内閣委員会

2016-05-10 参議院 全133発言

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会議録情報#0
平成二十八年五月十日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二日
    辞任         補欠選任
     宮本 周司君     石田 昌宏君
 五月六日
    辞任         補欠選任
     石田 昌宏君     酒井 庸行君
     山下 雄平君     大沼みずほ君
 五月九日
    辞任         補欠選任
     大沼みずほ君     世耕 弘成君
 五月十日
    辞任         補欠選任
     世耕 弘成君     赤池 誠章君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         神本美恵子君
    理 事
                井上 義行君
                上月 良祐君
                相原久美子君
                山下 芳生君
    委 員
                赤池 誠章君
                石井 準一君
                岡田  広君
                岸  宏一君
                酒井 庸行君
                山東 昭子君
                世耕 弘成君
                二之湯武史君
                福岡 資麿君
                風間 直樹君
                藤本 祐司君
                牧山ひろえ君
                山本 香苗君
                江口 克彦君
                山田 太郎君
                山本 太郎君
   衆議院議員
       修正案提出者   中根 一幸君
   国務大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(科学技
       術政策))    島尻安伊子君
   副大臣
       文部科学副大臣  冨岡  勉君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  古賀  篤君
       財務大臣政務官  大岡 敏孝君
       経済産業大臣政
       務官       星野 剛士君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        藤田 昌三君
   政府参考人
       内閣府政策統括
       官        森本 浩一君
       総務大臣官房審
       議官       長屋  聡君
       文部科学大臣官
       房審議官     義本 博司君
       文部科学大臣官
       房審議官     生川 浩史君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局科学技術・学
       術総括官     神代  浩君
       厚生労働大臣官
       房技術総括審議
       官        鈴木 康裕君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       経済産業大臣官
       房審議官     星野 岳穂君
       防衛装備庁技術
       戦略部長     野間 俊人君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○特定国立研究開発法人による研究開発等の促進
 に関する特別措置法案(内閣提出、衆議院送付
 )
    ─────────────
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神本美恵子#1
○委員長(神本美恵子君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、宮本周司さん及び山下雄平さんが委員を辞任され、その補欠として酒井庸行さん及び世耕弘成さんが選任されました。
    ─────────────
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神本美恵子#2
○委員長(神本美恵子君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府政策統括官森本浩一さん外八名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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神本美恵子#3
○委員長(神本美恵子君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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神本美恵子#4
○委員長(神本美恵子君) 特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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井上義行#5
○井上義行君 自由民主党の井上義行でございます。
 今回の特定国立研究開発法人による研究開発等の促進に関する特別措置法案、これは、今世界がグローバル化になって、やはりこの研究開発を進めていかないと日本も生き残れない、こういう趣旨だというふうに理解をしております。
 そこで、今回の特定国立研究開発法人の対象法人として理化学研究所と産業技術総合研究所が選定をされて、追加として物質・材料研究機構が選定をされました。私も日本学術会議に所属をしたことがありますので、この物質・材料研究機構の役割というのは非常に大きくて、いろんな特許を取っているということはよく分かっております。しかし、一般的にすると、なかなかそれが表に出てこないものですから、比較的、まあ言い方は変ですけれども、地味という感じがあるので、何でここだけ選定されたのかなという疑問があるように聞いております。
 そこで、この物質・材料研究機構というのは、どういう研究をして、どういう成果があって、どのように国民に使われているのか、これをお聞きしたいと思いますが、文科省、いかがでしょうか。
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生川浩史#6
○政府参考人(生川浩史君) お答えいたします。
 物質・材料研究機構は、我が国のあらゆる分野を支える基盤であります物質・材料科学分野の中核的研究機関でありまして、社会ニーズを踏まえつつ、本分野の基礎的、基盤的研究開発を推進をしているところでございます。
 具体的には、輸送機や社会インフラに用いる軽量で高強度の鉄鋼等の構造材料や、省エネルギーに寄与する蓄電池、燃料電池等の機能性材料に係る基礎研究などに取り組んでいるところでございます。そのほか、物質・材料科学を支える基盤的な研究として、電子顕微鏡等の計測・解析手法の開発に加え、特に最近では材料科学と情報科学の手法の融合により効率的に物質探索を行うマテリアルズ・インフォマティクスと呼ばれる新たな手法の開発など、物質、材料に関する幅広い研究を行っているところでございます。
 これらの取組により、物質・材料研究機構は、材料分野における論文被引用数について国内で第一位、世界でも第九位に位置し、さらに国際特許出願件数でも世界全体で二十四位に位置しているなど、物質・材料研究において世界でもトップレベルの成果を生み出してきているところでございます。
 また、物質・材料研究機構は、自らの基礎研究を基に企業等との連携により製品化につなげる取組を強力に行ってきているところでございまして、最近では、例えば航空機のエンジンやガスタービンの燃費削減に資する超耐熱合金の開発に成功し、ボーイング787型機に採用されているほか、高層建築物の耐震性能向上に資する制振ダンパーの開発に成功し、名古屋の高層ビルに導入をされているところでございます。また、LEDの普及に大きく寄与した高品質の蛍光体の開発に成功し、LED用蛍光体の世界市場占有率の約三割を獲得をするなどの社会実装につながる様々な成果を上げてきているところでございます。
 これらの結果として、産業界からの資金獲得は年々増加傾向にあるほか、研究者当たりのライセンス収入は国立研究開発法人及び大学の中でトップであるなど、高水準な実績を上げてきているところでございます。
 このように、物質・材料研究機構は、物質・材料分野における世界トップレベルの研究開発成果を有しており、今後、特定国立研究開発法人として産学官の中核に位置付けられることとなれば、我が国が強みを有する本分野を更に強化をし、我が国全体の成長力の向上につなげてまいりたいというふうに考えているところでございます。
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井上義行#7
○井上義行君 答弁のあったように、非常に成果を上げているので、選定としては私はふさわしいと思うんですね。ですから、これは要望なんですけれども、やはりもっとこうした取組をしているという広報を是非強めていただきたいというふうに思っております。
 そして、第三条、第五条で、政府による基本方針の策定、これは、中長期目標の策定に当たっては総合科学技術・イノベーション会議の意見を聴かなければならない、こういうふうになっているんですが、いろいろ科学者としてその話を聞いて、これが非常にふさわしいとかという、科学者の中ではいろんな基準があるんだというふうに思いますけれども、何かそうした例えば基準とかあるいは指針というものが具体的にあるのかどうかをちょっとお聞きしたいんですが、これは、内閣府の統括官、お願いいたします。
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森本浩一#8
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 安倍内閣が掲げる政策目標の一つとしまして、世界で最もイノベーションに適した国を実現し、経済を力強い成長軌道に乗せるためには、イノベーションを生み出しやすい仕組みや環境を構築していくことが重要であると考えております。そのためには、多様な人材が様々な分野あるいは組織の壁を越えて出会い切磋琢磨していく、こういう環境をつくっていくことが重要であろうと考えております。このため、大企業にとどまらず、中小企業やベンチャー企業、大学、公的研究機関といった主体がそれぞれの強みを連携、融合させて、相乗効果を生み出しやすい仕組みや環境をつくっていくことが重要であろうと考えております。その中で、分野間や組織間の円滑な交流の障壁となっている諸制度あるいは組織文化の違いを乗り越えられるように、柔軟な制度運用によって分野間や組織間の相互触発を促進させていくことが求められていると認識しております。
 特定国立研究開発法人は、我が国の科学技術イノベーション政策の司令塔であります総合科学技術・イノベーション会議の定める基本方針に沿って、大学や企業、公的研究機関など複数機関が共同で研究開発を進めるオープンイノベーションを促進することとしております。これによって、特定国立研究開発法人には、研究開発活動の迅速化や柔軟性を阻害している制度的な隘路の解消を図る取組を他の国立研究開発法人に先駆けて進めていただくとともに、その成果をほかの法人にも展開させていただきたいと、こういうふうに考えております。
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井上義行#9
○井上義行君 そこで、私も第一次安倍内閣のときにイノベーション25というのを提案をして、非常にイノベーション25で作成をした分野がめきめきと成果を上げていると。iPS細胞も五年ぐらい早くできている、あるいはリニアモーターカーもいよいよ名古屋まで行くということも決まっております。こうしたイノベーション25で策定をしたその取組がやはり研究成果として早く回転をする、そのことによって日本の科学技術が大きく進歩し、それが結果として経済に反映していくということだろうというふうに思っています。
 そこで、具体的に反映されたもの、これを例示的にちょっと挙げていただきたいと思いますが、統括官、お願いします。
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森本浩一#10
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 委員御指摘のとおり、イノベーション立国を目指して、二〇二五年の我が国が目指すべき姿を五つの社会像として示したイノベーション25が平成十九年に策定されました。当時の総合科学技術会議におきましては、目指すべき五つの社会像を目に見える形で実現していくために、異分野融合、官民協力、府省連携を重視した社会還元加速プロジェクトを強力なプロジェクトリーダーのコミットメント及びリーダーシップの下に推進し、社会実装をすべく、研究開発の成果を迅速に生み出すということをやっておりました。
 その具体的な成果の例といたしましては、例えば自動走行における社会実装に向けた技術開発の進展であるとか、生活支援ロボットへの公的医療保険の適用であるとか、それから今委員御指摘にございましたiPS細胞、超電導など様々な成果が上げられているところでございます。これらは、現在の戦略的イノベーション創造プログラム、SIPであるとか、革新的研究開発推進プログラム、ImPACTなどに発展的に継承されております。
 このような研究開発成果を社会実装につなげるという考え方を更に発展させるべく、本年一月に第五期科学技術基本計画を策定するとともに、これを先取りする形で、昨年六月には科学技術イノベーション総合戦略二〇一五というのを取りまとめたところでございます。
 これらを踏まえまして、二十八年度の予算案に必要な予算を計上しているところでございまして、引き続き科学技術イノベーション政策を強力に推進してまいりたいと考えております。
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井上義行#11
○井上義行君 そこで、やはり切っても切れないのが予算であります。幾ら研究をするという取組があっても、そこに予算として裏付けがなければならない。
 そこで、平成二十八年度予算というのは、こうしたイノベーション25で取組を経て、どれだけその予算として反映をしているのかをお聞きしたいと思いますが、統括官、お願いします。
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森本浩一#12
○政府参考人(森本浩一君) 予算につきましては、科学技術基本計画の中に、GDP比一%、二十六兆円という目標が掲げられております。これを毎年度の予算編成のプロセスにおきまして着実に措置していくと、これが重要であろうかと考えております。
 それで、その中で特に重点的に省庁が連携をして取り組むべき事項ということを特定をいたしまして、これを重点化対象施策という形で取りまとめております。それを反映した総合戦略二〇一五の中にも、ただいま申し上げました例示のような様々な社会実装を目指したプロジェクトを盛り込んでおります。これらを着実に推進して、我が国の国際競争力、新しい産業の創成、こういったものにつなげていきたいと考えております。
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井上義行#13
○井上義行君 私は、そのときにできれば額を、トータルとして今答弁がありましたけれども、今年度はこのぐらいの予算が付いて更に研究を進めるということをやはり私は言った方がいいんだろうというふうに思いますが、もし手持ちであればちょっと言っていただきたいと思いますが。
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森本浩一#14
○政府参考人(森本浩一君) 科学技術関係予算の総額でございますが、これは各省庁の全ての予算、それから地方分も加えたものでございます。二十八年度当初予算としましては三兆四千四百五億円でございます。これに加えまして、二十七年度の補正がございましたので、補正予算の千五百二十一億円を合わせますと三兆五千九百二十六億円ということになっております。
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井上義行#15
○井上義行君 そこで、とかく日本は、昔、二十五年ぐらい前でしたかね、私も日本学術会議にいたときに、応用科学というのは非常に日本はお家芸で非常にすばらしいものがあるんだけれども、基礎研究はなかなかできない。そこから、私も当時提案をして、基礎研究の強化ということで、それがだんだん実ってきて、ノーベル賞を取る方々も非常に出てきたと。
 そこで、ちょっとこの中で、法案で、どう読むのかなというのがありまして、政府は、通則法及び個別法の運用に当たっては、その研究開発が国際的な競争の下で行われていることその他の特定国立研究開発法人による研究開発等の特性に常に配慮しなければならないということが書いております。
 これは、当然、国際的な競争の中で、日本もいち早く、その競争の中で早く研究成果を出して、世の中に出すことによって成果を得られるものと、そして、競争力のない分野で新たなイノベーションが立ち上がって、そこで成果が、得るものがあるというふうに思うんですね。通常、並列的に見るというよりは、条文によると、「その他」ということになると、国際競争力が主にシェアを占めていて「その他」というふうに読み取れてしまうこともあると。そうすると、日本独自で基礎研究で新たな成果を得るもの、独自のもの、こうしたものが置いていかれてしまうんじゃないかなというふうに感じている人もいるかもしれませんので、そこはそうではないよということを是非お答え願いたいと思うんですが、統括官、お願いいたします。
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森本浩一#16
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 国民が豊かで安心して暮らすことができる社会を実現するためには、科学技術の著しい水準の向上を図り、経済社会情勢の変化に対応して産業競争力の強化を図っていくことが重要でございます。
 他方、こういう応用研究や実用研究はもちろんなんですけれども、競争すべき分野と協調すべき分野というのがございます。イノベーションの源泉となる基礎研究につきましても、これを着実に実施していくことで世界最高水準の研究開発成果を持続的に創出し続ける、こういう必要があろうかと思っております。
 この法案の第八条に研究開発の特性に常に配慮するということがうたわれておりますけれども、この趣旨は、基礎研究にも怠りなく継続的に取り組んでいくことが重要であると、こういうことを意図したものでございます。
 特定国立研究開発法人には長期性、予見不可能性、不確実性への配慮が強く求められていることに鑑みまして、短期的な成果主義ばかりにとらわれず、中長期的な視点で、試行錯誤を行いながら実施する基礎研究についてもしっかりと取り組んでいくことが重要であると考えております。
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井上義行#17
○井上義行君 まさに答弁のあったように、中長期の分野だからこそやはり国としての役割があるんだろうというふうに思います。やはり民間で中長期で研究をするというのは、相当体力がないと維持できない。どうしてもやはり民間の場合には早く結果を出さなきゃいけないということで、中長期をやっている会社もありますが、やはり少ない。その中で短期的な研究、応用的な研究にならざるを得ない。
 そこで、私はずっと、これ政治家になる前からです、持論なんですけれども、これはむしろ政治家同士で議論をしなきゃいけないところだと思うんですが、例えば道路だと、この道路をこうやって引きますよというと、国庫債務負担行為というのがあって、やはりそこは予算としての裏付けがあるわけですね。そのことによって、ここがいわゆる道路になるなということで、その周りの地域や民間がいろいろ参入をして自分のアイデアでやっていく。一つの国としての計画によって新たな経済を掘り起こすということで、しかも工事は長期にわたっていくので、その予算の裏付けとして国庫債務負担行為があると。この国庫債務負担行為というのは非常に厳格で、使い道に当たっては法律によって厳格になっている。それは一つの財政規律の中で私は必要だとは思うんですが、ただ、こうした中長期にわたる研究というのはやはりすぐに結果が出ないわけですね。
 そこで、僕がイノベーション25の必要性を訴えたのは、やはり中長期にわたって日本がこの分野をつくり出すと、まだ見えていない。例えば、もう二十五年先の商品というのは多分もうできているんですよ。ただ、市場がそれを先に出してしまうと、いわゆる次の製品が売れないので、止めている部分もあるんですね。しかし、国がやらなきゃいけないのは、そういう研究開発、研究者がまだできていない、まだ完成していない分野を、そこをつくり出すことこそやはり国の役割があると。そこで、どうしても見えない分野ですから、どうしても予算の査定でも非常に難しいとは思うんですけれども、やはりイノベーション25というのを閣議決定をするわけですから、やはりこの分野で、やはり大きく日本というのは中長期にわたってこの分野を成長させていく、つくり出していく、そこで内閣の意思があるわけですから、やはりこうしたことを、国庫債務負担行為は私は認めてもいいんじゃないかなというふうに思っています。
 そこで、なかなか事務方で答弁をするのは難しいと思いますので、ここには政務官来ておりますので、是非前向きの答弁をお願いしたいと思います。
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大岡敏孝#18
○大臣政務官(大岡敏孝君) 井上先生にお答えを申し上げます。
 先生御指摘のとおり、現在、国庫債務負担行為としてやっておりますのは、道路とかダムとか、こういう非常に工期が複数年度にわたるような公共事業、あるいは生産そのものに年限が掛かる防衛装備品の調達などに国庫債務負担行為を主に使っておりまして、先生御指摘のこの科学技術分野で申し上げますと、国際宇宙ステーションですね、あれの日本の補助金といいますか負担金といいますか、あの部分にも国庫債務負担行為を使わせていただいております。
 まさに井上先生御指摘いただきましたとおり、日本の科学技術イノベーションにつきましては、日本の成長戦略にとってもまさに礎と言えるものでございまして、今後とも重要な分野だと考えております。
 一般会計の中の科学技術振興費につきましても、これ厳しい財政事情の中ではございますが、平成元年と比較しますと現在約三倍に増加してきていると承知をしております。また、この分野の成果というのが必ずしも短期的に開花するわけではなくて、長期的な視野に立った成果の実現が必要だという認識を私どもも持っておりまして、そのため、科学技術基本計画を五年ごとに策定して、政府として研究開発投資の在り方を決めていただいておりまして、当然財務省もそれに沿って行動させていただいているところでございます。
 先生から御指摘いただきましたこの国庫債務負担行為の更なる活用につきましては、確かに先生が御指摘いただいたように成果もありますし、一方で、少し私たちに身近なところでいいますと、例えば野球選手の複数年契約がメリットもあればデメリットもあるといういろんな指摘もございますので、やはり税を有効に使う、ちゃんと成果を出していくという視点からも、このメリット、デメリットもよく見ながら今後も国庫債務負担行為をよく検討してまいりたいと思いますし、同時に、財務省的に申し上げますと、これが後年度の子供たち、次の世代の負担を硬直化させてしまわないかという懸念もございますので、そうした少し幅広に先生の御意見も含めて検討させていただきたいというふうに思っております。
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井上義行#19
○井上義行君 是非、前向きなその検討という言葉が出ましたので、やはり先ほど言った箱物とか、見えるものというのは比較的分かりやすいから、国庫債務負担行為いいでしょうというのがあるんですけれど、この研究分野って、まあ人工知能もそうですよね、もう二十八年前ですかね、当時、東大の猪瀬教授が非常に人工知能のことを研究をしていました、でも見えないですよね。どうなっていくかという形、自分で考えていくという分野ですから。
 あるいは、さっきの言われたiPS細胞もそうですけれども、やはり中長期にわたって予算ができると、新しい人材、いわゆるプロジェクトでやっていきますので、いわゆる足らない分野をやはり外国から呼んできたりいろんなことができて、十年掛かるものが五年でできるかもしれない、あるいは三十年でできるものが二十年でできる可能性もありますので、やはりこうした見えない分野にもしっかりとやっていただきたいというのと、そして、最後になりますけれども、イノベーション25ができて、もうあと九年になりましたね。やはりここは新たなイノベーション、私はイノベーション40という新たなやはりこうした方針を作るべきなんじゃないかなというふうに思います。今イノベーション25で、その二十五年後に向けて加速化して、iPS細胞も五年早くその研究成果も出てきています。そうした二五年を超えて二〇四〇年、もう若い研究者はもしかしたら見えているかもしれない。こうしたことをいち早く取り組んで、世界に負けない日本のイノベーションをつくっていかなきゃいけない。
 そこで、島尻大臣に最後に、イノベーション40を策定するかどうかについてお伺いしたいと思います。
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島尻安伊子#20
○国務大臣(島尻安伊子君) 御指摘のとおり、科学技術イノベーション、我が国の経済の礎として今後も大事なところでございまして、新アベノミクス三本の矢の一本目であります生産性革命の実現に不可欠なものだというふうに考えています。
 本年一月には、イノベーション25で掲げる研究開発成果を社会実装につなげるという考え方を発展させました第五期の科学技術基本計画を作成させていただいたところでございます。この計画におきましては、サイバー空間とそれからフィジカル空間を高度に融合させて、地域、そして年齢、性別、言語による格差なく、人々が生き生きと快適に暮らすことができる未来の社会像として、ソサエティー五・〇、超スマート社会の実現を掲げているところでございます。
 このソサエティー五・〇や対GDP比一%、今、予算大事だという御指摘がありましたけれども、GDP比一%、二十六兆円という政府研究開発投資目標の実現のためにも、政府全体としてイノベーションによる未来の姿を国内外に分かりやすく発信していくということが極めて重要だと私も認識をしているところでございます。
 このイノベーション25には、伊野辺家の一日という分かりやすい情報発信がございました。私もこれ大変評価させていただいておりまして、これを参考にさせていただいて、例えば本年の科学技術白書において二十年後の未来像を分かりやすく描く予定というふうに承知をしておりまして、是非井上委員にも御期待をいただきたいというふうに思っております。
 今後も、安倍内閣が掲げます世界で最もイノベーションに適した国日本というものに向けて、科学技術イノベーション政策を強力に推進してまいりたいと考えております。
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井上義行#21
○井上義行君 終わります。
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風間直樹#22
○風間直樹君 よろしくお願いします。
 ちょっと順番変えまして、一番最後の問いからお尋ねをしたいと思うんですが、衆議院でのこの法案の審議の議事録を拝見していまして、ちょっともう少し詰めておいた方がいいという点です。
 特定国立研究開発法人の対象法人候補、この選定ですが、総合科学技術会議、現在CSTIというそうですけど、ここで平成二十六年三月、理化学研究所と産業技術総合研究所が選定されたと。その後、平成二十七年十二月、物質・材料研究機構が追加されたと。
 この物質・材料研究機構の追加ですが、この対象法人の選定に当たったCSTIのメンバーである、橋本和仁先生とおっしゃるんですかね、この方がその直後の今年一月に物質・材料研究機構の理事長に就任をされているということで、この件が衆議院の審議でも取り上げられています。で、島尻大臣答弁されていますが、橋本さんは現在もCSTIのメンバーでいらっしゃるわけですけれども、衆議院で質疑が出たのは本法律案上の利益相反のおそれについてと。これに対して政府側は、こういった場合、事前に自分がどこと利益相反があるのかということをあらかじめ申告してもらっている、そのときには審議に参加しない、あるいは表決に参加しないと、こういうことを徹底しているという答弁されているんですが、今回の橋本さんのケースで利益相反があるのかどうかということを事前に申告してもらったかと思うんですね。その内容、詳細についてまずは御答弁いただきたいというのが一点目。
 二点目は、これは橋本さん御本人がCSTIのメンバーとして物質・材料研究機構の追加を選定されて、その直後に物質・材料研究機構の理事長に就任されているわけですから、この対象法人の追加の過程に自ら加わっていらっしゃる、で、理事長に就任されていると。これがお手盛りという批判を招かないものか、なるのかどうか気になるところなんですが、この点について政府がどう認識されているか。
 以上二点、御答弁お願いします。
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島尻安伊子#23
○国務大臣(島尻安伊子君) 委員御指摘のように、衆議院でもこの議論があったということは事実でございまして、総合科学技術・イノベーション会議の有識者議員は、議員個人として科学技術に関して優れた見識を有する者が選ばれるものでございまして、個別の所属機関を代表する立場で任命されているわけではございません。
 一方、学界、産業界等からそれぞれの分野の第一線において活躍されている方々が選ばれているということでございまして、結果的に会議の審議テーマとなる政策等の対象となる活動に関係する立場となって、利益相反との誤解を生じさせかねない場合も起こり得るというふうに考えられます。
 これまでも、政策や予算等の資源配分、そして研究開発事業の評価に関する議論で有識者議員が所属する法人に関連する個別の案件が含まれる場合等には議論及び表決への参加を遠慮していただくなど、利益相反と誤解を生じさせないよう適切に対応させていただいたところでございます。
 なお、御指摘の橋本議員には、本法案に定める基本方針に関する議論を総合科学技術・イノベーション会議において行う際には参加いただかないといった対応を今後行っていきたいというふうに考えております。誤解のないように、利益相反との誤解を生じさせないよう、適切にきちっと対応していきたいというふうに考えています。
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風間直樹#24
○風間直樹君 これは政府委員の答弁で結構なんですけど、衆議院の答弁では、先ほど言いましたように、事前にその方自身がどこと利益相反があるのかを申告してもらって、利益相反がある場合には審議に参加しない、表決に参加しない、こういう手はずを整えていると。今回、橋本さんの場合には具体的にどうだったんでしょうか。
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森本浩一#25
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 この特定国立研究開発法人の考え方の改訂版を議論したのは、昨年十二月十八日の総合科学技術・イノベーション会議でございました。このときの議論には、物質・材料研究機構を新たに追加するということを決定したわけでございますが、そのときには橋本議員からの発言は特にございませんでしたという事実を申し上げたいと思います。
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風間直樹#26
○風間直樹君 私は橋本和仁さんという方は存じ上げませんし、この法律案の審議でお名前も初めて拝見したと。私自身が文系の人間ですので、理系のことには余り詳しくありません。ただ、国会議員の務めとして、衆議院でこういった議論が出ている以上、法案の審議上そのチェックをするというのは重要なことですので、定性チェックとしてお尋ねをしています。
 今の御答弁ですと、橋本さんが利益相反があるということが分かったので議論に参加されなかったということなんでしょうか。
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森本浩一#27
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 分かったからというより、これは御本人が申告し、そして自制をし、自律的にマネジメントするべきものだと思っております。
 当時、橋本議員は東京大学の教授でございました。そして、まだ物質・材料研究機構の理事長には就任しておりませんでしたので、その前の話でございます。
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風間直樹#28
○風間直樹君 いや、それはそのとおりなんです。ただ、CSTIのメンバーとして橋本さんがこの物質・材料研究機構の対象法人追加の検討に加わられて、その後、当該機構の理事長になられたということですので、その過程の透明化をこの審議で図りたいというのが私の意図、趣旨です。
 いま一度確認しますが、まず橋本さん御本人からの申告があったのかどうかというのが一点目。二点目は、その申告に基づいて、政府として橋本さんがこの対象法人の選定追加に際してその対象法人と利益相反があるのかどうかということをどう判断したのかというのが二点目。三点目は、その結果、利益相反があるので、橋本さんが御本人の判断としてこの審議に参加せず、表決に参加しなかったのか。以上三点、御答弁お願いできますか。
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森本浩一#29
○政府参考人(森本浩一君) お答え申し上げます。
 この利益相反マネジメントは、まさに自主的に申告をし、そして自律的に抑制的に対応するということが基本であろうかと思います。したがいまして、これを決めたとき、あるいはそれに至る議論のさなかにおきましては、橋本議員は参加されなかったという事実がございます。そういう意味で、本人が自制的に対応されたのではないかというふうに考えております。
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