総務委員会

2024-03-29 参議院 全280発言

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会議録情報#0
令和六年三月二十九日(金曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 三月二十八日
    辞任         補欠選任
     神谷 政幸君     山本 啓介君
 三月二十九日
    辞任         補欠選任
     藤川 政人君     小林 一大君
     山本 啓介君     加藤 明良君
     岸 真紀子君     鬼木  誠君
     三上 えり君     野田 国義君
     吉川 沙織君     村田 享子君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         新妻 秀規君
    理 事
                井上 義行君
                岩本 剛人君
                藤井 一博君
                小沢 雅仁君
                山本 博司君
    委 員
                加藤 明良君
                小林 一大君
                馬場 成志君
                藤川 政人君
                船橋 利実君
                堀井  巌君
                牧野たかお君
                松下 新平君
                山本 啓介君
                山本 順三君
                鬼木  誠君
                岸 真紀子君
                野田 国義君
                村田 享子君
                吉川 沙織君
                西田 実仁君
                音喜多 駿君
                高木かおり君
                芳賀 道也君
                伊藤  岳君
                齊藤健一郎君
                浜田  聡君
                広田  一君
   国務大臣
       総務大臣     松本 剛明君
   副大臣
       総務副大臣    渡辺 孝一君
   大臣政務官
       総務大臣政務官  西田 昭二君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        荒井 透雅君
   政府参考人
       総務省情報流通
       行政局長     小笠原陽一君
   説明員
       会計検査院事務
       総局第五局長   片桐  聡君
   参考人
       日本放送協会経
       営委員会委員長  古賀 信行君
       日本放送協会会
       長        稲葉 延雄君
       日本放送協会専
       務理事      小池 英夫君
       日本放送協会専
       務理事      竹村 範之君
       日本放送協会専
       務理事      山名 啓雄君
       日本放送協会理
       事        根本 拓也君
       日本放送協会理
       事・技師長    寺田 健二君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を
 求めるの件(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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新妻秀規#1
○委員長(新妻秀規君) ただいまから総務委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、神谷政幸さんが委員を辞任され、その補欠として山本啓介さんが選任されました。
 また、本日、三上えりさんが委員を辞任され、その補欠として野田国義さんが選任されました。
    ─────────────
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新妻秀規#2
○委員長(新妻秀規君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に総務省情報流通行政局長小笠原陽一さんを政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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新妻秀規#3
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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新妻秀規#4
○委員長(新妻秀規君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、日本放送協会経営委員会委員長古賀信行さん外六名を参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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新妻秀規#5
○委員長(新妻秀規君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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新妻秀規#6
○委員長(新妻秀規君) 放送法第七十条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。
 まず、政府から趣旨説明を聴取いたします。松本総務大臣。
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松本剛明#7
○国務大臣(松本剛明君) 日本放送協会の令和六年度の収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第七十条第二項の規定に基づき、総務大臣の意見を付すとともに、中期経営計画を添えて国会に提出するものであります。
 まず、収支予算について、その概要を御説明申し上げます。
 事業収支につきましては、事業収入が六千二十一億円、事業支出が六千五百九十一億円となっており、事業収支における不足五百七十億円につきましては、還元目的積立金をもって充てることとしております。
 事業計画につきましては、多様で質の高いコンテンツの確保、受信料の公平負担の徹底、ガバナンスの強化等に取り組むこととなっております。
 総務大臣としては、放送番組の質の維持と事業経費の合理化、効率化、受信料の公平負担の徹底、令和六年能登半島地震を受けた将来の災害への備え、放送に加えインターネットを通じた国民・視聴者への提供の検討、放送番組の流通を支える放送の二元体制を基本とする放送全体の発展への貢献として放送コンテンツのプラットフォームの在り方の検討等を行うことを求めております。
 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
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新妻秀規#8
○委員長(新妻秀規君) 次に、日本放送協会から説明を聴取いたします。稲葉日本放送協会会長。
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稲葉延雄#9
○参考人(稲葉延雄君) ただいま議題となっております日本放送協会の令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明を申し上げます。
 NHK経営計画、二〇二四―二〇二六年度の初年度となる令和六年度は、自然災害の激甚化やフェイクニュースの蔓延、激動する世界情勢などメディアを取り巻く環境が変化する中、健全な民主主義の発達に資するため、情報空間の参照点を提供すること、そして信頼できる多元性確保へ貢献することを基軸として、経営計画に基づいた事業運営を着実に実施してまいります。
 事業運営に当たりましては、適切な資源管理とデジタル技術の活用などによりコンテンツの質と量を確保し、コンテンツ価値の最大化を図ります。命と暮らしを守る報道の深化に取り組むとともに、多様で質の高いコンテンツで公共価値を創造します。また、国際発信を再強化し日本の視座を発信するとともに、全国ネットワークを生かして地域の姿を多元的に伝えます。あわせて、ユニバーサル放送サービスの提供の充実にも取り組みます。
 インターネット活用業務は、実施基準に示した費用の範囲の中で、国内及び国際向けコンテンツを効果的に提供します。
 受信料の公平負担の徹底を図るため、時代に即した新たな営業アプローチを推進し、受信料収入を確保するとともに、副次収入、財務収入の増加など、財源の多様化を図ります。
 NHKグループ全体でガバナンスの強化を図り、アカウンタブルな経営を徹底するなど、視聴者・国民から信頼されるNHKの組織運営に努めます。
 次に、建設計画におきましては、緊急報道設備や番組制作設備の整備を進めるとともに、いかなる災害時等にも安定的に放送サービスを継続するための設備整備等を実施します。また、令和六年度に情報棟の建物竣工を控える東京渋谷の放送センターの建て替えを着実に推進してまいります。
 以上の事業計画に対応する収支予算は、一般勘定の事業収支におきまして、受信料などの収入六千二十一億円、国内放送費などの支出六千五百九十一億円を計上しております。事業収支における不足五百七十億円につきましては、還元目的積立金の一部をもって充てることとしております。
 また、資本収支は、収入として、減価償却資金など総額一千二百八十三億円を計上し、支出には建設費など一千二百八十三億円を計上しております。
 最後に、資金計画につきましては、収支予算及び事業計画に基づいて、資金の需要及び調達を見込んだものでございます。
 以上、令和六年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして、その概要を申し述べました。役職員一丸となって、事業計画の一つ一つの施策を着実に実行し、公共メディアとして視聴者の皆様の期待に応えてまいりたいと存じます。
 委員各位の御理解と御支援をお願いいたします。あわせて、何とぞよろしく御審議の上、御承認賜りますようお願い申し上げます。
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新妻秀規#10
○委員長(新妻秀規君) 以上で説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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岩本剛人#11
○岩本剛人君 おはようございます。自由民主党の岩本剛人でございます。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 また、質問の機会をいただきましてありがとうございます。感謝を申し上げたいと思います。
 今、大臣と稲葉会長から趣旨の御説明をいただきました。今回のNHKの経営計画の二〇二四年度から二〇二六年度ということでありまして、いろんな資料を拝見をさせていただきました。実はたくさん資料がありまして、これ、是非、会長、御提言ですけども、資料自体も少し簡潔にされた方が、同じような資料がたくさん実はありまして、非常に内容も同じですので、その点を是非精査していただければいいのかなというふうに思っていたところであります。
 この経営計画全体像の中にあるんですけれども、そのNHKの究極の使命は、健全な民主主義の発展に資する、これ放送法第一条でありますけれども、また、全体像の中では、日本のいわゆる公共放送、NHKに何が求められているのかということが大きく大命題となっております。
 また、御説明がありましたとおり、メディアを取り巻く環境が大きく変化をしている、さらには、自然災害の激甚化、緊急報道の重要性は御説明のとおり大変増してきており、重要性があるということであります。また、さらに、デジタル化が進み、より正確で信頼できる情報が必要とされていると。
 また、こうした状況の中で、三か年において二つの基軸を基に、情報空間の参照点を提供、信頼できる多元性確保に貢献するという表現があります。この二つの基軸を基にということなんですけども、この情報空間の参照点と信頼できる多元性確保、言葉自体は非常にシンプルなんですけれども、これどういう視点で、具体的にどういうことを実際伝えたいのか、非常に分かりづらい表現かと思うので、是非その点について伺いたいと思います。
 さらに、究極の使命は、健全な民主主義の発達に資すると、放送法第一条ですけれども、これは、一般の視聴者の方々は、NHKがこういう役割を持っているということはほとんどの方は分からないと思います。
 ですから、今回、新たな方針の中で、昨年の十月から受信料が値下げされて、これからの事業経営体系が大きく変わっていく、そういう分岐点になるかと思いますので、改めて、NHK本来の役割だとか経営計画、またそういったことを番組を見ている国民の皆様に分かりやすく説明するべきではないかと思うんですけれども、見解を伺いたいと思います。
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稲葉延雄#12
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のように、国内では自然災害の激甚化が起きております。海外では、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化など、国際秩序が混迷を深めております。また、フェイクニュースの拡散など、社会の分断にも歯止めが掛からないという状況にあると考えております。こうした中で、正確で信頼できる情報やコンテンツ、多角的な視点を提供し、インターネットも含めた情報空間の健全性を確保することで、放送法にも定められておりますが、民主主義の発達に資するという公共放送、NHKの役割は一層高まっていると認識してございます。
 このため、次期中期経営計画では、経営の基軸として二つの役割を掲げております。
 一つは、情報空間の参照点を提供すること。つまりは、NHKがいつも信頼される情報やコンテンツを提供すること、視聴者・国民の皆様にとってよりどころになるという、そういう社会の基本的な情報を提供したいというふうに考えております。
 二つ目は、信頼できる多元性確保へ貢献する役割でございます。これは、NHKだけでなく、民放や新聞社など多様なメディアが共存する体制を維持していくということでございます。情報空間において、多様なメディアが切磋琢磨しながら、民主主義の基盤である多角的な視点を確保できるよう貢献したいというふうに考えております。
 視聴者・国民の皆様への説明につきましては、一月の経営広報番組「どーも、NHK」で、実は私自ら出演しまして、内容や計画に込めた思いを伝えいたしました。また、ホームページにもこの旨掲載してございます。
 委員御指摘のとおり、NHKの役割あるいは取組を視聴者の国民の皆様に御説明し御理解いただくということは信頼が最も重要な公共放送にとって大変大事なことだと考えており、今後とも取り組んでまいりたいというふうに思っております。
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岩本剛人#13
○岩本剛人君 ありがとうございます。
 会長、是非テレビに出演して説明していただければ、そういう機会を是非つくっていただければなと思っていたところであります。
 先ほどの説明にもあったんですけど、五百七十億赤字を補填したということなんですけれども、御承知のとおり、令和四年の放送法改正におきまして導入された、剰余金、繰越剰余金から受信料の値下げ分の原資に充当するために還元目的積立金の制度がスタートしております。これは、決算においていわゆる事業収支差金、まあ利益、利益がある場合には、翌年度の事業支出の八%を上限として、留保額を除いて還元目的積立金として積み立てなければならないというふうに承知をしております。
 また、現在、千九百二十億円が積み立てられていると。先ほどの説明では、五百七十億、次年度で赤字を埋めるという御説明があったわけでありますけれども、この経営計画の中で、二〇二三年度の事業収支差金は二百八十億円の赤字、令和六年度、二〇二四年から令和八年度までの事業収支差金、いわゆる利益はいずれの年もマイナスの計画となっております。
 じゃ、それでは、令和八年、二〇二六年度以降赤字でこう来ているわけですから、その還元目的積立金、いわゆる繰越しの剰余金の金額はどのように見込まれているのか、伺いたいと思います。
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根本拓也#14
○参考人(根本拓也君) お答えいたします。
 還元目的積立金一千九百二十億円のうち、千二百二十億円につきましては、二〇二三年度に実施した受信料値下げを継続し、二〇二四年度以降の収支の不足に充当することとしております。還元目的積立金の残る七百億円につきましても、視聴者の将来負担の軽減につながる先行支出等としまして、情報空間全体の多元性確保に向けて、基幹となる二元体制維持やメディア産業全体のために二〇二四年度以降の経営計画期間内に支出する予定でございます。
 繰越剰余金、財政安定のための繰越金でございますが、こちらは、二〇二四年度以降も放送センター建て替え等で増加する設備投資の財源に充てることも想定されております。今後、更に経営努力を重ねまして、必要な規模の確保に努めてまいりたいと考えてございます。
 まずは、二〇二七年度以降の収支均衡を目指しまして、構造改革を進めて、事業規模、事業支出を段階的に縮減し、より効率的な業務体制を構築してまいります。そのためにも、まずは今お示ししてございます次期中期経営計画や予算事業計画案を着実に実行してまいりたいと考えてございます。
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岩本剛人#15
○岩本剛人君 今の御答弁、二〇二七年度までに収支均衡だということなんですけれども、この経営計画では、二〇二七年度までには約一千億円の経費削減を目指して収支均衡を取り組んでいくということなんですけれども、じゃ、今後、その繰越剰余金が限られているわけですけれども、今後、NHK自体を、経営を安定させていくためにはどのような取組を考えているのか、伺いたいと思います。
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根本拓也#16
○参考人(根本拓也君) お答えいたします。
 三年間で一千億円規模となります事業支出の削減では、放送波の削減、設備投資の大幅な縮減を行うほか、既存業務の大胆な見直しを行いまして、番組経費や営業経費への切り込みなどを進める計画となっております。業務の効率化や生産性向上につながる投資を前倒しで実施して、必要な構造改革をしっかり進めると。各年度の改革の成果を取り込みながら、着実にステップを踏んで経費を削減していく。三年という期間は必ずしも余裕があるわけではございませんけれども、構造改革を進めて事業支出を段階的に縮減し、より効率的な業務体制を構築してまいります。
 決して容易なものではございませんけれども、次期中期経営計画や予算事業計画案を着実に実行してまいりたいと考えてございます。
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岩本剛人#17
○岩本剛人君 ありがとうございます。
 この三年間の経営計画の中では、二〇二三年度に対して二〇二四年度の受信料収入は、約四百二十九億円、六%の赤字です、減少。受信料の支払率は、もうずっと数字を見ていますと、七八%から七九%を維持していると。で、今の御答弁でもあった、お伺いしたように、二〇二七年度までには事業支出を一千億を削減していくと、それで二七年度以降は収支均衡のバランスを図るというような中期経営計画になっているんですけれども、もう御承知のとおり、人口減少問題、先般から議会でも議論をされております。出生率が、七十五万人等々の議論があるんですけれども、少子高齢化による人口減少、デジタル化による若い世代の方々はテレビ自体、そのものを持たないと。この間、私の地元北海道からも十数人若い方々が来ましたけれども、十三人のうちテレビを持っている方は二人です。あとはテレビ自体を持っていないと、そういう時代に入ってきたと思います。さらに、その収支均衡となれば、保留、留保金や積立金は厳しい状況になってくると。
 そういうことを考えていくと、やはり、会長が就任されて、当然三年間の中期経営計画ですけれども、経営者となれば、やはり五年ないし十年のある程度の長期的な収支計画を見越した中での今の現時点での三年間の中期計画というふうになるのが当然だというふうに思いますけれども、その点についての認識を伺いたいと思います。
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稲葉延雄#18
○参考人(稲葉延雄君) 委員御指摘のとおり、長期的な視点の収支を見越した経営というのは大変重要だと考えてございます。取りあえず、次期中期計画では、NHKを取り巻く環境の変化やインフレ動向など機動的に対応することも考慮して、今後三年間で取り組むべきことを打ち出してございます。
 次期中期計画では、受信料収入を含む事業収入は二〇二五年度に六千億円を下回る想定ですけれども、限られた予算の中で、受信料の公平負担を図り受信料収入を確保するとともに、コンテンツの利活用による副次収入、あるいは子会社からの配当による財務収入などを含め、安定的な業務運営を図っていきたいというふうに考えております。
 また、事業支出は、業務の抜本的な見直しや設備投資の縮減など構造改革を進めて、段階的に削減しながら二〇二七年度の収支均衡を目指していくということでございます。
 今後とも、社会、経済の状況というのは刻々変化してございます、その状況を十分注視しながら、視聴者・国民の皆様の期待に応え、NHKの放送サービスを持続可能なものとなるように経営のかじ取りを行っていくこと、そのことが会長である私に課せられた使命だと考えておりまして、取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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岩本剛人#19
○岩本剛人君 間違いなく、受信料といいますか、テレビ自体が減っていくのはもう確実でありますので、是非その点、今会長からもお言葉がありましたので、是非経営をしっかり守っていただいて、活躍を心から願うところであります。
 次に、経費の削減のちょっと話を、少し具体的な話を聞かせていただこうと思うんですけれども、その事業支出の一千億の削減の中に、設備投資の固定経費については三年間で五百億円削減していくというふうに計画をされております。じゃ、具体的にどのような対応を考えているのか、先ほどもちょっと伺ったんですけれども、収支均衡の後、例えば急な設備投資が必要になったと、そういったことの対応はどのように考えているのか、業務上本当にそれで支障が生じないのか、伺いたいと思います。
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根本拓也#20
○参考人(根本拓也君) お答えいたします。
 御指摘の設備投資は、事業収入の減に見合った規模に抑え、最新のテクノロジーを駆使しながら、仕様の見直しに加えまして、設備、システムの整備計画見直しを行いまして、設備投資額の削減とコストの適正化を図る計画でございます。
 具体的な対応としましては、番組制作設備では、スタジオ、編集設備の仕様の簡素化、中継車整備の先送りなどがあります。放送ネットワーク設備では中継局整備の更新中止や先送りなどを検討してございます。一方で、緊急時に命と暮らしを守る放送機能が維持できないようなことはあってはなりません。必要な対応を取ってまいります。また、IPや仮想化などの最新テクノロジーを生かせる設備整備へのシフトを確実に進め、従来のワークフローの大胆な見直しを進めてまいります。
 大規模な災害、事故、インフレなどによる物価の高騰など、経済状況の急激な変化による事業収支の不足等が発生する場合には、財政安定のための繰越金の使用なども含めまして、NHKの事業運営に支障を来さないよう、あらゆる手段を講じてまいる考えでございます。
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岩本剛人#21
○岩本剛人君 何でこういうことを聞いたかというと、皆さん御承知のとおり、二〇一一年に地上デジタル放送が始まりました。もう既に約十五年たっております。その多くのいわゆる中継局の設備の更新がちょうど今このタイミングを迎えて、全国各地で更新時期を迎えているのが今の実態です。
 特に、地方ローカルの民放局等々、自分の北海道の自治体でも大変経営状況が厳しい中で、民放のローカル局も厳しいですし、地方自治体も厳しいと。ただ、その中継局を設備したときには国の補助もあったと。ただ、もう今はそういう状況がないので、その費用負担をどうしようかというのが今各自治体で大変難しい問題に、課題に直面しているところだというふうに認識をしております。
 今回、NHKさんの中で、その民放との二元体制の構築をネットワークして効率化を図っていくというお話、計画があります。これは当然、今御答弁ありましたとおり、様々な対応で維持管理コストを抑えていくということはもう十分理解をしているんですけれども、ただ、NHKの役割として、全国どの地域にもひとしく同じ状況を提供するということはNHKさんの大きな役割だというふうに思います。
 そうした中で、これからの民放、特にローカル局ですけれども、そういったネットワークの構築、連携というのはどういうようなことを、対応を考えているのか、伺いたいと思います。
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根本拓也#22
○参考人(根本拓也君) お答えいたします。
 総務省デジタル時代における放送制度の将来像と制度の在り方に関する検討会では、地元でつくられた組合により運営されている共同受信施設につきまして、北海道のみならず全国で、施設の老朽化や組合員の高齢化、減少等によりまして維持費の負担や組合の維持が課題となっていると承知してございます。
 こうした中、昨年十二月末でございますが、総務省や民放、NHK等が構成員となります中継局共同利用推進全国協議会が発足しました。この協議会におきまして、放送事業者が所有する設備の効率的な伝送手段等への代替を検討しているところでございます。
 どのような対応を考えるか、しっかり検討してまいりたいというふうに思ってございます。
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岩本剛人#23
○岩本剛人君 一点、今の会議体に自治体も入っているんですか。
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根本拓也#24
○参考人(根本拓也君) 基本は総務省、民放、NHKが構成員となってございます。
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岩本剛人#25
○岩本剛人君 是非、総務省の方入っているということなので、その地方の実態を、是非、そうした会議の中で状況を把握していただいた中で、どういうふうに民放との連携があり得るのか、もちろん費用負担が出てくる話なので、その点も是非積極的に取り組んでいただきたいというふうに思います。
 もう時間も時間なので、最後になるんですけれども、先ほど会長からも、受信料が減額して経費も削減していくとNHKの経営環境は大変厳しさを増していくというお話がありました。その一方で、先ほど、災害ですとか、様々な重要性というのはこれまで以上に、役割というのは高くなってきていると、そういうふうに私も認識をしております。
 今回の経営計画の中で、マネジメント改革、ガバナンス強化というお話があったんですけれども、そうしたことに対して百億円投資するという計画になっているんですけれども、これ、どんなような取組をされていくのか。また一方で、いろいろ資料を拝見していますと、こういったその三年間の中期計画、その後の計画に対して、そうしたその進捗、全体的な進捗状況の管理というのをNHKの中で会長を始めどういう体制で取り組んでいくお考えなのか、お伺いしたいと思います。
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稲葉延雄#26
○参考人(稲葉延雄君) NHKの経営計画におきます受信料及び収支の見通しの算定根拠にございます百億円の投資に関するお尋ねでございました。
 この中身でございますけれども、実は、この中には新たな営業アプローチなどという営業活動を含めた投資が含まれてございまして、必ずしもガバナンス強化だけの投資額ではございません。ですが、今お尋ねのガバナンスあるいはマネジメントについて少し御説明させていただきますと、マネジメント改革、ガバナンス強化につきましては、次期中期経営計画で、信頼が全ての源だということで、視聴者・国民から信頼されるNHKの組織運営を行っていくということを掲げてございます。
 私は、就任以来、説明可能、アカウンタブルな経営を念頭に、意思決定プロセスを明確化し透明性向上を図るということに取り組んできてございます。次期中期経営計画及び予算、事業計画の策定に当たりましては、役員間での検討を約三十回以上重ねまして、率直かつ濃密な議論を行いました。ガバナンスにおいて重要だと考えている合議、役員間の合議に力点を置いて意思決定プロセスを進めていく、そうした経営意思決定プロセスの改善が図られたというふうに考えております。
 また、お尋ねの経営計画の進捗管理についてでございますが、経営計画を実行するための三か年工程表というものを作りまして、それを基に各部局が部局目標を設定し、その目標に対する成果、業績、それからそれに費やした経営資源の管理状況等を定量、定性両面で評価し、四半期ごとに報告することで進捗管理を見ていきたいというふうにしてございます。
 いずれにしても、執行部として、アカウンタブルな経営を行うとともに、経営委員会及び監査委員会への情報共有、定期的な会議体など、適切な関係を保っていく中で全体としてのガバナンス強化につなげてまいりたいというふうに考えております。
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岩本剛人#27
○岩本剛人君 ありがとうございます。
 最後に、会長のリーダーシップを発揮されることを心から願いまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。
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藤井一博#28
○藤井一博君 皆様、おはようございます。自由民主党の藤井一博です。どうぞよろしくお願いをいたします。
 早速質問に入らせていただきたいと思いますけれども、私は鳥取県出身でございまして、そのような少子高齢化の影響を非常に強く受ける地方という場所から見た、そういった視点を軸として今回の質問をさせていただきたいと思います。
 まず、質問の前提として、公共放送とは何ぞやということについて一問質問させていただきたいと思います。
 昭和二十五年の放送法制定時の国会での議論において、NHKの役割は、我が国の放送事業の事業形態を、全国津々浦々に至るまであまねく放送を聴取できる放送設備を施設し、全国民の要望を満たすような放送番組を放送する任務を持つ国民的な公共的な放送企業体というように説明をされております。
 すなわち、NHKは、我が国唯一の公共放送であり、公共の福祉のため、日本全国津々浦々にあまねく放送事業を普及させ、豊かで良い番組により放送を届けるという社会的使命を有する放送法の規定により設立された法人であります。公共放送としての責任と自覚を持ち、健全な民主主義の発達に資するべく、その役割を果たしていくことはNHKに求められた極めて重要な責務と考えます。
 そこで、今後我が国の公共放送に何が求められているのか、また、それに対して具体的にどのような方向でどのように取り組まれていらっしゃるのか、稲葉会長のお考えをお伺いします。
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稲葉延雄#29
○参考人(稲葉延雄君) 公共放送の使命や役割について、私は、放送法で求められている民主主義の健全な発達に資するため、ひいては、日本はもとより世界も含めて、人々が平和で豊かに暮らせる社会の実現に貢献することだというふうに考えてございます。
 この使命や役割を果たしていくために、次期中期経営計画と新年度予算、事業計画案では、情報空間の参照点の提供と信頼できる多元性確保への貢献を基軸に、次の三か年で取り組むべきことを盛り込みました。全てはコンテンツ起点で考えるというふうに掲げましたように、何より重要なのは、幅広い世代の視聴者・国民の皆様にNHKの公共的価値を実感していただけるようなコンテンツを開発し、充実していくことだと考えてございます。また、災害対応や地域取材を基軸に、地域の取材体制をそれぞれの地域に合った形態でサービスを展開していくことも明記してございます。新しい技術も取り入れながら、地域の取材体制についてもしっかり維持していきたいというふうに考えてございます。
 こうした構造改革を着実に進めるとともに、公平公正で確かな情報、豊かで良いコンテンツを間断なくお届けすることによって視聴者・国民の皆様のお役に立てるよう取り組んでまいりたいというふうに考えております。
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