文教科学委員会

2004-03-24 参議院 全184発言

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会議録情報#0
平成十六年三月二十四日(水曜日)
   午前十時開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         北岡 秀二君
    理 事
                亀井 郁夫君
                後藤 博子君
                鈴木  寛君
                山本 香苗君
                林  紀子君
    委 員
                阿南 一成君
                有馬 朗人君
                大仁田 厚君
                大野つや子君
                扇  千景君
                橋本 聖子君
                伊藤 基隆君
                佐藤 泰介君
                谷  博之君
                中島 章夫君
                西岡 武夫君
                草川 昭三君
                畑野 君枝君
                山本 正和君
   国務大臣
       文部科学大臣   河村 建夫君
   副大臣
       総務副大臣    山口 俊一君
       文部科学副大臣  原田 義昭君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       馳   浩君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        山口 俊史君
   政府参考人
       総務省自治行政
       局公務員部長   須田 和博君
       文部科学大臣官
       房総括審議官   玉井日出夫君
       文部科学省生涯
       学習政策局長   銭谷 眞美君
       文部科学省初等
       中等教育局長   近藤 信司君
       文部科学省高等
       教育局長     遠藤純一郎君
       文部科学省科学
       技術・学術政策
       局長       有本 建男君
       文部科学省研究
       開発局長     坂田 東一君
       文部科学省スポ
       ーツ・青少年局
       長        田中壮一郎君
       文化庁次長    素川 富司君
       厚生労働省社会
       ・援護局障害保
       健福祉部長    塩田 幸雄君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○平成十六年度一般会計予算(内閣提出、衆議院
 送付)、平成十六年度特別会計予算(内閣提出
 、衆議院送付)、平成十六年度政府関係機関予
 算(内閣提出、衆議院送付)について
 (総務省所管(日本学術会議)及び文部科学省
 所管)
    ─────────────
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北岡秀二#1
○委員長(北岡秀二君) ただいまから文教科学委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成十六年度一般会計予算外二案中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管についての委嘱審査のため、本日の委員会に総務省自治行政局公務員部長須田和博君、文部科学大臣官房総括審議官玉井日出夫君、文部科学省生涯学習政策局長銭谷眞美君、文部科学省初等中等教育局長近藤信司君、文部科学省高等教育局長遠藤純一郎君、文部科学省科学技術・学術政策局長有本建男君、文部科学省研究開発局長坂田東一君、文部科学省スポーツ・青少年局長田中壮一郎君、文化庁次長素川富司君及び厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部長塩田幸雄君を政府参考人として出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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北岡秀二#2
○委員長(北岡秀二君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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北岡秀二#3
○委員長(北岡秀二君) 去る二十二日、予算委員会から、三月二十四日の一日間、平成十六年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府関係機関予算中、総務省所管のうち日本学術会議及び文部科学省所管について審査の委嘱がありました。
 この際、本件を議題といたします。
 文部科学省関係予算の説明につきましては既に聴取しておりますので、総務省所管のうち日本学術会議関係予算の説明を山口総務副大臣から聴取いたします。山口総務副大臣。
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山口俊一#4
○副大臣(山口俊一君) 平成十六年度日本学術会議歳出予算要求額の概要につきまして御説明を申し上げます。
 日本学術会議は、我が国の科学者の内外に対する代表機関として、科学の向上発展を図り、行政、産業及び国民生活に科学を反映浸透させることを目的とし、科学に関する重要事項の審議、科学に関する研究の連絡を図ること等を職務といたしております。
 平成十六年度総務省所管一般会計歳出予算要求額のうち、日本学術会議の歳出予算要求額は十四億六百万円であり、これを前年度の当初予算額十四億六千二百万円と比較をいたしますと、五千六百万円の減額となっております。
 次に、その内訳について御説明申し上げます。
 第一に、科学に関する重要事項の審議等を行う総会、部会等のほか、百八十の各専門分野の研究連絡委員会の審議関係経費として三億五千六百万円を計上しております。
 第二に、学術関係国際会議の開催、国際学術団体への加入分担金、国際学術関係会議への代表派遣、アジア学術会議の開催等の国際学術交流関係経費として三億四千百万円を計上しております。
 第三に、新たな日本学術会議会員の選考を行うために日本学術会議会員候補者選考委員会を設置をして、会員候補者の選考を行うための会員推薦関係費として四千四百万円を計上しております。
 その他日本学術会議一般行政経費として六億六千五百万円を計上しております。
 以上が平成十六年度日本学術会議の歳出予算要求額についての概要でございます。
 よろしく御審議くださいますようお願い申し上げます。
 以上です。
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北岡秀二#5
○委員長(北岡秀二君) 以上で日本学術会議関係予算の説明の聴取は終わりました。
 これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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有馬朗人#6
○有馬朗人君 自民党の有馬朗人でございます。おはようございます。今日も一時間ほど質問をさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。文科大臣始め大変お疲れだと思いますが、もう一頑張りお願いをいたします。
 まず、質問に入る前に繰り返しお願いをしておきたいことは、やはり日本の小学校、中学校、高等学校、そしてまた大学、大学院への財政的基盤が非常に弱い、これを何とか今世紀中にと言うと百年もお考えになるといけませんが、十年ぐらいの間、二十年の間には是非とも世界並みにしていただきたいということをお願いをいたしたいと思います。初中教育の予算も、比べますとやっぱり少ない。これを直さない限り日本の教育は良くならないと断言いたしたいと思います。
 そしてまた、科学技術の予算は大変な御努力で、科学技術基本法、そしてまた科学技術基本計画のおかげで随分伸びてまいりました。科学研究費補助金も大変伸びてきた。これは度々感謝申し上げるところでありますけれども、やはり競争的資金ということを考えますと、先週もお聞きしたように、アメリカに比べて一けた少ない。これを何とかしなければアメリカに勝てない、世界に勝てないと思いますので、是非ともこの財政基盤をしっかりするようお願いをいたして、私の質問に入らせていただきます。ちょっとつむじの曲がった議論を今日させていただきますので、よろしく。
 まず一問は、中央教育審議会で五日制を導入することを決めた際に、私は非常に心配したことがありました。会長として心配したことがあり、また審議会としても心配しました。すなわち、すべての学校が公平、平等に五日制を導入してくれるだろうかということでありました。会長といたしましても、文部省に、当時の文部省に様々な学校と、特に私学とよく話をして理解を求めてくださいということを要請いたしました。そして、当時の初中局長等々が大変御努力になって、公立のみならず私学ともよく話をしてまいりましたと、了承を受けたと、こういうふうな返事をいただきました。
 そこで、第一問は、今日、土曜に関して、高等学校、特に高等学校はいかに対処しているか、ひとつお教えいただきたいと思います。
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近藤信司#7
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 完全学校週五日制につきましては、平成十四年度から国立、公立学校につきましては導入をされておるわけでございますが、私立学校につきましては、私どもが平成十四年二月に完全学校週五日制の実施予定について調査した結果によりますならば、その時点ではございますが、学校週五日制を採用する私立学校は全体の約七〇%にとどまっているということで、必ずしも私立学校の中ではまだ完全学校週五日制の実施に向けた取組が十分に進んでいない、そういう状況が見られるところでございます。
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有馬朗人#8
○有馬朗人君 特にその三〇%残っているところでは進学校が極めて多いと思う。
 そこで、土曜を休みにしていない学校の理由について、もしお分かりであればお聞かせください。
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近藤信司#9
○政府参考人(近藤信司君) 必ずしもその理由まで把握をしていないわけでございますけれども、やはり学力の問題あるいは上級学校への入学試験への対応、いろんな理由があるんではないかと考えております。
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有馬朗人#10
○有馬朗人君 同じような問題は公立学校にもあるはずであります。しかし、一部がそういうふうなことを行っているということを私は非常に心配をしているわけであります。
 少しさかのぼって恐縮でありますが、私が東大の総長をしておりましたころの一つのエピソードを申し上げます。そして、質問したいと思います。
 一九九一年ごろ、当時の中央教育審議会で、大学入試が過熱することを恐れ、特定の大学に少数特定の高等学校の出身者が多数入学し、それらの大学生は大学で同窓会を毎日やっているというふうな批判がありました。そして、中教審として、特定高校よりの出身者の数を、一大学ごとの数を制限せよという方針を決めたと思いますが、いかがでしょうか。
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遠藤純一郎#11
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御指摘のように、一部の有力大学における特定高校出身者の寡占の現実が常識をはるかに超える域に達していると、こういう議論が中央教育審議会等でございました。ただ、結論としてそれをどうせよという提言にまではまだ至らなかったというふうに理解しております。
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有馬朗人#12
○有馬朗人君 中教審が議論をなさっているときに、東京大学に対して極めて強い要請がありました。東京大学で実行せよという御要請であったと思います。これが正式な要請であったか内々のものであったか、私、記憶がないんですが、東京大学といたしましても大変な議論をいたしました。
 そして、私は、総長を辞めるときに出しました「現状と課題」という、東京大学としての、内部というか自己評価及び自己点検の白書を出したのですが、その中に書いた文言を申し上げますので、よろしく。
 それは、ここでいわゆる寡占高校問題について一言しておこうというふうなことを言いまして、そしてその当時としては、私学は大変努力しているんだから、まだ全体が同じ指導要領の下で同じような授業数でやっていて、しかし努力しているんだから今回はそれを受け入れないという結論を出すわけでありますが、ただ、東大といたしましても、学生生活実態調査の結果から明らかであるように、本学学生の家計維持者の平均収入が高いことにより学生の質が変化をしているのではないか、貧困家庭の子弟が入学できるようにするにはどうしたらよいか等々の問題は、今後一層検討を深め、必要な対策を打ち出したいと考えている、なお寡占高校問題に関しては、今後具体的状況の変化が起こり次第再検討の要があると私は考えている、総長としてであります。例えば土曜日に休校するかしないかによって国立・公立高校と私立高校の間に明らかな差が生じた場合であるということを十年前に私は書きました。
 さて、先ほどお聞きいたしましたように、現在は土曜休校ということの点でこの平等性、公平性が大きく崩れていることを私は心配しているわけであります。
 そこで、大臣にお願いしたいことがあります。もう一度、国立、公立、私立を含め土曜日を休校にする、これがよいかどうか、全く各高等学校の自由なのかどうか、それでよいのかをはっきりさせていただきたいと思います。特に大臣にお願いは、学校五日制の在り方のもう一度検討、特に高等学校での土曜日の在り方、これにつきまして中央教育審議会でもう一度お諮りをいただけないかということであります。
 今日ここではっきりお返事いただければ幸いですが、御検討を賜れるかどうか、まず中央教育審議会に諮問する前にどうお考えになるか、この点について御意見を賜りたいと思います。
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河村建夫#13
○国務大臣(河村建夫君) 有馬先生御指摘のように、この五日制の問題のときに、私学は大丈夫かという話があったことも私もよく覚えております。現実にそういうことがまだ起きているということでございます。
 しかし、基本的には、完全学校週五日制の考え方、これは公私共通のものであると、こういう認識に立っております。だから、私立学校においてもこの趣旨を理解をいただいて御協力いただきたいと、このように思っておりまして、これを中教審に正式な課題とするかどうか、この問題について私も内部的にももう一度考えなきゃいけない問題だと。
 かなりの学校がそういう状況である。しかし、一方では、成果を上げております私学、例えば灘高あるいは東海高校、女子学院等においても五日制を採用している例もあるわけでございますので、そういう観点からいえば、本当にやる気になればできるはずだと、私はそう考えております。
 有馬先生、元中教審の会長さんからのお話でもございます。検討させていただきたいというふうに思います。
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有馬朗人#14
○有馬朗人君 ありがとうございます。
 先週お願い申し上げましたように、総時間数が本当に少ないのはどう考えるか、改善するにはどうすればいいか、この辺なども兼ねてまた御検討賜ると有り難いと思っています。
 少し易しい問題に移ります。
 一九八五年ごろから、大学入試の科目を減らす、そして剣玉入学すら許す大学が出てまいりました。これは文部省が指導するんだと、指導したんだからという大学が多いのですが、もし指導なさったとすればなぜでありましたでしょうか。
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遠藤純一郎#15
○政府参考人(遠藤純一郎君) 大学入試の科目数の削減等についての経緯を御説明します。
 昭和五十四年に共通一次学力試験を導入した際には国立大学五教科七科目ということであったわけでございますけれども、その後、臨時教育審議会におきまして、受験競争を緩和して受験生の負担を軽減すると、こういう観点から大学入試の在り方についても様々な審議が行われたというふうに理解しております。
 この審議の状況を踏まえまして、昭和六十年に国立大学協会から提言が出されまして、それに基づいて、昭和六十二年以降、国立大学における共通第一次学力試験の受験科目が五教科五科目となったということでございます。
 また、各大学の個別試験につきましても、共通試験と同じ科目を課すことは受験生にとって過度の負担であると、こういう考え方に基づきまして、文部省で昭和六十二年以降、毎年、各大学に通知をいたします大学入学者選抜実施要項におきまして、大学入試センター試験利用大学につきましては個別試験の受験教科・科目数の削減を求めてきたと、こういう経緯でございます。
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有馬朗人#16
○有馬朗人君 確認しておきますが、文部省は指導しなかったと考えてよろしいですね。
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遠藤純一郎#17
○政府参考人(遠藤純一郎君) いえ、文部省で、先ほど申しましたように、各大学に出しております実施要項で受験教科・科目数の削減を、個別試験における受験教科・科目数の削減を求めてきたということはございます。
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有馬朗人#18
○有馬朗人君 各大学に、是非とも誤解のないように、今からでもおっしゃっていただいた方がいいと思います。
 ところで、私は、一九八九年、平成元年に入学試験科目を減らすなということを大アピールをいたしました。国立大学協会でもそう申しました。なぜか。それは、高校生が入学試験に出ない科目は勉強しなくなる、明らかに。医学部に来るのにも生物をやらないというようなことも起こってきたわけであります。
 入学試験の科目が減ったら、人情として当然高校の教育体制が崩れるのではないでしょうか。高等教育局長にお伺いいたします。
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遠藤純一郎#19
○政府参考人(遠藤純一郎君) 現実問題として、やはり入試ということが目の前にありますと、どうしてもそちらの方に力が入るということは否めない現実かと思います。
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有馬朗人#20
○有馬朗人君 そこで、今度は高等教育局長じゃなくて初中局長にお願いすることでありますが、高校教育をきちんとするためには全主要科目の学生達成度を卒業時にしっかりと把握すべきだと思いますが、いかがですか。
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近藤信司#21
○政府参考人(近藤信司君) お答えをいたします。
 高等学校教育の充実を図るために生徒の各科目の学習の達成状況を適切に評価することは大変重要なことだと考えております。現在、高等学校では、一般的に各学年の修了時に、学習指導要領に示す教科・科目の目標に基づきまして各学校が設定した評価基準に基づき、生徒の学習の達成状況を評価をし、単位の修得を認定をしているわけでございますが、そういったことから、この評価を更に充実をしていくことが大事だろうと思っておりまして、国立教育政策研究所の教育課程研究センターが平成十五年の九月に高等学校における評価基準、評価方法等の研究開発、これはまだ中間整理の段階でございますが、これを公表し、各都道府県教育委員会に送付をしていると、こういうことでもございますから、こういったような取組、あるいはこういうものを参考にしていただきまして、各学校でしっかりと達成状況を評価をしていただくと、こういうことが大事だろうと思っておりますし、私どももその充実に努めてまいりたいと考えております。
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有馬朗人#22
○有馬朗人君 ありがとうございます。是非御努力を賜りたい。
 そこで、一案を提案をいたしますので、御審議賜り、お考えをお聞かせいただきたい。
 そのまず前に、海外の、イギリス、フランス、ドイツ、アメリカ等では高等学校卒業資格をどのように認定しているか、もしお分かりでしたらお教えください。
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銭谷眞美#23
○政府参考人(銭谷眞美君) まずイギリスでございますが、日本の高校に当たるシックスフォームと呼ばれる義務教育後の二年間の課程がございますけれども、ここでは、我が国のように各学校が卒業を認定する制度にはなっておりません。大学への入学資格につきましては、GCE—Aレベル試験の合格が基本的な要件となっておりまして、この試験は国の認可を得て民間の試験団体が実施をいたしております。
 次にフランスでございますが、国家試験であるバカロレア資格取得試験の合格によりまして高校卒業資格及び大学入学資格が付与されるということになっております。
 ドイツでは、高校の修了試験であるアビトゥア試験の合格者に高校卒業資格及び大学入学資格が授与されると。この資格試験は、全国共通水準によりまして各州で実施をいたしております。
 最後、アメリカでございますけれども、通常、州や学区で定める単位の取得をもって卒業が認定をされます。しかし、最近、単位の取得に加えまして、州の統一学力テスト合格を卒業要件とするところもございますし、これとは別に、卒業試験合格というものを卒業要件とする動きもございます。
 以上でございます。
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有馬朗人#24
○有馬朗人君 ありがとうございます。かなり外国は厳しくこの高校卒業資格を認定しているところが多いと思います。
 そこで、大学入試センターというものを高校卒業の認定に使われたらどうかということが私の提案でありますが、その辺についてお考えあるでしょうか。
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遠藤純一郎#25
○政府参考人(遠藤純一郎君) 高等学校教育の課程の修了を認定するということにつきましては、やはり各学校がそれぞれの教育理念を十分に踏まえまして自らの責任において適切な評価を行う、そして卒業を認定するということが重要であると、こう考えております。大学進学を希望しない者も含めてすべての高校生に大学入試センター試験を課して、その結果をもって卒業を認定するというところまではなかなか難しいのではないかと、こういうふうに考えております。
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有馬朗人#26
○有馬朗人君 難しいことはよく認識いたしますけれども、やはり高校での学力が去年の調査のように理科や数学がああ悪かったんではやっぱり心配でありますので、きちっと評価をなさるよう御努力を賜りたいと思います。
 さて、大学の入試の問題に更に戻りますが、この四、五年、大学の入試が極めて多様化した。その一半の責任は私もあるわけで、入学試験、三月の試験を前期と後期に分けるというふうなことをやった責任を持っているんですが、特に私学などを見ますと、余りにも多数回、様々な入試が行われるようになっています。ですから、多様化はいい、複層化は良かったんですが、少し行き過ぎているんじゃないか。そのために、入学試験の問題は間違える、採点は間違えるというていたらくがあっちこっちで起こっている。これは、後で申します教養学部をつぶしちゃった、教養部をつぶしたことも原因なのですが、それ、後にまた申します。
 ただ、今訴えておきたいことは、余りにも多数回入試が行われますので、そこの教職員が忙殺されてしまって、もう肝心かなめの教育どころではないという問題が、少なくとも一月、二月、三月はそういうことが起こってくるわけです。どうそこのところを解決なさろうとお考えであるか。私は、AO入試というものがせっかく導入されましたので、もっとAO入試などを使って一般教員を入試の桎梏から解放すべきではないかと考えておりますが、いかがでしょうか。
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遠藤純一郎#27
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御指摘のように、受験機会を複数にする、多様化ということにつきましては、大学に進学を希望する人たちの受験機会がより多く提供されるという観点では望ましいというふうに考えているわけでございますが、一方で、御指摘のように、その分、入試業務が増加をしまして、学内の多くの教員が入試の業務に時間を取られていると、そういう実態も聞こえてくるわけでございます。入試専門組織を設置するなどの体制整備を図るということと同時に、業務を効果的、効率的に進めるということが必要ではないかと思います。
 それから、先生、アドミッションオフィスというような、AO入試という御指摘ございました。こういったそのための専門組織として近年アドミッションセンターを設置する大学が増えてきてございまして、そういうセンターでは、いわゆるアドミッションオフィス入試の企画、実施ということや、種々の入試の業務の中核、大学における中核的な機関として設置されているということでございまして、今後、その機能の充実を図るということによって全学の入試業務を一括して企画、実施する役割も期待され、負担の軽減ということにつながっていけばというふうにも考えておるわけでございます。
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有馬朗人#28
○有馬朗人君 ありがとうございます。大変現場の教職員が入試問題で悩んでおりますので、そしてまた質の良い入試を行うために、やはり専門家を養成していただきたいと私は思っています。
 入学試験の大好きな教員がたくさんいるんですよ。私も東大で入試やめようやと言ったら、大反対を受けましたね。やっぱり好きな人がいるんで、そういう人たちを是非御活用いただきたい。
 大体、私はアメリカの大学にいたころ、どんな試験がどうやって行われて学生が入ってきたか、全然知りませんでした。周りの教官も全然知りませんでした。要するに、大学の一部に専門家がいて、それが毎年の、これはハーバード辺りでも同じです、私ニューヨーク州立大学ですが、いつの間にか学生が入ってくる。
 そこで、ヨーロッパも同じでありますが、やはりもっと、先ほどの大学入試センターであるとか、ああいうところの入試専門家の教職員に入試を任せる方向に行ったらどうかと思いますが、高等教育局長、どうお考えでしょうか。
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遠藤純一郎#29
○政府参考人(遠藤純一郎君) 御指摘のように、アメリカの多くの大学では専門の職員から成りますアドミッションオフィスが学生の募集から選抜までの業務を実質的に遂行しておると、そしてその中で多面的な入試を行っているというふうに理解しておるわけでございます。
 我が国におきましても、先ほど申しましたように、一般教員の入試業務の負担を軽減するとともに、専門家による適切できめ細かい選抜を実施するという観点から、選抜に関する業務を集中的に行い、その結果を教授会に報告するような専門組織を学内に設けるということをこれから進めていく必要があると、こう考えております。国立大学で申しますと、こういったアドミッションセンター、十三の国立大学に既に整備をされておるわけでございます。
 それから、入試、それぞれの各大学の入試におきましても、センター試験の積極的な活用、あるいは個別試験では、面接、小論文を中心に実施するといったようなこと、あるいは入試センター試験で判定できる能力については再度試験を課さないと、あるいは入試業務の、そういったようなことで入試業務の効率化を図るということも考えられますし、さらには、TOEFLやTOEICといったような信頼性の高い外部の試験を積極的に活用するということも考えられるわけでございまして、そういったようなシステムを整備していくということによってそういう方向に向かっていけばというふうに思っております。
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