安全保障委員会

2025-03-21 衆議院 全122発言

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会議録情報#0
令和七年三月二十一日(金曜日)
    午前八時三十分開議
 出席委員
   委員長 遠藤  敬君
   理事 岩田 和親君 理事 尾崎 正直君
   理事 木原  稔君 理事 篠原  豪君
   理事 升田世喜男君 理事 屋良 朝博君
   理事 美延 映夫君 理事 橋本 幹彦君
      江渡 聡徳君    鬼木  誠君
      金子 容三君    黄川田仁志君
      草間  剛君    鈴木 英敬君
      鈴木 隼人君    関  芳弘君
      田畑 裕明君    中曽根康隆君
      福田かおる君    松本  尚君
      向山  淳君    山田 賢司君
      新垣 邦男君    五十嵐えり君
      大塚小百合君    重徳 和彦君
      篠田奈保子君    下野 幸助君
      辻  英之君    波多野 翼君
      松尾 明弘君    池畑浩太朗君
      空本 誠喜君    平岩 征樹君
      西園 勝秀君    山崎 正恭君
      赤嶺 政賢君
    …………………………………
   外務大臣         岩屋  毅君
   防衛大臣         中谷  元君
   防衛大臣政務官      金子 容三君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  門前 浩司君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  安藤 敦史君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 熊谷 直樹君
   政府参考人
   (外務省大臣官房審議官) 小林  出君
   政府参考人
   (外務省大臣官房参事官) 石川 誠己君
   政府参考人
   (外務省国際情報統括官) 石瀬 素行君
   政府参考人
   (文部科学省大臣官房審議官)           森友 浩史君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房長)   萬浪  学君
   政府参考人
   (防衛省大臣官房審議官) 寺田 広紀君
   政府参考人
   (防衛省防衛政策局長)  大和 太郎君
   政府参考人
   (防衛省整備計画局長)  青柳  肇君
   政府参考人
   (防衛省人事教育局長)  青木 健至君
   政府参考人
   (防衛装備庁長官官房審議官)           西脇  修君
   安全保障委員会専門員   飯野 伸夫君
    ―――――――――――――
委員の異動
三月二十一日
 辞任         補欠選任
  黄川田仁志君     田畑 裕明君
  鈴木 英敬君     松本  尚君
  伊藤 俊輔君     篠田奈保子君
  池畑浩太朗君     空本 誠喜君
同日
 辞任         補欠選任
  田畑 裕明君     鬼木  誠君
  松本  尚君     鈴木 英敬君
  篠田奈保子君     辻  英之君
  空本 誠喜君     池畑浩太朗君
同日
 辞任         補欠選任
  鬼木  誠君     山田 賢司君
  辻  英之君     大塚小百合君
同日
 辞任         補欠選任
  山田 賢司君     黄川田仁志君
  大塚小百合君     波多野 翼君
同日
 辞任         補欠選任
  波多野 翼君     伊藤 俊輔君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 国の安全保障に関する件
     ――――◇―――――
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遠藤敬#1
○遠藤委員長 これより会議を開きます。
 国の安全保障に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、政府参考人として、お手元に配付のとおり、内閣官房内閣審議官門前浩司君外十二名の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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遠藤敬#2
○遠藤委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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遠藤敬#3
○遠藤委員長 質疑の申出がありますので、順次これを許します。篠原豪君。
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篠原豪#4
○篠原(豪)委員 おはようございます。篠原豪でございます。
 時間がないので早速中身に入らせていただきたいと思いますけれども、両大臣におかれましては、朝早くからお疲れさまでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
 現下、最大の外交課題の焦点の一つは、やはりトランプ大統領が主張するウクライナ停戦だろうと思っております。三年を経て一向に決着を見ないウクライナ戦争を終わらせようと停戦を模索すること自体は、紛争の平和的手段による解決で、これは何ら違和感もございません。
 問題は、トランプ大統領がその過程で、侵略をした側のロシアに寄り添い、そしてウクライナに圧力をかける姿勢を鮮明にしていることだと思います。そこで、その背景と今後の影響を分析する観点から、今日は質問させていただきます。
 まず、法の支配こそ大原則だというところでございます。
 国際秩序を支える根幹は、武力行使つまり侵略や戦争を違法とする国連憲章です。この国際法の大原則の下で、力による一方的な現状変更を容認しないということは、日本が提唱した法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋戦略の基本理念であって、アメリカを始めとする同盟国や友好国も支持してきているということでございます。
 ところが、今回の事態は、国連憲章を体現する国連安保理の中核国であるロシアがウクライナに軍事侵攻し、三年を経た今も続けているということの深刻さでございます。したがって、単に戦闘を止めるだけでは侵略を事実上認めてしまうことになりますので、国際秩序の根本が崩れてしまいます。
 そういった観点から、政府は従来ロシアのウクライナ侵攻に批判的な立場を堅持してきていますけれども、これまで、正確にはどのような表現で、日本としての外交上の基本スタンスを対外的に発信してきたのかをお伺いいたします。
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岩屋毅#5
○岩屋国務大臣 ロシアによるウクライナ侵略については、その時々に応じて様々な表現を使っておりますが、主に三つのことを申し上げております。一つは、この侵略は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙であるということ、二番目には、このような力による一方的な現状変更は世界のどこであれ容認できないということ、三番目には、法の支配に基づく国際秩序を守るべく国際社会が結束して対応していかなければならないというような表現で、我が国の立場を明らかにしてきたところでございます。
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篠原豪#6
○篠原(豪)委員 今おっしゃったロシアによるウクライナの侵攻は国際秩序の根幹を揺るがす暴挙ということ、そして残り二つをおっしゃられましたけれども、これは、この立場をしっかりと堅持していただければと思います。
 そして、アメリカの戦略上の課題と対応についてお伺いしたいと思います。
 一九九一年にソ連が崩壊し、東西冷戦が終結をしました。アメリカは唯一の超大国としてそのときからの地位を確立していますけれども、二〇〇一年の九月十一日の同時多発テロから、その後の対テロ戦争でアメリカの国力が消耗する。一方、その間に経済的にも軍事的にも台頭してきた中国がアメリカを脅かす存在になりました。そこで、オバマ大統領のときですけれども、二〇一二年の一月に発表した軍事戦略では、アジア太平洋地域へのリバランスを打ち出しました。これは、中国との競争に注力する姿勢を示したものであります。
 トランプ大統領も、対中戦略を重視する姿勢を示して、一期目の二〇一八年十二月の中頃にはシリアの駐留米軍の早期撤退を表明しました。翌一九年一月に、これはアフガン政府の頭越しにやったんですけれども、反政府勢力だったタリバンにアフガン駐留米軍の完全撤退の方針を伝えて、二〇二〇年二月にタリバンと和平合意を結んで、そして翌三月に段階的な撤退を始めたわけです。
 ところが、攻勢をその後タリバンが強めまして、アフガン政府との和解協議が進まないということになりまして、やがてアフガン政府が崩壊をするというところにつながりました。そして、それが避けられないと判断をしたバイデン政権は、二〇二一年八月に米軍を完全撤退させて、そしてタリバンの政権復帰が実現するということになったということがありました。
 これは、つまり、シリアもそうだったんですけれども、頭越しに交渉することによって、シリアとかアフガニスタンからの駐留米軍の撤退は、アメリカが国力が衰えているから、対中戦略に資源を集中するためには戦略的判断としてせざるを得なかったんだと思います。
 このときの戦略的判断を、政府は今の状況を見てどういうふうに捉えているかということを教えていただければと思います。
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岩屋毅#7
○岩屋国務大臣 米国の戦略的判断について我が方からこれを断定的に評価するということは避けたいというふうに思いますけれども、米国がインド太平洋地域を極めて重視しているということについては、我が国としては歓迎をしたいというふうに思っております。
 いずれにしても、米国は国際社会の平和と安全に不可欠な役割を果たしていると思うし、果たしてもらわなければならないというふうに思っておりますので、引き続き、中東あるいはウクライナ、様々な課題の対応でも緊密に連携をしていきたいというふうに考えております。
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篠原豪#8
○篠原(豪)委員 今、アメリカの戦略的判断については我が国としては申し述べる立場にないということではありますが、その後お話しされたウクライナの話というのは、このときのアメリカの戦略的判断をロシアは見ていて、そして、そのロシアは、対中戦略に行かなければいけないということにアメリカがシフトするのならば、プーチンさんは、アメリカのこのリソース動員とその他の地域の力の空白を絶好のチャンスと捉えた。そして、その捉えた結果、クリミアの問題に、併合につながっていっているということでございますので、これをてことしたウクライナ侵略へと突き進んだことはやはり考えなければいけないと思いますので、いま一度、このことも踏まえて、あのときの状況をどういうふうに捉えていらっしゃるかというのを少し教えていただければと思います。
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岩屋毅#9
○岩屋国務大臣 ウクライナ侵略の遠因が那辺にあるかということについては、今委員御指摘があったようなお話も含めていろいろな見方があるんだろうと思いますけれども、これを政府として断定的に評価することは控えたいというふうに思っております。
 今日、中東ガザにしても、あるいはウクライナにしても、様々な見方、評価がありますが、米国の新政権のイニシアチブによって膠着していた事態が動き始めたということは事実だろうと思いますので、我々としては、これを歓迎し、これがよい結論に導かれるように、同盟国として、またG7の一員として、しっかり支援をしていきたいと考えているところでございます。
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篠原豪#10
○篠原(豪)委員 そうすると、停戦をどのようにしっかりやっていくのかということが大切だということだと思いますので、これから中身について議論させていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 今、見ていますと、トランプ政権の、新しい今回の政権の停戦の戦略的な狙いというのは、さっきの対中戦略もありますので、数千億ドル規模の支援をアメリカ単独で今後も続けるということができるのかどうかというところも恐らく考えているんだと思います、資源は限られていますので。そうすると、対中戦略の延長上に最近の動きがやはりあるんじゃないか。今申し上げましたけれども、アフガンの撤退もそうですし。
 そうすると、困るのは、やろうとするのは、そこはアメリカが考えるとしても、何でもいいからやってしまえという話ではなくて、国際法を守らないやり方で停戦に持ち込もうとすることだと思います。
 トランプ政権のヘグセス国防長官ですけれども、二月十二日に、南部クリミア半島をロシアに一方的に併合された二〇一四年以前の領土に戻すことは非現実的で幻想的な目標だとおっしゃっています。これは、ウクライナの領土奪還を支援してきたバイデン政権の考え方から大転換だと思います。
 二〇一四年の以前まで、国際法上、力による侵略は許されないわけですから、だからそこのところはしっかり戻さなければいけない最低のラインだということと思いますけれども。そうすると、トランプ大統領が、今ヘグセスさんが話したようなことであるとすると、これはロシアの侵略行為を事実上容認するということにつながってしまう。これはさすがにあってはいけないんだろうと思います。
 ですので、このことについて政府は、同盟国としてアメリカの戦略的観点からの停戦の在り方にどのような思いを持っているのか、どのような考え方で法の支配を堅持しようとしているのかということを、もちろん、同盟国ですから、アメリカが考えて決めた戦略的判断において全面的に否定をするというのはなかなか難しいということも分かった上で、しかし、守らなければいけないところは守らないとということなので、お伺いをさせていただきたいと思います。
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岩屋毅#11
○岩屋国務大臣 ヘグセス国防長官の発言は承知をいたしております。トランプ政権からは大統領を含めて様々な発言が出ておりますけれども、最終的にどういう方針に決着するのかというのはよく見ていかなければいけないと思っております。
 我が国としては、言うまでもありませんが、クリミアを含むウクライナの主権及び領土一体性を一貫して支持してきております。ウクライナは被侵略国でありロシアは侵略国であるという原点を忘れてはならないというふうに思っておりまして、したがって、停戦の仕方、その後の和平の在り方というのは、そこから誤った教訓が導き出されることがあってはならないということを随時申し上げているところでございまして、先般のカナダでのG7外相会合でも私はそのことをしっかり申し上げたところでございます。
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篠原豪#12
○篠原(豪)委員 是非G7、もし時間があればG20、この間のカナダの話もお伺いさせていただきたいと思いますけれども、その前にちょっと聞くことがありますので続けさせていただきます。
 今のお話はどこに通じるかというと、ヘグセス長官がおっしゃった話というのは、領土の一体性を否定しかねない発言なんですよね。とすると、何よりも我が国として領土の一体性で大切なのは北方領土です。この北方領土の返還を求めるという根拠もそのようなことを認めれば失われていくので、これはあってはいけない。つまり、侵略を事実上認めないことが日本外交の大前提ですので、今、被侵略国と侵略国ということでございましたけれども、そこのところはしっかりと、北方領土のことも考えながらもちろんやっていただいているとは思いますけれども、やはり我々としても、ここは大切なポイントだということなので、あえてこの場で申し上げさせていただきたいと思います。
 そして、トランプさんですけれども、アメリカの力が相対的に衰えていく中で、トランプさんの今の外交の流儀というのはほかにどういう影響を及ぼすのかなということを考えますと、欧州正面とそして中東周辺に派遣した米軍がありますので、これを削減するような話も今出てきているところでございます。後で時間があれば、防衛大臣にもこの直近のコメントについても伺いたいと思うんですけれども。
 トランプさんは、最速で目的を達成するために、複雑な利害関係の調整というのを回避して、事態の決定権を持っている最有力者のみとディールを行って解決しようという傾向があるんだと思います。ですので、これでは交渉から排除された同盟国や友好国、あるいはグローバルサウスまで考えないといけなくて、あのようなやり方をアメリカはするんだということになれば、今いろいろな発言がありますけれども、やはりグローバルサウスの方々がどう聞いているのかなというところまで考えたときに、これはアメリカ離れが進んでいくんだと思いますね。
 そうなると、USAIDの事業を八三%切り捨てたということも言っていますので、これもグローバルサウス離れがどんどん加速するということは目に見えているわけですよ。
 そういった中で、我が国は、交渉の段階に、同盟国や友好国、あるいはグローバルサウス、グローバルサウスは直接は関係ないかもしれないです、関係する国もありますけれども、日本政府としては、今のアメリカのやり方もあるんだけれども、日本は日本で独自にグローバルサウスとも仲よくしなければいけないですし、日本は主権国家ですから、日本が主体的にできることはあると思うんですよ。この辺についてどのように考えていらっしゃるのかということをお伺いさせていただければと思います。
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岩屋毅#13
○岩屋国務大臣 米国は、例えばウクライナについて申し上げれば、遠からずまたサウジアラビアでロシアとも交渉するしウクライナとも交渉するというふうに承知をしておりまして、取っかかりは今委員がおっしゃったような感じではありましたけれども、やはり当然のことながら当事者たちとしっかりそれぞれ話をしなければいけないということだと思います。
 また、ウクライナについて言えば、イギリス、フランスなどを中心に、欧州も一つの停戦の在り方、和平の在り方について考えをまとめて、米政権側にこれをまた提起するというふうに聞いておりますし、我々も、ウクライナに関する様々な会議、中東に関する様々な会議に我が国も参画をしておりますし、最終的には、委員おっしゃるとおり、当事者のみならず、多くの国々を巻き込んだ形で決着が図られなければならない、また、そうすることが真の和平につながっていくというふうに考えております。
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篠原豪#14
○篠原(豪)委員 それで、是非そうしていただきたいと思いますけれども、今度は、我が国の足下を顧みて、これからどうなるかということですけれども、NATOや日米同盟の重要性を認識してきて多国間協力を強化してきたバイデン政権がありまして、一方で、アメリカ・ファーストに徹するトランプ政権ということで、どういうふうに接していくかということで、トランプさんは、日米安保条約について、我々は日本を守らなければいけないが、日本は我々を守る必要はない、このような発言ですけれども、一体誰がこんな取引を結んだのかと不満を示して、国防次官候補のコルビー氏は、次官候補だったときに、日本に対して、防衛費を国内総生産のGDP比で少なくとも三%支出すべきだというふうに要求をして、次期駐日大使に指名されたジョージ・グラス元駐ポルトガル大使も、上院の指名の公聴会で、在日米軍駐留経費の日本側負担、思いやり予算の増額を求めるというふうに述べています。
 中谷防衛大臣にお伺いをさせていただければと思うんですが、NATO諸国との防衛費について、GDP比五%の引上げ要求をNATOに対してしたヘグセス国防長官とこれから月内にも大臣は会談をするという予定だと聞いております。その中で、同盟国に対して防衛費負担の増額を強く要求しているトランプ政権に我が国の主張をどのように受けてもらうのか、アメリカ政府を納得させる見通しがあるのかということについて、まずお伺いしたいと思います。
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中谷元#15
○中谷国務大臣 現在、御指摘のヘグセス長官との会談につきましては、可能な限り早期の対面で実施できるように調整中でございます。
 現在は、基本的に、日米間の安全保障につきましては、これまでの経緯も含めまして、日米同盟の重要性、特に日米のガイドラインとか、いろいろと協議がありましたし、首脳会談もございました。その上で、安全保障に関しましては、国家安全保障戦略において、我が国の主体的な判断、そして、二〇二七年において、防衛力の抜本的強化とそれを補完する取組を併せまして、そのための予算水準がGDPの二%に達するよう所要の措置を講ずるということを基本としております。
 これは、金額とかGDP比の割合ではなくて、国民の命と平和な暮らしを守り抜くために必要な防衛力の内容を積み上げた上で導き出したものでありまして、まずはこの国家安全保障戦略等に基づき防衛力の抜本的強化、これを今全力で着実に進めている最中でございます。
 加えて、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境に対峙する中で、我が国として主体的に抑止力、対処力を強化するための取組を不断に検討を進めていくということも当然でございまして、ヘグセス長官との会談におきましても、このような我が国の基本的な考え方、そして、現在の情勢等については協議をして、話合いをしたいというふうに思います。
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篠原豪#16
○篠原(豪)委員 是非、中谷大臣であられますのでしっかりとした交渉をしてきていただけると思っておりますけれども、一方で、昨日の報道ですけれども、在日米軍強化中止検討かみたいな報道も出てきておりまして、これは、まさにバイデン政権下で日米が合意していた在日米軍の再編強化計画の中止を検討しているということなので、かつてドイツに駐留していた経費を削減して軍事費の負担増を迫ったことがありましたので、交渉に行かれる前段でこのようなことがまた出てくるということは、何らかの意図を持って当然やっているというふうに考えていらっしゃると思いますので、その辺もしっかりと頭に入れた上で、日本には日本の立場というものがありますので、そこを堅持してお守りいただきながら交渉に強く臨んでいただければと思います。
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中谷元#17
○中谷国務大臣 来週、我が国の安全保障上の指揮の在り方について大変大きな変化がございます。それは、統合作戦司令部、これを新設するということで、現在、日米間においても、これを踏まえて指揮統制の枠組みの議論を行っておりますが、非常に複雑な国際社会が進んでいく中で、やはり日米の抑止力、対処力の更なる強化というのは一番の大切なことでございますので、指揮統制の向上を目指してしっかりと日米間で話合いが進んでいくように、調整をしていきたいと思っております。
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篠原豪#18
○篠原(豪)委員 本当に、来週のこの日米間の新しいパートナーシップというか、枠組みを迎えるということには大変な努力があったというふうに思いますので、是非、それがしっかりとうまく前に行くように、そのこともお伝えいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 もう一つ、今EUの話が出ましたので、少しその議論をさせていただきたいと思うんです。
 二月十二日にトランプ大統領とロシアのプーチン大統領が電話会談を行った際には、交渉の場には欧州の席がない、必要ないということを言いました。トランプ大統領が交渉を複雑化させかねない欧州を排除するのは、彼のやり方からするとごく自然なことなのかもしれません。しかし、ウクライナの安全の保障を自分事と捉えている欧州は、アメリカへの過度の依存を減らして自らの立場を強化することがまずやるべきことだと気づいていたとは思いますけれども、更に強い認識になったんだというふうに思います。
 最後の質問ですけれども、そして、この事態を受けて欧州は、ウクライナと連帯をして停戦交渉を支援する観点から、今後四年間で百二十八兆円の防衛費を確保する欧州再編整備計画を策定することで、欧州の安全保障のアメリカへの依存を減らして自らの責任能力を高める措置を取っています。ロシアの再侵略を抑制するためには、イギリス、フランス主導の枠組みで平和維持部隊を派遣するという構想も掲げました。
 この欧州の対応は、米欧の対立を緩和し、同時にロシアの脅威に対抗するための現実的な対応策だと思いますけれども、日本政府としてはどのように評価しているのでしょうか。
 今こそ、やはり日本も、日欧が連携することが重要な局面に来ていると思います。私もGIGOで造る戦闘機の会社も行かせていただきまして、議論もさせていただきましたし、このために、政府として今後欧州の動きを支援するべきだと考えていますので、同じような考え方がおありだとすれば、どのような措置を取ることができるのか、どのような考え方でいくのかということを教えていただければと思います。
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岩屋毅#19
○岩屋国務大臣 ウクライナ情勢を受けた欧州の安全保障について、現在、委員御指摘のように、欧州の防衛力強化を目指す欧州委員会の欧州再軍備計画を推進していくということが先般の特別欧州理事会で合意されましたし、また同時に、ウクライナにおけるあり得べき和平に関連して、欧州が中心となってウクライナの和平を保障することの必要性について議論がなされていると承知をしております。
 私どもとしては、やはり米欧が対立をしたり分断されたりすることは決して望ましいことではない、こう思っておりますので、EU、欧州の方ともしっかりと連携し、また米国とも緊密に連携を取って、これらの取組に我が国としてなし得る貢献をしっかりしていきたい。ただ、枠組みがまだ必ずしも明確になっておりませんので、それが見えてきた段階でしっかり検討したいというふうに思っております。
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篠原豪#20
○篠原(豪)委員 欧米の分断は我々としても当然求めていないんですが、一方で、クリミアがあって、ロシアがG8という枠組みから排除されてG7になったのは二〇一四年のあの行動でございまして、それを今度は、ロシアをG7に戻したらいいんじゃないか、G8にした方がいいんじゃないかということをトランプさんは主張していることもあるわけで、こうなると、G7の枠組みであるとかヨーロッパの枠組みというものと、彼らもそれを言われて、どういうことなんですかということになると思うんですよね。
 それでありますので、最後の質問にさせていただきますけれども、この間、G7のカナダ会合にお出になりまして、このことも今の議論も踏まえた上で少し教えていただきたいんですけれども、岩屋外相が参加したカナダでのG7外相会合の共同声明では、ロシア側に、平等な条件で停戦に合意をし、完全に履行するように求めたと。平等な条件で停戦し、完全に履行ということでありますので、この平等な条件で停戦に合意をしというのはどのようなことなのか、完全に履行というのはどのような意味なのかということを、日本政府として、G7諸国と共同しつつ、どのように実現しようとしているのかも含めて、最後の質問とさせていただきたいと思います。
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岩屋毅#21
○岩屋国務大臣 委員御案内のとおり、米国とウクライナ両政府はサウジアラビアでの協議で、三十日間の即時かつ暫定的な停戦との米側提案にウクライナが応じる用意がある、そして、今後、今般の協議結果を受けて、米側としてロシア側と協議すること等を内容とする共同声明を発表いたしました。
 その後、今度は、エネルギー関連施設に対する攻撃はしないとか様々な今やり取りがされておりますが、これは当然、ウクライナ側もロシア側も同様な条件で合意し、また、合意後、それを完全に履行することが求められているということだと思いますので、我々としては、そういう結論が見出されるようにしっかりとこの交渉を見守り、またバックアップもしていきたいと思っております。
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篠原豪#22
○篠原(豪)委員 これまで、トランプさんが御就任されるまでは、長らく我々の外交、安全保障上の問題の議論の中心は中国とかアジアの地域がどうするかということだったと思いますけれども、ところが、経済的威圧もそうですし、様々なことをやってくるということでありますので、トランプさんが繰り出す政策が日々余りにも慌ただしくて、その対応に我が国を含めて各国が振り回されているような状況に私からも見えますので、これから様々な重要な会談を、来週もされるということでございますので、皆様方におかれましては、どういうふうに向き合うのか、そしてその中で日本としてしっかり立場を、これまでの立場を曲げられることのないようにやっていただきたいということで、今日は議論させていただきました。
 どうもありがとうございました。
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遠藤敬#23
○遠藤委員長 これにて篠原豪君の質疑は終了いたしました。お疲れさまでございます。
 次に、重徳和彦君。
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重徳和彦#24
○重徳委員 立憲民主党の重徳和彦です。
 参議院の予算委員会もある中で、両大臣、そして、こういった委員会の設定に御尽力されました与野党両筆頭に心から感謝を申し上げます。
 まず最初に、国産の防衛装備品に関連する質問をさせていただきます。
 私は、安全保障委員会は八年目、継続して参加させていただいております。その最初の頃から訴えておりましたのが、防衛装備品は国産化していくべきだ、そして、国内の防衛産業をしっかりと振興していくべきだ、こういうことを申し上げてまいりました。そういう中で、今回の中谷大臣の所信にも、「もがみ」型の護衛艦をオーストラリアに移転するということに取り組んでおられる、こういうことがございました。
 少し私自身の身近な話をしますと、この「もがみ」型ですが、これの一つとして護衛艦「やはぎ」が昨年就航しまして、実は「やはぎ」というのは、私の地元に矢作川という川があって、その地名にも由来するということもあり、そして、先週末、三月十五日土曜日に愛知県の蒲郡港に護衛艦「やはぎ」が入港し、一般公開された、こういうことがありました。岡崎市内の矢作川沿いに矢作神社という神社もありまして、そこの宮司さんを後援会長とする護衛艦「やはぎ」の後援会が、私も顧問なんですけれども、歓迎レセプションをやって海上自衛隊員の皆さん方を歓迎した。こういうことを行いました。
 矢作というのは当然古来からの地名なので、日本海軍時代から、当時は巡洋艦と言われていましたが、二代続いておりまして、今回の護衛艦「やはぎ」は三代目ということであります。
 そういう経緯がありまして、これまで自衛隊とか自衛隊のアセットに親しみを感じるのは、一部のマニアックな方々は大好きなんですけれども、地域の方々が広く海上自衛隊に親しみを持ったり応援しようというきっかけとしては後援会というのは非常にいいなと私自身も思ってやっているんですけれども、全国の地名、河川の名前にちなんだ船は海上自衛隊にたくさんありますが、こういった後援会とか、地名に由来する地域を挙げて応援するとか、こういう取組はどのぐらいあるものなのかをまず知りたくて、御質問させていただきます。
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中谷元#25
○中谷国務大臣 重徳委員におかれましては、日頃から、地元の自衛隊のみならず、全国の各海上自衛隊を始めとする艦艇等におきまして御支援や応援をいただいておりまして、誠にありがとうございます。
 艦艇の後援会について、委員が顧問を務めておられます護衛艦「やはぎ」のほか、護衛艦「くまの」そして輸送艦「おおすみ」など、一部の地域に所在することは承知しておりますが、これらは任意団体であり、全てを網羅的に把握しておりませんけれども、防衛省・自衛隊の活動に御理解と御協力をいただいていることは大変ありがたく思っております。どうもありがとうございます。
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重徳和彦#26
○重徳委員 海上自衛官の皆さん方の任務は大変過酷な部分もあると思いますので、できるだけ日本国民として支える、そういう枠組みがもっと増えるといいなと切望しております。
 立憲民主党も、これは何遍も言っているんですけれども、党の自衛隊員応援議員連盟というものを、私は事務局長をやっているんですけれども、党内最大の議員連盟でありまして、多分自民党の議連より人数が多いんじゃないかと私は思います。こういう姿勢でこれからも自衛隊員の応援をしっかりしていきたいと思っております。
 そして、中谷大臣の所信の中で、「もがみ」型についてこのようにおっしゃっています。「豪州政府が進める次期汎用フリゲートの最終候補に、我が国の「もがみ」型護衛艦の能力向上型である令和六年度型護衛艦が残っています。」ということであります。
 「もがみ」型護衛艦の強みは何かということと、オーストラリアへの移転の最終選定に向けた状況はどうなのかということをお尋ねします。
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中谷元#27
○中谷国務大臣 経緯を申し上げますと、昨年十一月に、我が国の「もがみ」型護衛艦の能力向上型である令和六年度型護衛艦がオーストラリア次期汎用フリゲートの最終候補に選定されたということでございます。
 これを受けまして、昨年十二月に、官民、関係省庁とオール・ジャパンの体制で官民合同推進委員会を設置しまして第一回目の会合を開催いたしておりまして、本年度中にも見込まれる最終選考に向けましてよい提案ができるように、関係企業と関係省庁がしっかり連携しまして、官民一体となって今いろいろな検討や努力を続けているところであります。
 なお、この六年度型の護衛艦は、優れたステルス性、米空母機動部隊に同行できるスピード、米海軍との相互運用性を確保した信頼性の高い武器システムを持ちつつ、自動化、省人化により従来より大幅に少ない乗組員で運用が可能となっておりまして、このような優れた我が国の技術が結集したすばらしい艦艇を是非オーストラリアに採用していただくように、積極的に現在も行動しているということでございます。
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重徳和彦#28
○重徳委員 国内の防衛産業の振興のためにも是非取り組んでいただきたいと思います。ありがとうございます。
 続いて、先ほど篠原筆頭からもテーマとして取り上げられておりましたけれども、アメリカのトランプ政権との関係でございます。
 石破首相とトランプ大統領の日米首脳会談は二月七日でしたね、もう二か月半がたとうとしております。
 当時は、一兆ドルの投資をアメリカにしますよとか、あるいは、天然ガスをたくさん購入しますよというようなことを石破総理が提案され、そして、トランプ大統領から余り過度な要求もその場では行われなかったので、首脳会談はまあまあうまくいったじゃないか、こういう雰囲気に包まれていたのもつかの間、今、トランプ大統領から、鉄鋼、アルミの関税引上げとか、更に、自動車の二五%への追加関税ということも打ち出され、また、日米安保体制についても、アメリカは日本を守るのに、日本はアメリカを守らないのかといった、素朴な疑問かもしれませんが、これは誤解に基づく疑問だと私は捉えておりますが、そういったことが提起されております。
 武藤経産大臣も渡米をされて、自動車関税を始め、関税について日本を例外にしてほしいといったことも働きかけを行っておられるというところまでは周知のとおりであります。
 しかし、更に追い打ちをかけられているのが、例えば、先ほどもありました、コルビー防衛次官がアメリカの上院軍事委員会の公聴会で、少なくとも日本の防衛費はGDPの三%に引き上げるべきだということを発言している。あるいは、ラトニック商務長官はアメリカのテレビ番組で、自動車への関税二五%というのは日本も例外ではないんだということを話しておられるということであります。
 まず中谷防衛大臣にお聞きしますが、コルビー防衛次官の防衛費三%発言、コルビーさんはずっと国防関係の仕事をされていますので、かなり影響力が強いと言われております。この発言をどう受け止められているのか。最近はグラス大使も言われていますし、そして、先ほど話がありましたヘグセス長官との会談も控えておられるということなので、改めて中谷大臣からお聞きします。
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中谷元#29
○中谷国務大臣 コルビー国防次官候補による上院での証言、回答は承知いたしております。
 このことに対して、我が国として既に防衛力の抜本的強化について今取り組んでおりまして、問題は中身でありますので、金額とかGDP比の割合ありきではなくて、中身をしっかり説明して日本の姿勢を示すことが大切ではないかと思います。
 そういう意味では、現在、主体的に抑止力、対処力を強化するための取組を不断に検討して、国家防衛戦略に基づいた抜本的防衛力強化を実施いたしておりますので、石破総理も、防衛費を増額するとかそのようなことはアメリカに言われて日本がやることではない、それは日本国が日本国のために自らの責任においてそれを決断すべきものと述べているところでございますので、私も同様の考え方をいたしております。
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