農林水産委員会

2006-03-23 衆議院 全246発言

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会議録情報#0
平成十八年三月二十三日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 稲葉 大和君
   理事 岡本 芳郎君 理事 梶山 弘志君
   理事 原田 令嗣君 理事 二田 孝治君
   理事 松野 博一君 理事 黄川田 徹君
   理事 山田 正彦君 理事 西  博義君
      赤城 徳彦君    赤澤 亮正君
      伊藤 忠彦君    飯島 夕雁君
      今津  寛君    小野 次郎君
      金子 恭之君    近藤 基彦君
      佐藤  錬君    斉藤斗志二君
      谷川 弥一君    中川 泰宏君
      並木 正芳君    丹羽 秀樹君
      西村 康稔君    鳩山 邦夫君
      福井  照君    御法川信英君
      渡部  篤君    荒井  聰君
      岡本 充功君    川内 博史君
      小平 忠正君    佐々木隆博君
      神風 英男君    仲野 博子君
      松木 謙公君    森本 哲生君
      山岡 賢次君    丸谷 佳織君
      菅野 哲雄君    森山  裕君
    …………………………………
   議員           山田 正彦君
   農林水産大臣       中川 昭一君
   厚生労働副大臣      赤松 正雄君
   農林水産副大臣      宮腰 光寛君
   農林水産大臣政務官    金子 恭之君
   政府参考人
   (内閣府食品安全委員会事務局長)         齊藤  登君
   政府参考人
   (厚生労働省大臣官房審議官)           黒川 達夫君
   政府参考人
   (厚生労働省健康局長)  中島 正治君
   政府参考人
   (厚生労働省医薬食品局食品安全部長)       松本 義幸君
   政府参考人
   (農林水産省大臣官房技術総括審議官)       染  英昭君
   政府参考人
   (農林水産省総合食料局長)            岡島 正明君
   政府参考人
   (農林水産省消費・安全局長)           中川  坦君
   政府参考人
   (農林水産省生産局長)  西川 孝一君
   政府参考人
   (農林水産省経営局長)  井出 道雄君
   政府参考人
   (農林水産省農村振興局長)            山田 修路君
   政府参考人
   (水産庁長官)      小林 芳雄君
   政府参考人
   (経済産業省大臣官房商務流通審議官)       迎  陽一君
   政府参考人
   (環境省自然環境局長)  南川 秀樹君
   参考人
   (食品安全委員会委員長) 寺田 雅昭君
   農林水産委員会専門員   渡辺 力夫君
    —————————————
委員の異動
三月二十三日
 辞任         補欠選任
  仲野 博子君     川内 博史君
  松木 謙公君     神風 英男君
同日
 辞任         補欠選任
  川内 博史君     仲野 博子君
  神風 英男君     松木 謙公君
    —————————————
三月十七日
 食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案(山田正彦君外四名提出、衆法第一一号)
 農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案(内閣提出第四五号)
 砂糖の価格調整に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第四六号)
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
は本委員会に付託された。
    —————————————
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 参考人出頭要求に関する件
 農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案(内閣提出第四五号)
 砂糖の価格調整に関する法律及び独立行政法人農畜産業振興機構法の一部を改正する等の法律案(内閣提出第四六号)
 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第四七号)
 食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案(山田正彦君外四名提出、衆法第一一号)
 農林水産関係の基本施策に関する件
     ————◇—————
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稲葉大和#1
○稲葉委員長 これより会議を開きます。
 農林水産関係の基本施策に関する件について調査を進めます。
 この際、お諮りいたします。
 本件調査のため、本日、参考人として食品安全委員会委員長寺田雅昭君の出席を求め、意見を聴取し、また、政府参考人として農林水産省大臣官房技術総括審議官染英昭君、総合食料局長岡島正明君、消費・安全局長中川坦君、生産局長西川孝一君、経営局長井出道雄君、農村振興局長山田修路君、水産庁長官小林芳雄君、内閣府食品安全委員会事務局長齊藤登君、厚生労働省大臣官房審議官黒川達夫君、健康局長中島正治君、医薬食品局食品安全部長松本義幸君、経済産業省大臣官房商務流通審議官迎陽一君、環境省自然環境局長南川秀樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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稲葉大和#2
○稲葉委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
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稲葉大和#3
○稲葉委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岡本充功君。
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岡本充功#4
○岡本(充)委員 民主党の岡本でございます。
 きょうは、農林水産関係に関する一般質疑ということで、私は幾つかの項目について御質問させていただきたいと思います。
 まずは、民主党として取り組んでおります食の安全議員連盟、こちらの方で私は事務局長をさせていただいております。食の安全というのは、委員各位も大いなる関心をお持ちのことだと思いますし、大臣も大いなる関心をお持ちのことだと思いますけれども、昨日、私、茨城県にあります食品の安全に取り組んでいる研究所を訪問させていただきました。この研究所の中で行われているさまざまな研究、食品総合研究所という名前なんですけれども、本当に、私たち、食の安全に大いに関心のある議員メンバーにとっても大変に興味深い、意義深い視察をさせていただきました。
 まさしく今国会に、政府は、食料の今後の供給、また農家のために大いなる期待を持っていただかなければならない、農業の担い手に対する経営安定のための交付金の交付に関する法律案、そしてまた我が党は、食料の国内生産及び安全性の確保等のための農政等の改革に関する基本法案、こういった法律を提出させていただいて、それぞれ審議を進めていこうというところであります。
 そういった中で、昨日拝見をさせていただきました、例えば小麦を微粒子に粉砕して、本来小麦の外側にあるたんぱく質、そしてうまみ成分グルテン等を含んで、例えばパンがつくれる。これまで強力粉のような粉がなかなかつくれなかったと聞いていたのに、パンがつくれて食べれるようになった。なかなか商品価値としてもあると思います。そしてまた、その一方で、ソバも同様に微粒子へ粉砕することで容易に十割そばをつくることができ、これがまさに現場において、十割そばをより容易に供給する方法となるという期待が込められています。
 この独立行政法人、別によいしょをするわけではないけれども、特許等を幾つか持って、自己収入も今後確保していくよう努力していく、こういうふうに言われている。大変に私としては心強かったんですが、そういった中で、今回のこの諸般の研究が、私たち、我が党が主張している食料自給率五〇%、政府案は十年後に四五%というふうに伺っておりますが、今後の食料自給率上昇にどのように寄与していくおつもりか、また研究をどのようにお進めいただくのかどうかについて、お答えをいただきたいと思います。
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染英昭#5
○染政府参考人 独立行政法人食品総合研究所の研究についてお答えを申し上げます。
 食料自給率の向上を図るためには、やはり消費者ニーズに対応した農作物の供給を行うことが極めて重要であると考えております。
 特に、最近の農作物の消費におきましては、加工食品や外食などの比率が高まっておりますことから、試験研究の分野におきましても、食料・農業・農村基本計画に定められておりますように、加工適性にすぐれた品種や新たな加工技術の開発導入を推進することとしております。
 この一環といたしまして、食品総合研究所では、委員に御視察いただきましたように、小麦の品質、加工適性についての基礎研究を通じまして、風味と栄養性に富む小麦の加工技術の開発に関する研究などを行ってきたところでございます。
 このほかに、消費者ニーズに対応した研究、あるいは食料自給率の向上に資する研究という意味では、食品の持つ機能性の解明と評価技術の開発や食品の新たな加工利用技術に関する基盤的研究、また食品の安全性に関するリスク分析のための手法開発など、食品に関する研究を総合的に推進しているところでございます。
 今後とも、消費者のニーズに対応した食品研究を総合的に進めまして、食料自給率の向上に寄与してまいりたいというふうに考えておる次第でございます。
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岡本充功#6
○岡本(充)委員 ぜひ食料自給率の向上に寄与していただく研究をしていただきたい。
 実は、以前の一般質問、農林水産委員会の質疑の中でも、私、スパゲッティの話をさせていただきました。なかなか日本産の小麦でスパゲッティをつくるのが難しく、何年後にできるかどうかはちょっとお約束しかねるというような答弁だったやに記憶をしておりますけれども、スパゲッティだけとは言いませんけれども、日本の消費者の食のニーズというのは非常に多様化しておりまして、例えば、スパゲッティも、国産の小麦でできるようになればなお一層食料自給率の向上に寄与すると思いますし、国産の小麦でつくったスパゲッティ、ちょっと付加価値をつけて売ることも可能なんじゃないかと想定をするわけでありまして、こういった取り組みもぜひお進めをいただきたいということを改めてお願いをしておきます。
 さて、もう一点目は、鳥インフルエンザの状況について、同じく、私、視察にきのう行ってまいりました。茨城県の旧水海道市、今は常総市という名前に変わっているそうですけれども、こちらで天王原養鶏園というところにお邪魔をし、現地視察をさせていただいて、そして、実際にその経営者、古平さんという方でしたけれども、お話を伺い、県の担当者からもお話を伺ってまいりました。
 そういった中で、大変苦労をされて経営を再開されている経営者の方、そしてまたその経営者の方からのいろいろなお訴えの中で、ぜひ大臣にもお聞きをいただきたいという部分がありましたので、それについてもぜひお伝えをしたいと思っています。
 今回、鳥インフルエンザにおいて発生したウイルスのタイプは弱毒タイプのH5N2亜型という形の、ウイルスが分離されたり、また抗体が陽性であったりという状況で、要するに鶏自体が死んだという状況ではなかったそうなんですね。そういった中でも、もちろん抗体が陽性であったり、ウイルスが分離されたということで殺処分をされたわけですが、こういった養鶏場の経営者に対して行われている支援、この支援の中で一つ御要請があったのは、実際にお支払いされる、例えば互助金なり、助成金なり、いろいろな手当金など、交付金があるわけなんですが、こういった交付金を合算していくと、鶏一匹当たりおよそ千五、六百円のお金にしかならないというところの中で、もう少し上積みはできないのか、こういうような御要請がありました。
 政府において実際にいろいろな試算をされているんだとは思いますけれども、もう一段の経営安定に向けた支援というのができるのか、また、その経営者の方も言ってみえましたけれども、これまでの負債等を抱える中での決済が来る、現金収入がなくなる、鶏がいなくなりますからね。そういった中で、非常に苦しい思いをした時期もあるというふうに伺っております。
 そういった意味での交付金、例えば今回の天王原養鶏園での実際の交付金の支給の日は、互助金の方が十月七日、手当金の方が十月二十一日、助成金はことしの二月十四日、それぞれ八月に今回殺処分が行われて、十月までの間、現金収入が途絶えるという形になるのかと私は思うわけなんですが、こういった部分について、例えばもう少し手直しを加えるとか、そういった御予定もしくはお考えはありますでしょうか。お答えいただきたいと思います。
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中川坦#7
○中川政府参考人 農家に対します支援策の具体策ということでございますけれども、先生も今御質問の中でも引用されましたが、まず家畜伝染病予防法に従いまして、患畜あるいは疑似患畜に対しては手当金が出されます。その疑似患畜の場合の手当金というのは評価額の五分の四でございますから、その時点で八割はまず補てんされるということでございます。
 それから、その他、移動制限がかかっているような場合のかかり増し経費につきましては、またこれも家畜伝染病予防法に従いまして、売り上げの減少額あるいはえさ代等についても助成がございます。
 さらに、農家の方とそれから国とが一対一で積み上げました家畜防疫互助基金に入っておられる方につきましては、この互助基金が経営再開のための計画を立てた時点で支払われることになります。こちらの方も一羽当たり六百七十円ということでございますので、先ほどの手当金なりそれからこの互助基金を足しますと千五百円ぐらいになります。
 他方で、新たに鶏を導入しようとしますと一羽当たり大体七、八百円ではないかというふうに思います。
 したがいまして、確かに一定の期間、販売がなくなるという期間はございますけれども、互助基金の積算におきましては、その間の固定費なども根拠にしてこの単価を設けておりますから、そういった面では、国のお金も使いながら経営を支援していくという限りにおきましては、私どもとして適正な根拠、積算単価というものに基づいてこれが定められているというふうに理解をいたしております。
 ただ、その間にあっても運転資金がどうだというところは確かにあるかと思いますが、この点につきましては、経営維持の資金という、融資でございますけれども、低利の融資というものが別途ございます。こういったものも御活用いただきたいというふうに思っております。
 それぞれ現場の農家の方々の御意見を聞きながら、都道府県の方を通じまして適切な経営再開ができるように、私ども支援をしたいというふうに思っております。
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岡本充功#8
○岡本(充)委員 恐らく今局長が言われたのは、家畜疾病経営維持資金の活用をするように、こういう話だと思いますけれども、これも申請できる金融機関が決まっているというふうに伺いました。例えば、自分の取引している銀行がその指定金融機関でない場合には、新たな取引先を探す、信用関係をそこから築かなきゃいけない、こういう話も聞いておるわけです。
 大臣、ちょっとまた突然で申しわけありませんけれども、今お話をさせていただきました、インフルエンザが発生してそして初めてのお金が出るまでに、この方の場合、大体二カ月強かかっています。この間の運転資金の問題。それから、今融資があると言われましたけれども、融資だって、たまたまこの資金の対象になっていない取引先銀行と取引をしていたという場合にはすっと融資も出ないし、そういった意味で、私はぜひこの部分、前向きに検討していただけないかというふうに思っているわけですけれども、御答弁いただけませんでしょうか。
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中川昭一#9
○中川国務大臣 おはようございます。
 今お話を伺っていて、今から七、八年前に私の地元で牛の口蹄疫というのが出まして、一戸の農家で七百頭の牛、成牛を処分して、大変に厳しい状況を私も視察してまいりました。
 そういう中で、地元あるいはまた道、国でいろいろな対策をとったわけですけれども、今御指摘のように、殺処分にしてから新たに経営が再開できるまでの間にタイムラグがある、まして収益までタイムラグがあるというときには、今消費・安全局長からもお話があったとおりでありますけれども、経営体として緊急、不測の事態があった場合には、農林水産省の所管のいろいろな支援策だけではなくて、例えば政府系金融機関からのいわゆるセーフティーネット貸し付けというものが、私も以前所管していたところでございますので、できるだけ早くこれが発動できるように今までもしてきたところであります。
 生き物相手、そしてまたタイムラグがあるということでございますから、これは政府一体となって、こういう緊急かつ、極端に言うと本当に運転資金、あるいはもっと言うと生活資金にまで影響するような経営活動に対して、政府全体となって迅速に対応できるようにしていくことが最大のポイントだろうというふうに思っておりますので、私も、今後ともこういう事態が万が一、万が一というか起こっておるわけでありますけれども、全力を挙げて対応できるようにさらに努力していきたいというふうに考えております。
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岡本充功#10
○岡本(充)委員 しっかりとした御答弁、ありがとうございました。
 その上で、今経営者の方に視点を当てた話をしましたけれども、今度は都道府県の対策としての方向に焦点を当ててみたいと思います。
 茨城県の職員の方ともお話をしました。今回は弱毒性のH5N2亜型というインフルエンザウイルスで、鳥の実際のインフルエンザによる死亡は確認をされていない。そういった本当に弱毒タイプであったということではありましたけれども、今後強毒タイプのインフルエンザウイルスが発生する可能性は否定できないわけです。
 そういった中で、H5N1の強毒株、もしくはそれが変異をして人から人への感染の可能性のある新型インフルエンザ等が確認をされたというような状況を想定した対応というのはどのようになっているのか。
 まず一点目。例えば、自然の湖沼で野鳥が大量に、五、六羽、十羽、二十羽死んでいた、検査をしてみたら強毒株のインフルエンザウイルスが見つかった、こういう事態が起こった場合に、一つは、周辺の養鶏場に対してどのような措置をするのか、マニュアルがあるか。また、人への感染はあるのかないのか、人への健康という意味で、どのようにこの部分について調査をするのか。さらに、周辺の野鳥に対する調査をどのようにしていくのか。それぞれお答えをいただきたいと思います。マニュアルがあるのか、対応する方策をお持ちなのか、お答えをいただきたいということであります。
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南川秀樹#11
○南川政府参考人 お答えいたします。
 私どもでは、十六年度からでございますけれども、渡り鳥における高病原性鳥インフルエンザ、これはH5型と7型でございますが、これにつきまして野鳥の調査を行っております。今年度も九月から、シベリア、中国大陸、朝鮮半島あるいは東南アジアからの渡り鳥の渡来地において調査を行っておりますけれども、今のところすべて陰性でございます。
 もちろん、これが陽性となった場合のことも想定をいたしておりまして、これが発見された場合の対応についての考え方を昨年十一月に周知をしたところでございます。
 この中では、野鳥などでこのインフルエンザ感染が認められた場合には、各都道府県の家畜衛生保健所などが実施する防疫調査や疫学調査と連携いたしまして、一つには、周辺の野鳥に大量死が見られるかなどの野鳥の生息状況に関する調査を行う。二つ目には、野鳥の捕獲あるいはふん便の検体採取によるウイルスの保有状況調査を行う。三つ目には、このインフルエンザが貴重な鳥類に感染しないような衛生管理を徹底する。また、四つ目には、一般の国民の方における不安の軽減のために野鳥への接し方について注意をする。そういったことにつきまして有識者の御意見も伺って周知を図っているところでございます。
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中川坦#12
○中川政府参考人 私の方からは、鶏あるいは野鳥での高病原性鳥インフルエンザが発生を確認された場合の対応ということでお答えを申し上げたいと思います。
 高病原性鳥インフルエンザにつきましては、特定家畜伝染病防疫指針、いわゆる防疫マニュアルというものが既に策定をしてございます。これは、中心は家禽で発生した場合のことでありますけれども、その前段階として、ふだんからいろいろと、経営者を初めとして地方自治体において注意いただくことが書いてございます。
 今先生が挙げられました、野鳥で高病原性鳥インフルエンザのウイルスが見つかったような場合でございますけれども、まず、その発見場所周辺の飼養家禽の異常の有無を調べる必要がございます。一定の半径の範囲内にいる経営者の方々のところで感染しているかどうかといったことについてまず調査をしたいと思っております。
 それからさらに、飼養農家にウイルスが入らないようにするためには、ふだんから防鳥ネット等の整備ですとかあるいは定期的な消毒というものは指導してございますけれども、改めて、野鳥あるいは小動物などが入ってこないようにということの点検を徹底するというふうなことを通じまして野鳥から家禽への感染防止をする、まずこれが最初にそういった野鳥で見つかった場合にとるべき措置だというふうに考えております。
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中島正治#13
○中島政府参考人 厚生労働省としての対応を説明いたします。
 高病原性鳥インフルエンザ感染による死亡が疑われる飼育鳥または野鳥を確認した場合の対応につきましては、平成十六年三月に関係省庁合同で、国民の皆様に対しまして、マスクや手袋などの感染防御措置をした上で取り扱うとともに、獣医師、家畜保健衛生所または保健所等に御相談をいただくよう要請したところでございます。
 また、医師は、診察した患者におきまして高病原性鳥インフルエンザへの感染が確認をされた場合には、感染症法に基づきまして直ちに保健所に届け出ることが義務づけられており、その確定診断のための検査につきましては、保健所を経由して都道府県の衛生研究所等で実施をされているというところでございます。
 さらに、家禽で高病原性鳥インフルエンザの感染が確認をされました場合、養鶏場の従業員等に対して健康調査を実施いたしますとともに、防疫従事者に対しては十分な感染防御措置と必要に応じた検査を実施するよう、自治体に対して助言を行っているところでございます。
 引き続き、関係省庁とも連携の上、感染の予防及び感染者の早期発見等の対応に努めてまいりたいと考えております。
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岡本充功#14
○岡本(充)委員 周知徹底を図るという話でありますけれども、大臣、例えば死んでいる野鳥が見つかったときに、一般の国民の皆様方がこれを保健所に届けなきゃいけないという周知徹底がなされているとお思いでしょうか。恐らく、これは、マスクをして手袋をしてその野鳥に接するようにというような周知徹底はほとんどの方が御存じないと私は思いますよ。そういう意味で、確かに、どこまで広く周知徹底するか、僕は正直言って難しいと思う。
 国としての対応指針、今言われたように、例えば環境省は貴重な野鳥に対して感染しないように取り組むんだと。野鳥ですから、どこに飛んでいくかわからない、どこから来たかわからない鳥も多い。そういう鳥に移動制限をかけるわけにもいきませんし、現実的に、野鳥から野鳥への感染を防止するというのは私は難しいと思うんです。
 そういった意味で、政府としても、改めて、今回のような弱毒タイプじゃない、今回のような、はっきり言うと、いわゆる健康被害が起こりそうもないようなウイルスではなくて、本当に高病原性の鳥インフルエンザもしくは新型インフルエンザが日本で確認をされたときの対応策はもう一度練っておく必要があると思います。
 ぜひ、大臣、前向きな御答弁をいただきたいと思います。
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中川昭一#15
○中川国務大臣 岡本委員御指摘のとおりで、この問題というのは、空を飛んでくる、したがって、日本の周りに何百メートルも何千メートルもネットを張るというわけにはいきませんし、それから、突然変異によって強毒性になる、あるいは人間に感染するというその恐ろしさというものも我々としては非常に心配なわけでございます。
 先日、私がフランスに行ったときにちょうど鳥インフルエンザが確認されたわけでありますけれども、これも室内で飼っている七面鳥に発症したと。なぜなんだろうと、フランスの関係者に聞きましたら、渡り鳥が空を飛んでいて、あるいは、ひょっとしたら地面についたのかもしれませんけれども、畑に積んである敷きわらにどうもそのウイルスが感染して、それを鶏舎の中に持ち込んで発生したのではないかということを、これはフランスの農務省の人が言っておりました。これはあくまでも可能性が高いという次元であります。
 そういう意味で、本当に、空を飛んでくる、いつ飛んでくるかわからない、しかも、高いところを飛んでくるから捕まえるわけにもいかないということでありますので、今御指摘のように、とにかく発見をしたら、いきなりマスクとか、いきなり手袋とか、いきなり何とかというのはすぐには難しいんでしょうけれども、とにかくきちっと、まずわかりませんから感染しないように、そして、すぐに関係のところに伝えるようにということは、これは国民に周知徹底しなければいけません。
 そういう意味で、リスク管理は政府にあるわけでございますから、我々も今まで以上にこの問題は国民の皆さんに御理解をいただかなければならないと思いますし、必要以上に危険をあおるということもある意味では避けなければいけませんけれども、正しい情報、正しい知識を御理解いただくためには、政府だけではなくて、ぜひ御専門の岡本委員初め各党の皆さん方にも、これは党派を超えた、国民に対する政治というか公の仕事をしている立場の、ある意味では共通の責務ではないかと思いますので、ぜひまた委員にも御指導いただきながら、国会の方にもいろいろとまたお力添えをいただいて、全国の御地元等でこういうことについて正しい知識が正しく国民の皆様に理解できるように、我々も一層一生懸命頑張りますので、またお力添えのほどをよろしくお願いいたします。
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岡本充功#16
○岡本(充)委員 確かに、おっしゃるとおり、国民の命と健康を守るのは日本の政治家の責任だということは常々私も各所で私自身が発言をしております。そういう意味では、後段お話をしますBSEの問題も同様ですけれども、そういう日本人の命と健康にかかわる問題は、ぜひ、変な政治的妥協ではなくて、科学的知見に基づいてきちっとした対応をとっていく、それを私も大臣に、改めて、私自身もそうしていくということはお約束を申し上げたいと思います。
 さて、今くしくも大臣がちょうど言われました、例えば今回のフランスにおいての感染経路、この可能性が高いのではないかといういろいろな説が流れていますが、翻ってみて、今回の茨城県におけるインフルエンザの蔓延、諸説流れておりますが、感染経路の究明というのは極めて難しい、今大臣が言われたとおりです。
 そういった中でもどの可能性が高いのか。いろいろ指摘されています。今回見つかったH5N2亜型は、グアテマラ、メキシコで発見されている鳥インフルエンザと遺伝子が一致している。基本的に、グアテマラやメキシコから直接渡り鳥が来ることがない中で、人を介して運んできたのではないかという指摘がされています。では、なぜ人を介してやってきた鳥インフルエンザが茨城県だけに限局したのか。こういった部分を総合的に考えてくると、未承認のワクチンが持ち込まれたのではないか、そういう風評もちらほら聞こえています。
 そういった中で、今回の原因究明、いつごろまでにどういう形で農林水産省として取り組まれるのか。また、その未承認のワクチンが持ち込まれた可能性については否定し得ないというふうに考えてよろしいのか。お答えをいただきたいと思います。
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中川坦#17
○中川政府参考人 今回の茨城県の弱毒タイプの高病原性鳥インフルエンザについての感染究明でございますけれども、六月ごろからこの感染というのは確認をされました。私ども、昨年の七月に専門家の方々に集まっていただきまして、感染経路の究明チームを立ち上げまして、十月にはその中間取りまとめが行われてございます。
 既に先生今おっしゃったことが大半その中間取りまとめの中にも含まれているわけでありますけれども、今回見つかったウイルスの特性、グアテマラあるいはメキシコと非常に近縁性があるというふうなこと。それから、日本までどうして来たかという際に、渡り鳥あるいは人を介した、あるいはまた何らかの物品の輸入というふうなもの、三つぐらい考えられますけれども、渡り鳥という点からいきますと、直接中米のあたりから日本に来るようなものはない、またアラスカ経由ということも、観念的にはありますけれどもなかなか具体的なものとしては想定しがたいというのが専門家の御意見でございました。それから、二番目の貿易を介してというのも、生きた鳥類ですとか、あるいは物品からそういったものが持ち込まれるという可能性も低い。そうすると、残るのは、違法ワクチンも含めた何らかの人為的なものによるのではないか、そこが一番可能性としては高いというのがこの中間取りまとめの段階でございます。
 ちょっとそこのところを引用いたしますと、「中米由来ウイルス株から作出された未承認ワクチン又はウイルスそのものが持ち込まれて不法に使用された可能性については、引き続き、その解明に努める必要。」があるということで、可能性の一つとして、なかなか現時点でもまだ確たることは申し上げられる状況にありませんけれども、可能性の一つとしてそういうことが疑われるというのが現段階での専門家の見解でございます。
 他方で、今、茨城県におきましては、この鳥インフルエンザの検査のところでいろいろな不正がございまして、刑事事件として県の方から告発もされております。片一方でこういった動きもあります。そういったところも我々としては注視をしていかなければいけないと思います。違法ワクチンということであれば、そういったところとの関連も出てまいりますが、まだそこのところは確たることを申し上げる段階ではございません。
 いずれにいたしましても、感染経路の究明というのは防疫対応する上でも大変大事な点でございますから、引き続きその究明のために努力をしていきたいというふうに思っております。
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岡本充功#18
○岡本(充)委員 きちっとした究明をしていただいて対策を打つことこそが、次なる感染、発症の防止に大きく寄与するということで、ぜひ可能な範囲で努力をしていただきたいと思います。
 さて、話は今度、米国からの牛肉輸入にかかわるさまざまな問題について話を移したいと思います。
 三月六日に日本政府が行った米国からの報告書に対する照会事項に対して、三月十八日に米国からの回答が来たということになっています。
 大臣、この回答をもちろんお読みになられたと思うんですけれども、今回のこの回答を見て、どのようなこの回答に対する御評価をされていますでしょうか。率直にお伺いをしたいと思います。
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中川昭一#19
○中川国務大臣 二月の十七日に大部にわたる報告書が参りまして、精査と翻訳に若干時間がかかったわけでありますけれども、いわゆる再質問といいましょうか、確認をしたところが、今御指摘のように、日本時間で土曜日の午前中についたわけで、それについてまた日本語にして二十日に公表をしたわけでございます。
 これは、一つ一つ具体的に物事を解決していかなければならないということで、質問事項に対して回答としていただいたわけでありますけれども、現在、その回答内容について、これは農林水産省だけではなくて、屠畜場の中の問題であったり、月齢の確認の方法だっていろいろあるわけでありますので、政府全体として、これは我々としてもしっかりとやっていかなければならないので、もう少しお時間をいただいて、きちっとした精査をした上で対応を考えていきたいというふうに考えております。
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岡本充功#20
○岡本(充)委員 詳細については、この中の私が感じた疑問点については後ほどちょっとお伺いをしたいというふうに思っております。
 そういった中で、報道等によると、実務者協議が今週中にも日米間で行われるんじゃないかというような報道を週初めにしていた報道機関もありました。
 今後の実務者協議の予定、そしてまた前回、大臣、ジョハンズさんとフランスでお会いになられたんですかね、今回の問題に対する農務長官の考えを含めて、その中で協議されたこと等について御報告をいただけますでしょうか。
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中川昭一#21
○中川国務大臣 一月二十日にこの事件が起きまして、すぐ先方から電話で、ジョハンズ長官を初めいろいろなルートで、日本側に対して、きちっとやる、再発防止そしてまた原因究明、徹底的にやるということ、以来、何回も電話、あるいはお会いをする機会がWTO等々であったわけでございます。御指摘のようにロンドンにおいてもお会いをいたしましたが、そのときには内容について具体的な突っ込んだ話は先方からございませんでした。したがって、私からもあえて申し上げませんでした。
 先方としては、あの一月二十日から一週間ぐらいの間に、国務省の幹部もすぐ飛んできたわけでありますけれども、もちろん、いろいろと、会うあるいはまた説明に来たい、これについて拒否する理由はないわけでございますけれども、しかし、やはり両国間が公式にといいましょうか、きちっとした形で会う以上は、次に向かってのステップがまず前提にならなければいけない。ただ何回会ったとか、会って話をしたけれどももう全くの平行線だったとかいうことでは、これはせっかく、国民もアメリカの方も注視をしているわけでございますので、仮に会うとするならば、何らかの成果がある形で会うべきであるというふうにも考えます。
 したがいまして、先方は、いつも説明したい、あるいは来たい、会いたい、電話をしたいということで、拒否はいたしませんけれども、これはあくまでも先方が、今回も希望として言っていることでございますので、公式にいついつ来るという話でもございませんので、これはこれとして、日本側として現在やるべきことは回答に対する精査ということに今全力を傾注して日々その作業に取り組んでいるところでございます。
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岡本充功#22
○岡本(充)委員 ということは、実務者協議は今週、来週等は実質的に開く予定はないというふうに理解してよろしいでしょうか。
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中川昭一#23
○中川国務大臣 けさ、三月二十七日、日本では二十八日ということでしょうけれども、日本に来て政府と会いたいということを先方が、一方的にといいましょうか、合意という形じゃなくて発表をしたようでございます。ホームページを今見たところでございます。
 ですから、日本としては、来るものについてはもちろん、会わずにお帰りいただくとかそういうことは我々としてはするつもりはございません。せっかく来られる以上はお会いをいたします。ただし、我々としては、それによって前進、成果が出るということでできればお会いをしたいということでありますけれども、先方がどういう形で何を持って、持ってというのは発言を考えてくるかについては、現時点では確認はしておりませんけれども、我々としては、来ると決めた以上は、お断りするということもなんでございますので、会って先方がどんなことを言うのかお伺いをするということは、我々としても拒否する必要はないというふうに考えております。
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岡本充功#24
○岡本(充)委員 そうすると、それは協議ではないですね、今の大臣のお話だと。協議というのは、お互いに字のごとく議論するわけなんでしょうけれども、今の話は、一方的に先方が報告に来るのか、一方的に先方が話しに来るといったたぐいの話だというふうに理解をさせていただいてよろしいんでしょうか。
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中川昭一#25
○中川国務大臣 両国政府の代表、責任者が会うということですから、協議なのか話し合いなのか、その辺はやはり公式のものであるということは間違いないんだろうというふうに思っております。
 ただ、先方も、一日も早いこの問題の解決に向けて来られるんであろうことは私も想像できるわけでございますし、また日本としては、さっき申し上げたように、回答に対して今精査をしている段階でございますから、仮に来るのであれば、さっき申し上げたように、会わないということは、それは外交儀礼上失礼ということにもなりますので、お会いをすることになるんだろうと思います。
 そのときには、向こうがどういうことを言うかわかりませんけれども、日本側としては、質問に対する回答について、何かこちら側から確認すべきこと、あるいはまたこちら側から向こう側に要求することがあれば、それは向こう側にぶつけるということもあります。
 とにかく、協議、話し合い、どちらでも否定はいたしませんけれども、話し合う以上はきちっとした形で、日本の立場で、面会といいましょうか協議といいましょうか、なかなか、だんだん言葉が、厳密に言わなければならない状況になってまいりましたけれども、会った以上は、日本側の立場をきちっと向こう側に理解をさせるという姿勢で臨んでいきたいと考えております。
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岡本充功#26
○岡本(充)委員 もちろん、先ほどもお話ししたとおり、安易な妥協をする、政治的な決着を図る問題ではないということをきちっと確認していただきたい。大臣もうなずかれておりますので、私もそのように信じたいと思います。
 そういった中で、今回の回答書の中で、委員各位の中でも読まれた方もみえましょうが、例えば、一番最初の全般的な事項の質問の中で、脊柱のついた子牛肉や対日輸出のできない内臓が輸出された今回の事案は、英語ではユニークとなっていますが、特異的なものであったのかという問いかけに対して、米国はこう答えています。
 「現在実施中の監査、検証及びEVプログラムを要求している様々な他国の顧客からのフィードバックにより、他の承認された工場のFSISの担当者は、条件をよく認識しており、承認された製品だけが輸出されると、我々は確信している。」こう言っているんです。
 ところが、これも報道によると、どうやら香港で同じく骨つき肉が見つかったというふうに私は聞いております。農林水産省は、今回のこの香港の事案について照会中と伺いましたが、実際にどのような骨がついていたのか写真等をお持ちでないと私は伺ったんですが、こういった事案についてもきちっと調べなければいけない。
 また、韓国も、今後、牛肉の米国からの輸入再開に向けて延期をする、本当は四月一日から輸入開始予定だったのを延期するという報道等も私も聞いておりますが、この辺についてもきちっと、他国がどういう対応をとって、どういうことをしているのか把握をする必要があるということをまず指摘させていただきたいと思います。
 今回のこの報告書の中で、我々は確信していると米国は言っているんだけれども、結局香港に骨つき肉が到着しているという状況を考えると、この確信というのは一体何から来ているのかということを私としては疑問として禁じ得ないわけです。
 また、この報告書の中では、いわゆる今回問題となった二つの社があります。輸出のプログラムを遵守することを求められていながら、その遵守を果たせなかった二つの社の責任者、それぞれの対日輸出条件の適合を確保する責任を有していた者がなぜその責任を果たせなかったのか、こういう日本の問いかけに対して、まだ終了していないOIGの調査を我々は待っている、その完了後にさらなる情報が入手できると期待していると。
 例えばこういう情報もきちっと入手してから実務者協議に入るのが当然ですし、その先に書いてあります、「米国内や諸外国向け輸出における子牛肉の取扱いと日本向けEVプログラムの条件の違い(SRM除去や月齢制限)について、具体的にどのような研修が行われたのか。」これについても、具体的な研修がどのように行われたか書いていません。中川局長、きっとお手元にお持ちだと思いますけれども、ぜひこの七ページ目のところを見ていただきたい。
 ここでは、「例えば、日本向けの条件を満たしていない「ビール・ホテルラック・セブンリブズ(脊柱を含む)」に加え、アトランティック社は、日本向けの条件を満たしている「ビール・ホテルラック・チョップレディー・セブンリブズ(脊柱除去済)」も出荷していた。この例は、当該施設責任者がどのようにしてビール・ホテルラックから脊柱を適正に除去するかに関する知見を有していたことを明確に示している。」こう書かれておりますけれども、例えばこの部分も、極めて私はあいまいな話だと思っております。
 時間の関係上、余り詳しくは聞きませんが、例えばこういう部分、これから子細に検討されるんだと思いますが、中川局長、どういうふうな意味をなすのか、今おわかりであればお答えいただきたいし、おわかりでなければいつかにきちっと例示をしていただきたいと思いますが、お答えいただけますか。
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中川坦#27
○中川政府参考人 今回アメリカ側から接到いたしました日本側の質問に対する回答につきましては、現在精査をしているところでございますけれども、私どもとしても幾つか疑問点があるのは事実でございます。
 こういった点につきましては、今、先生も御指摘がございましたけれども、我々担当の者として、きちっと精査をして、アメリカ側にきちっと確認をしなければいけないところは確認をするという形で臨んでいきたいというふうに思っております。
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岡本充功#28
○岡本(充)委員 続いて、少し指摘をさせていただきたいと思います。
 この先さらに、公表された資料の十ページの方に載っておるんですが、「今回の事案に関与した検査官は、どのような周知・研修を受けていたのか。」こういうところから始まって、「具体的に、検査官が閲覧していたことの確認や必要事項を習得したことの確認はどのように行われていたのか。」この部分について、こう回答しています。「検査プログラム担当職員は参加したことについて証明を求められた。」と書いています。
 この問題について、どうやら今回の新しいプログラムでは、検査プログラム担当職員が大きなキーを握り、この担当職員が、検査官がそれぞれ研修に参加したかを確認するように私には見受けられます。この部分についても、本当にこの担当官のケアレスミスが起こらない仕組みがどうなされているのか、私はこれから読み取ることができない。この点についても確認をいただきたい。
 また、十一ページ目に、「AMSからFSISへの施設認定の通知の仕組みはどのようになっていたのか。」そしてその中で、「他の三十八施設についてはどのようにしてFSIS検査官は施設の認定を認識したのか。」その際、今回の事案と同様の問題の発生の可能性は全くなかったのかというところについて、また同じく、今後同じようなことは起こらない、他国の顧客のフィードバックを通じて、他の認定施設のFSIS職員も条件を承知しているものと確信していると書いていますが、冒頭と同じく、香港で事案が起こっています。これについてもきちっと確認をされることを私は望みます。
 さらに指摘を続けさせていただきます。
 十二ページの部分、「再発防止のための改善措置に関する事項」、この中で「AMSは、日本政府による米側改善措置等の受入れ後二週間以内に、全てのEV認定施設の再調査を行うこととされているが、この調査の具体的な内容や期待される効果は何か。」と書いてあったら、この点については、「脊髄や脊柱の除去といった条件は観察、評価される。」と例示は書いてありますが、これも極めてあいまいで、具体的な内容や期待される効果は書いていません。
 「四月以降に施設の現場で行うこととされるAMSによる抜き打ち審査について、具体的な方法等をお示し願いたい。」こう書いていますが、「日本向けの生産再開後、AMSは無作為に抽出した施設に対し、抜き打ち現地監査を行う。」抜き打ち審査の具体的な方法はといったら、抜き打ち検査をします、こう書いている。これも極めて不誠実な答弁です。
 さらに、その先、FSISとAMSの連携方法、これについても、AMSからの署名入り書類を確認し、この書類をもって連携だというふうに書いている。こんな書類だけで本当にいいのか。この部分についても御確認いただきたい。
 さらに、もう一枚めくって、十三ページ目以降についても、(4)の「検査官の検査についての抜き打ちチェックの具体的な方法等」、これも示されていないし、これまでの実施していた研修等の活動に比べ強化された点も書かれていません。
 さらに、六番、最後のページから二枚目ですけれども、OIGの調査部門も実施中であり、いつごろこの今回の調査についてOIGの報告がされるかということについては、OIGの調査は米国政府の職員は調査の対象となっていないと。こんなことは、米国政府の職員を調査しなければFSISの検査官は調査できないわけです。この調査の完了日は現在未定であると。つまり、いつ報告できるかわからない。さらに加えて言えば、この報告書がどういった内容になるかもまだわからないです。
 こういった中で、最後に書いてある一行、非常に気になりました。下から二行目。米国は、子牛肉輸入のための別のプログラムを一月二十日の時点で協議中だった、こういうふうに書いてありますが、新しく子牛肉についてのみ別の条件で輸入再開をしよう、そんな協議をしていたという事実があるんですか。それについてはお答えをいただきたい。
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中川坦#29
○中川政府参考人 日米間の貿易再開に当たっての基本的な要件というのは、二十カ月齢以下の牛からつくられた牛肉であるということと、あとは、すべての特定危険部位の除去ということでございます。当然、二十カ月齢以下の牛ということになりますと、子牛も含めて、定義上入るものでありまして、日本としては、平成十六年の十月二十三日に局長級協議でもってその共通の認識を得たとき以降、輸出証明プログラムの具体的な中身を検討するその期間を通じまして、終始一貫して、二十カ月齢以下の牛からつくられた牛肉ということでアメリカ側とやってきたものでございます。
 昨年の十二月の十三日以降、第一回目の現地の査察に行きました。その際に、アメリカ側から、A40以下というのが一つの月齢を判別する方法でありますけれども、そこのところで、子牛肉の場合の判定について向こうから少し相談があったわけであります。ただ、私どもとしては、そのことについては、これからさらに二回目の査察というのも予定されているので、その際に何か具体的な提案があるのであれば、それを受けて、そして議論をしましょうというふうには確かに受け答えしておりますけれども、日本側の立場は、二十カ月齢以下ということがきちっと証明されれば、それは適格なものである、今回のEVプログラムの対象になるものという意味で、終始一貫しております。
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