政策の幅というか、追加的な金融緩和の幅というのがさらに狭められているのではないかという懸案もあるわけですが、それはないという認識でよろしゅうございますか。
この発言だけを見る →つい一週間ぐらい前にIMFが、各国のという意味なんでしょうか、ちょっと私も正確に読んではおりませんけれども、マイナス金利政策については、評価というか、結構だという話で報告書を出されたと。
これはあくまでも物価の安定化が目標なんだという評価だったやに伺っておりますけれども、黒田総裁の御説明が功を奏したのかな、比較的受け入れられたのではないか、このように私も認識をしているところでありますが、一つ気になっているのが、先ほど冒頭私は申し上げましたけれども、今の世界の経済のこの状況を考えたときに、また、国内の状況を考えたときに、政策の自由度の幅というのは極めて少ないような気がしているんです。その中でさらに国際協調というものがかなり求められる。このG20の最終的なコミュニケにおきましても、為替の切り下げ競争はやめようねというようなことになっていたと思います。
それから考えますと、これは為替の競争では必ずしもないわけですので、ではどこが境目ですかというと、なかなか難しいところもあるんだと思います。
そういった意味で、協調をしなくてはいけないという観点からすると、金利政策の幅というか、追加的な金融緩和の幅というのがさらに狭められているのではないかという懸案もあるわけですが、それはないという認識でよろしゅうございますか。
黒
黒田東彦#22
○黒田参考人 今回のあのG20のコミュニケでも、前回の上海のコミュニケと同様に、通貨の競争的な切り下げを回避するということが明記されておりますけれども、これは、従来からG20で共有されている基本的な考え方を再確認したものでありまして、何か新たな方針が合意されたということではありません。
そうしたもとで、先ほど申したように、G20では、金融政策は物価の安定を実現するという国内の政策目的のために運営されるという考え方が共有されておりますので、コミュニケにおける通貨安競争の回避というものが、マイナス金利を含め、各国における金融政策運営を制約するものではないという認識は、G20で共有されているというふうに考えております。
この発言だけを見る →そうしたもとで、先ほど申したように、G20では、金融政策は物価の安定を実現するという国内の政策目的のために運営されるという考え方が共有されておりますので、コミュニケにおける通貨安競争の回避というものが、マイナス金利を含め、各国における金融政策運営を制約するものではないという認識は、G20で共有されているというふうに考えております。
大
大野敬太郎#23
○大野委員 ありがとうございます。
一方で、協調というのは大切な課題で、世界の経済をやはり安定的に上昇させていく、こういう観点では協調というのも必要なんだと思いますので、そういった意味では注視をしているんですけれども、G20でIMFが、マクロ経済指標ですね、協調のポジションペーパーを用意されていて、結局その議論に至らなかったので、そこはそれ以上深掘りをせずに断念したというような話もちょっと伺ったんです。
いずれにせよ、引き続き御尽力を賜ればなと。大変な作業だと思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
最後になりましたけれども、念のため、今後の金融政策の運営スタンスについてであります。もう何回も御答弁をいただきましたが、改めて確認のためにお伺いをさせていただきたいと思います。
今後、日本の経済・物価情勢が一段と不透明さを増した場合に、さらに日本銀行としても必要な対応をしっかりとされる、こういう認識でよろしいのかどうかを最後に質問させていただいて、終わらせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →一方で、協調というのは大切な課題で、世界の経済をやはり安定的に上昇させていく、こういう観点では協調というのも必要なんだと思いますので、そういった意味では注視をしているんですけれども、G20でIMFが、マクロ経済指標ですね、協調のポジションペーパーを用意されていて、結局その議論に至らなかったので、そこはそれ以上深掘りをせずに断念したというような話もちょっと伺ったんです。
いずれにせよ、引き続き御尽力を賜ればなと。大変な作業だと思いますけれども、よろしくお願いしたいと思います。
最後になりましたけれども、念のため、今後の金融政策の運営スタンスについてであります。もう何回も御答弁をいただきましたが、改めて確認のためにお伺いをさせていただきたいと思います。
今後、日本の経済・物価情勢が一段と不透明さを増した場合に、さらに日本銀行としても必要な対応をしっかりとされる、こういう認識でよろしいのかどうかを最後に質問させていただいて、終わらせていただきたいと思います。
黒
黒田東彦#24
○黒田参考人 先ほど来申し上げておりますとおり、国際金融市場では、新興国、資源国経済の先行きに関する不透明感などから投資家のリスク回避的な姿勢が強まっておりまして、不安定な動きが続いております。
日本銀行といたしましては、こうした市場の動向、それが我が国の経済、物価に与える影響については、十分注視してまいります。
金融政策運営につきましては、冒頭の説明で申し上げたとおり、日本銀行は二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、マイナス金利つき量的・質的金融緩和を継続してまいります。
今後とも、経済、物価のリスク要因を点検して、物価安定の目標の実現のために必要な場合には、ちゅうちょなく、量、質、金利の三つの次元で追加的な金融緩和措置を講ずるという方針に変わりはございません。
この発言だけを見る →日本銀行といたしましては、こうした市場の動向、それが我が国の経済、物価に与える影響については、十分注視してまいります。
金融政策運営につきましては、冒頭の説明で申し上げたとおり、日本銀行は二%の物価安定の目標の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、マイナス金利つき量的・質的金融緩和を継続してまいります。
今後とも、経済、物価のリスク要因を点検して、物価安定の目標の実現のために必要な場合には、ちゅうちょなく、量、質、金利の三つの次元で追加的な金融緩和措置を講ずるという方針に変わりはございません。
大
宮
鈴
鈴木克昌#27
○鈴木(克)委員 それでは、私から総裁に少しお伺いをしてまいりたいと思います。
まず冒頭、私からも、今回の熊本、大分を中心とした九州地方の震災で、お亡くなりになった方々、被災を受けた方々、そして、まだ避難をして大変苦しい状況に置かれておる方々、また、余震が続く中で捜索を続けられている方々、本当にそれぞれ、お悔やみを申し上げ、お見舞いを申し上げ、そして、国として、政府として、我々国会として、きちっと応援をさせていただかなきゃいけないし、そのことを改めてここでお誓いを申し上げたいというふうに思うわけであります。
さて、質問に入らせていただきます。
その震災のときに、総裁はちょうど、四月十四日の夜ですから、G20で国内にお見えにならなかったということだと思うんですが、益城町で震度七の発災をしたときに、どの時点でどのような報告を受けて、その際、どのような御指示をされたのか、御説明をいただきたいと思います。また、被災地の金融機関の被害状況や金融システムへの影響、現時点で把握をされている状況についても御報告をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →まず冒頭、私からも、今回の熊本、大分を中心とした九州地方の震災で、お亡くなりになった方々、被災を受けた方々、そして、まだ避難をして大変苦しい状況に置かれておる方々、また、余震が続く中で捜索を続けられている方々、本当にそれぞれ、お悔やみを申し上げ、お見舞いを申し上げ、そして、国として、政府として、我々国会として、きちっと応援をさせていただかなきゃいけないし、そのことを改めてここでお誓いを申し上げたいというふうに思うわけであります。
さて、質問に入らせていただきます。
その震災のときに、総裁はちょうど、四月十四日の夜ですから、G20で国内にお見えにならなかったということだと思うんですが、益城町で震度七の発災をしたときに、どの時点でどのような報告を受けて、その際、どのような御指示をされたのか、御説明をいただきたいと思います。また、被災地の金融機関の被害状況や金融システムへの影響、現時点で把握をされている状況についても御報告をいただきたいと思います。
黒
黒田東彦#28
○黒田参考人 熊本県における地震が発生したときに、私は米国出張中でありましたけれども、震災発生後直ちに被災地の状況等について担当部署から電子メールで報告を受けておりましたけれども、その後、ほとんど毎時間のように詳しく報告を受けており、さらには、随行者が適宜担当部署に直接確認するということを通じて、できるだけ詳細な情報を得るように努めておりました。
その上で、私からは、担当部署に対して、地震の影響を注視しつつ、関係当局と十分に連携しながら適切に対応していくように指示をしたところでございます。
なお、この熊本県における地震の経済的な影響については、今の段階で具体的に申し上げることは難しいということを御理解いただきたいと思います。
ただ、その上で、企業の適時開示や報道情報などによりますと、地震発生後、現地では、特に輸送機械やIT関連の工場で部品の生産を一時停止するといった動きが見られておりまして、その影響がサプライチェーンに及んでいる模様でありまして、日本銀行といたしましては、今回の地震が地元経済や日本経済全体に与える影響について、マインド面の影響なども含めて、引き続き調査してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →その上で、私からは、担当部署に対して、地震の影響を注視しつつ、関係当局と十分に連携しながら適切に対応していくように指示をしたところでございます。
なお、この熊本県における地震の経済的な影響については、今の段階で具体的に申し上げることは難しいということを御理解いただきたいと思います。
ただ、その上で、企業の適時開示や報道情報などによりますと、地震発生後、現地では、特に輸送機械やIT関連の工場で部品の生産を一時停止するといった動きが見られておりまして、その影響がサプライチェーンに及んでいる模様でありまして、日本銀行といたしましては、今回の地震が地元経済や日本経済全体に与える影響について、マインド面の影響なども含めて、引き続き調査してまいりたいと考えております。
鈴
鈴木克昌#29
○鈴木(克)委員 そうすると、具体的には金融機関の被害状況というのは大きな問題はなかったというふうに理解をしてよろしいんでしょうか、金融システムを含めて。わかりました。
ただ、もちろん、余震も続いておりますし、どれだけ本当に大きな被害になっていくのかということは定かではないわけでありますが、言われておるところでは、恐らく新潟中越地震と同規模、さらにそれを上回るかもしれない、それから、阪神・淡路大震災も上回るかもしれないというような予測も立っておるわけでありますが、日銀として、今後どういった方針でこの震災に対して対処されるのか。その点、もう一度御答弁をいただきたいと思います。
この発言だけを見る →ただ、もちろん、余震も続いておりますし、どれだけ本当に大きな被害になっていくのかということは定かではないわけでありますが、言われておるところでは、恐らく新潟中越地震と同規模、さらにそれを上回るかもしれない、それから、阪神・淡路大震災も上回るかもしれないというような予測も立っておるわけでありますが、日銀として、今後どういった方針でこの震災に対して対処されるのか。その点、もう一度御答弁をいただきたいと思います。