総務委員会

2010-10-26 衆議院 全139発言

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会議録情報#0
平成二十二年十月二十六日(火曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 原口 一博君
   理事 稲見 哲男君 理事 小川 淳也君
   理事 黄川田 徹君 理事 階   猛君
   理事 福田 昭夫君 理事 大野 功統君
   理事 坂本 哲志君 理事 西  博義君
      石井  章君    石田 芳弘君
      内山  晃君    大谷  啓君
      大西 孝典君    逢坂 誠二君
      奥野総一郎君    小室 寿明君
      後藤 祐一君    鈴木 克昌君
      高井 崇志君    中後  淳君
      永江 孝子君    平岡 秀夫君
      藤田 憲彦君    松崎 公昭君
      山岡 達丸君    和嶋 未希君
      渡辺  周君    赤澤 亮正君
      石田 真敏君    川崎 二郎君
      佐藤  勉君    橘 慶一郎君
      谷  公一君    森山  裕君
      稲津  久君    塩川 鉄也君
      重野 安正君    柿澤 未途君
    …………………………………
   総務大臣         片山 善博君
   総務副大臣        鈴木 克昌君
   総務副大臣        平岡 秀夫君
   内閣府大臣政務官     園田 康博君
   総務大臣政務官      内山  晃君
   総務大臣政務官      逢坂 誠二君
   総務大臣政務官      森田  高君
   政府特別補佐人
   (人事院総裁)      江利川 毅君
   総務委員会専門員     白井  誠君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 行政機構及びその運営、公務員の制度及び給与並びに恩給、地方自治及び地方税財政、情報通信及び電波、郵政事業並びに消防に関する件
 公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件(人事院勧告)
     ————◇—————
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原口一博#1
○原口委員長 これより会議を開きます。
 行政機構及びその運営に関する件、公務員の制度及び給与並びに恩給に関する件、地方自治及び地方税財政に関する件、情報通信及び電波に関する件、郵政事業に関する件及び消防に関する件について調査を進めます。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。福田昭夫君。
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福田昭夫#2
○福田(昭)委員 おはようございます。民主党の福田昭夫でございます。
 片山大臣初め副大臣、大臣政務官の方々、御就任おめでとうございます。御活躍を心から期待いたしております。
 さて、余り時間がありませんので早速質問に入りたいと思いますが、まず、郵政改革事業についてでございます。
 このことについては意見だけ述べさせていただきたいと思っていますが、私は、今回の郵政改革見直しにつきましては、公益性と地域性を基本理念として見直したものでありまして、できるだけ早い法案の成立を期待いたしているところでございます。
 この公益性につきましては、欧米人にはできない新しい資本主義をつくろう、公益資本主義という考え方が今出てきております。私は、まさにマネー資本主義、そうしたものをやはり是正して、あの八十年前の大恐慌と同じような市場の暴走によって、今回のリーマン・ショックに始まる経済危機、世界同時危機を生み出したわけでありますけれども、そうしたものを是正するような新しい資本市場をやはり日本が率先して進めて、日本郵政株式会社などはそのモデル会社としてやっていく、それが非常に大切だというふうに思っているところでございますので、政府の皆さんにおかれましても、公益資本主義という新しい考え方をぜひよく研究していただければありがたいなと思っているところでございます。
 さて、次に、行政改革の推進についてであります。
 一つ目、最初でありますが、最初に確認をしておきたいのは、日本の公務員は先進諸国の中で比べて本当に数が多いのか少ないのか、まずこの基本的認識を共有して、国家公務員制度の改革あるいは地方公務員の制度の改革をすべきだ、私はこう考えておりますけれども、公務員数の国際比較について、片山大臣の基本的な認識をお伺いいたしたいと思います。
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片山善博#3
○片山国務大臣 国際的に比較してみて日本の公務員の数が多いのか少ないのかということですが、これは統計上は、今から申し上げますけれども、出てきますが、私は、後でお話ししますが、一概には言えないのではないかという考えを持っております。
 まず、統計的ですけれども、国家公務員の数は、我が国では人口千人当たり四・六人ということになっておりまして、例えばフランスが三十四・四、イギリスが十一・五、アメリカが十・九、ドイツが五・六ということですから、ドイツなどとは比較的近いですけれども、他の国に比べると日本の国家公務員は非常に少ないということが言えると思います。
 なお、地方公務員は、我が国は、先ほどの千人当たりでいいますと二十七人、フランスが七十四・二人、イギリスが四十六・七人、アメリカが七十五・〇、ドイツが四十四・〇ということですから、地方公務員の数も少ないということだと思います。
 ただ、どこまでを行政がカバーしているのかというのは国柄によって違いますので、一概には言えないと思います。日本の場合だったら民間でやっていることを外国では国がやっている、自治体がやっているということもあるかもしれません。
 例えば、具体的に言いますと、税でいいますと、日本の場合には、国税の源泉徴収でありますとか地方税の特別徴収というのは民間の企業の皆さんにやっていただいているわけで、税の賦課徴収の一部を民間の皆さんが担っているわけで、その分は恐らく公務員の方の数が減る方向に働いているんだろうと思います。
 そんなことを一々やっていきますと、もっと詳細な比較ができるのかもしれませんけれども、なかなかそれは困難であります。とりあえずは、簡単に、単に公務員の数だけ比較すると、日本は他の国に比べるとかなり少ないということだと思います。
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福田昭夫#4
○福田(昭)委員 難しいことは確かだと思いますけれども、ここに、総務省が比較した資料がございます。人口千人当たりの公的部門における職員数の国際比較でありますけれども、この中には、中央政府の職員、政府の企業職員、地方政府の職員、軍人、国防職員、ほぼすべて多分網羅していると思いますけれども、この資料によりますと、千人当たり、フランスは八十八・八人、アメリカが七十八・二人、イギリスが七十七・八人、ドイツが五十四・六人、日本は三十二・〇人であります。
 こうした比較した数字を見ると、極端に日本の公務員数は少ない、こういう数字が出ておりますので、大臣、ここはもう少し精査をしていただいて、本当に多いのか少ないのかというのは共通に認識をして、国家公務員制度あるいは地方公務員の改革に当たるべきだ、こう考えておりますので、ぜひこれからさらに精査をしてほしいなと思っております。
 次に、国家公務員の総人件費の削減と、ことしの給与勧告についてお伺いをいたします。
 今回の給与改定については、十二月一日というボーナスの支払い日の期日、基準日もありますので、人事院勧告どおりにいち早く決定をして、国会の皆さんの審議をいただいて決定して、国家公務員の二割削減の問題については、来年度の予算編成の過程の中でしっかり時間をかけて検討してやるべきだ、私はそのように考えておりますが、大臣の考えをお伺いしたいと思います。
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片山善博#5
○片山国務大臣 ことしの人事院勧告の取り扱いにつきましては、かねてお話をしておりますけれども、勧告自体はやはり基本的に尊重しなければいけない。これは国家公務員の労働基本権の制約の代償としての仕組みでありますから、基本的に尊重しなければいけないということだと思います。
 ただ、現下の財政事情などを勘案しますと、単にそれだけでいいのかという別途の要請もありますので、これをどこで折り合わせるか、バランスをとるかということで、今、これまでこの一月間、私、入閣しましてから関係大臣等と検討を鋭意進めてきているところであります。
 まだ成案を得て発表するまでには至っておりませんけれども、できるだけ早くこの人勧の処理については結論を出したい、方針を出したいと思っております。
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福田昭夫#6
○福田(昭)委員 時間的な問題もあると思うんですね。ですから、この臨時国会の運営の状況というのを考えますと、やはり今回の給与改定は、しっかりとまず勧告どおりに決めておいて、その上でしっかりとやっていくということが大切だと思いますし、さらには、深掘りをするという話がございますけれども、それを検討する際には、ぜひとも国家公務員の労働組合であります官公労の皆さんと十分協議をしてほしいと思っております。
 官公労の皆さんとも私は話をする機会がございますけれども、彼らも、そんなむちゃを言うつもりはありません、そう言っております。それは、御案内のとおり、ことしの予算を見れば、税収よりも借金の方が多い、こういう一般会計の予算ですから、そんなことを彼らも十分承知しているはずでございますから、ただ一方的にこうだよとやられては困るということでございますので、そこは十分にやはり協議をして進めていただければというふうに思っております。
 次に、天下りの全面禁止と公務員の定数管理についてであります。
 私は、これから質問をする地域主権の改革もございますけれども、地域主権改革と国家公務員制度改革と天下りの全面禁止、これは三点セットだと思っていまして、これを同時に進めていかないと実現性が乏しいのかな、このように考えております。
 そこで、この地域主権改革も国家公務員制度改革も天下りの全面禁止も、十年かけてしっかり工程表をつくって制度設計をしてやっていく、私はそうした必要があると思っております。
 それはなぜかと申し上げれば、国家公務員の採用は、天下りを前提として大量に採用しているんですね。途中でどんどんどんどん卒業させて天下りをさせていく、そういう採用の仕組みになっておりますから、採用の段階から絞り込んでいって、そして十年たったら、十一年目には最終的には天下りが全部なくなった、そういうような定数管理をしていかないとちょっと難しいと思うんですね。
 したがって、国家公務員の天下りの全面禁止と定数管理というものをしっかり十年間かけた制度設計をして、同時に、後で質問させていただきますが、地域主権改革とあわせてやっていくというような制度設計が必要だ、こう考えておりますけれども、大臣の御所見をお伺いいたします。
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片山善博#7
○片山国務大臣 天下りの問題でありますとか国家公務員制度改革でありますとか、関連して定数の問題とかについての御質問がありました。
 天下りを禁止するというのはもう既に民主党政権になってやっておられまして、私は実は大臣になりまして、かつて自治省という役所にいて、今度違った立場でこの役所にまた入ったわけですけれども、随分変わったなという印象を受けております。
 といいますのは、当然、天下りというのは制度化されておりましたから公然とやっていたわけですけれども、これが本当になくなりました。役所が肩たたきをしてどこかにあっせんするというのはなくなりました。それのみならず、やはり職員の意識も随分変わってきました。自分たちの問題として天下り先を考えるということが、かなりこの一年で薄くなったと思っております。これは、政権交代による方針の変更による大きな成果だと私は思っております。
 ただ、問題がやはりないわけではありませんで、従来、今福田議員がおっしゃったように、天下りを前提にしてある程度の数をそろえて採用していた、定年を待たずしてかなりの人がやめていったということで、省内のピラミッド形の組織の中のバランスが保たれていたわけでありますけれども、早期退職と天下りが禁止になりましたので、結局、ちょっと表現は悪いですけれども、水膨れみたいになっているわけです。
 これをどうするのかということでありまして、例えば、整理退職を一挙にやるということになりますとこれは解決しますけれども、それは恐らく現実的でないと思います。そうしますと、ある程度の時間をかけて、なだらかに平準化を待つ、そういう姿勢と態度はやはり必要なんだろうと私は思います。
 もう既に去年から原口大臣のもとで採用人数を減らしておりますので、これが何年かたちますと仕上がりの姿になる。そこまではやはりある程度の期間をかけて、暫定的な措置が要るのではないか。もちろん、それは天下りをしていいということではありませんけれども、いろいろな、例えば独立行政法人への現役出向とかもありますけれども、そういう便法とか苦肉の策とか、そういうものはあってもいいのではないか、私はこういうふうに受けとめているのであります。
 ということで、結論から言いますと、福田議員がおっしゃったように、十年がいいかどうかわかりませんけれども、ある程度の期間を見て平準化、正常化を目指していく、そういう考え方は私も全く同感であります。
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福田昭夫#8
○福田(昭)委員 ありがとうございます。
 私も、目標は十年ですけれども、始まったら七年で終わってもいいんですね、基本的には。それは、我が政権、人を大切にする、命を大切にすると言っている、そういう政権でありますから、国家公務員といえども人ですから、やはり生首を切るというのは私は絶対いけないというふうに思うんですね。
 したがって、決めることはハードであっても、やることはソフトランディングをして実現していくということが大事だというふうに思っておりまして、それが血の通った行政じゃないかなというふうに実は考えているわけであります。それは、公務員に対してだけじゃなくて、国民に対してもそういう、決めることはハードであっても、やることはソフトランディングをしていくというのが私は大事なポイントかな、こういうふうに思っているところでございます。
 さて、次に、地域主権改革の推進についてでありますけれども、一つ目は、住民自治の強化策についてであります。
 大臣や総務省は、地方税も直接請求の対象にするとか、あるいは地方議会の会期の撤廃を検討するとか報道されておりますけれども、ぜひ大臣にあわせてお願いをしたいと思っておりますのは、平成二十一年六月十六日、これは前政権時代でありますけれども、地方制度調査会の答申に、住民訴訟と議会の議決による権利放棄について、やはり見直しをすべきだ、地方自治法の改正が必要だ、そういう答申が実は出ております。
 それは、御案内のとおり、最近、住民訴訟によって裁判が起こされて、判決が出る前に議会が権利の放棄をしてしまったり、あるいは裁判が終わった後、判決が出た後でも権利の放棄をしてしまうという、全く住民の意思を無視するような議会の行動といいますか、そういうものが実はたくさん出ております。こうしたことに対して、私の地元の栃木県のさくら市でも今同じようなことがあって、市民の皆さんが運動をしているというような状況がございます。
 こうしたことについて大臣はどう思われるか、御所見をお伺いいたします。
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片山善博#9
○片山国務大臣 実は、先ほど引用されました地方制度調査会の答申ですけれども、その地方制度調査会は、私、委員としてかかわりまして、副会長をしておりましたので、答申をした側であります。
 そのときの議論も踏まえて少し考え方をお話し申し上げますと、今福田議員がおっしゃったお地元のさくら市、旧氏家町だと思いますけれども、ここで起きた住民訴訟の事件、それからもう一つは神戸市でも似たような訴訟がありまして、それぞれ、さくら市の場合は東京高裁、神戸市の場合は大阪高等裁判所で判決が出ております。
 それを見ますと、いずれも、表現はちょっと違いますけれども、例えば、議会があらかじめ損害賠償の請求を放棄するというようなことは、例えば住民が地方自治法で与えられている権利、すなわち自治体の財務を正すという納税者としての権利を議会があらかじめ放棄するということは、納税者の権利を台なしにすることになるのではないかという問題点の指摘があります。
 それから、判決が出た後で自治体が被告に対して持っている債権を放棄するということは、それは司法が決めたことを放棄するわけですから、三権分立の理念に反するのではないか、こういう判決が出ておりまして、いずれも傾聴に値する判決だろうと私は思います。
 ただ、これは最高裁で今係争中でありますので、これから最高裁判所がどういう判断を下されるのかということがこれから検討する際の一つの大きな要素だろうと思います。
 そんなことも見ながら、これからこの制度をどういうふうにしていくのかということを検討していいのではないか、今は私はそう思っております。
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福田昭夫#10
○福田(昭)委員 それでは、時間がなくなってきましたので、最後の質問で、地域主権改革、本題でございます。
 先ほどもちょっと申し上げましたが、地域主権改革と国家公務員制度改革と天下り全面禁止、やはりこれは三点セットでやる必要があると思っているんですね。その意味は、例えば地方支分部局の国家公務員を地方がどういう形で受け入れるかとか、あるいは国家公務員をどういう形で受け皿をつくって受け入れていくか、やはりそういうことをしっかり考えながらやっていかないと、今皆さん、大臣初め一生懸命頑張っておりますけれども、例の個別補助金の一括交付金化についても各省庁の回答はわずか三件だったというようなこととか、地方支分部局の原則廃止についてもほとんどいい回答が来ない、こういう状況になっておりますので、ぜひここは、国と地方の役割分担をしっかり決めて、地域主権が進んでいったのなら国の行政組織はこういう形になるんだ、ですから国の省庁再編もこういう形になるんだ、そして地方に権限と財源と、そして人も実はこういうふうに移行するんだというビジョンを描いた上で、国家公務員のしっかりとした受け皿の一つにもなるような仕組みもつくってやっていく必要がある、こう考えているんですね。
 そこで、やはり都道府県の合併とか、あるいは都道府県と政令指定都市、これはもう同格にしていいと私は思っているんですね。したがって、都道府県と政令指定都市の連合制度、広域行政制度、かつて市町村が広域行政組合とか広域行政連合というのをやっておりましたけれども、今度は都道府県、大都市版の連合制度をつくって、それが地方支分部局などの国家公務員の一つの受け皿になっていく、そういうことが必要ではないかと考えております。
 それで、たまたま関東知事会がこの十月の二十日ございまして、関東知事会では、その受け皿として、自治体にまたがる分野に共同で取り組む広域連合を視野に入れた広域連携のための協議会を設置することを決めたという報道がございます。国の出先機関の廃止縮小に伴う権限や人員の受け皿づくりをやるんだということで、関東地方知事会でもこのような動きがあるようでございますので、ぜひ、都道府県合併が容易にできる、あるいは都道府県、大都市連合が容易にできる、そういう制度整備をして地域主権を進めていくための受け皿づくりをしていく必要がある、そのように考えておりますが、大臣の御所見をお伺いいたします。
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片山善博#11
○片山国務大臣 御指摘の点は非常に重要なポイントだと思います。
 今、補助金の改革と地方出先機関の改革を進めつつありますけれども、例えば補助金の改革は、必ずしもそういう広域的なことは直接考えなくてもいい分野が多いんだろうと思います。といいますのは、今でも補助金というのは各県単位、各自治体単位で出ておりますから、どの事業をどこでやるかという選択を国から自治体へ移すということですから、現行の四十七都道府県の体制でもそれは可能だろうと思います。
 ただ、出先機関の問題になりますと、広域的な仕事が多いですから、これをそのまま今の四十七のユニットのところに当てはめるというのは、なかなか難しい面も場合によっては出てくる。もちろん、今の体制でも受け皿として十分というものもあります。私も知事をやっておりまして、今の出先機関がやっていることで引き受けてもいいというのは随分あります。ただ、やはり一県では引き受けられないというものもあります。そういうものをどうするかというときに、例えばおっしゃったような都道府県の合併でありますとか、それからもっと現実的なのは広域連携で、その中の一つの類型としては広域連合というのがあります。そういうものが一つの受け皿としては有力な組織になるのだろうと思っております。
 今おっしゃったように、関東の知事会は、つい先日、受け皿というのを念頭に置きながらこれから協議を進めていこうということが報道されておりましたし、それから、しばらく前には、九州の方でも七県がこれから協議をしていこうというふうなことが報道されておりまして、幾つかのところでそういう動きが出ておりますので、おっしゃるように、国の今の出先機関改革とその受け皿づくりとがこれから連携していくということが重要になりますし、また、より具体性を帯びてくるんじゃないかと思っております。
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福田昭夫#12
○福田(昭)委員 それでは、時間が終了しましたので、これで終了させていただきます。ぜひ頑張っていただきたいと思います。
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原口一博#13
○原口委員長 次に、大野功統君。
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大野功統#14
○大野委員 おはようございます。自由民主党の大野功統でございます。
 きょうは、片山総務大臣にせんだっての所信表明に対する御質問を申し上げたいと思うのでありますけれども、その前に、ぜひとも新しく総務大臣に御就任なさいました大臣に、基本的な政治姿勢、このことをお尋ねしたい。
 なぜそういうことを申し上げるか。それは、言うまでもありません、前国会での総務委員会における審議のあり方を考えてください。例えば郵政改革法案にしても放送法案にしても、いずれも審議の途中でいきなり審議を打ち切って、そして強行採決。修正協議をせっかく始めている放送法でありますけれども、修正協議をいきなり打ち切って強行採決。そして、これを参議院に送付して、参議院へ行ったら、今度は参議院で全く何にも審議しないで廃案にしておいて、再び同じような法案をこの衆議院の総務委員会に持ってきているわけであります。これは衆議院の総務委員会を何と心得ていらっしゃるんでしょうか。非常にばかにされたような感じで私はここに立っているわけでございます。
 まず、政治というのは信頼、信が一番大切であります。信なくば立たず、孔子の言葉でありますけれども、どうぞひとつ、信というものをどうお考えになっているか。信が出てくる根本は、やはり意思決定プロセスを透明化していく、意思決定プロセスをきちっと守って、民主主義というのはまず議論しなきゃいけない、少数意見を考慮して、配慮して議論しなきゃいけない、そして十分議論した上で採決をしていく、これは民主主義の常道であります。
 そういう意味で、片山総務大臣自身が、これは「世界」という雑誌のことしの八月号、田中秀征さんとの対談でおっしゃっているわけでありますけれども、ちょっと長くなりますが引用させてください。
 税制調査会を政府と民主党とが一体化させて、政府・与党一体化で税制を論じることにした。議事録もきちっと公開している。ところが、その議事録を見ると、突然、次の会で、それまでの議論とは関係なく、全く違った結論になっているものがあるということですね。関係者に聞いてみると、それは小沢さんから政務三役に電話が入って結論が変わったという。それならそういう政治だと言えばいいんですよと片山大臣はおっしゃっているんですよ。北朝鮮式民主主義ですというふうにきちっと言えばいいんじゃないかとおっしゃっているんですね。これはもう全く北朝鮮。北朝鮮は朝鮮民主主義人民共和国と民主主義を標榜しておりますけれども独裁国家です、民主党も実は北朝鮮と似たような民主主義なんですと言えばわかりやすいと。きちっとポイントをついておられますね。すばらしい発言だと思いますよ。公開プロセスだと言っておいて、実はそれとは別のところにデシジョンメーカーがいるというのはまさに二重権力と。
 これはやみですよ。だれかがどこからか、天から声が降ってきてそれに従うなんというのは、これは民主主義の原則に反するわけであります。
 そういう意味で、意思決定プロセス、これをどういうふうに考えるのか。まさに大臣自身おっしゃっているように、前国会での総務委員会の決議等々をかんがみますと、何をやっているんだろうか、何のために何をやっているのか、だれの力が働いているのか、こういう点が本当に疑わしくて、これで民主主義なんだろうか、民主主義の帽子をかぶった独裁主義じゃないかと私には受け取れるのでありますが、大臣、所見を述べてください。
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片山善博#15
○片山国務大臣 前国会のこの総務委員会の運営のあり方などにつきましては、私は部外者でありましたので、現場にもおりませんでしたし、また報道等を通じても承知しておりませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
 今引用されました雑誌の対談につきましては、私は大臣になるまで政治学を専攻する研究者の端くれにおりましたので、私なりに関心を持っている事柄について研究を進めておりました。その一つが税制調査会での議論と結果でありまして、それを丹念にフォローしていきましたら、そこに述べておるような私の考え方に至ったということであります。
 私は知事をやっておりましたし、政治学も専攻しておりましたけれども、民主主義というのはどうやって実現されるのかということになりますと、それは、公開の場での議論、それから議論を通じた説得、それらを通じた合意形成というのが民主主義を支える一つのツールといいますか、基盤だろうと思います。ディスカス・アンド・パースエードというのが民主主義にとっては欠かせない、そういうプロセスだろうと思っております。
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大野功統#16
○大野委員 前回の国会のあり方はよく理解していないがというお言葉でございますけれども、私が申し上げましたとおり、前回は衆議院で強行採決をしておいて参議院へ送付して、もし強行採決をしなきゃいけないほど国民のためにこの法案が必要であるとすれば、参議院へ持っていって、参議院で八日か九日間、一週間ぐらい空白期間があるんですよ。それは、鳩山内閣から菅内閣へかわった、それだけのことでありますけれども、その間に八日も九日も空白を置いておいて、何にもしないで、審議をしないで廃案になっている。これは何をしたいのかが明快じゃないですよ、政治として。まず意思決定プロセスが透明じゃない上に、何をしたいかという政治の責任もない。この問題をどう考えますか。
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片山善博#17
○片山国務大臣 それは、与野党の間でどういう事情があったのか、どういう考え方があったのかというのは私にはわかりませんので、コメントは差し控えさせていただきたいと思います。
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大野功統#18
○大野委員 私が言っている問題は仮定の問題でもいいです。衆議院でぜひともこの法案を通したい、だから強行採決をやったというふうに言うかもしれません。そうしたら、参議院へ持っていっても、遊んでいないで、それを審議して、少なくとも通そうという努力はしなきゃいけないんじゃないでしょうか。そういう基本的な政治姿勢について大臣の考えを聞いているんです。
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片山善博#19
○片山国務大臣 一般論で言うとといいますか、ほかの条件が何もなければおっしゃるとおりだろうと思いますけれども、その間にどういう事情があったのかということは、当事者でありませんでしたので、そこのところはよくわかりません。
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大野功統#20
○大野委員 こんにゃく問答が続きますのでこれでやめまして、次に、委員長にちょっとお尋ねしたい。
 李下に冠を正さずという言葉があります。李下に冠を正しますと、何だかあの男はスモモを盗むんじゃないかと疑われる、こういうことを言っているんだと思います。問題は、要するに、あのとき強行採決をした、その法案の提案者が、今ここで委員長としてしっかりとそこに座っておられるわけでありますが、そうすると、総務大臣が総務委員会の委員長になってはいけない、こういうことを言っているわけじゃないですよ。その委員長が大いにプロモートして、絶対、強行でも通してもらいたい、こういうような姿勢の大臣が委員長へ座ってきて、同じ大臣、今申し上げたような経緯でぐるぐるっと一遍、何かルーピーで回ってきたんですけれども、この回ってきた法案の審査の公平公正を最も旨とすべき委員長席にどっしりとお座りになっている。
 私は、原口委員長というのは李下に冠を仮に正してもスモモは絶対に盗まない男だと信じておりますけれども、委員長、どうぞひとつその点をここで明快に、委員長として、公平公正に審議をして、そして強行採決などは絶対しないということを言明してくださいますようお願いします。
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原口一博#21
○原口委員長 先日の就任あいさつでも、「特に公正かつ公平円満な委員会運営を図ってまいりたい」と述べたところでございます。与野党各党の協議を踏まえ運営していきたいと考えますし、国会は激しい論戦の場でございますが、あわせて、よりよき解決方法、それを探る場でもございます。
 郵政の法案についても、私は当初、大臣として、特別委員会を開いていただいて、そして慎重でしっかりとした御審議をいただきたいというお願いをしておりました。
 先ほど述べたとおり、大野筆頭がお話しのとおり、公平公正な運営に努めてまいりたいと考えますので、御協力をお願い申し上げます。
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大野功統#22
○大野委員 どうぞ、公平公正なる運営で、強行採決は絶対にしない、十分に審議を尽くす、このことを守っていただきたいと思います。
 これから所信表明に対する質問に入らせてもらいますけれども、まず、大臣の御発言の一丁目一番地は地域主権関係の法案となっているようであります。
 私は、前の国会で原口大臣にも同じような質問をさせていただいたのでありますが、やはり地域主権という言葉自体が、非常におぞましい、意味のはっきりしない言葉である。
 これはもう言うまでもありませんけれども、主権というのは、要するに、国にあるのか国民にあるのか、どっちかですよ。地域に主権があるとすれば、これは大臣、どうですか。四十七都道府県全部地域主権を持つとすれば、日本国に四十七の独立国家が成立する。分裂国家になってしまうんですね。そういう意味で、言葉の使い方というのは本当に大事だ。
 よく言われるのでありますが、礼記に、小人は水におぼれ、君子は口におぼれ、大人は民におぼれる、こう書いてあるんです。どうぞ、政治家というのは絶対口におぼれちゃいけない、口におぼれて甘い言葉をささやいてどうのこうのというのは政治は絶対しちゃいけない、意味のある言葉を使っていかなきゃいけない、こう思うのであります。
 同時に、表現の問題もさることながら、片山大臣は先ほどの「世界」という雑誌の対談で、地域主権についてこういうことをおっしゃっています。長くなりますが、引用させてください。
 地域主権改革三法が今回は成立しませんでしたが、冷静に見たら本当にお粗末な法案ですと。本当にお粗末な法案です、こうおっしゃっているんですね。さすが大臣は観察眼が鋭いな。私はこれを見て、本当に大臣を尊敬しますよ。自治体に対する義務づけ、枠づけをやめますというふれ込みですけれども、これで国民生活の何が変わるかと国会議員の皆さんに聞いても何にも答えがない、こう言っているんです。お役人の手のひらで踊らされている代物ですと。それから、郵政改革法案についても触れておられて、これは飛ばしますが、私は今回それらの法案が成立しなかったことを実は評価しているんですと。いいお言葉ですね。
 評価されている大臣が再び同じものを出してきている、この点をまずお伺いします。どうしてですか。成立しなかったのを評価しているんですよ。
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片山善博#23
○片山国務大臣 私は、実は前の国会の参議院の総務委員会でも参考人として意見を申し上げたんですが、それと同じようなことを「世界」の対談でも話をしたわけであります。今御指摘のその点については、義務づけ、枠づけを見直すということで、これは方向としては正しいということは私も申し上げているんですが、国会で申し上げたのは、中身がシャビーではないかということを申し上げたんですね。
 私から見ますと、地方自治に長いこと携わってきた者から見ますと、義務づけ、枠づけの見直しということになりますと、もっと本質的なものがあるという認識をしておりまして、それが盛り込まれていない、そういうことを申し上げたわけです。
 では、本質的なものは何かというと、幾つかありますが、例えば地方債の発行に対する関与などは、私は、義務づけ、枠づけの代表的なものだと思うんです。私から見ますと、全く取り外してしまうということは議論になるところだと私も思いますが、やはりかなり自由化していい分野だと思うんですね。こういうものが欠けているんではないかという指摘をしたわけであります。
 私は、今日、総務大臣になりまして、地方債への関与はだれがやっているかというと、実は総務大臣がやっているわけでありまして、ぜひ自分の手でこの改革はやりたいと思うし、大方の皆さんの御賛同を得られればやれることでありますので。
 実は、随分状況は変わりました。シャビーだと私が批判していたものに対して、これから、次の段階、次のステップでは本丸のところにも改革のチャンスが出てくるわけでありまして、そういうものを総合化すれば、今回の法案というのは、私なりに整理すれば、大きな改革の第一歩として位置づけることができるんではないか、こう考えております。
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大野功統#24
○大野委員 まさに内容として、方向性は私はいいと思っておりますけれども、大きな大改革の第一歩としてこれは中途段階である、大臣はこういう認識であると理解していいですね。
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片山善博#25
○片山国務大臣 第一ステップだと思っております。これで完結するということになりますと評価はかなり低くなりますけれども、次なるものが順次出ていくという、出ていかせたいと私は思っておりますので、第一歩だと思っております。
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大野功統#26
○大野委員 それでは、言葉遣い、今、方向性についてお伺いしましたが、今度は言葉遣いについてお伺いしたいのであります。
 地域主権、主権という言葉ですね。これを使いますと、まず第一にお尋ねしたいのは、例えば県知事さんが、この道は県民しか通らせない、特に自衛隊なんか通らせないぞ、こういうことを言い出したら一体どうしますか。
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片山善博#27
○片山国務大臣 それは、国法に反することでありますから違法行為ということになりまして、恐らく、当初から無効でありますし、何らかのトラブルがあって裁判になれば無効という判決が出ることになると思います。
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大野功統#28
○大野委員 地域主権といいながら、地域主権というのは、それが地域主権になっていないと思います。だけれども、わかりました。地域主権というのは甘い言葉であるというのがわかりました。
 それでは、今、法律に違反するからとおっしゃいました。まさにそのとおりです。憲法の地方自治のところに、すべて地方自治というのは法律に従って、法律の定めるところによりと書いてあるんですね。
 では、ある程度、大臣はどっちを考えていらっしゃいますか。憲法を改正するんですか、それとも憲法のもとでこの地域主権というおぞましい言葉を使っていくつもりですか。
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片山善博#29
○片山国務大臣 このことによって憲法を改正しようということは毛頭私も考えておりませんし、どなたも考えておられないのではないかと思います。
 そうではなくて、これは法案の中に定義づけをしていたと思いますが、地域主権という言葉を裸で使うのではなくて、地域主権改革という六文字で言葉を設定して、それに対する定義づけをしてあると思うんですね、法案の中で。
 その定義づけを見ますと、特段、憲法に抵触するとかそんなことではなくて、地域のことは地域で決める、地域の判断と責任において決めることなんですよ、そういうことができやすいようにする改革なんですよということを書いていると思いますので、その点では、私は定義づけについては何ら問題がないと思っております。
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