沖縄及び北方問題に関する特別委員会

2016-12-12 衆議院 全119発言

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会議録情報#0
平成二十八年十二月十二日(月曜日)
    午後一時三十分開議
 出席委員
   委員長 鈴木 克昌君
   理事 伊東 良孝君 理事 武部  新君
   理事 堀井  学君 理事 武藤 容治君
   理事 渡辺 孝一君 理事 佐々木隆博君
   理事 松木けんこう君 理事 稲津  久君
      秋本 真利君    尾身 朝子君
      國場幸之助君    佐田玄一郎君
      櫻田 義孝君    鈴木 隼人君
      田畑 裕明君    高木 宏壽君
      とかしきなおみ君    中谷 真一君
      宮腰 光寛君    宮崎 政久君
      山口 泰明君    山田 美樹君
      和田 義明君    石関 貴史君
      近藤 昭一君    吉田 宣弘君
      赤嶺 政賢君    下地 幹郎君
    …………………………………
   外務大臣         岸田 文雄君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当) 鶴保 庸介君
   防衛副大臣        若宮 健嗣君
   厚生労働大臣政務官    馬場 成志君
   政府参考人
   (内閣官房内閣参事官)  滝澤 依子君
   政府参考人
   (内閣府大臣官房政府広報室長)          日下 正周君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   北崎 秀一君
   政府参考人
   (内閣府沖縄振興局長)  槌谷 裕司君
   政府参考人
   (内閣府北方対策本部審議官)           山本 茂樹君
   政府参考人
   (警察庁長官官房総括審議官)           斉藤  実君
   政府参考人
   (警察庁長官官房審議官) 鈴木 三男君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 相木 俊宏君
   政府参考人
   (財務省主税局長)    星野 次彦君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           藤江 陽子君
   政府参考人
   (資源エネルギー庁資源・燃料部長)        山下 隆一君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 山本 達夫君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 土本 英樹君
   政府参考人
   (防衛省地方協力局次長) 谷井 淳志君
   衆議院調査局第一特別調査室長           大野雄一郎君
    ―――――――――――――
委員の異動
十二月十二日
 辞任         補欠選任
  尾身 朝子君     田畑 裕明君
  高木 宏壽君     秋本 真利君
同日
 辞任         補欠選任
  秋本 真利君     中谷 真一君
  田畑 裕明君     尾身 朝子君
同日
 辞任         補欠選任
  中谷 真一君     山田 美樹君
同日
 辞任         補欠選任
  山田 美樹君     高木 宏壽君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 沖縄及び北方問題に関する件
     ――――◇―――――
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鈴木克昌#1
○鈴木委員長 これより会議を開きます。
 沖縄及び北方問題に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣参事官滝澤依子君、内閣府大臣官房政府広報室長日下正周君、内閣府政策統括官北崎秀一君、内閣府沖縄振興局長槌谷裕司君、内閣府北方対策本部審議官山本茂樹君、警察庁長官官房総括審議官斉藤実君、警察庁長官官房審議官鈴木三男君、外務省大臣官房審議官相木俊宏君、財務省主税局長星野次彦君、文部科学省大臣官房審議官藤江陽子君、資源エネルギー庁資源・燃料部長山下隆一君、防衛省大臣官房審議官山本達夫君、防衛省大臣官房審議官土本英樹君及び防衛省地方協力局次長谷井淳志君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鈴木克昌#2
○鈴木委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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鈴木克昌#3
○鈴木委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。和田義明君。
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和田義明#4
○和田委員 北海道五区選出の自由民主党、和田義明でございます。
 本日は、沖縄北方特別委員会で質問の機会をいただきまして、まことにありがとうございます。
 特に、日ロ首脳会談を三日後に控えたこのタイミングにおきまして、北海道選出議員としてこの機会を賜りましたことは本当に光栄でございまして、心より御礼を申し上げます。
 また、大変御多忙な中、鶴保沖縄及び北方対策担当大臣、岸田外務大臣、若宮防衛副大臣及び政府関係各位に貴重なお時間を賜りまして、重ねて御礼を申し上げます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 早速質疑に移らせていただきます。
 まず最初の点でございますが、日本とロシアは、戦後七十年にわたりまして、残念ながら、まだ平和条約が締結できておりません。これは大変異常な事態でございます。
 その一方で、近年、日本とロシアの間では大変緊密なコミュニケーションが進んでおりまして、このたび、総理が地元にロシアのプーチン大統領をお招きする大変友好的な演出もされております。先日は、岸田外務大臣もロシアの方に赴かれて、外務大臣と会談をされておりました。このような地球儀を俯瞰する外交の成果は非常に大きいというふうに思っておりまして、安倍総理を初め、政府各位の活発なイニシアチブに心から敬意を表したいと思います。
 また、日本を取り巻く安全保障環境は極めて厳しい状況にございまして、南西諸島では中国と尖閣諸島の領有権を争っておりまして、また、北朝鮮は核、ミサイルの脅威を日に日に強めている状況でございます。こういった中で日本がロシアと平和条約を締結できますと、これは極めて日本の安全保障上重要なことでございまして、ぜひとも、一日も早い実現をお願いしたいというふうに考えております。
 さて、北方領土の方に目を移しますが、現在御存命の元島民の皆様方は六千三百名いらっしゃいます。多くの方々が高齢化が深刻でございまして、これは本当に一刻の猶予も許さない事態だと認識をしております。この事態は、北朝鮮の拉致被害者問題と同様に、一日も早く解決をしなければ高齢の方々が結果を見ないで大変残念なことになってしまう、こういったことが危惧されておりますので、一日も早く解決をしなければいけない、そういった責任感を非常に強く感じている次第でございます。
 元島民の方々に気兼ねなく故郷の土を踏んでいただきたい、そして故郷の空気を胸いっぱい吸っていただきたい、こういった思いを政府と共有させていただいておりますとともに、これを実現するのは我々政治家の使命であるというふうに考えております。
 また、北方領土の返還でございますが、これは、対岸の根室のみならず、北海道東部全体の漁業者が期待を寄せるところでございます。近年、気候変動などで不漁が続いております。最近では、タラやホッケがなかなかとれない、そういったことで地元の漁業関係者の方々も大層苦しんでおられます。そしてまた、道東におきましては、北方領土返還後はこれを軸とした観光業をもってぜひとも地元の経済活性化を進めて地方創生を果たしたい、そういった期待、思いも強うございます。ですので、一日も早い領土返還を期待したいところでございます。
 最初の質問でございますが、鶴保大臣にお尋ねいたします。北方領土問題への取り組みに対する意気込みについてお尋ねいたします。
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鶴保庸介#5
○鶴保国務大臣 委員御指摘のように、北方領土問題は、戦後七十年が過ぎた今も解決をしていない日ロ関係最大の懸案事項であると理解をしております。
 その意味で、これまでも国民の理解を進めるため啓発活動を紡いでまいりましたけれども、先ほど来お話がありますとおり、ことしこそという島民の声は強く私も感じておりますし、先般も現場へ行かせていただき、その思いを強くしたところであります。
 したがって、我々として何ができるかという観点から、内閣府北方対策本部のホームページには領土問題についてのわかりやすい解説を掲載させていただき、そこにおいて、どういうことを問題意識として持っていらっしゃるか、どういうことを聞きたいか、知りたいかといったことについても書き込みができる等々の双方向のやりとりもさせていただいております。
 また、北方領土隣接地域の地盤沈下、人口減少等々の状況も鑑み、これらの隣接地域の振興策も北方領土問題の正しい理解と関心を高めるために必要なことであろうということで、北方領土隣接地域での観光、交流人口の強化に向けた検討会等々も始めさせていただきました。
 いずれにいたしましても、さまざまな手段を通じてこうした啓発、理解を深める努力を続けていきたいというふうに考えております。
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和田義明#6
○和田委員 鶴保大臣、ありがとうございました。双方向のコミュニケーションを取り入れるなど、元島民の方々、関係者の皆様に寄り添った対策も含めて全力で取り組んでいただいているというふうなことを承知いたしました。まことにありがとうございます。
 続きまして、次の質問に移りたいと思います。
 現在、ニュースでは、ロシアとの経済協力の話が非常に先行しているようにお見受けをいたします。資源、エネルギー、インフラ、金融など、幅広い分野で検討が進んでいるというふうに承知をしております。私も、元商社マンでありまして、こういった話を聞きますと、非常に腹の底からアドレナリンが湧いてまいります。期待を強めている次第でございます。
 その一方で、このチャンスを逃してはいけない、そういった危機感も感じております。まかり間違っても中国資本による北方四島の開発などはあってはならない、そういうふうに思っておりますし、そういった意味におきましても、厳しい交渉だとは思いますが、スピード感を持って解決していく必要があるというふうにも感じており、このかじ取りの厳しさというものにおきましては、本当に大事だなというふうに感じている次第でございます。
 その一方、領土問題の交渉の過程、当然今、直前でございますので、なかなかお話しいただけないことも多々あるとは思いますけれども、なかなか不透明なようにもお見受けいたします。
 先般、岸田大臣がラブロフ外相と行われました会談におきましては、日米の安保がネックになっている、そのような新聞記事も拝見いたしました。また、先般、安倍総理の談話におきましても、領土問題の即時解決は難しいかもしれない、そういったような趣旨のコメントがあったようにお見受けをしております。全くもって楽観を許さない状況であるというふうなことを承知しております。
 そして、国後島、択捉島では共同立法地域というふうな案も出ているようでございまして、これも一つの妥協案なのかなと思う一方で、法の執行の管理の難しさ、これをどうやったら本当にちゃんとできるのかといったことの懸念もございます。例えば、仮に邦人が国後島、択捉島に住むようになった場合に本当に安全が確保できるのか、また、どの人たちにどの法律が適用されるのか、こういった難しさはあると思っておりまして、早く現実的な解決策が見つかるように期待をさせていただいている次第でございます。
 今最も懸念されますのは、経済協力が先行して、本来返してもらわなければならない領土、これが返ってこない、こういったただ食いの状態だけは何としても避けていただきたい、そういうふうに思っておりまして、凜とした姿勢でもって交渉に臨んでいただき、領土返還に向けて全力で御尽力いただきたい、この思いをこの場をおかりしてお話しさせていただきます。
 歴史的な交渉の直前でございまして、なかなか詳細をつまびらかにできないということは重々承知しておりますが、三日後に始まります日ロ首脳会談を控えまして、平和条約締結を含む対ロ外交の意気込みにつきまして岸田外務大臣よりコメントをお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#7
○岸田国務大臣 我が国の対ロ政策の基本的な考え方ですが、八項目の協力プランを初めとする経済分野、あるいは政治分野、あるいは文化、その他さまざまな幅広い分野を、日ロ関係全体を国益に資する形で進めていく、その中で北方四島の帰属の問題を明らかにし平和条約を締結していく、これが基本的な考え方です。要は、経済協力ももちろんですが、何よりも平和条約締結問題、これをしっかり前進させなければならない、このように考えます。
 戦後七十一年たってまだ解決できない問題ですから、そう簡単なことではありません。ぜひ一歩一歩進めなければならないということで、十一月十九日には、ペルー・リマで安倍総理も首脳会談に臨みました。十二月二日、私もサンクトペテルブルクでプーチン大統領を表敬し、十二月三日にはラブロフ外相と日ロ外相会談に臨みました。さまざまな分野で十二月十五日のプーチン大統領の訪日を成功させるために努力を、協議を続けている次第です。
 そして、来るべき山口での首脳会談、これは首脳会談ですし、まだ今協議が続いているさなかですので、この時点で予断を持って申し上げるのは控えなければならないと思いますが、まさに委員がおっしゃったように、元島民の方々も高齢化されておられます。高齢化されているこの島民の皆様方の気持ち、これをしっかり胸に刻みながら、静かな雰囲気で首脳会談を行い、率直な議論を行い、そして、ぜひ平和条約締結問題を前進させるべく最後まで力を尽くしていきたいと考えます。
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和田義明#8
○和田委員 岸田大臣、ありがとうございました。
 いずれにしましても、この十二月の十五日の日ロ首脳会談にまでこぎつけたということは非常に大きな成果でございまして、せっかくここまで来れたのだから、目に見える結果が出ればこれはすばらしいことだなというふうに思っております。会談の成功を心より祈念しております。
 続きまして、三つ目の質問に参ります。
 御案内のとおり、我が国を取り巻く安全保障環境は依然厳しい状態にございます。
 そして、北海道におきましては、自衛隊に対する友好的な感情、これは特筆するべきものがあるというふうに自負をしております。北海道自衛隊駐屯地等連絡協議会を筆頭に、地元の応援団は、自衛隊の精鋭諸官そして御家族をしっかりお支えしていること、これを誇りに思ってございます。
 また、北海道には、御案内のとおり、広大な訓練施設がありまして、先般も日米の合同訓練が実施されたというふうに理解をしております。このようにすぐれた訓練環境は日本随一だと自負しておりまして、今後ともしっかりと御活用いただきたいということを、まずは一言お願い申し上げます。
 その一方で、日本とロシアとの関係、そしてロシアそのものでございますけれども、歴史的に見ますと、第二次大戦のときには、日ソ不可侵条約を当時のソ連が一方的に破棄して、そして満州と樺太に攻め込んだという客観的事実がございます。また、一九四五年の八月十八日には、占守島に、ポツダム宣言を日本が受諾した後にソ連が攻め込んできて、そして今の北方四島もソ連にとられたというふうな客観的事実がこれまたございます。
 近年におきましては、ロシアがウクライナの一部を実効支配した、武力によって現状変更を行ったという、これまた客観的事実もございます。
 今日の北の情勢を見ますと、国後島、択捉島を含む千島列島において、バスチオン、地対艦ミサイルをこれから配備するというような計画が進んでいるというふうにも仄聞しておりますし、また、自衛隊の飛行機によるスクランブル、これも決して減少しているとは言えない状況にございます。
 こういった客観的事実、そして自衛隊の今後の練度の強化の必要性を考えましても、北海道の自衛隊の体制強化、これは極めて重要だというふうに考えております。
 そこで、こういった状況を考えまして、ぜひとも北海道の自衛隊の体制は維持強化の方向で御検討いただきたい、引き続きお願いしたいと思っております。この点につきまして、防衛省の御見解をお伺いいたします。
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若宮健嗣#9
○若宮副大臣 お答えさせていただきます。
 和田委員の御地元の北海道五区は、私どもの防衛省・自衛隊の陸上自衛隊の施設がまず五つ、それからまた航空自衛隊の施設が二つということで、大変、長年にわたってお世話になっておりますこと、改めて感謝申し上げたく思っております。
 先ほどの御質問の件でございますけれども、北海道は、もちろん今委員も御指摘になりましたように、全国の中でも演習場として非常に良好な訓練環境にあるということで、総敷地面積の約四七%ほどが北海道に位置してございます。
 また、特に陸上自衛隊につきましては、高い練度を維持しました機動運用を基本といたします作戦基本部隊の半数を北海道に配備させていただいている、保持させていただいているような状況でございます。
 また、大綱におきましても、部隊の改編、駐屯地それから基地等の配置に当たりましては、地方公共団体、また御地元の住民の皆様方の御理解が得られますよう、それぞれの地域の特性に十分な配慮をしていくというふうにも書かれてございます。
 委員が今御指摘になりましたように、さまざまな状況で一層、安全保障環境、我が国を取り巻く状況は非常に厳しさを増してございます。このような、訓練環境という北海道ならではの特性、それからまた大切な地域コミュニティーとの関係もよく踏まえながら、大綱、中期防に基づきまして、引き続き高い防衛力の整備に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
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和田義明#10
○和田委員 若宮副大臣、どうもありがとうございました。
 先般、私の選挙区にある恵庭市というところで、戦車の射撃訓練大会が開催されました。その大会におきましては、地元の市議会議員の方々や地元の応援団の方々が多数駆けつけ、そして自衛隊の活躍を拝見させていただきました。
 北海道の連絡協議会の代弁といたしまして、これからもしっかりと応援させていただくことをお約束させていただきます。どうもありがとうございました。
 それでは、四点目の質問に移りたいと思います。
 日ロ首脳会談を機に、ロシアとのエネルギービジネスがこれまで以上に注目を集めてございます。中でも、LNGの開発は経済協力の中核というふうに報道をされてございます。
 私の地元の石狩湾新港におきましては、サハリンから天然ガスを船で輸入をしております。そして、そのガスでもって札幌と札幌の近郊の都市ガス需要を賄っておりますとともに、目下、天然ガスによる発電所が建造中でございまして、今後はこのサハリンからの天然ガスを使用して電力もつくっていく、そういったプロジェクトがまさに今進んでいる状態でございます。
 現在、電力ケーブルやガスパイプラインの敷設が検討されているというふうに伺っておりますが、今後、ロシアは日本に対する資源供給国としてどのような位置づけになってくるのか、これから日本は今まで以上にロシアにエネルギーを依存するのかどうか、こういったところについて政府の見解をお尋ねいたします。
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山下隆一#11
○山下政府参考人 お答え申し上げます。
 地理的にも近接をし、豊富な石油、天然ガスの埋蔵量を有するロシアは、我が国の石油輸入量の約九%、天然ガスの輸入量の約九%を占めており、石油、天然ガスの供給源の多角化を進める上で重要な相手国でございます。
 石油の八割、天然ガスの三割を中東に依存しています現状に鑑みれば、ロシアとの経済協力を進めることでロシアへの資源依存度が直ちに懸念すべき水準に高まることにはならないというふうに考えてございます。
 政府といたしましては、日ロ首脳会談で提案された八項目の協力プランを踏まえて、引き続きエネルギー分野の協力を具体化してまいりたいと思います。
 また、お話ありました日ロ間のガスパイプライン構想につきましては、さまざまな報道がなされていることは承知をしておりますが、一般論として申し上げれば、パイプラインの建設投資主体、あるいは通過ルートの地元調整、漁業調整、あるいは地震対策などの安全性確保など、実現に向けてはさまざまな難しい課題があるというふうに承知をしてございます。
 また、ガスパイプライン敷設の可能性は否定されるべきものではございませんが、想定されますパイプラインルートは、現在、LNG受け入れ基地が多数建設されてございまして、既に大規模な投資が進んでいることから、LNGによる輸入との比較など、まずは民間企業による事業性の検討が進むことが必要であるというふうに考えてございます。
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和田義明#12
○和田委員 どうもありがとうございました。
 石狩湾新港におきましてもLNGの受け入れ設備に多額の投資がされておりますので、今のお話を聞いて少々安心をいたしました。
 いずれにしましても、あと三日後に大事な会談があるわけでございますけれども、この会談が成功裏に終わりまして、そして、領土問題、経済問題が無事解決しますように心から祈念をいたしまして、私の質問を終えさせていただきます。
 ありがとうございました。
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鈴木克昌#13
○鈴木委員長 次に、國場幸之助君。
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國場幸之助#14
○國場委員 國場幸之助です。
 沖北の委員会では三年ぶりの質問の機会をいただきまして、伊東筆頭理事を初めとしまして理事の皆様方には心から御礼を申し上げます。
 それでは、質問に入ります。
 私は、今回、大きく分けて三点の質問を行いたいと思います。まず最初に、沖縄が日本とアジアのかけ橋、万国津梁という言葉もありますけれども、これは観光や経済の文脈ではよく語られるわけでありますけれども、やはり沖縄が日本の外交、ソフトパワーの分野におきましてどのような貢献ができるのか、そういう趣旨でまず質問をしたいと思います。
 本年は、日米関係にとって重要な一年間だったと思います。それは、五月にアメリカ合衆国大統領として初めての広島訪問の実現、そして今月末には日本の首相として初めての総理の真珠湾訪問が行われます。
 真珠湾攻撃から七十五年がたちますけれども、日米開戦時の一九四一年の十二月、日米の国力の差、これは、GDPにおきましてアメリカは日本の十二倍、鉄鋼材の生産量は十七倍、自動車の保有台数は百六十倍、石油の備蓄量は七百七十七倍と、圧倒的な物量の違いがありました。にもかかわらず、さきの大戦に突き進み、多くのとうとい命を失いました。絶えずその歴史の検証と無数のみたまに対する慰霊と不戦の誓いを行うことは大切ですが、広島、真珠湾と、その象徴である悲劇の地に双方の首脳が訪問し合い、慰霊し合うということは、日米の外交史にとって歴史に残る二〇一六年だったと思います。
 そこで、岸田外務大臣に質問をします。
 歴代三位の外務大臣の在任期間を誇り、年明けには大平正芳外務大臣の任期も超える、そういうことになっているそうですが、最終的かつ不可逆的な慰安婦問題に対する日韓外相合意や、イギリスの現職外務大臣を含むG7の広島平和記念公園の訪問など、数々の実績を重ねてきた外務大臣として、そして、第一次安倍内閣と福田内閣では沖縄担当大臣も経験されております、その岸田外務大臣としまして、日本の外交力の強化のために、沖縄の潜在力や優位性というものをどのように生かしていくと考えておりますか。この点をまず冒頭にお聞かせください。
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岸田文雄#15
○岸田国務大臣 日本の外交力、あるいは外交におけるソフトパワーにおいての沖縄の存在ということでお答えをさせていただきたいと思いますが、成長するアジアの中心に位置し、そして交易、交流の拠点として持続的な発展を図っていく、こうした期待される沖縄の地域ですが、日本のフロントランナーとしての役割を果たす可能性を秘めていると思います。加えて、豊かな自然、独自の文化、さらには食生活、こうした多くの人々を引きつける魅力を持ち、観光資源としてもすばらしいものを持っておられると思います。
 お聞きしますと、沖縄へのクルーズ船の寄港回数はこの十年間で二十二倍、沖縄を訪れる外国人観光客はこの十年間で十二倍に膨れ上がっているということでありまして、沖縄のこうしたソフトパワーというものが、世界に向けて日本の魅力を発信する上で大きな貢献をしていただいているというふうに認識をしています。
 人間というものは、実際にその土地を見ますと印象が随分変わるということがあります。やはり、日本をありのままに見てもらうことは大変重要であると思いますが、沖縄の魅力を入り口として日本のさまざまな側面に理解を深めていただく、そして、そのことによって外交における友好関係の基盤を強化していく、こういったことにつながるのではないか、こんなことも期待をするところであります。
 ぜひ、こうした重要な沖縄の魅力を世界に伝えるべく、外務省としても積極的に後押しをするべく努力をしていかなければならない、このように認識をしております。
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國場幸之助#16
○國場委員 大変前向きな御答弁、まことにありがとうございます。
 そもそも、日本とアメリカの歴史は、一八五三年にペリーは浦賀に来る前に沖縄を数回訪問しております。日米の歴史を考える上で、沖縄の果たすべき役割は極めて大きいと思います。その大局的な、また歴史的な観点から、私は、二〇〇〇年のサミットの首脳会談や太平洋・島サミットが何度か開催されたように、国際会議の積極誘致や、ことし沖縄で開催されました太平洋島嶼国リーダー教育支援プログラムのレセプション、各国との人材交流プログラムを初めとしたものを積極的に誘致、推進するべきであると考えております。
 そのためには、JICAの沖縄国際センターや外務省沖縄事務所、沖縄担当大使の有効活用は重要であると考えております。
 私は、JICAの沖縄国際センターに関しましては、島嶼性や亜熱帯性といった特性を生かしたさまざまな実績があると高く評価しておりますけれども、その一方で、外務省の沖縄事務所の役割というものが極めて限定的過ぎると見ております。
 具体的には、この外務省の沖縄事務所、これは質問主意書の答弁なんですけれども、「沖縄担当大使は、在外公館の長たる特命全権大使と異なり、待命中の特命全権大使を沖縄担当に任命し、沖縄に駐留する米軍に関わる事項等についての沖縄県民の意見及び要望を聴取し、これを外務省本省に伝えるとともに、必要に応じ、米軍等との連絡・調整を行うこと等の外務省本省の事務に従事させている。」と。
 このように、米軍基地にかかわるさまざまな連絡調整という、これも重要な任務でありますけれども、しかし、今、岸田外務大臣からも答弁がありましたように、もっと大きな、大局的な観点から日本の外交のまさに基盤強化を担っていく、そういう側面も外務省の沖縄事務所には、当然そういう役割も担っていくべきであると考えております。その点についての大臣の御答弁をお願いします。
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岸田文雄#17
○岸田国務大臣 まず、御指摘のように、JICAの沖縄国際センターについては、沖縄県の大学や企業とも協力をして、沖縄の強みを生かした途上国の支援に取り組んでいるわけですが、より一層この活用を図っていかなければならないと思います。
 一方、御指摘の外務省沖縄事務所ですが、これはそもそも、沖縄県の要望を受けて、平成九年二月に、沖縄担当大使を長とする外務省の出先機関として設置したものですが、御指摘のように、沖縄県には米軍の施設・区域が集中している現状等を踏まえて、米軍に係る問題について、地方公共団体等の意見を聴取し、在沖縄米軍と連絡調整を行っているわけです。
 ただ、今、現状を見ましても、沖縄県が国際的な交流とか協力活動を行うとか、さらには沖縄の魅力を世界に発信しようとする取り組みをする際に、外務省のこの沖縄事務所がお手伝いをする、支援をする、こういったことも行っているのは事実だと思います。
 このように、米軍にかかわる問題に限った取り組みだけをするものではないと思っています。よって、外務省沖縄事務所について、より一層幅広く活用することができるかどうか、こういった検討はしていくべきではないかと思います。
 ぜひ多くの方々に理解していただけるよう、期待に応えられるよう、さまざまな検討を続けていきたいと考えます。
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國場幸之助#18
○國場委員 ありがとうございます。
 ぜひとも御検討していただきまして、日本とアジアの、世界のかけ橋としての沖縄の外交力の強化に、外務省にかかわるさまざまな関係機関を最大限に活用して取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、鶴保大臣に質問をしたいと思います。
 鶴保大臣は、沖縄の交通渋滞対策に大変熱心に取り組んでおられます。鉄道を持たず、自動車に過度に依存し、慢性的な交通渋滞による経済損失、環境汚染をもたらす。沖縄にとって、交通体系の円滑化は極めて重要な政策でございます。
 そこでお尋ねしますが、鶴保大臣が、沖縄の振興というものは多岐にわたる課題や問題や可能性というものが存在しておりますけれども、その中でも交通渋滞解消に着眼をしたそのきっかけと申しますか理由と申しますか、そして、その渋滞解消のための目玉政策というものはどういったものを考えておられるかということを御答弁お願いします。
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鶴保庸介#19
○鶴保国務大臣 観光についての分野から渋滞という切り口に至った経緯でありますが、観光振興の政策は、これは一般論で申し上げて大変多岐にわたり、そしてその優先順位をつけていくというのは非常に複雑怪奇なところがございます。
 したがいまして、今回も、沖縄を訪れる観光客の皆さんにアンケート調査をとらせていただきました。その中で、いろいろ順位はありますけれども、かなり上位の方に渋滞がある、渋滞があることが沖縄のこれからの観光に阻害要因になっていくという大きな声があるということもわかりました。
 また、現実問題として、先ほど外務大臣の方からもお話があったとおり、相当な勢いでこれから伸びていく。そして、そのために、空港であるとかクルーズ船の港湾整備でありますとか、そういうアクセスの整備も進めてまいる所存でありますから、こうしたところとのリンクの道路等々、アクセス道路等々も非常にこれから心もとない状態になってくるであろうということから、渋滞対策をさせていただかねばならない。
 また、沖縄県自体も、移動の約九〇%を自家用車に依存する典型的な自動車社会であるということはもう委員御承知のとおりでありますし、こうしたことから、懇談会を開かせていただいて、渋滞対策に向けての提言をいただいたところであります。
 目玉政策はということでありますが、公共交通が非常に脆弱でありますから、鉄路やあるいはその他の歩行者道、自動車道の交通空間の整備はもちろんのこと、これまでにない新しい技術を使った渋滞対策はなし得ないものか。例えば、今回は私が科学技術政策を担当させていただいております関係で、自動運転技術を活用したバスの社会実験を今年度中にも開始させていただきたい等々も考えさせていただいておるところであります。
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國場幸之助#20
○國場委員 ありがとうございます。
 鶴保大臣は、観光政策にも大変精通をされており、なおかつ沖縄担当大臣とともに科学技術やITやイノベーションも担当されております。そういった特色を生かしましてバスの自動運転の社会実験を早期に行うということは多くの県民も期待しておると思いますので、ぜひともそのことを要望したいと思います。
 沖縄県の交通渋滞時の速度というものは、日本で一番深刻なんです。東京と大阪よりはるかに渋滞時のスピードは遅いわけでありまして、鉄道もありませんからレンタカーもふえてきております。同時に、沖縄も超高齢社会に突入しつつありまして、県民所得も低く、一人世帯も多く、過度に車に依存する方々も多くいらっしゃいます。
 鶴保大臣が中心となって交通政策の中間取りまとめが出されておりますが、この中で私が注目している点が何点かあります。まず、今大臣からも答弁がありましたように自動運転の導入、これはぜひとも推進していただきたいわけでありますが、同時に、「コンパクトなまちづくりと連携した、各地域の居住者が自家用車のみに依存せず、公共交通を利用して広域に移動することが可能となるような公共交通ネットワークの見直し」という記述でございます。
 沖縄県は、なかなか歩かないわけでありまして、日本一のメタボ県にもなっており、平均寿命、健康寿命もかつて日本一でありましたが、今この凋落ぶりというものは非常に深刻でございます。車に過度に依存しないようにして、交通渋滞の解消のみならず、あるべき公共交通や、そしてまた、町づくり全体、住む人にも観光客にも優しい地域社会の形成というものもぜひ鶴保大臣に期待したいと思います。
 さらには、この有識者の懇談会の中間取りまとめの中では無電柱化というものも含まれております。
 そういったさまざまな具体的な、貴重な提言というものが打ち出されておりますけれども、それを実現するに当たっての大臣の決意というものをお聞かせください。
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鶴保庸介#21
○鶴保国務大臣 委員るる御指摘のとおりでございまして、公共交通が大変脆弱であるという認識のもと、さまざまな手段を用いて移動手段、移動の確保をしていかなければならないというふうに思っております。
 そのため、中間取りまとめの中にも出ておりましたとおり、歩道や自転車道の整備などによる快適な歩行空間、通行空間の創出なども必要、またあるいは、国際通りのように、中心市街地の車だめをつくらねばならないなどというような指摘もありました。
 総合的に見て、こうした施策は一見たやすいようでありますけれども、県当局やあるいは警察部局等々、地域の方々はもちろんでありますが、さまざまな方々の御協力をいただかなければならないものでありますから、こうしたことをしっかりと踏まえながら、虚心坦懐に進めていきたいというふうに考えております。
 なお、最後に、委員御指摘の無電柱化についても、これもしっかりやらせていただく覚悟であります。
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國場幸之助#22
○國場委員 最後に、泡盛について鶴保大臣にお尋ねしたいと思います。
 今回の自民党税調におきまして、酒税の軽減措置が従来の五年間から二年間へ短縮されております。
 しかし、泡盛という酒は、賞味期限無期限の銘酒でありまして、百年、二百年と、古ければ古いほどまろやかに、味わいや価値が高まってまいります。
 沖縄には四十七の酒造所、メーカーがありますけれども、そのうちの約四割は小規模離島にありまして、赤字の厳しい経営状態の中で、サトウキビと泡盛ぐらいしか産業のない島々もあります。多くの離島の有人化にも大きく貢献をしております。
 泡盛の酒造所の従業員、これは五人未満が九社、そして五人から十人未満が十七社と、極めて脆弱な中で、地域共同体、沖縄の歴史、伝統、文化に根差して、平和の象徴としての産業を担っているわけでありますけれども、その離島を中心とした沖縄の泡盛を守るために、鶴保大臣の決意を最後によろしくお願いします。
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鶴保庸介#23
○鶴保国務大臣 離島を初めとする泡盛の伝統文化は、これから、根づいてきたものをしっかり守っていくという観点で臨んでいかなければいけないというふうに思います。
 私も、泡盛の酒蔵へ行かせていただいて、古酒なるものを味わわせていただきましたけれども、本当に、味も全て、色も、これが泡盛というものかというぐらい驚きを持って感動したことを覚えております。
 こうした経験は、当然、来ていただいて飲んでいただくということがまず前提となっていなければならないわけでありますから、先ほど来申し上げておりますような交流人口の拡大等々とあわせて、泡盛の情報発信をさせていただく、酒蔵等に観光客として誘致をしていただくようなこと、あるいは、そしてもちろん、試飲をしていただくようなイベント等々もこれからやっていかなければならないというふうに思います。
 こうした具体的施策については、何としても、地元の方々からの提案をいただくという場を設けなければならないというふうにも思っておりますから、できれば今年度中に、クールジャパンも私が担当させていただいておりますので、沖縄県において地方版クールジャパンの推進会議を開かせていただき、泡盛の関係者の方々にも積極的な振興策への御議論をいただければというふうにも思っております。
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國場幸之助#24
○國場委員 ありがとうございます。
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鈴木克昌#25
○鈴木委員長 次に、稲津久君。
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稲津久#26
○稲津委員 公明党の稲津久でございます。
 通告に従って順次質問してまいりますが、きょう私は、限られた時間でございますので、北方領土、そして日ロの平和条約締結に向けての日本側の取り組みということで、ここに特化して質問させていただきたいと思います。
 いよいよ、十二月十五日のプーチン大統領の来日まであと三日となりました。関係者の方々は大変大きな期待をしておりまして、私も、この十二月の十五、十六の二日間にわたる首脳会談というものが今後の日ロの平和条約締結に向けての大きな一歩になるだろう、ぜひそうなっていただきたいということを強く願っている一人でもあります。
 まず、岸田外務大臣にお伺いしたいと思います。それは何かというと、現時点での日ロ平和条約締結交渉の雰囲気というか、あるいは決意というか、期待度のようなことをぜひ何点かお話しいただきたいと思っております。
 ロシアと日本とのこのテーマにおける誰に一番の権限というものがあるかということを考えていったときに、ロシアの方は、北方領土問題については、上院の議長などが、いわゆる大統領以外の方がこのことについて昨今否定的な発言もありましたけれども、原則、やはりロシア側は外交権限を持っているのはプーチン大統領お一人だろう、こう思っております。
 片や、そういうことを考えていったときに、では、我が国の外交権限を持つのは誰なのか。これはもう当然総理でもありますし、しかし、そこはしっかり答えていくと、やはり内閣にある、このように思います。したがって、その中で外交を預かる岸田外務大臣におかれては、総理とともにこの日ロ間の交渉のまさに中心軸の方である、このように思っておりますし、私も外務大臣に期待するところが大変大きいと思っております。
 そこで、外交交渉の中身についてはオープンにできないことはもう十分承知の上でお伺いいたしますけれども、安倍総理がこれまで十五回にわたってロシアのプーチン大統領と会談をしてきた。そして、ことしに入ってからは三回ですか、ソチ、ウラジオ、それからリマということで、ソチとそれからウラジオのところでは新しいアプローチということで、特にウラジオのところでは総理の日ロ首脳会談後の会見の中でも、「新しいアプローチに基づく交渉を今後具体的に進めていく。その道筋が見えてきた、その手応えを強く感じ取ることができた会談だった」、このように述べられておりまして、大変期待も高まってまいりました。ところが、リマに来て、それが少ししぼんだような感もいたしております。
 一方で、今月に入って十二月の二日、三日と、モスクワで、プーチン大統領、ラブロフ外相と外務大臣が会談をされて、そして、まさにこの十二月十五日、十六日の山口、東京での総理の会談の最終的な段取りを全部つけてこられた、このように思っております。
 したがいまして、ここはぜひ大臣にお伺いしたいんですけれども、この山口会談直前の現時点での日ロ平和条約締結交渉に向けての雰囲気、期待、また、それに向けての安倍内閣としての決意ということをぜひお伺いさせていただきたいと思います。
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岸田文雄#27
○岸田国務大臣 委員おっしゃるように、十二月十五日の首脳会談まであと三日となりました。既にロシアの先遣隊は山口に入っております。
 そして、この会議に臨むに当たりまして、まず、我が国の基本的な立場は全く変わりません。幅広い分野にわたって日ロ関係全体を国益に資する形で進め、そしてその中で四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する、この基本的な立場に基づいて臨んでいるわけですが、戦後七十一年たって解決できていないこの問題、これはそう簡単なものではありません。
 その中で、委員が御指摘になられたように、両首脳間の信頼関係に基づいて、一歩一歩この議論を進め、そして前進を図ってきました。そしてあわせて、外相レベルにおいても、またさまざまな事務レベルにおいても、十二月十五日に向けて準備を続けているわけです。あと三日ということになりましたが、ただ、実際は、今現在も激しい協議、調整が続いています。結論はまだ出ておりません。ぎりぎりまで続くものと予想しています。
 そして、その結果、首脳会談ですので私の立場から予断を持って結果を申し上げることはできませんが、総理はやはり、戦後七十一年たち、高齢化された元島民の方々の思いをしっかりと踏まえながら、冷静な、静かな雰囲気で議論を行って、ぜひ平和条約締結問題について一歩でも二歩でも前進をさせたいと強く思っておられますし、そのために我々も最後まで全力で、力を尽くしていきたいと考えています。
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稲津久#28
○稲津委員 ありがとうございました。
 今大臣からも御決意をいただきましたけれども、いよいよあと三日、そして、この十五、十六の二日間が最大のそのときでございますので、今大臣からも、この時点においてもさまざまなことが行われているということを伺いましたので、ぜひこの二日間の会談が成功裏に、また大きな前進になることを期待させていただきたいと思います。
 具体的に、一つ、八項目の経済協力プランについて、これも岸田外務大臣にお伺いしたいと思います。
 我が国は、一九九三年の東京宣言以降、領土交渉と領土問題解決のための環境整備、これを車の両輪として捉えてきたという経緯があるというふうに私は思っています。ロシア側は少し違っていて、環境整備が領土交渉を引っ張るという認識だったというふうに私は思っておりまして、ただ、いずれにしても、この領土交渉と環境整備というのが車の両輪のように連動していることは共通していたというふうに私は思っています。
 それで、安倍総理は、ソチの日ロ首脳会談で、プーチン大統領に八項目の経済協力プランを提示しました。プーチン大統領はこれを高く評価して、以後、これに関して、ウラジオでもリマでも好意的に話し合われて、山口会談の翌日に東京で協議をされると言われております。
 この八項目の経済プランは、その内容から見るとほぼ対ロ経済援助プランでありますけれども、これは、東京宣言以降我が国が車の両輪の片側として捉えてきた環境整備なのか、ロシア側もそう認識しているのか、これが大事ではないかというふうに思います。
 この八項目の経済協力プランが環境整備であるならば、領土交渉に目に見える進展がなく、このプランだけがどんどん前進するというのであれば、これは車の両輪であろうが、車の前輪、後輪であろうが、これまでの日ロ平和条約交渉の土台を覆すことになってしまうだろう、こう思います。両者のバランスをとっていくのが重要だということを肝に銘じていかなければならない、こう思っております。
 そこで、山口会談直後の東京での経済協力協議に臨む安倍内閣の認識と決意について、この点を大臣にお伺いしたいと思います。
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岸田文雄#29
○岸田国務大臣 まず、大変重要なポイントを御指摘いただいたと思います。
 先ほど申しましたように、我が国の対ロ政策の基本方針、これは、八項目の協力プランを含む経済分野、あるいは政治分野、あるいは文化を初めさまざまな分野、こうした広い分野にわたって日ロ関係を全体として国益に資する形で推し進め、そしてその中で四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結する、これが基本的な方針です。つまり、経済協力と平和条約締結問題、これは両方ともしっかりと進めなければならない。何よりも、我が国にとっては、平和条約締結問題、これをしっかり進めなければならない。これが基本的な方針です。
 そして、加えて、経済協力の部分について、これは、世の中においては、議論を聞いておりますと、何かODAのような経済支援を行うと勘違いされておられるような議論も見ることがあります。もちろん稲津委員はもう十分正確に理解されていると思いますが、世の中は、何か経済支援を行うのと勘違いしているのではないかという議論があります。
 これは、あくまでも支援ではなくして経済協力です。ビジネスをやるわけです。民間企業に参加してもらうわけです。民間企業が参加する以上、利益がなければなりません。ビジネスですから、ロシア経済に、あるいはロシアとの関係に関心のある民間企業でないと参加はしないわけでありますし、何かメリットを感じる日本の民間企業でなければ参加しない、これは当然のことであります。
 こういったビジネスですから、経済協力はあくまでも互恵的なものであります。日本の企業にとってもしっかりとした利益がある、裨益するものがある、こういったものでなければならないと思います。ですから、経済協力自体も両国にとって互恵的なものである、なおかつ、全体の枠組みを見ても、経済協力だけじゃなくして、平和条約締結問題、これもしっかり進めなければならない、これが基本的な考え方です。
 こういった考え方に基づいて今までも努力をしてきましたし、そういった考え方に基づいて、一歩でも二歩でも前進できるように最後まで力を尽くしていきたい、このように思っています。
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