内閣委員会
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会
会議録情報#0
平成三十年七月三日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月二十九日
辞任 補欠選任
進藤金日子君 野上浩太郎君
田名部匡代君 榛葉賀津也君
七月三日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 朝日健太郎君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 柘植 芳文君
理 事
藤川 政人君
和田 政宗君
西田 実仁君
矢田わか子君
委 員
朝日健太郎君
有村 治子君
石井 準一君
江島 潔君
岡田 広君
山東 昭子君
豊田 俊郎君
野上浩太郎君
山下 雄平君
熊野 正士君
榛葉賀津也君
相原久美子君
白 眞勲君
田村 智子君
清水 貴之君
山本 太郎君
委員以外の議員
発議者 小西 洋之君
衆議院議員
発議者 中谷 元君
発議者 岩屋 毅君
発議者 桝屋 敬悟君
発議者 佐藤 茂樹君
発議者 浦野 靖人君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
参考人
一般社団法人R
CPG代表理事 西村 直之君
独立行政法人国
立病院機構久里
浜医療センター
院長 樋口 進君
大阪いちょうの
会幹事 山口美和子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○ギャンブル等依存症対策基本法案(衆議院提出
)
○ギャンブル依存症対策基本法案(小西洋之君外
一名発議)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
六月二十九日
辞任 補欠選任
進藤金日子君 野上浩太郎君
田名部匡代君 榛葉賀津也君
七月三日
辞任 補欠選任
野上浩太郎君 朝日健太郎君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 柘植 芳文君
理 事
藤川 政人君
和田 政宗君
西田 実仁君
矢田わか子君
委 員
朝日健太郎君
有村 治子君
石井 準一君
江島 潔君
岡田 広君
山東 昭子君
豊田 俊郎君
野上浩太郎君
山下 雄平君
熊野 正士君
榛葉賀津也君
相原久美子君
白 眞勲君
田村 智子君
清水 貴之君
山本 太郎君
委員以外の議員
発議者 小西 洋之君
衆議院議員
発議者 中谷 元君
発議者 岩屋 毅君
発議者 桝屋 敬悟君
発議者 佐藤 茂樹君
発議者 浦野 靖人君
事務局側
常任委員会専門
員 藤田 昌三君
参考人
一般社団法人R
CPG代表理事 西村 直之君
独立行政法人国
立病院機構久里
浜医療センター
院長 樋口 進君
大阪いちょうの
会幹事 山口美和子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○ギャンブル等依存症対策基本法案(衆議院提出
)
○ギャンブル依存症対策基本法案(小西洋之君外
一名発議)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
柘
柘植芳文#1
○委員長(柘植芳文君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、進藤金日子君及び田名部匡代さんが委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君及び榛葉賀津也君が選任されました。
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この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、進藤金日子君及び田名部匡代さんが委員を辞任され、その補欠として野上浩太郎君及び榛葉賀津也君が選任されました。
─────────────
柘
柘植芳文#2
○委員長(柘植芳文君) ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の両案を一括して議題といたします。
まず、ギャンブル等依存症対策基法案について、発議者衆議院議員中谷元君から趣旨説明を聴取いたします。中谷元君。
この発言だけを見る →まず、ギャンブル等依存症対策基法案について、発議者衆議院議員中谷元君から趣旨説明を聴取いたします。中谷元君。
中
中谷元#3
○衆議院議員(中谷元君) ただいま議題となりましたギャンブル等依存症対策基本法案につきまして、提出者を代表して、提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。
ギャンブル等依存症がギャンブル等依存症である者等及びその家族の日常生活又は社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせていることに鑑み、ギャンブル等依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、ギャンブル等依存症対策の基本となる事項を定めること等により、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。
以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律においてギャンブル等依存症とは、法律の定めるところにより行われる公営競技、パチンコ屋に係る遊技その他の射幸行為であるギャンブル等にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態をいうこととしております。
第二に、ギャンブル等依存症対策は、ギャンブル等依存症の発症、進行及び再発の各段階に応じた防止及び回復のための対策を適切に講ずるとともに、ギャンブル等依存症である者等及びその家族が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるように支援すること等を基本理念として行われなければならないこととしております。
第三に、ギャンブル等依存症対策を講ずるに当たっては、アルコール、薬物等に対する依存に関する施策との有機的な連携が図られるよう、必要な配慮がなされるものとすることとしております。
第四に、国、地方公共団体、関係事業者、国民及びギャンブル等依存症対策に関連する業務に従事する者の責務を規定することとしております。
第五に、政府は、ギャンブル等依存症対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
第六に、政府は、ギャンブル等依存症対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を策定しなければならないこととしております。
第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、医療提供体制の整備、相談支援等の推進、社会復帰の支援等の施策を講ずるものとすることとしております。
第八に、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、ギャンブル等依存症対策推進本部を置くこととしております。また、同本部は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の案を作成しようとするとき等には、同本部に置かれるギャンブル等依存症対策推進関係者会議の意見をあらかじめ聴かなければならないこととしております。
第九に、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →ギャンブル等依存症がギャンブル等依存症である者等及びその家族の日常生活又は社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせていることに鑑み、ギャンブル等依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、ギャンブル等依存症対策の基本となる事項を定めること等により、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。
以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律においてギャンブル等依存症とは、法律の定めるところにより行われる公営競技、パチンコ屋に係る遊技その他の射幸行為であるギャンブル等にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態をいうこととしております。
第二に、ギャンブル等依存症対策は、ギャンブル等依存症の発症、進行及び再発の各段階に応じた防止及び回復のための対策を適切に講ずるとともに、ギャンブル等依存症である者等及びその家族が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるように支援すること等を基本理念として行われなければならないこととしております。
第三に、ギャンブル等依存症対策を講ずるに当たっては、アルコール、薬物等に対する依存に関する施策との有機的な連携が図られるよう、必要な配慮がなされるものとすることとしております。
第四に、国、地方公共団体、関係事業者、国民及びギャンブル等依存症対策に関連する業務に従事する者の責務を規定することとしております。
第五に、政府は、ギャンブル等依存症対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
第六に、政府は、ギャンブル等依存症対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を策定しなければならないこととしております。
第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、医療提供体制の整備、相談支援等の推進、社会復帰の支援等の施策を講ずるものとすることとしております。
第八に、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、ギャンブル等依存症対策推進本部を置くこととしております。また、同本部は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の案を作成しようとするとき等には、同本部に置かれるギャンブル等依存症対策推進関係者会議の意見をあらかじめ聴かなければならないこととしております。
第九に、この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
柘
小
小西洋之#5
○委員以外の議員(小西洋之君) ただいま議題となりましたギャンブル依存症対策基本法案につきまして、提案者を代表して、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
ギャンブル依存症が、その患者の日常生活及び社会生活に様々な問題を生じさせる国際的にも認められている疾患であるのみならず、その家族に深刻な影響を及ぼすとともに、重大な社会問題ともなっていることに鑑み、ギャンブル依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、ギャンブル依存症対策の基本となる事項を定めること等により、ギャンブル依存症対策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。
以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律においてギャンブル依存症とは、法律の定めるところにより行われる公営競技の投票、パチンコ屋等における遊技その他の財産上の利益の得喪に関し射幸心をそそるおそれのあるものを行うことに関する依存症をいうこととしております。
第二に、ギャンブル依存症対策は、ギャンブル依存症の発生、進行及び再発の各段階に応じた防止及び回復並びにこれに関連して生ずる多重債務、貧困等の問題に応じたその防止を図るための施策を適切に講ずること、財産上の利益の得喪に関し射幸心をそそるおそれのある行為を客に行わせる事業についてギャンブル依存症の患者等による利用が制限されるようにすること等を基本理念として行わなければならないこととしております。
第三に、国、地方公共団体、ギャンブル関連事業者、国民、医療関係者及びギャンブル依存症対策に関連する業務に従事する者の責務を規定することとしております。
第四に、政府は、ギャンブル依存症対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
第五に、政府は、ギャンブル依存症対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、ギャンブル依存症対策推進基本計画を策定するものとすることとしております。
第六に、都道府県は、都道府県ギャンブル依存症対策推進計画を策定するものとすることとし、同計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、ギャンブル依存症の患者等及びその家族を代表する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとすることとしております。
第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、医療提供体制の整備、ギャンブル依存症の患者等の受診促進、相談支援の充実、社会復帰の支援、民間団体とギャンブル依存症の発生等の防止等に関連する業務を行う機関等との連携の確保、民間団体の活動等に従事する人材の確保等の施策のほか、民間による支援を受けるギャンブル依存症の患者等及びその家族の経済的負担を軽減するために必要な施策を講ずるものとすることとしております。
第八に、ギャンブル依存症対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、内閣総理大臣を本部長とするギャンブル依存症対策推進本部を置くこととしております。また、同本部は、ギャンブル依存症対策推進基本計画の案を作成しようとするとき等には、同本部に置かれるギャンブル依存症対策関係者会議の意見をあらかじめ聴かなければならないこととしております。
第九に、政府は、ギャンブル依存症対策を推進する観点から、ギャンブル関連事業者の事業の方法に関し、射幸性の抑制、広告宣伝の在り方、依存症対策に係る費用負担等の検討に早急に着手し、結論を得た事項から直ちに、遅くともこの法律の施行後三年以内に、必要な措置を講ずるものとすることとしております。
第十に、この法律は、公布の日から施行することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
この発言だけを見る →ギャンブル依存症が、その患者の日常生活及び社会生活に様々な問題を生じさせる国際的にも認められている疾患であるのみならず、その家族に深刻な影響を及ぼすとともに、重大な社会問題ともなっていることに鑑み、ギャンブル依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、ギャンブル依存症対策の基本となる事項を定めること等により、ギャンブル依存症対策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。
以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律においてギャンブル依存症とは、法律の定めるところにより行われる公営競技の投票、パチンコ屋等における遊技その他の財産上の利益の得喪に関し射幸心をそそるおそれのあるものを行うことに関する依存症をいうこととしております。
第二に、ギャンブル依存症対策は、ギャンブル依存症の発生、進行及び再発の各段階に応じた防止及び回復並びにこれに関連して生ずる多重債務、貧困等の問題に応じたその防止を図るための施策を適切に講ずること、財産上の利益の得喪に関し射幸心をそそるおそれのある行為を客に行わせる事業についてギャンブル依存症の患者等による利用が制限されるようにすること等を基本理念として行わなければならないこととしております。
第三に、国、地方公共団体、ギャンブル関連事業者、国民、医療関係者及びギャンブル依存症対策に関連する業務に従事する者の責務を規定することとしております。
第四に、政府は、ギャンブル依存症対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
第五に、政府は、ギャンブル依存症対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、ギャンブル依存症対策推進基本計画を策定するものとすることとしております。
第六に、都道府県は、都道府県ギャンブル依存症対策推進計画を策定するものとすることとし、同計画を策定し、又は変更しようとするときは、あらかじめ、ギャンブル依存症の患者等及びその家族を代表する者その他の関係者の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものとすることとしております。
第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、医療提供体制の整備、ギャンブル依存症の患者等の受診促進、相談支援の充実、社会復帰の支援、民間団体とギャンブル依存症の発生等の防止等に関連する業務を行う機関等との連携の確保、民間団体の活動等に従事する人材の確保等の施策のほか、民間による支援を受けるギャンブル依存症の患者等及びその家族の経済的負担を軽減するために必要な施策を講ずるものとすることとしております。
第八に、ギャンブル依存症対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、内閣総理大臣を本部長とするギャンブル依存症対策推進本部を置くこととしております。また、同本部は、ギャンブル依存症対策推進基本計画の案を作成しようとするとき等には、同本部に置かれるギャンブル依存症対策関係者会議の意見をあらかじめ聴かなければならないこととしております。
第九に、政府は、ギャンブル依存症対策を推進する観点から、ギャンブル関連事業者の事業の方法に関し、射幸性の抑制、広告宣伝の在り方、依存症対策に係る費用負担等の検討に早急に着手し、結論を得た事項から直ちに、遅くともこの法律の施行後三年以内に、必要な措置を講ずるものとすることとしております。
第十に、この法律は、公布の日から施行することとしております。
以上が、本法律案の提案理由及び内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願いを申し上げます。
柘
柘
柘
柘植芳文#8
○委員長(柘植芳文君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の審査のため、本日の委員会に一般社団法人RCPG代表理事西村直之君、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長樋口進君及び大阪いちょうの会幹事山口美和子さんを参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の審査のため、本日の委員会に一般社団法人RCPG代表理事西村直之君、独立行政法人国立病院機構久里浜医療センター院長樋口進君及び大阪いちょうの会幹事山口美和子さんを参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
柘
柘
柘植芳文#10
○委員長(柘植芳文君) ギャンブル等依存症対策基本法案及びギャンブル依存症対策基本法案の両案を一括して議題といたします。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
参考人の皆様には忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず、西村参考人、樋口参考人、山口参考人の順にお一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。
なお、参考人、質疑者共に御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず西村参考人にお願いいたします。西村参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、誠にありがとうございます。
参考人の皆様には忌憚のない御意見をお述べいただきまして、本案の審査の参考にさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
議事の進め方でございますが、まず、西村参考人、樋口参考人、山口参考人の順にお一人十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手していただき、その都度、委員長の許可を得ることになっておりますので、御承知おきください。
なお、参考人、質疑者共に御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず西村参考人にお願いいたします。西村参考人。
西
西村直之#11
○参考人(西村直之君) それでは、ギャンブル等依存症対策基本法及びギャンブル依存症対策基本法に対する意見を述べさせていただきます。
本法案は基本法ですので、この問題に必要な対策、全体を俯瞰しますと過不足と感じる内容はありますが、このいただいた時間の中では、今後、この法案、この基本法がより有効に機能するために重要と思われる課題について取り上げさせていただきます。
まず初めに、法案で用いられているギャンブル等依存症及びギャンブル依存症の用語に対する医学的な見地からの問題を述べさせていただきます。
両案とも、ギャンブル等またギャンブル依存症と、依存症の用語が用いられております。精神医療の現場で用いられることはこの用語あるのですが、実は医学的診断名としてはギャンブル依存症は通称や俗称というものであって、WHOが作成した診断分類ICD11においても、アメリカ精神医学会が作成した診断分類DSM—5においても、ギャンブル依存症という用語は現在存在しておりません。両者においては、ギャンブリングディスオーダー、日本精神神経学会はギャンブル障害と訳した診断分類名となっております。
このギャンブル障害、ギャンブリング障害の包括する範囲は、いわゆる依存症、病的な依存にある人たちよりも幅広く、これをそのまま依存症と読み替えて同一視することには問題があるというふうに考えます。政治用語としての依存症と医療用語のいわゆる依存症の混同や混乱というのは、既にこれは問題として起こっており、このことは冷静で建設的な対策についての議論を阻害しかねないものと危惧しております。諸外国においてもこの名称が約二十ぐらいに分かれておりまして、この用語の統一がいまだになかなかなされていないという混乱が対策の支障になるというふうに聞いております。
アルコールや薬物においても、診断分類から既に依存症、ディペンデンスという用語はなくなっておりまして、これから十年後、二十年後の日本の未来と世界最高水準の対策を担う新たな法案として依存症の用語を用いることは、世界の研究者、対策者に対してどのように映るのかについて、これもやはり考えておかなければならないと思います。まあ、今後の問題ですので、この法案の充実とともにこの問題が解消されるように希望します。
さらに、法案の用語としてギャンブル等依存症とギャンブル依存症の定義がそれぞれ異なっているという問題を指摘させていただきます。
この用語が、先ほど言いました医学用語であれ政治的な用語であれ、定義の明確化は、これは必須の課題というふうに思います。どちらが正しいという問題では、これは定義ですのでないと思いますが、その定義の違いというのは、対策の基本骨格、それから具体的には対策の対象となる人たち、それから支援対象になる人たち、その家族の範囲、そしてそのまたボリューム、人数の違いにつながってくるので非常に重要な問題だと思います。
この法案を見ますと、ギャンブル等依存症対策基本法では、ギャンブル等依存症は、ギャンブルののめり込みにより生活に支障が出ている状態というふうに、これは状態定義になっております。これは海外の対策でいう標準的な対策標的になっているプロブレムギャンブリング及びプロブレムギャンブラーですね、問題あるギャンブリング、いわゆる問題あるギャンブラーという定義とほぼ同じような範疇になっております。この定義ですと、医学モデルよりもより広い公衆衛生的な生活障害モデルの視点に近い定義というふうになっているというふうに思います。
一方、ギャンブル依存症対策基本法を見ますと、特定原因行為に関する依存症の定義の下、対策支援対象は依存症の患者(その疑いのある者)及び患者であった者並びにその家族というふうになっております。この定義は、疾病として捉える医学的モデルにより近い定義、対策案となっております。
この違いは、やはり今後の対策の根幹を公衆衛生のモデルを主軸にするのか医療モデルを主軸にするかの違いにつながって、対策の実施、費用、対策の費用効果等に大きな影響を与えるというふうに考えております。世界の標準的な対策は予防を中心とした公衆衛生モデルに向かっております。私自身もそういうふうにあるべきではないかというふうに考えております。
その公衆衛生モデルの中では、依存症であるかないかの線引きやギャンブルが原因であるかないかなどの因果関係よりも、今ギャンブルの問題を持っている人を早期に把握し、より早く介入する地域の公衆衛生対策を総合的、戦略的にプラン化させて実行する、近年これは海外ではレスポンシブルゲーミングという戦略になっておりますが、この戦略にのっとった国や地域の対策の流れというのが、これがやはり世界の流れになっておりますので、これを踏まえると、あえてより狭い医療・医学モデルにこだわるよりも、より広い公衆衛生的なモデルですね、生活障害の視点で対策を議論する方がやはり有用だというふうに考えております。
特に、世界最高水準の対策を掲げて、医療・医学モデルに重きを余りにも置く対策の方向性については、これは私の交流しております北米や欧州の対策に関わる研究者や施策者から、なぜかと、度々奇異であるということを指摘を受けます。日本の皆保険制度ということのある恩恵ということもこれはやはりありまして、医療がかなりの担保になっている事実はありますが、とはいっても、やはり方向性については答えをなかなか率直に返せないというふうに窮しております。
やはり両法案とも、既に発生した問題と、どちらかというと重症者対策に重きが置かれまして、予防に対する対策戦略の重点化と拡充というのがやはり全体として薄いように思います。この部分の拡充というのが、基本法から実際に展開していく中ではしっかり行われていくべきではないかというふうに思っております。
ギャンブリングに参加している、ギャンブルの参加者の中に、実際、病的な依存状態に陥る、本来の医学的水準の依存症レベルという人たちが存在していることは、これはもう間違いない事実で、しかし、この比率というのは、実はギャンブルの習慣を持つ人たちの一から三%程度ではないかというふうに大体世界のところでは言われております。
一方で、自己制御を行いながら、ギャンブルの習慣による問題を抱える人たちというのは、その参加者の大体五%から一〇%、多くても一〇%程度ではないかというふうに言われております。この群は、問題ギャンブラー、プロブレムギャンブラーと呼ばれておりまして、この問題ギャンブラーは、必ずしも問題があるからといって病的な状態に移行するわけではないわけですね。問題を抱えながらも、自分なりに調整又は何らかのきっかけでかなりの割合の人が自己回復又は自己制御しているというふうに言われております。
世界の対策の黎明期というのは、より重篤ないわゆる依存症レベルの治療介入を標的として、やはり医学モデルを中心として始まったんですが、だんだん対策が進むにつれて、問題ギャンブラーへの早期介入と依存症水準に進行させない自己制御の支援というふうに変わり、さらに現在は、問題がないプレーヤーの問題化防止ということが対策の中心になってきています。これが統合的にパッケージ化されてきているというのがやっぱり世界の流れで、基本法もそのような形に本来なっていただきたいというふうに思っております。
AMEDの調査の中で問題がある依存症の可能性という人たちが七十万人ぐらいというふうに出ておりますが、これは実際は問題ギャンブラーに相当する人たちを指しているというふうに思いまして、いわゆる病的な依存状態にある重症のギャンブル障害の人たちがこのまま七十万人存在しているわけではないというふうに思います。その一部としても数万人の深刻な問題保有者がいることというのは歴然たる事実で、その方々の介入とケアは早急かつしっかりと対策されるべきではあります。ただ一方で、むしろ病的な依存症レベルではないその数十万人の問題ギャンブラーを、これをいかに増やさないようにするか、それから、いかにこの問題ギャンブラーを病的な依存状態に進行させないかというふうに考えた予防対策がより重要だというふうに思います。
シンガポールにおいても、このような視点で予防対策を重点化して、問題ギャンブラーの絶対数をまず減らして、その上で、やはりどうしても重症化すると治療効果が薄いので、その方たちの対策に、その絶対数を減らした上で対策に力を注ぐという、そういう方向を取って効果を上げているというふうに聞いております。
問題ギャンブラーの場合、初期段階であるほど本人の援助を求める行動が期待しやすく、相談窓口の工夫によって敷居を下げることが可能です。私が代表を務めているぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワークでは、年間五千件ほどの相談を受けております。その八〇%が本人です。相談者の約七〇%は過去に相談経験がありません、この電話相談が初めてですね。つまり、電話相談やチャット相談など簡易介入というのは、結構有効性が高くて費用効果が高いということが分かっております。また、問題行動の修正効果も、これも期待できるということが分かって、こういうことは海外の調査で明らかになっています。このように、もっと多様で、エビデンスに基づいた多様な早期介入のプロジェクトの展開というのは重要な対策項目だというふうに考えております。
また、諸外国の研究では、ギャンブリング問題の発生、ギャンブルの問題の発生には、その習慣ができる前から持っている先行する併存障害の影響が大きいということが明らかになっております。極論すると、ギャンブルへの依存が重篤なケースほどギャンブル以外の精神医学的要因の影響が大きいと、ギャンブルを止めても生活障害が改善しにくく、再発しやすいということが言えます。
海外の調査で、問題ギャンブラーが問題ギャンブルに先行した障害を有する率は極めて高いということが明らかになっております。つまり、依存症的であればあるほど、重複障害が、併存する障害が多いため、依存症の治療では十分な改善が難しく、むしろ先行又は併存する他の精神医学的疾患の除外や同定、治療を行い、問題行動との関連を明らかにし、その後の生活障害を軽減し、安定した福祉、生活支援につなげていくことが医療の重要な役割だと思います。その点では、本来、精神保健を支える医療という枠組みがありますので、その中でしっかりと、ギャンブル依存だけの問題が特別化されるのではなくて、その枠の中でしっかり見ていくということが大事だというふうに思います。
自助グループの重要性については、もうこれは議論すべき余地はありませんが、一方で、これまで精神保健の相談や医療機関が、やはり依存症という名前が付くと、自助グループの紹介、回復施設に紹介という形で極めて短絡的なパターン化に陥って、その多様な援助や個別支援の質的な向上が図られてこなかったりということがやはり事実としてあります。やはり、それゆえに世界の依存問題対策と乖離してしまっているということは大きな対策の課題だと思います。それぞれの機関の特性や適応、限界などを踏まえた連携が図られなければならないと思います。
最後に、そのカジノの是非は置いても、諸外国のゲーミング産業の発展によってこれらのエビデンスが蓄積されてきたという、これはもう間違いない事実です。この蓄積されたエビデンス、知見、それを支える研究者の知の蓄積に対しては、学ぶものは学び、日本に適した対策の活用は積極的に行うべきだというふうに考えております。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本法案は基本法ですので、この問題に必要な対策、全体を俯瞰しますと過不足と感じる内容はありますが、このいただいた時間の中では、今後、この法案、この基本法がより有効に機能するために重要と思われる課題について取り上げさせていただきます。
まず初めに、法案で用いられているギャンブル等依存症及びギャンブル依存症の用語に対する医学的な見地からの問題を述べさせていただきます。
両案とも、ギャンブル等またギャンブル依存症と、依存症の用語が用いられております。精神医療の現場で用いられることはこの用語あるのですが、実は医学的診断名としてはギャンブル依存症は通称や俗称というものであって、WHOが作成した診断分類ICD11においても、アメリカ精神医学会が作成した診断分類DSM—5においても、ギャンブル依存症という用語は現在存在しておりません。両者においては、ギャンブリングディスオーダー、日本精神神経学会はギャンブル障害と訳した診断分類名となっております。
このギャンブル障害、ギャンブリング障害の包括する範囲は、いわゆる依存症、病的な依存にある人たちよりも幅広く、これをそのまま依存症と読み替えて同一視することには問題があるというふうに考えます。政治用語としての依存症と医療用語のいわゆる依存症の混同や混乱というのは、既にこれは問題として起こっており、このことは冷静で建設的な対策についての議論を阻害しかねないものと危惧しております。諸外国においてもこの名称が約二十ぐらいに分かれておりまして、この用語の統一がいまだになかなかなされていないという混乱が対策の支障になるというふうに聞いております。
アルコールや薬物においても、診断分類から既に依存症、ディペンデンスという用語はなくなっておりまして、これから十年後、二十年後の日本の未来と世界最高水準の対策を担う新たな法案として依存症の用語を用いることは、世界の研究者、対策者に対してどのように映るのかについて、これもやはり考えておかなければならないと思います。まあ、今後の問題ですので、この法案の充実とともにこの問題が解消されるように希望します。
さらに、法案の用語としてギャンブル等依存症とギャンブル依存症の定義がそれぞれ異なっているという問題を指摘させていただきます。
この用語が、先ほど言いました医学用語であれ政治的な用語であれ、定義の明確化は、これは必須の課題というふうに思います。どちらが正しいという問題では、これは定義ですのでないと思いますが、その定義の違いというのは、対策の基本骨格、それから具体的には対策の対象となる人たち、それから支援対象になる人たち、その家族の範囲、そしてそのまたボリューム、人数の違いにつながってくるので非常に重要な問題だと思います。
この法案を見ますと、ギャンブル等依存症対策基本法では、ギャンブル等依存症は、ギャンブルののめり込みにより生活に支障が出ている状態というふうに、これは状態定義になっております。これは海外の対策でいう標準的な対策標的になっているプロブレムギャンブリング及びプロブレムギャンブラーですね、問題あるギャンブリング、いわゆる問題あるギャンブラーという定義とほぼ同じような範疇になっております。この定義ですと、医学モデルよりもより広い公衆衛生的な生活障害モデルの視点に近い定義というふうになっているというふうに思います。
一方、ギャンブル依存症対策基本法を見ますと、特定原因行為に関する依存症の定義の下、対策支援対象は依存症の患者(その疑いのある者)及び患者であった者並びにその家族というふうになっております。この定義は、疾病として捉える医学的モデルにより近い定義、対策案となっております。
この違いは、やはり今後の対策の根幹を公衆衛生のモデルを主軸にするのか医療モデルを主軸にするかの違いにつながって、対策の実施、費用、対策の費用効果等に大きな影響を与えるというふうに考えております。世界の標準的な対策は予防を中心とした公衆衛生モデルに向かっております。私自身もそういうふうにあるべきではないかというふうに考えております。
その公衆衛生モデルの中では、依存症であるかないかの線引きやギャンブルが原因であるかないかなどの因果関係よりも、今ギャンブルの問題を持っている人を早期に把握し、より早く介入する地域の公衆衛生対策を総合的、戦略的にプラン化させて実行する、近年これは海外ではレスポンシブルゲーミングという戦略になっておりますが、この戦略にのっとった国や地域の対策の流れというのが、これがやはり世界の流れになっておりますので、これを踏まえると、あえてより狭い医療・医学モデルにこだわるよりも、より広い公衆衛生的なモデルですね、生活障害の視点で対策を議論する方がやはり有用だというふうに考えております。
特に、世界最高水準の対策を掲げて、医療・医学モデルに重きを余りにも置く対策の方向性については、これは私の交流しております北米や欧州の対策に関わる研究者や施策者から、なぜかと、度々奇異であるということを指摘を受けます。日本の皆保険制度ということのある恩恵ということもこれはやはりありまして、医療がかなりの担保になっている事実はありますが、とはいっても、やはり方向性については答えをなかなか率直に返せないというふうに窮しております。
やはり両法案とも、既に発生した問題と、どちらかというと重症者対策に重きが置かれまして、予防に対する対策戦略の重点化と拡充というのがやはり全体として薄いように思います。この部分の拡充というのが、基本法から実際に展開していく中ではしっかり行われていくべきではないかというふうに思っております。
ギャンブリングに参加している、ギャンブルの参加者の中に、実際、病的な依存状態に陥る、本来の医学的水準の依存症レベルという人たちが存在していることは、これはもう間違いない事実で、しかし、この比率というのは、実はギャンブルの習慣を持つ人たちの一から三%程度ではないかというふうに大体世界のところでは言われております。
一方で、自己制御を行いながら、ギャンブルの習慣による問題を抱える人たちというのは、その参加者の大体五%から一〇%、多くても一〇%程度ではないかというふうに言われております。この群は、問題ギャンブラー、プロブレムギャンブラーと呼ばれておりまして、この問題ギャンブラーは、必ずしも問題があるからといって病的な状態に移行するわけではないわけですね。問題を抱えながらも、自分なりに調整又は何らかのきっかけでかなりの割合の人が自己回復又は自己制御しているというふうに言われております。
世界の対策の黎明期というのは、より重篤ないわゆる依存症レベルの治療介入を標的として、やはり医学モデルを中心として始まったんですが、だんだん対策が進むにつれて、問題ギャンブラーへの早期介入と依存症水準に進行させない自己制御の支援というふうに変わり、さらに現在は、問題がないプレーヤーの問題化防止ということが対策の中心になってきています。これが統合的にパッケージ化されてきているというのがやっぱり世界の流れで、基本法もそのような形に本来なっていただきたいというふうに思っております。
AMEDの調査の中で問題がある依存症の可能性という人たちが七十万人ぐらいというふうに出ておりますが、これは実際は問題ギャンブラーに相当する人たちを指しているというふうに思いまして、いわゆる病的な依存状態にある重症のギャンブル障害の人たちがこのまま七十万人存在しているわけではないというふうに思います。その一部としても数万人の深刻な問題保有者がいることというのは歴然たる事実で、その方々の介入とケアは早急かつしっかりと対策されるべきではあります。ただ一方で、むしろ病的な依存症レベルではないその数十万人の問題ギャンブラーを、これをいかに増やさないようにするか、それから、いかにこの問題ギャンブラーを病的な依存状態に進行させないかというふうに考えた予防対策がより重要だというふうに思います。
シンガポールにおいても、このような視点で予防対策を重点化して、問題ギャンブラーの絶対数をまず減らして、その上で、やはりどうしても重症化すると治療効果が薄いので、その方たちの対策に、その絶対数を減らした上で対策に力を注ぐという、そういう方向を取って効果を上げているというふうに聞いております。
問題ギャンブラーの場合、初期段階であるほど本人の援助を求める行動が期待しやすく、相談窓口の工夫によって敷居を下げることが可能です。私が代表を務めているぱちんこ依存問題相談機関リカバリーサポート・ネットワークでは、年間五千件ほどの相談を受けております。その八〇%が本人です。相談者の約七〇%は過去に相談経験がありません、この電話相談が初めてですね。つまり、電話相談やチャット相談など簡易介入というのは、結構有効性が高くて費用効果が高いということが分かっております。また、問題行動の修正効果も、これも期待できるということが分かって、こういうことは海外の調査で明らかになっています。このように、もっと多様で、エビデンスに基づいた多様な早期介入のプロジェクトの展開というのは重要な対策項目だというふうに考えております。
また、諸外国の研究では、ギャンブリング問題の発生、ギャンブルの問題の発生には、その習慣ができる前から持っている先行する併存障害の影響が大きいということが明らかになっております。極論すると、ギャンブルへの依存が重篤なケースほどギャンブル以外の精神医学的要因の影響が大きいと、ギャンブルを止めても生活障害が改善しにくく、再発しやすいということが言えます。
海外の調査で、問題ギャンブラーが問題ギャンブルに先行した障害を有する率は極めて高いということが明らかになっております。つまり、依存症的であればあるほど、重複障害が、併存する障害が多いため、依存症の治療では十分な改善が難しく、むしろ先行又は併存する他の精神医学的疾患の除外や同定、治療を行い、問題行動との関連を明らかにし、その後の生活障害を軽減し、安定した福祉、生活支援につなげていくことが医療の重要な役割だと思います。その点では、本来、精神保健を支える医療という枠組みがありますので、その中でしっかりと、ギャンブル依存だけの問題が特別化されるのではなくて、その枠の中でしっかり見ていくということが大事だというふうに思います。
自助グループの重要性については、もうこれは議論すべき余地はありませんが、一方で、これまで精神保健の相談や医療機関が、やはり依存症という名前が付くと、自助グループの紹介、回復施設に紹介という形で極めて短絡的なパターン化に陥って、その多様な援助や個別支援の質的な向上が図られてこなかったりということがやはり事実としてあります。やはり、それゆえに世界の依存問題対策と乖離してしまっているということは大きな対策の課題だと思います。それぞれの機関の特性や適応、限界などを踏まえた連携が図られなければならないと思います。
最後に、そのカジノの是非は置いても、諸外国のゲーミング産業の発展によってこれらのエビデンスが蓄積されてきたという、これはもう間違いない事実です。この蓄積されたエビデンス、知見、それを支える研究者の知の蓄積に対しては、学ぶものは学び、日本に適した対策の活用は積極的に行うべきだというふうに考えております。
以上です。ありがとうございました。
柘
樋
樋口進#13
○参考人(樋口進君) それでは、意見を述べさせていただきたいと思います。
ギャンブル等依存症は、大きな健康、社会、家族問題です。この実態を明らかにするために、私どもは平成二十九年に我が国成人のギャンブル等依存に関する全国調査を行いました。対象者は、全国三百地点の住民基本台帳から無作為に抽出した一万人です。その結果、五千三百六十五名から回答が得られました。また、ギャンブル等依存症に関する調査項目、すなわちSOGSの日本語版の有効回答数は四千六百八十五名でした。
SOGSは、一九八〇年代の後半に米国で作成されたギャンブル依存のスクリーニングテストで、世界で最も汎用されています。この調査結果によると、調査前十二か月間にSOGSによりギャンブル等依存が疑われた者の割合は〇・八%、その推計数は約七十万人、また、過去のどこかでギャンブル等依存が疑われた者の割合は三・六%、その推計数は三百二十万人でした。
さて、ここではギャンブル等依存が疑われる本人の推計をしました。しかし、依存症にまで進行した場合には、本人を取り巻く周囲の者にも多大な悪影響をもたらします。ギャンブル等依存症となると、例えば、家族の知らないところで次々に借金を作り、返してもまた作る、ギャンブル絡みで家族に頻繁にうそをつく、家族内でもめ事、暴言、暴力が絶えない、別居、離婚に至る、子供への悪影響、詐欺、窃盗、横領を働く、うつ病、自殺などの問題が頻繁に起きます。家族はこのような問題に常に振り回され、心の休まるときがなく、このような問題は次世代の子供たちにも影響します。したがって、ギャンブル等依存症にまつわる問題は、単に推計数だけでは捉えられない社会的に大きな問題を包含していると言えます。
さて、ギャンブル等依存症とはどのような人たちでしょうか。これを理解いただくために、私どものセンターを受診された百十三名の患者さんの概要をお示しします。
初診時の平均年齢は三十九歳。男女比は、男性が十に対して女性が一ぐらいの割合です。既婚者は五七%、離婚は一〇%。正規、非正規雇用を含めると七〇%の者が働いていました。アルコールや薬物依存症に比べると、全般的に社会的安定性は高いというふうに思われます。ギャンブル等の開始年齢の平均は二十歳と若く、借金のある人が九〇%に及びました。ギャンブルによる今までの借金の総額は平均約六百万円で、初診時に平均二百万円程度の借金を抱えていました。ギャンブルに関連して、窃盗、詐欺などの警察沙汰を起こしていた者が一六%いました。依存しているギャンブル等では、パチンコ、スロットが九〇%と圧倒的に多く、次いで、競馬二〇%、マージャン六%、競輪、競艇五%の順になっていました。
ギャンブル等依存症では、その他の精神的問題が高率に合併することも知られています。中でも、ニコチン依存症やアルコール依存症などの物質依存症、うつ病を含む気分障害、不安障害などが多いと報告されています。
また、自殺の問題も重要です。既述の私どものセンターを受診した患者さんの場合でも、その四四%は過去一年間に希死念慮を持ち、一二%は自殺企図に至っています。適切な治療や借金対応により、このような方々の貴重な命を救うことができます。
次に、診断について簡単に説明します。
現時点で最もよく使われている診断基準は、米国精神医学会が作成した精神疾患の診断統計マニュアルの第五版、これDSM—5というふうに呼ばれていますが、この中のギャンブル障害の診断基準です。先生方に配付されている資料の中にこの基準が掲載されていますので、御参照ください。
依存症の診断基準は、いわゆる依存行動と依存の結果として起こる健康、社会問題の組合せで構成されています。このDSM—5の基準は全部で九項目ございますが、九項目の中で過去十二か月に四項目以上を満たす場合にはギャンブル障害というふうに診断します。
つい最近まで、このギャンブル障害は病的賭博という名前で、衝動制御の障害という疾患群に分類されていました。個人の衝動がうまくコントロールできないために起きてくる疾患という意味です。病態を考えると、その対策としては専ら個人に対する予防的、治療的アプローチになります。依存症のモデルは物質依存症です。病的賭博の症状、経過、ギャンブルに伴う脳内の機能変化、合併精神障害のパターンなどを見ると、衝動制御の障害よりも物質依存症と類似していることが次第に判明し、DSM—5では初めて依存症の一疾患に分類されるようになりました。
私どもが日常の診療に使用しているガイドラインは、世界保健機関が作成した精神及び行動の障害に関する国際疾病分類を踏まえた臨床記述と診断ガイドラインです。現行の分類では依然病的賭博になっていますが、今年六月にWHOから発表された新しいバージョンの草案ではやはりギャンブル障害と改名され、いわゆる依存に分類されるようになりました。
ところで、依存症に分類されることで何が変わるでしょうか。依存症は個人の特性、依存対象物の種類や特性、環境などを総合的に考えて、予防や治療対策の立案、施行ができるものがあります。また、衝動制御の障害に比べると治療に関するエビデンスも豊富で、より良い治療の提供が可能となるということが挙げられます。
ギャンブル等依存症の予防や対策を考える場合、その危険要因の評価は非常に重要です。危険要因に適切に対応できれば、ギャンブル等依存症のリスクを軽減できます。また、危険要因を有するハイリスクグループを同定し、適切な予防対策を講じることも可能になります。
ギャンブル依存症のリスク要因を今から幾つかお話し申し上げたいと思います。
まず、人口統計関連の項目で、若年者、男性、失業などがそのハイリスクに入っています。依存対象としてのギャンブル関連の要因としては、まず、利用しやすさが挙げられています。利用しやすさの中には、距離的に近い、時間的にいつでもできる、賭博場の雰囲気が良い、自由に入場できるなどがあります。
一般的に、依存はその開始年齢が早いと依存のリスクが高くなると言われています。また、本人はギャンブルをしなくとも、幼少のうちにギャンブルに暴露されると将来の依存リスクが高くなるという報告もございます。その他、うつ病や他の依存症が併存している場合や高い衝動性、刺激追求性のような性格傾向は依存のリスクを高めると報告されています。
さて、ギャンブル等依存症の対策にお話を進めてまいります。
まず、厚労省が、平成二十九年度から、依存症に対する二つの事業、すなわち依存症全国拠点事業及び地域依存症対策事業を始めました。依存症の対象は、ギャンブル等依存症を含めたアルコール及び薬物依存症です。全国拠点に私どものセンターが指定され、依存症医療に関わる地域の指導者のマンパワー育成を行っています。ギャンブル等依存症関連のマンパワー育成に関しては年々拡充され、平成三十年度は四コース、七日間の研修が計画されています。全国拠点の他の事業として、情報発信及び調査研究事業があり、こちらも前進しています。
一方、地域依存症対策事業では、都道府県は地域の専門医療機関及び地域拠点機関を指定します。拠点機関は、地域のマンパワーの育成の役割を果たすとともに、医療連携を図り、依存症医療の向上に貢献することが期待されています。また、依存症の専門相談員を精神保健福祉センターに配置し、家族などの相談に当たる計画です。
厚労省関連の対策はこのほかにもありますが、その説明は割愛させていただきます。
さて、最後に、ギャンブル等依存症の予防対策に関し、現状と今後期待される対策について私見を述べさせていただきます。
まず、ギャンブル等依存症の発生予防です。ここでは、まず、国民のギャンブル等依存症に対する知識の普及及び意識の向上が必要です。この中には、ギャンブル等に対する間違った認識の修正、ギャンブル等依存症は治療可能な疾病であるという理解及び困ったときの相談先の情報なども含まれています。このためには、ギャンブル等に問題のある本人や周囲の人が相談できる体制が整わなければなりません。
次に、学校での予防教育です。この有効性に関する欧米での研究によると、ギャンブルに対する正しい知識の普及や間違った認識の修正は可能であること、しかし、これが実際のギャンブル等の行動修正にどの程度影響するかについては必ずしも明確でないということでした。
次に、早期発見、早期治療導入です。あるいは、早期発見、早期介入ですね。依存症は、精神疾患の中でも治療の必要な人が専門治療や相談機関に最もつながらない疾患であることが知られています。ギャンブル等依存症は、物質依存症に比べて更にその傾向が強いと言われています。家族から、保健所等の地域や民間の相談機関から、他の医療機関から、借金相談のための法的機関から、また、ギャンブル等の提供施設から専門治療相談機関への連携を強化する体制づくりが必要だと思います。
次に、ギャンブル等の行動が頻回だったり、使う金額の多い人、既に問題はあるが依存症まで至っていない人、又は、軽症のギャンブル等依存症を対象にした有効な簡易治療プログラムの開発と広範な施行も重要です。この点に関しての研究は世界的にも少なく、今後発展が望まれます。また、このような方々に適切な支援を行う相談機関の充実も必要です。
最後に、治療、再発予防、回復支援です。
私どもが平成二十八年度に行った厚労科研研究では、全国にギャンブル等依存症の専門治療機関が百二か所存在し、その中で入院可能な施設は四十四でした。これはアルコール依存症の専門医療施設よりかなり少なく、更に広範な整備が必要です。
ギャンブル依存症の治療に関しては、世界的に認知行動療法を主体にした心理行動的アプローチが有効とされ、これをサポートする研究が海外で報告されています。我が国でも、現在外来ベースの標準的治療プログラムの開発とその有効性検証のための研究が進んでいます。この有効性が確認された場合には、このプログラムを専門医療機関のみならず一般精神科でも広範に施行していくことが望まれます。
また、他の治療方法の開発も重要です。他の心理社会的治療に加えて薬物治療の開発も不可欠です。ギャンブル依存症に関しては、使用の認められた使用薬物は世界的に今存在しません。しかし、ギャンブル依存症に伴う諸症状に対する治療については、候補治療薬は挙がっており、この効果検証と臨床使用が望まれます。
ギャンブル等依存症の最も大きな問題の一つは借金です。この借金の適切な対応が回復には必要です。医療機関と借金処理のための法的機関の連携の発展も期待されます。
再発予防や回復支援では、自助グループや回復施設の果たす役割は重要です。ギャンブル等依存症の自助グループは、ギャンブラーズ・アノニマス、GAで、その家族のためのグループがギャマノンです。現在、GAは我が国に二百近いグループがありますが、偏在傾向もあるので、均てん化と数の増加が望まれます。既述の厚労科研で回復施設の調査を行っています。ギャンブル等依存症を受け入れているという施設が我が国で五十四ありましたが、今後更に拡充が望まれます。
さらに、既述のとおり、ギャンブル等依存症では家族など周囲に多大な悪影響をもたらします。しかし一方で、本人の回復のためには、この家族の、あるいは家族からの支援が重要です。この点を踏まえ、家族が気軽に相談できる体制、相談機関の見える化、受診支援などの整備が必要です。
最後に、このような対策を行っていくためには、その基礎となる情報の提供が必要です。
まず、ギャンブル等依存症のモニタリングのための実態調査の定期的実施です。また、縦断研究などによる我が国におけるリスク要因の同定、自然経過などの情報も必要です。また、より有効な早期介入技法や治療技法の開発は特に重要で、この方面の研究成果が待たれます。
以上です。ありがとうございました。
この発言だけを見る →ギャンブル等依存症は、大きな健康、社会、家族問題です。この実態を明らかにするために、私どもは平成二十九年に我が国成人のギャンブル等依存に関する全国調査を行いました。対象者は、全国三百地点の住民基本台帳から無作為に抽出した一万人です。その結果、五千三百六十五名から回答が得られました。また、ギャンブル等依存症に関する調査項目、すなわちSOGSの日本語版の有効回答数は四千六百八十五名でした。
SOGSは、一九八〇年代の後半に米国で作成されたギャンブル依存のスクリーニングテストで、世界で最も汎用されています。この調査結果によると、調査前十二か月間にSOGSによりギャンブル等依存が疑われた者の割合は〇・八%、その推計数は約七十万人、また、過去のどこかでギャンブル等依存が疑われた者の割合は三・六%、その推計数は三百二十万人でした。
さて、ここではギャンブル等依存が疑われる本人の推計をしました。しかし、依存症にまで進行した場合には、本人を取り巻く周囲の者にも多大な悪影響をもたらします。ギャンブル等依存症となると、例えば、家族の知らないところで次々に借金を作り、返してもまた作る、ギャンブル絡みで家族に頻繁にうそをつく、家族内でもめ事、暴言、暴力が絶えない、別居、離婚に至る、子供への悪影響、詐欺、窃盗、横領を働く、うつ病、自殺などの問題が頻繁に起きます。家族はこのような問題に常に振り回され、心の休まるときがなく、このような問題は次世代の子供たちにも影響します。したがって、ギャンブル等依存症にまつわる問題は、単に推計数だけでは捉えられない社会的に大きな問題を包含していると言えます。
さて、ギャンブル等依存症とはどのような人たちでしょうか。これを理解いただくために、私どものセンターを受診された百十三名の患者さんの概要をお示しします。
初診時の平均年齢は三十九歳。男女比は、男性が十に対して女性が一ぐらいの割合です。既婚者は五七%、離婚は一〇%。正規、非正規雇用を含めると七〇%の者が働いていました。アルコールや薬物依存症に比べると、全般的に社会的安定性は高いというふうに思われます。ギャンブル等の開始年齢の平均は二十歳と若く、借金のある人が九〇%に及びました。ギャンブルによる今までの借金の総額は平均約六百万円で、初診時に平均二百万円程度の借金を抱えていました。ギャンブルに関連して、窃盗、詐欺などの警察沙汰を起こしていた者が一六%いました。依存しているギャンブル等では、パチンコ、スロットが九〇%と圧倒的に多く、次いで、競馬二〇%、マージャン六%、競輪、競艇五%の順になっていました。
ギャンブル等依存症では、その他の精神的問題が高率に合併することも知られています。中でも、ニコチン依存症やアルコール依存症などの物質依存症、うつ病を含む気分障害、不安障害などが多いと報告されています。
また、自殺の問題も重要です。既述の私どものセンターを受診した患者さんの場合でも、その四四%は過去一年間に希死念慮を持ち、一二%は自殺企図に至っています。適切な治療や借金対応により、このような方々の貴重な命を救うことができます。
次に、診断について簡単に説明します。
現時点で最もよく使われている診断基準は、米国精神医学会が作成した精神疾患の診断統計マニュアルの第五版、これDSM—5というふうに呼ばれていますが、この中のギャンブル障害の診断基準です。先生方に配付されている資料の中にこの基準が掲載されていますので、御参照ください。
依存症の診断基準は、いわゆる依存行動と依存の結果として起こる健康、社会問題の組合せで構成されています。このDSM—5の基準は全部で九項目ございますが、九項目の中で過去十二か月に四項目以上を満たす場合にはギャンブル障害というふうに診断します。
つい最近まで、このギャンブル障害は病的賭博という名前で、衝動制御の障害という疾患群に分類されていました。個人の衝動がうまくコントロールできないために起きてくる疾患という意味です。病態を考えると、その対策としては専ら個人に対する予防的、治療的アプローチになります。依存症のモデルは物質依存症です。病的賭博の症状、経過、ギャンブルに伴う脳内の機能変化、合併精神障害のパターンなどを見ると、衝動制御の障害よりも物質依存症と類似していることが次第に判明し、DSM—5では初めて依存症の一疾患に分類されるようになりました。
私どもが日常の診療に使用しているガイドラインは、世界保健機関が作成した精神及び行動の障害に関する国際疾病分類を踏まえた臨床記述と診断ガイドラインです。現行の分類では依然病的賭博になっていますが、今年六月にWHOから発表された新しいバージョンの草案ではやはりギャンブル障害と改名され、いわゆる依存に分類されるようになりました。
ところで、依存症に分類されることで何が変わるでしょうか。依存症は個人の特性、依存対象物の種類や特性、環境などを総合的に考えて、予防や治療対策の立案、施行ができるものがあります。また、衝動制御の障害に比べると治療に関するエビデンスも豊富で、より良い治療の提供が可能となるということが挙げられます。
ギャンブル等依存症の予防や対策を考える場合、その危険要因の評価は非常に重要です。危険要因に適切に対応できれば、ギャンブル等依存症のリスクを軽減できます。また、危険要因を有するハイリスクグループを同定し、適切な予防対策を講じることも可能になります。
ギャンブル依存症のリスク要因を今から幾つかお話し申し上げたいと思います。
まず、人口統計関連の項目で、若年者、男性、失業などがそのハイリスクに入っています。依存対象としてのギャンブル関連の要因としては、まず、利用しやすさが挙げられています。利用しやすさの中には、距離的に近い、時間的にいつでもできる、賭博場の雰囲気が良い、自由に入場できるなどがあります。
一般的に、依存はその開始年齢が早いと依存のリスクが高くなると言われています。また、本人はギャンブルをしなくとも、幼少のうちにギャンブルに暴露されると将来の依存リスクが高くなるという報告もございます。その他、うつ病や他の依存症が併存している場合や高い衝動性、刺激追求性のような性格傾向は依存のリスクを高めると報告されています。
さて、ギャンブル等依存症の対策にお話を進めてまいります。
まず、厚労省が、平成二十九年度から、依存症に対する二つの事業、すなわち依存症全国拠点事業及び地域依存症対策事業を始めました。依存症の対象は、ギャンブル等依存症を含めたアルコール及び薬物依存症です。全国拠点に私どものセンターが指定され、依存症医療に関わる地域の指導者のマンパワー育成を行っています。ギャンブル等依存症関連のマンパワー育成に関しては年々拡充され、平成三十年度は四コース、七日間の研修が計画されています。全国拠点の他の事業として、情報発信及び調査研究事業があり、こちらも前進しています。
一方、地域依存症対策事業では、都道府県は地域の専門医療機関及び地域拠点機関を指定します。拠点機関は、地域のマンパワーの育成の役割を果たすとともに、医療連携を図り、依存症医療の向上に貢献することが期待されています。また、依存症の専門相談員を精神保健福祉センターに配置し、家族などの相談に当たる計画です。
厚労省関連の対策はこのほかにもありますが、その説明は割愛させていただきます。
さて、最後に、ギャンブル等依存症の予防対策に関し、現状と今後期待される対策について私見を述べさせていただきます。
まず、ギャンブル等依存症の発生予防です。ここでは、まず、国民のギャンブル等依存症に対する知識の普及及び意識の向上が必要です。この中には、ギャンブル等に対する間違った認識の修正、ギャンブル等依存症は治療可能な疾病であるという理解及び困ったときの相談先の情報なども含まれています。このためには、ギャンブル等に問題のある本人や周囲の人が相談できる体制が整わなければなりません。
次に、学校での予防教育です。この有効性に関する欧米での研究によると、ギャンブルに対する正しい知識の普及や間違った認識の修正は可能であること、しかし、これが実際のギャンブル等の行動修正にどの程度影響するかについては必ずしも明確でないということでした。
次に、早期発見、早期治療導入です。あるいは、早期発見、早期介入ですね。依存症は、精神疾患の中でも治療の必要な人が専門治療や相談機関に最もつながらない疾患であることが知られています。ギャンブル等依存症は、物質依存症に比べて更にその傾向が強いと言われています。家族から、保健所等の地域や民間の相談機関から、他の医療機関から、借金相談のための法的機関から、また、ギャンブル等の提供施設から専門治療相談機関への連携を強化する体制づくりが必要だと思います。
次に、ギャンブル等の行動が頻回だったり、使う金額の多い人、既に問題はあるが依存症まで至っていない人、又は、軽症のギャンブル等依存症を対象にした有効な簡易治療プログラムの開発と広範な施行も重要です。この点に関しての研究は世界的にも少なく、今後発展が望まれます。また、このような方々に適切な支援を行う相談機関の充実も必要です。
最後に、治療、再発予防、回復支援です。
私どもが平成二十八年度に行った厚労科研研究では、全国にギャンブル等依存症の専門治療機関が百二か所存在し、その中で入院可能な施設は四十四でした。これはアルコール依存症の専門医療施設よりかなり少なく、更に広範な整備が必要です。
ギャンブル依存症の治療に関しては、世界的に認知行動療法を主体にした心理行動的アプローチが有効とされ、これをサポートする研究が海外で報告されています。我が国でも、現在外来ベースの標準的治療プログラムの開発とその有効性検証のための研究が進んでいます。この有効性が確認された場合には、このプログラムを専門医療機関のみならず一般精神科でも広範に施行していくことが望まれます。
また、他の治療方法の開発も重要です。他の心理社会的治療に加えて薬物治療の開発も不可欠です。ギャンブル依存症に関しては、使用の認められた使用薬物は世界的に今存在しません。しかし、ギャンブル依存症に伴う諸症状に対する治療については、候補治療薬は挙がっており、この効果検証と臨床使用が望まれます。
ギャンブル等依存症の最も大きな問題の一つは借金です。この借金の適切な対応が回復には必要です。医療機関と借金処理のための法的機関の連携の発展も期待されます。
再発予防や回復支援では、自助グループや回復施設の果たす役割は重要です。ギャンブル等依存症の自助グループは、ギャンブラーズ・アノニマス、GAで、その家族のためのグループがギャマノンです。現在、GAは我が国に二百近いグループがありますが、偏在傾向もあるので、均てん化と数の増加が望まれます。既述の厚労科研で回復施設の調査を行っています。ギャンブル等依存症を受け入れているという施設が我が国で五十四ありましたが、今後更に拡充が望まれます。
さらに、既述のとおり、ギャンブル等依存症では家族など周囲に多大な悪影響をもたらします。しかし一方で、本人の回復のためには、この家族の、あるいは家族からの支援が重要です。この点を踏まえ、家族が気軽に相談できる体制、相談機関の見える化、受診支援などの整備が必要です。
最後に、このような対策を行っていくためには、その基礎となる情報の提供が必要です。
まず、ギャンブル等依存症のモニタリングのための実態調査の定期的実施です。また、縦断研究などによる我が国におけるリスク要因の同定、自然経過などの情報も必要です。また、より有効な早期介入技法や治療技法の開発は特に重要で、この方面の研究成果が待たれます。
以上です。ありがとうございました。
柘
山
山口美和子#15
○参考人(山口美和子君) いちょうの会の山口美和子と申します。
本日は、大変貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
初めに、私が所属しておりますいちょうの会の活動内容について、少し御紹介いたしたいと思います。
当会は、サラ金による過酷な取立てによって、心身的、経済的に追い詰められ、自殺にまで追い詰められる被害者を個別に救済し、生活再建を図るとともに、このような被害者を社会から根絶することを目的としております。平成四年十一月に設置されました。そこから二十五年余りの活動の歴史の中で、活動の質やその内容は日々成長し、発展し続けております。
現在では、一つの案件に対し複数の専門分野のエキスパートが様々な角度から意見を出し合っておりまして、行政及び他の団体、必要があれば社会福祉協議会も協働を図り、積極的な協働を図り、迅速かつ的確に具体的支援が提供されております。会員は今で、現在までに延べ数で八千五百名に達しております。この中には自助グループ、今までの当事者等も含まれることを御了承ください。
なぜ今回いちょうの会より私が参考人に選出されたかといいますと、私の父と弟がギャンブル依存症に罹患し、私はその怖さをこの数年間実際に経験しております。また、相談に乗る間、ギャンブル依存症の方で苦しんでいる家族、私も実際にサポートに入っていて、その家族の方たちの思いも私を介して先生方に知っていただきたい、国を動かす先生方にその実態を知っていただきたいと思い、この場に出させていただきました。
まず、私の父の一例になりますけれども、ギャンブル依存の、私が経験したことからちょっとお話をさせていただきたいと思います。
私の父は造園業を営んでおりましたが、仕事がうまくいかなくなったときに、たまたま地元にできたパチンコ屋さんに足を踏み入れました。そこがきっかけで日増しにパチンコにのめり込むようになりました。仕事をすることもなくなり、血族や祖母、母、ありとあらゆる仕事関係の人からもお金を借りるようになりました。そこから、それでも足らず、サラ金に手を付けることもございました。とうとう資産も全てなくなり、家もピアノも、今まで裕福であった家具等も全てなくなり、六畳二間の市営住宅で五人暮らしが始まりました。
その頃から、父は、もうとても母親の説得にも応じず、サラ金の、もうサラ金なのか闇金なのか、この人たち、素性の知らない、分からない人たちが昼夜問わず家の中に土足、本当に土足で当時は入り込んできて、いろんなものを嫌がらせで破壊して回りました。なので、私の母子手帳ももうありません。うちの兄弟のもの、私の大事にしていたもの全て破壊されましたので、一切私は幼少期のものを持っていません。また、追い詰められた母親が包丁で父親を切り付けた事件がございまして、これについても、幼少期、私はとてもショッキングな場面を目にしたと思い、今でもそれはトラウマになっております。
シングルマザーとなって母は働き出したんですけれども、ちょうど、シングルマザーになって母が働くということは物すごく貧困なわけですよ。しかしながら、その貧困と引換えに、私たちは、サラ金とも知らない、闇金とも分からない、えたいの知れない人たちの迫害から解放されることになりました。それには一家離散という悲しい現実がございましたが、私は、母が私たちを連れて出てくれたこと、父が失踪してくれたことに心から感謝をいたしました。
また、母子家庭となりましてから、私の中学三年生になった頃の進路の問題が発生しました。担任の先生からは、公立の高校は制服代や授業料が掛かるので、公立の受験はもう控えるようにと助言がありました。当時私に許された道はお礼奉公付きの看護学校。制服代、授業料、全て免除になる、その代わり学校の指定した病院で働くこと、二年ないしは四年間、お礼奉公という形で返すというのが条件でした。このとき私は、憲法で保障されている就職の選択の自由すら与えてもらうことはなかったんだなと今になってもつくづく思います。
精神病院の方にお礼奉公で私は勤めることになったんですけれども、生まれ育った鹿児島の地を離れ、大阪の精神病院に就職することになりました。その頃からです。どこで聞き付けてきたか分からないんですけれども、音信不通だった父から突然連絡があり、そこから先は、うそにうそを重ねてのお金の無心が続きました。いい年をして娘の人生の門出にお金を無心してくる父親が私は本当に情けなく、心の底から父を憎みましたし、自分の心の置きどころもなくしました。
これ、まだまだ父からの被害というものを私いっぱい持っているんですけれども、時間の加減でこの辺で終了させていただきたいと思います。
また、就職先の精神病院におきまして、先ほど西村先生の方からも指摘がありましたとおり、ギャンブル依存症の患者さん、明らかにギャンブル依存で、ギャンブルが原因で問題行動を起こし措置入院してきた患者さんのカルテは、ギャンブル依存症とは載りません。躁うつ病や統合失調症が大半を占める状況であります。
これにつきましては、先ほど西村先生もおっしゃったように、早急に、もうギャンブル依存症という造語ではなくて、実際にギャンブル依存症という症状や特徴というのはもう特定されてきていると思います。また、そういう方たちが日に日に増えてきているのも実情で、私たちの方でも相談記録等もございますので、是非ここは国の方でギャンブル依存症の方の枠組みをきっちりと整備していただきたいと思います。
ギャンブル依存対策でございますが、ギャンブル依存対策には大きく二つあります。
第一に、依存症を生まない対策、つまり、あるいはギャンブルの規制です。新たにカジノをつくるなどとんでもなく、絶対にやめていただきたい。私たちは、日々、ギャンブルや借金で自死をする人たちを防ぐために活動をしております。そこを本当にあざ笑うかのようにカジノを持ってくるなんて、私は到底認めることはできませんし、私たちの自助グループも、いちょうの会としましては断固反対させていただきます。
第二に、依存症になってしまった人への対策ですが、これも先ほど、ちょっと重複しますけれども、市町村の窓口、あと消費者センター、もっと身近にギャンブル依存症の相談ができる窓口をつくっていただきたい。これにつきましては、専門性を持った病院であるだとか、依存症に詳しいお医者様、看護師、そこを投入するに当たって、今のうつ病や精神障害の方に対しては自立支援医療というものが使うことが可能となっております。また、障害福祉手帳の方から移動支援という制度も使うことが可能となっております。
私は、ギャンブル依存症の方にもこのような移動支援や作業療法あるいは訪問看護を用いて、ある程度の伴走型の支援ができると考えております。今、私たちがそれをやっております。とても予算も足りませんし、ずっとパチンコに行かないように見張らなければならない。見張るという言い方をしたらとても失礼なんですけれども、その方がほかに何か興味を持つもの、ほかに何か熱中できるものを一緒に探して、その時間はそれをやっていてもらう。これは本来でしたら国の方で作業療法士が担うところであって、私たちも言っても素人でございます。ですので、これは是非、国の責任において作業療法士なり訪問看護師を活用する障害手帳の適用に認めていただきたいと存じます。
あと、パチンコ、既存の競馬、競輪場などについても、もうギャンブル依存症の注意という張り紙や注意喚起をしたとしても、なかなかそれを見るということもないです。なぜならば、ギャンブル依存に陥った方はもう競馬しか見えていないからです。ですので、ここにつきましても、既存のものにつきましてももうちょっと具体的な規制を掛けるなり、年収を、カジノ法案のときは年収だ何だを入場制限に掛けますとかということをおっしゃっていたけれども、既存のものにももうすぐに、今すぐにでも掛けていただきたい。
自己責任論についてですけれども、いつでも、自己責任じゃないかとか、あの人はだらしないというふうな言葉が聞かれます。それはとっても私たちにとりましては、実際に支援をしている方に対しても、とてもとても失礼な表現でありまして、自己肯定感も下げますし、その方も病気になりたくてなったんじゃないんです。病気になりたくてなる人ってまずいらっしゃらないですよね。ギャンブル依存というのはもう自分では制御できません。その時点で私たちは疾病だと。疾病だという概念で接すると、幾らでも支援の方法も出てくるんです。実際にその支援を当てはめていくと、その方が回復していくんです。しかしながら、少しずつです。油断はできません。少しでも油断すると、また再発してすぐにパチンコに行ってしまうということも多々ありました。
競馬や競輪、パチンコに、うちの父もそうですけれども、だらしないとか自己責任、そう、ちまたの人は言いました。じゃ、その子供や家族、本人よりも家族や周りの者が首をつるんです。死んでいくんです。そこについて、子供に向かって、あなたは誰々さんの家に生まれたんだからあなたの自己責任ですと、子供に向かって皆さん言えるでしょうか。子供や配偶者は一切関係ありません。子供は親を選べないんです。じゃ、あなたはそこの何々さんのギャンブル依存の子供に生まれたんだから、一生お父さんにお金を貢ぎ続けて、就職して立派に働けるようになったら、全額競馬だ、パチンコだ、全部お父さんのために使いなさいと、私は言えません。お父さんを断ち切って、あなたは自分は自分の道を行きなさいと背中を押してあげるのが私たち周りの大人の責任ではないでしょうか、私は強くそう思います。
もう時間が来ましたのでそろそろ終了しようと思いますけれども、最後に、先ほども強く言いましたけれども、私たちいちょうの会は、カジノの誘致には断固反対をいたします。不幸な子供をつくってはならない、もうこの一点に絞らせていただきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、大変貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。
初めに、私が所属しておりますいちょうの会の活動内容について、少し御紹介いたしたいと思います。
当会は、サラ金による過酷な取立てによって、心身的、経済的に追い詰められ、自殺にまで追い詰められる被害者を個別に救済し、生活再建を図るとともに、このような被害者を社会から根絶することを目的としております。平成四年十一月に設置されました。そこから二十五年余りの活動の歴史の中で、活動の質やその内容は日々成長し、発展し続けております。
現在では、一つの案件に対し複数の専門分野のエキスパートが様々な角度から意見を出し合っておりまして、行政及び他の団体、必要があれば社会福祉協議会も協働を図り、積極的な協働を図り、迅速かつ的確に具体的支援が提供されております。会員は今で、現在までに延べ数で八千五百名に達しております。この中には自助グループ、今までの当事者等も含まれることを御了承ください。
なぜ今回いちょうの会より私が参考人に選出されたかといいますと、私の父と弟がギャンブル依存症に罹患し、私はその怖さをこの数年間実際に経験しております。また、相談に乗る間、ギャンブル依存症の方で苦しんでいる家族、私も実際にサポートに入っていて、その家族の方たちの思いも私を介して先生方に知っていただきたい、国を動かす先生方にその実態を知っていただきたいと思い、この場に出させていただきました。
まず、私の父の一例になりますけれども、ギャンブル依存の、私が経験したことからちょっとお話をさせていただきたいと思います。
私の父は造園業を営んでおりましたが、仕事がうまくいかなくなったときに、たまたま地元にできたパチンコ屋さんに足を踏み入れました。そこがきっかけで日増しにパチンコにのめり込むようになりました。仕事をすることもなくなり、血族や祖母、母、ありとあらゆる仕事関係の人からもお金を借りるようになりました。そこから、それでも足らず、サラ金に手を付けることもございました。とうとう資産も全てなくなり、家もピアノも、今まで裕福であった家具等も全てなくなり、六畳二間の市営住宅で五人暮らしが始まりました。
その頃から、父は、もうとても母親の説得にも応じず、サラ金の、もうサラ金なのか闇金なのか、この人たち、素性の知らない、分からない人たちが昼夜問わず家の中に土足、本当に土足で当時は入り込んできて、いろんなものを嫌がらせで破壊して回りました。なので、私の母子手帳ももうありません。うちの兄弟のもの、私の大事にしていたもの全て破壊されましたので、一切私は幼少期のものを持っていません。また、追い詰められた母親が包丁で父親を切り付けた事件がございまして、これについても、幼少期、私はとてもショッキングな場面を目にしたと思い、今でもそれはトラウマになっております。
シングルマザーとなって母は働き出したんですけれども、ちょうど、シングルマザーになって母が働くということは物すごく貧困なわけですよ。しかしながら、その貧困と引換えに、私たちは、サラ金とも知らない、闇金とも分からない、えたいの知れない人たちの迫害から解放されることになりました。それには一家離散という悲しい現実がございましたが、私は、母が私たちを連れて出てくれたこと、父が失踪してくれたことに心から感謝をいたしました。
また、母子家庭となりましてから、私の中学三年生になった頃の進路の問題が発生しました。担任の先生からは、公立の高校は制服代や授業料が掛かるので、公立の受験はもう控えるようにと助言がありました。当時私に許された道はお礼奉公付きの看護学校。制服代、授業料、全て免除になる、その代わり学校の指定した病院で働くこと、二年ないしは四年間、お礼奉公という形で返すというのが条件でした。このとき私は、憲法で保障されている就職の選択の自由すら与えてもらうことはなかったんだなと今になってもつくづく思います。
精神病院の方にお礼奉公で私は勤めることになったんですけれども、生まれ育った鹿児島の地を離れ、大阪の精神病院に就職することになりました。その頃からです。どこで聞き付けてきたか分からないんですけれども、音信不通だった父から突然連絡があり、そこから先は、うそにうそを重ねてのお金の無心が続きました。いい年をして娘の人生の門出にお金を無心してくる父親が私は本当に情けなく、心の底から父を憎みましたし、自分の心の置きどころもなくしました。
これ、まだまだ父からの被害というものを私いっぱい持っているんですけれども、時間の加減でこの辺で終了させていただきたいと思います。
また、就職先の精神病院におきまして、先ほど西村先生の方からも指摘がありましたとおり、ギャンブル依存症の患者さん、明らかにギャンブル依存で、ギャンブルが原因で問題行動を起こし措置入院してきた患者さんのカルテは、ギャンブル依存症とは載りません。躁うつ病や統合失調症が大半を占める状況であります。
これにつきましては、先ほど西村先生もおっしゃったように、早急に、もうギャンブル依存症という造語ではなくて、実際にギャンブル依存症という症状や特徴というのはもう特定されてきていると思います。また、そういう方たちが日に日に増えてきているのも実情で、私たちの方でも相談記録等もございますので、是非ここは国の方でギャンブル依存症の方の枠組みをきっちりと整備していただきたいと思います。
ギャンブル依存対策でございますが、ギャンブル依存対策には大きく二つあります。
第一に、依存症を生まない対策、つまり、あるいはギャンブルの規制です。新たにカジノをつくるなどとんでもなく、絶対にやめていただきたい。私たちは、日々、ギャンブルや借金で自死をする人たちを防ぐために活動をしております。そこを本当にあざ笑うかのようにカジノを持ってくるなんて、私は到底認めることはできませんし、私たちの自助グループも、いちょうの会としましては断固反対させていただきます。
第二に、依存症になってしまった人への対策ですが、これも先ほど、ちょっと重複しますけれども、市町村の窓口、あと消費者センター、もっと身近にギャンブル依存症の相談ができる窓口をつくっていただきたい。これにつきましては、専門性を持った病院であるだとか、依存症に詳しいお医者様、看護師、そこを投入するに当たって、今のうつ病や精神障害の方に対しては自立支援医療というものが使うことが可能となっております。また、障害福祉手帳の方から移動支援という制度も使うことが可能となっております。
私は、ギャンブル依存症の方にもこのような移動支援や作業療法あるいは訪問看護を用いて、ある程度の伴走型の支援ができると考えております。今、私たちがそれをやっております。とても予算も足りませんし、ずっとパチンコに行かないように見張らなければならない。見張るという言い方をしたらとても失礼なんですけれども、その方がほかに何か興味を持つもの、ほかに何か熱中できるものを一緒に探して、その時間はそれをやっていてもらう。これは本来でしたら国の方で作業療法士が担うところであって、私たちも言っても素人でございます。ですので、これは是非、国の責任において作業療法士なり訪問看護師を活用する障害手帳の適用に認めていただきたいと存じます。
あと、パチンコ、既存の競馬、競輪場などについても、もうギャンブル依存症の注意という張り紙や注意喚起をしたとしても、なかなかそれを見るということもないです。なぜならば、ギャンブル依存に陥った方はもう競馬しか見えていないからです。ですので、ここにつきましても、既存のものにつきましてももうちょっと具体的な規制を掛けるなり、年収を、カジノ法案のときは年収だ何だを入場制限に掛けますとかということをおっしゃっていたけれども、既存のものにももうすぐに、今すぐにでも掛けていただきたい。
自己責任論についてですけれども、いつでも、自己責任じゃないかとか、あの人はだらしないというふうな言葉が聞かれます。それはとっても私たちにとりましては、実際に支援をしている方に対しても、とてもとても失礼な表現でありまして、自己肯定感も下げますし、その方も病気になりたくてなったんじゃないんです。病気になりたくてなる人ってまずいらっしゃらないですよね。ギャンブル依存というのはもう自分では制御できません。その時点で私たちは疾病だと。疾病だという概念で接すると、幾らでも支援の方法も出てくるんです。実際にその支援を当てはめていくと、その方が回復していくんです。しかしながら、少しずつです。油断はできません。少しでも油断すると、また再発してすぐにパチンコに行ってしまうということも多々ありました。
競馬や競輪、パチンコに、うちの父もそうですけれども、だらしないとか自己責任、そう、ちまたの人は言いました。じゃ、その子供や家族、本人よりも家族や周りの者が首をつるんです。死んでいくんです。そこについて、子供に向かって、あなたは誰々さんの家に生まれたんだからあなたの自己責任ですと、子供に向かって皆さん言えるでしょうか。子供や配偶者は一切関係ありません。子供は親を選べないんです。じゃ、あなたはそこの何々さんのギャンブル依存の子供に生まれたんだから、一生お父さんにお金を貢ぎ続けて、就職して立派に働けるようになったら、全額競馬だ、パチンコだ、全部お父さんのために使いなさいと、私は言えません。お父さんを断ち切って、あなたは自分は自分の道を行きなさいと背中を押してあげるのが私たち周りの大人の責任ではないでしょうか、私は強くそう思います。
もう時間が来ましたのでそろそろ終了しようと思いますけれども、最後に、先ほども強く言いましたけれども、私たちいちょうの会は、カジノの誘致には断固反対をいたします。不幸な子供をつくってはならない、もうこの一点に絞らせていただきたいと思います。
御清聴ありがとうございました。
柘
柘植芳文#16
○委員長(柘植芳文君) ありがとうございました。
以上で参考人の方々からの意見の聴取は終了いたしました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の方々からの意見の聴取は終了いたしました。
これより参考人に対する質疑を行います。
質疑のある方は順次御発言願います。
和
和田政宗#17
○和田政宗君 自由民主党・こころの和田政宗でございます。
参考人のお三方、本当に貴重な御意見ありがとうございました。
まず、西村直之参考人にお聞きをしていきたいというふうに思っております。
ギャンブル依存症をギャンブル障害と呼ぶべきであるというお話であったかというふうに思うんですけれども、この中でやはり一番多いのがパチンコやパチスロに対する依存であるというふうに認識をしております。まあ、パチンコ、パチスロは遊技であるというようなことの立て付けになっているわけでありますけれども、これが果たしてギャンブルではなく本当に遊技なのかと。遊技という言葉をそのまま考えますと、それは遊びの延長であるというような形であるかというふうに思います。
昨年、また一昨年辺りからのこのギャンブル依存に対する議論の中で、出玉規制でありますとか、そういったような規制というのも行われてきておりますけれども、パチンコ、パチスロ依存を少なくするためには、法規制の在り方、また業界はどういうふうに取り組んでいくべきなのか、西村参考人、お願いをいたします。
この発言だけを見る →参考人のお三方、本当に貴重な御意見ありがとうございました。
まず、西村直之参考人にお聞きをしていきたいというふうに思っております。
ギャンブル依存症をギャンブル障害と呼ぶべきであるというお話であったかというふうに思うんですけれども、この中でやはり一番多いのがパチンコやパチスロに対する依存であるというふうに認識をしております。まあ、パチンコ、パチスロは遊技であるというようなことの立て付けになっているわけでありますけれども、これが果たしてギャンブルではなく本当に遊技なのかと。遊技という言葉をそのまま考えますと、それは遊びの延長であるというような形であるかというふうに思います。
昨年、また一昨年辺りからのこのギャンブル依存に対する議論の中で、出玉規制でありますとか、そういったような規制というのも行われてきておりますけれども、パチンコ、パチスロ依存を少なくするためには、法規制の在り方、また業界はどういうふうに取り組んでいくべきなのか、西村参考人、お願いをいたします。
西
柘
西
西村直之#20
○参考人(西村直之君) 済みません。
パチンコ、パチスロの依存問題に関して、十三年前からパチンコ業界と一緒に、協働しながら対策をしております。その中でやはり見えてきたことというのは、多くの人たちが自分で問題を気付くきっかけはあると。ただ、重症になってくるとなかなかそれは難しくなってくる。より早く匿名でサポートできるような形が必要であって、ただし、これが必ずしも規制とか、いろんな今依存対策ということでいろんな規制がありますが、そこの根拠が本当に何かというのはよく分からないまま規制がどんどん進んで、その中で、パチンコにのめり込んでいることというのはどうもすごく良くないことだという空気があって、より表で言いにくくなっているという空気があるのも確かだと思います。
こういう意味では、本来何が対策にとって効果があるのかという、もう少し科学的なエビデンスをしっかり踏まえた上で本来はこの依存の対策というのはなされるべきで、今やっぱりそこがなかなか十分されていないように思います。
ただ、大事なことは、私たちはやはり早期に介入することと、もう一つは遊技産業の方たちがこの問題を隠さずにしっかりお客さんと向き合って気が付くことということで、そういう形でパチンコ・パチスロアドバイザーという制度を昨年からつくって各店舗に、そういうお客さんが困っているのを見付けると声を掛ける、又は精神保健のところに紹介ができるような、そういうことをできるような方を一店舗に少なくとも営業時間に一人はいるようにというふうな形で民間ベースで育成をしております。
さらに、これは御存じないかもしれませんが、全国のパチンコホールには既に依存問題のチェックリストのリーフレットと、それから精神保健センター及び医療機関がどこで情報が取れるかということができるようなものを配布しております。そういう形で対策を今、総合的に進めているところです。
この発言だけを見る →パチンコ、パチスロの依存問題に関して、十三年前からパチンコ業界と一緒に、協働しながら対策をしております。その中でやはり見えてきたことというのは、多くの人たちが自分で問題を気付くきっかけはあると。ただ、重症になってくるとなかなかそれは難しくなってくる。より早く匿名でサポートできるような形が必要であって、ただし、これが必ずしも規制とか、いろんな今依存対策ということでいろんな規制がありますが、そこの根拠が本当に何かというのはよく分からないまま規制がどんどん進んで、その中で、パチンコにのめり込んでいることというのはどうもすごく良くないことだという空気があって、より表で言いにくくなっているという空気があるのも確かだと思います。
こういう意味では、本来何が対策にとって効果があるのかという、もう少し科学的なエビデンスをしっかり踏まえた上で本来はこの依存の対策というのはなされるべきで、今やっぱりそこがなかなか十分されていないように思います。
ただ、大事なことは、私たちはやはり早期に介入することと、もう一つは遊技産業の方たちがこの問題を隠さずにしっかりお客さんと向き合って気が付くことということで、そういう形でパチンコ・パチスロアドバイザーという制度を昨年からつくって各店舗に、そういうお客さんが困っているのを見付けると声を掛ける、又は精神保健のところに紹介ができるような、そういうことをできるような方を一店舗に少なくとも営業時間に一人はいるようにというふうな形で民間ベースで育成をしております。
さらに、これは御存じないかもしれませんが、全国のパチンコホールには既に依存問題のチェックリストのリーフレットと、それから精神保健センター及び医療機関がどこで情報が取れるかということができるようなものを配布しております。そういう形で対策を今、総合的に進めているところです。
和
和田政宗#21
○和田政宗君 今、西村参考人の方から科学的知見というお話がありましたけれども、私の手元にある、西村さんも寄稿している安心娯楽通信の二〇一七年九月号というものを基に御質問したいというふうに思いますけれども、日工組社会安全研究財団、略称社安研の中でパチンコ・パチスロ遊技障害に関して全国調査を実施しているということでありますけれども、パチンコ・パチスロ遊技障害のおそれのある人は、そうでない人に比べてどういう傾向があるのか、またそれを防ぐためにはどうするのか、そういったような知見をお聞きできればというふうに思います。
この発言だけを見る →西
柘
西
西村直之#24
○参考人(西村直之君) 済みません、度々。
このデータについては全てインターネット上で詳細を公開されておりますので、是非御覧いただきたいと思うんですが、その特徴というのは、これは結構高所得の人が多いとか男性が多いとか、全体のその医療モデルとは若干違うプロフィールが見えてきているというのは一つあります。この中で、実際約四十万人ぐらいの人たちが依存の状態にあるかもしれないと。ただ、実際深刻な人たちはその更に数分の一だろうというふうに推定されております。
今、このもっと細かい調査、この人たちがどのような背景で今後どうなっていくかという調査を現在も実は継続的に続けているところで、ちょっと今回のこの法案に関するところで余り断定的なことが申し上げられないので、その点についてはちょっと今回は控えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →このデータについては全てインターネット上で詳細を公開されておりますので、是非御覧いただきたいと思うんですが、その特徴というのは、これは結構高所得の人が多いとか男性が多いとか、全体のその医療モデルとは若干違うプロフィールが見えてきているというのは一つあります。この中で、実際約四十万人ぐらいの人たちが依存の状態にあるかもしれないと。ただ、実際深刻な人たちはその更に数分の一だろうというふうに推定されております。
今、このもっと細かい調査、この人たちがどのような背景で今後どうなっていくかという調査を現在も実は継続的に続けているところで、ちょっと今回のこの法案に関するところで余り断定的なことが申し上げられないので、その点についてはちょっと今回は控えさせていただきたいと思います。
和
和田政宗#25
○和田政宗君 今、西村参考人の中で、その高所得、割合、比較的高い所得の方もというようなお話があったわけでありますけれども、山口参考人にお聞きをしたいというふうに思います。
本当にお父様のこと、激烈な体験で、またそれを聞くというのが本当にいいことなのかということがありますけれども、今後の参考にしたいのでお聞きをしたいというふうに思うんですが、お父様も、今のお話を聞いておりますと、造園業をなされていて、おうちもあり、また家具もしっかりしたものがあったというようなことを言っていらっしゃるわけでありますけれども、お父様がパチンコにのめり込んでいった原因というのは、もしお話しいただけるようでしたらお話しをいただければと思います。お願いします。
この発言だけを見る →本当にお父様のこと、激烈な体験で、またそれを聞くというのが本当にいいことなのかということがありますけれども、今後の参考にしたいのでお聞きをしたいというふうに思うんですが、お父様も、今のお話を聞いておりますと、造園業をなされていて、おうちもあり、また家具もしっかりしたものがあったというようなことを言っていらっしゃるわけでありますけれども、お父様がパチンコにのめり込んでいった原因というのは、もしお話しいただけるようでしたらお話しをいただければと思います。お願いします。
山
山口美和子#26
○参考人(山口美和子君) 先ほど、ちょっと私も緊張していて大変申し訳なかったんですけれども、父親がちょうど仕事がうまくいかなくなった頃、その頃とパチンコ店ができたのがちょうど同じ時期でした。そのタイミングに合わせて父はのめり込みましたので、仕事に、仕事につまずいたということが一番の原因かと思われます。
この発言だけを見る →柘
和
和田政宗#28
○和田政宗君 山口参考人、そうしますと、まさにそういうふうなうまくいかない時期にパチンコで何かお金を取り返そうみたいなところがあったというようなことなんでしょうか、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →山
山口美和子#29
○参考人(山口美和子君) まさにそのとおりだと思います。
ずっと負けていたのではなく、一度、支払をしなければならなかったときに、本人に聞きましたら、そのときにすごく大当たりをして、あのときはすごく助かったということをおっしゃっていました。
この発言だけを見る →ずっと負けていたのではなく、一度、支払をしなければならなかったときに、本人に聞きましたら、そのときにすごく大当たりをして、あのときはすごく助かったということをおっしゃっていました。