経済産業委員会

2025-05-27 参議院 全187発言

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会議録情報#0
令和七年五月二十七日(火曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
   委員の異動
 五月二十七日
    辞任         補欠選任
     浅尾慶一郎君     岩本 剛人君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         牧山ひろえ君
    理 事
                田中 昌史君
                長峯  誠君
                森屋  宏君
                古賀 之士君
                藤巻 健史君
    委 員
                岩本 剛人君
                越智 俊之君
                加藤 明良君
                北村 経夫君
                古賀友一郎君
                松村 祥史君
                宮本 周司君
                辻元 清美君
                村田 享子君
                石川 博崇君
                竹内 真二君
                礒崎 哲史君
                岩渕  友君
                平山佐知子君
   国務大臣
       経済産業大臣   
       国務大臣     武藤 容治君
   副大臣
       環境副大臣    小林 史明君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山田 千秀君
   政府参考人
       内閣官房GX実
       行推進室長
       兼資源エネルギ
       ー庁次長     畠山陽二郎君
       内閣官房GX実
       行推進室次長   龍崎 孝嗣君
       内閣官房GX実
       行推進室次長
       兼経済産業省大
       臣官房審議官   田尻 貴裕君
       内閣法制局第四
       部長       山影 雅良君
       公正取引委員会
       事務総局官房審
       議官       向井 康二君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    湯本 啓市君
       経済産業省大臣
       官房審議官    小見山康二君
       経済産業省大臣
       官房審議官    浦田 秀行君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       伊藤 禎則君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      久米  孝君
       中小企業庁事業
       環境部長     山本 和徳君
       環境省大臣官房
       審議官      堀上  勝君
       環境省環境再生
       ・資源循環局次
       長        角倉 一郎君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案(閣法第二八号)(衆議院送付)
    ─────────────
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牧山ひろえ#1
○委員長(牧山ひろえ君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房GX実行推進室長兼資源エネルギー庁次長畠山陽二郎君外十三名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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牧山ひろえ#2
○委員長(牧山ひろえ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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牧山ひろえ#3
○委員長(牧山ひろえ君) 脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律及び資源の有効な利用の促進に関する法律の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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長峯誠#4
○長峯誠君 おはようございます。自由民主党の長峯誠でございます。
 まず、法案の質問に入る前に、日本製鉄によるUSスチールの買収について大臣にお伺いいたします。
 トランプ大統領は、二十三日にSNSで、買収計画を承認するという考えを示しました。しかし、二十五日には、日鉄は部分的な所有権を持つと述べまして、全株の取得はできないようなことを示唆されております。USスチールについては米国がコントロールすると語っています。
 今後詳細は明らかになっていくとは存じますが、一連の動きについて大臣の受け止めをお伺いいたします。
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武藤容治#5
○国務大臣(武藤容治君) トランプ大統領の、御指摘のトランプ大統領の発言等について承知はしているところでありますけれども、米国政府によるまだ正式な発表が出ておりませんので、ここはコメントを控えさせていただきたいというふうに思います。
 いずれにしましても、本件につきましては、民間の関係者において具体的な投資計画の検討、調整が進められてきているものと承知をしているところです。政府としては、必要に応じて、関係者間の意思疎通の促進に今後とも努めてまいりたいというふうに思っております。
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長峯誠#6
○長峯誠君 国益に関することでございますので、私どももしっかり注視をしていきたいというふうに思っております。
 では、法案についてでございます。
 国会の質疑でも、あるいは業界の御意見でも、カーボンプライシングによって生じた負担を価格に転嫁すると競争環境が不利になるという御指摘がございます。では、カーボンプライシングを先行して導入している欧州では、その負担が価格に転嫁され、国際競争力が低下していると捉えてよろしいのでしょうか。
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龍崎孝嗣#7
○政府参考人(龍崎孝嗣君) お答え申し上げます。
 欧州の産業競争力につきましては、例えば、欧州中央銀行前総裁のマリオ・ドラギ氏が報告した通称ドラギ・レポートでは、エネルギーの価格や貿易構造、イノベーションの促進に向けた環境がどう整備されてきているかなど様々な要因によって影響を受けるものとされており、総合的に決まっていくと整理されていること、また、個々の施策や取組も、ほかがどういう状況かによってプラスにもマイナスにも作用し得ると、こう考えられることから、カーボンプライシング導入による影響について一概に申し上げることは困難でございます。
 ただし、国際競争力の文脈で申し上げれば、欧州で導入されている排出量取引制度では、排出枠の割当てに当たりまして業種ごとの国外移転リスクを考慮するなど、排出量が多く、国際競争のウエートが高い業種に対する一定の配慮、これが行われているものと承知してございます。
 我が国における排出量取引制度などのカーボンプライシングは、将来に向けた競争力の確保と強化を図る我が国のGX政策の中核的措置として位置付けられてございます。したがいまして、経済成長に資する形になるよう、まずは二十兆円規模の先行投資支援を講じつつ、後から足下の競争力にも配慮しつつ段階的にカーボンプライシングを導入するという世界でも例を見ないやり方でGXを推進していくこととしてございます。
 このカーボンプライシングの具体的な制度設計につきましては、業種ごとの特性などを十分に考慮した割当てを全量無償で行うことに加えまして、国際競争力を勘案して追加割当てを行うなど、足下の競争力を確保しつつ、GX投資などにより将来に向けた競争力を強化できる仕組みとしてまいります。
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長峯誠#8
○長峯誠君 カーボンプライシングの対象となる大手企業が、対象外である取引先の中小企業に設備の移転やあるいは排出活動の外部委託を押し付けて排出の付け替えを行うという懸念が、先週のこの委員会でも指摘をされているところでございます。
 これにどう対応するのかということでございますが、これらの行為は外形上は通常の企業活動と見分けが付かないわけでございまして、カーボンプライシングの潜脱行為とどうやって峻別していくのかということにつきまして、お考えをお伺いしたいと思います。
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龍崎孝嗣#9
○政府参考人(龍崎孝嗣君) 排出権の不当な移転、それから排出活動の不当な委託についてのお尋ねでございますけれども、カーボンプライシングの対象事業者が中小企業に負担を押し付ける行為は、これ、言うまでもありませんけれども、GXの趣旨にも全く合致しておりませんので、厳正な対応が必要だと認識をしてございます。
 実際、どのような不当な押し付けがあり得るのか、これから制度を導入していくということで、現時点で具体的、網羅的に想定することは困難ではございますけれども、まずはこうした行為が存在することがないよう政府において厳格に確認を行うとともに、取引上優位な立場を利用して中小企業に不当な負担を押し付けるような取引が現に判明した場合には、関係省庁とも連携をしまして、政府が一体となって必要な是正にしっかりと取り組んでいきたいと思ってございます。
 その上でなんですが、少し広がりを持って申し上げれば、こうした中小企業への押し付けに限らず、制度逃れについては対応が必要だと考えてございます。
 御指摘のとおりでございまして、通常の企業活動との見分けが大変難しいという大きな悩みはございますけれども、会社分割につきましては、これにより排出量が十万トン未満となる場合を想定しまして、分割後に残る事業と分割によって他社に承継される事業のいずれについても実績の排出量に相当する排出枠をそれぞれの者が翌年度に償却することを求めて、直ちに義務の対象外とならないような仕組みとすることで制度逃れのための分割を抑止しようとしてございます。
 他方、外部委託による制度逃れ、これ、不当な押し付けであれば冒頭申し上げたような対応になりますので、例えばですけれども、対価を払って外部委託をすることで十万トン未満とするようなケースを想定しますと、こちらにつきましては、今回の措置が全量無償割当てでありまして、枠が不足した場合にその不足分に限り負担が生ずることになり、しかも、その負担を左右する炭素価格は、これ当初低い水準から始められる中にあって、わざわざ対価を払ってまで制度逃れを目的に生産プロセスを外部化するような事例が本当に出てくるのかどうか、これはよく見極めていく必要があると思ってございます。
 いずれにしましても、更なる措置の必要性については、制度開始後の状況も注視をしながら継続的に検証していきたいと、こう思ってございます。
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長峯誠#10
○長峯誠君 外部委託についてちょっと今までにない答弁をいただきまして、ありがとうございます。
 二三年から本格稼働しているGXリーグの加盟企業でございますけれども、CO2排出削減の目標を設定して、実績を開示するように求めるとのことでございます。そして、それに応じなければGX移行債の支援対象から外すという報道がございます。また、排出量十万トン未満の企業は、目標設定や実績開示をする際にスコープ3まで求められるということでございます。
 御案内のとおり、排出量は三つに区分されます。自社で燃料を燃やしたりする排出量であるスコープ1、電力会社などから供給されたエネルギーに関する排出量であるスコープ2、そして、原材料や部品の調達、自社製品の使用や廃棄に伴う排出量まで含めたスコープ3と。
 排出量十万トン以上の企業はスコープ1までしか求めていないのに、排出量十万トン未満の企業にはスコープ3まで求めるというのはちょっと過度な負担にはならないのかなという疑念がございます。
 実際、民間の調査によりますと、有価証券報告書でスコープ1を開示している企業はまだ二割にすぎず、スコープ3まで開示している企業になるともう四%しかない状態でございます。せっかくCO2削減に有効なユニークな技術を持っている十万トン以下の企業も、スコープ3への対応ができず、GX債を活用できないということにならないのか、懸念がございます。
 この点、どのようにお考えか、大臣にお伺いいたします。
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武藤容治#11
○国務大臣(武藤容治君) ありがとうございます。
 排出量取引制度の対象となるような排出量の多い事業者がGX投資を果敢に行うためには、グリーン鉄、またグリーンケミカルなど、こういうGX投資の結果生み出される製品、サービスの市場を拡大していくことが必要となります。このため、今委員おっしゃられた1、1ですね、スコープ1、企業が自らの排出削減を進めていく枠組みであるGXリーグをサプライチェーン全体での排出削減に力点を置いた枠組みとなるように見直し、特に排出量取引制度の対象外となる企業に対してGX製品、サービスの積極調達等を行うことを促していくように検討を進めていきたいというふうに思います。
 この枠組みにおいて、具体的にどのような取組を求めるのかや、あるいはまた先行投資支援との関係というものは現時点では決まっておりませんけれども、事業者に過度な負担を課すのではなくて、前向きなコミットをいただける枠組みとなるように検討を進めていきたいというふうに思っているところです。
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長峯誠#12
○長峯誠君 GX関連の研究開発のための投資額に応じて、排出枠不足分の範囲で割当て量を追加するという配慮が規定をされております。この点、ワーキンググループでも御指摘があったんですが、韓国では、この排出枠をめぐって多くの企業が異議を申し立てて、そして訴訟にまで発展しています。ですから、公平性というのがすごく大事なんですね。GXのための研究開発投資かどうかの判断はどのように行うのか、また、その投資額のどこまでが対象になるのかといった算出方法について御説明をいただきたいと思います。
 さらに、当該研究開発費にGX債やあるいはほかの補助金を利用していた場合、これ二重の支援になっちゃうんですけれども、こういう場合どうするのか、お伺いいたします。
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龍崎孝嗣#13
○政府参考人(龍崎孝嗣君) 研究開発投資に対する追加割当てについては、足下の排出削減に加えまして、カーボンニュートラルに不可欠な中長期の研究開発をしっかり引き出していく観点で重要だと考えてございます。
 研究開発には投資が必要である一方で、排出削減の効果が直ちに生じるものではないため、状況によっては事業者が研究開発投資にちゅうちょする、そうした可能性もあると考えてございます。それによって必要な研究開発がなされず、我が国のカーボンニュートラルに向けた動きが鈍化することを防ぐため、一定水準以上のGXに関する研究開発投資を行う事業者に対しては追加割当てを行うことといたしますけれども、一方で、足下の排出削減も同等に重要でございますので、公平性の観点もあり、排出枠が不足する場合に限りまして、足下での削減の取組を阻害しない範囲内で追加割当てを行うことを想定してございます。
 その上で、当該措置の対象となる研究開発投資の範囲やその見極め方などの詳細については、現時点ではまだお示しできる段階にはございませんけれども、実際の割当て量が適正な水準となるよう、我が国のGXに関する研究開発の実態や関連する会計実務などを踏まえながら、産業構造審議会における有識者などとの議論を通じて検討していきたいと思ってございます。
 御指摘のように、研究開発に当たってGX移行債による支援を含む補助金などを活用した場合につきましては、これ追加割当てを行うことにいたしますと、事業者は、補助金などと本制度の配慮によって、御指摘のとおり二重で利益を得ることになります。公平性の観点からそういった事態を回避する必要があるため、補助金などを活用した部分を除いた研究開発を対象とするということで検討してございます。
 いずれにいたしましても、以上のような点をよく考えながら適正な制度設計をしていきたいと、こう思ってございます。
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長峯誠#14
○長峯誠君 非常にクリアな御答弁で、ありがとうございました。
 ちょっと一問飛ばしまして、次に、サーキュラーエコノミーに関して一点お伺いいたします。
 EUでは、廃自動車のリサイクルを規定するELV指令で、人体への悪影響がある鉛や水銀、カドミウム、六価クロムなどの使用を制限をいたしております。この改定案の中で、炭素繊維の文言が含まれるという報道がございました。炭素繊維とは、アクリル繊維やピッチを原料として、高温で炭化処理して得られる繊維上の炭素物質です。高強度で軽量、耐熱性に優れるなどの特徴があり、航空機、自動車、スポーツ用品など様々な分野で使用されています。
 御案内のとおり、この炭素繊維の市場では日本勢が世界で高い存在感を誇っております。東レが世界シェア首位、そして帝人と三菱ケミカルグループを加えますと、世界シェアの五割前後を日本企業が占めているということでございます。この炭素繊維が規制されるということになりますと、日本企業、日本経済に大きな打撃となるわけであります。
 この点、廃棄時に人体に悪影響の可能性があるというEU側の指摘は本当に妥当性があるのか、あるいは、かかる規制が実行されることがないように政府としてはどのような取組を進めているのか、お伺いをいたします。
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浦田秀行#15
○政府参考人(浦田秀行君) お答えいたします。
 WHOは、呼吸とともに体内に吸収される吸収性繊維を直径などの指標で定義をしているところでございまして、我が国の事業者が製造している炭素繊維につきましては、これに該当いたしません。この点で、我が国の事業者が製造する炭素繊維は危険な物質であるとは一概には言えないというふうに考えてございます。
 こうした中、業界団体におきましては、安全性をより確実なものとするために、一般的な粉じん同様、炭素繊維の粉じんなどの取扱い上の注意点を整理、公表しているところでございまして、政府といたしましては、引き続き、産業界と連携しつつ、必要な対応を進めてまいりたいというふうに考えてございます。
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長峯誠#16
○長峯誠君 なかなか、内政干渉とかいろんなことになろうかと思いますので、政府が前面というのは難しいとは思うんですけれども、しっかり情報収集もしていただきまして、今の御答弁で科学的には正当性がちゃんとあるということでございましたので、業界も自信を持ってそれをEUの方にしっかり訴えていただければなというふうに思っているところでございます。
 続きまして、ペロブスカイト太陽電池についてお伺いをいたします。
 私は、日本の未来のエネルギーの切り札は、このペロブスカイト太陽電池と浮体式洋上風力発電だと思っています。浮体式洋上風力発電につきましては、昨年質疑をさせていただき、先日、海域利用に関する法律も成立をしたところでございます。そこで、今回は、ペロブスカイト太陽電池について質疑をさせていただきます。
 ペロブスカイト太陽電池は、これまで主流だったシリコン太陽電池と比べまして、薄型軽量で、曲面にも搭載しやすく、柔軟性があります。国内研究者が開発した日本発の技術であり、主要な原材料であるヨウ素は日本が世界第二位の産出量、世界シェアの三割を占めているところでございます。したがって、経済安全保障の面からも大変優れているということが言えるかと思います。
 現在、大阪・関西万博のバスターミナルの曲線の屋根に実装されているということでございます。とあるパビリオンでは、スタッフのユニホームにこのペロブスカイト太陽電池が貼ってありまして、ユニホームに備え付けられたファンを回したりとか、あるいはスマホを充電したりすることができるということでございます。そのうち、夏の選挙でも利用されるんじゃないかなというふうに思っております。
 ただ、シリコン型太陽電池のときのように、技術で勝ってビジネスに負けるという失敗を繰り返してはいけません。
 そこで、我が国のペロブスカイト太陽電池の現在地につきまして、大臣にお伺いいたします。発電効率、コスト、価格、官民の体制等につきまして、主要国との比較、特にやっぱり中国が何か先行しているというような話がありますので、その中国との比較も中心に御答弁をいただければと思います。
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武藤容治#17
○国務大臣(武藤容治君) ペロブスカイト太陽電池でありますけど、中国はガラス型ということで、中心に、これを研究開発や量産化に向けた動きを活発化していると承知をしているところであります。
 我が国は、今委員おっしゃっていただいたように、ヨウ素、材料が国産比率が高いということもありますし、薄型で軽量で柔軟ないわゆるフィルム型について技術面や耐久性や大型化の面で世界をリードしているところであります。
 我が国では、今年度よりフィルム型のペロブスカイト太陽電池の事業化が開始をいたしますけれども、性能面では発電効率一五%の量産技術、また、発電コストではキロワットアワー当たりの二十円を達成する技術の確立にめどが立ちつつあります。二〇三〇年度にシリコン型太陽電池相当のキロワット当たり十円の技術確立を目指し、引き続き官民で取組を進めているところです。
 官民の体制につきましては、有識者、メーカー、業界団体、自治体、関係省庁などを集めた官民協議会を開催をいたしまして、昨年の十一月には次世代型太陽電池戦略を取りまとめたところでもあります。この中で、二〇四〇年に二十ギガワットの導入目標であるとか、二〇三〇年までに、二〇三〇年までの早期にギガワット級の生産体制の構築等を盛り込まさせていただきました。
 海外の動向を注視しながらも、世界に引けを取らない規模とスピードで、量産技術の確立、生産体制の整備、また需要の創出に三位一体で取り組んでまいりたいと思っているところです。
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長峯誠#18
○長峯誠君 このペロブスカイト太陽電池の主たる原材料であるヨウ素は、先ほども触れましたが、日本が世界第二位の産出量、世界シェアの三割ということでございます。ちなみに、日本国内での生産量でいいますと、千葉県が一位、新潟県が二位、そして我が宮崎が三位でございます。現在は、うがい薬やレントゲン造影剤、液晶パネルの偏光フィルムや半導体材料などに使われております。
 将来、ペロブスカイト太陽電池が量産体制に入ったときに、資源の埋蔵量とかあるいは生産体制というのはきちんと対応できるのか、また海外の需要家に輸出することにもなるのか、お伺いをいたします。
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伊藤禎則#19
○政府参考人(伊藤禎則君) お答え申し上げます。
 ペロブスカイト太陽電池につきましては、今年度中に事業化が開始される予定でございまして、二〇三〇年までの早期にギガワット級の生産体制の構築を目指す中、サプライチェーンの中で特に重要なものにつきましては、国内において生産体制を確立させることが重要と承知をしております。
 現在主流のシリコン型太陽電池で使用されるシリコンは海外に大きく依存しておりまして、一方で、ペロブスカイト太陽電池の主な原材料であるヨウ素につきましては、日本は、委員から御指摘いただきましたとおり、世界第二位の生産量を有し、複数の日本企業が生産をしてございます。そういったことから、安定的にヨウ素の供給が可能と考えてございます。
 また、国内におけるヨウ素の産出量や埋蔵量全体を踏まえますと、ペロブスカイト太陽電池の生産に必要な量は限定的であると承知をしてございます。原材料を含めました強靱なサプライチェーンの構築を通じ、特定国に依存しない、より強靱なエネルギー供給構造の実現につなげてまいりたいと存じます。
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長峯誠#20
○長峯誠君 日本に埋蔵してあるヨウ素で十分量産には対応できるということで、これは非常に心強いなというふうに思っておるところでございます。
 先日、イタリアの研究機関が、ビニールハウスの屋根にフィルム型ペロブスカイトを張ると、植物にとっていい光線だけを通して、悪い光線をはね返すという研究結果が出ておりました。それで植物の生育が良くなるというんですね。更に発電もするわけですから、これは本当にすごい話だなというふうに思っておりまして、ペロブスカイト太陽電池、もうあらゆる分野でいろんな可能性を秘めているということで、これからも政府を挙げて支援、そして一日も早い商用化実現していただくことをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
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越智俊之#21
○越智俊之君 おはようございます。自由民主党の越智俊之です。
 本日は、GX推進法改正法案の質疑の機会をいただきましてありがとうございます。
 早速質問に移る前に、実は昨年十一月に、私は、アゼルバイジャンの首都バクーにおいて開催されたCOP29議員会議に日本国会代表団の団長として参加してまいりました。恐縮です。
 同議員会議では、各国代表団を前に発言しました。その内容は、議会、国会の役割を、政府の温室効果ガス排出削減目標やエネルギー基本計画が、パリ協定の一・五度目標、エネルギー安定供給、そして経済成長の三つを実現するものであるかを確認し、これらの計画の達成に向けた法整備を進めていく必要があるとスピーチさせていただきました。
 今、まさにその役割を果たすべく本法律案の質問に立っており、大変身の引き締まる思いでございます。
 それでは早速質問に移りたいと思いますが、まず、世界全体での気候変動対策の強化について御質問いたします。
 COP議員会議の成果文書では、各国議会に対し、革新的な資金調達を促進し、企業の気候変動プログラムを活性化させる法的メカニズムの創設の必要性を強調しております。
 本法律案により排出量取引制度が法定化され、成長志向型カーボンプライシング構想を前進させることは、この合意内容に合致していると考えます。本法律案が、パリ協定の一・五度目標の実現に対し大きなインパクトを与えると思います。
 また、本年十月にはブラジルでCOP30が開催されます。COP30において、本法律案の内容を含め、GXの取組をどのように国際社会にアピールして、世界全体での気候変動対策の強化、さらには日本の国際競争力の向上につなげていくのか。地元広島県の同郷であり、同志であります小林環境副大臣にお答え願います。
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小林史明#22
○副大臣(小林史明君) 答弁に入る前に、まず越智議員に対して感謝を申し上げたいと思います。COP29に御出席をいただきまして、日本の主張を明確に発言をいただいて、しっかりと書き込んでいただいたということで、御活躍いただいたと伺っております。本当にありがとうございました。
 その上で、今の御質問にお答えしますと、御指摘いただいたCOP30は、各国が新しい温室効果ガスの削減目標であるNDCを提出した後の初めてのCOPでありまして、気候変動対策の強化に向けての議論が行われることが期待されております。
 我が国は、本年二月に一・五度目標と整合する野心的なNDCを提出し、また、地球温暖化対策計画やGX二〇四〇ビジョン等に基づき、脱炭素と経済成長、国際競争力の強化の同時実現に取り組んでいるところです。COP30では、このような我が国の決意や政策について積極的に発信し、世界全体での気候変動対策の前進に向けて貢献してまいりたいと思いますし、同時に、国内の大企業だけではなくて中小企業やスタートアップ、この方々の成長につながるように取り組んでまいりたいと思っております。
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越智俊之#23
○越智俊之君 ありがとうございます。COP30での御活躍を心より期待しております。
 次に、アメリカのパリ協定再離脱によるGXへの影響について御質問させていただきます。
 アメリカのトランプ政権は、パリ協定からの再離脱を表明しました。気候変動枠組条約からは離脱していないものの、WHOからの離脱も表明していることから、多国間の枠組みを通じた地球規模の課題には極めて消極的、否定的な態度、姿勢を示しております。
 このGXの取組に関して世界規模で取り組んでいく必要があると考えますが、アメリカの再離脱により、GX推進においてどのような懸念があるでしょうか。また、今後、GX分野によって、日本はリーダーシップを発揮し、影響力を持つことができるのか、産業政策の観点から武藤経産大臣にお伺いいたします。
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武藤容治#24
○国務大臣(武藤容治君) ありがとうございます。
 米国のパリ協定の再離脱というものについてですけれども、世界全体の脱炭素に向けた取組を後退させるのではないかとの懸念があることは承知をしているところであります。ただ、もっとも、企業や各国の動向を見れば、ここは世界全体で脱炭素に向けて取り組んでいく必要性、またその方向性というものは変わらないものと今は認識しているところであります。
 こうした世界的な投資競争の中で、今後のGXの市場を獲得していくためには、他国に先んじてGX投資を進めていく必要があると思います。引き続き、十年で二十兆円規模の大胆な投資支援策等により民間企業の予見可能性を高めていく、そしてGXに資する国内投資を促していく、こうした先行投資支援策により、ペロブスカイトの太陽電池ですとか浮体式洋上風力など、革新的な技術開発を後押ししながら世界の市場獲得にもつなげてまいらなくてはいけないというふうに思います。
 さらに、AZEC等の枠組みを活用した日本の脱炭素技術の国際展開にも取り組んでおります。私もAZECの会合にも参加をし、各国から非常に期待をいただいたところでもありますけど、こういう形の中で世界の脱炭素にも、ここも日本から貢献をしつつ、GXの分野で国際的なリーダーシップを発揮していきたいというふうに思っているところです。
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越智俊之#25
○越智俊之君 ありがとうございます。引き続き、何とぞよろしくお願いいたします。
 では、今度は、この気候変動交渉における環境政策における日本のリーダーシップについてお尋ね申し上げます。
 このCOP30では、各国が提出した新たな排出削減目標、NDC等を考慮して、更なる緩和策について議論される予定と承知しております。気候変動対策は一国の取組だけでは不十分であり、世界全体で排出削減に取り組んでいくことが不可欠です。特に、今後は中国とかインドといった新興国の対策強化が急務でございます。国内において、排出量取引を始め、脱炭素への移行に伴うコスト負担が懸念される中、日本だけが負担を強いられるようでは国民の理解は得られません。
 昨年の議員会議において、我々日本国会代表団は、脆弱な途上国が気候変動の悪影響により、台風、干ばつ、洪水、海面上昇、そして気温上昇など、緩和策や適応策だけでは回避できない、また回避できなかった損失や損害に対する支援、いわゆるロス・アンド・ダメージ支援に対する資金拠出対象について、先進国だけじゃなくて中国やインドを含んだ全ての国を対象とするべきと提案し、粘り強い交渉の結果、成果文書に盛り込むことができました。
 アメリカのパリ協定再離脱により、国際社会における足並みの乱れ、対策の後退が懸念されている今だからこそ、日本が気候変動交渉においてリーダーシップを発揮し、新興国、途上国も含め、世界全体での対策強化を前進させなければいけません。小林環境副大臣の御見解を伺います。
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小林史明#26
○副大臣(小林史明君) 今、越智委員が御指摘いただいた今こそ日本がリーダーシップを取るべきだというのは、もう大変重要な御指摘だと思っています。
 そもそも日本は資源が少ないということで化石燃料を輸入しているという点、そして一方で、日本は、大企業を始め中小・小規模事業者の皆さん、大変すばらしい省エネ・環境技術を持っているという点、さらには、ASEANを中心にこれから成長するこの国々との地政学的な近さ、この三つにおいても我々が主導する意義が本当にあると思っています。
 だからこそ、我が国としては、我が国の経験や技術を生かして途上国を支援しつつ、各国に対して野心的なNDCの提出を働きかけていきます。加えて、COPなどの場を通じて欧州やアジア諸国と連携し、国際協調の下、世界全体の気候変動対策を前に進めていきたいと考えております。
 また、世界の気候変動対策への米国の関与はやはり引き続き重要であり、今後、様々な機会で米国の関係者と話をし、州政府や産業界も含め、米国と協力していく方法も探求してまいりたいと思います。
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越智俊之#27
○越智俊之君 ありがとうございます。
 この気候変動問題に対して、産業政策の観点からも、環境政策の観点からも、是非とも、今こそ日本のリーダーシップを発揮していくことを心から期待しております。
 次に、日本国内に目を向けてみようと思いますけれども、この国内における再生材の利用について御質問させていただきます。
 今、日本のプラスチックのリサイクル率は、総排出量の八六%が有効利用されているといいますが、その内訳は、材料として再利用するいわゆるマテリアルリサイクルが二二%、化学的処理で原料に戻すケミカルリサイクルが三%、そして、ごみ発電などの熱回収であるサーマルリサイクルが六二%になっています。この中で、OECDなどの基準では、このサーマルリサイクル、ごみ発電などのリサイクルはリサイクルとして認められていないため、このサーマルリサイクルを除いた日本のプラスチックリサイクル率は二五%程度となります。
 GX推進の観点からいえばリサイクル率を高めていく必要がありますが、そこで、材料として再利用するマテリアルリサイクルであるこの国内で製造された再生プラスチックは、先ほど言った二二%のうちの、再生プラスチックは百七十一万トン、そのうち国内利用は、四分の一の四十六万トンしか国内利用していなくて、残りの四分の三は中国などへの海外へ多く流出していると聞いています。
 また、EVバッテリーの工程端材を中間処理してできたリチウムやコバルトなどが混合状態で濃縮された粉末体であるこのブラックマスも、ほぼ全て韓国へ流出していると聞いています。今、先ほども御答弁いただきましたが、資源の多くを海外に依存しているこの日本において、こうした国内資源の海外流出は経済安全保障上大きな問題であると思います。
 そこで、政府にお伺いいたします。まず、プラスチックリサイクル、そもそも、プラスチックリサイクル率の向上への取組をどう進めていくのか。そして、再生プラスチックやブラックマスなどの国外流出はなぜ起きていて、そして早期に国内で資源が循環する仕組みをつくっていく必要があると考えますが、これら政府の御見解をお伺いいたします。
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田尻貴裕#28
○政府参考人(田尻貴裕君) お答え申し上げます。
 今委員から御指摘のあったとおり、国内で製造された再生プラスチックやブラックマスについては、その多くが海外に流出をしているというふうに認識をしてございます。
 日本から再生材が流出している大きな理由といたしましては、その再生材の品質や価格面での現状から国内でこの再生材の積極的な利用に踏み切れないというような需要側、これ例えば自動車や家電などの再生材利用製品の製造者側の課題と、こうした需要側の品質や価格面のニーズに十分対応し切れていない供給側、これは再生材のまさに提供者側の課題の両面が挙げられるというふうに考えてございます。
 このため、需要面に対しましては、今回の法改正により、再生材利用製品の製造者に再生材利用に関する計画の策定を求めることで国内での需要の創出を図り、再生材の供給に係る投資予見性を高め、その投資を促すという効果を期待しているところでございます。
 あわせて、供給面の課題に対しましても、再生材の品質向上やコストの低減につながるような技術開発や設備投資の支援を実施することで需要側のニーズを満たした再生材の提供を促進していきたいというふうに考えているところでございます。
 こうした需給両面での取組によりまして、早期に国内で再生材が循環する仕組みを構築し、資源小国である我が国の資源安全保障の強化と持続可能な経済成長の実現を目指してまいりたいというふうに考えているものでございます。
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越智俊之#29
○越智俊之君 是非、国内での循環の取組を通じて資源が海外に流出しないような取組をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 次に、CO2排出量取引制度導入による中小企業や小規模事業者への影響についてお伺いいたします。
 先ほど長峯委員も御指摘いただきましたけど、少し観点を変えて質問させていただきますが、このGXの推進を目的とした排出量取引制度の導入によって、特にその対象となる大企業のGX投資が促されることになると思いますが、その際、その脱炭素に向けた何かしらの機械や設備を新しく造っていく必要があると思います。その設備投資に資金を向けてしまうことで全体的な利益を確保することが仮に難しくなった場合、結果、サプライチェーンである中小企業・小規模事業者への取引代金の減額を迫ったり、あるいは価格転嫁を拒否したりする、二酸化炭素の付け替え以外の事例が発生するのではないかというふうな懸念があります。
 こういった懸念に対し、大臣のお考えをお聞かせ願います。
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