東日本大震災復興特別委員会
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会
会議録情報#0
令和六年三月十三日(水曜日)
午前十一時五十八分開会
─────────────
委員の異動
三月十二日
辞任 補欠選任
櫻井 充君 山本佐知子君
三浦 靖君 山本 啓介君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 野田 国義君
理 事
石井 浩郎君
梶原 大介君
広瀬めぐみ君
和田 政宗君
横沢 高徳君
横山 信一君
石井 苗子君
委 員
江島 潔君
太田 房江君
白坂 亜紀君
滝沢 求君
堂故 茂君
羽生田 俊君
橋本 聖子君
星 北斗君
宮沢 洋一君
森 まさこ君
山田 太郎君
山本 啓介君
山本佐知子君
石垣のりこ君
鬼木 誠君
古賀 千景君
柴 愼一君
高橋 光男君
平木 大作君
若松 謙維君
梅村みずほ君
榛葉賀津也君
竹詰 仁君
岩渕 友君
紙 智子君
山本 太郎君
齊藤健一郎君
国務大臣
国務大臣
(復興大臣) 土屋 品子君
副大臣
復興副大臣 高木 宏壽君
復興副大臣 平木 大作君
大臣政務官
復興大臣政務官 尾崎 正直君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
─────────────
本日の会議に付した案件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
(東日本大震災復興の基本施策に関する件)
(令和六年度復興庁関係予算に関する件)
(派遣委員の報告)
─────────────
この発言だけを見る →午前十一時五十八分開会
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委員の異動
三月十二日
辞任 補欠選任
櫻井 充君 山本佐知子君
三浦 靖君 山本 啓介君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 野田 国義君
理 事
石井 浩郎君
梶原 大介君
広瀬めぐみ君
和田 政宗君
横沢 高徳君
横山 信一君
石井 苗子君
委 員
江島 潔君
太田 房江君
白坂 亜紀君
滝沢 求君
堂故 茂君
羽生田 俊君
橋本 聖子君
星 北斗君
宮沢 洋一君
森 まさこ君
山田 太郎君
山本 啓介君
山本佐知子君
石垣のりこ君
鬼木 誠君
古賀 千景君
柴 愼一君
高橋 光男君
平木 大作君
若松 謙維君
梅村みずほ君
榛葉賀津也君
竹詰 仁君
岩渕 友君
紙 智子君
山本 太郎君
齊藤健一郎君
国務大臣
国務大臣
(復興大臣) 土屋 品子君
副大臣
復興副大臣 高木 宏壽君
復興副大臣 平木 大作君
大臣政務官
復興大臣政務官 尾崎 正直君
事務局側
常任委員会専門
員 清野 和彦君
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本日の会議に付した案件
○東日本大震災復興の総合的対策に関する調査
(東日本大震災復興の基本施策に関する件)
(令和六年度復興庁関係予算に関する件)
(派遣委員の報告)
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野
野田国義#1
○委員長(野田国義君) ただいまから東日本大震災復興特別委員会を開会いたします。
議事に先立ち、一言申し上げます。
東日本大震災の発災から十三年が経過いたしました。被災地の復興はいまだ途上にあると言わざるを得ません。本委員会としても、改めて被災者の皆様に思いを致し、震災の記憶を風化させることなく、被災地の復興が加速されるよう、力を尽くしてまいりたいと存じます。
また、この度の令和六年能登半島地震により甚大な被害がもたらされ、尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りです。
犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じますので、どうぞ御起立よろしくお願いいたします。黙祷。
〔総員起立、黙祷〕
この発言だけを見る →議事に先立ち、一言申し上げます。
東日本大震災の発災から十三年が経過いたしました。被災地の復興はいまだ途上にあると言わざるを得ません。本委員会としても、改めて被災者の皆様に思いを致し、震災の記憶を風化させることなく、被災地の復興が加速されるよう、力を尽くしてまいりたいと存じます。
また、この度の令和六年能登半島地震により甚大な被害がもたらされ、尊い人命を失いましたことは誠に痛ましい限りです。
犠牲者の御遺族に対し哀悼の意を表しますとともに、被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
ここに、犠牲となられた方々の御冥福をお祈りし、黙祷をささげたいと存じますので、どうぞ御起立よろしくお願いいたします。黙祷。
〔総員起立、黙祷〕
野
野
野田国義#3
○委員長(野田国義君) 委員の異動について御報告いたします。
昨日、櫻井充君及び三浦靖君が委員を辞任され、その補欠として山本佐知子君及び山本啓介君が選任をされました。
─────────────
この発言だけを見る →昨日、櫻井充君及び三浦靖君が委員を辞任され、その補欠として山本佐知子君及び山本啓介君が選任をされました。
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野
野田国義#4
○委員長(野田国義君) 東日本大震災復興の総合的対策に関する調査を議題といたします。
まず、東日本大震災復興の基本施策について、復興大臣から所信を聴取いたします。土屋復興大臣。
この発言だけを見る →まず、東日本大震災復興の基本施策について、復興大臣から所信を聴取いたします。土屋復興大臣。
土
土屋品子#5
○国務大臣(土屋品子君) 東日本大震災復興特別委員会の開催に当たり、復興大臣として所信を申し上げます。
東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原子力発電所の事故から十三年が経過しました。
震災によって亡くなられた方々に改めて心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々や被害に遭われた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
私は、大臣就任以降、福島県、宮城県、岩手県を頻繁に訪問し、被災地で活躍されている女性の方々を始め、多くの方とお話をすることで復興の現状を把握してまいりました。
その中で、震災からの復興は被災地の方々の御努力や関係者の御尽力により着実に進んでいる一方で、地震・津波被災地域と原子力災害被災地域とでは状況が大きく異なり、また、原子力災害被災地域においても避難指示の解除の時期等により復興の状況が大きく異なっており、被災地の状況に応じたきめ細かな対応が必要と実感しております。
こうした思いで復興の取組を進めておりますが、最近進展のあった三つの取組を申し上げます。
一つ目は、帰還困難区域及び避難指示が解除された地域への取組についてであります。
帰還困難区域について、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、取組を進めてきており、昨年十一月までに全ての特定復興再生拠点区域の避難指示解除がなされました。
また、拠点区域外に関しても、二〇二〇年代をかけて、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、昨年六月の福島復興再生特別措置法の改正により創設された特定帰還居住区域の制度により、昨年九月には大熊町及び双葉町の一部区域に係る特定帰還居住区域復興再生計画を認定し、昨年十二月には先行的な除染に着手しました。本年二月までには、大熊町の残りの区域のほか、富岡町、浪江町においても、各自治体が設定する特定帰還居住区域について計画を認定したところです。
引き続き、認定された計画に従い、関係省庁と連携しながら、除染やインフラ整備等を始めとする避難指示解除に向けた取組を進めてまいります。
あわせて、避難指示が解除された地域においては、帰還される方が安心して生活できる環境づくりが不可欠であり、政府としては、これまでに、医療、介護、買物、教育等の生活環境の整備を支援してまいりました。引き続き、こうした取組を通じて帰還の促進につなげていくとともに、事業再開の支援、営農再開の加速化、森林・林業の再生、漁業の本格的な操業再開等、産業、なりわいの再生、雇用の確保を図ります。
また、地域に新たな活力を呼び込めるよう、地方自治体の自主性に基づく事業への支援や、移住、起業する方に対する個人支援等、移住、定住の促進にも取り組んでまいります。
引き続き、福島の復興再生に向けて、国が前面に立って取り組んでまいる所存です。
二つ目は、ALPS処理水放出についてであります。
昨年八月からALPS処理水の海洋放出が開始されました。ALPS処理水の処分に先立ち、関係閣僚等会議において、政府全体として、安全確保、風評対策、なりわい継続支援策を講じ、今後も全責任を持って取り組むこととしており、関係省庁連名で水産業を守る五本柱の政策パッケージを取りまとめております。
復興庁としては、これまでに引き続き風評対策に取り組んでまいります。私自身、タイ、ベトナムを訪問し、トップセールスをしてまいりました。現地では、日本食などへの関心の高さを感じ、三陸・常磐ものなどの地元産品の魅力発信に手応えを感じたところであります。引き続き、国内外に向けて、科学的根拠に基づいた正確な情報を分かりやすく発信するとともに、三陸・常磐ものを始めとする地元産品や地域の魅力を効果的に発信してまいります。
また、ALPS処理水の海洋放出は息の長い取組になります。ALPS処理水の海洋放出後に身体汚染や水漏れの事案等が発生しております。東京電力には、一つのミスでも地元や社会の信頼を失いかねないため、最大限の緊張感を持って安全確保に万全を期して取り組んでいただきたいと考えています。
三つ目は、F―REIの取組についてであります。
福島浜通り地域等における新たな産業基盤の構築を目指す福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、福島を始め東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引する福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIが昨年四月に設立されました。
設立から約一年の間、研究開発については委託研究を中心に五分野で、五分野全てで開始するとともに、産業化を見据えて浜通り地域等の十五市町村ごとに市町村座談会を実施し、ニーズを把握してきました。加えて、F―REI役員が福島県内の大学生や高校生等を対象にトップセミナーを開催し人材育成に取り組むなど、着実にその歩みを進めています。
二年目に向けて、研究代表者の公募を開始するとともに、秋に福島で開催する国際放射線防護委員会に併せてシンポジウムの開催も計画しています。
また、F―REIの当初の本施設は国において整備することとしており、施設整備の方向性等を定める施設基本計画を本年一月に策定し、令和六年度より設計に着手する予定です。
引き続き、世界に冠たる創造的復興の中核拠点を目指すF―REIの取組を、関係大臣と連携しながら、政府一丸となって支えてまいります。
また、福島イノベーション・コースト構想につきましても、引き続き、地域における実証等の支援、地元企業との連携促進や、起業、創業を目指す方への支援等を推進してまいります。
以上三つの取組のほかに、原子力災害被災地域、地震・津波被災地域共通の課題にも取り組んでおります。まず、被災者支援について、これまで心のケアやコミュニティー形成、見守り、生きがいづくりなどに取り組んできておりますが、被災者の方々の置かれた状況は様々であり、それぞれの状況に応じて必要な支援が受けられるよう、引き続き取り組んでまいります。また、被災地における中核産業である漁業及び水産加工業については、漁港や加工施設等の復旧はおおむね完了しており、今後も、漁業の収益性向上や担い手の確保、水産物の販路の回復、開拓等の取組を引き続き支援してまいります。
東日本大震災の記憶と教訓を後世に継承することも重要です。
そのため、これまでの復興施策を振り返り、政府の制度や組織の変遷等を取りまとめ、公表したところです。
さらに、これまでに蓄積された効果的な復興の手法、取組や民間のノウハウなど、復興に係る知見を関係機関と共有し、各地の伝承施設等との連携を通じて普及、展開することで、令和六年能登半島地震のほか、将来の大規模災害からの復興に生かしてまいります。
このほか、来年開催される二〇二五年日本国際博覧会など各種の機会を捉えて、多くの方に被災地まで足を運んでいただけるよう、原子力災害からの復興状況を始め、復興の進捗や被災地の状況について、正確な情報や被災地の魅力などを分かりやすく発信してまいります。
令和三年度から令和七年度までの第二期復興・創生期間も今年度末で三年目となることから、令和七年度までを見据えて復興基本方針の中間的な見直しを行います。
また、第二期復興・創生期間後となる令和八年度以降、復興庁設置期限である令和十二年度までの復興の在り方については、最終的には令和七年度中にその段階での復興の状況を踏まえて決定することになりますが、最終的な決定を待つことなく一定の方向性をお示しすることも視野に入れながら、今後、しっかりと関係者と意見交換を行うなど、必要な施策等についての検討を進めてまいります。
冒頭にも述べたとおり、被災地を訪れた際、地域で活躍される女性の方々ともお話をし、女性の方々の前向きな底力が被災地の活性化に大きく貢献していることを実感しました。このような活躍をしている女性の声をこれまで以上に伺う場を設け、復興の取組に生かしてまいります。
引き続き、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら、復興の司令塔である復興大臣として、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいります。
野田委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御指導をよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →東日本大震災の発災、そして東京電力福島第一原子力発電所の事故から十三年が経過しました。
震災によって亡くなられた方々に改めて心から哀悼の意を表しますとともに、御遺族の方々や被害に遭われた全ての方々に心からお見舞いを申し上げます。
私は、大臣就任以降、福島県、宮城県、岩手県を頻繁に訪問し、被災地で活躍されている女性の方々を始め、多くの方とお話をすることで復興の現状を把握してまいりました。
その中で、震災からの復興は被災地の方々の御努力や関係者の御尽力により着実に進んでいる一方で、地震・津波被災地域と原子力災害被災地域とでは状況が大きく異なり、また、原子力災害被災地域においても避難指示の解除の時期等により復興の状況が大きく異なっており、被災地の状況に応じたきめ細かな対応が必要と実感しております。
こうした思いで復興の取組を進めておりますが、最近進展のあった三つの取組を申し上げます。
一つ目は、帰還困難区域及び避難指示が解除された地域への取組についてであります。
帰還困難区域について、たとえ長い年月を要するとしても、将来的に帰還困難区域の全てを避難指示解除し、復興再生に責任を持って取り組むとの決意の下、取組を進めてきており、昨年十一月までに全ての特定復興再生拠点区域の避難指示解除がなされました。
また、拠点区域外に関しても、二〇二〇年代をかけて、帰還意向のある住民の方々が全員帰還できるよう、昨年六月の福島復興再生特別措置法の改正により創設された特定帰還居住区域の制度により、昨年九月には大熊町及び双葉町の一部区域に係る特定帰還居住区域復興再生計画を認定し、昨年十二月には先行的な除染に着手しました。本年二月までには、大熊町の残りの区域のほか、富岡町、浪江町においても、各自治体が設定する特定帰還居住区域について計画を認定したところです。
引き続き、認定された計画に従い、関係省庁と連携しながら、除染やインフラ整備等を始めとする避難指示解除に向けた取組を進めてまいります。
あわせて、避難指示が解除された地域においては、帰還される方が安心して生活できる環境づくりが不可欠であり、政府としては、これまでに、医療、介護、買物、教育等の生活環境の整備を支援してまいりました。引き続き、こうした取組を通じて帰還の促進につなげていくとともに、事業再開の支援、営農再開の加速化、森林・林業の再生、漁業の本格的な操業再開等、産業、なりわいの再生、雇用の確保を図ります。
また、地域に新たな活力を呼び込めるよう、地方自治体の自主性に基づく事業への支援や、移住、起業する方に対する個人支援等、移住、定住の促進にも取り組んでまいります。
引き続き、福島の復興再生に向けて、国が前面に立って取り組んでまいる所存です。
二つ目は、ALPS処理水放出についてであります。
昨年八月からALPS処理水の海洋放出が開始されました。ALPS処理水の処分に先立ち、関係閣僚等会議において、政府全体として、安全確保、風評対策、なりわい継続支援策を講じ、今後も全責任を持って取り組むこととしており、関係省庁連名で水産業を守る五本柱の政策パッケージを取りまとめております。
復興庁としては、これまでに引き続き風評対策に取り組んでまいります。私自身、タイ、ベトナムを訪問し、トップセールスをしてまいりました。現地では、日本食などへの関心の高さを感じ、三陸・常磐ものなどの地元産品の魅力発信に手応えを感じたところであります。引き続き、国内外に向けて、科学的根拠に基づいた正確な情報を分かりやすく発信するとともに、三陸・常磐ものを始めとする地元産品や地域の魅力を効果的に発信してまいります。
また、ALPS処理水の海洋放出は息の長い取組になります。ALPS処理水の海洋放出後に身体汚染や水漏れの事案等が発生しております。東京電力には、一つのミスでも地元や社会の信頼を失いかねないため、最大限の緊張感を持って安全確保に万全を期して取り組んでいただきたいと考えています。
三つ目は、F―REIの取組についてであります。
福島浜通り地域等における新たな産業基盤の構築を目指す福島イノベーション・コースト構想を更に発展させ、福島を始め東北の復興を実現するための夢や希望となるとともに、我が国の科学技術力、産業競争力の強化を牽引する福島国際研究教育機構、いわゆるF―REIが昨年四月に設立されました。
設立から約一年の間、研究開発については委託研究を中心に五分野で、五分野全てで開始するとともに、産業化を見据えて浜通り地域等の十五市町村ごとに市町村座談会を実施し、ニーズを把握してきました。加えて、F―REI役員が福島県内の大学生や高校生等を対象にトップセミナーを開催し人材育成に取り組むなど、着実にその歩みを進めています。
二年目に向けて、研究代表者の公募を開始するとともに、秋に福島で開催する国際放射線防護委員会に併せてシンポジウムの開催も計画しています。
また、F―REIの当初の本施設は国において整備することとしており、施設整備の方向性等を定める施設基本計画を本年一月に策定し、令和六年度より設計に着手する予定です。
引き続き、世界に冠たる創造的復興の中核拠点を目指すF―REIの取組を、関係大臣と連携しながら、政府一丸となって支えてまいります。
また、福島イノベーション・コースト構想につきましても、引き続き、地域における実証等の支援、地元企業との連携促進や、起業、創業を目指す方への支援等を推進してまいります。
以上三つの取組のほかに、原子力災害被災地域、地震・津波被災地域共通の課題にも取り組んでおります。まず、被災者支援について、これまで心のケアやコミュニティー形成、見守り、生きがいづくりなどに取り組んできておりますが、被災者の方々の置かれた状況は様々であり、それぞれの状況に応じて必要な支援が受けられるよう、引き続き取り組んでまいります。また、被災地における中核産業である漁業及び水産加工業については、漁港や加工施設等の復旧はおおむね完了しており、今後も、漁業の収益性向上や担い手の確保、水産物の販路の回復、開拓等の取組を引き続き支援してまいります。
東日本大震災の記憶と教訓を後世に継承することも重要です。
そのため、これまでの復興施策を振り返り、政府の制度や組織の変遷等を取りまとめ、公表したところです。
さらに、これまでに蓄積された効果的な復興の手法、取組や民間のノウハウなど、復興に係る知見を関係機関と共有し、各地の伝承施設等との連携を通じて普及、展開することで、令和六年能登半島地震のほか、将来の大規模災害からの復興に生かしてまいります。
このほか、来年開催される二〇二五年日本国際博覧会など各種の機会を捉えて、多くの方に被災地まで足を運んでいただけるよう、原子力災害からの復興状況を始め、復興の進捗や被災地の状況について、正確な情報や被災地の魅力などを分かりやすく発信してまいります。
令和三年度から令和七年度までの第二期復興・創生期間も今年度末で三年目となることから、令和七年度までを見据えて復興基本方針の中間的な見直しを行います。
また、第二期復興・創生期間後となる令和八年度以降、復興庁設置期限である令和十二年度までの復興の在り方については、最終的には令和七年度中にその段階での復興の状況を踏まえて決定することになりますが、最終的な決定を待つことなく一定の方向性をお示しすることも視野に入れながら、今後、しっかりと関係者と意見交換を行うなど、必要な施策等についての検討を進めてまいります。
冒頭にも述べたとおり、被災地を訪れた際、地域で活躍される女性の方々ともお話をし、女性の方々の前向きな底力が被災地の活性化に大きく貢献していることを実感しました。このような活躍をしている女性の声をこれまで以上に伺う場を設け、復興の取組に生かしてまいります。
引き続き、現場主義を徹底し、被災者に寄り添いながら、復興の司令塔である復興大臣として、福島の復興なくして東北の復興なし、東北の復興なくして日本の再生なしとの強い決意の下、東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいります。
野田委員長を始め、理事及び委員各位の御理解と御指導をよろしくお願い申し上げます。
野
平
平木大作#7
○副大臣(平木大作君) 令和六年度復興庁予算について御説明申し上げます。
復興庁におきましては、第二期復興・創生期間において必要な取組を精力的に進めるため、地震・津波被災地域において被災者支援などきめ細かい取組を着実に進めるとともに、原子力災害被災地域では、帰還環境の整備、生活再建など本格的な復興再生に向けて取り組み、また、これらに加えて、福島始め東北地方が創造的復興を成し遂げるための取組を進めるための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額四千七百七億円を計上しております。
以下、その主要施策について御説明申し上げます。
第一に、被災者支援については、被災者の心のケアや、コミュニティーの形成、生きがいづくり等の心の復興、見守り、相談支援など、多様化、個別化してきている被災者の状況に応じたきめ細かな支援等に必要な経費として、二百十八億円を計上しております。
第二に、住宅再建と復興まちづくりについては、住まいと町の復興に向けて、災害公営住宅に関する支援を継続するほか、住民の安全、安心の確保等のために事業を進める必要があることから、災害復旧事業等について支援を継続するために必要な経費として、五百三十億円を計上しております。
第三に、産業、なりわいの再生については、原子力災害被災十二市町村における事業再開支援や、避難指示解除区域等における工場等の新増設支援等の取組に必要な経費のほか、ALPS処理水の処分に伴う対策として、被災地の水産業等への支援の取組に必要な経費として、三百三十一億円を計上しております。
第四に、原子力災害からの復興再生については、避難指示解除区域における生活環境の整備や、特定復興再生拠点の整備、特定帰還居住区域への帰還に向けた取組等を実施するとともに、中間貯蔵関連事業を着実に推進するほか、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーションの取組の強化に必要な経費として、三千三百三十八億円を計上しております。
第五に、創造的復興については、単に震災前の状態に戻すのではなく、創造的復興を実現するため、以上の取組に加えて、福島国際研究教育機構の取組や、福島イノベーション・コースト構想の推進、移住等の促進、高付加価値産地の形成等に係る取組に必要な経費として、二百三十九億円を計上しております。
なお、東日本大震災復興特別会計においては、復興庁予算に加え、震災復興特別交付税交付金など千六百二十四億円を計上しており、全体では六千三百三十一億円を計上しております。
以上、令和六年度復興庁予算の概要について御説明申し上げました。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
この発言だけを見る →復興庁におきましては、第二期復興・創生期間において必要な取組を精力的に進めるため、地震・津波被災地域において被災者支援などきめ細かい取組を着実に進めるとともに、原子力災害被災地域では、帰還環境の整備、生活再建など本格的な復興再生に向けて取り組み、また、これらに加えて、福島始め東北地方が創造的復興を成し遂げるための取組を進めるための予算として、東日本大震災復興特別会計に総額四千七百七億円を計上しております。
以下、その主要施策について御説明申し上げます。
第一に、被災者支援については、被災者の心のケアや、コミュニティーの形成、生きがいづくり等の心の復興、見守り、相談支援など、多様化、個別化してきている被災者の状況に応じたきめ細かな支援等に必要な経費として、二百十八億円を計上しております。
第二に、住宅再建と復興まちづくりについては、住まいと町の復興に向けて、災害公営住宅に関する支援を継続するほか、住民の安全、安心の確保等のために事業を進める必要があることから、災害復旧事業等について支援を継続するために必要な経費として、五百三十億円を計上しております。
第三に、産業、なりわいの再生については、原子力災害被災十二市町村における事業再開支援や、避難指示解除区域等における工場等の新増設支援等の取組に必要な経費のほか、ALPS処理水の処分に伴う対策として、被災地の水産業等への支援の取組に必要な経費として、三百三十一億円を計上しております。
第四に、原子力災害からの復興再生については、避難指示解除区域における生活環境の整備や、特定復興再生拠点の整備、特定帰還居住区域への帰還に向けた取組等を実施するとともに、中間貯蔵関連事業を着実に推進するほか、風評払拭及び放射線に関するリスクコミュニケーションの取組の強化に必要な経費として、三千三百三十八億円を計上しております。
第五に、創造的復興については、単に震災前の状態に戻すのではなく、創造的復興を実現するため、以上の取組に加えて、福島国際研究教育機構の取組や、福島イノベーション・コースト構想の推進、移住等の促進、高付加価値産地の形成等に係る取組に必要な経費として、二百三十九億円を計上しております。
なお、東日本大震災復興特別会計においては、復興庁予算に加え、震災復興特別交付税交付金など千六百二十四億円を計上しており、全体では六千三百三十一億円を計上しております。
以上、令和六年度復興庁予算の概要について御説明申し上げました。
何とぞよろしくお願い申し上げます。
野
野田国義#8
○委員長(野田国義君) 以上で所信及び予算の説明の聴取は終わりました。
本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
この際、尾崎復興大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。尾崎復興大臣政務官。
この発言だけを見る →本件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
この際、尾崎復興大臣政務官から発言を求められておりますので、これを許します。尾崎復興大臣政務官。
尾
尾崎正直#9
○大臣政務官(尾崎正直君) 復興大臣政務官の尾崎正直でございます。
福島を中心とした原子力災害からの復興及び再生に関する事項に係る国土交通省との連絡調整に関する事項を担当いたします。
関係副大臣、大臣政務官とともに土屋大臣をお支えし、被災地の復興が着実に進むよう全力で取り組んでまいりますので、野田委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻のほど、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
─────────────
この発言だけを見る →福島を中心とした原子力災害からの復興及び再生に関する事項に係る国土交通省との連絡調整に関する事項を担当いたします。
関係副大臣、大臣政務官とともに土屋大臣をお支えし、被災地の復興が着実に進むよう全力で取り組んでまいりますので、野田委員長を始め、理事、委員各位の御指導、御鞭撻のほど、何とぞよろしくお願いを申し上げます。
─────────────
野
和
和田政宗#11
○和田政宗君 去る二月二十六日、二十七日の二日間、宮城県及び岩手県において、東日本大震災の被災地における復旧・復興状況等の実情を調査してまいりました。
参加者は、野田国義委員長、石井浩郎理事、広瀬めぐみ理事、横沢高徳理事、横山信一理事、石井苗子理事、竹詰仁委員、岩渕友委員、齊藤健一郎委員及び私、和田の十名であります。
以下、調査の概要について御報告いたします。
初日は、まず、宮城県に赴き、石巻市において、株式会社宮富士工業を訪れ、後藤代表取締役社長から、同社における産業、なりわいの再生の取組について説明を聴取し、作業現場を視察しました。
製缶業を営む同社は、高度な溶接技術を持つ少数精鋭の技術者集団であり、グループ補助金や東日本大震災事業者再生支援機構による債務整理、融資等の支援を活用しつつ、事業の再建に取り組まれました。また、物づくりの担い手育成のため、子供向けの教室を開催しているとのことでした。
次に、石巻市内にて、齋藤市長から、同市の復興の状況とこれからの町づくりについて説明を聴取しました。
次いで、震災の津波被害から復旧を遂げた前網漁港をバスの車中から視察した後、前網地区振興会集会所に移動し、宮城県漁業協同組合寄磯前網支所の方々と意見交換を行いました。
当地では、震災前からホヤなどの養殖が行われており、震災後は水産業の復旧・復興に向けて取り組まれていましたが、東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出に伴う水産物の価格下落や、海水温の急激な上昇の影響による不漁など、厳しい状況に直面しているとのことでした。
同支所からは、東北電力女川原子力発電所事故発生時の避難道路の拡張及びシェルター等の構築や、ALPS処理水の風評被害金支払期間、基準の取決めなど、六項目から成る要望書を受け取り、その趣旨について説明を伺いました。
派遣委員との間では、震災前と比較した水揚げ状況の変化、ALPS処理水の海洋放出及び海水温上昇が水産に与える影響、ホヤの賠償をめぐる東京電力との交渉状況、ホヤやホタテに代わる養殖水産物に関する考え方等について意見が交わされました。
次に、石巻市震災遺構大川小学校を訪れました。大川小学校では、震災の津波により児童、教職員合わせて八十四名が犠牲となりました。同校は、この教訓を伝えるため、震災遺構として整備され、令和三年七月に一般公開されました。
まず、本委員会を代表し、野田委員長から献花が行われるとともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
その後、大川伝承の会の佐藤共同代表の説明を伺いながら現地を視察しました。佐藤共同代表からは、震災当時の同校の児童、教職員の行動の経緯等について説明を聴取するとともに、同校の校歌のタイトルである「未来を拓く」の言葉のとおり、「未来を拓く場所」として震災の教訓を伝えていくこと、そして、今後の防災対応等を共に考えていくことの重要性を伺いました。
次に、気仙沼市へ移動し、株式会社臼福本店を訪れ、臼井代表取締役社長から、同社が営む遠洋マグロ漁業について、漁業経営を取り巻く厳しい現状や課題を含め、説明を聴取しました。
同社は令和二年に、大西洋クロマグロ漁業では世界で初めて、持続可能な漁業に係る認証であるMSC認証を取得しました。臼井社長からは、持続可能な漁業の取組に加え、違法漁業対策の強化や、違法漁業由来の水産物の流通防止、漁業に係る法規制の考え方等について説明を伺いました。
次いで、気仙沼市内にて、菅原市長から、同市の復興の現状等について説明を聴取しました。
二日目は、まず、岩手県陸前高田市に移動し、同市の高田松原津波復興祈念公園・東日本大震災津波伝承館を訪れました。
同公園は、震災による津波の犠牲者を追悼、鎮魂し、震災の事実と教訓を継承するとともに、地域のにぎわいの再生に資することを基本理念としており、令和三年十二月に全面供用に至りました。
まず、野田委員長からの献花とともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
その後、伝承館を視察するとともに、陸前高田市から土地活用及び公共交通機関の施策について説明を聴取し、意見交換を行いました。
土地活用に関しては、防災集団移転促進事業等の取組状況を伺いました。同事業については、移転元地の未利用面積が令和五年十二月末時点で全体の三割超となっており、点在して活用しにくいものを始め、更なる利活用が課題であるとのことでした。
公共交通機関の施策に関しては、自動運転サービスの活用による高田松原津波復興祈念公園等における伝承活動促進事業等の取組状況を伺いました。同事業では、同公園内及び各震災遺構を巡る自動運転サービスの社会実装を目指し、実証実験が行われていますが、技術や費用などの課題があるとのことでした。
派遣委員との間では、自動運転車両のユニバーサルデザイン対応の状況、第二期復興・創生期間の満了が迫る中での陸前高田市の復興の進捗と現下の課題、防災集団移転促進事業の制度改正の状況と活用促進、同市が買い取った移転元地を災害危険区域に指定した場合の規制内容等について意見が交わされました。
次に、大船渡市に移動し、岩手県の拠点的な魚市場である地方卸売市場大船渡市魚市場を訪れ、同市からALPS処理水の風評について説明を聴取するとともに、当地の漁業協同組合及び水産加工業者の方々と意見交換を行いました。
ALPS処理水の海洋放出以降、中国等による輸入停止措置の影響によりアワビやナマコの単価が下落し、アワビについては東京電力との間で賠償に向けた交渉が進められているとのことでした。また、主要魚種の記録的な不漁に加え、海水温上昇による養殖水産物への影響、クロマグロの漁獲規制に伴う経済的損失等、水産業が直面する厳しい現状について説明を伺いました。
派遣委員との間では、クロマグロの漁獲可能量の上限に達した場合の漁業者の対応、中国の輸入停止措置の影響に係る精神的損害への賠償を求めていく必要性、経済産業大臣が漁業の現場を視察することの重要性等について意見が交わされました。
次に、釜石市に移動し、津波により被害を受けた旅館である宝来館を訪れ、自身も津波に巻き込まれた経験を持つ岩崎おかみから、被災当時の様子や同館の再建に向けた取組等についてお話を伺いました。
次いで、うのすまい・トモスを訪れました。同所は、震災の記憶や教訓を将来に伝えるとともに、複数の公共施設を一体的に配置し、地域活動や観光交流を促進しています。
同所にて、横沢理事及び私からの献花とともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
次に、釜石市が設置している鵜住居地区生活応援センターを訪れ、同センター及び釜石市社会福祉協議会から、コミュニティー形成等の被災者支援の取組について説明を聴取しました。
同センターでは、復興住宅の住民と地域住民の共生、社会参加を図るべく、コミュニティー形成支援の環境づくりや孤立予防、体力維持等を目的とした各種イベント等の企画立案、運営などを行っています。また、釜石市社会福祉協議会は、復興住宅での自治会形成に向けた交流会の開催などに取り組んでいるとの説明を伺いました。
派遣委員との間では、復興住宅の住民の既存コミュニティーとの融合に関しての実情、被災者支援総合交付金による長期的な支援の必要性、同センターのイベント等に参加できていない住民への対応等について意見が交わされました。
以上が調査の概要であります。
震災から十三年が経過しましたが、引き続き、被災地の復興創生のため、地域の実情に応じたきめ細かな支援が必要であると改めて認識した次第であります。
特に、水産業に関しては、ALPS処理水の海洋放出の影響等、新たな事態への対応に直面しています。東京電力による漁業関係者への賠償を始め、今後の動向を注視していくとともに、今回伺った水産現場の切実な声を踏まえ、水産業の復興、発展に向け、本委員会はもとより、国会、政府が果たすべき役割について深く考えさせられました。
加えて、時間の経過とともに震災の記憶が薄れていく中、その教訓を効果的に伝承していくため、震災遺構や伝承施設の一層の利活用が求められていることを強く認識しました。
最後に、私どもの調査に御協力いただいた皆様に対し厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興創生が果たされますようお祈り申し上げまして、報告を終わります。
この発言だけを見る →参加者は、野田国義委員長、石井浩郎理事、広瀬めぐみ理事、横沢高徳理事、横山信一理事、石井苗子理事、竹詰仁委員、岩渕友委員、齊藤健一郎委員及び私、和田の十名であります。
以下、調査の概要について御報告いたします。
初日は、まず、宮城県に赴き、石巻市において、株式会社宮富士工業を訪れ、後藤代表取締役社長から、同社における産業、なりわいの再生の取組について説明を聴取し、作業現場を視察しました。
製缶業を営む同社は、高度な溶接技術を持つ少数精鋭の技術者集団であり、グループ補助金や東日本大震災事業者再生支援機構による債務整理、融資等の支援を活用しつつ、事業の再建に取り組まれました。また、物づくりの担い手育成のため、子供向けの教室を開催しているとのことでした。
次に、石巻市内にて、齋藤市長から、同市の復興の状況とこれからの町づくりについて説明を聴取しました。
次いで、震災の津波被害から復旧を遂げた前網漁港をバスの車中から視察した後、前網地区振興会集会所に移動し、宮城県漁業協同組合寄磯前網支所の方々と意見交換を行いました。
当地では、震災前からホヤなどの養殖が行われており、震災後は水産業の復旧・復興に向けて取り組まれていましたが、東京電力福島第一原子力発電所のALPS処理水の海洋放出に伴う水産物の価格下落や、海水温の急激な上昇の影響による不漁など、厳しい状況に直面しているとのことでした。
同支所からは、東北電力女川原子力発電所事故発生時の避難道路の拡張及びシェルター等の構築や、ALPS処理水の風評被害金支払期間、基準の取決めなど、六項目から成る要望書を受け取り、その趣旨について説明を伺いました。
派遣委員との間では、震災前と比較した水揚げ状況の変化、ALPS処理水の海洋放出及び海水温上昇が水産に与える影響、ホヤの賠償をめぐる東京電力との交渉状況、ホヤやホタテに代わる養殖水産物に関する考え方等について意見が交わされました。
次に、石巻市震災遺構大川小学校を訪れました。大川小学校では、震災の津波により児童、教職員合わせて八十四名が犠牲となりました。同校は、この教訓を伝えるため、震災遺構として整備され、令和三年七月に一般公開されました。
まず、本委員会を代表し、野田委員長から献花が行われるとともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
その後、大川伝承の会の佐藤共同代表の説明を伺いながら現地を視察しました。佐藤共同代表からは、震災当時の同校の児童、教職員の行動の経緯等について説明を聴取するとともに、同校の校歌のタイトルである「未来を拓く」の言葉のとおり、「未来を拓く場所」として震災の教訓を伝えていくこと、そして、今後の防災対応等を共に考えていくことの重要性を伺いました。
次に、気仙沼市へ移動し、株式会社臼福本店を訪れ、臼井代表取締役社長から、同社が営む遠洋マグロ漁業について、漁業経営を取り巻く厳しい現状や課題を含め、説明を聴取しました。
同社は令和二年に、大西洋クロマグロ漁業では世界で初めて、持続可能な漁業に係る認証であるMSC認証を取得しました。臼井社長からは、持続可能な漁業の取組に加え、違法漁業対策の強化や、違法漁業由来の水産物の流通防止、漁業に係る法規制の考え方等について説明を伺いました。
次いで、気仙沼市内にて、菅原市長から、同市の復興の現状等について説明を聴取しました。
二日目は、まず、岩手県陸前高田市に移動し、同市の高田松原津波復興祈念公園・東日本大震災津波伝承館を訪れました。
同公園は、震災による津波の犠牲者を追悼、鎮魂し、震災の事実と教訓を継承するとともに、地域のにぎわいの再生に資することを基本理念としており、令和三年十二月に全面供用に至りました。
まず、野田委員長からの献花とともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
その後、伝承館を視察するとともに、陸前高田市から土地活用及び公共交通機関の施策について説明を聴取し、意見交換を行いました。
土地活用に関しては、防災集団移転促進事業等の取組状況を伺いました。同事業については、移転元地の未利用面積が令和五年十二月末時点で全体の三割超となっており、点在して活用しにくいものを始め、更なる利活用が課題であるとのことでした。
公共交通機関の施策に関しては、自動運転サービスの活用による高田松原津波復興祈念公園等における伝承活動促進事業等の取組状況を伺いました。同事業では、同公園内及び各震災遺構を巡る自動運転サービスの社会実装を目指し、実証実験が行われていますが、技術や費用などの課題があるとのことでした。
派遣委員との間では、自動運転車両のユニバーサルデザイン対応の状況、第二期復興・創生期間の満了が迫る中での陸前高田市の復興の進捗と現下の課題、防災集団移転促進事業の制度改正の状況と活用促進、同市が買い取った移転元地を災害危険区域に指定した場合の規制内容等について意見が交わされました。
次に、大船渡市に移動し、岩手県の拠点的な魚市場である地方卸売市場大船渡市魚市場を訪れ、同市からALPS処理水の風評について説明を聴取するとともに、当地の漁業協同組合及び水産加工業者の方々と意見交換を行いました。
ALPS処理水の海洋放出以降、中国等による輸入停止措置の影響によりアワビやナマコの単価が下落し、アワビについては東京電力との間で賠償に向けた交渉が進められているとのことでした。また、主要魚種の記録的な不漁に加え、海水温上昇による養殖水産物への影響、クロマグロの漁獲規制に伴う経済的損失等、水産業が直面する厳しい現状について説明を伺いました。
派遣委員との間では、クロマグロの漁獲可能量の上限に達した場合の漁業者の対応、中国の輸入停止措置の影響に係る精神的損害への賠償を求めていく必要性、経済産業大臣が漁業の現場を視察することの重要性等について意見が交わされました。
次に、釜石市に移動し、津波により被害を受けた旅館である宝来館を訪れ、自身も津波に巻き込まれた経験を持つ岩崎おかみから、被災当時の様子や同館の再建に向けた取組等についてお話を伺いました。
次いで、うのすまい・トモスを訪れました。同所は、震災の記憶や教訓を将来に伝えるとともに、複数の公共施設を一体的に配置し、地域活動や観光交流を促進しています。
同所にて、横沢理事及び私からの献花とともに、派遣委員一同により、震災による犠牲者に対して黙祷をささげました。
次に、釜石市が設置している鵜住居地区生活応援センターを訪れ、同センター及び釜石市社会福祉協議会から、コミュニティー形成等の被災者支援の取組について説明を聴取しました。
同センターでは、復興住宅の住民と地域住民の共生、社会参加を図るべく、コミュニティー形成支援の環境づくりや孤立予防、体力維持等を目的とした各種イベント等の企画立案、運営などを行っています。また、釜石市社会福祉協議会は、復興住宅での自治会形成に向けた交流会の開催などに取り組んでいるとの説明を伺いました。
派遣委員との間では、復興住宅の住民の既存コミュニティーとの融合に関しての実情、被災者支援総合交付金による長期的な支援の必要性、同センターのイベント等に参加できていない住民への対応等について意見が交わされました。
以上が調査の概要であります。
震災から十三年が経過しましたが、引き続き、被災地の復興創生のため、地域の実情に応じたきめ細かな支援が必要であると改めて認識した次第であります。
特に、水産業に関しては、ALPS処理水の海洋放出の影響等、新たな事態への対応に直面しています。東京電力による漁業関係者への賠償を始め、今後の動向を注視していくとともに、今回伺った水産現場の切実な声を踏まえ、水産業の復興、発展に向け、本委員会はもとより、国会、政府が果たすべき役割について深く考えさせられました。
加えて、時間の経過とともに震災の記憶が薄れていく中、その教訓を効果的に伝承していくため、震災遺構や伝承施設の一層の利活用が求められていることを強く認識しました。
最後に、私どもの調査に御協力いただいた皆様に対し厚く御礼を申し上げますとともに、被災地の一日も早い復興創生が果たされますようお祈り申し上げまして、報告を終わります。
野
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