政府開発援助等に関する特別委員会

2016-03-22 参議院 全108発言

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会議録情報#0
平成二十八年三月二十二日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     水落 敏栄君
     大野 泰正君     島村  大君
     西村まさみ君     大野 元裕君
     野田 国義君     前川 清成君
     新妻 秀規君     石川 博崇君
 三月十八日
    辞任         補欠選任
     岩井 茂樹君     山下 雄平君
     大家 敏志君     高野光二郎君
     藤川 政人君     井上 義行君
     礒崎 哲史君     柳田  稔君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         赤石 清美君
    理 事
                大沼みずほ君
                高橋 克法君
                藤田 幸久君
                柳澤 光美君
                石川 博崇君
    委 員
                井上 義行君
                石井 準一君
                木村 義雄君
                島村  大君
                伊達 忠一君
                高野光二郎君
                中泉 松司君
                松山 政司君
                三宅 伸吾君
                水落 敏栄君
                山下 雄平君
                相原久美子君
                大野 元裕君
                羽田雄一郎君
                前川 清成君
                柳田  稔君
                杉  久武君
                辰巳孝太郎君
                藤巻 健史君
                小野 次郎君
                山田 太郎君
                又市 征治君
                谷  亮子君
   国務大臣
       外務大臣     岸田 文雄君
   副大臣
       経済産業副大臣  鈴木 淳司君
   事務局側
       第一特別調査室
       長        松井 一彦君
   政府参考人
       外務大臣官房外
       務報道官     川村 泰久君
       外務大臣官房地
       球規模課題審議
       官        相星 孝一君
       外務大臣官房審
       議官       島田 順二君
       外務省中南米局
       長        高瀬  寧君
       外務省国際協力
       局長       山田 滝雄君
       外務省領事局長  能化 正樹君
       厚生労働大臣官
       房審議官     浜谷 浩樹君
   参考人
       独立行政法人国
       際協力機構理事
       長        北岡 伸一君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十八年度一般会計予算(内閣提出、衆議
 院送付)、平成二十八年度特別会計予算(内閣
 提出、衆議院送付)、平成二十八年度政府関係
 機関予算(内閣提出、衆議院送付)について
 (政府開発援助関係経費)
    ─────────────
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赤石清美#1
○委員長(赤石清美君) ただいまから政府開発援助等に関する特別委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る十八日までに、石井正弘君、大野泰正君、新妻秀規君、西村まさみ君、野田国義君、岩井茂樹君、大家敏志君、藤川政人君及び礒崎哲史君が委員を辞任され、その補欠として水落敏栄君、島村大君、石川博崇君、大野元裕君、前川清成君、山下雄平君、高野光二郎君、井上義行君及び柳田稔君が選任されました。
    ─────────────
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赤石清美#2
○委員長(赤石清美君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤石清美#3
○委員長(赤石清美君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に石川博崇君を指名いたします。
 なお、あと一名の理事につきましては、後日これを指名いたします。
    ─────────────
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赤石清美#4
○委員長(赤石清美君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として外務大臣官房外務報道官川村泰久君外六名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤石清美#5
○委員長(赤石清美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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赤石清美#6
○委員長(赤石清美君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 委嘱審査のため、本日の委員会に参考人として独立行政法人国際協力機構理事長北岡伸一君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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赤石清美#7
○委員長(赤石清美君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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赤石清美#8
○委員長(赤石清美君) 去る十六日、予算委員会から、本日一日間、平成二十八年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、政府開発援助関係経費について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 政府から説明を聴取いたします。岸田外務大臣。
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岸田文雄#9
○国務大臣(岸田文雄君) 平成二十八年度政府開発援助に係る予算案について概要を説明いたします。
 平成二十八年度一般会計予算案のうち政府開発援助(ODA)に係る予算は、政府全体で対前年度比一・八%増の約五千五百十九億一千八百万円となっており、十七年ぶりに増額となる予算を計上しております。
 このうち、外務省所管分については、対前年度比二・四%増の約四千三百四十一億八千七百万円となっております。開発協力は我が国外交の最も重要な手段の一つであり、一般会計予算案における外務省所管政府開発援助(ODA)予算は六年連続の増額となる予算を計上しております。
 今回の予算案計上に当たっては、一、在外邦人の安全対策強化、情報収集機能強化、二、戦略的対外発信、三、積極的平和主義に基づくグローバルな課題への貢献、四、経済外交、地方創生を外務省予算全体の柱とし、ODAの飛躍的な拡充をこれらの諸課題を実現するための重要な手段と位置付けております。
 次に、協力の形態ごとに概略を説明申し上げます。
 まず、無償資金協力については、さきに述べた柱のうち、グローバルな課題への貢献及び経済外交、地方創生を中心に、対前年度比一・五%増の千六百二十九億四百万円を計上しております。
 技術協力については、政府全体で対前年度比一・八%増の二千五百七億六千万円となっております。このうち、独立行政法人国際協力機構(JICA)の運営費交付金は、対前年度比一・八%増の約千四百九十億四千九百万円を計上しております。
 国際機関への分担金、拠出金については、政府全体で対前年度比七・八%増の約九百二十二億八千四百万円となっております。このうち、外務省所管分については、対前年度比七・一%増の約五百四億五千九百万円を計上しております。
 最後に、有償資金協力(円借款)については、インフラ・システム輸出などに円借款等を積極的に活用していくべく、出融資の計画額は対前年度比六・五%増の一兆五百二十五億円となっております。
 以上が平成二十八年度政府開発援助(ODA)に係る予算案の概要であります。
 なお、平成二十七年度補正予算については、政府開発援助(ODA)予算は、政府全体で約千七百四億二千万円となっております。このうち、外務省所管分については、約千六百六十四億一千八百万円となっております。TPP関連政策大綱実現に向けた施策としての中小企業、地方自治体等の国際展開支援につながる即効性の高い事業や、平成二十七年度予算要求時に想定されなかった緊急性、義務性のある追加的経費に限定した予算を計上しております。
 本年は、日本の外交にとり、大変重要で責任の大きい一年です。特に、G7議長国として、四月には広島で外相会合、五月には伊勢志摩サミットを開催します。また、本年一月から二年間、国連安保理非常任理事国を務めるほか、初のアフリカ開催となるTICADⅥなど、日本が国際社会の議論をリードする多くの貴重な機会があります。
 外務省としては、こうした貴重な機会も十分に活用し、昨年二月に策定された開発協力大綱に基づき、国際協調主義に基づく積極的平和主義の観点から、我が国として国際社会の平和と安定及び繁栄により一層積極的に貢献していきます。その際、有償資金協力の枠組み等、多様なツールを活用するとともに、中小企業を含む民間企業、地方自治体、NGOなどと連携しつつ、開発協力に対する幅広い理解と支持を得ながら、戦略的、積極的な開発協力を実施していく考えです。引き続き、赤石委員長を始め、本委員会委員の先生方からの御指導、御鞭撻のほど、心からお願い申し上げます。
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赤石清美#10
○委員長(赤石清美君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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三宅伸吾#11
○三宅伸吾君 おはようございます。自由民主党の三宅伸吾でございます。質問の機会をいただきまして、委員会の皆様、本当にありがとうございました。
 さて、昨年の十二月、私、ベトナムのホーチミンに参りました。ベトナム軍の病院で最大級の一七五病院というのがホーチミンにございまして、その視察をいたしました。この病院は、当初はフランス軍の病院としてスタートいたしました。その後は米軍が使い、サイゴンが解放されました一九七五年からベトナム軍の病院になったそうでございます。医師四百人、看護師八百人、ベッド数は約千三百でございます。総額約二十五億米ドルを投じて建て替え工事の真っただ中でございました。
 ベトナムでは、かつて日本がそうであったように、家族介護がまだ基本でございます。日本のような老人福祉施設はなく、介護ノウハウも体系化されていないようでございます。院長と二時間ほど話をいたしましたけれども、彼によりますと、病院敷地内の三ヘクタールに、日本に学んで介護ノウハウの研修機能を持つ五百人規模の福祉センターを建設し、五年後にスタートさせたいということでございました。
 現在、継続審議となっております技能実習適正化法案の成立、施行を待って、技能実習制度に介護が追加される予定でございます。ベトナムなどと日本の間で介護人材の新たな交流、循環が始まるものと期待をいたしております。
 また、先月北京に参りました。日中議員会議のために行ったわけでございますけれども、その際、全人代のメンバーで社会福祉を担当されている委員の方から、日本の介護制度とそれから北欧モデル、どちらを中国として導入するか、まさに今検討の山場に入っているということでございました。
 我が国は、少子高齢化という課題先進国でございます。介護制度、高度な介護ノウハウなどの海外移転、そして介護関連機器の輸出などが今後見込まれるわけでございます。
 そこで、JICAにお聞きいたします。介護など社会福祉分野における近年のODAの実施状況の概要をお知らせください。
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北岡伸一#12
○参考人(北岡伸一君) 委員御指摘のとおり、東アジアにおいては中進国の高齢化は特に顕著でございます。特にこれが目立ちますのはタイでございまして、日本はタイとの間では保健分野の協力を長年進めております。こういうこともありまして、タイ辺りで始まっているところが多いんですが、高齢化がもたらす様々な問題、御指摘のとおり、それまでの伝統的な紐帯、仕組みから新しい仕組みが必要だということでございます。
 我々JICAは、高齢化社会の社会保障を支える制度整備、そして人材育成、これに取り組み始めたところであります。これは世界の中でも余りそういうことをやっている国はございませんで、JICAの取組もまだ始まったばかりというところではございますけれども、具体的には、年金等の社会保険制度の整備とか、介護サービスの改善などに関する技術協力、そして高齢者福祉施設で働く介護人材育成のための青年海外協力隊員等のボランティアの派遣等を通じてこういうふうな問題に取り組んでいるところでございます。
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三宅伸吾#13
○三宅伸吾君 ありがとうございます。
 少し質問の順番を変えまして、岸田外務大臣にまずお聞きをいたします。
 社会福祉分野でのODAの事業につきまして、現在の基本的な政府方針、そして大臣としての今後の期待につきましてお知らせいただけないでしょうか。
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岸田文雄#14
○国務大臣(岸田文雄君) まず、委員御指摘のように、介護を始めとする社会福祉分野における途上国等の期待、これはますます高まっていると感じています。我が国は、まずもって優れた医療技術、そして官民が連携した保健医療システム、こうしたものを有しております。それに加えまして、経済情勢の変化ですとか、少子化、高齢化など、世界に先んじて様々な課題に直面してまいりました。こうした経験を通じて得た社会福祉分野における豊富なノウハウも有していると考えます。
 加えて、開発協力の分野においても、開発協力大綱の下、我が国は、人間の安全保障の考え方に基づいて、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジという考え方を国際社会に訴えています。要は、脆弱な立場に置かれやすい高齢者も含めて、誰も取り残されることなく、全ての人が生涯を通じて必要な基礎的な保健サービスを負担可能な費用で受けられる、こういったシステム、こういった考え方を国際社会に強調しているわけですが、こうした我が国の立場もしっかり踏まえながら、我が国の経験、知見あるいは技術力を人材派遣等を通じて途上国等にしっかりと伝えていく、協力をしていく、こういった取組、是非我が国としてもしっかり続けながら存在感を示していきたいと考えます。
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三宅伸吾#15
○三宅伸吾君 ありがとうございます。是非、日本のノウハウをうまく移転をして、国際協力、太く太くしていただきたいと思います。
 最後に、厚生労働省にお聞きをいたします。
 我が国の介護保険制度や介護ノウハウに対し、先ほど申し上げましたけれども、中国やベトナムなどの国が強い関心を寄せているわけでございます。特に介護分野において、厚労省がこれまでに関与した具体的な国際協力の案件又は把握しております民間事業者の取組がございましたら、主な案件と最近の潮流をお聞かせください。
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浜谷浩樹#16
○政府参考人(浜谷浩樹君) お答えいたします。
 介護分野を含めた国際協力につきましては、先ほども御紹介がございましたけれども、JICAを通じまして二〇一二年八月から介護分野に関する専門家をタイに派遣する取組、あるいは厚生労働省におきまして中国、タイなどから研修の受入れを行っております。
 また、民間事業者のアジアへの進出状況につきましては、中国、タイ、韓国、ベトナム等に進出している事例があると承知をいたしております。例えば、中国では主に富裕層をターゲットに、現地の法人と合弁会社を設立し介護施設を運営している事例があると承知をいたしております。
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三宅伸吾#17
○三宅伸吾君 ありがとうございました。是非、ベトナム、中国、タイに限らず、積極平和主義の一助となる社会福祉分野の国際貢献も更に展開していただきたいと思っております。
 今日はありがとうございました。終わります。
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藤田幸久#18
○藤田幸久君 おはようございます。民主党の藤田幸久でございます。
 今日は、JICAの北岡理事長、お越しをいただきましてありがとうございます。
 私も、ODA予算が増えたんでございますが、今日前半はJICAの応援団として幾つか質問させていただきたいと思います。
 私は今まで、スマトラ沖の津波、それからカシミールの地震、ジャワ島の地震、ハイチの地震、それぞれ現地に参りまして、特に国際緊急援助隊の活躍を視察をしてまいりました。そして、その貢献が大変大きいということを感じているわけでございます。
 ただ一方で、そういう現場に参りまして、残念ながら、いわゆる最初の緊急援助隊でございますレスキュー隊による生存者の救出が長年ないんでございますね。残念ながら、結局、生きた方の救出じゃなくて御遺体の捜索活動が多いというようなことがございまして、七十二時間が勝負のレスキュー隊の現地到着が遅いというのが最大の課題で、幾つか提案をしてまいりました。そんな関係から御質問させていただきます。
 まず最初に、国際捜索救助諮問グループ、INSARAGという国際認定試験があるそうでございまして、これは、日本の国際緊急援助隊は大変評価が高くて、この検定でいきますと、百三十以上による審査項目をパスしてヘビー級という最上位の評価を得ているというふうに聞いております。これは質問するつもりでございましたが、私の方でそれを確認をさせていただいた上で次の質問に移りたいと思いますが。
 そんな中で、国連災害評価調整チームという、国連のUNDACというのがございますが、緊急事態に対応する援助システムがございますけれども、この関係で、JICA、緊急援助隊の方でどういうふうに対応されておられるか、まずお答えをいただきたいと思います。
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北岡伸一#19
○参考人(北岡伸一君) まず、事実の整理をさせていただきたいんですが、これまで緊援隊は十九回派遣されております。一九九九年のトルコ地震及び二〇〇三年のアルジェリア地震で生存者救出に成功しております、合計二名でございますが、以降は委員御指摘のとおり生存者救出はございません。
 よく言われるとおり、生存確率が急激に低下する七十二時間の壁というのが大きな問題でございます。全体として一分でも早く現地に到着して救助活動に従事したいというのが我々の基本方針でございますが、今回はどうであったかということを申し上げますと、生存者を救出したのはインドが十一名、それから中国が二名でございまして、あとはトルコ、米国、ノルウェーが各一名ということになっております。このうちインド、中国は陸続き、隣の国であります。そして、他の国は、トルコ、米国、ノルウェーのうちのトルコは日本より前に入っておりますが、ほかの国は、米国やノルウェーは実は日本とほぼ同じ時期であって、特に早く入れたわけではございません。ですから、米国やノルウェーは発見できたけれども日本は発見できなかったというのは、かなり偶然によるところが多いわけでございます。
 日本の場合の、今回は成田出発までにどれぐらい時間が掛かったかと申しますと、二十六時間四十一分でございました。派遣の決定までは八時間でかなり早かった、早い決定をいただいたんですが、八時間三十九分。成田出発までは二十六時間四十一分で、これはニュージーランドやインドネシアと比べて特に遅いわけではない、むしろ早いのでありますが、到着が七十一時間四十五分でございました。
 これは、飛行機が日本から直接は行けませんで、チャーター機が一旦着陸し、そこで他国のフライトに乗り換えると。ところが、多くの支援が殺到した結果、ネパールのカトマンズ空港の受入れ能力に非常に問題があって、受け入れることができない、また引き返すというようなことがありまして、七十一時間掛かってしまったというのが大きなポイントでございます。
 御指摘の方の、徐々に毎回毎回その能力は高めているつもりでございまして、OCHAの検定でヘビー級というランクをもらっているというのが、そしてそれを更に更新することに成功しておるわけでございます。
 その他のことも随時、さらに最近の改善点についてはまた御質問があればお答えしたいと思いますが、国際機関との接触も非常に密接にやっておると思いますが、私はINSARAG以外のことは必ずしも余り存じ上げておらないのでありますが、情報収集のために要員を派遣するということはこちらではやってございます。UNDACについては、情報収集、支援検討に資するための要員を派遣するということをやっているということでございます。
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藤田幸久#20
○藤田幸久君 まさに七十二時間前にできるだけ到着をするように幾つか提案をしてまいりました。チャーター機についても、私が実はカシミール地震の後、提案を申し上げまして、チャーター機の選択、それからケース・バイ・ケースの対応というのは大分進んできたというふうに聞いております。それがカシミールの地震につながるわけでございますけれども。
 それからもう一つは、調査チームの派遣というのは、これはハイチの地震のときに参ったんですが、そのとき初めて日本の大使館と大使公邸の両方が損害を受けた、したがって連絡が取れなかった、連絡が取れないので派遣が遅れたということがございましたので、連絡が取れない場合には調査チームなりを見切り発車したらどうかということを提案申し上げまして、その直後のチリのときに送られて、これは途中で引き返してくるんですけれども、多分そのような積み重ねの結果、いわゆる調査チームをまず飛ばすということが定着をしてきて、それが調査チームの派遣、それからチャーター便の選択、あるいは情報の集約ということになったんだろうと思いますが、その辺についてお答えいただければと思います。
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北岡伸一#21
○参考人(北岡伸一君) 先ほど、どういう国が早く着いているか、どういうミッションが行われたかということを申し上げたわけでございますけれども、結局のところ、出発まではそんなに遅くない、それから到着までが遅かったということでございます。
 これは、インド、中国、その他の多くの国は、これを移動させている、運んでいるのは軍隊でございます。そして、この地域への移動の経験も持っておるわけでございまして、それは日本にはございません。日本の自衛隊の輸送能力はそれほど高いものではございませんし、それからパイロット自身が、慣熟度、ある空港に行ったことがあるか、着陸できるかというふうなことの点からいっても、さらに、東北の震災でも分かったとおり、大規模な輸送能力を持った飛行機という点においても自衛隊は十分でございませんで、なかなかインド、中国、それからアメリカといったような国並みになるのは難しいかなというふうに考えておりまして、日本の一番の弱点は輸送能力にあると思います。
 さらに、これは、自衛隊の能力の方が簡単に向上しない、あるいはこの問題がなかなか乗り越えられないとすれば、他の国とのチャーターの可能性を更に広げていくということであろうかと思います。この方面は、それなりに努力をしているつもりでございます。
 ただ、日本の特色は、かなり大きな飛行機が必要らしいのでございます。それは最近、治療や何かの機材を特に大量に持っていくというわけで相当大きな飛行機が必要だと。人間の数は百人未満でございますけれども、基本的には三百人ぐらい乗れるような飛行機でないと実際に役に立たないらしいのでございまして、この辺がネックでございますが、引き続き、更に他国の飛行機のチャーター等の可能性を含めて努力を続けているところでございます。
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藤田幸久#22
○藤田幸久君 現場の隊員の皆さん方は、早くさえ着けば我々は機材も技術もあるんだと燃えていらっしゃいますので、是非更に改善をしていただきたいと思います。
 それからもう一つは、麻酔薬の件でございます。
 これは、二〇一〇年に私ハイチに行ったときびっくりしたんですが、緊急援助隊というのは外科なんですけど、麻酔薬を持ってきていなかったと、たまたま隣にいた国境なき医師団の麻酔薬を使って活動を始めたということでございました。それから、私の方で提案申し上げまして、一年がかりでやっと、ケタミンですか、いわゆる麻薬の成分が入っているので経産省が禁止をしていたけれども、こういう緊急人道援助の場合には持ち出せるようになったというふうに聞いておりますけれども、そういった点の改善はいかがでしょうか。
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北岡伸一#23
○参考人(北岡伸一君) 確かに、委員御指摘のとおり、ハイチ地震以前には、麻薬指定されていない携行可能な範囲の薬品を持参する、あるいは現地で調達をするなどの対応を取っておりました。十分では必ずしもなかったのではないかと思われます。
 二〇一〇年度中より、東京都より医薬品販売業許可証とか、厚生労働省より麻薬輸出業者免許証を取得して、麻薬及び向精神薬に指定される薬、ケタミン、世界保健機関による必須医薬品の保持、携行が可能となっております。国際緊急援助隊医療チームがこの麻薬、麻酔薬を携行した最初の例は、一三年、フィリピンの台風被害への対応時でございました。
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藤田幸久#24
○藤田幸久君 ありがとうございます。
 引き続き、是非改善を積み重ねていただきたいと思います。
 それでは、JICAのいわゆる支援量の拡大と迅速化ということについて質問させていただきたいと思います。理事長、丁寧にお答えいただくので、ちょっとはしょって三つぐらいに絞ってやります。
 まず、資料の一ページ目に海外投融資業務の流れというのをお配りしておりますけれども、要するに、今までと違って一か月以内に二次審査まで行くというふうに迅速化を図ったということでございますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。
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北岡伸一#25
○参考人(北岡伸一君) このバックグラウンドに一言触れさせていただきますと、現在、世界の援助の潮流で大きいのは新しいドナーの登場であります。また、世界的に金利が低い、その中で新しいドナーがいろいろ出てくる、その中で日本がこれまでどおりにやっていくとどうしても立ち遅れることがあるということで、どうも時間が掛かるということが指摘される批判の中に多かったわけでございます。
 これを政府の御指示で急速に迅速化するということに取り組んでいるという、これが、改善点はたくさんございまして、質の高いインフラパートナーシップというのは安倍総理が昨年五月に発表されましたけれども、それを踏まえて十二項目の改善というのを打ち出しまして、そのうちの最も重要なのはこの迅速化の促進というふうに考えております。
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藤田幸久#26
○藤田幸久君 二枚目の資料でございますけれども、これはプレ・プレッジということを事前にすることによって早めるということでございますけれども、このプレ・プレッジの発出等による改善点についてお答えをいただきたいと思います。
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北岡伸一#27
○参考人(北岡伸一君) プレ・プレッジは、政府の要職にある方が、案件が持ち出されたときに、前向きに検討するよりもう少し前向きの、そのときは条件とか金額とか年数とかそこまではまだいっておりませんが、ある案件についてこれは是非進めようという、そういうことをおっしゃるのが、その政府レベルの返答がプレ・プレッジというふうに理解しております。
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藤田幸久#28
○藤田幸久君 それから、三枚目の資料をお配りしておりますけれども、外貨返済型円借款の中進国への導入ということでございますけれども、これについてお答えをいただきたいと思います。
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北岡伸一#29
○参考人(北岡伸一君) 外貨返済型円借款の持っておるメリットは、御案内のとおり、向こう側が為替リスクを早めに回避できるということでございます。
 円で貸すわけでございますけれども、それを外貨で返すということを決めるわけでございますが、その多くは米ドルということになりますが、米ドル返済を選択することによって米ドル建ての債務額を確定することができるという、そういうメリットがあって、これを中進国にも適用していこうということでございます。
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