外務委員会

1993-10-15 衆議院 全95発言

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会議録情報#0
本国会召集日(平成五年九月十七日)(金曜日)
(午前零時現在)における本委員は、次のとおり
である。
  委員長 菅  直人君
   理事 小杉  隆君 理事 鈴木 宗男君
   理事 福田 康夫君 理事 井上 一成君
   理事柴野たいぞう君 理事 若松 謙維君
   理事 牧野 聖修君
      安倍 晋三君    石原慎太郎君
      小渕 恵三君    加藤 紘一君
      金子 一義君    坂本三十次君
      櫻内 義雄君    二階堂 進君
      原田昇左右君    武藤 嘉文君
      秋葉 忠利君    後藤  茂君
      土肥 隆一君    濱田 健一君
      石井  一君    工藤堅太郎君
      赤羽 一嘉君    草川 昭三君
      田中 秀征君    西村 眞悟君
      古堅 実吉君    糸山英太郎君
―――――――――――――――――――――
平成五年十月十五日(金曜日)
    午前十一時一分開議
出席委員
  委員長 菅  直人君
   理事 小杉  隆君 理事 鈴木 宗男君
   理事 原田昇左右君 理事 福田 康夫君
  理事 井上 一成君 理事 柴野たいぞう君
   理事 若松 謙維君 理事 牧野 聖修君
      安倍 晋三君    加藤 紘一君
      坂本三十次君    櫻内 義雄君
      二階堂 進君    秋葉 忠利君
      石井  智君    後藤  茂君
      濱田 健一君    工藤堅太郎君
      赤羽 一嘉君    草川 昭三君
      錦織  淳君    西村 眞悟君
      古堅 実吉君
 出席国務大臣
        外 務 大 臣 羽田  孜君
 出席政府委員
        外務大臣官房審 小池 寛治君
        議官
        外務省総合外交 柳井 俊二君
        政策局長
        外務省北米局長 佐藤 行雄君
        外務省欧亜局長 野村 一成君
        外務省経済局長 小倉 和夫君
        外務省条約局長 丹波  實君
 委員外の出席者
        郵政省放送行政 清水 英雄君
        局放送政策課長
        外務委員会調査 黒河内久美君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
十月六日
 辞任         補欠選任
  西村 眞悟君     中野 寛成君
同日
 辞任         補欠選任
  中野 寛成君     西村 眞悟君
同月七日
 辞任         補欠選任
  田中 秀征君     錦織  淳君
同月十五日
 辞任         補欠選任
  土肥 隆一君     石井  智君
同日
 辞任         補欠選任
  石井  智君     土肥 隆一君
同日
 理事池田行彦君九月十六日委員辞任につき、そ
 の補欠として原田昇左右君が理事に当選した。
    ―――――――――――――
十月十二日
 みなみまぐろの保存のための条約の締結につい
 て承認を求めるの件(条約第一号)
 航空業務に関する日本国とネパール王国との間
 の協定の締結について承認を求めるの件(条約
 第二号)
 日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定
 を改正する議定書の締結について承認を求める
 の件(条約第三号)
は本委員会に付託された。
    ―――――――――――――
十月八日
 日朝国交正常化の早期実現に関する陳情書
 (
 第一二号)
 旧ソ連及びロシアの放射性廃棄物の海洋投棄に
 関する陳情書
 (第一三号)
 日本の国連安全保障理事会常任理事国入り反対
 に関する陳情書
 (第一四号)
は本委員会に参考送付された。
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 理事の補欠選任
 国政調査承認要求に関する件
 みなみまぐろの保存のための条約の締結につい
 て承認を求めるの件(条約第一号)
 航空業務に関する日本国とネパール王国との間
 の協定の締結について承認を求めるの件(条約
 第二号)
 日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定
 を改正する議定書の締結について承認を求める
 の件(条約第三号)
 国際情勢に関する件
     ――――◇―――――
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菅直人#1
○菅委員長 これより会議を開きます。理事の補欠選任についてお諮りいたします。
 理事池田行彦君が去る九月十六日委員を辞任されましたのに伴いまして、現在理事が一名欠員になっておりますので、この際、その補欠選任を行いたいと存じますが、先例によりまして、委員長において指名することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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菅直人#2
○菅委員長 御異議なしと認めます。
 それでは、理事に原田昇左右君を指名いたします。
     ————◇—————
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菅直人#3
○菅委員長 次に、国政調査承認要求に関する件についてお諮りいたします。
 国際情勢に関する事項について研究調査し、我が国外交政策の樹立に資するため、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、本会期中国政調査を行うため、議長に対し、承認を求めることにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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菅直人#4
○菅委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
     ————◇—————
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菅直人#5
○菅委員長 次に、みなみまぐろの保存のための条約の締結について承認を求めるの件、航空業務に関する日本国とネパール王国との間の協定の締結について承認を求めるの件及び日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定を改正する議定書
の締結について承認を求めるの件の各件を議題といたします。
 これより各件について政府より提案理由の説明を聴取いたします。外務大臣羽田孜君。
    —————————————
 みなみまぐろの保存のための条約の締結について承認を求めるの件
 航空業務に関する日本国とネパール王国との間の協定の締結について承認を求めるの件
 日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
    〔本号末尾に掲載〕
    —————————————
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羽田孜#6
○羽田国務大臣 ただいま議題となりましたみなみまぐろの保存のための条約の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 我が国は、昭和五十七年以来、毎年オーストラリア及びニュージーランドとの間で、ミナミマグロ三国間協議を開催し、毎漁期の三カ国によるミナミマグロの総漁獲可能量及びその各国別割り当て量につき協議することを通じてミナミマグロの保存及び管理を図ってきましたが、近年の漁業資源の保存に対する国際的な関心の高まりを背景として、ミナミマグロの保存及び管理に係る枠組みを一層整備することが必要であると認識されるに至りました。このような状況のもとで、昭和六十三年四月以降三国間で協議を重ねてきました結果、ミナミマグロの保存及び管理に係る国際的な法的枠組みを設定することで意見が一致し、条約案文についても最終的合意を見るに至りましたので、平成五年五月十日にキャンベラにおいて、この条約に署名を行った次第であります。
 この条約は、ミナミマグロの保存及び最適利用を適当な管理を通じて確保することを目的としており、そのため、みなみまぐろ保存委員会を設置し、ミナミマグロの保存、管理等に係る措置を決定することを定めております。また、締約国は、この条統の目的の達威を促進するため、他国のこの条約への加入を奨励することにつき協力するほか、この条約の締約国でない国等のミナミマグロの漁獲活動がこの条約の目的の達成に不利な影響を与える可能性がある場合には、そのような活動を抑止するための適切な手段をとることについても協力すること等を定めております。
 この条約の締結によりまして、ミナミマグロの保存及び最適利用が関係国による国際的な管理体制のもとで一層効果的に確保されることが期待されるほか、漁業資源の保存に対し国際的な関心が高まりつつある中で、この条約を通じてミナミマグロの科学的かつ合理的な資源管理を行っていることを示すことは、我が国漁業者によるミナミマグロ漁業の安定的操業の維持を図る上でも重要なことと考えられます。
 よって、ここに、この条約の締結につき御承認を求める次第であります。
 次に、航空業務に関する日本国とネパール王国との間の協定の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 政府は、ネパールとの間で航空協定を締結するため、ネパール政府と交渉を行いました結果、平成五年二月十七日にカトマンズにおいて、我が方伊藤駐ネパール特命全権大使と先方ジョシ観光民間航空大臣との間でこの協定に署名を行いました。
 この協定は、我が国とネパールとの間の定期航空業務を開設することを目的としており、そのための権利を相互に許与すること、業務の開始及び運営についての手続及び条件等を取り決めるとともに、両国の指定航空企業がそれぞれの業務を行うことができる路線を定めるものであります。また、この協定は、我が国が従来締結した多くの航空協定と形式、内容においてほぼ同様のものであります。
 この協定の締結によって我が国とネパールとの間の人的交流及び経済的交流が増進され、両国間の友好関係の一層の強化に資することとなることが期待されます。
 よって、ここに、この協定の締結について御承認を求める次第であります。
 次に、日本国と中華人民共和国との間の航空運送協定を改正する議定書の締結について承認を求めるの件につきまして、提案理由を御説明いたします。
 政府は、昭和四十九年四月に署名された中国との間の現行の航空運送協定を改正する議定書を締結するため、中国政府と交渉を行いました結果、平成五年二月十七日に北京において、我が方図廣野中国特命全権大使と先方銭其シン外交部長との間でこの議定書に署名を行いました。
 この議定書は、近年の両国間の航空運送需要の増加等に対応することを目的として、定期航空業務の運営のため、両国が指定できる航空企業の数を現行の二又は二」から「一又は二以上」に改めるものであります。
 この議定書の締結によって我が国と中国のそれぞれ二社を超える数の航空企業による両国間の定期航空路線の開設が可能となり、両国間の人的交流及び経済的交流の促進に資することとなることが期待されます。
 よって、ここに、この議定書の締結について御承認を求める次第であります。
 以上三件は、いずれも第百二十六回国会に提出されましたが、審議未了となったものでございます。何とぞ、御審議の上、速やかに御承認いただきますようお願いを申し上げます。
 以上であります。
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菅直人#7
○菅委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。
 各件に対する質疑は後日に譲ることといたします。
     ————◇—————
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菅直人#8
○菅委員長 国際情勢に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。鈴木宗男君。
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鈴木宗男#9
○鈴木(宗)委員 外務大臣、日ロの首脳会談大変御苦労さまでした。モスクワでああいうような事件がありましたから、エリツィンさんの訪日がどうなるかということは大変気ももみましたし、やきもきもしたのではないか、こう思うのであります。
 私は、今、国際社会が冷戦から協調という新しい枠組みができた、そのことをたどって考えるときに、あのマルタにおける当時のブッシュ・ゴルバチョフ会談でありました。同時に、あのときの米ソの両首脳は三年間に六回も首脳会談をやっているのですね。あるときはレイキャビクで、あるときはモスクワで、あるときはワシントンでというふうにですね。やはりこの相互の首脳会談が信頼醸成につながって、今大きな新しい枠組みができた、それは冷戦から協調というものだ、こう私は考えているのです。
 そういった意味で、相手の事情はどうであれ、エリツィンさんが日本に来て首脳会談をしたというところに大きな意味があると私は思っておるのですが、大臣として今回の日ロ首脳会談の具体的な成果というものを明確に国民にお伝えをいただきたい、こう思っています。
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羽田孜#10
○羽田国務大臣 基本的に、今鈴木さんの方から御指摘のあった点について私も全く同感であります。
 やはり隣国であるということ、しかもあの大きな国でありますから、あの国の方と本当に話し合えるということが大事なことでありまして、今御指摘がありましたように、この問のそういう事件といいますかあの事件で一体どうなることか、私自身も心配をいたしておりましたけれども、ああやって話し合うことができたことは大変よかったというふうに思っております。
 そして、これの一番の成果といいますか、これは、ともかくお互いに信頼関係に立ちながら、また個人的な信頼というものを醸成することができた。そういった中で、本当に両国がこれからどんなふうに話し合っていくのか、新しい歴史の一ページというものは開かれたということ、これがやはり何といっても一番大きな問題であろうと思っております。
 しかし、もう御案内のとおり、日ロ間にはやはり多くの問題がありますね。やはり不可侵条約を侵しながら日本に入られたということ、そして、その結果、シベリアの抑留というようなものに発展していったこと、それと同時に、我が北方の島を占有されたということ。このことについては、私どもとしてはやはり長いことこの問題についてかの国に対して物を申し上げてまいったわけでありますけれども、今度の会談の中にありまして、シベリアの抑留については非常に細かい表現を使われながらそれぞれの場所でおわびをされるということ、これは、日本とロシアの間の精神的なわだかまりというもの、これをやはり開いたという意味で私は非常に大きなものであったろうというふうに思っております。
 それともう一点は、領土問題という問題が両国間にやはり存在するんだということを非常に明確に言われたということ、それともう一つは、これについて我々としてもきちんとした対応をしていかなきゃならないということ、このことも明確にされたということ、これはいずれの日かやはりこれに対して結論を出していかなきゃいけないということを言われたということ、これは私は非常に成果の大きなものであったろうと思っております。
 それともう一点は、何というのですか、この両国間の中にある合意した条約ですとか合意した文書、こういったものについては私どもはこれを認めますということを明言をされたということも成果のあったことであろうと思います。
 そして、東京宣言また経済宣言ということで、私どもが政経不可分というものから発展的に進めてまいりました拡大均衡、特にこの前のときに宮澤総理の方からも相当細かく御説明があったことがありましたけれども、そういったものは間違いなく前に向かって実現をする方向がはっきりとしてきたということ、これは私は非常に大きな成果であったろうというふうに思っております。
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鈴木宗男#11
○鈴木(宗)委員 今大臣から、シベリア抑留者に対するおわびとか、領土問題の存在を明確にしたこと、さらには、各種経済宣言を含めての合意文書も調印できだということが言われました。私もその点は同感だ、こんなふうに思っておりますし、何よりも領土問題の存在をきちっと明確に打ち出しただけでも一歩前進でないか、こう思っております。
 そこで大臣、今回のこの東京宣言で、領土問題では「択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島の帰属に関する問題について真剣な交渉を行った。」この中で特筆すべきことは、「法と正義の原則を基礎として」、これが文章としては初めて入ったんじゃないかと私は思うのですね。これはやはり明確になった、こう思っているのです。
 そこで、一つお尋ねしたいのですけれども、今までこの領土問題等では国後、択捉、色丹、歯舞、この言い方が逆になっているのですね。この点、何か意味があるのか。今までの言い方と島の位置がちょうど逆になっているのですね。何か意味があるならば教えていただきたい。
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野村一成#12
○野村政府委員 先生御指摘のとおり、今回、択捉、国後、色丹、歯舞という言い方になっております。これは、私どもとしましては、北方四島はいずれにつきましても我が国の固有の領土であるという御案内のとおりの立場でございまして、それがきちんと名前が明記されておるということが一番のポイントであるというふうに認識いたしておりまして、その順番については、そのこと自体に特段の意味があるというふうには考えておりません。
 なお、ちなみに去年九月に日本とロシアとの間で、両国の外務省との間で作成いたしました「日露間領土問題の歴史に関する共同作成資料集」というのがございます。その「序文」がございまして、先生御案内のとおりだと思いますけれども、そこの中でこの順番と申しますかに沿った記述がございまして、「一八五五年二月七日付けの日魯通好条約により、この国境線が法的に画定され、択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島は日本領、ウルップ島以北の諸島はロシア領として平和裡に確定した。」そういう記述がございます。
 したがいまして、全く今回が初めてというのではございませんけれども、重ねてで恐縮ですけれども、私どもは、順番ということよりはそれぞれの島、これは日本の、我が国の固有の領土であり、それがきちんと明記されているということがポイントであるというふうに理解いただきたいと思います。
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鈴木宗男#13
○鈴木(宗)委員 おととしの海部・ゴルバチョフ会談では、歯舞、色丹、国後、択捉という順番であったものですから、今回この名前がちょうど逆になっているものですから、何か意味があるのか。同時に、考えるならば、例の五六年の宣言との絡みもあって例えば順番が変わったのかな、あるいは政策的な何か変更があったのかな、こう思ってお尋ねしたのですけれども、今の野村局長のお話でよくわかりました、
 そこで大臣、この東京宣言の二項に、「相互理解の増進へ向けた一連の措置を採ることに同意する。」日本国と四島住民との相互訪問の一層円滑化ということがうたわれております。
 そこで、北方四島もビザなし渡航でことしも去年に比べて倍の人が行き来をしておりますから、それなりに日本の姿を見てもらってもいいことだし、また、旧島民がかつてのふるさとを、例えば自分の先祖のお墓があるところを見ることもこれまたいいことだ、こう思っているのですが、その中で、今まで四島に対する支援は人道支援、食料だとか油だとか、そういった生活関連のものだけでありました。やはりここまで来た以上、しかも、明確に東京宣言で相互理解を得るということをうたっているならば、もう少し輸送手段だとかインフラの整備まで含めた、プレハブをつくってあげるだとか、何か新しい協力というものを考えていいんでないか、またそういう時期に来ている、こう私は思うのです。
 特に、外務省は政経不可分から拡大均衡という枠組みの中で進んでいくということもまた明確に言っているわけですから、しからばインフラの面でも少し踏み込んで日本のなすべきことがあるんでないか、こう私は思うのですけれども、その点どうでしょうか。
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羽田孜#14
○羽田国務大臣 今お話がございましたように、まさに今日までされてきたことは、人道支援ということで食料、医薬あるいは発電用のディーゼル燃料、こういうもので進めてきたようでありますね。しかし、今お話があったように、確かにそういう中にあってお互いに交流する、そしてニーズというものはやはり変わってきているということはおっしゃるとおりだろうと思います。そこで、この間からもいろいろと話しておりましたけれども、プレハブ倉庫ですとか輸送その他の車両ですね、こういった関係のもの、こんなものを供与することをやはり我々としても考えなきゃならぬ。
 いずれにしましても、今お話がありましたように、その地域の住民の皆さん方のニーズ、こういったものにこたえていく、しかもそれはやはり人道的なものというものを基本にしながら考える必要があろうと思っておりますけれども、今御指摘のあったことをよく私ども拳々服膺したいと思います。
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鈴木宗男#15
○鈴木(宗)委員 今大臣から倉庫だとか輸送手段は考えていきたいという話がありましたが、具体的にいつからどう実行するか、あるいは今現在どうなっているか、それをお知らせいただきたい、こう思います。
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野村一成#16
○野村政府委員 先生御案内のとおり、これは人道支援といたしまして支援委員会という中で検討いたしておるわけでございまして、今までは、ことしの四月から例えば種芋を五十トンとか、砂糖、バターとか、そういう食料品として三千万円相当を送るとか、それから六月には発電用のディーゼル燃料を二千トン送ってございます。どうしても、人道支援ということになりますと、基本的にはそういうバターとかコンデンスミルクとかというのが中心になってはおりますけれども、やはり先ほど大臣が指摘ございましたように、このせっかくの交流の円滑な実施ということ、あるいは人道支援の円滑な実施のためにも、プレハブとか車両なんかが必要になってまいります。これは、現在、支援委員会の中で検討を進めておるところでございますので、できるだけ早く、どう対応するかということを結論を出したい、そういうふうに思っております。
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鈴木宗男#17
○鈴木(宗)委員 野村局長さん、例えば、ビザなし渡航で行っても泊まるところもないというのが実態です。また、輸送手段もないというのが実態ですね。私は、これは早くやった方がいい、こう思うのですね。
 そういった意味では、例えば今年度中にそういったものはつくれるのか、あるいは送ることができるのか、さらに来年度の予算で具体的に何か外務省は要求しているのかどうか、この点、お知らせをいただきたいと思いますが。
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野村一成#18
○野村政府委員 ただいま先生の御指摘の点を踏まえて検討させていただきます。何分予算の枠の中で検討する点もございますので、御指摘の点、承りました。
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鈴木宗男#19
○鈴木(宗)委員 プレハブなりその輸送手段なり講ずるということでありますから、それはそれで受けとめておきますけれども、予算の獲得には私ども協力しますから、きちっと対応してもらいたい、こう思っております。
 あと、東京宣言の第三項で、これは外務大臣にお聞きするのですけれども、日本国総理大臣及びロシア連邦大統領は、最高首脳レベル、外務大臣レベル及び外務次官クラスレベルでの定期的な相互訪問をするということが明確にうたわれております。そこで、外務大臣として、いつごろ訪日し、さらには、事務次官レベルの会議はいつごろやるように今の段階で考えておられるのか、それをお尋ねしたいと思います。
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羽田孜#20
○羽田国務大臣 冒頭にお話がありましたように、やはり隣国でありますから、できるだけ頻繁に率直な話し合いをすることが大事だろうというふうに考えております。総理にも御招待があったということでありまして、この点は国会との関係を見きわめながら外交ルートで話を進めていきたいと思いますし、私自身も国会のあれがありますので・・・・。ただ、できるだけ早くやはりお互いに話し合うことがいいのかなという思いを持っております。
 いずれにしましても、年に二回ぐらいのお互いが行ったり来たりするようなことをすべきだろうというような話もあったことでありますので、このあたり踏まえながら私もできるだけ早く出かけていくというふうに考えております。まだちょっと日にち等については詰めでないことを申し上げたいと思います。
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鈴木宗男#21
○鈴木(宗)委員 いずれにせよ、外交チャンネルを通じてそれは詰めていくことだと思うのですけれども、大臣、国会も十二月の十五日までが会期であります。さらに、年末は予算編成もあります、さすれば、一月には通常国会も開かれる、おのずから大体ここら辺だというのは詰まってくると思うのですね。同時に、大臣の日程なんかでも、一月の例えばロンドン訪問だとか中東訪問という日程も今取りざたされておりますから、しからば、私は一月なんかは一つの可能性の時期じゃないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
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羽田孜#22
○羽田国務大臣 確かに先方の正月休みというのは日本よりもっと短いようでありまして、その辺は一つの考え方の目安になるものであろうと思っています。
 いずれにしても、あそこまで大きなエリツィンさんとの話し合いをしたわけでありますから、そういったものを間違いなくフォローしていくということが非常に大事だろうというふうに思っておりますので、ただ今度よかったねというだけで済ますことはいかぬというふうに思っておりますので、よく今お話があったことを念頭に置きながら我々もスケジュールを組みたいと思っております。
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鈴木宗男#23
○鈴木(宗)委員 間断ない首脳会談あるいは各種レベルでの会談というのは必ず実を結ぶものだ、こう思っておりますので、今大臣の言われた、やはりその一月を頭に入れてということを私も受けとめながら、なるべく早いうちに訪日して、これは領土問題の解決を図ってもらいたい、こう思っています。
 同時に、私は今沖縄返還のときを思い出すのですけれども、あの沖縄返還でも、あれは一九六二年ですか六一年ですか、三月十九日、ケネディ大統領が声明を発しましたね。例えば、琉球は日本の一部である、そして、福祉だとか民生安定のためにアメリカは経済援助を大幅にするということを言ってくれました。それからつながって、あれは一九六七年ですか、佐藤・ジョンソン会談だとか、あるいは二年後の佐藤・ニクソン会談ですか、こういったものにつながっていくわけですね。やはり考えてみたら、領土返還までに土俵についてからもう十年ぐらいの期間を経て、これは一つの歴史的な問題が解決されているのです。
 私は、この北方領土も、今回も新たな一歩だとするならば、まさに日本政府として五年や十年のスパンでの領土返還に対する戦略だとかタイムスケジュールがあってしかるべきでないかと思うのですね。
 そういった意味で、今回の首脳会談を機に、外務省として日本政府としてどのようなスケジュールあるいは交渉を進めていくのか、今の段階での大臣の心構えをお聞きしたい、私はこう思います。
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羽田孜#24
○羽田国務大臣 今御指摘のとおりでありまして、一つのきっかけはできた、前進へ向かっての基礎はできたというふうに私どもは心得ております。
 ただ、今、これからのタイムスケジュールということになりますと、これから私どもも少し詰めなければいけないと思っております。ただ、準備というものが、相当長い助走の期間があったわけでありますから、私どもとしては話す基盤、割合と早く進む基盤というのはできたのかな。ただ問題は、やはりまだ本当に国内というのは完全に安定していらっしゃるということじゃありません。そのあたりも私どもよくにらみながら、今言われたことを念頭に置いて、そして、できるだけやはり往復すること、そういう中で着実な進展というものを図りたいなと思っております。
 今、スケジュールについては、まだちょっと申し上げることはお許しいただきたいと思います。
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鈴木宗男#25
○鈴木(宗)委員 やはりすべて交渉にはタイミングというものがありますから、やはりこの機を逃さず積極的に、私は、民族の悲願の問題であります領土問題、これにぜひとも取り組んでいただきたい、こう思っております。
 あと大臣、今回の首脳会談はおおむねそれなりに評価されておりますし、あるいは国民も、エリツィンさんの率直な抑留者に対するおわび等で受ける印象も違ってきたと思うのですね。
 ただ私は、最後の首脳の共同記者会見の中でエリツィン大統領が冒頭にこう言っているのですね。「残念ながら国家は時として力を行使しなければならないことがあります。私は思い起したくはありませんが、日本の国民にもそういう歴史があったのではないかと思います。」こういう表現があるのですね。私は、これはそばに聞いておった細川さんが黙っておること自体、総理としておかしいのではないかと思っておるのです。日本が歴史上、いわゆる国民にもそういう歴史があったのではないかと、何を指しているのか。逆にあのときは多くの内外の記者がいるわけですから、きちっと打ち返しをすべきだと私は思っているのですね、何かということを。
 これは私は大臣にもお尋ねしたいのですけれども、エリツィンは何を想定してこういうことを言ったのか、私はこれは黙って見逃す話ではない、こう思っているのですね。この点、大臣どうでしょうか。
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羽田孜#26
○羽田国務大臣 確かに今御指摘のありました、会見の席でというお話があったのですけれども、ほかの席でもいろいろなこの問題についてのお話があったことがありました。
 確かに、民主主義という国、民主主義へ進んでいくその過程の中にあって、例えば民主主義を進めることに対する反対する人たち、こういった人たちが暴力とかあるいは武力とか、こういったものを用いようとしたときに、やはり国として断固とした措置をしないと民主主義はそこで破壊されてしまうというようなことを言われて、いろいろな国の例なんかを挙げながら話されておったので、私もちょっとうっかりそめ会見のときのあれを聞き逃してしまったということがありますけれども、そのとき何か話されたのが、一九六〇年の日米安保のときの我が国の国内の状況というもの、そのときに言われたのは何かそれを想定して話されたのかなということがあったようであります。
 ただ、当時の状況というのは、確かに全体主義の状況であるということで、こういう自由主義の国のことを報道するときに、いろいろな誤った、あるいは特定な見方で報道されていたことがあると思うのですね。そのあたりで大統領自身が、あるいはそういう報道に基づいて誤解をされながらああいう発言があったとする、だとすれば、私どもとして、すぐそこでやはり説明しなければならぬかったという今の御指摘は、私ども承らなきゃいかぬと思います。ですから、この一九六〇年のときはこういう状況だったんだよということを、ロシアの今日、この間の状況とは全然違うんだということを、これは、これからきちんと私ども説明していかなければならぬということを今申し上げさせていただきます。
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鈴木宗男#27
○鈴木(宗)委員 今の大臣の、きちっと説明するということで私も了解しますけれども、やはり間違った歴史観を持たれてはこれまた問題解決の一つの障害になると私は思うのですね。
 同時に、エリツィンさんが昨年秋に日本に来る来ないというときも、私もエリツィンさんの関係者なんかの話を聞きますと、間違った情報が入って、その間違った情報を受けて日本に来なかったという一つの要因もあるのです。
 ですから、今回この共同記者会見も、私はエリツィンさんが十分物を知って言っているのではなくて、何がしかの、だれかの話が頭にあって言ったのではないかと思うのですが、しかし、「日本の国民にもそういう歴史があったのではないかと思います。」というのは、これは日本国の歴史を間違ってとらえておりますから、今の大臣の言うとおりきちっと説明をしていただきたい。
 同時に、あの六〇年安保のときは日本は国家権力は使っておりません。軍隊の動員はしておりませんし、騒然となったと言いながらも、あるいは樺美智子さんが亡くなったと言いながらも、それは仲間の中での事故でありまして、例えば特別軍隊がどうこうしたというのとはわけが違うわけでありますから、この点明確に、私は、事務レベルで結構でありますから、向こうに日本の歴史の事実というものを伝えていただきたい。この点、大臣よろしいでしょうか。
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羽田孜#28
○羽田国務大臣 御指摘の点、よく踏まえながら私ども対応していきたいと思います。
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鈴木宗男#29
○鈴木(宗)委員 あとちょっと地域的な問題で恐縮なんですけれども、大臣、政経不可分から拡大均衡となって、さっき言ったように今まで人道援助で食料だとか油だとか生活物資を送ってきたけれども、これからは輸送手段もあるいはプレハブもインフラの面も少しは協力しましょうというふうになってきました。
 そこで、羅臼を初め旧島民の人たちは、四島周辺で魚をとりたい、同時にそれが我々の生活を守るすべなんだという思いを今持っているんです。水産庁に聞きますと、主権の問題があるからと言って、外務省がだめだと言っているから水産庁は手も足も出ない。ですから、外務省がそれなりの対応をしてくれれば水産庁は考えますよという話もあるのです。
 私は、もうこの時期に来まして、領土問題を明確に向こうも認めてきた、同時に、解決しましょうというスタートラインにも立った。しからば、私は、四島周辺での魚をとらせてくれというあの地域の人の声というのはこの辺で聞いてやってもいいんではないか、こう思うのですね。この点、大臣どうでしょうか。
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