経済産業委員会

2025-11-20 参議院 全180発言

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会議録情報#0
令和七年十一月二十日(木曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         浜口  誠君
    理 事
                大家 敏志君
                古賀友一郎君
                古賀 之士君
                竹詰  仁君
                松野 明美君
    委 員
                浅尾慶一郎君
                越智 俊之君
                加田 裕之君
                加藤 明良君
                野上浩太郎君
                松村 祥史君
                福士 珠美君
                村田 享子君
                森本 真治君
                石川 博崇君
                竹内 真二君
                上野ほたる君
                櫻井 祥子君
                百田 尚樹君
   国務大臣
       経済産業大臣
       国務大臣
       (内閣府特命担
       当大臣(原子力
       損害賠償・廃炉
       等支援機構))  赤澤 亮正君
   大臣政務官
       経済産業大臣政
       務官       越智 俊之君
   政府特別補佐人
       公正取引委員会
       委員長      茶谷 栄治君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        高野 智子君
   政府参考人
       内閣官房日本成
       長戦略本部事務
       局次長      田尻 貴裕君
       公正取引委員会
       事務総局官房審
       議官       向井 康二君
       公正取引委員会
       事務総局経済取
       引局取引部長   原  一弘君
       文化庁審議官   森友 浩史君
       経済産業省大臣
       官房長      片岡宏一郎君
       経済産業省大臣
       官房脱炭素成長
       型経済構造移行
       推進審議官    伊藤 禎則君
       経済産業省大臣
       官房技術総括・
       保安審議官    湯本 啓市君
       経済産業省大臣
       官房審議官    河野 太志君
       経済産業省大臣
       官房審議官    小見山康二君
       経済産業省大臣
       官房審議官    田中 一成君
       経済産業省大臣
       官房審議官    奥家 敏和君
       経済産業省大臣
       官房審議官    浅井 俊隆君
       経済産業省大臣
       官房エネルギー
       ・地域政策統括
       調整官      佐々木雅人君
       経済産業省経済
       産業政策局地方
       創生担当政策統
       括調整官     宮本 岩男君
       経済産業省貿易
       経済安全保障局
       貿易管理部長   猪狩 克朗君
       経済産業省イノ
       ベーション・環
       境局長      菊川 人吾君
       経済産業省製造
       産業局長     伊吹 英明君
       経済産業省商務
       情報政策局長   野原  諭君
       経済産業省商務
       情報政策局商務
       ・サービス政策
       統括調整官    江澤 正名君
       経済産業省電力
       ・ガス取引監視
       等委員会事務局
       長        新川 達也君
       資源エネルギー
       庁長官官房資源
       エネルギー政策
       統括調整官    山田  仁君
       資源エネルギー
       庁省エネルギー
       ・新エネルギー
       部長       小林 大和君
       資源エネルギー
       庁電力・ガス事
       業部長      久米  孝君
       中小企業庁事業
       環境部長     坂本 里和君
       中小企業庁経営
       支援部長     山崎 琢矢君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査
 (米国の関税措置への対応策に関する件)
 (中小企業の成長加速化支援に関する件)
 (対米投資イニシアティブに関する件)
 (コンテンツ産業の振興に関する件)
 (企業の人手不足への対応策に関する件)
 (送配電網の維持・強化に関する件)
 (洋上風力発電の導入促進に関する件)
 (半導体産業政策に関する件)
 (レアアースのサプライチェーン確保に関する件)
 (デジタル赤字に関する件)
    ─────────────
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浜口誠#1
○委員長(浜口誠君) ただいまから経済産業委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、内閣官房日本成長戦略本部事務局次長田尻貴裕君外二十四名を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜口誠#2
○委員長(浜口誠君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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浜口誠#3
○委員長(浜口誠君) 経済、産業、貿易及び公正取引等に関する調査を議題とし、質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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加藤明良#4
○加藤明良君 おはようございます。自由民主党の加藤明良でございます。
 経済産業委員会での質問に立たせていただきました。この機会をいただきました先輩、同僚議員の皆様方に心から感謝を申し上げます。
 まず、質問に入る前に、一昨日の大分での大規模火災につきまして、被害に遭われました多くの皆様方に改めて心からお見舞いを申し上げます。亡くなられた方のお悔やみを申し上げますとともに、事業再建を試みる多くの方たちもいらっしゃると思います。生活、そして商売、なりわい再建、こういったことにつきましても、是非、国の指導力で、また一日も早い復旧復興、安寧をもたらしていただきますようにお願いを申し上げます。
 特に事業をしていらっしゃる方たちの支援につきましては、中小企業・小規模事業者、なりわい再建、これは経済産業省のリーダーシップを発揮して、是非とも、皆様方に心強い、またお仕事がしっかりと再建できますように、大臣のリーダーシップを発揮していただきますようにお願いを申し上げます。
 それでは、質問に入らせていただきます。
 高市内閣が高い支持率でスタートをいたしました。責任ある積極財政を掲げる高市内閣でその中枢を担い、経済、産業、そしてまたエネルギー、貿易、中小企業支援など、日本の稼ぐ力を育てるその中核を担う経済産業省の大臣に赤澤大臣が御就任をされたことは大変心強く思っております。
 赤澤大臣といえば、アメリカ関税交渉の立て役者という代名詞が付くほど、今回のアメリカ追加関税交渉では大きな功績を上げていただきました。先般、十月にアメリカのトランプ大統領が訪日をされ、日米首脳会談が行われました。そのときに同席をされましたラトニック商務長官がまさにカウンターパートとしてその貿易交渉の相手役として対峙をされたわけでございますが、その長官と赤澤大臣が浅草、また観劇、様々な場面で交流をされたという報道を拝見をいたしました。
 大変ほほ笑ましい、お二人の人間関係がかいま見れるそのようなシーンを拝見をさせていただきました。これは、アメリカ関税交渉のときに対峙をし、お互いが国を背負ってしのぎを削ったそのお二人だからこそ、そういった深い信頼関係の下でこれからの日米関係をより強固なものにしていただけるということを画面でも拝見し、大変期待をするところでございます。
 ラトニック商務長官に、そのカウンターパートとして、今回経済産業大臣としてまた対面をされた、そのときのやり取りですとか、また対談での感想、エピソードトークを含めて、大臣のこの今回の対談の成果についてまずお伺いをさせていただきます。
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赤澤亮正#5
○国務大臣(赤澤亮正君) 先般の日米首脳会談では、石破総理の下で七月二十二日に成立をし九月四日に関連する大統領令等が発出された日米間の合意について、両国による迅速かつ継続的な取組を確認する文書にも両首脳が署名するとともに、日米両国の経済を更に力強く成長させることを確認をいたしました。
 また、トランプ大統領に先駆けて来日されたラトニック商務長官とは、十月の二十六日及び翌日二十七日の二日間にわたり、ワーキングランチを行い、あわせて、東京のランドマークである浅草寺や歌舞伎座を御案内したところであります。
 外交上のやり取りであり、お話しできることはちょっと限りがございますが、交渉を通じて関係を築いてきたラトニック長官からは、私の経産大臣への就任が決まった直後に電話で祝意を伝えられ、さらに、来日された際にも改めて、また一緒に仕事ができることをうれしく思うと、ワンダフルという言葉をいただき、私自身もこれまでの対話が信頼関係につながっていると実感をしたところでございます。
 今後は、経済産業大臣として、ラトニック長官との個人的な信頼関係の上に実務的な協力関係を更に発展させるとともに、合意の着実な実施を通じて日米両国の経済を力強く成長させ、経済安全保障分野の日米協力の強化に取り組んでまいりたいと考えてございます。
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加藤明良#6
○加藤明良君 ありがとうございました。
 お二人の人間関係のように、これからの日米関係もしっかりと、またきずなを深く高めて強くしていただけますように、また御尽力をよろしくお願い申し上げます。
 その日米首脳会談も本当に大きな成果をもたらしたと思っておりますが、その前段ですね、今回のアメリカ関税交渉において大臣におかれましては、アメリカの相互関税発表してから、経済再生担当大臣として日本政府を代表する立場で計十回渡米をされ、その最前線でベッセント財務長官、ラトニック商務長官、そしてトランプ大統領と直接交渉され、まさに画面上、孤軍奮闘ホワイトハウスに乗り込み、大統領との直接ディールの末、日米関税の合意、そして、この難しい交渉を押し切り、多くの国民がその交渉に高い評価をしていると感じます。
 日本からの対米投資などを駆使した巧みな交渉により相互関税の譲歩を引き出し、さらには、対米投資案では今後の日本の経済安全保障上の国益をもたらすことが大きく期待をされると思っております。さらには、この交渉により日米間の連携をより強固なものにしたと考えております。その功績は、後の歴史が大きく更に評価をしていくものと考えます。
 対米輸出の主力となる自動車につきましては、当初二七・五%とされた関税を一五%に押し返すことにも成功され、しかしまた、それにより、今回新たに関税が当初の関税比率と比較をして増えてしまった分の米国内での販売台数の減少などは今後も懸念をされるところでございます。今後の各メーカーやサプライチェーンからの不安を払拭するために、引き続き状況に応じた伴走型の支援をしていく必要があると考えております。
 同様に、機械、電子・電気部品など輸出産業では関税の影響を軽減するための様々な対策を講じていくこと、そして国内の産業のサプライチェーンと輸出産業を今後どのような形で支援をしていくのか、守り抜いていくのか、政府の明確な方針が問われていると思っております。
 現在の関税交渉における影響とこれからの負担軽減となる対策についてお伺いいたします。
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伊吹英明#7
○政府参考人(伊吹英明君) お答え申し上げます。
 関税について、例えば車であれば二七・五から一五に下がったということはあるわけですが、一方、機械とか自動車を所管している立場からしますと、他国に負けない交易条件がきちんと確保されているかというのは非常に大事でございまして、例えば自動車について申し上げると、今回一連のプロセスよりも前というのは、韓国の税率は元々ゼロだったんですが、今回一五ということになっています。一方、日本は元々MFNが二・五%でございましたので、今回最後一五ということになっているんですが、上乗せ幅は一二・五ということで、今まで韓国との間というのはハンディを持っていたんですが、今回ハンディなしで戦える状態になっているということでございます。
 一方で、一五、それから相互関税の方も一五ということなんですが、依然として一定の関税率が残っているということは厳然たる事実でございまして、米国関税の影響については、まあ大企業がもちろんあるんですが、中小企業を含むサプライチェーンの様々な企業に影響を与える可能性があるというふうに考えてございます。特に、広範なサプライチェーンを有する自動車産業で、まず関税の支払による損失というのは生じていますので、これ引き続き決算通じて大きな影響が出てくるということでございます。
 それから二点目は、加藤委員から御指摘あったとおり、これからアメリカ市場の中で、恐らくいろんなメーカー、周りを見ながらだと思いますが、値上げを皆さん検討していくので、その中でアメリカの市場が縮小していく可能性があるということは懸念をしてございます。
 こうした影響を緩和するために、引き続き、全国約千か所、相談窓口設置をしておりますので、事業者の御相談に丁寧に応じていきたいというふうに思いますし、施策としては、まず一点目、資金繰り支援、それから価格転嫁を始めとした取引適正化の推進、これにしっかり取り組むこと。
 それから二点目は、生産性向上のための各種補助金。関税影響を受ける事業者の優先採択というのをしていますので、これをしっかり引き続き適用させていきたいというふうに思います。
 それから三点目は、アメリカがこういう状況になっていますので、アメリカ以外の販路開拓、中小企業を中心としてしっかり応援をしていくということが必要だというふうに考えていますので、これらしっかり取り組んでいきたいというふうに思いますし、これからいろんな影響が出てくる部分もあると思いますので、しっかり把握、分析して、必要な対応策、機動的に講じてまいりたいというふうに考えてございます。
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加藤明良#8
○加藤明良君 ありがとうございました。
 特にサプライチェーンの皆様方、大変不安になっているところはあると思いますが、是非とも多面的な支援によりこのピンチをチャンスに変えられるような、そのような支援をまた経済産業省としてもリーダーシップを発揮していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 今回の相互関税合意におきましては、我が国は五千五百億ドル規模の戦略的対米投資を条件としまして、経済安全保障上重要な分野でアメリカ国内にサプライチェーンを構築するというような方向性を示していると思います。この投資は、単なる外交上の譲歩ではなく、対米投資を通じて日本の国益を最大限に引き出す、そのような契機とすべきと考えております。
 半導体、次世代電池、AI、量子、バイオ、EVの素材など、様々な日本が強みを持つ領域を米国の供給網と結び付けるということで、市場アクセスの確保、調達リスクの分散、そして技術優位の確立につながりますよう、まさに相互関税交渉のピンチを経済安全保障、そして産業競争力強化というチャンスに転換していく取組を是非お願いしたいと思っております。
 ディールの当事者であり、経済産業大臣として、今回の対米投資が経済安全保障上国益の最大化に資するものとなるため戦略的に推進していく必要につきまして、どのような方針で具体化をされるのか、大臣の所見を伺います。
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赤澤亮正#9
○国務大臣(赤澤亮正君) 委員御指摘のとおり、当初、毎年五兆円を超える関税を米国に納めるだけという、まあ一方的にそういうことにされたわけでありますが、二兆円以上関税の額を引き下げるということに加えて、まさに委員がおっしゃってくださって我が意を得たりなんですが、日米が特別のパートナーになって両国の日米安全保障を確保するということについて合意した点が本当に大事な点だというふうに思っています。
 まず、今回の投資イニシアチブも含め、米国側との合意の誠実かつ速やかな実施に努めることにより、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保に向けた協力の拡大や、我が国の経済成長の促進につなげていきたいと思っています。
 今後、投資イニシアチブの具体の案件の組成を進めていくことになりますが、日米双方が参加する協議会での協議を経ることにより、日米両国にとって国益を最大化するようなプロジェクトを順次組成してまいります。
 内閣官房のホームページにアップして公表もしておりますMOU、了解覚書の中では、この覚書のいかなる内容も日米両国のそれぞれの関係法令と矛盾してはならないと規定があり、また、この関係法令にはいわゆる国際協力銀行法、JBICの法律や、貿易保険法、NEXIの法律が含まれています。これらの法令に沿って、JBICやNEXIによる資金の供給、融資の保証は、収支相償、償還確実性、まあ大赤字の出るようなものは駄目だということでありますし、日本企業への裨益、メリットが求められております。
 以上の諸点も踏まえつつ、繰り返しになりますが、日米が特別なパートナーとして協力をして、経済安全保障上重要な分野で日米の相互利益の促進にもつながるサプライチェーンを米国内につくり上げていくということをしっかりやってまいりたいと思います。
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加藤明良#10
○加藤明良君 ありがとうございます。
 今回の高市内閣の掲げます危機管理投資、成長戦略にも資するものと考えておりますので、是非とも、またこれからの関税交渉に対します対米投資につきましては、更なる内閣での相互協力の中で、しっかりとその国益に資する事業についてまた力を発揮していただきたいと思っております。
 その危機管理投資、高市内閣の掲げております今回の成長戦略の肝でございます。我が国の成長戦略は、先ほどお話をしましたとおり、戦略分野において経済安全保障上の観点からも極めて重要な基盤となっておりますが、大臣は所信にて、大胆な設備投資や研究開発を促進し、総合的な支援措置策を早急に検討し、官民の積極的な投資を国内に引き出していくということを明言されております。また、経済安全保障上重要な分野に関する新たな財源の枠組みの検討ということも示されました。
 重要鉱物資源の確保、部素材開発、次世代原子力革新炉の開発促進、またワット・ビット連携、デジタル赤字の解消などなど対象とされる政策領域は、経産省の持つ領域というのは本当に極めて広く、そしていずれも費用と時間を要する国家的規模のプロジェクトに想定をされるため、政府がこれから力強く支援をしていくためには、単年度主義に左右をされない長期的で安定的な投資の枠組みというのが必要不可欠だと考えております。
 国際的な供給網の再編が加速する中、日本が先端産業における競争力と産業基盤を維持し続けられるかどうか、これが極めて重要な局面を迎えていると思っております。
 こうした戦略分野について、複数年にわたり予見可能性のある予算措置と税制、金融、そして規制改革を組み合わせた政策のベストミックスを今後どのような工程と優先順位で進められるとお考えか、まずはその基本的な御所見を伺います。
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赤澤亮正#11
○国務大臣(赤澤亮正君) 危機管理投資は、委員御指摘のとおり、高市内閣の成長戦略の肝でございます。いろんな分野御指摘いただきましたが、重要な戦略分野であるAI・半導体あるいは量子、バイオなどを中心に、大胆な設備投資や研究開発の促進などを通じて、官民の積極的な投資を引き出してまいりたいと考えてございます。
 こうした分野における民間投資は、思い切った内容であればあるほど投資決定に向けてのハードルが高まります。また、単年度ではなく中長期の計画に基づいて実施されることが想定をされるため、企業の投資の予見可能性を向上させることがポイントとなります。そうした背景から、総理からも言及があり、委員の御指摘もございましたが、複数年度にわたる予算措置のコミットメントとしてAI・半導体分野のようなフレームを他の戦略分野に広げていくことや大胆な税制など、政策のベストミックスを見付けて実行していきたいと考えております。
 こうした取組を通じて日本経済の供給力を強化をし、日本企業の稼ぐ力を高め、物価上昇を上回る賃上げにつなげ、強い経済、これを実現してまいりたいというふうに考えております。
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加藤明良#12
○加藤明良君 ありがとうございます。大臣の力強い御答弁をいただきました。
 その成長分野の種を育てていくために必要となるのが研究開発活動であると思っております。我が国が戦略分野の国際競争力を確保していくためには、この研究開発活動を力強く後押しをしていく制度的支援が不可欠でございます。その中心的役割を果たすのが研究開発税制であると思っております。研究開発税制の機能強化によりまして先端技術分野の設備投資や研究活動をより一層後押しをすることで、高市内閣が掲げる危機管理投資の促進につながり、我が国の成長戦略と国際競争力の向上に直結すると考えております。
 特に、先端分野におきまして、量子、半導体、AI、バイオなど国家安全保障上重要な領域において研究開発投資を加速させ、国内産業の強靱化を図るには政府の力強い後押しが、先ほども申し上げましたとおり、必要でございます。
 我が国にとりまして、世界の知的ネットワーク技術を取り込む力を高められるかどうか、これは今後の経済安全保障上に直結をする課題でありまして、研究開発税制の重要性はより一層高まっていると考えております。
 また、我が国のスタートアップ企業の成長、推進には、研究成果を社会実装につなぐ資金循環の拡大も不可欠でございます。その中核を担うのがベンチャーキャピタルの投資であり、また、この投資の活性化により成長資金の供給が強化され、大学発のベンチャー創出、育成など国内外投資の誘致、そしてグローバル市場でのスケールアップを後押しすることとなると思っております。
 また、世界の成長資本、人材、人的ネットワークを我が国に呼び込むためには、研究開発のみならず、経済安全保障上においても極めて重要であり、そのためにも投資税制も含めた環境整備を積極的に進めることが必要であると考えております。
 今後ますます重要となる研究開発税制の強化、ベンチャーキャピタル投資環境整備の強化など、国内外からの民間投資促進を積極的に取り込むことが必須と考えておりますが、今後どのような方向性で検討を進めているのか、お伺いします。
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菊川人吾#13
○政府参考人(菊川人吾君) 委員御指摘のとおりでございまして、科学技術が国力を左右する、こういう時代にありまして、我が国としても、科学のフロンティアを是非勝ち抜いて、産業競争力を高めていくことが非常に重要だと思っております。また、日本がイノベーション拠点として、資金を呼び込むための拠点として選ばれるためにも、委員御指摘のあったような税制措置含めて様々な施策を実行していきたいと思っております。
 御指摘ありました研究開発税制でございますが、日本の経済成長の礎となる企業の研究開発投資、これ後押しをしまして、強い経済を実現する上で重要な制度だと思っております。昭和四十二年度の制度創設以降、税制の効果、そして様々な時々の情勢を踏まえて必要な見直しを行いながら措置を行ってきたところでございます。令和八年度の税制改正要望を今しておりますけれども、この要望におきましても、効果検証をしっかり行いつつ、我が国が置かれた経済情勢を踏まえ、必要な見直しを行う方針でございます。
 現行制度の延長とともに、国家として重要な技術領域の研究開発投資への重点化、そして中長期的な研究開発投資を促すための見直し、こういったことを進めてまいりたいと思っております。
 また、御指摘のありましたスタートアップの規模の拡大に向けては、海外からの投資の呼び込みが非常に重要でございます。そこで、国内のベンチャーキャピタルの投資の障壁となっていると指摘があります海外LP、海外からの投資に対してされております課税の特例、ここに対しての税制改正要望を行っていきたいと思っておりますし、また、グローバルスタンダード、これをしっかり踏まえる必要がございます。そうしたことから、投資契約実務のアップデートを図るガイドライン、こういったものも作成をしております。そのほか、海外派遣、イベント開催を通じて世界で通用する日本の起業家、投資家を育成をいたしまして、また海外投資家とのマッチング、こういうことも進めてまいりたいと思います。
 なお、九月に政府が万博会場で開催しましたグローバル・スタートアップ・エキスポ二〇二五でございますが、当時、経済産業大臣政務官でありました委員にも御登壇をいただきまして、スタートアップが大きく成長できる環境の整備、これが大事だということで、投資呼び込みの重要性につきまして御発信をいただきました。そうした御発信も相まちまして、本イベントにおきましては、アメリカの有力なベンチャーキャピタルの一つでありますアルムナイ・ベンチャーズ、これが日本の、日米のスタートアップへの百五十億円規模の投資を表明するなど、複数の海外VCが日本への投資、また拠点設立、これをしていくということの表明がなされまして、まさにこういった今、海外投資家の参入の萌芽が見られているところでございます。
 今後も、先ほど述べた政策をしっかりと進めてまいりたいと思います。
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加藤明良#14
○加藤明良君 ありがとうございます。
 研究開発税制によるこれからの研究開発で企業をまた更に元気にしていただいて、日本の稼ぐ力、伸ばしていただきたいと思っております。イノベーションが大変大切だと思っておりますので、是非ともその原資であります研究開発税制のまた更なる拡充、よろしくお願いいたします。
 続きまして、中小企業支援についてお伺いをさせていただきます。
 今年の春闘では、賃上げ、およそ三十年ぶりの高水準、そして民間企業設備投資百兆円を超える、そして名目GDPは初の六百兆円超えと、この景気の好循環というのをしっかりとまた地方の波及に結び付け、地方経済への波及に結び付けていかないといけないと思っております。賃上げ投資、そしてまた、これからの株価の上昇など、年々停滞と言われてきた日本経済に少しずつではありますけれども、明るい兆しが見えてきていることは間違いありません。こうした明るい兆しが地方経済、中小企業・小規模事業者にまではまだまだ行き届いていないという地方の実感がございます。
 日本の労働人口の七割を支えているのは中小企業であります。中小企業の賃上げが持続できなければ、我が国の全体の賃上げには定着をせず、地方経済が良くならなければ、日本の経済の復活はなり得ないと思っております。地方の中小企業・小規模事業者に至るまで賃上げを止めてはならない、設備投資を止めてはならない、人手不足を解消しなければならない、ここに政府の覚悟と戦略が問われると思っております。必要なところには果断に投資をする、この姿勢こそ、地方、中小企業・小規模事業者への成長の果実を届ける道筋であると思っております。
 今般の経済対策の中小企業の支援としましては、官公需を含めた価格転嫁、取引適正化の更なる徹底、そして事業承継、事業再編支援、そして大切なのは生産性向上と成長戦略支援というのが挙げられております。
 この成長戦略支援というのは本当に重要だと思っておりますが、中小企業・小規模事業者の本質というのは、人手が足りないのに利益率が低く、そして賃上げ原資が生み出せないという構造そのものに問題があると思っております。これを変えるには、下支えの支援だけでは不十分で、売上げと利益率を高める成長型の支援に政策軸を移す必要があると思っております。それこそが賃上げ原資を恒久的に生み出す構造転換の政策だと考えており、そのためのこの成長加速化支援というのは極めて重要であると考えております。
 中小企業の支援に長年尽力をし、現場の声を長年聞き続けてきた越智政務官に、この中小企業支援に対しましての御意見を伺いたいと思っております。よろしくお願いします。
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越智俊之#15
○大臣政務官(越智俊之君) まず、加藤委員におかれましては、先月の十月二十一日まで経済産業大臣政務官として御尽力いただきまして、心から敬意と感謝を申し上げます。また、私もしっかりと引き継いで尽力してまいりますので、御指導をよろしくお願いいたします。
 委員御指摘のとおり、中小企業・小規模事業者は、雇用の七割、付加価値の五割を占める日本経済の屋台骨であり、地域の投資と賃上げを担う重要な存在でございます。地域に多様性や価値を生み出し、地域課題解決の担い手としても期待をされております。
 一方で、中小企業や特に小規模事業者は、資金力や信用力に乏しく、パンデミックや昨今の米国関税など、急激な環境変化の影響を受けやすい、そのためしっかりと資金繰りを支えていく必要があります。
 具体的には、コロナ時の民間ゼロゼロ融資の借換え時に利用可能な小口零細企業保証や、特に業況が厳しい事業者向けに保証料を引き下げる経営改善サポート保証等の支援を講じているところでございます。
 その上で重要なのは、経営者自らが成長にコミットして、筋肉質な企業へと変容していくことでございます。本年五月から売上高百億宣言事業を開始したところ、既に二千社近くが表明しております。その中には百社を超える小規模事業者も含まれており、地域を含め、成長に向けた機運の高まりを感じているところでございます。
 引き続き、地域の商工会、商工会議所とともに連携して、苦しい状況の中でも必死で賃上げや投資を進める経営者にしっかりと寄り添いながら、あらゆる施策を通じて全力で支援してまいる所存でございます。
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加藤明良#16
○加藤明良君 越智政務官、力強い御答弁ありがとうございました。
 百億企業を目指すその申込みが二千社を超えるということでございます。その意気込み、そしてやる気のある企業をしっかりと支えていくのがこの成長加速化支援であります。これだけの企業が更にモチベーション高く、さらに百億円企業を達成していただければ、それだけGDPに直結をするということでございます。まさに日本企業の成長戦略でございます。是非とも、この幅を大きく広げていただきますように心から御期待を申し上げます。
 最後の質問でございます。
 本年開催されました大阪・関西万博、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとしまして、未来の社会の実験場のコンセプトの下、百五十八か国の国と地域、そして九つの国際機関が参加をし、我が国の文化、技術、そして未来社会に向けたビジョンを発信する重要な国家プロジェクトが閉幕をしたところでございます。次世代の医療、環境、デジタル、モビリティー、食、エンターテインメントなどの分野で世界から注目を集めたと認識をしております。私も担当政務官として、各国の要人対応やナショナルデーの式典参加など多くのイベントにも参加をさせていただき、万博のすばらしさを直接肌で感じることができました。
 私も、つくば万博、つくば科学万博の、幼少期の頃に伺ったことがあります。そのときには、近未来の明るいビジョンを直接見たことが今でも覚えておりますけれども、そのときの衝撃、そしてまた、明るい未来についての希望というのを持ったことを覚えております。今回参加していただいた子供たちにも、そういう未来の明るい希望、期待につながる、そのような万博であったと心から期待をしております。
 多くの国内外からの来場者が訪れまして、大盛況のうちに惜しまれつつ百八十四日間のこの万博が幕を閉じることとなりました。開催準備から運営に当たる過程では多くの皆様方の御尽力に深く敬意と感謝を申し上げます。その中でも、物価上昇の資材高騰や、またパビリオン建設の遅れなど様々な課題もございました。これらの課題を今後の国家プロジェクトや国際イベントに確実に生かすことが政府に求められると考えております。
 万博のレガシーを継承し、万博の成果を我が国の未来にいかに結び付けることができるかどうか、これからの課題でありますが、万博の成果と検証を今後どのように行い、総括をするのか、大臣にお伺いしたいと思います。
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赤澤亮正#17
○国務大臣(赤澤亮正君) 大阪・関西万博は、百六十五の国、地域、国際機関の参加を得て、二千九百万人を超える来場者をお迎えし、七割を超える方々から満足したと高い評価をいただくなど、成功裏に閉幕することができました。
 チケットの累計販売枚数は約二千二百万枚を超え、運営費収支についても最大二百八十億円の黒字が見込まれており、さらに大屋根リングについても高い評価を得て、一部の残置が決まったところでございます。また、百二十に上る国から三百名以上の王族、首脳級、閣僚等も会場を訪問し、万博に際し、四十件以上の首脳会談、表敬も実施されました。加藤委員におかれましても、経済産業省及び内閣府政務官として会期中に公務で延べ十六回会場を訪問され、賓客を接遇されるなど大いに御貢献をいただき、心から感謝をしております。
 さらに、中小企業やスタートアップを始め、様々なビジネス交流も生まれ、全国各地の自治体が地域の魅力を発信するなど、地方創生にもつながった、未来社会の実験場というコンセプトどおり、モビリティー、GX、デジタルを始め、多様な分野で最先端の技術実証が展開をされました。
 こうした多岐にわたる一連の成果を整理し、レガシーとしてどのように継承していくか、経済産業大臣及び国際博覧会担当大臣である私の下に成果検証委員会を設置し、検討を進めてまいりたいと考えております。年内には議論を開始し、来年春から夏頃には結論を得たいと考えております。
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加藤明良#18
○加藤明良君 ありがとうございました。
 今回、万博に私も携わることができたのは大変いい機会であったと思っております。そのときに感じました印象というのは、やはり多くの国々の要人と会う中で、日本に対しての期待感の大きさ、それと信頼度の高さということをつくづく痛感をいたしました。ことごとく要人の皆様方は、日本の技術力であったり、企業のまた協力であったり、さらには政府からの支援であったりということを期待をする、そのようなことを口々に相談をされた覚えがございます。
 様々な場面で、やはり日本の信頼度というのは世界的にも大変高い。その理由というのは、やはり秩序、理性のある外交であったり、さらには企業の信頼度、確かな技術、そのようなことが国際的な信頼になっている。日本の期待度というのは本当に世界中から注目を集めているなと思っておりました。
 その中でも、やはり日本のこれからの技術力というのは、更に世界に貢献できるような、そのような立ち位置でなければいけないと思っております。これからの世界から注目をされ、期待をされる日本の経済産業の中核を担っているのは、まさに経済産業省だと思っております。大変幅の広い、本当にウイングの広い省庁でございますし、それぞれの重要政策の分野、成長戦略では多くの大きな仕事を担っていると思っております。
 その中でも、国民の期待、世界からの期待に応えられる、そのような経済産業省であっていただきたいと思っておりますし、さらには赤澤大臣には、その牽引力としてこれからも大きな手腕を発揮していただきたいと思っております。
 心から皆様方に御期待を申し上げまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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古賀之士#19
○古賀之士君 おはようございます。立憲民主・社民・無所属の古賀之士でございます。
 私からも、大分での大規模な火災について一言申し上げます。
 丸一日以上たっても、まだ鎮火していない状況だと伺っております。お亡くなりになられた方、また被害に遭われた皆様方に謹んでお悔やみ、そしてお見舞いを申し上げます。
 そして、赤澤亮正経産大臣におかれましては、御就任おめでとうございます。赤澤大臣とは、それこそ日米交渉真っただ中、帰国直後にもこの参議院にお呼びしまして答弁を求めたこともございましたし、また、先週の十一月十四日金曜日の予算委員会でも答弁をしていただきました。ありがとうございます。引き続きよろしくお願いをいたします。
 まずは、その予算委員会、先週金曜日の質疑させていただきました適正な取引についてお尋ねをしたいと思っております。今回は、幅広ではなくて、一つの業界に絞ってお尋ねをしてまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 アニメコンテンツ産業の構造、そして取適法についてお尋ねをいたします。言ってみれば、アニメ業界や映画業界に例えれば、今日の質疑はパートツーというよりも、むしろエピソードワン、ツーというような位置付けになるかと思います。
 なぜそのアニメ業界、アニメ産業を今回取り上げさせていただいたかといいますと、アニメは言うまでもなく、我が国のコンテンツ産業として有望かつ日本が海外に対して非常に強い競争力を持っている分野だからです。ところが、一方で、その競争力を持っているにもかかわらず、業界独自の商習慣というものが数多く残っています。取引や就労環境についても、ほかの産業とは随分異なっている部分もあると伺っているからです。
 アニメの制作現場であえて申し上げれば、取適法が施行されれば下請という言葉はなくなる、法律上はなくなるわけですが、あえて申し上げれば、その下請構造がかなり強くあったり、またフリーランスの方が非常に多いという現状があったりもすると伺っています。そうした構造の、多層構造の実態把握を目指して、今年一月から、業界の適正化に取り組んで、実態調査が始まったと伺っております。
 その進捗状況を、公正取引委員会でよろしいんですかね、その進捗状況をまずお尋ねいたします。
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原一弘#20
○政府参考人(原一弘君) お答えいたします。
 昨年の新しい資本主義実行計画で策定されましたコンテンツ産業活性化戦略におきまして、映画、アニメ等のクリエーター個人の創造性が最大限発揮される取引環境を整備するため、映画、アニメの制作現場におけますクリエーターの取引環境に係る実態調査を行うと、このようにされておりますこと等を踏まえまして、公正取引委員会において本年一月から実態調査を行っております。
 本実態調査では、制作会社、クリエーターなどへのヒアリング調査ですとかアンケート調査を行っており、また公正取引委員会のホームページに情報提供フォームを開設いたしまして、情報収集を行っております。現在は、このヒアリング調査の結果等を踏まえ、報告書の公表に向けて取りまとめ作業を行っているところであります。
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古賀之士#21
○古賀之士君 その実態調査においては、アニメ業界からも期待を寄せられているという声も伺っております。そして、映画と今アニメとそれぞれの分野を一緒に調査をされているんですけれども、それぞれの業界でかなり細かく職種も分かれておりまして、後ほど、またアニメは、今日はアニメ、そして映画は映画というところで随分取引の形態も今後またお尋ねをしてまいりたいと思っております。
 その期待を、業界側からも期待を寄せられている実態調査、また、行政の認識と肌感覚の違いなどもあるというふうに伺っておりますが、取りまとめには非常に期待をしておりますし、また、取りまとめを反映した施策を是非お願いしたいと思っております。
 昨年、令和六年、二〇二四年、御存じのようにフリーランス法が施行されました。また、今年の春には下請法がおよそ二十年ぶりに改正されまして、いわゆる取適法、来年一月一日から施行されます。
 これらのアニメ産業における構造改革を促すような現時点での取組と、これから想定される影響についてお尋ねをいたします。引き続き、これ、公正取引委員会でよろしければ、お答え願います。
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江澤正名#22
○政府参考人(江澤正名君) 経済産業省からお答えさせていただきます。
 アニメの制作現場、委員御指摘のとおり、適正な取引の課題があると考えております。
 このため、経済産業省においては、まず第一に、適正な取引促進に向けまして、アニメ制作業界における下請適正取引等の推進のためのガイドライン、こちらを策定、周知をしているところでございます。このガイドライン、現在、来年の一月一日に施行される中小受託取引適正化法、取適法でございますけど、に対応する改訂の作業を実施しているところでございます。改訂ができ次第、速やかに周知を図っていきたいと思っております。
 それから、就業環境の改善、二番目でございますけれども、映画業界で培った経験を参考に、アニメ分野においてもこういったこれまでの知見を波及させていきたいと考えております。具体的には、映画の分野において、契約書の交付、それから撮影時間、休日のルールを定めたガイドライン、これ映適を参考にしまして、課題の解決に取り組んでいきたいと考えています。
 今年度、映適を対象に、業界団体もアニ適のような取組ができないか議論を開始したところであり、業界団体と議論を進めてまいりたいと考えております。
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古賀之士#23
○古賀之士君 ありがとうございます。
 しっかりとそのガイドラインの策定をされた後、また深掘りをさせていただくかと思います。
 このアニメ業界に関するクリエーターの皆さんたちの入門編と言ったらおかしいんでしょうけど、私もまだ勉強中なんですけれども、「ハケンアニメ!」という映画がございます。この「ハケンアニメ!」の中に、かなり様々なクリエーターの皆さんたちの実態が描かれております。全てではございませんが、もしよろしければ、また、それを御視聴いただいて、様々な形で議論させていただければと思います。ちなみに、私はそこの回し者ではございませんので、御理解いただけたと思います。
 その映画にもなっているアニメ業界の様々な厳しい競争社会も含めてなんですけれども、今度は映画のマルチユースと制作者への還元について、少しお話を広げさせていただきたいと思います。映画の今度お話です。
 先ほどのアニメもそうですが、コンテンツ産業をしっかり成長させるには海外展開というものがやはり今以上に重要になってまいります。それこそテレビ局でもそうですし、今いわゆる様々な動画配信サイトで世界的なヒットを目指していこうという傾向は皆様もよく御存じのとおりです。そして、その世界的なヒットをすることに莫大な収益を生んでいるという現実もございます。
 一方で、その制作者さんへの還元、それから価格転嫁、しっかりこの正規な形で増やしていかないと、なかなか厳しい問題もございます。例えば、海賊版対策と正規品の対策、この流通が根本的に重要かとも思っております。
 この現状と対策について、経産省さん、お尋ねをいたします。
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江澤正名#24
○政府参考人(江澤正名君) 海賊版対策と正規版の海外展開ということでございます。お答え申し上げます。
 経済産業省としては、海賊版対策は喫緊の課題であると認識しております。これまでも、海賊版のサイトの運営者を特定しまして、その情報を、特定し得る情報であるとか、それから証拠の取得、現地政府などの取締り機関への働きかけを通じまして、海賊版サイトや店舗の摘発につなげているところでございます。
 また、海賊版の取締りとともに、御指摘のとおり、正規版の流通拡大、こちらを両輪で進めることが重要であると考えています。正規版の海外展開に当たっては、海外市場の獲得に資する翻訳、それから後方支援、それから国際イベントを通じた日本のコンテンツの発信を実施しているところでございます。
 引き続き、文化庁を始めとする関係省庁と連携しまして、海賊版対策と正規版の海外展開支援、この二つを確実に進めてまいりたいと考えております。
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古賀之士#25
○古賀之士君 これ提案にもなるんですが、海賊版対策によって、例えば大使館などに専門の職員を、まあ常駐とまではなかなか難しいかもしれませんけれども、置いて支援をする、あるいは平時は進出、流通を支援していく。そういうコンテンツ産業に強いエリアの大使館、公使館、領事館、こういったものも含めて外務省さんとも連携を図りながら、そしてまた、もし訴訟など有事の際にもしっかりと支援するという体制構築は経済産業省さんから積極的に行うことはできないものなのか、お尋ねいたします。
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江澤正名#26
○政府参考人(江澤正名君) 御指摘のとおりかと思います。大使館等に、やはり各国政府と、相手国政府と交渉するには、やはり大使館が前面に立つ必要もあるのかなと考えています。また、ジェトロでございまして、ジェトロにそういうコンテンツ関係の専門家を配置しまして、そこと、被害に遭っている企業とジェトロと、それから大使館、政府ということで連携しながら進めてまいりたいと考えております。
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古賀之士#27
○古賀之士君 そして、パイを広げるという意味では、マルチユース、いわゆる例えば映画でしたら、映画をまずロードショーとする、映画館で見ていただくと同時に、時間がたつと、例えばネットを通じて御覧いただく、あるいはDVDにしてそれを買っていただく。マルチな使い方をすることによって、マルチな視聴方法によってその収益を積み上げていくというのが今一般的になってきてまいりました。それが国内で配給されまして、海外で配給されて、そして最近ではサブスクで配信されるというケースもあります。
 そういった売上げはどんどん増えますが、その一方で、制作者あるいはそういった仕事に関連してお仕事をされている皆様たちにしっかりと還元されているのかというようなことができているのか、その辺の認識を経済産業省さん、お尋ねいたします。
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江澤正名#28
○政府参考人(江澤正名君) まさに、国内の映画の持続的な発展のためには、国内の配給だけではなくて、その後にしっかりとそれを海外に配給するであるとか、配信プラットフォームを通じて更にそこを展開、作品を展開していくということが重要であると考えています。海外で稼いで、その制作を担うクリエーターに対価を還元していくことが重要であると認識しています。
 経済産業省では、日本のコンテンツの海外展開を後押しするために、国際見本市などのマーケットへの出展支援、展開国へのローカライズ、これ翻訳等でございますけど、費用の支援をしているところでございます。
 一方で、海外の作品、制作費が、邦画の一般的な制作費に比べまして制作費が数倍から数十倍になるものが多くて、海外展開を目指す上では高品質な映画の制作をしていかなければいけない、大規模な制作費の調達が必要になってきております。
 経済産業省は、多様な資金調達やパートナーの獲得などの取組を支援するプリプロダクション支援や、海外市場に訴求する高品質な作品を制作する支援、これプロダクション支援でございます、こうしたものを通じまして、コンテンツの国際競争力の強化を目指しているところです。
 プロダクション支援でまさに制作したプロダクションは、自ら製作委員会に出資することによって利益配分が得られることを要件としているところでございまして、こういった事業を通じまして、日本のコンテンツの海外展開支援やクリエーターへの還元、収益基盤の強化、促してまいりたいと考えております。
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古賀之士#29
○古賀之士君 ありがとうございます。
 また、これタイムリーなことに、昨日の毎日新聞の記事を御紹介させていただこうと思っています。タイトルが、米国のクラウドフレアに五億円の賠償命令、漫画の海賊版めぐり著作権侵害という見出しでございます。
 今度またちょっと、映画から今度はアニメの海賊版の方に話が移りますのでちょっと頭の切替えも必要かと思いますが、本文少し読ませていただきます。
 「ワンピース」や「進撃の巨人」など人気漫画を無断掲載する海賊版サイトに大量のデータ配信を可能とするネットワークサービスを提供したとして、講談社、集英社、小学館、KADOKAWAの大手四社が、米国のIT企業クラウドフレアに合わせておよそ五億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は十九日、昨日ですね、著作権侵害を認めておよそ五億円の賠償を命じたということです。
 とにかく、いわゆる海賊版を作ってアップしている側はもちろんなんですけれども、今度はそのクラウド側、そういったものを放置していたのではないかということで実際にこの裁判になって、それが、これはまだ一審の段階ですけれども、著作権の侵害が認められて、クラウド会社にも五億円の損害賠償という声が上がってきているわけです。海賊版サイトはこの月間のアクセス数が記事によりますとおよそ三億、アクセス数がですね、それで、そこで算出をしていわゆるこの賠償額を決めたということです、大手の出版四社に関してはですね、ということだそうです。当然かもしれませんが、意見が対立していまして、クラウドの側の会社では、ただ閲覧者が円滑にアクセスできるようにしたにすぎないというふうに反論しているとも記事では書かれております。こういったことがこれからもう日常的に起こり得るということだと思います。
 この参議院の経済産業委員会は多士済々な方々が委員になっていらっしゃいまして、それぞれ、映画化になった原作をお書きになった方も中にはいらっしゃいます。百田尚樹さん、そうでございますよね。そういったことで、様々な知見の方々も含めて、いろいろなこの販路の仕方、そして映画の、あるいはアニメの今後の展開をしっかりと見据えていく委員会にしていただければと思っております。
 大事なのは、更にもう一点、日本だけではなく今海外のお話をさせていただきましたが、日中のコンテンツの投資についてもお尋ねをしたいと思います。海外展開のライバルも増えております。今回はアニメについてお尋ねをいたします。
 最近、アニメ産業に非常に力を入れているのが中国でございます。実は、現在、日本において公開されています、映画館でも見ることができる中国のアニメ映画もございます。これがかなりクオリティーが高いのではないかと話題になっているとも伺っております。しかもこれ、パートツーが今公開されているそうで、前作も日本で五億円ほどの興行収入があったということです。多分このパートツーは、その興行収入も現在の勢いだと超えそうだということです。テレビアニメの制作本数は既に日本を追い越していると、中国は、そういうことも伺っております。
 現在の認識について、経済産業省はこの点について現状をどこまで把握していらっしゃるのか、教えてください。
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