環境委員会
⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。
会
会議録情報#0
令和七年六月十日(火曜日)
午前十時開会
─────────────
委員の異動
五月三十日
辞任 補欠選任
小川 克巳君 石井 準一君
六月二日
辞任 補欠選任
三上 えり君 水岡 俊一君
伊藤 孝江君 河野 義博君
高橋 次郎君 塩田 博昭君
六月三日
辞任 補欠選任
水岡 俊一君 三上 えり君
河野 義博君 伊藤 孝江君
塩田 博昭君 高橋 次郎君
六月四日
辞任 補欠選任
三上 えり君 横沢 高徳君
伊藤 孝江君 河野 義博君
六月五日
辞任 補欠選任
横沢 高徳君 三上 えり君
河野 義博君 伊藤 孝江君
高橋 次郎君 里見 隆治君
六月六日
辞任 補欠選任
里見 隆治君 高橋 次郎君
六月九日
辞任 補欠選任
石井 準一君 永井 学君
加田 裕之君 堀井 巌君
武見 敬三君 猪口 邦子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 青山 繁晴君
理 事
小野田紀美君
梶原 大介君
川田 龍平君
串田 誠一君
山下 芳生君
委 員
猪口 邦子君
尾辻 秀久君
鶴保 庸介君
中田 宏君
永井 学君
堀井 巌君
青木 愛君
三上 えり君
伊藤 孝江君
高橋 次郎君
浜野 喜史君
山本 太郎君
ながえ孝子君
国務大臣
環境大臣 浅尾慶一郎君
副大臣
環境副大臣 小林 史明君
大臣政務官
環境大臣政務官 五十嵐 清君
事務局側
常任委員会専門
員 金子 和裕君
参考人
一般財団法人電
力中央研究所副
研究参事 阿部 聖哉君
東京科学大学名
誉教授
千葉商科大学前
学長 原科 幸彦君
全国再エネ問題
連絡会共同代表
弁護士 室谷 悠子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○環境影響評価法の一部を改正する法律案(閣法第五一号)(衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
この発言だけを見る →午前十時開会
─────────────
委員の異動
五月三十日
辞任 補欠選任
小川 克巳君 石井 準一君
六月二日
辞任 補欠選任
三上 えり君 水岡 俊一君
伊藤 孝江君 河野 義博君
高橋 次郎君 塩田 博昭君
六月三日
辞任 補欠選任
水岡 俊一君 三上 えり君
河野 義博君 伊藤 孝江君
塩田 博昭君 高橋 次郎君
六月四日
辞任 補欠選任
三上 えり君 横沢 高徳君
伊藤 孝江君 河野 義博君
六月五日
辞任 補欠選任
横沢 高徳君 三上 えり君
河野 義博君 伊藤 孝江君
高橋 次郎君 里見 隆治君
六月六日
辞任 補欠選任
里見 隆治君 高橋 次郎君
六月九日
辞任 補欠選任
石井 準一君 永井 学君
加田 裕之君 堀井 巌君
武見 敬三君 猪口 邦子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 青山 繁晴君
理 事
小野田紀美君
梶原 大介君
川田 龍平君
串田 誠一君
山下 芳生君
委 員
猪口 邦子君
尾辻 秀久君
鶴保 庸介君
中田 宏君
永井 学君
堀井 巌君
青木 愛君
三上 えり君
伊藤 孝江君
高橋 次郎君
浜野 喜史君
山本 太郎君
ながえ孝子君
国務大臣
環境大臣 浅尾慶一郎君
副大臣
環境副大臣 小林 史明君
大臣政務官
環境大臣政務官 五十嵐 清君
事務局側
常任委員会専門
員 金子 和裕君
参考人
一般財団法人電
力中央研究所副
研究参事 阿部 聖哉君
東京科学大学名
誉教授
千葉商科大学前
学長 原科 幸彦君
全国再エネ問題
連絡会共同代表
弁護士 室谷 悠子君
─────────────
本日の会議に付した案件
○環境影響評価法の一部を改正する法律案(閣法第五一号)(衆議院送付)
○参考人の出席要求に関する件
─────────────
青
青山繁晴#1
○委員長(青山繁晴君) ただいまから環境委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、小川克巳君、加田裕之君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として永井学君、堀井巌君及び猪口邦子君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
昨日までに、小川克巳君、加田裕之君及び武見敬三君が委員を辞任され、その補欠として永井学君、堀井巌君及び猪口邦子君が選任されました。
─────────────
青
浅
浅尾慶一郎#3
○国務大臣(浅尾慶一郎君) ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
環境影響評価法については、施行から四半世紀以上が経過し、環境影響評価の適用実績が着実に積み重ねられてきているところでありますが、今般、前回の改正法の施行から十年が経過したことから、同法の附則に定める施行状況の検討を行ったところ、次のような二つの課題が明らかになったところであります。
一点目は、今後、既存の工作物の建て替えを行う環境影響評価の対象事業の割合が増加していくことが予想されているところ、現行法には、事業の位置や規模が大きく変わらない建て替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を事業者に課しているところであります。
二点目は、過去の環境影響評価により得られた情報は、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施等に資するものであるところ、現行法では環境影響評価に係る書類の公表がおおむね一か月程度に限られており、これらの情報を十分に活用できていないことであります。
本法律案は、このような背景を踏まえ、工作物の建て替えに関する環境影響評価手続の見直しを図るとともに、環境影響評価手続において作成された書類に含まれる環境情報の活用を進めるものであります。
次に、本法律案の内容の概要について、主に二点御説明申し上げます。
第一に、工作物の建て替えに関する事業、具体的には、既存の工作物を除却又はその使用を廃止し、同種の工作物を同一又は近接した区域に新設する事業については、配慮書の記載事項のうち事業実施想定区域の選定に係る調査、予測及び評価に関するものに代えて、既存の工作物による環境影響に関する調査結果を踏まえ、環境の保全のための配慮の内容を明らかにするものとします。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、事業の特性を踏まえた効果的、効率的な環境影響評価手続を実施することが可能となります。
第二に、環境影響評価手続において作成される書類について、現行法の規定による公表の期間後においても、これらの書類を作成した事業者等の同意を得た上で、環境大臣が公開できるものとします。これにより、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施や、事業の透明性の向上による地域の理解醸成に貢献します。
以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
この発言だけを見る →環境影響評価法については、施行から四半世紀以上が経過し、環境影響評価の適用実績が着実に積み重ねられてきているところでありますが、今般、前回の改正法の施行から十年が経過したことから、同法の附則に定める施行状況の検討を行ったところ、次のような二つの課題が明らかになったところであります。
一点目は、今後、既存の工作物の建て替えを行う環境影響評価の対象事業の割合が増加していくことが予想されているところ、現行法には、事業の位置や規模が大きく変わらない建て替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を事業者に課しているところであります。
二点目は、過去の環境影響評価により得られた情報は、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施等に資するものであるところ、現行法では環境影響評価に係る書類の公表がおおむね一か月程度に限られており、これらの情報を十分に活用できていないことであります。
本法律案は、このような背景を踏まえ、工作物の建て替えに関する環境影響評価手続の見直しを図るとともに、環境影響評価手続において作成された書類に含まれる環境情報の活用を進めるものであります。
次に、本法律案の内容の概要について、主に二点御説明申し上げます。
第一に、工作物の建て替えに関する事業、具体的には、既存の工作物を除却又はその使用を廃止し、同種の工作物を同一又は近接した区域に新設する事業については、配慮書の記載事項のうち事業実施想定区域の選定に係る調査、予測及び評価に関するものに代えて、既存の工作物による環境影響に関する調査結果を踏まえ、環境の保全のための配慮の内容を明らかにするものとします。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、事業の特性を踏まえた効果的、効率的な環境影響評価手続を実施することが可能となります。
第二に、環境影響評価手続において作成される書類について、現行法の規定による公表の期間後においても、これらの書類を作成した事業者等の同意を得た上で、環境大臣が公開できるものとします。これにより、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施や、事業の透明性の向上による地域の理解醸成に貢献します。
以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
青
青
青
青山繁晴#6
○委員長(青山繁晴君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
環境影響評価法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に一般財団法人電力中央研究所副研究参事阿部聖哉君、東京科学大学名誉教授・千葉商科大学前学長原科幸彦君及び全国再エネ問題連絡会共同代表・弁護士室谷悠子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →環境影響評価法の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に一般財団法人電力中央研究所副研究参事阿部聖哉君、東京科学大学名誉教授・千葉商科大学前学長原科幸彦君及び全国再エネ問題連絡会共同代表・弁護士室谷悠子君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
青
青
青山繁晴#8
○委員長(青山繁晴君) 環境影響評価法の一部を改正する法律案を議題とし、参考人の皆様から御意見を伺います。
この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、阿部参考人、原科参考人、室谷参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず阿部参考人からお願いいたします。阿部参考人。
この発言だけを見る →この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の審査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
次に、議事の進め方について申し上げます。
まず、阿部参考人、原科参考人、室谷参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
なお、御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、まず阿部参考人からお願いいたします。阿部参考人。
阿
阿部聖哉#9
○参考人(阿部聖哉君) 電力中央研究所の阿部と申します。本日はお招きいただきまして、誠にありがとうございます。
環境影響評価法の一部を改正する改正案について、私の方から意見陳述をさせていただきたいと思います。
お配りいたしました資料を見ていただいて、表紙を一枚めくっていただきたいと思います。二枚目に、先ほど大臣の方からも少し御説明あったかと思いますけれども、法律案について、こちら概要ということで、今回、法律案の概要を取りまとめた環境省の方、政府の方で出しているような概要のところからそのまま取ってきた文章となっております。
これ、一ポツ目見ていただきますと、まず建て替え事業に係る配慮書ということで、その改正ということになっておりますけれども、まず、この建て替え事業とは何か、あるいは配慮書について、少し運用状況も含めて説明させていただきたいと思います。それから、周囲の概況などの調査ということに書いてありまして、ここが今回不要とするということになっておりますので、この運用状況、それから、新しく建て替え事業に係る配慮書というのを作る際に環境配慮の内容を明らかにする、この意義について少し述べさせていただきたいと思います。
それから、二ポツ目は、環境大臣の意見、現行の配慮書でも同じように出ておりますので、ここは大きく変更がないということで少し省略させていただいて、最後に、少しアセス図書の公開について意見を述べさせていただければと思っております。
一枚めくっていただいて、まず少し配慮書について説明させていただきます。
配慮書、計画段階環境配慮書というのが正式な名称になりますけれども、こちらにつきましては、事業の早期段階における環境影響を図るため、第一種事業を実施しようとする者が事業の位置、規模等の計画の立案段階においてこういった検討を行うということで、重要なのは、まず計画段階の事業の位置とか規模を検討するというのが第一義的な意義。位置、規模が難しいという場合には構造とか配置というのもありますけれども、そもそもは位置、規模の計画段階で見ていくということがまず第一義的な意義となっております。
それから、配慮書自体は、最初の環境影響評価法には入っておりませんで、二〇一一年に環境影響評価法の改正があった際に導入されたと。これ、当時、十年ぐらいSEAの議論ずっと続けていたと思うんですけれども、その際に、政策段階及びより上位の計画段階の制度導入、こちらは導入には至らなかったんですけれども、まず、日本の環境影響評価は事業アセスということで、事業アセスの中でできる範囲でということで、個別事業の位置、規模又は施設の配置、構造の検討段階ということで、これまでのアセス手続に加えて計画段階での手続というのが導入されたという経緯になってございます。
この調査の内容なんですけれども、原則として、こちら基本的事項の方に記述がありますけれども、国、地方公共団体等が有する既存の資料により収集しということになっておりまして、必要に応じて専門家からの意見を聴取すると。それから、本当に細かいところまで見なければいけないときに、現地調査とかそういったことが行われるということになっておりまして、細かい環境影響というよりは、全体的な重大な環境影響を避けていただくという観点から設定されている制度となっております。
次のページめくっていただくと、環境影響評価法の一般的な流れになっております。
配慮書というのは一番最初の手続ですけれども、この手続の中で、概略的な位置、規模等、場合によっては配置とか構造ですけれども、こういったところを検討するということになっております。調査手法も非常に概略的なものということです。一方で、方法書から準備書、評価書に関しては、きちっと現地調査を行って、詳細な検討を行って環境保全措置を検討するという内容になっておりまして、位置、規模が確定している段階では、それほど配慮書の意義は大きくないのではないかということが考えられます。
では、この実際の配慮書ですね、次の五ページ目、見ていただきます。
こちらは、今ちょうど、アセス支援ネットワークという環境省が運営している、運用しているホームページがございまして、そちらの方にアセス図書が公開されております。その中の一番最近のものを取ってきた一例となっておりますけれども、配慮書における調査例。
騒音に関しましては、例えば、周囲で住宅とか学校とか病院とか社会福祉施設、こういった重要な施設、こういったものの分布状況と、あるいは類型指定などによる法令の指定状況、こういうものが調査されるということになります。風車の影、こちらも風力発電では非常に重要になっておりますけれども、こういったものが、同じようなものが調査されると。それから、動物、植物に関しましても、こちら現地調査伴っておりませんので、あくまでも文献で、周辺に重要な動物、植物がいるかどうか、あるいは生息地、植物群落があるかどうかというものを調べたり、あるいは景観であれば、周囲の景観資源とか主要な眺望点、こういったものを調べていくという、あくまでも既存資料、既存文献に基づいた方法ということになっておりまして、シミュレーションとか、あるいは現地調査、あるいはフォトモンタージュ、一般的な特に風力のアセスでは、この段階ではほとんど行われていないというのが実情でございます。
ただし、こういった概略的な調査ででも、十分その環境影響を早い段階で回避すると、回避、検討するということができるようになります。特に、環境大臣意見、最近出ている環境大臣意見、幾つかピックアップして挙げてきたんですけれども、一番目は特に自然環境に関することです。
昨今、風力発電、あるいは場合によっては太陽光発電とかもあるかもしれないですけれども、特に風力発電で、山の尾根の方で非常に自然度の高い自然林等に開発が進んで、そこの改変が問題になって、地元からも関係団体からも非常に反対意見が出るというような案件がございます。そういう場合は、事業者の配慮書の早い段階で大臣意見あるいは知事意見等で、自然度の高い植生のところを避けてくださいと、こういった意見がよく出されております。
それから、生活環境につきましては、二点目ですね、基本的には先ほどのような概略的な調査ではあるんですけれども、住居からの離隔を確保するということで、余り、一キロとか五百メートルとか、近接している場合にはできるだけ離してください、五百メートル以内にあるような場合は離すか、離せない場合は詳細な調査を行ってくださいというような意見が出ることがございます。
それから、余りにも巨大な風力発電、何基も建って発電出力も多いような場合には土地の改変を最小化してくださいと、こういう意見が出されて、実際、配慮書から方法書、準備書に至る運用の中でそういった影響を少しずつ低減していって、それで最終的にはできる限り環境の影響の少ないものにしていくという流れの中では、今少なくとも風力発電については、配慮書での検討というのが非常に意義を持っているということになっております。
七ページですね。
少し繰り返しになりますけれども、役割と意義ということで、特に騒音とか風車の影、これ風力発電に、特に風車の影、特有なものですけれども、騒音のレベルとかシャドーフリッカーとかでは具体的な予測値は出ていないんですけれども、重要な施設からまずは離隔を確保するということを配慮書段階でやっていただいていると。
それから、動物とか植物とか生態系については、既知の重要な生息地、例えばラムサール条約の登録湿地ですとか、あるいは自然林のような重要な植物群落、こういったところの改変を回避していただくということを念頭に、今、位置、規模を変更を検討すると。
それから、景観については、特に国立公園等で問題になりますけれども、主要な眺望点から景観資源を見るときにそれを阻害しないかどうかですね。そういったところを早い段階から検討できるということで、配慮書については、特に風力発電の新設事業については、地元とかステークホルダーとのコミュニケーション、こういったところでも重要な意義を持っておりますし、大臣意見、知事意見等でもそういった変更の意見が出されているという運用がなされているというのが現状でございます。
続いて、めくっていただきまして八ページ目。
こちら、実際の建て替え事業の例なんですけれども、火力発電については、実際にはこれは工業専用地域内で自社の発電所内に建てられるということで、埋立地等の工業専用地域ですので、実際にそこに工場立地法に基づいて植栽されている緑地がほとんどですので、そういったところは大きく変化していないということで、余り検討する内容がないということです。
どういう運用がなされているかというと、複数案が必要だということで、煙突の高さで見ているということが多いんですけれども、実際には方法書以降でも同じような検討ができますので、どちらかというと同じことを二度繰り返している、同じ敷地ですので、そういった運用がなされているというのが実情でございます。
一方、風力発電につきましては、数件の建て替え事業、今もう既に起こっておりますけれども、やはり新設と比べれば土地改変面積が縮小できる、特に草原、牧場とか海岸部では土地改変がほとんどないという状況になっております。
例えば、別の事業者が周辺の尾根に範囲を拡張して計画する、こういうものは建て替えには位置付けられておりません。ですので、こういった導入拡大のため、こういった既設のような、できるだけ既開発の土地を使用することによって、新しく風車を建てるような山林の開発をできるだけ全体的には少なくすることができるんではないかというところと、四点目が非常に重要です。建て替えの際にバードストライクのモニタリング結果を活用すると書いてありますけれども、実際、特にバードストライク、鳥の衝突については、風車を建ててみないと分からない、不確実性が非常に高いということで、実際にモニタリングでかなり当たっていましたという風車が出てきた場合には、そこは建て替えていただいて別の場所に移していただくということが重要になってきます。
ということで、次めくっていただきますと、建て替え事業では、位置、規模の変更が最小限であるということで、そういったものを検討する意義は余りないというところと、それから概略的な把握で簡易なプロセスですので、詳細なプロセスは方法書以降にやりますので、そういった段階では余り検討の意義は少ないかなというところです。
それから、もう一つ重要なのは、二種事業では今、配慮書というのが課せられておりません。場合によっては、二種事業、規模は小さいんですけれども、新たに全く何もなかったところに建てるということで建て替え事業よりもより大きいインパクトがあるケースもあるんですけれども配慮書がない、一方のほとんど影響のない建て替え事業で配慮書が課されていると、こういうアンバランスも生じております。
今回、建て替えの配慮書というのが提案されているわけですけれども、ここでは逆に、モニタリング結果を活用する、もうそこに建ててどういった影響があるかというのが分かっておりますので、そういうもし影響があった場合には、それをきちんと配慮していただいて、それを提言するようなことをやっていただく。それを方法書以降でまた詳細に検討するということができるということで、時機を得た改正ではないかということで考えております。
最後に少し、時間がなくなりましたけれども、アセス図書について少しだけ述べさせていただきたいと思います。
十一ページ、アセス図書についてですけれども、アセス図書については、過去に公開されていたりということもありましたけれども、これ、今でも一部公開されています。先ほどもちょっと述べさせていただいたように、こういうものがあると実態どうなのかとかいろんな解析にも使えますし、今後法改正とか行うときに、そういう資料をいろいろ検討することができるようになります。
例えば、規模要件の改正のときは政府がいろいろ資料作ったんですけれども、それも出典とかそういうのが明示されないのでなかなか科学論文等とは違って客観性が担保されないということで、アセス図書が公開されていろんな用途に使えるようになると、そういったメリットもあると。それから、当然、審査も、審査委員とか入れ替わりますので、そういったところで新しい人にアセス図書とはこういうものだよということを知っていただくということでも非常に重要な役割かなと思っております。
ただ、最後に、少しアセス図書の公開について配慮すべき事項があります。
希少種について、特に動植物についていろいろ期待されるわけですけれども、希少種については原則として公告縦覧の際も現状公開されておりませんで、モニタリング結果を後続事業に生かすためには、単にアセス図書自体が公開されるということだけではなくて、こういう公開されないようなものについても国によってまとめて結果の提示を行うことが有効ではないかということで、現在、洋上風力のモニタリングの検討会等ではこういった議論がなされております。
それから、配慮すべき事項ということでは、インターネットで配信して簡単にアクセスできるということは非常に利便性高いんですけれども、どこの国からでもアクセスできますので、安全保障とかセキュリティーの面での懸念点、こちらに十分配慮していただく必要があるかなと思っておりまして、今後十分な議論をしていただければと思っております。
私からの意見陳述は以上となります。ありがとうございます。
この発言だけを見る →環境影響評価法の一部を改正する改正案について、私の方から意見陳述をさせていただきたいと思います。
お配りいたしました資料を見ていただいて、表紙を一枚めくっていただきたいと思います。二枚目に、先ほど大臣の方からも少し御説明あったかと思いますけれども、法律案について、こちら概要ということで、今回、法律案の概要を取りまとめた環境省の方、政府の方で出しているような概要のところからそのまま取ってきた文章となっております。
これ、一ポツ目見ていただきますと、まず建て替え事業に係る配慮書ということで、その改正ということになっておりますけれども、まず、この建て替え事業とは何か、あるいは配慮書について、少し運用状況も含めて説明させていただきたいと思います。それから、周囲の概況などの調査ということに書いてありまして、ここが今回不要とするということになっておりますので、この運用状況、それから、新しく建て替え事業に係る配慮書というのを作る際に環境配慮の内容を明らかにする、この意義について少し述べさせていただきたいと思います。
それから、二ポツ目は、環境大臣の意見、現行の配慮書でも同じように出ておりますので、ここは大きく変更がないということで少し省略させていただいて、最後に、少しアセス図書の公開について意見を述べさせていただければと思っております。
一枚めくっていただいて、まず少し配慮書について説明させていただきます。
配慮書、計画段階環境配慮書というのが正式な名称になりますけれども、こちらにつきましては、事業の早期段階における環境影響を図るため、第一種事業を実施しようとする者が事業の位置、規模等の計画の立案段階においてこういった検討を行うということで、重要なのは、まず計画段階の事業の位置とか規模を検討するというのが第一義的な意義。位置、規模が難しいという場合には構造とか配置というのもありますけれども、そもそもは位置、規模の計画段階で見ていくということがまず第一義的な意義となっております。
それから、配慮書自体は、最初の環境影響評価法には入っておりませんで、二〇一一年に環境影響評価法の改正があった際に導入されたと。これ、当時、十年ぐらいSEAの議論ずっと続けていたと思うんですけれども、その際に、政策段階及びより上位の計画段階の制度導入、こちらは導入には至らなかったんですけれども、まず、日本の環境影響評価は事業アセスということで、事業アセスの中でできる範囲でということで、個別事業の位置、規模又は施設の配置、構造の検討段階ということで、これまでのアセス手続に加えて計画段階での手続というのが導入されたという経緯になってございます。
この調査の内容なんですけれども、原則として、こちら基本的事項の方に記述がありますけれども、国、地方公共団体等が有する既存の資料により収集しということになっておりまして、必要に応じて専門家からの意見を聴取すると。それから、本当に細かいところまで見なければいけないときに、現地調査とかそういったことが行われるということになっておりまして、細かい環境影響というよりは、全体的な重大な環境影響を避けていただくという観点から設定されている制度となっております。
次のページめくっていただくと、環境影響評価法の一般的な流れになっております。
配慮書というのは一番最初の手続ですけれども、この手続の中で、概略的な位置、規模等、場合によっては配置とか構造ですけれども、こういったところを検討するということになっております。調査手法も非常に概略的なものということです。一方で、方法書から準備書、評価書に関しては、きちっと現地調査を行って、詳細な検討を行って環境保全措置を検討するという内容になっておりまして、位置、規模が確定している段階では、それほど配慮書の意義は大きくないのではないかということが考えられます。
では、この実際の配慮書ですね、次の五ページ目、見ていただきます。
こちらは、今ちょうど、アセス支援ネットワークという環境省が運営している、運用しているホームページがございまして、そちらの方にアセス図書が公開されております。その中の一番最近のものを取ってきた一例となっておりますけれども、配慮書における調査例。
騒音に関しましては、例えば、周囲で住宅とか学校とか病院とか社会福祉施設、こういった重要な施設、こういったものの分布状況と、あるいは類型指定などによる法令の指定状況、こういうものが調査されるということになります。風車の影、こちらも風力発電では非常に重要になっておりますけれども、こういったものが、同じようなものが調査されると。それから、動物、植物に関しましても、こちら現地調査伴っておりませんので、あくまでも文献で、周辺に重要な動物、植物がいるかどうか、あるいは生息地、植物群落があるかどうかというものを調べたり、あるいは景観であれば、周囲の景観資源とか主要な眺望点、こういったものを調べていくという、あくまでも既存資料、既存文献に基づいた方法ということになっておりまして、シミュレーションとか、あるいは現地調査、あるいはフォトモンタージュ、一般的な特に風力のアセスでは、この段階ではほとんど行われていないというのが実情でございます。
ただし、こういった概略的な調査ででも、十分その環境影響を早い段階で回避すると、回避、検討するということができるようになります。特に、環境大臣意見、最近出ている環境大臣意見、幾つかピックアップして挙げてきたんですけれども、一番目は特に自然環境に関することです。
昨今、風力発電、あるいは場合によっては太陽光発電とかもあるかもしれないですけれども、特に風力発電で、山の尾根の方で非常に自然度の高い自然林等に開発が進んで、そこの改変が問題になって、地元からも関係団体からも非常に反対意見が出るというような案件がございます。そういう場合は、事業者の配慮書の早い段階で大臣意見あるいは知事意見等で、自然度の高い植生のところを避けてくださいと、こういった意見がよく出されております。
それから、生活環境につきましては、二点目ですね、基本的には先ほどのような概略的な調査ではあるんですけれども、住居からの離隔を確保するということで、余り、一キロとか五百メートルとか、近接している場合にはできるだけ離してください、五百メートル以内にあるような場合は離すか、離せない場合は詳細な調査を行ってくださいというような意見が出ることがございます。
それから、余りにも巨大な風力発電、何基も建って発電出力も多いような場合には土地の改変を最小化してくださいと、こういう意見が出されて、実際、配慮書から方法書、準備書に至る運用の中でそういった影響を少しずつ低減していって、それで最終的にはできる限り環境の影響の少ないものにしていくという流れの中では、今少なくとも風力発電については、配慮書での検討というのが非常に意義を持っているということになっております。
七ページですね。
少し繰り返しになりますけれども、役割と意義ということで、特に騒音とか風車の影、これ風力発電に、特に風車の影、特有なものですけれども、騒音のレベルとかシャドーフリッカーとかでは具体的な予測値は出ていないんですけれども、重要な施設からまずは離隔を確保するということを配慮書段階でやっていただいていると。
それから、動物とか植物とか生態系については、既知の重要な生息地、例えばラムサール条約の登録湿地ですとか、あるいは自然林のような重要な植物群落、こういったところの改変を回避していただくということを念頭に、今、位置、規模を変更を検討すると。
それから、景観については、特に国立公園等で問題になりますけれども、主要な眺望点から景観資源を見るときにそれを阻害しないかどうかですね。そういったところを早い段階から検討できるということで、配慮書については、特に風力発電の新設事業については、地元とかステークホルダーとのコミュニケーション、こういったところでも重要な意義を持っておりますし、大臣意見、知事意見等でもそういった変更の意見が出されているという運用がなされているというのが現状でございます。
続いて、めくっていただきまして八ページ目。
こちら、実際の建て替え事業の例なんですけれども、火力発電については、実際にはこれは工業専用地域内で自社の発電所内に建てられるということで、埋立地等の工業専用地域ですので、実際にそこに工場立地法に基づいて植栽されている緑地がほとんどですので、そういったところは大きく変化していないということで、余り検討する内容がないということです。
どういう運用がなされているかというと、複数案が必要だということで、煙突の高さで見ているということが多いんですけれども、実際には方法書以降でも同じような検討ができますので、どちらかというと同じことを二度繰り返している、同じ敷地ですので、そういった運用がなされているというのが実情でございます。
一方、風力発電につきましては、数件の建て替え事業、今もう既に起こっておりますけれども、やはり新設と比べれば土地改変面積が縮小できる、特に草原、牧場とか海岸部では土地改変がほとんどないという状況になっております。
例えば、別の事業者が周辺の尾根に範囲を拡張して計画する、こういうものは建て替えには位置付けられておりません。ですので、こういった導入拡大のため、こういった既設のような、できるだけ既開発の土地を使用することによって、新しく風車を建てるような山林の開発をできるだけ全体的には少なくすることができるんではないかというところと、四点目が非常に重要です。建て替えの際にバードストライクのモニタリング結果を活用すると書いてありますけれども、実際、特にバードストライク、鳥の衝突については、風車を建ててみないと分からない、不確実性が非常に高いということで、実際にモニタリングでかなり当たっていましたという風車が出てきた場合には、そこは建て替えていただいて別の場所に移していただくということが重要になってきます。
ということで、次めくっていただきますと、建て替え事業では、位置、規模の変更が最小限であるということで、そういったものを検討する意義は余りないというところと、それから概略的な把握で簡易なプロセスですので、詳細なプロセスは方法書以降にやりますので、そういった段階では余り検討の意義は少ないかなというところです。
それから、もう一つ重要なのは、二種事業では今、配慮書というのが課せられておりません。場合によっては、二種事業、規模は小さいんですけれども、新たに全く何もなかったところに建てるということで建て替え事業よりもより大きいインパクトがあるケースもあるんですけれども配慮書がない、一方のほとんど影響のない建て替え事業で配慮書が課されていると、こういうアンバランスも生じております。
今回、建て替えの配慮書というのが提案されているわけですけれども、ここでは逆に、モニタリング結果を活用する、もうそこに建ててどういった影響があるかというのが分かっておりますので、そういうもし影響があった場合には、それをきちんと配慮していただいて、それを提言するようなことをやっていただく。それを方法書以降でまた詳細に検討するということができるということで、時機を得た改正ではないかということで考えております。
最後に少し、時間がなくなりましたけれども、アセス図書について少しだけ述べさせていただきたいと思います。
十一ページ、アセス図書についてですけれども、アセス図書については、過去に公開されていたりということもありましたけれども、これ、今でも一部公開されています。先ほどもちょっと述べさせていただいたように、こういうものがあると実態どうなのかとかいろんな解析にも使えますし、今後法改正とか行うときに、そういう資料をいろいろ検討することができるようになります。
例えば、規模要件の改正のときは政府がいろいろ資料作ったんですけれども、それも出典とかそういうのが明示されないのでなかなか科学論文等とは違って客観性が担保されないということで、アセス図書が公開されていろんな用途に使えるようになると、そういったメリットもあると。それから、当然、審査も、審査委員とか入れ替わりますので、そういったところで新しい人にアセス図書とはこういうものだよということを知っていただくということでも非常に重要な役割かなと思っております。
ただ、最後に、少しアセス図書の公開について配慮すべき事項があります。
希少種について、特に動植物についていろいろ期待されるわけですけれども、希少種については原則として公告縦覧の際も現状公開されておりませんで、モニタリング結果を後続事業に生かすためには、単にアセス図書自体が公開されるということだけではなくて、こういう公開されないようなものについても国によってまとめて結果の提示を行うことが有効ではないかということで、現在、洋上風力のモニタリングの検討会等ではこういった議論がなされております。
それから、配慮すべき事項ということでは、インターネットで配信して簡単にアクセスできるということは非常に利便性高いんですけれども、どこの国からでもアクセスできますので、安全保障とかセキュリティーの面での懸念点、こちらに十分配慮していただく必要があるかなと思っておりまして、今後十分な議論をしていただければと思っております。
私からの意見陳述は以上となります。ありがとうございます。
青
原
原科幸彦#11
○参考人(原科幸彦君) 東京科学大学名誉教授の原科幸彦でございます。
この三月までは、千葉商科大学の学長を務めておりました。私、社会工学が専門でございまして、環境計画とか政策の分野の研究をしてまいりました。特に参加とか合意形成研究でございますが、環境アセスメントはその代表的な領域ですね、その中でございます。ということで、この分野の基幹学会であります国際影響評価学会という、IAIAと書いてありますけれども、この会長も務めました。
そんなことから、国際的な見地から意見を申したいと思います。こういった機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。
早速ですが、今、阿部参考人が御紹介になった二つの改正点、いずれも御説明のようなことで、大変いい方向だと思っておりますが、ただ問題点もありますので、それを少し申し上げたいと思います。
資料のこれは二ページですね、スライド番号が付いています。一の一です。配慮書手続の緩和ということがなされますね。
ただ、この検討の段階で、配慮書に関しては複数案の比較検討、これをきちっとできるような、そういったサポートをしなきゃいけないとか、あるいは報告書手続では、発電所アセスの報告書の扱いについて提案がありました。今、これは国が関与する格好が基本なんですが、発電所は電気事業法の特例によりまして関与をしない格好になっていますね。しかし、これは、同じ考えというか、なぜ関与するかという考えをもっと、例えば環境省が入手して環境大臣が意見を述べると、そういう形にするのが望ましいと思います。そういう提案もありました。しかし、こういったことは今回は法案には反映されておりませんので、この件は更に改善の方向をお考えいただきたいと思います。
陸上風力発電の導入促進、この検討もされました。これは、脱炭素に向けてという政府の基本的な方向に向かったことで、大変いい方向だと思いますね。そういうことでございますが、そのために、ここに書きましたように、立地誘導による導入促進とか対象事業、規模が小さくてもアセスをやるとか、あるいは建て替え事業、今御説明あったとおりでございますが、そういったことで検討してきましたけれども。
建て替え事業の緩和だけは決まりましたけど、この議論の中では、風力発電、まさにモニタリングの結果というのは、事後調査報告書の手続ができたおかげで報告書が手に入りますので、それで情報があるということなんですね。ですから、こういった情報がない場合には、同じように提供するわけにいかないですね。ただ、今回の法案では、風力発電にかかわらず、いろいろな事業に対して対応できる格好になっておりますので、ここはこの法改正案の趣旨に沿って、きちんと情報が使える場合に制約しないとおかしなこと起こりますね。特に、報告書手続のない二〇一一年以前の火力発電所とか原子力発電所、これは情報がないわけですよ。だから、周辺環境はこの間、十年、二十年たってどう変わったか分からないですね。だから、その場合も同じように提供してしまうと、後で大きな問題を起こすと思います。これは次のページ見ていただくと、そこに書いてありますが。
さて、改正点の二番です。アセス図書の継続的公開でございます。
これも、まあいい方向になったと思います。私たち環境アセスメント学会からも要請を出しまして、いろんな形で専門家が声を出しておりましたが、これが実現する、大変うれしく思います。ただ、事業者の同意が必要という条件が付いていますね。これは必要ないと思います。と申しますのは、縦覧期間に既に公開しているわけですね。ですから、それをただ期間を延ばすだけでございますから、本質的にそんな大きな問題はないわけでございますから、これは、こういった事業者の同意が必要という条件は外していただきたいと思いますね。
そして、このことは環境アセスメントという制度の根幹に関わるといいますか、この仕組みの根幹なんですね。つまり、環境アセスメントは規制ではないんですね。枠組み規制的手法といいまして、要するに、手続を守ってくれれば、あとは事業者が自主的に環境配慮をする、それを促進するための仕組みなんですよ。
それはどうやってやるかというと、アカウンタビリティーなんです。アカウンタビリティーというのは、単なる説明責任ではなくて、証拠に基づく説明責任です。この場合の証拠は何かというと、評価書なんです。評価書で予測評価しまして、影響を、そして、それに対する環境保全対策を講じますと約束するわけですよ。その約束するための評価書なんでございますから、これ、その後、一回出して一月ほどたって後は出さないというのでは、どんな約束したか分からないですよね。だから、これは大変具合が悪いです。しかも、その縦覧期間に見た人はこの情報分かりますけれども、後で気が付いた人は情報分かりませんよね。これ不公平でしょう。行政の不公平生じますから、これどう考えても継続して公開しなきゃおかしいと思います。実際にアメリカ等各国では、もう最初からしっかり公開しております。例外なく継続的公開をお願いしたいと思います。
では、次のページです。
今、そういうことで、さっと改正法に関して申し上げましたけれども、あとは、実は中央環境審議会ではたくさんの検討がされまして、答申にもたくさんの項目が出ていますよね。だから、二項目しか今回反映していませんから、残された宿題いっぱいあるわけですよ。これはもう長年の懸案でございましたので、そのうち、私、三つだけ申し上げます。
一つ目は、戦略的環境アセスメントです。ストラテジック・エンバイロメント・アセスメント、SEAと略しております。これは、事業より上位の計画段階です。配慮書段階つくる前に、実は私たち、我が国では、SEAの共通ガイドラインを持っていたんです。
この議論は、実は一九七二年、このアセスの仕組みを導入するという閣議了解ができた頃からありまして、当時は計画アセスメントという言葉を使っておりました。その後、九七年の法制定のときも議論がありました。しかし、そのときは情報公開制度がまだできていなかったんですね。ですから、時期尚早ということで先延ばしになりました。そして、二〇〇六年から七年にかけて環境省がSEA検討会をつくりまして、各省庁共通のガイドラインを作ったんですよ。二〇一一年、今、阿部参考人がお話しになったように、ここに反映されるような議論があったんですが、実際には反映できなかったんですね。ところが、反映されるという議論があったので、そのガイドラインを廃止してしまったんです。したがって、日本は今、SEAについては国のレビューや仕組みがないんです。ところが、この下の図を見てください。世界はもうみんな持っています、これ。隣の韓国、中国、みんな持っているんですよ。だから、日本もそろそろというか、もうとてもこの点では遅れていると思いますね。この点をよく認識していただきたいと思います。
じゃ、SEAをやったらどんな効果があるか。次のページ、愛知万博のアセスメントの例を付けておきました。
こんな具合に、これは計画案が変わったんですね、変化しました。計画案を変更することができたのはSEAのおかげなんですが、結果どうなったか。この万博、始まる前は赤字間違いないと、ところが、計画が変わったものですから、すばらしい魅力的計画になって、何と想定の入場者数の一・五倍ぐらい来てくれたんですよ。だから、百億円の黒字でございました。つまり、環境配慮が大きな経済的利益を生んだんですね。こういう経験を我々はしているわけですよ。だから、これを生かさない手はないというのが私の意見でございます。
では、追加の二つ目ですね。次のページです。異議申立て制度の導入でございます。
これも先ほど申し上げたように、アセスメントの本質に関わります。つまり、評価書がきちっとしたものでないと、これは約束にならないですよね。そうすると、評価書を検討していく、準備書から評価書に直していくわけですが、いろいろな点で問題が起こる。データの間違いとか分析の瑕疵とか、あるいは意見が十分反映されていない。そういう場合に、審査会で数字はチェックするんですが、十分なチェックし切れません。そうすると、いろんな意見があってもそのまま先へ行ってしまうんですね。そこで普通は、ちょっと待ったんですよ。異議申立てができるはずなんですが、日本国内の制度ではそれがないんです。じゃ、裁判に。裁判も時間が掛かりますから、もう手遅れですよ。だから、異議申立て制度を盛り込むことは大変大事なことなんです。
私は世界を見ていますから、国際協力の分野では、実は日本の政府機関はみんな持っているんです。書きましたけれども、国際協力機構、それから国際協力銀行、それから日本貿易保険、みんな持っていますし、しかも、すばらしい運用をしています。
どういうことかといいますと、この下に書きましたけど、世界銀行よりもパフォーマンスが良くて、二〇一九年にはIAIAから表彰されました。インスティテューショナルアワードをもらったぐらいですから、すばらしい成果がありますから、これを基に、これを参考に是非日本でも、国内でも異議申立て制度を導入していただきたいと思います。
最後、三つ目ですが、じゃ、更に良くするにはどうしたらいいか。事業者の負担を減らす、こういう手続の修正があります。
配慮書の件に関しましては、実はこれは、事業の計画段階ですから事業アセスメントですね。本来のスコーピングというのは、複数案、どんな複数案を検討するか、評価項目をどうするか、そして調査や評価の方法をどうするか、三つのことを決めるんです。
ところが、そのことを私、昔、法制化のときに申しました、公聴会で申しましたけど、ところが複数案は外れちゃったんですよ。ようやく配慮書によって複数案の検討が前倒しでやるようになったので、これは本来スコーピングでやるべきことなのでワンセットにしちゃったんです。そうすると段階が一つ減りますよね。事業者の負担減りますよ、これ。ですから、こういったことをやらなきゃいけないんですね。是非これをお願いしたいと思います。
この下の図を見ていただくと、日本の環境影響評価法は配慮書手続がありますね。アメリカの、世界のモデルになったNEPAのシステムはないんです。その代わり簡易アセスなんですよ。
この簡易アセスというのは、非常に具合がいいんです。つまり、とても簡単なチェック、集団検診的なアセスメントです。日本はフルアセスですから精密検査です。だから、対象事業によっては、精密検査、三年、四年掛けてやるんですけれども、集団検診は数か月でいいんですね。費用も少ない。そこでオーケーになればフルアセスしなくていいんです。アメリカのパーセントはどうか書きました。九九・五%は簡易アセスで終わっちゃうんです。
だから、たとえ規模が大きくても、事業者が環境配慮をしっかりやっている、これを皆さんが認めれば、それでオーケーなんですよ。だから、事業者の努力がこれ評価されますね。こういう仕組みにしなきゃいけないんです。これはもう、私たち十分、四半世紀以上の経験がありますから、アセスメントの経験がありますからいけると思いますね。
次のページ見ていただくと、アセスメントの導入件数。アメリカは、この図を見てください、上の図ですね、一千倍。中国はもっとやっています。つまり、仕組み次第なんですね。たくさんのアセスやるけれども、簡単なアセスなので負担感はとても少ないんですよ。ところが、それによって、みんながアセスのことを知る機会が増えますね。公衆協議の場が増えるんですよ。これは民主主義社会の根本なんですね。
昨年、国連総会の人権理事会で、日本の明治神宮外苑、あの再開発の問題が挙げられました。つまり、公衆協議が余りにもプアというか不適正だということで。これは、公衆協議をしっかりやることは民主主義社会においても人権なんですね。そういう概念が国際的な感覚であります。
最後にもう一つ申しましょう。
ということで、そのことに関して、私、詳しいことはいろいろお話しする時間がないので、日経の「経済教室」に、もう十年前ですけど、改正後に書いたものありますから、これ是非読んでください。
簡易アセスやると本当に良くなる。しかも、産業振興上もいいんですよ。日本の情報化が進展とかいろんな点でいい例がありますから、こういう形でアセスの負担感をなくすことによってしっかり社会を良くしていく、こういうことが大事だと思います。
今すぐにはできないですから、でも、十年後と言わないで、こういった改革は五年後にお願いしたいと思います。何しろ過去五十年近くから経験あるわけですから、いろいろ議論してきたんですよ。十分もう中身あります。だから、その次をどうするか。五年後ですね、あるいはもっと早くてもいいかもしれないです。
そして、一つ、今回できたら参議院で変えていただきたいのがあるんですが、人々の懸念するのは、規模が大きいからじゃないんですよ、環境影響が著しいことなんですよ。だから、これだけでいいんですね。今、冒頭にこう書いています。真ん中辺ですけど、第一条、目的です。規模が大きく環境影響の程度が著しくなるおそれのある事業。この六文字に減らせますね。環境影響の程度が著しくなるおそれのある事業、これでいいでしょう。そうすると、さっき風力発電なんかでも、規模が小さくてもチェックしなきゃいけない話とか、あるいは逆に、規模が大きくても簡易アセスで終わることできるんですよ。そうすると、事業者にとっては大変大きな福音になりますので、そういった改善を是非ともお願いしたいと思う次第でございます。
ほぼ時間になったと思いますので。時間ありますか。
この発言だけを見る →この三月までは、千葉商科大学の学長を務めておりました。私、社会工学が専門でございまして、環境計画とか政策の分野の研究をしてまいりました。特に参加とか合意形成研究でございますが、環境アセスメントはその代表的な領域ですね、その中でございます。ということで、この分野の基幹学会であります国際影響評価学会という、IAIAと書いてありますけれども、この会長も務めました。
そんなことから、国際的な見地から意見を申したいと思います。こういった機会を与えていただきまして、大変ありがとうございます。
早速ですが、今、阿部参考人が御紹介になった二つの改正点、いずれも御説明のようなことで、大変いい方向だと思っておりますが、ただ問題点もありますので、それを少し申し上げたいと思います。
資料のこれは二ページですね、スライド番号が付いています。一の一です。配慮書手続の緩和ということがなされますね。
ただ、この検討の段階で、配慮書に関しては複数案の比較検討、これをきちっとできるような、そういったサポートをしなきゃいけないとか、あるいは報告書手続では、発電所アセスの報告書の扱いについて提案がありました。今、これは国が関与する格好が基本なんですが、発電所は電気事業法の特例によりまして関与をしない格好になっていますね。しかし、これは、同じ考えというか、なぜ関与するかという考えをもっと、例えば環境省が入手して環境大臣が意見を述べると、そういう形にするのが望ましいと思います。そういう提案もありました。しかし、こういったことは今回は法案には反映されておりませんので、この件は更に改善の方向をお考えいただきたいと思います。
陸上風力発電の導入促進、この検討もされました。これは、脱炭素に向けてという政府の基本的な方向に向かったことで、大変いい方向だと思いますね。そういうことでございますが、そのために、ここに書きましたように、立地誘導による導入促進とか対象事業、規模が小さくてもアセスをやるとか、あるいは建て替え事業、今御説明あったとおりでございますが、そういったことで検討してきましたけれども。
建て替え事業の緩和だけは決まりましたけど、この議論の中では、風力発電、まさにモニタリングの結果というのは、事後調査報告書の手続ができたおかげで報告書が手に入りますので、それで情報があるということなんですね。ですから、こういった情報がない場合には、同じように提供するわけにいかないですね。ただ、今回の法案では、風力発電にかかわらず、いろいろな事業に対して対応できる格好になっておりますので、ここはこの法改正案の趣旨に沿って、きちんと情報が使える場合に制約しないとおかしなこと起こりますね。特に、報告書手続のない二〇一一年以前の火力発電所とか原子力発電所、これは情報がないわけですよ。だから、周辺環境はこの間、十年、二十年たってどう変わったか分からないですね。だから、その場合も同じように提供してしまうと、後で大きな問題を起こすと思います。これは次のページ見ていただくと、そこに書いてありますが。
さて、改正点の二番です。アセス図書の継続的公開でございます。
これも、まあいい方向になったと思います。私たち環境アセスメント学会からも要請を出しまして、いろんな形で専門家が声を出しておりましたが、これが実現する、大変うれしく思います。ただ、事業者の同意が必要という条件が付いていますね。これは必要ないと思います。と申しますのは、縦覧期間に既に公開しているわけですね。ですから、それをただ期間を延ばすだけでございますから、本質的にそんな大きな問題はないわけでございますから、これは、こういった事業者の同意が必要という条件は外していただきたいと思いますね。
そして、このことは環境アセスメントという制度の根幹に関わるといいますか、この仕組みの根幹なんですね。つまり、環境アセスメントは規制ではないんですね。枠組み規制的手法といいまして、要するに、手続を守ってくれれば、あとは事業者が自主的に環境配慮をする、それを促進するための仕組みなんですよ。
それはどうやってやるかというと、アカウンタビリティーなんです。アカウンタビリティーというのは、単なる説明責任ではなくて、証拠に基づく説明責任です。この場合の証拠は何かというと、評価書なんです。評価書で予測評価しまして、影響を、そして、それに対する環境保全対策を講じますと約束するわけですよ。その約束するための評価書なんでございますから、これ、その後、一回出して一月ほどたって後は出さないというのでは、どんな約束したか分からないですよね。だから、これは大変具合が悪いです。しかも、その縦覧期間に見た人はこの情報分かりますけれども、後で気が付いた人は情報分かりませんよね。これ不公平でしょう。行政の不公平生じますから、これどう考えても継続して公開しなきゃおかしいと思います。実際にアメリカ等各国では、もう最初からしっかり公開しております。例外なく継続的公開をお願いしたいと思います。
では、次のページです。
今、そういうことで、さっと改正法に関して申し上げましたけれども、あとは、実は中央環境審議会ではたくさんの検討がされまして、答申にもたくさんの項目が出ていますよね。だから、二項目しか今回反映していませんから、残された宿題いっぱいあるわけですよ。これはもう長年の懸案でございましたので、そのうち、私、三つだけ申し上げます。
一つ目は、戦略的環境アセスメントです。ストラテジック・エンバイロメント・アセスメント、SEAと略しております。これは、事業より上位の計画段階です。配慮書段階つくる前に、実は私たち、我が国では、SEAの共通ガイドラインを持っていたんです。
この議論は、実は一九七二年、このアセスの仕組みを導入するという閣議了解ができた頃からありまして、当時は計画アセスメントという言葉を使っておりました。その後、九七年の法制定のときも議論がありました。しかし、そのときは情報公開制度がまだできていなかったんですね。ですから、時期尚早ということで先延ばしになりました。そして、二〇〇六年から七年にかけて環境省がSEA検討会をつくりまして、各省庁共通のガイドラインを作ったんですよ。二〇一一年、今、阿部参考人がお話しになったように、ここに反映されるような議論があったんですが、実際には反映できなかったんですね。ところが、反映されるという議論があったので、そのガイドラインを廃止してしまったんです。したがって、日本は今、SEAについては国のレビューや仕組みがないんです。ところが、この下の図を見てください。世界はもうみんな持っています、これ。隣の韓国、中国、みんな持っているんですよ。だから、日本もそろそろというか、もうとてもこの点では遅れていると思いますね。この点をよく認識していただきたいと思います。
じゃ、SEAをやったらどんな効果があるか。次のページ、愛知万博のアセスメントの例を付けておきました。
こんな具合に、これは計画案が変わったんですね、変化しました。計画案を変更することができたのはSEAのおかげなんですが、結果どうなったか。この万博、始まる前は赤字間違いないと、ところが、計画が変わったものですから、すばらしい魅力的計画になって、何と想定の入場者数の一・五倍ぐらい来てくれたんですよ。だから、百億円の黒字でございました。つまり、環境配慮が大きな経済的利益を生んだんですね。こういう経験を我々はしているわけですよ。だから、これを生かさない手はないというのが私の意見でございます。
では、追加の二つ目ですね。次のページです。異議申立て制度の導入でございます。
これも先ほど申し上げたように、アセスメントの本質に関わります。つまり、評価書がきちっとしたものでないと、これは約束にならないですよね。そうすると、評価書を検討していく、準備書から評価書に直していくわけですが、いろいろな点で問題が起こる。データの間違いとか分析の瑕疵とか、あるいは意見が十分反映されていない。そういう場合に、審査会で数字はチェックするんですが、十分なチェックし切れません。そうすると、いろんな意見があってもそのまま先へ行ってしまうんですね。そこで普通は、ちょっと待ったんですよ。異議申立てができるはずなんですが、日本国内の制度ではそれがないんです。じゃ、裁判に。裁判も時間が掛かりますから、もう手遅れですよ。だから、異議申立て制度を盛り込むことは大変大事なことなんです。
私は世界を見ていますから、国際協力の分野では、実は日本の政府機関はみんな持っているんです。書きましたけれども、国際協力機構、それから国際協力銀行、それから日本貿易保険、みんな持っていますし、しかも、すばらしい運用をしています。
どういうことかといいますと、この下に書きましたけど、世界銀行よりもパフォーマンスが良くて、二〇一九年にはIAIAから表彰されました。インスティテューショナルアワードをもらったぐらいですから、すばらしい成果がありますから、これを基に、これを参考に是非日本でも、国内でも異議申立て制度を導入していただきたいと思います。
最後、三つ目ですが、じゃ、更に良くするにはどうしたらいいか。事業者の負担を減らす、こういう手続の修正があります。
配慮書の件に関しましては、実はこれは、事業の計画段階ですから事業アセスメントですね。本来のスコーピングというのは、複数案、どんな複数案を検討するか、評価項目をどうするか、そして調査や評価の方法をどうするか、三つのことを決めるんです。
ところが、そのことを私、昔、法制化のときに申しました、公聴会で申しましたけど、ところが複数案は外れちゃったんですよ。ようやく配慮書によって複数案の検討が前倒しでやるようになったので、これは本来スコーピングでやるべきことなのでワンセットにしちゃったんです。そうすると段階が一つ減りますよね。事業者の負担減りますよ、これ。ですから、こういったことをやらなきゃいけないんですね。是非これをお願いしたいと思います。
この下の図を見ていただくと、日本の環境影響評価法は配慮書手続がありますね。アメリカの、世界のモデルになったNEPAのシステムはないんです。その代わり簡易アセスなんですよ。
この簡易アセスというのは、非常に具合がいいんです。つまり、とても簡単なチェック、集団検診的なアセスメントです。日本はフルアセスですから精密検査です。だから、対象事業によっては、精密検査、三年、四年掛けてやるんですけれども、集団検診は数か月でいいんですね。費用も少ない。そこでオーケーになればフルアセスしなくていいんです。アメリカのパーセントはどうか書きました。九九・五%は簡易アセスで終わっちゃうんです。
だから、たとえ規模が大きくても、事業者が環境配慮をしっかりやっている、これを皆さんが認めれば、それでオーケーなんですよ。だから、事業者の努力がこれ評価されますね。こういう仕組みにしなきゃいけないんです。これはもう、私たち十分、四半世紀以上の経験がありますから、アセスメントの経験がありますからいけると思いますね。
次のページ見ていただくと、アセスメントの導入件数。アメリカは、この図を見てください、上の図ですね、一千倍。中国はもっとやっています。つまり、仕組み次第なんですね。たくさんのアセスやるけれども、簡単なアセスなので負担感はとても少ないんですよ。ところが、それによって、みんながアセスのことを知る機会が増えますね。公衆協議の場が増えるんですよ。これは民主主義社会の根本なんですね。
昨年、国連総会の人権理事会で、日本の明治神宮外苑、あの再開発の問題が挙げられました。つまり、公衆協議が余りにもプアというか不適正だということで。これは、公衆協議をしっかりやることは民主主義社会においても人権なんですね。そういう概念が国際的な感覚であります。
最後にもう一つ申しましょう。
ということで、そのことに関して、私、詳しいことはいろいろお話しする時間がないので、日経の「経済教室」に、もう十年前ですけど、改正後に書いたものありますから、これ是非読んでください。
簡易アセスやると本当に良くなる。しかも、産業振興上もいいんですよ。日本の情報化が進展とかいろんな点でいい例がありますから、こういう形でアセスの負担感をなくすことによってしっかり社会を良くしていく、こういうことが大事だと思います。
今すぐにはできないですから、でも、十年後と言わないで、こういった改革は五年後にお願いしたいと思います。何しろ過去五十年近くから経験あるわけですから、いろいろ議論してきたんですよ。十分もう中身あります。だから、その次をどうするか。五年後ですね、あるいはもっと早くてもいいかもしれないです。
そして、一つ、今回できたら参議院で変えていただきたいのがあるんですが、人々の懸念するのは、規模が大きいからじゃないんですよ、環境影響が著しいことなんですよ。だから、これだけでいいんですね。今、冒頭にこう書いています。真ん中辺ですけど、第一条、目的です。規模が大きく環境影響の程度が著しくなるおそれのある事業。この六文字に減らせますね。環境影響の程度が著しくなるおそれのある事業、これでいいでしょう。そうすると、さっき風力発電なんかでも、規模が小さくてもチェックしなきゃいけない話とか、あるいは逆に、規模が大きくても簡易アセスで終わることできるんですよ。そうすると、事業者にとっては大変大きな福音になりますので、そういった改善を是非ともお願いしたいと思う次第でございます。
ほぼ時間になったと思いますので。時間ありますか。
青
原
原科幸彦#13
○参考人(原科幸彦君) ああ、済みません。
それでは、最後にもう一度申しますね。
とにかく、環境アセスメントの仕組みは、これは本当に大事な民主主義社会のこれ基本だと思います。公衆、パブリックが声を出す、いい場なんですね。ですから、是非、公衆協議の質を高めていただきたいと思います。
これは、参加の四段階、五段階モデルがありまして、一番低い段階というのが情報提供だと思います。昔の日本はそうでした、一九六〇年代。二番目は意見聴取です、七〇年代ぐらいですね。それで、三番目が形だけの応答なんですよ。大事なのは意味ある応答です。ミーニングレスポンス、ミーニングリプライですね。意味ある応答をしなきゃです。英語ではミーニングフルパーティシペーションという言葉ありますけれども、意味ある参加というのは、意味ある応答をする参加なんです。つまり、しっかり議論する。最近、熟議と言うでしょう。つまり、議論をしっかりすることなんですよね。アセスメントのプロセス自体が文書を通じた議論なんですが、文書だけではちょっとまどろっこしいですから、やはり対面での議論の場を設けてもらいたいと思います。
そして、愛知万博がうまくいったのは、その当時の万博協会、これは、当時の通産省、経産省が関係のそういう機関ですが、そこが大変熱心な参加をやりました。単なる説明会、公聴会だけじゃない、意見交換会をやったんですよ。そういうことをやったおかげで計画案いい方向に変わったんですね。これは大変大事なことです。そして、あのジブリの施設が残っているでしょう、あの会場。そういうレガシーができたんですよ。
だから、環境配慮を進めれば、本当にすばらしい事業になって大きな利益を得ると、しかも経済的利益も大きいということを申し上げたいと思います。
じゃ、私の意見陳述、以上にいたします。どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →それでは、最後にもう一度申しますね。
とにかく、環境アセスメントの仕組みは、これは本当に大事な民主主義社会のこれ基本だと思います。公衆、パブリックが声を出す、いい場なんですね。ですから、是非、公衆協議の質を高めていただきたいと思います。
これは、参加の四段階、五段階モデルがありまして、一番低い段階というのが情報提供だと思います。昔の日本はそうでした、一九六〇年代。二番目は意見聴取です、七〇年代ぐらいですね。それで、三番目が形だけの応答なんですよ。大事なのは意味ある応答です。ミーニングレスポンス、ミーニングリプライですね。意味ある応答をしなきゃです。英語ではミーニングフルパーティシペーションという言葉ありますけれども、意味ある参加というのは、意味ある応答をする参加なんです。つまり、しっかり議論する。最近、熟議と言うでしょう。つまり、議論をしっかりすることなんですよね。アセスメントのプロセス自体が文書を通じた議論なんですが、文書だけではちょっとまどろっこしいですから、やはり対面での議論の場を設けてもらいたいと思います。
そして、愛知万博がうまくいったのは、その当時の万博協会、これは、当時の通産省、経産省が関係のそういう機関ですが、そこが大変熱心な参加をやりました。単なる説明会、公聴会だけじゃない、意見交換会をやったんですよ。そういうことをやったおかげで計画案いい方向に変わったんですね。これは大変大事なことです。そして、あのジブリの施設が残っているでしょう、あの会場。そういうレガシーができたんですよ。
だから、環境配慮を進めれば、本当にすばらしい事業になって大きな利益を得ると、しかも経済的利益も大きいということを申し上げたいと思います。
じゃ、私の意見陳述、以上にいたします。どうもありがとうございました。
青
室
室谷悠子#15
○参考人(室谷悠子君) 貴重な機会をいただいて、ありがとうございます。
全国再エネ問題連絡会は、自然破壊、生活環境破壊につながる再生可能エネルギー開発の問題に取り組む住民団体が連携し、規制を求める声を関係各所に届けることを目的に、二〇二一年七月に結成されました。北海道から九州まで七十を超える住民団体、個人が加盟し、専門家のアドバイスを受けながら活動をしています。
私は、熊をシンボルに水源の森を守る自然保護団体である一般財団法人日本熊森協会の代表をしており、熊など多様な生物が生息し、水源地でもある豊かな森を次々とメガソーラー、風力発電施設が計画されることからこの問題に取り組み、熊森協会は全国再エネ問題連絡会の事務局を務め、共同代表もさせていただいています。
また、私は、日弁連公害対策・環境保全委員会内に設置されたメガソーラー等問題プロジェクトチームの副座長をしており、日弁連のメガソーラー、再生可能エネルギー問題に関する意見をまとめる役割の一端を担っています。
日弁連では、令和四年十一月に、再生可能エネルギーの一層の推進を図るためにも、乱開発に対する法規制等を求める意見書を出し、今国会の環境影響評価法改正案に対しても、令和七年五月二十三日付けで会長声明を発出しています。
本日は、全国の住民に対し法的観点からアドバイスをしている全国再エネ問題連絡会の共同代表、また弁護士として、環境影響評価法の改正に意見を述べさせていただきます。適宜、資料も付けさせていただいたので、御参照をください。
まず、現在進行中の環境アセスのうちほとんどが再生可能エネルギー開発についてで、その多くが風力発電についてです。改正案に対する意見の前提として、再エネ開発が今どのように地域で問題になっているかを少し述べさせていただきます。
山間部の再生可能エネルギー開発は、地域住民にとって貴重な自然、水源地、景観を破壊し、土砂災害等の危険を高め、また、騒音、低周波音による健康影響も危惧されるとして、生活に大きな影響を及ぼします。沿岸部、洋上でも同様の問題があります。
特に、とりわけ豊かな自然環境が残る北海道と東北では、これまで開発が及んでこなかった場所に大規模な森林伐採を伴う開発が計画をされています。北海道では、稼働中の陸上風力発電が四百六十、計画中のものが千八百七十基もあり、特に北部の宗谷地区、自然豊かな地域ですけれども、二百三十基余りの風車が稼働し、五百八十一基の環境アセスが進められています。宮城県加美町では、田園地帯を取り囲む奥羽山脈の尾根筋に百五十基の風車計画があり、計画地には宮城県の水源保全条例の保全地区や国有林の緑の回廊も含まれています。
奥山を重要な生息地にするイヌワシ、クマタカ、近年、人里の出没が問題となっている熊類などの生息地にも多数計画があります。岩手県では、イヌワシの重要生息地に風車計画が乱立したため、普通は絶対公開されないイヌワシの生息地エリアを岩手県は公開をしました。秋田県では、二〇二三年に熊が大量出没が起こり、推定生息数の半数を超える二千三百頭超の熊を捕殺しました。秋田県では、今、人里とその周辺の熊は捕獲し、熊はコア生息地とされる奥山に生息させるという政策を進めていますが、その一方で、秋田県鹿角市では、熊本来の生息地で大規模な風力発電計画が進んでいます。熊の絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている四国や和歌山でも、熊の生息地や近接地で風力発電計画があります。
今国会で、人の生活圏に出没した熊、イノシシを危険鳥獣として緊急銃猟の対象とする鳥獣保護管理法改正がなされましたが、本来の生息地を破壊して、人の日常生活圏に出てきた熊は危険鳥獣として射殺の対象になるのはとても理不尽です。
また、森林は斜面での開発に当たるので、土砂災害を誘発します。
大型風車が人の生活圏で建設される場合は、騒音、低周波音による健康影響が問題になります。環境省の通知では、風力発電施設から発生する騒音が人の健康に直接的影響を及ぼす可能性は低いと考えられると記載されたことが独り歩きしており、十分な検討も調査も実施されないまま、日本海側沿岸部では、離岸距離二キロのところに一基十メガワットを超える大規模な風車が多数建設される計画が進んでいます。
令和七年五月二日、秋田市において稼働中の風車の羽根が破損して落下する事故がありまして、亡くなられた方が出ました。風車については規制緩和により建築基準法の適用を除外するとされていますが、人家の近く、人の利用する場所から近距離の風力発電施設も多数ある中で、安全に対する不安が広がっています。
貴重な自然や地域住民の生活の安全が犠牲にされる背景には、再エネ賦課金を背景に、利益優先で進められる再エネ事業の構造があります。グローバルな資本も多く流れ込んで、地域の反対が強く当初の事業者が断念した事業が転売され、ファンドや外資により継続する事例も見られます。
豊かな自然環境を享受していた地域に突然計画される開発が、野生動物の生息地を破壊し生物多様性を失わせるものでも、住民に重大な影響を及ぼし多くの住民が反対するものでも、現行の環境法令の規制は不十分で、開発を止めることはできません。
一般財団法人日本熊森協会は、再エネ特措法施行後間もない平成二十五年以降、再エネ事業者が転売を繰り返していた新潟県の山林約千ヘクタールを昨年取得しました。阿賀野川源流の最奥地の自然林で大規模開発行為は容易ではないですが、外資の水源地売買を規制する法律はなく、このまま転売が続くのは危険と考えてのことです。
法規制が不十分な中、自然環境と住民の生活を守るため、自治体は独自の再エネ規制条例を作って開発から地域を守っており、条例を制定する市町村は増え続け、令和六年度末では三百を超えています。法規制が不備な中で、環境影響評価制度は、住民にとって、事業の内容を知り、意見を伝えることができる貴重な機会となっています。ただし、環境影響や住民等の意見を十分に反映させ、事業の是非も含めて検討を行うという点では不十分な点もあります。
以下では、事業により大きな影響を受ける住民の立場から、改正案及び環境影響評価制度について意見を述べさせていただきます。
まず、環境影響評価法改正案について、環境影響評価図書の公開について意見させていただきます。
環境影響評価図書は、千ページを超えることもありますが、一か月だけしか縦覧されません。もう住民が相談を、私が住民から相談を受けた時点で既に公開終了して、事業について調べようにもほとんど調べられないということもあります。プリントアウトもダウンロードもできず、附箋やマーカーを付けることもできず、そういう中で、方法書の以降の過去の手続、方法書以降の手続で過去の資料との比較もできません。こういう状態で意見を言うのは本当に困難です。
環境影響評価図書は、計画段階から事業終了まで、誰もが見られ、プリントアウトもダウンロードもできる形で公開されることが必要で、日弁連も同旨の意見を公表をしており、自治体の議会や市長も町長も、首長もこういう意見を表明している例もあります。
改正案では事業者の同意を要件としていますが、現状を見ると改正が進むのか疑問です。法的手続の中で作成が求められ、意見募集のために公開が予定されているものを公開を義務付け、同意なしに公開できる制度とすることは、著作権に対する不合理な制限にはならないと考えます。全ての環境影響評価図書がダウンロードもプリントアウトもできる形で住民や市民に対して公開されることは、直ちに実施されるべきだと考えます。
次に、建て替え配慮制度の導入についてです。
建て替え配慮制度の導入については、当該事業地が重大な環境影響を及ぼし事業継続が不適当な場合、考慮できるのかということを懸念しています。
北海道幌延町で令和五年五月に稼働した風力発電施設で、一年九か月の間に、オジロワシを含む希少猛禽類十一羽のバードストライクが生じ、十羽が死亡しています。バードストライクが回避困難であれば、建て替え事業の継続は不適当となります。また、既存工作物が設置されている区域から近接する区域の範囲についても、近接する区域で大きな環境破壊が及ぶのであれば、きちんとした通常の配慮手続、配慮書の手続を行うべきだというふうに考えています。
そのほかの環境影響評価制度に対しても意見を述べさせていただきます。
まず、環境影響評価手続に期限を設けることが必要だということです。
五島列島の北端にある長崎県佐世保市宇久島は、千七百人が暮らす特定有人国境離島に指定されている小さな島で、ここに事業面積七百二十ヘクタール、島の四分の一に当たります、出力四百八十メガワットのメガソーラー事業計画があり、さらに、出力百メガワットの風力発電計画があります。
風力発電計画は、平成二十七年二月に準備書への経済産業大臣の勧告があって以来、環境影響評価手続は止まっていました。しかし、令和七年三月に、突然、事業者が六月に評価書を提出し、着工すると住民に説明をしました。準備書段階では五十基だった風車は、一基の出力規模を約二倍にして二十六基にするということです。風車の規模が二倍になると、騒音、低周波音、景観など、周囲の環境に及ぼす影響も大きく変わりますが、出力が変わらないため、再度の環境影響評価手続は不要となります。住民や自治体の意見を反映する手続は、評価書ではなく、経済産業大臣が三十日以内に変更命令出さなければ手続は終了します。
そのほか、青森県や岩手県にまたがる風力発電施設も、十年近くたった後、方法書の縦覧が始まりました。兵庫県新温泉町でも、平成三十年八月以来動きがなかった環境影響評価手続について、事業者が計画変更をして準備を始めると地域を回っています。
環境省のサイトを見ますと、四年以上環境影響評価手続が進んでいない風力発電、太陽光発電の計画が百を超えます。期限をきちんと設けて、期限を超えた場合、再度初めから手続を進める制度が必要です。
次に、虚偽記載への制裁や再調査が命ぜられる制度が必要だということです。
山形県米沢市の風力発電計画で、環境影響評価準備書に対し、報告した内容が改ざんされたと元調査員の告発があったと報道されています。そのほかにも、滋賀県、福井県にまたがる風力発電計画では、福井県知事も滋賀県知事も事業者の準備書に対し、調査は不十分、合理性に欠けると厳しい指摘をしています。
環境影響評価法は罰則や規制権限の行使の規定がありませんが、そもそも開発を行う事業者が行う調査は結果の改ざんや不十分な調査になりやすい構造ですので、環境影響評価図書の改ざんや虚偽記載には規制が必要ですし、調査が不十分であればやり直しを命じることが必要です。
もう一つ、環境影響評価の規模についてです。
私はメガソーラーの問題にも多く取り組んでいますが、森林を伐採するだけでなく、大量に切土、盛土をするメガソーラー開発というのは常に土砂災害の危険があって、林野庁では、太陽光発電施設が盛んに造られるようになってから基準を見直したり、林地開発許可の要件を〇・五ヘクタール以上の許可が必要だというふうにもしています。今国会でも、許可条件違反への罰則、命令に従わない者の公表をする森林法改正も成立をしています。
太陽光発電は、地表をパネルが覆うために降った雨がほとんど浸透せずに流出するので、施設が完成しても土壌流出と浸食が起こるので、常に土砂災害の危険性をはらみます。太陽光発電事業は令和二年四月から環境影響評価法の対象となっていますが、規模要件がすごく大きくて、危険をはらむ太陽光発電施設を全てカバーしていません。少なくとも、森林伐採を伴う又は山間部に実施される二十ヘクタール以上の太陽光発電施設は法アセスの対象とすべきです。
最後に、事業報告書についてです。
事業報告書というのは、環境影響の結果が、回避の結果がどうだったのかということを検討する上ですごく重要なものですけれども、これも、工事完了後に一回だけ公表する、しかも期間も限定されるというようなことになっています。対象事業ごとに事後調査をすべき事項や期間を定めて、第三者が関わる専門家が検討をし、報告書は市民にアクセス可能なように継続的に公表される仕組みが必要だというふうに感じています。
全国で多大な影響が起こっている再生可能エネルギー開発に関することを含む今回の環境影響評価法の改正なので、地域の住民の視点に立った改正が検討されることを望みます。
私の発言は以上です。
この発言だけを見る →全国再エネ問題連絡会は、自然破壊、生活環境破壊につながる再生可能エネルギー開発の問題に取り組む住民団体が連携し、規制を求める声を関係各所に届けることを目的に、二〇二一年七月に結成されました。北海道から九州まで七十を超える住民団体、個人が加盟し、専門家のアドバイスを受けながら活動をしています。
私は、熊をシンボルに水源の森を守る自然保護団体である一般財団法人日本熊森協会の代表をしており、熊など多様な生物が生息し、水源地でもある豊かな森を次々とメガソーラー、風力発電施設が計画されることからこの問題に取り組み、熊森協会は全国再エネ問題連絡会の事務局を務め、共同代表もさせていただいています。
また、私は、日弁連公害対策・環境保全委員会内に設置されたメガソーラー等問題プロジェクトチームの副座長をしており、日弁連のメガソーラー、再生可能エネルギー問題に関する意見をまとめる役割の一端を担っています。
日弁連では、令和四年十一月に、再生可能エネルギーの一層の推進を図るためにも、乱開発に対する法規制等を求める意見書を出し、今国会の環境影響評価法改正案に対しても、令和七年五月二十三日付けで会長声明を発出しています。
本日は、全国の住民に対し法的観点からアドバイスをしている全国再エネ問題連絡会の共同代表、また弁護士として、環境影響評価法の改正に意見を述べさせていただきます。適宜、資料も付けさせていただいたので、御参照をください。
まず、現在進行中の環境アセスのうちほとんどが再生可能エネルギー開発についてで、その多くが風力発電についてです。改正案に対する意見の前提として、再エネ開発が今どのように地域で問題になっているかを少し述べさせていただきます。
山間部の再生可能エネルギー開発は、地域住民にとって貴重な自然、水源地、景観を破壊し、土砂災害等の危険を高め、また、騒音、低周波音による健康影響も危惧されるとして、生活に大きな影響を及ぼします。沿岸部、洋上でも同様の問題があります。
特に、とりわけ豊かな自然環境が残る北海道と東北では、これまで開発が及んでこなかった場所に大規模な森林伐採を伴う開発が計画をされています。北海道では、稼働中の陸上風力発電が四百六十、計画中のものが千八百七十基もあり、特に北部の宗谷地区、自然豊かな地域ですけれども、二百三十基余りの風車が稼働し、五百八十一基の環境アセスが進められています。宮城県加美町では、田園地帯を取り囲む奥羽山脈の尾根筋に百五十基の風車計画があり、計画地には宮城県の水源保全条例の保全地区や国有林の緑の回廊も含まれています。
奥山を重要な生息地にするイヌワシ、クマタカ、近年、人里の出没が問題となっている熊類などの生息地にも多数計画があります。岩手県では、イヌワシの重要生息地に風車計画が乱立したため、普通は絶対公開されないイヌワシの生息地エリアを岩手県は公開をしました。秋田県では、二〇二三年に熊が大量出没が起こり、推定生息数の半数を超える二千三百頭超の熊を捕殺しました。秋田県では、今、人里とその周辺の熊は捕獲し、熊はコア生息地とされる奥山に生息させるという政策を進めていますが、その一方で、秋田県鹿角市では、熊本来の生息地で大規模な風力発電計画が進んでいます。熊の絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている四国や和歌山でも、熊の生息地や近接地で風力発電計画があります。
今国会で、人の生活圏に出没した熊、イノシシを危険鳥獣として緊急銃猟の対象とする鳥獣保護管理法改正がなされましたが、本来の生息地を破壊して、人の日常生活圏に出てきた熊は危険鳥獣として射殺の対象になるのはとても理不尽です。
また、森林は斜面での開発に当たるので、土砂災害を誘発します。
大型風車が人の生活圏で建設される場合は、騒音、低周波音による健康影響が問題になります。環境省の通知では、風力発電施設から発生する騒音が人の健康に直接的影響を及ぼす可能性は低いと考えられると記載されたことが独り歩きしており、十分な検討も調査も実施されないまま、日本海側沿岸部では、離岸距離二キロのところに一基十メガワットを超える大規模な風車が多数建設される計画が進んでいます。
令和七年五月二日、秋田市において稼働中の風車の羽根が破損して落下する事故がありまして、亡くなられた方が出ました。風車については規制緩和により建築基準法の適用を除外するとされていますが、人家の近く、人の利用する場所から近距離の風力発電施設も多数ある中で、安全に対する不安が広がっています。
貴重な自然や地域住民の生活の安全が犠牲にされる背景には、再エネ賦課金を背景に、利益優先で進められる再エネ事業の構造があります。グローバルな資本も多く流れ込んで、地域の反対が強く当初の事業者が断念した事業が転売され、ファンドや外資により継続する事例も見られます。
豊かな自然環境を享受していた地域に突然計画される開発が、野生動物の生息地を破壊し生物多様性を失わせるものでも、住民に重大な影響を及ぼし多くの住民が反対するものでも、現行の環境法令の規制は不十分で、開発を止めることはできません。
一般財団法人日本熊森協会は、再エネ特措法施行後間もない平成二十五年以降、再エネ事業者が転売を繰り返していた新潟県の山林約千ヘクタールを昨年取得しました。阿賀野川源流の最奥地の自然林で大規模開発行為は容易ではないですが、外資の水源地売買を規制する法律はなく、このまま転売が続くのは危険と考えてのことです。
法規制が不十分な中、自然環境と住民の生活を守るため、自治体は独自の再エネ規制条例を作って開発から地域を守っており、条例を制定する市町村は増え続け、令和六年度末では三百を超えています。法規制が不備な中で、環境影響評価制度は、住民にとって、事業の内容を知り、意見を伝えることができる貴重な機会となっています。ただし、環境影響や住民等の意見を十分に反映させ、事業の是非も含めて検討を行うという点では不十分な点もあります。
以下では、事業により大きな影響を受ける住民の立場から、改正案及び環境影響評価制度について意見を述べさせていただきます。
まず、環境影響評価法改正案について、環境影響評価図書の公開について意見させていただきます。
環境影響評価図書は、千ページを超えることもありますが、一か月だけしか縦覧されません。もう住民が相談を、私が住民から相談を受けた時点で既に公開終了して、事業について調べようにもほとんど調べられないということもあります。プリントアウトもダウンロードもできず、附箋やマーカーを付けることもできず、そういう中で、方法書の以降の過去の手続、方法書以降の手続で過去の資料との比較もできません。こういう状態で意見を言うのは本当に困難です。
環境影響評価図書は、計画段階から事業終了まで、誰もが見られ、プリントアウトもダウンロードもできる形で公開されることが必要で、日弁連も同旨の意見を公表をしており、自治体の議会や市長も町長も、首長もこういう意見を表明している例もあります。
改正案では事業者の同意を要件としていますが、現状を見ると改正が進むのか疑問です。法的手続の中で作成が求められ、意見募集のために公開が予定されているものを公開を義務付け、同意なしに公開できる制度とすることは、著作権に対する不合理な制限にはならないと考えます。全ての環境影響評価図書がダウンロードもプリントアウトもできる形で住民や市民に対して公開されることは、直ちに実施されるべきだと考えます。
次に、建て替え配慮制度の導入についてです。
建て替え配慮制度の導入については、当該事業地が重大な環境影響を及ぼし事業継続が不適当な場合、考慮できるのかということを懸念しています。
北海道幌延町で令和五年五月に稼働した風力発電施設で、一年九か月の間に、オジロワシを含む希少猛禽類十一羽のバードストライクが生じ、十羽が死亡しています。バードストライクが回避困難であれば、建て替え事業の継続は不適当となります。また、既存工作物が設置されている区域から近接する区域の範囲についても、近接する区域で大きな環境破壊が及ぶのであれば、きちんとした通常の配慮手続、配慮書の手続を行うべきだというふうに考えています。
そのほかの環境影響評価制度に対しても意見を述べさせていただきます。
まず、環境影響評価手続に期限を設けることが必要だということです。
五島列島の北端にある長崎県佐世保市宇久島は、千七百人が暮らす特定有人国境離島に指定されている小さな島で、ここに事業面積七百二十ヘクタール、島の四分の一に当たります、出力四百八十メガワットのメガソーラー事業計画があり、さらに、出力百メガワットの風力発電計画があります。
風力発電計画は、平成二十七年二月に準備書への経済産業大臣の勧告があって以来、環境影響評価手続は止まっていました。しかし、令和七年三月に、突然、事業者が六月に評価書を提出し、着工すると住民に説明をしました。準備書段階では五十基だった風車は、一基の出力規模を約二倍にして二十六基にするということです。風車の規模が二倍になると、騒音、低周波音、景観など、周囲の環境に及ぼす影響も大きく変わりますが、出力が変わらないため、再度の環境影響評価手続は不要となります。住民や自治体の意見を反映する手続は、評価書ではなく、経済産業大臣が三十日以内に変更命令出さなければ手続は終了します。
そのほか、青森県や岩手県にまたがる風力発電施設も、十年近くたった後、方法書の縦覧が始まりました。兵庫県新温泉町でも、平成三十年八月以来動きがなかった環境影響評価手続について、事業者が計画変更をして準備を始めると地域を回っています。
環境省のサイトを見ますと、四年以上環境影響評価手続が進んでいない風力発電、太陽光発電の計画が百を超えます。期限をきちんと設けて、期限を超えた場合、再度初めから手続を進める制度が必要です。
次に、虚偽記載への制裁や再調査が命ぜられる制度が必要だということです。
山形県米沢市の風力発電計画で、環境影響評価準備書に対し、報告した内容が改ざんされたと元調査員の告発があったと報道されています。そのほかにも、滋賀県、福井県にまたがる風力発電計画では、福井県知事も滋賀県知事も事業者の準備書に対し、調査は不十分、合理性に欠けると厳しい指摘をしています。
環境影響評価法は罰則や規制権限の行使の規定がありませんが、そもそも開発を行う事業者が行う調査は結果の改ざんや不十分な調査になりやすい構造ですので、環境影響評価図書の改ざんや虚偽記載には規制が必要ですし、調査が不十分であればやり直しを命じることが必要です。
もう一つ、環境影響評価の規模についてです。
私はメガソーラーの問題にも多く取り組んでいますが、森林を伐採するだけでなく、大量に切土、盛土をするメガソーラー開発というのは常に土砂災害の危険があって、林野庁では、太陽光発電施設が盛んに造られるようになってから基準を見直したり、林地開発許可の要件を〇・五ヘクタール以上の許可が必要だというふうにもしています。今国会でも、許可条件違反への罰則、命令に従わない者の公表をする森林法改正も成立をしています。
太陽光発電は、地表をパネルが覆うために降った雨がほとんど浸透せずに流出するので、施設が完成しても土壌流出と浸食が起こるので、常に土砂災害の危険性をはらみます。太陽光発電事業は令和二年四月から環境影響評価法の対象となっていますが、規模要件がすごく大きくて、危険をはらむ太陽光発電施設を全てカバーしていません。少なくとも、森林伐採を伴う又は山間部に実施される二十ヘクタール以上の太陽光発電施設は法アセスの対象とすべきです。
最後に、事業報告書についてです。
事業報告書というのは、環境影響の結果が、回避の結果がどうだったのかということを検討する上ですごく重要なものですけれども、これも、工事完了後に一回だけ公表する、しかも期間も限定されるというようなことになっています。対象事業ごとに事後調査をすべき事項や期間を定めて、第三者が関わる専門家が検討をし、報告書は市民にアクセス可能なように継続的に公表される仕組みが必要だというふうに感じています。
全国で多大な影響が起こっている再生可能エネルギー開発に関することを含む今回の環境影響評価法の改正なので、地域の住民の視点に立った改正が検討されることを望みます。
私の発言は以上です。
青
青山繁晴#16
○委員長(青山繁晴君) ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
質疑のある方は順次御発言願います。
梶
梶原大介#17
○梶原大介君 自由民主党の梶原大介と申します。
本日は、それぞれ参考人の方には大変お忙しいところ、こうして御出席をいただきまして、そして、長年に積み重ねた知見に基づいた、また大変貴重な御意見をいただき、感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
今回の法改正においては、先ほど来それぞれお述べいただきましたように、建て替え事業に係るアセス手続のある一定の合理化が図られる場合にあっても、また環境への配慮がしっかり担保されること、そして、もう一点のアセス図書の公開が地域の環境への理解醸成などにつながるように、より実効性を持って実施をされていくことが重要だと考えておりまして、そういった観点からもう少し御意見をお聞きをさせていただきたいと思います。
それでは、三名のそれぞれ参考人の皆様にお聞きをさせていただきたいと思います。
先ほど来申し上げましたように、建て替え事業の、建て替えの配慮書手続を見直すものでありますが、この方法は、まず、それまでにあった既存の工作物による環境影響を踏まえた配慮を建て替えにおいても立案段階から求めるものであり、それについてはそれぞれお三方、お話がございました。合理的を考えれば方法書からでいい、の方が合理的ではないかという御意見もありましたし、主に風力に至るもので、他の事業にはまだまだ不十分であるんじゃないかという御意見もありましたし、また、規制自体はもっと期限を付けてきちんとするべきじゃないかと、それぞれの御意見がございましたが、単に手続を簡略化するものではなく、より効果的な手続を可能とする、そのための法改正でもあると理解しています。
この環境委員会で本年二月に委員派遣で宮城県の石巻市を訪れ、ウインドファームを視察をさせていただきました。その際、事業者からは、ブレードを大型化すると、やっぱり基礎部分がそのまま使用できなかったり、立地場所を移動させる必要があるという様々な説明を受け、建て替え事業にも様々な課題があるのだなと感じさせていただいたところであります。
こうした事業特性を踏まえて、建て替え事業のアセス手続において、更にしっかり簡略化とか効率化をできるような点があるのか、また逆に、重点を置いてしっかり取組を進めていくべき点があったら、それぞれ先ほども御説明ありましたけど、またそれぞれお聞きをさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →本日は、それぞれ参考人の方には大変お忙しいところ、こうして御出席をいただきまして、そして、長年に積み重ねた知見に基づいた、また大変貴重な御意見をいただき、感謝を申し上げさせていただきたいと思います。
今回の法改正においては、先ほど来それぞれお述べいただきましたように、建て替え事業に係るアセス手続のある一定の合理化が図られる場合にあっても、また環境への配慮がしっかり担保されること、そして、もう一点のアセス図書の公開が地域の環境への理解醸成などにつながるように、より実効性を持って実施をされていくことが重要だと考えておりまして、そういった観点からもう少し御意見をお聞きをさせていただきたいと思います。
それでは、三名のそれぞれ参考人の皆様にお聞きをさせていただきたいと思います。
先ほど来申し上げましたように、建て替え事業の、建て替えの配慮書手続を見直すものでありますが、この方法は、まず、それまでにあった既存の工作物による環境影響を踏まえた配慮を建て替えにおいても立案段階から求めるものであり、それについてはそれぞれお三方、お話がございました。合理的を考えれば方法書からでいい、の方が合理的ではないかという御意見もありましたし、主に風力に至るもので、他の事業にはまだまだ不十分であるんじゃないかという御意見もありましたし、また、規制自体はもっと期限を付けてきちんとするべきじゃないかと、それぞれの御意見がございましたが、単に手続を簡略化するものではなく、より効果的な手続を可能とする、そのための法改正でもあると理解しています。
この環境委員会で本年二月に委員派遣で宮城県の石巻市を訪れ、ウインドファームを視察をさせていただきました。その際、事業者からは、ブレードを大型化すると、やっぱり基礎部分がそのまま使用できなかったり、立地場所を移動させる必要があるという様々な説明を受け、建て替え事業にも様々な課題があるのだなと感じさせていただいたところであります。
こうした事業特性を踏まえて、建て替え事業のアセス手続において、更にしっかり簡略化とか効率化をできるような点があるのか、また逆に、重点を置いてしっかり取組を進めていくべき点があったら、それぞれ先ほども御説明ありましたけど、またそれぞれお聞きをさせていただきたいと思います。
青
阿
阿部聖哉#19
○参考人(阿部聖哉君) 今ほど、特に風力発電について、風車、実際には、風車建て替えといっても同じ場所に風車が建つということはまずなくて、既存の風車はそのままにしておいて、別のところに風車を建てて前のものは撤去をするというような手続になりますので、全く同じ場所に建つということはございません。ですので、例えば何列か建っていると、今風車も大型化してきますので、小さい風車が大型になって、それが少ない基数で建っていくと、場所も変わっていくということになるかと思います。
そのときに、普通の建て替えでそれほど環境影響のないものであれば、そのまま同じような場所に造るということになると思うんですけれども、その際に、特に、私、先ほど述べさせていただきましたけれども、バードストライクにつきましては、事前に環境影響評価で、方法書で、一応衝突率というのを計算しまして、風車ごとに当たりやすいか当たりにくいかというのを予測します。
ただし、この予測というのは、自然界のものですし、それから、まだその手法にも回避率がどのぐらいになるかというような不十分な部分がいろいろとございまして不確実性が高いということで、アセスでは必ず事後調査をやっていただくということを求めております。アセスで求めている事後調査は年限も限られているんですけれども、長期で事業者さんもモニタリングを自主的にやっていただいております。
そういったものをやっております中で、いろいろと環境影響がまた新たに見えてくる部分もございますので、そういった部分はきちんとこの建替配慮書の中で記載していただいて、そうすることによって、方法書の手続の中で、ここは避けてくださいとか、あるいは何か合理的な対応策がありますかというような重点化を図っていくことが可能なのではないかと考えております。
一方で、いろいろな自主的なモニタリングも含めて、発電所の中でいろいろ見てきたけれども特に大きな問題は起きてないよということにつきましては、より方法書以降の段階で簡略にしていくということもできると思いますので、やはり今回の建替配慮書の中で環境配慮の内容を明らかにするという手続は非常に合理的なものではないかなと私は考えております。
以上です。
この発言だけを見る →そのときに、普通の建て替えでそれほど環境影響のないものであれば、そのまま同じような場所に造るということになると思うんですけれども、その際に、特に、私、先ほど述べさせていただきましたけれども、バードストライクにつきましては、事前に環境影響評価で、方法書で、一応衝突率というのを計算しまして、風車ごとに当たりやすいか当たりにくいかというのを予測します。
ただし、この予測というのは、自然界のものですし、それから、まだその手法にも回避率がどのぐらいになるかというような不十分な部分がいろいろとございまして不確実性が高いということで、アセスでは必ず事後調査をやっていただくということを求めております。アセスで求めている事後調査は年限も限られているんですけれども、長期で事業者さんもモニタリングを自主的にやっていただいております。
そういったものをやっております中で、いろいろと環境影響がまた新たに見えてくる部分もございますので、そういった部分はきちんとこの建替配慮書の中で記載していただいて、そうすることによって、方法書の手続の中で、ここは避けてくださいとか、あるいは何か合理的な対応策がありますかというような重点化を図っていくことが可能なのではないかと考えております。
一方で、いろいろな自主的なモニタリングも含めて、発電所の中でいろいろ見てきたけれども特に大きな問題は起きてないよということにつきましては、より方法書以降の段階で簡略にしていくということもできると思いますので、やはり今回の建替配慮書の中で環境配慮の内容を明らかにするという手続は非常に合理的なものではないかなと私は考えております。
以上です。
原
原科幸彦#20
○参考人(原科幸彦君) これ、先ほど申し上げた簡易アセスメントをもしつくれば、この場合は非常にうまく処理できると思います。例えば、同じ場所に、規模がほぼ同じ、で、周辺環境は余り影響、変化しないのであれば、簡易アセスで簡単に情報をつくれますよね。簡易アセスで了解を得ればフルアセスやらなくていいという仕組みになれば、事業者はきちんとやりますよ、すぐ終わるわけですからね。この場合、規模にかかわらず、大きな規模であっても簡易アセスで合意形成できれば、これでいいわけですよ。
ところが、今の仕組みですと、とにかく大きなものはフルアセスでやるというから三年、四年掛かっちゃうでしょう。だから、これは随分合理性がないと思いますね。だから、本当にケース・バイ・ケースですから、そういったことは早めに情報公開して、パブリック、公衆の意見を聞いて、それで専門家がチェックすると、これが一番私は合理的だと思いますね。
先ほど申し上げたように、九九・五%はもう簡易アセスで終わっている。これがアメリカのNEPAの制度の実績でございます。だから、そういう仕組みを是非これから考えていただきたいと思います。当面は今回の改正でいい方向に行ったと思いますから、その考え方をより進めていただきたいと考えます。
この発言だけを見る →ところが、今の仕組みですと、とにかく大きなものはフルアセスでやるというから三年、四年掛かっちゃうでしょう。だから、これは随分合理性がないと思いますね。だから、本当にケース・バイ・ケースですから、そういったことは早めに情報公開して、パブリック、公衆の意見を聞いて、それで専門家がチェックすると、これが一番私は合理的だと思いますね。
先ほど申し上げたように、九九・五%はもう簡易アセスで終わっている。これがアメリカのNEPAの制度の実績でございます。だから、そういう仕組みを是非これから考えていただきたいと思います。当面は今回の改正でいい方向に行ったと思いますから、その考え方をより進めていただきたいと考えます。
室
室谷悠子#21
○参考人(室谷悠子君) 建て替え事業においては、その事後調査の結果を反映させるということが物すごく重要になってくると思います。
バードストライクの問題、当初の予測よりも率が高い割合で発生しているというような報告もあります。また、山間部で尾根筋を削って風力発電を造る場合に、その場所、同じ場所でまた建て替えができないということになると、百五十メーター、二百メーターの風車を山を削って建てるというようなことは、かなり大きな環境破壊につながります。恐らく風車を造ることによって災害の危険がある箇所というのは増えていっているわけで、そういう部分が開発後二十年たった後にきちんとどう評価されるのかというようなことがきちんと明らかになっている必要があって、その点、今の事後調査というのは工事完了後一回だけが義務付けで、もちろん任意にされている部分もありますけれども、次の建て替えを配慮するには情報が足りないというふうに考えています。
以上です。
この発言だけを見る →バードストライクの問題、当初の予測よりも率が高い割合で発生しているというような報告もあります。また、山間部で尾根筋を削って風力発電を造る場合に、その場所、同じ場所でまた建て替えができないということになると、百五十メーター、二百メーターの風車を山を削って建てるというようなことは、かなり大きな環境破壊につながります。恐らく風車を造ることによって災害の危険がある箇所というのは増えていっているわけで、そういう部分が開発後二十年たった後にきちんとどう評価されるのかというようなことがきちんと明らかになっている必要があって、その点、今の事後調査というのは工事完了後一回だけが義務付けで、もちろん任意にされている部分もありますけれども、次の建て替えを配慮するには情報が足りないというふうに考えています。
以上です。
梶
梶原大介#22
○梶原大介君 ありがとうございました。
もう一点の改正の大きな項目である公開について、少しお聞きをさせていただきたいと思います。これは阿部参考人にお聞きをしたいと思います。
この風力発電事業において懸念をされている累積的な環境への影響評価への対応ということについて、本法律案には、先ほどお話ありましたアセス図書の継続公開が進むことで近傍で実施をされている他の事業に関わる情報が得やすくなるということで、先ほど阿部参考人からも、公開する、さらにはそれを分析する、さらにはまた規制緩和などにもつながって、事業者にもある一定メリットがあるんじゃないかというお話もいただきましたが、仮に事業者の対応が例えば不十分であった場合には環境大臣等の意見においてまた様々な取組が必要だと思いますが、新設の場合と違って建て替えは余り意見が反映されないんじゃないかというふうなお話もあったんですけど、しっかり逆にその対応不十分だった場合にはより踏み込んだ対応を求め、環境影響への回避、低減を図ることも大切と思いますが、その点について御意見をお伺いさせていただければと思います。
この発言だけを見る →もう一点の改正の大きな項目である公開について、少しお聞きをさせていただきたいと思います。これは阿部参考人にお聞きをしたいと思います。
この風力発電事業において懸念をされている累積的な環境への影響評価への対応ということについて、本法律案には、先ほどお話ありましたアセス図書の継続公開が進むことで近傍で実施をされている他の事業に関わる情報が得やすくなるということで、先ほど阿部参考人からも、公開する、さらにはそれを分析する、さらにはまた規制緩和などにもつながって、事業者にもある一定メリットがあるんじゃないかというお話もいただきましたが、仮に事業者の対応が例えば不十分であった場合には環境大臣等の意見においてまた様々な取組が必要だと思いますが、新設の場合と違って建て替えは余り意見が反映されないんじゃないかというふうなお話もあったんですけど、しっかり逆にその対応不十分だった場合にはより踏み込んだ対応を求め、環境影響への回避、低減を図ることも大切と思いますが、その点について御意見をお伺いさせていただければと思います。
青
阿
阿部聖哉#24
○参考人(阿部聖哉君) 図書公開の点と、それを踏まえて環境大臣意見等を出す必要があるんではないかというような御質問だったかと思います。
まず、一点目の累積的影響については、図書の公開によって、いろいろと他の事業者が実際のほかの事業を参考になることによって累積的影響の予測評価が促進されるというような御意見がございます。これについては、今実は技術的な検討を行っておりまして、実際、どういった対象事業を累積的影響の範囲に扱うかとか、どういった手法で検討するかということを進めております。
その運用も含めて、今後、アセス図書が公開されていれば、当然、事業者さん間では公開されていようがされていまいが参照してもらうということを義務付けていく方向が必要になってくるとは思うんですけれども、公開されていくことによって、より地元とのコミュニケーションは促進されるんではないかと思います。周辺の状況把握できるようになってくると思いますので、その辺は分かりやすくなってくるかなと。
今、個別のアセス事業について、重大な環境影響とかそういったことを今まで議論されてきたと思うんですけれども、現状は、個々の事業としては十分環境に配慮していただいても、ある地域に事業が集積することによって、やはり地域の方から非常に懸念の声あるいは反対の声がだんだん高まってくるというような事例もございます。そういうことを未然に、いろいろな図書を公開されて、それから住民の意見が出てきて、その中で、例えば地域の自治体等で今ゾーニングというのを進めて立地誘導も進めていますけれども、余り混み過ぎているとそこは避けていただくというような取組も進んでおりますので、そういったところにもつながっていくんではないかということで意義があるかなというふうには考えております。
以上です。
この発言だけを見る →まず、一点目の累積的影響については、図書の公開によって、いろいろと他の事業者が実際のほかの事業を参考になることによって累積的影響の予測評価が促進されるというような御意見がございます。これについては、今実は技術的な検討を行っておりまして、実際、どういった対象事業を累積的影響の範囲に扱うかとか、どういった手法で検討するかということを進めております。
その運用も含めて、今後、アセス図書が公開されていれば、当然、事業者さん間では公開されていようがされていまいが参照してもらうということを義務付けていく方向が必要になってくるとは思うんですけれども、公開されていくことによって、より地元とのコミュニケーションは促進されるんではないかと思います。周辺の状況把握できるようになってくると思いますので、その辺は分かりやすくなってくるかなと。
今、個別のアセス事業について、重大な環境影響とかそういったことを今まで議論されてきたと思うんですけれども、現状は、個々の事業としては十分環境に配慮していただいても、ある地域に事業が集積することによって、やはり地域の方から非常に懸念の声あるいは反対の声がだんだん高まってくるというような事例もございます。そういうことを未然に、いろいろな図書を公開されて、それから住民の意見が出てきて、その中で、例えば地域の自治体等で今ゾーニングというのを進めて立地誘導も進めていますけれども、余り混み過ぎているとそこは避けていただくというような取組も進んでおりますので、そういったところにもつながっていくんではないかということで意義があるかなというふうには考えております。
以上です。
梶
梶原大介#25
○梶原大介君 ありがとうございました。
その公開についての事業者の同意についてちょっとお聞きをしようかと思ったんですけど、同意についてはほかの参考人の方も主張がそれぞれはっきりされていまして、常時公開しっかりするべきじゃないかということで先ほど御意見を述べられましたので、その公開された情報を有効に活用するために国として取り組むべきことはどういうことがあるのか、その点についてお考えをお聞きをさせていただきたいと思いますが、原科参考人、室谷参考人の順でお願いをいたします。
この発言だけを見る →その公開についての事業者の同意についてちょっとお聞きをしようかと思ったんですけど、同意についてはほかの参考人の方も主張がそれぞれはっきりされていまして、常時公開しっかりするべきじゃないかということで先ほど御意見を述べられましたので、その公開された情報を有効に活用するために国として取り組むべきことはどういうことがあるのか、その点についてお考えをお聞きをさせていただきたいと思いますが、原科参考人、室谷参考人の順でお願いをいたします。
原
原科幸彦#26
○参考人(原科幸彦君) ありがとうございます。
本当にアセスの情報は貴重だと思いますね。だから、これを、しっかりとデータベースとして国がこれを確保して、そして使っていくと。これは事業者にとって大変メリットありますけれども、公衆といいますか一般市民とか、いろんなステークホルダーにとっていい情報になると思います。
日本は、アセスメントの累積、結構もう本当に丁寧にやっているんですよ。ただ、数が少ないものですから、これ全国的にカバーできないんですね。さっきみたいに、小さなものでもチェックしていってそれを積み重ねれば、これを公開していくことによってそれが累積効果出ますから、これは大変大きいと思います。
アメリカで情報技術が進みましたけど、これは軍事技術の民生利用という点もありますけど、環境アセスメントの制度が一九七〇年代から始まりまして、その間にいろんな技術開発が進みまして、特に地理情報システムの活用、これがアセスメントの世界でとてもたくさんやられました。だから、そういう効果があります。
ですから、そういったことは、日本でもこれから情報技術を新しく展開していって、まさに身近な環境情報が蓄積されていくことによって、国民の理解も深まるし、それから事業者にとっても大変その先の仕事がしやすくなりますので、これ大変いい効果があると考えております。だから、是非これは公開して蓄積していただきたいと思います。
この発言だけを見る →本当にアセスの情報は貴重だと思いますね。だから、これを、しっかりとデータベースとして国がこれを確保して、そして使っていくと。これは事業者にとって大変メリットありますけれども、公衆といいますか一般市民とか、いろんなステークホルダーにとっていい情報になると思います。
日本は、アセスメントの累積、結構もう本当に丁寧にやっているんですよ。ただ、数が少ないものですから、これ全国的にカバーできないんですね。さっきみたいに、小さなものでもチェックしていってそれを積み重ねれば、これを公開していくことによってそれが累積効果出ますから、これは大変大きいと思います。
アメリカで情報技術が進みましたけど、これは軍事技術の民生利用という点もありますけど、環境アセスメントの制度が一九七〇年代から始まりまして、その間にいろんな技術開発が進みまして、特に地理情報システムの活用、これがアセスメントの世界でとてもたくさんやられました。だから、そういう効果があります。
ですから、そういったことは、日本でもこれから情報技術を新しく展開していって、まさに身近な環境情報が蓄積されていくことによって、国民の理解も深まるし、それから事業者にとっても大変その先の仕事がしやすくなりますので、これ大変いい効果があると考えております。だから、是非これは公開して蓄積していただきたいと思います。
室
室谷悠子#27
○参考人(室谷悠子君) 私も、住民の意見形成、あと知る権利の確保であるとか、あと知見の蓄積、環境影響をいかに避けながら事業を進めていくかということにも十分役に立つと思います。
かなり網羅的な範囲を環境影響評価で検討をして事後調査もするということになっていますので、それをきちんと共有をして、必要があれば第三者の専門家で検討をするというようなことによって、どういう場所で事業を避けるべきか、どういう場所が影響が高いかということの分析も可能になってくると考えます。
この発言だけを見る →かなり網羅的な範囲を環境影響評価で検討をして事後調査もするということになっていますので、それをきちんと共有をして、必要があれば第三者の専門家で検討をするというようなことによって、どういう場所で事業を避けるべきか、どういう場所が影響が高いかということの分析も可能になってくると考えます。
梶
梶原大介#28
○梶原大介君 ありがとうございました。
もう少しだけお時間あるので、阿部参考人には、その図書の公開にはある一定やっぱり配慮が必要だなということをおっしゃられましたけど、その点について御意見少しだけいただけますでしょうか。
この発言だけを見る →もう少しだけお時間あるので、阿部参考人には、その図書の公開にはある一定やっぱり配慮が必要だなということをおっしゃられましたけど、その点について御意見少しだけいただけますでしょうか。
青