農林水産委員会

2017-06-08 参議院 全268発言

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会議録情報#0
平成二十九年六月八日(木曜日)
   午前十時二分開会
    ─────────────
   委員の異動
 六月七日
    辞任         補欠選任
     櫻井  充君     矢田わか子君
 六月八日
    辞任         補欠選任
     矢田わか子君     浜口  誠君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         渡辺 猛之君
    理 事
                舞立 昇治君
                山田 修路君
                徳永 エリ君
                紙  智子君
    委 員
                礒崎 陽輔君
                進藤金日子君
                中西 祐介君
                野村 哲郎君
                平野 達男君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                小川 勝也君
                田名部匡代君
                浜口  誠君
                舟山 康江君
                矢田わか子君
                竹谷とし子君
                矢倉 克夫君
                儀間 光男君
                森 ゆうこ君
   国務大臣
       農林水産大臣   山本 有二君
   内閣官房副長官
       内閣官房副長官  萩生田光一君
   副大臣
       内閣府副大臣   松本 洋平君
       文部科学副大臣  義家 弘介君
       農林水産副大臣  礒崎 陽輔君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       矢倉 克夫君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大川 昭隆君
   政府参考人
       内閣府地方創生
       推進事務局長   佐々木 基君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        藤原  豊君
       内閣府地方創生
       推進事務局審議
       官        青柳 一郎君
       文部科学省高等
       教育局長     常盤  豊君
       農林水産大臣官
       房総括審議官   水田 正和君
       農林水産大臣官
       房統計部長    佐々木康雄君
       農林水産省消費
       ・安全局長    今城 健晴君
       農林水産省生産
       局長       枝元 真徹君
       農林水産省生産
       局畜産部長    大野 高志君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人
 農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案(
 内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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渡辺猛之#1
○委員長(渡辺猛之君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日、櫻井充君が委員を辞任され、その補欠として矢田わか子君が選任されました。
    ─────────────
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渡辺猛之#2
○委員長(渡辺猛之君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府地方創生推進事務局長佐々木基君外八名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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渡辺猛之#3
○委員長(渡辺猛之君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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渡辺猛之#4
○委員長(渡辺猛之君) 畜産経営の安定に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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平野達男#5
○平野達男君 どうも、平野達男でございます。時間が三十分でありますから、早速質問に入らせていただきたいと思います。
 お手元に資料をちょっと用意させていただきました。今回の畜安法の改正、これはやっぱり大改正だと思います。今までの酪農家の今の制度の捉え方、基本的には一元集荷多元販売、そういったものの原則が、後でちょっと出てきますけれども、制度上はこれはなくなると。それに代わって幾つかの選択肢が出てくるということ。それに伴って、補給金制度も二つの制度に分かれてこれ組み立てされると。
 それからあと、補給金制度は、御案内のとおり元々これは暫定法で、北海道の酪農家が遠隔地であるということで条件が非常に厳しいと。生乳として運ぶときに距離があって、それこそ昭和三十年代ぐらいの話だったと思いますけど、厳しいので、加工乳に対しては安く買う代わりに補給金を出すということで、これは暫定措置ということで、暫定暫定暫定と来たんですが、今回これを恒久措置にしたということでありまして、これ自体は私は非常に、これからの酪農を考えていく上での制度の法定化というのはこれは大変ないい進歩と、進歩というか見直しだと思います。
 そこで、一方、一元集荷多元販売というのがどうなるかということについて、この法律を一生懸命になって上から読んだり下から読んだり斜めに読んだりして書いたのがこの図であります。この上の図が指定生乳生産者団体、指定団体で、右側が指定団体以外ということで、いわゆるアウトさんと言われるやつですね。
 今までは、基本的には、酪農家はこの指定団体に出して、指定団体が乳業メーカーと価格競争して、それから一種の需給調整に基づいて生乳と加工の方に振り分けるということでありました。指定団体のアウトさんは、これはクーリングステーション持っていませんから、基本的にはスポット買いみたいな形にして、需給の、何というんでしょうかね、生乳が足りない、足りないというか欲しいという小規模乳業メーカーなんかに、そこに供給するということでアウトさんは成り立っていたということでありまして、アウトさんの悪口を言うわけではありませんけれども、アウトサイダーというのは、この指定生産者制度、指定団体制度があって乳価を安定させていたという、ある意味では、言葉は悪いんですが、フリーライダー的な位置付けなんですね。フリーライダーというのはどんな制度でも必ずいますから。ただ、これでもって小さな地方の乳業メーカーさんは、何か欲しいといったときに大手メーカーばかりに先に取られてなかなか来ないのに救われているというメリットもあるようであります。だからといってアウトさんを推奨するというわけではもちろんありません。
 今回、これが下のような図になるわけであります。まず、指定生産者団体は、これ数えてみたら、形態としては法律上は五つの形態に分かれます。この第一番目が第一号対象事業、これがまた更に分かれまして、この中で指定事業者となるものと指定団体というのがあります。それからもう一つ、第二号対象事業と第三号対象事業というふうに、今回法律ではこういうふうに分かれるわけですね。
 それで、第一号対象事業というのは、生乳受託販売、生乳買取り販売をやるものということで、事実上、今の指定団体販売に似たものでありますが、今回、これをやるものに別なものが入るということを許容するという、法律上はそういう仕組みになっているということであります。
 それで、第二号対象事業、これ、自ら生産した生乳の乳業者に対する販売、つまり、今までは、乳を搾ったらそれは指定団体に出すんですけれども、今回は、明治乳業さんとか雪印さんとかグリコさんとか、それに直接販売することを認めましょうというのが第二号でありますね。
 それから、第三号は自ら生産した生乳の加工及び販売ということで、これは今まで三トンを上限として認められていたんですけれども、今回、これは自由にしましょうということでありまして、これぐらいの選択肢ができるということであります。
 そこで、質問なんでありますけれども、この第三号対象事業者、対象事業になる方というのは、これは、この制度があれば、今指定団体に出している方がこれから指定団体を経ないで自ら加工に回すとか生乳に回すということになるわけですけれども、これはどういう動機のとき、どういう状況のときに第三号事業者になるというふうにお考えなんでしょうか。
 ちなみに、今までの考え方、今までの中では、生乳メーカー、乳を搾って生乳加工するというのをダイレクトにやりますと、プール乳価で価格受け取れませんから、むしろ指定団体を通してやった方が有利だったわけですね。今回、第三号という形で直接ダイレクトになりますと、これ、補給金は受けられますけれども集乳経費は受けられないという、そういう制度上の差が出てくるんですが、この第三号対象事業者というのはどういう方がなるというふうに一応考えておられますか。
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大野高志#6
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 第三号対象事業者は、自ら生産した生乳を加工して自ら乳製品の販売を行う事業者でございます。代表的には、消費者の方々の多様なニーズに応えて、自ら生産した生乳を用いて自ら有する加工施設で乳製品を製造し販売する生産者が想定されるところでございます。
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平野達男#7
○平野達男君 じゃ、例えば大きな乳業メーカーが、今まで酪農も一緒に経営しているところはもう大体第三号対象事業者になるという、そういう理解でよろしいですか。今まで乳業メーカーで、なおかつ牧場を持って酪農を経営しているところは大体第三号対象事業者になり得るというふうに理解していいですか。
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大野高志#8
○政府参考人(大野高志君) 指定団体を経ずに直接その農場から自らの工場で加工される、そして販売されるということであれば、第三号事業者ということだと思います。
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平野達男#9
○平野達男君 私がお聞きしているのは、この制度をつくったときに、どういう条件でどういう方がなるかといったときに、これ、制度をつくっているわけですから、制度設計するときには、現場のニーズがあるはずですから、要するに、考え方をやるときに、それをつくったときには、私は、もう一回確認ですけれども、牧場を持って自ら加工している、チーズを作っている、牛乳をしている会社というのはあるわけですよ。それはもうほとんど第三号対象事業者になるんでしょうかというふうにお聞きしているわけです。
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枝元真徹#10
○政府参考人(枝元真徹君) 小さい方、工房なんかでなさっている方もいらっしゃいますし、もう少し大きい単位で、農協単位等でなさっているところもございますが、そういう方がなるというふうに考えてございます。
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平野達男#11
○平野達男君 いずれ、これになれということではないですから、あくまでも選択肢としては。だから、可能性としては、そういう方々が第三号対象事業者になるという可能性があるということでありますね。
 次に、これ第二号対象事業なんです。これは、生乳を絞って、直接、団体を経ないで今度はダイレクトに、ネット販売じゃないですけど、ダイレクトに生乳を牛乳メーカーあるいは加工業界に売るということなんでありますが、これは今までと違って、補給金じゃなくて、今度は生産者補給金は受けられるということになるわけですが、集送乳調整金というのはこれは受けられません、これは相対ですから。
 これは、どういう状況のときにどういう方がこれに、第二号者になるというふうに制度上は想定していますか。
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大野高志#12
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 第二号対象事業者、これは自ら生産した生乳を乳業者に対し自ら販売する事業者でございます。代表的には、自らは加工施設を有しないので、乳業者に生乳を販売し、消費者の多様なニーズに応えて乳業者が乳製品に加工し販売するといった取組を行う生産者が想定されます。
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平野達男#13
○平野達男君 ここで、これ選択肢用意するのはいいんですけど、もう平たく言ってしまいますと、酪農家は第一号対象事業者になることもできるし第二号対象事業者になることもできるわけですよ。単純に言えば、どっちが有利だろうかということで判断するわけですね、この場合は。
 第二号対象事業の場合は、その補給金の中に集送乳調整金は入りませんが、この集送乳調整金がどれだけになるかによって第二号対象事業者がどうなるかというのも何かかなり影響してくるような感じがしますが、これはまた後でちょっといろいろ触れさせていただきたいと思います。
 それから、じゃ、次の質問ですけれども、第一号対象事業で指定事業者でない者というのはどういうものに想定されますか。この図で言うところのこの隙間ですね。
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大野高志#14
○政府参考人(大野高志君) お答え申し上げます。
 指定事業者として指定を受けるには、正当な理由なく一又は二以上の都道府県の区域において生乳の委託又は売渡しの申出を拒んではならない旨を定款等において定める必要がございます。
 一又は二以上の都道府県の区域においてあまねく集乳することなく、都道府県内の一定の地域のみで、あるいはその特定の生産者を対象に活動する事業者の方が生乳の受託あるいは買取りを行うことも想定されまして、このような事業者は第一号対象事業者であっても指定事業者としての指定を受けないものであり、生産者補給交付金のみが交付されると、こういうことになると思います。
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平野達男#15
○平野達男君 ちょっと概念的に、法律上はそうなっているわけですけど、現実問題としてイメージというのは、どういう人がどういう形でできるのかなというちょっとイメージが私もよくつかめないんですよ、ここのところ。だから、ひょっとしてここのところは空振りになるのかなという、概念上はこういう図を作っていますけど、第一号対象事業者で指定事業者にならない団体というのは実際問題でできにくいかなという感じはちょっとします。
 じゃ、最後にもう一つ、指定事業者であって指定団体でない、これは、例えば今アウトと言われる方々が、作っている方がこの指定事業者になり得るということはあるとは思うんですけれども、そういうことを想定しているということでしょうか。
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枝元真徹#16
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 集送乳調整金は、例えば、酪農家の牧場の所在地が乳業工場から距離が遠いこと等によりまして、相対的に高い集送乳経費を要する地域を含めてあまねく地域から集送乳を行うことを確保するために交付するものでございます。
 本法案におきまして、第一号対象事業者のうち、定款等で、正当な理由なく一又は二以上の都道府県の区域において生乳の委託又は売渡しの申出を拒んではならない旨が定められていること、業務規程において、集送乳に係る経費の算定方法等が基準に基づき定められていること等の要件を満たす場合には、申請によりその事業者を指定事業者として指定した上で、加工原料乳を対象に補給金と併せて集送乳調整金を交付することとしております。
 この要件を踏まえれば、現行の指定生乳生産者団体は新たな制度においても引き続き指定生乳生産者団体として指定されるものと期待されます。一方で、この要件を満たす限り、現在の指定生乳生産者団体以外の新たな事業者であっても指定を受けることは可能でございますので、法案においてこのように規定しているものでございます。
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平野達男#17
○平野達男君 実際にそういう団体として手を挙げつつあるようなもの、あるいは、この制度を設計するときにこういうことをやりたいと言ったところはやっぱりありましたか。
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枝元真徹#18
○政府参考人(枝元真徹君) 今法案の御審議いただいてございますので、この法案が通って、幅広い方々に周知をしていきたいというふうに思います。特にこれまでは聞いてございません。
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平野達男#19
○平野達男君 選択肢を広げるということでこういう選択肢をつくったということだというふうに理解しますけれども、一般的には、こういうものにやりたいという人が手挙げて、それを踏まえて大体制度設計をするというのが普通ですよね。だから、本当に現場でも、私らもこうやってやるときに説明しづらいんですよ、今回の法律改正。だから、そこのところはもうちょっと具体的に説明する努力を是非やっていただきたいと思います。
 私は、指定団体がこういうふうに一元的にやっているというのは、やっぱり制度的にはここまできて、これまでずっとやっていっていいかどうかというのはちょっと私も疑問ありますし、酪農家も、かつてみたいに十頭、二十頭じゃなくて、数百頭あるいは千頭単位でやっているものもあれば、また家族経営で数十頭でやっている方もいます。彼らの経営意識も大分変わってきていますから、そういうのに対応していく制度にするというのは、これはもうそのとおりでいいと思うんですが、ちょっと今の説明聞いていてもぴんとこないかなというのが正直言った感想です。それで……ヤジまず静かにして。
 それで、こういうふうに選択肢が増えるということは、ある意味においては各事業者の中でのいろんな切磋琢磨ということも出てきますから、そこでの所得向上というのはあり得るということなのかなと思いますけれども、改めて山本大臣にちょっとお伺いしますけれども、こういう制度にするということの趣旨をもう一度ちょっとお聞かせいただけますでしょうか。
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山本有二#20
○国務大臣(山本有二君) 今回の補給金制度改革と申しますのは、指定団体にのみ補給金を交付するという現行の方式を見直して、出荷先等を自由に選べる環境の下で生産者による創意工夫を促させていただきまして、所得を増大させるということを目的としてございます。
 具体的には、改正法案によりまして、生産者の生乳の仕向け先の選択肢が広がり、自ら生産した生乳をブランド化し加工販売する取組など、創意工夫による所得向上の機会を創出しやすくすること、現在の指定団体である農協、農協連におきましても、生産者の選択に応えるため流通コストの削減や乳価交渉の努力を促すこととすること、また、これまで補給金をもらえないため飲用向け一辺倒だった方々を乳製品向けにも計画的に販売する方向に誘導することをもって、これによって冬場等の飲用牛乳の不需要期の廉価販売に歯止めを掛けることができるというように考えております。加えて、新たに導入される年間販売計画におきまして乳製品仕向けの経営戦略を明確にすることで、より消費者ニーズの高い用途や付加価値の高い国産乳製品の製造が促進される結果、乳業メーカーが得られる利益を基とした乳価の形成が期待されるものというように考えるところでございます。
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平野達男#21
○平野達男君 私は、この制度の中で一番気になるのは、北海道というよりはやっぱり内地なんですよね。この図、北海道は大変有り難いことにいまだに七割以上が加工乳に向けていただいていますから、今回の補給金制度も、暫定法でなくなりまして二つに分かれましたけれども、その額が確保されるということであれば、北海道の酪農家さんは今までどおり比較的安心してやれるんじゃないかなと思うんです。
 内地は、例えば、第三号対象事業でこれは外れますと、それから第二号対象事業者がまた指定団体から外れますということがこれ起こり得るんですよね。じゃ、何でかといいますと、加工乳の補給金は元々少ないですから、プール乳価の全体に与える影響度が少ないですから、そうしますと何が起こってくるか。指定団体の構成員が細る可能性があるわけですよ。そこで、私は、農水省はだから補給金制度を見直したんだろうというふうに理解します。そこで出てくるのは集乳調整金なんですね。集乳調整金の額というものを、ある程度これを……ヤジ集送乳調整金ですね、これをある程度額を確保することで指定生産者団体に、まあこんなことを言ったら制度を否定することになっちゃいますからなんですけど、ある程度有利な条件もつくることができるはずなんです。で、細るということは条件の悪い仕事しか残りませんから、そのままだったら集乳経費がまた上がることも想定されるわけです。
 だから、ここは、私、本当にお世辞抜きで、ここを二つに分けたというのは必然だったと思いますけれども、制度としては間違っていないと思うし、これからこのような集送乳調整金を、言わばどちらかというと、酪農のマルキンとは言いませんけれども、緩衝材みたいな形での役割というのはあり得るのかなとは思います。
 それで、特に東北の場合、二十頭、三十頭、岩手県なんかまだまだ規模拡大遅れていまして、二十頭、三十頭ぐらいで家族経営でやっている人がたくさんいるわけです。そういう中で、もし中堅クラスの人が第二号対象事業者になったりして、ようなことがもし進むというようなことがあると、本当に条件不利地域だけでなく、集送乳経費がかさんでしまうということが何となく、何となくというか、心配されますから。いや、そこは、そういうところで、そのためにこの集送乳調整金についての弾力的運用というか、まあこれは一番いいのは、これをどっと膨らませてもらえれば一番いいんですけれども、予算の制約もあってなかなかこれは言えないとは思うんですが、まあそういう考え方でこれ運用して是非やっていただきたいと思いますけれども、大臣、どうでしょうか。
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山本有二#22
○国務大臣(山本有二君) 近年、我が国の生乳生産量、減少傾向でございます。また、飲用牛乳需要が減少傾向にある一方で、生クリーム、チーズなどの乳製品の消費は今後も増加が見込まれているところでございます。消費者ニーズに対応すれば、酪農経営は発展の可能性を十分含んでいるわけでございます。そのためにも、特色ある牛乳、乳製品の生産による付加価値の向上など、酪農家が創意工夫を生かせる環境の整備が重要な課題となるわけでございます。
 こうしたことを踏まえまして、今回の改正法案によりまして、補給金の交付対象を拡大すること等によって生産者の生乳の仕向け先の選択肢が広がり、多様な消費者ニーズへの対応や創意工夫による個性的な牛乳、乳製品の開発、販売する取組など、新しい考え方をする意欲ある農業者の取組による所得向上の機会を創出しやすくするものと考えております。
 同時に、これまでの経緯から見ましても、今後も指定団体が生乳流通の中核を担うものと考えておりまして、指定団体におきましても、例えば岩手県の岩泉乳業の高付加価値のヨーグルト等、消費者ニーズに対応した乳製品を製造する乳業者への生乳販売等、乳製品向けの経営戦略を明確にするとともに、流通コストの削減や乳価交渉の努力を更に行うことで出荷する酪農家の所得向上につながることになり、北海道あるいはそれ以外によらず、多くの酪農家の皆様方から支持を受けることとなるものと考えております。
 委員御指摘の懸念ということにならないように、指定団体の有する役割の更なる向上、ひいては生産者の所得の向上、これに努めてまいりたいというように考えております。
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平野達男#23
○平野達男君 先ほど言ったことの若干の繰り返しになりますけれども、この集送乳調整金というのは、元々は加工原料乳生産者補給金、補給金の姿形変えたことになるんですが、私これを拡大解釈しまして、あまねく集乳ですから、これ、全ての生乳をやるということに対する補給金というふうに理解したいと思います。
 そうすることによってこういう、中では二号対象事業者になりたいと、あるいは第三号になって、結果的にやっぱり指定生産者団体に構成員が若干減る可能性があるわけです。減って、それが大きな規模でありますと、繰り返しになっちゃうと、中での経費がかさんでしまうという中で、あまねく集乳ということの意義をそこに見出して、そこにちょっと注目しまして、この集送乳調整金ということの使い方はこれから是非工夫をしていただきたいと思いますし、それは、この二号対象事業者、三号対象事業者がどれだけ増えてくるかによっても変わってくるかと思いますが、そこのところは繰り返しちょっと要望をしておきたいというふうに思います。
 枝元局長、どうでしょうか。
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枝元真徹#24
○政府参考人(枝元真徹君) お答え申し上げます。
 集送乳調整金の額につきましては、法案の二十二条の二項で、「農林水産大臣が、指定事業者が集送乳に通常要する経費の額から効率的に集送乳が行われる場合の経費の額を控除して得た額を基礎として定める」ということでございます。
 具体的には、来年度の予算編成過程、具体的には畜産物価格の決定に合わせて検討することになりますので、また御指導いただきながら検討していきたいと思います。
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平野達男#25
○平野達男君 一昨日もちょっと参考人質疑の中で北海道の生産者がおっしゃられていましたけど、私らは乳搾るのに一生懸命で、いいものを作ってやるのに一生懸命です、あと、販売がどうなるかというのは指定生産者団体にお願いしていて、それでずっとやってきましたと。それで十分ですという方もいます。岩手県なんかの本当に中小のあれというのは大体そうなんですよね。
 だけど、今回の制度の中では、何回も繰り返しますけど、こういうルートをつくったことによって、これはいいんです、選択肢を広げるから、だけど、結局その構成員が少なくなっていく。特に、一戸当たり二百頭とか三百頭飼っている農家が第二号対象事業になったりしますと、それだけで一遍で手数料そのものの収入が減りますから。
 だから、そういう中での緩衝材としてのこれに是非期待をしたいというふうに思いますし、今のお話では、やっぱり指定団体がこれからの中心になるというのは私もそのとおりだと思います、大多数の人はもうそれを希望していますから。だけど、数戸が、規模の大きい人が抜けただけで、これ結構大きいですよ、集乳量が減りますから。そういう中での対策、それがまさに条件不利地域だと思います。
 昨日、私、この規制改革会議の中に、ちょっと話それますけれども、この規制改革会議の政府のペーパーの中に条件不利地域への対応ということでこの文章があるんですが、「新たな事業者の参画を可能としつつ、」というふうに。これは、法律はそのとおりなんです、今回の法律は新たな事業者の参画を可能としつつということで道開いていますから。だけど、こういうものをやっぱり私は裸で出す前に、制度の全体、例えばこういう中でこういったいろんな様々な選択肢ができるんですよということを丁寧に説明してもらっているならいいんだけれども、突然こういう中で、突然というか、事業者の参画を可能としつつというふうなのをここに、しかも、これ文脈からいいますと、ここに入れなくてもいいような言葉なんですよね、ここは。これ、新たな事業者の参画を可能としつつというのは、これだけじゃないですから。ここで言いたいのは、条件不利地域対策だけを言っておけばいいだけの話ですからね。
 そこで、ちょっとここは外してもらいたいということを言ったんですが、趣旨は、本当に今のような全体の制度の仕組みというのがかなり複雑で、地元の方がなかなか理解しにくい面がまだ複雑に多々あるということなので、是非とも、冒頭申し上げましたけど、丁寧な説明をお願いをしたいと思います。
 時間が三十三分なんですが、あと一問やりますと中途半端になりますので、ここで終わらせていただきたいと思います。
 ありがとうございました。
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徳永エリ#26
○徳永エリ君 皆さん、おはようございます。民進党・新緑風会の徳永エリでございます。
 早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、お手元に資料をお配りいたしておりますので、御覧をいただきたいと思います。
 今回の生乳流通改革、そもそもは規制改革ホットラインへの提言に始まっているわけですね。二〇一五年の六月四日であります。提案の具体的内容、提案主体、全国生乳自主販売協議会。現状では、酪農家、乳業者とも、補助金や学校給食乳の関係で指定団体出荷以外選択することが困難な状況だと。それから、加工用途を指定団体に支配されることなく、経営判断での製造と自由な販路開拓をできるようにすることで、弾力的な対応が可能になり、昨年のようなバターが店頭から消える等の事態も防止できるのですというふうになっているわけですね。
 そして、所管省庁である農林水産省、制度の現状ということで、酪農家は、指定団体への販売委託を義務付けられておらず、経営判断により多様な販売が可能です、乳業者は、学校給食用牛乳等の原料について、指定団体以外からの調達は可能です、指定団体と乳業者との交渉結果として、バター等向けの販売数量が決定されていますが、指定団体が乳業者に対してバター等の製造を許可するものではありませんと。措置の分類、事実誤認。措置の適用、既に酪農家自らの経営判断により、多様な出荷方法を選択することは可能になっているなど、提案内容は事実誤認ですというふうに言っているわけであります。
 このときの農林水産省の検討結果、見解は変わっていないですよね。
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山本有二#27
○国務大臣(山本有二君) 我が国の農業につきまして、その成長産業化を図って農業者の所得向上を実現していくという、そういう観点に立ちまして、農業者が自由に経営展開できる環境を整備する、また農業者の努力では解決できない構造的な問題を解決すると。昨年十一月に、政府の農林水産業・地域の活力創造本部におきまして、農業競争力強化プログラムがそういう意味で決定されたところでございます。
 このプログラムにおきまして、酪農につきましては、近年の生乳需給の変化を踏まえまして、指定団体は、農業協同組合法に基づいて、スリム化、効率化や共同販売の実を上げる乳価交渉の強化を図りつつ、今後ともその機能を適正に発揮することが極めて重要であるという点、その上で、現行の補給金の方式は見直して、生産者が出荷先等を自由に選べる環境の下で、経営マインドを持って創意工夫しつつ所得を増大させていく必要があるというように決定したところでございます。この決定を実行するために、本法案を国会に提出し、御審議いただいているというように考えるところでございます。
 このように、本法案が農政改革の一環として提出したものであって、規制改革推進会議からの指摘で提出したというそういう考え方は私どもは取っていないというように考えております。
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徳永エリ#28
○徳永エリ君 今の御答弁だと、結果的に見解は変わったという理解でよろしいんでしょうか。
 このホットラインへの提案以降、規制改革会議で十二回ほど会合をいたしておりまして、その会合の中で様々関係者にヒアリングを行っております。それを見ていますと、農林水産省は一貫しているんですね。一貫しているにもかかわらず、どうして今回の改革につながっていったのかということがよく分からないんですね。
 十二回の会合の後、二〇一六年の三月三十一日に規制改革会議が提言をまとめたわけでありますけれども、その提言が、全ての生産者が生産数量、販売ルートを自らの経営判断で選択できるよう、補給金交付を含めた制度面の制約、ハンディキャップをなくすとともに、指定生乳生産者団体を通じた販売と他の販売ルートとの間のイコールフッティング確保を前提とした競争条件を整備するため、加工原料乳生産者補給金等暫定措置法に基づく現行の指定生乳生産者団体制度を廃止するというふうになっているわけであります。
 これ、ずっと十二回の会合のヒアリングを見ていると、本当にごく一部のいわゆる指定団体や、それから農業に対して不安を抱いている方々の意見を基にこの三月三十一日、二〇一六年ですね、規制改革会議が提言をまとめたということであります。
 大臣は、英国のMMB、ミルク・マーケティング・ボード、これ、六十年続いていたいわゆる指定団体、これが一九九四年に解体したと。その解体した後に何が起きたかということは御案内だと思います。英国では、任意組織である酪農協が設立されましたけれども、大手スーパーと提携した多国籍乳業メーカーとの直接契約が増加して、価格交渉力が低下し、混乱をしたと。二〇〇八年の食料危機、世界食料危機の際にも、世界的乳価が上昇したときも英国の乳価は上げ渋りの状況が続いて、値上げ幅はEU平均を下回っているということであります。このMMBの解体も、実は一部の、ごく一部の不満を持っている酪農家の意見で行われたということなんですね。
 しかも、今回は、バター不足の背景、その理由が指定団体制度にあるかのような印象操作をしていって、バター不足が原因ではないと、先日、五月二十三日の規制改革推進会議の答申にもバター不足などという文字は一つもなかったわけですよね。そういう形で、そして多くの人たちは、現場は誰もこの改革を望んでいない中で、なぜ指定団体制度、この従来の制度を、これ廃止ですよね、しなければいけなかったのか、その理由について改めて大臣にお伺いいたします。
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山本有二#29
○国務大臣(山本有二君) まず、農水省がこの対応不可としていたものを何で今回の法改正に至ったのかという点でございますけれども、御指摘いただきました二十七年六月四日の規制改革ホットラインへの提案に対しましては、六月三十日に対応は困難と回答しております。その後も内部で検討いたしまして、二十八年の三月九日の規制改革ホットラインへの補給金の交付対象者拡大の提案に対しましては、六月十五日に、指定団体制度の是非、現行の補給金交付対象の在り方を含めた抜本改革について秋までに検討、結論を得ると回答しております。
 そして、昨年の十一月に、農業競争力プログラムにおきまして、近年の生乳需給の変化、これに着目したところでございまして、さらにはMMBのイギリスの失敗例、さらにはバター不足等の誤った認識等、そういったものも踏まえた形で今回のこの指定生乳制度改革に至ったということでございまして、補給金の交付対象を拡大するということに加えて、年間の販売計画や集送乳の調整の仕組みを新たに追加いたしました。そして、暫定措置法に基づく制度を恒久措置というようにさせていただいた次第でございます。
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