資源エネルギーに関する調査会
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会
会議録情報#0
令和三年二月十日(水曜日)
午後一時開会
─────────────
委員氏名
会 長 宮沢 洋一君
理 事 滝波 宏文君
理 事 三浦 靖君
理 事 宮崎 雅夫君
理 事 青木 愛君
理 事 河野 義博君
理 事 梅村 聡君
理 事 田村 まみ君
理 事 山添 拓君
阿達 雅志君
こやり隆史君
自見はなこ君
高階恵美子君
高野光二郎君
高橋はるみ君
藤木 眞也君
宮島 喜文君
岸 真紀子君
塩村あやか君
森屋 隆君
竹内 真二君
新妻 秀規君
音喜多 駿君
舟山 康江君
市田 忠義君
─────────────
委員の異動
二月九日
辞任 補欠選任
森屋 隆君 小沢 雅仁君
二月十日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 そのだ修光君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 宮沢 洋一君
理 事
滝波 宏文君
三浦 靖君
宮崎 雅夫君
青木 愛君
河野 義博君
梅村 聡君
田村 まみ君
山添 拓君
委 員
阿達 雅志君
こやり隆史君
自見はなこ君
そのだ修光君
高階恵美子君
高野光二郎君
高橋はるみ君
藤木 眞也君
宮島 喜文君
小沢 雅仁君
岸 真紀子君
塩村あやか君
竹内 真二君
新妻 秀規君
音喜多 駿君
舟山 康江君
市田 忠義君
事務局側
第三特別調査室
長 亀澤 宏徳君
参考人
東京大学大学院
工学系研究科教
授 縄田 和満君
三菱UFJリサ
ーチ&コンサル
ティング株式会
社持続可能社会
部長・上席主任
研究員 清水孝太郎君
三菱商事株式会
社常務執行役員
天然ガスグルー
プCEO 西澤 淳君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○原子力等エネルギー・資源に関する調査
(「資源エネルギーの安定供給」のうち、資源
の安定供給等(地域偏在など資源を巡る国際動
向))
─────────────
この発言だけを見る →午後一時開会
─────────────
委員氏名
会 長 宮沢 洋一君
理 事 滝波 宏文君
理 事 三浦 靖君
理 事 宮崎 雅夫君
理 事 青木 愛君
理 事 河野 義博君
理 事 梅村 聡君
理 事 田村 まみ君
理 事 山添 拓君
阿達 雅志君
こやり隆史君
自見はなこ君
高階恵美子君
高野光二郎君
高橋はるみ君
藤木 眞也君
宮島 喜文君
岸 真紀子君
塩村あやか君
森屋 隆君
竹内 真二君
新妻 秀規君
音喜多 駿君
舟山 康江君
市田 忠義君
─────────────
委員の異動
二月九日
辞任 補欠選任
森屋 隆君 小沢 雅仁君
二月十日
辞任 補欠選任
阿達 雅志君 そのだ修光君
─────────────
出席者は左のとおり。
会 長 宮沢 洋一君
理 事
滝波 宏文君
三浦 靖君
宮崎 雅夫君
青木 愛君
河野 義博君
梅村 聡君
田村 まみ君
山添 拓君
委 員
阿達 雅志君
こやり隆史君
自見はなこ君
そのだ修光君
高階恵美子君
高野光二郎君
高橋はるみ君
藤木 眞也君
宮島 喜文君
小沢 雅仁君
岸 真紀子君
塩村あやか君
竹内 真二君
新妻 秀規君
音喜多 駿君
舟山 康江君
市田 忠義君
事務局側
第三特別調査室
長 亀澤 宏徳君
参考人
東京大学大学院
工学系研究科教
授 縄田 和満君
三菱UFJリサ
ーチ&コンサル
ティング株式会
社持続可能社会
部長・上席主任
研究員 清水孝太郎君
三菱商事株式会
社常務執行役員
天然ガスグルー
プCEO 西澤 淳君
─────────────
本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○政府参考人の出席要求に関する件
○原子力等エネルギー・資源に関する調査
(「資源エネルギーの安定供給」のうち、資源
の安定供給等(地域偏在など資源を巡る国際動
向))
─────────────
宮
宮沢洋一#1
○会長(宮沢洋一君) ただいまから資源エネルギーに関する調査会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日、森屋隆君が委員を辞任され、その補欠として小沢雅仁君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日、森屋隆君が委員を辞任され、その補欠として小沢雅仁君が選任されました。
─────────────
宮
宮沢洋一#2
○会長(宮沢洋一君) この際、本調査会の二年目の調査について御報告いたします。
本調査会は、令和元年十一月に今期の調査テーマを「資源エネルギーの安定供給」とすることに決定し、調査を進めております。
二年目の調査につきましては、理事懇談会等で協議いたしました結果、引き続き、本調査テーマの下、「資源の安定供給等」について調査を進めていくこととなりました。
何とぞ委員各位の御協力をお願いいたします。
─────────────
この発言だけを見る →本調査会は、令和元年十一月に今期の調査テーマを「資源エネルギーの安定供給」とすることに決定し、調査を進めております。
二年目の調査につきましては、理事懇談会等で協議いたしました結果、引き続き、本調査テーマの下、「資源の安定供給等」について調査を進めていくこととなりました。
何とぞ委員各位の御協力をお願いいたします。
─────────────
宮
宮沢洋一#3
○会長(宮沢洋一君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
原子力等エネルギー・資源に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →原子力等エネルギー・資源に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ参考人の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
宮
宮沢洋一#4
○会長(宮沢洋一君) 御異議ないと認めます。
なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →なお、その日時及び人選等につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
宮
宮
宮沢洋一#6
○会長(宮沢洋一君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
原子力等エネルギー・資源に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →原子力等エネルギー・資源に関する調査のため、今期国会中、必要に応じ政府参考人の出席を求めることとし、その手続につきましては、これを会長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
宮
宮
宮沢洋一#8
○会長(宮沢洋一君) 原子力等エネルギー・資源に関する調査を議題といたします。
本日は、「資源エネルギーの安定供給」のうち、「資源の安定供給等」に関し、「地域偏在など資源を巡る国際動向」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、東京大学大学院工学系研究科教授縄田和満君、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社持続可能社会部長・上席主任研究員清水孝太郎君及び三菱商事株式会社常務執行役員天然ガスグループCEO西澤淳君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、縄田参考人、清水参考人、西澤参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、縄田参考人からお願いいたします。縄田参考人。
この発言だけを見る →本日は、「資源エネルギーの安定供給」のうち、「資源の安定供給等」に関し、「地域偏在など資源を巡る国際動向」について三名の参考人から御意見をお伺いした後、質疑を行います。
御出席いただいております参考人は、東京大学大学院工学系研究科教授縄田和満君、三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社持続可能社会部長・上席主任研究員清水孝太郎君及び三菱商事株式会社常務執行役員天然ガスグループCEO西澤淳君でございます。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いを申し上げます。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、縄田参考人、清水参考人、西澤参考人の順にお一人二十分程度で御意見をお述べいただき、その後、午後四時頃までを目途に質疑を行いますので、御協力をよろしくお願いいたします。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度会長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、縄田参考人からお願いいたします。縄田参考人。
縄
縄田和満#9
○参考人(縄田和満君) 東京大学の縄田です。今日は、このような会にお呼びいただきまして、誠にありがとうございます。
今日特にお話しするのは、レアメタルを中心とした鉱物資源の安定供給に関する件です。実は私、この鉱物資源、レアメタルを中心とした資源の安定供給に関してもう三十年ほど取り組んでおりまして、その一部を御披露できればと思います。(資料映写)
これ、私自身が委員を務めております経済産業省の総合資源エネルギー調査会資源・燃料部会の報告を中心に、まず現状について簡単に御報告したいと思います。
新たに資源エネルギー政策というのが設定されまして、実際にこれを行うJOGMEC等の改正が行われて現在に至っているということです。
特に、私が対象としておりますレアメタルに関しては、レアメタルの、後ほど述べますように、レアメタルの更なる需要拡大が予想されると。特に、これも後ほど述べますが、中国による寡占が進んでいると。実際にあった事件といたしまして、レアメタルの輸出禁止というのが実際に起こっているということで、概要はそうなっていると。
レアメタルといいましても、レアメタルは特に地域偏在性が強いものが存在します。今、二次電池等で非常に重要となっているコバルトについて見ますと、全世界で十数万トンしか使われていないんですが、そのうち半数がコンゴ。必ずしも、政情も不安定であり、さらにいろんな意味で人権問題等が騒がれている、非常にコンゴという国に依存しているというのが現状です。
もう一つ、ここにありますように、レアアースの製錬等を見ますと、圧倒的に中国が大きいということです。
レアメタル、以後はレアアース等も含むものとしますが、は実に多種多様にわたると、二十数種類に国の定義でもわたるということになっております。一番大きいニッケルで二百数十万トン、少ないものにとっては全世界で数十トンしか使われていないというようなものもあります。しかも、それを使わないと製品ができない、まさに産業のビタミンとなっております。製品としては、ここにありますように、多種多様なものがレアメタルがなければ物が作れないと。
次が鉱物資源の値段ですが、後でも述べますが、鉱物資源というのは非常に値動きが激しい。これ、最近のあれなんですが、当然コロナ危機で大きく落ち込んで、また中国の、特に中国が需要が復活してきたので上がっていると。何か物があるとすぐに二倍、三倍、物によっては十倍になることもあるといったことになっています。
かつ、ベースメタルですと、LME、ロンドン・メタル・エクスチェンジ等ちゃんとした市場があるんですが、レアメタルになると、どうやって値段が決まっているか余りにも明らかでないと、メタルズブリテンとかメタルズウイークみたいなところの聞き取りによって決まっているというような実態があります。つまり市場が、まだないというか成熟していないというか、どっちかは分かりませんが、そういう事情があると。で、価格も非常に上下すると。平らなところはないんじゃなくて、メタルズブリテンとかそういうところがそうなっているので、市場があれば本質的には物すごく上下しているということになります。
これまでの影響で、特に一番下の金属、私の専門としている金属鉱物資源について見ると、ベースメタル、後で述べますように、ベースメタルにおいても大きな障害が予想されると。レアメタルにおいては、現状では比較的需要が緩んでおります。ただし、何が起こるか分からないというのが現状です。
次に、カーボンニュートラルに向けた資源エネルギー政策の方針という、十二月に行われた総合エネルギー調査会の資源・燃料部会のものから引用したものですが、これも見たように、資源埋蔵量、要するにリチウム、ニッケル、コバルト等が必要になるんだけど、非常に偏りがある。これは資源国の偏りじゃなくて、製錬も中国に偏っているという現状があります。一国の政策、さらには、今コンゴの例が出ましたが、コンゴ等で何か内乱、内紛みたいなのがあると、世界中の供給に大きな影響が出るということです。
次が、各国における問題ですが、特にアメリカと中国の関係というのが現在問題になっておりますが、将来的にはそれがかなり影響していく可能性があるというのだけ指摘しておきたいと思います。中国、今、一斉に規制を緩めたので造り過ぎになっちゃって、また国家管理に戻そうとしているということがあります。
当然のことながら、リサイクルの取組も必要であると、今後ですね。ただし、これも技術問題と関係するんですが、リサイクルというのは実は鉱石を取り出すのと技術的には一緒なので、製錬所がないと日本でリサイクルができないということになります。そのために、例えばレアメタルを含む製品をよその国に持っていって製錬してもらうというんだと、安全保障上、何というか、安定供給上ほとんど役に立たないというようなことになってきます。
次は、IEAの報告書からですが、今後、レアメタルが大きく伸びるであろうということが予想されます。
これ、電気自動車の伸びなんですが、二〇一七年においては百万台以上の電気自動車の新車が発売されたと、そのうち過半数は中国、半数以上はもう中国であるということになっています。路上で使用されている電気自動車は三百万台を超えて、二〇一六年よりも五〇%増加したということになっていますが。
これが電池の価格なんですが、いろんな各種資料から取ったんでちょっとばらつきがありますが、一応、何というか、電池の価格というのは低下傾向にあるということがあります。
ただし、これ、二〇一七年当時のシナリオです。将来どの程度増えるかと、ハイブリッド等のどれだけ増えるかというのを調べたんですが、御存じのように、カーボンフリー、カーボンニュートラルというのをしていましたし、日本に、我が国においても、菅総理の発言のとおり、もうEVに替える、EVとかプラグインハイブリッドに替えていくんだということを世界各国が始めましたので、恐らく伸びがこんなものでは利かないということが予想されます。
つまり、カーボンニュートラルを実現するためには、レアメタル及び必要な金属類を確保しないとそもそも造ることができないと、これが世界中で起こるということが予想されます。これアウトルックのシナリオですが、こんなものではない、これの最も極端な例とされているのよりも更に多くなるということが予想されるということです。
じゃ、具体的にどの程度必要かというのは、これはベースメタルとはレアメタルは異なって、ベースメタルなんですが、私が日本メタル経済研究所から受託しました研究で、銅の需要ですね、代表的なベースメタルである銅の需要について予測したものです。
これで見て分かるとおり、ハイブリッド、これ内燃機関の普通の自動車では、もちろん大きさによって異なりますが、平均的に二十三キログラム、ハイブリッドでは四十、プラグインハイブリッドでは六十、電気自動車では八十八キロ必要になるということになります。今、御存じのとおり、主に売られているのは普通のガソリン自動車ですので、それがEV等に変わると、銅を見ても四倍になると。それと、銅のようなベースメタルで比較的自由に取引されている製品でも、要するに順調にというか、二〇〇八年の一千八百十一万トンから二千三百四十六万トンに十年間で増えたと。
これからが私の行った予想になるんですが、二〇三〇年には、今まで、これまでのとおり自動車等のものが変わらないと仮定しましても、各国の経済成長により一〇%ぐらいは増えていくと。問題は、電気自動車等を輸入するとどのぐらい増えるかと。これは、この当時、二年前に行った研究なんで、今とは比較にならないほどEVの導入というのが、一桁違うと思っていただければいいんですが、それによって銅のようなものでも五%程度増えてしまうということが予想されます。
更に申し上げますと、コバルトのような十数万トンしかないもの、全世界で十数万トンしかないものが、言わばEVが、何といいますか、世界中で使われるようになると全く足りない、よほどの新技術が出てこない限り、桁が違うぐらい足りなくなってしまうというようなことがあります。
次が、私の論文で、二〇一〇年に出た論文なんですが、中国の動向について分析したんですが、ちょっと注目していただきたいのは、投稿日が二〇〇八年、つまり、実際に、言わんとしていることは簡単です。現在のままでは中国がレアメタルの供給をポリティカル化、政治のカードとして切ってくるというのを論理的に説明して、その経済的影響を調べた研究です。これが二〇〇八年の秋頃書いた論文なんですが、御存じのとおり、中国国内、もう当時、その当時は中国国内での依存度がもう一〇〇%に近い程度になっていました。
じゃ、レアメタルという、この場合レアアースですが、それほどレアかというと、金属的にはそれほどレアではないと。では、何で中国が独占するに至ったかというと、中国がレアアースをうんと安くして、ほかの鉱山がどんどん潰れていっちゃったわけですね。その結果、中国が独占することになってしまったという常識が、歴史があります。今からつくり直してもまたこれが起こっちゃう可能性があるということがあります。
もう一つは、中国以外で探鉱を行うというのも必要なんですが、さらに製錬技術を中国が押さえていると変わらない、そういうことに、そこがネックになってしまうということがあります。
それに関連しまして、WTO訴訟に関しても研究を行っております。今までWTOは主に輸入規制を主としていたんですが、中国の行動に関して世界各国からWTO訴訟、違反ではないかと、輸出に関する規定、輸出に関する制限に関しての議論があって、実際訴訟になって上級委員会まで行って、これは日本、訴えた方が勝ったということなんです。さらに、日本が関わった訴訟では、レアアースに関する輸出規制で日本が初めてWTOで中国を訴えた訴訟なんですが、これも日本、訴えが、つまり中国の規制は違法とされたということです。
じゃ、レアメタル等を中心とした資源の安定確保に関する指針としましては、まず上流権益の確保があります。当然にそれとペアになるのが資源国との友好関係、互いにウイン・ウインじゃないといけませんよと。もう一つが、資源輸出に関するWTOなどによる国際的な枠組みの導入。それと技術開発ですね。レアメタルというのは副産物として回収されることが多く、その経済的な回収のための技術を確立していかなくちゃいけない。これは、裏を返せばリサイクルということになります。さらに、価格決定メカニズムを含めた市場環境の整備。最後に備蓄ということになるんじゃないかと思います。
国際的な枠組みに関してちょっと簡単に言いますと、今までガットの条項で言うと、ガットの二十条、特に(g)条の天然資源に関する保全が問題となっていたんですが、現在の昨今の状況からしますと、ガット二十一条の安全保障例外を資源国が、特に過去の例では中国になりますが、持ち出してくるおそれがあると。平和維持のために軍備に使われる可能性があると。
今、民生部品と軍事の境というのがほとんどなくなっちゃっていますので、これを持ち出された場合どうするかというのは、もう事前に対策を取っておくべき、日本がそれなりに国際的に発言力を持つためであるということがあります。
それに関して、当然のことながら、日本の唯一の資源、唯一かつ最大の資源である人材、研究、人材育成が必要になる。特に私のように大学にいる人間としては人材育成が重要になるということです。今まで人材というとどうしても技術部門が多かったんですが、こういった国際交渉で枠組みをつくると、そういうことに関して積極的に参加できる、我が国のあれをつくる人間が必要であるということです。
これで最後になりますが、時間ですので、レアメタルの備蓄に関しては、総合資源エネルギー調査会の方で、私も委員の一人となりますが、見直しを行うということになっておりますので。
以上、時間ですので、報告を終わらせていただきます。
この発言だけを見る →今日特にお話しするのは、レアメタルを中心とした鉱物資源の安定供給に関する件です。実は私、この鉱物資源、レアメタルを中心とした資源の安定供給に関してもう三十年ほど取り組んでおりまして、その一部を御披露できればと思います。(資料映写)
これ、私自身が委員を務めております経済産業省の総合資源エネルギー調査会資源・燃料部会の報告を中心に、まず現状について簡単に御報告したいと思います。
新たに資源エネルギー政策というのが設定されまして、実際にこれを行うJOGMEC等の改正が行われて現在に至っているということです。
特に、私が対象としておりますレアメタルに関しては、レアメタルの、後ほど述べますように、レアメタルの更なる需要拡大が予想されると。特に、これも後ほど述べますが、中国による寡占が進んでいると。実際にあった事件といたしまして、レアメタルの輸出禁止というのが実際に起こっているということで、概要はそうなっていると。
レアメタルといいましても、レアメタルは特に地域偏在性が強いものが存在します。今、二次電池等で非常に重要となっているコバルトについて見ますと、全世界で十数万トンしか使われていないんですが、そのうち半数がコンゴ。必ずしも、政情も不安定であり、さらにいろんな意味で人権問題等が騒がれている、非常にコンゴという国に依存しているというのが現状です。
もう一つ、ここにありますように、レアアースの製錬等を見ますと、圧倒的に中国が大きいということです。
レアメタル、以後はレアアース等も含むものとしますが、は実に多種多様にわたると、二十数種類に国の定義でもわたるということになっております。一番大きいニッケルで二百数十万トン、少ないものにとっては全世界で数十トンしか使われていないというようなものもあります。しかも、それを使わないと製品ができない、まさに産業のビタミンとなっております。製品としては、ここにありますように、多種多様なものがレアメタルがなければ物が作れないと。
次が鉱物資源の値段ですが、後でも述べますが、鉱物資源というのは非常に値動きが激しい。これ、最近のあれなんですが、当然コロナ危機で大きく落ち込んで、また中国の、特に中国が需要が復活してきたので上がっていると。何か物があるとすぐに二倍、三倍、物によっては十倍になることもあるといったことになっています。
かつ、ベースメタルですと、LME、ロンドン・メタル・エクスチェンジ等ちゃんとした市場があるんですが、レアメタルになると、どうやって値段が決まっているか余りにも明らかでないと、メタルズブリテンとかメタルズウイークみたいなところの聞き取りによって決まっているというような実態があります。つまり市場が、まだないというか成熟していないというか、どっちかは分かりませんが、そういう事情があると。で、価格も非常に上下すると。平らなところはないんじゃなくて、メタルズブリテンとかそういうところがそうなっているので、市場があれば本質的には物すごく上下しているということになります。
これまでの影響で、特に一番下の金属、私の専門としている金属鉱物資源について見ると、ベースメタル、後で述べますように、ベースメタルにおいても大きな障害が予想されると。レアメタルにおいては、現状では比較的需要が緩んでおります。ただし、何が起こるか分からないというのが現状です。
次に、カーボンニュートラルに向けた資源エネルギー政策の方針という、十二月に行われた総合エネルギー調査会の資源・燃料部会のものから引用したものですが、これも見たように、資源埋蔵量、要するにリチウム、ニッケル、コバルト等が必要になるんだけど、非常に偏りがある。これは資源国の偏りじゃなくて、製錬も中国に偏っているという現状があります。一国の政策、さらには、今コンゴの例が出ましたが、コンゴ等で何か内乱、内紛みたいなのがあると、世界中の供給に大きな影響が出るということです。
次が、各国における問題ですが、特にアメリカと中国の関係というのが現在問題になっておりますが、将来的にはそれがかなり影響していく可能性があるというのだけ指摘しておきたいと思います。中国、今、一斉に規制を緩めたので造り過ぎになっちゃって、また国家管理に戻そうとしているということがあります。
当然のことながら、リサイクルの取組も必要であると、今後ですね。ただし、これも技術問題と関係するんですが、リサイクルというのは実は鉱石を取り出すのと技術的には一緒なので、製錬所がないと日本でリサイクルができないということになります。そのために、例えばレアメタルを含む製品をよその国に持っていって製錬してもらうというんだと、安全保障上、何というか、安定供給上ほとんど役に立たないというようなことになってきます。
次は、IEAの報告書からですが、今後、レアメタルが大きく伸びるであろうということが予想されます。
これ、電気自動車の伸びなんですが、二〇一七年においては百万台以上の電気自動車の新車が発売されたと、そのうち過半数は中国、半数以上はもう中国であるということになっています。路上で使用されている電気自動車は三百万台を超えて、二〇一六年よりも五〇%増加したということになっていますが。
これが電池の価格なんですが、いろんな各種資料から取ったんでちょっとばらつきがありますが、一応、何というか、電池の価格というのは低下傾向にあるということがあります。
ただし、これ、二〇一七年当時のシナリオです。将来どの程度増えるかと、ハイブリッド等のどれだけ増えるかというのを調べたんですが、御存じのように、カーボンフリー、カーボンニュートラルというのをしていましたし、日本に、我が国においても、菅総理の発言のとおり、もうEVに替える、EVとかプラグインハイブリッドに替えていくんだということを世界各国が始めましたので、恐らく伸びがこんなものでは利かないということが予想されます。
つまり、カーボンニュートラルを実現するためには、レアメタル及び必要な金属類を確保しないとそもそも造ることができないと、これが世界中で起こるということが予想されます。これアウトルックのシナリオですが、こんなものではない、これの最も極端な例とされているのよりも更に多くなるということが予想されるということです。
じゃ、具体的にどの程度必要かというのは、これはベースメタルとはレアメタルは異なって、ベースメタルなんですが、私が日本メタル経済研究所から受託しました研究で、銅の需要ですね、代表的なベースメタルである銅の需要について予測したものです。
これで見て分かるとおり、ハイブリッド、これ内燃機関の普通の自動車では、もちろん大きさによって異なりますが、平均的に二十三キログラム、ハイブリッドでは四十、プラグインハイブリッドでは六十、電気自動車では八十八キロ必要になるということになります。今、御存じのとおり、主に売られているのは普通のガソリン自動車ですので、それがEV等に変わると、銅を見ても四倍になると。それと、銅のようなベースメタルで比較的自由に取引されている製品でも、要するに順調にというか、二〇〇八年の一千八百十一万トンから二千三百四十六万トンに十年間で増えたと。
これからが私の行った予想になるんですが、二〇三〇年には、今まで、これまでのとおり自動車等のものが変わらないと仮定しましても、各国の経済成長により一〇%ぐらいは増えていくと。問題は、電気自動車等を輸入するとどのぐらい増えるかと。これは、この当時、二年前に行った研究なんで、今とは比較にならないほどEVの導入というのが、一桁違うと思っていただければいいんですが、それによって銅のようなものでも五%程度増えてしまうということが予想されます。
更に申し上げますと、コバルトのような十数万トンしかないもの、全世界で十数万トンしかないものが、言わばEVが、何といいますか、世界中で使われるようになると全く足りない、よほどの新技術が出てこない限り、桁が違うぐらい足りなくなってしまうというようなことがあります。
次が、私の論文で、二〇一〇年に出た論文なんですが、中国の動向について分析したんですが、ちょっと注目していただきたいのは、投稿日が二〇〇八年、つまり、実際に、言わんとしていることは簡単です。現在のままでは中国がレアメタルの供給をポリティカル化、政治のカードとして切ってくるというのを論理的に説明して、その経済的影響を調べた研究です。これが二〇〇八年の秋頃書いた論文なんですが、御存じのとおり、中国国内、もう当時、その当時は中国国内での依存度がもう一〇〇%に近い程度になっていました。
じゃ、レアメタルという、この場合レアアースですが、それほどレアかというと、金属的にはそれほどレアではないと。では、何で中国が独占するに至ったかというと、中国がレアアースをうんと安くして、ほかの鉱山がどんどん潰れていっちゃったわけですね。その結果、中国が独占することになってしまったという常識が、歴史があります。今からつくり直してもまたこれが起こっちゃう可能性があるということがあります。
もう一つは、中国以外で探鉱を行うというのも必要なんですが、さらに製錬技術を中国が押さえていると変わらない、そういうことに、そこがネックになってしまうということがあります。
それに関連しまして、WTO訴訟に関しても研究を行っております。今までWTOは主に輸入規制を主としていたんですが、中国の行動に関して世界各国からWTO訴訟、違反ではないかと、輸出に関する規定、輸出に関する制限に関しての議論があって、実際訴訟になって上級委員会まで行って、これは日本、訴えた方が勝ったということなんです。さらに、日本が関わった訴訟では、レアアースに関する輸出規制で日本が初めてWTOで中国を訴えた訴訟なんですが、これも日本、訴えが、つまり中国の規制は違法とされたということです。
じゃ、レアメタル等を中心とした資源の安定確保に関する指針としましては、まず上流権益の確保があります。当然にそれとペアになるのが資源国との友好関係、互いにウイン・ウインじゃないといけませんよと。もう一つが、資源輸出に関するWTOなどによる国際的な枠組みの導入。それと技術開発ですね。レアメタルというのは副産物として回収されることが多く、その経済的な回収のための技術を確立していかなくちゃいけない。これは、裏を返せばリサイクルということになります。さらに、価格決定メカニズムを含めた市場環境の整備。最後に備蓄ということになるんじゃないかと思います。
国際的な枠組みに関してちょっと簡単に言いますと、今までガットの条項で言うと、ガットの二十条、特に(g)条の天然資源に関する保全が問題となっていたんですが、現在の昨今の状況からしますと、ガット二十一条の安全保障例外を資源国が、特に過去の例では中国になりますが、持ち出してくるおそれがあると。平和維持のために軍備に使われる可能性があると。
今、民生部品と軍事の境というのがほとんどなくなっちゃっていますので、これを持ち出された場合どうするかというのは、もう事前に対策を取っておくべき、日本がそれなりに国際的に発言力を持つためであるということがあります。
それに関して、当然のことながら、日本の唯一の資源、唯一かつ最大の資源である人材、研究、人材育成が必要になる。特に私のように大学にいる人間としては人材育成が重要になるということです。今まで人材というとどうしても技術部門が多かったんですが、こういった国際交渉で枠組みをつくると、そういうことに関して積極的に参加できる、我が国のあれをつくる人間が必要であるということです。
これで最後になりますが、時間ですので、レアメタルの備蓄に関しては、総合資源エネルギー調査会の方で、私も委員の一人となりますが、見直しを行うということになっておりますので。
以上、時間ですので、報告を終わらせていただきます。
宮
清
清水孝太郎#11
○参考人(清水孝太郎君) 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの清水でございます。
レアメタルのお話に関しましては縄田先生が既にお話しなさっていらっしゃいますので、私からは、今、私、ちょうど国際希土類工業協会と、ブリュッセルが本拠地でございますけれども、そちらのちょっとメンバーでありますのと、あと、ISO、国際標準機構でございますが、そちらの委員をサーキュラーエコノミーとレアアースの二つに関して行っているものでございますから、本日のお題にも沿う形で、どちらかというとちょっとレアメタルをケーススタディーにしてという形にはなりますが、そちらの経験などを主に御紹介できればと思っております。
お手元の資料のちょっと三ページ目と四ページ目になりますが、本日御紹介する資源、たくさん資源にはいろいろ種類ございますけれども、特に金属資源、材料資源ですね、こちらをケーススタディーに御紹介申し上げます。
五ページ目は既に縄田先生お話しされていらっしゃいますので、この辺は飛ばさせていただきまして、六ページ目、七ページ目も縄田先生の方からお話ございましたとおり、様々な用途にレアメタル、本当に少量しか使われないんですけれども、こういうものがなければ最後の部品ができずに製品として完成しないと。よく俗に産業のビタミンという言い方もされますけれども、量はないんですけれども、そういうものがないと困るというところで御紹介しております。
よくレアメタル、レアアースというふうに言う言葉がございます。レアメタルというのは実は和製英語でございまして、ただ、その和製英語も、最近使っているうちにだんだん外国の方も使うようになってきたんですけれども、レア、珍しいと、希少であるという意味の言葉でございますが、地球上の存在比で見ますと、八ページ目でございますが、こちらのとおり、大変いずれも少ない量しかないんです。
ただ、レアアースというものに関しましては、縄田先生も御指摘のとおり、レアと名前は付いてはいるんですけれども、実は科学的に見るとそこまでレアではないと。ここの緑色の文字が、九ページ目の緑色の文字がレアアースと言われている元素の存在比でございますけれども、実はこれよりもっと希少性の高いものがたくさんあると。実はさほど変わらない、亜鉛とかコバルトとか、実はそんなに希少性は変わらないというようなものもございまして、名前で引きずられてしまうことが多いのですが、実は地球上にたくさんあると。
ただ、なぜレアアースがレアであるかと申し上げますと、実は副産物で放射性廃棄物というものが出ます。トリウムというものです。有名なところではウランとトリウムと二種類ございますけれども、トリウムというのは原子力発電には直接は使われませんが、そういう放射性の物質があるので、その処理がなかなか大変ということで採掘が難しいと、そういう元素でございます。
十ページ目は、こちらも、日本は資源の大半を海外からの輸入に依存しているということで、御覧のとおりでございます。
十一ページ目がクリティカリティー評価と。日本語で申し上げますと、クリティカリー、これは要するに資源の重要度と置き換えていただいてもよろしいかと思います。ただいま日本のほかにもヨーロッパ、欧州ですね、欧州連合、米国でも同様の形でこのような評価を行うようになっておりまして、縦軸に供給リスク、いわゆるカントリーリスクとか、どのぐらい供給リスクが高いかというものを取りまして、横軸に産業の重要度、脆弱性という言い方もいたします。もし途絶えた場合には日本経済にどのぐらいダメージがあるのかと。
当然、その二軸を取った場合、右上に来るものが大変重要度の高い、日本経済にとってインパクトも大きく大事なものであるということになるんですが、このような評価は、日米欧、こうした三地域で盛んに今行われておりまして、日本では、今最新のものが十二ページ目にございますけれども、左側が有賀二〇一五と、この十一ページ目にあるもののリバイス版でございます。右側にあるものが、これはちょっと手前みそで恐縮ですが、弊社で評価をいたしました結果でございまして、右側にあるもの、例えば、ここでは元素記号で書いておりますけれども、W、タングステンでございますとか、Ge、ゲルマニウムとか、Pt、白金ですね、自動車の触媒であったり、自動車産業の切削加工には必要不可欠なタングステンであったり、半導体には不可欠なゲルマニウムと、あっ、光ファイバーですね、そういうものが並んでまいります。
ここの原点からの距離をクリティカリー強度として、三平方の定理から距離は出ますけれども、それを棒グラフにしたものが十三ページ目でございます。
順番に並べますと、実はアルミニウムが大変いろんなところに使われておりますので、一見カントリーリスクは余りないというようなちょっと印象も受けるんですが、ただ、実は、自動車であったり、いろんな様々な日用用品にも使われておりますので、重要度は大変高いというものでございます。
こちらを並べて見ていくと、アルミニウム、Alがアルミニウムですね、Ptがプラチナ、白金、Tiはチタンというもので、飛行機の材料などに使われるものですが、並べていくとクリティカリー強度の高いものが見えてくるんですけれども、ただ、今までのクリティカリー強度では見ていないものがございまして、最近盛んに言われているのは安全保障の観点であります。
特に、米国の地質調査所では、名指しをするとあれなんですけれども、中国ですとかロシアといった国々から依存する資源の割合を二五%まで下げようと、そういう具体的な目標を掲げてやっておりまして、日本でも防衛白書には、中国、ロシア、北朝鮮、イランといった国々については脅威であるというちょっと表記もございましたので、それでちょっと色分けをしたらどうなるのかというのが十三ページ目の絵でございます。グラフでございます。
赤色のものが脅威国、今申し上げました四か国からの調達が二五%以上、逆に青色のものは、次のページでも申し上げますが、いわゆる安全な国と、通商上の問題も大変リスクの少ないという国でございますが、アルミニウムは、実はロシアでございますとか、そういった国々からの依存も大きく割合がございまして、実は高いと。Mgというのはマグネシウム、これは中国依存でございますし、Wと書いているのはタングステン、これも中国依存、Fと書いてあるのはフッ素、蛍石でございます。リチウムイオン二次電池の一部の材料でございますとか、身近なところですと御家庭にあるフライパンのテフロン加工の材料とか、ああいうものにも使われます。Vと書いてあるのはバナジウム、これも触媒でございますとか、そういうものにも使われます。Pdと書いてあるのは自動車の排ガス触媒、いずれも少量でございますが、なくなると環境規制を満たさないので、そもそももう自動車が売れなくなってしまうとか、そういう少量ながらも重要性の高い資源でございます。
続きまして、十四ページ目でございますが、今申し上げたような分類で、二重丸、丸、三角、バツとざっくり分類したものがございますけれども、ここで御注意いただきたいものがバツの付いているものでございます。脅威国からの輸入が大変割合が多くて安全国からの輸入も少ないと、つまり脅威国以外に頼る先がない資源ということでございます。
こちらで特徴的なのが、縄田先生も再三御指摘していただいておりますけれども、いずれも中国に依存しているというのが大変特徴的であります。代表的なものがレアアース、希土類とも呼ばれます。あと、タングステン、蛍石、フッ素の原料ですね。アンチモン、これは樹脂が燃えないようにするための難燃助剤として使われるものもございます。あとは自動車の排ガス触媒に使われるパラジウム、これはロシアですね。こうしたものが大変クリティカル、重要度が高いという資源になっております。
逆に、二重丸のもの、これは関係国と連携しながら今後も安定的に供給確保できるんじゃないかという資源もありますが、これは比較的ベースメタルなどに多くございまして、ベースメタルというのは銅とかそういう資源でございますけれども、そういうものに多くなっております。
十五、十六、十七が、我が国が輸入している先の国を資源別に並べたものでございます。
十五ページ目が相手国の輸入シェア、赤色で塗っているものが防衛白書で脅威国とされているものでございまして、多くの資源で中国に依存しているというのが、特にレアメタルでございますが、多いということがこれからお分かりいただけるかと思います。逆に、青色のものは安全国と言っているものでございますけれども、こちらは特定の幾つかの限られた資源に限られるというものがお分かりいただけるかと思います。
では、輸入の依存度が高ければ、じゃ、違う国に振り替えればよいのではないかと、そういうお考えもあろうかと思います。
十六ページ目が、日本は輸入はしてはいないんですけれども生産はしていると、場合によっては日本が新しい購買先になり得る国を入れております。これを御覧いただくと、それでもやっぱり赤色の中国に依存している元素というのが依然として多い、特にレアメタルについては多いというものがお分かりいただけるかと思います。
じゃ、生産が偏っていてほかの国に替えることが難しいのであれば新しい鉱床を開発すればよいのではないかと。まさにJOGMECさん、資源エネルギー庁さんが日本の権益を海外で獲得するためのお取り組みされているところでございますが、その鉱床の埋蔵量の分布を見たものが十七ページ目でございます。
これで、一部、緑色のもの、つまり安全国でも脅威国でもないという国が大分ちょっと増えてはきてはいるんですが、ただ、それでも幾つかの元素は依然として赤い色のものに集中しておりまして、これは何かしら抜本的な対策を取らない限りは、常に安全保障上のリスクを抱え続けるということになってまいります。
いずれの元素も大変ちょっと中国との関わりが深い資源であるということを申し上げたんですが、十八ページ目にちょっと漫画を描いております。
縄田先生も先ほど御紹介されたところですのであえて詳しく申し上げませんけれども、中国はこのトウ小平の頃から、中国語で言うとこれ韻を踏んでいるんですけれども、中東には石油があるけれども中国にはレアアースがあるということで、寡占を、独占を進めて中国の強みを出していく産業構造に変えていこうと、そういう政策を長年打ってきたわけでございます。
残念ながら、実質的なレアアースの輸出禁輸と、尖閣諸島の問題に起因する実質的なレアアースの禁輸という問題もございましたけれども、それも中国のそうした一連の戦略、政策方針の延長線上にあったものということがここから分かるかなと思います。
先ほど縄田先生からWTOのお話がございました。レアアースのそういう自由貿易をゆがめるような中国の行いに関しては、WTOの中で提訴されて改善をされたところでございますが、ちょうどその裁定が出た後ぐらいに、今度は中国からISO、国際標準機構です、こちらの中でレアアースに関する国際ルールを作っていこうという提案が出されまして、今ちょうど幹事国と議長は、議長国は中国なんですけれども、こういう市場ルールの中で新たに中国の影響力を高めていこうと思われるような行為を新たに打ち出してきているところでございます。
十九ページ目が、今申し上げました国際標準化等を含めた動きでございます。
ISOの動き、本当にいろんな、資源の話もあれば、今これから申し上げるような循環経済の話、あとは環境規制の話、いろんなものが交ざっておりまして、一見妖怪のぬえのような形で、何が正体なのか分からないようなところがございます。
大きくまとめますと、これは私の経験でございますが、一つは輸出管理の強化の観点、あとサプライチェーン再構築の観点、このサプライチェーン再構築というのは、自分の経済圏内で雇用を増やしたりとか技術力を高めて競争力を高めたりとか、ちょっと輸出管理強化とは違う視点での意味合いになります。あともう一つは国際標準化、この三つの観点が、このまさに資源を取り巻く環境では、特に金属資源の分野でございますけれども、大事なポイントになってくるのかなと思っております。
中国、日本、欧州、米国、オーストラリア、カナダと、十九ページ目にはこの六か国を提示をしておりますが、この鉱物資源の分野ではこの六か国が大変鍵になる存在かと見ておりまして、従来は、日本と中国、古き良き時代は日中レアアース交流会議と、まだ中国が経済的に発展しておらず日本に輸出をしたいと、そういうときにはこういうものをやっていたんですが、今はそういうものも途絶えまして、逆に欧州でございますとか米国、今、日米欧クリティカルマテリアル三極会合と、そういう政府間の議論をする場もございますけれども、そうした点が大変重視をされているというところでございます。
二十ページ以降は、これはちょっとまた視点を変えたことを御紹介申し上げたいと思うんですが、資源の安定供給(利用)に向けてという観点でございます。
本日お集まりの先生方は、資源の安定供給、そうした点に大変心を砕かれていらっしゃるかと思うのですが、今回のコロナ騒ぎ、あとそれから循環経済、より少ない資源で豊かな生活を送ろうと、そういう考え方も出てきておりますけれども、今までの延長線上では、必要となる資源の種類でございますとか資源の量というのが今までどおりにはいかないと。逆に言えば、今後はちょっと違った傾向で資源の需要、そうしたものが生まれてきますので、そうしたものを注目しなければいけないという意味で、ちょっとこちら、サーキュラーエコノミー、日本語では循環経済と呼ばれておりますけれども、そちらの動きを御紹介したいと思います。
二十二ページ目は、国連環境計画、俗にUNEPと呼ばれているところでの紹介しているコンセプトでございますけれども、今まで我々人類というのは資源をたくさん消費することで利益を生み出し、国全体ではGDPの拡大というところに結び付けてきたところかと思います。
ただ、そのままですと、どんどん資源を消費しない限りはGDPが上がらない、豊かにならないということにもなりますので、経済発展と資源消費のデカップリング、デカップリングというのは切り離すという意味の言葉になりますけれども、そういう循環経済型の社会に変えていこうという取組を進めております。
ISOの世界でもこのサーキュラーエコノミーという国際ルールがまさに議論されているところでございまして、資源の消費量ですとか採掘量を減らしながら、一方で、民間、一企業であれば利益、国全体で見ればGDPを上げていこう、こういう取組が重視されているわけでございます。
二十三ページ目が、じゃ、従来のビジネスと循環経済型ビジネスではどう違うんだということで、ちょっと簡単な絵を描いてみたんですけれども、従来のビジネスというのが、ある意味、一株式会社の中で利益をいかに最大化するかという観点であったのに対し、循環経済型ビジネスというのは、サプライチェーン横断的に、資本横断的に物をうまく回しながら、つまり、工場を出荷した後も効率よく使われるような仕組みをつくりながら、かつユーザーの方が、ああ、これだったらすごい使っていて楽しい、満足度が高いからお金を払っていこうと、こういう付加価値の拡大を促すものが循環経済型ビジネスというふうに言われております。
こうしたものが普及してくると、当然のごとく資源の需要の形態というのも変わるであろうというのが本日の申し上げたい点でございます。
二十四ページ目、二十五ページ目は、循環経済型ビジネスはどんなものなのかというちょっと絵を描いておりますので、御覧をいただければと思いますが、一番申し上げたい点は、二十五ページ目の契機となるアフターコロナという点でございます。
今日もまさに皆様マスクをしてこういうふうに御参集しているわけでございますが、社会では確実に消費の分散化、今までレストランとか会社とか、集まって皆さん消費活動などしているケースが多かったと思うんですが、やはり確実に自宅、都会ではないところで消費というのが増えてくるかと思っております。あとは、製造業の部分も、一部限界はございますけれども、こうした分散化というものが進んでくるわけでございまして、そうなりますと、今まで必要とされていたような資源の量、種類というのが従来どおりではなくなってくる可能性があるということです。
これに対応するのが実は循環経済型ビジネスであると考えておりまして、このように、生産、消費の分散化が進む社会にも対応できるビジネス形態に変わってくる必要があるかと思います。そうなると、必要となる資源も恐らく変わってくるのではないかという、そういうことを申し上げたいと思います。
二十六ページ目は、こちらは、今申し上げているような社会背景、変化でございますね、そちらに対してどんな取組が必要とされるのかというところで、鍵となるのはやはりIT、IoTでございます。こうした物理的に離れているような人々、あと会社、こうしたものをつなぐことがやはり必要になってまいりますので、そこで鍵になるのがIoTでございます。
二十七ページ目、二十八ページ目は、一つちょっと私の発表のまとめという形になりますけれども、やはり資源のない日本、安定供給が大変大事な課題でございますけれども、ただそれだけ追いかけていては、当然、製造業とかそういう産業の変化に対応ができないわけでございまして、今回、コロナ禍というのが一つのきっかけであるとは思うんですけれども、そうした産業の変化に応じて資源の調達というものも改めて考え直さなければいけないのではないかと、このように思っております。
私からの説明は以上でございます。
この発言だけを見る →レアメタルのお話に関しましては縄田先生が既にお話しなさっていらっしゃいますので、私からは、今、私、ちょうど国際希土類工業協会と、ブリュッセルが本拠地でございますけれども、そちらのちょっとメンバーでありますのと、あと、ISO、国際標準機構でございますが、そちらの委員をサーキュラーエコノミーとレアアースの二つに関して行っているものでございますから、本日のお題にも沿う形で、どちらかというとちょっとレアメタルをケーススタディーにしてという形にはなりますが、そちらの経験などを主に御紹介できればと思っております。
お手元の資料のちょっと三ページ目と四ページ目になりますが、本日御紹介する資源、たくさん資源にはいろいろ種類ございますけれども、特に金属資源、材料資源ですね、こちらをケーススタディーに御紹介申し上げます。
五ページ目は既に縄田先生お話しされていらっしゃいますので、この辺は飛ばさせていただきまして、六ページ目、七ページ目も縄田先生の方からお話ございましたとおり、様々な用途にレアメタル、本当に少量しか使われないんですけれども、こういうものがなければ最後の部品ができずに製品として完成しないと。よく俗に産業のビタミンという言い方もされますけれども、量はないんですけれども、そういうものがないと困るというところで御紹介しております。
よくレアメタル、レアアースというふうに言う言葉がございます。レアメタルというのは実は和製英語でございまして、ただ、その和製英語も、最近使っているうちにだんだん外国の方も使うようになってきたんですけれども、レア、珍しいと、希少であるという意味の言葉でございますが、地球上の存在比で見ますと、八ページ目でございますが、こちらのとおり、大変いずれも少ない量しかないんです。
ただ、レアアースというものに関しましては、縄田先生も御指摘のとおり、レアと名前は付いてはいるんですけれども、実は科学的に見るとそこまでレアではないと。ここの緑色の文字が、九ページ目の緑色の文字がレアアースと言われている元素の存在比でございますけれども、実はこれよりもっと希少性の高いものがたくさんあると。実はさほど変わらない、亜鉛とかコバルトとか、実はそんなに希少性は変わらないというようなものもございまして、名前で引きずられてしまうことが多いのですが、実は地球上にたくさんあると。
ただ、なぜレアアースがレアであるかと申し上げますと、実は副産物で放射性廃棄物というものが出ます。トリウムというものです。有名なところではウランとトリウムと二種類ございますけれども、トリウムというのは原子力発電には直接は使われませんが、そういう放射性の物質があるので、その処理がなかなか大変ということで採掘が難しいと、そういう元素でございます。
十ページ目は、こちらも、日本は資源の大半を海外からの輸入に依存しているということで、御覧のとおりでございます。
十一ページ目がクリティカリティー評価と。日本語で申し上げますと、クリティカリー、これは要するに資源の重要度と置き換えていただいてもよろしいかと思います。ただいま日本のほかにもヨーロッパ、欧州ですね、欧州連合、米国でも同様の形でこのような評価を行うようになっておりまして、縦軸に供給リスク、いわゆるカントリーリスクとか、どのぐらい供給リスクが高いかというものを取りまして、横軸に産業の重要度、脆弱性という言い方もいたします。もし途絶えた場合には日本経済にどのぐらいダメージがあるのかと。
当然、その二軸を取った場合、右上に来るものが大変重要度の高い、日本経済にとってインパクトも大きく大事なものであるということになるんですが、このような評価は、日米欧、こうした三地域で盛んに今行われておりまして、日本では、今最新のものが十二ページ目にございますけれども、左側が有賀二〇一五と、この十一ページ目にあるもののリバイス版でございます。右側にあるものが、これはちょっと手前みそで恐縮ですが、弊社で評価をいたしました結果でございまして、右側にあるもの、例えば、ここでは元素記号で書いておりますけれども、W、タングステンでございますとか、Ge、ゲルマニウムとか、Pt、白金ですね、自動車の触媒であったり、自動車産業の切削加工には必要不可欠なタングステンであったり、半導体には不可欠なゲルマニウムと、あっ、光ファイバーですね、そういうものが並んでまいります。
ここの原点からの距離をクリティカリー強度として、三平方の定理から距離は出ますけれども、それを棒グラフにしたものが十三ページ目でございます。
順番に並べますと、実はアルミニウムが大変いろんなところに使われておりますので、一見カントリーリスクは余りないというようなちょっと印象も受けるんですが、ただ、実は、自動車であったり、いろんな様々な日用用品にも使われておりますので、重要度は大変高いというものでございます。
こちらを並べて見ていくと、アルミニウム、Alがアルミニウムですね、Ptがプラチナ、白金、Tiはチタンというもので、飛行機の材料などに使われるものですが、並べていくとクリティカリー強度の高いものが見えてくるんですけれども、ただ、今までのクリティカリー強度では見ていないものがございまして、最近盛んに言われているのは安全保障の観点であります。
特に、米国の地質調査所では、名指しをするとあれなんですけれども、中国ですとかロシアといった国々から依存する資源の割合を二五%まで下げようと、そういう具体的な目標を掲げてやっておりまして、日本でも防衛白書には、中国、ロシア、北朝鮮、イランといった国々については脅威であるというちょっと表記もございましたので、それでちょっと色分けをしたらどうなるのかというのが十三ページ目の絵でございます。グラフでございます。
赤色のものが脅威国、今申し上げました四か国からの調達が二五%以上、逆に青色のものは、次のページでも申し上げますが、いわゆる安全な国と、通商上の問題も大変リスクの少ないという国でございますが、アルミニウムは、実はロシアでございますとか、そういった国々からの依存も大きく割合がございまして、実は高いと。Mgというのはマグネシウム、これは中国依存でございますし、Wと書いているのはタングステン、これも中国依存、Fと書いてあるのはフッ素、蛍石でございます。リチウムイオン二次電池の一部の材料でございますとか、身近なところですと御家庭にあるフライパンのテフロン加工の材料とか、ああいうものにも使われます。Vと書いてあるのはバナジウム、これも触媒でございますとか、そういうものにも使われます。Pdと書いてあるのは自動車の排ガス触媒、いずれも少量でございますが、なくなると環境規制を満たさないので、そもそももう自動車が売れなくなってしまうとか、そういう少量ながらも重要性の高い資源でございます。
続きまして、十四ページ目でございますが、今申し上げたような分類で、二重丸、丸、三角、バツとざっくり分類したものがございますけれども、ここで御注意いただきたいものがバツの付いているものでございます。脅威国からの輸入が大変割合が多くて安全国からの輸入も少ないと、つまり脅威国以外に頼る先がない資源ということでございます。
こちらで特徴的なのが、縄田先生も再三御指摘していただいておりますけれども、いずれも中国に依存しているというのが大変特徴的であります。代表的なものがレアアース、希土類とも呼ばれます。あと、タングステン、蛍石、フッ素の原料ですね。アンチモン、これは樹脂が燃えないようにするための難燃助剤として使われるものもございます。あとは自動車の排ガス触媒に使われるパラジウム、これはロシアですね。こうしたものが大変クリティカル、重要度が高いという資源になっております。
逆に、二重丸のもの、これは関係国と連携しながら今後も安定的に供給確保できるんじゃないかという資源もありますが、これは比較的ベースメタルなどに多くございまして、ベースメタルというのは銅とかそういう資源でございますけれども、そういうものに多くなっております。
十五、十六、十七が、我が国が輸入している先の国を資源別に並べたものでございます。
十五ページ目が相手国の輸入シェア、赤色で塗っているものが防衛白書で脅威国とされているものでございまして、多くの資源で中国に依存しているというのが、特にレアメタルでございますが、多いということがこれからお分かりいただけるかと思います。逆に、青色のものは安全国と言っているものでございますけれども、こちらは特定の幾つかの限られた資源に限られるというものがお分かりいただけるかと思います。
では、輸入の依存度が高ければ、じゃ、違う国に振り替えればよいのではないかと、そういうお考えもあろうかと思います。
十六ページ目が、日本は輸入はしてはいないんですけれども生産はしていると、場合によっては日本が新しい購買先になり得る国を入れております。これを御覧いただくと、それでもやっぱり赤色の中国に依存している元素というのが依然として多い、特にレアメタルについては多いというものがお分かりいただけるかと思います。
じゃ、生産が偏っていてほかの国に替えることが難しいのであれば新しい鉱床を開発すればよいのではないかと。まさにJOGMECさん、資源エネルギー庁さんが日本の権益を海外で獲得するためのお取り組みされているところでございますが、その鉱床の埋蔵量の分布を見たものが十七ページ目でございます。
これで、一部、緑色のもの、つまり安全国でも脅威国でもないという国が大分ちょっと増えてはきてはいるんですが、ただ、それでも幾つかの元素は依然として赤い色のものに集中しておりまして、これは何かしら抜本的な対策を取らない限りは、常に安全保障上のリスクを抱え続けるということになってまいります。
いずれの元素も大変ちょっと中国との関わりが深い資源であるということを申し上げたんですが、十八ページ目にちょっと漫画を描いております。
縄田先生も先ほど御紹介されたところですのであえて詳しく申し上げませんけれども、中国はこのトウ小平の頃から、中国語で言うとこれ韻を踏んでいるんですけれども、中東には石油があるけれども中国にはレアアースがあるということで、寡占を、独占を進めて中国の強みを出していく産業構造に変えていこうと、そういう政策を長年打ってきたわけでございます。
残念ながら、実質的なレアアースの輸出禁輸と、尖閣諸島の問題に起因する実質的なレアアースの禁輸という問題もございましたけれども、それも中国のそうした一連の戦略、政策方針の延長線上にあったものということがここから分かるかなと思います。
先ほど縄田先生からWTOのお話がございました。レアアースのそういう自由貿易をゆがめるような中国の行いに関しては、WTOの中で提訴されて改善をされたところでございますが、ちょうどその裁定が出た後ぐらいに、今度は中国からISO、国際標準機構です、こちらの中でレアアースに関する国際ルールを作っていこうという提案が出されまして、今ちょうど幹事国と議長は、議長国は中国なんですけれども、こういう市場ルールの中で新たに中国の影響力を高めていこうと思われるような行為を新たに打ち出してきているところでございます。
十九ページ目が、今申し上げました国際標準化等を含めた動きでございます。
ISOの動き、本当にいろんな、資源の話もあれば、今これから申し上げるような循環経済の話、あとは環境規制の話、いろんなものが交ざっておりまして、一見妖怪のぬえのような形で、何が正体なのか分からないようなところがございます。
大きくまとめますと、これは私の経験でございますが、一つは輸出管理の強化の観点、あとサプライチェーン再構築の観点、このサプライチェーン再構築というのは、自分の経済圏内で雇用を増やしたりとか技術力を高めて競争力を高めたりとか、ちょっと輸出管理強化とは違う視点での意味合いになります。あともう一つは国際標準化、この三つの観点が、このまさに資源を取り巻く環境では、特に金属資源の分野でございますけれども、大事なポイントになってくるのかなと思っております。
中国、日本、欧州、米国、オーストラリア、カナダと、十九ページ目にはこの六か国を提示をしておりますが、この鉱物資源の分野ではこの六か国が大変鍵になる存在かと見ておりまして、従来は、日本と中国、古き良き時代は日中レアアース交流会議と、まだ中国が経済的に発展しておらず日本に輸出をしたいと、そういうときにはこういうものをやっていたんですが、今はそういうものも途絶えまして、逆に欧州でございますとか米国、今、日米欧クリティカルマテリアル三極会合と、そういう政府間の議論をする場もございますけれども、そうした点が大変重視をされているというところでございます。
二十ページ以降は、これはちょっとまた視点を変えたことを御紹介申し上げたいと思うんですが、資源の安定供給(利用)に向けてという観点でございます。
本日お集まりの先生方は、資源の安定供給、そうした点に大変心を砕かれていらっしゃるかと思うのですが、今回のコロナ騒ぎ、あとそれから循環経済、より少ない資源で豊かな生活を送ろうと、そういう考え方も出てきておりますけれども、今までの延長線上では、必要となる資源の種類でございますとか資源の量というのが今までどおりにはいかないと。逆に言えば、今後はちょっと違った傾向で資源の需要、そうしたものが生まれてきますので、そうしたものを注目しなければいけないという意味で、ちょっとこちら、サーキュラーエコノミー、日本語では循環経済と呼ばれておりますけれども、そちらの動きを御紹介したいと思います。
二十二ページ目は、国連環境計画、俗にUNEPと呼ばれているところでの紹介しているコンセプトでございますけれども、今まで我々人類というのは資源をたくさん消費することで利益を生み出し、国全体ではGDPの拡大というところに結び付けてきたところかと思います。
ただ、そのままですと、どんどん資源を消費しない限りはGDPが上がらない、豊かにならないということにもなりますので、経済発展と資源消費のデカップリング、デカップリングというのは切り離すという意味の言葉になりますけれども、そういう循環経済型の社会に変えていこうという取組を進めております。
ISOの世界でもこのサーキュラーエコノミーという国際ルールがまさに議論されているところでございまして、資源の消費量ですとか採掘量を減らしながら、一方で、民間、一企業であれば利益、国全体で見ればGDPを上げていこう、こういう取組が重視されているわけでございます。
二十三ページ目が、じゃ、従来のビジネスと循環経済型ビジネスではどう違うんだということで、ちょっと簡単な絵を描いてみたんですけれども、従来のビジネスというのが、ある意味、一株式会社の中で利益をいかに最大化するかという観点であったのに対し、循環経済型ビジネスというのは、サプライチェーン横断的に、資本横断的に物をうまく回しながら、つまり、工場を出荷した後も効率よく使われるような仕組みをつくりながら、かつユーザーの方が、ああ、これだったらすごい使っていて楽しい、満足度が高いからお金を払っていこうと、こういう付加価値の拡大を促すものが循環経済型ビジネスというふうに言われております。
こうしたものが普及してくると、当然のごとく資源の需要の形態というのも変わるであろうというのが本日の申し上げたい点でございます。
二十四ページ目、二十五ページ目は、循環経済型ビジネスはどんなものなのかというちょっと絵を描いておりますので、御覧をいただければと思いますが、一番申し上げたい点は、二十五ページ目の契機となるアフターコロナという点でございます。
今日もまさに皆様マスクをしてこういうふうに御参集しているわけでございますが、社会では確実に消費の分散化、今までレストランとか会社とか、集まって皆さん消費活動などしているケースが多かったと思うんですが、やはり確実に自宅、都会ではないところで消費というのが増えてくるかと思っております。あとは、製造業の部分も、一部限界はございますけれども、こうした分散化というものが進んでくるわけでございまして、そうなりますと、今まで必要とされていたような資源の量、種類というのが従来どおりではなくなってくる可能性があるということです。
これに対応するのが実は循環経済型ビジネスであると考えておりまして、このように、生産、消費の分散化が進む社会にも対応できるビジネス形態に変わってくる必要があるかと思います。そうなると、必要となる資源も恐らく変わってくるのではないかという、そういうことを申し上げたいと思います。
二十六ページ目は、こちらは、今申し上げているような社会背景、変化でございますね、そちらに対してどんな取組が必要とされるのかというところで、鍵となるのはやはりIT、IoTでございます。こうした物理的に離れているような人々、あと会社、こうしたものをつなぐことがやはり必要になってまいりますので、そこで鍵になるのがIoTでございます。
二十七ページ目、二十八ページ目は、一つちょっと私の発表のまとめという形になりますけれども、やはり資源のない日本、安定供給が大変大事な課題でございますけれども、ただそれだけ追いかけていては、当然、製造業とかそういう産業の変化に対応ができないわけでございまして、今回、コロナ禍というのが一つのきっかけであるとは思うんですけれども、そうした産業の変化に応じて資源の調達というものも改めて考え直さなければいけないのではないかと、このように思っております。
私からの説明は以上でございます。
宮
西
西澤淳#13
○参考人(西澤淳君) こんにちは、三菱商事の西澤でございます。私は、三菱商事で天然ガス、LNG事業の責任者をしております。
本日は、ちょっと本日のこのお題の「地域偏在など資源を巡る国際動向」というところから少し離れるかもしれませんが、お手元にお配りしておりますカーボンニュートラルの実現に向けた天然ガスの役割ということでお話をさせていただきたいと思います。
パワーポイント、全体で十四枚でございまして、前半は、ちょっとおさらいになりますが、グローバルなエネルギー消費の概観と整理をさせていただきたいと思います。後半は、これSDGsの十七のテーマのうち、特にエネルギーが深く関わる三テーマ、これ貧困撲滅、それから健康、温暖化、こういう三つのテーマでありますが、このテーマの解決に向けて天然ガスが果たすべき役割、それから政策の支援についてのお話をさせていただきます。
一番困りますのは、こういった話をしようとしますと、昨今、天然ガスもやっぱり化石燃料なんだろうと、何だかんだ言って、化石燃料を引っ張ってもうけたいんじゃないのと、こういう御批判が特に一般の方々の中からは出てくるわけであります。
私どもとしましては、これ、目標を掲げた以上、エネルギー消費の現実やそのテクノロジーの進化のスピード、こういったことを見極めながら、できるだけ迅速にカーボンニュートラルに到達することが重要だと考えております。同時に、いかにリアルにコストを下げるか、そうしたコストを下げながら目標の達成を着実に進めるか、地に足の付いた議論をする必要があると思っております。そういった観点からお聞きいただければ幸いであります。
それでは、右下二ページをお進みください。
左下の、左の円グラフを御覧いただきたいんですが、世界の一次エネルギーの消費でありますが、これは原油換算で日量三億バレル。バレルというのは、お聞き及びと思います、これ、たるのことです。大体百五十九リットルのたるのことを指します。昔はたるで原油を運んでいたのでバレルを使うんですが、三億個の石油、原油のたるに相当するだけの一次エネルギーを世界が毎日毎日消費しているわけであります。内訳としましては、石油が三分の一で一億、石炭が四分の一で七千万、天然ガスが五分の一で六千万バレル、以上、これが化石燃料でございまして、現在でも八割を占めています。
ちなみに、グラフにバイオマス八%とございますが、これはまきとか牛ふんなどの原始的な燃料を含んでおります。実は、途上国ではいまだにこうした燃料が煮炊きとか暖房で使われておりまして、これ、シリアスな健康被害を引き起こしています。これを入れれば実に八割以上、数え方次第ですが、九割近くが実は燃やすとCO2が排出される燃料だということになります。これが世の中の実態であります。
バイオマスの横に再エネがございますね。再エネは、過去二十年間で約四兆ドルの投資がなされましたが、残念ながらいまだに一次エネルギーに換算しますと三%にすぎません。コスト削減が日進月歩で進んでおりますので、今後、もちろんこの再エネ、大きな伸びが期待されますが、それにしても莫大な投資が必要になります。また、再エネというのは、これ、伸びれば伸びるほど、自然頼みであるがゆえのその間欠性という弱点、これが露呈いたします。これを補うために、蓄電池の技術開発、そしてまた莫大な投資が必要となると。
右の円グラフは、世界第五位のエネルギー消費国である日本の状況でありまして、日量約八百万バレル、三億のうちの八百万、世界の三%弱であります。再エネが大分増えてきたとはいえ、化石燃料の割合は八四%と、世界と同等かそれ以上であります。
ここで、最大のメッセージは、カーボンニュートラルを実現するということが実はいかに途方もなく壮大なプロジェクトであるかということ、これを想像していただくことであります。一日に三億個の大だるを人類は消費していると。その九割が化石燃料を始めとするCO2を排出するエネルギー源であると。たるの高さが一メートルだとすれば、三億個でございますから、これ九割、二十七万キロに積み上がります。地球を七周半する距離になります。カーボンニュートラルは、これ、人類がいまだに挑戦したことのない壮大なプロジェクトだと思います。であるからこそ、この壮大なプロジェクトの達成に向けてしっかりとした道筋を持たなければいけないと考えております。
右下三ページを御覧ください。今後の一次エネルギーの見通しを示しております。
一次エネルギーの需要は、実はアジアで大きく伸びます。これはもう一目瞭然でございますが、グラフから、アジアの経済成長なくして日本も世界も成長はないと言っても過言ではないと思います。そのアジアの経済成長を支えるエネルギーをいかに確保するのか、そして同時に、カーボンニュートラルに向けての歩みを着実に促すことができるのか、これが問題だと思っております。
右下四ページを御覧ください。インターナショナル・エナジー・エージェンシー、IEAが想定しております今後十年間の一次エネルギーの需要増、これをエネルギー源別に色分けで示しています。
右側は日本と欧州でありまして、省エネの効果もございまして、エネルギー消費そのものがこれ減少していることを見ていただけるかなと。かつ、この化石燃料消費も石炭を中心に減少すると。これが日本や欧州の状況です。
左側は、二〇三五年にかけての中国、インド、そのほかアジアの見通しでありますが、石油と石炭は中国で横ばいか微減ということですが、インドとほかアジアでは大きく伸びていくことが見て取れます。再エネなども伸びますが、経済性、技術、インフラ、これらの克服すべき課題は多く、今後も石炭、石油、天然ガスに依拠せざるを得ないという実情が見て取れるかと思います。
次のページ、右下五ページをお願いいたします。
ガスの話ですが、この世界の一次エネルギーの、先ほど申しました五分の一を占める天然ガス、これについてもう少し詳しく見ます。
天然ガスというのは、これ、LNG換算いたしますと、LNGというのは液化天然ガス、天然ガスをマイナス百六十二度にすると気体のガスが体積が六百分の一になって液体になります。この液体を魔法瓶のような特殊な船で運んできて、再気化して導管で流して使っているのが日本の天然ガスであります。
この右のグラフを見ていただきたいんですが、世界の天然ガスの需要は二十九億トンですが、そのうちLNGは一二%にすぎません。マーケットとしてはまだ小さいんですね。大分成長してきましたが、まだ小さい。そのLNG、三・六億トンですが、これは日本は、公害対策を主な背景として、一九六九年にアラスカから輸入してもう五十年以上たちます。現在、世界の最大のLNGの輸入大国です。ただし、中国やインドなどアジア諸国が大きくこれから輸入を増やしていきますので、恐らく一、二年以内に中国の輸入量は日本を抜くことになると思います。
右下六ページを見てください。
これ、アジアのLNG市場の成長予測、まあアジアといいますか、これ世界なんですが、約三・六億トンから大体五・五億トンまで二億トン、今後十年で成長すると想定しております。その七割がアジア、中国、インド、パキスタン、バングラデシュ、あるいは東南アジアのような国々、これらが牽引します。特に中国とインドが牽引するわけでありまして、昨今、このコロナの状況下でも両国のLNG需要大幅に伸びておりまして、結果として、昨年の世界のLNG需要はプラス成長を維持しました。
ここまでが世界の一次エネルギーの概観と天然ガス、LNGの見通しであります。
本日私がお話を申し上げたいのは、つまり、この世界のエネルギー需要が大きく伸びる、化石燃料も残念ながら伸びる、特にアジアでは石油、石炭の需要も相変わらず伸びていくと、こういうことが想定されている中で、その持続的な経済成長を支えるエネルギーとして、LNG先進国である日本が今後いかなる役割を果たし得るかということであります。
右下七ページを御覧ください。
もうおなじみの絵でありますが、国連が掲げる十七の持続的成長目標、このうち天然ガスの供給を進めることが、具体的にこの下段に抜き出しました三つのテーマと深くリンクしていると考えております。貧困、健康、環境でございます。次の三ページで一つ一つ深掘りをしたいと思います。
まず、右下八ページ。
貧困撲滅でございますが、これ、SDGsの中でもイの一番のテーマであることは皆様御存じのとおりです。ここで申し上げたいのは、その貧困撲滅のための解は経済成長、その経済成長を支えるにはやはりエネルギーが必要であり、そのエネルギーには合理的な価格、つまりアフォーダブルであるということと、かつ信頼できるということ、リライアブルであるということが重要であると。
では、そういった二つの要件を満たすエネルギーは一体何かということであります。特に、安価である、安価で豊富にあると言われているこの石炭、石油ですね、これとの競合が大事でありまして、発電においても、自動車の燃料や家庭や工場の熱需要、そういう意味でもガスが最も有効な代替エネルギーだと思います。
左上のグラフは日本における発電単価でありますが、ガス輸入のインフラが不足しているアジア諸国では石炭に優位性があるというふうに考えられますが、それでもガスはこの石炭に十分競合し得る発電燃料であります。また、ガソリンとかディーゼル、非常に大きく需要がこれからアジアで伸びていきますが、これに代わるクリーンで安価な自動車用の燃料としても天然ガスが急成長をしております。
右に示しています表は供給の信頼性を簡潔に示すものであり、円グラフは、日本が輸入するLNGソースが石油に比べていかに地域性に富むものであるかを示しております。また、右下のとおり、天然ガスは世界中に広く大量に分布しておりますので、それも御理解いただければと思います。
右下九ページを御覧ください。
二つ目のテーマであります。これ、健康というテーマでありますが、冒頭も少し触りましたが、途上国でSOx、NOx、いわゆる硫黄酸化物とか窒素酸化物ですね、これらの排出が多い石炭、石油のみならず、これ、牛ふんとかまきとか、原始的な燃料がいまだに大量に実は使われています。それで、呼吸器系の疾患による犠牲者が、実は毎年五百から六百万人というふうに言われております。
左のグラフにありますとおり、大気汚染のランキング上位というのは全てアジアの都市でありまして、これらの都市、国々に、日本が六〇年代以降導入したLNG、これを導入していくということが何よりも有効な解決手段であり、また喫緊の課題であるというふうに考えております。もちろん、一足飛びに再エネを導入するという考え方などもあるんですが、大規模で安定的な電力供給システムがなければ経済発展や安定した生活への道のりは険しいものになるというふうに言わざるを得ないと思っております。
右下十ページを御覧ください。
三番目、大トリでございますが、いよいよこれ出てきました、環境問題、つまりカーボンニュートラルの話であります。
左上は、よく新聞などでこれ目にするCO2排出量の比較表であります。これ、左上グラフで一目瞭然ですが、天然ガスが、前ページのこのSOx、NOx、これのみならず、CO2排出という面でも石炭、石油に比べて非常に有効であるということが見て取っていただけると思います。実は、ここで書いているよりも、最新鋭の天然ガス発電は最新鋭の石炭発電と比べても更に大幅にCO2の排出量が少なくなりますので、石炭との比較においては半分以下というふうに申し上げていいのかなというふうに思います。
さらに、重要なことですが、これ右側の図に示しておりますが、太陽光や風力などの再エネの利用促進と天然ガス発電、これは不可分であるということであります。いわゆる間欠性の問題であります。御存じのとおり、コストの問題を度外視したとしても、自然を相手にする太陽光とか風力、これに電力の供給の四番打者を任せるということでは野球には勝てないということです。蓄電池で補完するというのが理想ですが、蓄電池の技術はいまだに発展途上でありますし、コストも含めて、未知のものに依拠するだけではエネルギーの安定供給、再生エネルギーの普及はままならないと考えております。
したがって、現実的には、緊急時の調整電源としての即応性も含めて、ガス火力をクリーンナップの一角として堅持すると、あるいは拡大ということがどうしても必要不可欠であります。
右下十一ページを御覧ください。
このグラフは、再エネと蓄電池だけで、あるいは巷間言われております再エネ電源を利用して、グリーン水素だけでカーボンニュートラルなどのSDGs目標を達成することは極めて難しいと。今御説明したとおりですが、そこに至るまで、いわゆる橋渡し役として、現実的かつ最適な解を模索するということが必要になると考えております。このグラフは、二〇五〇年断面でのカーボンニュートラルに至るまでの具体的な道筋をイメージしたものでありますが、再エネ拡大に努力を傾注する一方で、この緑の吹き出しのところにブレットが四つございまして、こういった天然ガスを活用した現実的な手法、手段を進めるべきだと考えております。
一つ目は、コール・ツー・ガス、オイル・ツー・ガスと、いわゆる石炭、石油の消費をできるだけ天然ガスに置き換えていく努力をするということであります。
二つ目は、天然ガスやLNGのカーボンニュートラル化を図るということでありまして、これ、天然ガス、LNGの生産と消費の過程で生じるCO2、これをいわゆるCCS、地下貯蔵ですね、こういった手法や、あるいは植生手法とかカーボンリサイクリングで得られるところのクレジット、これらと相殺して、いわゆるLNG、天然ガスのカーボンニュートラル化を進めるということであります。
三つ目は、火力発電のゼロエミ化でございます。私どもの会社ではこれゼロエミ火力というふうに総称しておりますが、もちろん古いタイプの石炭発電をこれ廃止するという方向、これは一応もう当たり前のこととしまして、それでも、今後操業を継続する高効率の石炭発電、これらに、天然ガスから生産されるブルーアンモニア、あるいは天然ガス発電そのものに、天然ガスから生産されるブルー水素、これらを混焼して火力発電のカーボンニュートラル化、ゼロエミッション化、ゼロエミ化を図っていくということであります。
右下十二ページを御覧ください。
化石燃料のカーボンニュートラル化で重要となりますのは、CCU、それからJCMであります。この左側の海外の方でまず御説明したいんですが、この生産地でできる、生産地でLNGとか、それから今申し上げましたブルー水素やブルーアンモニアを造っていくわけですが、こういったものを製造する過程で出てくるCO2、これをCCSにて永久的に地下貯留すると。
このCCSの適地は、実は日本には極めて乏しいというのが現実です。もちろんいろんな実証実験されておりますが、日本ではかなり厳しいと、海外に多く存在するというのがこれ現実であります。したがい、日本としてCCS適地を海外に確保するということが、ある意味新たな資源戦略として必要になってくるというふうに考えております。具体的な適地というのはいろいろございますが、地層的な安定性とかやはり政治的な安定性も考えますと、豪州、アメリカ、カナダ、中東といった地域になってくるのかなというふうに考えております。
続きまして、これに加えまして、例えば日本の火力、右側にちょっと目を転じていきます、日本というところですが、火力発電所からCO2はやはりそれでも出てくるわけでございまして、ここから出てくるCO2を、さらにこれオフセットするわけですね。例えば、ここに書いてあります植生CCS、この植生のプロジェクトから出てくるところのCO2をここで吸収して、そこのクレジット。それから、例えばコンクリートにCO2を封じ込める技術、私どもの会社でも幾つか投資しておりますが、こういったところから出てくるクレジット。こういったクレジットと日本で出てくるCO2をオフセットすると、こういう手法が大事になってくる。
その際に必要なのがジョイント・クレジッティング・メカニズムということで、これはパリ協定の中でもう既に強く認識されておりますし、次回のCOP26でより具体的な話がされるというふうに理解しておりますが、よりこういったJCMメカニズムをしっかりと日本として確保していくということが現実的な手法として求められるというふうに考えております。
右下十三ページをお願いいたします。
これは、コロナとかそれから油・ガス価の昨年の下落、これの影響もあるんですが、カーボンニュートラルに向けた化石燃料への風当たりというのがどんどん強まってきている中で、昨年、皆さん御存じかと思いますが、石油メジャーなどが軒並みこのオイル・アンド・ガスの開発への投資、これをかなり大幅に削減をすると。かなりこの削減も、一過性のものではなくて、場合によってはこれは継続するということが起こっております。
このグラフで一目瞭然なとおり、探鉱活動、資源発見量の鈍化、それからLNGプロジェクトの投資決定、これらはそれぞれ、三三%、九三%、九四%、前年比で減ってきております。
こういった状況が継続しますと、やはり、石油もそうなんですが、特に天然ガス、LNGの生産というものが将来的に危ぶまれてくる、需給がかなり逼迫してきて価格が大幅に上昇するというようなリスクを招きかねません。そういった意味でも、政策的により強く資源開発を推していくということが求められているのではないかなと思います。
あと二分ほどお時間もらっておりますので、まとめのページを御覧ください。最後のページ、十四ページであります。
二〇五〇年までにカーボンニュートラルを達成するということ、これは今や人類共通の重要な政策目標であります。必ず達成しなければならないと思っております。一方で、先ほど申しましたように、三億バレル近い一次エネルギーの需要、これを全て再エネとそれを補完する蓄電池、あるいは再エネ由来のグリーン水素といったピュアグリーンなエネルギーだけで賄うのは現実には困難と言わざるを得ないと考えております。いまだ技術は開発途上であり、コストが天文学的になりますし、何よりも、それだけに頼ろうとすると時間的に間に合わないことは自明であります。今やるべきことは、目標を達成するための現実的な方法とプロセスについて議論し、検証し、理解を広めるということが大事かと思います。
そこでの天然ガスの役割、これが極めて大きい。具体的には、まずは、特にアジアの経済発展を担う発展途上国において石炭や石油の消費を減らし、SOx、NOx、そしてCO2の排出がはるかに少ない天然ガス、LNGへの転換を進めると。そして、既存の石炭やガス火力発電という既に存在しているインフラの低炭素化、脱炭素化をするというこういったゼロエミ化を進めることで、こういった設備を、既存の設備を最大限有効活用することで無駄な投資を減らし、目標達成を早め、かつコストを削減することが可能になると思います。
あと、ちょっと一分ほどお話しさせてください。
今申し上げましたように、カーボンフリー化ですとかブルーアンモニアですとか、ブルー水素の話は割愛しまして、一点、こうした構想を支える天然ガスの開発のためにやはりLNGの投資決定を増やしていかなければいけないということを申し上げました。急速に需給が逆転した場合、石油やガス価格が高騰を招くということを申し上げましたが、そうなると、ますます、ますます石炭に傾斜する国が現れてくるということが現実かと思います。そうならないように、総合的に資源開発の政策的なサポートをする必要があります。
それから最後に、これはパワーポイントの中では述べていないことですが、日本を含めまして、アジアの事情というのは、やはり今お話ししましたように、必ずしも他のエリア、地球上の他のエリア、例えば欧州とは異なります。そういった、要すれば諸条件に恵まれた欧州と異なるアジアの現実と、こういうことを踏まえまして対応していかなければならないんだという、このアジアの状況をアジア諸国が一つとなって国際社会に訴求していくということが極めて重要であると考えております。
以上、私の陳述とさせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →本日は、ちょっと本日のこのお題の「地域偏在など資源を巡る国際動向」というところから少し離れるかもしれませんが、お手元にお配りしておりますカーボンニュートラルの実現に向けた天然ガスの役割ということでお話をさせていただきたいと思います。
パワーポイント、全体で十四枚でございまして、前半は、ちょっとおさらいになりますが、グローバルなエネルギー消費の概観と整理をさせていただきたいと思います。後半は、これSDGsの十七のテーマのうち、特にエネルギーが深く関わる三テーマ、これ貧困撲滅、それから健康、温暖化、こういう三つのテーマでありますが、このテーマの解決に向けて天然ガスが果たすべき役割、それから政策の支援についてのお話をさせていただきます。
一番困りますのは、こういった話をしようとしますと、昨今、天然ガスもやっぱり化石燃料なんだろうと、何だかんだ言って、化石燃料を引っ張ってもうけたいんじゃないのと、こういう御批判が特に一般の方々の中からは出てくるわけであります。
私どもとしましては、これ、目標を掲げた以上、エネルギー消費の現実やそのテクノロジーの進化のスピード、こういったことを見極めながら、できるだけ迅速にカーボンニュートラルに到達することが重要だと考えております。同時に、いかにリアルにコストを下げるか、そうしたコストを下げながら目標の達成を着実に進めるか、地に足の付いた議論をする必要があると思っております。そういった観点からお聞きいただければ幸いであります。
それでは、右下二ページをお進みください。
左下の、左の円グラフを御覧いただきたいんですが、世界の一次エネルギーの消費でありますが、これは原油換算で日量三億バレル。バレルというのは、お聞き及びと思います、これ、たるのことです。大体百五十九リットルのたるのことを指します。昔はたるで原油を運んでいたのでバレルを使うんですが、三億個の石油、原油のたるに相当するだけの一次エネルギーを世界が毎日毎日消費しているわけであります。内訳としましては、石油が三分の一で一億、石炭が四分の一で七千万、天然ガスが五分の一で六千万バレル、以上、これが化石燃料でございまして、現在でも八割を占めています。
ちなみに、グラフにバイオマス八%とございますが、これはまきとか牛ふんなどの原始的な燃料を含んでおります。実は、途上国ではいまだにこうした燃料が煮炊きとか暖房で使われておりまして、これ、シリアスな健康被害を引き起こしています。これを入れれば実に八割以上、数え方次第ですが、九割近くが実は燃やすとCO2が排出される燃料だということになります。これが世の中の実態であります。
バイオマスの横に再エネがございますね。再エネは、過去二十年間で約四兆ドルの投資がなされましたが、残念ながらいまだに一次エネルギーに換算しますと三%にすぎません。コスト削減が日進月歩で進んでおりますので、今後、もちろんこの再エネ、大きな伸びが期待されますが、それにしても莫大な投資が必要になります。また、再エネというのは、これ、伸びれば伸びるほど、自然頼みであるがゆえのその間欠性という弱点、これが露呈いたします。これを補うために、蓄電池の技術開発、そしてまた莫大な投資が必要となると。
右の円グラフは、世界第五位のエネルギー消費国である日本の状況でありまして、日量約八百万バレル、三億のうちの八百万、世界の三%弱であります。再エネが大分増えてきたとはいえ、化石燃料の割合は八四%と、世界と同等かそれ以上であります。
ここで、最大のメッセージは、カーボンニュートラルを実現するということが実はいかに途方もなく壮大なプロジェクトであるかということ、これを想像していただくことであります。一日に三億個の大だるを人類は消費していると。その九割が化石燃料を始めとするCO2を排出するエネルギー源であると。たるの高さが一メートルだとすれば、三億個でございますから、これ九割、二十七万キロに積み上がります。地球を七周半する距離になります。カーボンニュートラルは、これ、人類がいまだに挑戦したことのない壮大なプロジェクトだと思います。であるからこそ、この壮大なプロジェクトの達成に向けてしっかりとした道筋を持たなければいけないと考えております。
右下三ページを御覧ください。今後の一次エネルギーの見通しを示しております。
一次エネルギーの需要は、実はアジアで大きく伸びます。これはもう一目瞭然でございますが、グラフから、アジアの経済成長なくして日本も世界も成長はないと言っても過言ではないと思います。そのアジアの経済成長を支えるエネルギーをいかに確保するのか、そして同時に、カーボンニュートラルに向けての歩みを着実に促すことができるのか、これが問題だと思っております。
右下四ページを御覧ください。インターナショナル・エナジー・エージェンシー、IEAが想定しております今後十年間の一次エネルギーの需要増、これをエネルギー源別に色分けで示しています。
右側は日本と欧州でありまして、省エネの効果もございまして、エネルギー消費そのものがこれ減少していることを見ていただけるかなと。かつ、この化石燃料消費も石炭を中心に減少すると。これが日本や欧州の状況です。
左側は、二〇三五年にかけての中国、インド、そのほかアジアの見通しでありますが、石油と石炭は中国で横ばいか微減ということですが、インドとほかアジアでは大きく伸びていくことが見て取れます。再エネなども伸びますが、経済性、技術、インフラ、これらの克服すべき課題は多く、今後も石炭、石油、天然ガスに依拠せざるを得ないという実情が見て取れるかと思います。
次のページ、右下五ページをお願いいたします。
ガスの話ですが、この世界の一次エネルギーの、先ほど申しました五分の一を占める天然ガス、これについてもう少し詳しく見ます。
天然ガスというのは、これ、LNG換算いたしますと、LNGというのは液化天然ガス、天然ガスをマイナス百六十二度にすると気体のガスが体積が六百分の一になって液体になります。この液体を魔法瓶のような特殊な船で運んできて、再気化して導管で流して使っているのが日本の天然ガスであります。
この右のグラフを見ていただきたいんですが、世界の天然ガスの需要は二十九億トンですが、そのうちLNGは一二%にすぎません。マーケットとしてはまだ小さいんですね。大分成長してきましたが、まだ小さい。そのLNG、三・六億トンですが、これは日本は、公害対策を主な背景として、一九六九年にアラスカから輸入してもう五十年以上たちます。現在、世界の最大のLNGの輸入大国です。ただし、中国やインドなどアジア諸国が大きくこれから輸入を増やしていきますので、恐らく一、二年以内に中国の輸入量は日本を抜くことになると思います。
右下六ページを見てください。
これ、アジアのLNG市場の成長予測、まあアジアといいますか、これ世界なんですが、約三・六億トンから大体五・五億トンまで二億トン、今後十年で成長すると想定しております。その七割がアジア、中国、インド、パキスタン、バングラデシュ、あるいは東南アジアのような国々、これらが牽引します。特に中国とインドが牽引するわけでありまして、昨今、このコロナの状況下でも両国のLNG需要大幅に伸びておりまして、結果として、昨年の世界のLNG需要はプラス成長を維持しました。
ここまでが世界の一次エネルギーの概観と天然ガス、LNGの見通しであります。
本日私がお話を申し上げたいのは、つまり、この世界のエネルギー需要が大きく伸びる、化石燃料も残念ながら伸びる、特にアジアでは石油、石炭の需要も相変わらず伸びていくと、こういうことが想定されている中で、その持続的な経済成長を支えるエネルギーとして、LNG先進国である日本が今後いかなる役割を果たし得るかということであります。
右下七ページを御覧ください。
もうおなじみの絵でありますが、国連が掲げる十七の持続的成長目標、このうち天然ガスの供給を進めることが、具体的にこの下段に抜き出しました三つのテーマと深くリンクしていると考えております。貧困、健康、環境でございます。次の三ページで一つ一つ深掘りをしたいと思います。
まず、右下八ページ。
貧困撲滅でございますが、これ、SDGsの中でもイの一番のテーマであることは皆様御存じのとおりです。ここで申し上げたいのは、その貧困撲滅のための解は経済成長、その経済成長を支えるにはやはりエネルギーが必要であり、そのエネルギーには合理的な価格、つまりアフォーダブルであるということと、かつ信頼できるということ、リライアブルであるということが重要であると。
では、そういった二つの要件を満たすエネルギーは一体何かということであります。特に、安価である、安価で豊富にあると言われているこの石炭、石油ですね、これとの競合が大事でありまして、発電においても、自動車の燃料や家庭や工場の熱需要、そういう意味でもガスが最も有効な代替エネルギーだと思います。
左上のグラフは日本における発電単価でありますが、ガス輸入のインフラが不足しているアジア諸国では石炭に優位性があるというふうに考えられますが、それでもガスはこの石炭に十分競合し得る発電燃料であります。また、ガソリンとかディーゼル、非常に大きく需要がこれからアジアで伸びていきますが、これに代わるクリーンで安価な自動車用の燃料としても天然ガスが急成長をしております。
右に示しています表は供給の信頼性を簡潔に示すものであり、円グラフは、日本が輸入するLNGソースが石油に比べていかに地域性に富むものであるかを示しております。また、右下のとおり、天然ガスは世界中に広く大量に分布しておりますので、それも御理解いただければと思います。
右下九ページを御覧ください。
二つ目のテーマであります。これ、健康というテーマでありますが、冒頭も少し触りましたが、途上国でSOx、NOx、いわゆる硫黄酸化物とか窒素酸化物ですね、これらの排出が多い石炭、石油のみならず、これ、牛ふんとかまきとか、原始的な燃料がいまだに大量に実は使われています。それで、呼吸器系の疾患による犠牲者が、実は毎年五百から六百万人というふうに言われております。
左のグラフにありますとおり、大気汚染のランキング上位というのは全てアジアの都市でありまして、これらの都市、国々に、日本が六〇年代以降導入したLNG、これを導入していくということが何よりも有効な解決手段であり、また喫緊の課題であるというふうに考えております。もちろん、一足飛びに再エネを導入するという考え方などもあるんですが、大規模で安定的な電力供給システムがなければ経済発展や安定した生活への道のりは険しいものになるというふうに言わざるを得ないと思っております。
右下十ページを御覧ください。
三番目、大トリでございますが、いよいよこれ出てきました、環境問題、つまりカーボンニュートラルの話であります。
左上は、よく新聞などでこれ目にするCO2排出量の比較表であります。これ、左上グラフで一目瞭然ですが、天然ガスが、前ページのこのSOx、NOx、これのみならず、CO2排出という面でも石炭、石油に比べて非常に有効であるということが見て取っていただけると思います。実は、ここで書いているよりも、最新鋭の天然ガス発電は最新鋭の石炭発電と比べても更に大幅にCO2の排出量が少なくなりますので、石炭との比較においては半分以下というふうに申し上げていいのかなというふうに思います。
さらに、重要なことですが、これ右側の図に示しておりますが、太陽光や風力などの再エネの利用促進と天然ガス発電、これは不可分であるということであります。いわゆる間欠性の問題であります。御存じのとおり、コストの問題を度外視したとしても、自然を相手にする太陽光とか風力、これに電力の供給の四番打者を任せるということでは野球には勝てないということです。蓄電池で補完するというのが理想ですが、蓄電池の技術はいまだに発展途上でありますし、コストも含めて、未知のものに依拠するだけではエネルギーの安定供給、再生エネルギーの普及はままならないと考えております。
したがって、現実的には、緊急時の調整電源としての即応性も含めて、ガス火力をクリーンナップの一角として堅持すると、あるいは拡大ということがどうしても必要不可欠であります。
右下十一ページを御覧ください。
このグラフは、再エネと蓄電池だけで、あるいは巷間言われております再エネ電源を利用して、グリーン水素だけでカーボンニュートラルなどのSDGs目標を達成することは極めて難しいと。今御説明したとおりですが、そこに至るまで、いわゆる橋渡し役として、現実的かつ最適な解を模索するということが必要になると考えております。このグラフは、二〇五〇年断面でのカーボンニュートラルに至るまでの具体的な道筋をイメージしたものでありますが、再エネ拡大に努力を傾注する一方で、この緑の吹き出しのところにブレットが四つございまして、こういった天然ガスを活用した現実的な手法、手段を進めるべきだと考えております。
一つ目は、コール・ツー・ガス、オイル・ツー・ガスと、いわゆる石炭、石油の消費をできるだけ天然ガスに置き換えていく努力をするということであります。
二つ目は、天然ガスやLNGのカーボンニュートラル化を図るということでありまして、これ、天然ガス、LNGの生産と消費の過程で生じるCO2、これをいわゆるCCS、地下貯蔵ですね、こういった手法や、あるいは植生手法とかカーボンリサイクリングで得られるところのクレジット、これらと相殺して、いわゆるLNG、天然ガスのカーボンニュートラル化を進めるということであります。
三つ目は、火力発電のゼロエミ化でございます。私どもの会社ではこれゼロエミ火力というふうに総称しておりますが、もちろん古いタイプの石炭発電をこれ廃止するという方向、これは一応もう当たり前のこととしまして、それでも、今後操業を継続する高効率の石炭発電、これらに、天然ガスから生産されるブルーアンモニア、あるいは天然ガス発電そのものに、天然ガスから生産されるブルー水素、これらを混焼して火力発電のカーボンニュートラル化、ゼロエミッション化、ゼロエミ化を図っていくということであります。
右下十二ページを御覧ください。
化石燃料のカーボンニュートラル化で重要となりますのは、CCU、それからJCMであります。この左側の海外の方でまず御説明したいんですが、この生産地でできる、生産地でLNGとか、それから今申し上げましたブルー水素やブルーアンモニアを造っていくわけですが、こういったものを製造する過程で出てくるCO2、これをCCSにて永久的に地下貯留すると。
このCCSの適地は、実は日本には極めて乏しいというのが現実です。もちろんいろんな実証実験されておりますが、日本ではかなり厳しいと、海外に多く存在するというのがこれ現実であります。したがい、日本としてCCS適地を海外に確保するということが、ある意味新たな資源戦略として必要になってくるというふうに考えております。具体的な適地というのはいろいろございますが、地層的な安定性とかやはり政治的な安定性も考えますと、豪州、アメリカ、カナダ、中東といった地域になってくるのかなというふうに考えております。
続きまして、これに加えまして、例えば日本の火力、右側にちょっと目を転じていきます、日本というところですが、火力発電所からCO2はやはりそれでも出てくるわけでございまして、ここから出てくるCO2を、さらにこれオフセットするわけですね。例えば、ここに書いてあります植生CCS、この植生のプロジェクトから出てくるところのCO2をここで吸収して、そこのクレジット。それから、例えばコンクリートにCO2を封じ込める技術、私どもの会社でも幾つか投資しておりますが、こういったところから出てくるクレジット。こういったクレジットと日本で出てくるCO2をオフセットすると、こういう手法が大事になってくる。
その際に必要なのがジョイント・クレジッティング・メカニズムということで、これはパリ協定の中でもう既に強く認識されておりますし、次回のCOP26でより具体的な話がされるというふうに理解しておりますが、よりこういったJCMメカニズムをしっかりと日本として確保していくということが現実的な手法として求められるというふうに考えております。
右下十三ページをお願いいたします。
これは、コロナとかそれから油・ガス価の昨年の下落、これの影響もあるんですが、カーボンニュートラルに向けた化石燃料への風当たりというのがどんどん強まってきている中で、昨年、皆さん御存じかと思いますが、石油メジャーなどが軒並みこのオイル・アンド・ガスの開発への投資、これをかなり大幅に削減をすると。かなりこの削減も、一過性のものではなくて、場合によってはこれは継続するということが起こっております。
このグラフで一目瞭然なとおり、探鉱活動、資源発見量の鈍化、それからLNGプロジェクトの投資決定、これらはそれぞれ、三三%、九三%、九四%、前年比で減ってきております。
こういった状況が継続しますと、やはり、石油もそうなんですが、特に天然ガス、LNGの生産というものが将来的に危ぶまれてくる、需給がかなり逼迫してきて価格が大幅に上昇するというようなリスクを招きかねません。そういった意味でも、政策的により強く資源開発を推していくということが求められているのではないかなと思います。
あと二分ほどお時間もらっておりますので、まとめのページを御覧ください。最後のページ、十四ページであります。
二〇五〇年までにカーボンニュートラルを達成するということ、これは今や人類共通の重要な政策目標であります。必ず達成しなければならないと思っております。一方で、先ほど申しましたように、三億バレル近い一次エネルギーの需要、これを全て再エネとそれを補完する蓄電池、あるいは再エネ由来のグリーン水素といったピュアグリーンなエネルギーだけで賄うのは現実には困難と言わざるを得ないと考えております。いまだ技術は開発途上であり、コストが天文学的になりますし、何よりも、それだけに頼ろうとすると時間的に間に合わないことは自明であります。今やるべきことは、目標を達成するための現実的な方法とプロセスについて議論し、検証し、理解を広めるということが大事かと思います。
そこでの天然ガスの役割、これが極めて大きい。具体的には、まずは、特にアジアの経済発展を担う発展途上国において石炭や石油の消費を減らし、SOx、NOx、そしてCO2の排出がはるかに少ない天然ガス、LNGへの転換を進めると。そして、既存の石炭やガス火力発電という既に存在しているインフラの低炭素化、脱炭素化をするというこういったゼロエミ化を進めることで、こういった設備を、既存の設備を最大限有効活用することで無駄な投資を減らし、目標達成を早め、かつコストを削減することが可能になると思います。
あと、ちょっと一分ほどお話しさせてください。
今申し上げましたように、カーボンフリー化ですとかブルーアンモニアですとか、ブルー水素の話は割愛しまして、一点、こうした構想を支える天然ガスの開発のためにやはりLNGの投資決定を増やしていかなければいけないということを申し上げました。急速に需給が逆転した場合、石油やガス価格が高騰を招くということを申し上げましたが、そうなると、ますます、ますます石炭に傾斜する国が現れてくるということが現実かと思います。そうならないように、総合的に資源開発の政策的なサポートをする必要があります。
それから最後に、これはパワーポイントの中では述べていないことですが、日本を含めまして、アジアの事情というのは、やはり今お話ししましたように、必ずしも他のエリア、地球上の他のエリア、例えば欧州とは異なります。そういった、要すれば諸条件に恵まれた欧州と異なるアジアの現実と、こういうことを踏まえまして対応していかなければならないんだという、このアジアの状況をアジア諸国が一つとなって国際社会に訴求していくということが極めて重要であると考えております。
以上、私の陳述とさせていただきます。ありがとうございました。
宮
宮
宮沢洋一#15
○会長(宮沢洋一君) この際、委員の異動について御報告いたします。
本日、阿達雅志君が委員を辞任され、その補欠としてそのだ修光君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →本日、阿達雅志君が委員を辞任され、その補欠としてそのだ修光君が選任されました。
─────────────
宮
宮沢洋一#16
○会長(宮沢洋一君) これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
また、質疑者にはその都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
自見はなこ君。
この発言だけを見る →本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
また、質疑者にはその都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますように、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるように御協力をお願いいたします。
それでは、質疑のある方は挙手をお願いいたします。
自見はなこ君。
自
自見はなこ#17
○自見はなこ君 自民党の自見はなこでございます。
本日は、貴重なお話を三名の先生方からいただきまして、本当にありがとうございました。
縄田先生、そして清水先生からは材料資源についてのお話や国際動向、また西澤先生からは、西澤さんからは、失礼いたしました、エネルギー資源ということで、天然ガスを中心にしたお話を賜ったと思っております。
その中で、特に、まず縄田先生と、そしてまた清水さんからかなとも思うんですけれども、中国との関係ということを盛んにおっしゃっておりました。特に、寡占になっていることですとか価格の交渉、それから国際的な合意形成をする場の会議体の議長国が中国になっているということは、大変大きなここ十年、十五年の変化だというふうに思います。
一方で、バイデン政権ということも誕生した中で、米中の関係も変わる、変化が起こってくるというところでございますけれども、このエネルギー政策は、まさにお話を伺っていて外交そのものだというふうにも感じたわけでございますけれども、仮にこの中国との関係性というもの、これなかなか正直なところ、中長期な戦略を描いて全政府挙げてやってまいりますので、相当に立ち向かっていくには苦労が日本の場合は多いのではないかと思いますが、ただ単に牽制するとかそういうことではなくて、例えば共同するとか協力するといった体制、これは清水さんが先ほど日中のレアアース協議体というものがあったということをおっしゃっておりましたが、そういった方向性というものは今後見出すことが必要なのか、どういったふうに現実的にそういったところも含めて考えたらいいのか、まずこの質問ですけれども、縄田先生と清水さんからお答えいただければと思います。
この発言だけを見る →本日は、貴重なお話を三名の先生方からいただきまして、本当にありがとうございました。
縄田先生、そして清水先生からは材料資源についてのお話や国際動向、また西澤先生からは、西澤さんからは、失礼いたしました、エネルギー資源ということで、天然ガスを中心にしたお話を賜ったと思っております。
その中で、特に、まず縄田先生と、そしてまた清水さんからかなとも思うんですけれども、中国との関係ということを盛んにおっしゃっておりました。特に、寡占になっていることですとか価格の交渉、それから国際的な合意形成をする場の会議体の議長国が中国になっているということは、大変大きなここ十年、十五年の変化だというふうに思います。
一方で、バイデン政権ということも誕生した中で、米中の関係も変わる、変化が起こってくるというところでございますけれども、このエネルギー政策は、まさにお話を伺っていて外交そのものだというふうにも感じたわけでございますけれども、仮にこの中国との関係性というもの、これなかなか正直なところ、中長期な戦略を描いて全政府挙げてやってまいりますので、相当に立ち向かっていくには苦労が日本の場合は多いのではないかと思いますが、ただ単に牽制するとかそういうことではなくて、例えば共同するとか協力するといった体制、これは清水さんが先ほど日中のレアアース協議体というものがあったということをおっしゃっておりましたが、そういった方向性というものは今後見出すことが必要なのか、どういったふうに現実的にそういったところも含めて考えたらいいのか、まずこの質問ですけれども、縄田先生と清水さんからお答えいただければと思います。
縄
縄田和満#18
○参考人(縄田和満君) では、お答えさせていただきます。
中国との関係で特に問題になるのは、やはり中国の圧倒的な存在感、資源国だけじゃなくて製錬等の技術も含めた点が重要となってきていると。
二〇一〇年に、御存じのとおり、尖閣列島問題を発端として事実上のレアアースの禁輸措置がとられたわけですが、あの当時と今とでは状況がかなり変わっている。あの当時、GDPなんかを比較しても日本と同程度だった、今は向こうの方が倍以上になっていると、技術水準も上がっていると。むしろ、製錬等は日本はほとんど行っていないので、製錬等の技術に関しては経験的なものなので、中国の方が上になっているということがあります。
かつ、これは先ほど示したように、もうEVなんかだと中国が過半数を占めていると。つまり、自分たちで使うマーケットもありますよということで、何といいますか、そういった意味での安全保障関係の問題というのはより重要性を増していると思っております。
では、取りあえず、これまでに。
この発言だけを見る →中国との関係で特に問題になるのは、やはり中国の圧倒的な存在感、資源国だけじゃなくて製錬等の技術も含めた点が重要となってきていると。
二〇一〇年に、御存じのとおり、尖閣列島問題を発端として事実上のレアアースの禁輸措置がとられたわけですが、あの当時と今とでは状況がかなり変わっている。あの当時、GDPなんかを比較しても日本と同程度だった、今は向こうの方が倍以上になっていると、技術水準も上がっていると。むしろ、製錬等は日本はほとんど行っていないので、製錬等の技術に関しては経験的なものなので、中国の方が上になっているということがあります。
かつ、これは先ほど示したように、もうEVなんかだと中国が過半数を占めていると。つまり、自分たちで使うマーケットもありますよということで、何といいますか、そういった意味での安全保障関係の問題というのはより重要性を増していると思っております。
では、取りあえず、これまでに。
清
清水孝太郎#19
○参考人(清水孝太郎君) ありがとうございます。
今、自見先生の方から御指摘いただいた点、大変悩ましく、欧州の人とか、実はアメリカ、豪州の人とも議論をしておりまして、彼らは大変英語でスマートな言い方をしているんですが、アンヘルシーであると、不健康であると。中国がこのように独占しているのはアンヘルシーであるという言い方をしておりまして、私もその点は大変同感でありましたので、供給源の多様化を、日本だけではなしに米国、豪州、カナダ、ああいう資源国にはたくさん鉱床自体はございますので、一緒に協力して進めるべきではないかという話を国際会議の場などではしております。
ただ一方で、足下で見ると、じゃ、中国からの調達をゼロにすべきなのかというと、実はそれは非現実的な話でございまして、品質、価格、実はこちらは中国が最良のレアメタルを供給している事実にやはり変わりはないわけでございまして、ここは少し、まあアメリカの例が参考になるかどうか分からないんですが、やはりゼロにする、中国との関係を全く切るというのはやはり非現実的でございますので、例えば過度に頼り過ぎない、二五%未満にするとか、米国の地質調査所は目標に掲げていたりするわけですが、日本もそういう、中国以外の国もポートフォリオに持つようなお付き合いの仕方というのが一つあり得るんではないかなと思っております。
この発言だけを見る →今、自見先生の方から御指摘いただいた点、大変悩ましく、欧州の人とか、実はアメリカ、豪州の人とも議論をしておりまして、彼らは大変英語でスマートな言い方をしているんですが、アンヘルシーであると、不健康であると。中国がこのように独占しているのはアンヘルシーであるという言い方をしておりまして、私もその点は大変同感でありましたので、供給源の多様化を、日本だけではなしに米国、豪州、カナダ、ああいう資源国にはたくさん鉱床自体はございますので、一緒に協力して進めるべきではないかという話を国際会議の場などではしております。
ただ一方で、足下で見ると、じゃ、中国からの調達をゼロにすべきなのかというと、実はそれは非現実的な話でございまして、品質、価格、実はこちらは中国が最良のレアメタルを供給している事実にやはり変わりはないわけでございまして、ここは少し、まあアメリカの例が参考になるかどうか分からないんですが、やはりゼロにする、中国との関係を全く切るというのはやはり非現実的でございますので、例えば過度に頼り過ぎない、二五%未満にするとか、米国の地質調査所は目標に掲げていたりするわけですが、日本もそういう、中国以外の国もポートフォリオに持つようなお付き合いの仕方というのが一つあり得るんではないかなと思っております。
自
自見はなこ#20
○自見はなこ君 ありがとうございました。
関連でございますけれども、そういった中でお伺いしたいのは、縄田参考人からお話がございましたリサイクルの話でございます。
それをするに当たっては、製錬所がなければそもそもリサイクルができないというお話もございました。これと、それから清水参考人がおっしゃった循環型の経済の話とまたちょっと違ってはいるんだと思うんですが、いずれにしても、仮に二五%なりを決めて中国との関係でやっていくに当たっては、ほかの国の協力か、若しくは自国でのリサイクルかといったことに頼っていくということの方向性にはなるんだろうと思うんですが、この製錬所がなければリサイクルできないといったところでありますけれども、日本はここに対する設備投資ですとか政府の支援というのが十分なのかどうかという課題感、認識をお伺いできればと思います。
この発言だけを見る →関連でございますけれども、そういった中でお伺いしたいのは、縄田参考人からお話がございましたリサイクルの話でございます。
それをするに当たっては、製錬所がなければそもそもリサイクルができないというお話もございました。これと、それから清水参考人がおっしゃった循環型の経済の話とまたちょっと違ってはいるんだと思うんですが、いずれにしても、仮に二五%なりを決めて中国との関係でやっていくに当たっては、ほかの国の協力か、若しくは自国でのリサイクルかといったことに頼っていくということの方向性にはなるんだろうと思うんですが、この製錬所がなければリサイクルできないといったところでありますけれども、日本はここに対する設備投資ですとか政府の支援というのが十分なのかどうかという課題感、認識をお伺いできればと思います。
縄
縄田和満#21
○参考人(縄田和満君) 十分かというと、余り十分ではないと言わざるを得ません。部品でも、例えば日本では、廃材を外国に輸出して、それで回収していただいていると。
特に鉱害問題、今はそれほどでもありませんが、一時の中国なんというのは本当に環境的にひどいことをやって、山の上から硫酸を流して、それで下で受け止めて、有用金属だけ取って流しちゃうというようなことをやっていたんで、コスト的に立ち行かなかったというのも事実です。
ただし、さすがにもう今はそんなことはありませんので、何といいますか、自動車、今我々がレアメタルの恩恵の最大の受けているもので最も分かりやすいのは携帯電話ですが、EVとなると、あれが大型、一トンになって動いているとお思いになっていただければいいと思うんで。ちょっと桁が違って、それをどうやって調達するか、リサイクルも含めてですね、少なくともリサイクルするためには十年とか十五年とかたたないとそういうリサイクルにはならないので、その分は新規資源に依存せざるを得ないというような状況があると思います。
で、中国との関係は非常に、何というか難しい関係にはなってくる。ただし、相互理解、そのためにまさに相互理解が必要ではないかと考えております。
この発言だけを見る →特に鉱害問題、今はそれほどでもありませんが、一時の中国なんというのは本当に環境的にひどいことをやって、山の上から硫酸を流して、それで下で受け止めて、有用金属だけ取って流しちゃうというようなことをやっていたんで、コスト的に立ち行かなかったというのも事実です。
ただし、さすがにもう今はそんなことはありませんので、何といいますか、自動車、今我々がレアメタルの恩恵の最大の受けているもので最も分かりやすいのは携帯電話ですが、EVとなると、あれが大型、一トンになって動いているとお思いになっていただければいいと思うんで。ちょっと桁が違って、それをどうやって調達するか、リサイクルも含めてですね、少なくともリサイクルするためには十年とか十五年とかたたないとそういうリサイクルにはならないので、その分は新規資源に依存せざるを得ないというような状況があると思います。
で、中国との関係は非常に、何というか難しい関係にはなってくる。ただし、相互理解、そのためにまさに相互理解が必要ではないかと考えております。
清
清水孝太郎#22
○参考人(清水孝太郎君) 今、自見先生がおっしゃったリサイクル、循環経済、環境の観点からだけではなくて安全保障上からも大変有効な施策であると、私も同様に考えておりまして、ヨーロッパなんかはまさにサーキュラー・エコノミー・パッケージと。一見、外を見ると環境のためのパッケージのように見えますが、実はナショナルセキュリティー、安全保障の観点も中に含まれたものとして取り組まれているところです。
そのリサイクルをどう進めるかでありますけれども、当然、リサイクルというのも無尽蔵に何でもできるというわけではございませんで、よく都市鉱山という言葉がございます。これを念頭に置いた場合、じゃ、我々は都市鉱山の探査、開発を天然鉱山と同じようにやっているのだろうかと。どこに、じゃ、そういう都市鉱山の鉱床が眠っているんだろうか、どのようにすればその鉱石を濃縮できるんだろうか。実はほとんどやっていないのが現状かと思います。
まず、そういうものはずっと、是非やっていかないと、そういうリサイクル産業の発達という観点でも一部障害になっていると思いますし、あとはやはり、私自身も地質学の学生の出身ではあったんですが、日本にやっぱり炭鉱とか鉱山がなくなると研究開発も自然と衰退いたします。当然いい就職先がないので、誰も研究開発やる必要が、やらなくなるということですね。
まさにこのリサイクル産業、多くの場合は製錬産業だったりもしますが、そういうものが衰退することで、もうそういう技術者もいなくなって、今ちょうど欧米の方と話もしているのは、レアアース、レアメタル、危ない危ないと、使うのやめましょうと。ということで何が起こっているかというと、結果的にそういう技術者が全部中国だけにしかいないような状況になってしまって、いざ何か新しい材料開発、リサイクルをやろうとしても、もう日本にはそういう技術者がいないと、そこが大変問題だろうということを話をしておりまして、一義的にはもちろん産業の発展、維持拡大というのは大事なんですが、次にはやはり人材の育成、確保というのが大事な点かなと、リサイクルの観点からも思っております。
以上です。
この発言だけを見る →そのリサイクルをどう進めるかでありますけれども、当然、リサイクルというのも無尽蔵に何でもできるというわけではございませんで、よく都市鉱山という言葉がございます。これを念頭に置いた場合、じゃ、我々は都市鉱山の探査、開発を天然鉱山と同じようにやっているのだろうかと。どこに、じゃ、そういう都市鉱山の鉱床が眠っているんだろうか、どのようにすればその鉱石を濃縮できるんだろうか。実はほとんどやっていないのが現状かと思います。
まず、そういうものはずっと、是非やっていかないと、そういうリサイクル産業の発達という観点でも一部障害になっていると思いますし、あとはやはり、私自身も地質学の学生の出身ではあったんですが、日本にやっぱり炭鉱とか鉱山がなくなると研究開発も自然と衰退いたします。当然いい就職先がないので、誰も研究開発やる必要が、やらなくなるということですね。
まさにこのリサイクル産業、多くの場合は製錬産業だったりもしますが、そういうものが衰退することで、もうそういう技術者もいなくなって、今ちょうど欧米の方と話もしているのは、レアアース、レアメタル、危ない危ないと、使うのやめましょうと。ということで何が起こっているかというと、結果的にそういう技術者が全部中国だけにしかいないような状況になってしまって、いざ何か新しい材料開発、リサイクルをやろうとしても、もう日本にはそういう技術者がいないと、そこが大変問題だろうということを話をしておりまして、一義的にはもちろん産業の発展、維持拡大というのは大事なんですが、次にはやはり人材の育成、確保というのが大事な点かなと、リサイクルの観点からも思っております。
以上です。
自
自見はなこ#23
○自見はなこ君 ありがとうございました。
西澤参考人からも、持続可能性を探る中での天然ガスということで大変貴重なお話を伺いまして、その中での価格の暴落ですとか開発リスクのお話も本当にありがとうございました。
時間になりましたので、質問の機会は、済みません、西澤参考人にはないんですが、お三人の先生方に改めて感謝申し上げて、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
この発言だけを見る →西澤参考人からも、持続可能性を探る中での天然ガスということで大変貴重なお話を伺いまして、その中での価格の暴落ですとか開発リスクのお話も本当にありがとうございました。
時間になりましたので、質問の機会は、済みません、西澤参考人にはないんですが、お三人の先生方に改めて感謝申し上げて、質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。
宮
塩
塩村あやか#25
○塩村あやか君 立憲・社民共同会派の塩村あやかでございます。今日は、三人の参考人の皆さん、貴重な話を本当にありがとうございました。
私の方からは、天然ガスということで、西澤参考人を中心に二、三問お伺いをしていきたいなというふうに考えております。
今日のテーマは、西澤参考人の方からはカーボンニュートラルということでお話を伺ったんですが、これは再エネの回とかそっちの方でちょっと生かしながら、質疑に今後生かしていきたいなというふうに思っておりまして、私は、今日のこの回のテーマである資源の安定供給、今日は国際の回ということで、地域の偏在とかそうした問題についてお伺いをしていきたいというふうに思っております。
今年の一月に電気の価格が急高騰して、日本中がある種パニックになったと言っても過言ではないというふうに思っております。私も新電力に入っておりましたので、突然価格が五倍、十倍になるという連絡が来て本当にびっくりして、コンセントを全部抜いて、一月でしたがエアコンも全部切って、寝るときには、猫を三匹飼っておりますので全て布団に入れてというような生活を送って、本当に大変な状況でした。
そうした中でも、国の方からは節電の呼びかけということは直接的になかったように思っておりますので、国民の皆さんはそこまで逼迫しているというふうには思っていなかった方も多いのではないかというふうに思っております。
ただ一方で、本当にぎりぎりの状態だったということは聞いておりまして、その大きな一つの原因ですね、要因が天然ガスの不足だったというふうに聞いております。十円弱だった価格が、キロワットアワー当たり、二百五十円を超えたというようなことも聞いておりまして、五倍、十倍ということが現実的に起ころうとしていたというふうに思っております。
こうした原因についてお伺いをしていきたいんですが、天然ガスの輸入の状況が非常に厳しくなってしまった理由を教えていただきたいと思います、まず。
この発言だけを見る →私の方からは、天然ガスということで、西澤参考人を中心に二、三問お伺いをしていきたいなというふうに考えております。
今日のテーマは、西澤参考人の方からはカーボンニュートラルということでお話を伺ったんですが、これは再エネの回とかそっちの方でちょっと生かしながら、質疑に今後生かしていきたいなというふうに思っておりまして、私は、今日のこの回のテーマである資源の安定供給、今日は国際の回ということで、地域の偏在とかそうした問題についてお伺いをしていきたいというふうに思っております。
今年の一月に電気の価格が急高騰して、日本中がある種パニックになったと言っても過言ではないというふうに思っております。私も新電力に入っておりましたので、突然価格が五倍、十倍になるという連絡が来て本当にびっくりして、コンセントを全部抜いて、一月でしたがエアコンも全部切って、寝るときには、猫を三匹飼っておりますので全て布団に入れてというような生活を送って、本当に大変な状況でした。
そうした中でも、国の方からは節電の呼びかけということは直接的になかったように思っておりますので、国民の皆さんはそこまで逼迫しているというふうには思っていなかった方も多いのではないかというふうに思っております。
ただ一方で、本当にぎりぎりの状態だったということは聞いておりまして、その大きな一つの原因ですね、要因が天然ガスの不足だったというふうに聞いております。十円弱だった価格が、キロワットアワー当たり、二百五十円を超えたというようなことも聞いておりまして、五倍、十倍ということが現実的に起ころうとしていたというふうに思っております。
こうした原因についてお伺いをしていきたいんですが、天然ガスの輸入の状況が非常に厳しくなってしまった理由を教えていただきたいと思います、まず。
西
西澤淳#26
○参考人(西澤淳君) お答え申し上げます。
これ、今回、十二月の末から一月の中旬にかけてですかね、スポットの電気料金が非常に上がったと。その背景の一つとして、LNG不足によって十分にLNG火力の操業を上げられなかったと、こういうことだと思います。
もちろん、LNGだけじゃなくてほかの要因もあるわけですが、LNGの問題について申しますと、このLNGの問題の前に、まず需要面で相当急激な上昇があった。今回起こったことって、パーフェクトストームという言葉がございますが、いろんな条件が重なって、もう未曽有の嵐が起こると、こういう状況のことを一般的に指しますが、これにかなり近かったんじゃないかなと思います。
一つは、需要面で、物すごい寒波を日本が襲ったんですが、実は日本だけじゃないんですね。寒波に襲われたのは中国もそうですし、韓国もそうです。中国では、上海がマイナス五十度と聞いています、あっ、マイナス七度ですね、これ五十年ぶりと聞いています。韓国もマイナス二十度、これも恐らく相当久しぶりにマイナス二十まで付けたと。
こういったことが起きて突然需要が噴いたと、電気の需要が噴いたということであります。それから、もちろん、当然、暖房用のガス、LNGの需要も噴くわけです。したがって、スポットマーケットでの調達ということが難しくなったということ。
それから、供給面では、幾つかのプラントの同時不調が起こりました。これもコロナだとか実はいろんなことが間接的には影響しているんですが、同時不調が起こって生産量が減ったということ。それから、パナマ運河、アメリカからのLNGを通すパナマ運河が、いろんな、コロナの影響もあるんですが、規制が入りましてうまく通れなかった。それから、スポットを運ぶ船が足りなかった等々、いろんな状況が重なっています。
この状況が度々繰り返されるとは正直言ってなかなか想像しづらいですが、やはり、じゃ、LNGを備蓄したらどうなんだとかいろんな話が出るわけですが、LNGって性質上気化しますので、置いておきますと、なかなか備蓄に適した実は製品ではないということが指摘され得ると思います。
いずれにしましても、実はこれ、長期で安定供給する契約を結んでいると素直にLNGが入ってくるんですが、昨今、この数年、できるだけ長期契約を、まあできるだけということは大げさなんですが、スポットをなるべく増やして供給の柔軟性というものを確保しようというのが、電力会社もそうですし、それから政府の方針でもありました。
ですから、この安定供給の確保ということに向けての長期契約とスポットの比率の在り方、これについて一つの教訓であったのかなというふうに考えております。
この発言だけを見る →これ、今回、十二月の末から一月の中旬にかけてですかね、スポットの電気料金が非常に上がったと。その背景の一つとして、LNG不足によって十分にLNG火力の操業を上げられなかったと、こういうことだと思います。
もちろん、LNGだけじゃなくてほかの要因もあるわけですが、LNGの問題について申しますと、このLNGの問題の前に、まず需要面で相当急激な上昇があった。今回起こったことって、パーフェクトストームという言葉がございますが、いろんな条件が重なって、もう未曽有の嵐が起こると、こういう状況のことを一般的に指しますが、これにかなり近かったんじゃないかなと思います。
一つは、需要面で、物すごい寒波を日本が襲ったんですが、実は日本だけじゃないんですね。寒波に襲われたのは中国もそうですし、韓国もそうです。中国では、上海がマイナス五十度と聞いています、あっ、マイナス七度ですね、これ五十年ぶりと聞いています。韓国もマイナス二十度、これも恐らく相当久しぶりにマイナス二十まで付けたと。
こういったことが起きて突然需要が噴いたと、電気の需要が噴いたということであります。それから、もちろん、当然、暖房用のガス、LNGの需要も噴くわけです。したがって、スポットマーケットでの調達ということが難しくなったということ。
それから、供給面では、幾つかのプラントの同時不調が起こりました。これもコロナだとか実はいろんなことが間接的には影響しているんですが、同時不調が起こって生産量が減ったということ。それから、パナマ運河、アメリカからのLNGを通すパナマ運河が、いろんな、コロナの影響もあるんですが、規制が入りましてうまく通れなかった。それから、スポットを運ぶ船が足りなかった等々、いろんな状況が重なっています。
この状況が度々繰り返されるとは正直言ってなかなか想像しづらいですが、やはり、じゃ、LNGを備蓄したらどうなんだとかいろんな話が出るわけですが、LNGって性質上気化しますので、置いておきますと、なかなか備蓄に適した実は製品ではないということが指摘され得ると思います。
いずれにしましても、実はこれ、長期で安定供給する契約を結んでいると素直にLNGが入ってくるんですが、昨今、この数年、できるだけ長期契約を、まあできるだけということは大げさなんですが、スポットをなるべく増やして供給の柔軟性というものを確保しようというのが、電力会社もそうですし、それから政府の方針でもありました。
ですから、この安定供給の確保ということに向けての長期契約とスポットの比率の在り方、これについて一つの教訓であったのかなというふうに考えております。
塩
塩村あやか#27
○塩村あやか君 ありがとうございます。
プラントの不調が世界各国で起こっていたということと、中国とか韓国を中心に寒波が襲ったということと、あとパナマ運河辺りで渋滞などが起こったというふうにも聞いております。
そんな中、御社が取られた対応、なかなか大変なものいろいろあったんじゃないかなと思うんですが、もしあれば教えてください。
この発言だけを見る →プラントの不調が世界各国で起こっていたということと、中国とか韓国を中心に寒波が襲ったということと、あとパナマ運河辺りで渋滞などが起こったというふうにも聞いております。
そんな中、御社が取られた対応、なかなか大変なものいろいろあったんじゃないかなと思うんですが、もしあれば教えてください。
西
西澤淳#28
○参考人(西澤淳君) お答えいたします。
当然、お客様からはスポットの調達できないかというお問合せはいただくんですが、実は、一般的に、このスポット市場に出てくるLNGというのを、私ども、例えば三菱商事の場合、余り持ち合わせておりません。ほとんどの日本の商社さんもそうだと思いますし、大手のサプライヤーさんも、プロンプトな需要、つまり、足下で起こってあした持ってこいと言われても、なかなかLNG供給できるものじゃないんですね。我々も、三月くらいのスポットカーゴ、大体二か月くらい前にスポットカーゴを販売いたしますので、そういう意味では、足下で急に需要が噴いたときにスポット対応できる余力というものは、もうほとんどのサプライヤーに残されていないというのが実情であります。
そんな中で、ただ、私どもとしましては、石油火力を動かすための石油の基地を実は国内に保有しておりまして、これをフルフルに稼働させました。そういう意味では、かなり瞬間的には、国内に供給できた発電用の石油の供給は、私どもの方で半分以上賄っていたのではないかなと思いますが、そういった意味では貢献できたと思っております。
この発言だけを見る →当然、お客様からはスポットの調達できないかというお問合せはいただくんですが、実は、一般的に、このスポット市場に出てくるLNGというのを、私ども、例えば三菱商事の場合、余り持ち合わせておりません。ほとんどの日本の商社さんもそうだと思いますし、大手のサプライヤーさんも、プロンプトな需要、つまり、足下で起こってあした持ってこいと言われても、なかなかLNG供給できるものじゃないんですね。我々も、三月くらいのスポットカーゴ、大体二か月くらい前にスポットカーゴを販売いたしますので、そういう意味では、足下で急に需要が噴いたときにスポット対応できる余力というものは、もうほとんどのサプライヤーに残されていないというのが実情であります。
そんな中で、ただ、私どもとしましては、石油火力を動かすための石油の基地を実は国内に保有しておりまして、これをフルフルに稼働させました。そういう意味では、かなり瞬間的には、国内に供給できた発電用の石油の供給は、私どもの方で半分以上賄っていたのではないかなと思いますが、そういった意味では貢献できたと思っております。
塩
塩村あやか#29
○塩村あやか君 ありがとうございます。
そこで、関連してお伺いをしていきたいんですが、何とかガスの方はもったという形だったと思うんですが、価格の方ですね、電気の価格の方が結構上がっていくという形になっていったという問題は残っているのではないかなというふうに思っています。
やっぱり安定供給とか、国民がきちんと安定的に使っていけるという視点は非常に重要だと思っておりますのでお伺いをしたいと思っているんですが、海外のエネルギー会社の方からしてみると、結構、日本のその価格の上昇とかそういったものは、海外の市場から見てみるとちょっと驚きではないかという声も報道等で聞いております。
海外は、LNGのタンクの在庫の状況は公開が当たり前で、それを基にいろいろな調整とか予想を立てていくということができるのではないかというふうにその報道から見たんですが、日本はそのようになっていないと。日本の電力市場の情報公開が非常に消極的だというふうな報道もあるんですが、ちょっと私不勉強で分からないので教えていただきたいんですが、この辺り、情報公開とか、この辺りを教えていただきたいなというふうに思っております。
この発言だけを見る →そこで、関連してお伺いをしていきたいんですが、何とかガスの方はもったという形だったと思うんですが、価格の方ですね、電気の価格の方が結構上がっていくという形になっていったという問題は残っているのではないかなというふうに思っています。
やっぱり安定供給とか、国民がきちんと安定的に使っていけるという視点は非常に重要だと思っておりますのでお伺いをしたいと思っているんですが、海外のエネルギー会社の方からしてみると、結構、日本のその価格の上昇とかそういったものは、海外の市場から見てみるとちょっと驚きではないかという声も報道等で聞いております。
海外は、LNGのタンクの在庫の状況は公開が当たり前で、それを基にいろいろな調整とか予想を立てていくということができるのではないかというふうにその報道から見たんですが、日本はそのようになっていないと。日本の電力市場の情報公開が非常に消極的だというふうな報道もあるんですが、ちょっと私不勉強で分からないので教えていただきたいんですが、この辺り、情報公開とか、この辺りを教えていただきたいなというふうに思っております。