農林水産委員会

2024-12-19 参議院 全292発言

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会議録情報#0
令和六年十二月十九日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 十二月十七日
    辞任         補欠選任
     清水 真人君     福岡 資麿君
 十二月十八日
    辞任         補欠選任
     福岡 資麿君     清水 真人君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         舞立 昇治君
    理 事
                佐藤  啓君
                山下 雄平君
                山本 啓介君
                田名部匡代君
                舟山 康江君
    委 員
                清水 真人君
                滝波 宏文君
                野村 哲郎君
                藤木 眞也君
                山田 俊男君
                山本佐知子君
                徳永 エリ君
                羽田 次郎君
                横沢 高徳君
                窪田 哲也君
                高橋 光男君
                松野 明美君
                紙  智子君
                寺田  静君
   国務大臣
       農林水産大臣   江藤  拓君
   副大臣
       農林水産副大臣  滝波 宏文君
   大臣政務官
       農林水産大臣政
       務官       山本佐知子君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        西村 尚敏君
   政府参考人
       内閣府大臣官房
       審議官      河合 宏一君
       文部科学省大臣
       官房学習基盤審
       議官       森  孝之君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  山口  靖君
       農林水産省大臣
       官房総括審議官  宮浦 浩司君
       農林水産省消費
       ・安全局長    安岡 澄人君
       農林水産省輸出
       ・国際局長    森  重樹君
       農林水産省農産
       局長       松尾 浩則君
       農林水産省畜産
       局長       松本  平君
       農林水産省経営
       局長       杉中  淳君
       農林水産省農村
       振興局長     前島 明成君
       水産庁長官    森   健君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○農林水産に関する調査
 (食料自給率に関する件)
 (能登半島地震等による農林水産関係被害への
 対策に関する件)
 (合理的な価格形成に関する件)
 (米・水田農業政策に関する件)
 (直接支払い制度に関する件)
 (新規就農施策に関する件)
 (水産業の振興施策に関する件)
 (畜産物等の価格安定等に関する件)
 (畜産物価格等に関する決議の件)
    ─────────────
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舞立昇治#1
○委員長(舞立昇治君) ただいまから農林水産委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 農林水産に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣府大臣官房審議官河合宏一君外十名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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舞立昇治#2
○委員長(舞立昇治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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舞立昇治#3
○委員長(舞立昇治君) 農林水産に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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山下雄平#4
○山下雄平君 自由民主党の山下雄平です。
 江藤大臣は、二度目の農林水産大臣就任で、心に期すものがあられるというふうに思います。直前まで自民党の農政の責任者で、調査会長をなさっておられて、私も党の会議で大臣の農政に関する思いというのをずっと拝聴してまいりました。
 次期基本計画で、将来に展望が持てる、農家の皆さんが安心して営農できるような体制、そうした政策の方向性をしっかり示していく必要があるというふうに考えます。
 私も、地元の佐賀県で農家の人とお話をすると、この基本法の改正後の施策や予算に大変期待が高いものがあるというふうに感じます。この五年間の集中対策期間における施策と中長期にわたる予算対応について、特に初年度に当たります来年度の当初予算について、昨日の衆議院の審議でも大臣は、今日も明日もあさっても努力したいというふうにおっしゃっておられました。是非、大臣の考え、そして今後の見通しについてお考えをお聞かせいただければと思います。
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江藤拓#5
○国務大臣(江藤拓君) 御質問いただきましてありがとうございます。
 集中期間五年間、これからやるわけですから、お金が全てだとは申し上げません。これまでの施策を見直していくということであれば、無駄があれば削る部分もあるかもしれません。しかし、基本的には、やはり政策の継続性というものが必要です。ですから、しっかりとした初年度にふさわしい予算の確保をしたいということで、努力をしています。
 昨日もちょっと自分の気持ちを正直に言ってしまって、ちょっと言い過ぎたかなと思っておるんですが、非常に、なかなか予算を獲得するということは簡単ではありません。ありませんが、今日も、この委員会が終わって、もう週末にかけて、最後の努力をしっかりやっていきたいと思っております。
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山下雄平#6
○山下雄平君 是非とも、本当に期待の高いものがありますし、恐らくそこが出発点になろうかというふうに思いますので、是非とも政府の中で獅子奮迅の活躍をいただければというふうに思います。
 水田政策について伺います。
 五年に一度の水張りルールなど、水田活用の交付金について、この地元、私の地元でも、農家の皆さん方と話をすると、新たな方針というのはどういう方針になるのかと、また、その方針はいつ示されるのかというような話を度々聞かされます。その方針を見てから、来年の作付け、そして今後の営農について考えようかなというふうにおっしゃる方もいらっしゃいます。
 江藤大臣は、そう時間を置かずに示すとおっしゃられておられて、次期基本計画の策定に合わせて何らかの方針を示すような考えとも受け取れるんですけれども、水田活用の交付金の見直しについて、農家の皆さんが来期の作付けについて考える、十分考える時間があるような段階で、例えば年度内とかにも方針を示される考えなのか、大臣のお考えをお聞かせいただければと思います。
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江藤拓#7
○国務大臣(江藤拓君) 今日の段階で期限を切ってお答えすることはできませんが、やはり様々な御意見をいただいております。九年からですから、まだ少し時間があるとはいえ、作付けのタイミングでいうと二回しかないわけでありますから、営農計画を立てる上で大変必要なことだと思っています。
 水田政策は農林水産業の政策の中心でありますし、それで、水活は大変議題になって、私も調査会長としてやりまして、非常に苦しみました。何とか会計検査院の追及を逃れなければいけない。最悪の場合、農家の方々にこれまで給付された金額を過去に遡って返還を求められる可能性があると。そこまでになったら、下手すると、人によっては億単位、億単位の返還を求められるということになれば、途端にもう営農なんか続けられませんから、窮余の策としてこれしかないというところで、五年に一度の水張りを決断したというところであります。これしかなかったんですよ。それは、多分、他党の方々も御理解いただける方々は多いんだろうと思います。
 しかし、これが解決策だなとは正直思っておりません。ですから、再び大臣に指名されることになって、自分の中でも積み残された大きな課題だなというふうに思っています。
 この見直しについてはしっかりとした議論が必要です。まずは、役所の中で今議論しています。御存じのように、予算委員会があり、昨日も今日も委員会があり、なかなか私も時間がありませんが、できれば年明けぐらいには出したいなと思っています。これはたたき台ですから、各党の方々にも受け止めていただいて、それがいいか悪いかについてはしっかり議論をしていただきたい。
 正直、自民党に対してもまだ何も示していません。何も示していません。今回は熟議の国会ですから、自民党の中だけで議論を進めるということではなくて、監督省庁として、まず農林水産省の中でしっかり議論した上で党にも諮りたいと思っておりますので。
 作付けについて迷っていらっしゃる方がおられることはよく分かりますけれども、この内容の変更については、水田政策、水活の変更については、まずは今この制度を使っている方々が納得のいく方向性の見直しにならなければならない。百点は難しいと思いますよ、政策を変更して全ての方が満足するというのは過去の例でもほぼほぼありませんから。しかし、大宗の方がそういうことであれば納得だと言っていただける内容、そして、納税者の方々が、三千五百億も掛けてきたわけですよ、様々な御批判をいただきました。三千五百億も使って、作らないことに金を使っているのか、生産的じゃないじゃないかという批判もありました。
 そういう批判がないように、納税者の方々、それから生産者の方々の双方の御理解がいただけるような見直しにしたいと考えております。
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山下雄平#8
○山下雄平君 我々、国会に身を置く者としても、政府側といろいろ議論しながらいい政策に是非作っていかなければならないというふうに考えております。
 次に、滝波副大臣に伺います。
 副大臣は直前まで参議院の農林水産委員長をお務めで、基本法など重要法案の成立に汗をかいてこられました。副大臣として、農林水産行政に取り組む思い、どういうところに力を入れていきたいか、お考えをお聞かせください。
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滝波宏文#9
○副大臣(滝波宏文君) 御質問ありがとうございます。
 これまで、当委員会の委員長としまして、理事、委員の先生方の活発な御議論をいただきながら、農政の憲法とされる食料・農業・農村基本法の改正にも携わらせていただきました。
 今回は副大臣といたしまして、その基本法の施行、食料・農業・農村基本計画の策定を始めとして、その施行に携わらせていただくという、今回、ことにつきまして、大変な責任を感じているところであります。特に、コスト等高まる中で、ちゃんともうかる農林水産業として将来にわたって食料の安定供給がなされるような、そのための合理的な価格形成の新たな仕組みづくりなどについても力を入れていきたいというふうに思っております。
 また、石破総理が掲げております地方創生二・〇、これは地方出身者の副大臣として大事なテーマだと考えてございます。農林水産業の振興、また農山漁村の発展、こちらを通じまして、地方創生に向けて一段と努力してまいりたいと思います。
 就任直後には、江藤大臣、そして山本政務官とともに、能登の被災地にも訪れさせていただきました。復旧復興を含め、現場の声しっかりと聞きながら、そして当委員会の先生方の御議論踏まえまして、いろんな政策を前に進めていきたいと思います。
 よろしくお願いをいたします。
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山下雄平#10
○山下雄平君 最後に、山本佐知子政務官にも、御自身で力を入れたいところ、所信についてお伺いさせていただければと思います。
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山本佐知子#11
○大臣政務官(山本佐知子君) ありがとうございます。
 この農政のターニングポイントと言われるこの時期に政務官としての職務を担うことに大変大きな責任を感じておりますとともに、身が引き締まる思いでいっぱいであります。
 食料安全保障を堅持するためには、就業人口の維持が不可欠であります。生産基盤を強化して、そして参入されたい方が安心して参入できる仕組み、構築していきたいと思います。参入者及び受入れ体制、双方の支援の強化が重要であると考えます。
 また、適正な価格形成のためにも、対生産者への政策だけでなく、消費者、小売業、流通の理解醸成にも努めてまいります。
 私自身、地方区の国会議員として、現場の声を大事にしてまいりました。現場の方は本当に、国土を守っているんだ、そして日本の食料自給率を支えているんだという強い気持ち、そして誇りをお持ちです。大きな夢を持って取り組んでいる方も大勢います。
 一方で、獣害やいそ焼けなど自然の脅威も深刻であり、こうしたデータ分析、科学的見地の共有も進めてまいりたいと思っています。政務官になっても変わらず現場の声に耳を傾け、現場と乖離がないよう努めてまいります。
 また、能登半島と福島、私も、大臣、副大臣とともに行ってまいりました。本当に地元の方は農業、漁業を再開したいという気持ちでいっぱいであります。一刻も早い被災地の復旧復興に尽力をしてまいりたいと思います。
 以上でございます。
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山下雄平#12
○山下雄平君 終わります。
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田名部匡代#13
○田名部匡代君 おはようございます。青森の田名部匡代です。
 大臣、まずは大臣御就任おめでとうございます。期待しておりますんで、大臣、頑張ってください。
 昨日も衆議院の農水委員会で、なかなかこの予算を獲得する、確保するのは難しいなという、私、それすごい分かります。簡単ではないというふうに思うんですね。
 ただ、大臣、昨日、たしかあれは所得補償の話を我が党の野間議員がしたときだと思いますけれども、農水省の予算の中でやりくりしなきゃいけないというか、そんなお話だったと思うんですが、それでは駄目だと思うんですよ。全体の予算の中からやっぱり農水省に必要な予算取ってくると。小ぢんまりと農水省の予算の中で何とかやりくりしようなんて言ったら、これ食料安全保障というのは確立できないというふうに思っていますので、大臣、是非もう一回御決意をお願いします。
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江藤拓#14
○国務大臣(江藤拓君) 余り白熱した委員会にしたくないので言葉を選んで発言したいと思いますが。
 御党、旧民主党さんが戸別所得補償を入れたときに土地改良の予算が減ったじゃないですか。それについては、いまだにやっぱり御党の政策については傷として残っていると思うんですよ。やはり予算の総額が決まってしまえば、やはり政策をその途中で変更すればその中でやりくりをしなきゃいけない。その年度の途中で予算の増額というのはありませんから。
 ですから、自分としてはやりたいことはたくさんあります。ほかの政党からの、あれは維新の先生だったと思いますが、四兆円必要じゃないか、五兆円を目指すべきだ、もうそういうふうになったらどういう考えですかと言われて、それは予算の総額が増えれば私としても様々なことに新たに取り組んでいきたいんですが、しかし、ほかのところを削ってほかに回すということはやっぱりできない。それは先生のおっしゃるとおりですよ。
 ですから、今回、まずは大臣に就任して一か月ですけれども、とにかく今回の当初予算、これから五年間の構造改革にふさわしい予算の総額をまず獲得するこの努力。まあ補正はかなり頑張りました、五百億近く増やしましたからですね。補正は頑張りましたが、やはり予算の構成上、予算委員会でも議論になりましたけれども、当初でしっかりお金を取るということが基本ですから、それが一番正しい。財政法上、二十九条でもいろんな議論がありましたけれども、私もそう思っておりますので、まずは当初予算でしっかり取るように努力をしたいと考えております。
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田名部匡代#15
○田名部匡代君 大臣、いろいろこれから農水省の果たしていく役割というのは大きい、重要になってくるし、仕事量も増えていくと思うんですね。
 それで、今、農林水産行政が直面する課題に十分に対応できるだけの必要な定員、人員の確保ですよね、ということをちゃんとやりながら、農水省の体制を強化していくべきだというふうに思っています。また、地方の出先機関もそうですけれども、所管の独立行政法人に対する運営交付金、施設整備補助金についても、現場の切実な課題に対応できるだけの予算、これも確保していくべきだというふうに思っています。
 大臣、今、こうした独法などの現状がどうなっているのか、どう御認識されているのかということを、御存じかどうかお答えをいただきたいのと、やはりそれはしっかりと今後の農政、新たな施策に対応できるだけの人員強化していくんだということの大臣のその思いがあれば、お聞かせをいただきたいと思います。
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江藤拓#16
○国務大臣(江藤拓君) 行革の流れの中で大変人員が減っております。例えば、統計局は非常に脆弱になった。やはり先の見通しを付けるということであれば、エビデンスの積み重ねが大変大事です。全国でどのような営農が行われ、どのような成果が上がり、政策効果がどのように上がったかを検証しなきゃなりません。KPIであったりPDCAサイクルを回すとか、様々なことをやる上ではやはり人間が必要です。どんなに技術が発達しても、人員の確保は必要です。先生の言うとおりですよ。もうただただ行革をすればいいんだ、人数を整理すればいいんだという考え方には大いに私は反対です。
 そして、構造改革をしていくんだ、そして新しい農業の形、そして地域計画を作り、スマート農業も推進するということであれば、当然、新しい知見も必要ですし、新しい人材も必要になってきます。私は定員の増を強く求めております。
 それから、各独法についてでありますが、例えば農研機構であったり、様々な機構、独法がありますけれども、例えば、新しい品種を開発する、新しい技術に挑戦する、スマート技術もそうですし、品種、種苗の開発もそうですが、そういったものが民間でできない。将来、農家の所得向上につながるようなそういう研究開発については、日本はやはり脆弱だと思っていますよ。もっとそこに予算を付けて、新しい品種であったり、この気候変動が激しい時代にあって、高温障害に耐えられる品種であったり、様々な研究開発については、機構、独法の予算については、今の予算では十分ではないというふうに認識いたしております。
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田名部匡代#17
○田名部匡代君 現場のその実態、大臣も御認識されているということで、まさに施設も老朽化していますし、研究だとかそういったことについてもなかなか予算がないということで、機材の更新だとか修繕というものも十分にできないというような状況ありますので、是非、今大臣、その御認識の下、しっかりと努力をしていただきたいというふうに思います。
 それと、ちょっと通告していなくて申し訳ないんですけど、十二月十三日、参議院の予算委員会、石垣議員の質疑で、大臣はミニマムアクセスは義務だというふうに答弁されたんですね。義務ですか。
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江藤拓#18
○国務大臣(江藤拓君) これは機会の提供という意味でございます。
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田名部匡代#19
○田名部匡代君 義務ではないですよね。機会の提供ということで。
 是非これ、この委員会でも何度も議論になっているんですね。国内のこうした厳しい状況の中で、義務だと皆さん今まで言ってきて、それは全部入れなきゃいけないんだみたいに言っていますけど、例えば、自民党さん、平成二十五年三月十三日、TPP対策に関する決議というものをされているんです。この中で、TPP対策委員会第四グループの取りまとめ、ミニマムアクセス米について、「国内外の情勢の変化にかんがみ、ミニマムアクセス米の対応について検討していくこと。」ということをおっしゃっているんです。
 私は、もう義務だからそれは無理なんですよ、約束事ですからということじゃなくて、やっぱり国内産業をどうやって守っていくのかということを考えたときに、まさに自民党の皆さんが過去におっしゃっていたように、この変化に鑑みて、やっぱりこれでいいのかどうか、相手に対して何かやっぱり言っておく、言っていくべきことがあるのかないのか、そこは真摯に検討されるべきではないかなというふうに思いますけど、どうですか。
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江藤拓#20
○国務大臣(江藤拓君) これは、先生と多分認識については同一だと思います。
 今は米価が上がっておりますが、米が安くて大変苦しいときにも機会を与えなきゃいけない。義務だというのは答弁ミスです。機会は与えなきゃいけない。例えば、カレントアクセスのバターなんかについても入ってきておりますが、これは乳製品の話ですけどね。これも機会を与えて、しかし、全量入ってきているんで、あたかも義務であるかのように国内的には受け止められていますよね。
 ですから、一度合意をしてしまうと、そのときの合意した国々、様々な国々の全ての同意を得なければ内容の変更はできませんので、国際交渉は極めて困難を極めますし、何かを取れば、じゃ、何かを差し出せという話をされる可能性もあるわけであってですね。しかし、先生のおっしゃるように、挑戦をしないと、挑戦をしないということはちょっと後ろ向きかなと私も思っていますよ。
 日本として、様々な機会をつかまえて、日本の国内情勢はこういうことであるから、かつてこういう合意をしたけれども、我々としてはこういう方向性を示していきたいということをやはり議論の俎上に上げるということについては、私は後ろ向きであってはならないと思っています。
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田名部匡代#21
○田名部匡代君 こんな前向きな答弁いただいたのは初めてです。大臣、ありがとうございます。
 でも、一点、義務と言ったのは答弁ミスだとおっしゃいました。義務ではないということでよろしいですか。
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江藤拓#22
○国務大臣(江藤拓君) 国家貿易ですから、全量輸入ですから、最終的にその義務か義務でないかというのは、その言葉の定義は難しいですけれども、最初申し上げましたように、答弁ミスではないのかもしれません。まあミスといえばミス、ミスでないといえばミスでない。言葉は難しいですよね。
 ただ、機会を与えているということであれば、機会を与えることは義務なので、機会を与えることは義務じゃないですか。そこのところは御理解ください。
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田名部匡代#23
○田名部匡代君 じゃ、次の質問に移ります。
 石川県の復興についてでありますけれども、大臣も現場に行かれたと思います。私たちも、徳永委員と一緒に石川県珠洲市に行ってまいりました。この地域は二割の農家で六割の農地を見ているということです。ある農業法人、多分、大臣も直接お話を聞かれているんじゃないかなと思うんですけれども、その農業法人では水稲だけで百十五ヘクタール、その他大豆二十ヘクタールなどなど生産しています。今年の複合災害で、田んぼは六割近く地割れや隆起、土砂災害の被害が出ているということなんです。
 ちょっと行った先のお話をずらずらと言わせていただきます、状況を分かっていただきたいので。
 被害が出ていて、三分の一は刈り入れしていたんですが、残りの三分の二は主力商品で、価格にして一千五百万から二千万ぐらいの損失なのだそうです。見た目だけでは来年作付けできるかどうか分からないので、そのチェックの仕方を変えて、調査方法を変えて、使用用水ごとにチェックをして、水路はほぼ全滅、パイプライン用のポンプも浸水、川そのものが壊れているので水が引けない、来春は三十ヘクタール作付けできるかどうかという状況、完全に泥の下にある農地は十ヘクタール、作付けできるようになるまで五年以上掛かるかもしれないということなんですね。
 畑地化と言うけれども、畑にすれば人手が必要で、人がいない、また水はけも悪く無理、スマート農業といっても使える農地がない、設備投資も、現在の借金もあり新たな投資ができない、基盤整備が必要だけれども、その際は是非国に、未来に希望が持てる、そういう整備をしていってほしいという御要望がありました。
 一年でも耕作をやめると田んぼに戻すのは大変で、その間、会社を守って、雇用を守って、生活を守って、農地を守らなければならない。保管していた米や農業資材も浸水したり流されたりして、できたらやっぱりそういうところにも支援をしてほしいという御要望もありました。ほかでも同じような状況、多数出ていると思うんですね。
 大臣、よく御存じだというふうに思います、現場の状況。是非この切実な課題に一つ一つ向き合っていただきたい。どんな支援が足りていないのか、また逆に、あっ、こういう使える支援があるよという情報もしっかり現場に届けていただきたいというふうに思いますし、営農を再開するまでに、短期ではない中長期的な、やっぱりその先の見通しが立つような支援が必要だというふうに思っています。
 大臣、この点についてどのようにお考えか、お答えください。
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江藤拓#24
○国務大臣(江藤拓君) 私、よく分かっていると思っておりません。一日行っただけで全てが分かるはずがないので。
 様々な各部署、農林水産省の中から詳細な報告をなるべく聞くようにしておりますが、息をのむような光景を見ました、もう本当にですね。意見交換もやりましたが、かなり時間をオーバーして意見交換もいたしました。かなり、声を荒げて私に抗議をしたいけれども、抑えに抑えているんだなという空気を感じました、正直言って。
 そういう中で、もう本当に五年間できないかもしれない。さらに、水は一番基本ですから、水源も駄目だ、ポンプも駄目だ、水路も駄目だということになると絶望だと、絶望したという言葉を聞きました。どう生きていいか分からないと。
 そして、先日、防災担当大臣からお話があって、三人の若い三十代の担い手の人が、一人は残る決心をしたけれども、一人は離農、一人は嫁さんが宮崎県なので、宮崎県で新たに農業を始める決心をして、もう能登を離れたという話を聞いて、江藤君、何とかならないのかなという相談も受けました。
 先生がおっしゃるように、これ農林水産省だけの問題ではなくて、中小企業庁であったり、国土交通省であったり、環境省であったり、これはやはり各省がしっかり横の連絡を取ることが大事だと思います。そして、言われたように、どのような制度が利用可能であるのか、どのようなメニューを国が用意しているのか、それが伝わらなければ、この間のれいわの山本さんも質問されていました、一括で省庁の壁を越えていわゆる泥の撤去ができるような制度もあるけれども、使われてないじゃないかという指摘もありましたが、やはり制度が使われてないということが一番まずいんで、お金を積み上げた、立憲さんの御指摘によって一千万積み上げたことはメッセージ性として極めて良かったと思いますよ。あっ、一千億か。後ろから秘書官がうるさいです。まあナイスサポートなんですけどね。一千億積み上げたことはメッセージ性としてとっても良かったと思います。
 お金が全てではありませんが、やはりあの金額を見れば、ああ、国がやはり本腰を入れてやってくれるんだなということを感じていただける。ですから、メッセージも必要です。やはり励ますこともとても大事だなと思います。
 しっかり我々は、現場の現状をつかんで、受け止めて、それに対して、省庁の枠を超えて対応するので頑張ってくださいというふうに言えるような農林水産省の体制を築いていきたいと考えております。
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田名部匡代#25
○田名部匡代君 我々は早くからしっかりと補正を組んで、皆さん、急な対応には予備費だ予備費だと何回も予備費を重ねてきたわけですけど、今大臣おっしゃっていただいたように、やっぱり国を挙げてしっかり補正をやって、今の一千億も受け入れていただきましたけれども、そういう金額だけではない、メッセージ性も含めて、やっぱり早い対応をすべきだったというふうに思います。
 でも、大臣、今おっしゃっていただいたように、行政の縦割りでその復旧が更に遅れることがないようにしっかり連携していただいて、もう本当雪が降りますから、もう希望をなくしていますから、是非全力で対応していただきたいと思います。また、農水省のそれぞれの担当の皆さんも、現場に寄り添って、現場を回っていただいているというふうに思います。厳しい環境の中だと思いますけれども、是非また皆さんには健康に気を付けていただきながら頑張っていただきたいと、心からエールを送りたいというふうに思います。
 それで、大臣の所信でも輸出促進のことがありました。政府を挙げて輸出に取り組んでいますけど、今後、米の輸出拡大にも期待を私もしています。
 十二月十日の日本農業新聞に、日本語表記を多用した、日本産と勘違いするようなパッケージの外国産米が出回っているということが載っていました。日本人でも勘違いすると。ただ、これは、じゃ、どうできるかというと、それは難しいのかなというふうに思うんですけれど、例えば、全日本コメ・コメ関連食品輸出促進協議会で産地にこだわらない統一のロゴマークというのを開発しているんですね。ちょっと今日、資料ではお配りしてないんですけれども。
 例えば、こういうものが活用されているのか、また、活用されていたとして、海外の消費者の方々がですよ、スーパーに、店頭に並ぶ商品から、ああ、なるほど、これがと一目で分かるのかというのはちょっと分からないんですけど、今後、こういう問題も含めて、海外のそのスーパーなり店頭にずらっと並ぶ競合するお米の中からやっぱりどうやって日本のおいしいお米を売り込んでいくのか。大臣、ちょっと対策があったら、戦略があったら教えてください。
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江藤拓#26
○国務大臣(江藤拓君) なかなか世界中には商魂たくましい方がおられますから、特定の国の名前は申しませんが、非常に難しい話だと思います。
 ただ、私の経験上、ちょっとお話をさせていただくと、かつて、話が若干それますけれども、和牛について、オーストラリアがWAGYUとローマ字表示をして売ることによって全く差別化ができないという問題が起きました。そのときに、私がプロジェクトリーダーになったんですけれども、二〇一六年にWAGYUの表示からジャパン・ビーフと、ジャパンと、ジャパン・ビーフという表示に変えました。WAGYUという名前を取ることについては正直抵抗がありましたが、余りにも差別化ができないんで、もうジャパン・ビーフだということでロゴを変更したところ、一定の効果はありました。
 ですから、今先生がお示しいただいたように、私もこれ今見せていただきましたが、非常に、富士山で、結構いいやつでありますけれども、果たして我々が行政として、店頭の販売ですから、店頭の販売の場面において最終消費者がどう選択していただけるか。
 我々も様々、JFOODOとか様々な、ジェトロとか様々使いながらプロモーションしておりますが、先生の御指摘を受けて、今後どうすることが有効か、検討したいと思います。
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田名部匡代#27
○田名部匡代君 いろいろ輸出に取り組んでおられる関係団体、また当事者の方々も努力していると思うんですね。我々も、古い民主党、旧民主党政権のときにも輸出の促進ということは言っていて、どこの産地とかではなくて、やっぱりジャパン・ブランドなんだと、ジャパンというその国として売り出していく、こういう考え方だったと思うんですね。
 ですから、どうやって我々日本のブランドも世界に売り込んでいくのかというのは是非もっと検討していただいて、まだまだ伸びる要素あるわけですから、頑張っていただきたいというふうに思います。
 次、江藤大臣、基本法の改正の際、党総合農林政策調査会会長として議論を取りまとめてこられたと思うんですね。我々も修正案いろいろと御提案をさせていただきました。どなたかがこの我々の案は一切盛り込まないと最終判断をされたと思います。まあね、全く役にも立たない修正案だったと、出来の悪いものだったと言うなら、もうそうおっしゃっていただいていいんですけれども、やっぱり一歩も譲れないという態度で野党と対峙するというのは、私はこの基本法を作るに当たってそれは違ったんじゃないかなというふうに思っているんです。まあ、どなたがそれを言ったかというのはうわさ程度にしか聞いていませんので分かりません。
 ただ、まあ、ちょっといいですよ、もうねちねちしませんが、基本法で、私たち、食料自給率向上を目指すということを提案していたんですけど、大臣、この食料自給率についてはどんなお考えですか。ちょっと端的にお答えいただきたいと思います。
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江藤拓#28
○国務大臣(江藤拓君) これも様々なこれまで議論があったところでございます。
 食料自給率にこだわることがいかがかというような意見もありました。食料自給力について考えるべきだという意見もありましたが、しかし、国民に非常に浸透しています。国際的にも通用している一つの指標でありますから、今後もこれはしっかり使い続けて、国民の一つの理解醸成のツールとして私は使い続けるべきだと考えています。
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田名部匡代#29
○田名部匡代君 これ、令和二年四月十四日農水委員会で、参議院の農水委員会で、やっぱり当時の江藤大臣は、国民の生命、財産を守るのはカロリーでありますから、カロリーベースであるということで、食料自給率のことについて話されています。やっぱり今こそカロリーベースというものをもっと我々は意識をして政策をやらなければなりませんと。
 一つの、まあ、いろんな指標はあると思いますよ。ただ、これから基本計画を作成していく中で、やっぱりその一つのきちんとした目標として我々は持っていくべきだというふうに思いますし、自給率を高めるというそのことに努力をしていく必要があるということだけ申し上げて、まあ、お米といえば、やはり、資材なんかの恒常的なコストではなくて、所得補償の話でした。所得補償。
 大臣、あれですよね、農業者戸別所得補償制度、名前ごとお嫌いですよね、お嫌いでもないですか。ただ、現場の声として、個々の農業経営支えてほしいという根強いやっぱり要望はあるんです。特に、今の制度は米のところだけ支援が外れているわけですけど、米農家というのはやっぱり、今は価格高いけれども、恒常的に赤字だけれども、しっかり農地を守ってきていただいているということもあります。
 で、所得補償、いろいろ課題はあったにしても、評価する声もありましたよ。今のナラシや収入保険だけではセーフティーネットとして不十分だという声もやっぱりある。それで、構造改革が進まないとか農家が努力しなくなるだとか、いろんな事実に基づかないような批判もありますけれども、規模が大きくてコストの低い経営ほど交付金のメリットが大きかった規模加算だとか品質加算だとか、そういうことで我々は、やっぱり農家は努力して生産性向上につながるような考え方を持ってきたんですね。
 加えて、やっぱり生産調整の参加を交付要件としたことで、水田の有効活用であるとか新規需要米の生産拡大を促して、いずれ、構造改革は緩やかだったかもしれないけど進んでいったかもしれない、続けていれば。
 例えばですよ、それはいずれ構造改革が進んだ時点で小規模農家に対する、じゃ、支援は減らすのかやめるのか、いろんな考え方はできたと思うんです。全てがこの所得補償をもう駄目だと思う大臣は、本当に名前もすぐ変えたいみたいにして、過去の議事録いろいろ見ましたけど、相当お嫌いなんだなというふうに思っているんですね。
 ただ、昨日の委員会でも、一年しか検証する期間がなかったというふうに答弁されています。検証されたのかどうかも分からないけど、様々なデータを用いて検証されている。それは賛否両方ありますよ、やっぱりこれは駄目だったという評価もある。真摯に受け止めなければなりません。
 いろいろあるんだけれども、相当あれ時間掛けて制度設計したんですね。少しでも参考になることがあるとすれば、毛嫌いしないで、やっぱり所得補償必要じゃないかということも含めて、是非、形は違っても、農家の皆さんが意欲持って、未来に希望を持ってやっていける、それはどうなのかと、所得補償本当に必要ないのかどうか検討していただきたいというふうに思うんです。
 時間ないのでちょっとしゃべり続けますけど、やっぱり世界有数の輸出国であるアメリカ、EUというのは農業を国で手厚く保護している。一方で、やっぱり日本は大量に輸入していますよね。アメリカやEUとは違って食料自給率の低い日本では、この国内農業を存続させるということがまさに食料安全保障の自衛の措置としては、今まさに緊急的な措置として私は必要なのではないかなというふうに思っているんですね。
 だから、この直接払い、我々は農地を農地としてちゃんと守ってもらうことが食料安全保障に資するという考え方を持っています。その点について大臣がどう思っているのかということと、例えば、考え方の一つとして、党内で議論していないので勝手な、取りまとめ役の私がここで勝手に言っていいか分かんないですけど、例えば自給率が六〇%、七〇%になるまでの時限措置だっていいと思うんですよ。例えば、時限措置だから手厚く支援できるような法律だってあるわけですよね。いつまでもだらだらやることが、まあだらだらという言い方が、必要があるならばそうすればいいし、そうではなくて、今危機的な状況だと、徹底的に予算掛けて、自給率高めて、農地守って、後継者育ててという考え方もある。
 様々な選択肢の中から本気で食料安全保障を考えていかなきゃいけないと思っていて、まさに、農業従事者が減るとか、農地が減るから、まあこのぐらいの農地守りましょうかなんていう発想では駄目で、どれだけの農地を守ることが、備蓄もそうですよ。食べる人が減るから備蓄量どうしようかという話じゃないですよね。
 やっぱりここは、是非大臣、リーダーシップを発揮していただいて、どうあるべきかという議論、そして農家を所得補償や直接支払でしっかりと再生産可能な環境をどうやってつくっていくのかという議論をあらゆる方法からもう一回検討してほしいなというふうに思っています。
 食料安全保障と環境保全、防災機能の維持、農村振興、多面的機能のためにどれだけの農地をやっぱり維持するか、こういうことを丁寧に議論をして、是非大臣の下で食料安全保障を確立する第一歩を確実に踏み出していただきたいと思いますが、大臣の御決意と今の話についての感想をお願いします。
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