予算委員会

1993-10-05 衆議院 全416発言

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会議録情報#0
平成五年十月五日(火曜日)
    午前九時一分開議
出席委員
  委員長 山口 鶴男君
   理事 衛藤征士郎君 理事 越智 通雄君
   理事 野中 広務君 理事 深谷 隆司君
   理事 中西 績介君 理事 野坂 浩賢君
   理事 杉山 憲夫君 理事 草川 昭三君
   理事 井出 正一君
      伊藤 公介君    石原慎太郎君
      江藤 隆美君    小澤  潔君
      木村 義雄君    後藤田正晴君
      近藤 鉄雄君    志賀  節君
      島村 宜伸君    関谷 勝嗣君
      高鳥  修君    武部  勤君
      東家 嘉幸君    中山 太郎君
      松下 忠洋君    松永  光君
      村田敬次郎君    村山 達雄君
      若林 正俊君    伊東 秀子君
      坂上 富男君    鉢呂 吉雄君
      細川 律夫君    三野 優美君
      青木 宏之君    岩浅 嘉仁君
      上田 清司君    江﨑 鐵磨君
      大谷 忠雄君    工藤堅太郎君
      笹山 登生君    月原 茂皓君
      山本 幸三君    石井 啓一君
      河上 覃雄君    谷口 隆義君
      二見 伸明君    荒井  聰君
    五十嵐ふみひこ君    石井 紘基君
      鮫島 宗明君    高木 義明君
      中野 寛成君    佐々木陸海君
      志位 和夫君    松本 善明君
      吉井 英勝君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  細川 護煕君
        法 務 大 臣 三ケ月 章君
        外 務 大 臣 羽田  孜君
        大 蔵 大 臣 藤井 裕久君
        文 部 大 臣 赤松 良子君
        厚 生 大 臣 大内 啓伍君
        農林水産大臣  畑 英次郎君
        通商産業大臣  熊谷  弘君
        運 輸 大 臣 伊藤  茂君
        郵 政 大 臣 神崎 武法君
        労 働 大 臣 坂口  力君
        建 設 大 臣 五十嵐広三君
        自 治 大 臣
        国家公安委員会 佐藤 観樹君
        委員長
        国 務 大 臣 武村 正義君
        (内閣官房長官)
        国 務 大 臣 石田幸四郎君
        (総務庁長官)
        国 務 大 臣
        (北海道開発庁
        長官)     上原 康助君
        (沖縄開発庁長
        官)
        (国土庁長官)
        国 務 大 臣 中西 啓介君
        (防衛庁長官)
        国 務 大 臣
        (経済企画庁長 久保田真苗君
        官)
        国 務 大 臣
        (科学技術庁長 江田 五月君
        官)
        国 務 大 臣 広中和歌子君
        (環境庁長官)
        国 務 大 臣 山花 貞夫君
 出席政府委員
        内閣官房内閣外
        政審議室長
        兼内閣総理大臣 谷野作太郎君
        官房外政審議室
        長
        内閣法制局長官 大出 峻郎君
        内閣法制局第一 津野  修君
        部長
        国際平和協力本 鈴木 勝也君
        部事務局長
        警察庁長官官房 廣瀬  權君
        長
        総務庁長官官房 池ノ内祐司君
        長
        総務庁長官官房
        審議官     上村 知昭君
        兼内閣審議官
        総務庁行政管理 八木 俊道君
        局長
        北海道開発庁総 竹内  透君
        務監理官
        防衛庁参事官  高島 有終君
        防衛庁参事官  萩  次郎君
        防衛庁長官官房 宝珠山 昇君
        長
        防衛庁防衛局長 村田 直昭君
        防衛庁教育訓練 上野 治男君
        局長
        防衛庁人事局長 三井 康有君
        防衛施設庁長官 米山 市郎君
        防衛施設庁総務 草津 辰夫君
        部長
        防衛施設庁施設 江間 清二君
        部長
        防衛施設庁建設 森本 直孝君
        部長
        防衛施設庁労務 小澤  毅君
        部長
        経済企画庁調整 小林  惇君
        局長
        経済企画庁総合 吉川  淳君
        計画局長
        経済企画庁調査 土志田征一君
        局長
        科学技術庁研究 石井 敏弘君
        開発局長
        科学術庁原子  石田 寛人君
        力局長
        科学技術庁原子 笹谷  勇君
        力安全局長
        環境庁長官官房 大西 孝夫君
        長
        国土庁長官官房 藤原 和人君
        長
        国土庁計画・調 糠谷 真平君
        整局長
        国土庁大都市圏 荒田  建君
        整備局長
        国土庁地方振興 秋本 敏文君
        局長
        法務省刑事局長 濱  邦久君
        外務省総合外交 柳井 俊二君
        政策局長
        外務省アジア局 池田  維君
        長
        外務省北米局長 佐藤 行雄君
        外務省欧亜局長 野村 一成君
        外務省経済局長 小倉 和夫君
        外務省条約局長 丹波  實君
        大蔵省主計局長 篠沢 恭助君
        大蔵省主税局長 小川  是君
        大蔵省理財局長 石坂 匡身君
        大蔵省銀行局長 寺村 信行君
        文部大臣官房長 吉田  茂君
        文部省初等中等 野崎  弘君
        教育局長
        厚生大臣官房総 佐々木典夫君
        務審議官
        厚生省健康政策 寺松  尚君
        局長
        農林水産大臣官 上野 博史君
        房長
        農林水産大臣官 福島啓史郎君
        房審議官
        農林水産省経済 眞鍋 武紀君
        局長
        農林水産省構造 入澤  肇君
        改善局長
        農林水産省農蚕 高橋 政行君
        園芸局長
        農林水産省畜産 東  久雄君
        局長
        食糧庁長官   鶴岡 俊彦君
        林野庁長官   塚本 隆久君
        通商産業省通商 坂本 吉弘君
        政策局長
        通商産業省貿易 中川 勝弘君
        局長
        通商産業省産業 内藤 正久君
        政策局長
        中小企業庁長官 長田 英機君
        運輸省鉄道局長 秦野  裕君
        郵政大臣官房長 木村  強君
        労働大臣官房長 征矢 紀臣君
        労働省職業安定 七瀬 時雄君
        局長
        労働省職業能力 松原 東樹君
        開発局長
        建設大臣官房長 伴   襄君
        建設省建設経済 小野 邦久君
        局長
        建設省道路局長 藤川 寛之君
        建設省住宅局長 三井 康壽君
        自治大臣官房長 遠藤 安彦君
        自治省財政局長 湯浅 利夫君
        自治省税務局長 滝   実君
 委員外の出席者
        参  考  人 三重野 康君
        (日本銀行総裁)
        予算委員会調査 堀口 一郎君
        室長
    ―――――――――――――
委員の異動
十月五日
 辞任         補欠選任
  関谷 勝嗣君     木村 義雄君
  高鳥  修君     松下 忠洋君
  柳沢 伯夫君     武部  勤君
  綿貫 民輔君     石原慎太郎君
  井上 一成君     三野 優美君
  加藤 六月君     岩浅 嘉仁君
  志位 和夫君     吉井 英勝君
同日
 辞任         補欠選任
  石原慎太郎君     綿貫 民輔君
  木村 義雄君     関谷 勝嗣君
  武部  勤君     柳沢 伯夫君
  松下 忠洋君     高鳥  修君
  岩浅 嘉仁君     上田 清司君
  吉井 英勝君     佐々木陸海君
同日
 辞任         補欠選任
  上田 清司君     江﨑 鐵磨君
同日
 辞任         補欠選任
  江﨑 鐵磨君     大谷 忠雄君
同日
 辞任         補欠選任
  大谷 忠雄君     青木 宏之君
同日
 辞任         補欠選任
  青木 宏之君     加藤 六月君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 予算の実施状況に関する件
     ――――◇―――――
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山口鶴男#1
○山口委員長 これより会議を開きます。
 予算の実施状況に関する件について調査を進めます。
 この際、羽田外務大臣から発言を求められております。外務大臣羽田孜君。
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羽田孜#2
○羽田国務大臣 お許しをいただきまして、ロシア情勢について御報告申し上げたいと思います。
 日本時間の四日二十二時、大統領側は最高会議ビルヘの本格的な攻撃を再開いたしましたところ、二十三時ごろから同ビル内から約三百名が投降を開始しました。この時点でルツコイ、ハズブラートフの両名も投降し、大統領側に身柄を拘束された後、逮捕されたということであります。
 日本時間の二十二時ごろ、クリコフ非常事態地区司令官は、モスクワ時間で四日の二十三時から翌日五日朝五時まで、日本時間の五日五時から十一時まででありますけれども、外出の禁止令を発出しております。
 日本時間の五日の午前二時ごろになりますと、これまで続いておりました銃撃戦もほぼ静まったようであります。しかし、戦闘は一応の終止を見た感が強いわけでありますけれども、市内各所に議会支持派の狙撃兵七十名ほどが残留、潜伏しているという情報もございます。
 なお、四日の戦闘における死傷者数につきましては、日本時間五日朝五時のロシアのテレビニュースによりますと三百六十九人、うち三十二人死亡とされていますが、これには最高会議ビルをめぐる銃撃戦の死傷者は含まれていないため、最終的な数はより大きなものになるであろうということが予測されております。
 また、在留邦人の死傷者はないということであります。
 この関連で、四日の夕方、日本大使館にはロシア政府から緊急の要請がございまして、大使館の医療相談室備えつけの医薬品のうちから鎮痛剤等の医薬品をモスクワの市内の救急病院に寄附、寄贈したということであります。
 以上、御報告を申し上げます。
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山口鶴男#3
○山口委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。深谷隆司君。
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深谷隆司#4
○深谷委員 ただいま羽田外務大臣から、ロシアにおける混乱の状況についての御報告がございました。
 私どもは新聞、ニュースを通じてしか現地の情勢はわからないのでありますが、多くの新聞の報道するところでは、最高会議ビルを戦車が攻撃をして完全に鎮圧をした、エリツィン大統領が完全に制圧したという形で報道されておりますが、現状はそういう理解でよろしいでしょうか。
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羽田孜#5
○羽田国務大臣 ただいまも申し上げましたように、私どもはそのように理解いたしておりますけれども、まだ市内には七十名ほどの狙撃兵が潜伏をいたしておるようである、散発的な銃声が聞こえるというようなことも情報として入ってきております。
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深谷隆司#6
○深谷委員 このロシアの混乱の状態について、まだ完全に終息したわけではありませんから、総理がどのようなお考えか言明することに難しさはあろうと思いますが、既に官房長官も談話を発表しているようでありますから、改めてここでロシアの状況についてのお考え、そして対応の仕方について、日本国総理大臣として御発言を願いたいと存じます。
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細川護煕#7
○細川内閣総理大臣 今外務大臣から御報告を申し上げたとおりの状況でございますが、まだ詳細につきましては掌握をしていないという部分がかなりございます。
 その全貌をつかみませんと一概に申し上げられませんが、とにかくこのように流血の事態を招いた、多くの市民がその犠牲として巻き込まれたということは、大変残念なことだと思っております。一刻も早く公共の秩序が回復をされるように願っているところでございます。ロシアにおける改革が、さらに円滑な形で進行していきますように願っているところでございます。
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深谷隆司#8
○深谷委員 官房長官の談話が発表されておりますが、もう一回発言を求めます。
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武村正義#9
○武村国務大臣 今の総理の答弁とほぼ同じ趣旨でございますが、モスクワの各所における三日以降の流血の事態により、双方に犠牲者が出たことを極めて残念に思います。
 我が国政府としましては、ルツコイ、ハズブラートフ両氏など、反大統領側の挑発によって開始された武力衝突が四日中に一応の決着を見、モ
スクワ市内において法と秩序が回復されつつあることを評価をしております。
 政府としましては、ロシア政府及び国民が一日も早く今回の悲劇を乗り越え、エリツィン大統領が改革を推進する基盤がさらに強化されることにより、ロシア国民の意思を真に反映する民主的な議会が誕生するに至ることを強く希望します。以上、発表させていただきました。
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深谷隆司#10
○深谷委員 そもそも今回の混乱の発端というのは、反対派が牛耳る議会の活動を、エリツィン大統領が大統領の命令によってこれを抑えようとしたところから始まっていると思います。よその国の事柄でございますから、どちらが正しい、どちらが悪いというところまで私は申し上げようとは思いませんが、いずれにしても、このような大きな混乱が起こった、死者も相当出たと思われる。こういうような状態の中で、なお従来と同じように、直ちにエリツィンの支持を打ち出すという外交姿勢は果たして正しいのだろうか、本当に大丈夫なのだろうか、そういう危惧を抱きますが、外務大臣はいかがでしょうか。
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羽田孜#11
○羽田国務大臣 私どもといたしましては、エリツィン大統領の進めておりましたところの民主化、改革努力、こういったものを、この行為というものを支援するということを申し上げてまいりました。
 そして、大統領府におきましても、私どもが知る限りにおきまして、いわゆる議会が銃を持って、ホワイトハウスですか、これに立てこもるという状況でありましたけれども、ともかく武力によってこれを鎮圧するようなことはできるだけ避けたいということであったようであります。しかしこういう銃撃戦か始まってしまったという中で、このあれを極力小さく抑えようという中でとられたものであろうというふうに理解をいたしておるわけでありまして、今官房長官からの報告がありましたように、やはり一日も早くこのような現状が平穏な中に解決される、それを今望んでおるところでありまして、そういう中で、我々としても率直な話し合いができるような環境が整えばよろしいというふうに思っております。
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深谷隆司#12
○深谷委員 かつて中国において天安門事件というのが起こりました。これは、民主化を求める大衆、人民が立ち上がったのを武力をもって弾圧した。今回の中身とはかなり違うという認識は持っております。
 しかし、いずれにしても、国内の混乱を戦車をもって弾圧しなければならない、制圧しなければならないという異常な状況というのが現在のロシアにあるわけでございまして、改革路線を支持することは結構でございますが、エリツィンを最初から支持しこれを支えるといったような、応援するような言動というのは、私は十分に注意しなければならぬと思うのであります。人道的な問題から申しましても、そこに深い日本政府の配慮がなければならないと思いますが、もう一度総理大臣のお考えをお聞きしたい。
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細川護煕#13
○細川内閣総理大臣 おっしゃるようなことは十分念頭に置いて対応しなければならないことだと思っております。しかし、総合的に、今外務大臣からもお話がございましたように、政府としては総合的に判断をいたしまして、市民の動向等々判断をいたしまして、改革路線を支持するということを打ち出すべきであろうという判断をしたところでございます。
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深谷隆司#14
○深谷委員 ロシアというのは我が国にとっては隣国でありますし、膨大な地域と人口を持ち、また百二十種類以上の人種がいるところで、ここの混乱というものはたちまち日本に影響してまいります。ですから、できる限り理解をし友好を高めようということは結構なのでありますが、そのことを追う余り、現実の判断の誤りのなきようにくれぐれも御注意を申し上げたいと存じます。
 さて、いよいよエリツィン大統領が日本においでになる。二回にわたって、残念ながら直前において訪日中止ということになった。私どもから言わせれば、公式日程がきちんと決まって、その直前になって取りやめるということは外交上まことに非礼なことだと思って、いささかの怒りを抱いておったのでございます。しかし、このたびはぜひ日本に来る、あるいはぜひ日本に来てほしいという双方の気持ちからでありましょう、日本を訪ねてくることになったわけでありますが、その直前にこのような混乱が起こったわけでございます。一体来れるのだろうか、来れないのだろうか、ここいらの判断について、外務省当局の御判断を願いたいと思います。
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野村一成#15
○野村政府委員 お答えいたします。
 今現在のロシア情勢のもとで、エリツィン大統領の訪日問題について影響ということでございますが、先ほど御報告が大臣の方からございました。そういった情勢、いま一つその推移を見守ってまいりたい、そういうふうに思っております。
 いずれにしましても、私どもの基本的な考え方としましては、事態が早急に収拾されまして、大統領の訪日というのが実現することを期待している次第でございます。
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深谷隆司#16
○深谷委員 外務省の有力な方の発言でもまちまちのようでございます。来れるという者もあれば、延期せざるを得ないであろうという、そういう形もまちまちでございますから、果たして、もともとエリツィン大統領という人は飛行機に乗って日本の空港でタラップをおりるまでは確かじゃありません人ですから、そういう意味ではぎりぎりまでわかりませんが、一応日本においでになるということを前提に、これから質問をさせていただきたいと思うのでございます。
 今度のエリツィン大統領訪日に当たってやかましく国内で論議されておりますのは、言うまでもなく領土問題でございます。我が国にとってはかけがえのない四島、この返還をめぐっては先輩たちが営々と努力を重ねてまいりました。しかし、今度の訪日においては、この領土問題はほとんど前進がないであろう、それどころかマイナスではないかという言葉すら私どもには聞こえるのでございます。私は、エリツィン大統領が日本においでになった場合の我が国の首脳、つまり細川総理大臣とエリツィン大統領の首脳会談での柱というのは、我が国にとって最も大事な北方領土問題を解決し、両国関係を正常化する、その第一歩にさせるということでなければからないと思うのであります。少なくとも、そういう位置づけで日ロ首脳会談というのは行われなければならないと思うのですが、この点について総理はいかがですか。
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羽田孜#17
○羽田国務大臣 お答えさせていただきます。
 今御指摘がございましたように、私どもはやはり基本的には、今お話のあったことを踏まえながら対応していくということが重要であろうというふうに思っております。
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深谷隆司#18
○深谷委員 具体的に申しますと、旧ソ連が歯舞、色丹二島の返還を約束した一九五六年の日ソ共同宣言、これは返還交渉の基礎になっているものであります。そして、国後、択捉二島を含む北方四島が返還交渉の対象になっているということの確認を求めること、そしてそれを具体的に再び明記すること、これが一番大事だと思いますが、いかがでしょうか。
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羽田孜#19
○羽田国務大臣 その問題についてこれから話し合うことですから、細かい内容についてどうこうということじゃありませんけれども、今お話のありました、御指摘のありましたこと、これがやはり基本になりながら我々としてはそのことについて話していくというのが、これ当然の我々の務めであろうというふうに思います。
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深谷隆司#20
○深谷委員 これからエリツィン大統領がおいでになって話すことだから細かいことは言えないという意味のことをおっしゃったが、私が聞いているのは、どういう意気込みで、どういう構えで、どういう前提で臨むかという日本の姿勢を聞いているわけです。
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羽田孜#21
○羽田国務大臣 その姿勢につきましては、御指摘のありましたことを私たちは基本に置きながら、これをきちんと話し合っていくということであります。
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深谷隆司#22
○深谷委員 一九九一年四月のゴルバチョフ・ソ
連大統領、日本においでになった、そのとき海部首相と合意した共同声明、これは歯舞、色丹、国後、択捉四島を対象に領土画定の交渉を行うということになっておりますね。このことについて、今度の会談の後、共同宣言というのをなさるでしょうが、明記するおつもりがあるのかないのか伺いたい。
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羽田孜#23
○羽田国務大臣 この東京宣言といいますか、この宣言につきましては、まさに両首脳が会って、今お話のありましたようなことを率直に首脳同士で話し合う、そういう中から発せられるものでございまして、今この内容についてどうこうということだけは、申し上げることはひとつお許しをいただきたいと思います。
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深谷隆司#24
○深谷委員 そのお答えはおかしいのです。既に海部さんとゴルバチョフの間に書いてあることを領土返還の交渉の第一歩とするという、この記念すべきエリツィン訪日に当たって、日本側としてはきちんと明記する、はっきり物を言う、これが外交でなきゃならないのに、今のあなたの発言では、どうも相手もいることだから、それはわかるけれども、はっきりした姿勢がない。断固明記する、日本のためにこれだけはきちんと記録していくというようなことをどうしておっしゃろうとなさらないのか。
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羽田孜#25
○羽田国務大臣 先ほどから申し上げていますように、今深谷委員の方から御指摘のありました点を私たちはきちんと踏まえながら話し合っていくということを申し上げているわけでありまして、そういったものを明記するように我々が努力することは当然のことであろうというふうに思います。
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深谷隆司#26
○深谷委員 最初からそうやって、明記するように努力するとおっしゃればよろしい。
 そのことについて総理大臣はどうお考えか、おっしゃっていただきたい。
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細川護煕#27
○細川内閣総理大臣 今までの交渉の経緯というものを踏まえまして、今外務大臣からも申し上げましたような基本的な姿勢で首脳会談に臨みたい。もし首脳会談が実現をするならば、我々としても今までのかたい決意というものを持って交渉に臨みたいと思っております。
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深谷隆司#28
○深谷委員 我が国の固有の領土を一方的に占拠して、自来今日まで一向にこれを返そうとしないのはロシア側であります。この点に関して我が国に瑕疵はありません。一方的に他国の領土を占拠して全く返そうとしないロシアの姿勢というのは誤りであります。
 今、エリツィンが置かれているロシアの状況が極めて大変であるということは承知しておりますけれども、外交は、まずみずからの国の利益やあるいは立場を守る、そういう大前提に立って議論をしなければならないわけであって、巷間伝えられているロシアの状況が悪いから今回は領土問題は避けて通らなければならないといったような政府の首脳の声などがくれぐれもないように、相手のことを考えることは大事だけれども、考え過ぎて日本の固有の領土を手放してしまう、日本の将来に禍根を残すようなことの断じてないように、私は共同宣言においてきちっと明記されるように、この機会にはっきり要求させていただきたいと思う次第であります。
 そして、そういう問題を解決していくためには、大事なことは、総理を中心に閣僚が一体となって我が国の大事な領土を手放さないんだ、難しい交渉であるけれども全力を挙げて取り組んで、国民の期待にこたえていくという決意と熱意がなければならないと私は思うのであります。しかし、どうもその熱意が欠けているように思えてならない。
 具体的に申し上げれば、所管大臣である石田総務庁長官、この間、二日に北方領土を視察された。そのときに記者団が質問をしたら、あなたは、日本人としてかつて日本領土であったことを思い、望郷の念がふつふつとわいてくるとおっしゃった。また、今はロシア領土となっている北方領土を目の前にしてと言われた。単に口を滑らせた失言であるということで済むとお思いになるのか。少なくとも我々は、今日まで四島は日本の領土だと主張してきた。ただの一度もロシア領土と言ったことも考えたこともない。いかにうっかり発言といっても、一国の大臣が、しかも担当大臣が北海道の現場に行ってそのようなことを言うということは、許されざる行為だ。そういう状態であの手ごわいロシアのエリツィンを相手にして北方領土が戻せるものか、そのことについて石田長官の弁明と、あなたのはっきりした姿勢を示してほしい。
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石田幸四郎#29
○石田国務大臣 前回の発言につきましては、不適切な表現であったと思いますし、直ちに訂正をしたわけでございますが、本来北方四島問題については、さまざま今日まで議論がありますけれども、一貫して我が国固有の領土であるということはいろいろな角度で、いろいろな局面で我が党も申し上げてきたことでございます。
 表現に不適切なことがあったことについては、おわびを申し上げておきたいと思います。
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