厚生労働委員会

2017-03-30 参議院 全270発言

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会議録情報#0
平成二十九年三月三十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     石井 苗子君     片山 大介君
 三月三十日
    辞任         補欠選任
     片山 大介君     石井 苗子君
    薬師寺みちよ君     行田 邦子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         羽生田 俊君
    理 事
                島村  大君
                そのだ修光君
                高階恵美子君
                足立 信也君
                山本 香苗君
    委 員
                石井みどり君
                小川 克巳君
                太田 房江君
                木村 義雄君
                自見はなこ君
                馬場 成志君
                藤井 基之君
               三原じゅん子君
                宮島 喜文君
                石橋 通宏君
                川合 孝典君
                川田 龍平君
                牧山ひろえ君
                熊野 正士君
                谷合 正明君
                倉林 明子君
                石井 苗子君
                片山 大介君
                福島みずほ君
                行田 邦子君
               薬師寺みちよ君
   国務大臣
       厚生労働大臣   塩崎 恭久君
   副大臣
       厚生労働副大臣  橋本  岳君
       厚生労働副大臣  古屋 範子君
   大臣政務官
       厚生労働大臣政
       務官       堀内 詔子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        吉岡 成子君
   政府参考人
       総務省行政評価
       局長       讃岐  建君
       厚生労働大臣官
       房総括審議官   宮川  晃君
       厚生労働省医政
       局長       神田 裕二君
       厚生労働省労働
       基準局長     山越 敬一君
       厚生労働省職業
       安定局長     生田 正之君
       厚生労働省職業
       安定局派遣・有
       期労働対策部長  鈴木英二郎君
       厚生労働省職業
       安定局雇用開発
       部長       坂根 工博君
       厚生労働省職業
       能力開発局長   宮野 甚一君
       厚生労働省雇用
       均等・児童家庭
       局長       吉田  学君
       厚生労働省老健
       局長       蒲原 基道君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○雇用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提
 出、衆議院送付)
    ─────────────
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羽生田俊#1
○委員長(羽生田俊君) ただいまから厚生労働委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 去る二十八日、石井苗子君が委員を辞任され、その補欠として片山大介君が選任されました。
    ─────────────
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羽生田俊#2
○委員長(羽生田俊君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 雇用保険法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、厚生労働省職業安定局長生田正之君外九名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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羽生田俊#3
○委員長(羽生田俊君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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羽生田俊#4
○委員長(羽生田俊君) 雇用保険法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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川合孝典#5
○川合孝典君 おはようございます。民進党の川合孝典でございます。
 本日は、雇用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、ごく短時間でございますけれども、御質問させていただきたいと思います。
 まず最初、雇用保険関連の質問から御質問させていただきたいと思いますが、御質問をまずさせていただきたいのは、国庫負担と給付水準の問題についてであります。
 今回、給付日数を一部延長するという措置が本法案の中でとられているわけなんですが、よくよく皆様も御存じのとおり、二〇〇〇年とそして二〇〇三年に給付水準、それから国庫負担率、それぞれ引き下げられた状態がそのまま温存されているという、今そういう状況に置かれております。この状態が今後どうなっていくのかということがこの議論を進めていく上での本質的な議論にもつながっていくと思っておりますので、この点についてまず政府のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
 まずお伺いしたいのは、二〇〇〇年と二〇〇三年に給付水準が引き下げられておりますけれども、これ、そもそも引き下げた理由というのは一体何だったでしょうか。そのことをお伺いしたいと思います。
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生田正之#6
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
 平成十二年、十五年、両方、同時期、このそれぞれの時期につきまして、非常に雇用状況が悪くて、雇用保険の収支状況が悪化している中で、どういう対象者に対してどういうふうに給付をしていくのかということにつきまして関係審議会で議論されました。
 その結果、まず平成十二年の改正では、倒産、解雇等によって離職した方とそれ以外の方につきましてその給付内容を変えて、倒産、解雇等によって離職した方については手厚くして、そうでない方については若干薄くする形で給付を再設計したということがございました。
 それから、平成十五年の改正では、その給付日数につきましては、まず、短時間労働者の方とそうでない方の給付水準、給付日数につきまして統一化をするという考え方がまずございまして、その上で、給付水準につきましては、基本手当の金額とそれから再就職の賃金が逆転しているような高賃金層の方がいらっしゃいまして、そういう方につきましては逆転現象を解消するという考え方で改正がされたところでございます。
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川合孝典#7
○川合孝典君 冒頭おっしゃいましたとおり、財政状況が非常に厳しくなったということ、お手元にお配りした資料の一枚目のところに付けさせていただいておりますが、雇用情勢が非常に厳しくこの当時なりまして、その結果、雇用保険財政が逼迫したという、そのことが給付の引下げのそもそもの発端であったということであります。
 今回、財政状況が好転したからということで、国庫負担の引下げということもやろうと、国民負担を少しでも軽減することで経済に好循環を与えるということを目的としてそういう措置をとられているわけでありますけれども、そもそもの話として、この雇用保険の財政が改善したのであれば、この引き下げられた給付水準を本則に戻すということがまずやられなければいけないんじゃないのかというのがごく自然に疑問として感じるところなんでありますが、これなぜ本則に戻すということをせずに保険料率を、保険料負担を引き下げるという措置に踏み切られたのか、この点について大臣に御見解をお伺いしたいと思います。
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塩崎恭久#8
○国務大臣(塩崎恭久君) 過去二回の改正で、どういう趣旨でやったのかということについては今局長から答弁申し上げたところでございますけれども、これを、基本手当の給付水準を今の、平成十二年と十五年の改正前の水準に戻すことについての御提案をいただいておりますが、昨年度に引き続いて労政審においてこれについては議論が行われたわけでありますが、その結果、倒産、解雇などによって離職をされた方のうちで被保険者期間が一年から五年の三十歳から四十五歳の層につきましては、所定給付日数内での就職率が他の層と比較して低くなっていることを踏まえて給付の拡充を行うということをまずさせていただき、また、基本手当日額の下限額、上限額などについても最新の賃金分布を基に引き上げること等の結論に至って、これらについて基本手当は拡充をするということにしたわけであります。
 なお、更に基本手当の拡充を行うということについては、早期再就職のインセンティブというものについてこれを弱めてしまうのではないかという、また、かえって再就職を阻害をするということにもつながりかねないと、こういうことで、そういう意見を考慮しながら慎重な検討が必要ではないかというふうに考えているところでございます。
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川合孝典#9
○川合孝典君 労政審のお話がありましたので、その点についても確認をさせていただきたいところがあるんですけれども、その前になんですが、御存じのとおり、財政制度等審議会、財務省の方でありますが、こちらの方では、度々この雇用保険の在り方、国庫負担の在り方についての議論が繰り返し行われておりまして、この中で国庫負担の停止ということについて財政制度等審議会では議論されているわけでありますが、雇用保険の国庫負担の停止というこの審議会の議論について厚生労働大臣はどのように捉えていらっしゃいますでしょうか、これをまず確認させてください。
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塩崎恭久#10
○国務大臣(塩崎恭久君) 今、財政審の方での雇用保険についての国庫負担の停止の問題について御指摘をいただきましたけれども、この雇用保険の国庫負担は、もう何度も申し上げているように、失業というのが国の経済政策、雇用政策と関係が深い、そして政府もその責任の一端をやはり雇用に関して担うべきだと、こういうことで国庫負担が行われているというのが基本だというふうに思います。
 今回は国庫負担を時限的に引き下げるということとしておりまして、国庫負担についての基本的な考え方は不変で、変わらないということでございまして、平成三十二年度以降できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止するべく、その旨を改めてこの法律の附則に明記をしているわけでございまして、これについてはやはり原則は何も変わらないわけでありますから、その実現に向けてできる限りの努力をしなければならないというふうに思っております。
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川合孝典#11
○川合孝典君 考え方についてはまさに大臣がおっしゃったとおりということでありますが、事象として現実に現れてきているのは、厳しい財政状況の中でどう国家財政回していくのかという議論の中で、考え方はぶれていないんだけれども実態としてはどんどんシュリンクしていってしまっているというのが今置かれている状況ということだと思っております。
 私どもも与党の時代には、この雇用保険の在り方も含めて、やはり様々な形でプレッシャーがあったことを記憶いたしておりますけれども、今我々が非常に心配いたしておりますのは、今回、三年間の期間限定で国庫負担の引下げということの措置が行われているわけでありますけれども、これまでの流れからいきますと、本当に三年で終わるのかと、このことについて非常に不安と不満の声が上がってきておるわけでありますけれども、絶対に三年の暫定措置であるということを大臣にこの場で言い切っていただきたいんですけど、よろしくお願いします。
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塩崎恭久#12
○国務大臣(塩崎恭久君) 今回の国庫負担の引下げは、雇用保険財政の安定的運営が確保されるということが大前提でなければならないし、またそう思っているわけでありまして、それがゆえに三年間の限定の時限的な措置としての引下げと、こういう位置付けであるわけでありまして、これはもう法律上三年間ということになっているわけでありますので、これが明記をされている以上は、その後は現在と同じ水準に戻るということだというふうに我々も考えております。
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川合孝典#13
○川合孝典君 雇用保険財政が安定することを前提にとおっしゃっていますけど、今安定していないということではないですよね。しっかりと積立金が積み上がっているという状況なわけでありますから、やろうと思えば今でもできるということじゃないのかというのが客観的な分析ということなんですけれども、繰り返しになりますけれども、財政状況が、今回、積立金が過去最高水準にまで上がってきているという財政的には非常に健全な状況に雇用保険は置かれているわけでありますけれども、この状況の中で本則復帰という手続を取らなかったら、じゃ、いつやるのかということになるんですよ。
 ここを、我々、今回様々な措置を講じようとすること自体を否定しているわけではないんです。が、しかしながら、今この状況の中で本則に復帰させるという手続が取れなかったら、じゃ、雇用情勢がもし悪化してきて雇用保険からの給付が今後増えてきたら財政状況は間違いなく厳しくなる可能性もあるわけでありますから、今やらなかったらいつやるんだろうというのが私自身の素朴な疑問ということなわけであります。
 お答えしにくいかもしれませんけれども、そうした声があるということについて大臣はどう御認識されますでしょうか。
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塩崎恭久#14
○国務大臣(塩崎恭久君) 基本は、先ほど申し上げたとおり、失業というのが国の政策によって大きく影響を受け得るということで、国も責任を担うべしと、こういうことで国庫負担が決まって、二五%というのが本則としてあるわけであります。
 したがって、それが原則であって、あとは、そのときそのときのいろいろな事情を考慮した上で最大限の努力をするというのが私どものやるべきことだろうというふうに思いますし、今財政的に余裕があるといっても、リーマン・ショックのようなときが来れば、急に来た場合にどうなるかということはもう既に経験済みであるわけでありますから、そういうことも十分踏まえた上でやるべきことということで、今回の引下げも三年間限定ということで明記をさせていただいているということでございます。
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川合孝典#15
○川合孝典君 思ったようなお答えはいただけなかったわけでありますけれども、改めて確認をさせていただきます。
 先ほど労政審の議論も踏まえてということをおっしゃいましたが、私も議事録を確認させていただきましたけれども、労政審の考え方は、平成三十二年に本則復帰ということをやっぱり原則としなければいけないということを労働政策審議会ははっきりとおっしゃっておられるわけでありまして、この点について、今後国庫負担の在り方をどうしていくべきなのかということを、雇用保険のセーフティーネットをどう今後維持していくのかということをまず厚生労働省として主体的に考えていかないと、全体の財政のフレームの、枠組みの中でどんどん押し込まれることになりかねないということを指摘をさせていただいておるわけであります。
 この点については、厚生労働省としてきちんと今後の雇用保険の在り方、国庫負担の在り方を国民や関係者に対して説明をする責任を負わなければいけないと思っておるわけであります。この点については、今後の考え方、是非今後どうしていくのかということをより明確に打ち出していただきたいと思っておるわけであります。
 これ質問してもまた同じ答えが多分返ってこざるを得ないと思いますので、この点についてはこれで終わらせていただきたいと思いますけれども、どうあるべきなのか、セーフティーネットをどう張り巡らすべきなのかということについては、まず一義的には厚生労働省としての考え方をきちんと打ち出していただく必要があるということだけ最後申し上げさせていただきたいと思います。
 続きまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。
 時間使ってしまいまして、少し質問飛ばして質問させていただきたいと思いますが、今回の法改正によって、雇い止めされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産、解雇並みにする暫定措置をとられるということになっております。
 これについてなんですが、これも先ほどの質問に実はつながってくるんですけれども、二〇〇〇年、二〇〇三年の給付日数の引下げ等々の財政健全化措置によって、従来なかった特定受給資格者か否かという、この受給権者の切り分けを行ったことによってこういう措置を今回講じなければいけなくなっておるわけなんですが、今回、五年の暫定措置として倒産、解雇並みということになっておるんですけど、これ、今のこういう多様化する雇用状況、働き方が多様化する状況の中にあっては、この五年間の暫定措置、恒久化するべきじゃないのかと私は考えておるわけでありますが、この点について御認識を伺いたいと思います。
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塩崎恭久#16
○国務大臣(塩崎恭久君) 今の雇い止めされた有期雇用の働く人たちの所定給付日数、このことにつきまして、暫定措置について、リーマン・ショック以降の急激に悪化した雇用失業情勢等に鑑みて、これまでは暫定措置ということでやってまいりました。この暫定措置につきましては、雇い止めによる離職者は減少傾向にございます。
 他方で、非正規の仕事で働く方はやはり増加をしているということを考え、引き続き暫定措置として今後の推移を見極めるということが必要なのかなということで、今回このような形で暫定措置を続けるということにさせていただいたところでございます。
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川合孝典#17
○川合孝典君 措置を延長することによって守られる、きちんとセーフティーネットを取りあえず五年とはいえ張ろうという考え方自体については、やっていただけることについては私はウエルカムな話だと思っておるんですけれども。
 先ほど大臣もおっしゃいましたように、有期雇用、多様な働き方というものが広がっていく中で、先生方も御記憶にあろうかと思いますが、リーマン・ショックのときの激しい雇い止めですよね、ああいう状況が今後将来にわたって絶対に起こらないということは言い切れない状況にあるわけでありまして、今回は暫定措置ということで、この法律自体を書き換えろといってもなかなかタイミング的に難しいということも重々承知はしておるんですけれども、今後の法改正の方向として、この雇い止めというものについても倒産、解雇並みにきちんと恒久措置として給付日数が守られるという、こういう措置を前向きに御検討いただくのは決して国民のセーフティーネットを強化するという上ではマイナスにはならないんじゃないのかなと、私はそう思ったものですから、このことについて申し上げさせていただいたわけであります。
 今すぐどうこうということではございませんけれども、これ、是非、改めて今後の議論の中で御検討いただきたいということでお願いをさせていただきたいと思います。
 続きまして、多様な働き方のお話をさせていただきましたので、現在、この雇用保険の給付等をめぐって職場、現場で生じている課題についてちょっと一点、こういう声が上がってきたということで問題提起をさせていただきたいと思います。
 これは育児休業給付に関わる実は相談事であったわけですが、国立病院、公的な病院の医療事務の受託事業を行っていらっしゃるいわゆる有期雇用労働者の方の御相談ということでありました。
 御承知のとおり、入札でどこが受託するのかということが決まるわけでありまして、この御相談があった方は、元々、ある国立病院で医療事務の受託で仕事を既に八年間契約更新してやっていらっしゃったと。ところが、入札に外れてしまって業者が変わったということになりました。
 そのときに、よくある話として、業者が変わってもそこで医療事務を実際請け負っていらっしゃる有期労働者の方はそのまま引き継ぐという形で、業務に切れ目がないように措置をこのときも講じられた。が、しかしながら、事業会社が変わったということで、雇い直しということになっておるわけであります。過去八年間、雇用保険に加入した状態で働いてこられて、たまたま入札で事業会社が変わったからということで新たに新規採用という形で同じ仕事をされていた。
 この方が新しい会社に入ってそこでもう一回契約を結び直すことで仕事を始められたわけなんですけれども、この方が、実は出産、育児のために休業を取られたとなったときに、一年未満だったんです、新しい会社に籍を移してから一年未満であったと。この一年未満であったということが理由で、仕事は同じ、ただし、会社は変わってしまっている、でもその主体が国立病院であるという、その状況の中で、一年未満だったから育児休業給付がもらえなかったという、こういう実は事例なわけであります。
 もちろん、ルールはあるわけでありますから、そのルールにのっとって運用しなければいけないという、今のルールはそういうことではあるんですけれども、この保険料を納付しておられた方からすれば、九年近く実は納付期間があるのはこれもう事実なわけでありまして、この状況の中で、育児休業給付が有期雇用労働者であるということを理由にして給付が受けられないということについて憤りの声が実は上がっているという事例であります。
 この点についてどのように問題意識をお持ちになられているのかということをお伺いをしたいと思います。
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生田正之#18
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
 雇用保険の育児休業給付につきましては、完全に育児・介護休業法の育児休業に連動いたしておりまして、事業主としてその育児休業を与えるという判断が下ったところに対して給付するという仕組みになってございます。
 育児休業制度自体がどういうふうになっていくのかというのに左右されるということでございますので、そこを変えていかないとというか、そこが変わらないとなかなか難しいんではないかというふうに考えております。
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川合孝典#19
○川合孝典君 突然振らせていただくといい答弁をいただけて大変有り難いわけでありますけれども。
 要は、雇用形態も雇用期間も過去と違って非常に多様化してきているという状況に置かれておるわけでありますから、そうした働き方で実際にこの雇用保険の適用をどう受けられるようにするのか、セーフティーネットを張るのかということの議論は、過去の考え方の延長線上では既に難しくなっているのが今の労働の現場の実態だと思っておりますので、この点について是非今後議論を深めていっていただきたい、対応していただきたいと思うんですが、大臣、よろしくお願いします。
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塩崎恭久#20
○国務大臣(塩崎恭久君) これから、今回の場合は労働移動というよりは会社が変わってその場にいる方は変わらないというケースだろうと思いますが、労働移動も十分これからはあるわけですから、実態として継続的に働いている人が形式的に変わったことによってこの育児休業給付を受けられないということが問題ではないかという御指摘は大変意味ある御指摘ではないかというふうに思いますので、そういうケースは幾らでもあり得る様々な労働移動ケース、そういうことをよく念頭に入れながら、今後、今回働き方改革で両立支援のことについてやっておりますし、今回の法律でも御検討いただいておりますが、更に何ができるのかということについて私どもとしては考えていきたいと思っておりますので、今の御指摘を受けてしっかり議論してまいりたいと思います。
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川合孝典#21
○川合孝典君 もう一声といきたいところでありますけれども、是非、まず問題認識共有していただくところから始めないといけないと思っておりますので、是非、良かれと思って制度設計、法律を作った、そのことの結果が労働の現場で必ずしもうまく運用につながっていないという事例というのは、今日はたくさん実はこれ準備したんですけど、余りそういう話してくれるなという声もございましたので、今日は事例として一点だけ、今日は例として挙げさせていただきましたけれども、ほかにも実はたくさん類似の事例というのはあります。皆さん多分御存じだと思います。そうした事例が実際にあるということを踏まえて、今後の議論をしていただきたいと思います。
 あわせてなんですが、一定の加入期間を求めるというのは、要はモラルハザード対策も含めて、財政の問題よりも、モラルハザードの問題というところがそもそも議論の入口のところで必ずされているはずなわけでありますが、今回のような事例は、特にモラルハザードの問題には何ら問題がない事例ということでもありますので、やっぱり真面目にきちんと働いてきちんと保険料を納めておられる方が、雇用形態のみが理由となって適正な給付が受けられないという状態をなくす、そのために何をするべきなのかということの議論を是非進めていっていただきたい、これが私からのお願いということであります。
 続きましてですが、次の質問に行かせていただきます。課題たくさんありまして、まだ四つしかやっておらぬのですが、二十八問作ってまいりましたが、雇用保険の二事業について少し質問させていただきたいと思います。
 今回、雇用保険二事業の理念として、労働生産性向上に資するものとなるよう留意しつつ実施されるものとすると、この旨を明記するということが書かれておりますけれども、この場合でいうところの労働生産性の指標というのは何を指していらっしゃるのかということをちょっと確認させていただきたいと思います。
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坂根工博#22
○政府参考人(坂根工博君) 労働生産性の指標といたしましては、労働者一人当たりの付加価値額を言っております。具体的な計算式を申し上げますと、まず、分子といたしまして、営業利益、人件費、減価償却費、動産・不動産賃貸料、租税公課を分子といたしまして、これを雇用保険被保険者数で割るということで労働者一人当たりの付加価値額を求めております。
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川合孝典#23
○川合孝典君 計算式はそういうことなんですけれども、いわゆる労働生産性、要は新たな雇用を生み出すためにどうスキルアップにつなげていくのかということも含めての議論ということになるわけでありますけど、労働生産性とか生産性向上というのは、響きとして非常に実はいい響きなものですから多用しがちなわけでありますけれども、実は労働生産性を計算する上では、企業の付加価値、業績、売上高、様々な指標がこの中には含まれることになるわけでありまして、いわゆる求職者個人のスキルアップや失業中の生活維持を行うための二事業の給付という考え方でいったときに、企業業績だとか付加価値というものが、この雇用保険二事業のそもそもの理念になじむのかどうかというところに素朴な実は私疑問を感じたわけであります。
 この点について大臣の御見解をお伺いしたいと思いますが。
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塩崎恭久#24
○国務大臣(塩崎恭久君) GDPも過半数が付加価値ということで、今定義を申し上げましたこの生産性の定義というのが、付加価値を分子に、あとは頭数で割るという意味での生産性を取っているわけでありますが、今回、この生産性要件については、私がかなりこだわりを持って入れ込んだということで、やはり賃金を上げるためには生産性を上げないといけないということであって、やはり暮らしを良くするために働く方々の働きがいを上げていくためには、生産性を上げることで賃金を上げられるようにしていくということで、そういう意味で、やはりせっかく二事業で使う政策が賃金アップにつながらないようではいけないと。それは、別な言い方をすると、企業自体が付加価値を上げられるようになるということは、同時に企業の競争力も付くということでもあるということだろうというふうに思います。
 御指摘のように、雇用保険二事業の中には、経済上の理由によって事業を縮小せざるを得ない企業への支援とか、あるいは就職が困難な方の就労支援、障害を持っていらっしゃる方の就労とか、そういうようなための助成金など、いろいろ幅がありますから、当然、この生産性要件を課すことがそぐわない助成金というものも目的別にあるわけでありますから、そこは峻別をしていくというのが基本的な考え方でありまして、そういうことではない限りは、生産性の向上が働く人のプラスになる、賃金アップにつながる、あるいは企業も強くなるということが見込まれるというか期待されるようなものについては、やっぱりこの生産性要件を課して、優遇をしてそちらにできるだけ行っていただくということを私どもとしては期待をしたいというふうに考えております。
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川合孝典#25
○川合孝典君 確認をさせていただきたいんですけれども、この労働生産性向上に資するものが何なのかということについては、何かのスケールというか、指標というか、ルールというものをお作りになるということなんでしょうか。
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坂根工博#26
○政府参考人(坂根工博君) 今、私どもといたしましては、例えば生産性が三年間で六%上がっているといった客観的な指標などを使っておりますし、また、金融機関が個々の企業の事業性評価を行いまして、その事業性評価を参考にしながら労働局が適切に判断するような仕組みも設けているところでございます。
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川合孝典#27
○川合孝典君 その指標というか、考え方というか、ルールというものは明示していただけると理解してよろしいですか。
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生田正之#28
○政府参考人(生田正之君) お答えいたします。
 この生産性要件の関係につきましては、関係省令やあるいは要領の中できちんと措置いたしますので、関係者と十分御相談して対応させていただきたいと考えてございます。
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川合孝典#29
○川合孝典君 その上で御提示いただけるという理解でよろしいですか。
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