政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
平成二十八年四月二十六日(火曜日)
午前九時開議
出席委員
委員長 山本 公一君
理事 大塚 拓君 理事 奥野 信亮君
理事 田中 良生君 理事 中川 俊直君
理事 平沢 勝栄君 理事 落合 貴之君
理事 黒岩 宇洋君 理事 佐藤 茂樹君
青山 周平君 井野 俊郎君
伊藤 忠彦君 今枝宗一郎君
岩田 和親君 うえの賢一郎君
小田原 潔君 大串 正樹君
門山 宏哲君 神田 憲次君
木村 弥生君 佐々木 紀君
白須賀貴樹君 田野瀬太道君
長尾 敬君 長坂 康正君
藤井比早之君 古川 康君
山下 貴司君 山本 拓君
若狭 勝君 大西 健介君
篠原 孝君 鈴木 義弘君
玉木雄一郎君 初鹿 明博君
馬淵 澄夫君 本村賢太郎君
岡本 三成君 角田 秀穂君
笠井 亮君 穀田 恵二君
塩川 鉄也君 浦野 靖人君
…………………………………
参考人
(元衆議院選挙制度に関する調査会座長) 佐々木 毅君
参考人
(弁護士)
(自由法曹団常任幹事) 田中 隆君
衆議院調査局第二特別調査室長 荒川 敦君
—————————————
委員の異動
四月二十六日
辞任 補欠選任
あべ 俊子君 木村 弥生君
井野 俊郎君 青山 周平君
坂本 哲志君 田野瀬太道君
助田 重義君 佐々木 紀君
國重 徹君 岡本 三成君
塩川 鉄也君 笠井 亮君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 井野 俊郎君
木村 弥生君 岩田 和親君
佐々木 紀君 助田 重義君
田野瀬太道君 坂本 哲志君
岡本 三成君 國重 徹君
笠井 亮君 塩川 鉄也君
同日
辞任 補欠選任
岩田 和親君 あべ 俊子君
—————————————
本日の会議に付した案件
衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案(細田博之君外四名提出、衆法第二六号)
衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案(今井雅人君外二名提出、衆法第二五号)
————◇—————
この発言だけを見る →午前九時開議
出席委員
委員長 山本 公一君
理事 大塚 拓君 理事 奥野 信亮君
理事 田中 良生君 理事 中川 俊直君
理事 平沢 勝栄君 理事 落合 貴之君
理事 黒岩 宇洋君 理事 佐藤 茂樹君
青山 周平君 井野 俊郎君
伊藤 忠彦君 今枝宗一郎君
岩田 和親君 うえの賢一郎君
小田原 潔君 大串 正樹君
門山 宏哲君 神田 憲次君
木村 弥生君 佐々木 紀君
白須賀貴樹君 田野瀬太道君
長尾 敬君 長坂 康正君
藤井比早之君 古川 康君
山下 貴司君 山本 拓君
若狭 勝君 大西 健介君
篠原 孝君 鈴木 義弘君
玉木雄一郎君 初鹿 明博君
馬淵 澄夫君 本村賢太郎君
岡本 三成君 角田 秀穂君
笠井 亮君 穀田 恵二君
塩川 鉄也君 浦野 靖人君
…………………………………
参考人
(元衆議院選挙制度に関する調査会座長) 佐々木 毅君
参考人
(弁護士)
(自由法曹団常任幹事) 田中 隆君
衆議院調査局第二特別調査室長 荒川 敦君
—————————————
委員の異動
四月二十六日
辞任 補欠選任
あべ 俊子君 木村 弥生君
井野 俊郎君 青山 周平君
坂本 哲志君 田野瀬太道君
助田 重義君 佐々木 紀君
國重 徹君 岡本 三成君
塩川 鉄也君 笠井 亮君
同日
辞任 補欠選任
青山 周平君 井野 俊郎君
木村 弥生君 岩田 和親君
佐々木 紀君 助田 重義君
田野瀬太道君 坂本 哲志君
岡本 三成君 國重 徹君
笠井 亮君 塩川 鉄也君
同日
辞任 補欠選任
岩田 和親君 あべ 俊子君
—————————————
本日の会議に付した案件
衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案(細田博之君外四名提出、衆法第二六号)
衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案(今井雅人君外二名提出、衆法第二五号)
————◇—————
山
山本公一#1
○山本委員長 これより会議を開きます。
細田博之君外四名提出、衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案及び今井雅人君外二名提出、衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として元衆議院選挙制度に関する調査会座長佐々木毅君及び弁護士・自由法曹団常任幹事田中隆君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
佐々木参考人、田中参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず佐々木参考人にお願いいたします。
この発言だけを見る →細田博之君外四名提出、衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案及び今井雅人君外二名提出、衆議院議員選挙区画定審議会設置法及び公職選挙法の一部を改正する法律案の両案を一括して議題といたします。
本日は、両案審査のため、参考人として元衆議院選挙制度に関する調査会座長佐々木毅君及び弁護士・自由法曹団常任幹事田中隆君に御出席をいただいております。
この際、参考人各位に一言御挨拶申し上げます。
本日は、御多用のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。参考人各位におかれましては、それぞれのお立場から忌憚のない御意見をお述べいただきたいと存じます。
次に、議事の順序について申し上げます。
佐々木参考人、田中参考人の順に、お一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑に対してお答えをいただきたいと存じます。
念のため申し上げますが、発言する際には委員長の許可を得ることとなっております。また、参考人は委員に対し質疑することはできませんので、あらかじめ御了承願いたいと存じます。
それでは、まず佐々木参考人にお願いいたします。
佐
佐々木毅#2
○佐々木参考人 衆議院選挙制度に関する調査会の座長を務めました佐々木でございます。
本日は、調査会が本年一月十四日に大島議長に提出しました答申につきまして、お手元に答申をお配りしておりますので、まず、それに沿って概略御説明し、また、調査会の座長として御質問に答えさせていただきたいと存じます。
調査会は、平成二十六年九月十一日に第一回の会議を開き、答申を決定しました本年一月十四日までの間、全部で十七回の会議を開きました。
議長からの諮問事項は、答申の一ページにありますように四項目で、それら四つにつきまして一つ一つお答えをしたという形で答申をつくらせていただきました。
答申本体の二ページ目の次に、水色の紙を挟んで、オレンジの枠がついているものが説明文になりますが、オレンジの枠の中は答申そのものですので、この説明文に沿って御説明をいたします。
一番目が「衆議院議員の選挙制度の在り方」でございます。
そこにありますように、「現行の小選挙区比例代表並立制を維持する。」ということとあわせて、「ただし、制度の信頼性を確保するため、人口動態に合わせて、選挙区間の一票の較差、選挙区の区割りなどを定期的に見直す仕組みとする必要がある。その点からして、較差是正は喫緊の最重要課題である。」というのが答申の本文でございます。
それに至る議論の経過、理由につきましては、一ページの下から二つ目の丸に、「本調査会としては、ようやく国民の間に定着した現行制度の信頼性を確保するため、客観性のある制度の運用原則を定めるとともに、とくに小選挙区選挙については衆議院議員選挙区画定審議会という独自の機関の機能を高めることによって、安定した透明性のある制度運営に努めるのが適切であると考える。」そのような文言をつけ加えました。
あわせて、次の丸で、「なお、制度の根幹である二つの機能の確保のため、民意の集約機能と民意の反映機能とのバランスには今後とも十分な配慮が必要である。」ということを述べさせていただきました。
次に、二ページの「定数削減」でございます。
「現行の衆議院議員の定数は、国際比較や過去の経緯などからすると多いとは言えず、これを削減する積極的な理由や理論的根拠は見出し難い。」というのが(1)でございます。
(2)としまして、「一方、衆議院議員の定数削減は多くの政党の選挙公約であり、主権者たる国民との約束である。」ということがございます。
(3)として、「このことから、削減案を求められるとするならば、以下の案が考えられる。」といたしまして、1として、「衆議院議員の定数を十人削減して四百六十五人とする。」二つ目として、「小選挙区選挙と比例代表選挙のそれぞれの定数は、小選挙区選挙の定数を六人削減して二百八十九人とし、比例代表選挙の定数を四人削減して百七十六人とする。」ということを本文で答申いたしました。
結論に至った理由は、いろいろ書いてございますが、一つ目の丸の「衆議院議員の定数を何人とするかについて、絶対的基準があるわけではない。歴史的経緯、政治体制、統治構造、選挙制度や国会運営など様々な要素に基づき決定されることとなる。」というのが委員の大宗の意見でございました。
それから、衆議院議員の定数を国際比較するということが二つ目の丸でございますが、諸外国の下院と我が国の衆議院とを比べると、衆議院の場合は議員一人当たりの人口が他の国と比べて非常に多いということを改めて確認したわけでございます。
そして、三ページの一つ目の丸、「小選挙区比例代表並立制の下では、小選挙区選挙と比例代表選挙は別々に行われるものであり、小選挙区選挙及び比例代表選挙がそれぞれの意義をもち、有効に機能するためには、相応の定数が必要とされる。」ということでございます。
さらに、その下にありますように、「小選挙区選挙において、都道府県を単位に議席配分することを前提として大幅に定数を削減すると、都道府県間の一票の較差、ひいては選挙区間の一票の較差の縮小は難しくなる。定数の大幅削減と議席の比例配分及び較差の最小化という要請を同時に達成することは困難である。」という意見が非常に繰り返し述べられまして、これをここに記したところでございます。
議員数を考えるに際しましては、調査会の委員の中にもいろいろなお考えがあり、議席は有権者にとっては選ぶ権利であるという視点、いわば代表者を派遣する権利を有権者が持っているというのが、議席が削減されることによって事実上弱体化するというか削減されるというような観点、それから、有為な人材を集めることによる国民の代表議会としての国会の機能強化、その他、行政府との緊張関係の維持等々、削減するということについてはいろいろな要素を考えなければいけないので、増税と削減の組み合わせというものを一度慎重に検討し直す必要があるという意見も多くありまして、そういう意味で、大幅に定数を削減することは適当であるとは言えないということが調査会の大体の意見になったわけでございます。
そういうことで、「大幅に定数を削減することは適当であるとはいえない。」ということになりましたが、下から三つ目の丸にあるとおり、「しかしながら、定数の削減は、ヒアリングを実施した政党のうち日本共産党及び社会民主党を除くすべての政党の選挙公約であり、多くの政党の選挙公約は、いわば公党の国民との約束として、できる限り尊重されなければならない。」という意見も多く、さらに、具体の削減数につきましては、調査会の中でも、一桁でよい、やはり二桁という意見もございまして、最後の最後になりまして、先ほど申し上げたような結論になったわけでございます。大正十四年に男子による普通選挙が実現して以降、四百六十五人は最も少ない数になるということを確認させていただいたところでございます。
次に、四ページの「一票の較差是正」でございます。
まず、小選挙区選挙につきましては、「選挙区間の一票の較差を二倍未満とする。」ということを大原則としてまず掲げ、そして、「小選挙区選挙の定数を、各都道府県に人口に比例して配分する。」ということでございます。
その都道府県への議席配分方式については、いろいろな条件を満たしてもらわなければ困るという観点から、(ア)比例性のある配分方式に基づいて都道府県に配分すること、(イ)選挙区間の一票の格差を小さくするために、都道府県間の一票の格差をできるだけ少なくすること、(ウ)都道府県の配分議席の増減幅が小さいこと、すなわち変動幅が小さいことということでございます。(エ)として、一定程度将来にわたっても有効に機能し得る方式であること、これらの条件を加味しながら、実は議席の配分方式についてたくさんの方式がありますので、これを比較考量しました。答申の参考資料の5にも、いろいろな方式の差異について表が掲げてございますので、御参考にしていただければと思います。
このような諸条件に照らした結果、都道府県への議席配分の方式として、いわゆるアダムズ方式を提案させていただいたところでございます。
それと同時に、これも実は調査会の当初からいろいろ話題になっておりましたが、制度の安定性という問題をどういうふうに考えるかということでございます。
そこで、5といたしまして、「都道府県への議席配分の見直しは、制度の安定性を勘案し、十年ごとに行われる大規模国勢調査の結果による人口に基づき行う。」といたしました。
これは、現在の制度の基本的な骨格を継承したものであると私は認識しておりますが、その意味で十年ごとということであり、また、国勢調査に基づくこと、有権者数ではなく人口というものを基準に見るということでございます。
ただ、よく指摘されますように、十年の間に起こる変化をどう考えるかという問題もありますので、6といたしまして、大規模国勢調査の中間年に実施される簡易国勢調査の結果、格差二倍以上の選挙区が生じたときは、区画審は、各選挙区間の格差が二倍未満となるように関係選挙区の区画の見直しを行うものとし、この見直しについては、本来の選挙区の区割りの見直しが十年ごとに行われることを踏まえ、必要最小限のものとし、都道府県への議席配分の変更を行わないとしたところでございます。
都道府県への議席配分は変更せず、その内部の区割りの見直しによって格差を縮小するような努力、これはかなり義務づけ的な規定を調査会としてはできればお願いしたいというふうに思ったわけでございます。
この意味は、できればそのようなことが起こらないように最初に区割りをしてもらうと大変ありがたいという気持ちも背後にありまして、そのような選挙区の改定案を区画審に作成してもらいたいというのが我々の期待でありますので、必ず五年ごとに大規模な区割りの見直しを行うことをアプリオリに義務づけるという趣旨ではないことを御理解賜りたいと思っております。
次に、比例代表選挙につきましては、「現行の十一ブロックを維持する。」と。
これは、比例代表の議席を大幅に減らさなければ、現行の十一ブロックを維持することができるということでございます。
それから、各ブロックへの議席配分も、アダムズ方式により行うこととしました。これは、現行の配分方式では変動が激しく、そうしますと、比例区が比例区の名に値しないような小さな議席数になってしまうということは、できれば避けたいという気持ちもありまして、アダムズ方式により行うということにしました。
また、「各ブロックへの議席配分の見直しは、十年ごとに行われる大規模国勢調査の結果による人口に基づき行う。」としました。
小選挙区の方が専らの関心事になっておりますが、比例区の人口変動に伴う議席配分の見直しについても一緒に行っていただくようにルール化していただきたいと思い、ここに一項をつけ加えたところでございます。
最後に、九ページが四番目の諮問事項「現行憲法下での衆参両議院選挙制度の在り方」であり、正直なところ、大変難しかったところでございますが、ただ、「公正かつ効果的な代表という目的を具現化するために適切な制度を実現するよう、不断に見直していく」ことはお願いしたいということでございます。
そして、「憲法の定める二院制の下において、衆参両議院にはそれぞれ期待される役割や機能があり、今後も、将来における我が国の代表民主制のあるべき姿を念頭に、「国権の最高機関」としての国会の在り方や「全国民を代表する」議員を選出するための望ましい選挙制度の在り方を、広く国民の意見を踏まえ、明治以来長い歴史とともに発展してきた我が国民主政治における意思決定過程の制度と運用を見据えて、国会として継続的に考えていくべきである。」としたところでございます。
つまり、やはり国会として考えていただく、国民目線からするとそういうことになるのではないかということでございます。
ここについては、実は、さまざまな国会にかかわる議論が委員から述べられまして、それをできるだけ記すように努力したところでございます。
「結論に至った経緯・理由」の二つ目に、「もとより、選挙制度の在り方は、代表民主制の根幹にかかわるものであって、」云々と書いてありまして、「本調査会において検討した議員定数と一票の較差のそれに尽きるものではなく、選挙人・被選挙人の資格から、立候補制度、代表方法又は選出方法、選挙区の区分と画定、投票方式、選挙争訟の在り方などにいたるまで、多岐にわたり慎重な検討を要する多くの事項を含んでいる。」ということでございます。
定数削減と一票の格差にとどまらない形での国会の御努力を期待したいということも込めて、僣越ではありますが、こういった事項も挙げさせていただいたところでございます。
そこに、十八歳選挙についてもこういう一つの制度の見直しの結果として出てきたのだろうということで、その意味では、本調査会の検討事項はこういう不断の見直しの諸課題の一部にすぎないという認識を我々としては持っているということを申し上げたところでございます。
また、最高裁との関係についても少し言及させていただきました。
十ページの二つ目、「今日、日本の社会は、人口動態を含め少子高齢化やグローバル化などの要因により大きな変動期に入っている。こうした中で、国会には、「国権の最高機関」として、種々の重要な政策課題に対する基本的な道筋を示すことが求められており、将来における我が国の代表民主制のあるべき姿を展望し、「国権の最高機関」としての国会の権限・手続や「全国民を代表する」議員を選出するための国会両議院の望ましい選挙制度の在り方に」云々、こういうことを書いてございます。
委員の間からも、格差の問題を扱う過程で、今までなかったような非常に大きな変化がこれから起こっていくことは間違いないという認識がございますので、格差の問題を超えて代表民主制のあり方について国会においてお考えいただき、その結果として選挙制度のあり方をどうするかというお話もしていただくようにお願いできないかという気持ちを込めて、こういうことを書かせていただいたところでございます。
もちろん、そうはいうものの、政治制度には完全というものがないということ、そういう中で我々にできることは、引き続き検討を繰り返し重ねていくということが取り組むべき態度だろうということを最後に述べまして、報告書を結んでいるところでございます。
以上、私の陳述でございます。どうもありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →本日は、調査会が本年一月十四日に大島議長に提出しました答申につきまして、お手元に答申をお配りしておりますので、まず、それに沿って概略御説明し、また、調査会の座長として御質問に答えさせていただきたいと存じます。
調査会は、平成二十六年九月十一日に第一回の会議を開き、答申を決定しました本年一月十四日までの間、全部で十七回の会議を開きました。
議長からの諮問事項は、答申の一ページにありますように四項目で、それら四つにつきまして一つ一つお答えをしたという形で答申をつくらせていただきました。
答申本体の二ページ目の次に、水色の紙を挟んで、オレンジの枠がついているものが説明文になりますが、オレンジの枠の中は答申そのものですので、この説明文に沿って御説明をいたします。
一番目が「衆議院議員の選挙制度の在り方」でございます。
そこにありますように、「現行の小選挙区比例代表並立制を維持する。」ということとあわせて、「ただし、制度の信頼性を確保するため、人口動態に合わせて、選挙区間の一票の較差、選挙区の区割りなどを定期的に見直す仕組みとする必要がある。その点からして、較差是正は喫緊の最重要課題である。」というのが答申の本文でございます。
それに至る議論の経過、理由につきましては、一ページの下から二つ目の丸に、「本調査会としては、ようやく国民の間に定着した現行制度の信頼性を確保するため、客観性のある制度の運用原則を定めるとともに、とくに小選挙区選挙については衆議院議員選挙区画定審議会という独自の機関の機能を高めることによって、安定した透明性のある制度運営に努めるのが適切であると考える。」そのような文言をつけ加えました。
あわせて、次の丸で、「なお、制度の根幹である二つの機能の確保のため、民意の集約機能と民意の反映機能とのバランスには今後とも十分な配慮が必要である。」ということを述べさせていただきました。
次に、二ページの「定数削減」でございます。
「現行の衆議院議員の定数は、国際比較や過去の経緯などからすると多いとは言えず、これを削減する積極的な理由や理論的根拠は見出し難い。」というのが(1)でございます。
(2)としまして、「一方、衆議院議員の定数削減は多くの政党の選挙公約であり、主権者たる国民との約束である。」ということがございます。
(3)として、「このことから、削減案を求められるとするならば、以下の案が考えられる。」といたしまして、1として、「衆議院議員の定数を十人削減して四百六十五人とする。」二つ目として、「小選挙区選挙と比例代表選挙のそれぞれの定数は、小選挙区選挙の定数を六人削減して二百八十九人とし、比例代表選挙の定数を四人削減して百七十六人とする。」ということを本文で答申いたしました。
結論に至った理由は、いろいろ書いてございますが、一つ目の丸の「衆議院議員の定数を何人とするかについて、絶対的基準があるわけではない。歴史的経緯、政治体制、統治構造、選挙制度や国会運営など様々な要素に基づき決定されることとなる。」というのが委員の大宗の意見でございました。
それから、衆議院議員の定数を国際比較するということが二つ目の丸でございますが、諸外国の下院と我が国の衆議院とを比べると、衆議院の場合は議員一人当たりの人口が他の国と比べて非常に多いということを改めて確認したわけでございます。
そして、三ページの一つ目の丸、「小選挙区比例代表並立制の下では、小選挙区選挙と比例代表選挙は別々に行われるものであり、小選挙区選挙及び比例代表選挙がそれぞれの意義をもち、有効に機能するためには、相応の定数が必要とされる。」ということでございます。
さらに、その下にありますように、「小選挙区選挙において、都道府県を単位に議席配分することを前提として大幅に定数を削減すると、都道府県間の一票の較差、ひいては選挙区間の一票の較差の縮小は難しくなる。定数の大幅削減と議席の比例配分及び較差の最小化という要請を同時に達成することは困難である。」という意見が非常に繰り返し述べられまして、これをここに記したところでございます。
議員数を考えるに際しましては、調査会の委員の中にもいろいろなお考えがあり、議席は有権者にとっては選ぶ権利であるという視点、いわば代表者を派遣する権利を有権者が持っているというのが、議席が削減されることによって事実上弱体化するというか削減されるというような観点、それから、有為な人材を集めることによる国民の代表議会としての国会の機能強化、その他、行政府との緊張関係の維持等々、削減するということについてはいろいろな要素を考えなければいけないので、増税と削減の組み合わせというものを一度慎重に検討し直す必要があるという意見も多くありまして、そういう意味で、大幅に定数を削減することは適当であるとは言えないということが調査会の大体の意見になったわけでございます。
そういうことで、「大幅に定数を削減することは適当であるとはいえない。」ということになりましたが、下から三つ目の丸にあるとおり、「しかしながら、定数の削減は、ヒアリングを実施した政党のうち日本共産党及び社会民主党を除くすべての政党の選挙公約であり、多くの政党の選挙公約は、いわば公党の国民との約束として、できる限り尊重されなければならない。」という意見も多く、さらに、具体の削減数につきましては、調査会の中でも、一桁でよい、やはり二桁という意見もございまして、最後の最後になりまして、先ほど申し上げたような結論になったわけでございます。大正十四年に男子による普通選挙が実現して以降、四百六十五人は最も少ない数になるということを確認させていただいたところでございます。
次に、四ページの「一票の較差是正」でございます。
まず、小選挙区選挙につきましては、「選挙区間の一票の較差を二倍未満とする。」ということを大原則としてまず掲げ、そして、「小選挙区選挙の定数を、各都道府県に人口に比例して配分する。」ということでございます。
その都道府県への議席配分方式については、いろいろな条件を満たしてもらわなければ困るという観点から、(ア)比例性のある配分方式に基づいて都道府県に配分すること、(イ)選挙区間の一票の格差を小さくするために、都道府県間の一票の格差をできるだけ少なくすること、(ウ)都道府県の配分議席の増減幅が小さいこと、すなわち変動幅が小さいことということでございます。(エ)として、一定程度将来にわたっても有効に機能し得る方式であること、これらの条件を加味しながら、実は議席の配分方式についてたくさんの方式がありますので、これを比較考量しました。答申の参考資料の5にも、いろいろな方式の差異について表が掲げてございますので、御参考にしていただければと思います。
このような諸条件に照らした結果、都道府県への議席配分の方式として、いわゆるアダムズ方式を提案させていただいたところでございます。
それと同時に、これも実は調査会の当初からいろいろ話題になっておりましたが、制度の安定性という問題をどういうふうに考えるかということでございます。
そこで、5といたしまして、「都道府県への議席配分の見直しは、制度の安定性を勘案し、十年ごとに行われる大規模国勢調査の結果による人口に基づき行う。」といたしました。
これは、現在の制度の基本的な骨格を継承したものであると私は認識しておりますが、その意味で十年ごとということであり、また、国勢調査に基づくこと、有権者数ではなく人口というものを基準に見るということでございます。
ただ、よく指摘されますように、十年の間に起こる変化をどう考えるかという問題もありますので、6といたしまして、大規模国勢調査の中間年に実施される簡易国勢調査の結果、格差二倍以上の選挙区が生じたときは、区画審は、各選挙区間の格差が二倍未満となるように関係選挙区の区画の見直しを行うものとし、この見直しについては、本来の選挙区の区割りの見直しが十年ごとに行われることを踏まえ、必要最小限のものとし、都道府県への議席配分の変更を行わないとしたところでございます。
都道府県への議席配分は変更せず、その内部の区割りの見直しによって格差を縮小するような努力、これはかなり義務づけ的な規定を調査会としてはできればお願いしたいというふうに思ったわけでございます。
この意味は、できればそのようなことが起こらないように最初に区割りをしてもらうと大変ありがたいという気持ちも背後にありまして、そのような選挙区の改定案を区画審に作成してもらいたいというのが我々の期待でありますので、必ず五年ごとに大規模な区割りの見直しを行うことをアプリオリに義務づけるという趣旨ではないことを御理解賜りたいと思っております。
次に、比例代表選挙につきましては、「現行の十一ブロックを維持する。」と。
これは、比例代表の議席を大幅に減らさなければ、現行の十一ブロックを維持することができるということでございます。
それから、各ブロックへの議席配分も、アダムズ方式により行うこととしました。これは、現行の配分方式では変動が激しく、そうしますと、比例区が比例区の名に値しないような小さな議席数になってしまうということは、できれば避けたいという気持ちもありまして、アダムズ方式により行うということにしました。
また、「各ブロックへの議席配分の見直しは、十年ごとに行われる大規模国勢調査の結果による人口に基づき行う。」としました。
小選挙区の方が専らの関心事になっておりますが、比例区の人口変動に伴う議席配分の見直しについても一緒に行っていただくようにルール化していただきたいと思い、ここに一項をつけ加えたところでございます。
最後に、九ページが四番目の諮問事項「現行憲法下での衆参両議院選挙制度の在り方」であり、正直なところ、大変難しかったところでございますが、ただ、「公正かつ効果的な代表という目的を具現化するために適切な制度を実現するよう、不断に見直していく」ことはお願いしたいということでございます。
そして、「憲法の定める二院制の下において、衆参両議院にはそれぞれ期待される役割や機能があり、今後も、将来における我が国の代表民主制のあるべき姿を念頭に、「国権の最高機関」としての国会の在り方や「全国民を代表する」議員を選出するための望ましい選挙制度の在り方を、広く国民の意見を踏まえ、明治以来長い歴史とともに発展してきた我が国民主政治における意思決定過程の制度と運用を見据えて、国会として継続的に考えていくべきである。」としたところでございます。
つまり、やはり国会として考えていただく、国民目線からするとそういうことになるのではないかということでございます。
ここについては、実は、さまざまな国会にかかわる議論が委員から述べられまして、それをできるだけ記すように努力したところでございます。
「結論に至った経緯・理由」の二つ目に、「もとより、選挙制度の在り方は、代表民主制の根幹にかかわるものであって、」云々と書いてありまして、「本調査会において検討した議員定数と一票の較差のそれに尽きるものではなく、選挙人・被選挙人の資格から、立候補制度、代表方法又は選出方法、選挙区の区分と画定、投票方式、選挙争訟の在り方などにいたるまで、多岐にわたり慎重な検討を要する多くの事項を含んでいる。」ということでございます。
定数削減と一票の格差にとどまらない形での国会の御努力を期待したいということも込めて、僣越ではありますが、こういった事項も挙げさせていただいたところでございます。
そこに、十八歳選挙についてもこういう一つの制度の見直しの結果として出てきたのだろうということで、その意味では、本調査会の検討事項はこういう不断の見直しの諸課題の一部にすぎないという認識を我々としては持っているということを申し上げたところでございます。
また、最高裁との関係についても少し言及させていただきました。
十ページの二つ目、「今日、日本の社会は、人口動態を含め少子高齢化やグローバル化などの要因により大きな変動期に入っている。こうした中で、国会には、「国権の最高機関」として、種々の重要な政策課題に対する基本的な道筋を示すことが求められており、将来における我が国の代表民主制のあるべき姿を展望し、「国権の最高機関」としての国会の権限・手続や「全国民を代表する」議員を選出するための国会両議院の望ましい選挙制度の在り方に」云々、こういうことを書いてございます。
委員の間からも、格差の問題を扱う過程で、今までなかったような非常に大きな変化がこれから起こっていくことは間違いないという認識がございますので、格差の問題を超えて代表民主制のあり方について国会においてお考えいただき、その結果として選挙制度のあり方をどうするかというお話もしていただくようにお願いできないかという気持ちを込めて、こういうことを書かせていただいたところでございます。
もちろん、そうはいうものの、政治制度には完全というものがないということ、そういう中で我々にできることは、引き続き検討を繰り返し重ねていくということが取り組むべき態度だろうということを最後に述べまして、報告書を結んでいるところでございます。
以上、私の陳述でございます。どうもありがとうございました。拍手
山
田
田中隆#4
○田中参考人 弁護士の田中と申します。
陳述の機会を与えていただいたことに感謝いたします。
おおむね骨子に沿ってお話をさせていただきます。
全国二千百名の弁護士で構成する自由法曹団という団体で活動をしております。
自由法曹団は、政治改革が提起されたときから、選挙制度などについて検討を行って意見書を発表し、二〇〇九年から始まりました第二次の改革問題でも意見書等を発表してきました。
今回は、今お話があった調査会答申を検討させていただいた最新の意見書だけを配付させていただきました。その余の意見書はホームページに掲載していますので、御参照いただければ幸いです。
そうした経緯を踏まえて、幾つかお話をさせていただきます。
まず、調査会答申と法案についてです。
二〇一四年の三月、与党と当時の野党五党が衆議院議長のもとの第三者機関設置で合意されたのが発端でした。
メディアなどには、諮問する以上、何らかの拘束力をとの主張もありました。
自由法曹団は、「「第三者機関への丸投げ」は許されない」と題する長文の声明を発表させていただきました。選挙制度の問題は国会で国民的な議論が行われるべきで、国会の上位に立つかのような諮問機関を認めることは、憲法上の問題も引き起こすためです。この見地は現在も変わっておりません。
調査会が設置されたときは、第二次政治改革段階での全ての意見書を送付させていただきました。そして、並立制の二十年間がもたらした問題を正しく総括して、国民の声が反映して議会制民主主義が再生できる選挙制度を模索していただきたいと要望しました。
諮問事項には、定数削減や格差の是正とともに、現行制度を含めた選挙制度の評価や、衆参議院選挙制度のあり方が掲げられていました。また、一三年六月には、並立制の功罪の検証が与野党で合意されておりました。決して自由法曹団だけの注文ではなかったと思っています。
答申を拝見いたしました。今伺って、佐々木座長の御苦労や御尽力には心から敬意を表します。しかし、まことに失礼な言い方になるんですが、肩透かしを食らった思いを禁じ得ませんでした。
選挙制度では、多くの政党が現行制度でいいというので現行の並立制を維持する。定数削減では、削減する理由はないけれども、多くの政党が公約しているので、比例代表を四議席、小選挙区を六議席削減する。格差是正では、一人別枠方式とドント式をやめて、アダムズ方式を採用する。衆参両院の選挙制度は、国会として継続的に考えていくべき。こういう趣向でした。
国会では結論が出せないからとして専門家に審議してもらうために設置された第三者機関が、諮問した側の政党の意向をもって答申にかえ、あるいは国会に投げ返したのでは、問いをもって問いに答えたことにしかなりません。
アダムズ方式は、国会や選挙制度のあり方という基本の問題をさておいて配分だけを調整するもので、問われている問題を解決するものにはならないと思います。
一人別枠方式を違憲とする最高裁がアダムズ方式を合憲とするかの問題もあるんですが、最大の問題は、どれだけ人口が流動しても定数ゼロ配分を生み出せない、小選挙区の都道府県への配分に収れんさせてしまっているところにあります。投票価値の平等を実現するのであれば、もっと広い単位で選挙を行う制度にすれば、格差の問題はたちどころに解消できます。ちなみに、お配りした意見書で提案している十七ブロックの比例代表制では、最大格差は一・〇三五倍にすぎません。
今回二つの法案が提出されていますが、いずれも、現行の並立制を前提にアダムズ方式を採用するとともに、議会の役割や議員定数のあり方の明示もないまま、答申だけを理由に定数を十削減しようとするものです。また、緊急だからと言われていますが、時限法でも特別措置法でもない恒久法として提案されており、このまま並立制を固定化させる機能を営む危険は甚大です。抜本的な再検討が必要と考えます。
次の問題は、二〇〇九年からの検討の意味なんです。
二〇〇九年と二〇一二年の総選挙で、並立制の問題が露呈しました。
民主党への政権交代が起こった総選挙では、比例代表で四二%の得票の民主党が六四%の議席、自民党への逆政権交代が起こった総選挙では、比例代表で二八%弱の自民党が六一%の議席を獲得しました。その結果、民意を反映する選挙制度であれば議席につながるはずの第二党以下の得票が、制度的に死票にされました。いずれの選挙でも第一党の得票が移動しましたから、どんな選挙でも政権交代は起こったことになります。問題は、オセロゲームのような議席の雪崩現象が起こってしまったことです。
私たちが第二次政治改革と言う議論や検討はこうした中で進みました。
最初の議論は、一層小選挙区制に傾斜させようとする方向で起こりました。民主党が、マニフェストで比例定数八十削減を掲げ、官僚答弁の禁止などを含めた国会改革を叫んで、政権と政権党への権限の集中を図ろうとされたためです。英国のモデルがウエストミンスター・モデルとしてそのまま持ち込まれようとしました。自由法曹団は、英国に調査団を派遣して、小選挙区制の機能不全が叫ばれていた英国の動きを紹介いたしました。
二〇一一年三月、最高裁が一人別枠方式を違憲とする判決を言い渡し、同趣旨の判決が続きました。定数格差違憲状態判決は、一票の価値の平等という側面から選挙制度のあり方を問いかけたもので、配分方法を変えればいいという問題にとどまらない意味と射程を持っていると思います。
二〇一一年八月、自由法曹団は、意見書「わたしたちの声をとどけよう」を発表して、民意が反映する選挙制度への転換を求めました。その後の検討を経て、参議院は大選挙区制、衆議院はブロック単位の比例代表制というのが現在の私たちの提案です。小選挙区制の廃止を求める国民運動も展開され、大阪や東京では一千名規模の集会が行われ、院内での集会や議員要請、懇談も繰り返されました。
国会の中でも見直しの動きが強まって、同じ二〇一一年には、超党派のいわゆる中選挙区議連がつくられました。ムード主体の選挙による地すべり的勝利が多い、信念に基づいた思い切った政策を打ち出しにくい、専門性を持った議員が生まれにくい、これは、私たちが言っているのではなく、議連の準備会で配付された資料の一節です。
二〇一二年の総選挙を機に、それまで政治改革推進一辺倒だった財界やメディアからも見直しの声が起こりました。大衆迎合主義、ポピュリズムの弊害を指摘して、「中選挙区制の復活を求める声も出ている。それも排除すべきではない」とした一二年十二月の読売新聞の社説や、中選挙区制におけるメリットの再評価とあるべき選挙制度の検討を提起した翌一三年一月の経団連の政治改革提言が代表的なものでした。
この衆議院でも、抜本改革案が検討され、発表され続けられました。
連用制は、公明党さんが三案の一つとして提示されたもので、二〇一二年には焦点の一つでした。二〇一二年七月には、民主党が並立制と連用制を組み合わせた一部連用制案を提出され、一三年三月には、自民党の検討の中から、比例代表議席を比例枠と優遇枠に二分する優遇枠案が浮上しました。
その都度、自由法曹団は意見書を提出して、検討、批判しましたが、問題はあるとはいえ、全体としては、民意の反映を拡大しようとする方向を共有したものでありました。
こうした模索は、並立制が生み出すものが明らかになるもとで選挙制度について検討を行った貴重な機会であり、見直しは、院内の皆さんからも起こり、国民の中、市民の中からも起こり、そして現在も続いています。その見直しの動きが、過剰な民意の集約に着目して、民意の反映を強めようという方向に発展していったことも重要な意味を持っていると考えます。
調査会は、残念ながら、こうした動きに対して、問いには答えられませんでした。だからといって、それでこの問題が終わったことにはなりません。終わらせることは、会派や議員の皆さん自身が模索してこられた道筋を無にすることを意味しております。そのことを重ねて強調しておきたいと思います。
最後の問題は、やはり政治改革です。
並立制や政党助成などを導入した政治改革は、五年にわたる激しい議論や攻防を経て、一九九四年に強行されました。国際競争力のための新自由主義的な構造改革や、国際貢献を掲げた自衛隊の海外派遣と同時並行のものでもありました。
並立制による最初の総選挙が行われたのは九六年十月、ちょうど二十年になります。中選挙区制のもとでほぼ対応していた国会外の民意と国会内の議席が大きく食い違うようになっていって、国民の多くが反対する法案も強行されていきました。その二十年が生み出したものがどんなものだったのかは、あえて指摘いたしません。
政治改革のあのとき、選挙による政権の直接選択が主張され、政治における意思決定と責任の帰属の明確化が言われました。総選挙で政権を選んだんだから白紙委任しろ、文句があったら次の選挙で政権をかえろということでもあります。そのために、小選挙区制が選挙制度の中心に据えられ、政党執行部に権限集中を図るさまざまなシステムが導入されました。
自由法曹団は、こうした政治像に真っ向から反対しました。これは形を変えた大統領制だ、大統領選挙人のかわりに国会議員を選び、国会議員は内閣総理大臣を選出すれば本来の役割は終わる、そして、大統領選挙人団にすぎない国会には内閣へのコントロール機能は期待できない、一九九〇年九月に発表した自由法曹団の最初の意見書「小選挙区制・政党法を斬る」の一節です。
民意を日常不断に政治に結びつけ、みずから立法に当たり、行政権の監視を続ける国会の役割を自己否定するに等しい、こんな政治像では、国民の期待や信頼はつなぎとめられないと思います。最後の二〇一四年十二月の総選挙で投票率が戦後最低の五二・六%を記録したのは、その結果と言うほかはございません。
主権者を国民とし、国会を国権の最高機関とし、国会議員を全国民の代表者とする日本国憲法の求める政治像は、決してそんなものではありません。現代の国民主権は、多様化している民意を可能な限りそのまま国会に反映し、議会の中での熟議を通じて国政の方向を決めるというものであり、これが世界の趨勢だと思います。
政治改革は、民意の反映こそが基本という大原則を踏み外し、政権の直接選択を掲げて、議会の自己否定に等しい道を歩みました。大変失礼な表現ながら、巷間言われる政治の劣化や歴史的な低投票率は、その結果生み出されたものと言わざるを得ません。政治改革からの二十年は、政治改革そのものの抜本的な見直しを要求していると考えます。
最後に、もう一度調査会答申に戻します。
答申は、アダムズ方式を提案された以外は、さっき申し上げたように、問いをもって問いに答えられました。しかし、考えようによっては、これが正しかったのかもしれないと思います。
声明で指摘したとおり、憲法的な課題であり、政治のあり方や主権者国民の権利に深くかかわる選挙制度の問題は、国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会が、国民の参加と監視のもとで議論を行って結論を導かなければならないものだからです。その意味では、問いは投げ返されるべくして投げ返されたとも言えると思います。
衆議院には、投げ返された問いに答えていただく責任がございます。今度こそ国会は、政治改革の二十年を真摯に総括されて、民意を反映する選挙制度の実現のために邁進していただきたい。
二つの法案にはいずれも、全国民を代表する国会議員を選出するための望ましい選挙のあり方についての不断の見直しも行われるものとするとの附則がつけられています。本来なら、この部分こそ、まさしく本則として行われるべきものでした。
この附則に盛り込んだ決意を何としても実行に移していただきたい、そのことを心からお願いをして、陳述といたします。
ありがとうございました。拍手
この発言だけを見る →陳述の機会を与えていただいたことに感謝いたします。
おおむね骨子に沿ってお話をさせていただきます。
全国二千百名の弁護士で構成する自由法曹団という団体で活動をしております。
自由法曹団は、政治改革が提起されたときから、選挙制度などについて検討を行って意見書を発表し、二〇〇九年から始まりました第二次の改革問題でも意見書等を発表してきました。
今回は、今お話があった調査会答申を検討させていただいた最新の意見書だけを配付させていただきました。その余の意見書はホームページに掲載していますので、御参照いただければ幸いです。
そうした経緯を踏まえて、幾つかお話をさせていただきます。
まず、調査会答申と法案についてです。
二〇一四年の三月、与党と当時の野党五党が衆議院議長のもとの第三者機関設置で合意されたのが発端でした。
メディアなどには、諮問する以上、何らかの拘束力をとの主張もありました。
自由法曹団は、「「第三者機関への丸投げ」は許されない」と題する長文の声明を発表させていただきました。選挙制度の問題は国会で国民的な議論が行われるべきで、国会の上位に立つかのような諮問機関を認めることは、憲法上の問題も引き起こすためです。この見地は現在も変わっておりません。
調査会が設置されたときは、第二次政治改革段階での全ての意見書を送付させていただきました。そして、並立制の二十年間がもたらした問題を正しく総括して、国民の声が反映して議会制民主主義が再生できる選挙制度を模索していただきたいと要望しました。
諮問事項には、定数削減や格差の是正とともに、現行制度を含めた選挙制度の評価や、衆参議院選挙制度のあり方が掲げられていました。また、一三年六月には、並立制の功罪の検証が与野党で合意されておりました。決して自由法曹団だけの注文ではなかったと思っています。
答申を拝見いたしました。今伺って、佐々木座長の御苦労や御尽力には心から敬意を表します。しかし、まことに失礼な言い方になるんですが、肩透かしを食らった思いを禁じ得ませんでした。
選挙制度では、多くの政党が現行制度でいいというので現行の並立制を維持する。定数削減では、削減する理由はないけれども、多くの政党が公約しているので、比例代表を四議席、小選挙区を六議席削減する。格差是正では、一人別枠方式とドント式をやめて、アダムズ方式を採用する。衆参両院の選挙制度は、国会として継続的に考えていくべき。こういう趣向でした。
国会では結論が出せないからとして専門家に審議してもらうために設置された第三者機関が、諮問した側の政党の意向をもって答申にかえ、あるいは国会に投げ返したのでは、問いをもって問いに答えたことにしかなりません。
アダムズ方式は、国会や選挙制度のあり方という基本の問題をさておいて配分だけを調整するもので、問われている問題を解決するものにはならないと思います。
一人別枠方式を違憲とする最高裁がアダムズ方式を合憲とするかの問題もあるんですが、最大の問題は、どれだけ人口が流動しても定数ゼロ配分を生み出せない、小選挙区の都道府県への配分に収れんさせてしまっているところにあります。投票価値の平等を実現するのであれば、もっと広い単位で選挙を行う制度にすれば、格差の問題はたちどころに解消できます。ちなみに、お配りした意見書で提案している十七ブロックの比例代表制では、最大格差は一・〇三五倍にすぎません。
今回二つの法案が提出されていますが、いずれも、現行の並立制を前提にアダムズ方式を採用するとともに、議会の役割や議員定数のあり方の明示もないまま、答申だけを理由に定数を十削減しようとするものです。また、緊急だからと言われていますが、時限法でも特別措置法でもない恒久法として提案されており、このまま並立制を固定化させる機能を営む危険は甚大です。抜本的な再検討が必要と考えます。
次の問題は、二〇〇九年からの検討の意味なんです。
二〇〇九年と二〇一二年の総選挙で、並立制の問題が露呈しました。
民主党への政権交代が起こった総選挙では、比例代表で四二%の得票の民主党が六四%の議席、自民党への逆政権交代が起こった総選挙では、比例代表で二八%弱の自民党が六一%の議席を獲得しました。その結果、民意を反映する選挙制度であれば議席につながるはずの第二党以下の得票が、制度的に死票にされました。いずれの選挙でも第一党の得票が移動しましたから、どんな選挙でも政権交代は起こったことになります。問題は、オセロゲームのような議席の雪崩現象が起こってしまったことです。
私たちが第二次政治改革と言う議論や検討はこうした中で進みました。
最初の議論は、一層小選挙区制に傾斜させようとする方向で起こりました。民主党が、マニフェストで比例定数八十削減を掲げ、官僚答弁の禁止などを含めた国会改革を叫んで、政権と政権党への権限の集中を図ろうとされたためです。英国のモデルがウエストミンスター・モデルとしてそのまま持ち込まれようとしました。自由法曹団は、英国に調査団を派遣して、小選挙区制の機能不全が叫ばれていた英国の動きを紹介いたしました。
二〇一一年三月、最高裁が一人別枠方式を違憲とする判決を言い渡し、同趣旨の判決が続きました。定数格差違憲状態判決は、一票の価値の平等という側面から選挙制度のあり方を問いかけたもので、配分方法を変えればいいという問題にとどまらない意味と射程を持っていると思います。
二〇一一年八月、自由法曹団は、意見書「わたしたちの声をとどけよう」を発表して、民意が反映する選挙制度への転換を求めました。その後の検討を経て、参議院は大選挙区制、衆議院はブロック単位の比例代表制というのが現在の私たちの提案です。小選挙区制の廃止を求める国民運動も展開され、大阪や東京では一千名規模の集会が行われ、院内での集会や議員要請、懇談も繰り返されました。
国会の中でも見直しの動きが強まって、同じ二〇一一年には、超党派のいわゆる中選挙区議連がつくられました。ムード主体の選挙による地すべり的勝利が多い、信念に基づいた思い切った政策を打ち出しにくい、専門性を持った議員が生まれにくい、これは、私たちが言っているのではなく、議連の準備会で配付された資料の一節です。
二〇一二年の総選挙を機に、それまで政治改革推進一辺倒だった財界やメディアからも見直しの声が起こりました。大衆迎合主義、ポピュリズムの弊害を指摘して、「中選挙区制の復活を求める声も出ている。それも排除すべきではない」とした一二年十二月の読売新聞の社説や、中選挙区制におけるメリットの再評価とあるべき選挙制度の検討を提起した翌一三年一月の経団連の政治改革提言が代表的なものでした。
この衆議院でも、抜本改革案が検討され、発表され続けられました。
連用制は、公明党さんが三案の一つとして提示されたもので、二〇一二年には焦点の一つでした。二〇一二年七月には、民主党が並立制と連用制を組み合わせた一部連用制案を提出され、一三年三月には、自民党の検討の中から、比例代表議席を比例枠と優遇枠に二分する優遇枠案が浮上しました。
その都度、自由法曹団は意見書を提出して、検討、批判しましたが、問題はあるとはいえ、全体としては、民意の反映を拡大しようとする方向を共有したものでありました。
こうした模索は、並立制が生み出すものが明らかになるもとで選挙制度について検討を行った貴重な機会であり、見直しは、院内の皆さんからも起こり、国民の中、市民の中からも起こり、そして現在も続いています。その見直しの動きが、過剰な民意の集約に着目して、民意の反映を強めようという方向に発展していったことも重要な意味を持っていると考えます。
調査会は、残念ながら、こうした動きに対して、問いには答えられませんでした。だからといって、それでこの問題が終わったことにはなりません。終わらせることは、会派や議員の皆さん自身が模索してこられた道筋を無にすることを意味しております。そのことを重ねて強調しておきたいと思います。
最後の問題は、やはり政治改革です。
並立制や政党助成などを導入した政治改革は、五年にわたる激しい議論や攻防を経て、一九九四年に強行されました。国際競争力のための新自由主義的な構造改革や、国際貢献を掲げた自衛隊の海外派遣と同時並行のものでもありました。
並立制による最初の総選挙が行われたのは九六年十月、ちょうど二十年になります。中選挙区制のもとでほぼ対応していた国会外の民意と国会内の議席が大きく食い違うようになっていって、国民の多くが反対する法案も強行されていきました。その二十年が生み出したものがどんなものだったのかは、あえて指摘いたしません。
政治改革のあのとき、選挙による政権の直接選択が主張され、政治における意思決定と責任の帰属の明確化が言われました。総選挙で政権を選んだんだから白紙委任しろ、文句があったら次の選挙で政権をかえろということでもあります。そのために、小選挙区制が選挙制度の中心に据えられ、政党執行部に権限集中を図るさまざまなシステムが導入されました。
自由法曹団は、こうした政治像に真っ向から反対しました。これは形を変えた大統領制だ、大統領選挙人のかわりに国会議員を選び、国会議員は内閣総理大臣を選出すれば本来の役割は終わる、そして、大統領選挙人団にすぎない国会には内閣へのコントロール機能は期待できない、一九九〇年九月に発表した自由法曹団の最初の意見書「小選挙区制・政党法を斬る」の一節です。
民意を日常不断に政治に結びつけ、みずから立法に当たり、行政権の監視を続ける国会の役割を自己否定するに等しい、こんな政治像では、国民の期待や信頼はつなぎとめられないと思います。最後の二〇一四年十二月の総選挙で投票率が戦後最低の五二・六%を記録したのは、その結果と言うほかはございません。
主権者を国民とし、国会を国権の最高機関とし、国会議員を全国民の代表者とする日本国憲法の求める政治像は、決してそんなものではありません。現代の国民主権は、多様化している民意を可能な限りそのまま国会に反映し、議会の中での熟議を通じて国政の方向を決めるというものであり、これが世界の趨勢だと思います。
政治改革は、民意の反映こそが基本という大原則を踏み外し、政権の直接選択を掲げて、議会の自己否定に等しい道を歩みました。大変失礼な表現ながら、巷間言われる政治の劣化や歴史的な低投票率は、その結果生み出されたものと言わざるを得ません。政治改革からの二十年は、政治改革そのものの抜本的な見直しを要求していると考えます。
最後に、もう一度調査会答申に戻します。
答申は、アダムズ方式を提案された以外は、さっき申し上げたように、問いをもって問いに答えられました。しかし、考えようによっては、これが正しかったのかもしれないと思います。
声明で指摘したとおり、憲法的な課題であり、政治のあり方や主権者国民の権利に深くかかわる選挙制度の問題は、国権の最高機関であり、唯一の立法機関である国会が、国民の参加と監視のもとで議論を行って結論を導かなければならないものだからです。その意味では、問いは投げ返されるべくして投げ返されたとも言えると思います。
衆議院には、投げ返された問いに答えていただく責任がございます。今度こそ国会は、政治改革の二十年を真摯に総括されて、民意を反映する選挙制度の実現のために邁進していただきたい。
二つの法案にはいずれも、全国民を代表する国会議員を選出するための望ましい選挙のあり方についての不断の見直しも行われるものとするとの附則がつけられています。本来なら、この部分こそ、まさしく本則として行われるべきものでした。
この附則に盛り込んだ決意を何としても実行に移していただきたい、そのことを心からお願いをして、陳述といたします。
ありがとうございました。拍手
山
山
平
平沢勝栄#7
○平沢委員 自民党の平沢勝栄でございます。
佐々木参考人、そして田中参考人のお二人には、大変お忙しい中おいでくださいまして、貴重な御意見を本当にありがとうございました。
それでは、質問をさせていただきたいと思います。
まず、今回の答申が出されたいきさつはもう御案内のとおりでございまして、過去三回の総選挙に対しまして、最高裁が三回続けて、一票の格差の点で違憲状態にあるといった判決が下されたわけでございます。
そうした中で、何とかこれを是正しなきゃならないということで、政党間で二十九回にわたり協議がなされたわけですけれども、まとまることができないということで、議長のもとに調査会を設置しまして、その座長に佐々木先生をお願いしました。
そして、調査会の方では十七回にわたって議論を重ねられて、そしてことしの一月十四日にこの答申が出されて、その中身については今、佐々木参考人が御説明されたとおりでございまして、私なんかは非常によくできているなと思ったところでございます。
その答申に基づきまして自公案と民進案が出されているわけでございまして、共通している点もございます。どちらも、答申にありますように、衆議院の定数を十削減する、それから、都道府県別の定数の配分につきましてはアダムズ方式を適用する、それから、都道府県別の定数配分は十年に一度の大規模国勢調査のみで行うといったような点は共通しているわけでございます。
自公案と民進案の大きな違いの一つは、このアダムズ方式をいつから適用するかということでございまして、自公案につきましては、平成三十二年の大規模国勢調査からアダムズ方式を適用する、対しまして民進案は、それではちょっと遅過ぎるということで、過去にさかのぼって平成二十二年の大規模国勢調査からアダムズ方式を適用する、これが大きな違いであるわけでございます。
そこで、まず佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、今回の自公案と民進案につきまして、答申の趣旨をよく踏まえた形でできているかどうか、この自公案と民進案についてどういう御所見をお持ちか、お願いいたします。
この発言だけを見る →佐々木参考人、そして田中参考人のお二人には、大変お忙しい中おいでくださいまして、貴重な御意見を本当にありがとうございました。
それでは、質問をさせていただきたいと思います。
まず、今回の答申が出されたいきさつはもう御案内のとおりでございまして、過去三回の総選挙に対しまして、最高裁が三回続けて、一票の格差の点で違憲状態にあるといった判決が下されたわけでございます。
そうした中で、何とかこれを是正しなきゃならないということで、政党間で二十九回にわたり協議がなされたわけですけれども、まとまることができないということで、議長のもとに調査会を設置しまして、その座長に佐々木先生をお願いしました。
そして、調査会の方では十七回にわたって議論を重ねられて、そしてことしの一月十四日にこの答申が出されて、その中身については今、佐々木参考人が御説明されたとおりでございまして、私なんかは非常によくできているなと思ったところでございます。
その答申に基づきまして自公案と民進案が出されているわけでございまして、共通している点もございます。どちらも、答申にありますように、衆議院の定数を十削減する、それから、都道府県別の定数の配分につきましてはアダムズ方式を適用する、それから、都道府県別の定数配分は十年に一度の大規模国勢調査のみで行うといったような点は共通しているわけでございます。
自公案と民進案の大きな違いの一つは、このアダムズ方式をいつから適用するかということでございまして、自公案につきましては、平成三十二年の大規模国勢調査からアダムズ方式を適用する、対しまして民進案は、それではちょっと遅過ぎるということで、過去にさかのぼって平成二十二年の大規模国勢調査からアダムズ方式を適用する、これが大きな違いであるわけでございます。
そこで、まず佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、今回の自公案と民進案につきまして、答申の趣旨をよく踏まえた形でできているかどうか、この自公案と民進案についてどういう御所見をお持ちか、お願いいたします。
佐
佐々木毅#8
○佐々木参考人 お答えいたします。
この答申をごらんいただきますと、答申は、最後の出口をどういうふうにすればいろいろな問題をクリアできるかということについての回答をお書きしたという性格のものでございまして、そこまでどういう経過をたどってたどり着くのかということにつきましては、実は委員会の中で、これは政治のお話ですので我々がいろいろなことを申し上げるのはふさわしくないというのが共通了解なものですから、今議員が言われましたようなタイプの話、移行期をどうするかということについては、実は何も書いていないわけでございます。それこそ国会の裁量にお任せをすべきだろうということでございます。
実は、委員会として、こういう出てきた案は、それぞれユニークで、恐らく、議論は全くしていませんし、こうなったらどうだろう、そういう話も一切しておりませんので、少なくとも委員長として、何か委員会でその移行経過についての議論があったかのような答弁をするのはいささか職務上適切さを欠くところがございますので、そこはもう国会の裁量にお任せをするということで、立ち入った評価というものは、委員会が何かやったかのような印象を与えるのは非常に実態とかけ離れておりますので、コメントはちょっと御遠慮させていただきたいと思います。
そういうある種の切り分けをしながら実はこの答申ができているという点について、御理解を賜れればありがたいと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →この答申をごらんいただきますと、答申は、最後の出口をどういうふうにすればいろいろな問題をクリアできるかということについての回答をお書きしたという性格のものでございまして、そこまでどういう経過をたどってたどり着くのかということにつきましては、実は委員会の中で、これは政治のお話ですので我々がいろいろなことを申し上げるのはふさわしくないというのが共通了解なものですから、今議員が言われましたようなタイプの話、移行期をどうするかということについては、実は何も書いていないわけでございます。それこそ国会の裁量にお任せをすべきだろうということでございます。
実は、委員会として、こういう出てきた案は、それぞれユニークで、恐らく、議論は全くしていませんし、こうなったらどうだろう、そういう話も一切しておりませんので、少なくとも委員長として、何か委員会でその移行経過についての議論があったかのような答弁をするのはいささか職務上適切さを欠くところがございますので、そこはもう国会の裁量にお任せをするということで、立ち入った評価というものは、委員会が何かやったかのような印象を与えるのは非常に実態とかけ離れておりますので、コメントはちょっと御遠慮させていただきたいと思います。
そういうある種の切り分けをしながら実はこの答申ができているという点について、御理解を賜れればありがたいと思います。
以上でございます。
平
平沢勝栄#9
○平沢委員 ありがとうございました。
次に、田中参考人にお聞きしたいと思いますけれども、今の選挙制度について抜本的な改革が必要だ、これについては皆共通しているわけでございまして、だから答申の中でも不断の見直しということがうたわれていますし、今回は、自公案も民進案も、不断の見直しということをうたっているわけでございます。今回は、最高裁が違憲状態という判決を下しているということで、ある意味では緊急避難的にまずこれを直そうということでやったということだろうと思います。
そういった中で、こういう違憲状態の解消を図るため、差し当たって、今回の案はよくできているんじゃないかなと思いますけれども、特に自公案はできているんじゃないかなと思いますけれども、田中参考人はどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →次に、田中参考人にお聞きしたいと思いますけれども、今の選挙制度について抜本的な改革が必要だ、これについては皆共通しているわけでございまして、だから答申の中でも不断の見直しということがうたわれていますし、今回は、自公案も民進案も、不断の見直しということをうたっているわけでございます。今回は、最高裁が違憲状態という判決を下しているということで、ある意味では緊急避難的にまずこれを直そうということでやったということだろうと思います。
そういった中で、こういう違憲状態の解消を図るため、差し当たって、今回の案はよくできているんじゃないかなと思いますけれども、特に自公案はできているんじゃないかなと思いますけれども、田中参考人はどうお考えでしょうか。
田
田中隆#10
○田中参考人 田中でございます。
なかなか、法案の比較を私に聞かれるのは大変悩ましいんですが、まず、緊急事態だからという点については一点申し上げておきます。
確かに、重要で急ぐ課題だったんですよ。それだから私どもは、実は、失礼ですが、第三者機関ではなく、議会で優先順位を決めて議論されるべきだというふうに申し上げました。ただし、基底になる選挙制度問題は絶対に外せない。しかし、それが簡単に結論が出ない中で、緊急の格差是正だけ要るというんだったら、それを臨時的に、時限法でもつくってやろうというのならまだしも私どもは理解できたんです。
ただ、今度の答申と、それから法制は、実は、並立制の枠組みのもとでアダムズ方式を適用して、かつ、この後、長期的にもこの形で計算していきますよという、このシステム構築では実によくできているんです、はっきり申し上げまして。ですから、そういう限度でいいますと、法律家から見ても法案のできは大変完成度が高いと思います。
ただし、申しわけありませんが、私どもはそれが解決ではないと考えますから、批判をしています。
そして、あえて申し上げますと、暫定的にとりあえず緊急でやろう、そしてこれから抜本的に解決をやろうというときに、率直に言って、そこだけ取り上げたら、将来までずっと通用する恒久法をつくることに力を入れられることは、実は力点が間違っていやしないかというのがさっき申し上げた点です。この点はやはり、皆さんが本当に抜本改革においては異論がないというんだったら、今すぐにでもそれを始めていただきたいと思いますし、そのためのある期間、この方法でやるというなら、あえて私は異論は申し上げません。
それから、私も、自公案と、それから民進案のどちらがというのを言う立場にはございません。ただ一点、確かに、一票の価値の平等が憲法的要請ですから、それは可能な限り早い方がいいということはあるだろうという点だけ指摘をしておきます。
以上です。
この発言だけを見る →なかなか、法案の比較を私に聞かれるのは大変悩ましいんですが、まず、緊急事態だからという点については一点申し上げておきます。
確かに、重要で急ぐ課題だったんですよ。それだから私どもは、実は、失礼ですが、第三者機関ではなく、議会で優先順位を決めて議論されるべきだというふうに申し上げました。ただし、基底になる選挙制度問題は絶対に外せない。しかし、それが簡単に結論が出ない中で、緊急の格差是正だけ要るというんだったら、それを臨時的に、時限法でもつくってやろうというのならまだしも私どもは理解できたんです。
ただ、今度の答申と、それから法制は、実は、並立制の枠組みのもとでアダムズ方式を適用して、かつ、この後、長期的にもこの形で計算していきますよという、このシステム構築では実によくできているんです、はっきり申し上げまして。ですから、そういう限度でいいますと、法律家から見ても法案のできは大変完成度が高いと思います。
ただし、申しわけありませんが、私どもはそれが解決ではないと考えますから、批判をしています。
そして、あえて申し上げますと、暫定的にとりあえず緊急でやろう、そしてこれから抜本的に解決をやろうというときに、率直に言って、そこだけ取り上げたら、将来までずっと通用する恒久法をつくることに力を入れられることは、実は力点が間違っていやしないかというのがさっき申し上げた点です。この点はやはり、皆さんが本当に抜本改革においては異論がないというんだったら、今すぐにでもそれを始めていただきたいと思いますし、そのためのある期間、この方法でやるというなら、あえて私は異論は申し上げません。
それから、私も、自公案と、それから民進案のどちらがというのを言う立場にはございません。ただ一点、確かに、一票の価値の平等が憲法的要請ですから、それは可能な限り早い方がいいということはあるだろうという点だけ指摘をしておきます。
以上です。
平
平沢勝栄#11
○平沢委員 ありがとうございました。
次に、佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、定数の削減についてでございます。
先ほど佐々木参考人が言われましたように、国際的には必ずしも日本は多いとは言えないわけですけれども、各政党が身を切る改革といったことで、公約として国民の皆さんに削減を訴えておられるわけでございます。そういった中で、今回の答申の中では、削減する積極的理由とか理論的根拠は乏しいというようなことが書かれているわけでございますけれども、公約として政党が訴えているから、十人削減ということを答申の中に書かれているわけでございます。
今のように、要するに、ある意味選挙公約として国民の皆さんに、ただ定数の削減を何かどんどんどんどん多くすれば多くするほどいいような形で訴える今のやり方、これについて、その風潮みたいなことについて佐々木参考人はどうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →次に、佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、定数の削減についてでございます。
先ほど佐々木参考人が言われましたように、国際的には必ずしも日本は多いとは言えないわけですけれども、各政党が身を切る改革といったことで、公約として国民の皆さんに削減を訴えておられるわけでございます。そういった中で、今回の答申の中では、削減する積極的理由とか理論的根拠は乏しいというようなことが書かれているわけでございますけれども、公約として政党が訴えているから、十人削減ということを答申の中に書かれているわけでございます。
今のように、要するに、ある意味選挙公約として国民の皆さんに、ただ定数の削減を何かどんどんどんどん多くすれば多くするほどいいような形で訴える今のやり方、これについて、その風潮みたいなことについて佐々木参考人はどうお考えでしょうか。
佐
佐々木毅#12
○佐々木参考人 お答えいたします。
この調査会の答申にも書いておりますように、身を切る改革というのがなぜ議員定数の問題にいきなりなるのかというようなことについては、委員会の中でも繰り返し繰り返し問題が出されまして、もっといろいろな説明が必要なんじゃないかということでございまして、委員の中にも実は結構それなりに多様性がございまして、どちらかというと、私のような古い世代は、余り減らすなという感じがなかったわけではございません。
ただ、一つ複雑なのは、二院制をとっているということをどういうふうに組み込んで考えるかというようなことも含めて、やはりかなり全体的な問題ではないかなというので、結局、話が四番目の項目のところにずれ込んだところが実はございます。
ですから、議員定数の問題というのにつきましては、確かにわかりやすい話といえばわかりやすい話ですけれども、素朴な疑問を持っている人もいるかもしれないし、なぜすぐそこなのかということもあるし、それから、特に格差の是正ということと議席の削減という問題はある意味バッティングする側面を持ちますので、この問題についてやはり頭の整理を有権者にもしてもらわないといけない。
ということで、非常に多々進むべきステップがあるような感じを、今回の調査会の議論を聞きながら、改めて勉強させていただいたところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →この調査会の答申にも書いておりますように、身を切る改革というのがなぜ議員定数の問題にいきなりなるのかというようなことについては、委員会の中でも繰り返し繰り返し問題が出されまして、もっといろいろな説明が必要なんじゃないかということでございまして、委員の中にも実は結構それなりに多様性がございまして、どちらかというと、私のような古い世代は、余り減らすなという感じがなかったわけではございません。
ただ、一つ複雑なのは、二院制をとっているということをどういうふうに組み込んで考えるかというようなことも含めて、やはりかなり全体的な問題ではないかなというので、結局、話が四番目の項目のところにずれ込んだところが実はございます。
ですから、議員定数の問題というのにつきましては、確かにわかりやすい話といえばわかりやすい話ですけれども、素朴な疑問を持っている人もいるかもしれないし、なぜすぐそこなのかということもあるし、それから、特に格差の是正ということと議席の削減という問題はある意味バッティングする側面を持ちますので、この問題についてやはり頭の整理を有権者にもしてもらわないといけない。
ということで、非常に多々進むべきステップがあるような感じを、今回の調査会の議論を聞きながら、改めて勉強させていただいたところでございます。
以上でございます。
平
平沢勝栄#13
○平沢委員 ありがとうございました。
次に、また佐々木参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、アダムズ方式なんですけれども、いろいろな制度の中で、よりベターだということでアダムズ方式を採用されたと。
先ほどそのメリットについてもお話がございましたけれども、このアダムズ方式についてはデメリットもあるということも言われているわけでございまして、中には、どんなに人口が少なくても、端数を切り上げるということで、最低一人は定数が確保されるということで、形を変えた一人別枠方式じゃないかなんということを言う方もおられるわけでございます。
一人別枠方式とは全然違いますけれども、結果としてそうなるんじゃないかということを言われる方もおられるわけですけれども、このアダムズ方式、いろいろな制度の中で、今考えられる一番ベストな制度ということで導入されたと思いますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
この発言だけを見る →次に、また佐々木参考人にお聞きしたいと思うんですけれども、アダムズ方式なんですけれども、いろいろな制度の中で、よりベターだということでアダムズ方式を採用されたと。
先ほどそのメリットについてもお話がございましたけれども、このアダムズ方式についてはデメリットもあるということも言われているわけでございまして、中には、どんなに人口が少なくても、端数を切り上げるということで、最低一人は定数が確保されるということで、形を変えた一人別枠方式じゃないかなんということを言う方もおられるわけでございます。
一人別枠方式とは全然違いますけれども、結果としてそうなるんじゃないかということを言われる方もおられるわけですけれども、このアダムズ方式、いろいろな制度の中で、今考えられる一番ベストな制度ということで導入されたと思いますけれども、そういう理解でよろしいでしょうか。
佐
佐々木毅#14
○佐々木参考人 お答えいたします。
結局、いろいろな方式を横に並べてみまして、無前提にこれでいこうという議論はなかなか成り立たないわけでございまして、日本の実情に鑑みた形で、いろいろなその効果というものを比較した結果としてアダムズ方式を選んだということでございます。ですから、比較考量という面が入っていると思います。
ですから、これも、もし何か非常に不都合なことが起こるということであれば、いずれまた考えなきゃいかぬかもしれませんが、しかし、少なくとも選挙区間の格差の問題じゃないものですから、選挙区間の格差は、これは区割りの問題になってしまいますので、アダムズ方式で都道府県への配分はコントロールする、その上で、さらに選挙区間の区割りをきちっとやるということが行われる限りにおきましては、私は、ある程度の時間は維持できるものではないかと考えたわけでございます。
いずれにしても、予想していた以上に実は人口の変動が激しい。ですから、昨年の簡易国調と我々が想定した三十二年の国調と比較してみますと、速いスピードで変化が起こっておりますので、国会におかれましては、注意深く動向をウオッチされて、しかるべき形での対応をこれからもお考えいただく必要はあるかなというふうに思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →結局、いろいろな方式を横に並べてみまして、無前提にこれでいこうという議論はなかなか成り立たないわけでございまして、日本の実情に鑑みた形で、いろいろなその効果というものを比較した結果としてアダムズ方式を選んだということでございます。ですから、比較考量という面が入っていると思います。
ですから、これも、もし何か非常に不都合なことが起こるということであれば、いずれまた考えなきゃいかぬかもしれませんが、しかし、少なくとも選挙区間の格差の問題じゃないものですから、選挙区間の格差は、これは区割りの問題になってしまいますので、アダムズ方式で都道府県への配分はコントロールする、その上で、さらに選挙区間の区割りをきちっとやるということが行われる限りにおきましては、私は、ある程度の時間は維持できるものではないかと考えたわけでございます。
いずれにしても、予想していた以上に実は人口の変動が激しい。ですから、昨年の簡易国調と我々が想定した三十二年の国調と比較してみますと、速いスピードで変化が起こっておりますので、国会におかれましては、注意深く動向をウオッチされて、しかるべき形での対応をこれからもお考えいただく必要はあるかなというふうに思っております。
以上でございます。
平
平沢勝栄#15
○平沢委員 ありがとうございました。
引き続き佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、この定数の配分、今、これは人口比に基づいて行われているわけで、最高裁判決も人口比に基づいて出されているわけでございますけれども、党の中には人口比だけでいいのかどうかという声が一部あることも事実でございまして、私たち、改正憲法草案というのを出していますけれども、その改正憲法草案の中では、各選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して決めなければならない、こういった形で出させていただいているところでございます。
要するに、人口比だけでやると、都会の方が圧倒的に、今回のアダムズ方式でも、差し当たって衆議院が三名、東京はふえる、それで地方がどんどん減っていくということになってしまうわけで、地方の声が国政に反映しにくくなってしまうんじゃないか、どんどんどんどん加速度的にそうなっていくんじゃないかという心配もあるわけでございますけれども、人口比だけで定数を決めるというやり方について、佐々木参考人の御所見はいかがでしょうか。
この発言だけを見る →引き続き佐々木参考人にお聞きしたいと思いますけれども、この定数の配分、今、これは人口比に基づいて行われているわけで、最高裁判決も人口比に基づいて出されているわけでございますけれども、党の中には人口比だけでいいのかどうかという声が一部あることも事実でございまして、私たち、改正憲法草案というのを出していますけれども、その改正憲法草案の中では、各選挙区は、人口を基本とし、行政区画、地勢等を総合的に勘案して決めなければならない、こういった形で出させていただいているところでございます。
要するに、人口比だけでやると、都会の方が圧倒的に、今回のアダムズ方式でも、差し当たって衆議院が三名、東京はふえる、それで地方がどんどん減っていくということになってしまうわけで、地方の声が国政に反映しにくくなってしまうんじゃないか、どんどんどんどん加速度的にそうなっていくんじゃないかという心配もあるわけでございますけれども、人口比だけで定数を決めるというやり方について、佐々木参考人の御所見はいかがでしょうか。
佐
佐々木毅#16
○佐々木参考人 お答えいたします。
議員がおっしゃるようなことは、我々委員もみんな感じたところでございます。しかし、国民代表という以上は、やはり人口比を抜きにした議論はできないということは、これはいわばグローバルスタンダードみたいなものだろうと私は思っております。
そうしますと、多様な地域の国民の意向をどのように国会に反映するかということになりますと、今議員がおっしゃられたことも含めて複雑な対応が必要になりますけれども、制度としてどういうふうな客観性を持って運用できるかということはなかなか難しい問題を含むだろうと思いますが、国会全体としてどういうふうに御心配を受けとめるのかということについては、大きな課題としてぜひお考えいただきたい。ただし、人口の問題をどけるわけには絶対にいかないことだろうと思って我々は作業をいたしたところでございます。
ですから、ほかの要件をどういうふうな形で何を重視するのか、恐らくそれをめぐってもいろいろな議論が起こってくると思います。それからまた、国会のさまざまな権限の問題その他とも絡む問題にもなるかと思いますが、その辺も含めて、第四項目でこれからの検討をお願いしたところでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →議員がおっしゃるようなことは、我々委員もみんな感じたところでございます。しかし、国民代表という以上は、やはり人口比を抜きにした議論はできないということは、これはいわばグローバルスタンダードみたいなものだろうと私は思っております。
そうしますと、多様な地域の国民の意向をどのように国会に反映するかということになりますと、今議員がおっしゃられたことも含めて複雑な対応が必要になりますけれども、制度としてどういうふうな客観性を持って運用できるかということはなかなか難しい問題を含むだろうと思いますが、国会全体としてどういうふうに御心配を受けとめるのかということについては、大きな課題としてぜひお考えいただきたい。ただし、人口の問題をどけるわけには絶対にいかないことだろうと思って我々は作業をいたしたところでございます。
ですから、ほかの要件をどういうふうな形で何を重視するのか、恐らくそれをめぐってもいろいろな議論が起こってくると思います。それからまた、国会のさまざまな権限の問題その他とも絡む問題にもなるかと思いますが、その辺も含めて、第四項目でこれからの検討をお願いしたところでございます。
以上でございます。
平
平沢勝栄#17
○平沢委員 ありがとうございました。
次に、選挙制度の問題なんです。
今は小選挙区比例代表並立制で行われているわけで、私は、第一回の一九九六年からずっとこの選挙制度のもとで、七回、国会に送っていただいたわけでございますけれども、その前の中選挙区の制度もずっと見ていまして、私個人的には、今の小選挙区比例代表並立制の制度がいいのかどうかということについてはいろいろ問題もあるなと。
いろいろなことが指摘されていますけれども、例えば直接地元で聞く声の中には、私は江戸川区も入っているんですけれども、江戸川区は、国会議員の選挙区が区議会や都議会議員より狭いんですよね。それで、住民の感情としては何となく違和感を感じるという声をよく聞くわけでございます。
そのほかいろいろな点がありますけれども、今の制度について、答申の中には、新たな制度の導入を検討せざるを得ないほど深刻な事態にあるとは思えないということが書かれていますけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。
この発言だけを見る →次に、選挙制度の問題なんです。
今は小選挙区比例代表並立制で行われているわけで、私は、第一回の一九九六年からずっとこの選挙制度のもとで、七回、国会に送っていただいたわけでございますけれども、その前の中選挙区の制度もずっと見ていまして、私個人的には、今の小選挙区比例代表並立制の制度がいいのかどうかということについてはいろいろ問題もあるなと。
いろいろなことが指摘されていますけれども、例えば直接地元で聞く声の中には、私は江戸川区も入っているんですけれども、江戸川区は、国会議員の選挙区が区議会や都議会議員より狭いんですよね。それで、住民の感情としては何となく違和感を感じるという声をよく聞くわけでございます。
そのほかいろいろな点がありますけれども、今の制度について、答申の中には、新たな制度の導入を検討せざるを得ないほど深刻な事態にあるとは思えないということが書かれていますけれども、そういう理解でよろしいんでしょうか。
佐
佐々木毅#18
○佐々木参考人 答申の話とこれからの話と、ちょっと違う問題かなと思っておりまして、先ほどお話もございましたように、我々の作業の第一項目、選挙制度にかかわるところは、何か新しい選挙制度をどんどん考えてください、全く更地の上で考えてくださいということを御依頼いただいたとは思っておりませんので、したがって、おのずから話の範囲が限られたような答申になりましたということでございます。
それと全然関係なく、更地の上で選挙制度の議論をするということであるならば、これはおのずからいろいろな議論があり得るかなというふうには思いますが、今回のこの答申は、少なくとも、ある種、選挙制度審議会を皆様におつくりいただいて我々がその議論を受けたということではないと思っておりましたので、そういう了解ではなく進めたものですから、当然、出てきたものの範囲も、おのずからその範囲のものを中心にして考察を加えたことになったということで、答申の問題とそもそも論というのはちょっと分けて議論する必要があるかと思っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →それと全然関係なく、更地の上で選挙制度の議論をするということであるならば、これはおのずからいろいろな議論があり得るかなというふうには思いますが、今回のこの答申は、少なくとも、ある種、選挙制度審議会を皆様におつくりいただいて我々がその議論を受けたということではないと思っておりましたので、そういう了解ではなく進めたものですから、当然、出てきたものの範囲も、おのずからその範囲のものを中心にして考察を加えたことになったということで、答申の問題とそもそも論というのはちょっと分けて議論する必要があるかと思っております。
以上でございます。
平
平沢勝栄#19
○平沢委員 時間がありませんので、最後の質問をさせていただきたいと思います。
これは答申とはちょっと関係ありませんけれども、今回の自公案にしろ民進案にしろ、これが通ったとしても、実際に施行されるまでは、きのうも質疑に出ていましたけれども、最低一年はかかるわけですね。区割りをしなきゃならないし、区割りの法案を国会を通さなきゃならない、周知期間もある。そうすると、一年は最低かかります。その間に万が一選挙が行われたとすると、これはどうなるんだ、違憲状態と指摘されている中で選挙が行われた場合にどうなるんだという疑問が起こるわけでございますけれども、これについて御所見がもしありましたら、お二人、一言ずつ、どうお考えになるか。まず、佐々木参考人。
この発言だけを見る →これは答申とはちょっと関係ありませんけれども、今回の自公案にしろ民進案にしろ、これが通ったとしても、実際に施行されるまでは、きのうも質疑に出ていましたけれども、最低一年はかかるわけですね。区割りをしなきゃならないし、区割りの法案を国会を通さなきゃならない、周知期間もある。そうすると、一年は最低かかります。その間に万が一選挙が行われたとすると、これはどうなるんだ、違憲状態と指摘されている中で選挙が行われた場合にどうなるんだという疑問が起こるわけでございますけれども、これについて御所見がもしありましたら、お二人、一言ずつ、どうお考えになるか。まず、佐々木参考人。
佐
佐々木毅#20
○佐々木参考人 お答え申し上げますが、ちょっと私自身も予測がつきません。どういう判断を司法がするかということについては、ちょっとはっきりしたことは申し上げにくいというのが本当だと思います。
以上でございます。
この発言だけを見る →以上でございます。
田
田中隆#21
○田中参考人 私もわかりません。ですから急ぐ必要があったんだろうとは思います。しかし、年内、総選挙がなおかつ言われております。それは、実は総理の判断にかかるんじゃないでしょうか。最高裁の判断までは、私、保証はできないというのは、異論はございません。
この発言だけを見る →平
山
佐
佐藤茂樹#24
○佐藤(茂)委員 公明党の佐藤茂樹でございます。
きょうは、両名の参考人の方々、佐々木元座長、また田中参考人、冒頭、貴重な御意見の陳述をしていただきまして、大変にありがとうございました。
私は、実は、先ほどの自民党の平沢委員より少し古くて、前の中選挙区制度で選挙を経て通ってきて、今の小選挙区比例代表並立制のもとでも議員をさせていただいておりまして、そういう変化も踏まえた上で、後ほどお聞きをしたいと思うんです。
特に、今回、衆議院の選挙制度に関する調査会答申を、十七回にわたって、佐々木元座長には御苦労いただいて取りまとめいただきましたので、きょうは主に佐々木元座長を中心に御質問をさせていただきたいと思うんです。
一月の十四日に取りまとめられた後に、余りマスコミの前には佐々木元座長も登場されていなかったんですけれども、二月の十六日の共同通信の配信の記事がございまして、そのときに、佐々木座長がインタビューに応じておられるわけですね。
当時、これは報道で知るところで、自民党内の議論はそのとおりだったかどうかわかりませんが、二月十日に、答申を尊重するとして定数十削減を了承した。報道によると、自民案では、当時では、削減は二〇年の国勢調査に基づくとした上、削減を必ず実施する内容を、関連法案の主要部分に当たる本則ではなく、本則を補う附則に記す方向だと。これは途中の話ですけれども、そのときに、佐々木元座長は、自民党案のまま各党議論が進んだ場合について、本則にきちんと書かず、曖昧なまま二〇年以降に頑張りましょうという話で終わるならば、何もやらないことに限りなく近い、事実上の棚上げだ、そういうふうに指摘した、そういうように記事が出ているわけでございます。
結果として、自民党さんの中でもさまざまに御議論があったと思うんですが、私は、今回の、これは民進党案もそうなんですけれども、この調査会の答申で議論されたアダムズ方式というものをしっかりと本則にきちっと書き込むのかどうかというのは一つの大きな肝であったと思うんです。私ども公明党のもともとの案は今回は法案になりませんでしたけれども、しかし、自民党案に我々が最終的に賛成する一つのポイントというのは、アダムズ方式というものが本則にきちっと明記されるかどうか、そういう判断を一つの大きなポイントに私どももしておりました。
今回、対立はしておりますが、自公案も民進案も、答申にのっとってアダムズ方式を本則にきちっと明記することになったということについて、取りまとめに当たられた佐々木元座長としてはどのように評価されているのか、まずお答えいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →きょうは、両名の参考人の方々、佐々木元座長、また田中参考人、冒頭、貴重な御意見の陳述をしていただきまして、大変にありがとうございました。
私は、実は、先ほどの自民党の平沢委員より少し古くて、前の中選挙区制度で選挙を経て通ってきて、今の小選挙区比例代表並立制のもとでも議員をさせていただいておりまして、そういう変化も踏まえた上で、後ほどお聞きをしたいと思うんです。
特に、今回、衆議院の選挙制度に関する調査会答申を、十七回にわたって、佐々木元座長には御苦労いただいて取りまとめいただきましたので、きょうは主に佐々木元座長を中心に御質問をさせていただきたいと思うんです。
一月の十四日に取りまとめられた後に、余りマスコミの前には佐々木元座長も登場されていなかったんですけれども、二月の十六日の共同通信の配信の記事がございまして、そのときに、佐々木座長がインタビューに応じておられるわけですね。
当時、これは報道で知るところで、自民党内の議論はそのとおりだったかどうかわかりませんが、二月十日に、答申を尊重するとして定数十削減を了承した。報道によると、自民案では、当時では、削減は二〇年の国勢調査に基づくとした上、削減を必ず実施する内容を、関連法案の主要部分に当たる本則ではなく、本則を補う附則に記す方向だと。これは途中の話ですけれども、そのときに、佐々木元座長は、自民党案のまま各党議論が進んだ場合について、本則にきちんと書かず、曖昧なまま二〇年以降に頑張りましょうという話で終わるならば、何もやらないことに限りなく近い、事実上の棚上げだ、そういうふうに指摘した、そういうように記事が出ているわけでございます。
結果として、自民党さんの中でもさまざまに御議論があったと思うんですが、私は、今回の、これは民進党案もそうなんですけれども、この調査会の答申で議論されたアダムズ方式というものをしっかりと本則にきちっと書き込むのかどうかというのは一つの大きな肝であったと思うんです。私ども公明党のもともとの案は今回は法案になりませんでしたけれども、しかし、自民党案に我々が最終的に賛成する一つのポイントというのは、アダムズ方式というものが本則にきちっと明記されるかどうか、そういう判断を一つの大きなポイントに私どももしておりました。
今回、対立はしておりますが、自公案も民進案も、答申にのっとってアダムズ方式を本則にきちっと明記することになったということについて、取りまとめに当たられた佐々木元座長としてはどのように評価されているのか、まずお答えいただければありがたいと思います。
佐
佐々木毅#25
○佐々木参考人 お答え申し上げます。
都道府県への議席の配分という問題は、ずっと司法の世界でやはり問題になってきたポイントだったろうと思っておりまして、緊急是正についても、それ以前の配分が生きている、つまり、廃止された条項に基づく、平成十二年のいわば根っこがまだ生きているということが問題になってきたという意味では、一度更地にするという原則を、新しい原則に基づいてし直すというのを入れていただかないと、格差是正問題はいつまでも尾を引くのではないかということを大変心配していたものですので、これが延びるようだと困るなと。余り周りでいろいろなことをささやく人がいるものですから、ちょっと警告を発しようと思ってしゃべったのかもしれませんが、これはゆるがせにできないポイントである。
司法部にとっては、定数削減はどうでもいいと言っちゃ悪いけれども、基本的には問題ではございませんので、その根っこの部分の整理をやはりやる覚悟を国会の側に示してもらいたいという気持ちでおりましたので、その後の推移というものは、それなりのスピード感を持って、答申の実現に向けて皆様に進めていただいているのではないかという認識を持っております。
以上でございます。
この発言だけを見る →都道府県への議席の配分という問題は、ずっと司法の世界でやはり問題になってきたポイントだったろうと思っておりまして、緊急是正についても、それ以前の配分が生きている、つまり、廃止された条項に基づく、平成十二年のいわば根っこがまだ生きているということが問題になってきたという意味では、一度更地にするという原則を、新しい原則に基づいてし直すというのを入れていただかないと、格差是正問題はいつまでも尾を引くのではないかということを大変心配していたものですので、これが延びるようだと困るなと。余り周りでいろいろなことをささやく人がいるものですから、ちょっと警告を発しようと思ってしゃべったのかもしれませんが、これはゆるがせにできないポイントである。
司法部にとっては、定数削減はどうでもいいと言っちゃ悪いけれども、基本的には問題ではございませんので、その根っこの部分の整理をやはりやる覚悟を国会の側に示してもらいたいという気持ちでおりましたので、その後の推移というものは、それなりのスピード感を持って、答申の実現に向けて皆様に進めていただいているのではないかという認識を持っております。
以上でございます。
佐
佐藤茂樹#26
○佐藤(茂)委員 そこで、今回まさに九方式の中からさまざまに検討されて、最終的にアダムズ方式でいこう、そういう答申の取りまとめ、これが今、国会で、この委員会で議論している両案にも大きく影響を与えているわけですが、そのアダムズ方式にした場合の、もともと考え方として、四条件に一番ふさわしいのがアダムズ方式だ、そういう考え方だということが、例えば答申の結論のところでも、満たすべき条件として、一つは、比例性のある配分方式に基づいて都道府県に配分すること、二つ目が、選挙区間の一票の格差を小さくするために、都道府県間の一票の格差をできるだけ小さくすること、三番目に、都道府県の配分議席の増減変動が小さいこと、四つ目に、一定程度将来にわたっても有効に機能し得る方式であること、こういう観点からアダムズ方式が一番ベターではないか、そういう選択をされたということに結論としてなっているわけです。
ぜひ、佐々木元座長には、アダムズ方式のメリット、ここを一番評価して、小選挙区並びに今回は比例代表の方もアダムズ方式を採用すべきだと、最初の冒頭のところでも少し触れられていて、重なる質問になるのかもわかりませんが、アダムズ方式がこういう点ですぐれているので、今回、答申の肝にこういう方式を採用するようにしたんだ、その理由について改めてお述べいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →ぜひ、佐々木元座長には、アダムズ方式のメリット、ここを一番評価して、小選挙区並びに今回は比例代表の方もアダムズ方式を採用すべきだと、最初の冒頭のところでも少し触れられていて、重なる質問になるのかもわかりませんが、アダムズ方式がこういう点ですぐれているので、今回、答申の肝にこういう方式を採用するようにしたんだ、その理由について改めてお述べいただければありがたいと思います。
佐
佐々木毅#27
○佐々木参考人 お答えいたします。
ただいま議員からもお話ございましたように、さまざまな観点がございますので、委員それぞれにおかれましても、注目点が少しずつ違っていたのかもしれません。
私らが議論する中で一つやはり念頭にありましたのは、何増何減という変動ですね。これがやはり大きいというのは非常に難しいだろう。採用するに当たっては少し大きな困難で、もちろん一票の格差も基本でありますけれども。
ですから、そういう意味での、言葉が不適切かどうかわかりませんけれども、適用可能性というものが、政治的に余りハードルが高くない可能性は頭の中にあったというのは本当のところでございます。
その意味でいうと、いろいろな方式の中で、何を優先順位に置けばこの方式という面もないわけではございませんが、増減幅の比較的穏やかなものというものも、結構、皆さんの頭の中には、これを賛成だという意見を決めさせた原因の一つではなかったかというふうに思っております。
これは各委員の意見に対する私の推測でございますので、その限りにおいてちょっと過ぎた話かもしれませんが、そういうふうに考えております。
以上でございます。
この発言だけを見る →ただいま議員からもお話ございましたように、さまざまな観点がございますので、委員それぞれにおかれましても、注目点が少しずつ違っていたのかもしれません。
私らが議論する中で一つやはり念頭にありましたのは、何増何減という変動ですね。これがやはり大きいというのは非常に難しいだろう。採用するに当たっては少し大きな困難で、もちろん一票の格差も基本でありますけれども。
ですから、そういう意味での、言葉が不適切かどうかわかりませんけれども、適用可能性というものが、政治的に余りハードルが高くない可能性は頭の中にあったというのは本当のところでございます。
その意味でいうと、いろいろな方式の中で、何を優先順位に置けばこの方式という面もないわけではございませんが、増減幅の比較的穏やかなものというものも、結構、皆さんの頭の中には、これを賛成だという意見を決めさせた原因の一つではなかったかというふうに思っております。
これは各委員の意見に対する私の推測でございますので、その限りにおいてちょっと過ぎた話かもしれませんが、そういうふうに考えております。
以上でございます。
佐
佐藤茂樹#28
○佐藤(茂)委員 それで、アダムズ方式については、先ほど平沢委員も質問の中で少し触れられておりましたけれども、答申の中にも少し同じ意見を言われた方がいらっしゃるみたいですが、二〇一一年に最高裁が一票の格差の原因だと指摘した一人別枠方式に似ている、そういう指摘がございます。現に、例えば私がこの前質問に立った本会議でも、一人別枠方式と大差ないものがアダムズ方式であるということを言われた政党もございます。
ですから、今回やはりアダムズ方式を採用されて、これから司法の判断にも影響を与えていくのではないかと思うんですが、アダムズ方式と一人別枠方式では考え方も方式も根本的に異なる、そのように私自身は認識しているんですけれども、ぜひ、取りまとめでアダムズ方式を採用しようということを決められた佐々木元座長の方から、アダムズ方式と一人別枠方式の両者の違いについてどのように考えておられるのか、わかりやすく御答弁いただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →ですから、今回やはりアダムズ方式を採用されて、これから司法の判断にも影響を与えていくのではないかと思うんですが、アダムズ方式と一人別枠方式では考え方も方式も根本的に異なる、そのように私自身は認識しているんですけれども、ぜひ、取りまとめでアダムズ方式を採用しようということを決められた佐々木元座長の方から、アダムズ方式と一人別枠方式の両者の違いについてどのように考えておられるのか、わかりやすく御答弁いただければありがたいと思います。
佐
佐々木毅#29
○佐々木参考人 お答えいたします。
一人別枠方式というのは、いわば旧来の法律に書いてあったものでございまして、また、私たちの理解では、あれ自身がやはり大きな不均衡というか格差を広げる原因になったという認識でもってマイナスの評価を与えられたのではないかというふうに思っております。つまり、比例性に乏しいということだろうというふうに思っております。それを法から削除されたというのが、緊急是正のときに皆さんがおやりになったことでございます。
したがって、それと今度のアダムズ方式を比較してどうだこうだということをおっしゃるのは、いろいろな反応はできるんですけれども、余り議論のための議論をしても仕方ありません。少なくとも、アダムズ方式というのは比例性を持った配分方式として認められた方式であるということでございまして、それとは全く異質の、別枠をつくるというような議論ではないというふうに我々は考えて、この方式、中でもいろいろな議論はありましたけれども、司法の判断も、結局は、格差是正という方向へ向かう制度なのかそうでない制度なのかということが一番肝心な問題であるということで、いろいろ議論の経緯がありましたけれども、最後は皆さん同意してくださったというのが委員会としての実情でございます。
ですから、過程においては、いろいろな論文その他もございますものですから、いろいろな議論があったことは否定するものではございませんが、最後はこの比例方式としてこれで大丈夫、いけるという共通理解に皆さん最後に立ち至ったということでございます。
以上でございます。
この発言だけを見る →一人別枠方式というのは、いわば旧来の法律に書いてあったものでございまして、また、私たちの理解では、あれ自身がやはり大きな不均衡というか格差を広げる原因になったという認識でもってマイナスの評価を与えられたのではないかというふうに思っております。つまり、比例性に乏しいということだろうというふうに思っております。それを法から削除されたというのが、緊急是正のときに皆さんがおやりになったことでございます。
したがって、それと今度のアダムズ方式を比較してどうだこうだということをおっしゃるのは、いろいろな反応はできるんですけれども、余り議論のための議論をしても仕方ありません。少なくとも、アダムズ方式というのは比例性を持った配分方式として認められた方式であるということでございまして、それとは全く異質の、別枠をつくるというような議論ではないというふうに我々は考えて、この方式、中でもいろいろな議論はありましたけれども、司法の判断も、結局は、格差是正という方向へ向かう制度なのかそうでない制度なのかということが一番肝心な問題であるということで、いろいろ議論の経緯がありましたけれども、最後は皆さん同意してくださったというのが委員会としての実情でございます。
ですから、過程においては、いろいろな論文その他もございますものですから、いろいろな議論があったことは否定するものではございませんが、最後はこの比例方式としてこれで大丈夫、いけるという共通理解に皆さん最後に立ち至ったということでございます。
以上でございます。