厚生労働委員会

2018-03-23 衆議院 全291発言

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会議録情報#0
平成三十年三月二十三日(金曜日)
    午前八時四十四分開議
 出席委員
   委員長 高鳥 修一君
   理事 後藤 茂之君 理事 田村 憲久君
   理事 橋本  岳君 理事 堀内 詔子君
   理事 渡辺 孝一君 理事 西村智奈美君
   理事 岡本 充功君 理事 桝屋 敬悟君
      赤澤 亮正君    秋葉 賢也君
      穴見 陽一君    安藤 高夫君
      井野 俊郎君    岩田 和親君
      大岡 敏孝君    大西 宏幸君
      木村 哲也君    木村 弥生君
      国光あやの君    小泉進次郎君
      小林 鷹之君    後藤田正純君
      佐藤 明男君    繁本  護君
      白須賀貴樹君    田畑 裕明君
      高橋ひなこ君    長尾  敬君
      藤井比早之君    船橋 利実君
      三ッ林裕巳君    山田 美樹君
      池田 真紀君    長尾 秀樹君
      長谷川嘉一君    初鹿 明博君
      堀越 啓仁君    山本和嘉子君
      吉田 統彦君    大西 健介君
      白石 洋一君    山井 和則君
      柚木 道義君    伊佐 進一君
      中野 洋昌君    平野 博文君
      高橋千鶴子君    浦野 靖人君
    …………………………………
   厚生労働大臣       加藤 勝信君
   内閣府副大臣       あかま二郎君
   内閣府副大臣       田中 良生君
   文部科学副大臣      丹羽 秀樹君
   厚生労働副大臣      高木美智代君
   厚生労働副大臣      牧原 秀樹君
   財務大臣政務官      今枝宗一郎君
   文部科学大臣政務官    宮川 典子君
   厚生労働大臣政務官    田畑 裕明君
   厚生労働大臣政務官    大沼みずほ君
   政府参考人
   (人事院事務総局職員福祉局次長)         中山 隆志君
   政府参考人
   (内閣府公益認定等委員会事務局長)        相馬 清貴君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房総括審議官)         中川 健朗君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           白間竜一郎君
   政府参考人
   (厚生労働省医政局長)  武田 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  福田 祐典君
   政府参考人
   (厚生労働省労働基準局長)            山越 敬一君
   政府参考人
   (厚生労働省雇用環境・均等局長)         宮川  晃君
   政府参考人
   (厚生労働省子ども家庭局長)           吉田  学君
   政府参考人
   (厚生労働省老健局長)  浜谷 浩樹君
   政府参考人
   (厚生労働省保険局長)  鈴木 俊彦君
   政府参考人
   (厚生労働省政策統括官) 酒光 一章君
   政府参考人
   (中小企業庁事業環境部長)            吾郷 進平君
   参考人
   (日本年金機構理事長)  水島藤一郎君
   厚生労働委員会専門員   中村  実君
    —————————————
委員の異動
三月二十三日
 辞任         補欠選任
  小泉進次郎君     大西 宏幸君
  小林 鷹之君     岩田 和親君
  尾辻かな子君     長尾 秀樹君
  足立 康史君     浦野 靖人君
同日
 辞任         補欠選任
  岩田 和親君     小林 鷹之君
  大西 宏幸君     藤井比早之君
  長尾 秀樹君     山本和嘉子君
  浦野 靖人君     足立 康史君
同日
 辞任         補欠選任
  藤井比早之君     小泉進次郎君
  山本和嘉子君     堀越 啓仁君
同日
 辞任         補欠選任
  堀越 啓仁君     尾辻かな子君
    —————————————
三月二十二日
 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 駐留軍関係離職者等臨時措置法及び国際協定の締結等に伴う漁業離職者に関する臨時措置法の一部を改正する法律案(内閣提出第一四号)
 厚生労働関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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高鳥修一#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 厚生労働関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として日本年金機構理事長水島藤一郎君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として人事院事務総局職員福祉局次長中山隆志君、内閣府公益認定等委員会事務局長相馬清貴君、文部科学省大臣官房総括審議官中川健朗君、厚生労働省医政局長武田俊彦君、健康局長福田祐典君、労働基準局長山越敬一君、雇用環境・均等局長宮川晃君、子ども家庭局長吉田学君、老健局長浜谷浩樹君、保険局長鈴木俊彦君、政策統括官酒光一章君、中小企業庁事業環境部長吾郷進平君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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高鳥修一#2
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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高鳥修一#3
○高鳥委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。吉田統彦君。
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吉田統彦#4
○吉田委員 おはようございます。立憲民主党の吉田統彦でございます。
 では早速、貴重な時間ですので、質問に入らせていただきます。
 大臣は、所信表明演説で、望まない受動喫煙のない社会の実現に向けて、子供や患者等に特に配慮しつつ、施設の類型や場所ごとに禁煙措置や喫煙場所の特定を行うとともに、喫煙場所にはその旨の掲示を義務づけることなどを内容とする法案を今国会に提出するとおっしゃいました。
 これは、健康増進法の一部を改正する法律案のことをおっしゃったんだと思いますが、本法案に関する受動喫煙防止は、現状では屋内のみとなっていると思います。
 また、屋外の受動喫煙などの防止は自治体ごとの条例の方が進んでおりまして、約一割程度の自治体で、屋外の受動喫煙防止等のために路上喫煙を禁止する条例などが制定されていると聞いております。また、東京都では子供を受動喫煙から守る条例が制定されています。
 子供の歩きたばこによるけがなどを防止する観点から、受動喫煙等は、屋内ルールのみならず、屋外ルールも考えるべきであると考えます。
 もちろん、愛煙家の立場を鑑みれば、屋内もだめ、屋外もだめということになりかねませんので、各自治体の条例との兼ね合いも含めた屋外での分煙と、望まざる受動喫煙や子供のたばこによるけがを防止するような屋外ルールの確立について、そしてあわせて、やはりオリンピックも日本で行われることでございますし、車中で窓を開放してたばこを吸って、屋外に灰を捨てたり、あまつさえ、吸い殻をポイ捨てするようなドライバーを散見するわけでございますが、この取締りも当然必要であると考えますが、この二点に関して、政府の見解をお伺いしたいと思います。
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加藤勝信#5
○加藤国務大臣 今、委員からお話がありました、望まない受動喫煙を防ぐためにどのような対策が必要かということで、政府・与党内でさまざまに御議論いただき、九日に健康増進法の一部を改正する法律案として閣議決定し、今国会に提出させていただいたというところでございます。
 この法案は、望まない受動喫煙の防止を図るという観点から、多数の方が利用する施設等について、その区分に応じ、当該施設等の一定の場所を除き喫煙を禁止し、これにより、多数の方が利用する施設について、法律上、原則屋内禁煙となっているわけでありますけれども、屋外については、未成年者や患者の方等が利用する病院や学校などを除き、禁煙や喫煙場所の特定といった措置を講じているわけでは確かにございません。
 しかしながら、屋外等においても、受動喫煙を望まない方がたばこの煙にさらされるということはあり得るわけでありまして、そうしたことを防ぐため、屋外等で喫煙をする際に周囲の状況に配慮すべき旨の規定を法案の中で設けているわけであります。
 また、駅前など人通りの多い場所での望まない受動喫煙を防ぐため、地方財政措置を講ずることによって、地方自治体が行う屋外における分煙施設の整備、それに対する支援、これは行っていきたいということでございまして、屋外においても、望まない受動喫煙対策は進めていきたいと思っております。
 自家用車そのものについては、公共交通機関ではありませんので法案の規制の対象にはしておりませんけれども、車の外へ煙が出ていくということであれば、それは道の上ということになるんでしょうけれども、そうしたことについては、先ほど申し上げた配慮義務に基づいて、周囲の状況に配慮していただくということが必要になるというふうに考えております。
 他方、灰や吸い殻の廃棄については、これは環境美化等の観点ということになるわけで、地方自治体においてはポイ捨て条例禁止などにおいて規制されている例もあるということは、委員も御指摘があったところでございます。今般の法案では、あくまでも望まない受動喫煙を防ぐということを目的にしておりますので、こうした美化等々の観点からの規制ということは行っていないというのが、提出させていただいた法案の中身でございます。
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吉田統彦#6
○吉田委員 ありがとうございます。
 ぜひいろいろな方面で、せっかくすばらしい法案を提出する御予定と聞いておりますので、頑張っていただきたい。内容に関しては、またさまざまな議論のもとで成立をしていくのだと考えております。
 続きまして、では、東電福島第一原発緊急作業従事者に対する疫学研究に関してちょっと質問させていただきたいと思います。その中で、放射線を受けると傷害をされる組織の中で有名なものとして、目の水晶体があります。その中で、白内障調査の精度に関して少し質問をさせていただきたいと思います。
 この研究は、実効線量二十ミリシーベルト以上を被曝した約四千人を対象として行われると仄聞しております。全国で約七十四カ所の眼科施設の協力が得られると承知しておりまして、白内障の判定は各眼科の眼科医師が行うとなっていると思います。
 しかし、今後研究として行うには、当然、診断基準の統一や同一医師の判定、又は他覚的で統一的な評価ができるシステムの構築が不可欠です。そうでなければ、ただ単にやってみただけになってしまうんですね。ただ単にやってみただけという、意味のない、いいかげんな研究になってしまいます。逆に、条件を整えて精緻なデータを得ることができれば、人類に残る非常に重要なデータと知見となるわけであります。
 実際、白内障の重症度分類においては、無散瞳の状態で水晶体の混濁を評価することは困難でありまして、原則、瞳を開いた状態、散瞳下で細隙灯顕微鏡によって診断を行います。また、主病型に関しては、WHO分類、LOCS3分類、ウィルマー分類、ウィスコンシン分類、AREDS分類、オックスフォード分類など、多くの診断基準がございます。また、核硬度の判定にはエメリー・リトル分類が使用されることが多いんですが、いずれの分類も、問題なのは、診察した医師の主観的な評価によって分類をされるということが最大の問題であります。
 私は、以前国会で、NASAとNIHが共同で開発したDLSデバイスを使用してはいかがかと提言をしたことがあります。別にDLSデバイスがよいというわけではなくて、いずれにせよ、他覚的で統一的なシステムで評価をしないといけないということであります。
 この他覚的、統一的システムを構築してやらなくて、七十四施設でばらばらに主観的に検査を行うのであれば、極端な話、もう税金の無駄遣いと思われてしまうわけであります。そういった中で、そうならないために、どのようにお考えになっているかということを大臣にお伺いしたいと思います。
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加藤勝信#7
○加藤国務大臣 東電福島第一原発の事故に対応された緊急作業従事者に対する疫学研究のうち、白内障の検査については、研究の分担者が全国各地の医療機関と連携して検査が実施されているということでございまして、それについては、今委員から、かなり具体的なお話もあったというふうに理解をしております。
 この白内障の検査は、実施した医師の技量に影響を受ける可能性があるわけであります。より精緻かつ均一的な結果を得るために、研究分担者が客観的な一定の評価を行える手法を展開していく、さらにはその手法の開発にも取り組んでいるというふうに承知をしております。
 具体的には、白内障検診の手引を関係医療機関に配付をし、検査方法と医師による所見、判定について標準化を図っていくということ、また、検査時の写真から水晶体の混濁を客観的に自動計測するシステム、これを今開発をしているということでございます。
 こうしたことをしっかり進め、各研究者とも連携をして、より高精度で、今委員御指摘あった、客観的な疫学研究体制、また、実際の疫学研究そのものを実施していくよう努力をしていきたいと思っております。
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吉田統彦#8
○吉田委員 具体的な方法にまで言及いただきまして、感謝申し上げます。
 もう少し、一点だけ簡単にお伺いしたいんですが、実際、今大臣がおっしゃったシステム、写真を撮るシステムでございますか、これはもう間もなくできるものなのか、それとも研究に入ってからそれを進めていくのか、それとも研究に入る前にそれが完成するのかどうかということを、少し追加で教えていただければと思います。
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加藤勝信#9
○加藤国務大臣 今まさに研究しているというところで、ちょっと具体的に、いつまでに一つの成果が上がるというところまでも言える状況にはないということのようでございますけれども、精いっぱい努力をさせていただきたいと思います。
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吉田統彦#10
○吉田委員 ありがとうございます。
 期待をしております。ぜひいい形で、せっかく税金を使って、すばらしい研究になる可能性が十分にあると思います。人類の歴史に残るような重要な知見になることを期待いたします。
 それでは次に、産科医療補償制度に関して、制度全般の課題を受けて、今後と見直し状況に関して質問を順次させていただきたいと思います。
 産科医療補償制度とは、制度に加入する医療機関において出生した児が、分娩に関連して脳性麻痺を発症した場合において、一定の要件を満たすときに一定額の金額の給付を受けるというシステム、また、脳性麻痺に関する研究を進めて、国内から脳性麻痺を根絶していくというような、理想でありますが、それをしていくための制度であると承知しております。
 分娩に関連して発症した重症の脳性麻痺のお子様と御家族の経済的負担を速やかに補償するとともに、原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供することなどによって、紛争の防止、早期解決及び産科医療の質の向上を図ることを目的としていると承知しております。平成二十一年の一月に運用開始されたわけでありますが、課題や問題点も多く見られるのではないか、そのように考えております。
 そもそも、脳性麻痺の子供たちを救済するということであると福祉なんだと本当は思いますし、三〇%程度が、大臣御承知のとおり、原因不明なんですよね。原因不明のこの三〇%がどのような状況で起こっているのかということを調べるという意味では、研究なんだと思います。
 そもそも、産科医療補償制度、医療なのかどうかということも疑問ではあるんですが、制度発足から五年で、大臣御承知のとおり、見直しが行われました。もちろんこれは、不断の努力でさらなる見直しをしていくことは絶対に必要だと考えるのですが、次回の見直しというのはいつごろを考えていらっしゃるのかということを、まず大臣にお伺いしたいと思います。
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加藤勝信#11
○加藤国務大臣 この産科医療補償制度、私どもの党の中でもかんかんがくがく議論をし、また、日本医療機能評価機構における議論、そして社会保障審議会の議論を経た上で、平成二十一年に制度が創設をされたところでございます。そして、そのとき、五年後の見直しというお話がありまして、平成二十七年に制度の見直しがなされたわけでございます。その際には、補償対象の審査基準の変更、本制度の剰余金の保険料への充当、掛金の変更等の見直しが行われたところであります。
 本制度については、今後とも対象者数の推移や運営実績等を踏まえて必要な見直しを行っていきたいと考えておりますが、二十七年の見直しのときには、次の検証時期については具体的に明示がなされておりません。したがって、必要な状況に応じて、特に関係者からの意見も踏まえながら、そのタイミングをしっかり見きわめていきたいと思っております。
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吉田統彦#12
○吉田委員 ということは大臣、また状況に応じて、五年なのか、五年とは言わないまでも、ある一定程度の間隔で必ず見直しをしていく、制度をよりよいものにブラッシュアップをしていくというお考えがあるという理解でよろしいでしょうか。
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加藤勝信#13
○加藤国務大臣 先ほど申し上げましたように、五年ごとの見直しということになっているわけではありませんから、別にその期間に制限されるわけではむしろないというふうに思います。
 やはりその状況、状況の中で、関係者の方々からさまざまな御意見、既にいただいている部分もございます。そういったところを踏まえながら、そうした判断をしながら、そうした場合には見直しに向けた検討に着手していきたいと思っております。
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吉田統彦#14
○吉田委員 わかりました。必要に応じて見直しをしていくという姿勢をいただいただけで大変にありがたいことであると思います。
 この産科医療補償制度が、やはりさまざまな問題が噴出してくるその原因の一つ、問題点の根底には、現場で実際にお産を担う産婦人科医の意見ではなくて、しばらく、場合によっては何十年とお産をしてこなかった偉い先生方が、当時、やはり制度設計にかかわっていたというのも、これは正直な話、遠因になっているというのは否定しづらいのかなということは思います。
 そこで、順次、産科医療補償制度全般について、課題や問題点に関して質疑させていただきます。
 まず、補償金額であります。補償金額、もう大臣御承知のとおり、三千万となっております。現行では、補償対象と認定された場合、準備一時金六百万、そして、その後二十年にわたって補償分割金が百二十万掛ける二十、二千四百万、総額で三千万の補償金が支払われることになっていますが、欧米の無過失補償制度とかさまざまなものを鑑みると、やはり安いんじゃないかという意見がもちろんあるのは、大臣御承知のとおりだと思います。大体六千万以上ないと脳性麻痺の方々は納得しないんじゃないかな、そういったことが欧米では考えられています。
 また、重度脳性麻痺のお子様と御家族の経済的負担を速やかに補償するという意味がもともとこの制度にはあるわけでありまして、そうすると、分割払いより一括払いの方が望ましいと考えるわけでありますが、現時点で補償金額や支払い方法を変更する方向性があるのかどうか、大臣の御所見を伺いたいと思います。
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加藤勝信#15
○加藤国務大臣 この補償水準については、対象児の看護、介護に必要な費用、自賠責保険、犯罪被害者給付制度等の他の補償水準、これらを踏まえて、社会保障審議会の御意見も聞いた上で、今お話あった、トータルでいえば三千万ということになっているというふうに承知をしております。
 補償水準の引上げ等については、この産科医療補償制度の運営状況、出産育児一時金を負担している保険者、また実際、こうした補償を受けた方々の声なども踏まえながら今後検討していく必要があるというふうに思いますが、平成二十七年一月の見直しを行った際にも議論はされておりますけれども、ほかのことを優先しようということで、この補償水準については現行どおり三千万で維持をするということになったというふうに承知をしております。
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吉田統彦#16
○吉田委員 大臣、ありがとうございます。
 分割払いと一括払いに関してちょっと御答弁いただかなかったんですが、一括払いにしていく方向性があるかどうか、そして、なぜ分割払いなのかということの方が、多分、受け取る側は知りたいと思うんですね。それは、一括払いでもらった方が多分、本来、いろいろ将来設計を含めて対応しやすい中で、一括払いにしていく御意向があるのかどうか、そして、なぜそもそも分割払いになったのかということを、少し教えていただけませんでしょうか。
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加藤勝信#17
○加藤国務大臣 当時、その支払いについても議論があり、いわば年金的に払った、一定を一時金で、最終的には六百万ということになるわけでありますけれども、お払いをし、あとは分割として、いわば年金的な形で毎年お払いをするという方がいいのではないかという議論の中で現在の姿になったというふうに承知をしております。
 そして、これをどうする、変更する云々というお話がございました。それらも踏まえて、金額をどうするということとも絡んでくる話だというふうに思いますので、またそれぞれの御意見をいただきながら、必要な状況があればその見直しをしていきたいというふうに考えております。
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吉田統彦#18
○吉田委員 ありがとうございます。
 では次に、事務運営費について、大臣に、厚生労働省、政府にお尋ねいたしたいんですが、産科医療補償制度というのは平成二十一年にスタートをしました。同制度開始当初、補償対象になる重度脳性麻痺児は、年間五百から八百人程度と予想されていたのは大臣御承知かと思います。それに合わせて実は保険料が徴収をされていますが、しかし、実際に補償されているのは、最大で年間四百十九人だと承知しております。また、平均すると年間三百五十人程度であります。
 そうすると、当初、年間三百億円以上の保険料が集められていました、かつては百万人以上子供が生まれておりましたので。制度見直し後も年間二百四十億円前後の保険料が集められていますが、補償金は平均で百二十億円前後となっています。そうすると、大体百二十億から百五十億円以上の多額の余剰金が毎年発生しています。ヤジありがとうございます。制度開始からの余剰金の総額は、現時点で何と約一千億となっています。一千億ですよ、大臣。
 確かに、伺っているところでは、保険料の値下げと保険料への充当というのを今後も行っていくということを説明で受けておりますが、ただ、前回の見直し後も、大臣、毎年余剰金が発生しています。
 この状況を大臣はどのようにお考えになりますか。こういう状況を踏まえたら、やはり、大臣は、さっき、五年という期限はないし、いつかはわからないと言っていましたが、さらなる見直しが必要であると考えますが、大臣の御所見をお伺いします。
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加藤勝信#19
○加藤国務大臣 そうしたお話は、私も医療界の方からもお話を伺っているところでもございます。
 いずれにしても、そうした、先ほど申し上げましたけれども、それによって保険料を下げる方がいいのか、あるいは……(吉田委員「補償額を上げる」と呼ぶ)補償額を上げる方がいいのか、あるいは補償額の、そのときは支払い方をどうすればいいのか、一連の話だというふうに思いますので、そうしたそれぞれの議論を踏まえながら、また、この後、多分御質問もあると思いますが、これだけでは足らなくて訴訟にいっている例もあるのではないか、そういった全般的なことを見ながら、またそれぞれの御意見を聞きながら、先ほど申し上げた五年にかかわるわけではありませんから、必要なタイミングで検討させていただきたいと思います。
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吉田統彦#20
○吉田委員 大変大臣はお詳しくていらっしゃるので、少し安心したところでございますが、やはり一千億、これは余剰金が出ているというのは問題だと、政府はちょっと考えていただかねばいけないし、私は、これは今回もしっかりと、厚生労働省の皆さんにはどういう質問をするかということも説明しましたが、従前からこれは問題視を私はしているところでございますので、すべからく、大臣におきましては御対応いただきたいと切にお願いするところでございます。
 また、大臣、そもそも論なんですが、重症脳性麻痺児が年間五百から八百と予想したことも、これはかなり大きな問題だとはっきり言って思うんです。
 人口は減っていくわけであります。その中で、これは五百から八百というのを、私は産婦人科医ではありませんが、当初から私は多いと思いました、はっきり言って。
 大臣、これはそもそもの制度設計に問題があると思うんですが、どう思われますか。大臣、一言。
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加藤勝信#21
○加藤国務大臣 済みません、その数字に対する私は全然知見がございませんので、それがよかったか、悪かったかというのは、ちょっと判断するところではありませんが、ただ、これまで実績を踏んできておりますから、その実績を見ながら、先ほど申し上げた議論をするときには、これまでの実績等、そして、これからの出生数等も見きわめながら、当然、議論する必要があるだろうと思います。
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吉田統彦#22
○吉田委員 大臣、この五百から八百と見誤ったところがこの問題の課題を大きくしていますので、そこはぜひちょっと、そもそも論ですけれども、しっかりと認識していただいて、今後の行政をやっていただきたいと思います。
 それでは、次の質問ですが、本制度の事務運営費の中で私が最大に問題視しているのは、保険会社の事務経費のうち、制度変動リスク対策費というやつなんです。
 これは、制度開始直後から四年間は年間何と十五億円以上、平成二十五年、二十六年は約十億円弱、平成二十七、二十八年は七億円強と、そもそも税金が原資ですよね、税金が原資の中で巨額の費用が充てられています。
 先日、厚生労働省の方と日本医療機能評価機構の皆様に、制度変動リスク対策費に関して再三説明を受けました。ただ、今のところ、この制度変動リスクに該当するものはなくて、丸々保険会社、これは大手四社だそうですが、丸々保険会社の収益になっていると聞きました。いいんですかね、これは。
 そもそも、制度変動リスクというわかりにくい事柄の、例えばこれは何なんですかと尋ねたところ、日本機能評価機構の方は、何と、日本医療機能評価機構が存在しなくなる、潰れる場合とか、およそ想定しづらい例示をされていました。つまり、制度変動リスクとはほとんどあり得ないわけであって、そのほとんどあり得ないことに、年間、血税から七億から十五億を払い続けてきた、そういうことではないでしょうか。
 このような状況をどのように考えるか、そしてまた、保険会社に返還を求めるつもりがあるのか、はっきりと大臣にお答えいただきたいと思います。
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大沼みずほ#23
○大沼大臣政務官 お答えいたします。
 産科医療補償制度は、当時、産科医療分野におきまして、過酷な労働環境や医事紛争が多いこと等により、分娩施設の減少等が生じていたことから、産科医療の崩壊を一刻も早く阻止するという観点で早期の立ち上げが求められたため、民間保険を活用することとなったと承知しております。それに伴い、民間の保険会社が長期にわたり安定的に保険を引き受けるためのこの制度変動リスク対策費が設定されたところで、これは一般的なこの商品全てにかかわってくるものだと思います。
 このリスクというのは、今委員御指摘のように、いろんなリスクが、リーマン・ショック等も含め、保険会社に係るいろんなリスクがあるものと承知しております。当然、このリスクを上回るリスクが発生した場合には保険会社の損失となり、リスクが発生しなかった場合には、リスクをとった対価として保険会社の利益になるというところであります。
 今回、民間保険の活用が本制度の設計に当たっての基本になったということに鑑みれば、結果的にリスクが発生しなかったからといって、その返還を求める性質のものではないと認識をしておるところでございます。
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吉田統彦#24
○吉田委員 これは多分、きょう用意した質問で一番答えにくい質問だったと思うんですけれども。
 でも、大沼政務官、大変恐縮ですけれども、この七億から十五億という額を血税から今までお支払いをして、おっしゃっている意味はわからないでもないです、もし万が一そういうことが起こったら。ただ、今まで起こっていないわけです、全く。そもそもその十五億、七億ということを上げちゃっているわけですよね。
 そこに関して、これが税金の中から支払われるということに関して、今でも適正なものであって、この制度を変える必要があるとお考えにならないかを、もう一問、お答えいただけますか。
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大沼みずほ#25
○大沼大臣政務官 先ほど大臣からも答弁させていただいたとおり、この制度の見直し等に含めて、さまざまな方々から御意見を伺いながら、必要であればそうしていくという答弁をさせていただきました。そうした方向で検討してまいりたいと思います。
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吉田統彦#26
○吉田委員 政務官、ありがとうございます。本当に、これはちょっと見直した方がいいですよね。
 じゃ、もう一問、政務官、関連で聞きますけれども、返還がもう今までの部分は無理だとするんだったら、今後、よりよいものにするため、例えば、この制度変動リスク対策費がどうしても政府が必要だと考えるんだったら、日本医療機能評価機構にプールしておいたらどうですか。そこから必要なときに保険会社に出動する、支出するシステムにすれば何も問題ないと思いますけれども、いかがでしょうか。
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大沼みずほ#27
○大沼大臣政務官 お答えいたします。
 当初この制度をつくった背景を先ほど申し述べさせていただきましたけれども、そもそも、この制度設計の根本部分において民間保険を活用するというところからスタートしたというところで、簡単に結論を出せるものではないというふうに承知しておりますが、将来的な議論の論点として承知しておきたいと思います。
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吉田統彦#28
○吉田委員 余り政務官を追及しづらいですけれども。
 次の質問というか少し関連ですが、これも大臣でも政務官でも結構ですけれども、お答えいただきたいと思います。
 仄聞するところによると、支払いが三百件を超えると保険会社に利益がないということを説明で受けたんですね。その役所の皆さんの説明では、保険会社は本制度に参加することがステータスで、あくまで善意でこの制度に協力しているという説明を実は受けたんですが、そんなことあり得ますか。本当ですか、それ。民間の保険会社は、利益にならないことは絶対にやらないと思いますよ。またそこも聞きたいんですが。
 それと、この制度変動リスク対策費以外にも保険会社に、物件費、人件費として、最低年間七億円強、最大十八億円強、支払われています。これが純粋に産科医療補償制度に従事する方のみに保険会社が支払った人件費等であると日本医療機能評価機構の方はおっしゃっていましたが、では、具体的に資料やデータなど報告をちゃんと受けていますかと私が問いかけましたら、全くそれに答えることが日本医療機能評価機構の方はできなかったんですよ。そんな状態で、ちゃんとこの人件費は、純粋に産科医療補償制度のためだけに使われると言い切れるんでしょうか。言い切れないですね。
 産科医療補償制度から支払われる人件費でほかの業務をやっていたら、これは保険会社にも当然大きなメリットがあるわけでありますが、この点、非常に大きな問題ですので、大臣でも政務官でも結構ですが、お答えください。
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大沼みずほ#29
○大沼大臣政務官 一般社団法人日本損害保険協会の集計によれば、会員各社が実施している保険事業におきまして、保険料の総額に対して、保険金の支払いに充当される額の割合はおおむね六割程度、人件費等を含む事務経費の割合は三割程度で推移しているところでございます。
 一方、産科医療補償制度におきましては、詳細な制度設計を国が支援したり、加入者への説明や募集も関係団体の協力を得ることで代理店経費を節減する等により、保険会社と運営組織であります日本医療機能評価機構との合算で、事務経費の割合は約一割となっております。このうち、収入保険料に対する保険会社の人件費の割合は二%程度となっており、人件費は過大なものであるとは考えておりません。
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