社会労働委員会

1984-07-12 衆議院 全333発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
昭和五十九年七月十二日(木曜日)
    午前十時三十四分開議
 出席委係員
  委員長 有馬 元治君
  理事  愛知 和男君 理事 稲垣 実男君
  理事  小沢 辰男君 理事 丹羽 雄哉君
  理事  池端 清一君 理事 村山 富市君
  理事 平石磨作太郎君 理事 塩田  晋君
      伊吹 文明君    石原健太郎君
      稲村 利幸君    今井  勇君
      小杉  隆君    古賀  誠君
      斉藤滋与史君    自見庄三郎君
      友納 武人君    中野 四郎君
      長野 祐也君    西山敬次郎君
      野呂 昭彦君    橋本龍太郎君
      浜田卓二郎君    藤本 孝雄君
      森下 元晴君    山口 敏夫君
      渡辺 秀央君    網岡  雄君
      河野  正君    多賀谷眞稔君
      竹村 泰子君    永井 孝信君
      森井 忠良君    大橋 敏雄君
      沼川 洋一君    橋本 文彦君
      森本 晃司君    小渕 正義君
      塚田 延充君    浦井  洋君
      田中美智子君    菅  直人君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  中曽根康弘君
        厚 生 大 臣 渡部 恒三君
 出席政府委員
        大蔵省主計局次
        長       保田  博君
        厚生政務次官  湯川  宏君
        厚生大臣官房長 幸田 正孝君
        厚生大臣官房総
        務審議官    小林 功典君
        厚生大臣官房審
        議官      新田 進治君
        厚生大臣官房会
        計課長     黒木 武弘君
        厚生省健康政策
        局長      吉崎 正義君
        厚生省保険医療
        局長      大地 眞澄君
        厚生省保険医療
        局老人保健部長 水田  努君
        厚生省薬務局長 正木  馨君
        厚生布保険局長 吉村  仁君
        社会保険庁医療
        保健部長    坂本 龍彦君
 委員外の出席者
        大蔵省主計局主
        計官      小村  武君
        自治省財政局調
        整室長     前川 尚美君
        社会労働委員会
        調査室長    石黒 善一君
    ―――――――――――――
委員の異動
七月十二日
 辞任         補欠選任
  今井  勇君     森下 元晴君
  中川 昭一君     橋本龍太郎君
  箕輪  登君     石原健太郎君
同日
 辞任         補欠選任
  石原健太郎君     小杉  隆君
  橋本龍太郎君     中川 昭一君
  森下 元晴君     今井  勇君
同日
 辞任         補欠選任
  小杉  隆君     山口 敏夫君
同日
 辞任         補欠選任
  山口 敏夫君     箕輪  登君
    ―――――――――――――
七月十一日
 健康保険制度改悪反対、老人医療の無料制度復活に関する請願(左近正男君紹介)(第七六二五号)
 同(中村正雄君紹介)(第七六二六号)
 医療保険改悪反対、充実改善に関する請願(小林恒人君紹介)(第七六二七号)
 同(小川国彦科紹介)(第七六九四号)
 医療保険の改悪反対等に関する請願外二件(網岡雄君紹介)(第七六二八号)
 同(伊藤茂君紹介)(第七六二九号)
 同(河野正君紹介)(第七六三〇号)
 同(嶋崎譲君紹介)(第七六三一号)
 同(多賀谷眞稔君紹介)(第七六三二号)
 同(竹内猛君紹介)(第七六三三号)
 同(野口幸一君紹介)(第七六三四号)
 同(細谷治嘉君紹介)(第七六三五号)
 同(堀昌雄君紹介)(第七六三六号)
 同(坂井弘一君紹介)(第七六九五号)
 医療保険の改悪反対、充実に関する請願外一件(田並胤明君紹介)(第七六三七号)
 同(田並胤明君紹介)(第七六九六号)
 医療・年金・雇用保険制度の改悪反対等に関する請願(永井孝信君紹介)(第七六三八号)
 医療保険の抜本改悪反対に関する請願(永井孝信君紹介)(第七六三九号)
 同(松沢俊昭君紹介)(第七六四〇号)
 医療保険制度の改善に関する請願(木島喜兵衞君紹介)(第七六四一号)
 同(佐藤誼君紹介)(第七六四二号)
 同外九件(嶋崎譲君紹介)(第七六四三号)
 同外六件(新村勝雄君紹介)(第七六四四号)
 同外一件(田並胤明君紹介)(第七六四五号)
 同(細谷治嘉君紹介)(第七六四六号)
 同(堀昌雄君紹介)(第七六四七号)
 同(松沢俊昭君紹介)(第七六四八号)
 同(武藤山治君紹介)(第七六四九号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第七六九八号)
 同(後藤茂君紹介)(第七六九九号)
 同(沢田広君紹介)(第七七〇〇号)
 同(田並胤明君紹介)(第七七〇一号)
 同(武部文君紹介)(第七七〇二号)
 同(土井たか子君紹介)(第七七〇三号)
 同外二件(日笠勝之君紹介)(第七七〇四号)
 同(古川雅司君紹介)(第七七〇五号)
 同(森中守義君紹介)(第七七〇六号)
 同(山本政弘君紹介)(第七七〇七号)
 医療保険制度の抜本改悪反対に関する請願(伊藤茂君紹介)(第七六五〇号)
 同外四件(矢追秀彦君紹介)(第七六五一号)
 年金・医療・雇用保険の改悪反対、充実改善に関する請願(市川雄一君紹介)(第七六五二号)
 同(上原康助君紹介)(第七七〇八号)
 同外二件(後藤茂君紹介)(第七七〇九号)
 原子爆弾被爆者等の援護法制定に関する請願(永井孝信君紹介)(第七六五三号)
 医療保険・年金制度・雇用保険の改悪反対に関する請願(網岡雄君紹介)(第七六五四号) 
 小規模障害者作業所の助成に関する請願(多賀谷眞稔君紹介)(第七六五五号)
 同(永井孝信君紹介)(第七六五六号)
 健康保険改悪反対等に関する請願(広瀬秀吉君紹介)(第七六五七号)
 同(武藤山治君紹介)(第七六五八号)
 労働基準法改悪反対、男女雇用平等法制定促進に関する請願(野口幸一君紹介)(第七六五九号)
 同(矢追秀彦君紹介)(第七六六〇号)
 国民年金の改悪反対等に関する請願(永井孝信君紹介)(第七六六一号)
 医療保険制度の改悪反対、健康保険の本人十割給付堅持等に関する請願(永井孝信君紹介)(第七六六二号)
 保育行政の充実に関する請願(井上一成君紹介)(第七六九二号)
 同(和田貞夫君紹介)(第七六九三号)
 児童扶養手当制度改悪反対に関する請願(渡辺三郎君紹介)(第七六九七号)
 医療保険、年金制度の改悪反対に関する請願(横山利秋君紹介)(第七七一〇号)
 医療保険改悪阻止等に関する請願(森中守義君紹介)(第七七一一号)
 重度戦傷病者と妻の援護に関する請願(田邊國男君紹介)(第七七一二号)
 政府管掌健康保険等の本人十割給付引き下げ反対等に関する請願外二件(山本政弘君紹介)(第七七一三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 健康保険法等の一部を改正する法体案(内閣提出第二二号)
 戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案(内閣提出第六三号)
 身体障害者福祉法の一部を改正する法律案(内閣提出第五八号)(参議院送付)
 社会福祉・医療事業団法案(内閣提出第四二号)
 国民年金法等の一部を改正する法律案(内閣提出第三六号)
     ――――◇―――――
この発言だけを見る →
有馬元治#1
○有馬委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、健康保険法等の一部を改正する法律案を議題といたします。質疑の申し出がありますので、順次これを許します。森井忠良君。
この発言だけを見る →
森井忠良#2
○森井委員 二月二十五日に本法案が提出をされまして、四カ月を経過したわけでございます。国会で相当熱心な議論が行われました。しかし、今度の健康保険法の改正案は、国会での審議も行われましたが、国会職員でないものが院の外で事実上の修正談議をするという、まことにふらちな状態が起きてまいりました。詳しい追及につきましては、後刻中曽根総理に対します質問のときに我か党から考え方を明らかにいたしますが、ともかく今度の場合、自民党から第一次修正案、第二次修正案そして第三次修正案と出されましたけれども、三次の修正案に関する限り、これは水面下から表に出てまいりまして、そして関係団体と自民党とで修正の詰めをする、その後で野党各党に対しまして自民党の修正案と称して私どもに提示があったわけで、少なくとも一次以外の二次、三次の修正案につきましてはそのにおいがまことに顕著でありまして、率直なところ憤慨にたえません。憤慨にたえないわけでございます。
 結局、第三次まで修正案が出されましたけれども、これは議院内閣制としておかしいわけですね。本来、党内手続を経て、本則で本人二割、当面、今明年につきましては一割の本人負担という、それを骨子とする原案をお出しになりました。これは厚生省が単独で出したのじゃない、ちゃんと与党の党内手続も終えられまして出されたわけであります。にもかかわらず、事もあろうに、議院内閣制のもとで、政権党から修正をしてくる、しかもそれは院の外の関係団体と話し合いを進めた上で自民党の修正案として提示してくる、これは極めて不可解であります。しかも内容につきましては、後で申し上げますけれども、肝心の厚生省の基本的な考え方に逆行するような中身も明らかに入っておると思うわけであります。まず大臣、その点について、つまり自民党修正案というものに対して、あなたは一体どのようなお感じを持っていらっしゃるのか。法案を提出された立場で明らかにしていただきたいと思います。(「まだ出しておらぬぞ」と呼ぶ者あり)今、不規則発言がありまして、まだ出してないということでありますが、きょうは必ず出されると私どもは聞いておるわけでございまして、衆議院法制局では既に作業を終わっております。そういった事実に即して、この際あなたの所感を明らかにしてもらいたいと存じます。
この発言だけを見る →
渡部恒三#3
○渡部国務大臣 私は、この委員会でも幾たびか申し上げておりますように、私が今国会へ提出をさせていただきました政府原案をもって最善のものと考えております。ただ、議会民主政治でございますから、政府は提案いたしますけれども、これは議会の皆さん方の御承認を得なければ政策となり得ないわけでございますから、国会で先生方のお取り決めになったことには従わざるを得ませんが、私自身の考えでは、私が出した今回の政府原案をもって最善のものと考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#4
○森井委員 政治家としての大臣の所感は今お聞きをいたしましたが、一生懸命に苦労してまいりました事務当局としては、自民党案に対してどのように考えておるのか。
この発言だけを見る →
吉村仁#5
○吉村政府委員 事務当局の意見ということでございますが、事務当局としては、私ども政府案をつくるに当たって最善の努力をし、最善の知恵を使ったものでございます。したがって、修正案ということでございますが、私ども、今の時点で意見を言うことは、事務当局としては差し控えさせていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
森井忠良#6
○森井委員 気持ちはわかります。わかりますが、既に理事会におきましても自民党が修正案をお出しになりました。これはある党は除いてあるかもしれませんが、少なくとも理事を出しておる各党の言うなれば正式な理事会と申しますか、あとはオブザーバーの方がいらっしゃいますけれども、少なくとも理事を出している各党の前で自民党が修正案をお出しになりました。そして既に、本日の議事日程の中で修正案が出される運びになっております。これはもう既に理事会で決定をいたしておるわけでありまして、自民党の修正案がないわけじゃありません。さぞかしお困りになったと思うわけでありまして、私は保険局長にはこれ以上お伺いをいたしませんけれども、しかし、自民党案を知らぬ存ぜぬではこれからの議論は進みません。そのことだけは御注意を申し上げておきたいと思います。
 そこで、まずお伺いしたいのでありますが、自民党案は相当な項目になっておるわけでございます。第一項から始まりまして第八項の施行期日の問題に至るまで、八項目にわたって出されておるわけてあります。一体これは予算的には変更があるのかないのか、あるとすればどの程度の影響か、まず明らかにしていただきたいと思います。
この発言だけを見る →
吉村仁#7
○吉村政府委員 今自民党でおつくりになっておられました修正案、それから政府案との比較をいたしますと、医療保険の国庫負担増が満年度で約四十七億円ふえるというように私どもは見込んでおります。
この発言だけを見る →
森井忠良#8
○森井委員 四十七億円ですか。例えば一番最後に施行期日の項目がございますね。これは原案にはないのでありまして、「昭和五十九年七月一日から施行するとされていた部分の施行期日については、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日からとすること。」、こうなっておるわけでありますが、既にきょうは十月十二日でございます。七月実施はできるはずがない。じゃ八月か。まともにいきましても、まかり間違って会期内に議了したとしてもこれは八月八日ですから、それもまず考えられない。率直なところ、少なくとも八月以前に施行というのはないわけでございます。そうしますと、今局長の言われましたように数十億の増どころではないはずでございます。仮に今私が申し上げましたようなスケジュールで成立をするとしたら、一体いつが施行日になるのでしょうか。
この発言だけを見る →
吉村仁#9
○吉村政府委員 改正案の実施時期につきましては、今先生御指摘のように法案成立の時期、これが一番影響を持ちます。また、成立をいたしてもいろいろ実施体制の整備をしなければならないというような事情があるわけでございますが、できるだけ早い時期に施行をいたしたい、こう考えております。
 それから、おくれたことによる予算的な影響でございますが、先ほどの数字は、施行期日に関係なしに満年度で計算をしたものでございます。それで、実施が一月おくれれば五百億円余の追加財政需要が必要だ、私どもはこういうように見込んでおります。
この発言だけを見る →
森井忠良#10
○森井委員 大事な点が抜けておりますよ。いつから実施をいたしますか。少なくとも政権党が、公布の日から三月を超えない以内と言っておるわけであります。しかも物理的に八月八日以前はない。この案がまかり間違って成立をした場合のことを私は聞いておるわけでございます。
この発言だけを見る →
吉村仁#11
○吉村政府委員 会期内成立を前提といたしますならば、九月一日、十月一日、それから十一月一日ということが考えられるわけでありますが、九月一日からの実施というのはなかなか難しいのではないか、こういうように私ども考えております。特に退職者医療制度の実施には準備期間が一カ月は十分必要であるというように考えておりますので、もしこのまま会期内に成立するといたしますならば、一番速やかな実施ということになりますと、十月一日を私ども予定をしながら準備を進めていくつもりでございます。
この発言だけを見る →
森井忠良#12
○森井委員 事務当局としてはやむを得ないでしょうね。
 大蔵省にお伺いをいたしますけれども、私が大蔵省に、きょう質問があるから委員会に出席をしてくれと言いましたら、私どものお答えすることはほとんどありません、こう言っておるわけでございます。どなたが出てきておられるか知りませんが、来ていなければ呼んでいただかなければなりませんが、来ていると思います。
 仮に十月実施といたしますと、七月、八月、九月、三カ月間は財政上穴があく勘定になります。厚生省だと思うのでありますが、主として与党議員に、もし健保が成立をしなかったらこうなりますという文書が流れておりまして、月に大体五百億の歳入欠陥になります、こういうことでございます。そういたしますと、先ほどの保険局長の御答弁によりましても、当面合わせて大体千五百億前後の穴があくはずであります。どういたしますか。
この発言だけを見る →
小村武#13
○小村説明員 ただいま保険局長からお答えのありましたように、仮に一カ月おくれますと約五百億円余りの国庫負担の増額となるわけでございますが、先生御案内のように、予備費は三千五百億円しかございません。これは他の財政需要にも対応していかなければいけないということもございまして、まことに容易ならざる事態でございますが、今後の諸情勢を見きわめて検討してまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#14
○森井委員 僕はこの際申し上げておきたいと思うのですけれども、いつの間にか、健保が成立をしなかったら、中曽根総理か総裁か知りませんが、再選はないと言われてまいりました。これはどこか論理のすりかえなんですね。健保も大法案ではありますけれども、内閣の命運を左右するというようなものじゃない。それがいつの間にかそう言われてまいりまして、内閣の命運を左右する。健保が成立しなかった場合の予算上の欠陥というのは大体四千二百億と言われておりました。四千二百億で一体内閣の命運が決まるのか。私は本当におかしいと思っておりました。去年に比べてことしは景気がいい、したがって、四千億や五千億は自然増収で当然出てくるであろう、私はこう予測をしておりました。そういたしましたら、案の定そうでありまして、大蔵省が今月の六日に五十八年度の税収決算額の概数を発表しておりますね。それによりますと、補正後、予算額を四千五百三十九億円上回っております。この理由は、電力会社を初めとする産業界の景気回復が基調になっております。したがって単年度じゃない。当面、大蔵省は、五十八年度の余剰金については二、千四百九十億円、国債償還に充てるために全額か国債整理基金に入れる方針だ、こう聞いておるわけであります。これは五十八年度の先ほど言いましたような状況であります。しかも、根底には電力会社を初めとする産業界の景気の上向きというのが中に入っております。大蔵省、今私が申し上げたことには間違いありませんか。
この発言だけを見る →
小村武#15
○小村説明員 私は主計局の主計官でございまして税収のことについては定かにいたしませんが、私の存じておる限りでは、先生おっしゃったとおりだと存じております。
この発言だけを見る →
森井忠良#16
○森井委員 冒頭に申し上げましたように、私は、大蔵省にぜひ出ておいてもらいたい、健保の審議をいたしますと言いました。小村主計官は私も非常に有能な官僚だと思っておりまして、あなたが将来次官におなりになることを楽しみにしておりますけれども、しかし、先ほど申し上げましたように、内閣の命運を決めるかもわからぬとだれかがささやいて、それがある程度本物になりつつあるというときに、その答弁者が主計官では、私はそういう意味で極めて不満であります。まだ後で大蔵省にお答えをいただきますけれども、あなたでいいのだったらそのままおっていただいて結構でありますが、そうでないなら今のうちにかわりの方を呼んでおいてください。
 そこで、もし同じだとすれば、今年度の税収の見通しについてもほぼ明らかになってくる。端的に申し上げましたように、とりあえず十月の施行期日だけでも千五百億の歳入欠陥が出てくるとすれば、しかも予備費がないとすれば一体どうされるのか。もう一遍お答えをいただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →
小村武#17
○小村説明員 予備費は三千五百億しかございませんということは先ほど御説明申し上げましたが、予備費のほかに補正予算の問題ということがございます。その際におきましても、税の自然増収を五十九年度は目いっぱい見込んでいるということもあって多くを期待できない。まして特例公債の増発ということを今考えることは不適切であるというふうに私ども考えておりまして、いずれにしてもその対処に私どもとしては苦慮せざるを得ないというのが現状でございます。
この発言だけを見る →
森井忠良#18
○森井委員 いずれにいたしましても健保、健保で来ましたけれども、これは三千三百万の被用者本人の暮らしがかかっているのですね。しかも、今年度の経済見通しあるいは税収の見通しからいけば、私はもっと国民的な立場に立って譲るべきものは譲る、自民党の修正案なんて言わないで、野党も一緒にやって納得のいくような修正をしようではないか、これがあってもいいと思うわけでございます。
 いずれにいたしましても、今年度の景気の上向き状態については、あるいは税収が五十八年度の基調に照らしてあるい方向にあるということについても大蔵省も認めましたから、これ以上追及をいたしませんけれども、間もなく六十年度の概算要求の時期が来るわけでございます。これは自民党の社会部会の皆さんも、今のような福祉の切り捨てでは困ると言っておるわけでございます。ちょっとついでで悪うございますが、厚生大臣、そういったことを背景にして、新年度の概算要求については、あるいは昭和六十年度の予算編成に当たっては福祉の後退をしない、そういう前提のもとに御努力いただけますか。
この発言だけを見る →
渡部恒三#19
○渡部国務大臣 先生御指摘のように、社会福祉のお金というのは、毎日毎日の国民の生活に係っておるものでございますから、予算が幾ら厳しくても、今年休んで来年に回すというようなことにならない性質の予算が非常に多いのでありますから、私どもは、福祉の後退と言われるようなことのない予算を確保するために全力を尽くして努力したいと考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#20
○森井委員 保険局長にお伺いするわけでありますが、与党の自民党修正案ということになるわけでありますが、その第一項目で、三段階制の一部負担といいますか、そういうものが行われるように修正をされていますね。私は、中身のいい悪いは今申し上げませんけれども、かねがね渡部厚生大臣やあなたがいろいろ国会で御説明をなさいましたように、一割の負担というのはコスト意識が出てくる、自分の医療費が幾らだということがわかる。ところが三段階制の一部負担ではこれはそういう意味では残念ながら厚生省の意思にもとるものである、こう私は今までの国会審議から見て感じるわけでありますが、いかがですか。
この発言だけを見る →
吉村仁#21
○吉村政府委員 私ども、今回の法案で定率主義を提唱いたしましたのは、今先生御指摘のようにかかった医療費がすぐわかる、そういうようなことからコスト意識を明確に持ち得る、そしてまた乱診乱療というようなことを抑制する効果があるというようなことから提案をしたわけでありますが、今回の自民党の三段階定額制は、私ども、医療機関の事務の負担を軽減する見地から、一部少額の医療費につきまして定額の一部負担にされたというように聞いております。確かに事務の負担というようなことからいいますとそれはそれなりの理由があると思います。
 ただ、先ほど申しましたように、定率負担の趣旨というようなものを若干ゆがめるというようなことがあるかもしれません。しかし、三段階に医療費を区分いたしまして、その三段階に応じて一割相当額の定額を課するということは、やはり私は定率の意味というものをそこにある程度反映をしておるというように思います。少なくとも一部負担を百円取られるならばきょうの医療費は千五百円以下であったんだなということはわかります。それから、二百円を取られれば千五百円から二千五百円の間の医療費であるということはわかるわけでありまして、定率ほど的確にわからないにしても、そういう幅の中で医療費を理解し得るということではないかと考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#22
○森井委員 それは理屈になりません。理屈になりませんが、保険局長という事務当局の立場もわかりますから、これ以上は触れませんが、これはマージャンで言うところの「プラマイゼロ」の話なんですね。要するに、例えば医療費千五百円以下は百円というのは、まともに行けば一割負担だから百五十円払う人もいる、しかしそれは百円でおさめましょうという点でちょっと得したように見えますが、逆に今度は七十円の人は百円出さなければならない。損をする人と得をする人はいるが、結局プラスマイナスはゼロということですね。
 そこで、今度の場合も、三千五百円以下が三百円ということで、そういう意味で丸めになっておるわけでありますが、これでどれくらいの患者が該当するんですか。新聞には載っておりましたが、はっきりしていただきたいと思うのです。
この発言だけを見る →
吉村仁#23
○吉村政府委員 私ども政管健保の数字で推計しておりますが、入院外だけで計算をいたしますと、患者のうちの六一・三%がこれに該当すると推計をしております。
この発言だけを見る →
森井忠良#24
○森井委員 これは私は率直に申し上げますけれども、結局外来の三千五百円以下なんですよ。これは主としてどこが対象になるのか。今入院外の場合をおっしゃいましたけれども、病院の場合でも外来はございますけれども、ほとんどの部分はやはり診療所、開業医が対象になっています。極めて私は問題があると思うのです、なぜなら肝心の入院の場合にはそういったことはない。完全に一割を取ろう、こういう形になっておりまして、私は極めて片手落ちだと思うわけでございます。むしろ入院の方が大変ですから入院の方に措置を広げるべきであるということならわかるけれども、言うなれば三千五百円以下の医療費というのはどちらかというと、言葉は悪うございますが軽い病気であります。本来国民が一番心配しているのは入院を含む重症の患者、これを何とかしなければならない、こういう形になるわけでありまして、その意味では全く逆行しておると思いますが、これは大臣、いかがですか。
この発言だけを見る →
渡部恒三#25
○渡部国務大臣 これは先ほども申し上げましたように、私どもは政府原案をもって最高のものと考えておりますけれども、同時に、社会労働委員会の審議の中で、各党の先生方、国会の先生方の御意見は謙虚に耳を傾け、これを尊重していくのも当然のことでございます。今御指摘の問題、先生の御説も一つの考え方だと思って拝聴いたしておりますが、また一方、これは四捨五入というような、やはりこの問題で、一割負担に対するいろいろの抵抗の中では、事務的に窓口事務が非常に煩雑になって困るということが非常に多かったので、そういう意味の効率化というものを図りますとそういう意見も出てまいると思います。また、先生御心配の重い病気にかかられた方に対する配慮、これは高額療養費の問題で一つの歯どめというものを私どもかけておるわけでございますが、これについても、与党もまた野党の皆さん方もそれぞれ、今後一割負担の実施によって患者の皆さんが困らないようなことをお考えいただいておるようでありますから、その面で先生方の御意見を尊重いたしまして、そういう重い病気の方に対する配慮もなされるのではないかと考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#26
○森井委員 余り議論がかたくなってもよくありませんから、私は自分の家のことでちょっと申し上げたいのですが、今度の場合被保険者本人原則医療費無料を一割負担にする。これは給付の公平というのが入っているわけですね。家族は外来七割、入院八割、お父さんは十割は不公平じゃないか、こういう説明もございました。本当でしょうか。私は、それこそささやかな我が家の事情でありますけれども、なるほど家内や子供たちもたまには医者に行くことがあります。しかしお父さんの医者代がただだって怒りはしませんよ。どちらかというと、私たちはいいから、親からすれば、それこそ子供に対しては着る物も着ないでせっせと子供に対していろいろなことをするわけでありますけれども、しかし家族全般から見るお父さんのウエートは非常に高い。大臣も恐らく御家庭で大切にされておられるのじゃないかと思いますが、お父さんが病気をされたら大変だといって、例えば生命保険等に入る、あるいは交通災害等の保険に入るということはありますけれども、なかなか手が回らないものでありますから、例えば家内や子供たちにまではなかなか入りにくい、子供たちにはあるいは入るかもしれませんが、いざというときにはやはりお父さん、こうなっているわけですね。大臣の御家庭、どうですか。
この発言だけを見る →
渡部恒三#27
○渡部国務大臣 私の場合は私の家内が一家の経済を支えておる担い手でございますので、一般的な議論にはちょっと適切でございませんが、ただ、先生のおっしゃる意味もわかりますが、被用者保険そのもののでき上がった淵源というのも、一家の支え手である大事な方、また産業にとってはその産業の支え手である勤労者が病気になった場合、けがをした場合、これは健康を守っていかなければならないということでできたのでありまして、これは一家の支え手が、また汗を流して働く産業の支え手が大事な大事な方であることは当然でございます。しかし、それならば一家の支え手でない方が大事でないかというと、ここが難しいところでございますが、かつてはそういう一家の支え手は十割給付、しかし家族は保険もないというような時代があったわけですが、しかし今日の福祉社会、近代化の方向というものは、やはり事が今、健康に関しては、もう総理大臣であろうとだれであろうと、家族であろうと本人であろうと、農家の方であろうと中小企業の方であろうとお役人さんであろうと、すべての人が、その命を守っていくためにこれは大事なことであるということは、また共通して今日の方向になっている。これは生活保護世帯の方はもとより十割給付いたしますし、また老人医療の方ももとより十割給付いたしますし、これは当然のことだ、社会的な合意になっておるので。今日では、医療保険というものは、一家の支え手であるお父ちゃんも、子供も奥さんもおばあちゃんも、あるいはあらゆる職業の方、全部同じような給付になることが望ましいという方向に福祉のあるべき姿がなっておるということも、私は国民的な合意になっておると考えております。
この発言だけを見る →
森井忠良#28
○森井委員 人の健康とか命は同じですから、それはわかるのです。しかし、今男女、雇用機会均等法あるいは男女雇用平等法が問題になっていますけれども、それは女性の方も確かに働かれますが、統計上からいけば一家の大黒柱というのは今のところお父さんという形になりますね。ここのところが今度ねらわれたと申しますか一割負担が入ったわけでありますから、もう時間がありませんから深くは触れませんけれども、一家の働き手が相当ウエートが高いということはこれはお認めになりますね。
この発言だけを見る →
渡部恒三#29
○渡部国務大臣 これは先生おっしゃるとおりで、心情的には私も今先生のお話に全く同感であります。かっては、一家族で生活しているところにアユを一匹もらえば、これはお父ちゃんのおぜんにつくのが当然だったので、私はそういう時代が懐かしいのでありますが、最近は五人家族で五匹のアユをもらわないとお父ちゃんのところへいかないという風潮もございます。しかし、心情的には私は全く先生の言うように、一家の支え手、これはお父ちゃんが毎日満員電車で行って働いて、そして持って来る月給で家族が皆団らんできるのですから、お父ちゃんをみんなで大事にしなければならない、これは全く同感でございます。
この発言だけを見る →
← 戻る