建設委員会

1997-02-21 参議院 全146発言

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会議録情報#0
平成九年二月二十一日(金曜日)
   午前十時開会
    —————————————
   委員の異動
 二月十四日
    辞任         補欠選任
     梶原 敬義君     青木 薪次君
 二月十七日
    辞任         補欠選任
     小川 勝也君     伊藤 基隆君
 二月十九日
    辞任         補欠選任
     太田 豊秋君     前田 勲男君
 二月二十日
    辞任         補欠選任
     伊藤 基隆君     小川 勝也君
    —————————————
  出席者は左のとおり。
    委員長         鴻池 祥肇君
    理 事
                永田 良雄君
                山崎 正昭君
                市川 一朗君
                緒方 靖夫君
    委 員
                井上  孝君
                岩井 國臣君
                坂野 重信君
                橋本 聖子君
                松谷蒼一郎君
                平野 貞夫君
                広中和歌子君
                福本 潤一君
                赤桐  操君
                小川 勝也君
                久保  亘君
                奥村 展三君
   国務大臣
       建 設 大 臣  亀井 静香君
       国 務 大 臣
       (北海道開発庁
       長官)      稲垣 実男君
       国 務 大 臣
       (国土庁長官)  伊藤 公介君
   政府委員
       北海道開発庁総
       務監理官     松川 隆志君
       北海道開発庁計
       画管理官     八木 康夫君
       国土庁長官官房
       長        近藤 茂夫君
       国土庁計画・調
       整局長      塩谷 隆英君
       国土庁土地局長  窪田  武君
       国土庁大都市圏
       整備局長
       兼国会等移転審
       議会事務局次長  五十嵐健之君
       国土庁防災局長  福田 秀文君
       建設大臣官房長  小野 邦久君
       建設大臣官房総
       務審議官     村瀬 興一君
       建設省建設経済
       局長       小鷲  茂君
       建設省都市局長  木下 博夫君
       建設省河川局長  尾田 栄章君
       建設省道路局長  佐藤 信彦君
       建設省住宅局長  小川 忠男君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        八島 秀雄君
   説明員
       大蔵大臣官房企
       画官       山崎 康史君
       大蔵省主税局税
       制第一課長    伏見 泰治君
   参考人
       首都高速道路公
       団理事長     三谷  浩君
       首都高速道路公
       団理事      原  隆之君
    —————————————
  本日の会議に付した案件
○参考人の出席要求に関する件
○建設事業及び建設諸計画等に関する調査
 (建設行政の基本施策に関する件)
 (国土行政の基本施策に関する件)
 (北海道総合開発の基本施策に関する件)
    —————————————
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鴻池祥肇#1
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから建設委員会を開会いたします。
 委員の異動について御報告いたします。
 昨二十日までに、太田豊秋君及び梶原敬義君が委員を辞任され、その補欠として前田勲男君及び青木薪次君が選任されました。
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鴻池祥肇#2
○委員長(鴻池祥肇君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 建設事業及び建設諸計画等に関する調査のため、本日、首都高速道路公団理事長三谷浩君及び同公団理事原隆之君を参考人として出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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鴻池祥肇#3
○委員長(鴻池祥肇君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    —————————————
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鴻池祥肇#4
○委員長(鴻池祥肇君) 建設事業及び建設諸計画等に関する調査を議題といたします。
 建設行政の基本施策、国土行政の基本施策及び北海道総合開発の基本施策につきまして質疑を行います。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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市川一朗#5
○市川一朗君 先日の所信表明の際に、建設大臣から、昨年十二月六日に長野県の蒲原沢において発生した土石流災害につきまして、御不幸にして十三名の方が御遺体で発見され、一名の方がなお行方不明であるとの報告がございました。改めて御遺族の方々に慎んでお悔やみを申し上げますとともに、負傷された方も八名おられるそうでございますが、心からお見舞い申し上げる次第でございます。
 亀井建設大臣も直ちに現地に赴かれまして直接陣頭指揮に当たられて、また、ほかの関係者の方々、それぞれ大変御苦労が多かったわけでございまして、改めて敬意を表する次第でございます。なお、まだ今後の捜索活動もあるわけでございますので、どうぞぜひとも捜索活動その他に全力を挙げていただきまして、同じようなことが再発することのないように、本当に原因の究明とか対策とか、そういったようなことにつきまして万全を期していただきたい。私どももそういった観点からしっかりと対応してまいりたいというふうに考えておる次第でございますが、どうやら原因の究明その他詳しいことは、所信表明の中でも、現在調査審議中ということのようでございますから、余りお聞きしてもお答えがないかもしれませんので、ごく常識的な点で一、二まとめてお聞きしますのでお答えいただきたいと思います。
 まず第一点は、砂防ダムの有効性についてでございます。
 実は私ども、昨年の九月でございましたか、阪神・淡路大震災の復旧・復興状況の現地視察を行いまして、鴻池委員長外一行で参ったわけでございますが、その際、六甲の砂防ダムの工事現場も視察いたしました。あの場所は、あの大地震のときに幅五十メートル長さ百メートルの崩落が起きたところでございまして、そこに土石流を防止するための巨大な堰堤、あれをダムと称しているわけですね、それが建設中でありましたが、そのダムの高さが十四メーターなんですよ。今度の蒲原沢で建設中のも十四メーターということで、ははあ、ああいうダムなのかと思ったんですが、実はあのときは、わっと目の前に見たものですから、物すごい巨大なコンクリートの塊みたいな感じがしまして一瞬びっくりした記憶もあるんです。
 要するに、今度の災害というのは工事中に起きたことで、しかも被害を受けた方は工事関係者ですから、ダムができ上がってしまえばもうそういう方はおられない場所になってしまいますので災害の対応は違うとは思いますが、要するに、我々もあのダムを六甲で見たわけですが、ああいうものがきちっとできておれば今度のような土石流は、土石流は発生したとしてもかなりのところで被害が生じないように食いとめることができたのに、まだできていなかったからああいうふうになったんだということなのかどうか、極めて常識的な質問になりますが、それが第一点お聞きしたい点です。
 それからもう一つは警戒・避難体制の問題なんです。
 あのときもいろいろ御質問したんですが、六甲ではワイヤーセンサーによる警戒装置を取りつけるなど安全対策にも配慮しているということだったんです。しかし仮にそれを備えつけても、ワイヤーセンサーがブーと鳴ってから発生してくる土石流から逃げていくというのは、よほど行動が敏捷な人でないと、正直言って私はちょっと自信がないなと思ったくらいなんです。まして今度の場合は工事関係者でしょう。ですから、そういう危険性等についてはある程度わかった上で、いろいろ対応をつくった上での話だったんじゃないかなとも思うんですが、その辺やっぱり不十分だったんだろうなという感じがしますが、その辺も含めましてお答えいただきたいと思います。
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尾田栄章#6
○政府委員(尾田栄章君) ただいま先生から六甲の事例と今回の蒲原沢と比較してお話をいただきました。確かに、御視察をいただきました六甲の西谷砂防ダム、これは神戸の市街のすぐ際に接してつくっておる砂防ダムでございまして、この砂防ダムの基本的な考え方は、上流で崩壊してくる土砂をすべてこの砂防ダムでため込む、こういう考え方でございます。それに対しまして、蒲原沢での砂防ダムの基本的な考え方は、姫川水系全体、蒲原沢が合流をしまして姫川が下流、河口まで流れていくわけでございますが、この間、姫川本川の河床上昇を食いとめる、そういう機能を持った砂防ダムでございまして、先生御指摘のとおり基本的な設計理念が違うわけでございます。
 その辺のところは、数字的に申しますと、六甲の西谷砂防ダムの場合は計画の貯砂量が五千立方メートルでございます。それに対して蒲原沢は三県合わせまして二万一千立方メートルでございますので四倍でございますが、流域面積で申しますと、六甲の西谷砂防ダムの場合は〇・〇四平方キロメートルでございます。一方、蒲原沢は三・七三平方キロメートル、百倍ぐらいございます。そういうことで申しまして、単位面積当たり約二十五倍の貯砂量をため込む、六甲の場合はそれだけの大きな容量を持っておる、そういうダムでございます。
 そういう意味合いで、蒲原沢の砂防ダムが二基を完成して一基が工事中でございましたが、これが完成しておればどうかということで申しますと、なかなか比較が難しいわけでございますが、いずれにしましても平成七年七月のあの大出水によりまして姫川の下流の河床が異常上昇した、そういうことに対応するための上流域全体で行っております砂防事業の一環だというふうに御理解を賜ればと存じます。
 二点目の御指摘でございますが、警戒・避難体制がどうであったかということでございますが、土石流、今まで十二月に発生した事例は過去二十五年間全国を調査いたしましてもございません。そういう意味で、時期としても非常に今までなかった事例でございますし、またこの土石流が発生しました際の降水量、雨量で申しましても、従前の例と比べれば非常に少ない量で起こっております。そういう意味合いで大変特異な土石流であったというふうに考えておるところでございます。
 従前は、降雨を監視することによって事前に工事を中止してそういう土石流の災害を防ぐ、そういう被災をしないようにするというのが基本的な考え方でございましたが、今回こういう事例が発生をいたしましたので、現在、先ほど先生も御指摘をいただきました十二・六蒲原沢土石流災害調査委員会におきまして御検討をいただいておるところでございます。そういう検討に基づきまして、今後我々として対応を考えていきたいと存じておるところでございます。
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市川一朗#7
○市川一朗君 ああいう災害が再びありますと大変なことですので、これからまた調査審議の結果等も踏まえて、私どももお聞きしていきたいと思います。よろしく頑張ってください。
 次に、公共事業について御質問したいと思いますが、最近公共事業につきましていろんな議論がなされておりまして、建設委員会の委員としても甚だ気になることがいっぱいあるわけでございますが、余り時間もございませんので、一、二に絞りまして、主として亀井建設大臣にお伺いしたいと思います。
 昨年の衆議院選挙の前後とか、それから特に昨年暮れの政府・与党の平成九年度の予算編成過程で、主として自民党関係者のようですが、その言動がいろいろ新聞等で報じられました。まあ一言で言えば、極めて憂慮すべき利益誘導型だと、そういう発言、報道だと思ったわけでございます。所信表明では、日本の将来を的確に見据えて、質の高い住宅・社会資本を整備するとなっておりますが、ああいう発想ではなかなか難しいんじゃないかなと懸念しておるわけでございます。
 新聞報道でございますが、選挙で自民党が新進党に負けた県の予算は減らせとか、知事にも会わないといったようなことが伝えられております。実際に私が聞いた話でも、数県の関係団体が共同して自民党の大幹部のところへ行きましたら、特定の県の知事だけは何か約束してなかったとかなんとか言われて入れてもらえなかったという話も聞いておるわけです。
 私は、亀井建設大臣は政治家になる前から、あるいはもっと前からある程度存じ上げておりまして、日本の将来のことをよく憂えてやってこられた政治家ですからまさかとは思いますが、これは公共事業の大宗を占める建設大臣という責任ある立場に立たれまして、こういった問題についてどんなお考えで、どういうふうにやろうとしておられるのか、現実にどうやっているのか、しっかりとお聞きしておきたいと思います。
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亀井静香#8
○国務大臣(亀井静香君) しっかりとお答えをいたしたいと思います。
 新聞等で、私も自民党の幹部あるいは自民党からの立候補者あるいは当選した議員等からそれに似たような発言がされておるということは承知をいたしておりますが、政党なり政治家の場合は、もう自民党の立場に立って言えば、相手方の新進党が勝てばよくなりますよみたいな演説はするわけでもありませんし、私が出ますとこの地域はよくなりますよというのが、全国区じゃありませんから、その地域から選ばれるわけでありますから、そういう言い方をそれぞれの党の方々がおやりになるのは、これはやっぱり政党政治といいますか、そういう面でやむを得ないのかなという感じはいたします。
 しかし、政治は、そうした争いは争いとして、やはり国家的な見地から、北海道から沖縄まできっちりと目配りをして、必要なところに必要な金をつぎ込んでいくということがなければなりません。そういう意味で、私は厳正公平に、補正予算の執行につきましても、また今御審議いただいております九年度予算が成立いたしましたらその執行にいたしましてもきっちりとやっていくつもりでございまして、今までも各会派等から私のところにいろんな執行面についての御要請も受けております。
 私は、自民党でないと会わないとか、そんなことをやった覚えはございません。各政党の方、どなたでも私はお会いをいたしまして、それぞれ地域の実態その他を詳しくお聞かせをいただいておるわけでございますので、そういう点につきましては、建設省の行政、また政府の行政につきましてはぜひひとつ御信頼をいただきたいと、このように思います。また、新進党が推薦をされて当選されました知事さんも私の部屋においでになっておられるわけでございまして、私がそういうことで分け隔てをいたしておるということはございませんし、また、我が省の職員もそういうことは徹底いたしておりますので、御心配は要りません。
 ただ、私が申し上げたいのは、特に衆議院の場合は小選挙区制という制度でこのたびその地域の代表者が生まれておりますから、やはり政党政治でございますから、政党政治でございますと、やはり与党の議員が出ておられないその地域の声がなかなか代議士を通じて上がりにくいという現実の問題が起きてくる危険性がございます。それだけに、そうした野党の方々は積極的にその地域の声を行政府に伝える御努力を今までの制度の場合以上にやっていただく私は必要があるのではないかなと。また、参議院の諸先生方もその面での責任というのは非常に重いんではないかなということも感じております。
 以上でございます。
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市川一朗#9
○市川一朗君 私は少しやわらかく言ったんですが、当時の新聞の社説なんかを見ますとかなり厳しいんですよ。これは日経新聞ですからどっちかいうと穏当な方だと思うんですが、「予算編成や配分を通じて党勢の拡大や選挙対策にしようとするのは、」「政権党の半ば常とう手段といえる。だが、選挙区ごとの勝敗を基準に、報復的に予算配分をしようとするのは前代未聞だ。本気で実施するなら、党利党略で予算を山分けするに等しい山賊的行為である。反対党の存在そのものをつぶしてしまおうという点では議会制民主主義とは相いれない考えだ。」とまで言っております。私、一番最後の部分は非常に重要な問題だと思うんです。今大臣も小選挙区制の問題に触れられましたけれども、この小選挙区制で一対一で争うものでいきますと、場合によっては本当に反対党の存在をつぶしてしまうというところまでいってしまうわけですね。
 こういう中で本当に懸念しますのは、きょうは建設委員会ですので、また別の機会にこの辺の問題は取り上げたいと思いますが、予算の配分という問題は何も予算成立、今議論されている予算だけじゃなくて、実際の執行面でもいろいろ出てまいりますので、今の大臣の基本的な考え方をひとつぜひ執行部の方、間違いないとは思いますけれども、懸念しておりますので、私どももウォッチングしていきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。
 公共事業の問題でもう一つちょっと気になる点は、どうも最近金額がひとり歩きしているんじゃないか。例えば、公共投資基本計画六百三十兆円というのはもう大体本当にみんなわかるようになりましたけれども、ただ、六百三十兆円であれはどんな計画なのかとなると、ほとんどの人は余りよくわからない。
 どうでしょう。まず建設省の立場だけで見た範囲でもいいですから、あの六百三十兆円の公共投資基本計画というのは、一言でわかりやすく言うと、一言というと簡単に言われちゃいますかね、要するに、何をどうしようというちゃんと内容を盛り込んだ計画なんでしょうか。
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亀井静香#10
○国務大臣(亀井静香君) これは委員御承知のように、建設省分これだとかシェアまで決めておるわけではございませんし、また、大まかな事業別の金額も決めておるわけではありませんで、国土を長期的な視野で整備をしていく、そうした社会資本整備にこの程度のやはり金はつぎ込むべきではないかなと、そうしたおおよその大きな目標であろうかと思うんです。六百億プラス三十は、何か調整的な金として六百三十でございますけれども、そういうことでございますので、私どもとしてはそれの中からさらに中長期計画、五カ年計画とか十カ年計画とかいうことで中長期を組み、それでさらに単年度の予算を組んでいくという三段階でございますから、長期のをにらみながら単年度の予算編成をしているという面はありますけれども、直接それできちっと縛られるという性格のものではないと思います。
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市川一朗#11
○市川一朗君 この間補正予算で、衆参両院の予算委員会で亀井建設大臣と各委員とのやりとりがございましたね。私も参議院の予算委員会は直接その場でお聞きしておったんですが、どうもあのやりとりを聞いていまして、何か国会の予算審議というのは金額を主として問題にしてくださいと。その結果何がどういうふうによくなるかということはひとつ行政庁の方に、行政側に任せてくださいと。そこまで言っているわけじゃないんで、本当は、あのときは要するに一つ一つの箇所ごとにチェックしようという気配があって、そのための資料を出せと言われたから、恐らくそれを出さないという方針を決めたんでしょうから出さないために亀井流にがんがんやって、よし勝ったということなんだろうとは思いますけれども、あれはちょっと勝ち過ぎじゃないでしょうかね。
 つまり、ああいうやりとりであそこまではしっと押し切っちゃいますと、国民の側から見ますと何か、例えば国全体、国土全体がどういうふうになるのか、それで一つ一つの社会資本ごとに、例えば道路はどうなるんだろう、治水はどうなるのか、下水道はどこまで行くのか、それで今度の平成九年度予算ではここまで行く、補正予算を組むとそれが一歩前進してこうなるという目で見ますとさっぱりわからないなと。だから、非常にブラックボックス化してしまうわけですね。それで金額だけの問題になってくる。
 そうしますと、経済政策ですから、いろんな学者もおられますしいろんな意見もありますから、経済波及効果なら減税の方がいいじゃないかといったような議論が出ますとやはりそうだろうなという考え方になって、公共事業によって社会資本がきちっと整備されるという重要性、そういったような問題について国民はどうも疑問を持たざるを得ないという感じを持っておるわけです。
 これは、議事録を見ても大体そういうやりとりをされておられますよね、任せてください、大体三百カ所以上あるんですよ、何百カ所のところをそれぞれこの場でやったってしようがないでしょうと。それはそうだと思います。だけど、行政側といいますか、答弁側はもっと工夫して、ある程度の時間を節約しながらも、これによってこんなふうによくなるんですよという努力をもっとしないといかぬのじゃないか。
 私はここに一つの雑誌への投書を持っているんですが、ここではいろんなことが書いてあるんです。例えば公共事業への批判的な声に対しては、亀井建設大臣の言葉として、ばかげた論旨だと言っておられると。それで、そういったようなこともちゃんと取り上げまして、我々国民だって毎日の通勤地獄や慢性化した道路の渋滞を考えれば生活関連の社会資本の充実は当然必要だと思っている、やってほしいと思っていると。しかも、少子・高齢化社会の到来は避けられないという現実を踏まえれば、投資余力が残されている間に計画的な社会資本を形成しなきゃならないということは、そんなことは国民だって知っていますよ、そんなことがわからぬで言っているんじゃないんだと。要は、どうも各省が縄張り争いをしている面も含めて、むだな公共事業をやっているんじゃないか、むだな公共事業はもう要らないということを言っているんだよと、そういったような声があるんです。
 だから、そういったようなことで、我々がやっているのはむだなことじゃないんだと、あるいはむだがあるとすればこういうふうにしてむだを排除するんだと、それからコストダウンについてもこういう努力をしているんだというようなことを、言ってないわけじゃないんですが、ああいう闘いで亀井流に完勝してしまいますと何か雰囲気がおかしくなるんじゃないかということをちょっと心配しておるわけですが、大臣の御感想でもお聞かせください。
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亀井静香#12
○国務大臣(亀井静香君) 大変友情あふれる御助言を含めての御指摘でございますけれども、私は、委員と基本的な考え方は違っていないと思います。国会審議において、ただ単なる金額だけをどうだこうだするということじゃなくて、まさに中身について御審議をいただかなければならないということでございますから、建設省のやろうとしております事業につきまして、下水道、公園あるいは道路なり、それぞれについて我々としてでき得る限りの資料を御審議のためにお出しするということは、私はもう当然のことだと、このように思っております。
 そういうことでございますから、私どもも別に出し惜しみをしておるわけでもございませんし、出したら都合悪いというわけでもございませんから、そういう面では、そういう事業の中でも、例えば大型のプロジェクトとかそういうようなもの等については特に資料をお出しするというような形でやっておるつもりであります。
 ただ、当委員会においてはそういう恐らく御発言はないかもしれませんが、私が今まで出ました予算委員会の中で、いわばどこの町のどこの村のという箇所づけでございますね、そのことを含めてとにかく全部箇所づけを出せというふうな御要請がございましたので、これはもう委員は御存じのように、実施計画を予算が決まりましたらつくりましてそうしてこれを配分するわけでありますので、実施計画をつくる作業を今もやっておるわけでございます。
 自治体との間で御承知のようにやりとりをいろいろやりながらやっておるわけでありますから、そういう過程の中で個々の市町村の名前の入った箇所不確定なやつを全部この委員会にお出しをするということになりますと、私はこれは予算の審議自体にも、場合によっては市町村との関係で混乱が起きようかと思いますので、そのことについては全体についてこうやれよという、執行についても御要請、御要請といいますか条件もつけていただいて結構でございますけれども、あとは行政権がそういうことについては自治体と責任を持って箇所づけをしていくわけでございますから、そこまでの資料を予算案審議の過程で出せと言われましてもこれはもう無理だということを私は申し上げたわけでございます。
 しかし、それでも予算案審議に必要な資料、これを出せ、これを出せということでございましたらでき得る限りお出しをするというのが私の気持ちでございまして、亀井流というのはそういうことで、非常に誠心誠意尽くすというのが亀井流でございますから、そのように御理解を賜りたいと思います。
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市川一朗#13
○市川一朗君 国会の場で議員が質問するのは、目の前の議員が質問していますけれどもやはり国民が聞いているわけですからね。その整備水準とか整備プログラムについて国民のコンセンサスを得るような努力というのは政府側もすべきだと思うんですよ。
 次に、住都公団の問題をちょっとお聞きします。
 亀井建設大臣になられて、行政改革の一環として、所信表明でも住宅・都市整備公団について分譲住宅業務からの全面撤退や町づくりへの業務の重点化などの検討を指示したとありますが、私は行政は常に時代の要請にこたえて国民のニーズに合致することが基本的責務であると考えていますから、そういう意味では行政改革というのは絶えずやらなきゃいけない、それが行政の前提でなきゃならないと考えております。しかし、実際には一度できたシステムを改革するというのはまたなかなか難しい問題でございまして、結局歴史的な変換期を迎えた今の我が国から見ますと、行政は改革という目で見ますと本当におくれおくれになってしまって、行政改革が国政の最重要課題になってしまったということでございまして、まことに大事なことであると同時に非常に難しいという問題もあるわけです。
 住都公団の問題、公団の問題等は、行政機構の中における特殊法人のあり方とか、あるいは財政投融資の制度の問題いろいろありますから、これはちょっと短時間では議論になりませんし、これから大いに議論ができると思いますが、ただ一つ腑に落ちないのは、昭和五十二年ころに一度大量の空き家問題がありましたでしょう、当時の日本住宅公団。
 今私は、住宅事情はむしろあのころより悪くなっている面がある、東京圏では。これは、昨年の三月二十六日に関係法案の審議の際に私指摘いたしまして、いわゆる遠高狭という点では本当に悪くなっている。今東京で四十歳前後の働き盛りのサラリーマンが年収の五倍の値段で四人家族用で三LDKの住宅を求めようとすると、一時間半かかりますよ、一時間半以上。一時間半なんてなかなか大変ですよ。政治家の場合はそういう遠くに住んでないからあれですけれども、本当に大変なことなんですよ。そういった住宅事情はむしろ悪くなっているような面もあるのに何で空き家なんかあんなに大量に出たのかなと。
 やっぱり民間企業がやる以上のことは期待されても無理だということなのか、あるいは、どうも亀井建設大臣のあの判断を見ると、公団の限界を早速就任早々の大臣がもう感じてしまったのかどうか。そういったようなことについて、一度経験もしているのに大量の空き家をなぜ出してしまったのだろうというのはどうも脇に落ちないんですが。
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小川忠男#14
○政府委員(小川忠男君) ただいま東京圏の住宅事情についての言及がございました。厳密な比較というのは難しいとは思いますが、住宅の立地の場所、質の問題、いろんな意味で二十一世紀に大きな問題を積み残したというふうな問題意識がございます。
 今、先生御指摘になりました、かつて住都公団でもやはり大量の空き家問題が発生したというふうなことにお触れになりました。御指摘のとおりでございまして、現在、例えば昨年末の段階で七十二万戸を管理している状況のもとで約一万戸弱の空き家があるというふうな事実がございます。ただ、今御指摘になりましたように、昭和五十年代の半ばからバブル期の直前と申しますかまでの期間において、実は比率においては今回を上回る空き家が発生した時期がございます。例えば昭和五十五年末では一万五千戸近く、当時は六十二万戸でございますから比率は今の二倍でございます。二・三%の空き家があったというふうなことでございます。
 ただ、そのときは、何がしかの経済的背景があったというのは事実でございますが、よく言われましたのは高遠狭、住都公団の家賃、分譲価格というのは高い、それから場所が遠い、それから狭い、この三つが理由だと一般的には言われました。相当程度当たっていると思います。
 それならば、今回、住宅事情が依然としてというふうな背景のもとに、なぜこれだけの問題が起きたのかというふうなことでございます。実は、今回発生いたしております空き家あるいは分譲住宅の売れ残りというのは場所的に申し上げますと、四大ニュータウンと申しますか、多摩ニュータウン、港北ニュータウン、千葉ニュータウン、幕張、これらの比較的歴史のある伝統のある住宅団地で割合まとまって発生しているというふうな事実がございます。それらに共通しておりますのは、一言で言えば、建築費が最も高騰したバブル期の絶頂期に建築に着工しておる、結果としてでき上がったものは、分譲価格にせよ家賃水準にせよ、原価からいきますと極めて高いものになった。ただ、その後の経済状況のもとで、一口に言えば割高感がつきまとっているというふうなことだろうと思います。
 したがいまして、これから先は蛇足かもしれませんが、できるだけ住宅販売促進あるいは入居促進という意味で、背景がそういうふうなものであるならば、やはり家賃を下げる努力をするとか、あるいは分譲につきましても定期借地権的な形で価格を抑えるような努力をするというふうなことで、現在最大限の努力をさせていただいておるというふうな状況でございます。
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市川一朗#15
○市川一朗君 原価でやれば当然安いという時代なら原価主義でもいいんでしょうけれども、そういう時代の変化にやっぱり対応できない部分があったんですね。
 ちょっといろいろお聞きしたいんですが、伊藤長官せっかくお出ましてございますので、首都機能移転ですね、東京都選出の伊藤長官だからということであえて申し上げるわけではございませんが、私は、首都機能移転というのはやっぱりよりよい東京をつくるためにぜひともこれは必要がある問題だと思っているんです。ただいま住都公団問題でも御指摘しました住宅問題一つとりましても、先ほどの公共事業でも申し上げました通勤地獄、慢性的な道路渋滞、こういったような問題も、将来の東京、未来の東京を考えますと、やはり首都機能移転というようなことで取り組んでいかないとどうにもならないんじゃないかというふうに思っているわけでございます。
 長官も前向きに取り組んでおられると思いますけれども、所信表明を見る限りでは必ずしも、ちょっと不安な部分もございますので、ひとつここは御熱意のほどを、余り時間がございませんので、熱意あふるる御答弁であれば簡単でも結構ですから、どうぞひとつよろしくお願いします。
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伊藤公介#16
○国務大臣(伊藤公介君) 委員とはかつて私が国土庁の政務次官の時期から仕事を一緒にさせていただいて、大変御指導をいただきました。
 結論から申し上げれば、首都機能の移転は、少しオーバーになるかもしれませんが、二十世紀から二十一世紀にかけて日本民族の国土行政に対するチャレンジだ、そう私自身は認識をしております。
 つまり、昭和三十七年、池田内閣の時代から、もう委員御案内のとおりでありますが、歴代の内閣は常に、過疎と過密を解消して豊かな自然と共生をしながら、都市においても快適な住環境を、そして地方においては豊かな自然の中で生き生きと暮らせる、そうした国土行政を一貫して進めてきたわけであります。しかし現実は、今委員と大臣とのやりとりもございますように、都市はじゃすごく快適になったのか、あるいは地方は自然と豊かに暮らせるようになったのか。三千二百三十二市町村の中で依然として千二百八市町村は過疎であります。その数は少しずつ減ってはきているようでありますが、依然として過疎は過疎。
 そういうことを考えましたときに、私たちは、この大都市にもし万一大震災が起きたときに一体どうなるんだろう、あるいはもう少し先進国に比べて、一部屋、二部屋豊かな住環境に住むことはできないのか、あるいはまた、私は地方の非常に過疎の出身でありますけれども、あの大自然の中に職場があったり文化があったら心豊かにみんなが住めるであろうに、そんなことを考えながら、この首都機能の移転は、さまざまな夢とロマンをかけた二十一世紀への国の挑戦だ、そういう意気込みでやらせていただきたいと思います。
 アメリカでは、ビジネスの中心はニューヨークなら政治の中心は何といってもワシントン。これから二十一世紀の恐らく主役になると言われる中国も、政治は北京なら世界の人々が投資をする経済の中心は上海です。私たちもそういう意味で、国際的にも日本は魅力のある国土行政を進める非常に大きなインパクトになるのではないか、そういう意気込みでしっかり取り組み、また、国民的なコンセンサスがとれるようなさまざまな運動も展開をしてまいりたいと思っております。
 御協力もあわせてお願いをいたします。
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市川一朗#17
○市川一朗君 土地政策でございますが、このたび新総合土地政策推進要綱というのを定められまして、もう早速亀井建設大臣は、きょうの新聞報道によりますと、具体的な土地の有効利用について取り組まれておるようでございます。国土庁におかれましても総合的な土地政策の推進の責任官庁としてこれからしっかり取り組んでいただきたいと思いますけれども、私は、やっぱり具体的なことをやっていかないとどうにもならないという意味で、時間があれば本当は亀井建設大臣にけさの話もお聞きしたいんですが、ちょっと私の持ち時間が切れましたのでもうお答えいただく時間ありませんから、御要望だけにしておきます。
 国土庁長官、土地税制ですね。あれは税務当局の話でもありますが、もうバブル退治そのものと言えるような土地税制もやっぱり残っているんですよね。ですから、日本の土地政策のために税制はどうあるべきかという点も含めまして、ひとつできるだけ早急に結論を出していただきたいと思うんです。
 その点御要望しておきまして、質問を終わりたいと思います。
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小川勝也#18
○小川勝也君 民主党・新緑風会の小川でございます。
 まず、予定外の質問を国土庁長官に一つさせていただこうと思っております。
 きのう、北海道で地震がありまして、きのうは衆議院の方で委員会が行われていたように思っておりますが、第一報が国土庁長官にきちんと入ったかどうか確認をさせていただきたいと思っております。
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伊藤公介#19
○国務大臣(伊藤公介君) 阪神・淡路の震災を私たちは経験をいたしまして、国土庁は、常にさまざまな災害、特に地震につきましては国土庁の三階にはあらゆるコンピューター制御によってデータが直ちに受けられる体制になっております。
 きのうの地震につきましては、私のところに十分後に連絡をいただきました。その時々の状況によりますが、震度五弱になりますと、私のいわゆる無線には必ず連絡が来ることになっておりまして、国土庁と連絡もいたしますし、万々一そのときにさまざまな問題があれば官邸との連絡をする。そうした危機管理には十分対応しております。
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小川勝也#20
○小川勝也君 危機管理は何か災害が起きたときだけ問題にするのではなくて、オオカミ少年のごとく常日ごろから注意をしていることが肝要だと思って質問につけ加えさせていただきました。
 改めてお伺いをいたしますが、今、市川委員とのやりとりがあったように、この大都市部においては、渋滞であるとか、通勤時間が長いとかあるいは住宅の面積が小さいとかいろいろな問題を抱えておりまして、私も国土庁長官と同じように農村の生まれでございますが、必ずしも便利な東京が豊かで快適な暮らしができる場所とは考えておりません。そういう意味で考えますと、我が国の国土行政、今までの分を総合しますと、必ずしも成功しているとは言いにくいと私は思います。
 その逆に、私の北海道も二百十二市町村ございますが、札幌市とその周辺の一部の市を除いては、ほとんどが人口減少地区でございます。私の生まれ育った町は、最高時の人口が一万二千人でありましたが、ついに暮れに五千人を切りました。私の町は農村でございますので、まだまだ人口の減少が緩やかでございますが、御案内のとおり、産炭地であるとか特殊な産業を抱えておった市町村になりますと、また特殊な事情を抱えております。
 国土の均衡ある発展という見地から、特に農村部の未来についてどんな豊かな幸せを長官として描いておられるのか、御所見をお伺いしたいと思います。
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伊藤公介#21
○国務大臣(伊藤公介君) 北海道の大地で心豊かな青春を送られたり、そうした自然の豊かな中でさまざまな情操豊かな青年たちが育っていく。私も実は自分が生まれ育ったところは長野県の海抜千五十メートルという大変過疎の地域であります。一方、私自身が今選挙区としておりますところは、先ほどから御議論にもありました多摩ニュータウンを抱えた最も都市化現象が進んできた地域でありまして、やっぱり都市に人が集まるというのは、そこにはビジネスチャンスがある、さまざまなチャンスがある、そういう魅力がある。しかし、そういいながら、大都市に住む人々は時として、あの豊かな自然に触れたい、そういう両方のものを持っているわけでありまして、最近の地方の農山村、そうした過疎地域や離島、半島、特殊な状況を持った地域のいろいろな私どもが国土行政の上から御意見を承ったり、あるいは時に陳情を受けながら、均衡のとれた国土行政の必要性を非常に痛感をしております。
 そこで、新しい全国総合開発計画がことしの夏前後には策定をされる準備も今進められているわけでありますが、そうした中でも、私どもは今までのように過疎と言わずに、多自然居住地域、人々が自然とともに共生ができる、そうした国土行政に転換をしていくべきだということで、ポスト四全総は五全総とも言わないし、今までの延長ではない。文字どおり二十一世紀の魅力のある国土行政を新しく展開をする、そういう心意気で、実はそのネーミングも、全国の行政の方々あるいは全国の青年会議所の方々あるいはもちろんさまざまな経済関係の皆さんにもお呼びかけをして、国土庁のホームページ、インターネットで二十一世紀のそのネーミングも今募集をしているところでありまして、魅力のある地方都市あるいは農山村ということを、これから私たちは、さまざまな角度から新しい地方への時代とそうした流れに沿った国土行政をぜひ進めていきたいというふうに思っております。
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小川勝也#22
○小川勝也君 ぜひ物質的豊かさもさることながら、心の豊かさを追求した行政を進めていただきたいと思っております。
 私どもの北海道も、いろいろ御配慮をいただきまして社会資本の充実も少しずつ進んでいるとは思います。また、平成十二年には、私の生まれ育った町にもインターチェンジが開設される予定になっております。
 しかしながら、今問題となっております公共事業と呼ばれるものが大変に評判が悪いと思います。私のふるさとにおいては当然待ち望んだ高速道路でありますが、マスコミからは、車の通る台数が少ないところの高速道路をつくることに、あるいは農道と呼ばれる、あるいは林道と呼ばれる道が舗装されることに、いろいろな批判も受けております。この公共事業という言葉自体が悪者になっていく責任というのが、私ども政治家や役所の方々あるいは建設業界の方もそうかもしれませんが、みんなの責任としてこれはとらえていかなきゃいけないと思います。
 なぜこんなことを申し上げるかといいますと、北海道の高速道路も、経済の、あるいは財政の流れからいうと、この東京で通勤電車に揺られながら一生懸命仕事をされた方の支払った税金が地方の高速道路になったり社会資本の充実になっているということを私たちは忘れてはいけないということをここで改めて申し上げたいからであります。
 そして、国民の税金は国民の将来の幸福のために使われるべきであって、政治家が名声を博すために使われるべきではない。あるいは逆に、建設省の予算をふやすためでもないし、あるいは建設省の天下り。ポストを確保するためのものでもない。原点に立ち返って、納税者の気持ちを考えながら、公共投資あるいは公共事業というものを進めるということを再確認したいわけであります。
 優先順位を考えて、どうしても必要なものだけをつくるという考え方は当然であります。今までの歴史においては、何でもいいからつくってくれという話もたくさんあったように聞いております。今、財政危機が叫ばれている中、当然そんな時代ではありません。一滴たりともむだにしないというそういう前提でこれからも必要な公共事業を進めていくために、政治家も官僚もすべての携わる人たちがぎりぎりまで襟を正し、そしてコスト削減に向けて努力をすべきだと思いますが、このたびの所信表明の中にも、公共事業のコスト縮減というのが盛り込まれておりました。どのようにコスト縮減をしていくお考えなのか、その方策をお伺いしたいと思います。
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小野邦久#23
○政府委員(小野邦久君) ただいま御指摘のございました公共工事のコスト削減の問題、公共工事についてのお尋ねでございますが、これは一般の建設事業そのものについて言えると思いますけれども、建設事業自体は非常に多くの要素の集合体と申しますかそれの総合的な社会活動の結果出てくるものだということがあると思います。
 そうなりますと、いろいろな財とかサービスの価格が例えば欧米に比べて高いということになりますと、その総合生産価格である建設生産物の価格もおのずと高くなってしまう、こういうことでございまして、私ども、過去にも、同じようなものを例えばアメリカでつくった場合に日米の価格差がどうなるのかということをいろいろ議論を真剣にいたしました。その結果、いろいろな財サービスが高いものでございますから、建設生産物の価格も例えば一五%から三割ぐらい高いと、こういう結果が出てきているわけでございます。
 ただ、先生御案内のとおり、公共事業は大変貴重な税金を使ってやるわけでございますから、少しでも効率的にやらなければいけないということで、今、政府挙げて、効率的な公共事業の執行、特に公共工事のコスト削減のために取り組んでいるわけでございます。ただ、コストの低減の問題は、私ども公共工事の実施主要官庁だけじゃなくて、関係の政府のあらゆる機関に御協力をいただいて真剣に考えていただいて総合的な対策を打ち出さないと、なかなか思うような成果が上がらないのであります。例えば、私ども自体がコストを下げるだけじゃなくて、建設活動をやる場合にあらゆるいろいろな関係の規制があるわけでございます。こういうふうな規制をやはり少しでも社会的にある程度低くしていけるようなものは、そういうことを考えて低くしていくようなことにしないと、コスト全体が下がらないわけでございます。
 例えば、先生御指摘になりました、北海道の高速道路のお話をされましたけれども、高速道路はもちろん最終的には税金で返していく国債でつくっていくわけでございますけれども、この高速道路にしましても地元の方の大変御要望がございましてつくっていくわけでございますが、実際の施工段階になりますと、例えば地域の方々からいろいろな要求が、この際、例えばインターチェンジをつくる場合にも関係の道路との交差をどうするか、アクセスをどうするか、そういうようなことがごまんと要求が出てくるわけでございます。こういうような場合にじゃ設計をどうするのか、いろいろ小さな例えば道路的なものと一々バイパスで全部連結をしていくのでは大変なお金がかかるわけでございます。
 そういったようなことから、少しでも例えば設計を安くできないか、あるいは資材を少しでも安く買えないか、あるいは道路工事をやります場合の交通規制とか、そういったようなことも含めてあらゆる角度から見直しをして努力をしていかなければいけない。ただ、その場合でも、やれること、やれないこと、これはたくさんあると思います。そういう方向をきちっと示すことによって、我々は総理の大変強い御指示もございまして、政府の一つの行動指針を年末までにつくっていこう、こういう段取りで進めているところでございます。
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小川勝也#24
○小川勝也君 ぜひとも実効ある結果を期待しております。
 私の所属しております民主党では一五%ぐらいは縮減できるんではないかという提案をさせていただいているところでございますが、これは大臣に申し上げたいんですけれども、ただいま事務的に御報告があった要件のほかに、さまざまな事務的なこと、あるいは体質的なものも問題の中に含まれておると思います。
 例えば、これは自治体の方が上京される経費であるとか、打ち合わせをするときの飲食費であるとか、あるいは業界の方々が談合する費用であるとか、すべて価格に転嫁されるということもお考えに入れてこの大きな縮減という問題に取り組んでいただきたいと思います。
 次に、先ほども話題になりました住宅・都市整備公団改革へのお考えを伺いたいわけでございますけれども、これは新聞の資料を取り寄せましたらこんなに分厚く資料をいただきました。あるいはマスコミもあるいは我が党もこの問題を厳しく追及しております。いろいろな非合理的な状況や空室や売れないとか、あるいは経営の体質などを見ますと、もはや難しい段階に来ているのではないかなというふうに考えますけれども、大臣のこの公団改革へのお考えをお伺いしたいと思います。
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亀井静香#25
○国務大臣(亀井静香君) 住都公団は、戦後の廃墟の中から、特に中低所得者に対する住宅供給をしていくというそういう意味では歴史的な重要な役割を、歴代総裁初め職員の方々が必死になって取り組んできてその責任をまた確実に果たしてきた、そういう歴史であろうかと思いますが、その後の我が国の発展段階の中で、民間におけるデベロッパーの成長というようなそうした状況もございます。
 そうした中で、やはり民に対してお任せする面は思い切ってもうお任せをしていくと。しかし一方、特に低所得者層に対しての責任を国としてどう果たしていくかという観点から、これについてどうやっていくかという問題がありますけれども、しかし住都公団としては大きくこの際方向転換をしていこうということを住都公団の総裁初め幹部と私ども合意をしたわけでございますので、この際二十一世紀へ向けて思い切った改革をやるつもりでございます。
 ただ現在、分譲にいたしましても賃貸にいたしましても、もう既に手がけておる膨大な作業がございます。これは、軍の場合も進軍よりも撤退の方が難しいということがよく言われるわけでございますが、住都公団もまさにそのとおりでございます。今やりかけのやつをたたき売りをするというわけにもまいりません、これは国民の財産でございますから。そういうことに対してどうやっていくかということも今鋭意検討しておりますが、部分的にはやはり場合によっては民営化していくのがいいという部分も出てくると思います。
 要は、問題は国家のために国民のために何がいいかというその選択であろうと思いますが、今そういう意味では住都公団も自分たちの組織を温存するとか今持っている権限をずっと持ちたいとか、そういう消極的な気持ちではなくて、まさに先ほど委員が御指摘の原点に立って白紙で検討をしてくれておりますので、待って期すべき点が私はあろう、このように期待しております。
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小川勝也#26
○小川勝也君 大臣から原点に立ち返ってという御答弁をいただきましたが、私はここでちょっと政治的な観点からつけ加えさせていただきたいと思います。
 今お話がありましたように、大きな役割を果たしてもうその役割を果たし終えたと私は思います。今申されたように、低所得者につきましては例えば都営住宅、市営住宅、県営住宅と競合いたしますし、高級な分野に関しては民間と競合する。この住宅・都市整備公団も亀井大臣の手によって次のステップに円満に行かれるように望むものでありますけれども、この新聞の論調も住宅・都市整備公団改革を行政改革の端緒とせよという論調が多うございます。橋本行革がうまくいくかいかないかというのはどうもこの住宅・都市整備公団の改革の行方を注視して見守っているように見えますし、また並みいる橋本内閣閣僚の中でも最もパワフルで剛腕の亀井大臣がこの改革をなし遂げないと橋本行革そのものがまさに画餅になってしまうように私は思いますが、民営化という言葉を含めて、もう一度御答弁いただけませんでしょうか。
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亀井静香#27
○国務大臣(亀井静香君) 先ほども御答弁いたしましたように、私どもとしては、今までのそうした仕組みとかやり方にとらわれず、未来に向かって一生懸命白紙で検討いたしておりますので、その中には部分的には民営化をした方がいいんじゃないかとか、あるいはこれについてはやはり公的な関与といいますかそういう面を残した方がいいんじゃないかというような、そういうことを含めまして今まだ検討しておる最中でございますので、私自身がアバウトな男でございますから、そういう細かいことに対して現時点ではまだどの部分をどうするというところまで詰まっておりませんので、お許しをいただきたいと思います。一生懸命やってまいります。
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小川勝也#28
○小川勝也君 住都公団のほかにもさまざまな問題があるわけですけれども、その中の一つの日本道路公団について御所見をお伺いしたいと思っております。
 つい先日、休みを利用しまして家族サービスをしました。ドライブをしてきたわけですけれども、羽田空港から湯河原を抜けて御殿場から河口湖そして東京と戻ってきたんですけれども、料金所が数えますと何と十五回ありました。これは、何回も何回も料金を支払っていくとわからないかもしれませんけれども、おおむね八千円ぐらい使ったんじゃないかなと思います。北海道にスキーツアーに行きますと二泊三日で三万円台で行って泊まってスキーをして帰ってこれる。それが東京から日帰りでドライブをするだけで、その高速道路の料金、だけで八千円もかかってしまう。これはいろんな形の物価水準の中でいかがなものかということを考えたわけです。
 実は先ほどもお話し申し上げましたように、そこでいただいた料金が北海道の高速道路の建設に回されるということを考えますと、一概に文句も言えないジレンマに陥るわけでございますけれども、先ほど来申し上げているとおり、ユーザーからいただいたお金もあるいは国から出る補助金も、これはみんな一滴一滴を大切に使っていただきたい、こういう思いがあるわけでございます。
 この公団の経営に対してもさまざまな資料がございます。例えば、身内の団体が関連会社をつくってさまざまなサービス部門に関しての納入を一手に引き受けている。あるいはサービスの部門でいいますと、お気づきの点もあるかと思いますけれども、どこのサービスエリアに行っても同じような売店がある、あるいはうどんもそばも同じようなものだと。これはもうちょっとやり方があるのではないかなというふうに考えますし、例えば料金が、適正価格が那辺にあるのかということもわかりにくいわけでございますけれども、要はこのプール制に対する疑義というのがまた別問題といたしまして、ユーザーから預かったお金が一円のむだもなく地方で待っている高速道路になればまだおさまりがっくかと思うんです。
 この道路公団の話題に関しましては、日野市長と亀井大臣のやりとりもあるわけでございますし、さまざまな問題を原点からもう一度見直していただきたい。この日本道路公団の経営の改革についての建設大臣の御所見をお伺いしたいと思います。
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亀井静香#29
○国務大臣(亀井静香君) 道路公団も、日本列島全体に高速道路網を敷設してそれを維持管理をしていくという大事な仕事を一生懸命私はやってくれておると思います。しかしながら、現在の日本道路公団あるいはそれを取り巻くいろんな状況等、これについて私のところにもいろんな方々からの助言あるいは批判の言葉も寄せられております。
 私自身もいろいろと勉強もいたしております。私は、簡単に申し上げますと、善意で総裁以下職員の方々もやってくれておると思いますけれども、客観的に見ますと、今のままでは私は国民の目に耐えられないと、このようにトータルとして判断をいたしております。
 御指摘のように、高速道路料金、外国に比べて割高だという声も多いわけでありますけれども、私も外国に比べましてやはり高いという状況だと思います。そうした高い料金をいただいて、また税金の中からつぎ込んでおるというような状況の中で果たして付加価値を生むいろんな、サービスエリアを含めまして、そういう事業展開が理想どおりいっておるのかというと、委員御指摘一部されましたが、私は必ずしもそうではないんではないか。もっと、例えば私鉄の場合運賃収入だけでやっておるわけじゃございませんで、その鉄道に関する付加価値をいろんな形でつけておるというそういう経営努力をやっておるわけであります。
 現在までに道路公団やってくれておるわけでありますけれども、しかしもっとそれを、せっかく日本列島網の目のごとくある高速道路網、これはインターチェンジもあるいはサービスエリアももうちょっとダイナミックな形で、あそこのインターチェンジちょっと行って遊んでこようと言ったら失礼ですけれども、あるいは途中で、長距離運転する中であそこに寄ってちょっとあれしてみようというようなそういう魅力のある形で、場合によっては地域の自治体と一緒になって、あるいは民間と一緒になってそういうことをやって付加価値をうんとつけていく、それを道路財源にどんどんはね返していくという、民営化に近いと言ったらおかしいんですけれども、そういう生き生きとした私はやはり改革もしていかなければなりません。
 また組織的に、施設協会から今、年間五十億ぐらいは上がっておりますけれども、しかし施設協会から発注をされているその業務に伴ういろんな利益というのが適正であるかどうかというようなことを含めてどうもそのあたりが、人間長くやっていればだんだんなれも出てきます、たるみも出てきます。
 そういう中で、国民の目から見ればちょっとこれは改革を要するんじゃないかという状況が私は生まれておることは否めない、このようにトータルで判断をしておりますので、現在、総裁にお願いをいたしまして、また道路局にお願いいたしまして、道路局を中心に三十代のうちの職員を中心にプロジェクトチームをつくらせまして、夜遅くまで猛勉強を今やっております。
 そういう中で、まさにこれも白地で道路公団、今後どうすべきかという一つの結論を出させたい。もちろん中間におきまして私もさらに意見を言うつもりでございますので、そういう意味で全く日本道路公団も新しい視点で今改革に総裁が先頭に立っておりますし、うちの道路局も立っておりますので、いろいろ御批判があろうことはよく私も承知いたしておりますので、それは改革の中できっちりと処理をいたしております。胸を張ってこうしましたということを委員に申し上げたいと思います。
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