財政金融委員会

2011-08-23 参議院 全378発言

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会議録情報#0
平成二十三年八月二十三日(火曜日)
   午前十時一分開会
    ─────────────
  出席者は左のとおり。
    委員長         藤田 幸久君
    理 事
                大久保 勉君
                舟山 康江君
                愛知 治郎君
                佐藤ゆかり君
                荒木 清寛君
    委 員
                尾立 源幸君
                風間 直樹君
                金子 洋一君
                川上 義博君
                櫻井  充君
                田中 直紀君
                中谷 智司君
                水戸 将史君
                塚田 一郎君
                西田 昌司君
                野上浩太郎君
                林  芳正君
                古川 俊治君
                丸川 珠代君
                竹谷とし子君
                中西 健治君
                大門実紀史君
                中山 恭子君
   国務大臣
       内閣総理大臣   菅  直人君
       財務大臣     野田 佳彦君
   副大臣
       内閣府副大臣   山口  壯君
       総務副大臣    鈴木 克昌君
       財務副大臣    櫻井  充君
       厚生労働副大臣  小宮山洋子君
   大臣政務官
       文部科学大臣政
       務官       笠  浩史君
   事務局側
       常任委員会専門
       員        大嶋 健一君
   政府参考人
       内閣府計量分析
       室長       小田 克起君
       総務省自治行政
       局選挙部長    田口 尚文君
       国土交通省水管
       理・国土保全局
       長        関  克己君
   参考人
       日本銀行総裁   白川 方明君
    ─────────────
  本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○参考人の出席要求に関する件
○平成二十三年度における公債の発行の特例に関
 する法律案(内閣提出、衆議院送付)
    ─────────────
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藤田幸久#1
○委員長(藤田幸久君) ただいまから財政金融委員会を開会いたします。
 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十三年度における公債の発行の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に、理事会協議のとおり、政府参考人として内閣府計量分析室長小田克起君外二名の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤田幸久#2
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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藤田幸久#3
○委員長(藤田幸久君) 参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
 平成二十三年度における公債の発行の特例に関する法律案の審査のため、本日の委員会に参考人として日本銀行総裁白川方明君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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藤田幸久#4
○委員長(藤田幸久君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。
    ─────────────
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藤田幸久#5
○委員長(藤田幸久君) 平成二十三年度における公債の発行の特例に関する法律案を議題といたします。
 本案の趣旨説明は既に聴取しておりますので、これより質疑に入ります。
 質疑のある方は順次御発言願います。
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舟山康江#6
○舟山康江君 おはようございます。民主党の舟山康江でございます。
 時間もありませんので、早速質疑に入らせていただきます。
 本日、公債特例法、いよいよ大詰めを迎えておりますけれども、これは八月十一日の衆議院本会議におきまして、民主、自民、公明での賛成多数で修正議決され、本院に送付されてまいりました。これは特例公債発行の根拠法でありまして、この法律案が成立することで歳入の四割を占める特例公債、約三十七兆円の発行が可能になるというものでありますけれども、そもそもなぜ特例公債を発行しなければならないのかということですけれども、簡単に言えば、税収が必要な歳出規模を大きく下回った結果だということでありまして、これは、歳入が減ってこの措置が必要なのか、若しくは歳入の規模に対して過大な歳出なのかという、ここはしっかりと議論をしなければいけないところだと思います。
 歳入が今大きく減っているわけでありますけれども、なぜ減ってしまったのかという、これはしっかりと後日議論をしなければいけないと思いますけれども、本日は、それはそうとしてこれが必要だと、やはり今、しっかりと財政出動しながら復興を支え、そして日本の経済を支えていくという意味ではこれが必要なんだということだと思いますけれども、野田財務大臣は七月五日の記者会見におきまして、仮に今国会の会期末までに特例公債法案が成立しないという場合には、九月以降円滑な予算執行を続けていくことは困難だと、政府としては予算執行の抑制という苦渋の決断を迫られることになるという発言をされております。
 改めて、この法律案が成立すれば予算執行の抑制が避けられるのか、国民生活の混乱が回避できるのか、改めて本法律案の意義、成立の重要性について一言お伺いしたいと思います。
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野田佳彦#7
○国務大臣(野田佳彦君) おはようございます。
 まずは、この特例公債法案の御審議をこういう形でしていただくことになりまして、まずは冒頭、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。
 その上で、舟山委員からの御指摘でございましたけれども、まず、前段触れていただきました、やっぱり税収が落ち込んでいることによってどうしても特例公債発行せざるを得ないと。これはリーマン・ショック後の状況もありますけれども、ただ、これ平成二年に税収のピークが六十兆で歳出が約七十兆、一番差が縮まったんですけれども、それ以後、六十兆から大体今税収四十兆と、約三分の二と減ってきている、歳出の方はやっぱり社会保障増えたりする分ずっと右肩上がりであると、そういう構造的な問題が一つにはあるということがまず指摘できるだろうと思います。
 その上で、ずっとこの特例公債法案が通らない間、予算の執行管理に努めてまいりました。とはいいながらも、執行管理には限界がありまして、四月から六月、この執行実績、それから七月から九月の各省の要求、こういうものを踏まえると、九月末までには予算の執行が大体四十二・四兆円になるんではないかというふうに推測をされています。一方で、財源の裏付けがあるいわゆる歳出の許容額が、これが大体九月いっぱいで四十八兆だったですかね、という形になりまして、その差が非常に接近をするということでございます。
 ということは、このままこの法案が通らないと、今までは執行管理だったものが執行の抑制という段階に残念ながら入っていかざるを得ない局面が近々あったということでございますので、その意味では、こういう形で御審議をいただくということを改めて感謝を申し上げたいというふうに思います。
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舟山康江#8
○舟山康江君 今の大臣のお話ですと、九月いっぱい若しくは遅くとも十月には大変厳しい状況になるということで、何とか成立させなければいけないということで今日も審議をさせていただいておりますけれども、さて、この法律案をしっかりと成立させる中で、やはりもう一方の問題は、今大変急激な円高が進んでいるということがあると思います。
 八月四日、政府、日銀は、円相場が七十六円台になったことを受けまして、単独で為替介入を実施いたしました。この為替介入は効果があったんでしょうか、端的にお答えください。
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野田佳彦#9
○国務大臣(野田佳彦君) 委員御指摘のとおり、八月四日に為替介入をさせていただきました。日本が必死に今復興に向かって全力で取り組んでいるときに過度な円高というのは、これどうしても日本経済そして金融に悪影響を及ぼすと、そういう観点からの実施をさせていただきました。
 その効果については、ちょっと引き続き今マーケットを注視しながら対応をしようとしているところでございますので、効果についてはまだ総括するには少し早いというふうに思いますけれども、ただ、投機的な動きについての政府、日銀の姿勢というのは明確に示せたのではないかというふうに思っております。
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舟山康江#10
○舟山康江君 この円高対応に関しては、為替介入だけではなく、金融緩和とかいろんな様々な施策を総合的に講じることによって対応しなければいけないと思いますけれども、事この為替介入に関しては、確かに海外市場で一時八十円台に下落いたしましたけれども、その後すぐに元の水準に戻っています。十九日のニューヨークでは七十五円台に突入するという状況にもなっておりますし、何もしないわけにはいかないという思いも分かりますし、何らかの迅速な対応を講ずる必要というのは否定しませんけれども、果たしてこういった状況の中で為替介入が効果があるのかということは、これしっかりと検証していかなければいけないんじゃないのかなと思います。
 今回の為替介入の規模はどのぐらいだったんでしょうか。
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野田佳彦#11
○国務大臣(野田佳彦君) 規模については、これ月末に公表をされることになっておりますので、それを御参照いただきたいと思いますし、どういう例えば通貨を買ったのか売ったのかということは、これは四半期ごとに公表させていただくことになっています。
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舟山康江#12
○舟山康江君 報道等でも出ておりますし、八月八日、為替介入があった翌々営業日ですね、八月八日の日銀当座預金増減データから見ますと、大体四兆五千億円程度の介入だったのかなというふうに思われますけれども、相当大きな額だと思います。
 これ、為替介入というのは、お金が降って湧いてきてそれで買うというわけではなく、これはもう御承知のとおり、外国為替資金証券という政府の短期証券、いわゆる国債ですね。なかなか、一般の国債と違いまして発行に当たって国会の議論も審議もありませんので、何か余り皆さん借金だという意識はありませんけれども、これは明らかに国債を発行して民間から介入資金を調達しているということであります。つまり、外貨準備、これ日本は物すごく積み上がっておりますけれども、その反対側には国の膨大な借金が存在していると、このことはやはり常に頭に置いていかなければいけないと思っております。
 この額は総額百十二兆円です。百十二兆円というともうGDPの二割超ということで相当大きい額だと思いますけれども、借金をしてドルを買っております。このドルは誰がどのように運用しているのか、教えていただきたいと思います。
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野田佳彦#13
○国務大臣(野田佳彦君) 外国為替資金特別会計は、特会法の定めによりまして財務大臣が管理をし、外国為替等の売買等に運用されることとされております。また、その運用に当たっては、外国為替資金特別会計が保有する外貨資産に関する運用についてという方針を定めてございまして、当該方針に基づいて運用を行っております。
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舟山康江#14
○舟山康江君 外貨準備というのはやはり為替、場合によってはドルを買ったり売ったりということで運用していると思いますけれども、ここのところ見ますと、やはり恒常的な円高が続く中でドル買い介入ばかりが続いていると。その結果、日本の外貨準備というのは一兆一千億ドル、日本円にして、今レートが変わっていますので九十兆円弱でしょうか、そのうち約七割は米国債であります。ドル債の保有が膨大な額になっていますけれども、円高によって含み損が発生しています。ドル債の運用というのは、ドル債の、米国債の金利が高いときにはその金利収入で多少プラスが出るでしょうけれども、今、米国債も大変金利が低い、その中で為替の含み損が相当発生していると思います。
 こういった場合に、ですから、今、外貨準備見ますと、外為特会を見ても実は含み損が相当大きくなっているということですけれども、こういった場合、これは政府の方で運用しているわけですけれども、責任をどう取っていくのか、誰がどう責任を取るのかという、その辺は明確になっているんでしょうか。
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野田佳彦#15
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほど申し上げたように、財務大臣の責任で運用をさせていただいておりますけれども、舟山議員御指摘のように、外為特会、基本的には過去に為替介入を行ってきた結果として、今額でいうと約一兆ドルになります。足下の為替レート、大体七十七円、一ドル七十七円で換算すると約七十六兆円の外貨資産を保有をしていることになりますが、約四十一兆円の為替評価損が発生をしている状況であります。
 ただ一方で、外為特会というのは内外の金利差等により、ほぼでありますけれども、毎年度剰余金を生み出すことになってきています。その結果、昭和二十七年度以降の剰余金の累計額は約五十兆円ございます。そのうち三十兆円は一般会計に繰り入れてきたと、そういうこともあるということは是非留意をしていただければというふうに思います。
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舟山康江#16
○舟山康江君 確かにそういった剰余金が生じているのはそうですけれども、今大臣の御答弁でもありましたけれども、今現在、含み損が四十一兆円、日本円にして四十一兆円、これが仮に残念ながら円高が更に進めば更に大きくなるということになります。
 これは、先ほど指摘させていただきましたけれども、外貨準備の額がやはり膨大だと、額が大きくなれば為替の変動のリスクというのは更に大きくなるわけですけれども、この外貨準備の改めて目的と適正規模、適正水準というのはどのぐらいだとお考えなんでしょうか。
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野田佳彦#17
○国務大臣(野田佳彦君) 先ほどちょっと御説明申し上げたとおりというか、委員も御指摘いただいておりますが、外為特会が保有する外貨資産は、元々本邦通貨の外国為替相場の安定を実現するために政府短期証券を発行して調達した円資金によるものであって、介入を行った結果として得たものであります。外為特会の保有する外貨資産は、現在、さっき申し上げたとおり約一兆ドルとなっていますが、これは基本的には介入の結果でございまして、特定の規模を念頭に置いて保有額が決定されてきたというわけではありません。
 適正規模がどれぐらいかというお尋ね、なかなかこれちょっと難しいお尋ねなんです。というのは、輸入額の三、四か月分以上であるとか短期対外債務残高と同額以上など、様々な議論はあります。様々な議論はありますけれども、国際的に定着した見方があるということではないというふうに承知をしています。
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舟山康江#18
○舟山康江君 確かに、これといった適正な率がどのぐらいなのかというのはないかもしれませんけれども、世界の状況を見まして、日本と同様高い外貨準備を持っている国というのはほかに中国しかありません。中国は、御承知のとおり、変動相場制ではありますけれども、これは世界的な批判も買っておりますが、やはり自国の通貨を安く保つために相当介入をしているということで積み上がっているんではないかと思いますけれども。
 やはり、自由貿易を標榜する日本が過度な為替介入をして、その結果これだけ積み上がらせたと。しかも、これ、一回買ったものは永遠に持ち続けていなければいけないわけではなくて、常に償還を迎え、当然債券ですから償還を迎えるものがあるわけですね。償還を迎えても償還せずに更にまた借換えを続けている、その結果がこれだけ積み上がったということです。自由貿易圏の中で日本ほど、これだけ外貨準備が積み上がっている国はないという中でこれは少し過大過ぎるんではないのかなと私は思うわけですけれども、やはりこのリスクが高いということ。更に言えば、未曽有の危機ですよね、今。もう本当に危機の中の危機という表現もありますけれども、未曽有の危機の中でやはりこれを活用する道も考えなければいけないんではないかと。そのことがリスク軽減にもつながるし、復興への近道にもなるんではないかと思いますけれども。
 こういった、例えば満期を迎えた米国債を順次現金化するとか、現金化すると恐らく更に円高を加速するというようなお答えがあるかもしれませんけれども、でも、これは償還を迎えた、いわゆる役割が終わって償還を迎えたものを少しずつ現金化するということが米国債市場に多大な影響を与えるというのは私はちょっと思い難いですし、そこはきちんと考えていかなきゃいけないんじゃないかと思います。若しくは、金とか資源とかいろんな方策があると思いますけれども、こういったお考えはあるでしょうか。
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野田佳彦#19
○国務大臣(野田佳彦君) 円高に対する為替評価損に対する議員の御懸念ということはしっかり十分認識をしてこれからも対応していきたいと思いますけれども、少し多分、中西議員からもこういう御議論がこれからもあるかもしれませんが、基本的には安全性、流動性に留意をした運用をこれからも心掛けていきたいというふうに考えております。
 アイデアはいろいろとちょうだいをしたいというふうに思います。
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舟山康江#20
○舟山康江君 つまり、国内が厳しい状況の中で日本で借金をしてアメリカに投資をしている、米国債を持つというのはそういうことですけれども、日本のお金をアメリカのために使っているようなものなんですね、これ。
 やはり、そういったことも念頭に置きながら、外貨準備はどうあるべきなのか、この過大に積み上がった外貨準備を有効に活用する方策は何かないのかということはやはり知恵を絞って考えていかないと、まさに国内の厳しい中で、せっかくあるお金をきちんと使うということを是非考えていただかなきゃいけないと思います。円高に対して私は放置しろと言うつもりはありませんけれども、円高を過度に恐れるよりも、復興財源として活用するということもこれは考えていかなきゃいけないと思いますので、是非しっかりと御検討いただきたいと思います。
 さて、現在の景気認識について大臣に確認させていただきたいと思います。
 今の日本の現状というのはデフレということでよろしいんでしょうか。デフレだとすれば、その主因は何でしょうか。
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野田佳彦#21
○国務大臣(野田佳彦君) 物価の動向を総合して見ると、持続的な物価下落という意味において緩やかなデフレ状況にあるというふうに考えております。
 我が国でデフレ傾向が残念ながらこれ長期化している、その要因としては、一つには、需要不足によりGDPギャップがマイナスになり、物価下落圧力が働いていること、そうした中で低めの期待物価上昇率が定着していること、さらには、これらの要因の背後にある根本的な問題として将来の期待成長率の低さ、こういうことが挙げられるのではないかというふうに思います。
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舟山康江#22
○舟山康江君 需要不足というお話がありましたけれども、新成長戦略、政府で立てておりますけれども、この新成長戦略では、やはりまさにその需要不足に対して個人消費を拡大して、新分野、これはいわゆる環境とか健康とか観光ですね、こういった分野で雇用と需要を創造するという目標を立てておられると思います。これはデフレ脱却、内需拡大を念頭に置いているということの認識でよろしいでしょうか。
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野田佳彦#23
○国務大臣(野田佳彦君) 舟山委員の御指摘のとおり、新成長戦略においては、環境・エネルギー戦略、そして健康大国・ライフイノベーション戦略、観光立国・地域活性化戦略等の需要、雇用の創出効果が大きく見込まれる分野において施策を重点的に実施すること等により、委員御指摘のとおり、デフレの克服と経済成長を目指すこととしているところでございます。
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舟山康江#24
○舟山康江君 資料をお配りしておりますけれども、資料を御覧いただきたいと思います。
 これは毎月勤労統計から取った決まって支給する給与の変動ですけれども、ここ数年、ずっと恒常的に給与が下がり続けております。つまり、個人消費が低迷している、需要不足だということですけれども、やはり私はこの賃金の低下というのが需要不足に大きな影響を与えているんではないかと思っています。
 この賃金の下落と物価の下落というのはほぼイコールの関係で動いているように思われますけれども、この賃金を上げる必要があると考えておりますけれども、大臣の御所見をお伺いいたします。
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野田佳彦#25
○国務大臣(野田佳彦君) 一般論としては、賃金が上がれば働いている方の追加的な所得が、それが消費に回るということが見込まれます。したがって、内需を拡大する効果が期待をされるという一面はあると思います。
 ただし、企業の売上げの増加が伴わない形で単純に賃金を引き上げるといった場合には、人件費の増加によりその他の部分の、例えば企業の利潤であるとかあるいは株主への配当、その分を減らすこととなりますので、このような場合は経済成長に結び付かないということも起こり得るということは留意しなければいけないと思います。
 経済成長の観点からは、財・サービスの魅力向上などにより売上げを増加し、それを原資として賃金を上昇していくというのが望ましいと考えられます。新成長戦略においても、このような考え方から、企業の競争力強化、成長を伴った形での雇用の安定や最低賃金の引上げを盛り込んでいるところであり、引き続き新たな成長分野の拡大や中小企業の生産性の向上等の取組を進めながら、賃金の上昇を可能とする環境整備を行っていくことが重要であるというふうに考えております。
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舟山康江#26
○舟山康江君 賃金の下落というのが企業収益の悪化に伴ってという部分はこれは否定できないと思いますけれども、実は労働分配率も下がっているような、ここのところ低いような状況にあります。
 これは二〇〇八年の通商白書にも明確に指摘をされておりますけれども、我が国の労働分配率は近年趨勢的に低下していると。さらに、これは二〇一〇年の年次経済財政報告におきましても、企業から家計に波及しない構造、日本ではですね、通常、営業余剰が増えれば雇用者報酬も増えるわけですけれども、それが日本では必ずしもそうなっていない、企業がもうかっても労働者に波及していないという、こういう構造が特に近年顕著になっているということがいろいろな政府の報告でも指摘されているというようなところであります。
 これは、本当に法人税減税の議論にも結び付くかと思いますけれども、やはり所得、可処分所得を上げることによってしっかりと消費を喚起していかなければこれは成長も望めませんし、まさに、先ほどお答えいただきましたけれども、今の政権の大きな目標は外需に過度に依存した構造からやはり内需をしっかりと盛り上げていこうということだったと思います。そういった方向で是非これからも経済財政運営をやっていただきたいと思いますけれども。
 そういう中で、私、非常に理解し難い部分がありますけれども、一方で、依然として国を開くとか平成の開国という言葉が出てきます。「日本再生のための戦略に向けて」と、これ八月五日に決定された文書ですけれども、この中で若干表現が変わっておりまして、国と国とのきずなの強化ということで、何というんですか、貿易を進めていきましょうと。
 私は、別にこの自由貿易を否定するわけでもありませんし、保護主義論者でもありませんので、やはりWTOをしっかりと進めていくということ、二国間のEPA、FTAをきちんと交渉の中で、やはりそれはお互いに譲れるもの譲れないものをきちんと交渉して進めていくというのはこれ大事だと思いますけれども、果たしてこのTPPというものが、こういった今の雇用と需要を創造する、内需を拡大する、そして賃金を上げていかなければいけない、物価もデフレから少し上げていかなければいけないということに対してTPPがどういう影響を及ぼすのかということ、これを財務大臣としてどのようにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。
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野田佳彦#27
○国務大臣(野田佳彦君) よくTPPと農業の関連の御議論はいっぱいありますけれども、委員御指摘のように、これ、多角的な本当にいろんな検討が必要だろうというふうに思います。
 その中で、TPPに参加することによる例えばデフレへの影響、これはちょっとなかなか明確に申し上げることは困難だと思います。ただ、WTO等の関係機関でよく利用されているモデルによる分析によると、TPPの参加により日本経済全体で見れば成長率の押し上げ効果があると、そういう推定はあるとは承知をしていますけれども、これは本当に詳細ないろんな分析をすることが必要ではないかというふうに思います。
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舟山康江#28
○舟山康江君 是非、財務大臣としてそういった御認識で、一方的に私は農業が打撃を受けるからTPPは危険なんだと言っているわけではなく、まさに今御指摘のとおり、様々な分野に影響があります。特に、今のこのデフレの状況の中で過度な自由化、それこそ関税を下げる、これ、関税はもう十分日本は低いですので、TPPによって何が影響するかというと、これは関税以外の非関税障壁をどんどんいわゆるグローバル化というんでしょうか、一方的な要求の中で妥協を迫られる部分が出てくるんではないかと思います。
 しかも、よく韓国との競争の中で、韓国に負けるから入らなきゃいけないということが言われますけれども、為替の影響の方がよほど大きいわけでありまして、関税を下げれば日本の輸出が増えるということは全くないと私は思っておりまして、やはりいろんな研究、経済学者ですとか歴史学者の研究の中でも、特にデフレ時に貿易自由化を進めるのは良くないと、自由貿易による競争の激化がむしろ国内の労働者の所得と賃金の上昇を抑制し、経済成長を鈍化させると、これはエマニュエル・トッドが言っておりますけれども、こういう側面があるということを是非しっかりと念頭に置いていただきながらこの議論を進めていただきたいと思います。
 私は、日本の今の成長を促すために果たして開国開国というスタンスでいいのかということを是非閣議の中でも財務大臣から御提言いただければ大変有り難いなというふうに思っておりますので、よろしくお願いをいたします。
 さて、冒頭にも申し上げましたけれども、特例公債の発行というのは税収が非常に落ち込んでしまったからだというふうに思っております。財政再建、これは私は、の必要性は否定しませんけれども、やはり財政再建につきましては、経済が成長すればこれは当然税収の自然増が見込まれるわけですね。あえて増税をしなくても経済成長によって税収の増加が見込まれると思います、そもそも増税の必要がないと。一方で、増税や緊縮財政で達成しようとすれば、確かにその目先の収入は増えるかもしれませんけれども、逆に景気への悪影響というものが懸念されると思っております。
 経済成長と財政再建の両立、これは大変難しいと思いますけれども、これをどのように図っていくおつもりなのか、財務大臣のお考えをお聞かせください。
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野田佳彦#29
○国務大臣(野田佳彦君) 基本的には、経済成長なくして財政再建なし、財政再建なくして経済成長なし、この両立を図るということが基本的な考え方でございます。これは、政府としても昨年の六月に、新成長戦略と財政健全化の戦略、財政運営戦略、同時に閣議決定をしています。そういう思いの下に、この両立を目指して今取組をさせていただいていると。
 特に、税と社会保障の一体改革の成案をまとめていただきましたけれども、これも、これは財政健全化とそういった社会保障の安定した財源確保、これは先送りできません。その一方で、経済の好転を条件とするためのいろんな項目も並べています。こういうことをにらみながら、きちっと両方実現していくということが大事だというふうに思っております。
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