行政監視委員会

2025-02-26 参議院 全114発言

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会議録情報#0
令和七年二月二十六日(水曜日)
   午後一時開会
    ─────────────
   委員氏名
    委員長         福島みずほ君
    理 事         石垣のりこ君
    理 事         鬼木  誠君
    理 事         里見 隆治君
    理 事         石井 苗子君
    理 事         倉林 明子君
                朝日健太郎君
                井上 義行君
                石井 浩郎君
                石井 正弘君
                上野 通子君
                加田 裕之君
                北村 経夫君
                上月 良祐君
                高橋はるみ君
                滝沢  求君
                長峯  誠君
                野上浩太郎君
                長谷川 岳君
                橋本 聖子君
                宮崎 雅夫君
                山谷えり子君
                岸 真紀子君
                古賀 千景君
                塩村あやか君
                野田 国義君
                宮口 治子君
                森屋  隆君
                石川 博崇君
                河野 義博君
                山本 博司君
                芳賀 道也君
                大島九州男君
                伊波 洋一君
                浜田  聡君
    ─────────────
   委員の異動
 一月二十四日
    辞任         補欠選任
     石井 正弘君     小川 克巳君
     高橋はるみ君     佐藤 信秋君
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     宮口 治子君     木戸口英司君
 二月二十五日
    辞任         補欠選任
     朝日健太郎君     梶原 大介君
     加田 裕之君     山本 啓介君
     滝沢  求君     神谷 政幸君
     石川 博崇君     高橋 次郎君
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         福島みずほ君
    理 事
                小川 克巳君
                宮崎 雅夫君
                石垣のりこ君
                鬼木  誠君
                里見 隆治君
                石井 苗子君
                倉林 明子君
    委 員
                井上 義行君
                石井 浩郎君
                上野 通子君
                梶原 大介君
                神谷 政幸君
                北村 経夫君
                上月 良祐君
                佐藤 信秋君
                長峯  誠君
                野上浩太郎君
                長谷川 岳君
                橋本 聖子君
                山谷えり子君
                山本 啓介君
                木戸口英司君
                岸 真紀子君
                古賀 千景君
                塩村あやか君
                野田 国義君
                森屋  隆君
                河野 義博君
                高橋 次郎君
                山本 博司君
                芳賀 道也君
                大島九州男君
                伊波 洋一君
                浜田  聡君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        有薗 裕章君
   参考人
       慶應義塾大学大
       学院法務研究科
       教授       飯島 淳子君
       明治大学公共政
       策大学院教授   西出 順郎君
       京都府立大学学
       長特別補佐・公
       共政策学部教授  窪田 好男君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○理事補欠選任の件
○国政調査に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査
 (国と地方の行政の役割分担に関する件)
    ─────────────
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福島みずほ#1
○委員長(福島みずほ君) ただいまから行政監視委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨日までに、鶴保庸介さん、羽生田俊さん、磯崎仁彦さん、片山さつきさん、石井正弘さん、宮口治子さん、朝日健太郎さん、滝沢求さん、加田裕之さん及び石川博崇さんが委員を辞任され、その補欠として北村経夫さん、上月良祐さん、宮崎雅夫さん、佐藤信秋さん、小川克巳さん、木戸口英司さん、梶原大介さん、神谷政幸さん、山本啓介さん及び高橋次郎さんが選任されました。
    ─────────────
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福島みずほ#2
○委員長(福島みずほ君) 理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 委員の異動に伴い現在理事が二名欠員となっておりますので、その補欠選任を行いたいと存じます。
 理事の選任につきましては、先例により、委員長の指名に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福島みずほ#3
○委員長(福島みずほ君) 御異議ないと認めます。
 それでは、理事に小川克巳さん及び宮崎雅夫さんを指名いたします。
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福島みずほ#4
○委員長(福島みずほ君) 国政調査に関する件についてお諮りいたします。
 本委員会は、今期国会におきましても、行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査を行いたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福島みずほ#5
○委員長(福島みずほ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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福島みずほ#6
○委員長(福島みずほ君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のため、本日の委員会に慶應義塾大学大学院法務研究科教授飯島淳子さん、明治大学公共政策大学院教授西出順郎さん及び京都府立大学学長特別補佐・公共政策学部教授窪田好男さんを参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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福島みずほ#7
○委員長(福島みずほ君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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福島みずほ#8
○委員長(福島みずほ君) 行政監視、行政評価及び行政に対する苦情に関する調査のうち、国と地方の行政の役割分担に関する件を議題とし、参考人の皆様から御意見を伺います。
 この際、参考人の皆様に一言御挨拶を申し上げます。
 本日は、御多忙のところ御出席いただき、誠にありがとうございます。
 皆様から忌憚のない御意見を賜りまして、今後の調査の参考にいたしたいと存じますので、よろしくお願いいたします。
 次に、議事の進め方について申し上げます。
 まず、飯島参考人、西出参考人、窪田参考人の順にお一人十五分以内で御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
 また、御発言の際は、挙手をしていただき、その都度、委員長の許可を得ることとなっておりますので、御承知おきください。
 なお、御発言は着席のままで結構でございます。
 それでは、まず飯島参考人からお願いいたします。飯島参考人。
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飯島淳子#9
○参考人(飯島淳子君) 飯島でございます。慶應義塾大学法科大学院で行政法を担当しております。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
 国と地方の行政の役割分担というこの行政監視委員会のテーマに照らして、地方自治法上の基本原則について確認した上で、地方創生を素材として若干の検討を行いたいと思います。
 まず、役割分担原則は、第一次地方分権改革によって二〇〇〇年に地方自治法の基本原則として掲げられました。大本となる地方自治法一条の二は、地方公共団体を地域における総合行政主体とする一方、国は本来果たすべき役割を重点的に担うとし、国の役割を重点化、限定することによって地方公共団体の総合行政主体性を確保しようとしています。この総合性は、縦割りではなく分野横断的であること、また企画立案から執行に至るまで一貫して担い得ることを意味していると解されています。
 役割分担原則を具体化した二条十一項、十三項は、国が地方公共団体に関する立法を行う際の立法指針としての性格を有しています。法令による縛りは地方自治の制約を意味しますので、国の法令でどれだけ定め、地方公共団体の裁量にどれだけ委ねるかという法令による規律の在り方は、地方自治の保障の観点において根本的な問題となります。
 そこで、二条十三項は、法定自治事務について、国の法令が一律に固定してしまうのではなく、地域的裁量の余地を残して条例制定権に委ねるよう国の側に特に配慮しなければならないと定めています。この規定は、法律による義務付け、枠付けを見直し、条例制定権の拡充をみなす第二次地方分権改革につながっていきます。
 このように、役割分担原則は、事務配分の基準として、国の事務を限定し、地方公共団体の事務を増やす意味を有するのに加え、国の関与の基準として、地方公共団体に配分された事務に対する国の関与を抑制する意味を有しています。
 役割分担原則は地方自治法上の原則であって、形式的には通常の法律と同一の効力を有するにとどまりますが、地方自治法が地方自治の本旨と国と地方公共団体との適切な役割分担を同列としていることにも鑑みて、憲法規範である地方自治の本旨の内容を役割分担原則は構成し、国の立法者が準拠すべき法規範としての意味を持っているとの解釈が示されております。
 役割分担原則は、この四半世紀の間の様々な社会事象の出現、変化等に応じて、その意味、意義が問われてきました。近時は大きく二つの方向での議論がなされています。
 一つは、激甚災害の頻発や新型コロナウイルス感染症など、言わば危機が日常化する中で、危機管理における国の役割の強化が必要だとするものです。
 コロナ対応においては、国、地方間、地方公共団体相互間の役割分担が不明確、不透明であると、で、調整、連携が十分に機能しなかったとされまして、感染症法、新型インフルエンザ特別措置法の改正に加えて、昨年には地方自治法の改正まで行われました。特例指示権はあくまでも危機時における国の関与の特例であって、個別法律による制度整備までの過渡的な規律であると解されています。
 もう一つは、役割分担原則が十分に実現されていないとして、その根本的な見直しを要求するものです。
 例えば、全国知事会は、昨年八月一日の地方分権改革の推進についてという提言の中で、ガバナンススコープという言葉を用いて、適切な責任、権限に基づく資源の配分の見直しが必要であることから、早急に役割分担の見直しに着手することを求めています。そこでは、事務配分に関し、全国一律の基準で実施する事務については、国の直轄事務化、地方公共団体からの言わば返上が主張される一方、国の立法権の関与に関しては、義務付け、枠付けの見直しによる自治立法権の拡充が主張されています。
 このように、役割分担原則の見直しが行われる中、その本来の意味、意義が試されることがあります。その一つの例として地方創生を取り上げたいと思います。
 二〇一四年に制定されたまち・ひと・しごと創生法は、計画の内容と手続に関する規律のみを定める基本法的法律としての性格を有しています。この法律は、まち・ひと・しごとを一体とする包括的な介入を行い、政府、都道府県、市町村の、緩やかであれ、トップダウンの計画体系とKPIに基づく評価によって、人口減少と東京圏への一極集中を制御しようとするものであると言えます。地方創生総合戦略は、交付金を通じたコントロールを伴いつつ、広域連携や公共私の連携をも手段として実現されることになっています。
 地方創生は、人口減少を問題として把握し、対応しようとすること自体に大きな意義を有しています。その上で、地域全体を人口減少を前提にした社会につくり変えることを目指して様々な施策が展開されています。
 ただし、幾つかの課題も指摘されています。
 一つは、この施策が国による緩やかな地方自治体の動員であるというものです。地方公共団体の自主性の名の下での計画と交付金による集権化への懸念が表明されています。もう一つは、地方創生が事業としての行政という性格を有しており、その統制が難しいという問題です。
 伝統的な行政法は、法律による行政の原理を基本とし、行政による私人の権利利益の侵害に対し裁判所が私人の救済を図ることになっています。これに対して、近時増加している事業としての行政は、地域社会ないし国民社会全体に視点を置き、事業全体の適正な実施、運営を目指すものです。地方創生はその典型例ですが、まち・ひと・しごと創生法がそうであるように、法的規律密度が低く、特定の人の権利義務に関わるものではないため、裁判的統制は必ずしも十分には機能し得ません。
 こうした課題をも抱えた地方創生が、二・〇という名の下で再始動されようとしています。現在、その内容がつくられている最中ではありますが、石破茂内閣総理大臣の施政方針演説などを素材に若干の検討を加えたいと思います。
 改めて振り返りますと、地方分権改革もその一環を占める統治構造改革は、この国の形をキーワードとして国の成り立ちを変革しようとしたものでした。事前の行政規制から事後の裁判的統制へを標語に、個人や社会の自己決定を基本とする形に変えようとしたのです。
 形はあくまでも形であって、その形の下で内容が生み出されなければなりません。地方分権改革でいえば、地方公共団体は自治権の拡充によって住民に対して自治体ならではの行政を行うことで初めて改革の成果を示し得ることになります。しかし、実際には、この国の形の改革の成果を住民、国民が十分に実感するには至っていません。改革は成果を上げていないのではないか、形ではなく内容を問わなければならないのではないか。地方創生二・〇の掲げる国づくりやこの国の在り方という言葉はこうした問題提起を含んでいるようにも見えます。
 内容を充填することは一つの正当な選択であると思います。ただし、地方創生も形が整っていなければ、その内容は融通無碍に流れてしまいます。そこで、内容をつくる前提として、地方創生の形を点検しておきたいと思います。
 地方創生の形を施政方針演説から読み取るために、地方、地域、自治体という用語法に注目いたします。地方という用語が都市と対置されているのに対し、地域という用語は、様々なレベルにおける場という一般的な意味を与えられています。一方、自治体という用語は、自治体による調達の促進と自治体同士の広域連携という文脈でしか用いられていません。自治体が国と並ぶ行政主体という意味合いでは登場しないということは何を意味するのでしょうか。
 自治体は、むしろ官として官民連携や産官学金労言の協働に組み込まれているようにも見えます。官民連携が町づくりや人づくりの主体とされ、産官学金労言はステークホルダーとして利害関係に基づいて協働するとされています。民の役割の重視、しかも生活者ではなく事業者である民の位置付けは地方創生二・〇の一つの特徴であるように見えます。仮に自治体は、官として産学金労言ないし民と同列であるとしますと、そのこと自体は制度設計の一つの選択肢であり得るとしても、地方創生施策の決定、実施について一体誰が責任と権限を負うのかという問題は残るように思います。
 また、人の捉え方も問うておくべきかと思います。
 人の流れという言葉が、ハードだけではないソフトの魅力が新たな人の流れを生み出す、新たな人の流れを太くするため関係人口に着目するという文脈で用いられています。人は流れるもの、流すものなのか、個人の移動の自由の意味について考えさせられます。
 特に、人の中でも若者や女性がフォーカスされています。若者や女性が東京圏への一極集中の主な要因であるから施策の重点対象とするという判断は、施策の側から見れば合理的かもしれません。しかし、若者、女性というカテゴリーが施策によって誘導されること、同時に、若者、女性とそれ以外の者とが区別されることは法的検討の対象になり得ます。
 この点に関連し、魅力ある働き方、職場づくりを起点とした地域社会の変革が必要であるという考え方が注意を引きます。若者、女性が仕事の側面から重視されるとしますと、さっき述べた官民連携や産官学金労言の協働とは符合しますが、人も経済政策に吸収されかねません。このことが楽しい日本という価値観の転換に沿うものなのか、一旦は考えてみる必要があるように思います。
 地方創生二・〇の形として最も難しいのは統制の仕組みであろうと思います。そして、ここに国会による行政監視が期待されるのではないか。それは、単に裁判的統制が難しいからというだけではなくて、地方創生が、行政、すなわち資源の管理と、財政、すなわち資源の分配とを連動させているという理由によります。総合戦略の策定、事業の実施、KPIを用いた評価、事業の見直しという行政プロセスのPDCAと、予算の配分、交付金等を用いた予算の執行、決算承認等による統制、行政の説明責任等を踏まえた是正という財政プロセスのPDCAが連動して事業が決定、実施されていきます。行政プロセスと財政プロセスが連動するこの事業を統制する役割は、国会が担うのにふさわしいように思います。
 仮に国会が統制の役割を果たすとして、問題は統制の基準、規範をどこに求めるかです。この点について、実体面の統制としては、個別法の定める実体的規律のほか、個人、団体、国家の間の守備範囲が問題となり、集権化批判に鑑みても、役割分担原則は一つの規範となり得ると考えております。また、手続面の統制としては、行政に説明責任と見直し義務を果たさせなければならない、それはまさに国会の出番ではないかと考えています。
 地方創生二・〇はその内容をつくり上げていく作業において形が問われることから、今議論する必要があるのではないかと考え、問題提起をさせていただきました。
 御清聴いただきまして、ありがとうございました。
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福島みずほ#10
○委員長(福島みずほ君) ありがとうございました。
 次に、西出参考人からお願いいたします。西出参考人。
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西
西出順郎#11
○参考人(西出順郎君) 本日は貴重な機会をいただきました。ありがとうございます。私、明治大学公共政策大学院の西出と申します。よろしくお願いいたします。
 今日は、国と地方の役割分担、それと、私の研究の専門領域であります政策評価、そして行政経営、この三点の視点から考えて是非ともひとつ今日お話をさせていただきたいということがございまして、そのことについて陳述、今日はお願いしたいと思っております。
 それでは、私のこのハンドアウトに従いまして話を続けさせていただきます。
 何を話したいのかということを申し上げますと、真ん中にあるタイトルの内容なんですけど、自治体EBPMの更なる推進、そして国・地方自治体の協働作業、それによるEBPMデータバンクの設置試案というものでございます。
 要約は下に書いてありますので、ちょっと読み上げますね。まずは、国のみならず、地方自治体でのEBPM、この定着というのは重要であると、これはもう共通の認識だと思っております。そのためには、やはりオールジャパンで更なる協働作業を推進して効力を発揮していく必要があるだろうと。そのための一つとして、全国の自治体がEBPMを共有できるような場所を設定すると、設置するということが大事なのではないかという内容でございます。
 それでは、具体的な話を続けさせていただきます。スライドの二枚目になります。
 全ての地方自治体でEBPMの定着化、これはどの自治体も本当に望んでいるわけでございます。国においても、もちろんもう随分前からEBPMの推進委員会等々で積極的に推進されていると。地方自治体においても、関心のある自治体はEBPM推進している、また、その運動を国が後押ししているというところがございます。
 しかし、実態として、地方自治体とEBPMに関する現状、これを各自治体の職員さんと私、仕事柄たくさんお話しする機会がございます。そこらをまとめますと、まあ一言で言えば、まだまだ工夫が必要であるということですね。
 それはどういうことかと申し上げますと、真ん中の矢印の内容に尽きるわけなんですが、政策、その政策の中には実現させるための手段があります。その手段が、小さい自治体でも数百個、大きい自治体になれば千、二千、このぐらい多数の政策の手段が存在しています。そういうもののエビデンスを、信頼あるエビデンスをどのように確保したらいいんだと、ここがまず大きなボトムネックになっているわけですね。
 要は、一つや二つのエビデンスぐらいだったら何とか準備はできるかもしれないが、自治体としての政策としての全体最適ですよね、それをうまく実現させるには、それ相応の数のエビデンスのデータがなければ実現しないだろうということなんですね。
 現在として、やはりこれももう当たり前の話なんですけれども、なぜエビデンスがつくられないかというと、二つです、本当に二つの問題です。
 一つは、エビデンスをつくるためにはデータを集めなければなりませんと。データを集めるのにもお金が掛かります。ですから、まず一つ、お金ですよね。二つ目の問題は何かと申し上げると、その集まったデータを統計的にどのように解釈するのかと。客観的それから科学的なエビデンスをつくる以上は、統計的な作法にのっとってデータを解析しなければなりません。そのような人材というものが足りないと。これが二つ目。この二点に尽きるわけですね。
 したがいまして、この二点をどうクリアまずしていくかというのが今非常に重要な課題、エビデンスを、ごめんなさい、EBPMを定着させるための課題だと考えられています。
 じゃ、どうしたらいいのかという話です。スライドの三枚目に移ります。
 自治体の職員さんといいますか、公務員の方々は通年、政策手段の実施に時間を掛けているわけです。自治体でありますと一人当たり、一人一本、二本、三本、それぐらいの事務事業は担当しているわけです。その事務事業に、各事務事業において、まずは通年で実施をしておきながら、かつ評価をし、それらを踏まえて翌年度の政策の基本的な方向性を議論し、それで大体の方向性が固まったら、九月、十月、十一月で予算の要求、査定、編成という話になってきます。これらを毎年繰り返しているわけなんですね。そこに更にエビデンスをつくるために時間を割けるのか、お金を割けるのかということになると、極めて現実的ではなくて二の足を踏むと。
 したがいまして、何が大事かということになる。そうなると考えられるのは、今から申し上げることです。エビデンスをみんなでつくりましょうと、全自治体でエビデンスをつくりましょうと、そしてそれをみんなで利用しましょうということです。極端な話をすれば、極端な話ですよ、一つの自治体が一年に一つだけエビデンスをつくるだけで、たった一年で千七百四十一のエビデンスが確保できるわけです。極端な話ですが。
 したがいまして、したがいましての前に申し上げなくちゃいけないのは、日本においてはおおむね各自治体が、もちろん独自性、地域性はあるとしても、よく似た事例、事務事業を実施しています。したがいまして、Aという町でやっていた事業のエビデンスがBやCの町で使えるか使えないかという話になれば、使える可能性が比較的高いと。比較的というより、もっと高いと思いますね、非常に高いと思っています。
 したがいまして、自分たちが一個つくります、それを各自治体がつくります、千七百個あります、そうすると、一気に千七百個の事例を、エビデンスの事例を確保し、共有することができるわけなんですね。
 そのためにはどうしたらいいのかという話をすると、まずは、ここが地方と国の役割分担という話の肝になってくるわけなんですけれどもね。まず、国としては、そのための財源というものを拠出できないかということです。そして、自治体としては、その財源を元にエビデンスを確保するための分析作業を実施できないかということ。そしてその分析作業を、また国の話に戻りますが、国が一元管理して使い勝手の良いデータベースとして自治体に提供すると。もちろん、その情報は各府省においても有効に活用される情報になるのは間違いない話です。
 したがいまして、こういう形で各自治体が一つ一つでもやったようなエビデンスを集めるだけでも大きな数になると、それをみんなで使おうじゃないかというような方向性が大事じゃないのかということを今申し上げております。
 例えばです、例えば、どういうようなそのデータバンクのイメージがあるかと申し上げると、各府省で地方自治体に対する補助金制度というものがございます。その補助金制度の一部をこのようなデータ分析も一緒になって実施するというような制度設計にすること、それによって、その補助事業に関しては、自治体さんにはエビデンスの確保のデータ分析作業をやっていただくということを付加するという形を取るということですね。ここではお金はEBPM予算というふうに掲げてありますが、何を申し上げたいかというと、事業予算のほかに、エビデンス、いわゆる事業、ごめんなさい、データ分析をするための予算を確保することが大事だということでございます。
 これを皆さんで使っていただくこと、使ってもらうことで、想定効果になりますが、オールジャパンで情報を一元管理して、千七百四十一の自治体がみんな一緒にこれを使おうじゃないかと、それによって良い事業を全国の自治体に提供しようじゃないかということでございます。
 最後のページに移ります。
 これは、データバンクと一言で言ってもイメージが付きにくかろうということで、一つの簡単な例ではございますが、その例を図式化したものでございます。仰々しく言えば、名付けて、全国自治体EBPMバンクの設置というものでございます。ここでは国と自治体の役割を図式化しております。
 簡単に説明させていただきますと、先ほどの例ですね、補助金というものを一つの事例で取り上げてみたいと思います。
 まず、各府省の方で、ある補助金の事業に関しましてはデータ分析の作業をしてくださいということをお願いするかどうかというのを決定します。で、そういうもので決定された制度に対して自治体が申請する場合は、事業申請する場合は、それが採択された場合においてはエビデンスをつくる作業をしていただくことになります。結果的にどの事業がエビデンスをつくるために使われる事業になるかというのは、ここのバンクというもの、EBPMバンクというところで取捨選択をしていただいて、それを各自治体にお願いすると。もちろん、お金を付してです。各自治体においては、様々な手法を使ってエビデンスをつくってもらう、そしてつくった後にまたそれをデータバンクの方にお返しすると。そして、データバンクの方では、それをより良く自治体側が使えるように加工して、し終わった後に提供していくということですね。このようなスキームが組めないかというふうに私たちは考えている次第です。
 くしくも、先週です、先週、日本経済新聞で、「エビデンス不全」というタイトルでエビデンスの問題を連載的に記事にしたものがございました。たしか地方創生の交付金のことだったと思います。このように、地方においても、エビデンスというものは非常に脚光を浴び、それに基づく政策立案というのが本当に期待されているわけです。
 その期待に応えるためにも、まずは、エビデンスをつくる、利用するためにつくる、そのような基盤を国と自治体と一緒になって連携してつくり上げていくと。必ず、エビデンスさえそろえば、自治体はそれを基に科学的な、ごめんなさい、科学的というよりもEBPMですね、EBPMを実現してくれると思っております。
 したがいまして、そのためにも、国と自治体と一緒に協働して更なるEBPMのための推進の取組を行っていただけたらと、このように考えている次第です。
 ありがとうございます。以上です。
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福島みずほ#12
○委員長(福島みずほ君) ありがとうございました。
 次に、窪田参考人からお願いいたします。窪田参考人。
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窪田好男#13
○参考人(窪田好男君) では、ただいま御紹介いただきました窪田好男でございます。
 本日は、このような場にお招きいただき、意見を述べる機会をいただきましたこと、心よりお礼申し上げます。
 私も、こちらの方で作ってまいりました資料に基づきながら述べたいというように考えております。
 本日の全体的な内容としましては、基本的にはシンプルな内容になってございます。研究者として、また大学の仕事として、地方の現場で行政改革ですとか、それから地方創生、デジタル田園都市国家構想の実現、それから大学の地域貢献等に取り組んでおります。その中で直面するような課題の中で特に重視するようなもの、そしてそれに対して打ち出されている改革のビジョンというか、未来の鍵という表現を取っていますが、鍵とされるようなものを書いています。この辺りは、実際のところ、国全体の動きとしてされているものをなぞっているわけでございます。こうしたところから、改めて今、国と地方の役割分担についてどういうことが求められているのかなというようなことを最後に述べられたらと思います。
 では、この資料の順番に従って述べていきたいというように思います。
 まず、地方における私の取組ということで書かせていただいております。
 地方にかかわらず、研究ということなのですが、元々は公共政策学という分野の研究者として、特に政策評価、そして地方自治体の自治体評価ということを専門にこの研究をしてきております。三重県事務事業評価システム、約三十年前から始まっておりますが、その自治体評価の研究と実践をしております。また、その評価の制度だけではなく、政策を担う人材の育成ということがとにかく重要であろうと思いまして、また座学は当然重要ではございますが、ケースメソッドですとかゲーミングといったような、新しい双方向的な、あるいはアクティブな手法を用いた政策人材の育成ということに取り組んでまいりました。
 そして、そこからこの評価をしたり人材育成ということを地方を舞台にやるということから、必然的に地方自治体の総合戦略の策定や評価に取り組んだり、また十年前からは地方創生、そして近年はデジタル田園都市国家構想の人口ビジョンや総合戦略の策定に携わっております。今年度におきましても、複数の自治体で、まさにいろいろ悩みながらも、いろんな各界からの委員の皆様の力を借りながら、人口ビジョンを決め、そして総合戦略をつくるということをやってまいりました。
 また、突然具体的な話になって恐縮ですが、それを具体的に実践していくということにも研究や教育を兼ねてやりたいということで、地域の高校生を対象とする高校生ユーチューバー養成講座というのをやってみたり、小学生向けにドローンの飛行体験イベントをしたり、あるいはドローンと遊ぶ、ドローンと鬼ごっこをしたりですね、ドローン玉入れと称して、飛んでいるドローンにみんなで紙でボールをぶつけるとか、そういったことをやったりもしております。
 そして、この五年ぐらい、この五年間は大学の役職の関係もございまして地域貢献を主に担いまして、京都府の北部にサテライトオフィスを設置して運営し、そこを舞台に産学官連携や高大連携なんかを日々取り組んでいるところでございます。
 それで、自治体評価というのを改めてこのように確認いたしますと、三重県のごく初期の頃の評価表でございますが、事務事業や施策ごとにこうした表を作り、そしてその割と早い時期から、外部評価ということで、この外部評価者を集めて意見をまとめて行政をチェックするというようなことを夏の間に一つの自治体に六回、七回と通いながら取り組んできたりもしました。また、その評価の結果を分かりやすく社会に伝えるという取組でこのような冊子を作ったり動画で伝えたり、あの手この手で取り組んでくるところでございます。
 政策人材の育成というようなことでは、カードゲームが左下の方にあるんですが、右の方はボードゲームということになります、中学生を対象に、政治の役割や選挙の仕組みなんかを楽しみながら伝えられるようなゲームを作ったりします。上のやつは模擬的に事業仕分をしているということなんですけれども、大学の授業の一環で、模擬事業仕分とか模擬外部評価みたいなことを工夫して取り組んだりしてきました。
 その次のところが、これは福井県のおおい町というところなんですけれども、や、オフィスのある京都府の舞鶴市などを舞台に、子供を相手に、これはトイドローンですけど、これを使って操縦体験をしたりするイベントをしていました。また、近年は、ドローンをより多くの人がより手続を簡素化する中で飛ばせるようなドローン飛行可能スポットといったようなものを広げられないか、既に徳島県の那賀町というところがそういった取組の先進事例になるわけですが、そうした取組を広げられないかとして試みているところです。
 大学のサテライトオフィスというものを京都市内から少し離れた海沿いの舞鶴市というところに設けまして、この赤れんが地区があるんですが、この中にオフィスを設けまして、ここで授業をしたり、実際問題、学生が来るわけではないので、地域の方どなたにでもということで授業を公開しながら実施して、学生たちはオンラインで受ける場合がほとんど、たまに来てくれる人もいるんですが、とかしたり、これは前回の参議院選挙のときの投票呼びかけ運動を高校生と一緒にやっているという図なんですけれども、をしてみたり、はたまた、地域の高校生の学習内容を地域の企業につなぐなんというような取組をしたりもしております。これを基本的には一人で行って毎週一泊二日とか二泊三日とかでやるので、大変やりがいがあるというか何というか、みたいな仕事で日々動かしていただいております。
 こうした中で、改めて直面する国と地方の課題というようなことについて次のページで述べていきたいと思います。特に独創性はなく、総務省の作られた資料が分かりやすいということで、そこから持ち上げます。ちなみに、大学の方でも年に一回、二回はこうした地方創生ですとかデジ田の問題を取り上げた全学的な集会みたいなものを開いたりするのですが、そうしたところで司会とかコーディネートとかをしたりする中でも感じている問題であります。
 ごく簡単に進めていきたいわけでございますが、元々は、出典のところに書かれておりますけれども、国土の長期的展望中間取りまとめというものを基に総務省の方で作られた資料ですが、これから数十年掛けて人口が激減していくという、まれに見る、まあ我が国にとって初めてと言ってもいいような体験をしていくということが一にも二にも出発点になっているのではないかというように考えています。そしてまた、その中で、言い古されたことではございますが、高齢人口が増えていき、若年人口が非常に少なくなっていくということでございます。さらに、この世帯数や世帯構成も変化していき、単身世帯が増え、しかも単身高齢世帯が増えていくというようなことが言われ続けております。
 そして、その状況の、あるいは環境の確認の最後としまして、居住地域・無居住地域の推移というのを挙げておりますけれども、日本全体で場合によっては五千万人近い人口が減っていく中で、さらに、その減った人口の多くは都市に住みたがり、地域に、地方に住むという人が非常に減っていく中で、無居住地域が増えるのではないかと言われています。無居住にならないまでも、都市と地方では、特に地方において劇的に人口が減っていくということがあり、今までどおりのこの社会の在り方を維持するのが難しいのではないか、そこにどう取り組むのかという問題に直面しているのであろうと思います。
 もちろん、そこに国と地方で協力して対応策は考えられているわけでございまして、後ろから二枚目ということになりますが、未来の鍵とされているものが五つあります。厳密にはほかにもあるかもしれませんが、私が授業ですとか地域の方にお話しするときによく使っている資料ということで出しております。
 女性の活躍、人手不足だから活躍しろという文脈になってはいけないと思いますが、女性の活躍を増やしていくことで減る人口への対応策としたい。それから、外国籍住民の活躍にも期待したいと。それから、年を取ってもなるべく働いていくということで、生涯活躍ということも言われています。さらに、二地域居住ということですね、多地域居住という表現もあります。下に忍者のイラストを付けましたけれども、一人二役とか三役とかやっていくということなのかなというふうに理解しています。これらをつなぐとともに、五つ目のものとしてデジタル化ということが言われています。AIであったり自動運転であったりドローンであったり、こうしたものを使っていくというようなことが言われているわけでございます。
 総じて日本全体で人口が急激に減少していく、特に地方において急速に減少していく、人が足りないという中、社会が新しく再構成されていくべき中でどうするのかということで、こうした五つのことが言われていて研究もされていますし、冒頭の方で述べましたように、私や大学や学生の方でもできる限りの取組をしているところでございます。
 これからの国と地方の役割というところで、最後のところに入っていきたいというふうに思うわけです。
 元々取り組んでおりまして、現在も取り組んでおりますところの自治体評価、政策評価、こういったものを使った国や地方の行政改革というようなものは引き続き重要と考えています。そして、政策人材のあの手この手の育成ということも大事だと思っております。しかしながら、限界もあるというように考えているわけでございます。
 まず一つ、自治体評価につきましてはどのような意味があるのか。三十年近く研究もし実践もし、やってきた中で改めて考えることでございますが、これは、ある国やある自治体がどのような公共政策を持っているのか、どういう成果を上げていると考えているのかといったようなことを社会と共有していくというような大きな意味があるというふうに考えています。また、施策や事務事業の中に極めて非合理的なものがあれば、それが見付かるというような効果がある。そうした意味で、自治体の公共政策、そして国の公共政策を可視化していくというものだと考えられます。それにすぎないとも言えますし、そういう重要なものだと捉えることもできると思っています。
 また、先ほど西出先生、西出参考人の方からもありましたEBPM、私も期待しております。しかしながら、EBPMについては、国や自治体それぞれ数千本、数えようによっては万本に達するような、一万本にも達するような公共政策や、その案のごく一部について重要な情報をもたらすにすぎません。もちろん、EBPMデータバンクの設置試案、先ほど初めて聞きましたが、重要だとは考えております。
 さらに、先ほど述べました地方の政策人材はもちろん期待していますし、引き続きその育成に力を尽くしたいとは思っておりますが、どうしても、その地方で活動する、その立場からくることから視野が限られてしまいがちです。なかなか日本全体のことを考えたり未来を見たりということは難しくございます。そこで、未来を創造する大胆なビジョンと公共政策を構想するというよりも、身近な周囲のために既存の制度を利用し尽くすというような発想になりがちでございます。そうした中で問題に対応できるかといったら、難しく思うところでもございます。
 今年は昭和百年、終戦八十周年の節目の年だとも言われています。こうした動きの中、私自身の研究や体験の中からは、いよいよ地方がもたないときが来ているのではないか、そういう思いを持たざるを得ません。ここは、国と地方の役割ということで申しますと、改めて国による大胆なビジョンと公共政策が必要と考える次第でございます。
 それでは、私による意見は以上にさせていただきたいと思います。ありがとうございます。
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福島みずほ#14
○委員長(福島みずほ君) ありがとうございました。
 以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
 これより参考人に対する質疑を行います。
 なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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小川克巳#15
○小川克巳君 自由民主党の小川克巳でございます。
 本日は、三人の参考人の皆様方から大変高い御見識から貴重な御意見をいただき、誠にありがとうございました。
 国と自治体との役割分担につきましては、人口減少による住民のみならず職員数の減少や、自治体間の体力の差等もありまして、非常に整理が難しいところかというふうに思っております。特に、自然災害の発生時など緊急時の役割分担あるいは自治体間の協力関係の構築は重要なことと認識していますが、現状うまく機能していない面の方がやや目に付くのかなというふうに思っています。
 私自身、実は平成二十八年に発生いたしました熊本地震の際にまさに現地におりました。私は理学療法士というリハビリテーション専門職の団体から出ておりますけれども、熊本地震の態様から車中避難をされる方が非常に多かったということで、エコノミークラス症候群の発生が当初より懸念をされておりました。その予防啓発を目指して早期から理学療法士等のリハビリ専門職が多く応援に入ったわけですけれども、その予防、失礼しました、そこでも自治体を超えて活動する際に幾つかの支障がありまして、もどかしい思いをする場面があったことを記憶をしております。
 そういった私自身の経験も踏まえて、行政体、特に緊急時の行政体の役割というのは非常に大きいなというふうに実感をしておりますし、その連携についてはまさに皆様が御指摘いただいたとおりだというふうに思っております。
 そこで、まずは飯島先生にお伺いいたします。
 先生は、今日はちょっとお触れになりませんでしたけれども、災害等の緊急時にこそ国と地方行政の役割分担が重要であるというふうに述べられておられます。これにつきましては、先ほども申し上げましたように私も全く同感でありますけれども、当然ながら自然災害は自治体の区分に関係なく発生するため、災害時に自治体間の連携がうまく機能することが大変重要になってくるわけですけれども、自治体間の連携がうまくいかない場合の問題点、どのように分析されていますでしょうか。
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飯島淳子#16
○参考人(飯島淳子君) ありがとうございます。
 自治体間の連携、特に災害時につきまして、既に阪神・淡路大震災で一定の、非常に連携がうまくいかなかったことによる問題が生じて、そこでも法制上のものも含めてかなり制度化された。それがさらに東日本大震災の際にも、今度は大規模で広域の被害であったために、その東北三県を中心とする自治体では、各自治体ではその対応ができないということから、ペアリング支援なども含めて全国の自治体から派遣する仕組みというのが総務省と全国六団体との間でつくられた。それがかなりその連携の発展につながっていったんだろうというふうに思います。
 自然災害は相対的には局地的な被害ですけれども、それに対して新型コロナの場合には日本だけではなく世界もそうだというところで、どこの自治体も、あるいはどこの地域もそれぞれの区域の中で手いっぱいになってしまってその応援ができないということから、IHEATなどそういう専門職の人材バンクというような形で、今、小川委員おっしゃってくださったような理学療法士の方々の人材の派遣といったものもそういった中での位置付けもできるのではないかと思っております。
 一定程度連携の仕組みも発展しておりますが、やはり常に想定をしない事態が発生するということで、それに対応できるような工夫をこれからもしていかなければならないと思っております。
 以上でございます。
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小川克巳#17
○小川克巳君 ありがとうございました。
 続きまして、窪田先生にお伺いいたします。
 緊急時における国や自治体の役割は極めて重要だというふうに、まあ何度も申し上げますが、一方で、人口減少が進みまして、自治体の中には人的、物的資源が切迫している現状があります。
 そうした中で、自助のみに頼らざるを得ない、先生の御指摘された、いわゆる無居住地域に近いいわゆる過疎地域で自治体の機能が発揮できないというふうな場所も少なからず今後多く発生していくだろうというふうに考えておりますけれども、そういった地域における緊急時への備え、それと、その場面、緊急時の対応のあるべき姿、どういうふうにお考えなのかをお聞きしたいと思います。ヤジ
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福島みずほ#18
○委員長(福島みずほ君) 窪田参考人、お願いします。
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窪田好男#19
○参考人(窪田好男君) 失礼しました。お答えします。
 いろいろな役割がございますが、一つの可能性として、やはりドローンですとか自動運転といったデジタル技術でどこまでできるのかという可能性を私どもは研究しているということでございます。
 やればやるほど限界があるようにも思われますし、最後は人間だとは思うんですが、その足りない人を補うことを本気でやるとどうなるのかというのが一つこのドローンなんかがやはり期待、人がいなくて行ってくれる人がいなければ、機械に頼ってでもやるしかないのではないかなどと考えたりしております。
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小川克巳#20
○小川克巳君 あわせて、その人材育成という点についても触れられましたけれども、その人材を、育てた人材を自治体間を超えて連携をさせていくという、そういうスキームというか、そういったシステムについてはいかがお考えですか。ヤジ
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福島みずほ#21
○委員長(福島みずほ君) 窪田参考人。
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窪田好男#22
○参考人(窪田好男君) 重ねて申し訳ございません。お答えいたします。
 本来は、そうした政策人材が地域を超えて、セクターを超えて活躍することが望まれますが、待遇に工夫をするとか一定のインセンティブを与えるといったような工夫がないと、知れば知るほど都市部に行ってしまうというような問題がやはりあって、それがなかなか止められない、もどかしい思いを持ちます。
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小川克巳#23
○小川克巳君 その今の問題を解決するために何かその方策みたいなものは、何か御提案みたいなものはありますでしょうか。
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窪田好男#24
○参考人(窪田好男君) 現在のところ、具体的な策を考えつつあるということでございます。
 やはりこれまでは、地方を体験させて人のつながりを持つとか地域に愛着を持ってもらうというのが一つの戦略、作戦であったわけでございますが、残念ながら、繰り返しやっておりまして、意味はあるものの、知れば知るほどやはり都市部に行きたくなるとか、地方で学んだことを踏まえて都市で活躍したいという人が多くなってくることをなかなか止め難く、もどかしく思っております。
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小川克巳#25
○小川克巳君 ありがとうございました。
 では、西出先生にちょっとお伺いをしますが、西出先生、お話の中で非常にEBPMについて熱く語られまして、まさに私がお伺いしたかったのは、このEBPMを推進するために国がどういう役割を果たせばいいのかといった点についてお伺いしたいというふうに思っていたんですけれども、今日、もうそのままずっぽりと御指摘をいただきまして、三枚目でしたか、財源を拠出しろと黒字で書かれております。国の役割というのはそこに言ってみれば尽きるのかなという気もするんですけれども。
 ただ、先ほど御説明いただいた中で、これはちょっと、私自身がちょっとイメージが不足しているのかもしれませんけれども、その様々な実証といいますか、要するに政策がある中で、何をその根拠にといいますか、いわゆる評価尺度として、有効であったかそうでなかったか、あるいは改善がどの程度必要であるのかといった、その次の政策形成につながるようなデータに持っていくのかといった点がちょっとイメージができないんですけれども、教えていただけますでしょうか。
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西
西出順郎#26
○参考人(西出順郎君) 質問ありがとうございます。
 この点は、実を言うと非常に大事な点なんですね。私がここでデータ分析とかデータ収集という言葉を使って、決して評価という言葉を使わなかったのはここに理由がありまして、評価をするというのは価値を評するということです、良しあしをはっきりさせるということです。それをやるために自治体に対してお金を付したとしても、自治体としては二の足を踏みます。なぜならば、事業に対して良しあしの議論をされてしまうからです。何が起きるか。決して悪いようなデータを作りません、かもしれない。済みません、かもしれないとしか言いようがないんですけど、要は、自分のコントロールができる作業の中で、その自分で作る作業が他人様から評価されてしまうようなものに関しては、決して都合のいいことしか出したくない、書きたくないと思うのが私は人間の心情だと思っております。
 したがいまして、よく、評価の話ですね、これはいかなる評価も一緒なんですが、民間の評価も一緒ですが、他人じゃなくて自分がやる評価に関してはお手盛り評価だということで皮肉られることがあります。それと一緒で、ここであえて評価という言葉を使わなかったのは、価値判断をしないためのデータ収集とデータ分析をするということにこだわったからです。
 したがいまして、どう改善に使うかというところは、そのデータを自治体さんが何に使いたいか、どのように使いたいかというところに任せる、そういうところのバッファーを設けることでお手盛り的な意味合いの作業を排除したいと、このように考えているわけなんですね。
 したがいまして、お答えとしては、具体的に改善につながる、若しくはこの作業が、この事業が評価される、有効である有効でないというような直接的な情報を拠出するような分析にはならないことを心掛けていくようにしていく方が大事だと、このように考えている次第です。
 以上です。
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小川克巳#27
○小川克巳君 ありがとうございました。
 いや、確かにおっしゃるとおりだなというふうには思ったんですけれども、ただ、その良しあしという価値を評価をすることに対して肯定的ではないというふうなお考えですけれども。
 じゃ、ちょっと、それでもイメージがちょっと付かないんですけれども、済みません、ちょっと整理が付かないんですが、今、ごめんなさい、窪田先生、評価についてお話をされておられましたけれども、今の、ごめんなさい、西出先生の、西出参考人の評価をしないあるいは評価に対する考え方、今御説明いただいた中身について、その方向性等について何かコメントがありましたらちょっと教えていただきたいんですが。
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窪田好男#28
○参考人(窪田好男君) お答えします。
 そうですね、なかなか難しいところでございますが、どのようなタイプの評価をしても、その西出参考人のおっしゃったような、どう言っていいんでしょうね、悪いことはなるべく書かないようにする、工夫するというようなことは当然起きようかと思います。
 しかしながら、私が二つ申し上げた制度あるいは手法で申し上げますと、ああした簡単なシートを作る自治体評価においても、どうしてもおかしなものというのは見れば浮き彫りになってくるという部分はございますし、EBPMということで詳しく研究もし、報告書も作っていく中では、ますます分かる人には分かる、見れば分かるというものになってくるのではないかというように思いますので、そうしたものを実施していく。
 特に、なかなか個々の自治体では実行しにくいEBPMも、バンクというある種の組織をつくって調整しながら力を合わせてやっていくという御提案だと思いますので、西出参考人がおっしゃる難しい事情はありながらも、もしそうした御提案が実現したら、現在取り組まれている様々な政策について良きエビデンスが得られるのではないか。具体的には、この方法で、このロジックモデルで本当によいのかと思われていたものでよいのではないか、あるいは、いけると思っていたものが実はそうではないのかもしれないといったような情報がより多く集まるような御提案をされていたのではないかと考えます。
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小川克巳#29
○小川克巳君 ありがとうございました。今のお話で随分とイメージがはっきりしたと思います。
 西出参考人、それから飯島参考人、本当にありがとうございました。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
 以上です。
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